【発明の詳細な説明】
空気浄化装置
技術分野
本発明は空気浄化装置に関するもので、更に具体的には放電ランプのような従
来の照明装置と共に一つのユニットに統合されて室内空気を浄化するために簡便
に使用することができる空気浄化装置に関するものである。
背景技術
一般的に、家庭や事務室の室内空気を浄化させるに使用される空気浄化装置は
、不快な臭いを生じる各種のビールス、バクテリア、煙草の煙等を除去させるこ
とによって、快適な室内環境を提供するものとして知られている。このような空
気浄化装置を使用すれば、室内環境が快適になり、人体に適したものとなる。空
気浄化は、浄化装置内に装着されたイオン発生機により発生された陰イオンの作
用によりなされる。しかし、このような空気浄化装置は、室内空気を対流させる
ために別途の送風装置を使用しているため、モータ等のような関連駆動部品を装
置内に収容しなければならないという問題点がある。更に、空気浄化装置が大き
くなるため、設置空間を大きく占めるという問題点がある。
近年においては、空気浄化装置を小型化するために、前述の送風
装置は使用されなくなっている。その結果として、室内空気の対流が制限的され
て浄化能力が劣ることとなり、これにより使用面積も縮小されるという問題点が
もたらされる。更に、小型化された空気浄化装置は、空気浄化が必要な場所に適
するように複数個を設けなければならないので、使用者に経済的な負担を与える
ことになる。尚、使用者は空気浄化装置を個別的に設置及び管理すべきであるた
め、製品の使用が煩わしくなると共にコンセント等のような電源接続装置の使用
数が多くなるという問題点があった。
従って、前述した問題点を解決するための新たな空気浄化装置に対する必要性
が切実に要求されている。
発明の開示
本発明の主要な目的は、送風装置を使用せず室内空気を浄化させることができ
、通常の照明装置として機能することができる空気浄化装置を提供することであ
る。
本発明の他の目的は、低い室内温度でも迅速に点灯できる照明装置を提供する
ことである。
本発明のまた他の目的は、送風装置を使用する必要がなく、小型で便利に製作
することができる空気浄化装置を提供することである。
前述した目的を果すための本発明の一つの特徴によれば、電源電圧により給電
される空気浄化装置が提供されるが、この空気浄化装置はハウジング;前記ハウ
ジング内に配置されており、前記電源電圧に応答して第1電圧を発生させるため
の第1電圧発生手段;前記ハウジングと結合されており、前記第1電圧発生手段
からの第1電
圧に応答して点灯する少なくとも一つのランプ;前記ハウジング内に配置されて
おり、前記電源電圧に応答して基準電圧に比べて高電圧である第2電圧を発生さ
せるための第2電圧発生手段;及び前記基準電圧が印加されるアノード、前記第
2電圧が印加されるカソード及び外部と通ずる引込口を備え、前記少なくとも一
つのランプから外部へ放射される光を遮断しないように前記ハウジングと結合さ
れている陰イオン発生手段を含む。
本発明の他の特徴によれば、電源電圧により給電されて空気浄化機能を行う照
明装置が提供されるが、この照明装置はハウジング;前記ハウジング内に配置さ
れており、前記電源電圧に応答して第1電圧を発生させるための第1電圧発生手
段;前記ハウジングと結合されており、前記第1電圧が印加される2つの放電極
を有する少なくとも一つのランプ;前記ハウジング内に配置されており、前記電
源電圧に応答して基準電圧に比べて高電圧である第2電圧を発生させるための第
2電圧発生手段;及び前記基準電圧が印加されるアノード、前記第2電圧が印加
されるカソード及び外部と通ずる引込口を備え、前記少なくとも一つのランプか
ら外部へ放射される光を遮断しないように前記ハウジングと結合されている陰イ
オン発生手段を含む。また、前記陰イオン発生手段は前記少なくとも一つのラン
プが前記第1電圧に応答してその2つの放電極のうち、一つの放電極から熱電子
を放出する時、前記陰イオン発生手段を介して前記2つの放電極のうち、他の放
電極の周囲に電子が誘導されるように配置されていて、前記少なくとも一つのラ
ンプが迅速に点灯されることになる。
本発明のまた他の特徴によると、電源電圧により給電される空気浄化装置が提
供されるが、この装置は、空気が通過できるようになされた引込口及び出口を有
するハウジング;前記ハウジングに付着されて前記電源電圧を受信するための給
電用電極;前記ハウジング内に配置されており、前記電源電圧に応答して基準電
圧に比べて高電圧であるDC電圧を発生させるためのDC電圧発生手段;前記基
準電圧が供給され、前記ハウジングの引込口の周囲に固定されている少なくとも
一つの放電極;前記ハウジング内に配置されており、前記少なくとも一つの放電
極と垂直に対向し、少なくとも一つの通気口を有するイオン集塵手段;及び前記
DC電圧を上記イオン集塵手段に供給するための手段で構成される。本特徴に従
えば、前記少なくとも一つの放電極から放出された陰イオンの作用により、前記
引込口を通過した空気が前記ハウジング内の前記少なくとも一つの電極周囲で浄
化されることになる。また、浄化された空気は前記少なくとも一つの通気口と前
記ハウジングの出口を介して外部へ抜け出すこととなる。
本発明によると、陰イオン発生機により発生される陰イオンと照明ランプの相
互作用により空気浄化が行われるようになる。従って、取り扱いが容易であり、
室内灯と別途に空気浄化装置を設ける必要がなくなる。本発明による装置は、空
気対流を起こすための送風装置を必要としないため、その構造が単純で小型であ
り、安価な価格で製作が可能である。更に、本発明による装置は従来の空気浄化
装置のように大きな設置空間を必要としない。
図面の簡単な説明
本発明は、本発明を実施するための最善の実施例の詳細な説明により更に明ら
かになるであろう。以下、添付図面を参照して説明し、図面の各部において同一
の符号は同一の部分を示す。
図1は、本発明による空気浄化装置を示した斜視図である。
図2は、本発明による陰イオン発生機を部分切り欠き展開図である。
図3は、図1に示した空気浄化装置の断面を示した断面図である。
図4は、図3A−A断面図である。
図5は、本発明による空気浄化装置の作用を説明するための図である。
図6は、本発明による陰イオン発生機のまた他の実施例を示した斜視図である
。
図7は、図6の陰イオン発生機の断面を示した断面図である。
図8は、図6の陰イオン発生機を展開して示した図である。
図9は、図3の印刷回路基板上に装着される回路素子を含む回路に対するブロ
ック図である。
図10は、本発明による空気浄化装置を部分的に切り取って示した斜視図であ
る。
図11は、第10図の空気浄化装置の断面を示した図である。
図12は、複数の環状リングをグリール支持台に固定させることによって形成
される第1グリールを部分的に示した図面である。
発明を実施するための最良な形態
図1を参照すれば、本発明による空気浄化装置(5)に対する斜視図が示され
ている。図1に示された通り、空気浄化装置(5)はハウジング(10)、この
ハウジング(10)と結合された少なくとも一つのランプ(12)、このハウジ
ング(10)に付着された螺旋型電極(11)及び陰イオン発生機(30)を含
む。ハウジング(10)は、装置(5)を動作させるに必要な回路(21)の素
子らを受け入れるためのものであり、絶縁物資からなっている。
ハウジング(10)は、後に共に組み立てられる上部及び下部ハウジング(1
0a,10b)の別途の2つの部分で構成される。ハウジング(10)の下部に
は、螺旋型電極(11)が付着されるが、この螺旋型電極(11)は使用時に、
例えばAC117/220Vの電源から電源電圧を受信するために通常の電源ソ
ケットと組み立てられることになる。電源としてバッテリが使用される場合には
電極(11)は必要ではない。
図1には3つのランプ(12)がハウジング(10)と結合されているものと
して示されている。2つ又は3つのランプが使用される場合は、ハウジングの上
部表面(10c)の中心部上に空間(13)が画定されるようにこれらを互いに
離隔させて配置することが望ましい。ランプ(12)は、2つの放電極とガス物
資を密封した曲線型チューブ状となっている。この曲線型チューブの望ましき形
態はU字型チューブである。当業者であれば、ランプ(12)が蛍光ランプ、紫
外線ランプのような放電ランプ又は白熱灯を含むという点が理解できるであろう
。蛍光ランプが使用される場合、これらのランプは、通常の照明装置として機能
することになる。蛍光ラン
プの代わりに紫外線ランプが使用される場合、これらのランプはここから発生さ
れる紫外線により各種ビールスを殺菌する機能を行うこととなる。
以下、図3を参照して、本発明による空気浄化装置(5)を更に詳しく説明す
る。ハウジング(10)の内周面には2対の支持片(14a,14b)が形成さ
れ、このそれぞれの支持片は溝を有する。ハウジング(10)の下部外周面には
、複数の貫通孔(15)が形成されてハウジング(10)内で発生された熱を放
出することになる。ハウジング(10)の上部表面(10c)には、組立孔(1
6,17)が形成されるが、組立孔(16)は中心組立孔(17)に同心である
円に沿って同心をなすように形成される。一対の支持片(14a)により画定さ
れる溝は、図9と関連して後述される回路(21)の素子(図示せず)が装着さ
れる印刷回路基板(20)を支持する。一対の支持片(14a)により定義され
る溝は、ボード(28)を支持し、このボード(28)はそこに固定されたソケ
ット(図示せず)によりランプ(12)を固く支持する。
図3に示された通り、陰イオン発生機(30)は、ランプ(12)から外部へ
放射される光を遮断しないようにランプ(12)と隣接した位置のどこでも配置
され得るが、ランプ(12)により取り囲まれている空間(13)に配置される
ことが望ましい。陰イオン発生機(30)は図2に示された通り、カソードとし
て機能するイオン集塵パネル(31)及びアノードとして機能する電子銃(34
)を含む。
図2を参照すれば、両方端部が開かれた円筒状のイオン集塵パネ
ル(31)が示されている。イオン集塵パネル(31)は銅、黄銅、アルミニウ
ム、タングステン、炭素等で構成されるグループから選ばれた物資で製造され得
る。イオン集塵パネル(31)の外周面はランプ(12)から放出される光の反
射を最大にするための反射性物資で覆われることができる。イオン集塵パネル(
31)の外周面には、複数の貫通孔(32)が一定間隔に配列形成され、空気引
込口(又は出口)を形成する。この貫通孔(32)は円形となっており、イオン
集塵パネル(31)の内周面で図5に示した通り、ラウンディングされるように
なっている。イオン集塵パネル(31)の下部端には延長片(33)が形成され
る。この延長片(33)は、ハウジング(10)の上部表面(10c)に定義さ
れた組立孔(16)に嵌め合わせて固定される。この延長片(33)のうちの一
つの端部に回路(21)からの高電圧が印加される。
図3及び図4に示された通り、電子銃(34)はイオン集塵パネル(31)内
の中心部に設けられているため、イオン集塵パネル(31)の内周面から一定距
離ほど離隔されている。電子銃(34)は金、銅、黄銅、アルミニウム、タング
ステン等で構成されるグループから選ばれた物資で製造され得る。電子銃(34
)は、一定間隔に配列されており、垂直方向に延長される複数の放電極(35)
を備える。この放電極(35)の外部角は鋭く形成されている。当業者であれば
、後述の回路(21)に含まれたインバータ増幅器(25)の駆動容量に従って
適切な数の放電極(35)が選ばれることが分かる。
図3を参照すると、電子銃(34)はその上部及び下部にそれぞ
れ形成された端部(36a,36b)を有するものと示されている。図3に示さ
れた通り、端部(36b)の長さは、端部(36a)の長さより長い。押し出し
加工(extrusion)により放電極(35)を形成した後に機械切削加工(machining)
により端部(36a,36b)を形成することができる。端部(36a,36b
)は、それぞれ第1及び第2絶縁部材(37a,37b)に嵌め合わせる。端部
(36b)はその下部表面(36c)が開放されるように第2絶縁部材(37b
)に挿入される。回路(21)の基準電圧は、端部(36b)の下部表面(36
c)に印加され、電子銃(34)の放電極(35)で陰イオンが発生することに
なる。
第1及び第2絶縁部材(37a,37b)の外周面は、波状の屈曲状からなる
。図2に示された通り、複数の貫通孔(38)を有する蓋部(39)は、第1絶
縁部材(37a)の上部表面上に形成される。蓋部(39)の下部表面上には、
フランジ(40)がイオン集塵パネル(31)の上端部に嵌め合わせるように形
成される。第2絶縁部材(37b)の下部には、ボス(41)がハウジング(1
0)の組立孔(17)に嵌め合わせて固定するように形成される。
図6を参照すれば、陰イオン発生機(30′)のまた他の実施例が示されてい
るが、この陰イオン発生機(30′)は上部及び下部ハウジング(10a′,1
0b′)の別途の2つの部分で構成されたハウジング(10′)と結合されてい
る。図7は図6の陰イオン発生機(30′)の断面を示した図である。陰イオン
発生機(30′)は空気フィルタ(50)、蓋部(51)、イオン集塵パネル(
52)、支持部材(53)、塵フィルタ(54)、放電極(58)及
び遮蔽部(59)を一般的に含めている。陰イオン発生機(30′)の展開図が
示された図8のように、空気フィルタ(50)、蓋部(51)、イオン集塵パネ
ル(52)、支持部材(53)及び塵フィルタ(54)はいずれも円筒状で作ら
れる。
ピン状の放電極(58)は、陰イオンを放出するためのアノードとして機能す
る。放電極(58)は、金、銅、黄銅、アルミニウム、タングステン、ステンレ
ススチル及びそれと類似のもので構成されるグループから選ばれた物資で作るこ
とができる。回路(21)の基準電圧が放電極(58)に印加される。放電極(
58)の下部は遮蔽部(59)に取り囲まれているが、この遮蔽部(59)はハ
ウジングの上部(10a′)の内部に延長され、絶縁体からなる支持部材(53
)を放電極(58)に印加される高電圧から保護する。支持部材(53)の端部
はネジ線即ちネジ溝(threads)を有している第1環状リング(55)と組立てら
れ、この第1環状リング(55)は、ネジ線を有している第2環状リング(56
)と組み立てられる。第2環状リング(56)はその上部の表面に複数の孔(6
0)が定義されたハウジングの上部(10a′)に固く固定される。複数の孔(
60)はランプ(12)の下部が十分に嵌め込まれるほどの適当な直径を有しな
ければならない。
塵や粗雑な空気粉塵を漉すための塵フィルタ(54)は空気が通過できるよう
にする引込口である複数の貫通孔(53′)を有している支持部材(53)の下
部外周面に嵌め合わせられる。イオン集塵パネル(52)は支持部材(53)の
上部外周面に嵌め合わせられる。イオン集塵パネル(52)は、銅、黄銅、アル
ミニウム、タ
ングステン、炭素及びそれと類似する物資のグループから選ばれた物資で作るこ
とができ、放電極(58)から放出された陰イオンを集塵するためのカソードの
役割を行う。回路(21)からの高増幅電圧はイオン集塵パネル(52)に印加
される。例えば、炭素で作られた空気フィルタ(50)は、オゾン(O3)のよ
うな化学的汚染物資を吸収するためにイオン集塵パネル(52)の上端部に付着
される。空気フィルタ(50)とイオン集塵パネル(52)の一部分は蓋部(5
1)により覆われている。
以下、本発明による空気浄化装置(5)の作用を第3図の印刷回路基板(20
)上に装着された回路素子を含む回路のブロック図が示された第9図を参照して
説明する。電極(11)が従来の電源ソケットに組み立てられた状態でハウジン
グ(10)にある電源スイッチ(図示せず)を点灯すれば、電極(11)を介し
て装置に給電が行われる。例えば、117/220Vの電源電圧はヒューズ(2
2)を介して整流のために整流器(23)へ供給される。整流された電圧はイン
バータ増幅器(24,25)により使用され、適切に増幅された正弦波信号を発
生させる。
例えば、インバータ増幅器(24)からの41KHZの正弦波信号は、ランプ(
12)のコイルを駆動してその中で放電を起こす。一方、インバータ増幅器(2
5)から発生された正弦波信号は、正弦波信号の電圧レベルを調節するフライバ
ックトランスフォーマ(fly-backtransformer)のようなトランスフォーマ(26)
へ供給される。
尚、印刷回路基板(20)に装着された部品の数を減少させるために、2つの
インバータ増幅器(24,25)の代わりに一つのイ
ンバータ増幅器を使用することもできる。
調節された電圧はおおよそ7,000〜10,000VのDC電圧が発生され
る高電圧整流器(27)に供給される。回路(21)の接地電位のような基準電
圧はアノード、即ち、電子銃(34)の端部(36b)、又は放電極(58)に
印加され、発生されたDC電圧はカソード、即ちイオン集塵パネル(31)の延
長片(33)又はイオン集塵パネル(52)に印加されてアノードから発生され
た陰イオンを集塵できるようにする。
ランプ(12)が点灯される時、ランプ(12)から放出された熱の作用によ
り陰イオン発生機(30,30′)の周りに空気対流が自然に起こる。従って、
空気が貫通孔(32)と第1絶縁部材(37a)の貫通孔(38)で構成された
引込口へ入り込まれるようになる。引込口へ入ってくる空気は陰イオン発生機(
30,30′)内で浄化されるが、イオン集塵パネル(31)では放電極(35
)から発生された多い陰イオンが集塵される。放電極(35)から放出された陰
イオンは青い色調を有しているため、貫通孔(32)や貫通孔(38)を介して
外部からみることができる。従って、使用者は陰イオン発生機(30)の動作状
態を容易に確認することができる。浄化された空気は引込口としても作用する出
口を通して出ることになる。
図7の陰イオン発生機(30′)が図2の陰イオン発生機(30)の代わりに
使用される場合には、浄化された空気は放電極(58)が整列されている方の発
生機(30′)の上部の開口部分を通して抜け出す。このような方法で、ランプ
(12)と陰イオン発生機(3
0,30′)は共に作用して室内空気を新鮮できれいなものとする。
本発明によれば、空気浄化装置は空気を対流させるための送風装置を必要とし
ないため、小さな大きさで簡便に製作することができる。この装置の構造は非常
に簡単であるため、製造費用を相当に減少させることができる。更に、この装置
は、従来の空気浄化装置にてのような広い設置面積を必要としない。
かかる長所以外にも放電ランプが点灯される速度も非常に改善され得る。一般
的にランプのフィラメント電極は、熱電子を放出するためには十分加熱されなけ
ればならない。ランプ(12)は放出された電子が反対側の電極に至って始めて
点灯される。しかし、例えば、周りの温度が−5℃の特定のレベル以下に下がれ
ば、ランプは点灯されないか、または、フィラメント電極が十分に熱を受け得な
いため、少なくとも点灯されるのに時間が更にかかる。
この問題は、本明細書に示された通り、陰イオン発生機(30,30′)をラ
ンプ(12)に近接して配置させることによって解決できる。即ち、ランプ(1
2)の2つの放電極のうち、一つから熱電子が放出されれば陰イオン発生機(3
0,30′)を介してランプ(12)の残りの一つの放電極の近くに電子が誘導
される。このように、一方の電極から放出された熱電子が反対側の電極に至るま
で待つ必要がないため、低い周囲温度下でも装置(5)が速く点灯できる。尚、
フィラメント電極の加熱時間が短くなるに伴って蛍光灯の寿命も長くなる。
この空気浄化装置は、照明と空気浄化が同時に必要なところに設けられれば、
電源電圧に応答してランプ(12)と陰イオン発生機
(30,30′)が動作を開始するや否やその機能を行う。従って、この装置は
使用するに便利なものである。
本発明の新規な概念を容易に応用し、小さく簡単な空気浄化装置を製造し得る
ように考案することができる。以下、本発明による空気浄化装置(73)を図1
0乃至図12を参照して説明する。図10は空気浄化装置(73)を部分的に切
り取って示した斜視図である。空気浄化装置(73)は、一般的に電極(11″
)、ハウジング(61,61′)、第1グリール(63)及び第2グリール(7
0)を含む。図12に示した通り、第1グリール(63)はグリール支持部材(
62′)に複数の環状リング(62)を固定させることによって形成される。
図12にて第1グリール(63)は3つのグリール支持部材(62′)を有し
ているものと示されているが、複数の環状リング(62)を固く支持するために
必要な個数ほどの支持部材(62′)を有することができる。複数の環状リング
(62)の間にある第1グリール(63)の引込口(64)は空気がハウジング
(61,61′)の内部に入ってその中で浄化されるようにする。浄化された空
気は第2グリール(70)の出口(74)を通して出ることになる。
この空気浄化装置の断面を示した図11を参照して装置(73)をより詳細に
説明する。引込口空気フィルタ(65)、4つの放電極(66,66′)(2つ
の電極は図示せず)、連結棒(67)、イオン集塵パネル(68)、出口空気フ
ィルタ(69,69′)及び印刷回路基板(72)がハウジング(61,61′
)内に含まれている。円筒状の引込口空気フィルタ(65)は、第1グリール(
6
3)の内部に同心円の形態に配置されるが、フィルタ(65)とグリール(63
)との間の間隔が一定に配置されている。下部(62−1)に5つのステップ状
(stepped)孔(2つは図示せず)を有しているコップ状の支持部(62″)は、
その円筒状の側壁(62−2)で印刷回路基板(72)を支持する。
イオン集塵パネル(68:図示せず)を駆動するための高いDC電圧を発生さ
せるための関連の電気部品は印刷回路基板(72)上に装着される。支持部(6
2″)は、第1グリール(63)と一体型に作ることもできる。アノードで作用
する4つの放電極(66,66′)は、下部(62−1)の中央に該当すること
を除外した4つのステップ状の孔に挿入される。下部(62−1)の中央の位置
した残りの一つのステップ状の孔は下部(62−1)からイオン集塵パネル(6
8)まで下側に延長されるボス(67′)を有している。連結棒(67)は、印
刷回路基板(72)から発生された高電圧がイオン集塵パネル(68)に印加さ
れ得るようにする。
カソードとして作用するイオン集塵パネル(68)は4つのステップ状孔に垂
直方向に対応される位置に4つの孔(71:2つは図示せず)を有している。4
つの放電極(66,66′)は、イオン集塵パネル(68)を向かって整列され
ているため、コロナ放電によるエネルギーは浄化された空気が4つの孔(71)
に入り込んで出口空気フィルタ(69,69′)と第2グリール(70)の出口
(74)を通して外部へ出るようにする。ハウジング(61′)の円筒状の側壁
(61″)により支持される出口空気フィルタ(69,69′)に化学的汚染物
資を吸収するようにするために炭素で作るこ
とができる。
本明細書に示された空気浄化装置(73)は、電源電極(11″)を従来の電
源ソケットに差し込むことによって、便利に設けることができ、その構造は放電
ランプの大きさほどの小さな大きさで製造でき、単純に作ることができる。更に
、この装置(73)は容易に3つの部分、即ち、ハウジング(61)、ハウジン
グ(61′)及び第1グリール(63)に分けることができ、出口空気フィルタ
(69,69′)又は印刷回路基板(72)の電気部品を便利に掃除又は取替え
ることができる。
これまで、本発明は特定応用と関連して特定実施例を参照して記述された。当
業者として本発明の内容が理解できる者ならば、本発明をその範囲で付加的に変
更し、応用し得るものである。例えば、本発明は単に例示の目的で示された陰イ
オン発生機の特定構造に限るものではない。尚、関連の技術分野で通常の知識を
有する者ならば、本発明にて示された陰イオン発生機にやや変更を加えさえすれ
ば本発明のランプとして白熱灯を使用することができるというのが分かる。
従って、添付された特許請求の範囲は、本発明の範囲内における全ての応用、
変更及び実施例を含むものであると解釈されるべきである。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1996年2月2日
【補正内容】
[原文差し替えページ8、8−1の翻訳文:日本語明細書第11ページ第23
行〜第13ページ第13行に相当]
尚、印刷回路基板(20)に装着された部品の数を減少させるために、2つの
インバータ増幅器(24,25)の代わりに一つのインバータ増幅器を使用する
こともできる。調節された電圧はおおよそ7,000〜10,000VのDC電
圧が発生される高電圧整流器(27)に供給される。回路(21)の接地電位の
ような基準電圧はアノード、即ち、電子銃(34)の端部(36b)、又は放電
極(58)に印加され、発生されたDC電圧はカソード、即ちイオン集塵パネル
(31)の延長片(33)又はイオン集塵パネル(52)に印加されてアノード
から発生された陰イオンを集塵できるようにする。
イオン集塵パネル(52)により集塵された陰イオンは引込口としても作用す
る出口を通して排出されるが、この時空気粒子が陰イオンと共に出口を通して排
出されるようになり、陰イオン発生機(30,30′)の内部を低気圧にする。
従って、陰イオン発生機(30,30′)の内部と外部との気圧差により空気が
貫通孔(32)と第1絶縁部材(37a)の貫通孔(38)で構成された引込口
へ入り込まれるようになる。引込口へ入ってくる空気は陰イオン発生機(30,
30′)内で浄化されるが、イオン集塵パネル(31)では放電極(35)から
発生された多い陰イオンが集塵される。放電極(35)から放出された陰イオン
は青い色調を有しているため、貫通孔(32)や貫通孔(38)を介して外部か
らみることが
できる。従って、使用者は陰イオン発生機(30)の動作状態を容易に確認する
ことができる。浄化された空気は出口を通して出ることになる。ランプ(12)
が点灯された状態では、ランプ(12)から放出される熱の作用により陰イオン
発生機(30,30′)周囲の室内空気が自然に対流することとなる。従って、
浄化されて排出された空気は、空気対流の原理によって再び陰イオン発生機(3
0,30′)の内部へ入ってこなく外部へ放出される。図7の陰イオン発生機(
30′)が図2の陰イオン発生機(30)の代わりに使用される場合には、浄化
された空気は放電極(58)が整列されている方の発生機(30′)の上部の開
口部分を通して抜け出す。このような方法で、ランプ(12)と陰イオン発生機
(30,30′)は共に作用して室内空気を新鮮できれいなものとする。
本発明によれば、空気浄化装置は空気を対流させるための送風装置を必要とし
ないため、小さな大きさで簡便に製作することができる。この装置の構造は非常
に簡単であるため、製造費用を相当に減少させることができる。更に、この装置
は、従来の空気浄化装置にてのような広い設置面積を必要としない。
かかる長所以外にも放電ランプが点灯される速度も非常に改善され得る。一般
的にランプのフィラメント電極は、熱電子を放出するためには十分加熱されなけ
ればならない。ランプ(12)は放出された電子が反対側の電極に至って始めて
点灯される。しかし、例えば、周りの温度が−5℃の特定のレベル以下に下がれ
ば、ランプは点灯されないか、または、フィラメント電極が十分に熱を受け得な
いため、少なくとも点灯されるのに時間が更にかかる。
[原文差し替えページ9、9−1の翻訳文:日本語明細書第13ページ第14
行〜第15ページ第5行に相当]
この問題は、本明細書に示された通り、陰イオン発生機(30,30′)をラ
ンプ(12)に近接して配置させることによって解決できる。即ち、ランプ(1
2)の2つの放電極のうち、一つから熱電子が放出されれば陰イオン発生機(3
0,30′)を介してランプ(12)の残りの一つの放電極の近くに電子が誘導
される。本発明のこのような原理によれば、陰イオン発生機(30,30′)の
代わりに任意の導伝体をハウジング(10)上にランプ(12)に近接して配置
しても本発明の目的を果すことができるのは明らかである。この際、導伝体はラ
ンプ(12)から外部へ放射される光の少なくとも一部を遮断しない範囲内でラ
ンプ(12)にできる限り密着するように設けるのが望ましい。このように、一
方の電極から放出された熱電子が反対側の電極に至るまで待つ必要がないため、
低い周囲温度下でも装置(5)が速く点灯できる。尚、フィラメント電極の加熱
時間が短くなるに伴って蛍光灯の寿命も長くなる。
この空気浄化装置は、照明と空気浄化が同時に必要なところに設けられれば、
電源電圧に応答してランプ(12)と陰イオン発生機(30,30′)が動作を
開始するや否やその機能を行う。従って、この装置は使用するに便利なものであ
る。
本発明の新規な概念を容易に応用し、小さく簡単な空気浄化装置を製造し得る
ように考案することができる。以下、本発明による空気浄化装置(73)を図1
0乃至図12を参照して説明する。図1
0は空気浄化装置(73)を部分的に切り取って示した斜視図である。空気浄化
装置(73)は、一般的に電極(11″)、ハウジング(61,61′)、第1
グリール(63)及び第2グリール(70)を含む。図12に示した通り、第1
グリール(63)はグリール支持部材(62′)に複数の環状リング(62)を
固定させることによって形成される。図12にて第1グリール(63)は3つの
グリール支持部材(62′)を有しているものと示されているが、複数の環状リ
ング(62)を固く支持するために必要な個数ほどの支持部材(62′)を有す
ることができる。複数の環状リング(62)の間にある第1グリール(63)の
引込口(64)は空気がハウジング(61,61′)の内部に入ってその中で浄
化されるようにする。浄化された空気は第2グリール(70)の出口(74)を
通して出ることになる。
この空気浄化装置の断面を示した図11を参照して装置(73)をより詳細に
説明する。引込口空気フィルタ(65)、4つの放電極(66,66′)(2つ
の電極は図示せず)、連結棒(67)、イオン集塵パネル(68)、出口空気フ
ィルタ(69,69′)及び印刷回路基板(72)がハウジング(61,61′
)内に含まれている。円筒状の引込口空気フィルタ(65)は、第1グリール(
63)の内部に同心円の形態に配置されるが、フィルタ(65)とグリール(6
3)との間の間隔が一定に配置されている。下部(62−1)に5つのステップ
状(stepped)孔(2つは図示せず)を有しているコップ状の支持部(62″)は
、その円筒状の側壁(62−2)で印刷回路基板(72)を支持する。
[原文差し替えページ11の翻訳文:日本語明細書第17ページ第1行〜第1
8ページ最終行に相当]
請求の範囲
1. 電源電圧により給電される空気浄化装置において、
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置されており、前記電源電圧に応答して第1電圧を発生
させるための第1電圧発生手段と、
前記ハウジングと結合されており、前記第1電圧発生手段からの第1電圧に応
答して点灯される少なくとも一つのランプと、
前記ハウジング内に配置されており、前記電源電圧に応答して基準電圧に比べ
て高電圧である第2電圧を発生させるための第2電圧発生手段と、
前記基準電圧が印加されるアノードと前記第2電圧が印加されるカソード及び
外部と通ずる引込口とを備え、前記少なくとも一つのランプから外部へ放射され
る光を遮断しないように前記ハウジングと結合されている陰イオン発生手段と、
を有することを特徴とする空気浄化装置。
2. 前記ハウジングに付着されて電源から前記電源電圧を受信するための給電
用電極を更に含むことを特徴とする請求項1記載の空気浄化装置。
3. 前記陰イオン発生手段のカソードは、銅、黄銅、アルミニウム、タングス
テン及び炭素で構成されるグループから選ばれた物資からなる円筒状のイオン集
塵パネルであることを特徴とする請求項1記載の空気浄化装置。
4. 前記引込口は、前記イオン集塵パネルの外部表面に配列されている複数の
貫通孔であることを特徴とする請求項3記載の空気浄化装置。
5. 前記陰イオン発生手段のアノードは、前記イオン集塵パネル内の前記イオ
ン集塵パネルの内部表面から選定された距離ほど離れている位置に配置されてお
り、複数の鋭い放電極を有する電子銃であることを特徴とする請求項3記載の空
気浄化装置。
6. 前記ハウジングと結合されて前記イオン集塵パネルを支持するための円筒
状の支持部材を更に含むことを特徴とする請求項3記載の空気浄化装置。
7. 前記陰イオン発生手段のアノードは前記円筒状の支持部材内に配置された
ピン状の放電極であることを特徴とする請求項6記載の空気浄化装置。
8. 電源電圧により給電されて空気浄化機能を行う照明装置において、
[差し替えページ13の翻訳文:日本語明細書第20ページ第16行〜第18
行に相当]
10. 前記イオン集塵手段及び前記出口の間に配置されて化学汚染物資を吸収
するための出口用空気フィルタを更に含むことを特徴とする請求項9記載の空気
浄化装置。
11. 電源電圧により給電される照明装置において、
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置されており、前記電源電圧に応答して第1電圧を発生
させるための第1電圧発生手段と、
前記ハウジングと結合されており、前記第1電圧が印加される2つの放電極を
有する少なくとも一つのランプと、
前記少なくとも一つのランプから外部へ放射される光の少なくとも一部を遮断
しないように配置されており、前記少なくとも一つのランプが前記第1電圧に応
答してその2つの放電極のうち、一つの放電極から熱電子を放出する時、前記2
つの放電極のうち、他の放電極の周囲に誘導されるようにするための導伝体と、
を有し、
前記少なくとも一つのランプが迅速に点灯されることを特徴とする照明装置。