JPH0953596A - 多段ポンプとその流体加振力の低減方法 - Google Patents

多段ポンプとその流体加振力の低減方法

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JPH0953596A
JPH0953596A JP23327595A JP23327595A JPH0953596A JP H0953596 A JPH0953596 A JP H0953596A JP 23327595 A JP23327595 A JP 23327595A JP 23327595 A JP23327595 A JP 23327595A JP H0953596 A JPH0953596 A JP H0953596A
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vibration
stage pump
stationary
blades
fluid
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JP23327595A
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Yoichi Kanemitsu
陽一 金光
Masato Eguchi
真人 江口
Takashi Tsukada
孝 塚田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータの回転軸の中心軌跡のねじれが認めら
れるような高次固有曲げモードを考慮したZN流体加振
力の新しい釣り合わせ方法、及びこれを具現化した多段
ポンプを提供する。 【解決手段】 静翼16と動翼15とを有する多段ポン
プにおいて、流体加振力に起因する軸受振動を低減する
ために、静翼16の周方向の取付角を個々の段で可変に
できる機構を備えたものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は静翼と動翼を有する
多段ポンプに係り、特に静翼と動翼の干渉による流体加
振力を低減することができる多段ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、ボイラ給水用多段遠心ポンプの
一例を示す。このポンプは、6段の遠心型ポンプで、符
号11は吸込口であり、符号12は吐出口である。回転
軸(ロータ)13には、動翼15が6段固定されてい
る。これに対応してケーシング側には、静翼16が同様
に6段固定されている。符号17,18は軸受であり、
符号19,20はグランドパッキン、符号23は段間シ
ール、符号24はライナーリング、符号25はバランス
ピストンシールである。このポンプの諸元は、最大揚水
量が約150M3/H、定格回転速度が約3600rp
m、定格入力電力が約650kWで、誘導モータを使用
している。
【0003】図5は、各段における動翼と静翼の周方向
の取付け位置を示している。この多段ポンプでは動翼の
翼数が7である。図4に示すように、符号21A,B
は、それぞれ動翼15をロータ13に固定するキー溝で
あり、キー溝21Aは実線で正面側を示し、キー溝21
Bは点線で裏面側を示すので、第1から第6の各段にお
いて、順次180°づつ位相をずらして羽根車15がロ
ータ13に固定されている。即ち、第1,3,5段と、
第2,4,6段とでは、互いにキー溝21A,Bが反対
側に位置し、ブレードの周方向取付け角が相互に180
°ずれている(逆位相である)。これに対して静翼16
の翼数は8であり、各段においていずれも同じ取付角
(正規位置)で固定されている。
【0004】ところで、この種の動翼と静翼の枚数の差
が±1枚である多段ポンプでは、従来からZN周波数振
動という現象が知られている。これは動翼数(ブレード
の枚数)Zにポンプの運転回転数Nを乗じた周波数ZN
とその逓倍数の振動である。この振動の原因となる流体
加振力の発生のメカニズムを考察すると以下のようにな
る。
【0005】図6に示すように、動翼の翼数が静翼の翼
数よりも一枚多い場合(動翼の翼数と静翼の翼数の差が
+1の時)、図中○印で示すように動翼が静翼と干渉
し、ZN周波数の流体力による前向き振れ回り加振を受
ける。又、図7に示すように、動翼の翼数が静翼の翼数
よりも一枚少ない場合(動翼の翼数と静翼の翼数の差が
−1の時)、図中○印で示すように動翼が静翼と干渉
し、ロータはZN周波数の流体力による後ろ向き振れ回
り加振を受ける。
【0006】又、動翼の翼数と静翼の翼数との差が1枚
以外の場合には、円周方向に加振力がつりあい、ZN周
波数の流体力がロータを加振することはない。但し、Z
N圧力脈動のレベルが大きくなる危険性がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のこの種多段ポン
プは、図4及び図5に示すように同じ向きに6段の同一
形状の動翼が回転軸に取り付けられており、伝統的に
1,3,5段目と、2,4,6段目の動翼の位置関係
は、それぞれ同方向で前者と後者の取付角が180°ず
れた(逆位相)状態で取り付けられている。その結果、
上記動翼と静翼との間の流体加振力をキャンセルできる
ものと考えられていた。
【0008】しかしながら、この図4及び図5に示す従
来の多段遠心ポンプは、軸受振動速度が10mm/sを越
す振動が発生することが判明した。この振動の計測を行
ったところ、振動周波数がポンプの運転回転数Nに動翼
の翼数Zを乗じたZN周波数に一致していることが判っ
た。通常、係るZN周波数の振動は、静翼と動翼の隙間
を広げることで低減することが知られている。しかしな
がら、上述の従来例のポンプにおいては、この対策は有
効ではなかった。更に、軸受への振動伝達率を改善する
ために、軸受ハウジングとポンプケーシングとの連結部
の補強を試みたが、この対策も有効ではなかった。
【0009】そこで、本発明者等が色々研究した結果、
この大きな軸受振動は動翼と静翼の干渉による流体加振
力とロータの高次固有振動の共振現象であるということ
が判明した。
【0010】本発明は上述した事情に鑑みて為されたも
ので、ロータの高次固有振動の曲げねじれモードを考慮
したZN流体加振力の新しい釣り合わせ方法、及びこれ
を具現化した多段ポンプを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の多段ポンプは、
静翼と動翼とを有する多段ポンプにおいて、流体加振力
に起因する軸受振動を低減するために、前記静翼の周方
向の取付角を個々の段で可変にできる機構を備えたこと
を特徴とする。
【0012】又、前記多段ポンプは、静翼の少なくとも
1段について、手動もしくはワイヤー牽引、又はステッ
ピングモータ等の駆動手段による可変機構を具備したも
のであることを特徴とする。
【0013】又、軸振動または軸受振動を同定する検出
手段を更に具備し、前記静翼の周方向取付角の可変機構
と前記検出手段とが閉ループを構成しており、フィード
バック制御により軸振動また軸受振動を低減する制御手
段を更に備えたことを特徴とする。
【0014】又、多段ポンプの数学モデルを記憶した記
憶装置を有する制御装置に、前記検出手段により検出さ
れた軸振動または軸受振動値を入力し、また、前記静翼
の周方向取付角のモニター手段を備え、前記制御装置
は、前記モニタ手段の検出結果に基づいて、前記数学モ
デルを改善し、学習する能力を更に備えたものであるこ
とを特徴とする。
【0015】又、本発明の流体加振力の低減方法は、動
翼と静翼の枚数の差が±1枚である多段遠心ポンプにお
いて、その動静翼干渉と軸振動による流体加振力を、一
部の段の静翼の周方向の取付角を正規の位置からずらす
ことにより、釣合せて低減したことを特徴とする。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例について添付図面を
参照しながら説明する。
【0017】図1は、本発明の一実施例の静翼と動翼の
取付角の配置を示す。本実施例では動翼の配置は従来通
りで、第1,3,5段に対して第2,4,6段が逆位相
となっている。静翼の配置は、第1,2,5,6は従来
通りの正規位置であるのに対して、第3,4段は、反回
転方向に20°回転移動してステータ側に固定されてい
る。第3,4段の図中、点線は正規位置を示し、実線は
取付角の調整後を示している。尚、本実施例のポンプの
全体的な構成は、図4に示す多段ポンプと同じである。
【0018】このような静翼の周方向の取付角の可変機
構は、手動、もしくはワイヤ牽引によって行ってもよ
い。この場合には、低製造コストで可変機構を実現でき
る。又、ステッピングモータ等の回転駆動機構により行
ってもよい。特にステッピングモータ等の自動駆動機構
を用いた場合には、自動制御ループに組み入れることが
容易であり、より精巧な流体力低減を実現することがで
きる。
【0019】図2は、軸振動又は軸受振動を検出して、
これを最小とするように静翼の周方向取付角を制御する
制御系の一例を示す。センサ30,31は、それぞれX
方向及びY方向の軸振動或いは軸受振動を検出するセン
サであり、変位センサ又は加速度センサから構成され
る。尚、軸振動と軸受振動とを同時に検出するようにし
ても勿論よい。図3は、センサ30,31が軸受のカッ
プリング側と反カップリング側に設けられていることを
示す。尚、センサの数は多い方が流体加振力のゲインと
位相を精度良く求めるため、かつ振動モードをより正確
に同定するために有利である。
【0020】センサ30,31の出力は校正器32を介
して振動レベルの検出装置33に入力され、振動が分析
される。分析された振動レベルはコンピュータ制御装置
34に入力される。そして、加振力評価及び振動モデル
の同定が行われる。一方、ポンプのステータ側には静翼
取付角検出装置35が設けられ、静翼の取付角の信号は
同様に制御装置34に入力される。制御装置34は、検
出された振動モデルに基づいて、静翼の取付角をどの位
ずらせば、振動が最少とできるかを演算し、ずらすべき
周方向の取付角を算定する。算定された取付角は、静翼
位相角調整手段36により、指定された段の静翼の取付
角を変更する。
【0021】コンピュータ制御装置34は、多段ポンプ
の軸振動又は軸受振動の数学モデルを予じめその記憶装
置に記憶している。従って、振動検出装置33及び静翼
取付角検出装置35の検出結果に従って、学習し、振動
の数学モデルを更に改善する能力を備えている。
【0022】次に、本実施例の図1に示すように第3,
4段の静翼を20°反回転方向に回転移動することによ
って流体加振力が低減する理由について説明する。動翼
を第1,3,5段に対して第2,4,6段を逆位相にす
ることによるZN周波数加振力のキャンセル効果は、軸
系に回転軸の中心軌跡においてねじりのない回転体の固
有振動モードに有効であるが、回転軸の中心軌跡におい
てねじりのあるモードの場合には、キャンセル効果が相
殺される。この影響を評価するために、ポンプシールと
滑り軸受動特性を考慮したロータ系の複素固有値解析と
外部加振応答解析を行った。固有振動周波数が430
(Hz)の3次固有振動のモード形状を図8に示す。そ
の振動モードは軸方向に沿って回転軸の中心軌跡のねじ
れた後ろ向き振れ回り振動モードである。
【0023】以上の考察から、各段の静翼のうち何段か
の静翼の取付角を調整することで、動静翼干渉による流
体加振力を低減することが可能であると考えられる。そ
こで、外部加振応答解析コードを用いて、静翼の周方向
の取付角を変更した場合の数値解析を実施した。複素固
有値解析の結果、3、4段目の静翼取付位置付近が問題
となっている3次の固有振動モードの腹に位置している
ので、軸振動により大きな影響を及ぼすと推定された。
3、4段目の静翼取付位置を回転方向に相対的に±25
°回転させた場合の軸受振動相対変位を図9に示す。
尚、正規位置の設定値の軸受振動変位を1としている。
この解析結果から、静翼の周方向の取付位置を回転方向
に5°ずらしたときに、軸受振動が最大になり、反回転
方向に約20°ずらしたときに、最小となることが判明
した。
【0024】この実施例では軸振動の検出箇所に制約が
あったため上記解析では、多段ポンプ各段のヘッドがほ
ぼ等しく、又流量が一定であることから、各段の動翼に
作用する流体加振力を等しいと仮定している。実測した
軸受振動と軸振動のデータを元に、各動翼に作用する流
体加振力と各動翼間の位相のずれ量とを次の解析により
推定した。
【0025】実施例で用いた軸振動解析コードはその計
算速度の早さから伝達マトリックス法を採用している。
状態量のうち、x,y方向の剪断力Vi,j (i=x,
y;j=1,………,6 各段 )が次式で示すように、
流体加振力の最大値Fi,j と位相角θi,j の関数であ
る。 Vi,j =Fi,j cosθi,j +jFi,j sinθi,j 従って、工場試験の軸受振動と軸振動の測定値δk,l
解析値(δk,l )但し(k=x,y;l=1,……,n
測定点数)が一致するように,要素θδk,l /θVi,j
からなるマトリックスをベースにした影響マトリックス
法により、剪断力を計算することにより、流体加振力の
振幅値Fi,j と位相角θi,j を求めることができる。こ
の解析コードにより,工場試験の測定値から、流体力を
予測し、より精度の良い流体力の釣り合わせが実現でき
る。但し、実機を正確に解析モデルに反映させるため
に、実測した固有振動モードの固有振動数とモード減衰
比でチェックする必要がある。
【0026】下表に、ガイドベーン取り付け角変更前と
変更後のカップリング側と反カップリング側の軸受振動
速度値を示す。アライメントがガイドベーン取付け角変
更前・変更後共に十分許容値内に納まるようにアライメ
ント取りを実施している。期待通り、このポンプの軸受
振動速度を低減できた。
【0027】 軸受振動速度 ──────────────────────────────────── カップリング側 反カップリング側 ──────────────────────────────────── 水平 垂直 水平 垂直 ──────────────────────────────────── 正規位置 8.0 2.5 6.0 5.2 ──────────────────────────────────── 取付角変更後 3.3 1.9 4.4 3.5 ──────────────────────────────────── (単位:mm/s)
【0028】次に、図10のフローに基づいた静翼の周
方向取付角の具体的な調整方法を説明する。
【0029】まず第1に、大きな軸/軸受振動を引き起
こしている原因を把握するために周波数領域での評価が
不可欠である。つまり、振動を引き起こしている加振周
波数の主成分(共振周波数)を把握することが必要であ
る。この評価により、加振原因が概ね推定できる。流体
加振周波数以外の場合には、従来から行われている不釣
り合い修正またはアライメント修正を行い対処できる。
流体加振周波数の場合のみ本発明による釣合い法が適用
される。
【0030】評価を行う際に、次に実施する工程は、ケ
ーシング等静止構造物の固有振動数を打撃試験により同
定し、または事前に解析を行い、流体加振力による静止
構造物に発生強制振動であるか否かを確認することであ
る。
【0031】本手法は回転体に作用する流体加振力を低
減するものであるので、ケーシングにおける共振現象の
場合には、別の対策(例えばケーシングの固有振動数を
シフトさせる手段)が必要である。しかし、本実施例で
は、計測の結果、ケーシングの固有振動数にZN周波数
は見い出されなかった。従って、流体加振力によるロー
タ系の高次曲げモード(図8参照)との共振現象である
と同定した。
【0032】次に、ロータダイナミックス解析を実施す
る予備段階として、ロータ系の解析モデルの精度を向上
させるために、フリーフリーによる打撃試験を実施し
た。環状シールや滑り軸受の影響がない打撃試験により
得られる固有振動数と伝達関数を用いて、ロータ系のモ
デルの検証そして、改善を行う。尚、等価軸径、仮想質
量等により焼きばめやスリーブの影響を考慮する意味で
このプロセスは工場でロータを組み立てた時点で計測し
た。
【0033】実測により得られる固有振動数と伝達関数
により明らかになるモード形状から、解析結果と比較
し、高次固有曲げモードまでほぼ一致するように、ロー
タにおけるバネ要素(軸径)や質量要素(付加質量)を
評価改善する。尚、今回は最初の解析でほぼ満足できる
レベルであったので改善はしなかった。
【0034】多段ポンプ定常運転時には流体の流れ(圧
力分布)は安定している状態であるので、静止側の静翼
を周方向にずらし固定すると、ほぼそのずらし角(シフ
ト角ともいう)分代表加振点がシフトする(水平方向と
鉛直方向の流体加振力の位相がずらし角分同方向にシフ
トする)と仮定する。この仮定の基に、バランシングの
最適状態をロータダイナミックス解析により求められ
る。
【0035】解析方法を以下に示す。前記のフリーフリ
ー打撃試験等により解析精度を向上させたモデルを基
に、周波数応答解析の入力(特に、水平方向及び鉛直方
向の加振力の位相)を逐次変化させてゆき、(影響係
数:各段加振力の位相(又はその流体加振力の大きさ)
に対する振動応答値)その解析結果である軸または/及
び軸受応答振動値でその値が最小になる変化させる段の
組み合わせとそれぞれのシフト角を算出する。
【0036】現実的には、ポンプを停止し、ポンプ運転
中の周波数領域でnZN(n=1,2,………)周波数
に着目し、この周波数における軸受又は軸振動値と各段
の静翼の周方向取付角とを基にして、釣り合わせ計算を
行い、静翼の最適な周方向の取付角を計算し求める。そ
の結果を基に、バランシングデバイスを駆動し、静翼の
取付角を調整する。固定した後、再びポンプ運転を開始
する。また、同時に、前記静翼の周方向の取付角と軸受
(軸)振動値から動翼に作用する流体加振力の大きさ
(ゲイン)と位相角を計算し、次の対策後の軸受(軸)
振動予測値を算出する。結果として得られる軸受(軸)
振動実測値と予測値を比較し、ロータ系のモデルを改善
する。例えば、流体加振力の大きさと位相角、環状シー
ル、軸受動特性等一般的に解析精度の相対的に低いもの
についてデータを更新する。この過程は実測値が増える
に従って、そのモデル精度が向上することが期待でき
る。
【0037】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、流体加振
周波数がロータ系の高次曲げモードの固有振動数と概ね
一致(または完全に一致)し、ロータ系の高次固有曲げ
モードとの共振現象を引き起こすことにより軸受振動値
が大きくなるという問題を引き起こすことが判明した。
通常は、ロータ設計の変更(ガイドベーンのエッジをカ
ットオフするなど)や運転回転数の変更で対処されてき
た。しかし、運転回転数の変更でポンプ自体の性能が変
化するので対策不可能な場合が多く、また、ロータ設計
の変更を行った場合には、コストがかさんでしまう。
【0038】本発明によれば、静翼の周方向取付角をず
らすことにより、動静翼干渉による流体加振力を釣合せ
ることができるので、(つまりロータ系に作用する強制
力を低減することができる)軸受又は軸の振動をコスト
をかけることなく低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の多段ポンプの静翼と動翼の
各段の取付角を示す説明図。
【図2】本発明の一実施例の多段ポンプの制御系の説明
図。
【図3】軸又は軸受け振動検出手段の配置の説明図。
【図4】ボイラ給水用多段遠心ポンプの縦断面図。
【図5】多段ポンプの静翼と動翼の各段の取付角の正規
位置を示す説明図。
【図6】流体加振力の発生メカニズムを示す説明図で前
向き振れ回り加振力が発生する。
【図7】流体加振力の発生メカニズムを示す説明図で後
向き振れ回り加振力が発生する。
【図8】軸振動のモードを示す説明図。
【図9】静翼の周方向取付角の変化に伴う軸受変位の大
きさの変化を示す説明図。
【図10】本発明の一実施例の静翼取付角算定のフロー
図。
【符号の説明】
13 ロータ(回転軸) 15 動翼 16 静翼

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静翼と動翼とを有する多段ポンプにおい
    て、流体加振力に起因する軸受振動を低減するために、
    前記静翼の周方向の取付角を個々の段で可変にできる機
    構を備えたことを特徴とする多段ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記多段ポンプは、静翼の少なくとも1
    段について、手動もしくはワイヤー牽引、又はステッピ
    ングモータ等の駆動手段による可変機構を具備したもの
    であることを特徴とする請求項1記載の多段ポンプ。
  3. 【請求項3】 軸振動または軸受振動を同定する検出手
    段を更に具備し、前記静翼の周方向取付角の可変機構と
    前記検出手段とが閉ループを構成しており、フィードバ
    ック制御により軸振動また軸受振動を低減する制御手段
    を更に備えたことを特徴とする請求項1または2記載の
    多段ポンプ。
  4. 【請求項4】 多段ポンプの数学モデルを記憶した記憶
    装置を有する制御装置に、前記検出手段により検出され
    た軸振動または軸受振動値を入力し、また、前記静翼の
    周方向取付角のモニター手段を備え、前記制御装置は、
    前記モニタ手段の検出結果に基づいて、前記数学モデル
    を改善し、学習する能力を更に備えたものであることを
    特徴とする請求項3記載の多段ポンプ。
  5. 【請求項5】 動翼と静翼の枚数の差が±1枚である多
    段遠心ポンプにおいて、その動静翼干渉と軸振動による
    流体加振力を、一部の静翼の周方向の取付角を正規の位
    置からずらすことにより、釣合せて低減したことを特徴
    とする多段ポンプの流体加振力の低減方法。
JP23327595A 1995-08-18 1995-08-18 多段ポンプとその流体加振力の低減方法 Pending JPH0953596A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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