JPH09508301A - 適合性材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 その第一の表面に接着剤層を有する裏打ち層と、接着層を覆う除去可能な保護材と、裏打ち層の非接着表面上に除去可能な担体層を有し、かつ担体層および任意に保護層に実質的にその１つの軸の長さのスリットを設けた適合性材料が記載されている。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 除去可能な担体を有する接着材料 本発明は創傷用ドレッシングや接着テープ例えば非接着性ドレッシングを患者 の身体に装着するためのテープなどの適合性(conformable)材料、およびそのよ うな適合性材料を製造する方法に関する。 従来型の接着ドレッシングは、１つの表面に接着層とその接着層を覆う除去可 能な保護材(protector)を有する薄いフイルム層などの裏打ち層と、その裏打ち 層の非接着層の上に設けた担体層を備えたものが知られている。そのようなドレ ッシングは特に保護層の除去を容易にするため、ｖ字形状のハンドルを備えてい ることがある。そのようなドレッシングには、英国でスミス アンド ネフュー メディカルからオプサイト フレクシグリッド（OPSITE FLEXIGRID）（商標） として入手可能なものがあげられる。 保護性紙フイルム層によって覆われた接着剤表面を設けた、接着性医療用テー プ、外科用シート、接着性ドレッシングおよびバンソウコウなどの柔軟性あるい は適合性製品が、英国特許出願第 2148125A 号として知られ、接着剤層を覆う保 護紙層を設けた縦軸方向の柔軟性製品を記載しているが、その製品では保護紙層 の縦軸に沿ってシヌソイド曲線状の貫通スリットが設 けられている。英国特許出願第 2148125 号は、貫通スリットが実質的に直線状 であり、シヌソイド曲線状でない先行技術も認めている。 しかしながら、一般的に薄いフイルムの柔軟性あるいは適合性製品は、接着剤 の上に保護層を必要とするだけでなく、一旦保護層が除去された時にフイルムを 取り扱うことを容易にするため担体層を必要とする。英国特許出願第 2148125 号はそのような担体層の使用を記載しておらず、オプサイト フレクシグリッド として販売されている物などの従来公知の担体層は、ロール形状である接着性医 療テープなどに使用するには適切でない。 本発明の目的は、任意にロール形状であり上記の問題を克服するあるいは軽減 する、ドレッシングあるいはテープ材料などの柔軟性材料を提供することにある 。 本発明によれば、その第一の表面に接着剤層を有する裏打ち層と、接着層を覆 う除去可能な保護材と、裏打ち層の非接着表面上に除去可能な担体層を有する適 合性材料であって、担体層に実質的にその１つの軸の長さの少なくとも１つのス リットを設けたことを特徴とする適合性材料が提供される。 本発明の別の態様によれば、その第一の表面に接着剤層を有する裏打ち層と、 接着層を覆う除去可能な保護材を有し、除去可能な保護材に実質的にその１つの 軸の長さのスリットを設け、さらに裏打ち層の非接着表面上に除去可能な担体層 を有する適合性材料であって、担体層に実質的にその１つの軸の長さの少 なくとも１つのスリットを設けたことを特徴とする適合性材料が提供される。 担体層にただ１つのスリットが設けてある時、２つの剥離部分からなっている 。担体層が２つより多い剥離部分からなっていてもよいということが理解される であろう。したがって例えば、担体層が３つあるいは４つの剥離部分からなって いてもよい。 担体層が３つの剥離部分からなっているとき、担体層は２つのスリットにより 分割され、担体層が４つの剥離部分からなっているとき、担体層は３つのスリッ トにより分割される等である。 担体層が２つの剥離部分からなっている、すなわちただ１つのスリットにより 分割された第一と第二の剥離部分からなっていることが望ましい。スリットは担 体層を寸法の異なる２つの剥離部分に分割してもよい。スリットが担体層を実質 的に等しい寸法の２つの剥離部分に分割することが望ましい。 担体層のスリットは実質的に直線状あるいは曲線状であっても良いが、実質的 に直線状のスリットが望ましい。スリットが曲線状である時、対称軸があること が望ましい。適合性材料が縦軸を有しているとき、対称軸はその適合性材料の縦 軸に実質的に平行であることが望ましい。 保護層にただ１つのスリットが設けてある時、２つの剥離部分からなっている 。保護層が２つより多い剥離部分からなっていてもよい。したがって例えば、保 護層が３つあるいは４つの 剥離部分からなっていてもよい。保護層が３つの剥離部分からなっている時、保 護層は２つのスリットにより分割され、保護層が４つの剥離部分からなっている 時、保護層は３つのスリットにより分割される等である。 保護層が２つの剥離部分からなっている、すなわちただ１つのスリットにより 分割された第一と第二の剥離部分からなっていることが望ましい。スリットは保 護層を寸法の異なる２つの剥離部分に分割してもよい。スリットが保護層を実質 的に等しい寸法の２つの剥離部分に分割することが望ましい。 保護層のスリットは、例えば先行技術に記載されている物のように実質的に直 線状あるいは曲線状であってもよいが、実質的に直線状のスリットが望ましい。 スリットが曲線状である時、対称軸があることが望ましい。適合性材料が縦軸を 有しているとき、対称軸はその適合性材料の縦軸に実質的に平行であることが望 ましい。 適合性材料が例えば、医療用接着テープなどのような接着テープである、すな わち縦軸を有するとき、担体層あるいは保護層のスリットは、英国特許出願第 2 148125A 号に記載の保護層のスリットのように、実質的にその縦軸に沿って存在 していることが望ましい。そのような材料は、例えばロール形状でディスペンサ において用いるのに特に適している。 適合性材料が担体層と保護層にスリットを設けてあるとき、それらスリットは 同じあるいは異なった形状と寸法を有してよく、例えば１つのスリットが曲線状 であり、もう一方のスリッ トが実質的に直線状であってもよい。両方のスリットが実質的に直線状で両方が 材料の縦軸に実質的に平行に存在していることが望ましい。両方のスリットは、 適合性材料のエッジから同じあるいは異なった距離にあってよい。両方のスリッ トが、適合性材料のエッジ例えば縦方向のエッジから実質的に等しい距離の所に あることが望ましい。 担体層は、ロール形状にすることのできる適切な適合性材料であればどのよう なものでもよい。したがって、適切な材料としては、紙や箔やポリマーフイルム があげられる。担体層がポリマーフイルムであることが望ましい。 適切なポリマーフイルム担体層は、英国特許第 2219211 号に開示のものであ る。担体層は不透明でもよい。担体層が透明であることが望ましい。担体層は、 適切な接着剤のいずれかを用いて接着的に裏打ち層に密着させることができる。 接着剤は、担体層を裏打ち層から除去した時、裏打ち層が皮膚からはずれ（disl odge）ないような、はがし強さ（peeling strength）をそなえていなければなら ない。したがって裏打ち層の皮膚に面した表面上の接着剤のはがし強さは、裏打 ち層の皮膚に面していない表面上の接着剤のはがし強さに比して大きくなければ ならない。担体層は英国特許出願第 2219211 号に開示の参照マークをそなえて いることが望ましい。したがって例えば参照マークは２０ｃｍや３５ｃｍなどの 寸法を指示するものとすることができる。 本発明の望ましい実施態様においては、適合性材料は裏打ち 層に非接着的に密着させた担体層をそなえている。担体層を裏打ち層に非接着的 に密着させる適切な方法は、英国特許出願第 2219211 号に開示されている。 担体層は、裏打ち層の表面積よりも大きい表面積を有するものとすることがで きる。したがって、担体層は裏打ち層を越えて延伸する１つ以上のエッジ部分を 有していてもよい。そのようなエッジ部分が存在する時、把持するためのハンド ルとしてそれらを用い、担体層を除去することを助けてもよい。担体層のエッジ が裏打ち層のエッジと端を同じくすることが望ましい。 本発明の適合性材料は、創傷用ドレッシングとして用いることが適切である。 この材料を創傷用ドレッシングとして用いることを意図する時、殺菌した形で提 供することが望ましい。適合性材料が殺菌した形で提供される時、細菌不透過性 パウチの中にいれて提供することが有利である。そのようなパックした形は、従 来の方法を用いて無菌条件で製造することができ、あるいはそれに代わってパッ キング後殺菌することもできる。 あるいはまたドレッシングを非殺菌の形で提供することもでき、それは、蒸気 殺菌、エチレンオキシド殺菌あるいはガンマ線照射などの従来の殺菌方法を用い て殺菌するのに適当である。 あるいはまた、適合性材料は医療用接着テープなどの接着テープとして用いて もよい。テープは殺菌した形でも非殺菌の形でもよい。本発明のテープの主な機 能の１つが、被験者（subject）に非接着性のドレッシングを固定することにあ るので、テープは創傷に接触しないことから、それが殺菌した形である ということは本質的なことではないということが理解されるであろう。殺菌は処 理工程をさらに必要とし、したがって工程の費用が増えるので、テープは非殺菌 の形であることが望ましい。 適合性材料は、ドレッシングとして用いるのであれテープとして用いるのであ れ、使用時に皮膚に直接接触するものであるから、好ましくは３７．５℃、相対 湿度差１０〜１００％で少なくとも３００ｇｍ^-2２４時^-1の透湿度を有するべき である。このような水蒸気透過度は、皮膚のふやけを防ぐことがわかっている。 以後、接着剤被覆裏打ち層と呼ぶ、皮膚に面する表面に接着層を有する裏打ち 層の透湿度（ＭＶＰ）は、適合性材料の特定の用途に応じ変化させてよい。従っ て、材料が低いＭＶＰを有することが望まれることもある。低いＭＶＰは、高い ＭＶＰの裏打ち層を、高いあるいは低いＭＶＰを有してよい連続的、細孔性、ス クリーンプリント状のあるいはパターン状に広げた被膜の形にしてよい接着剤を 用いる、低いＭＶＰの接着剤連続層で被覆することでも得られる。従って、当業 者であれば、皮膚に面する表面に接着層を有する、正しいＭＶＰの裏打ち層を提 供するために、どの接着剤とどのポリマーフィルムを組み合わせることができる が分かるであろう。 水蒸気透過度は WO 91/01706に開示の方法に従って測定することができる。 裏打ち層は、ポリマーフィルムあるいは織布、不織布からなってよい。裏打ち 層がポリマーフィルムである場合、非連続 フィルムであってよい。適合性材料が創傷用ドレッシングとして用いられる場合 、裏打ち層は連続性であるのが好ましい。適合性材料が、織布あるいは不織布で ある裏打ち層、すなわち非連続層からなり、かつこの材料が創傷用ドレッシング として使用されることが望まれる場合、裏打ち層の皮膚に面しない表面に連続性 層、例えば連続ポリマーフィルムを追加してよい。このように非連続裏打ち層を 覆うことによって、抗細菌防水性壁ができる。また、裏打ち層が非連続である場 合、裏打ち層の第１表面に連続性接着層を設けることによって抗細菌壁を提供し てよい。連続性接着層は、例えば、裏打ち層の皮膚に面する表面上に適切な接着 剤を塗布あるいは散布して形成してよい。 裏打ち層として使用するのに適切なポリマーフィルムは、弾性あるいは非弾性 の、天然あるいは合成のポリマーがあげられる。 裏打ち層は不透明であってもよい。好ましくは、裏打ち層は、適合性材料が皮 膚上にある時、創傷が観察できるように透明であってよい。 適切な裏打ち層は、公知の接着ドレッシングに使用される透明あるいは半透明 の薄い適合性裏打ちフイルム層のいずれであってもよい。 適合性材料の裏打ち層を形成するための好ましい材料は、エラストマーの水蒸 気透過性フィルムである。 適切には、裏打ち層は薄いフイルムの外科用ドレッシングを形成するのに従来 より用いられる材料のいずれからなってもよ い。適切な材料には英国特許第 1280631 号および欧州特許第 51935 号、第 918 00 号、第 178740 号に記載されたものがある。 好ましいエラストマー水蒸気透過性フィルムには、ポリエーテルポリウレタン 、ポリエステルポリウレタン、親水性ポリウレタンおよびポリエステルポリエー テルコポリマーで形成されるものがある。 適切なポリエーテルポリウレタンは、米国特許第 2899411 号に記載されてい る。適切なポリエステルポリウレタンは、米国特許第 2871218 号に記載されて いる。好適なポリエステルおよびポリエーテルポリウレタンは、ESTANE（商標） として公知で、B F Goodrich から特にグレード 5701、5702、5703、5714F およ び 580201 で入手できる。 その他の好ましい材料には、英国特許第 2093190B に記載の、特にその実施例 ２に記載されたポリウレタンを含む、親水性ポリウレタン等の親水性ポリマーが ある。 さらに適切な材料が、欧州特許第 91800 号に開示されている。 他の適切な材料は、エラストマーのポリエーテルポリエステル、例えばHYTREL S（商標）として公知のものや、ポリエーテルポリアミド、例えばPEBAXES（商標 ）として公知のもの、がある。 好適なポリエステル−ポリエーテルコポリマーは、Dupont社から入手可能な H YTREL 4056 として公知である。 適切には、裏打ち層は透湿性があり、３７℃、相対湿度差１００％〜１０％で 、少なくとも３００ｇｍ^-3２４時^-1、３７．５℃で好ましくは少なくとも５００ ｇｍ^-2２４時^-1、より好ましくは少なくとも１２００ｇｍ^-2２４時^-1、特に少な くとも１６００ｇｍ^-2２４時^-1の水蒸気透過度を有する。 裏打ち層に用いるフィルムの厚さは、９〜１００μｍ、適切には９〜８０μｍ であってよい。さらに適切には、裏打ち層は厚さ１５〜５０μｍ、好ましくは２ ０〜４０μｍ、例えば２７．５、３０、３５μｍである。 本発明で用いる接着剤は皮膚と和合性（compatible）を持たなければならない 。適切な接着剤には合成ポリマーおよびその混合物があげられる。そのような接 着剤は、英国特許明細書第 1280631 号および欧州特許出願第 35399 号に記載さ れたものから選択してよい。適切な接着剤は、アクリレートエステルコポリマー あるいはポリビニルエチルエーテルから形成される。所望であれば、このような 接着剤は抗菌剤を含んでよい。 好ましい感圧接着剤は、高い粘度および低い粘度のポリビニルエチルエーテル の配合物からなる。特に英国特許明細書第 1280631 号に開示の接着剤組成Ａ。 他の好ましい感圧接着剤は、例えば欧州特許出願第 35399 号に開示のアクリレ ートエステルとアクリル酸とのコポリマー、特に上記欧州出願に記載された一般 的方法によってアセトン中で重合させた、少なくとも１．９ｄｌ／ｇの極限粘度 数を有する、４７重量部のブチルアクリレートと、４７重量部の２−エチルヘキ シルアクリレートと、 ６重量部のアクリル酸のコポリマーからなる。 接着剤は、適切には単位面積当たりのマス重量(mass weight)２０〜８０ｇｍ^{- 2} 、さらに適切には２０〜４５ｇｍ^-2、好ましくは２５〜３５ｇｍ^-2、例えば２ ９ｇｍ^-2あるいは３２ｇｍ^-2で用いる。 適切には、接着層は裏打ち層の皮膚に面する表面に連続層として貼り付けられ る。連続的に貼り付けられるこのような接着剤は、３７℃、相対湿度１００〜１ ０％で測定した場合、少なくとも３００ｇｍ^-2２４時^-1、より好ましくは少なく とも５００ｇｍ^-2２４時^-1の透湿度を有する。 接着層はまた、例えば英国特許第 819635 号に記載の方法によって調製され塗 布される公知の外科用接着剤を用いて、パターン状に塗布された、あるいは非連 続に塗布された接着層の形であってよい。接着剤はまた、多孔性あるいは細孔性 の層の形であってよい。 本発明の適合性材料の寸法は、その材料が前述の創傷用ドレッシングあるいは テープのいずれに用いられるかによって変わる。いずれの場合でも材料が縦軸と 横軸を有することは明かである。定義により（適合性材料の長さに等しい）縦軸 の寸法は、（適合性材料の幅に等しい）横軸の寸法より大きい。適合性材料が創 傷用ドレッシングとして用いられる場合、１ｃｍ×３ｃｍから３０ｃｍ×４０ｃ ｍ、例えば２ｃｍ×８ｃｍ、８ｃｍ×１２ｃｍ、１０ｃｍ×１２ｃｍ、１５ｃｍ ×２０ｃｍ、２０ｃｍ×３０ｃｍ、２５ｃｍ×３０ｃｍ、および３０ｃｍ×４ ０ｃｍの寸法を有することが好適である。ドレッシングの大きさはそれが使用さ れる創傷の大きさに応じて選択される、例えば１ｃｍ×３ｃｍおよび８ｃｍ×１ ２ｃｍのサイズは小さい創傷に用いられ、大型サイズはドナー部位に適切である ことは明らかである。 適合性材料がテープとして用いられる場合、このテープは様々な用途に用いる ことができる。従って、テープはカテーテルをその場所に固定したり、あるいは 非接着ドレッシング、例えばヒドロコロイドドレッシングをその場所に固定した りするのに用いることができる。 適合性材料がテープとして用いられる場合、テープの最小寸法は概ね、上述の 特定の用途によって決まる。従って、テープが被験者の皮膚にドレッシングを装 着するために用いられる場合、テープの寸法、即ちテープの長さと幅はドレッシ ングの寸法によって決まる。従って、ドレッシングが例えば２０ｃｍの長さを有 し、使用されるテープが１片である場合、テープはドレッシングの両端で必ず重 なるように２０ｃｍより大きい長さが必要であるのは明らかである。皮膚にしっ かりとドレッシングを装着するためには、テープをドレッシングの各端に沿って 貼るべきなのは明らかである。固定すべきドレッシングほどの長さをいずれも有 しない複数のテープ片をかわりに用いてもよいことが理解されるであろう。 使用時に、保護層は除去され、接着剤被覆裏打ち層は患者の皮膚に接着される 。患者の身体の曲がった表面によって、担体 層の第１、第２の部分がスリットに沿って裏打ち層より持ち上がる。担体層のこ れらの部分が持ち上がると、静かに引っ張ることにより裏打ち層から簡単に除去 することができる。 本発明のさらなる実施態様において、適合性材料はロール形状であってよい。 従って後述するように、適合性材料はいかなる所望のサイズの長さにも製造する ことができる。従って、例えば延ばした長さが３ｍの適合性材料を製造すること も可能であり、この長さは延ばさないロール形状で提供され、所望に応じ巻きを 解き所望の長さに切られる。 裏打ち層、接着層および保護層は、当業者に公知の適切な方法のいずれでも製 造できる。従って、１つの製造方法では、適切な剥離層保護材に接着層を着け、 その後合成ポリマー、例えば ESTANE を接着層の上に流し込む。所望の場合、次 に例えば英国特許第 2219211 号に開示の方法によって裏打ち層に担体層を着け てよい。 適合性材料を所望の寸法にするために、適合性材料を移動手段によって、適合 性材料の移動方向に垂直な回転軸の回りを回転する回転ナイフ一式の下に通す。 移動手段は公知のコンベアベルトであってよい。回転ナイフ一式は、適合性材料 を貫く少なくとも２個の切断ナイフと、接触する担体層のみを貫くナイフからな る。後者のナイフを以後「切り込み（crack-back）」ナイフと呼ぶことにする。 「切り込み」ナイフが１個の場合、切断ナイフ間に設置される。切断ナイフ間の 距離が適合性材料の幅を決定し、この距離は所望に応じ簡単に調節可能である。 切り込みナイフは、切断ナイフ間のいかなる場所に設置してよい。好ましい実施 態様では、切り込みナイフは切断ナイフ間の等距離の所にある。保護層と担体層 にスリットがある適合性材料の製造が望まれる場合、まず担体層を上向きにし、 次に保護層を上向きにして適合性材料を移動手段に沿って移動させる。 適合性材料を別々の（discrete）長さの形状にするのが必要な場合、もう１つ の切断ナイフを移動手段上方に設置してよい。前記切断ナイフの回転軸は、適合 性材料の移動方向に対し平行である。 本発明の適合性材料を下記の図面を参照して説明する。 図１は、ドレッシング形状の適合性材料の担体層側から見た平面図である。 図２は、図１の１−１′面の断面図である。 図３は、図２の材料の使用時の断面図である。 図１は、点線２で示す縦軸を有するドレッシング形状の適合性材料を表し、担 体層３は、対面するエッジ９ａ、９ｂを持つ第１、第２担体部分３ａ、３ｂをそ れぞれ生じるスリットを備える。ドレッシングは長さｘと幅ｙを有する。 図２および図３において、担体部分３ａおよび３ｂは裏打ち層５を覆っている 。皮膚に面する表面の接着層６は、スリット８によって分割されている保護層部 分７ａおよび７ｂに覆われている。適合性材料１が患者の皮膚１０上に置かれ接 着層６により接着されると、患者の皮膚１の外形（contours）によりエッジ９ａ および９ｂが裏打ち層５から持ち上がる。 使用時、担体層部分３ａ、３ｂのエッジ９ａ、９ｂは、例えばＰの方向に引っ 張られ裏打ち層５から除去される。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９６年２月７日 【補正内容】 明細書 発明の名称 適合性材料 本発明は創傷用ドレッシングや接着テープ例えば非接着性ドレッシングを患者 の身体に装着するためのテープなどの適合性（conformable）材料、およびその ような適合性材料を製造する方法に関する。 従来型の接着ドレッシングは、１つの表面に接着層とその接着層を覆う除去可 能な保護材(protector)を有する薄いフイルム層などの裏打ち層と、その裏打ち 層の非接着層の上に設けた担体層を備えたものが知られている。そのようなドレ ッシングは特に保護層の除去を容易にするため、ｖ字形状のハンドルを備えてい ることがある。そのようなドレッシングには、英国でスミス アンド ネフュー メディカルからオプサイト フレクシグリッド（OPSITE FLEXIGRID）（商標） として入手可能なものがあげられる。 保護性紙フイルム層によって覆われた接着剤表面を設けた、接着性医療用テー プ、外科用シート、接着性ドレッシングおよびバンソウコウなどの柔軟性あるい は適合性製品が、英国特許出願第 2148125A 号として知られ、接着剤層を覆う保 護紙層を設けた縦軸方向の柔軟性製品を記載しているが、その製品では保護紙層 の縦軸に沿ってシヌソイド曲線状の貫通スリットが設 けられている。英国特許出願第 2148125 号は、貫通スリットが実質的に直線状 であり、シヌソイド曲線状でない先行技術も認めている。 しかしながら、一般的に薄いフイルムの柔軟性あるいは適合性製品は、接着剤 の上に保護層を必要とするだけでなく、一旦保護層が除去された時にフイルムを 取り扱うことを容易にするため担体層を必要とする。英国特許出願第 2148125 号はそのような担体層の使用を記載しておらず、オプサイト フレクシグリッド として販売されている物などの従来公知の担体層は、ロール形状である接着性医 療テープなどに使用するには適切でない。 担体は、欧州特許出願第 081990 号、第 0340945 号および第 0168174 号に記 載されているようないくつかの接着性ドレッシングにおいて用いられている。し かしながら、担体は、その除去を容易にするためにｖ字状のハンドルを備えてい る。欧州特許出願第 0354315 号は、担体層の除去を助けるための切断線（cutti ng line）を有する担体層を備えた接着性ドレッシングを記載している。 先行技術に記載されたドレッシングは、担体層を除去するための線がドレッシ ングの縦軸に垂直であるため、ロール形状で使用するには適切でない。このこと はドレッシングのサイズを適合するように切断する柔軟さを許さず、より込み入 った製造工程を含むこととなる。 本発明の目的は、任意にロール形状であり上記の問題を克服 するあるいは軽減する、ドレッシングあるいはテープ材料などの適合性材料を提 供することにある。 本発明によれば、その第一の表面に接着剤層を有する裏打ち層と、接着層を覆 う除去可能な保護材と、裏打ち層の非接着表面上に除去可能な担体層を有する、縦軸を有する 適合性材料であって、担体層に適合性材料の縦軸に実質的に平行な 少なくとも１つのスリットを設けたことを特徴とする適合性材料が提供される。 本発明の別の態様によれば、その第一の表面に接着剤層を有する裏打ち層と、 接着層を覆う除去可能な保護材を有し、除去可能な保護材に実質的にその１つの 軸の長さのスリットを設け、さらに裏打ち層の非接着表面上に除去可能な担体層 を有する、縦軸を有する適合性材料であって、担体層に適合性材料の縦軸に実質 的に平行な 少なくとも１つのスリットを設けたことを特徴とする適合性材料が提 供される。 担体層にただ１つのスリットが設けてある時、２つの剥離部分からなっている 。担体層が２つより多い剥離部分からなっていてもよいということが理解される であろう。したがって例えば、担体層が３つあるいは４つの剥離部分からなって いてもよい。 担体層が３つの剥離部分からなっているとき、担体層は２つのスリットにより 分割され、担体層が４つの剥離部分からなっているとき、担体層は３つのスリッ トにより分割される等である。 担体層が２つの剥離部分からなっている、すなわちただ１つのスリットにより 分割された第一と第二の剥離部分からなっていることが望ましい。スリットは担 体層を寸法の異なる２つの剥離部分に分割してもよい。スリットが担体層を実質 的に等しい寸法の２つの剥離部分に分割することが望ましい。 担体層のスリットは実質的に直線状あるいは曲線状であっても良いが、実質的 に直線状のスリットが望ましい。スリットが曲線状である時、対称軸があること が望ましい。適合性材料が縦軸を有しているとき、対称軸はその適合性材料の縦 軸に実質的に平行であることが望ましい。 保護層にただ１つのスリットが設けてある時、２つの剥離部分からなっている 。保護層が２つより多い剥離部分からなっていてもよい。したがって例えば、保 護層が３つあるいは４つの 請求の範囲 １．その第一の表面に接着剤層（６）を有する裏打ち層（５）と、接着層（６） を覆う除去可能な保護材（７ａ，ｂ）と、裏打ち層（５）の非接着表面上に除去 可能な担体層（３ａ，ｂ）を有する、縦軸を有する適合性材料であって、担体層（３ａ，ｂ） に適合性材料の縦軸（２）に実質的に平行な少なくとも１つのスリ ット（４）を設けたことを特徴とする適合性材料（１）。２． 保護材（７ａ，ｂ）に実質的にその１つの軸の長さのスリット（８）を設け た、請求項１に記載の適合性材料（１）。 ３．担体層（３ａ，ｂ）が実質的にその１つの軸の長さの１つのスリット（４） を備える、請求項１あるいは２に記載の適合性材料（１）。 ４．スリット（４）が担体を実質的に等しい寸法の２つの剥離部分に分割する、 前記請求項のいずれかに記載の適合性材料（１）。 ５．スリット（４）が実質的に直線状である、前記請求項のいずれかに記載の適 合性材料（１）。 ６．創傷用ドレッシングである、前記請求項のいずれかに記載の適合性材料（１ ） 。 ７．接着性テープである、請求項１から５のいずれかに記載の適合性材料（１） 。 ８．担体層（３ａ，ｂ）がポリマーフイルムである、前記請求項のいずれかに記 載の適合性材料（１）。 ９．裏打ち層（５）が薄いポリマーフイルムからなる、請求項１に記載の適合性 材料（１）。 １０．裏打ち層（５）が３７．５℃および１０から１００％の相対湿度差におい て少なくとも３００ｇｍ^-2２４時^-1の透湿度を有する、前記請求項のいずれかに 記載の適合性材料（１）。 １１．ポリマーフイルムが親水性のポリウレタンである、請求項９に記載の適合 性材料（１）。 １２．裏打ち層（５）の厚さが９から１００μｍである、請求項９に記載の適合 性材料（１）。 １３．感圧接着剤（６）が高粘度および低粘度のポリビニルエチルエーテルの配 合物からなる、前記請求項のいずれかに記載 の適合性材料（１）。 １４．適合性材料（１）が、裏打ち層（５）に非接着的に密着させた担体層（３ ａ，ｂ） をそなえる、前記請求項のいずれかに記載の適合性材料（１）。 １５．ロール形状である、前記請求項のいずれかに記載の適合性材料（１）。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ)，ＡＭ， ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，Ｃ Ｎ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ， ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，Ｍ Ｘ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＥ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ， ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．その第一の表面に接着剤層を有する裏打ち層と、接着層を覆う除去可能な保 護材と、裏打ち層の非接着表面上に除去可能な担体層を有する適合性材料であっ て、担体層に実質的にその１つの軸の長さの少なくとも１つのスリットを設けた ことを特徴とする適合性材料。 ２．その第一の表面に接着剤層を有する裏打ち層と、接着層を覆う除去可能な保 護材を有し、除去可能な保護材に実質的にその１つの軸の長さのスリットを設け 、さらに裏打ち層の非接着表面上に除去可能な担体層を有する適合性材料であっ て、担体層に実質的にその１つの軸の長さの少なくとも１つのスリットを設けた ことを特徴とする適合性材料。 ３．担体層が実質的にその１つの軸の長さの１つのスリットを備える、請求項１ あるいは２に記載の適合性材料。 ４．スリットが担体を実質的に等しい寸法の２つの剥離部分に分割する、前記請 求項のいずれかに記載の適合性材料。 ５．スリットが実質的に直線状である、前記請求項のいずれかに記載の適合性材 料。 ６．創傷用ドレッシングである、前記請求項のいずれかに記載の適合性材料。 ７．接着性テープである、請求項１から５のいずれかに記載の適合性材料。 ８．担体層がポリマーフイルムである、前記請求項のいずれかに記載の適合性材 料。 ９．裏打ち層が薄いポリマーフイルムからなる、請求項１に記載の適合性材料。 １０．裏打ち層が３７．５℃および１０から１００％の相対湿度差において少な くとも３００ｇｍ^-2２４時^-1の透湿度を有する、前記請求項のいずれかに記載の 適合性材料。 １１．ポリマーフイルムが親水性のポリウレタンである、請求項９に記載の適合 性材料。 １２．裏打ち層の厚さが９から１００μｍである、請求項９に記載の適合性材料 。 １３．感圧接着剤が高粘度および低粘度のポリビニルエチルエーテルの配合物か らなる、前記請求項のいずれかに記載の適 合性材料。 １４．適合性材料が、裏打ち層に非接着的に密着させた担体層をそなえる、前記 請求項のいずれかに記載の適合性材料。 １５．ロール形状である、前記請求項のいずれかに記載の適合性材料。