JPH09512769A - 切妻型頂部を有するカートン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 切妻型頂部を有するカートンは、隣接する非折り込み頂部密閉パネル（３２）の上方に突出するスパウト形成用の折り込みされた、全部でないとしても少なくとも半分の頂部密閉パネル（３３）を有し、使用者が当該突出部分をつかみ、これを前方に引張ってスパウトを形成することを可能にする。偏平切妻型頂部を有するカートンを形成するためには、他の非折り込み頂部密閉パネル（３４）が延びて反対側の頂部閉鎖パネル（２２）に接着されており、またこの他の非折り込み頂部密閉パネル（３４）の接着部分からの折り返し密閉フィン（３２〜３５）の分離を容易にし、かつスパウト形成用の頂部密閉パネル（３３）の隣接する半分の注ぎ縁の領域を覆うために、切裂きストリップが形成されている。このようなカートンは、適当な形状でかつ折り線が付けられているブランクから作られる。

Description

【発明の詳細な説明】 切妻型頂部を有するカートン 本発明は、カートン及び該カートンを作ることができるブランクに関する。 従来の切妻型頂部を有するカートン及び偏平切妻型頂部を有するカートンは、 それぞれ、ラミネート材から成るブランクから作られる。ラミネート材は、両面 がサーモプラスチック、例えば低密度ポリエチレン（ＬＤＰＥ）で被覆されてい る板紙から成る。場合によっては、、ラミネート材の各面とサーモプラシチック との間には例えばアルミニウム又はエチレンビニルアルコール（ＥＶＯＨ）の酸 素バリヤー層が介在されることもある。また、折り線が、各ブランクを、１列の ４つの本体パネルと、１列の４つの底部閉鎖パネル（その内の１つ置きの２つの パネルは、３つの三角形のサブパネルが形成されるように斜めの折り線が入れら れている）と、１列の４つの頂部閉鎖パネル（その内の１つ置きの２つのパネル は、３つの三角形のサブパネルが形成されるように斜めの折り線が入れられてい る）と、１列の４つの頂部密閉パネル（その内の１つ置きの２つのパネルはそれ ぞれ折り線によって半分に分けられている）と、ブランクの一方の縁に形成され ているサイドシームフラップとに区分されている。 そして、カートンを形成するためには、各パネルを各列に対して直角に折り線の 周りで折り曲げ、ついで、サイドシームプラップをブランクの反対側の縁でパネ ルに加熱及び加圧シールして付着し、両端（頂部及び底部）が開口するスリーブ を形成する。それから、４つの底部閉鎖パネルを内向きに折り曲げ（１つ置きの ２つの閉鎖パネルを他の２つの閉鎖パネルよりも先に折り曲げる）、相互に加熱 及び加圧シールしてカートンの底部を閉じる。それから、カートンに充填し、つ いで、頂部閉鎖パネルを内向きに折り曲げ（１つ置きの２つの閉鎖パネルを他の ２つの閉鎖パネルよりも先に折り曲げる）、それから、４つの密閉パネルを相互 に加熱及び加圧シールして付着し（１つ置きの２つの密閉パネルが他の２つの密 閉パネルの間に配置される）、これにより密閉フィンを形成して、カートンの頂 部を閉じる。そして、密閉フィンの一端で頂部密閉パネルの一部分を接着剤で被 覆して開口可能な注ぎスパウトを形成することは公知である。更に詳述すれば、 密閉フィンの一端において、中央部で折り曲げられた密閉パネルの自由縁（スパ ウトの注ぎリップを構成する）の内側縁領域及び外側縁領域を接着剤で被覆する ことは、公知である。 オーストラリア特許出願公告明細書第６２６３８９号には、タブがスパウトを 形成する折り込まれた頂部閉鎖パネルの中央部分及び隣接する外方端部分の両方 から間隔を置かれ、かつ２つの他の頂部密閉パネルの自由縁の高さよりも上の位 置にまで上向きに延びており、このタブが使用者によってつかまれて引張られる と、使用者がスパウト形成用頂部密閉パネルの内方表面に何ら触れることなく、 このスパウト形成用頂部密閉パネルが２つの他の頂部密閉パネルから分離される ようになっていることを除いて、上述の種類のブランク及び密閉カートン（ただ し、このカートンの２つの折り込まれた頂部密閉パネルは、２つの他の頂部密閉 パネルの自由縁より低い高さに自由縁を有している）が開示されている。上記タ ブはスパウトの中央部分から充分な間隔が置かれており、したがって普通の使用 状態では、容器の内容物は当該タブと全く接触することがない。しかしながら、 このタブについては、引張られる際、下方に裂けて、その真下でスパウト形成用 頂部密閉パネルの比較的狭い部分が薄層となってはがれ、その結果頂部閉鎖部が 閉じたままとなる重大な危険がある。 また、米国特許第５０１４８５４号には、同じ一般的な種類のブランク及び密 閉カートンが開示されているが、しかし、このカートンは、頂部の密閉後、密閉 フィンが２つのルーフ形成用頂部閉鎖パネルの一方の上に折り返され、頂部閉鎖 部が平らにされている偏平切妻型頂部を有する形のカートンである。このような カートンにおいては、密閉フィンの折返し後に一番上 にある２つの非折り込み頂部密閉パネルの一方は、他の３つの頂部密閉パネルを 越えて突出し、かつ２つのルーフ形成用頂部閉鎖パネルの上記一方の頂面上に付 着される延長部を有する。この延長部は、密閉フィンに平行に延びる２列のミシ ン目によって限定され、かつ密閉フィンと延長部の付着部分との間に位置する切 裂きストリップを包含する。そして、この切裂きストリップの内方に面する表面 には、２つのルーフ形成用頂部閉鎖パネルの上記一方の頂面からの切裂きストリ ップの分離を容易なものとするために、抗シール材料が被覆されている。しかし ながら、このような切裂きストリップは、閉鎖パネルからの密閉フィンの分離を 容易なものとするが、密閉フィン自体を開口させてスパウトを形成することを容 易にさせるものではない。 本発明の１態様によれば、１列の本体パネルと、１列の頂部閉鎖パネルと、１ 列の頂部密閉パネルとを包含し、前記１列の本体パネルが第１、第２、第３及び 第４の本体パネルから成ると共に、各本体パネル間に第１の折り線を有し、また 前記１列の頂部閉鎖パネルが第１、第２、第３及び第４の閉鎖パネルから成り、 各閉鎖パネル間に第２の折り線を有すると共に、これら第１、第２、第３及び第 ４の閉鎖パネルと前記第１、第２、第３及び第４の本体パネルとの間にそれぞれ 第３の折り線を有し、更に前記１列の頂部密閉パネルが第１、第２、第３及び第 ４の密閉パネルから成り、各 密閉パネル間に第４の折り線を有すると共に、これら第１、第２、第３及び第４ の密閉パネルと前記第１、第２、第３及び第４の閉鎖パネルとの間にそれぞれ第 ５の折り線を有し、かつ前記第１の閉鎖パネル及び前記第１の密閉パネルには第 ６の折り線を有すると共に、前記第３の閉鎖パネル及び前記第３の密閉パネルに は第７の折り線を有し、これにより、前記第１及び第３の閉鎖パネルが折り曲げ られて前記第２及び第４の閉鎖パネルの下にそれぞれ切妻構造体を形成でき、ま た前記第１及び第３の密閉パネルが前記第２及び第４の密閉パネル間に中央で折 り曲げられて密閉フィンを形成でき、更に前記第１の閉鎖パネル及び前記第１の 密閉パネルが折り曲げられて、注ぎ縁として前記第１の密閉パネルの自由縁を有 する注ぎスパウトを形成でき、かつ前記第２の密閉パネルに近い前記第１の密閉 パネルの半分の部分が前記第２の密閉パネルの部分よりも更に前記１列の閉鎖パ ネルから突出し、これら２つの突出部分が前記第１及び第２の密閉パネル間の境 界線に対して等しい距離にわたって延びているカートン形成用ブランクにおいて 、前記第１の密閉パネルの突出部分が、この第１の密閉パネルの自由縁の長さの 少なくとも実質的に半分に沿って延びていることを特徴とするブランク、が提供 される。 本発明の第２の態様によれば、輪状体の本体パネルと、輪状体の頂部閉鎖パネ ルと、輪状体の頂部密閉パ ネルとを包含し、前記輪状体の本体パネルが第１、第２、第３及び第４の本体パ ネルから成り、また前記輪状体の頂部閉鎖パネルが前記第１、第２、第３及び第 ４の本体パネルにそれぞれつながる第１、第２、第３及び第４の閉鎖パネルから 成り、更に前記輪状体の頂部密閉パネルが前記第１、第２、第３及び第４の閉鎖 パネルにそれぞれつながる第１、第２、第３及び第４の密閉パネルから成り、か つ前記第１の閉鎖パネル及び前記第１の密閉パネルがカートンが開口される際に 注ぎスパウトを形成する共に、前記第１の密閉パネルの外方の長手方向縁の領域 が前記第２の密閉パネルの隣接する外方の長手方向縁の領域を越えて突出する構 成となっている密閉カートンにおいて、前記第１の密閉パネルの突出する外方の 長手方向縁の領域が、この第１の密閉パネルの外方の長手方向縁の長さの少なく とも実質的に半分に沿って延びていることを特徴とするカートンが提供される。 したがって、本発明によれば、使用者が充分な幅の突出部分をつかむことがで き、スパウトを開けるよりもむしろ、突出部分の真下での第１の密閉パネルの破 断の危険が最少となるため、カートンの壁の部分で構成される注ぎスパウトをよ り容易に開けることができる。 この場合、突出部分が第１の密閉パネルの中央にわたって延び、これにより、 使用者がスパウトのゆがみ の危険がある片側よりもむしろ第１の密閉パネルの中央を引張ることができれば 、特に好ましいものである。 突出部分は、使用者が良好に中央を引張ることができるように、好ましくは、 第２の密閉パネルに近い第１の密閉パネルの注ぎ縁の半分の実質的に全体にわた って、特に第１の密閉パネルの注ぎ縁の全体にわたって延びている。 また、第４の密閉パネルが少なくとも長手方向の注ぎ縁の範囲まで突出すると 共に、第４の密閉パネルが頂部閉鎖部の反対側の閉鎖パネルの上に折り曲げられ 、これにより、外方に露出する内側注ぎ縁領域を衛生的に保護できるようにする ことは、特に好ましいものである。 更に、カートンの開口を一層容易にするためには、密閉フィンにおいて対面す るようになる第１の密閉パネルの表面に接着剤を加えることが好ましいものであ る。 更に、第１の密閉パネルの内側注ぎ縁領域に接着剤を塗布することは、カート ンの開口の間の注ぎリップの破断を妨げ、注ぎスパウトに整然とした外観を付与 することを助けるため、好ましいものである。 更に、第４の密閉パネルが注ぎ縁を越えて突出する場合には、この突出部分に より切裂きストリップを構成し、その最も外側の縁領域（切裂きストリップを含 む）をカートンの頂部に接着させることができる。こ れは密閉フィンの解放を容易にし、カートンの頂部からほぼ直角となるように戻 すことを可能にする。切裂きストリップの内側表面は、好ましくは、接着剤で被 覆され、その下のパネル表面からの切裂きストリップの分離を容易にする。切裂 きストリップがこの切裂きストリップに近い第１の密閉パネルの半分の内側注ぎ 縁領域を覆うことは、好ましいものである。 以下、本発明が明確に理解され、容易に実施されるようにするために、添付図 面を参照して本発明の実施例について詳述する。図面において、 図１は、カートンの内側表面を形成するブランクの一方の側の表面の平面図で あり、 図２は、カートンの外側表面を形成するブランクの他方の側の表面の平面図で あり、 図３は、底部を密閉した後ではあるが、充填前のカートンを上方から見た斜視 図であり、 図４は、図３と同様ではあるが、充填し及び頂部を密閉した後のカートンの図 であり、 図５は、図３と同様ではあるが、密閉フィンを付着させた後のカートンの図で あり、 図６は、カートンの開口の準備として、密閉フィンを一端から持ち上げた状態 をカートンの上方から見た斜視図であり、 図７は、図６と同様ではあるが、密閉フィンが完全に起こされ、カートンの切 妻を形成するウイングが折 り返される状態を示す図であり、 図８は、図６と同様ではあるが、注ぎスパウトが前方に引張られる前の状態を 示す図であり、 図９は、図６と同様ではあるが、注ぎスパウトが前方に引張られようとしてい る状態を示す図であり、 図１０は、図６と同様ではあるが、注ぎスパウトが充分に開けられた状態を示 す図であり、 図１１は、図６と同様ではあるが、注ぐために傾けられたカートンを示す図で あり、 図１２は、図２と同様ではあるが、変形例を示す図であり、 図１３は、図８に相当するものであるが、上記変形例を示す図であり、及び 図１４〜図２１は、それぞれ図３〜図１０に実質的に相当するものであるが、 他の変形例を示す図である。 図１及び図２を参照するに、ブランクは、両面がサーモプラスチック、特にポ リエチレンで被覆された板紙から成るラミネート材である。このブランクは、１ 列の本体パネル１〜５を包含し、これら本体パネルの各々の間には平行な折り線 ６が存在する。ブランクは、また、１列の底部閉鎖パネル１１〜１５も包含し、 これら閉鎖パネルの各々の間にも折り線６が存在する。そして、パネル１〜５と パネル１１〜１５との間には、折り線７が存在する。ブランクは、更に、１列の 頂部閉鎖パネル２１〜２５及び１列の頂部密閉パネル３１ 〜３５を包含する。パネル２１〜２５の各々の間及びパネル３１〜３５の各々の 間にも折り線６が存在する。そして、閉鎖パネル２１〜２５と本体パネル１〜５ との間には折り線８が存在し、一方、密閉パネル３１〜３５と閉鎖パネル２１〜 ２５との間には折り線９が存在する。パネル１、１１、２１及び３１はサイドシ ームフラップを構成する。閉鎖パネル２１、２３及び２５の各々は折り線１６を 入れられて形成されており、これにより、パネル２３及びパネル２１／２５は切 妻の形成のために折り曲げられるようになっている。また、パネル３３及び３５ の各々は折り線１７を入れられて形成されており、これにより、半分に折り曲げ られると共に、密閉フィン１８を形成するときに密閉パネル３２と３４との間に 位置されるようになっている。そして、密閉パネル３３の折り線１７及び閉鎖パ ネル２３の折り線１６は、カートンを開口するときに、注ぎスパウト１９を形成 するために外方に折り曲げられるようになっている。更に、パネル２２及び３２ における斜めの折り線２６及びパネル２４及び３４における斜めの折り線２７は 、切妻構造体のウイング２８（図７及び図８を参照）の折り返しを容易なものと する。密閉パネル３３及び３４は、１列の閉鎖パネル２１〜２５から相互に等し い長さではあるが、しかし、密閉パネル３１、３２及び３５が突出する（これら ３つのパネルは実質的に等しい長さで突出する）よりも 充分に長い長さで突出していることが理解されるであろう。密閉パネル３２の突 出長さは、密閉パネル３３の突出長さの１／３〜２／３、好ましくは約１／２で ある。パネル３２と比べて余分に突出する密閉パネル３３の内側表面の区域は、 ストリップ状の接着剤コーティング３６を有し、このコーティング３６は密閉パ ネル３４の内側表面上の折り線２７にまで続いている。図２に示されるように、 密閉パネル３３の外側表面上にも対応するストリップ状のコーティング３７が存 在するが、しかし、このコーティング３７は密閉パネル３４の外側表面上までは 延びていない。 図１及び図２に示すブランクからカートンを形成するためには、パネル１、１ １、２１及び３１から成るサイドシームフラップをブランクの反対側の縁に加熱 及び加圧シールして付着し、ついで、このように形成されたカートンスリーブの 底部を密閉し、図３に示すような頂部が開口したカートンを形成する。それから 、カートンに、例えばミルク又はオレンジジュースを充填し、ついで、パネル２ ５及び３５、及びパネル２３及び３３を折り込む。その際、パネル２２及び２４ はパネル２３及び２５の上に折り曲げられ、パネル３２及び３４は、それらの間 に、それぞれ中央で折りたたまれたパネル３３及び３５を収容することとなる。 それから、密閉パネル３２〜３５を相互に加熱及び加圧シールして付着し、図４ に示す密閉フィン１８を形成 し、同時に２つの切妻構造体（その１つを符号３８で示す）を密閉フィン１８の 両端部の各々の下に形成する。図４の状態において、密閉パネル３３の余分に突 出する区域の半分は密閉パネル３２の外方の長手方向縁上にはみ出し、この密閉 パネル３３の余分に突出する区域の半分は接着剤コーティング３６で被覆されて いる。それから、密閉フィン１８をパネル２２の上に折り曲げ、このパネル２２ に加熱及び加圧シールして付着し、図５に示す頂部を平らにしたカートンとする 。この場合、図４においてパネル３３の上に見られる接着剤コーティング３６に よる、密閉パネル３４の余分に突出する区域の接着は、その余分に突出する区域 の１／２のみでの接着にとどめられる。 次に、図６〜１１を参照してカートンの開口方法について述べる。初めに、図 ６に示すように、消費者は親指を密閉フィン１８の一方の端の下にあて、フィン １８に沿って指を走らせてフィン１８とパネル２２との間の接着を破壊する。そ の際、接着剤コーティング３６が存在する端の下の方が他の端の下よりも親指を 挿入し易く、したがって、消費者に対しては、フィン１８の接着側端からカート ンの開口を開始すべきことを教示すべきである。それから、消費者は図７に示す 縦方向の位置にフィン１８を起こし、ついで、パネル２３の折り線１６及び折り 線２６及び２７の所でウイング２８を折り返し、その間に、フィン１８をその中 央に沿って、密閉パネル３３における折り線１７まで実質的に分裂させる。この 分裂は接着剤のストリップ状コーティング３７の存在によって容易になる。それ から、消費者は密閉パネル３２の上に突出する密閉パネル３３の区域の裏に人差 し指を置き、パネル３３を前方（すなわち、図８及び図９における矢印Ａの方向 ）に引張り、パネル３３をパネル３２及び３４からはがし、注ぎスパウト１９を 図１０及び図１１に示す充分な開口状態まで引く。接着剤コーティング３６及び ３７のため、スパウトの注ぎ縁は閉鎖パネル２２から（コーティング３６による ）、またスパウトそれ自体から（コーティング３７による）、更に密閉パネル３ ４から（コーティング３６による）それぞれ明確に離れている。 図１２及び図１３に示す変形例では、前述したコーティング３７が密閉パネル ３３の外側表面の全体にわたるコーティング３７′を形成するように拡大されて おり、その結果、ウイング２８は更に容易に折り返される。密閉パネル３３の外 側における接着剤のかかる拡大は、図３から理解されるように、頂部閉鎖部が、 その液密について、密閉パネル３２及び３５の内側表面、パネル３４の内側表面 の半分、パネル３４の内側表面の他の半分の下方部分、及び密閉パネル３３の内 側表面の下方部分の間の密閉に依存するものであるため、頂部閉鎖部の液密の一 体性を低減させない。４重 及び５重のラミネート材が存在する区域のみでの密閉は、簡単かつ効果的な密閉 を形成する。 図１４〜図２１に示す他の変形例では、密閉パネル３４は、輪状体の閉鎖パネ ル２１〜２５から、密閉パネル３３が突出するよりも更に長く突出している。更 に、密閉パネル３５は、密閉パネル３３と同じ長さまで突出する矩形部分３５ａ を有する。ストリップ形の接着剤コーティング３６が、更にパネル３４に沿って 部分３５ａの全体の内側表面上に延びている。パネル３４上のコーティング３６ の真上及び真下には、それぞれパネル３４の一方の端から他方の端まで延びる平 行なミシン目線３９が存在する。部分３５ａは、パネル３５に入れられた切断線 ４０（部分３５ａは、その内方端を除いて、この切断線４０を介してパネル３５ に弱く結合されている）によってパネル３５から分離される。このように、密閉 フィン１８の形成前に、この部分３５ａをパネル３５から分離して自由の状態と し、図１５に示すように、パネル３４のミシン目線３９の間の部分によって構成 される切裂きストリップ用のつかみタブを形成する。それから、フィン１８をパ ネル２２上に折り曲げ、外側のミシン目線３９の外方の密閉パネル３４の部分を 、図１６に示すようにパネル２２に加熱及び加圧シールして付着する。 このようにして形成されたカートンを開口するためには、消費者は、図１７に 示すようにタブ３５ａを引 張って切裂きストリップを取り除く。それから、密閉フィン１８を図１８に示す ように縦方向の位置に起こす。これにより、密閉パネル３３の余分に突出の半分 の区域の両方が現れる。それから、ウイング２８を折り返し、人差し指をパネル ３３の突出区域の裏に当て、図１９の矢印Ａの方向に引張ってパネル３３をパネ ル３２及び３４からはがす。人差し指は、図１９及び図２０に示されているよう に、パネル３３に片側でのみ当てられるが、パネル３３の中央での引張りによっ て、パネル３３がパネル３２及び３４の両方から容易にはがされて、注ぎスパウ トが開けられるため、パネル３３の中央（すなわ、折り線１７の位置）に人差し 指を当てることが好ましい。図２１には、充分に開けられた注ぎスパウト１９が 示されている。 この図１４〜図２１の変形例は、密閉パネル３４が閉鎖パネル２４に部分的に 接着されるよりも確実に接着されて、シールを破壊するための密閉フィンの下で の親指の走りを容易にすること；また、密閉パネルが全体として広く、折り込ま れた注ぎスパウト用のより良好な保護を提供できること；更に、密閉パネル３３ の注ぎ縁領域の全体を消費者による前方への引張りに利用できるようになること の点において、図１２及び図１３の変形例を上回る利点を有する。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９６年３月６日 【補正内容】 密閉パネル間に第４の折り線を有すると共に、これら第１、第２、第３及び第４ の密閉パネルと前記第１、第２、第３及び第４の閉鎖パネルとの間にそれぞれ第 ５の折り線を有し、かつ前記第１の閉鎖パネル及び前記第１の密閉パネルには第 ６の折り線を有すると共に、前記第３の閉鎖パネル及び前記第３の密閉パネルに は第７の折り線を有し、これにより、前記第１及び第３の閉鎖パネルが折り曲げ られて前記第２及び第４の閉鎖パネルの下にそれぞれ切妻構造体を形成でき、ま た前記第１及び第３の密閉パネルが前記第２及び第４の密閉パネル間に中央で折 り曲げられて密閉フィンを形成でき、更に前記第１の閉鎖パネル及び前記第１の 密閉パネルが折り曲げられて、注ぎ縁として前記第１の密閉パネルの自由縁を有 する注ぎスパウトを形成でき、かつ前記第２の密閉パネルに近い前記第１の密閉 パネルの半分の部分が前記第２の密閉パネルの部分よりも更に前記１列の閉鎖パ ネルから突出し、これら２つの突出部分が前記第１及び第２の密閉パネル間の境 界線に対して等しい距離にわたって延びているカートン形成用ブランクにおいて 、前記第１の密閉パネルの突出部分が、この第１の密閉パネルの自由縁の長さの 少なくとも実質的に半分に沿ってかつこの第１の密閉パネルの自由縁の中央にわ たって延びていることを特徴とするブランク、が提供される。 本発明の第２の態様によれば、輪状体の本体パネル と、輪状体の頂部閉鎖パネルと、輪状体の頂部密閉パネルとを包含し、前記輪状 体の本体パネルが第１、第２、第３及び第４の本体パネルから成り、また前記輪 状体の頂部閉鎖パネルが前記第１、第２、第３及び第４の本体パネルにそれぞれ つながる第１、第２、第３及び第４の閉鎖パネルから成り、更に前記輪状体の頂 部密閉パネルが前記第１、第２、第３及び第４の閉鎖パネルにそれぞれつながる 第１、第２、第３及び第４の密閉パネルから成り、かつ前記第１の閉鎖パネル及 び前記第１の密閉パネルがカートンが開口される際に注ぎスパウトを形成する共 に、前記第１の密閉パネルの末端外方縁の領域が前記第２の密閉パネルの隣接す る末端外方縁の領域を越えて突出する構成となっている密閉カートンにおいて、 前記第１の密閉パネルの突出する末端外方縁の領域が、この第１の密閉パネルの 末端外方縁の長さの少なくとも実質的に半分に沿ってかつこの第１の密閉パネル の末端外方縁の中央にわたって延びていることを特徴とするカートン、が提供さ れる。 したがって、本発明によれば、使用者が充分な幅の突出部分をつかむことがで き、スパウトを開けるよりもむしろ、突出部分の真下での第１の密閉パネルの破 断の危険が最少となるため、カートンの壁の部分で構成される注ぎスパウトをよ り容易に開けることができ、使用者がスパウトのゆがみの危険がある片側よりも む しろ第１の密閉パネルの中央を引張ることができる。 突出部分は、使用者が良好に中央を引張ることができるように、好ましくは、 第２の密閉パネルに近い第１の密閉パネルの注ぎ縁の半分の実質的に全体にわた って、特に第１の密閉パネルの注ぎ縁の全体にわたって延びている。 また、第４の密閉パネルが少なくとも長手方向の注ぎ縁の範囲まで突出すると 共に、第４の密閉パネルが頂部閉鎖部の反対側の閉鎖パネルの上に折り曲げられ 、これにより、外方に露出する内側注ぎ縁領域を衛生的に保護できるようにする ことは、特に好ましいものである。 更に、カートンの開口を一層容易にするためには、密閉フィンにおいて対面す るようになる第１の密閉パネルの表面に接着剤を加えることが好ましいものであ る。 更に、第１の密閉パネルの内側注ぎ縁領域に接着剤を塗布することは、カート ンの開口の間の注ぎリップの破断を妨げ、注ぎスパウトに整然とした外観を付与 することを助けるため、好ましいものである。 更に、第４の密閉パネルが注ぎ縁を越えて突出する場合には、この突出部分に より切裂きストリップを構成し、その最も外側の縁領域（切裂きストリップを含 む）をカートンの頂部に接着させることができる。こ ５）が折り曲げられて前記第２及び第４の閉鎖パネル（２２，２４）の下にそれ ぞれ切妻構造体を形成でき、また前記第１及び第３の密閉パネル（３３，３５） が前記第２及び第４の密閉パネル（３２，３４）間に中央で折り曲げられて密閉 フィンを形成でき、更に前記第１の閉鎖パネル（２３）及び前記第１の密閉パネ ル（３３）が折り曲げられて、注ぎ縁として前記第１の密閉パネル（３３）の自 由縁を有する注ぎスパウトを形成でき、かつ前記第２の密閉パネル（３２）に近 い前記第１の密閉パネル（３３）の半分の部分が前記第２の密閉パネル（３２） の部分よりも更に前記１列の閉鎖パネル（２２〜２５）から突出し、これら２つ の突出部分が前記第１及び第２の密閉パネル（３３，３２）間の境界線（６）に 対して等しい距離にわたって延びているカートン形成用ブランクにおいて、前記 第１の密閉パネル（３３）の突出部分が、この第１の密閉パネル（３３）の自由 縁の長さの少なくとも実質的に半分に沿ってかつこの第１の密閉パネル（３３） の自由端の中央にわたって延びていることを特徴とする、ブランク。 ２ 前記第１の密閉パネル（３３）の突出部分がこの第１の密閉パネル（３３） の前記半分の実質的に全体にわたって延びている、請求項１記載のブランク。 ３ 前記第４の密閉パネル（３４）に近い前記第１の密閉パネル（３３）の半分 の実質的に全体が、前記第 ２の密閉パネル（３２）に近い前記第１の密閉パネル（３３）の半分の部分と実 質的に同じ長さで前記１列の閉鎖パネル（２２〜２５）から突出している、請求 項２記載のブランク。 ４ 前記第４の密閉パネル（３４）が前記第１、第２及び第３の各密閉パネル（ ３３，３２，３５）と少なくとも同じ長さの範囲まで前記１列の閉鎖パネル（２ ２〜２５）から突出している、請求項１〜３のいずれか一項記載のブランク。 ５ 前記第４の密閉パネル（３４）が、前記第１、第２及び第３の各密閉パネル （３３，３２，３５）よりも長い範囲まで前記１列の閉鎖パネル（２２〜２５） から突出すると共に、前記第５の折り線（９）に対して実質的に平行に延びる第 ８の折り線（３９）を有して、切裂きストリップを備えている、請求項４記載の ブランク。 ６ 輪状体の本体パネル（２〜５）と、輪状体の頂部閉鎖パネル（２２〜２５） と、輪状体の頂部密閉パネル（３２〜３５）とを包含し、前記輪状体の本体パネ ルが第１、第２、第３及び第４の本体パネル（３，２，５，４）から成り、また 前記輪状体の頂部閉鎖パネルが前記第１、第２、第３及び第４の本体パネル（３ ，２，５，４）にそれぞれつながる第１、第２、第３及び第４の閉鎖パネル（２ ３，２２，２５，２４）から成り、更に前記輪状体の頂部密閉パネルが前記第１ 、 第２、第３及び第４の閉鎖パネル（２３，２２，２５，２４）にそれぞれつなが る第１、第２、第３及び第４の密閉パネル（３３，３２，３５，３４）から成り 、かつ前記第１の閉鎖パネル（２３）及び前記第１の密閉パネル（３３）がカー トンが開口される際に注ぎスパウトを形成する共に、前記第１の密閉パネル（３ ３）の末端外方縁の領域が前記第２の密閉パネル（３２）の隣接する末端外方縁 の領域を越えて突出する構成となっている密閉カートンにおいて、前記第１の密 閉パネル（３３）の突出する末端外方縁の領域が、この第１の密閉パネル（３３ ）の末端外方縁の長さの少なくとも実質的に半分に沿ってかつこの第１の密閉パ ネル（３３）の末端外方縁の中央にわたって延びていることを特徴とする、カー トン。 ７ 前記第１の密閉パネル（３３）の前記突出する末端外方縁の領域が、前記第 ２の密閉パネル（３２）に隣接する当該第１の密閉パネル（３３）の半分の実質 的に全体に沿って延びている、請求項６記載のカートン。 ８ 前記第４の密閉パネル（３４）に隣接する前記第１の密閉パネル（３３）の 半分の実質的に全体が、前記第２の密閉パネル（３２）に近い当該第１の密閉パ ネル（３３）の半分の部分と実質的に同じ長さまで前記輪状体の閉鎖パネル（２ ２〜２５）から突出している、請求項７記載のカートン。 ９ 前記第４の密閉パネル（３４）が、前記第１、第２及び第３の各密閉パネル （３３，３２，３５）と少なくとも同じ長さの範囲まで前記輪状体の閉鎖パネル （２２〜２５）から突出する共に、前記第２の閉鎖パネル（２２）に接着されて いる部分を包含している、請求項６〜８のいずれか一項記載のカートン。 10 前記第４の密閉パネル（３４）が、前記第１、第２及び第３の各密閉パネル （３３，３２，３５）よりも長い範囲まで前記輪状体の閉鎖パネル（２２〜２５ ）から突出すると共に、前記輪状体の密閉パネル（３２〜３５）に沿ってかつ前 記第２の閉鎖パネル（２２）に接着されている前記部分の外側に延びる切裂きス トリップを包含し、この切裂きストリップが前記第４の密閉パネル（３４）に近 い前記第１の密閉パネル（３３）の半分の内方の注ぎ縁の領域を覆っている、請 求項９記載のカートン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ １列の本体パネル（２〜５）と、１列の頂部閉鎖パネル（２２〜２５）と、 １列の頂部密閉パネル（３２〜３５）とを包含し、前記１列の本体パネルが第１ 、第２、第３及び第４の本体パネル（３，２，５，４）から成ると共に、各本体 パネル間に第１の折り線（６）を有し、また前記１列の頂部閉鎖パネルが第１、 第２、第３及び第４の閉鎖パネル（２３，２２，２５，２４）から成り、各閉鎖 パネル間に第２の折り線（６）を有すると共に、これら第１、第２、第３及び第 ４の閉鎖パネル（２３，２２，２５，２４）と前記第１、第２、第３及び第４の 本体パネル（３，２，５，４）との間にそれぞれ第３の折り線（８）を有し、更 に前記１列の頂部密閉パネルが第１、第２、第３及び第４の密閉パネル（３３， ３２，３５，３４）から成り、各密閉パネル間に第４の折り線（６）を有すると 共に、これら第１、第２、第３及び第４の密閉パネル（３３，３２，３５，３４ ）と前記第１、第２、第３及び第４の閉鎖パネル（２３，２２，２５，２４）と の間にそれぞれ第５の折り線（９）を有し、かつ前記第１の閉鎖パネル（２３） 及び前記第１の密閉パネル（３３）には第６の折り線（１６，１７）を有すると 共に、前記第３の閉鎖パネル（２５）及び前記第３の密閉パネル（３５）には第 ７の折り線（１６，１７）を有し、これにより、前記第１及び第３の閉鎖パネル （２３，２ ５）が折り曲げられて前記第２及び第４の閉鎖パネル（２２，２４）の下にそれ ぞれ切妻構造体を形成でき、また前記第１及び第３の密閉パネル（３３，３５） が前記第２及び第４の密閉パネル（３２，３４）間に中央で折り曲げられて密閉 フィンを形成でき、更に前記第１の閉鎖パネル（２３）及び前記第１の密閉パネ ル（３３）が折り曲げられて、注ぎ縁として前記第１の密閉パネル（３３）の自 由縁を有する注ぎスパウトを形成でき、かつ前記第２の密閉パネル（３２）に近 い前記第１の密閉パネル（３３）の半分の部分が前記第２の密閉パネル（３２） の部分よりも更に前記１列の閉鎖パネル（２２〜２５）から突出し、これら２つ の突出部分が前記第１及び第２の密閉パネル（３３，３２）間の境界線（６）に 対して等しい距離にわたって延びているカートン形成用ブランクにおいて、前記 第１の密閉パネル（３３）の突出部分が、この第１の密閉パネル（３３）の自由 縁の長さの少なくとも実質的に半分に沿って延びていることを特徴とする、ブラ ンク。 ２ 前記第１の密閉パネル（３３）の突出部分がこの第１の密閉パネル（３３） の前記半分の実質的に全体にわたって延びている、請求項１記載のブランク。 ３ 前記第４の密閉パネル（３４）に近い前記第１の密閉パネル（３３）の半分 の実質的に全体が、前記第２の密閉パネル（３２）に近い前記第１の密閉パネル （３３）の半分の部分と実質的に同じ長さで前記１列の閉鎖パネル（２２〜２５ ）から突出している、請求項２記載のブランク。 ４ 前記第４の密閉パネル（３４）が前記第１、第２及び第３の各密閉パネル（ ３３，３２，３５）と少なくとも同じ長さの範囲まで前記１列の閉鎖パネル（２ ２〜２５）から突出している、請求項１〜３のいずれか一項記載のブランク。 ５ 前記第４の密閉パネル（３４）が、前記第１、第２及び第３の各密閉パネル （３３，３２，３５）よりも長い範囲まで前記１列の閉鎖パネル（２２〜２５） から突出すると共に、前記第５の折り線（９）に対して実質的に平行に延びる第 ８の折り線（３９）を有して、切裂きストリップを備えている、請求項４記載の ブランク。 ６ 輪状体の本体パネル（２〜５）と、輪状体の頂部閉鎖パネル（２２〜２５） と、輪状体の頂部密閉パネル（３２〜３５）とを包含し、前記輪状体の本体パネ ルが第１、第２、第３及び第４の本体パネル（３，２，５，４）から成り、また 前記輪状体の頂部閉鎖パネルが前記第１、第２、第３及び第４の本体パネル（３ ，２，５，４）にそれぞれつながる第１、第２、第３及び第４の閉鎖パネル（２ ３，２２，２５，２４）から成り、更に前記輪状体の頂部密閉パネルが前記第１ 、第２、第３及び第４の閉鎖パネル（２３，２２，２５， ２４）にそれぞれつながる第１、第２、第３及び第４の密閉パネル（３３，３２ ，３５，３４）から成り、かつ前記第１の閉鎖パネル（２３）及び前記第１の密 閉パネル（３３）がカートンが開口される際に注ぎスパウトを形成する共に、前 記第１の密閉パネル（３３）の外方の長手方向縁の領域が前記第２の密閉パネル （３２）の隣接する外方の長手方向縁の領域を越えて突出する構成となっている 密閉カートンにおいて、前記第１の密閉パネル（３３）の突出する外方の長手方 向縁の領域が、この第１の密閉パネル（３３）の外方の長手方向縁の長さの少な くとも実質的に半分に沿って延びていることを特徴とする、カートン。 ７ 前記第１の密閉パネル（３３）の前記突出する外方の長手方向縁の領域が、 前記第２の密閉パネル（３２）に隣接する当該第１の密閉パネル（３３）の半分 の実質的に全体に沿って延びている、請求項６記載のカートン。 ８ 前記第４の密閉パネル（３４）に隣接する前記第１の密閉パネル（３３）の 半分の実質的に全体が、前記第２の密閉パネル（３２）に近い当該第１の密閉パ ネル（３３）の半分の部分と実質的に同じ長さまで前記輪状体の閉鎖パネル（２ ２〜２５）から突出している、請求項７記載のカートン。 ９ 前記第４の密閉パネル（３４）が、前記第１、第２及び第３の各密閉パネル （３３，３２，３５）と少 なくとも同じ長さの範囲まで前記輪状体の閉鎖パネル（２２〜２５）から突出す る共に、前記第２の閉鎖パネル（２２）に接着されている部分を包含している、 請求項６〜８のいずれか一項記載のカートン。 10 前記第４の密閉パネル（３４）が、前記第１、第２及び第３の各密閉パネル （３３，３２，３５）よりも長い範囲まで前記輪状体の閉鎖パネル（２２〜２５ ）から突出すると共に、前記輪状体の密閉パネル（３２〜３５）に沿ってかつ前 記第２の閉鎖パネル（２２）に接着されている前記部分の外側に延びる切裂きス トリップを包含し、この切裂きストリップが前記第４の密閉パネル（３４）に近 い前記第１の密閉パネル（３３）の半分の内方の注ぎ縁の領域を覆っている、請 求項９記載のカートン。