JPH09502623A - 磁気治療方法及び磁気走査式治療装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、磁気治療方法及び磁気式の治療法のような物理療法の装置に関するものである。この治療法は、人体の全体または一部分を３次元分布の磁場走査により磁束の一時的な貫通を行う磁気作用の適用を伴う。物理療法の装置は、ベッド（１）、ベッドを跨ぐ２個の磁石（２）、機械−電気式の伝動機構（３）及び電気制御機構（４）からなる。この治療または健康管理の効果は、上を向いて横たわっている人体を磁場が走査することで達成され、その間適当に高さが調整され制御パネルにより動かされる２個の磁石が治療を受ける人体に沿って水平に移動する。臨床試験は、本発明が種々の疾患の治療に顕著な効果を有していることを示している。

Description

【発明の詳細な説明】 磁気治療方法及び磁気走査式治療装置 技術の分野 本発明は、磁気治療方法及び磁気走査式治療装置に関するものであり、特に、 人間（または動物）の体を通る磁束の一時的な貫通を行い、また人間（または動 物）の体の全体あるいは一部分に磁気走査を行う磁気的治療方法、及びその方法 を行う磁気走査式の物理療法の装置に関するものである。 技術の背景 磁気式の時計、リング、ベッド、肌着、眼鏡、ベルト、靴、クッションあるい はソファー等のような動物や人間の体へ磁気を当てることを伴う種々の治療ある いは健康管理の方法や装置がある。これらは市場で利用され、全て治療あるいは 健康管理のために人体に局部的に磁気を当てる特徴を共通に使用している。さら に、中国特許出願Ｎｏ．88102352.3、89201090.8、89208486.3、9111260.X、ヨ ーロッパ特許Ｎｏ．88402059.5、91403092.9及び米国特許5084003等は、全て磁 気治療装置、病気治療や健康管理への磁気を当てる方法、及びそれらの効果を報 告している。 これらの磁気治療法及び装置は、市場で利用され技術文献に報告されているが 、全て共通に以下の欠点を有している。 １． 磁気作用の表面のみへの適用であり、磁束を体の中に深く貫通させるこ とができない。これは、磁気式の腕時計、指輪、ベッド、肌着、眼鏡、ベルト、 靴、背中クッションあるいはソファーを含む、現在利用されている磁気装置の多 くが、治療を受ける体の表面の一部に磁気を適用する１個の磁石を使用している からである。磁気が人体の治療にある程度まで効果があるとすれば、人体の局部 的な表面に一方の磁極のみを向ける、表面にあるいは局部的に１個の磁石を適用 することは、実際には極く限られた効果を有することが明らかである。このよう な磁気の局部的、静止したあるいは長時間の適用により生じる局部的充血のいく つかのケースが報告されている。例えば、治療のために磁気式の腕時計を着けて いる患者が、青く腫れた手首で苦しんでおり、そのことは局部的で長時間の磁気 を適用することが人体にある逆効果を有していることを証明する助けになってい る。 ２． 磁気の間接的な適用は、磁気的治療の有効性を大幅に少なくする。適切 な典型的ケースは、動物あるいは人間のための磁気処理された（磁気化された） 飲料水である。適当な磁化処理を通して磁化された水をいつも飲む習慣は、胆石 症や尿石症の防止や処置にある効果を有している事実がある。しかし、その効果 は、飲む前に水を磁化し、その水を体の中をその循環系によって通過させ、そし て多分人間の体の中で磁化されてない水の代わりに磁化され水に入れ替える過程 によって達成されるため、極めて限定されている。磁気処理後の磁化された飲料 水の効果は、磁場が取り外されたときに時間とともに減少する。この現象は、特 に磁気処理終了の直後に続く期間中に生じる。 ある種の実験は、処理水の磁気生物学的な効果が１５日くらい継続することを 示しているが、このような効果は磁気効果の減少と同様に減少型のものである。 このことは、効果に影響を及ぼすと同時に磁化処理された水の磁気生物学的な効 果と比較することができない。 ３． 磁気作用の局部的な静止した適用は、治療の適用範囲を制限する。局部 的な適用は、表面への適用と類似しているが、異なっている。表面への適用は磁 束が体を貫通できないことになるが、局部的な適用はたとえ磁束が体を貫通して も磁束が適用の領域にのみ存在することになる。そのため、磁気生物学的な効果 は、体液の自然循環あるいは神経系等によってのみ達成することができ、局部的 な静止した磁場の磁化効果における関連物質を運び、これらの物質が循環により 到達するように体の他の部分に磁気効果を生じる。この意昧の局部的な適用は、 磁気作用の間接的な適用と共通である。 発明の開示 本発明の目的は、磁気治療法及び短時間に身体の血液、体液、神経系、脈絡、 経絡に適当な磁場を作用させる療法のような物理療法の装置を提供することであ り、それにより現在市場で利用されている磁気治療装置に固有の表面的、間接的 及び局部的な磁気作用の適用による上記欠点を克服しする安全で、信頼性あり効 果的な治療を実現することである。 本発明は、一時的な磁束が上または横を向いてベッドに横たわる人間または動 物の体の一部を貫通し、磁場強度が０．０５〜０．３５テスラ、速度が７．２〜 １０．８メートル／分、縦方向のストロークが１．８〜２．２メートルの３次元 分布の磁場が相互に逆方向の縦方向走査を行い、一日一回に２０〜４０分で１２ 〜１４日の期間の治療を施す病気治療に対する磁気療法及び健康管理手段を提供 している。 本発明による磁気療法の基本原理は、荷電粒子がHの磁場に対してＶの速度で 進入するとき、Ｆ∝（ｄＨ／ｄｌ）（ＨＸＶ）の強さのローレンツ力Ｆを受ける ことである。ここでｄＨ／ｄｌは、磁場強度の傾斜度である。力Ｆを受ける粒子 は、図１に示すように、螺旋軌道に沿って動く。粒子が受ける力Ｆは、Ｈ、Ｖ及 び磁場強度の傾斜度に直接比例する。したがって、Ｈ、Ｖ及びｄＨ／ｄｌを制御 することによって荷電粒子の力Ｆ及び運動を制御することが可能になる。この物 理現象の種々の粒子への関係は、この磁気治療法の本質的かつ理論的基礎のひと つである。例えば、血液中の多数の赤血球は、荷電粒子であるＦ⁺⁺（鉄）イオン を含んでいる。外部磁場が適用されないときには、赤血球は血流の通常の速度で 血管に沿って動く。磁石が走査しながら人体に沿って縦方向に動くとき、血流中 を動くＦ⁺⁺（鉄）、Ｎａ⁺（ナトリウム）、Ｃｌ^-（塩素）、Ｋ⁺（カリウム）の ようなイオンは、外部磁場の作用を受ける。磁場に対する相対的な速度のために 、それらの運動の仕方は、血管に沿ったおよそ直線運動から血管の長さ方向を軸 とする螺旋運動に変化する。それは結果として３つの効果を生じる。 ａ． 走査する磁場中の変化した血液の動きは、血管の壁に圧力を加え、それ により血管を拡張し血流を加速する。 ｂ． 血液中に形成されている重なった連鎖と密集がばらばらにされ、そのた めすでに高くなり過ぎている血液密度を減少させる。 ｃ． 血管の内壁に蓄積された外部物質は取り去られ、それにより動脈硬化症 や血栓を防止することができる。 本発明による磁気走査式の物理療法の装置は、ベッドと、２個の磁石と、伝動 機構と、電気制御機構とからなり、前記２個の磁石は、支持部に取り付けられ、 ２個の磁石の一方はベッドの上部に他方はベッドの下部に配置され、それらの間 の距離は２５０〜３５０ミリメートルで、一方の磁石のＮ極は他方の磁石のＳ極 に向かい合わせて取り付けられ、両極は磁気作用の鉄あるいは軟鋼板に接続され 、前記支持部の底には前記伝動機構が設けられ、前記電気制御機構は、前記伝動 機構に接続され、２個の磁石を備える支持部をベッドの表面に沿って相互に逆方 向に並進させるよう動かす。 本発明の実施例と効果は、以下の図面を参照して説明される。 図面の簡単な説明 図１は磁場中の荷電粒子の軌跡の摸式的な概略図である。 図２は本発明による人体治療装置の概略図である。 図３は磁石の正面構造図である。 図４は磁石の側面構造図である。 図５は人体の長さ方向に沿った磁場強度の分布図である。 図６は鉛直線の方向に沿った磁場強度の分布図である。 図７は人体を横切る方向に沿った磁場強度の分布図である。 図８は磁石と伝動機構の連結図である。 １はベッド、２は２個の磁石、３は伝動機構、４は電気制御機構、５は人体、 ６はＮｄＦｅＢの永久磁石、７は鉄または軟鋼板、８は合わせ目、９は磁気遮蔽 板、１０は鋼板、１１は脚輪または軸受、１２は案内路、１３は支持用座部であ る。 発明の実施例 本発明によれば、病気治療及び健康管理のための磁気治療法は、その処置の間 に上あるいは横を向いてベッドに横たわる人間や動物の体の一部に一時的な磁束 が貫通することであり、０．０５〜０．３５Ｔ（テスラ）の磁場強度、７．２〜 １０．８ｍ／ｍｉｎ（メートル／分）の速度、１．８〜２．２ｍ（メートル）の 縦方向のストロークで、一日一回に２０〜４０分間で１２〜１４日の期間行うよ うに３次元の磁場が相互に逆転する縦方向走査を行う。 実験によると、０．１〜０．３Ｔ（テスラ）の磁場強度を受ける人間は脈拍、 呼吸及び反射作用に変化を経験しないが、０．７Ｔ（テスラ）の磁場強度を１時 間連続的に作用させると気分が悪くなることがわかっている。ある人は、高強度 の磁場において数年働いただけで、活気のない神経症、異常な手の発汗、心拍の 減衰あるいは増進、低血圧、頭痛、不眠症、食欲の減退及び前庭機能不調等のよ うな徴候を経験する。磁場強度が０．７Ｔ（テスラ）以下で１時間以内の適用で ある限り、患者に対する安全上の問題はない。散乱した磁場強度の影響を受ける 医療作業者に関しては、主要な磁場に対する十分な遮蔽が行われ、連続的な磁場 強度が０．０１Ｔ（テスラ）の限界値以下であれば安全上あるいは危害の問題は ない。 さらに、本治療は、一時的な磁場を全身の一部に走査して適用しており、人体 が一定の強い磁場によって全面が覆われている適用の状態とは全く異なる。この ことは、０．７Ｔ（テスラ）以下（≦０．７Ｔ）の磁場強度が１時間以内の期間 利用されるならば、危害や安全でない影響が人体に引き起こされないことを更に 説明する助けになる。 治療中の人体の位置 上述のように、走査する磁場の強度は、安全のために０．７Ｔ（テスラ）以下 で１時間以内の期間でなければならない。しかしながら、望ましい磁気生物学的 な効果を達成するために、走査時間は、磁気生物学的な効果が十分に明らかにさ れている磁場強度と適用時間が一定の限界値に到達するより短くしても短すぎる ことはない。したがって、３０分の平均値が治療のために採用される。しかし、 弱い患者にとって、この時間は、適切な体の位置を維持する必要がある十分に長 い時間である。立っている姿勢は非常に疲れやすく、座った姿勢は磁気の貫通と 走査に不適切である。そのために患者に対して横たわる姿勢が与えられる。ベッ ドが本治療法に必要となる。 異なる患者の要求を満足すること 異なる患者は、肉体的条件、疾患、病気の経過と種類、磁気作用への感受性等 に応じて、磁気適用に種々の条件を持っている。例えば、健康状態の良くない患 者は、弱い磁気強度で短期間または遅い走査速度で治療を受けるべきであり、良 好な肉体的特質で長期の重い疾患の患者は、強い強度で長時間の早い走査の治療 を受けるべきである。柔軟な筋肉組織の捻挫のような局部的な疾患のケースにお いては、患者は局部的な走査を受けるべきである。したがって、この治療法の利 用では、磁気強度、走査速度、走査位置と走査時間を調整し、医療作業者がこれ らのパラメータを選択し共に組み合わせる制御装置がなければならない。 磁気作用の全身適用の安全性 安全性は、いかなる健康管理の治療においても最も重要な考慮すべき問題であ る。磁気作用の表面の、局部的な、主に静止して間接的な適用から磁束による全 身の貫通への変化は、疑いなくめざましいものである。したがって、このような 変化が患者や治療を施す医療者に対して安全か、安全でなく有害でさえあるかの 疑問に明確な解答を与えることがぜひとも必要なことである。 統計によれば、磁気作用の適用と磁場強度が０．０５〜０．３Ｔ（テスラ）間 の現在の磁気治療法で、全中国の何千という患者が５０以上の疾患に対して治療 が行われ、かつ磁場によって引き起こされる安全でなく有害な影響がなかったこ とを示している。その適用は表面で、局部的で静止しているが、その部分は身体 のあらゆる所で、安全に対する磁場強度が０．３Ｔ（テスラ）以下であり、この ことは新規な磁気治療法に対して採用されるべき安全尺度の指針を提供する。 図２，３，８に示すように、本発明は、ベッド（１）、２個の磁石（２）、伝 動機構（３）及び電気制御機構（４）からなる磁気走査式の物理療法の治療装置 を提供している。 前記２個の磁石（２）は、支持部に据え付けられ、一方はベッドの上部に他方 はベッドの下部に位置し、それらの間の距離は２５０〜３５０ｍｍである。一方 の磁石のＮ極は、他方の磁石のＳ極に向かい合わせて配置され、両磁石の他の極 は磁気作用を行う鉄あるいは軟鋼板（７）に接続されている。 前記伝動機構（３）は、前記支持部の底に取り付けられており、２個の磁石の 下かまたは一方の磁石の下で他方の磁石の上に位置し、ベッド（１）の下に配置 された２本の案内路にブラケットで置かれている。 ２個の磁石（２）は、長さが６００〜７００ｍｍ、幅が３０〜５０ｍｍ、高さ が７０〜９０ｍｍであり、ＮｄＦｅＢ（ネオジム鉄ホウ素）またはＳｍＣｏ（サ マリウムコバルト）の希土類元素の系列かまたはフェライト永久磁性材料からな る。磁石（２）は、電磁石または２群の小さい回転するマグネタイザーから形成 されてもよい。または、これら磁石は、中央部に多くの磁石層を配置し両端部に はより少ない磁石層を配置した多数の小さな磁石片から構成されてもよい。ここ で、４０ｍｍ×３０ｍｍ×１５〜３０ｍｍ（Ｌ×Ｗ×Ｈ（長さ×幅×厚さ））の 小さな磁石片のそれぞれが、エポキシ樹脂接着剤Ｎｏ．５０２または他の接着剤 により、９２０ｍｍ×１２０ｍｍ×２０ｍｍ（Ｌ×Ｗ×Ｈ（長さ×幅×厚さ）） の２校の純鉄または軟鋼からなる磁気作用を行う板（７）に接着される。この磁 気作用を行う板（７）は、その２校の板の間に合わせ目（８）があり、アルミニ ウム、黄銅またはステンレス鋼の枠で全側面が覆われている。 前記伝動機構（３）は、機械−電気式の伝動手段と、ブラケットとから構成さ れている。このブラケットは、磁気作用板（７）下部の磁気遮蔽板（９）と、こ の磁気遮蔽板（９）下部の鋼板（１０）と、この鋼板（１０）を配置する支持用 座部（１３）とからなる。磁気作用板（７）、磁気遮蔽板（９）及び鋼板（１０ ）は、ボルトにより取り付けられ、その下部に脚輪または軸受（１１）がある支 持用座部（１３）上に一体部品として固定される。 ベッドの下には、２本の鋼の案内路（１２）がベットに平行に配置され、伝動 機構（３）のための支持用座部の脚輪（１１）が、案内路（１２）上に配置さ れ、可変周波数の速度調整リニアモータまたはリニアステッピングモータにより 案内路に沿って動くよう駆動され、これによりベッド（１）の表面に沿って２個 の磁石（２）が相互に逆転する並進運動をする。 前記ベッド（１）は、木、硬質ナイロン、アルミニウムやその合金、ガラス繊 維強化プラスチック、あるいは他の非磁性体からなるベッド板と、そのベッド板 の下部の鋼鉄支持部とから構成される。本発明の磁気治療装置では、上記ベッド 板（１）の代わりに、所定の調整をすることで通常のベッドを利用することがで きる。 前記電気制御機構（４）は、機能上伝動機構（３）に整合しており、タイミン グ及び警報制御と同様に、伝動機構の速度変化を実現可能にし、人体を全体また は部分的に磁気走査させる。 本発明の典型的な具体的実施例を以下に説明する。 実施例１： 上部及び下部の磁石は、（ＢＨ）ｍａｘ＝Ｎ３０のＮｄＦｅＢの 小さい永久磁石からなり、層に重ねて連続して接続し、長さ×幅×高さがそれぞ れ７００ｍｍ×３０ｍｍ×７０ｍｍの２個の磁気本体を形成し、一方の本体のＮ 極を他方の本体のＳ極に向かい合わせる。磁石の長さ方向はベッドの縦方向の軸 に直角で、高さ方向は鉛直線に平行である。磁気本体は、ベッドのどちらか一方 の側面の磁気作用支持部により固定される。この支持部は、２個の磁気本体の間 の相対的距離の調整ができるようになっている。上部及び下部の磁石は、同時に ７．２ｍ／ｍｉｎ（メートル／分）の速度で、ベッドに平行に１．８ｍ（メート ル）のストロークを反転して動く。治療に必要とされる走査時間、走査速度、磁 気強度及び走査場所は、全て電気制御パネルによって制御される。選択される磁 気強度の範囲は、体表面で０．０８〜０．１Ｔ（テスラ）、体内部で０．０１〜 ０．０３Ｔ（テスラ）である。一日一回に３０分で１４日の治療が磁気治療の期 間となる。 実施例２： ２個の積層された磁気本体の寸法は、それぞれ７００ｍｍ×３０ ｍｍ×７５ｍｍ（Ｌ×Ｗ×Ｈ（長さ×幅×厚さ））である。調整可能な磁場強度 の範囲は、体の表面で０．１５〜０．２５Ｔ（テスラ）、身の内部で０．０１〜 ０．０５Ｔ（テスラ）である。その他は実施例１と同様である。 実施例３： 磁極の駆動力が周波数可変の速度調整モータによって提供され、 電気制御がマイクロコンピュータの数値制御機構によって実現され、それにより 機械的−電気的な統一体を形成していることを除いて、全ての構造及び関連パラ メータは実施例２と同様である。 実施例４： 上部及び下部の磁気本体が、お互いに反対の極が向かい合う小さ い回転するマグネタイザーの等しい長さの２列によって置き換えられていること を除いて、その構造は実施例２と同様である。 実施例５： 上部及び下部の磁気本体は、ベッドと同じ大きさでかつベッドに 平行に、小さい電磁石の集まりが密にマトリックス状に配置された集合体によっ て置き換えられる。マイクロコンピュータは、磁石が鉛直線の方向に沿う脈動す る磁場を形成するように電気コイルの接続と切断を制御する。この脈動する磁場 は、縦方向の前後に動かすことによって全身を走査するか、または治療に必要と されるような特定の場所で連続的あるいは不連続的な磁場を形成するようにして もよい。このような方法は、特に、伝統的な中国医療理論の脈絡（chaneels）、 経絡(collaterals)及び鍼のつぼ（acupoints）に対する治療に適している。 実施例６： ２個の磁気本体をフェライト、他の永久磁石あるいは電磁気的な 材料に置き換える。その他の構造及び関連パラメーターは、実施例２と同様であ る。 実施例７： 伝動機構は、リニアステッピングモータで置き換える。その他は 実施例３と同様である。 産業上の利用性 本発明の利点及び明確な効果は、以下のとおりである。 １． 従来の磁気治療装置に現在広く行われている磁気作用の表面的、間接的 及び局部的な適用の共通の欠点を克服し、健康管理や磁気治療法に受けやすいこ れらの障害を治す効果を大幅に向上している。 ２． 従来の磁気治療装置に採用されている磁気作用の局部的で静止した適用 を体の一部分の一時的な走査に変えている。本発明は、磁気を生物学上の身体の 体液、血液、神経、脈絡、経絡に作用させ、それから磁場を適当な時間だけ取り 去り、それにより体内部に関する組織への初期磁気の影響を確保する一方、局部 的な充血や水ぶくれのように長時間の静止した磁気作用により生じる副作用を除 去している。 ３． 磁場は走査手段により生物学上の体に対して一定の速度で移動し、この ことは物理学的見地から、赤血球のような生態内の荷電粒子の運動を血管に沿っ た初期の直線運動からその初期の軸線に対して螺旋運動に変化させることに等し い。これは、電磁誘導のために、細胞壁の内外におけるＣｌ^-（塩素）やＮａ⁺（ ナトリウム）イオンまたは赤血球内のＦｅ⁺⁺（鉄）イオンのような種々の荷電粒 子のエネルギーや運動量の増加だけでなく、これら粒子の核の外側の電子の運動 エネルギー状態の変化を生じさせ、それによって、イオンの活動を活発化させ身 体内の生化学的な新陳代謝機能を増進させている。 ４． 人体内の血液の粘性は年齢と共に増加し、また外部物質も年齢と共に堆 積物として血管の壁に蓄積し、年寄りに動脈硬化症、血栓あるいは心筋梗塞等の 血管に関する疾患を生じる。血液粘性の増加は、赤血球の重なった連鎖と密集化 に密接に関連している。体の一部への一時的な走査は、血液の粘性を減少させる ことにより、老齢の血管に関する疾患の予防と治療に非常に顕著な効果を有して いる。このような改善は、生物学上の体の自然な働きが良くなることにより達成 されるため、薬の作用によって生じる副作用を持たない。 ５． 本発明の治療法を使用する処置の間、患者の病気の経過、重さ、及び身 体の状態に応じて、磁場強度、走査速度、走査時間及び走査場所の異なる組み合 わせが選択される。そのため、患者が磁場の走査の初期に不快に感じることを避 けることができ、この治療法は異なる種類の病気はもちろん様々な患者に対して も使用することができる。 ６． 本発明は、一時的な磁場を生物学上の全身体の一部分を覆うように連続 的に適用しており、このことは強い近接した磁場を身体の内面に置く方法と根本 的に異なる方法である。さらに、本発明に採用される磁場強度は、上を向いて磁 極の間のベッドに横たわる患者に対して一定の分布を有し、患者の体表面の上部 及び下部に沿う磁場強度は比較的大きく０．０５〜０．３５Ｔ（この数値は利用 できる磁気治療装置の多数の臨床試験はもちろんのこと多数の動物実験の結果に 応じて選択されている）であるが、心臓に近い身体の内部の磁場強度は、比較的 弱く０．０１〜０．０５Ｔである。この範囲の磁場強度での全身の一部の一時的 な走査は、どんな種類の副作用もなく、医療職員はもちろんのこと患者にも磁気 作用からの完全な安全性を確保している。 ７． 全身の一部分を走査する一時的な磁場を適用することにより、本発明は 磁気力で体内部において生物学的に循環する粒子の活動を増進させ、体の自然な 機能の障害を減少させる。これにより、自然な機能の活動を増進させて、病気に 対する治療を行う。本発明は健康管理の効果も有する。したがって、この方法を 採用する治療を受ける患者は、顕著な改善またはいくつかの病気の回復さえも経 験する。この治療法においては薬が使用されず、このことはＷＨＯ（世界保健機 関）によって提唱されている２０２５年までに自然治療法を採用し薬の使用を除 く目標に完全に一致している。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ)，ＡＭ，ＡＴ， ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＺ，Ｄ Ｅ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＥ ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ， ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，Ｐ Ｔ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＴ ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 陸 航程 中華人民共和国呼和浩特市新城区迎賓南路 １号

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 治療を受ける人が上または横のどちらかを向いてベッド（１）に横たわり 、磁気走査式の物理療法の治療装置がその人体を貫通するように局部的で一時的 な磁力線を当て、磁場強度が０．０５〜０．３５Ｔ、速度が７．２〜１０．８メ ートル／分、ストロークが１．８〜２．２メートルの３次元分布の磁場が体また はその一部を相互に逆方向の走査を行い、一日一回に２０〜４０分で１２〜１４ 日の期間の治療を施すことを特徴とする磁気の健康管理及び治療法。 ２． ベッドと、２個の磁石と、伝動機構と、電気制御機構とからなる治療装置 において、 前記２個の磁石は、支持部に取り付けられ、２個の磁石の一方はベッドの上部 に他方はベッドの下部に配置され、それらの間の距離は２５０〜３５０ミリメー トルで、一方の磁石のＮ極は他方の磁石のＳ極に近接して取り付けられ、両極は 磁気作用の鉄あるいは軟鋼板に接続され、前記支持部の底には前記伝動機構が設 けられ、前記電気制御機構は、前記伝動機構に接続され、２個の磁石を備える支 持部をベッドの表面に沿って相互に逆方向に並進させるよう動かすことを特徴と する磁気走査式治療装置。 ３． 前記２個の永久磁石は、長さが６００〜７００ミリメートル、幅が３０〜 ５０ミリメートル及び高さが７０〜９０ミリメートルで、希土類元素のＮｄＦｅ ＢまたはＳｍＣｏ系列かあるいはフェライト永久磁性材料のどちらかからなるこ とを特徴とする請求項２記載の物理療法の治療装置。 ４． 前記２個の磁石は、それぞれ中央部が多数の積層を有し両端部が少ない積 層を有する多数の小さい磁気片からなることを特徴とする請求項３記載の物理療 法の装置。 ５． 前記小さい磁気片は、４０ミリメートル×３０ミリメートル×１５〜３０ ミリメートル（長さ×幅×高さ）であり、９２０ミリメートル×１２０ミリメー トル×２０ミリメートル（長さ×幅×高さ）の純鉄または軟鋼から形成される磁 気作用板（７）にエポキシ樹脂接着剤Ｎｏ．５０２または他の接着剤により固定 され、かつこの磁気作用板はアルミニュム、黄銅またはステンレス鋼の枠で全側 面がしっかりと覆われていることを特徴とする請求項４項記載の物理療法の 装置。 ６． 前記２個の磁石（２）は、電磁石あるいは２群の小さい回転するマグネタ イザーからなることを特徴とする請求項２記載の物理療法の装置。 ７． 前記伝動機構は、機械−電気式の手段によりなされ、支持用座部（１３） の上の鋼板（７）に磁気遮蔽板（９）を介して２個の磁石（２）が固定され、下 部に設けられた脚輪または軸受（１１）をベッドの下に平行に配置された２本の 鋼案内路（１２）上を動かし、チェーン、鋼ケーブルあるいはリードねじによっ てモータの伝動ギヤボックスあるいはベルト伝動機構に接続されていることを特 徴とする請求項２記載の物理療法の装置。 ８． 前記伝動機構（３）は、可変周波数の速度調整リニアモータで実現される 請求項２記載の物理療法の装置。 ９． 前記伝動機構（３）は、リニアステッピングモータで実現される請求項２ 記載の物理療法の装置。 １０． 前記ベッドの板（１）は、木、硬質ナイロン、アルミニュウムまたはそ の合金、ガラス繊維強化プラスチック、あるいは多の非磁性体のいずれかからな り、該ベッドの板の下部には鋼の支持部がある請求項２記載の物理療法の装置。 １１． 前記電気制御機構（４）は、機能上伝動機構（３）に整合しており、タ イミング及び警報制御はもちろんのこと、伝動機構の速度変化を実現できるよう にし、人体の全体または部分を磁気走査させる請求項２記載の物理療法の装置。