JPH09510061A - 移動通信システム及び呼び制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、移動ステーション(MS)から受信したエンコードされたスピーチ信号をデコードしそして移動ステーションへ送信されるべきスピーチ信号をエンコードするためにベースステーション(BTS1,BTS2)から離れ定置したトランスコーダユニット(TRCU)を備えた移動通信システムに係る。呼びをスイッチングするために、ベースステーションと、ベースステーションコントローラと、移動サービス交換センターとの間にはネットワーク接続が呼びに対して特定に割り当てられ、スピーチ信号がこれらのネットワーク接続を経て送信フレームにおいて送信される。本発明によれば、ベースステーションコントローラは、２つの移動ステーションが同じベースステーションシステムのエリアに位置しているときはベースステーションコントローラと移動サービス交換センターとの間にスピーチ／データ接続を確立する必要なく移動サービス交換センターの制御のもとでローカルスピーチ又はデータ接続をスイッチングする。２つのベースステーションコントローラ間に直接的な送信リンク(21)がある場合には、それらがそれらのエリアに位置するベースステーション間でネットワーク接続を直接的にスイッチングする。本発明は、呼び制御方法にも係る。

Description

【発明の詳細な説明】 移動通信システム及び呼び制御方法発明の分野 本発明は、少なくとも移動ステーションと；ベースステーションコントローラ 及び多数のベースステーションを各々含むベースステーションシステムと；移動 ステーションの呼びを制御しそして切り換える呼び制御手段及びスイッチ手段を 各々含む移動サービス交換センターと；移動ステーションから受け取ったエンコ ードされたスピーチ信号をデコードすると共に、移動ステーションへ送信される べきスピーチ信号をエンコードするためのエンコード及びデコード手段を各々含 むトランスコーダユニットとを備えた移動通信システムに係る。呼びを交換する ために、ベースステーションと、ベースステーションコントローラと、移動サー ビス交換センターとの間にはネットワーク接続が呼びに対して特定に割り当てら れ、スピーチ信号は、これらネットワーク接続を経て送信フレームにおいて送信 され、ベースステーション及びトランスコーダユニットは、送信フレームを構築 し、構築解除し、そして同期させる手段を備え、ベースステーションによってト ランスコーダユニットへ送信されるアップリンク送信フレームは、同期情報を含 み、これに基づいて、トランスコーダユニットは、ベースステーションへのダウ ンリンク送信フレームの送信をタイミングどりする。先行技術の説明 移動通信システムと一般に称しているセルラー又はトランク型の無線システム においては、移動無線ステーション、即ち移動ステーションが、固定の無線ステ ーション、即ちセル内に配置されたベースステーションを経て、固定のネットワ ークと通信する。移動ステーションは、システムのエリアにおいてあるセルから 別のセルへと自由に移動することができる。移動通信ネットワークの一般的な原 理は、常に、移動ステーションが現在位置しているエリアへ電話通信を向けるこ とである。到来する呼びを移動ステーションへルート指定できるようにするため に、無線ネットワークは位置レジスタを維持し、移動ステーションの位置が１つ 以上のベースステーションの精度で分かるようになっている。移動サービス交換 センター又はベースステーションコントローラは、正しいベースステーションへ の呼びの交換を制御する。ベースステーションコントローラは、ベースステーシ ョンが、共通のベースステーションコントローラを有する多数のベースステーシ ョンを備えたベースステーションシステムへとグループ分けされるときに使用さ れる。移動サービス交換センターは、そのサービスエリア内の電話通信を制御し そしてベースステーションコントローラを外界へ接続する。 ＧＳＭ（移動通信用グローバルシステム）は、全世界的な標準となりつつある 環ヨーロッパ遠隔通信システムである。図１は、ＧＳＭシステムの若干の基本的 要素を非常に簡単に示すもので、システムの特性や他の観点はあまり注目してい ない。移動サービス交換センター（ＭＳＣ）は、入り呼び及び出呼びを交換する 役目を果たす。これは、公衆交換電話ネットワークの交換機と同様の動作を実行 する。更に、加入者位置管理のような移動遠隔通信の典型的な動作も実行する。 移動無線ステーション、即ち移動ステーションは、ベースステーションシステム によって中央のＭＳＣへ切り換えられる。ベースステーションシステムは、ベー スステーションコントローラＢＳＣと、ベースステーションＢＴＳとを備えてい る。ベースステーションコントローラＢＳＣは、多数のベースステーションを制 御するのに使用される。 ＧＳＭシステムは完全にデジタルであり、そしてスピーチ及びデータ送信も完 全にデジタルで行われ、これは、スピーチを均一な高い質にすることができる。 ネットワークという観点から、最も制限のあるリソースは、移動ステーションと ベースステーションとの間の無線経路に必要とされる高周波リンクである。無線 接続に必要とされる高周波帯域を減少するために、スピーチ送信にはスピーチコ ード化が使用され、このスピーチコード化は、電話ネットワークに典型的に使用 される６４ビット／ｓの送信よりも効率が高い。移動ステーションは、当然なが ら、スピーチコード化のためのスピーチエンコーダ及びデコーダを備えていなけ ればならない。ネットワークにおいて、トランスコーダユニットＴＲＣＵ（トラ ンスコーダ／レートアダプタユニット）には種々のスピーチエンコード及びレー ト適応動作が集中する。ＴＲＣＵは、製造者による選択に基づき、システム内の 多数の別々の位置に配置することができる。トランスコーダユニットＴＲＣＵが ベースステーションＢＴＳから離れて配置された場合には、情報は、いわゆるＴ ＲＡＵフレームにおいてベースステーションＢＴＳとトランスコーダユニットＴ ＲＣＵとの間に配置される。フレームに含まれる情報の形式に基づき４つの形式 のフレームが定義される。これらは、スピーチフレームと、動作及び保守フレー ムと、データフレームと、いわゆるアイドル−スピーチフレームである。 トランスコーダユニットは、通常、移動サービス交換センターＭＳＣに配置さ れるが、ベースステーションコントローラＢＳＣ又はベースステーションＢＴＳ の一部分であってもよい。ベースステーションＢＴＳから離れて配置されたトラ ンスコーダユニットは、有効なデコードを行うために幾つかのパラメータを知ら ねばならない。更に、トランスコーダユニットのタイミングは、フレームが無線 経路を経ての送信に同期されてトランスコーダユニットからベースステーション に到達するように無線経路を経てのフレームの送信に適応されねばならない（こ れは、遠隔配置のトランスコーダユニットによる遅延を最小にする）。ベースス テーションとトランスコーダユニットとの間の１６ビット／ｓチャンネルにおい てトランスコーダユニットをこのように制御及び同期するために、特定の帯域内 信号が使用され、上記チャンネルはスピーチ又はデータの送信に使用される。ト ランスコーダユニットの遠隔制御は、推奨勧告ＧＳＭ０８．６０に定義されてい る。同期を実行するために、各フレームの最初の２つのオクテットは、１６個の 同期ビットを含んでいる。更に、フレームが（２オクテットで）構成される１６ ビットワードの最初のビットは、同期のチェックビットである。全てのフレーム は、実際のスピーチ、データ又は動作／保守情報を含むビットに加えて、フレー ムの形式に関する情報を送信するための制御ビットと、変化する量の他のフレー ム形式特定情報とを含んでいる。更に、例えば、スピーチ及びアイドルフレーム においては、上記タイミング調整に最後のビットが割り当てられる。 トランスコーダユニットのインターフェイスは、移動サービス交換センター（ ＭＳＣ）に向かう６４ｋビット／ｓのＰＣＭ（パルスコード変調）インターフェ イス（Ａインターフェイス）と、ベースステーションＢＴＳに向かう１６ｋビッ ト／ｓのＧＳＭインターフェイスである。このインターフェイスに関しては、Ｇ ＳＭ推奨勧告においてアップリンク及びダウンリンク方向という用語が使用され ており、アップリンク方向とは、ベースステーションＢＴＳから移動サービス 交換センターＭＳＣへの方向を指し、一方、ダウンリンク方向とは、アップリン ク方向と逆の方向を指す。 上記推奨勧告に基づきシステムにおいて移動ステーションＭＳから公衆交換電 話ネットワーク（ＰＳＴＮ）へと呼びが確立されるときには、その呼びに関連し た信号がベースステーションＢＴＳから移動サービス交換センターＭＳＣへ転送 され、該移動サービス交換センターは、次いで、公衆交換電話ネットワークＰＳ ＴＮへの接続ラインと、上記Ａインターフェイスのチャンネルとの間に接続を確 立する。同時に、トランスコーダユニットＴＲＣＵが割り当てられ、Ａインター フェイスのチャンネルへ切り換えられる。移動サービス交換センターＭＳＣは、 更に、ベースステーションコントローラＢＳＣに、ベースステーションＢＴＳに 接続するためのコマンドを与え、これにより、発呼側移動ステーションＭＳは、 Ａインターフェイスの上記割り当てられたチャンネルへの無線接続を有する。ベ ースステーションコントローラＢＳＣは、上記割り当てられたＡインターフェイ スチャンネルと、更にベースステーションＢＴＳとの間に、発呼側ＭＳが通信す る接続を確立する。ベースステーションＢＴＳは、無線経路を経て接続を確立す る役目を独立して果たす。従って、移動ステーションＭＳ、ベースステーション ＢＴＳ、ベースステーションコントローラＢＳＣ、トランスコーダユニットＴＲ ＣＵ、移動サービス交換センターＭＳＣ及び公衆交換電話ネットワークＰＳＴＮ が直列に接続された接続が得られる。この場合、エンコードされたスピーチは、 ＭＳ−ＴＲＣＵ間のこの接続を経て送信され、そしてＴＲＡＵフレームは、ＢＴ Ｓ−ＴＲＣＵ間に送信される。 同じベースステーション又は同じベースステーションコントローラのエリア内 に配置された２つの移動ステーション間に呼びが進行中であるときは、その呼び が上記と同様に発呼側移動ステーションＭＳへ切り換えられるが、移動サービス 交換センターは、ここで、発呼側移動ステーションＭＳに割り当てられたＡイン ターフェイスチャンネルと、被呼側移動ステーションＭＳのＡインターフェイス チャンネルとの間に接続を確立する。次いで、この第２のトランスコーダユニッ トから、同じベースステーションコントローラＢＳＣへ、そして更に被呼側移動 ステーションＭＳのベースステーションへ戻る接続が確立される。換言すれば、 例えば、同じベースステーションＢＴＳへの移動ステーションＭＳ間の全ての呼 びは、移動サービス交換センターまでルート指定され、各呼びは、２つのトラン スコーダユニットに割り当てられる。この種の長いルートは、ベースステーショ ンコントローラＢＳＣと移動サービス交換センターＭＳＣとの間の送信容量及び ＭＳＣの交換容量を浪費する。送信リンクの使用又は借用は、ネットワークオペ レータの費用に厳しい影響を及ぼす。第２に、この種の解決策は、２つのトラン スコーダユニットが各ＭＳ−ＭＳ接続に沿ってスイッチされるので、トランスコ ーダリソースを消費する。トランスコーダユニットの数は、トラフィックのピー クに基づいてプランニングしなければならず、この場合にトランスコーダユニッ トの数は、通常の状態において、コスト及びユニット数の両方とも大き過ぎる。 更に、ベースステーションコントローラＢＳＣと、移動サービス交換センターＭ ＳＣとの間の次々のトランスコード化及びデコード手段は、スピーチ信号の質を 損なう上に、有効な信号に対して遅延を生じさせる。 上記のことは、移動対移動の通話が比較的僅かであるために、著しい不都合を 生じてはいない。 しかしながら、将来、コードレス電話交換機「無線ＰＡＢＸ」は、オフィス内 の電話交換機に取って代わるように移動通信システムを使用することになろう。 この種の専用電話交換機においては、内線間の通話、即ち内線通話が非常に多数 行われ、従って、移動通信システムのレベルの非常に多数の通話がＭＳからＭＳ へ交換される。従って、移動サービス交換センターを経てのＧＳＭの場合と同じ 形式の通常の通話交換は不都合を生じさせる。というのは、１つの単一のベース ステーションコントローラＢＳＣのエリア内又は同じベースステーションＢＴＳ のエリア内で非常に多数の通話がなされるからである。発明の要旨 本発明の目的は、上記の問題を回避することにより、移動通信ネットワークの 送信及びトランスコーダリソースを節約すると共に、スピーチの質を改善するこ とである。 これは、冒頭で述べた移動通信システムであって、ベースステーションコント ローラＢＳＣが、移動サービス交換センターＭＳＣの制御のもとで同じベースス テーションシステムのエリアに配置されたベースステーション間にネットワーク 接続を直接確立して、ベースステーションにより送信されるアップリンク送信フ レームと、このアップリンク送信フレームに含まれたエンコードされたスピーチ 信号とが別のベースステーションへ送られるようにすることを特徴とする本発明 の移動通信システムにより達成される。 更に、本発明は、冒頭で述べた形式の第２の移動通信システムであって、少な くとも幾つかのベースステーションコントローラＢＳＣ間に直接的なネットワー ク接続があり、そしてこのようなベースステーションコントローラＢＳＣは、移 動サービス交換センターＭＳＣの制御のもとで２つの異なるベースステーション システムのエリアに配置されたベースステーション間のネットワーク接続を直接 的にスイッチングして、ベースステーションにより送信されるアップリンク送信 フレームが別のベースステーションへ送られるようにすることを特徴とする第２ の移動通信システムにも係る。 更に、本発明は、冒頭で述べた形式の移動通信システムのための呼び制御方法 であって、 呼びに対してネットワーク接続を割り当てる前に、発呼側及び被呼側の移動ス テーションが同じベースステーションシステムのエリアに位置しているかどうか をチェックし、そして両移動ステーションが同じベースステーションシステムの エリアに位置している場合には、 Ａ）移動サービス交換センター（ＭＳＣ）の制御のもとで上記移動ステーショ ンのベースステーション間の接続を直接的にスイッチングするように上記ベース ステーションシステムのベースステーションコントローラに指令し、 Ｂ）ベースステーションにより送信されたアップリンク送信フレームを別のベ ースステーションへ送り、そして Ｃ）送信フレームがアップリンク型であるかダウンリンク型であるかを無視す るようにベースステーションに指令する、 ということを特徴とする呼び制御方法に係る。 更に、本発明は、冒頭で述べた形式の移動通信システムのための第２の呼び制 御方法であって、 呼びに対してネットワーク接続を割り当てる前に、発呼側及び被呼側の移動ス テーションが、直接的なネットワーク接続を間に有する２つのベースステーショ ンシステムのエリアに位置しているかどうかをチェックし、 両移動ステーションが、直接的なネットワーク接続を間にもたない２つのベー スステーションシステムのエリアに位置している場合には、移動サービス交換セ ンターを経て呼びをスイッチングし、 両移動ステーションが、直接的なネットワーク接続を間に有する２つのベース ステーションシステムのエリアに位置している場合には、 Ａ）移動サービス交換センターＭＳＣの制御のもとで互いの間に及び更に上記 移動ステーションのベースステーション間に直接的に接続をスイッチングするよ うにベースステーションシステムの上記ベースステーションコントローラに指令 し、 Ｂ）ベースステーションにより送信されるアップリンク送信フレームを別のベ ースステーションへ送り、そして Ｃ）送信フレームがアップリンク型であるかダウンリンク型であるかを無視す るようにベースステーションに指令する、 ということを特徴とする呼び制御方法にも係る。 本発明によれば、ベースステーションコントローラは、ベースステーションコ ントローラと移動サービス交換センターとの間にスピーチ／データ接続を確立す る必要なく、移動サービス交換センターの制御のもとでローカルスピーチ又はデ ータ接続をスイッチングする。接続は、２つの移動ステーションが同じベースス テーションシステムのエリアに位置しているときにベースステーションコントロ ーラの内部スイッチによりスイッチングされる。本発明の別の実施形態では、２ つのベースステーションコントローラ間に直接的な送信リンクがあり、ベースス テーションコントローラは、移動サービス交換センターの制御のもとで２つのベ ースステーションシステムのエリアに位置したベースステーション間で直接的に ネットワーク接続をスイッチングして、１つのベースステーションにより送信さ れるアップリンク送信フレームが別のベースステーションへ送信されるようにす る。 ネットワーク接続は２つのベースステーション間で直接的にスイッチングされ るので、公知システムに必要とされた２つのトランスコーダユニットが接続から 削除される。これは、システムに必要とされるトランスコーダユニットの数を減 少する一方、不必要なトランスコード化及びデコード手段が削除されたときには 接続におけるスピーチの質を改善する。公知技術に比してトランスコーダユニッ トを削除したことによる相違は、１つのベースステーションのアップリンク送信 フレームが別のベースステーションのダウンリンク送信フレームとなることであ る。それ故、本発明の好ましい実施形態では、ベースステーションコントローラ は、フレーム形式のチェックを無視するようにベースステーションに指令する。 移動ステーション間の送信リンクに位置するトランスコーダユニットがシステ ムの助けで回避されるので、送信リンクの全遅延も著しく減少する。空所となる このエラー余裕の部分は、ベースステーション間の送信フレームの通常のタイミ ング調整を省略することにより割り当てられる。遅延、ひいては、バッファ作用 の必要性は、これにより若干増加するが、ベースステーションの実施は更に簡単 である。というのは、ベースステーションは、送信フレームのタイミングを最適 な状態へ調整しようと試みないからである。図面の簡単な説明 以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。 図１は、既知の移動通信システムを示す図である。 図２は、本発明による移動通信システムを示す図である。好ましい実施形態の詳細な説明 本発明は、送信率を低下するデジタルスピーチ送信及びスピーチコード化技術 を用いたいかなるセルラー又はトランク型移動通信システムにも適用でき、これ に接続されたコード化ユニットは、ベースステーションから離れて位置され、例 えば、移動サービス交換センターに位置され、そしてエンコードされたスピーチ 信号は送信フレームにおいてトランスコーダとベースステーションとの間に送信 される。本発明の第１の実施形態は、環ヨーロッパデジタル移動通信システムＧ ＳＭ（移動通信用のグローバルシステム）及びＤＣＳ１８００（デジタル通信シ ステム）であるが、これに限定されるものではない。ＧＳＭシステムの基本的な 要素は、ＧＳＭ推奨勧告に規定されている。ＧＳＭシステムは、これら推奨勧告 及び参考としてここに取り上げる文献「移動通信用のＧＳＭシステム(The GSM S ystem for Mobile Communication)」、Ｍ．モーリ及びＭ．ポーテット、Ｐａｌ ａｉｓｅａｕ、フランス、１９９２年、ＩＳＢＮ：２−９５０７１９０−０−７ に説明されている。 ＧＳＭシステムは完全にデジタルであり、そしてスピーチ送信も完全にデジタ ルで実施される。スピーチ送信に使用されるスピーチエンコード方法は、ＲＰＥ −ＬＴＰ（規則的パルス励起−長期間予想）であり、これは、長期間及び短期間 の両方の予想を用いている。エンコードは、実際のスピーチに代わって送信され るＬＡＲ、ＲＰＥ及びＬＰＴパラメータを生じる。スピーチ送信は、ＧＳＭ推奨 勧告、第０６章、特に第０６．１０項のスピーチエンコーディングに記載されて いる。実際の発明は、スピーチエンコード化方法それ自体に関連せず、それとは 独立しているので、これについては詳細に説明しない。 上記のように、ネットワークにおいてトランスコーダユニットＴＲＣＵ（トラ ンスコーダ／レートアダプタユニット）には異なるスピーチエンコード及びレー ト適応動作が集中する。又、上記のように、トランスコーダユニットＴＲＣＵが ベースステーションＢＴＳから離れて配置され、例えば、ＭＳＣに配置されたと きには、情報がベースステーションＢＴＳとトランスコーダユニットＴＲＣＵと の間でいわゆるＴＲＡＵフレームにおいて送信される。ＴＲＡＵ及びそれらの送 信手順は、ＧＳＭ推奨勧告８．６０に記載されている。 上記のように、同じベースステーションＢＴＳ又は同じベースステーションコ ントローラＢＳＣの制御のもとにある移動ステーションＭＳ間の呼びは、図１に 示すような状態を生じさせ、この場合、呼びは、ベースステーションシステムか ら、２つのトランスコーダユニットＴＲＣＵが割り当てられた移動サービス交換 センターへルート指定され、その後、呼びは、同じベースステーションシステム へ戻るようにルート指定される。これは、必要なトランスコーダユニットの数を 増加し、スピーチの質を損ない、長い送信遅延を生じさせ、必要な送信チャンネ ルの数を増加し、等々といった上記の問題を生じさせる。 図２は、本発明による移動通信システムのブロック図である。トランスコーダ ユニットＴＲＣＵは、移動サービス交換センターＭＳＣとベースステーションコ ントローラＢＳＣとの間に配置される。トランスコーダユニットのＡインターフ ェイスは、スイッチ１により、公衆サービス電話ネットワークＰＳＴＮ又は別の トランスコーダユニットのＡインターフェイスに接続される。従って、スイッチ １は、移動サービス交換センターを通る接続をスイッチングし、そして呼び制御 コンピュータ１００とベースステーションシステムとの間に信号メッセージを送 信する。スイッチ１の動作は、通話制御コンピュータ１００により制御される。 本発明によれば、ベースステーションコントローラＢＳＣの内部スイッチは、 移動サービス交換センターの制御のもとで、同じベースステーションシステムの エリアに位置する移動ステーションＭＳをスイッチするように構成される。従っ て、ベースステーションコントローラと移動サービス交換センターとの間の送信 接続の確立及びトランスコーダユニットＴＲＣＵを、完全に回避することができ る。図２は、本発明にとって重要な機能ブロックのみを示しているが、これに加 えて、ベースステーションコントローラは、ここでは説明する必要のない種々の 他の動作を含むことができる。ベースステーションコントローラの動作は、信号 メッセージを送信及び受信する制御ユニット２０２によって制御される。制御ユ ニット２０２は、移動サービス交換センターから受信した制御メッセージに基づ いてスイッチ２０１を制御し、両移動ステーションが同じベースステーションシ ステムのエリアに位置しているときにベースステーションへと確立されるネット ワークライン間の接続をスイッチしたり解除したりする。 又、同じ移動サービス交換センターＭＳＣの制御のもとにある２つのベースス テーションコントローラＢＳＣ間には、図２にリンク２１で示したように、直接 的なネットワークリンクもある。従って、移動ステーションＭＳが、直接的なネ ットワークリンクを経て互いに通信する２つのベースステーションコントローラ ＢＳＣの制御下にある状態では、ベースステーションコントローラは、移動サー ビス交換センターＭＳＣの制御のもとで上記直接的なネットワークリンクを経て 移動ステーション間の接続を直接的にスイッチする。 以下、本発明の移動通信システムの動作を、同じベースステーションコントロ ーラのエリアに移動ステーションが位置する例について説明する。発呼側の移動 ステーションＭＳ（Ａ）は、同じベースステーションシステムのエリアに位置す る被呼側の移動ステーションＭＳ（Ｂ）へ呼び設定を開始する。この状態におい て、ベースステーションＢＴＳ１は、ベースステーションコントローラＢＳＣを 経て移動サービス交換センターＭＳＣへ通常の信号を開始する。移動サービス交 換センターＭＳＣは、ネットワークのデータベースに記憶された加入者位置レジ スタから被呼側移動ステーションＭＳ（Ｂ）の位置を探索し、そして首尾良く探 索されるのに続いて、被呼側移動ステーションが、発呼側移動ステーションＭＳ （Ａ）と同じベースステーションシステムのエリアに位置することを見出す。こ れに続いて、移動サービス交換センターＭＳＣは、ベースステーションコントロ ーラＢＳＣへ制御メッセージを送信し、この制御メッセージに応答して、ＢＳＣ は、被呼側加入者ＭＳ（Ｂ）がエリア内に位置しているところのベースステーシ ョンＢＴＳと、ベースステーションコントローラＢＳＣとの間、及びベースステ ーションコントローラＢＳＣと、発呼側移動ステーションＭＳ（Ａ）がエリア内 に位置しているところのベースステーションＢＴＳとの間に、ネットワーク接続 を確立する。これに続いて、ベースステーションコントローラＢＳＣは、２つの ベースステーションのこのように確立されたネットワーク接続を互いにスイッチ ングする。移動ステーションＭＳ（Ａ）と（Ｂ）との間に確立される通話の管理 は、従来の無線システムの場合と同様に、移動サービス交換センターＭＳＣの呼 び制御コンピュータにより行われる。呼びを解除する必要があるときは、移動サ ービス交換センターＭＳＣは、ベースステーションコントローラＢＳＣへメッセ ージを送信し、このメッセージに基づいて、その接続について無線経路からベー スステーションへ割り当てられたトラフィックチャンネルが解除され、そしてＢ ＳＣの内部スイッチ２０１がこの接続を解除する。 本発明によるシステムでは、２つのベースステーションにより送信されたＴＲ ＡＵフレームと、これらフレームに含まれたエンコードされたスピーチ信号は、 ベースステーションコントローラの内部通話において両方向に、あるベースステ ーションから別のベースステーションへ送信される。従って、従来のシステムで 使用された２つのトランスコーダユニットＴＲＣＵは、接続から削除される。こ れらユニットは、ベースステーションから到来するＴＲＡＵフレームを解除し、 エンコードされたスピーチ信号をデコードし／デコードされたスピーチ信号を再 エンコードし、そして別のベースステーションへ送信されるＴＲＡＵフレームを 再構成するために両送信方向に使用された。本発明により確立される内部通話で は、両ベースステーションは、他のベースステーションにより送信されたアップ リンクフレームを受信する。ベースステーションは、通常、ダウンリンクフレー ムを受信するので、ベースステーションの動作は、本発明の解決策では、アップ リンクＴＲＡＵフレームを受け入れるように、或いはこの点についてのチェック を完全に省略するように変更される。アップリンク及びダウンリンク送信フレー ムの形式のチェックの省略は、別のベースステーションからのＴＲＡＵフレーム を受信できるようにする最も簡単な方法である。更に、移動サービス交換センタ ー及びトランスコーダユニットＴＲＣＵにより生じる遅延が接続から取り除かれ るので、ＧＳＭ推奨勧告に基づくＴＲＡＵフレームのタイミング調整をベースス テーション間のトラフィックから除去することにより、このエラー余裕の部分を 利用することができる。 同じ移動サービス交換センターＭＳＣの制御のもとで直接的なネットワークリ ンクを経て通信する２つのベースステーションコントローラＢＳＣ間に本発明に より呼びが確立される場合の本発明のシステムの動作は、原理的には、１つのベ ースステーションコントローラＢＳＣのエリアにおける上記内部通話と同様であ る。唯一の相違点は、移動サービス交換センターＭＳＣがここでは２つのベース ステーションコントローラＢＳＣを制御し、それらに接続された移動ステーショ ンとの接続を確立及び解除すると共に、ベースステーションコントローラを相互 接続する直接ネットワークリンクを経てこれらの接続を互いにスイッチングする ことである。 添付図面及びそれを参照した説明は、本発明を解説するものに過ぎない。本発 明の移動通信システム及び呼び制御方法は、請求の範囲内でその細部を種々変更 することができる。

───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 ション間でネットワーク接続を直接的にスイッチングす る。本発明は、呼び制御方法にも係る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．少なくとも移動ステーション(MS)と；ベースステーションコントローラ(BSC )及び多数のベースステーション(BTS)を各々含むベースステーションシステムと ；移動ステーションの呼びを制御しそして切り換える呼び制御手段及びスイッチ 手段を各々含む移動サービス交換センター(MSC)と；移動ステーションから受け 取ったエンコードされたスピーチ信号をデコードすると共に、移動ステーション へ送信されるべきスピーチ信号をエンコードするためのエンコード及びデコード 手段を各々含むトランスコーダユニット(TRCU)とを備え、ベースステーションと 、ベースステーションコントローラと、移動サービス交換センターとの間にはネ ットワーク接続が呼びに対して特定に割り当てられ、スピーチ信号がこれらのネ ットワーク接続を経て送信フレームにおいて送信され、ベースステーション及び トランスコーダユニットは、送信フレームを構築し、構築解除しそして同期させ る手段を備え、ベースステーションによってトランスコーダユニットへ送信され るアップリンク送信フレームは、同期情報を含み、これに基づいて、トランスコ ーダユニットは、ベースステーションへのダウンリンク送信フレームの送信をタ イミングどりする移動通信システムにおいて、ベースステーションコントローラ (BSC)は、移動サービス交換センター(MSC)の制御のもとで、同じベースステーシ ョンシステムのエリアに配置されたベースステーション間にネットワーク接続を 直接的に確立して、ベースステーションにより送信されるアップリンク送信フレ ームと、このアップリンク送信フレームに含まれたエンコードされたスピーチ信 号が別のベースステーションへ送られるようにすることを特徴とする移動通信シ ステム。 ２．上記移動サービス交換センターの呼び制御器(100)は、呼びに対してネット ワーク接続を割り当てる前に、発呼側及び被呼側の移動ステーションが同じベー スステーションシステムのエリアに位置しているかどうかをチェックし、そして 両移動ステーションが同じベースステーションシステムのエリアに位置している 場合には、移動サービス交換センターがベースステーションコントローラへメッ セージを送信し、これにより、ベースステーションコントローラの内部スイッチ (201)は、移動ステーション間で直接的な接続をスイッチングする 請求項１に記載の移動通信システム。 ３．少なくとも移動ステーション(MS)と；ベースステーションコントローラ(BSC )及び多数のベースステーション(BTS)を各々含むベースステーションシステムと ；移動ステーションの呼びを制御しそして切り換える呼び制御手段及びスイッチ 手段を各々含む移動サービス交換センター(MSC)と；移動ステーションから受け 取ったエンコードされたスピーチ信号をデコードすると共に、移動ステーション へ送信されるべきスピーチ信号をエンコードするためのエンコード及びデコード 手段を各々含むトランスコーダユニット(TRCU)とを備え、ベースステーションと 、ベースステーションコントローラと、移動サービス交換センターとの間にはネ ットワーク接続が呼びに対して特定に割り当てられ、スピーチ信号がこれらのネ ットワーク接続を経て送信フレームにおいて送信され、ベースステーション及び トランスコーダユニットは、送信フレームを構築し、構築解除しそして同期させ る手段を備え、ベースステーションによってトランスコーダユニットへ送信され るアップリンク送信フレームは、同期情報を含み、これに基づいて、トランスコ ーダユニットは、ベースステーションへのダウンリンク送信フレームの送信をタ イミングどりする移動通信システムにおいて、少なくとも幾つかのベースステー ションコントローラ(BSC)間に直接的なネットワーク接続(21)があり、そしてこ のようなベースステーションコントローラ(BSC)は、移動サービス交換センター( MSC)の制御のもとで、２つの異なるベースステーションシステムのエリアに配置 されたベースステーション間でネットワーク接続を直接的にスイッチングして、 ベースステーションにより送信されるアップリンク送信フレームが別のベースス テーションへ送られるようにすることを特徴とする移動通信システム。 ４．上記移動サービス交換センターの呼び制御器(100)は、呼びに対してネット ワーク接続を割り当てる前に、発呼側及び被呼側の移動ステーションが、直接的 なネットワーク接続を間に有する２つの異なるベースステーションシステムのエ リアに位置するかどうかチェックし、そして もしそうであれば、移動サービス交換センターが両ベースステーションコン トローラへメッセージを送信し、これにより、ベースステーションコントロー ラの内部スイッチ(201)は、ベースステーションコントローラ間、及び更に上記 移動ステーションのベースステーション間で接続をスイッチングする請求項３に 記載の移動通信システム。 ５．上記ベースステーションは、アップリンク又はダウンリンク送信フレームの 形式のチェックを無視する請求項の前記いずれかに記載の移動通信システム。 ６．少なくとも移動ステーション(MS)と；ベースステーションコントローラ(BSC )及び多数のベースステーション(BTS)を各々含むベースステーションシステムと ；移動ステーションの呼びを制御しそして切り換える呼び制御手段及びスイッチ 手段を各々含む移動サービス交換センター(MSC)と；移動ステーションから受け 取ったエンコードされたスピーチ信号をデコードすると共に、移動ステーション へ送信されるべきスピーチ信号をエンコードするためのエンコード及びデコード 手段を各々含むトランスコーダユニット(TRCU)とを備え、ベースステーションと 、ベースステーションコントローラと、移動サービス交換センターとの間にはネ ットワーク接続が呼びに対して特定に割り当てられ、スピーチ信号がこれらのネ ットワーク接続を経て送信フレームにおいて送信され、ベースステーション及び トランスコーダユニットは、送信フレームを構築し、構築解除しそして同期させ る手段を備え、ベースステーションによってトランスコーダユニットへ送信され るアップリンク送信フレームは、同期情報を含み、これに基づいて、トランスコ ーダユニットは、ベースステーションへのダウンリンク送信フレームの送信をタ イミングどりする移動通信システムにおける呼び制御方法であって、 呼びに対してネットワーク接続を割り当てる前に、発呼側及び被呼側の移動 ステーションが同じベースステーションシステムのエリアに位置しているかどう かをチェックし、そして両移動ステーションが同じベースステーションシステム のエリアに位置している場合には、 Ａ）移動サービス交換センター(MSC)の制御のもとで上記移動ステーション のベースステーション間で接続を直接的にスイッチングするように上記ベースス テーションシステムのベースステーションコントローラに指令し、 Ｂ）ベースステーションにより送信されたアップリンク送信フレームを別の ベースステーションへ送り、そして Ｃ）送信フレームがアップリンク型であるかダウンリンク型であるかを無視 するようにベースステーションに指令する、 ということを特徴とする呼び制御方法。 ７．少なくとも移動ステーション(MS)と；ベースステーションコントローラ(BSC )及び多数のベースステーション(BTS)を各々含むベースステーションシステムと ；移動ステーションの呼びを制御しそして切り換える呼び制御手段及びスイッチ 手段を各々含む移動サービス交換センター(MSC)と；移動ステーションから受け 取ったエンコードされたスピーチ信号をデコードすると共に、移動ステーション へ送信されるべきスピーチ信号をエンコードするためのエンコード及びデコード 手段を各々含むトランスコーダユニット(TRCU)とを備え、ベースステーションと 、ベースステーションコントローラと、移動サービス交換センターとの間にはネ ットワーク接続が呼びに対して特定に割り当てられ、スピーチ信号がこれらのネ ットワーク接続を経て送信フレームにおいて送信され、ベースステーション及び トランスコーダユニットは、送信フレームを構築し、構築解除しそして同期させ る手段を備え、ベースステーションによってトランスコーダユニットへ送信され るアップリンク送信フレームは、同期情報を含み、これに基づいて、トランスコ ーダユニットは、ベースステーションへのダウンリンク送信フレームの送信をタ イミングどりする移動通信システムにおける呼び制御方法であって、 呼びに対してネットワーク接続を割り当てる前に、発呼側及び被呼側の移動 ステーションが、直接的なネットワーク接続を間に有する２つのベースステーシ ョンシステムのエリアに位置しているかどうかをチェックし、 両移動ステーションが、直接的なネットワーク接続を間にもたない２つのベ ースステーションシステムのエリアに位置している場合には、移動サービス交換 センターを経て呼びをスイッチングし、 両移動ステーションが、直接的なネットワーク接続を間に有する２つのベー スステーションシステムのエリアに位置している場合には、 Ａ）移動サービス交換センター(MSC)の制御のもとで互いの間に及び更に上 記移動ステーションのベースステーション間で直接的に接続をスイッチングする ようにベースステーションシステムの上記ベースステーションコントローラに指 令し、 Ｂ）ベースステーションにより送信されるアップリンク送信フレームを別の ベースステーションへ送り、そして Ｃ）送信フレームがアップリンク型であるかダウンリンク型であるかを無視 するようにベースステーションに指令する、 ということを特徴とする呼び制御方法。