JPH09503383A - プロテグリン - Google Patents

プロテグリン

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JPH09503383A
JPH09503383A JP7505343A JP50534395A JPH09503383A JP H09503383 A JPH09503383 A JP H09503383A JP 7505343 A JP7505343 A JP 7505343A JP 50534395 A JP50534395 A JP 50534395A JP H09503383 A JPH09503383 A JP H09503383A
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JP7505343A
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エル. レアラー,ロバート
エス.エル. ハーウィグ,シルビア
エヌ. コクリヤコフ,ブラデミアー
Original Assignee
ユニバーシティ オブ カリフォルニア,ロスアンゼルス
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Abstract

(57)【要約】 4個の不変のシステイン残基(2個の分子内ジスルフィド結合を含有するように必要に応じて酸化される)を含有する、ペプチドベースの化合物またはシステインが置換されている修飾形態は、保存剤として、および動物および植物のウイルスまたは微生物感染の予防、治療または改善において、およびエンドトキシンの不活化において有用である。ペプチドの例としては、精製および単離された形態にある下記のものが挙げられる:RGGRLCYCRRRFCVCVGR、RGGRLCYCRRRFCICV、RGGGLCYCRRRFCVCVGR、およびRGGRLCYCRGWICFCVGR。

Description

【発明の詳細な説明】 プロテグリン 本発明は、NIH助成金No.A122839からの資金供給により行われた。米国政府は 、本発明において特定の権利を有する。技術分野 本発明は抗菌性ペプチドの分野に関する。詳細には、本発明は短ペプチド(あ るものはブタ白血球から単離される)に関し、このペプチドは広い抗菌活性を有 する。背景技術 動物および植物両者の感染に対する防衛機構の1つは、抗菌および抗ウイルス 活性を有するペプチドの生産である。これらのペプチドの種々のクラスが植物お よび動物両者の組織から単離されている。このようなペプチドの1つの周知のク ラスは、タキプレシン(tachyplesin)であり、これはNakamura,T.らJ Biol Chem (1988)263:16709〜16713により記載の通りカブトガニの血球から最初に単離さ れた。この論文は日本種(Japanese species)から単離された最初のタキプレシン である、タキプレシンIについて記載していた。タキプレシンIは17個のアミノ 酸のアミド化ペプチドであり、2個の分子内シスチン結合を提供する4つのシス テイン残基を含有している。このグループによる後の論文において、Miyata,T. らJ Biochem(1989)106:663〜668は、アメリカ産カブトガニの研究にまで及び 、そして第2のタキプレシン、タキプレシンIIを単離した。これはC末端がアミ ド化された17残基を含み、また4個のシステイン残基および2個の分子内ジスル フィド結合を含んでいた。タキプレシンIIに対して高い相同性を有し、そして同 位置に4個のシステイン残基を含有する、ポリフェムシン(polyphemusin)と呼ば れる別の2つの18merもまた単離された。ポリフェムシンIおよびポリフェムシン IIは1個のアルギニン残基がリジンに置換されていることのみが互いに異なる。 これらの全てのペプチドは、抗菌および抗細菌活性を有することが記載された。 Murakami,T.らChemotherapy(1991)37:327〜334による後の論文は、水泡性口 内ウイルス;単純ヘルペスウイルスIおよびII、アデノウイルスI、レオウイル スII、およびポリオウイルスIに関するタキプレシンの抗ウイルス活性が、タキ プレシンIによる不活性化に耐性であることを記載している。Morimoto,M.らChe motherapy (1991)37:206〜211は、タキプレシンIがヒト免疫不全ウイルスに対 して阻害性であることを見出した。この抗HIV活性はポリフェムシンIIの合成ア ナログにもあることが見出され、Nakashima,H.らAntimicrobial Agents and Ch emotherapy (1992)1249〜1255により記載された。抗ウイルスペプチドはまた、 ウサギ白血球においても見出されており、Lehrer,R.I.らJ Virol(1985)54:46 7〜472により記載されている。 システインを含有する抗微生物性ペプチドの他の重要なクラスとしては、デフ ェンシン、β-デフェンシン、および昆虫デフェンシンが挙げられる。デフェン シンは比較的長いペプチドで、6個の不変システインおよび3個の分子内シスチ ンジスルフィド結合を有することを特徴としている。デフェンシンはLehrer,R. I.らCell(1991)64:229〜230;Lehrer,R.I.らAnn Rev Immunol(1993)11:105 〜128により記載されている。Lehrer,R.I.らによる哺乳類由来のデフェンシン の総説が、Annual Review Immunol(1993)11:105〜128に見られ;3つの特許が デフェンシンに関して発行されている:米国特許第4,705,777号;米国特許第4,6 59,692号;および米国特許第4,543,252号。デフェンシンは、ヒトおよびその他 いくつかの動物の多形核化好中球(PMN)、ならびにウサギ肺胞マクロファージ、 およびネズミ小腸上皮(Paneth)細胞およびヒトの対応細胞において見出されてい る。 β-デフェンシンは、ウシ呼吸器上皮細胞、ウシ顆粒球、およびトリ白血球に おいて見出されている。Selsted,M.E.らJ Biol Chem(1993)288:6641〜6648お よびDiamond,G.らProc Natl Acad Sci(USA)(1991)88:3952〜3958を参照のこ と。昆虫デフェンシンは、Lambert,J.らProc Natl Acad Sci(USA)(1989)88:2 62〜265により報告されている。 抗菌性および抗細菌性のペプチドおよびタンパク質はまた、植物においても見 出されており(Broekaert,W.F.らBiochemistry(1992)31:4308〜4314)、Corne lissen,B.J.C.らPlant Physiol(1993)101:709〜712により考察されている。 このようなペプチドの生産に対する発現系を用いて、例えばHaln,R.らNature( 1993)361:153〜156により記載されているような感染に対して植物を保護するた めに植物を形質転換している。 本発明は、本明細書において「プロテグリン」と名付けた新規なクラスの抗微 生物性および抗ウイルス性ペプチドを提供する。これらの代表的なメンバーはブ タ白血球から単離されている。これらのペプチドは植物および動物の両者におい て抗細菌、抗ウイルス、および抗菌剤として有用である。 本発明のプロテグリンペプチドの単離は、Kokryakov,V.N.らFEBS(1993)337 :231〜236(7月発行)による論文において本出願により報告された。このグル ープの後の公開物は、新規なプロテグリンの存在を記載しており、その配列およ びその前駆体の配列はその単離されたcDNAクローンから推定された。Zhao,Cら 、FEBS Letters(1994)346:285〜288。ブタ好中球由来のカチオン性ペプチドを 開示している別の論文が、Mirgorodskaya,O.A.らFEBS(1993)330:339〜342(9 月発行)により公開された。Storici,PらBiochem Biophys Res Comm(1993)196 :1363〜1367は、カテリン(cathelin)様前駆配列を有するブタ白血球抗微生物性 ペプチドをコードするDNA配列の回収を報告している。このペプチドは、以下に 開示されるプロテグリンの1つであると報告される。 本発明のプロテグリンはまた、エンドトキシン(即ちグラム陰性細菌由来のリ ポ多糖(LPS)組成物でありグラム陰性敗血症の原因と考えられている)と結合する ことも見出されている。このタイプの敗血症は極めて一般的な状態であるが、し ばしば致死的である。他にもLPS/エンドトキシンに結合するタンパク質を設計し 、そして研究することが試みられており、そしてこれらの試みに関する例証とな る報告が、Rustici,A.らScience(1993)259:361〜364;Matsuzaki,K.らBioch emistry (1993)32:11704〜11710;Hoess,A.らEMBO J(1993)12:3351〜3356; およびElsbach,P.らCurrent Opinion in Immunology(1993)5:103〜107に認め られる。本発明のプロテグリンは、LPSを不活化し、そしてその効果を改善する 能力を有するさらなる化合物を提供する。 前述に加えて、本発明のプロテグリンは性感染症に関連する生物の成長を阻害 するのに効果的である。世界中で1,400万人がHIVに感染し、そして毎年数百万人 の女性が骨盤炎症疾患を患っていると推定されている。Chlamydia trachomatis およびNeisseria gonorrhoeaeがこの炎症疾患の半数以上を引き起こすが、E.co li、Mycoplasma hominisおよびその他の感染性微生物もまた原因となり得る。病 原体として、ウィルス、細菌、真菌、および原生生物病原体が挙げられる。これ らの感染症に対処するために用いられる抗生物質は、生理的条件下で効果的であ ることが特に重要である。本発明のプロテグリンは、これらの特性を提供する。発明の開示 1つの実施態様において、本発明は、4個の不変のシステインを有し、そして 塩基性および疎水性アミノ酸の特有のパターンおよび/または本発明の方法を用 いて動物の白血球から単離可能であることを特徴とする16〜18個のアミノ酸残基 のペプチドに関する。第2の実施態様において、本発明は、これらのシステイン のうち1〜4個が疎水性または小さなアミノ酸に置換されている上記ペプチドに 関する。これらのペプチドは合成により生産され得、そしてあるものは組換えに より生産され得るか、あるいは保存剤としての使用のために、または動物の感染 症の治療または予防における薬学的組成物中での使用のために天然供給源から単 離され得、そして精製され得る。あるいは、このペプチドは、ウイルスまたは微 生物の感染に対して保護するために植物に適用し得る組成物に処方され得る。さ らに別のアプローチにおいては、このペプチドをコードするDNAが、感染症に対 処するために、動物または好ましくは植物において、インサイチュで発現され得 る。このペプチドはまた、抗微生物アッセイおよびエンドトキシンとの結合にお いても標準物質として有用である。 従って、1つの局面において、本発明は、以下のようなペプチドに関し、この ペプチドは、式: およびそのN末端アシル化および/またはC末端アミド化またはエステル化さ れた形態のペプチドであって、これは、必要に応じて-SH安定化された線状形態 またはシステイン架橋された形態のいずれかであり、 ここで、A1およびA9のそれぞれは、独立して、塩基性アミノ酸であり; A2およびA3のそれぞれは、独立して、小さなアミノ酸であり; A5、A7、A12、A14、およびA16のそれぞれは、独立して、疎水性アミノ酸であ り; A4およびA10のそれぞれは、独立して、塩基性または小さなアミノ酸であり; A11は、塩基性または疎水性アミノ酸であり; A17は、存在しないか、または存在する場合は小さなアミノ酸であり; A18は、存在しないか、または存在する場合は塩基性アミノ酸であり;あるい は 式(1)の修飾形態、およびそのN末端アシル化および/またはC末端アミド化 またはエステル化された形態であって、ここで1〜4個のシステインのそれぞれ は独立して疎水性アミノ酸または小さなアミノ酸で置換され、 但し該化合物が、アミド化およびジシステイン架橋形態で式 である場合に、該化合物が精製および単離されることを条件とする。 別の局面においては、本発明は、以下の精製および単離されたペプチドを包含 し、このペプチドは、式: およびそのアミド化またはエステル化および/またはN末端アシル化された形 態のペプチドであって、必要に応じてSH安定化された線状形態、および環状形態 を包含し、 ここで、A1-5、A7、A9-12およびA14およびA16、ならびにもし存在するならばA17 およびA18(即ちAn)は、アミノ酸残基を示し、 これらのペプチドは、本明細書に記載の方法と類似の方法により動物の白血球 から単離可能である。 本発明はまた、N末端が延長された上記のペプチドの前駆体、および該前駆体 をコードする組換え物質に関する。 さらに別の局面においては、本発明は、本発明のペプチドの生産に対して有用 な組換え物質、ならびにこれらのペプチドの生産のための発現系を含むように改 変された植物または動物に関する。本発明はまた、活性成分として本発明のペプ チドを含有する薬学的組成物および植物に適用するための組成物、またはペプチ ドの生産またはこれらのペプチドをコードするヌクレオチド配列のインサイチュ 発現のための発現系を含む組成物に関する。本発明はまた、本発明のペプチドを 合成により調製する方法、これらのペプチドに特異的な抗体、および保存剤とし ての本ペプチドの使用に関する。 別の局面においては、本発明は、抗微生物アッセイの標準物質としての本発明 の化合物の使用に関する。本化合物は、コンタクトレンズ溶液のようなアイケア (eye care)に有用な溶液中の抗微生物剤、および性感染症(STD)の治療のための 局所またはその他の薬学的組成物中の抗微生物剤として使用され得る。本発明は また、食品またはその他の腐敗しやすい物のための保存剤としての本発明の化合 物の使用に関する。本発明のペプチドはエンドトキシンを不活化し得ることから 、本発明はまた、本発明の化合物を用いるエンドトキシンを不活化する方法、お よびこの特性を利用することによってグラム陰性敗血症を治療する方法に関する 。図面の簡単な説明 図1は、Biogel P10カラムに供したブタ白血球の限外濾過物の濃縮物の溶出パ ターンを示す。 図2は、図1に示されたカラムの溶出から得られたP10の画分の抗細菌活性を 示す。 図3は、図1のBiogel P10カラムの画分76〜78をHPLCに供したときに得られた 溶出パターンを示す。 図4は、本発明の精製ブタプロテグリンの抗微生物活性を示す: 図4aは、E.Coliに対する抗細菌活性を示す; 図4bは、Listeria monocytogenesに対する抗細菌活性を示す; 図4cは、Candida albicansに対する抗菌活性を示す; 図4dは、S.aureusに対する抗細菌活性を示す; 図4eは、K.pneumoneaeに対する抗細菌活性を示す。 図5は、抗微生物活性に対する種々の試験条件の効果を示す: 図5aは、100μM NaCl中のCandida albicansに対する活性を示す; 図5bは、100μM NaCl中のE.Coliに対する活性を示す; 図5cは、90%ウシ胎児血清中のCandida albicansに対する活性を示す。 図6は、種々の試験条件下におけるプロテグリン線状形態の抗微生物活性を示 す: 図6aは、10mMリン酸-クエン酸緩衝液、pH6.5中のE.coliに対する活性を示す ; 図6bは、100mM NaClを含む同緩衝液中のE.coliに対する活性を示す; 図6cは、図6a〜図6bの緩衝液中のL.monocytogenesに対する活性を示す; 図6dは、100mM NaClを添加した同緩衝液中のL.monocytogenesに対する活性を 示す; 図6eは、10mM リン酸存在下におけるC.albicansに対する活性を示す;そして 図6fは、10mM リン酸+100mM NaCl存在下におけるC.albicansに対する活性を 示す。 図7は、PG-1、PG-2、PG-3、およびPG-4の前駆体をコードするcDNAの合成物を 示す。 図8は、図7のプロテグリンのアミノ酸配列を示す。 図9a〜9dは、種々の標的微生物に対する種々のプロテグリンの効果を示す。発明の実施態様 本発明のペプチドは以下の式およびその規定の修飾形態により表される: 天然に存在するこれらのペプチドは、精製および単離された形態でなければなら ない。 それぞれの場合において、符号Anがペプチドの特定の位置におけるアミノ酸を 表す。A17およびA18が存在してもしなくても良いので、本発明のペプチドは16、 17、または18個のアミノ酸を含有する。式(1)中のCとして示されているシステイ ン残基の位置は、本発明のペプチドでは不変である;しかし、式(1)のペプチド の修飾形態もまた本発明の範囲内に包含され、これらのシステインの1〜4個が 疎水性または小さなアミノ酸で置換され得る。 ペプチドのアミノ末端は、遊離アミノ形態であり得るか、または式RCO-の基( ここで、Rが1〜6Cのヒドロカルビル基を表す)によりアシル化され得る。このヒ ドロカルビル基は飽和または不飽和であり、そして典型的には、例えば、メチル 、エチル、i-プロピル、t-ブチル、n-ペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセ ン-2-イル、ヘキセン-3-イル、ヘキシン-4-イルなどである。 本発明のペプチドのC末端は、遊離酸あるいはカリウム、ナトリウム、カルシ ウム、マグネシウムのような受容可能な塩、もしくは無機イオンまたはカフェイ ンのような有機イオンの他の塩のいずれかの誘導体化されていないカルボキシル 基の形態であり得る。カルボキシル末端はまた、式ROHのアルコールとエステル を形成することにより誘導体化され得るか、もしくは式NH3、またはRNH2、また はR2NHのアミン(ここで、各Rは、独立して、先に定義されている1〜6Cのヒドロ カルビルである)によりアミド化され得る。C末端が式CONH2を有するペプチドの アミド化された形態が好ましい。 本発明のペプチドがかなりの数の塩基性アミノ酸を含有するので、本発明のペ プチドは酸付加塩の形態で供給され得る。代表的な酸付加塩は、塩化物、臭化物 、ヨウ化物、フッ化物など、硫酸塩、硝酸塩、またはリン酸塩のような無機イオ ンの酸付加塩を包含し、もしくは酢酸塩、蟻酸塩、安息香酸塩などのような有機 アニオンの塩であり得る。このような塩のそれぞれの受容性は、通常理解される ように、意図される用途に依存する。 少なくとも2個のシステインを含有する本発明のペプチドは、線形態または環 式形態であり得る。線形態は環式形態に変換可能であり、逆の場合にも同じであ る。ジスルフィド結合を形成して環状ペプチドを作る方法は当該分野で周知であ り、ジスルフィドを還元して線状化合物を形成する方法も同様である。線状化合 物は、適切なアルキル化試薬、例えば、ヨードアセトアミドの添加により安定化 され得る。 環式形態は、4個の不変なシステイン残基の全部または一部のうちにおける、 シスチン結合の形成の結果である。本発明の環式形態は、シスチン結合形成の全 ての可能な変更(permutation)を包含する;これらのシステインに、C6、C8、C13 、およびC15として、N末端で起始するこれらの存在の順番で番号をつける場 合は、これらの変更は以下を包含する: 1〜4個のシステインが置換されるこれらのペプチドの修飾形態では、2〜3 個のシステインが存在するときに、同様の変更が行われ得る。 天然状態のプロテグリンは2つのシスチン結合を含有し、一方は、6位のシス テインと15位のシステインとの間にあり、そして他方は8位のシステインと13位 のシステインとの間にある。従って、2つのシスチン結合を有するこれらの実施 態様では、C6−C15、C8−C13形態が好ましい。しかし、1つのシスチン結合だけ を含有するプロテグリン形態が活性であり、そして容易に調製されることが本出 願人によって見出された。1つのシスチン結合だけを有する実施態様の中で好ま しいのは、C6−C15だけおよびC8−C13だけにより表されるものである。 天然の環状ペプチドの線状化された形態が価値のある活性を有するので、例え ばヨードアセトアミドとの反応により化学的に安定化されてシステインのスルフ ヒドリル形態を保存する場合にも、本発明の化合物はまた、適切な試薬で安定化 される線状化の形態を包含する。本明細書で定義されるように、本発明のペプチ ドの「SH-安定化された」形態は、標準試薬と反応してジスルフィド結合への再 形成を防止するスルフヒドリル基を含有する。 本発明のプロテグリンの線状形態を提供する他のアプローチは、システイン残 基がシスチン結合を形成しないアミノ酸で置換されているペプチドの修飾形態の 使用を包含する。 Anで表されるアミノ酸は、遺伝子またはそのアナログによりコードされるもの であり得、そしてまたそれらのD-異性体であり得る。本発明のペプチドの1つの 好ましい実施態様は、全ての残基がD-配置であり、それゆえ、抗菌または抗ウイ ルスの特性を保持しながら、プロテアーゼ活性に耐性を与える形態である。得ら れるプロテグリン自身が天然のL-アミノ酸含有形態のエナンチオマーである。 本明細書で使用されるアミノ酸の記号は慣用のものであり、そして以下である : 遺伝コードされないアミノ酸は、以下の議論で示されるように省略される。 本出願で示される特定のペプチドでは、D-型が短剣符の上付き(+)により表現 的に示される場合を除き、光学異性体を有するいずれのアミノ酸残基のL-型も意 図される。 本発明の化合物は、指定されたクラスのアミノ酸残基によって部分的に定義さ れるペプチドである。アミノ酸残基は、一般に、以下のように主なサブクラスに 下位分類され得る: 酸性残基:この残基が生理的pHでHイオンの喪失によって負電荷を有し、そし てこの残基は、ペプチドが生理的pHの水性媒体中に存在するときに、それが含有 されるペプチドのコンホメーションの表面位置を探し出すように、水溶液によっ て引きつけられる。 塩基性残基:この残基が生理的pHでHイオンとの結合によって正電荷を有し、 そしてこの残基は、ペプチドが生理的pHの水性媒体中に存在するときに、それが 含有されるペプチドのコンホメーションの表面位置を探し出すように、水溶液に よって引きつけられる。 疎水性残基:この残基は生理的pHで荷電されず、そしてこの残基は、ペプチド が水性媒体中に存在するときに、それが含有されるペプチドのコンホメーション の内部位置を探し出すように、水溶液によって反発される。 中性/極性残基:この残基は生理的pHで荷電されないが、この残基は、ペプチ ドが水性媒体中に存在するときに、それが含有されるペプチドのコンホメーショ ンの内部位置を探し出すであろうが、水溶液によって充分に反発されない。 この説明はまた、特定のアミノ酸を「小さな」アミノ酸として特徴づける。な ぜなら、これらの側鎖は、極性の基が欠ける場合にも、疎水性を与えるには充分 に大きくはないからである。「小さな」アミノ酸は、少なくとも1個の極性基が 側鎖にあるとき、4個またはそれ以下の炭素を有するものであり、そして側鎖に 極性基がないとき、3個またはそれ以下の炭素を有するものである。 もちろん、個々の残基分子の統計的な集合においては、いくつかの分子が荷電 され、いくかの分子が荷電されず、そして水性媒体に対してより大きいまたはよ り小さい範囲の吸引力、あるいは水性媒体からより大きいまたはより小さい範囲 の斥力が存在することが理解される。「荷電される」の定義に合うには、個々の 分子の有意の割合(少なくとも約25%)が生理的pHで荷電される。極性または非 極性としての分類に必要とされる吸引力または斥力の程度は任意であり、従って 、本発明により具体的に意図されるアミノ酸は、その一方または他方として分類 されている。具体的に命名されていないほとんどのアミノ酸は、公知の挙動に基 づいて分類され得る。 アミノ酸残基は、さらに環状または非環状、および芳香族または非芳香族、残 基の側鎖の置換基に対して自明の分類、および小さいまたは大きいとして下位分 類され得る。残基がカルボキシル炭素を含めて全体で4個またはそれ以下の炭素 原子を含有する場合(但し、付加極性置換基が存在する場合);残基が全体で3 個またはそれ以下の炭素原子を含有する場合(但し、付加極性置換基が存在しな い場合)、この残基は小さいと考えられる。もちろん、小さな残基は常に非芳香 族である。 天然に存在するタンパク質アミノ酸について、上記のスキームに従う下位分類 は以下である。 酸性残基:アスパラギン酸およびグルタミン酸; 塩基性残基非環式:アルギニン、リジン; 環式 :ヒスチジン; 小さな残基:グリシン、セリン、アラニン、トレオニン; 極性/大きな残基:アスパラギン、グルタミン; 疎水性残基:チロシン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェ ニルアラニン、トリプトファン。 遺伝子でコードされた二次アミノ酸のプロリンは、ペプチド鎖の二次構造にお けるその周知の効果のため、特殊の例となり、それゆえ、1グループに含まれな い。システイン残基もまたこれらの分類に包含されない。なぜなら、それらがジ スルフィド結合を形成して二次構造を与える能力が、本発明の化合物において決 定的であるからである。 遺伝コードによりコードされない特定の通常遭遇するアミノ酸は、例えば、β -アラニン(β-Ala)、または他のω-アミノ酸(例えば、3-アミノプロピオン酸、 2,3-ジアミノプロピオン酸(2,3-diaP)、4-アミノ酪酸など)、α-アミンイソ酪 酸(Aib)、サルコシン(Sar)、オルニチン(Orn)、シトルリン(Cit)、t-ブチルアラ ニン(t-BuA)、t-ブチルグリシン(t-BuG)、N-メチルイソロイシン(N-MeIle)、フ ェニルグリシン(Phg)、およびシクロヘキシルアラニン(Cha)、ノルロイシン(Nle )、2-ナフチルアラニン(2-Nal);1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-3-カルボ ン酸(Tic);β-2-チエニルアラニン(Thi);メチオニンスルホキシド(MSO);およ びホモアルギニン(Har)を包含する。これらもまた便宜上特定のカテゴリに収ま る。 上記の定義に基づくと、Sar、β-Ala、2,3-diaP、およびAibは小さく;t-BuA 、t-BuG、N-MeIle、Nle、Mvl、Cha、Phg、Nal、Thi、およびTicは疎水性であり ;OrnおよびHarは塩基性であり;Cit、アセチルLys、およびMSOは中性/極性で ある。 種々のω-アミノ酸は、その大きさに基づいて、小さい(β-ALaおよび3-アミ ノプロピオン酸)または大きいかつ疎水性(その他の全て)に分類される。 遺伝子でコードされたアミノ酸の他のアミノ酸置換もまた、本発明の範囲内の ペプチド化合物に包含され、そしてそれらの構造に従ってこの一般のスキーム内 で分類され得る。 本発明の全てのペプチドでは、1つまたはそれ以上のアミド結合(-CO-NH-) が、必要に応じて、同配体(例えば、-CH2NH-、-CH2S-、-CH2CH2-、-CH=CH-(シ スおよびトランス)、-COCH2-、-CH(OH)CH2-、および-CH2SO-)である他の結合で 置換され得る。この置換は当該分野で公知の方法により行われ得る。以下の参考 文献は、その代わる結合部分を含むペプチドアナログの調製を記載している:Sp atola,A.F.,Vega Data(1983年3月)、1巻、3版、「ペプチド主骨格の修飾」( 概評);Spatola,A.F.,「Chemistry and Biochemistry of Amino Acids Peptid es and Proteins」にて、B.Weinstein編、Marcel Dekker,New York,第267頁( 1983)(概評);Morley,J,S.,Trends Pharm Sci(1980),第463〜468頁(概評) ;Hudson,D.ら、Int J Pept Prot Res(1979)14:177〜185(-CH2NH-、-CH2C H2-);Spatola,A.F.ら、Life Sci(1986)38:1243〜1249(-CH2-S);Hann,M.M. ,J Chem Soc Perkin Trans I(1982)307〜314(-CH-CH-、シスおよびトランス) ;Almquist,R.G.ら、J Med Chem(1980)23:1392〜1398(-COCH2-);Jennings-W hite,C.ら、Tetrahedron Lett(1982)23:2533(-COCH2-);Szelke,M.ら、ヨ ーロッパ出願EP45665(1982)CA:97:39405(1982)(-CH(OH)CH2-);Holladay,M .W.ら、Tetrahedron Lett(1983)24:4401〜4404(-C(OH)CH2-);およびHruby V. J.,Life Sci(1982)31:189〜199(-CH2-S-)。 式(1)の化合物は、一般に、 およびそのN末端アシル化および/またはC末端アミド化またはエステル化され た形態として定義され、これは、必要に応じて-SH安定化された線状形態または シスチン架橋された形態のいずれかであり、 ここで、A1およびA9のそれぞれは、独立して、塩基性アミノ酸であり; A2およびA3のそれぞれは、独立して、小さなアミノ酸であり; A5、A7、A12、A14、およびA16のそれぞれは、独立して、疎水性アミノ酸であ り; A4およびA10のそれぞれは、独立して、塩基性または小さなアミノ酸であり; A11は塩基性または疎水性アミノ酸であり; A17は存在しないか、または存在するなら、小さなアミノ酸であり; A18は存在しないか、または存在するなら、塩基性アミノ酸であり、 あるいは式(1)の修飾形態およびそのN末端アシル化および/またはC末端ア ミド化またはエステル化された形態として定義され、ここで、1〜4個のシステ インのそれぞれは、独立して、疎水性アミノ酸または小さなアミノ酸で置換され 、 但し、この化合物がアミド化およびジシスチン架橋形態で以下の式を有する場 合、この化合物が精製および単離されることを条件とする: 本発明の化合物の好適な実施態様においては、A1およびA9のそれぞれは、独立 して、R、K、およびHarからなる群から選択され;より好ましくは、A1およびA9 は 両方ともRである。 好適な実施態様の他のクラスにおいては、A2およびA3のそれぞれは、独立して 、G、A、S、およびTからなる群から選択され;より好ましくは、A2およびA3は両 方ともGである。 好適な実施態様の他のセットにおいては、A4は、R、K、Har、G、A、S、および Tからなる群から選択され;より好ましくは、A4はRまたはGである。 好適な実施態様の他のセットにおいては、A5、A14、およびA16のそれぞれは、 独立して、I、V、L、Nle、およびF;好ましくは、I、V、L、およびFからなる群 から選択される。 好適な実施態様の他のセットにおいては、A7およびA12のそれぞれは、独立し て、I、V、L、W、Y、およびFからなる群から選択され;好ましくは、A7はYであ り、そしてA12はIまたはFである。 好適な実施態様の他のセットにおいては、A10およびA11のそれぞれは、独立し て、R、G、またはWである。 A17は、存在する場合、好ましくは、G、A、S、またはTであり、最も好ましく は、Gである。 A18は、存在する場合、好ましくは、R、K、またはHarであり、最も好ましくは 、Rである。 上記されるように、式(1)の化合物は、環式または非環式(線状化された)形 態のいずれかであり、あるいは修飾され得、ここで、1〜4個のシステインは小 さなアミノ酸残基または塩基性アミノ酸残基で置換される。式(1)の化合物の線 状化された形態が調製される場合、または少なくとも2つのシステインを含有す るそれらの修飾ペプチドの線状化された形態が調製される場合、スルフヒドリル 基が適切な試薬の添加により安定化されることが好ましい。システイン残基を置 換する疎水性アミノ酸の好適な実施態様は、I、V、L、およびNLeであり、好まし くは、I、V、またはLである。システイン残基を置換する好適な小さなアミノ酸 は、G、A、S、およびTであり、最も好ましくはGである。 他の実施態様においては、本発明のペプチドは、式(1)で記載されるように定 義されるが、ここで、それぞれの場合におけるAnの定義は、本発明の方法による 動物の白血球からのペプチドの単離可能性によって決定される。本発明の方法は 、動物の白血球の溶解物の限外濾過物を提供する工程、および16〜18個のアミノ 酸のペプチドを単離する工程を包含する。これらのペプチドは、これらをコード するDNAが、本明細書でPG-1、PG-2、PG-3、およびPG-4として例示されるペプチ ドをコードするDNAに、ストリンジェント条件下でハイブリダイズする能力によ りさらに定義され得る。 本発明の特に好適な化合物は、非修飾形態 それらの線状形態ならびに単および双環式形態の両方であり、そしてN末端アシ ル化形態およびC末端アミド化形態を包含し;修飾形態 それらの線状形態および環式形態(可能である場合)の両方であり、そしてN末 端アシル化形態およびC末端アミド化形態を包含する。本発明の化合物の調製 本明細書でしばしば「プロテグリン」と称される本発明の化合物は、本質的に 、N-またはC末端で修飾され得、そして1つまたは2つのシスチンジスルフィド 結合をも含有し得るペプチド主骨格である。このペプチドは初めに非環式形態に 合成され得る。所望であれば、これらのペプチドは、次いで、シスチン結合形成 の標準方法により環式ペプチドに変換され得る。本明細書のプロテグリンに適用 されるように、「環式形態」は、ペプチド中のシステイン残基の間にジスルフィ ド結合の形成によって環式部分を含有するそれらの形態を意味する。線形態が好 適である場合、2個またはそれ以上のシステイン残基を含有する本発明のいずれ のペプチドに関しても、スルフヒドリル基を安定化することが好ましい。 プロテグリンのサイズのペプチド合成の標準方法は公知である。現時点で、最 も通常に使用される方法は固相合成法であり;実際に、ペプチド鎖を系統的に構 築するための自動装置もまた購入され得る。液相合成もまた用いられ得るが、便 宜的にやや劣ると考えられる。これらの標準技法を用いて合成されるとき、遺伝 子によってコードされないアミノ酸、およびD-エナンチオマーがこの合成に利用 され得る。それゆえ、本発明の化合物を得るための1つの非常に実用的な方法は これらの標準化学的合成法を利用することである。 ペプチド主骨格を提供することに加え、N末端および/またはC末端は、従来 の化学的技法を再度使用して誘導体化され得る。本発明の化合物は、必要に応じ て、アシル基、好ましくは、アミノ末端におけるアセチル基を含有し得る。N末 端で遊離アミノ基をアセチル化する、またはより一般的に、アシル化する方法は 、一般に、当該分野で公知であり;また、N末端アミノ酸は、合成において、ア シル化された形態で供給され得る。 カルボキシ末端において、カルボキシル基が、もちろん、塩の形態で存在し得 ;薬学的組成物の場合では、これは薬学的に受容可能な塩である。適切な塩には 、NH4 +、Na+、K+、Mg++、Ca++などのような無機イオンと形成した塩、およびカ フェインおよびその他の高度置換アミンの塩のような有機カチオンと形成した塩 が包含される。カルボキシ末端はまた、式ROHのアルコール(ここで、Rは先に定 義されるように、ヒドロカルビル(1-6C)である)を用いてエステル化され得る。 同様に、カルボキシ末端は、式-CONH2、-CONHR、または-CONR2(ここで、各Rは、 独立して、本明細書で定義されるように、ヒドロカルビル(hydrocarbyl)(1-6C )である)を有するようにアミド化され得る。エステル化およびアミド化ならび に塩基の存在下で中和して塩を形成する技法は全て標準有機化学的技法である。 本発明のペプチドが生理的条件下で調製される場合、塩基性アミノ酸の側鎖ア ミノ基は、関連の酸付加塩の形態である。 ジスルフィド結合の形成は、所望であれば、穏和な酸化剤の存在下で行われる 。化学酸化剤が使用され得、またはこの化合物が単に空気中の酸素に曝されてこ れらの結合を与え得る。種々の方法が当該分野で公知である。ジスルフィド結合 形成に有用なプロセスは以下の文献に記載されている:Tam,J.P.ら、Synthesis (1979)955〜957;Stewart,J.M.ら、「Solid Phase Peptide Synthesis」、第 2版、Pierce Chemical Company Rockford,IL(1984); AhmedA.K.ら、J Biol Ch em (1975)250:8477〜8482およびPennington M.W.ら、Peptides 1990,E.Giral tら、ESCOM Leiden,The Netherlands(1991)164-166。さらなる他の方法は、K amber,B.らにより、Helv Chim Acta(1980)63:899〜915に記載されている。固 相支持体上において行われる方法はAlbericioによりInt J Pept Protein Res(19 85)26:92〜97にて記載されている。 特に好適な方法は、分子酸素を用いる液中酸化である。この方法は、本発明者 らにより、本明細書中において、合成PG-1、アミドまたは酸形態のPG-3、PG-1の エナンチオマー、および2つのユニスルフィドPG-1化合物(C6-C15およびC8-C13 )を再生するために使用された。回収率は30%程度である。 ペプチド主骨格が遺伝子コード化されたアミノ酸から全体的に構成される場合 、またはその一部がそのように構成されるときに、このペプチドまたは関連の部 分はまた、組み換えDNA技法を用いて合成され得る。本発明のペプチドをコード するDNA自身は、市販の装置を用いて合成され得;コドン選択は、宿主の性質に 依存して合成に組み込まれ得る。他方、便宜上やや劣るが、DNAは、少なくとも 開始の時点で、本明細書に記載のプロテグリンの配列に基づいたプローブまたは PCRプライマーを用いてブタ白血球から調製されたcDNAライブラリーをスクリー ニングすることによって得られ得る。これにより、本発明のプロテグリンをコー ドする天然に存在する配列の回収が得られる。この天然の配列の入手は、プロテ グリンの合成自体以外の目的に関して重要であり;天然存在の配列の利用可能性 は、他の種のプロテグリンをコードする対応のDNAを得るための有用なプローブ を提供する。それゆえ、例えば、他の動物に由来する白血球のcDNAライブラリー は、天然のDNAを用いて、好ましくは高ストリンジェント条件下で、スクリーニ ングされ得る。高ストリンジェントはManiatisらにより、Molecular Cloning: a Laboratory Manual 第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989)にて 定義され、その関連の部分は本明細書中で参考として援用されている。この手順 はまた、同じ種からのこれらのペプチドの対立変異体の回収を可能にする。 他方、プロテグリンは、ブタプロテグリンの単離について本明細書に開示の技 法と同じ技法を用いて、所望の種の白血球からの単離によって調製され得る。一 般に、これらの技法には、白血球調製品の溶解物を調製し、透明になった溶解物 の上清を限外濾過し、そして限外濾過物を回収することが包含される。限外濾過 物は、次いで、クロマトグラフィー分離にかけられる。プロテグリンに相当する 、抗菌および抗ウイルス活性を有するフラグメントの位置は、分子量の判断基準 を用いること、および本明細書に記載されているように所望の活性について画分 をアッセイすることにより評価され得る。これらのペプチドの天然の形態は環式 形態であると考えられ;所望であれば、線状化された形態は、還元剤でこのペプ チドを処理し、そして生じるスルフヒドリル基を安定化することにより調製され 得る。 単離形態および組み換え生産形態のプロテグリンは、N末端および/またはC 末端を修飾し、そして単離の手順に依存して先に記載されているようにシスチン 結合の形成を与えるように、次の誘導を要し得る。組み換え生産のための宿主生 物体およびタンパク質が単離される動物供給源に依存して、これらの変換の一部 または全てが既に行われ得た。 組み換え生産について、本発明のプロテグリンをコードするDNAは、適切なプ ロモーターおよび意図される宿主細胞と適合性の他の制御配列の制御下にこれら のコーディング配列を配置する発現系に含まれる。入手可能な宿主細胞のタイプ は、植物界および動物界のほぼ全体的な範囲に及ぶ。従って、本発明のプロテグ リンは、微生物または酵母(これらが非毒性または屈折形態で生産され得る、あ るいは耐性株を利用し得る範囲で)、ならびに動物細胞、昆虫細胞および植物細 胞において生産され得る。実際、改変された植物細胞は、得られるトランスジェ ニック植物がこれらの感染因子に対して自己保護を可能にするように、関連の発 現系を含有する植物を再生するために使用され得る。 本発明のプロテグリンは、プロテグリンをコードするDNAに適切なシグナルペ プチドをコードするDNAを融合することにより宿主細胞からのそれらの分泌を生 じる形態で生産され得るか、または細胞内に生産され得る。これらはまた、付加 のアミノ酸配列を有する融合タンパク質として生産され得、これらのアミノ酸配 列は、抗菌または抗ウイルス剤としてのこれらの化合物の使用の前に、続いて除 去されてもされなくても良い。 それゆえ、本発明のプロテグリンは、化学合成、組み換え生産、天然の供給源 からの単離、またはこれらの技法の組み合わせを含む種々の様式で生産され得る 。 天然に存在するプロテグリンクラスのそれらのメンバーは、精製および単離さ れた形態で供給される。「精製および単離された」とは、ペプチドが通常存在す る環境(天然に存在するペプチドのような場合)にはなく、そして実際に使用さ れ得る形態であると意味する。それゆえ、「精製および単離された」形態とは、 ペプチドが実質的に純粋であり、すなわち、純度90%を超える、好ましくは、純 度95%を超える、そしてより好ましくは、純度99%を超えること、または完全に 別の文脈では薬学的調製品の純度を意味する。抗体 本発明のプロテグリンに対する抗体もまた、ポリクローナル抗血清の生産につ いての標準の免疫学的技法を用いること、および所望であれば、モノクローナル 抗体生産の供給源のための免疫宿主の抗体生産細胞を不死化することにより生産 され得る。目的とするいずれもの物質に対する抗体を生産する技法は周知である 。ハプテンをキャリアにカップリングしてこの物質の免疫原性を増強することは 、特に本願におけるように、材料が単なる短いペプチドである場合に、必要であ り得る。この目的のための適切なキャリアは、ハプテンキャリア複合体が投与さ れる哺乳類において自身が免疫応答を生じない物質を包含する。一般的に使用さ れるキャリアは、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、ジフテリアトキソ イド、血清アルブミン、およびロタウイルスのウイルスコートタンパク質、VP6 を包含する。キャリアへのハプテンのカップリングは、例えば、ジシクロヘキシ ルカルボジイミドのような脱水剤の存在下で、またはリンカー(例えば、Pierce Chemcial Company Chicago,ILにより入手できるリンカー)の使用を通じて、 キャリアをペプチドと接触させるような標準の技法により、行われる。 免疫原性形態の本発明のプロテグリンが、次いで、適切な哺乳類宿主に注射さ れ、そして血清中の抗体力価がモニターされる。しかし、いくつかの形態のプロ テグリンは、抗原プロセシングへのそれらの耐性のため、これらが抗体を生じさ せ得る前に、修飾を必要とすることに注意すべきである。例えば、2つのシスチ ン架橋を含有するPG-1の天然の形態は、大きなキャリアにカップリングされずに 投与されるとき、非免疫原性であり、そして強力なアジュバントの存在下で、お よびグルタルアルデヒドによってまたはKLHにカップリングされたときにも、貧 免疫原であった。出願人は、これは、白血球セリンプロテアーゼ(ヒトPMNエラ スターゼおよびカテプシンG)による攻撃、およびいくつかのマクロファージカ テプシンに類似するアスパラギン酸プロテアーゼ(ペプシン)による攻撃に対す るその耐性に起因すると考えている。従って、免疫原性の欠如は、提示細胞の抗 原提示ポケットに適合し得る線状形態へのプロセシングに対する耐性から生じ得 る。これらの形態のプロテグリンの免疫原性は、ジスルフィド結合を切断するこ とにより増強され得る。 ポリクローナル抗血清は、力価が十分に高いときに、採取され得る。他方、膵 臓細胞または末梢血液リンパ球のような宿主の抗体生産細胞が採取および不死化 され得る。不死化細胞は、次いで、個々のコロニーとしてクローン化され、そし て所望のモノクローナル抗体の生産についてスクリーニングされる。 本発明の抗体は、もちろん、プロテグリンの量または存在を決定する免疫アッ セイに有用である。このようなアッセイは、本発明のプロテグリンを含有する組 成物の生産を定性的に制御するには必須である。さらに、この抗体は、プロテグ リンの組み換え生産の効率を評価し、そしてプロテグリンコード化遺伝子の存在 について発現ライブラリーをスクリーニングするために使用され得る。プロテグリンを含有する組成物および使用方法 本発明のプロテグリンは、グラム陽性およびグラム陰性の細菌、酵母、原生動 物、およびある種のウイルス株を含む、広範な微生物標的およびウイルス標的を 不活性化するに効果的である。従って、これらは、殺菌組成物に使用され得、そ して食料品、化粧品、医薬品のような材、または生物栄養素を含有する他の材の 保存剤として使用され得る。この文脈における使用のために、プロテグリンは、 単一のプロテグリンとして、いくつかの他のプロテグリンとの混合物、またはさ らなる抗菌剤との混合物のいずれかで供給される。一般に、これらがこの文脈で の保存剤であるとき、これらは、通常、組成物の全重量に対して、5%重量未満 、より好ましくは、1%重量未満、さらにより好ましくは、0.1%重量未満の比 較的低い量で存在する。 本発明のペプチドはまた、抗菌アッセイおよび試験化合物のリポ多糖のような エンドトキシンとの結合能力を測定するアッセイの標準として有用である。 動物被検体の治療用の抗菌剤または抗ウイルス剤として使用される場合は、本 発明のプロテグリンは、薬学または獣医学的組成物として処方され得る。治療さ れる被検体、投与の方式、および所望の治療タイプ(例えば、防止、予防、治療 )に依存して、プロテグリンは、これらのパラメーターと調和する方法で処方さ れる。このような技法のまとめは、RemingtonのPharmaceutical Sciences、最新 版、Mack Publishing Co.,Easton,PAに見出される。 これらのプロテグリンは、特に、性感染症(これらには、トラコーマクラミジ ア(Chlamydia trachomatis)、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)、淋菌(Ne isseria gonorrhoeae)、膣トリコモナス(Trichomonas vaginalis)、II型単純ヘ ルペス、およびHIVにより引き起こされるものが包含される)の治療に有用な薬 学的組成物の活性成分として魅力的である。局所処方が好ましく、これには、ク リーム、軟膏、オイル、粉末、ゲルなどが包含される。適切な局所賦形剤は当該 分野で周知であり、そして特定の用途に応じて当業者によって適合され得る。 一般に、STDの治療または予防に使用するために、本発明のプロテグリンは、 単独で、またはエリスロマイシン、テトラサイクリン、マクロライド系抗生物質 (例えば、アジトロマイシン(azithromycin)、およびセファロスポリン)のよう な他の抗生物質との組み合わせて使用され得る。投与の方式に依存して、プロテ グリンは、罹患部への送達を容易にする適切な組成物に処方される。プロテグリ ンは、1つまたは2つのジスルフィド架橋を含有する形態で使用され得るか、ま たは線状の形態であり得る。また、全てのD-アミノ酸を含有するエナンチオマー 形態の使用は、プロテアーゼ(例えば、トリプシンおよびキモトリプシン)への 耐性のような利点を与え得、これらのプロテアーゼに対しては、L-アミノ酸を含 有するプロテグリンは耐性が低い。 本発明のプロテグリンは、単独で、またはいくつかのプロテグリンの混合物と して、または他の薬学的活性成分との組み合わせて投与され得る。処方物は、全 身投与、あるいは局所または局部投与に適切な方式で調製され得る。全身投与は 、注射用に設計したもの(例えば、筋内、静脈内、または皮下注射)を包含し、 あるいは経皮、経粘膜、または経口投与のために調製され得る。処方物は、一般 に、希釈剤、および特定の場合では、アジュバント、緩衝液、保存剤などを含有 する。プロテグリンは、リポソーム組成物中で、またはマイクロエマルジョンと して投与され得る。 投与が経口である場合は、本発明のプロテグリンは、適切な腸溶剤皮を用いて 胃における分解から保護されなければならない。これは、D-配置のアミノ酸を利 用してプロテアーゼへの耐性を与えることにより、ある程度まで避けられ得る。 しかし、このペプチドはなお、胃の酸性条件による加水分解に影響を受けやすく 、それゆえ、ある程度の腸溶剤皮がなお必要とされる。 以下の実施例に記載されるように、本発明のペプチドは、アイケア製品に通常 使用されるホウ酸塩溶液においてそれらの抗菌活性を維持する。ホウ酸塩緩衝化 生理食塩水中のリゾチームの存在または非存在下で大腸菌(E.coli)に対する抗菌 活性を試験するときに、リゾチームの存在がPG-3の効果を増強することが示され た。この効果は、PG-3がオートクレーブにかけられたときに、さらに顕著であり 、そして同じ効果が遊離酸形態およびアミドの両方についても得られた。従って 、プロテグリンは、このような組成物中の保存剤として、または眼感染症治療用 の抗菌剤として使用され得る。 特に重要なのは、プロテグリンが生理的条件下(比較的高い生理食塩水および 血清の存在下を含む)でそれらの活性を維持することである。また、プロテグリ ンは、高等生物の細胞に対して細胞毒性ではない。これらの性質は、本明細書の 以下の実施例に記載されており、これらのプロテグリンをインビボでおよび治療 用途に特に適切にする。 本発明のプロテグリンはまた、植物におけるウイルスおよび細菌誘導性の病気 を防ぐために、植物またはそれらの環境に適用され得る。この用途のための適切 な組成物は、典型的に、希釈剤、および分散剤あるいは植物または環境に有益な 他の補助的調和物を含有する。 それゆえ、本発明のプロテグリンは、抗菌および/または抗ウイルス作用が必 要とされるいかなる場合においても使用され得る。この使用は完全にインビトロ での使用であり得るか、またはこのペプチドは生物体へ投与され得る。 また、抗菌または抗ウイルス活性は、本発明のプロテグリンの生産に適切な発 現系を投与することにより、インサイチュで生成され得る。このような発現系は 、周知の技法を用いて、植物被検体および動物被検体に供給され得る。例えは、 動物においては、ポックスベースの発現ベクターが、ペプチドをインサイチュで 生成するために使用され得る。同様に、植物細胞は、発現ベクターで形質転換さ れ、次いで、ペプチドの自己生産が可能な植物体に再生され得る。 プロテグリンの特に有用な性質は、血清の存在下でのそれらの活性である。デ フェンシンとは違って、プロテグリンは血清の存在下でそれらの抗菌効果を発揮 することができる。 以下に示されように、プロテグリンは、標準のアッセイにおいて、グラム陰性 細菌に由来するエンドトキシン(すなわち、リポ多糖(LPS))を不活性化するこ とができる。従って、プロテグリンは、LPSの不活性化が望まれるいかなる情況 下でも使用され得る。このような情況の1つは、グラム陰性敗血症の治療または 改善の場合である。 従って、本発明のプロテグリンは、以下の特性のために、特に有用なクラスの 化合物を代表する: 1) これらは、レトロウイルスを含むウイルス、細菌、真菌、酵母、および原 生動物を包含する広域スペクトルの標的微生物系に対して抗菌効果を有する。 2) これらの抗菌活性は、生理的条件下、すなわち、生理食塩水および血清の 存在下で効果的である。 3) これらは、高等生物の細胞に対して非毒性である。 4) これらは、非免疫原性形態で調製され得、それゆえ、これらが投与され得 る種は多くに及ぶ。 5) これらは、特定のプロテアーゼに対して耐性である形態で調製され得、こ れらがリソソームにおいても抗菌性であることを示唆する。 6) これらは、オートクレーブにかけられるときに分解を受けない形態で調製 され得、それゆえ、薬剤の成分としてのそれらの調製を簡便化する。 以下の実施例は、本発明を例示するものであるが、本発明を限定するものでは ないと意図される。 実施例1 PG-1、PG-2およびPG-3の単離 新鮮なブタの血液を、抗凝固剤として5%EDTAを含む標準生理食塩水(pH7.4) の入った15リットル容の容器に採集した(33ml/血液1リットル)。血液細胞を室温 で90分間沈降させ、そして白血球リッチな上清を除き、そして200×gで5.7分間 遠心分離した。ペレットをプールし、0.84%の塩化アンモニウム中で懸濁して、 赤血球を溶解させ、そして得られた白血球(70〜75%のPMN、5〜10%の好酸球、15 〜25%のリンパ球および単球)を標準生理食塩水で洗浄し、氷冷した10%酢酸に108 /mlで再懸濁し、ホモジナイズして一晩4℃で撹拌した。この調製物を4℃で、 3時間、25,000×gで遠心分離し、この上清を凍結乾燥して重量を計った。 950mg(乾燥重量)の凍結乾燥抽出物は、BCA分析によれば520mgのタンパク質 を含み、それを4℃の100mlの10%酢酸中で一晩撹拌し、次いで25,000×gで2 時間遠心分離した。上清を取り出して、そしてYM-5フィルターを有する50mlの撹 拌超遠心セル(stirred ultlacentrifugation cell)(Amicon、Danvers MA)に圧力 によって通した。限外濾過物(タンパク質24.5mg、BCAによる)を減圧遠心分離( vacuum centrifugation)(SpeedVac Concentrator、Savant Instruments、Hicksv ille、NY)によって3mlにまで濃縮し、2.5×117cmのBioGel P10カラム(Bio-Rad 、Hercules、CA)にかけ、そして5%酢酸で4℃で溶出した。 6.6mlの画分を得た。画分を280nmでの吸光度によってアッセイし、そして溶出 パターンを図1に示す。 各画分のアリコート(66μl)を減圧遠心分離によって乾燥させ、そして6.6μl の0.01%酢酸に再懸濁した。5μlのこの濃縮物サンプルを、Lehrer,R.Iら、J. Immunol Meth (1991)137:167-173)に記載されるように、放射状拡散(radiodiff usion)およびゲル重ね合わせ(gel overlay)技術を用いて、E coli ML-35、L.mon ocytogenes EGD株、およびC.albicans 820株に対する抗菌活性に関してテストし た。簡潔に言うと、全生物に用いられる下敷き寒天は、最終pHが6.5であり、9m Mリン酸ナトリウム/1mMクエン酸ナトリウム緩衝液、1%w/vアガロースおよび0 .30μg/mlトリプトカーゼ大豆ブロスパウダー(tryptocase soy broth powder)(B BL Cockeysville、MD)を含んでいた。放射状拡散アッセイの活性単位は、次のよ うに測定した;10単位は、サンプルウェルの周りの直径1mmの透明帯(clear zone )に相当する。種々の画分から得られた活性を図2に示す。活性は、多くの画分 中に見出された。 活性画分を、酸−尿素PAGE(AU-PAGE)およびSDS-PAGEによってさらに試験した 。これらの分析の結果は、適切な分子量の活性抗菌ペプチドが存在し、そして画 分76〜78に濃縮されたことを示す。 次に、BioGel P10カラムからの画分76〜78をプールし、そして1×25cmのVyda c 218 TP1010カラム上て勾配(緩衝液Aは、0.1% TFA;緩衝液Bは、アセトニト リルに溶かした0.1% TFA)を用いてクロマトグラフィーにかけた。アセトニトリ ル濃度の増加は、1分間当たり1%であった。結果を280nmおよび225nmにおける 吸光度によって評価し、図3に示す。図において、本明細書中に示される3つの ペプチドに対応するピークに名称を付けた。この図はまた、プールされた画分と 個々のPG種とからなる出発混合物を含み、クマシーブルーで染色した酸−尿素PA GEゲルの結果を示す挿入図を含む。これらは、挿入図中でM、1、2、および3 と名付けられている。結果は、3つの異なるタンパク質の存在をはっきりと示し ている。 単離されたタンパク質を3つの別々の方法、すなわちEdman分解法、キモトリ プシン分解法、および高速原子衝撃質量分析法を用いてアミノ酸分析を行った。 「プロテグリン(protegrin)」と名付けられたペプチドは、次のようなアミノ酸 配列を有することが示される: そしてC末端は、アミド化されている。 単離したペプチドのアミド化状態を、PG-3を遊離のカルボキシル形態およびカ ルボキシアミド化形態の両方に合成することによって確立した。次いで、これら の合成ペプチドを、AU-PAGEを用いて、そしてさらに逆相HPLCを用いて単離したP G-3と比較した。どちらの場合でも、天然の産生物は、合成アミド化形態と一緒 に共移動した。 単離したプロテグリンのジスルフィド結合の場所もまた、PG-2をモデルとして 用いて研究した。測定は、酵素分解(キモトリプシン、続いてサーモリシン)を 連続的に用い、得られたフラグメントに関してLC-ESI-MSを用いる直接分析によ って行った。これらの分析結果は、2つの分子内ジスルフィド結合がC6−C15 およびC8−C13であることを示した。これらの位置でのジスルフィドの場所に よると、プロテグリン分子は、全体のコンホメーションにおいてタキプレシン(t achyplesin)と同様の逆平行のβシートとして存在するようである。 上記の抗菌性タンパク質は、デフェンシン(defensin)がウサギ顆粒球中の総タ ンパク質の15%より多くを構成する対応する粗抽出物中のウサギデフェンシンよ りもかなり低い濃度で初めの抽出物中に存在する。精製の種々の段階でAU-PAGE 分析法を用いると、ペプチドは、粗抽出物中ではごく僅かに見えるだけであるが 、一方、ウサギ顆粒球の対応する粗抽出物は、はっきりとデフェンシンの存在を 示す。本発明のペプチドは、限外濾過工程の後にのみはっきりとわかるようにな る。 上記に構造を示したプロテグリンが、PG-3の位置4〜13のデカペプチド領域中 のウサギデフェンシンNP-3aの1〜10残基に対応するデカペプチド領域に対して 配列相同性を示すので、プロテグリン、特にPG-3は、副腎皮質細胞(adrenocyte) によるACTH介在性ステロイド合成と競合的に拮抗し得る点においてデフェンシン NP-3aの特性を共有し得る。この特性は、「コルチコスタシス(corticostasis)」 と呼ばれ、インビボで用いられる場合、抗感染剤としてプロテグリンの効力に影 響を及ぼし得る。 実施例2 抗菌活性 実施例1に記載されたアガロースゲルにおける放射状拡散アッセイを用いて、 精製プロテグリンの活性もまたテストした。図4a、4b、および4cは、上記の単位 による3つのテスト生物に対する結果を示す。ウサギデフェンシン(NP-1)および ヒトデフェンシン(HNP-1)をコントロールとして用いた。 図4aは、PG-1およびPG-3がE.coli ML-35Pに対してHNP-1よりは効果的であり、 そしてNP-1よりもほんのわずか効果が劣ることを示す。図4bに示されるように、 PG-1およびPG-3はまた、Listeria monocytogenes EGD株に対しても効果的である 。図4cでは、PG-1およびPG-3はまた、Candida albicansに対しても効果的である ことが示された。一般に、これらのペプチドは、体重を基準とした場合には、ウ サギデフェンシンNP-1とほぼ同じくらい効果的であり、そしてHNP-1よりも効果 的である。全ての場合において、PG-2もまた、3つのテストされた生物に対して 効果的であったが、他の2つのペプチドほど活性ではなかった。 上記の生物の増殖を阻害するその活性に加えて、本発明のPG-1は、Staphyloco ccus aureus(図を参照のこと)およびK.pneumoneae 270(図)の増殖を阻害す ることが直接的に示された。コントロールとして用いたHNP-1は、S.aureusに対 して効果が劣り、そしてK.pneumoneaeに対してはほとんど全く効果がなかった。 本発明のプロテグリンはまた、種々の他の生物に対してテストされ、そして広 いスペクトル活性を示す。後の実施例9に記載されるように、STDに関連した微 生物の増殖または感染の阻害におけるそれらの効果に加えて、このプロテグリン は、上記で試験された微生物に加え、以下の微生物に対しても強い活性を示す: Pseudomonas aeruginosa、Klebsiella pneumoniae、Salmonella typhimurium、S taphylococcus aureus、Histoplasma capsulatum、Myobacterium avium-intrace llulare、およびMycobacterium tuberculosis。このプロテグリンは、Vibrio vu lnificusに対して並の活性しか示さず、そしてVibrio choleraeおよびBorrelia burgdorferiに対しては不活性であった。 実施例3 特定の条件下での活性の保持 本発明の化合物の抗菌活性は、上記のようにテストしたが、100μMのNaClの条 件下で、かつ90%ウシ胎児血清の存在下で行った。図5aおよび5bは、PG-1および PG-3がそれぞれC.albicansおよびE.coliに関して100mMのNaClの存在下でもそ れらの活性を保持することを示す。NP-1もHNP-1もどちらもこの特性を有さない 。図5cは、90%ウシ胎児血清存在下ではNP-1およびNHP-2はC.albicansを不活化 する能力を失うが、PG-3による不活性化は保持されることを示す。 従って、本発明のプロテグリンは、アイケア製品において使用するのに適切な 等張性のホウ酸溶液を含む有用な生理学的条件下で、それらの抗菌特性を保持す る。 さらに、10mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)および1:100希釈のトリプチカ ーゼ大豆ブロスのみを含む下敷き層ゲルにおいて、E.coli ML-35(血清感受性 )に対する活性に関して2.5%正常ヒト血清(このE.coli株の溶菌濃度より低い )の存在下および非存在下の両方で、合成PG-1をテストした。血清存在下では、 最少殺細菌濃度は、約1.0μg/mlから約0.1μg/mlに低下した。このタイプの効果 は、カテプシン(cathepsin)Gの線状フラグメントまたはデフェンシンHNP-1のい ずれに関しても観察されなかった。 同様に、C.albicansを標的生物として用いて、10%正常ヒト血清と共におよび なしで10mMリン酸ナトリウムによって下敷き層を調製した。最少殺真菌濃度は、 血清非存在下での約1.3μg/mlから血清存在下での0.14μg/mlに低下した。この 濃度での血清自体は、C.albicansに影響を及ぼさなかった。 従って、プロテグリンの作用は血清の存在によって阻害されるだけでなく、そ れによって促進もされる。同様の結果がL.monocytogenesを標的生物として用い ても得られた。 プロテグリンPG-1およびPG-3を、0.5μg/mlペプシンと共にpH2.0で4時間イン キュベートし、次いで中和した。C.albicans、E.coliおよびL.monocytogenes に対する残った抗菌活性を評価し、そして十分に保持されていることを見出した 。同様の実験により、これらの化合物は、ヒト白血球エラスターゼ(elastase)ま たはヒト白血球カテプシンGによって分解されず、たとえ高濃度のこれらの酵素 に曝されたり、pHが蛋白分解活性に良好な7.0〜8.0であっても、分解されないこ とが示される。さらに、合成PG-3アミドおよび合成PG-3酸をオートクレーブし、 そしてE.coli、L.monocytogenesおよびC.albicansに対する抗菌活性をテスト した;全ての場合において、完全な抗菌活性が保持されていた。これらの化合物 の プロテアーゼ分解およびオートクレーブに対する安定性は、ジスルフィド結合の 存在によって高めることができる。 実施例4 エンドトキシンへの結合能 本発明のプロテグリンを、それらがグラム陰性細菌E.coli 0.55B5株の脂質多 糖(LPS)に結合する能力に関してテストした。アッセイは、テスト化合物の存在 下および非存在下で行われたエンドトキシンに対するカブトガニアメーバ様細胞 溶解産物(Limulus amebocyte lysate)(LAL)テストであった。このテストは、Sig ma Technical Bulletin No.210(1992年12月改訂、Sigma Chemical Company、St .Louis、MOから発行)に記載された手順を用いて行った。 LALテストは、LPSが市販の試薬E-ToxateTM中でのゲル化に影響を及ぼす能力に 基づいている。このE-ToxateTMは、カブトガニ(Horseshoe Crab)Limulus polyph emusの循環するアメーバ様細胞の溶解産物から調製される。専門雑誌に記載され ているように、微量のLPSに曝された場合、この溶解産物はその不透明度および 粘度を増加させ、そしてエンドトキシンの濃度に応じてゲル化し得る。専門雑誌 は、続いて、そのメカニズムが哺乳動物の血液の凝固に類似しているように見え 、そしてカルシウムイオン存在下でLPSによりトリプシン様プレ凝固酵素を活性 化し、次いで凝固可能なタンパク質を産生させるためにタンパク分解による「コ アギュロゲン(coagulogen)」を酵素的に改変する工程を含むことを推測している 。これらの工程は、生物学的活性または分子の「発熱性(pyrogenic)」部分に制 約されると考えられている。解毒されたLPS(またはエンドトキシン)は、LALテ ストで陰性を示すことが先に示された。 テスト化合物を最終容量0.2ml中に0.25μg〜10μgの種々の濃度で用い、そし てテスト混合物は最終濃度0.05エンドトキシン単位/mlのLPSおよび同じ濃度のE -ToxateTMを含んだ。このテスト化合物を、0.2mlのE-ToxateTMを添加した後、最 終容量にE-ToxateTMを加える前にLPSと一緒に15分間インキュベートした。次い で、試験管を37℃で30分間インキュベートし、そしてゲルの形成について試験し た。 単離した天然プロテグリン(nPG)および合成的に調製されたプロテグリン(sPG) の両方をテストした。sPGをC末端にカルボキシル基を用いるか、またはアミド 化されたC末端を用いて調製した。nPGは、C末端でアミド化した。6つの異な るウサギデフェンシン(NP)および4つの天然ヒトデフェンシン(HNP)もまたテス トした。結果を表1に示す。 結果から分かるように、全てのプロテグリンは、合成も天然もどちらも、そし てアミド化形態も非アミド化形態もどちらも、LPSに十分に結合して、2.5μg/0. 2mlという低い濃度でいかなる実質的なゲル形成も妨げることができる。nPG-1お よびnPG-2は、やや低い濃度で効果的である。プロテグリンは、実質的に、NPま たはHNPテスト化合物より効果的である;これらのコントロールの中で最も効果 的なものは、NP-3aであり、そのペプチドの一次配列は、プロテグリンの一次配 列に最も密接に似ている。 追跡実験では、LPSの濃度は、0.05〜0.25エンドトキシン単位(E.U.)まで変わ り、そして合成PG-3アミドをテスト化合物として用いた。結果を表2に示す。 これらの結果は、ゲル化の阻害は、LPS濃度の上昇によって克服できるので、 ゲル化酵素カスケードによる妨害というよりも、むしろLPSとの相互作用がゲル 化の欠如の原因であることを示している。 実施例5 線状化形態の活性 ジスルフィド結合をスルフヒドリル基に変換するための還元剤を用いて、nPG- 1およびnPG-3を線状化形態に変換した。次いで、それをヨードアセトアミドでア ルキル化することにより安定化させた。 次に、標準的なLALアッセイにおいて、環状および線状の両方のPG-1およびPG- 3がゲル化を阻害する能力を、実施例4に記載のように評価し、そして結果を表 3に示す。 これらの結果は、プロテグリンの線状化形態および環状形態が、ゲル化の阻害 およびエンドトキシンへの結合を等しく行い得ることを示している。 線状化形態の抗菌活性を天然プロテグリンの抗菌活性とも比較した。テストし たプロテグリンの線状形態および環状形態の両方とも、抗菌剤としてのこれらの ペプチドの効力は、標的生物の性質およびテスト条件に依存するが、抗菌活性を 示し続ける。天然PG-1およびその線状化形態(cam-PG-1)、ならびにPG-3およびそ の線状化形態(cam-PG-3)の抗菌活性を、Lehrer,R.I.ら、J Immunol Meth(1991 )137:167-173によって記載されるように、実施例1に述べた手順に従ってテス トした。結果を図6a〜6fに示す。 図6aおよび6bは、10mMのリン酸-クエン酸緩衝液(pH6.5)(図6a)中の、または 100mM NaClを加えたこの緩衝液の存在下(図6b)のいずれかにおいて、E.coli ML-35Pに関して、20μg/ml〜125μg/mlの濃度範囲のこれらのペプチドの抗菌活 性を示す。プロテグリンは両方ともこの生物に関して強い抗菌活性を示した;線 状形態は緩衝液のみが存在する場合、環状形態より僅かに効力が優れていた;一 方、等張条件下では、環状形態の方が線状形態よりも効力が優れていた。 図6cおよび6dは、L.monocytogenesに関する抗菌効果を示す。図6cでは、上記 の緩衝液のみが用いられ、プロテグリンの環状形態および線状化形態の両方とも 強い抗菌活性を示し、そして両方ともテストした濃度範囲(20μg/ml〜125μg/m l)に亘ってほぼ等しい効力であった。 図6dは、100mM NaClを加えたこの緩衝液の存在下で同じ濃度範囲に亘ってL.mo nocytogenesに関する効果を示す。環状形態は、僅かに強い濃度依存性によって 強い抗菌活性を保持していた。線状化は、高濃度ではなお抗菌効果を示し得るが 、 活性をかなり低下させるようであった。 酵母C.albicansをテストし、その結果を図6eおよび6fに示す。図6eは、これら のプロテグリンのすべての形態が、10mMリン酸緩衝液のみの存在下でテストされ た場合には上記濃度範囲に亘って用量依存的に抗菌性であるが、線状化ペプチド は、非常に僅かに効力が劣ることを示す。図6fは、100mM NaClを加えた緩衝液の 存在下で行われた同じアッセイの結果を示す。環状形態がほぼ同じレベルの抗菌 効果を保持するのに対し、線状化形態の活性は大きく減少し、その結果プロテグ リン濃度が100μg/mlより低い濃度であると実質的に抗菌効果は見られなかった 。しかし、130μg/mlより高い濃度では、中程度の抗菌効果が観察された。 従って、プロテグリンの環状化形態および線状化形態は両方とも、標的微生物 および使用条件に依存して、抗菌活性を有する。 実施例6 眼の処置に適切な条件下での抗菌活性 コンタクトレンズ溶液は、典型的には、ホウ酸緩衝化生理食塩水によって処方 され、そしてさらにEDTAを含み得るか含み得ない。合成PG-3アミドおよび合成PG 酸の形態のプロテグリンを一般に実施例1に記載のアッセイにおいてテストした が、ここで、下敷きゲルは全て、25mMホウ酸緩衝液(pH7.4)、1%(v/v)トリプト カーゼ大豆ブロス(0.3μg/ml TSBパウダー)および1%アガロースを含む。添加物 は、100mM NaCl、1mM EDTAまたはそれらの組み合わせのいずれかを含んだ。コン トロールとして用いた他のテスト化合物は、デフェンシンNP-1およびリゾチーム であった。用量応答曲線を決定した。 表4は、種々のテスト化合物のμg/ml単位の推定の最少殺菌濃度を示す。 表に示されるように、プロテグリンは、25mMリン酸緩衝液中よりも25mMホウ酸 緩衝化生理食塩水中の方がやや活性が劣るが、抗菌活性は、生理食塩水の添加に よって増大し、そして1mM EDTAによって適度に増大する。 同様のテストを標的生物としてCandida albicansを用いて行い、結果を表5に 示す。表5もまた最少殺真菌濃度の推定値を示す。 表6は、L.monocytogenesを標的として用いて行われた同様の実験の結果を示 す。 示される結果は、これらの化合物が、アイケア製品に適切な条件に典型的に関 連する条件下でそれらの抗菌効果を及ぼし得るということを示す。 実施例7 cDNAクローンおよび新規なプロテグリンをコードするcDNAの回収 cDNAの生成およびPCR増幅 グアニジニウムチオシアネートを用いて、若い赤色Durocブタの骨髄細胞から 全RNAを抽出した。1μgの全RNAを用いて、20pmolのオリゴ(dT)プライマーおよ び200Uのモロニーネズミ白血病ウイルス(M-MLV)逆転写酵素(Clontech Laborator y、Palo Alto、CA)によって、総反応容量20μlにてcDNAの第1鎖を合成した。2 つのPCRプライマーを調製した。センス鎖プライマー(5'-GTCGGAATTCATGGAGACCCA GAG(AまたはG)GCCAG-3')は、PG-2およびPR-39 cDNAの5'領域に対応し、EcoRI制 限部位を含んでいた。アンチセンス鎖プライマー(5'-GTCGTCTAGA(CまたはG)GTTT CACAAGAATTTATTT-3')は、PG-2およびPR-39 cDNAの3'末端に相補的であり、それ らのすぐ後にポリAテールを有し、そしてXbal制限部位を含んでいた。1/10容量 の上記ブタのcDNAを鋳型とし、25pmolのプライマーおよび2.5UのAmpliTaq DNAポ リメラーゼ(Perkin Elmer-Cetus)を用いて、PCRを50μl容量で行った。反応は、 1サイクル当たり1分間の変性(94℃)およびアニーリング(60℃)工程および2分間 の伸長工程(72℃)を、30サイクル行った。 cDNAクローニングおよび配列決定。増幅されたcDNAを予備的な(preparative) アガロース電気泳動によって分画し、そしてエチジウムブロマイドで染色した。 主要な画分を切り出し、EcoRIおよびXbaIエンドヌクレアーゼ(New England Biol abs、Beverly、MA)によって切断し、M13mp18バクテリオファージベクター内にサ ブクローニングし、そしてE.coli XL1-Blue MRF'コンピテント細胞(Stratagene 、La Jolla、CA)内に形質転換した。DNA配列決定をキット(U.S.Biochemical C orp.、Cleveland、OH)を用いて行った。ヌクレオチドおよびタンパク質の配列は 、PC-GENE(Intelligenetics、Palo Alto、CA)によって分析した。 ノーザンブロット。10μgの全RNAを50%ホルムアミド中で変性させ、0.62Mの ホルムアミド中で1%アガロースゲルによる電気泳動によって分離し、そしてGen eScreen Plusメンブラン(DuPont、Boston、MA)上にキャピラリーで移すことによ ってブロッティングした。このメンブランを80℃で2時間ベーキングし、そして 迅速ハイブリダイゼーション緩衝液(Amersham、Arlington Height、IL)中で32P 標識化プローブとハイブリダイズさせた。 種々のプロテグリンをコードする種々のクローンの配列決定の結果を図7にま とめる。プロテグリンPG-1、PG-3およびPG-4のcDNA配列は、先にPG-2に関してSt orici,P.ら、Biochem Biophys Res Comm(1993)196:1363-1368によって示され た691塩基を含む。このcDNAは、すべてのプロテグリンに関して同一であると思 われる110個のアミノ酸をコードする上流配列を示す。特性のほんの僅かなさら なる差異を図7に示す。 この分析は、式(1)のアミノ酸配列(ここで、A10は、小さなアミノ酸でありそ してA11は、疎水性アミノ酸である)を有するさらなるプロテグリンの存在を示 し、このプロテグリンは、これらの残基が塩基性である既知のプロテグリンとは 区別される。従って、PG-4のアミノ酸配列は、RGGRLCYCRGWICFCVGRGであり、こ こで、N末端の1、2、または3個のアミノ酸は、欠失され得る。 図8は、ブタ白血球においてこれまでに見出された4つのプロテグリンのアミ ノ酸配列の比較を示す。1〜3、5〜9、13および15〜16位に完全な相同性がある。 逆転写されたブタ骨細胞RNAを、PG-2および別のカテリン(cathelin)関連ペプ チド、すなわちPR-39(Agerbeth Bら、Eur J Biochem(1991)202:849-854; Stor ici,P.ら、Biochem Biophys Res Com(1993)186:1058-1065)の5'末端に対応す る上流プライマー、およびポリA領域の直前にある領域にマッチする下流プライ マーを用いて増幅することによって、さらなるクローンを得た。得られた約0.7k bのPCR産物をM13mp18内にサブクローニングし、そして組換えプラークを精製お よび配列決定用に選択した。このようにして、PG-1、PG-3およびPG-4の前駆体に 対する配列を回収した。これらのペプチドは全て、式1の化合物(図7のPG-4に 関して示した)のA1の上流にさらなるアミノ酸配列を含む前駆体をコードするヌ クレオチド配列によってコードされている。 実施例8 エナンチオPG-1の調製 標準的な固相技術を用いて、PG-1のアミノ酸配列を有するプロテグリン(全て のアミノ酸はD型である)を調製した。この形態のプロテグリンを、プロテアー ゼの非存在下または存在下で、そうでなければ実施例1で述べたアガロースゲル における放射状拡散アッセイに関して記載したように、E.coli、L.monocytoge nes、C.albicansおよび他の微生物に対してテストした。結果を図9a〜9gに示す 。 図9aは、プロテアーゼ非存在下では、天然PG-1およびエナンチオPG-1の両方と もE.coliの生育の阻害に等しく効果的であることを示す。図9bは、トリプシン もキモトリプシンもいずれもエネンチオPG-1の抗菌効果を阻害しないことを示す 。図9cは、これらのタンパク質分解酵素の存在下では天然PG-1がL.monocytogen esの生育を阻害する能力は逆に作用するが、図9dに示されるように、これらのプ ロテアーゼ非存在下ではPG-1がエナンチオPG-1と同等に活性であることを示す。 実施例9 STD病原体に対するプロテグリンの活性 表7は、STD病原体の生育に対するプロテグリンPG-1の活性とデフェンシンHNP -1の活性との比較をまとめたものである。これらの結果において、「活性」とは 、ペプチドが10μg/mlより低くても効果的であったということを意味する;中程 度に活性とは、10〜25μg/mlで活性であったことを示す;そして僅かに活性とは 、 25〜50μg/mlで活性であったことを示す。50〜200μg/mlで効果が得られない場 合には、その化合物は不活性であるとみなした。 Chlamydia trachomatis STDに関連する他の細菌とは異なり、Chlamydiaは、代謝活性と二分裂に細胞内 生育環境を必要とする。生活環は、以下の通りである:挙動がやや胞子様である 代謝的に不活性な粒子である細胞外形態があり、基本小体(elementary body)(EB )と言われる。このEBは、宿主細胞に付着して、そして摂取されて、しばしば「 封入体(inclusion)」と呼ばれる内部液胞空間を形成する。この細菌は、繊細な 網様体(reticulate body)(RB)を再編成する。この網様体は、非感染性であるが 代謝的に活性であり、そして48〜72時間に亘ってEB状態への再構成を受ける。次 いで、このEBを細胞から放出する。ペプチドグリカン層よりむしろ、Chlamydia は、EB期における保護のためにシステインリッチなタンパク質中に複数のジスル フィド結合を含む。 本発明のプロテグリンを、Clarke,L.M.のClinical Microbiology Procedures Handbook II (1992)、Isenberg,H.T.編、Am.Soc.Microbiol.Washington、D.C .;8.0.1頁〜8.24.3.9頁に記載された臨床標本に関する「ゴールドスタンダー ド」クラミジア培養システムを用いて、それらのChlamydiaに対する抗菌活性に 関してテストした。簡潔に言うと、10%ウシ胎児血清(FES)を有するシクロヘキ シミドEMEM中のMcCoy細胞(マウス細胞系)を宿主として用いる。クラミジアの 接種前に、維持培地を細胞層を破壊することなく吸引し、そして細胞層を標準バ イアル中のカバーガラス上で維持する。次いで、各バイアルに100〜300μLの接 種物を接種し、そして3500×gで20℃にて1時間遠心分離する。次いで、流体を吸 引し、そして1mlのEMEMを添加する。バイアルにふたをして、37℃で48時間イン キュベートする。48時間後、再び培地を吸引し、そしてカバーガラスをPBSで2回 リンスし、そして300μLのEtOHで10分間固定した。このEtOHを吸引し、そしてバ イアルを乾燥させる;次いで、30μLのSyva Microtrakモノクローナル抗体を加 えた1滴のPBSをChlamydiaの主要な外膜タンパク質に染色のために添加する。37 ℃で30分間インキュベートした後、細胞を蒸留水で洗浄し、そして明るいアップ ルグリーンで染色される細胞質液胞(cytoplasmic vacuoles)として容易に認識さ れる封入体に関して試験した。それらは、標準細菌培養培地上の遊離の生細菌の コロニーと同等なものを示す。 以下に行われるアッセイにおいて、Kuo,C.C.ら、Nongynococcal Urethritis a nd Related Infections (1977)、Taylor-Robinson,D.ら編、Am.Soc.Microbiol .Washington,D.C.、322頁〜326頁によって記載されるC.trachomatis血液型亜 型(serovar)L2(L2/434Bu)を用いた。この接種物(seed)を、L929マウス繊維芽細 胞中の超音波処理された培養物から調製し、そして部分的に遠心分離によって精 製する。宿主タンパク質がなお接種物アリコート中に存在しているので、各接種 物バッチを系列10倍希釈で2×10-9まで希釈することにより調製時の力価を測定 した。9.2×106 IFU/mlを含む接種物を37℃で素早く解凍し、そして室温でのプ レインキュベーションの後、約200のIFUを産生し、そしてバックグラウンドの真 核生物タンパク質を希釈するために、ショ糖/リン酸塩/グリシンによって10-2 まで希釈する。 最初のアッセイにおいて、テストされるペプチドは、0.01%の氷酢酸の保存溶 液として調製した。100μLの希釈クラミジア接種物を1.5ml用エッペンドルフチ ューブに分注し、そして1チューブ当たり200μLの抗生物質ペプチドを添加した 。 保存ペプチド(およびコントロール)のアリコートを接種物と一緒に室温で1時 間、2時間、および4時間インキュベートした。各インキュベーション期間の終了 約10分前に、標準接種および培養の準備のために維持培地をMcCoyバイアルから 吸引した。次いで、培養をこのペプチドの存在下および非存在下で行った;いく つかの場合において、このペプチドは、前培養インキュベーションに加えて、培 養培地における最終濃度まで添加された。このテストは、顕微鏡で評価した。 1回の添加当たり50μgのプロテグリンを用いた結果は、劇的であった。コン トロール培養では、ペプチドは添加せず、222〜460の封入体が計数された。プロ テグリンを、Chlamydia接種物を細胞に添加する前、または添加の前と後の両方 、に添加した場合の全てのプロトコルにおいて、封入体は見出されなかった。同 様な結果が20μgのタキプレシンの添加物についても得られた。デフェンシンNP- 1およびHNP-1の保護的効果は劣っていた。要約すると、テストしたプロテグリン は、Chlamydiaに対して抗菌性であることを示す。 次の一連の実験では、種々の濃度のプロテグリン(1μg、12.5μg、25μgおよ び50μg)を2時間のプレインキュベーションに用いた。12.5μgという低い濃度 は、封入体の数を0に減少させた。1μg/mlという濃度においてさえ、封入体の数 は、約110から約30に劇的に減少した。 次のセットの実験では、血清の存在の効果をテストした。Chlamydia接種物を1 0%FBSと共にあるいはなしで、さらに25μgのプロテグリンと共にあるいはなし で2時間プレインキュベートした。プロテグリンは、血清が存在しても存在しな くてもどちらでも非常に効果的であったが、ヒトデフェンシンHNP-2をコントロ ールとして用いると血清の非存在下では適度に効果的であるが、血清の存在下で は、ほんの僅かに効果的であった。 クラミジア培養の開始1時間後、すなわち遠心分離および最後の培地混合の後 、および48時間の培養期間の最初の1時間後に25μgのプロテグリンを添加したほ かは、この実験を繰り返した。プロテグリンは、封入体の数を未処理のコントロ ールから約57%減少させたが、HNP-2は、完全に不活性であった。最後に、プロ テグリン(25μg)をクラミジア接種物に添加し、次いで混合物をすぐに培養し た。この場合、プレインキュベーションおよび1時間の感染後ギャップが無くて も、 プロテグリンは血清が存在しても存在しなくても最小限効果的であった。 血清の効果は、特に重要である。なぜなら、Chlamydia感染との戦いにおいて 効果的な局所剤のため、それは、血清の存在下で作用しなければならないからで ある。 さらに、プロテグリンの効力について評価するのに用いられ得るChlamydia感 染に関するいくつかのマウスをベースにしたモデルがある。これらのモデルとし ては、Patton,D.L.ら、Chlamydial Infections(1990)Bowie,W.R.ら編、Cambri dge University Press NY 223-231頁;Swenson,C.E.ら、J.Infect.Dis.(1983 )1101-1107頁、およびBarron,A.L.ら、J.Infect.Dis.(1981)143:63-66によ って記載されたモデルが挙げられる。Neisseria gonorrhoeae より詳細には、プロテグリンがN.gonorrhoeaeを阻害する能力を、Miyasakiら 、Antimicrob Agent Chemother(1993)37:2710-2715の方法の改変法によってテ ストした。FA 19株およびF 62株の線毛化されていない透明な変異株(nonpiliate d transparent variants)を、グルコースおよび鉄の補足物を含むGCB寒天プレー ト上で37℃で3.8% V/V CO2下で一晩増殖させた。これらの株をアッセイの適応 性に関して選択した。 一晩生育させたものを寒天プレートから取り出し、補足物および重炭酸ナトリ ウムを含むGCBブロス中に懸濁し、そして37℃で振盪しながら、対数期半ばまで 増殖させる。培養物をGCBブロスで1:100に希釈して約106 CFU/mlとし、そして系 列希釈物をGCB寒天上に接種する。 ペプチドを0.01% v/vの酢酸に溶解して1mg/mlの保存溶液を得、そして系列希 釈する。10μlの各希釈物を90μlの希釈細菌を含む滅菌ポリスチレンチューブに に加え、そしてチューブを37℃で45分間振盪する。内容物を1:10に系列希釈し、 そしてGCB寒天プレート上に接種して、CO2インキュベーター中でインキュベート する。CFUを24時間後に計数し、そして殺菌活性の対数を計算する。 天然PG-1、合成PG-1、合成PG-3アミドおよびアミド化されていない合成PG-3の 全ては、このアッセイにおいて1ml当たりのCFUを5対数以上減少させた。天然PG- 2(16個のアミノ酸を含む)は、2.6倍減少した。 さらに、エナンチオPG-1、単一ジスルフィドPG-1(C6-C15)、および単一スルフ ィドPG-1(C8-C13)は、このアッセイにおいて、CFU/mlで5倍対数以上減少した。Treponema pallidum 梅毒の病因因子であるこの生物に対する殺菌活性もまたテストした。ペプチド を90μlの非加熱の正常ウサギ血清中の1.758μgから56.25μgの一連の濃度で評 価した。血清は、スピロヘータをインキュベーション中に生存させるために養分 として働くだけでなく、補体の供給源をも提供した。約5×107/μlの生物を含む 10μlのT.pallidumの懸濁物を各チューブに加え、そして適切なペプチドを含む 混合物を34℃で95%N2および5%CO2下でインキュベートした。時間0(インキュ ベーションの直前)、4時間および16時間の時点で、25個のランダムに選択した 生物を運動性の有無に関して試験した。50%が動かなくなるエンドポイント(IE5 0 )を計算して、スピロヘータの50%が動かなくなるのに必要な濃度を示した。PG -1の存在下では、0および4時間の時点でのIE50は、それぞれ2.717μgおよび<1. 758μgであった。タキプレシンのIE50は、0および4時間の時点で5.231μgおよび 2.539μgであった。このことは、運動性を失わせる能力をほとんど示さなかった HNPおよびNP調製物とは対照的であった。単純ヘルペスウイルス 2%ウシ胎児血清を含む最少必須培地(MEM)中で生育されたVERO細胞中で調製さ れた保存ウイルスを用いて、HSV 1 MacIntyre株、10個の臨床HSV 1単離株のプー ル、HSV-2G、および10個の臨床HSV 2単離株のプール(これらは全て3μMのアシ クロビル(acyclovir)に対して感受性である)に対する種々のペプチドの効果を テストした。2つの繊維芽細胞株、ヒトW138およびウマCCL57を標的として用い、 そして直接ウイルス中和および遅延ペプチド添加によってテストを行った。 直接中和フォーマットでは、ウイルスを組織培養単層に添加する前に、ペプチ ドと共にウイルスを90分間プレインキュベートした。遅延ペプチド添加フォーマ ットでは、ウイルスを添加し、そして標的細胞に吸着させるため50分間おき、次 いで単層を洗浄してペプチドを90分間添加した。最後に、単層を洗浄してペプチ ドを除き、そして細胞をペプチドを含まないMEMによって養分を与え、そして非 処理の感染単層が4+の細胞変性効果(CPE)を示すまで培養した(約60時間)。 抗ウイルス活性は、両方のフォーマットにおいて見られたが、遅延ペプチド添 加モードの方がより著しかった。直接中和フォーマットにおけるW138およびCCL5 7細胞を用いて行った実験では、PG-1は、50μg/mlおよび25μg/mlの濃度では、H SV-2GがCPEを引き起こすのを完全に妨げたが、これらの濃度は4+のCPEを生じ るHSV-1に対しては何の防御も与えなかった。 遅延ペプチド添加フォーマットでは、PG-1は、35μg/mlおよび50μg/mlでは、 HSV-2GによるCPEを完全に妨げ、そしてそれはまた、どちらの濃度でも臨床HSV-2 プールに対して十分に防御した。 従って、PG-1は、たとえウイルスが細胞培養物中に導入されてから60分後にな ってようやくペプチドが添加されたとしても、ヒトおよび動物の細胞をHSV-2の 研究室株および臨床株による感染から防御した。Trichomonas vaginallis Trichomonas vaginallis C1株(ATCC 30001)を、Gorrell,T.E.ら、Carlsberg R es Comm (1984)49:259-268によって記載されるように生育させた。RPMI+1%熱 活性化ウシ胎児血清中で行われる実験において、50μg/mlのPG-1に曝した後数分 以内にT.vaginallis(これまでは活発に運動していた)は動かなくなった。その 後間もなく、この生物は、トリパンブルーに対して透過性となり、そしてその後 15〜30分に亘って溶解した。予想したように、このような生物は、それらの通常 の生育培地(Diamond培地)に導入されると生育しなかった。25μg/mlのPG-3に曝 された生物は、運動性を保持していた。 T.vaginallisの2つの高度にメトロニダゾール耐性の臨床単離株、すなわちMR 株およびTV株の初期の研究は、両方とも、C8−C13およびC6−C15の単一ジスルフ ィドを含むPG-1およびエナンチオPG-1に対して100および50μg/mlの濃度で感受 性であることを示した。 実施例10 抗レトロウイルス活性 合成および天然のPG-1の両方ならびに天然PG-2を、HIV株に対する抗ウイルス 活性に関して、Miles,S.A.ら、Blood(1991)78:3200-3208に記載の方法を用い てテストした。簡単に言うと、単核細胞画分をアメリカ赤十字社の正常ドナーの 白血球パック(leukopac)から、Ficoll-hypaque密度勾配を用いて回収する。単核 細胞を、20%ウシ胎児血清、ファンギゾン(fungizone)を含む1%ペニシリン(pen n)/ストレプトマイシン(strep)および0.5%のPHAを含むRPMI 1640培地中に1ml当 たり1×106細胞で再懸濁し、そして37℃で5% CO2中で24時間インキュベートし た。細胞を遠心分離し、洗浄し、そして生育培地中で24時間増殖させた。 非研究室適合性(non-laboratory adapted)のクローン化されたHIVJR-CSFおよ びHIVJR-FLを、上記のように調製されたヒト末梢血単核細胞内にエレクトロポレ ーションした。力価を決定し、そして一般に、1細胞当たり約4,000感染単位の感 染多重度(multiplicities of infection)(MOI)を用いた(これは、上清中1ml当 たり25〜40pg HIV p24抗原に相当する)。 このアッセイにおいて、上記のように調製された保存HIVを正確なMOIにまで希 釈し、そしてPBMを1ml当たり2×106の濃度で24ウェルのプレートに添加する。総 容量1μlを各ウェルに加える。テストされるペプチドを成長培地に添加し、最終 的に所望の濃度を達成する。次いで、適切な数のMOIを添加する。ウイルス増殖 をアッセイするために、200μlの上清を第3日目および第7日目に取り出し、そ して市販のアッセイ(Coulter Immunology、Hialeah、Florida)を用いてp24抗原 の濃度を決定する。コントロールとしては、細胞のみ、5μg/mlのペプチドを加 えた細胞、ペプチドではなくてウイルスを有する細胞、および10-5M〜10-8MのAZ Tの存在下でのウイルスを有する細胞を含むウェルが2組ずつある。 このアッセイを用いて、天然および合成のPG-1は両方とも、1〜5μg/mlの間の 濃度では完全にHIV感染を阻害することが示された;IC90は、<5μg/mlであった 。次いで、ペプチドの添加の時間を変化させた。ウイルスの添加の前、ウイルス の添加の時点、または感染の2時間後に2時間前処理された細胞は、ペプチドに 対して抗ウイルス活性を示した。しかし、PG-1を感染の24時間後に添加した場合 、 抗ウイルス活性は無かった。 さらに、PG-2は、同様の活性を示すが、約5倍低いレベルである。ヒトデフェ ンシンおよびウサギデフェンシンのような別の抗生物質は、このアッセイにおい て強力な活性を欠いていた。結果は、非研究室適合性(non-laboratory adapted) 単離株であるHIVJR-CSFおよびHIVJR-FLの両方に対しても同様であった(Koyanagi ,Y.Sら、Science(1987)236:819-822)。 プロテグリンは、他のレトロウイルスに関しても同様の活性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 38/00 ADY 8517−4H C07K 16/44 ADZ 9637−4B C12P 21/02 C C07K 7/08 ZNA 9358−4B 21/08 7/64 9051−4C A61K 37/02 ADY 16/44 ADX C12N 15/02 ADZ C12P 21/02 ABD 21/08 9162−4B C12N 15/00 C (31)優先権主張番号 08/182,483 (32)優先日 1994年1月13日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/243,879 (32)優先日 1994年5月17日 (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CZ,FI,HU,JP,KP,KR,K Z,LK,LV,MG,MN,MW,NO,NZ,PL ,RO,RU,SD,SK,UA,UZ,VN (72)発明者 ハーウィグ,シルビア エス.エル. アメリカ合衆国 カリフォルニア 91364, ウッドランド ヒルズ,ウッドランド ク レスト ドライブ 21911 (72)発明者 コクリヤコフ,ブラデミアー エヌ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 90036, ロスアンゼルス,エス.カーソン アベニ ュー 435,アパートメント 3ディー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式 およびそのN末端アシル化および/またはC末端アミド化またはエステル化さ れた形態のペプチドであって、これは、必要に応じて-SH安定化された線状形態 またはシステイン架橋された形態のいずれかであり、 ここで、A1およびA9のそれぞれは、独立して塩基性アミノ酸であり; A2およびA3のそれぞれは、独立して、小さなアミノ酸であり; A5、A7、A12、A14、およびA16のそれぞれは、独立して、疎水性アミノ酸であ り; A4およびA10のそれぞれは、独立して、塩基性または小さなアミノ酸であり; A11は、塩基性または疎水性アミノ酸であり; A17は、存在しないか、または存在する場合は小さなアミノ酸であり; A18は、存在しないか、または存在する場合は塩基性アミノ酸であり;あるい は 式(1)の修飾形態、およびそのN末端アシル化および/またはC末端アミド化 またはエステル化された形態であって、ここで、1〜4個のシステインのそれぞ れは独立して疎水性アミノ酸または小さなアミノ酸で置換され、 但し該化合物が、アミド化およびジシステイン架橋形態で式 である場合に、該化合物が精製および単離されることを条件とする、化合物。 2.2個のシスチン架橋を含有する請求項1に記載の化合物であって; および/またはここで、C末端のカルボキシル基が、COOHまたはその塩;COOR 、CONH2、CONHR、およびCONR2(ここで、各Rは独立してヒドロカルビル基(1〜6 C)である)からなる群から選択される式であり; および/またはここで、N末端のアミノ基が、式NH2またはNHCOR(ここで、各R は独立してヒドロカルビル基(1〜6C)である)であり; および/またはここで、A1およびA9のそれぞれが、独立して、R、K、およびH arからなる群から選択され; および/またはここで、A2およびA3のそれぞれが、独立して、G、A、S、お よびTからなる群から選択され; および/またはここで、A4がRまたはGであり; および/またはここで、A5、A14、およびA16のそれぞれが、独立して、I、V 、NLe、L、およびFからなる群から選択され; および/またはここで、A7およびA12のそれぞれが、独立して、I、V、L、W 、Y、およびFからなる群から選択され; および/またはここで、A10およびA11のそれぞれが、独立して、R、G、また はWである、化合物。 3.1個のシスチン架橋を含有する請求項1に記載の化合物であって; および/またはここで、C末端のカルボキシル基が、COOHまたはその塩;COOR 、CONH2、CONHR、およびCONR2(ここで、各Rは独立してヒドロカルビル基(1〜6 C)である)からなる群から選択される式であり; および/またはここで、N末端のアミノ基が、式NH2またはNHCOR(ここで、各R は独立して炭化水素基(1〜6C)である)であり; および/またはここで、A1およびA9のそれぞれが、独立して、R、K、およびH arからなる群から選択され; および/またはここで、A2およびA3のそれぞれが、独立して、G、A、S、お よびTからなる群から選択され; および/またはここで、A4が、RまたはGであり; および/またはここで、A5、A14、およびA16のそれぞれが、独立して、I、V 、NLe、L、およびFからなる群から選択され; および/またはここで、A7およびA12のそれぞれが、独立して、I、V、L、W 、Y、およびFからなる群から選択され; および/またはここで、A10およびA11のそれぞれが、独立して、R、G、また はWである、化合物。 4.線状形態にある請求項1に記載の化合物であって; および/またはここで、C末端のカルボキシル基が、COOHまたはその塩;COOR 、CONH2、CONHR、およびCONR2(ここで、各Rは独立してヒドロカルビル基(1〜6 C)である)からなる群から選択される式であり; および/またはここで、N末端のアミノ基が、式NH2またはNHCOR(ここで、各R は独立してヒドロカルビル基(1〜6C)である)であり; および/またはここで、A1およびA9のそれぞれが、独立して、R、K、およびH arからなる群から選択され; および/またはここで、A2およびA3のそれぞれが、独立して、G、A、S、お よびTからなる群から選択され; および/またはここで、A4がRまたはGであり; および/またはここで、A5、A14、およびA16のそれぞれが、独立して、I,V ,NLe、L、およびFからなる群から選択され; および/またはここで、A7およびA12のそれぞれが、独立して、I、V、L、W 、Y、およびFからなる群から選択され; および/またはここで、A10およびA11のそれぞれが、独立して、R、G、また はWである、化合物。 5.修飾形態にある請求項1に記載の化合物であって; および/またはここで、C末端のカルボキシル基が、COOHまたはその塩;COOR 、CONH2、CONHR、およびCONR2(ここで、各Rは独立してヒドロカルビル基(1〜6 C)である)からなる群から選択される式であり; および/またはここで、N末端のアミノ基が、式NH2またはNHCOR(ここで、各R は独立してヒドロカルビル基(1〜6C)である)であり; および/またはここで、A1およびA9のそれぞれが、独立して、R、K、およびH arからなる群から選択され; および/またはここで、A2およびA3のそれぞれが、独立して、G、A、S、お よびTからなる群から選択され; および/またはここで、A4が、RまたはGであり; および/またはここで、A5、A14、およびA16のそれぞれが、独立して、I、V 、NLe、L、およびFからなる群から選択され; および/またはここで、A7およびA12のそれぞれが、独立して、I、V、L、W 、Y、およびFからなる群から選択され; および/またはここで、A10およびA11のそれぞれが、独立して、R、G、また はWである、化合物。 6.前記シスチン架橋が、C6-C15およびC8-C13で連結する、請求項2に記載の化 合物。 7.前記シスチン架橋が、C6-C15またはC8-C13で連結する、請求項3に記載の化 合物。 8.前記1〜4個のシステインのそれぞれが、G、A、S、T、I、V、または Lに独立して置換される、請求項5に記載の化合物。 9.線状形態またはシスチン架橋形態のいずれかにおいて、 およびそのアミド化された形態 からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。 10.全てのアミノ酸がD型の配置にある、請求項1〜9のいずれかに記載の化 合物。 11.線状化されたまたはシスチン架橋化された形態のいずれかにおいて、式 およびそのN末端アシル化、C末端アミド化またはエステル化された形態の精 製および単離された化合物であって、 ここで各Anは指定した位置で独立してアミノ酸であり、そして該シスチン架橋 化合物が、動物被検体の白血球の溶解物の限外濾過物をクロマトグラフ分離技術 に供し、式(1a)の化合物を含む画分を得、そして式(1a)の該化合物を回収するプ ロセスによって、該白血球から単離可能である、化合物。 12.抗微生物および/または抗ウイルス活性を有する精製および単離された形 態のペプチドであって、PG-1、PG-2、PG-3、またはPG-4をコードするブタ白血球 のDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAによってコードされ る、ペプチド。 13.PG-1、PG-2、PG-3、またはPG-4をコードするブタ白血球のDNAとストリン ジェントな条件下でハイブリダイズする、精製および単離されたDNA。 14.請求項1〜9のいずれかに記載の化合物のアミノ酸配列を有するペプチド の生産に関する組換え発現系であって、発現系が、発現をもたらす制御配列に作 動可能に連結された該ペプチドをコードするヌクレオチド配列を含有する、組換 え発現系。 15.請求項14に記載の発現系を含有するように改変された、組換え宿主細胞 。 16.抗微生物または抗ウイルスペプチド、またはその中間のペプチドを生産す る方法であって、請求項15に記載の改変宿主細胞を該ペプチドが生産される条 件下で培養する工程、および培養物から該ペプチドを回収する工程を包含する、 方法。 17.前記ペプチドのシスチン連結をもたらす工程、および/または該ペプチド のN末端および/またはC末端を修飾する工程をさらに含有する、請求項16に 記載の方法。 18.抗微生物剤または抗ウイルス剤の使用のための薬学的組成物であって、少 なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を混和する請求項1〜12のいずれか に記載の化合物を含有する、薬学的組成物。 19.植物における微生物またはウイルス感染に耐性を与えるために植物または 植物環境に適用する組成物であって、少なくとも1つの環境上許容される希釈剤 と混和する請求項1〜12のいずれかに記載の化合物を含有する、組成物。 20.ウイルスまたは微生物の成長を抑制する方法であって、該ウイルスまたは 微生物の成長を支持する組成物を、該成長を抑制するに有効な量の請求項1〜1 2のいずれかに記載の化合物と接触させる工程を包含する、方法。 21.前記組成物がアイケア製品である、請求項20に記載の方法。 22.性感染症治療における使用のための、請求項1〜12のいずれかに記載の 化合物。 23.グラム陰性細菌のエンドトキシンを不活化する方法であって、該エンドト キシンを、該エンドトキシンを不活化するに有効な量の請求項1〜12のいずれ かに記載の化合物と接触させる工程を包含する、方法。 24.敗血症性ショック治療における使用のための、請求項1〜12のいずれか に記載の化合物。 25.請求項1〜12のいずれかに記載の化合物に特異的に反応する抗体。
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