JPH09510757A - 蒸気吐出ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、そばを通過する材料の帯、例えば製紙機械のプレス部分を通過する脱水すべき紙の帯上に蒸気を供給する蒸気吐出ケースに関する。蒸気吐出ケースは、帯走行方向に対して横方向に帯の幅全体にわたって延びており、帯幅にわたって互いに接するように列にされた多数のゾーンチャンバー（３）を有し、そのゾーンチャンバーは多孔の蒸気流出薄板（２２）で覆われている。各ゾーンチャンバー（３）はそれ専用の制御弁（３５）を介して蒸気源と接続されている。蒸気流出薄板はゾーンチャンバー（３）をクリーニングするために取り外すことができる。各ゾーンチャンバー（３）内にも同様に取り外し可能な多孔薄板挿入部材（２０）が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】 蒸気吐出ケース 本発明は、走行する材料の帯、例えば製紙機械のプレス部分を通過する脱水す べき紙の帯に蒸気を供給する蒸気吐出ケースに関するものである。これについて は公開公報ＤＥ４１２５０６２Ａ１を参照することができる。 この種の蒸気吐出ケースは主として製紙において使用される。これは、材料の 帯上に供給される蒸気を用いて材料の帯の温度を上昇させ、それによってプレス 部分の脱水能力を向上させるために使用される。その場合に蒸気吐出ケースは、 セクション的に異なるように蒸気を供給することによって、材料の帯の湿度プロ フィールを調節する方法を提供する。 公知の構造においては、セクションチャンバー（または「ゾーンチャンバー」 ）から流出する蒸気は、蒸気吐出ケースの内部に配置された弁によって制御され る。各補正ゾーンには、一般に圧縮空気で制御される別体の弁が設けられている 。 欠点は、公知の構造においては蒸気吐出ケースのゾーンチャンバーの汚れ（特 に繊維材料粒子の進入によりもたらされる）が、大きな時間並びにコストを費や さないと除去できないことである。 本発明の課題は、従来よりも少ない消費で蒸気吐出ケー スのクリーニングと保守が可能な冒頭で述べた種類の装置を提供することである 。 この課題は本発明によれば、請求の範囲第１項の特徴によって解決される。そ れによれば、蒸気吐出ケースの蒸気流出薄板と、ゾーンチャンバー内に設けられ ている多孔薄板挿入部材（存在している場合には）がクリーニングし易くするた めに取り外し可能に形成されている。 本発明の好ましい実施形態においては、次の如く行われる。 蒸気はメイン蒸気導管から蒸気分配装置へ導かれ、蒸気分配装置は製紙機械の 外部に、好ましくは製紙機械と並べて、例えば駆動側または例えば地下室に、い ずれにしても機械の駆動中に容易に接近できる箇所に配置されている。この蒸気 分配装置に個々の制御機構（制御弁）が配置されている。蒸気吐出ケースの各ゾ ーンチャンバーは別体のセクション蒸気導管を介して対応する制御弁と接続され ている。セクション蒸気導管の蒸気吐出ケースに取り付けられた部分は（流れ方 向とは逆に）、蒸気吐出ケースの外部のプレート上、例えば蒸気吐出ケースと堅 固に結合された支持体プレート上で終了している。支持体プレートと制御弁との 間の柔軟な導管は揺動動作を吸収し、場合によって発生する蒸気吐出ケースの熱 的な長手方向の延びを補償するために用いられる。弁駆動装置の制御は電動で行 われる。 次に、好ましい実施例を用いて添付の図面との関連において本発明を説明する 。 図１は、全体を示すものであり、図２は、蒸気吐出ケースの横断面図であり、 図３は、多孔薄板挿入部材を有するゾーンチャンバーであり、図４は、図２とは 異なる横断面図であり、図５は、図４の多孔薄板挿入部材を示すものである。 蒸気吐出ケース４８は自己支持の特殊鋼構造からなる。蒸気吐出ケースは紙の 帯Ｐを案内するドラムの外表面に接して、帯走行方向に対して横方向に製紙機械 を通ってガイド側からドライブ側ＴＳまで延びている。図１においては蒸気吐出 ケースの駆動側のみが図示されている。下方の支持フレーム１、１’内に、孔１ ０と１１を有するウェブ４３が溶接されている。下方の支持フレーム１、１’と 上方の支持フレーム２は側壁８と９を介して互いに結合されている。この構造に よって最適な横安定性が得られる。支持フレーム１、１’と２並びに側壁８と９ によって中央のチャンバー１５が画成される。この中央のチャンバーを通して、 多数の蒸気パイプ４からなる管束が延びており、各蒸気パイプはそれぞれゾーン チャンバー３に連通しており、それによってそばを通過する紙の帯Ｐに「蒸気Ｉ 」が供給される。 下方のチャンバー１２には蒸気通路１３が連通している。図１に示すように、 ここに流入する予熱蒸気（「蒸気ＩＩ」）は孔１０と１４を通して、管束４を取 り囲んでいるチャンバ１５内へ達する。孔１６を介してこの蒸気ＩＩはさらに支 持フレーム２のチャンバー３３内へ達する。図４に示 す変形した実施例においては流入する蒸気ＩＩはまずチャンバー１２を通して駆 動側からガイド側へ案内されて、その後チャンバー１５へ達する。セクション蒸 気パイプ４内の蒸気Ｉよりも温度の高いこの蒸気ＩＩによって、弁が閉鎖されて いる場合でもセクション蒸気パイプ４と個々のゾーンチャンバー３が冷却されな いことが保証される。それによって特に、蒸気パイプとゾーンチャンバー内では 復水が形成されず、あるいはわずかしか形成されない。その他に蒸気Ｉと蒸気Ｉ Ｉとの厳密な分離が保証される。 個々のゾーンチャンバー３は下方の支持フレーム１、１’上に配置されている 。これらはサイド薄板１９と１７によって固定されている。ゾーンチャンバーに はそれぞれ別体の蒸気パイプ４が連通している。各ゾーンチャンバーは多孔板３ ４を備えた多孔板挿入部材２０を有しており、多孔板の自由な横断面は蒸気流出 方向に拡大している。この多孔板３４によって、蒸気Ｉが個々のゾーン内部でゾ ーン幅にわたって均一に分配されるようになる。個々の多孔板挿入部材２０は保 守のために引き出すことができる（図３）。 個々のゾーンチャンバー３は、（図１によれば）共通の蒸気流出薄板２２によ って仕切られている。この蒸気流出薄板は薄板部分１９並びに１とねじ止めされ ており、あるいはガイドレール４４を介して固定されているので、クリーニング するために問題なく取り外すことができる。蒸気流出薄板には長手方向に前後し て配置された多数列の吐出開口部３２が形成されている。図４と図５に示すよう に、 各多孔薄板挿入部材２０’にはそれ専用の蒸気流出薄板２２’が取り付けられて いる。蒸気流出の方向は紙走行方向に対して垂直あるいは図２に示すように傾斜 させることができるので、蒸気Ｉは到着する帯状材に向かって流れる。蒸気の復 水が発生することが考えられる所にはどこでも流出開口部１１、１８が付属の脱 水溝２４、２５、２６、２７と共に設けられている。 蒸気吐出ケース４８の駆動側端部は、図１に示すように支持体プレート２８に よって基台５１上に摺動可能に取り付けられており、支持体プレートは例えば下 方の支持フレーム１、１’（図２）の延長とすることができる。蒸気パイプ４は 蒸気の流れる方向とは逆に蒸気吐出ケースの駆動側端部を越えて延長されている 。その流入側の端部は例えば支持体プレート２８と堅固に結合されている。全体 を符号Ｒで示す制御機構が製紙機械の外部の側方に配置されており、かつ各ゾー ンチャンバー３についてステッピングモータＭにより駆動される制御弁３５を有 する。制御弁３５から支持体プレート２８までの接続を司るのは導管２９であっ て、この導管の少なくとも一部がフレキシブル導管として形成されている。多数 のフレキシブル導管の流出端部２９’はいわゆる供給プレート３０に取り付けら れている。この供給プレートはクイック締め付け部材３１を介して支持体プレー ト２８と結合される。蒸気吐出ケースを取り外す場合には、このクイック締め付 け部材を介して迅速な取り外しが可能である。制御弁３５は、蒸気分配通路３６ 上 に多数並べてまとめられるように、形成されている。各蒸気分配通路３６にメイ ン蒸気導管Ｈから蒸気が供給される。 取り外し可能な蒸気流出薄板２２は、すでに説明したように、長手方向に互い い前後して配置された多数列の吐出開口部３２を有する。蒸気流出の方向は紙の 走行方向に対して反対であって、傾斜している。それによって蒸気が引き込まれ た空気境界層と良好に混合され、それが紙の帯の表面の蒸気復水の効率を向上さ せる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．近くを通過する材料の帯、例えば製紙機械のプレス部分を通過する紙の帯上 に蒸気を供給する蒸気吐出ケースであって、次の特徴を有する、すなわち １．１ 蒸気吐出ケースが帯状材走行方向に対して横方向に帯の幅全体にわた って延びており、 １．２ 蒸気吐出ケースが帯の幅にわたって互いに接するように列にされた多 数のゾーンチャンバー（３）を有し、そのゾーンチャンバーが多孔の蒸気流出薄 板（２２）によって閉鎖可能であって、 １．３ 各ゾーンチャンバーがそれ専用の制御弁（３５）を介して蒸気源に接 続され、 １．４ 蒸気流出薄板（２２）が取り外し可能である、 ことを特徴とする蒸気吐出ケース。 ２．各ゾーンチャンバー（３）内に、取り外し可能かつ蒸気が貫流する多孔薄板 挿入部材（２０）が設けられていることを特徴とする請求の範囲第１項記載の蒸 気吐出ケース。 ３．多数のゾーンチャンバー（３）が共通の取り外し可能な蒸気流出薄板（２２ ）を有することを特徴とする請求の範囲第１項または第２項記載の蒸気吐出ケー ス。 ４．多孔薄板挿入部材（２０’）の少なくとも１つ、好ましくは各多孔薄板挿入 部材が、それ専用でそれに取り付けられた蒸気流出薄板（２２’）を有すること を特徴とする請求の範囲第２項記載の蒸気吐出ケース。 ５．蒸気流出薄板（２２；２２’）が流出方向が帯走行方向に対して傾斜してお り、かつそれとは反対であるように、配置されていることを特徴とする請求の範 囲第１項から第４項までのいずれか１項記載の蒸気吐出ケース。 ６．蒸気流出薄板（２２；２２’）が帯走行ルートと共に蒸気供給室を画成する ことを特徴とする請求の範囲第５項記載の蒸気吐出ケース。 ７．蒸気供給室が横断面で見てくさび形状であって、その場合にくさびの尖端が 帯走行方向とは逆に向けられていることを特徴とする請求の範囲第６項記載の蒸 気吐出ケース。