JPH09511052A - 潜熱蓄熱装置 - Google Patents

潜熱蓄熱装置

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JPH09511052A JP7515915A JP51591595A JPH09511052A JP H09511052 A JPH09511052 A JP H09511052A JP 7515915 A JP7515915 A JP 7515915A JP 51591595 A JP51591595 A JP 51591595A JP H09511052 A JPH09511052 A JP H09511052A
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フィーバック、クラウス
マタイ、ミッチェル
ヒルデブランド、ギュンター
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クツケル、ルッツ
マットザット、ノルベルト
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エスティー・スペイシェル−テクノロジー・ゲーエムベーハー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、蓄熱媒体(2)及び伝熱媒体(3)を有する潜熱蓄熱装置(1)に関し、伝熱媒体(3)は、ノズル機構を介して蓄熱媒体(2)中へ注入することができ、それにより高速の熱の取り入れ及び取り出しを実現する。この注入は潜熱蓄熱装置(1)の高さ方向に分布した形態にて実行可能である。

Description

【発明の詳細な説明】 潜熱蓄熱装置 本発明は、潜熱伝導媒体を有するPCM装置に関し、この装置はノズル機構を 介して伝熱媒体を蓄熱媒体中へ注入することが可能である。本明細書中で用いら れる「PCM(phase changing material:相変化材料)装置」という用語は、潜熱 蓄熱装置又は蓄熱器(アキュムレータ)のことを称し、特に独語では「Latentwa rmespeicher(潜熱蓄熱炉)」として認識される装置のことである。 PCM装置は、基本的に2つの範疇に分けられ、いわゆる静的PCM装置とい わゆる動的PCM装置がある。前者の範疇に関しては、例えば、独国特許出願DE -A1 27 41 829を参照することができる。この既知のPCM装置においては、蓄 熱媒体すなわちパラフィンが、プラスチック・ジャケット内に収容されている。 多数のこのようなプラスチック・ジャケットが、水で満たされた貯蔵容器内に配 置されている。熱は、プラスチック・シースを通して熱伝導によりパラフィンへ 伝達される。水は、この機構内を伝熱媒体として循環することができる。動的P CM装置の範疇に関しては、例えば、独国特許DD 23 68 62及びDD 28 01 13を参 照することができる。さらに独国特許出願DE-A1 41 22 859を参照する。伝熱媒 体例えば水又はアルコールは、この機構内で、蓄熱媒体例えばパラフィンと直接 的に接触している。動的PCM装置の既知の具体例では、PCM装置中に低圧が 形成される。熱が供給されると、例えば水等の伝熱媒体が沸騰し、そしてその上 部に配置された例えばパラフィン等の固化した蓄熱媒体へ浸透する。蒸気状態の 伝熱媒体は液化されると、滴り 落ちて戻り、そして適宜の平衡状態に達するまで再気化される。パラフィンは、 熱が導入された結果、液化される。その後、伝熱媒体は、パラフィンの上で蒸気 状態で集合する。この蒸気状態が冷却され(液化され)ると、液化された伝熱媒 体が液状蓄熱媒体へ浸漬されそして再気化される。このプロセスもまた、適宜の 平衡状態に達したときに終了する。この処理原理においては、適切な低圧を確保 するためのコスト及び操作を制限する蒸気の移送問題が不利な点である。特に上 記の動的PCM装置に関しては、次のような事実によって更なる特別な問題点が 生じる。すなわち、蓄熱媒体が固体状態及び液体状態の双方において本質的に断 熱材料であり、つまり伝熱が困難ということである。従って、伝熱媒体が蓄熱媒 体へ浸透して結果的に蓄熱媒体に熱を溜めることができるためには、伝熱媒体は 蓄熱媒体を継続的に溶かさなければならない。これに関連して、先行文献ではな いが既に特許出願P 43 07 065において、蓄熱媒体自体の中に特殊なチャネル状 構造を実現するために所与の方法で蓄熱媒体を改変するという提示がされている 。この具体例は、本明細書に開示される本発明の概念において重要でもある。上 記の出願の全ての開示内容もまた、本願の開示に含めるものとする。 さらに、このようなPCM装置において前述の低圧なしで動作して伝熱媒体を PCM装置へ注入することもまた既知となっている。例として、文献「Latentwa rmespeicher fur Heizsysteme」(暖房システムのためのPCM装置)(Dr.Ing .S.Banas及びM.LaumenによるTAB 7/84,509-513頁)を参照する。さらに独国 特許出願DE-A1 32 36 319、DE-A1 31 14 270及びDE-A1 33 45 061を参照する。 DE-A1 31 14 270は、石油を伝熱媒体として用いそしてボウ硝(グラウバー塩 )を蓄熱媒体として用いたPCM装置を開示してい る。放熱状態では、グラウバー塩が固化しており、液体石油が、グラウバー塩の 上方に配置される。蓄熱するために、つまりPCM装置内に熱を供給するために 石油が通路へ流され、これにより熱が導入される。さらにこのPCM装置におい ては、石油が、グラウバー塩領域内に突出する管を介することによってもグラウ バー塩中へ供給される。この管は、その下端部に1又は複数の放出口を具備する 。またさらに、この管は、グラウバー塩中に突出するその全長に亘って多孔材料 からなるスリーブにより覆われる。蓄熱すなわち熱の供給プロセスにおいては、 加熱された石油が管の下端部放出口から流れ出て、先ず多孔材料のスリーブへ浸 透し、具体的にはスリーブの軸方向に沿って下から上へと浸透する。そしてグラ ウバー塩中においては径方向に通り抜けるのみで熱を伝導することによりグラウ バー塩を液化する。 しかしながら、この既知のプロセス及び既知の機構は、熱を供給しかつ消費す るために必要な反応時間に関する最適化を考慮していない。有機物の強固に集積 した蓄熱材料を用いる場合は、「多孔物質/蓄熱材料」で表される物質の組合せ によると本質的な操作上の制限さえ生じる。これに加えて、蓄熱媒体と伝熱媒体 とを分離する際の問題もある。結果的に障害がある。従って、本発明の技術的課 題は、速やかに熱を供給しかつ消費することに関する改良を実現することにある 。 この問題は、請求項1に記載の内容の場合に解決され、その目的とするところ は、PCM装置の高さ方向に分布する注入を様々な高さにて実行可能とすること である。この場合の注入は、常に、固化した蓄熱媒体より下方の位置にて開始さ れることが好適である。この位置はいわば第1のレベルである。液体の伝熱媒体 は、この第1 の高さ段階すなわち第1のレベルに配置される(この記述は熱利用に関するいか なる場合にもあてはまる。尚、蓄冷に関して利用されるPCM装置の場合にも一 般的に同じ関係が成り立つが、後に詳述するように媒体の層構成は異なる)。P CM装置は、蓄熱媒体の溶融表面に関する限り、順次連続的注入を可能とする。 よって本発明は、それ自体周知であるが、伝熱媒体の蓄熱媒体への注入を利用す る。しかしながら、この注入はPCM装置の1つのレベルのみにて行われるので はなく、異なる高さ段階においても連続的に行われる。 注入は、断面に関して連続的に行われ、かつ蓄熱媒体の方向への熱流入に対し 径方向に比例するように行われ、そして段階ノズル・システムを介して積極的に 行われる。さらに、ノズル管等によるPCM装置の推奨される垂直貫通の場合、 いわば順次的に高さ段階が切換えられる。開始時にはノズルがまだ固化した蓄熱 媒体に取り囲まれているが、既に稼働されたノズルにより下方から融けて解放さ れるという事実から、この場合の切換えは単純な方法で行われる。また、更なる 段階すなわちレベルにおいてはノズルの自動的溶融解放も観察されるが、例えば 高圧等に関連する特殊な手段を用いない限りこの影響はあまり重要ではない。さ らに、注入は、いずれの場合も実質的にPCM装置の断面全体に亘って同時に行 われること、及び、蓄熱媒体の液化が進むと注入が行われる断面すなわちレベル の数が増えることも重要である。 前述のノズル管に注目すると、PCM装置の高さ方向に移動可能な単一ノズル のみが存在する場合(又はいずれの場合も同じレベルに複数のノズルがある場合 )も原理的に可能である。所与の注入圧力による異なる高さにおける連続的注入 手段(後に詳述する)を用いて、必要な大きな溶融表面及びそれによるより速い 溶融速度を実 現することが可能である。伝熱媒体は、実質的に同時にPCM装置のより大きな 領域へ適用される。特定の噴射ジェット強度を設定することにより、顕著な深さ 効果を得ることが可能であり、例えば中央に垂直配置されたノズル管から開始さ れる。このようなPCM装置においては、先に詳述したような低圧の効能を有す るPCM装置に相当する性能特性を実現することができる。しかもそのために必 要な高価な構造も不要である。 本発明の一実施例では、垂直方向に対して所与の角度で注入を実行することが 可能である。このことは、例えば、ノズル管又は相当するノズル機構自体がPC M装置全体を貫通せずともよいように利用される。しかしながら、ノズルすなわ ち発生されるノズル噴射ジェットが異なる角度配置であるために、仮に当該ノズ ル機構が例えば特定の距離をおいて上方又は下方からのみ蓄熱媒体中へ突出して いる場合であっても、伝熱媒体を空間的に適用することができる。これに関連し て、注入角度及び注入圧力は、蓄熱媒体中に放物線状のジェット運動が発生する ことにより少なくとも開始時には注入側に対して行き過ぎるように設定可能又は 設定される。注入角度及び注入圧力は、もちろん、所望する深さ効果の関数であ り、特に蓄熱媒体が未だ固化している初期の注入ジェットの深さ効果の関数であ る。さらに、これに関連して、噴射圧力及び/又は噴射温度を適切な方法で設定 することが重要である。また、蓄熱材料及び伝熱材料が乳化しないように伝熱手 段の噴射量及び/又は噴射圧力及び/又はジェット流出速度を設定することも好 適である。 噴射圧力に関連して、注入が、高さ方向に亘って異なるフロー抵抗により実行 可能であることが特に好適である。高さ方向に亘って分布する複数のノズルが設 けられる場合、高さに依存してこれらの ノズルが異なるフロー抵抗を有することが好適である。このようにして、完全な 「凍結状態」から開始して、初期には最下位置のノズルのみが稼働され、これら の最下位置ノズルはそのまま液体領域に位置することになるが、高位置のノズル ほどフロー抵抗が小さくなるために、伝熱媒体は、高位置側のノズル付近が溶融 されると即座に実質的に主としてこれらの高位置側のノズルからのみ放出される ようになる。従ってこの関係から、より高位置のノズルのフロー抵抗が、より低 位置のノズルのフロー抵抗よりも小さいことが好適である。さらに別の実施例で は、1又は複数のレベルのノズルを止めることが可能である。ノズルを止めるた めに、例えば、逆止弁を設けることができる。 これに関連して、蓄熱媒体及び/又は伝熱媒体中に循環流が形成されるように 放出口又はノズルを配列させることが好適である。こうして、PCM装置の全内 容物の所与の循環流が形成される。円筒状PCM装置においては、例えば、PC M装置の中心垂直軸の周りに循環流が形成される。例えば、1つの注入管のみが 存在する場合、例えば、この注入管の周りに循環流が形成される。さらにこの配 置に関連して、蓄熱媒体及び/又は伝熱媒体によりPCM装置内に形成される流 れが垂直成分を有することが好適である。この垂直成分は、特に、流入における 過剰及び逆流させ消失させようとする力により発生可能である。これによりPC M装置の全体にわたって上昇しかつ下降する循環流が形成される。この流れは、 引きずられる蓄熱媒体による障害に対し確実に対抗するものである。 この点に関して、蓄熱媒体が固化した放熱状態において、その蓄熱媒体の下方 に伝熱媒体のための少なくとも1つの放出口が配置される。よって、蓄熱媒体が 固化した場合にも伝熱媒体は少なくとも 1つの放出口ノズルからいつでも放散することができる。傾斜した配置であるた めに、伝熱媒体は固化した蓄熱媒体に対して下方から流れる。さらに、ノズル管 等の伝熱媒体の放出口については、予め熱せられることも有益である。例えば、 電気的に予熱される。一般的に、ノズル管の加熱は、このノズル管の断片(セグ メント)が伝熱手段内に永久的に配置されておりかつノズル管は良好な熱伝導性 を有するという事実のために、自動的に行われる。 更なる細部においては、熱の供給及び消費を目的として異なるノズル管が設け られることが望ましい。しかしながら、固化した蓄熱媒体よりも高温の伝熱媒体 を搬送するべくサイフォン構造を介してPCM装置内の底部から頂部へと延びて いる熱の供給のためのノズル管が、一方、熱の消費の目的を意図しかつ液化蓄熱 媒体と比較してより低温の伝熱媒体を搬送するノズル管としても十分でありすな わち有益であることが判明した。この場合、PCM装置の上部領域にのみ、例え ば蓄熱媒体の上端部の下方に適宜の放出口が配置される。伝熱媒体の方が低温で あるために伝熱媒体がこのようなノズル管から出てくるとき、蓄熱媒体は球形状 で固化する。出てくる伝熱媒体は最初は個々の液滴であるが、蓄熱媒体よりも低 温であるので、これらの液滴は速やかに固化した蓄熱媒体の表面層により覆われ る。概して、このような構造はその周囲の液体蓄熱媒体よりも重いために下方へ 沈む。このようにして、上部における伝熱媒体の放出口領域では、熱消費プロセ スが終了するまで、液化した蓄熱媒体が事実上残ることになる。 熱供給プロセスについては、特に、PCM装置の断面上にほぼ均一に分布され た複数のノズル管を設けることも好適である。さらに、この点については、個々 のノズル管に対し互いに高さが異なる形態 で放出口を設けることが有益である。更なる実施例では、噴射装置にいわゆる例 えば垂直ノズル管が設けられ、そして平面内に周方向の分布及び/又は角度配列 に関して異なるように配列された複数の噴射ノズルが設けられる。一般的に伝熱 媒体は、噴射装置、ここでいえばノズル管の近傍では実質的に均一に適用される 。垂直方向に延在する構造及び噴射装置がどの高さまでPCM装置内を通ってい るかについては、PCM装置の蓄熱状態及び放熱状態において、伝熱媒体と蓄熱 媒体とによる垂直方向の層構造がある場合に、噴射装置が、伝熱媒体及び蓄熱媒 体の双方を貫通するようにする。特に、例えば蓄熱媒体がパラフィンで伝熱媒体 が水の場合、ノズル管がPCM装置の底部から頂部までPCM装置を貫通しかつ ノズル管がその上端で閉じられていることが好適である。特に、この例に関して は、PCM装置の下部領域にて伝熱媒体が排出される。排出装置の上流側にフィ ルターが接続される。特に、排出装置は、排出リングとして構成することができ る。例えば、排出リングは、多数の定形の排出孔を有する排出管から形成される 。さらに排出管は、フィルタ・ホースにより被覆される。 さらに、PCM装置に関しては、排出装置の上方に網状機構が配置され、そし ていずれの機構も好適には全断面積上に延在していることが推奨される。さらに 、この場合、最初に排出装置の上方に配置されるのは網状機構ではなく、蓄熱器 の縁領域において貫通孔を有する孔開きプレートであることが好ましい。PCM 装置の好適な円筒構造においては、これらの孔もまた好適には円形に配置される 。プレートはその中心部においては完全に閉じている。個々の貫通孔は、上記外 側の貫通孔である。上記網状機構は、特に熱消費状態において、固化しようとす る蓄熱媒体があまりに速く沈むのを防ぐ。 これに関連して、複数のこのような網状機構を上下に重ねて配置することを推奨 する。これらの網状機構の孔の大きさ又は目の大きさは、PCM装置の高さに従 って適宜増大する。 さらに、PCM装置内の蓄熱媒体の上方に、好適には大気圧と比較して少なく とも僅かに大きな圧力となっている気体室が設けられる。この気体室は、例えば 、周囲の空気、又は二酸化炭素及び/又は窒素に対応する混合気体で充填される 。この方法によれば、蓄熱媒体が酸化される傾向を防ぐことができる。既に述べ たパラフィンの他に、蓄熱媒体が高分子、脂肪又はステアリンからなっていても よい。蓄熱媒体は、液体状態で高い粘度を有していることが好適である。さらに 好適には、蓄熱媒体は、体積にして例えば10%までの易溶融率を有してもよい 。既に述べた水の他に、伝熱媒体が液体ベースのアルコールでもよい。伝熱媒体 は、乳化破壊剤(具体的には、エトキシレート・ノニルフェノール(ethoxylated nonylphenols)、オディルフェノール(odylphenols)、又は脂肪族アルコール等 の界面活性物質)と混合させてもよい。本発明の本質は、蓄熱媒体と伝熱媒体の 体積の特定の比を維持することである。この比は、好適には、1:1〜3:1の 範囲であり、すなわち伝熱媒体に比べて蓄熱媒体が量にして3倍ということであ る。これは、障害のない所望の動作に関連して垂直方向及び水平方向のフロー力 と協同的に決定される。この点に関しては、蓄熱媒体と伝熱媒体との間に大きな 密度差があることも重要であり、これにより、常に蓄熱媒体と伝熱媒体とが明確 に分離している。この密度差(delta rho)は、好適には100kg/m3以上で ある。 本発明の更なる好適例は、いわば噴射装置を介して実行可能な注入をバイパス する(省く)ことであり、伝熱媒体を直接的にPCM 装置へ与えることができ、あるいはPCM装置から抽出することができる。具体 的には、いずれの場合にも伝熱媒体が通常配置されている領域において行われる 。この目的のために、例えば、PCM装置の断面上にリング・ラインを設け、リ ング・ラインは、複数の内側へ向いた孔を有する。この孔を介して伝熱媒体が供 給され又は抽出される。好適には、これらの孔もまたPCM装置の内部における 回転運動を維持しまたは開始させるように配列されている。これは、単独の又は 蓄熱媒体との組合せによる伝熱媒体の回転運動を生じさせる。さらにPCM装置 内には、伝熱媒体が注入されると形成される中空構造物を破壊する機構が配置さ れる。この適用に関してさらに詳細に記述すると、伝熱媒体が注入されるとき、 蓄熱媒体による殻が形成されかつその内側に水等の伝熱媒体が格納された中空の 球に似た構造物が形成されることが好適である。これらの構造の形成及びこれに より生じる境界層の移動の状況は、PCM装置に充填する蓄熱媒体と伝熱媒体の 比の目安となる。多数の応用において、その目標は、蓄熱媒体に関して可能な最 も高い割合の充填度を得ることである。これに関連して上記の構造物の破壊が有 益である。具体的には、前述のPCM装置の高さ方向に亘って孔径の変わるふる いを分布させる網状機構の他に、特に有刺ワイヤ式の機構とすることもできる。 この有刺ワイヤ式機構は、高さ方向に亘って螺旋状に傾斜するように設けること ができる。結果的に、上記中空構造物は、このいわば有刺ワイヤから作られたじ ょうご機構を突き通ることにより、破壊される。 本発明は、単に実施例として示す添付の図面に関連して以下に説明される。 図1は、第1の実施例のPCM装置の断面図である。 図2は、図1のPCM装置の底部領域における排出装置の拡大図である。 図3は、熱消費の開始時における、第2の実施例のPCM装置のブロック的断 面図である。 図4は、冷却状態における図3のPCM装置を示す図である。 図5は、蓄熱媒体が液化する場合の熱の供給状態における図3のPCM装置を 示す図である。 図6は、熱の消費中に生じる遷移状態における図3のPCM装置を示す図であ る。 図7は、蓄熱材料の球形構造を詳細に示した図である。 図8は、図3のラインVIII-VIIIに沿ったPCM装置の断面図である。 図9は、蓄冷PCM装置としての第3の実施例のPCM装置を示すブロック図 である。 図10は、伝熱媒体のためのバイパス装置及び形成される中空構造物を破壊す るための装置を有する第4の実施例のPCM装置を示す図である。 PCM装置1を示して説明する。PCM装置1は、蓄熱媒体2及び伝熱媒体3 により充填される。蓄熱媒体2はパラフィン炭水化物であり、伝熱媒体3は乳化 破壊剤と共に混合された水である。 PCM装置1は、全体的に円筒形状で構成される。 PCM装置1の中央には、噴射管4が垂直に配置され、PCM装置1の底部5 を貫通している。伝熱媒体3は、矢印の方向にポンプ6を用いてPCM装置1中 へ搬送され、そして噴射ノズル7におい て出現する。噴射ノズル7は、PCM装置1の高さ方向に分布しており、異なる 様々な高さに配置されている。 符号8は、PCM装置1の特定の高さHにおける噴射ジェット放出面Eに対し て行過ぎ量(オーバシュート)がUとなるように実質的に放物線状に延びる噴射 ジェットを示している。 多数の噴射ノズル7を、面E上に円周状に分布させて設けることができる。噴 射管は、その上端9では閉じている。 気体室10は、実施例ではやや過圧の空気で充填されており、PCM装置1の 上部領域に設けられる。さらに、気体室10を気体で充填するための充填バルブ 12が、PCM装置1の頂部11に設けられる。さらに、伝熱媒体及び蓄熱媒体 を充填するための充填バルブ13が設けられる。 さらに、網状機構又は格子状機構14、14′、14″がPCM装置1の高さ 方向に分布して設けられ、高さが高いものほど目が粗い。よって、格子14は格 子14′及び14″よりも目が粗く、格子14′は格子14″よりも目が粗いが 、格子14よりも目が細かい。これらの格子は、熱消費プロセスの場合に固化す るパラフィンが頂部から底部へと沈む際の遮蔽機構及び沈殿機構として機能する 。 固化したパラフィンが「積層した」構造Sが、PCM装置1の下部領域に図示 されている。 さらに、PCM装置1の底部領域には、排出リング15の形態による排出装置 が設けられる。排出リング15は、その長さ方向に亘って分布した排出孔16( 特に図2を参照)を有する。さらに、排出リング15は、パラフィンが排出装置 内へ通り抜けないようにフィルタ・ホース17により被覆されている。排出装置 は、伝熱媒体を戻すためにのみ機能する。排出装置15は、ライン18を介して 伝熱媒体を熱交換器19へと導く。ここで、熱を取り出し又は取り入れることが できる。さらにその後、既に述べたポンプ6が伝熱媒体をPCM装置1へ再び搬 送して戻すために用いられる。 図3には、PCM装置がさらに具体的に示される。 このPCM装置1においては、先ず蓄熱媒体2と伝熱媒体3とが大体半々に充 填される。伝熱媒体3の方が高い比率で充填されることもまた、本質的に重要で ある。このようにすると、PCM装置1がさらに蓄熱媒体2の融点すなわち溶融 点より高い温度で熱が与えられる場合に、その過熱状態に関して重要な特徴を有 することになる。伝熱媒体3が少なくとも水である場合に、この熱は、比較的好 ましいことに伝熱媒体3中に蓄積されることが可能である。さらにこのことは、 顕熱蓄熱器とPCM装置との適切に組み合わされた動作においても重要である。 この場合2つのシステムの利点が維持される。重要な点は、蓄熱媒体、特にパラ フィンの場合の液化温度より上の温度においては、1度ケルビンあたりの水の蓄 熱容量が蓄熱媒体の蓄熱容量よりも好ましいことである。 図3による蓄熱器1は、供給プロセスのために中央供給管20を有しており、 これを通って伝熱媒体が供給され個々の噴射管21、22、23及び24へ分配 される。いずれについても伝熱媒体は、供給管20から、最下位置の1つの噴射 ノズル7より下に延在しているサイフォン部25′を経て流れる。システムの閉 鎖の場合であっても、あるいは更なる伝熱媒体が供給管20を経て搬送されない 場合であっても、いかなる蓄熱媒体も特にパラフィンが、噴射管21〜24及び 供給管20を介して循環系に入り込むことはない。いずれの場合もパラフィンは 水よりも軽いので、停止状態においてパラフィンが、蓄熱媒体と伝熱媒体の間の 境界層Gより下へ行き過ぎ ることはない。 さらに、噴射ノズル7がこのように配列されることによりPCM装置1内全体 に回転流、例えば図5又は図8の矢印Sを生じることは非常に重要である。加え て、所望され導入された噴射ジェットの垂直成分があるので、この垂直成分もま た形成される回転流に含まれる。この結果、PCM装置1の断面上で上方向及び 下方向へ向いた流れ成分が発生する。 供給管20及び噴射管21〜24は供給プロセスのために重要であるが、言う なれば、熱い伝熱媒体を相対的に冷たい蓄熱器1へ与えることである。消費プロ セスのためには別の装置が設けられる。詳細には、これはノズル管25〜28を 具備しており、分配管29へ接続されている。分配管29へは入口管30を介し て供給される。噴射ノズル7は、ノズル管25〜28に同様に設けられる。これ らの噴射ノズル7が、蓄熱媒体2の表面31のわずかだけ下に配置されることが 重要である。消費する目的のために、(蓄熱器1の温度に比べて)冷たい伝熱媒 体3が噴射管25〜28の噴射ノズル7を介して噴出される。これにより発生す るプロセスについては、図3、6及び4を参照して以下に説明する。 孔開き床32は、蓄熱器1の下部領域であって排出装置すなわち排出孔16を もつ排出リング15の上に設けられる。孔開き床32には、PCM装置1の外壁 33の近傍に貫通孔34が設けられている。これらの貫通孔は、円周上に分布し て設けられる。孔開き床32の他の部分は透過不能である。 さらに、噴射管21〜24に関しては、個々の噴射管21〜24の噴射ノズル 7が高さにおいて異なるように配置されていることが重要である(以降、上記ノ ズル管25〜28に設けられた噴射ノズ ル7に対して噴射管21〜24に設けられた噴射ノズル7を「下側噴射ノズル」 と称する場合がある)。これにより、供給プロセスの際にさらに良好な溶融特性 を得ることができる。さらに、蓄熱媒体2の固体状態において、いずれの場合に も1つの下側噴射ノズル7が蓄熱媒体2と伝熱媒体3との間の分離面Gより下に 位置することも重要である(図4参照。これは全ての下側噴射ノズル7について 云えることである)。熱の供給の場合に、これらの下側噴射ノズル7に関するい ずれの場合においても例えば図5に示されるような噴射特性が即座に形成される 。さらにこれらの下側噴射ノズル7は、固化した蓄熱媒体が下側から速やかに溶 融するという事実にも寄与する。 消費プロセスの場合の遷移状態は、図6に示されている。PCM装置1からの 熱の消費の間、相対的に冷たい伝熱媒体3がノズル管25〜28の噴射ノズル7 を介して注入される。このような消費プロセスの開始は、図3に表されている。 ノズル管25〜28を経て蓄熱媒体2中へ注入される伝熱媒体が相対的に冷たい ので、短い注入距離の後に伝熱媒体が崩壊してできる液滴は、固化した蓄熱媒体 により覆われる。このように形成された相対的に重い構造は、下方へ沈む。この ことは図3に球形構造物41の堆積により示されている。球形構造物41につい ては図7にさらに詳細に表されている。PCM装置のこの特性により、ノズル管 25〜28の噴射ノズル7を、蓄熱媒体の表面31近傍の上部領域にのみ配置さ せることができる。驚異的なことに、消費プロセスの終了まで噴射ノズル7は束 縛されず、さらに消費プロセスの終了まで伝熱媒体の循環が維持される経路が形 成されることが判明した。伝熱媒体が相対的に冷たいため、温度が蓄熱媒体の固 化温度以下となったとき固化した蓄熱媒 体の殻が、伝熱媒体の個々の液滴、特に水滴の周りに形成される。この結果、図 7に示すように、内側が伝熱媒体で充填された球形構造物41が形成される。こ れらの球形構造物は、周知の蓄熱媒体よりも重いので下方へ沈む。このプロセス が継続すると、これらの構造物が蓄熱媒体の下部領域に堆積する。伝熱媒体のほ とんどの部分がこれらの構造物に格納され、残りの伝熱媒体の体積は減少する。 蓄熱媒体2と伝熱媒体3の間の境界層Gは、下方へ移動する。しかしながら、こ の境界層Gの移動が進むと、上述の方法で形成された球形構造物に対する圧力も 増す。このプロセスは、図6に示したような構成となるまで続く。境界層Gは、 孔開き板32の近傍まで沈んでいる。これは、蓄熱媒体2と伝熱媒体3の間の境 界層Gの外側への拡がりを表している。このような消費プロセスの際の境界層G の移動に関連させて、蓄熱媒体2と伝熱媒体3の間の比を選択することも好適で あり、これにより境界層Gがその最下位置にあるときでさえ、孔開き床32より 上に留まるか又は当にその上に載ることができる。蓄熱媒体2の割合は、この伝 熱プロセスの間に蓄熱媒体2と伝熱媒体3の間の境界層Gが孔開き床32を超え て移動する又は移動しようとするほど高くするべきではない。熱供給システム/ 熱交換システムにおける遮蔽及び熱性能の低下は、これにより確実に排除される 。 この状態では実質的に、球形構造物41に対する圧力は非常に高いので後ろの ものが壊れ始める。これもまた既に、蓄熱媒体2の最下層に関連して図6に示し ている。このように生じた蓄熱媒体2の断片(これらはもちろん図6に例示され ているような幾何学的形状ではない)もまた、これらの崩壊プロセスの後は蓄熱 媒体2の微視的に透過可能な構造となる。崩壊構造物の構成は、それらの密度に 従って分離する。先にこの構造物中に捕捉されていた伝熱媒体は再び自由になり 、その結果境界層Gが再び上方へ移動する。蓄熱媒体2の完全に固化した状態に おいては、図4に示すような構造が形成される。 図5では、蓄熱媒体2が既に完全に溶融した供給状態を示している。単に明確 とするために、噴射管21〜24の噴射ノズル7に関して発生される噴射ジェッ トは、最下位置及び最上位置におけるもののみを完全に示している。他の噴射ノ ズル7についてはジェットの経路を示している。 図8の断面図から明らかなように、供給管20は中央に配置されることが好ま しく、伝熱媒体を個々の噴射管21〜24へ下方の分配管20′を経て供給する ために用いられる。これらの噴射管は、好適にはPCM装置の中央の外側に配置 され、実質的にPCM装置の外壁から半径の3分の1の距離にある。図8ではさ らに、噴射ノズル7の傾斜のために循環流Sが形成されることが好ましい。さら にこの目的のために、噴射ノズル7すなわち個々の放出孔が円周上に非対称的に 分布していることが有益である。 前述の球形構造物41(図7)は、熱の消費が進むと共に特定の時点で最初は 部分的に壊れるが、事実上同時に大きく拡がる。このことは、蓄熱媒体2の構成 に関連する組合せの観点からも重要である。特に蓄熱媒体2がパラフィンである 場合に、蓄熱媒体2が初期には円錐状形状という意味で重要である。これについ ては特許出願P 43 07 065に詳細に記載がある。崩壊特性により微視的に透過可 能な構造が生じる一方、固い構造の領域においては円錐状形状であり、これは蓄 熱媒体のいわばスポンジ状の挙動を担う。微視的領域では、同様に、蓄熱媒体中 に伝熱媒体のための通り抜け経路が当に 形成される。その他については、前述の球形構造物の崩壊により、固化しつつあ る又は固化した蓄熱媒体中に伝熱媒体のための比較的大きな流路もまた形成され る。この結果、事実上熱交換性能がなくなるまで消費が確保される。これは、用 いられている蓄熱媒体がペースト状すなわち高粘性状態であるにもかかわらず保 持される。 図9には、冷気への応用に関連するPCM装置1を示す。この実施例では、ア ルコールをベースとする媒体が伝熱媒体3として選択される。そしてこの場合、 パラフィンベースの媒体が蓄熱媒体として選択される。多数の孔を有する排出リ ングもまた設けられている。この結果、小さな垂直方向の力が生じる。排出され る伝熱媒体の長い「渦巻き経路」が設けられる。 特に伝熱媒体3が蓄熱媒体2よりも軽いので、伝熱媒体3は、蓄熱媒体2の上 に集まる。これにより、伝熱媒体の排出が簡単となる。必要とされるものは排出 ライン35のみであり、この排出ライン35のオリフィス36は伝熱媒体3の中 に達している。 図9において供給ライン37は、熱をPCM装置1へ与える目的で設けられ、 そしてここには噴射管21〜24に対応する噴射管21′〜24′が設けられて いる。好適には噴射管21′〜24′には、図9の蓄熱器の床領域38までの異 なる高さレベルにおいて多数の噴射ノズル7が配置される。噴射ジェットは、噴 射管のここから垂直に対して同じαの角度で放出されるが、下方へ向いている。 蓄熱媒体2と伝熱媒体3の重さの差があるために、噴射ジェットは、放出後その 方向を反転させる。図1のPCM装置1に関連して既に述べたように、行過ぎ量 (オーバシュート)Uが同様に生じる。 図9のPCM装置1から熱を消費するために、PCM装置1の床領域38に噴 射管39が設けられ、この噴射管38は多数の噴射ノ ズル7を具備した横方向部材を有する。しかしながら、噴射管39において噴射 ノズル7を複数の高さレベルに設けてもよい。 図3に示した消費プロセスにおいては、相対的に低温の伝熱媒体3が、頂部近 傍の噴射管29のノズル7から噴射される。図9の場合にも同様にこの効果が生 じ、伝熱媒体3は液滴へと分離され、固化した蓄熱媒体2から形成された殻によ り囲まれる。格納された伝熱媒体3の方が軽いために、これらの球形構造物は、 上方へと境界層Gまで流れる。この形式のPCM装置では、その後境界層Gは、 反転効果が生じるまで熱の消費の増大につれて上方へと進んでいく。それから境 界層Gは、熱が完全に消費されるまで再び下方へと沈んでいく。その他について は、既に述べたものと同様のプロセスが行われる。 この例において、PCM装置1がいかなる状態にあっても効果的な熱の供給を 可能とするために、特に、噴射管21′〜24′の1つの噴射ノズル7が、蓄熱 媒体2の冷状態において伝熱媒体3と蓄熱媒体2の間の境界層Gの上に位置する ことが重要である。 全てのPCM装置1において伝熱媒体3は、部分的にPCM装置1の外部へ延 びた循環路を流れる。 排出リング15へ接続された排出ライン42を介して、伝熱媒体2は、蓄熱器 1の外部を流れる。ここで特に図3を参照して説明するならば、伝熱媒体2は、 先ず前置フィルタ43及び主フィルタ44を経てポンプ45を用いて熱交換器4 6へ送られる。この熱交換器46に対して、例えば汎用的な暖房システム等の消 費回路47が接続される。さらに、接続ラインは、熱交換器46から出て熱交換 器48へと続く。熱交換器48には、例えばバーナー付ボイラー等の汎用的ジェ ネレータ回路49が接続される。熱交換器48から、 伝熱媒体は噴射管21〜24へとすなわちノズル管25〜28へと供給される。 図3のPCM装置1に関して、例えば、ジェネレータ回路49は、PCM装置1 から熱が消費される限り切換えられず、そして消費回路47は、ジェネレータ回 路49とは反対にPCM装置1へ熱が供給されているときは切換えられない。 更なるPCM装置の例が、図10に示されている。 ここでは、接続ライン50の熱交換器48の後にバイパス・ライン51が設け られていることが基本である。このために、必要に応じて開閉可能なバイパス・ バルブ52が接続ライン50に導入される。例えば水である伝熱媒体を、ノズル 管25〜28及びノズル7を介した注入を省いて、このバイパス・ライン51を 介して直接PCM装置へ与えることができる。同様に、この形態により伝熱媒体 をPCM装置から直接抽出することができる。 この装置は、例えば以下のような動作の場合に重要である。すなわち、潜熱蓄 熱材料を、原理的には融点すなわち溶融点以上の固有最大過温度(specific maxi mum overtemprature)までの間のみは効果的に利用することができる。例えば、 パラフィンをベースとする蓄熱材料の場合、伝熱媒体の顕熱のみを用いるために Δ20度ケルビンより上の温度が都合がよい(パラフィンベースの液体蓄熱媒体 と比較して水の比熱は約2倍である)。これに関して、貯蔵動作からバイパス動 作への切換は、温度制御されるバイパス・バルブ52を介して、この限界温度以 上で行うことができる。過度の熱供給がこの方法により効果的に蓄積される。同 様のことが、消費負荷が最大の場合の熱の抽出についても成り立つ。汎用的な貯 蔵動作は、基本負荷動作(連続的/平均的動作)を想定しており、そして伝熱媒 体の形態の液体タンクは、最大動作を想定している。更なる実際的 動作の場合としては、例えば、太陽熱設備の場合がある。夜間の熱の消費の後、 図10の例によれば、図示しない別の加熱システムからの加熱された水が液体タ ンク中へ再充填される。この結果、朝にはいつでも適宜の熱を消費することがで きる一方、朝の噴射システムへの切換の後、すなわちバイパス・ラインをタイム ・スイッチ等により閉鎖した後、PCM装置への「再チャージ(recharge)」を行 うと共に平均的装置温度を同時に下げることが可能である。この場合「再チャー ジ」とは、伝熱媒体及び蓄熱媒体の平衡化を意味する(蓄熱媒体の溶融及び過熱 の場合にこの状態が生じる)。再チャージは、伝熱媒体から蓄熱媒体への熱の移 行により行われる。 更なる有用な実施例によれば、バイパス・ライン51が蓄熱器の内部において リング・ライン53中へ開いており、リンク・ライン53には径方向内側へ向け て配列された個々の孔54が設けられる。これらの孔54は、これらの孔54か ら伝熱媒体の流出がPCM装置内の伝熱媒体/蓄熱媒体の回転運動を開始し又は 保持するように配列されることが好ましい。図示されたリング・ラインの代わり に、PCM装置の内部に周方向に配列されたバイパス・ライン51のオリフィス のみを設けてもよい。ここでも、孔又はオリフィスは、放出ジェットがいずれの 場合にもやや上方を向くように設けられることが好適である。これにより、溶融 のための噴射ノズル動作、特に消費プロセス中の潜熱蓄熱媒体の沈降は、より速 い溶融又は沈降の最小化において効果的に影響を及ぼされる。伝熱媒体に対する 潜熱蓄熱材料のより好ましい比は、多くの応用に対して得ることができる。 図10のPCM装置の更なる本質的特徴は、螺旋状の有刺ワイヤ構造体55で ある。例として、このワイヤがどのような外観である かを拡大して詳細に示している。有刺ワイヤ構造体55があるために、形成され る中空構造物(図7及びその説明並びに図3と比較)が、形成されるや否や有刺 ワイヤ構造体55の図示された構造と衝突し、これによりこれらの中空構造物が 壊れることが実現される。このことは、(図3及び図6と比較して)より低い境 界層Gが図6の例に示した程度までは沈まないという有益な事実に帰結する。一 方、これによりPCM装置の全容積中の蓄熱媒体の割合を増すことが可能となる 。中空構造物を破壊する機構は、もちろん他の形態で設けることもできる。例え ば、ノズルの上流側に直接接続された網、又は図1の例に関連して述べたPCM 装置の高さ方向に亘って設けられる別のふるい14等である。さらに、例えば、 回転するナイフ構造体とすることもできる。主として図に明示するために、有刺 ワイヤ構造体55は、過度に大きい螺旋状空間を占めるように示されている。こ の占有空間は実質的にもっと小さくすることもでき、その結果、実際に、破壊さ れていない構造物が下方へ通り抜けて移動できないようにできる。 以上の説明、図及び請求の範囲で開示された本発明の特徴は、本発明を個々に 及び任意の組合せにより実施する双方において重要である。開示された特徴の全 ては、本発明に本質的なものである。関連の/添付の先行文献(先行出願の複写 )の開示内容もまた、全て本出願の開示に含められる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1995年12月1日 【補正内容】 請求の範囲 1.蓄熱媒体(2)及び伝熱媒体(3)を有するPCM装置(1)であって、熱 を取入れかつ取出すためにノズル機構を介して前記伝熱媒体(3)を前記蓄熱媒 体(2)中へ注入可能であり、前記PCM装置(1)の高さ方向に分布して異な る高さ(H)において注入する機能を有し、前記蓄熱媒体(2)はワックス、パ ラフィン、高分子、脂肪又はステアリン等の有機蓄熱材料であり、前記伝熱媒体 (3)は前記蓄熱媒体(2)の下方の層に配置され、熱を消費するために前記蓄 熱媒体(2)の内部に置かれかつ該蓄熱媒体(2)の表面のやや下方に位置する ノズル管(7)が設けられることを特徴とするPCM装置。 2.前記注入が、前記蓄熱媒体(2)の融解面すなわち溶融面(境界層G)まで は連続的に順次実行可能であることを特徴とする請求項1に記載のPCM装置。 3.前記注入が、実質的に前記PCM装置(1)の断面全体に亘って行われ、か つ前記蓄熱媒体(2)の液化の進行に伴って前記注入が、数の増加するレベル( 高さH)を介して行われることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のP CM装置。 4.前記伝熱媒体(3)の注入が、異なる高さにおいて実質的に同時に行われ、 又はそのために装置が準備を整えて構築されることを特徴とする先の請求項の1 又は複数に記載のPCM装置。 5.前記注入が、垂直に対して角度をなして実行可能であることを特徴とする先 の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 6.前記蓄熱媒体(2)中に放物線状のジェット運動が生じることにより少なく とも初期には注入側に対して(Uだけ)行き過ぎるよ うに注入角度及び注入圧力が設定可能又は設定されることを特徴とする先の請求 項の1又は複数に記載のPCM装置。 7.前記蓄熱媒体中への注入の過程において形成された中空構造物(41)を破 壊するための機構を前記PCM装置(1)内に設けることを特徴とする先の請求 項の1又は複数に記載のPCM装置。 8.前記機構が螺旋構造を有することを特徴とする先の請求項の1又は複数に記 載のPCM装置。 9.前記機構が有刺ワイヤ(55)から形成されることを特徴とする先の請求項 の1又は複数に記載のPCM装置。 10.容器の周縁の前記蓄熱媒体にまで到達するように噴射圧力及び/又は噴射 温度が設定されることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置 。 11.前記蓄熱媒体及び前記伝熱媒体が乳化しないように該伝熱媒体の噴射量及 び/若しくは噴射圧力並びに/又はジェット放出速度がセットされることを特徴 とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 12.前記蓄熱媒体(2)と前記伝熱媒体(3)との間の体積比が1:1〜3: 1の範囲内に設定されることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPC M装置。 13.噴射装置において噴射ノズル(7)が、円周方向の分布及び/又は角度配 列に関して異なるように配列されて平面E内に設けられることを特徴とする先の 請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 14.前記PCM装置(1)が前記伝熱媒体と前記蓄熱媒体とからなる垂直方向 の層構造を有する(停止時の)給熱状態又は放熱状態において、前記噴射装置が 該伝熱媒体及び該蓄熱媒体の双方を貫通することを特徴とする先の請求項の1又 は複数に記載のPCM装置。 15.前記噴射装置が、実質的に垂直に配置されかつ径方向にノズル(7)を配 列させた少なくとも1つのノズル管(4)を有することを特徴とする先の請求項 の1又は複数に記載のPCM装置。 16.前記ノズル管(4)がその上端において閉じられていることを特徴とする 先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 17.前記伝熱媒体の排出が、前記PCM装置(1)の下部領域において行われ ることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 18.フィルタ(17)が前記排出装置の上流側に接続されることを特徴とする 先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 19.排出リング(15)が設けられることを特徴とする先の請求項の1又は複 数に記載のPCM装置。 20.前記排出リング(15)が排出孔(16)を設けた排出管として形成され ることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 21.前記排出管がフィルタ・ホース(17)で被覆されることを特徴とする先 の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 22.前記PCM装置(1)の前記排出装置(15)の上方に網状機構(14、 14′、14″)が設けられ、好適にはいずれも断面全体に亘って設けられるこ とを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 23.複数の網状機構(14、14′、14″)が、互いに上下に重なって配置 されることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 24.前記網状機構(14、14′、14″)の孔の大きさ/目の粗さが、前記 PCM装置(1)の高さに伴って大きくなることを特 徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 25.大気圧と比較して少なくともやや過圧されている気体室(10)が、前記 PCM装置(1)の前記蓄熱媒体(2)の上方に設けられることを特徴とする先 の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 26.前記気体室が二酸化炭素及び/又は窒素及び/又は空気で充填されること を特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 27.前記蓄熱媒体が、ワックス、パラフィン、高分子、脂肪、又はステアリン 等の有機蓄熱材料であることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPC M装置。 28.前記蓄熱媒体が、前記液体状態において高粘度を有することを特徴とする 先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 29.前記蓄熱媒体が、例えば体積にして10%までの容易に溶融可能である部 分を含むことを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 30.前記伝熱媒体が、水、又はアルコールベースの液体であることを特徴とす る先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 31.前記伝熱媒体が、乳化破壊剤と共に混合されることを特徴とする先の請求 項の1又は複数に記載のPCM装置。 32.前記蓄熱媒体(2)が固化した前記消費された状態において、前記伝熱媒 体(3)のための少なくとも1つの噴射ノズル(7)が、前記蓄熱媒体(2)の 下方に位置し、又は蓄冷用PCM装置の場合には前記蓄熱媒体(2)の上方に位 置することを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 33.前記伝熱媒体(3)のための前記噴射ノズル(7)が予熱さ れていることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 34.前記蓄熱媒体(2)及び/又は前記伝熱媒体(3)の中に循環流が形成さ れるように前記伝熱媒体(3)のための前記噴射ノズル(7)が配列されている ことを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 35.前記蓄熱媒体(2)及び/又は前記伝熱媒体(3)の中に循環流が、垂直 成分を有することを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 36.熱供給及び熱消費のために別の装置である噴射管(21〜24)及びノズ ル管(25〜28)が設けられることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記 載のPCM装置。 37.前記排出装置の上方に、前記PCM装置(1)の外壁に関係する貫通孔( 34)を具備する孔開き床(32)か設けられることを特徴とする先の請求項の 1又は複数に記載のPCM装置。 38.複数の噴射管(21〜24)が設けられ、かつ該噴射管(21〜24)の 各々の噴射ノズル(7)が高さが異なるように設けられることを特徴とする先の 請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 39.1つの噴射管(21〜24)が、任意に供給管(20)と協同的に作動す るサイフォンとして形成されることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載 のPCM装置。 40.前記伝熱媒体が、バイパス・ライン(51)を介して前記伝熱媒体の前記 領域へ直接供給可能又は該領域から直接抽出可能であり、前記蓄熱媒体への注入 を省くことを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 41.前記伝熱媒体の供給又は抽出のために、前記PCM装置の前 記伝熱媒体の前記領域内にリング・ライン(53)が設けられることを特徴とす る先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 42.前記注入を省いた前記伝熱媒体の供給が、前記PCM装置内で該媒体の回 転運動が開始され又は保持されるように行われることを特徴とする先の請求項の 1又は複数に記載のPCM装置。 43.前記注入が、前記PCM装置(1)の前記高さ方向に亘って異なるフロー 抵抗により実行可能であることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のP CM装置。 44.複数のノズル(7)が前記PCM装置(1)の前記高さ(H)に亘って設 けられ、該ノズル(7)がその関連する高さ(H)に依存して異なるフロー抵抗 を有することを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 45.より高く位置するノズル(7)の前記フロー抵抗が、より低く位置するノ ズル(7)のフロー抵抗より小さいことを特徴とする先の請求項の1又は複数に 記載のPCM装置。 46.1つのノズル・レベルが断絶可能であることを特徴とする先の請求の1又 は複数に記載のPCM装置。 47.1つのノズルが断絶のための逆止バルブを有することを特徴とする先の請 求項の1又は複数に記載のPCM装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 P4420475.2 (32)優先日 1994年6月11日 (33)優先権主張国 ドイツ(DE) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,GE,HU ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LT, LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI,SK ,TJ,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 ヒルデブランド、ギュンター ドイツ国、ディー−06729・レムスドルフ、 ルドルフ・ブレイトシェイト・ストラー セ・12 (72)発明者 クラメル、トーマス ドイツ国、ディー−74740・アデルシェイ ム、ブチハルデ・11 (72)発明者 クツケル、ルッツ ドイツ国、ディー−15517・フルステンワ ルデ、パウル−フロスト−リング・7 (72)発明者 マットザット、ノルベルト ドイツ国、ディー−22457・ハンブルグ、 シュレスウィガー・ダム・264

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.蓄熱媒体(2)及び伝熱媒体(3)を有するPCM装置(1)であって、前 記伝熱媒体(3)をノズル機構を介して前記蓄熱媒体(2)中へ注入可能であり 、前記PCM装置(1)の高さ方向に分布する注入が異なる高さ(H)において 実行可能であることを特徴とするPCM装置。 2.前記注入が、前記蓄熱媒体(2)の融解面すなわち溶融面(境界層G)まで は連続的に順次実行可能であることを特徴とする請求項1に記載のPCM装置。 3.前記注入が、実質的に前記PCM装置(1)の断面全体に亘って行われ、か つ前記蓄熱媒体(2)の液化の進行に伴って前記注入が、数の増加するレベル( 高さH)を介して行われることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のP CM装置。 4.前記伝熱媒体(3)の注入が、異なる高さにおいて実質的に同時に行われ、 又はそのために装置が準備を整えて構築されることを特徴とする先の請求項の1 又は複数に記載のPCM装置。 5.前記注入が、垂直に対して角度をなして実行可能であることを特徴とする先 の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 6.前記蓄熱媒体(2)中に放物線状のジェット運動が生じることにより少なく とも初期には注入側に対して(Uだけ)行き過ぎるように注入角度及び注入圧力 が設定可能又は設定されることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のP CM装置。 7.前記蓄熱媒体中への注入の過程において形成された中空構造物(41)を破 壊するための機構を前記PCM装置(1)内に設けることを特徴とする先の請求 項の1又は複数に記載のPCM装置。 8.前記機構が螺旋構造を有することを特徴とする先の請求項の1又は複数に記 載のPCM装置。 9.前記機構が有刺ワイヤ(55)から形成されることを特徴とする先の請求項 の1又は複数に記載のPCM装置。 10.容器の周縁の前記蓄熱媒体にまで到達するように噴射圧力及び/又は噴射 温度が設定されることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置 。 11.前記蓄熱媒体及び前記伝熱媒体が乳化しないように該伝熱媒体の噴射量及 び/若しくは噴射圧力並びに/又はジェット放出速度がセットされることを特徴 とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 12.前記蓄熱媒体(2)と前記伝熱媒体(3)との間の体積比が1:1〜3: 1の範囲内に設定されることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPC M装置。 13.噴射装置において噴射ノズル(7)が、円周方向の分布及び/又は角度配 列に関して異なるように配列されて平面E内に設けられることを特徴とする先の 請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 14.前記PCM装置(1)が前記伝熱媒体と前記蓄熱媒体とからなる垂直方向 の層構造を有する(停止時の)給熱状態又は放熱状態において、前記噴射装置が 該伝熱媒体及び該蓄熱媒体の双方を貫通することを特徴とする先の請求項の1又 は複数に記載のPCM装置。 15.前記噴射装置が、実質的に垂直に配置されかつ径方向にノズル(7)を配 列させた少なくとも1つのノズル管(4)を有することを特徴とする先の請求項 の1又は複数に記載のPCM装置。 16.前記ノズル管(4)がその上端において閉じられていることを特徴とする 先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 17.前記伝熱媒体の排出が、前記PCM装置(1)の下部領域において行われ ることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 18.フィルタ(17)が前記排出装置の上流側に接続されることを特徴とする 先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 19.排出リング(15)が設けられることを特徴とする先の請求項の1又は複 数に記載のPCM装置。 20.前記排出リング(15)が排出孔(16)を設けた排出管として形成され ることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 21.前記排出管がフィルタ・ホース(17)で被覆されることを特徴とする先 の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 22.前記PCM装置(1)の前記排出装置(15)の上方に網状機構(14、 14′、14″)が設けられ、好適にはいずれも断面全体に亘って設けられるこ とを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 23.複数の網状機構(14、14′、14″)が、互いに上下に重なって配置 されることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 24.前記網状機構(14、14′、14″)の孔の大きさ/目の粗さが、前記 PCM装置(1)の高さに伴って大きくなることを特徴とする先の請求項の1又 は複数に記載のPCM装置。 25.大気圧と比較して少なくともやや過圧されている気体室(10)が、前記 PCM装置(1)の前記蓄熱媒体(2)の上方に設けられることを特徴とする先 の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 26.前記気体室が二酸化炭素及び/又は窒素及び/又は空気で充填されること を特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 27.前記蓄熱媒体が、ワックス、パラフィン、高分子、脂肪、又はステアリン 等の有機蓄熱材料であることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPC M装置。 28.前記蓄熱媒体が、前記液体状態において高粘度を有することを特徴とする 先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 29.前記蓄熱媒体が、例えば体積にして10%までの容易に溶融可能である部 分を含むことを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 30.前記伝熱媒体が、水、又はアルコールベースの液体であることを特徴とす る先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 31.前記伝熱媒体が、乳化破壊剤と共に混合されることを特徴とする先の請求 項の1又は複数に記載のPCM装置。 32.前記蓄熱媒体(2)が固化した前記消費された状態において、前記伝熱媒 体(3)のための少なくとも1つの噴射ノズル(7)が、前記蓄熱媒体(2)の 下方に位置し、又は蓄冷用PCM装置の場合には前記蓄熱媒体(2)の上方に位 置することを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 33.前記伝熱媒体(3)のための前記噴射ノズル(7)が予熱されていること を特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 34.前記蓄熱媒体(2)及び/又は前記伝熱媒体(3)の中に循環流が形成さ れるように前記伝熱媒体(3)のための前記噴射ノズル(7)が配列されている ことを特徴とする先の請求項の1又は複 数に記載のPCM装置。 35.前記蓄熱媒体(2)及び/又は前記伝熱媒体(3)の中に循環流が、垂直 成分を有することを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 36.熱供給及び熱消費のために別の装置である噴射管(21〜24)及びノズ ル管(25〜28)が設けられることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記 載のPCM装置。 37.前記排出装置の上方に、前記PCM装置(1)の外壁に関係する貫通孔( 34)を具備する孔開き床(32)が設けられることを特徴とする先の請求項の 1又は複数に記載のPCM装置。 38.複数の噴射管(21〜24)が設けられ、かつ該噴射管(21〜24)の 各々の噴射ノズル(7)が高さが異なるように設けられることを特徴とする先の 請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 39.1つの噴射管(21〜24)が、任意に供給管(20)と協同的に作動す るサイフォンとして形成されることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載 のPCM装置。 40.前記伝熱媒体が、バイパス・ライン(51)を介して前記伝熱媒体の前記 領域へ直接供給可能又は該領域から直接抽出可能であり、前記蓄熱媒体への注入 を省くことを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 41.前記伝熱媒体の供給又は抽出のために、前記PCM装置の前記伝熱媒体の 前記領域内にリング・ライン(53)が設けられることを特徴とする先の請求項 の1又は複数に記載のPCM装置。 42.前記注入を省いた前記伝熱媒体の供給が、前記PCM装置内で該媒体の回 転運動が開始され又は保持されるように行われることを特徴とする先の請求項の 1又は複数に記載のPCM装置。 43.前記注入が、前記PCM装置(1)の前記高さ方向に亘って異なるフロー 抵抗により実行可能であることを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のP CM装置。 44.複数のノズル(7)が前記PCM装置(1)の前記高さ(H)に亘って設 けられ、該ノズル(7)がその関連する高さ(H)に依存して異なるフロー抵抗 を有することを特徴とする先の請求項の1又は複数に記載のPCM装置。 45.より高く位置するノズル(7)の前記フロー抵抗が、より低く位置するノ ズル(7)のフロー抵抗より小さいことを特徴とする先の請求項の1又は複数に 記載のPCM装置。 46.1つのノズル・レベルが断絶可能であることを特徴とする先の請求の1又 は複数に記載のPCM装置。 47.1つのノズルが断絶のための逆止バルブを有することを特徴とする先の請 求項の1又は複数に記載のPCM装置。
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