JPH09501980A - 低密度の多孔質架橋ポリマー材料 - Google Patents
低密度の多孔質架橋ポリマー材料Info
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- G01N2013/025—Measuring foam stability
Abstract
(57)【要約】
糖類脂肪酸エステルを界面活性剤として使用することによって、重合可能なビニルモノマー、架橋用モノマー、および重合開始剤を含有した、安定な高不連続相油中水形エマルジョンが得られる。糖類脂肪酸エステルを界面活性剤として使用することによって、安定な高不連続相油中水形エマルジョンを形成するのに必要な界面活性剤の量を減らすことができる。さらに、糖類脂肪酸エステルを使用することによって疎水性フォームを得ることができる。
Description
【発明の詳細な説明】
説明
低密度の多孔質架橋ポリマー材料 技術分野
本発明は、低密度の多孔質架橋ポリマー材料に関する。本発明は、1つの態様
においては、低密度の多孔質架橋ポリマー材料を製造するための、高不連続相乳
化重合用の改良された界面活性剤系に関する。背景となる技術
連続気泡のポリマーフォームは、種々の液体を収容するためのマトリックスと
して使用することができる。こうしたフォームは、様々な工業的用途(例えば、
タオルやおむつでの使用、担体やイオン交換樹脂としての使用など)が可能であ
る。これらの用途の幾つかに関しては、密度がかなり低くて、液体を吸収・保持
する容量の大きい多孔質の架橋ポリマーブロックを組み込むのが望ましい。吸収
容量が大きくて低密度のこのような多孔質ポリマーブロックは、過硫酸カリウム
等の重合開始剤を使用して、高不連続相油中水形エマルジョン(high internal
phase water-in-oil emulsion)の連続油相中でモノマーを重合および架橋させ
ることによって製造される(米国特許第4,522,953号)。一般には、これらの高
不連続相油中水形エマルジョンは、少なくとも90重量%の水性液体を不連続相
として含有している。こうした高不連続相油中水形エマルジョンを得るためには
、界面活性剤を使用してエマルジョンを安定化させなければならない。
エマルジョン法による親水性フォームの製造の際に使用する界面活性剤の1つ
の種類はソルビタン脂肪酸エステルである。高不連続相エマルジョンを作製する
には、比較的多量のソルビタン脂肪酸エステル界面活性剤が必要とされる。30
容量部の水相を1容量部の油相中に分散して得られるエマルジョンを安定化させ
るためには、一般には、油相中に10重量%以上の濃度のソルビタン脂肪酸エス
テル界面活性剤が必要である。このように多量の界面活性剤を使用するのは望ま
しいことではない。なぜなら、油相が希釈されるためにフォームの性能に悪影響
を及ぼすことがあるからである。界面活性剤の大量使用はさらに、フォームの製
造に対して原材料コストの増大をきたす。
市販のソルビタン脂肪酸エステルを乳化剤として使用することの他の欠点は、
これらの界面活性剤を油相中に溶解すると水溶性のスラッジが生じる、というこ
とである。遊離のソルビタンやイソソルビド(isosorbide)等のポリオールがス
ラッジの主成分である、ということがわかっている。プロセスミキシング装置(
process mixing equipment)の詰まりを防止するために、界面活性剤−油溶液(
surfactant-oil solution)を使用してエマルジョンを作製する前にスラッジを
除去しなければならない。
したがって本発明の目的は、低密度の架橋ポリマー材料を製造するための硬化
可能な高不連続相油中水形エマルジョンを作製するための界面活性剤を提供する
ことにある。発明の開示
本発明によれば、
(a) (i)少なくとも1種のビニルモノマーを含む重合可能なモノマー
と、混合物の重量を基準として約2〜70重量%の少なくとも1種の多官能不飽
和架橋用モノマーとの混合物、(ii)エマルジョンの重量を基準として少なくと
も90重量%の不連続相としての水、(iii)少なくとも1種の糖類脂肪酸エス
テルを含む界面活性剤、および(iv)重合開始剤、を含んだ油中水形エマルジョ
ンを供給する工程;および
(b) 重合可能なモノマーを重合および架橋させるのに効果的な条件下に
て前記油中水形エマルジョンを加熱する工程;
を含む、多孔質架橋ポリマー材料の製造法が提供される。
糖類脂肪酸エステル界面活性剤と硬化可能な高不連続相油中水形エマルジョン
とを含有した、上記方法によって製造される多孔質ポリマー材料も提供される。発明を実施するための最良の態様
低密度の多孔質架橋ポリマー材料(以後“フォーム”と呼ぶ)の製造において
使用される高不連続相の油中水形エマルジョンを得るのに、単糖類とオリゴ糖類
の脂肪酸エステルが有効な乳化剤であることが見いだされた。これらのエマルジ
ョンを安定化させるのに必要とされる糖類脂肪酸エステルの濃度は、最高でも、
一般的に使用されるソルビタン脂肪酸エステル界面活性剤の濃度よりは低い。市
販の糖類脂肪酸エステル界面活性剤を使用することの他の利点は、モノマーと混
合するときに、望ましくない水溶性スラッジが殆どもしくは全く形成されないと
いうことである。最後に、糖類脂肪酸エステル界面活性剤を使用して作製される
高不連続相の油中水形エマルジョンは、ソルビタン脂肪酸エステル界面活性剤を
使用して作製されるエマルジョンに比べてより高温において安定である、という
ことが見いだされた。より高い温度を使用することによって、エマルジョンの硬
化時間を大幅に短縮することができる。硬化時間の短縮は大きな利点である。な
ぜなら、これによってフォームの生産速度がより大きくなり、またプロセスのフ
レキシビリティがより広くなるからである。
本発明の方法の1つの実施態様においては、必要に応じて電解質を含有した水
溶液を、重合可能なモノマーと糖類脂肪酸エステル界面活性剤との混合物を含有
したモノマー溶液(油相)中に加えてミキシングすることによって、硬化可能な
高不連続相油中水形エマルジョンを先ず最初に形成させることによりフォームを
製造する。さらに重合開始剤を、所望のプロセス条件に応じて、ミキシングの前
にモノマー溶液中もしくは水溶液中に、あるいはエマルジョンの形成後に加える
。この硬化可能な高不連続相油中水形エマルジョンを、少なくとも約25℃の温
度でモノマーを硬化させるのに効果的な時間加熱することによって硬化(重合お
よび架橋)させる。
重合可能なモノマーの混合物は、一般には1種以上のビニルモノマーと架橋剤
を含有する。モノマーが分散可能であるか、もしくは高不連続相油中水形エマル
ジョンの油相を形成することができるならば、そしてモノマーが重合可能なビニ
ル基を有していれば、フォームの製造において種々のモノマーを使用することが
できる。適切なビニルモノマーとしては、例えば、スチレン、a−メチルスチレ
ン、クロロメチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、およびビニルトルエン等の
モノアルケニルアレーンモノマー;2−エチルヘキシルアクリレート、n−ブチ
ルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、ヘキシル
アクリレート、n−ブチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、およびイ
ソデシルメタクリレート等のアクリレートエステルもしくはメタクリレートエス
テル;ブタジエン、イソプレン、およびピペリレン等の共役ジオレフィン;アレ
ン、メチルアレン、およびクロロアレン等のアレン類;塩化ビニル、フッ化ビニ
ル、およびパーフルオロ−オレフィン等のオレフィンハロゲン化物;ならびにこ
れらの混合物;などがある。
適切な架橋剤は、ビニルモノマーと反応することのできる多官能不飽和モノマ
ーであればいかなるモノマーであってもよい。多官能不飽和の架橋用モノマーと
しては、例えば、ジビニルベンゼン、ジエチレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレート、およびアリルメタクリレート等の二
官能不飽和の架橋用モノマー;トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、グルコースペンタアクリレ
ート、グルコースジエチルメルカプタルペンタアクリレート、およびソルビタン
トリアクリレート等の三官能、四官能、および五官能不飽和の架橋用モノマー;
ならびにポリアクリレート〔例えば、スクロースパー(メタ)アクリレート(su
crose per(meth)acrylate)やセルロース(メタ)アクリレート等〕のような多
官能不飽和の架橋用モノマー;などがある。架橋用モノマーは、モノマー混合物
のトータル重量を基準として、一般には約2〜70重量%、好ましくは約5〜4
0重量%の量にて存在する。これらの架橋用モノマーの幾つかは、該架橋用モノ
マーの少なくとも約2重量%が架橋反応に供される限り、非架橋モノマーとして
組み込むことができる。
適切な重合開始剤は、水溶性であってもよいし、あるいは油溶性であってもよ
い。水溶性の開始剤としては、例えば過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、およ
び種々のレドックス系(例えば、過硫酸アンモニウムとメタ重亜硫酸ナトリウム
との組み合わせ)などがある。油溶性(モノマーに対して溶解性)の触媒として
は、例えば、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)等のアゾ化合物;過酸化
ベンゾイルや過酸化メチルエチルケトン等の過酸化物;ジ−2−エチルヘキシル
ペルオキシジカーボネートやジ(sec-ブチル)ペルオキシジカーボネート等のア
ルキルペルオキシカーボネート;ならびにt−ブチルペルオキシイソブチレート
、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2,3−エチルヘキサノイルペルオキシ)
ヘキサン、およびt−ブチルペルオクトエート等のアルキルペルオキシカルボキ
シレート;などがある。好ましい水溶性重合開始剤は過硫酸カリウムであり、ま
た好ましい油溶性重合開始剤は、速い硬化時間をもたらすアルキルペルオキシカ
ーボネートとアルキルペルオキシカルボキシレートである。
アルキルペルオキシカーボネートは1−炭素位置で枝分かれしているのが最も
好ましく、またアルキルペルオキシカルボキシレートはα−炭素位置および/ま
たは1−炭素位置で枝分かれしているのが最も好ましい。これらの枝分かれした
過酸化アルキルペルオキシカーボネートは式
(式中、R1は独立的にC1〜C16炭化水素基または水素原子であり、R1の少な
くとも2つが炭化水素基である)で表すことができる。炭化水素基は、アルキル
基であっても、アルケニル基であっても、あるいはアリール基であってもよい。
これらの枝分かれしたアルキルペルオキシカルボキシレートは式
(式中、R1とR2は独立的にC1〜C16炭化水素基または水素原子であり、R1ま
たはR2の少なくとも2つが炭化水素基である)で表すことができる。R1とR2
の両方の少なくとも2つが炭化水素基であるのが好ましい。
水溶性開始剤および/または油溶性開始剤は、モノマーを硬化させる(重合お
よび架橋させる)のに有効な量にて存在しなければならない。開始剤は一般に、
モノマーの重量を基準として約0.005〜15重量%の量にて存在してよい。
開始剤は、高不連続相エマルジョンの形成前もしくは形成後に、油相または水相
と共に導入することができる。
過硫酸カリウム等の水溶性開始剤は、エマルジョン形成前の水溶液に加えても
よいし、あるいはエマルジョンに加えてもよい。油溶性開始剤は、モノマー溶液
またはエマルジョン形成前のより進んだ工程のモノマー溶液(advanced monomer
solution)に加えてもよいし、あるいはエマルジョンに加えてもよい。エマル
ジョンに加える開始剤を、従来のブレンド技術(例えば、スタティックミキサー
またはピンミキサーを低せん断速度にて使用する)によって必要に応じてエマル
ジョン中にブレンドして、硬化可能な高不連続相油中水形エマルジョンを形成す
ることができる。せん断速度は、触媒がブレンドできるよう充分に高くなければ
ならないが、エマルジョンが凝集または液化しないよう充分に低くなければなら
ない。
開始剤は便宜上、エマルジョンの形成前に油相(モノマー相)に加えても、あ
るいは水相に加えてもよい。これとは別に、有効量の促進開始剤(advancement
initiator)の存在下で、あるいは促進されたモノマー成分(advanced monomer
component)を生成させるためのフリーラジカル生成用放射線源によって、エマ
ルジョンの形成前にモノマー溶液の少なくとも一部を促進させて(ある程度重合
させて)、硬化時間を減少させることができる。
上記したいかなる油溶性開始剤も、促進開始剤として使用することができる。
モノマー溶液を促進させるためには、一般には、油溶性の開始剤含有モノマー溶
液を25℃以上〜約150℃の範囲の温度で加熱する。適切なフリーラジカル生
成用放射線源は、ガンマ線、電子ビーム、ニュートロン、紫外線、またはフリー
ラジカルの生成を引き起こすことのできる他の線源である。一般には、適切な粘
度に達するまで、モノマーをフリーラジカル生成用放射線源に暴露する。促進(
advancement)は、モノマー成分の1種以上または全てに対して行うことができ
る。モノマーの1種以上が硬化温度において揮発性である場合には、モノマー成
分を促進させるのが特に有利である。
促進させる場合、モノマーをある程度重合させるに足る時間にわたってモノマ
ー混合物を促進させるが、モノマー混合物が固化したり、もはや変形を起こさな
くなるほどの長時間にわたっては促進させない。一般には、固体(モノマー混合
物がもはや変形しない場合)を形成するに必要な時間の5〜95%(好ましくは
10〜90%)という時間にわたって、あるいは促進混合物(分子)と非促進の
フレッシュ混合物(分母)との粘度比が1.00より大きくなるまで(好ましく
は約1.03〜50の範囲、さらに好ましくは約1.07〜30の範囲)、モノマ
ー混合物を促進させる。固体を形成するのに必要な時間は、下記のソリディティ
・テスト(Solidity Test)によって適切に測定することができる。粘度は、モ
ノマー混合物の粘度と促進モノマー混合物の粘度との比として、あるいは(促進
モノマー混合物+界面活性剤)の粘度と(非促進モノマー混合物+界面活性剤)
の粘度との比として表される。なぜなら、絶対粘度の値は、界面活性剤が混合物
に加えられていようといまいと温度の関数だからである(通常は、界面活性剤を
加えると粘度が数倍上昇する)。粘度は一般には低いので、後述するように−7
8℃にて粘度を測定するのが適切である。
糖類脂肪酸エステル界面活性剤は、促進の前または後に(油相中に)加えても
よいし、あるいは促進なしのモノマー(油相)溶液に加えてもよい。モノマー溶
液を促進させると、促進モノマー溶液と共にエマルジョンが形成される。有効性
のやや劣る重合開始剤(例えば、過酸化ベンゾイル、AIBN)または過酸化メ
チルエチメケトン)を促進用開始剤として使用する場合、フォームを完全に硬化
させるためには、追加の重合開始剤(油溶性開始剤でも水溶性開始剤でもよい)
が必要となる。追加の重合開始剤は、水溶液中に加えても、あるいはエマルジョ
ン中に加えてもよい。
重合させようとする高不連続相エマルジョンを作製するのに使用される界面活
性剤は、高不連続相油中水形エマルジョンを形成させる上で、また得られるフォ
ームの最終特性を付与させる上で重要な物質である。一般には、糖類脂肪酸エス
テル界面活性剤は油相に加える。本発明の方法においては、糖類脂肪酸エステル
界面活性剤は、単糖類脂肪酸エステルであっても、あるいはオリゴ糖類脂肪酸エ
ステルであってもよい。
単糖類は、一般化学式Cn(H2O)n(式中、nは3、4、5、6、7、8、9
、または10である)を有するポリヒドロキシアルデヒドまたはポリヒドロキシ
ケトンである。nが6であるような単糖類の例は、D−フルクトース、D−マン
ノース、及びD−ガラクトースである。オリゴ糖類は、一般化学式Cm(H2O)m- r
〔式中、mは6〜40の整数であり、rはO−グルコシド結合の数(またはオ
リゴ糖類を形成する単糖類分子の数−1)である〕を有する、O−グルコシド結
合によって結合した2種以上の糖類の組み合わせである。普通にみられる二糖類
の例は、スクロース(D−グルコース+D−フルクトース)、ラクトース(D−
ガラクトース+D−グルコース)、およびマルトース(D−グルコース+D−グ
ルコース)である。これらの分子はそれぞれ、C12(H2O)11という化学式を
有する。ラフィノースは普通にみられる三糖類(D−グルコース+D−フルクト
ース+D−ガラクトース)の例であり、C18(H2O)16という化学式を有する
。
単糖類とオリゴ糖類は界面活性剤ではない。しかしながら、これらの分子は、
脂肪酸で部分的にエステル化されると界面活性剤となる。通常の糖類の場合、脂
肪酸によるエステル化は、メチルヒドロキシ側鎖基にて行われるのが好ましく、
このようにして得られる糖類脂肪酸エステルは、エステルの混合物を含有しても
よい。例えば、スクロース脂肪酸エステルは、モノエステル、ジエステル、およ
びトリエステルの混合物を含有してもよい。糖類をエステル化する1つの方法は
、糖類とエステルとの間のエステル交換反応であり、これにより塩基性触媒(例
えば炭酸カリウム)の存在下でアシル基が糖類に変換される。糖類脂肪酸エステ
ルの糖類セグメントは、分子の親水性部分すなわち水になじみやすい部分(wate
r-loving part)であり、一方脂肪酸セグメントは、分子の疎水性部分すなわち
油になじみやすい部分(oil-loving part)である。
好ましい糖類脂肪酸エステルは、式Cn(H2O)n-r〔式中、rは0〜3の整数
であって、3(r+1)≦n≦10(r+1)であり、nは3〜40の整数、さ
らに好ましくは3〜32の整数である〕を有する糖類の脂肪酸エステルである。
界面活性剤のさらに好ましい糖類セグメントは、単糖類(r=0)、二糖類(r
=1)、および三糖類(r=2)である。糖類脂肪酸エステルは、好ましくはC8
〜C22のヒドロカルビルセグメントを、さらに好ましくはC12〜C20のヒドロ
カルビルセグメントを、最も好ましくはC16〜C18のヒドロカルビルセグメント
を含んだ少なくとも1種の脂肪酸エステル部分を有する。これらのヒドロカルビ
ルセグメントは、アルキル(直鎖もしくは枝分かれ鎖)、アリール、環状、ある
いはアリールアルキルのいずれであってもよい。ヒドロカルビルセグメントは、
12〜18個の炭素原子を有するアルキルまたはアリールアルキルであるのが好
ましい。2種の脂肪酸エステル部分を有する1種以上の二糖類脂肪酸エステル〔
二糖類二脂肪酸エステル(disaccharide difatty acid esters)〕を含んだ界面
活性剤が好ましい。少なくとも1種のスクロース脂肪酸エステル(特に、C8〜
C20のアルキルエステル基を有するスクロース二脂肪酸エステル)を含有した界
面活性剤を使用すると、極めて安定で硬化可能な油中水形エマルジョンが得られ
る。こうした脂肪酸エステルは他の不活性置換基を含んでもよい。
界面活性剤はさらに、糖類脂肪酸エステルに加えて、1種以上のソルビタン脂
肪酸エステルを含んでもよい。好ましいソルビタン脂肪酸エステルの例は、米国
特許第5,200,433号および第5,210,104号中に見いだすことができる。例えば、ス
クロース二脂肪酸エステル(例えば、スクロースジステアレート)とソルビタン
脂肪酸エステル(例えば、ソルビタンモノラウレート)との組み合わせを界面活
性剤として使用することができる。
高不連続相油中水形エマルジョンを製造するための好ましい単糖類脂肪酸エス
テル界面活性剤及びオリゴ糖類脂肪酸エステル界面活性剤は、約100〜250
mgKOH/g の範囲のエステル価、または約100〜500mgKOH/g の範囲のヒドロ
キシル価を有する。糖類脂肪酸エステルのエステル価が約100〜250mgK0H/
g の範囲であり、そしてヒドロキシル価が約100〜500mgK0H/g の範囲であ
るのがさらに好ましい。
“エステル価”とは、サンプル中に含まれているエステル基の数の尺度であり
、ケン化価と酸価との差であると定義される。ケン化とは、塩基によるエステル
の加水分解であり、遊離の脂肪酸が生じて塩を形成する。サンプルの“ケン化価
”
とは、サンプル1gをケン化するのに必要な水酸化カリウムのmg数であると定
義される。“酸価”とは、サンプル中の遊離酸の量の尺度であり、サンプル1g
中の遊離酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数であると定義される。
したがって、エステル価は、エステル基だけをケン化するのに必要な、サンプル
1g当たりの水酸化カリウムのmg数であると定義される。
“ヒドロキシル価”とは、サンプル1g中のヒドロキシル含量に相当する水酸
化カリウムのmg数であると定義される。
市販されている糖類脂肪酸エステル界面活性剤の特定の例としては、クロデス
タ(Crodesta)F-50乳化剤〔クロダ社(CrodaInc.)から市販のスクロースジ
ステアレート〕およびクロデスタF-110乳化剤(クロダ社から市販のスクロ
ースモノ-,ジ-ステアレート)がある。この他の幾つかの好ましい脂肪酸エステ
ルは、スクロース、フルクトース、ガラクトース、グルコース、ラクトース、マ
ルトース、マンノース、アラビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリ
トール、およびラフィノースの脂肪酸エステルであり、例えば、スクロースジラ
ウレート、スクロースジオレエート、スクロースジパルミテート、フルクトース
モノパルミテート、フルクトースジパルミテート、グルコースモノデカノエート
、グルコースモノオクタノエート、グルコースジオクタノエート、ラクトースジ
ラウレート、マルトースモノラウレート、マルトースジラウレート、マンノース
モノデカノエート、マンノースジデカノエート、アラビトール脂肪酸エステル、
マンニトール脂肪酸エステル、キシリトール脂肪酸エステル、エリスリトールモ
ノオレエート、マンニトールモノラウレート、キシリトールジオレエート、およ
びこれらの類似物がある。
上記の単糖類脂肪酸エステル界面活性剤とオリゴ糖類脂肪酸エステル界面活性
剤の部分アルキル化誘導体は、高不連続相油中形エマルジョンの安定化に対して
優れた性能を示し、これらの物質も糖類脂肪酸エステル界面活性剤の定義に含ま
れる。アルキル化誘導体においては、単糖類脂肪酸エステルまたはオリゴ糖類脂
肪酸エステルのヒドロキシル位置が、低級アルキル基〔好ましくはC1-6、さら
に好ましくはC1-3、そして最も好ましくはC1アルキル基(すなわちメチル化)
〕
で部分アルキル化される。例えば、メチル化誘導体は糖類のヒドロキシル位置が
メチル化される。これらのアルキル化糖類脂肪酸エステル(alkyl saccharide f
atty acid ester)は、非アルキル化糖類脂肪酸エステルとの混合物として使用
することができる。これらのアルキル化糖類脂肪酸エステル〔または糖類エーテ
ル脂肪酸エステル(saccharide ether fatty acid ester)〕は、例えば、日本
特許明細書04016194-A 及びアデルホルスト(Adelhorst)K.らによる“Synthesi
s,(2),112-15(1990)”において説明されている。市販界面活性剤の特定の例
としては、グルケートR(Glucate)SS乳化剤〔アマーコール社(Amerchol Cor
p.)から市販のメチルグルコースセスキステアレート〕、グルケートRDO乳化
剤(アマーコール社から市販のメチルグルコースジオレエート)、グリロコース
(Grillocose)PS乳化剤(R.I.T.A.社から市販のメチルグルコースステア
レート)、およびグリロコースIS乳化剤(R.I.T.A.社から市販のメチルグ
ルコースイソステアレート)などがある。他の好ましいアルキル化糖類脂肪酸エ
ステルとしては、エチルグルコピラノシドジドデカノエート、エチルグルコピラ
ノシドジオクタデカノエート、エチルガラクトピラノシルグルコピラノシドジド
デカノエート、エチルガラクトピラノシルグルコピラノシドモノドデカノエート
およびメチルマンノシドジドデカノエートなどがある。
一般には、界面活性剤は、高不連続相油中水形エマルジョン(HIPE)を形
成するのに有効な量にて存在する。糖類脂肪酸エステル界面活性剤は、モノマー
の重量を基準として、エマルジョン中に約0.1重量%以上存在するのが好まし
く、約0.1〜40重量%存在するのがさらに好ましく、約0.1〜12重量%存
在するのが最も好ましい。糖類脂肪酸エステル界面活性剤をソルビタン脂肪酸エ
ステル界面活性剤と組み合わせて使用すると、より少ない量の糖類脂肪酸エステ
ルを使用して有益な効果が得られる。糖類脂肪酸エステル界面活性剤は、他の界
面活性剤(例えば、ソルビタン脂肪酸エステル)が存在していない場合は、モノ
マーの重量を基準として約1重量%以上の量にて存在するのが好ましい。
水と電解質を含有した水相と、高不連続相エマルジョンを形成するのに使用さ
れるモノマー混合物を含有したモノマー相との相対量は、得られるポリマーフォ
ームの構造的特性、機械的特性、および性能特性を決定するファクターである。
エマルジョン中における水と油の比は、フォーム物品の密度、気泡の大きさ、お
よび比表面積に影響を及ぼすことがある。適切な密度と高い吸収能力をもったポ
リマーフォーム物品を形成させるためには、高不連続相油中水形エマルジョン(
HIPE)は、一般には、エマルジョンの重量を基準として少なくとも約90重
量%の水(水対油の重量比が少なくとも約9:1に相当)、さらに好ましくは少
なくとも約95重量%の水、そして最も好ましくは少なくとも約97重量%の水
(水対油の重量比が少なくとも約33:1に相当)を不連続相として含有する。
不連続水相は、HIPEを安定化させるために、またフォームの水に対する湿
潤性をより高めるために、水溶性の電解質を含有するのが好ましい。適切な電解
質としては、無機塩(一価の塩、二価の塩、三価の塩、またはこれらの混合物)
、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、および重金属塩(例えば、ハロ
ゲン化物、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩、およびこれらの混合物)がある。このよ
うな電解質としては、例えば、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化カリウム
、硫酸カリウム、塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸マグ
ネシウム、塩化アルミニウム、およびこれらの混合物がある。一価アニオンを含
んだ一価塩または二価塩(例えばハロゲン化物)が好ましい。
高不連続相油中水形エマルジョンの形成は、多くのファクター(例えば、使用
するモノマー、水対油の比、使用する界面活性剤の種類と量、ミキシング条件、
および水溶性電解質の存在と量)に依存する。これらのファクターの全てが油中
水形エマルジョンの形成に適合していなければ、エマルジョンは、高不連続相油
中水形エマルジョンではなく水中油形エマルジョンを形成する。
一般には、油中水形エマルジョンを形成するために、水対油比が約4:1にな
るまで水を混合することができる。水対油比が約4:1を越えて水を一度に全部
加えると、水中油形エマルジョンが好ましくなる。一般には、水は適度なせん断
速度にて徐々に加えなければならない。小さな能力のミキサー(例えば、少なく
とも約5s-1、好ましくは少なくとも約10s-1のせん断速度を有するベイント
ミキサー)を使用して油中水形エマルジョンをミキシングすることができる。少
なく
とも約10s-1のせん断速度を有するインペラー装備の大形ミキサー、または少
なくとも約50s-1(好ましくは少なくとも約100s-1)のせん断速度を有す
るピンギャップミキサー(pin gap mixer)も使用することができる。せん断速
度が低すぎると、油中水形エマルジョンは、水中油形エマルジョンに戻ってしま
う。高い吸収容量のフォームを得るには、水対油比を少なくとも約9:1にする
のが望ましく、好ましくは少なくとも約19:1に、さらに好ましくは少なくと
も約30:1にする。
硬化可能な高不連続相油中水形エマルジョン(硬化可能なHIPE)は、回分
法でも連続法でも硬化することができる。回分法においては、所望の形状の適切
な容器中に硬化可能なHIPEを入れ、少なくとも約25℃の温度にてモノマー
を重合・硬化させるのに有効な時間にわたってキュアーする。HIPEは、エマ
ルジョンがキュアー温度にて安定であれば、約25〜90℃の範囲の温度で重合
・硬化させるのが好ましい。これとは別に、米国特許第5,189,070号に記載の多
工程法(multiple-step process)も使用することができる。多工程法において
は、エマルジョンが約500パスカル以上のレオメトリー動的せん断モジュラス
を有するまで約65℃以下の温度でプレキュアーし(ややゲル化、“ゲル”と呼
ばれるゼリーやゼラチンのようなコンシステンシーを有する)、次いでゲルを硬
化させるのに有効な時間にわたって約70℃以上の温度でキュアーする。キュア
ーは、水の沸騰を防止するよう適切な圧力を加えた状態で、約175℃という高
温にても行うこともできる。
エマルジョンは、例えば温水、熱風、スチーム、IR、RF、マイクロ波、ま
たは抵抗加熱によって加熱することができる。HIPEは、所望の特性が得られ
るまでキュアーしなければならない。一般には、硬化フォームを得るためには、
HIPEを60℃で少なくとも約8時間、あるいは60℃で少なくとも約1時間
と、次いで約70℃以上の温度で3時間キュアーしなければならない。良好な特
性を得るためには、硬化後の反応度は、一般にはモノマーの少なくとも約85%
が、好ましくは少なくとも約90%が、さらに好ましくは少なくとも約95%が
(すなわち、遊離のモノマーが約5%以下)、そして最も好ましくは少なくとも
約99%(すなわち、遊離のモノマーが約1%以下)が反応するような程度であ
る。
これらのフォームは、ポストキュアーを施してフォーム特性を改良することが
できる。モノマーの配合組成に応じて、スチーム、熱風、または他の加熱源によ
り、フォームを約75℃以上(好ましくは90℃以上)の温度でポストキュアー
することによって、より優れた特性〔例えば、自由膨潤(すなわち、フォームが
初期に吸収することのできる液体の量)の増大、および/または良好な耐圧縮撓
み性(すなわち、荷重下での液体の保持)〕を得ることができる。
温度が水の沸点付近である場合、水を液相中に保持するために、またより優れ
た特性を得るために、圧力を加えるのが好ましい。必要に応じて、水の一部を沸
騰させるために圧力を下げてもよいが、通常のやりかたでは、水を液体状態に保
持してモノマーを安定化させる。水相を液体状態に保持するために圧力を使用す
ると、使用する高温においてエマルジョンが安定であれば、高温でのエマルジョ
ンの極めて速やかな硬化が可能となる。必要に応じて、大気圧以上(一般には約
大気圧の範囲内)から約1.03MPa(150psig)までの圧力にて、エマルジョ
ンに圧力を加えることができる。温度が約100℃であるときは、約7〜70kP
aゲージ(約1〜10psig)の圧力で充分であり、温度が約130℃であるとき
は、約210〜480kPaゲージ(約30〜70psig)の圧力が好ましい。好ま
しい圧力は、溶液の自生的スチーム圧力のやや上から絶対圧力をベースとした圧
力(すなわちpsia)の約2倍までであり、特定の結果を得るために、より高い圧
力もしくはより低い圧力を必要に応じて使用することができる。
キュアープロセスおよび/またはポストキュアープロセスが完了したら、フオ
ーム中に入り込んでいる水を圧搾除去し、熱によって乾燥するか、あるいは残留
水を蒸発させるに適切なレベルにまで圧力を低下させることによってフラッシン
グして、所望の乾燥程度のフォーム物品を得ることができる。これらの乾燥法は
、フォーム材料に所望の硬化状態が発現した後で適用するのが好ましい。
本発明の方法によって製造されるこれらのフォームを、乾燥工程の前、後、ま
たは乾燥工程中に洗浄して、液体の吸収に対して特に有用な吸収性ブロックを得
ることができる。一般には、これらのフォームを、例えばアルコール等の溶媒、
1%塩化カルシウム水溶液等の低濃度電解質溶液(水相より低い濃度)、または
脱イオン水で洗浄して、フォームの電解質含量を減少させる。洗浄したフォーム
は、水および/または溶媒をフォームから圧搾除去し、自然乾燥または加熱乾燥
によって適切に乾燥することができる。
本発明の方法によって製造されるフォームは一般には疎水性であり、疎水性液
体を優先的に吸収するのに適しているが、ソルビタンエステルによって製造され
るフォームは一般には親水性である。糖類脂肪酸エステルを界面活性剤として、
あるいはソルビタンエステルと共に助界面活性剤(cosurfactant)として使用す
ると、得られるフォームは一般には疎水性である。これらの疎水性フォームは通
常、30分以上のシン・ユアリン(Syn-Urine)〔ジャイコ(Jayco)から市販〕
垂直吸い上げ時間(Syn-Urine vertical wicking time)を示し、フォーム中へ
のシン・ユアリンの浸透は殆どもしくは全く起こっていないことがわかる。比較
すると、ソルビタンモノラウレート乳化剤だけを使用して製造されるフォームは
、一般には10分以下のシン・ユアリン垂直吸い上げ時間を示す。疎水性フォー
ムに関してデカンの垂直吸い上げ時間は一般には5分以下であり、これらのフォ
ームが非水液体を優先的に吸収していることを示している。
疎水性/親水性の相対性を示す別の尺度は、シン・ユアリン垂直吸い上げ時間
("VWT")とデカン垂直吸い上げ時間("DVWT")との吸収性比である。
親水性フォームは一般に10以下のVWT/DVWT値を有し、一方、疎水性フ
ォームは一般に10以上(さらに好ましくは15以上、最も好ましくは約20以
上)の値を有する。本発明の方法によって製造されるフォームはさらに、化学的
な変性を施さなければ、一般には水膨潤性ではない。
糖類脂肪酸エステル乳化剤を使用して本発明の方法により製造したフォームは
、一般には、ソルビタン脂肪酸エステル乳化剤を使用して製造したフォームより
気泡が小さい。これらのフォームは一般には、約0.1g/cc以下の乾燥密度を
有する。本発明の方法によって形成される多孔質の架橋ビニルポリマーフォーム
材料は、少なくとも1種の糖類脂肪酸エステルが組み込まれている。フォーム中
に
組み込まれた糖類脂肪酸エステルの場所は明らかでない。しかしながら、糖類脂
肪酸エステルは物理的に導入することもできるし、あるいはフォームの表面もし
くは内部に、孔中に、または均質に配分されたもしくは別個のクラスターにした
フォームの壁体中に保持することもできる。糖類脂肪酸エステルという用語は、
糖類脂肪酸エステルの分解残分(decomposition residue)も含み、残分の脂肪
酸エステルセグメントと残分の糖類を含む。実施例
実施例1〜9は、高不連続相油中水形エマルジョンを得るために、糖類脂肪酸
エステル界面活性剤を使用する本発明の方法を説明している。実施例10と11
は、高不連続相油中水形エマルジョンを得るために、糖類脂肪酸エステル界面活
性剤とソルビタン脂肪酸エステル界面活性剤との混合物を使用する本発明の方法
を説明している。比較例1〜4においては、ソルビタン脂肪酸エステル界面活性
剤を比較用として使用した。糖類脂肪酸エステルは、単独で使用した場合も、あ
るいはソルビタン脂肪酸エステルと共に助界面活性剤として併用した場合も、ソ
ルビタン脂肪酸エステル界面活性剤より低い濃度および高い使用温度にて有効な
油中水乳化剤である。糖類脂肪酸エステルを界面活性剤として使用して製造した
フォームは疎水性(疎水性液体を優先的に吸収する)であり、ソルビタン脂肪酸
エステル界面活性剤を使用して製造したフォームより一般には気泡が小さい。表
1に実験結果がまとめてある。
実施例12と13は、市販の糖類脂肪酸エステル界面活性剤が、モノマー相と
混合したときに殆どもしくは全く水溶性のスラッジを形成しない、ということを
示している。表2に実験結果がまとめてある。
試験法
ヒドロキシル価:
ピリジン:無水酢酸が1000:105(容量比)の試薬の代わりにピリジン
:無水酢酸が4:1(容量比)の試薬を使用し、サンプルを10mlの試薬中で
20分還流すること以外は、ASTM法E222,試験法B(還流法)にしたが
って行う。凝縮器を10mlの水で、次いで水の代わりに50mlの99%イソ
プロ
パノールですすぎ洗いする。0.5N濃度の水酸化ナトリウム溶液の代わりに、
0.5N濃度の水酸化カリウム溶液を滴定に使用する。
ケン化価:
以下に記載のこと以外は、ASTM法D94にしたがって行う。サンプルをメ
チルエチルケトン中に溶解する代わりにニートのまま使用し、0.5N濃度の代
わりに0.6N濃度のエタノール性水酸化カリウム溶液を使用する。サンプルは
30分に代わりに1.5時間還流し、ナフサの代わりに1:1(容量比)のイソプ
ロパノール/ジエチルエーテル溶液を加える。
酸価:
以下に記載のこと以外は、ASTM法D1613にしたがって行う。サンプル
は、水もしくはイソプロピルアルコールに溶解する代わりに、適切な中和溶媒(
neutralized solvent)〔好ましくは、エタノール/トルエン(1:1容量比)混
合物〕中に溶解する。0.05N濃度の水酸化ナトリウム溶液の代わりに、0.1
N濃度のエタノール性水酸化カリウム溶液を使用する。
エステル価:
上記のようにして得たケン化価から酸価を引くことによって、エステル価を算
出する。
垂直吸い上げ時間("VWT"):
フォームスライスから、厚さ0.35インチ(0.89cm)、長さ5cm以上
、及び幅1〜2cmのストリップをカットする。フォームストリップの底部を金
属定規のゼロマークに合わせた状態で、フォームストリップを金属定規にクラン
プ止めまたはテープ止めする。定規とフォームを、約100mlのシン・ユアリ
ン(ジャイコから入手)の入った容器中に入れ、ストリップの底部(ゼロマーク
)がSyn-Urine の表面に直接接触(1mm以下)するようにして99°F(37
℃)にてインキュベーター中に配置する。吸収がより簡単に観察できるよう食品
用着色剤で着色したシン・ユアリンがフォーム中を上昇する。ストップウォッチ
を使用して、液体レベルがフォームサンプル中5cmの垂直高さに達するのに必
要な時間を測定する。
デカン垂直吸い上げ時間("DVWT"):
フォームスライスから、厚さ0.35インチ(0.89cm)、長さ5cm以上
、及び幅1〜2cmのストリップをカットする。フォームストリップの底部を金
属定規のゼロマークに合わせた状態で、フォームストリップを金属定規にクラン
プ止めまたはテープ止めする。定規とフォームを、約100mlのデカンの入っ
た容器中に入れ、ストリップの底部(ゼロマーク)がデカンの表面に直接接触(
1mm以下)するようにして99°F(37℃)にてインキュベーター中に配置
する。吸収がより簡単に観察できるように食品用着色剤で着色したデカンがフォ
ーム中を上昇する。ストップウォッチを使用して、液体レベルがフォームサンプ
ル中5cmの垂直高さに達するのに必要な時間を測定する。
ソリディテイ・テスト:
直径約6mmのフラット先端プローブ(flat-tipped probe)を促進されたモ
ノマー混合物(advanced monomer mixture)の頂部に置いて、フラット先端にお
いて約2.1kPa(0.3psi)の圧力を生成させる。プローブがゲル中に侵
入する容易さを測定する。プローブがもはや侵入しないか、あるいは約1mm以
下しか侵入しないとき、該モノマー混合物は固体であると見なされる。
粘度:
選定された時間にて約5mlのアリコートを取り出し、8ドラムのバイアル中
に入れる。アリコートの温度が周囲温度より高い場合は、アリコートを氷水中で
すばやく周囲温度(約24℃)に冷却する。アリコートをアセトン/ドライアイ
スの軟氷浴中で約10分冷却して約−78℃の温度にする。温度の高いアリコー
トを直接約−78℃に冷却してもよい。アリコートを低温に保持している間に、
ブルックフィールド粘度計(#6スピンドルを取り付けたモデルRVTD,マサ
チューセッツ州ストートンのブルックフィールド・エンジニアリング・ラボによ
り製造)を使用して粘度を測定する。比較例1
2mlのスチレン、2mlのジビニルベンゼン〔55%のジビニルベンゼンを
含有した工業用ジビニルベンゼン(アルドリッチケミカル社)〕、6mlの2−
エチルヘキシルアクリレート、および1.06gのスパン(SPANR)20乳化
剤〔フルカケミカル社(Fluka Chemical Corp.)またはアルドリッチケミカル社
から市販のソルビタンモノラウレート〕を混合し、40℃に加熱した。比率につ
いては、重量基準にてモノマー100部当たりスパン20が12部(12phr
)に相当する。溶液10mlを、45℃の水浴中に浸してある500mlビーカ
ーに移した。二枚羽根付きペイントスターラーをビーカー中に位置決めし、速度
を300rpmに調節した。10重量%の塩化カルシウムと0.15重量%の過
硫酸カリウムを含有した水溶液を作製した。この水溶液300mlを40℃に加
熱し、ビーカー中に 30分で滴下して、高不連続相の油中水形エマルジョンを
形成させた。エマルジョンの外観は白色クリーム状であった。
このエマルジョンをシールされたプラスチック容器に移し、この容器を70℃
のオープン中に24時間静置することによってフォームを作製した。この時間経
過後、容器をオーブンから取り出し、容器中の遊離水(free water)の量を測定
した。表1に記載の値は、エマルジョンを作製するのに使用される水相の初期量
のパーセントである。遊離水パーセントは、材料のタイムキュアリング(time c
uring)によるエマルジョン破壊および/またはフォーム収縮が止まったことを
示している。より効果的な乳化剤に対しては、遊離水パーセントはより小さくな
り、このことはより優れたフォーム特性に対応する。
垂直吸い上げ時間("VWT")とデカン垂直吸い上げ時間("DVWT")の測
定は前述のように行った。結果を表1に示す。比較例2
エマルジョンを40℃ではなく60℃で作製したこと以外は、比較例1の手順
を繰り返した。こうしたより高い温度では、やや多い量の遊離水が得られるとい
うことを表1は示している。比較例3
エマルジョンを40℃ではなく80℃で作製したこと以外は、比較例1の手順
を繰り返した。高不連続相油中水形エマルジョンをこの温度で安定化させるのに
スパン20乳化剤は効果的ではない、ということが表1からわかる。比較例4
0.53gのスパン20乳化剤(6phr)を使用したこと以外は、比較例1
の手順を繰り返した。スパン20乳化剤は、高不連続相油中水形エマルジョンを
この界面活性剤濃度では安定化させることができない、ということが表1からわ
かる。実施例1
スパン20乳化剤の代わりに0.27g(3phr)のクロデスタF50乳化
剤を使用したこと以外は、比較例1の手順を繰り返した。この界面活性剤濃度が
高不連続相エマルジョン(硬化してフォームにすることができる)の安定化に効
果的である、ということが表1からわかる。実施例2
スパン20乳化剤の代わりに0.27g(3phr)のクロデスタF50乳化
剤を使用し、40℃ではなく70℃でエマルジョンを作製したこと以外は、比較
例1の手順を繰り返した。クロデスタF50乳化剤は、この濃度およびエマルジ
ョン温度において高不連続相エマルジョン(硬化してフォームにすることができ
る)を安定化させるのに効果的である、ということが表1からわかる。実施例3
スパン20乳化剤の代わりに0.09g(1phr)のクロデスタF50乳化
剤を使用し、40℃ではなく70℃でエマルジョンを作製したこと以外は、比較
例1の手順を繰り返した。クロデスタF50乳化剤は、この濃度およびエマルジ
ョン温度において高不連続相エマルジョン(硬化してフォームにすることができ
る)を安定化させるのに効果的である、ということが表1からわかる。実施例4
スパン20乳化剤の代わりに0.27g(3phr)のクロデスタF110乳
化剤を使用し、40℃ではなく80℃でエマルジョンを作製したこと以外は、比
較例1の手順を繰り返した。クロデスタF50乳化剤は、この濃度およびエマル
ジョン温度において高不連続相エマルジョン(硬化してフォームにすることがで
きる)を安定化させるのに効果的である、ということが表1からわかる。実施例5
スパン20乳化剤の代わりに0.53g(6phr)のクロデスタF10乳化
剤を使用し、40℃ではなく70℃でエマルジョンを作製したこと以外は、比較
例1の手順を繰り返した。クロデスタF50乳化剤は、この濃度およびエマルジ
ョン温度において高不連続相エマルジョン(硬化してフォームにすることができ
る)を安定化させるのに効果的である、ということが表1からわかる。実施例6
スパン20乳化剤の代わりに0.27g(3phr)のグルケートSS乳化剤
を使用したこと以外は、比較例1の手順を繰り返した。この界面活性剤濃度が高
不連続相エマルジョン(硬化してフォームにすることができる)を安定化させる
のに効果的である、ということが表1からわかる。実施例7
スパン20乳化剤の代わりに1.06g(12phr)のグルケートDO乳化
剤を使用したこと以外は、比較例1の手順を繰り返した。グルケートDO乳化剤
は、高不連続相エマルジョン(硬化してフォームにすることができる)を安定化
させるのに効果的である、ということが表1からわかる。実施例8
スパン30乳化剤の代わりに1.06g(12phr)のグリロコースPS乳
化剤を使用したこと以外は、比較例1の手順を繰り返した。グリロコースPS乳
化剤は、高不連続相エマルジョン(硬化してフォームにすることができる)を安
定化させるのに効果的である、ということが表1からわかる。実施例9
スパン20乳化剤の代わりに1.06g(12phr)のグリロコースIS乳
化剤を使用し、40℃ではなく60℃でエマルジョンを作製したこと以外は、比
較例1の手順を繰り返した。グリロコースIS乳化剤は、高不連続相エマルジョ
ン(硬化してフォームにすることができる)を安定化させるのに効果的である、
ということが表1からわかる。実施例10
スパン20乳化剤単独の代わりに0.53g(6phr)のスパン20乳化剤
と0.09g(1phr)のクロデスタF50乳化剤を使用したこと以外は、比
較例1の手順を繰り返した。こうした乳化剤の組み合わせが高不連続相エマルジ
ョン(硬化してフォームにすることができる)を安定化させるのに効果的である
、ということが表1からわかる。したがって、クロデスタF50をスパン20と
の共乳化剤(co-emulsifier)として使用すると、フォームを生成させるのに必
要な乳化剤の全体としての濃度が低くて済む。実施例11
スパン20乳化剤単独の代わりに0.14g(2phr)のスパン20乳化剤
と0.09g(1phr)のクロデスタF50乳化剤を使用したこと以外は、比
較例1の手順を繰り返した。こうした乳化剤の組み合わせが高不連続相エマルジ
ョン(硬化してフォームにすることができる)を安定化させるのに効果的である
、ということが表1からわかる。したがって、クロデスタF50をスパン20と
の共乳化剤として使用すると、フォームを生成させるのに必要な乳化剤の全体と
しての濃度が低くて済む。
実施例12
10mlのスチレン、10mlのジビニルベンゼン、30mlの2−エチルヘ
キシルアクリレート、および6gの界面活性剤を含有した5つのジャーを準備し
た。使用した界面活性剤は、スパン20、クロデスタF50、クロデスタF10
、グルケートDO、およびグリロコースPSの各乳化剤であった(サンプルジャ
ーの1つには2gだけのグリロコースPSを加えた)。5つのジャーを50℃の
水浴中に置き、断続的に30分混合した。水浴からジャーを取り出した後、オー
ブン中に50℃にて一晩静置して、界面活性剤からのスラッジを沈降させた。次
いでジャーから液をデカントしてスラッジと分離した。ジャーを減圧オーブン中
に
60℃で8時間静置することによって、ジャー中に残留している過剰の溶媒を除
去した。各ジャー中のスラッジの重量を測定した。実験結果を表2に示す。各ジ
ャー中に沈降したスラッジの量が、ジャーに加えた界面活性剤の初期量の重量%
として表してある。ソルビタン脂肪酸エステル界面活性剤はスラッジ層を形成し
たが、糖類脂肪酸エステル界面活性剤に対してはスラッジは殆どもしくは全く認
められなかった。実施例13
10mlのスチレン、10mlのジビニルベンゼン、30mlの2−エチルヘ
キシルアクリレート、および6gの界面活性剤を含有した2つのジャーを準備し
た。使用した界面活性剤は、スパン20とクロデスタF110の各乳化剤であっ
た。2つのジャーを80℃の水浴中に置き、断続的に30分混合した。ミキシン
グ後、ジャーを80℃の水浴中に6時間保持して、界面活性剤からのスラッジを
沈降させた。次いでジャーから液をデカントしてスラッジと分離した。ジャーを
減圧オーブン中に60℃にて静置することによって、ジャー中に残留している過
剰の溶媒を除去した。各ジャー中のスラッジの重量を測定した。実験結果を表2
に示す。各ジャー中に沈降したスラッジの量が、ジャーに加えた界面活性剤の初
期量の重量%として表してある。クロデスタF110乳化剤からのスラッジ層の
形成量は、スパン20乳化剤からよりはるかに少ない、ということがわかった。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1995年9月13日
【補正内容】
英文の2ページ第2行〜2ページ第37行(翻訳文の1ページ第28行〜2ペー
ジ第24行)の差し替えの翻訳文
界面活性剤の大量使用はさらに、フォームの製造に対して原材料コストの増大を
きたす。
市販のソルビタン脂肪酸エステルを乳化剤として使用することの他の欠点は、
これらの界面活性剤を油相中に溶解すると水溶性のスラッジが生じる、というこ
とである。遊離のソルビタンやイソソルビド等のポリオールがスラッジの主成分
である、ということがわかっている。プロセスミキシング装置の詰まりを防止す
るために、界面活性剤−油溶液を使用してエマルジョンを作製する前にスラッジ
を除去しなければならない。
したがって本発明の目的は、低密度の架橋ポリマー材料を製造するための硬化
可能な高不連続相油中水形エマルジョンを作製するための界面活性剤を提供する
ことにある。発明の開示
本発明によれば、
(a) (i) 少なくとも1種のビニルモノマーを含んだ油中水形エマル
ジョンの油相中に分散させることができるか、あるいは少なくとも1種のビニル
モノマーを含んだ油中水形エマルジョンの油相を形成することのできる重合可能
なモノマーと、混合物の重量を基準として約2〜70重量%の少なくとも1種の
多官能不飽和架橋用モノマーとの混合物、
(ii) エマルジョンの重量を基準として少なくとも90重量%の不連続
相としての水、
(iii) 少なくとも1種の糖類脂肪酸エステルを含んだ界面活性剤、こ
れによって油中水形エマルジョンを生成させる、および
(iv) 少なくとも1種の重合開始剤、これによって重合可能なモノマー
の重合および架橋を生起させる、
を含んだ油中水形エマルジョンを供給する工程;および
(b) 重合可能なモノマーの重合および架橋を生起させるような条件下で
前記油中水形エマルジョンを加熱する工程;
を含む、多孔質架橋ポリマー材料の製造法が提供される。
糖類脂肪酸エステル界面活性剤と硬化可能な高不連続相油中水形エマルジョン
とを含有した、上記方法によって製造される多孔質ポリマー材料も提供される。
英文の6ページ第5行〜7ページ第36行(翻訳文の5ページ第27行〜7ペー
ジ第16行)の差し替えの翻訳文
水溶性開始剤および/または油溶性開始剤は、モノマーを硬化させる(重合お
よび架橋させる)のに有効な量にて存在しなければならない。開始剤は一般に、
モノマーの重量を基準として0.005〜15重量%の量にて存在してよい。開
始剤は、高不連続相エマルジョンの形成前もしくは形成後に、油相または水相と
共に導入することができる。
過硫酸カリウム等の水溶性開始剤は、エマルジョン形成前の水溶液に加えても
よいし、あるいはエマルジョンに加えてもよい。油溶性開始剤は、モノマー溶液
またはエマルジョン形成前のより進んだ工程のモノマー溶液に加えてもよいし、
あるいはエマルジョンに加えてもよい。エマルジョンに加える開始剤を、従来の
ブレンド技術(例えば、スタティックミキサーまたはピンミキサーを低せん断速
度にて使用する)によって必要に応じてエマルジョン中にブレンドして、硬化可
能な高不連続相油中水形エマルジョンを形成することができる。せん断速度は、
触媒がブレンドできるよう充分に高くなければならないが、エマルジョンが凝集
または液化しないよう充分に低くなければならない。
開始剤は便宜上、エマルジョンの形成前に油相(モノマー相)に加えても、あ
るいは水相に加えてもよい。これとは別に、有効量の促進開始剤の存在下で、あ
るいは促進されたモノマー成分を生成させるためのフリーラジカル生成用放射線
源によって、エマルジョンの形成前にモノマー溶液の少なくとも一部を促進させ
て(ある程度重合させて)、硬化時間を減少させることができる。
上記したいかなる油溶性開始剤も、促進開始剤として使用することができる。
モノマー溶液を促進させるためには、一般には油溶性の開始剤含有モノマー溶液
を25℃以上〜150℃の範囲の温度で加熱する。適切なフリーラジカル生成用
放射線源は、ガンマ線、電子ビーム、ニュートロン、紫外線、又はフリーラジカ
ルの生成を引き起こすことのできる他の線源である。一般には、適切な粘度に達
するまで、モノマーをフリーラジカル生成用放射線源に暴露する。促進は、モノ
マー成分の1種以上または全てに対して行うことができる。モノマーの1種以上
が硬化温度において揮発性である場合には、モノマー成分を促進させるのが特に
有利である。
促進させる場合、モノマーをある程度重合させるに足る時間にわたってモノマ
ー混合物を促進させるが、モノマー混合物が固化したり、もはや変形を起こさな
くなるほどの長時間にわたっては促進させない。一般には、固体(モノマー混合
物がもはや変形しない場合)を形成するに必要な時間の5〜95%(好ましくは
10〜90%)という時間にわたって、あるいは促進混合物(分子)と非促進の
フレッシュ混合物(分母)との粘度比が1.00より大きくなるまで(好ましく
は1.03〜50の範囲、さらに好ましくは1.07〜30の範囲)、モノマー混
合物を促進させる。固体を形成するのに必要な時間は、下記のソリディティ・テ
ストによって適切に測定することができる。粘度は、モノマー混合物の粘度と促
進モノマー混合物の粘度との比として、あるいは(促進モノマー混合物+界面活
性剤)の粘度と(非促進モノマー混合物+界面活性剤)の粘度との比として表さ
れる。なぜなら、絶対粘度の値は、界面活性剤が混合物に加えられていようとい
まいと温度の関数だからである(通常は、界面活性剤を加えると粘度が数倍上昇
する)。粘度は一般には低いので、後述するように−78℃にて粘度を測定する
のが適切である。
英文の10ページ第1行〜10ページ第34行(翻訳文の9ページ第14行〜1
0ページ第7行)の差し替えの翻訳文
界面活性剤はさらに、糖類脂肪酸エステルに加えて、1種以上のソルビタン脂
肪酸エステルを含んでもよい。好ましいソルビタン脂肪酸エステルの例は、米国
特許第5,200,433号および第5,210,104号中に見いだすことができる。例えば、ス
クロース二脂肪酸エステル(例えば、スクロースジステアレート)とソルビタン
脂肪酸エステル(例えば、ソルビタンモノラウレート)との組み合わせを界面活
性剤として使用することができる。
高不連続相油中水形エマルジョンを製造するための好ましい単糖類脂肪酸エス
テル界面活性剤及びオリゴ糖類脂肪酸エステル界面活性剤は、100〜250mg
KOH/g の範囲のエステル価、または100〜500mgKOH/g の範囲のヒドロキシ
ル価を有する。糖類脂肪酸エステルのエステル価が100〜250mgKOH/g の範
囲であり、そしてヒドロキシル価が100〜500mgKOH/g の範囲であるのがさ
らに好ましい。
“エステル価”とは、サンプル中に含まれているエステル基の数の尺度であり
、ケン化価と酸価との差であると定義される。ケン化とは、塩基によるエステル
の加水分解であり、遊離の脂肪酸が生じて塩を形成する。サンプルの“ケン化価
”とは、サンプル1gをケン化するのに必要な水酸化カリウムのmg数であると
定義される。“酸価”とは、サンプル中の遊離酸の量の尺度であり、サンプル1
g中の遊離酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数であると定義される
。したがって、エステル価は、エステル基だけをケン化するのに必要な、サンプ
ル1g当たりの水酸化カリウムのmg数であると定義される。
“ヒドロキシル価”とは、サンプル1g中のヒドロキシル含量に相当する水酸
化カリウムのmg数であると定義される。
英文の12ページ第5行〜16ページ第35行(翻訳文の11ページ第18行〜
15ページ第27行)の差し替えの翻訳文
一般には、界面活性剤は、高不連続相油中水形エマルジョン(HIPE)を形
成するのに有効な量にて存在する。糖類脂肪酸エステル界面活性剤は、モノマー
の重量を基準として、エマルジョン中に0.1重量%以上存在するのが好ましく
、0.1〜40重量%存在するのがさらに好ましく、0.1〜12重量%存在する
のが最も好ましい。糖類脂肪酸エステル界面活性剤をソルビタン脂肪酸エステル
界面活性剤と組み合わせて使用すると、より少ない量の糖類脂肪酸エステルを使
用して有益な効果が得られる。糖類脂肪酸エステル界面活性剤は、他の界面活性
剤(例えば、ソルビタン脂肪酸エステル)が存在していない場合は、モノマーの
重量を基準として約1重量%以上の量にて存在するのが好ましい。
水と電解質を含有した水相と、高不連続相エマルジョンを形成するのに使用さ
れるモノマー混合物を含有したモノマー相との相対量は、得られるポリマーフォ
ームの構造的特性、機械的特性、および性能特性を決定するファクターである。
エマルジョン中における水と油の比は、フォーム物品の密度、気泡の大きさ、お
よび比表面積に影響を及ぼすことがある。適切な密度と高い吸収能力をもったポ
リマーフォーム物品を形成させるためには、高不連続相油中水形エマルジョン(
HIPE)は、エマルジョンの重量を基準として少なくとも90重量%の水(水
対油の重量比が少なくとも9:1に相当)、さらに好ましくは少なくとも95重
量%の水、そして最も好ましくは少なくとも97重量%の水(水対油の重量比が
少なくとも33:1に相当)を不連続相として含有する。
不連続水相は、HIPEを安定化させるために、またフォームの水に対する湿
潤性をより高めるために、水溶性の電解質を含有するのが好ましい。適切な電解
質としては、無機塩(一価の塩、二価の塩、三価の塩、またはこれらの混合物)
、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、および重金属塩(例えば、ハロ
ゲン化物、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩、およびこれらの混合物)がある。このよ
う
な電解質としては、例えば、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化カリウム、
硫酸カリウム、塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネ
シウム、塩化アルミニウム、およびこれらの混合物がある。一価アニオンを含ん
だ一価塩または二価塩(例えばハロゲン化物)が好ましい。
高不連続相油中水形エマルジョンの形成は、多くのファクター(例えば、使用
するモノマー、水対油の比、使用する界面活性剤の種類と量、ミキシング条件、
および水溶性電解質の存在と量)に依存する。これらのファクターの全てが油中
水形エマルジョンの形成に適合していなければ、エマルジョンは、高不連続相油
中水形エマルジョンではなく水中油形エマルジョンを形成する。
一般には、油中水形エマルジョンを形成するために、水対油比が4:1になる
まで水を混合することができる。水対油比が4:1を越えて水を一度に全部加え
ると、水中油形エマルジョンが好ましくなる。一般には、水は適度なせん断速度
にて徐々に加えなければならない。小さな能力のミキサー(例えば、少なくとも
5s-1、好ましくは少なくとも10s-1のせん断速度を有するペイントミキサー
)を使用して油中水形エマルジョンをミキシングすることができる。少なくとも
10s-1のせん断速度を有するインペラー装備の大形ミキサー、または少なくと
も50s-1(好ましくは少なくとも100s-1)のせん断速度を有するピンギャ
ップミキサーも使用することができる。せん断速度が低すぎると、油中水形エマ
ルジョンは、水中油形エマルジョンに戻ってしまう。高い吸収容量のフォームを
得るには、水対油比を少なくとも9:1にするのが望ましく、好ましくは少なく
とも19:1に、さらに好ましくは少なくとも30:1にする。
硬化可能な高不連続相油中水形エマルジョン(硬化可能なHIPE)は、回分
法でも連続法でも硬化することができる。回分法においては、所望の形状の適切
な容器中に硬化可能なHIPEを入れ、少なくとも25℃の温度にてモノマーを
重合・硬化させるのに有効な時間にわたってキュアーする。HIPEは、エマル
ジョンがキュアー温度にて安定であれば、25〜90℃の範囲の温度で重合・硬
化させるのが好ましい。これとは別に、米国特許第5,189,070号に記載の多工程
法も使用することができる。多工程法においては、エマルジョンが500パスカ
ル
以上のレオメトリー動的せん断モジュラスを有するまで65℃以下の温度でプレ
キュアーし(ややゲル化、“ゲル”と呼ばれるゼリーやゼラチンのようなコンシ
ステンシーを有する)、次いでゲルを硬化させるのに有効な時間にわたって70
℃以上の温度でキュアーする。キュアーは、水の沸騰を防止するよう適切な圧力
を加えた状態で、175℃という高温にても行うこともできる。
エマルジョンは、例えば温水、熱風、スチーム、IR、RF、マイクロ波、ま
たは抵抗加熱によって加熱することができる。HIPEは、所望の特性が得られ
るまでキュアーしなければならない。一般には、硬化フォームを得るためには、
HIPEを60℃で少なくとも8時間、あるいは60℃で少なくとも1時間、次
いで70℃以上の温度で3時間キュアーしなければならない。良好な特性を得る
ためには、硬化後の反応度は、一般にはモノマーの少なくとも85%が、好まし
くは少なくとも90%が、さらに好ましくは少なくとも95%が(すなわち、遊
離のモノマーが5%以下)、そして最も好ましくは少なくとも99%(すなわち
、遊離のモノマーが1%以下)が反応するような程度である。
これらのフォームは、ポストキュアーを施してフォーム特性を改良することが
できる。モノマーの配合組成に応じて、スチーム、熱風、または他の加熱源によ
り、フォームを75℃以上(好ましくは90℃以上)の温度でポストキュアーす
ることによって、より優れた特性〔例えば、自由膨潤(すなわち、フォームが初
期に吸収することのできる液体の量)の増大、および/または良好な耐圧縮撓み
性(すなわち、荷重下での液体の保持)〕を得ることができる。
温度が水の沸点付近である場合、水を液相中に保持するために、またより優れ
た特性を得るために、圧力を加えるのが好ましい。必要に応じて、水の一部を沸
騰させるために圧力を下げてもよいが、通常のやりかたでは、水を液体状態に保
持してモノマーを安定化させる。水相を液体状態に保持するために圧力を使用す
ると、使用する高温においてエマルジョンが安定であれば、高温でのエマルジョ
ンの極めて速やかな硬化が可能となる。必要に応じて、大気圧以上(一般には大
気圧の範囲内)から1.03MPa(150psig)までの圧力にて、エマルジョンに
圧力を加えることができる。温度が100℃であるときは、7〜70kPaゲージ
(1〜10psig)の圧力で充分であり、温度が130℃であるときは、210〜
480kPaゲージ(30〜70psig)の圧力が好ましい。好ましい圧力は、溶液
の自生的スチーム圧力のやや上から絶対圧力をベースとした圧力(すなわち psi
a)の約2倍までであり、特定の結果を得るために、より高い圧力もしくはより
低い圧力を必要に応じて使用することができる。
キュアープロセスおよび/またはポストキュアープロセスが完了したら、フォ
ーム中に入り込んでいる水を圧搾除去し、熱によって乾燥するか、あるいは残留
水を蒸発させるに適切なレベルにまで圧力を低下させることによってフラッシン
グして、所望の乾燥程度のフォーム物品を得ることができる。これらの乾燥法は
、フォーム材料に所望の硬化状態が発現した後で適用するのが好ましい。
本発明の方法によって製造されるこれらのフォームを、乾燥工程の前、後、ま
たは乾燥工程中に洗浄して、液体の吸収に対して特に有用な吸収性ブロックを得
ることができる。一般には、これらのフォームを、例えばアルコール等の溶媒、
1%塩化カルシウム水溶液等の低濃度電解質溶液(水相より低い濃度)、または
脱イオン水で洗浄して、フォームの電解質含量を減少させる。洗浄したフォーム
は、水および/または溶媒をフォームから圧搾除去し、自然乾燥または加熱乾燥
によって適切に乾燥することができる。
本発明の方法によって製造されるフォームは一般には疎水性であり、疎水性液
体を優先的に吸収するのに適しているが、ソルビタンエステルによって製造され
るフォームは一般には親水性である。糖類脂肪酸エステルを界面活性剤として、
あるいはソルビタンエステルと共に助界面活性剤として使用すると、得られるフ
ォームは一般には疎水性である。これらの疎水性フォームは通常、30分以上の
シン・ユアリン〔ジャイコから市販〕垂直吸い上げ時間を示し、フォーム中への
シン・ユアリンの浸透は殆どもしくは全く起こっていないことがわかる。比較す
ると、ソルビタンモノラウレート乳化剤だけを使用して製造されるフォームは、
一般には10分以下のシン・ユアリン垂直吸い上げ時間を示す。疎水性フォーム
に関してデカンの垂直吸い上げ時間は一般には5分以下であり、これらのフォー
ムが非水液体を優先的に吸収していることを示している。
疎水性/親水性の相対性を示す別の尺度は、シン・ユアリン垂直吸い上げ時間
("VWT")とデカン垂直吸い上げ時間("DVWT")との吸収性比である。親
水性フォームは一般に10以下のVWT/DVWT値を有し、一方、疎水性フォ
ームは一般に10以上(さらに好ましくは15以上、最も好ましくは約20以上
)の値を有する。本発明の方法によって製造されるフォームはさらに、化学的な
変性を施さなければ、一般には水膨潤性ではない。
糖類脂肪酸エステル乳化剤を使用して本発明の方法により製造したフォームは
、一般には、ソルビタン脂肪酸エステル乳化剤を使用して製造したフォームより
気泡が小さい。これらのフォームは一般には、0.1g/cc以下の乾燥密度を有
する。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1995年10月13日
【補正内容】
請求の範囲を以下のとおり補正する。
請求の範囲
1. (a) (i) 少なくとも1種のビニルモノマーを含んだ油中水形エ
マルジョンの油相中に分散させることができるか、あるいは少なくとも1種のビ
ニルモノマーを含んだ油中水形エマルジョンの油相を形成することのできる重合
可能なモノマーと、混合物の重量を基準として2〜70重量%の多官能不飽和架
橋用モノマーとの混合物、
(ii) エマルジョンの重量を基準として少なくとも90重量%の不連続
相としての水、
(iii) 少なくとも1種の糖類脂肪酸エステルを含んだ界面活性剤、こ
れによって油中水形エマルジョンを生成させる、および
(iv) 少なくとも1種の重合開始剤、これによって重合可能なモノマー
の重合および架橋を生起させる、
を含んだ油中水形エマルジョンを供給する工程;および
(b) 重合可能なモノマーの重合および架橋を生起させるような条件下で
前記油中水形エマルジョンを加熱する工程;
を含む、多孔質架橋ポリマー材料の製造法。
2. 前記糖類脂肪酸エステルが、式Cn(H2O)n-r〔式中、rは0〜3の
整数であり、3(r+1)≦n≦10(r+1)である〕を有する糖類の脂肪酸
エステルである、請求の範囲第1項に記載の製造法。
3. 前記糖類脂肪酸エステルが、C8〜C22ヒドロカルビルセグメントを有
する少なくとも1種の脂肪酸エステル部分を含む、請求の範囲第1項にまたは第
2項に記載の製造法。
4. 前記糖類脂肪酸エステルが、ヒドロキシル位置において部分的にアルキ
ル化されている、請求の範囲第1項、第2項、または第3項に記載の製造法。
5. 前記糖類脂肪酸エステルが、100〜250mgKOH/g の範囲のエステル
価、または100〜500mgKOH/g の範囲のヒドロキシル価を有する、請求の範
囲第1〜4項のいずれか一項に記載の製造法。
6. 前記糖類脂肪酸エステルが、C12〜C20ヒドロカルビルセグメントを有
する少なくとも1種の脂肪酸エステル部分を含む、請求の範囲第1〜5項のいず
れか一項に記載の製造法。
7. 前記糖類脂肪酸エステルが、スクロース、フルクトース、ガラクトース
、グルコース、ラクトース、マルトース、マンノース、アラビトール、マンニト
ール、キシリトール、エリスリトール、またはラフィノースの脂肪酸エステルで
ある、請求の範囲第1〜3項のいずれか一項に記載の製造法。
8. 前記ビニルモノマーが、モノアルケニルアレーン、アクリレートもしく
はメタクリレートエステル、共役ジオレフィン、アレン、ハロゲン化オレフィン
、またはこれらの混合物である、請求の範囲第1〜7項のいずれか一項に記載の
製造法。
9. 前記架橋用多官能不飽和モノマーが、ジビニルベンゼン、ジエチレング
リコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、アリル
メタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリ
トールテトラメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペン
タエリスリトールテトラアクリレート、グルコースペンタアクリレート、グルコ
ースジエチルメルカプタルペンタアクリレート、ソルビタントリアクリレート、
スクロースパー(メタ)アクリレート、またはセルロース(メタ)アクリレート
である、請求の範囲第1〜8項のいずれか一項に記載の製造法。
10. 前記油中水形エマルジョンが、エマルジョンの重量を基準として少なく
とも約95重量%の水を不連続相として含む、請求の範囲第1〜9項のいずれか
一項に記載の製造法。
11. 前記界面活性剤が、重合可能なモノマーの重量を基準として0.1〜4
0重量%の量にて存在する、請求の範囲第1〜10項のいずれか一項に記載の製造
法。
12. 前記界面活性剤がさらに、少なくとも1種のソルビタン二脂肪酸エステ
ルを含む、請求の範囲第1〜11項のいずれか一項に記載の製造法。
13. 前記糖類脂肪酸エステルが二糖類二脂肪酸エステルである、請求の範囲
第1〜12項のいずれか一項に記載の製造法。
14. 請求の範囲第1項の製造法によって製造された多孔質架橋ポリマー材料
。
15. 少なくとも1種の糖類脂肪酸エステルを組み込んだ多孔質架橋ビニルポ
リマーフォーム材料。
16. 少なくとも90重量%の水を含有した油中水形エマルジョンから形成さ
れた、0.1g/cc未満の乾燥密度を有する請求の範囲第15項に記載の材料。
17. (a) 少なくとも1種のビニルモノマーを含んだ油中水形エマルジョ
ン中に分散させることができるか、あるいは少なくとも1種のビニルモノマーを
含んだ油中水形エマルジョンを形成することのできる重合可能なモノマーと、混
合物の重量を基準として2〜70重量%の多官能不飽和架橋用モノマーとの混合
物;
(b) エマルジョンの重量を基準として少なくとも90重量%の不連続相
としての水;
(c) 少なくとも1種の糖類脂肪酸エステルを含んだ界面活性剤、これに
よって硬化可能な油中水形エマルジョンを生成させる;および
(d) 重合開始剤、これによって重合可能なモノマーの重合および架橋を
生起させる;
を含む、硬化可能な油中水形エマルジョン組成物。
18. 前記糖類脂肪酸エステルが式Cn(H2O)n-r〔式中、rは0〜3の整
数であり、3(r+1)≦n≦10(r+1)である〕を有する糖類の脂肪酸エ
ステルである、請求の範囲第17項に記載の組成物。
19. 前記糖類脂肪酸エステルが、C8〜C22ヒドロカルビルセグメントを有
する少なくとも1種の脂肪酸エステル部分を含む、請求の範囲第17、または18項
に記載の組成物。
20. 前記糖類脂肪酸エステルが、ヒドロキシル位置において部分的にアルキ
ル化されている、請求の範囲第17、18、または19項に記載の組成物。
21. 前記糖類脂肪酸エステルが、100〜250mgKOH/g の範囲のエステル
価、または100〜500mgKOH/g の範囲のヒドロキシル価を有する、請求の範
囲第17〜20項のいずれか一項に記載の組成物。
22. 前記糖類脂肪酸エステルが、C12〜C20ヒドロカルビルセグメントを有
する少なくとも1種の脂肪酸エステル部分を含む、請求の範囲第17〜21項のいず
れか一項に記載の組成物。
23. 前記糖類脂肪酸エステルが、スクロース、フルクトース、ガラクトース
、グルコース、ラクトース、マルトース、マンノース、アラビトール、マンニト
ール、キシリトール、エリスリトール、またはラフィノースの脂肪酸エステルで
ある、請求の範囲第17〜19項のいずれか一項に記載の組成物。
24. 前記ビニルモノマーが、モノアルケニルアレーン、アクリレートもしく
はメタクリレートエステル、共役ジオレフィン、アレン、ハロゲン化オレフィン
、またはこれらの混合物である、請求の範囲第17〜23項のいずれか一項に記載の
組成物。
25. 前記架橋用多官能不飽和モノマーが、ジビニルベンゼン、ジエチレング
リコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、アリル
メタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリ
トールテトラメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペン
タエリスリトールテトラアクリレート、グルコースペンタアクリレート、グルコ
ースジエチルメルカプタルペンタアクリレート、ソルビタントリアクリレート、
スクロースパー(メタ)アクリレート、またはセルロース(メタ)アクリレート
である、請求の範囲第17〜24項のいずれか一項に記載の組成物。
26. 前記油中水形エマルジョンが、エマルジョンの重量を基準として少なく
とも約95重量%の水を不連続相として含む、請求の範囲第17〜25項のいずれか
一項に記載の組成物。
27. 前記界面活性剤が、重合可能なモノマーの重量を基準として0.1〜4
0重量%の量にて存在する、請求の範囲第17〜26項のいずれか一項に記載の組成
物。
28. 前記界面活性剤がさらに、少なくとも1種のソルビタン脂肪酸エステル
を含む、請求の範囲第17〜27項のいずれか一項に記載の組成物。
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C08F 220/20 MMV 7824−4J C08F 220/20 MMV
(72)発明者 ウォン,プイ・クワン
アメリカ合衆国テキサス州77005,ヒュー
ストン,マーサー 6431
(72)発明者 デイヴィス,ダイアナ・デル
アメリカ合衆国テキサス州77074,ヒュー
ストン,ビーチナット 7403
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. (a)(i) 少なくとも1種のビニルモノマーと、混合物の重量を基 準として約2〜70重量%の架橋用の多官能不飽和モノマーとを含んだ重合可能 なモノマーの混合物、 (ii) エマルジョンの重量を基準として少なくとも90重量%の不連続 相としての水、 (iii) 油中水形エマルジョンを生成させるための、少なくとも1種の 糖類脂肪酸エステルを含んだ有効量の界面活性剤、および (iv) 前記重合可能なモノマーを重合・架橋させるための、有効量の少 なくとも1種の重合開始剤、 を含む油中水形エマルジョンを供給する工程;および (b) 前記油中水形エマルジョンを、前記重合可能なモノマーを重合・架 橋させるのに有効な条件下で加熱する工程; を含む、多孔質架橋ポリマー材料の製造法。 2. 前記糖類脂肪酸エステルが、式Cn(H2O)n-r〔式中、rは0〜3の 整数であり、3(r+1)≦n≦10(r+1)である〕を有する糖類の脂肪酸 エステルである、請求の範囲第1項に記載の製造法。 3. 前記糖類脂肪酸エステルが、糖類のヒドロキシル位置において部分的に アルキル化されている、請求の範囲第2項に記載の製造法。 4. 前記糖類脂肪酸エステルが、C8〜C22ヒドロカルビルセグメントを有 する少なくとも1種の脂肪酸エステル部分を含む、請求の範囲第2項に記載の製 造法。 5. 前記糖類脂肪酸エステルが、約100〜250mgKOH/g の範囲のエステ ル価、または約100〜500mgKOH/g の範囲のヒドロキシル価を有する、請求 の範囲第4項に記載の製造法。 6. 前記糖類脂肪酸エステルが、C12〜C20ヒドロカルビルセグメントを有 する少なくとも1種の脂肪酸エステル部分を含む、請求の範囲第5項に記載の製 造法。 7. 前記糖類脂肪酸エステルが、約100〜250mgKOH/g の範囲のエステ ル価、および約100〜500mgKOH/g の範囲のヒドロキシル価を有する、請求 の範囲第5項に記載の製造法。 8. 前記糖類脂肪酸エステルが、スクロース、フルクトース、ガラクトース 、グルコース、ラクトース、マルトース、マンノース、アラビトール、マンニト ール、キシリトール、エリスリトール、およびラフィノースの脂肪酸エステルか らなる群から選ばれる、請求の範囲第4項に記載の製造法。 9. 前記ビニルモノマーが、モノアルケニルアレーン、アクリレートもしく はメタクリレートエステル、共役ジオレフィン、アレン、ハロゲン化オレフィン 、およびこれらの混合物からなる群から選ばれる、請求の範囲第4項に記載の製 造法。 10. 前記架橋用多官能不飽和モノマーが、ジビニルベンゼン、ジエチレング リコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、アリル メタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリ トールテトラメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペン タエリスリトールテトラアクリレート、グルコースペンタアクリレート、グルコ ースジエチルメルカプタルペンタアクリレート、ソルビタントリアクリレート、 スクロースパー(メタ)アクリレート、およびセルロース(メタ)アクリレート からなる群から選ばれる、請求の範囲第9項に記載の製造法。 11. 前記油中水形エマルジョンが、エマルジョンの重量を基準として少なく とも約95重量%の水を不連続相として含む、請求の範囲第9項に記載の製造法 。 12. 前記界面活性剤が、重合可能なモノマーの重量を基準として約0.1〜 40重量%の量にて存在する、請求の範囲第1項に記載の製造法。 13. 前記界面活性剤がさらに、少なくとも1種のソルビタン脂肪酸エステル を含む、請求の範囲第1項に記載の製造法。 14. 請求の範囲第1項に記載の製造法によって製造された多孔質架橋ポリマ ー材料。 15. 請求の範囲第1項に記載の製造法によって製造された、シン・ユアリン 垂直吸い上げ時間対デカン垂直吸い上げ時間の吸収性比が10より大きい多孔質 架橋ポリマー材料。 16. 少なくとも1種の糖類脂肪酸エステルを組み込んだ多孔質架橋ビニルポ リマーフォーム材料。 17. 少なくとも90重量%の水を含有した油中水形エマルジョンから形成さ れた、0.1g/cc未満の乾燥密度を有する請求の範囲第16項に記載の多孔質架 橋ビニルポリマーフォーム材料。 18. 0.1g/cc未満の乾燥密度を有し、シン・ユアリン垂直吸い上げ時間 対デカン垂直吸い上げ時間の吸収性比が10より大きい、請求の範囲第16項に 記載の多孔質架橋ビニルポリマーフォーム材料。 19. (a) 少なくとも1種のビニルモノマーと、混合物の重量を基準とし て約2〜70重量%の架橋用の多官能不飽和モノマーとを含んだ重合可能なモノ マーの混合物; (b) エマルジョンの重量を基準として少なくとも90重量%の不連続相 としての水; (c) 硬化可能な油中水形エマルジョンを生成させるための、少なくとも 1種の糖類脂肪酸エステルを含んだ有効量の界面活性剤;および (d) 前記重合可能なモノマーを重合・架橋させるための、有効量の重合 開始剤; を含む、硬化可能な油中水形エマルジョン組成物。 20. 前記糖類脂肪酸エステルが式Cn(H2O)n-r〔式中、rは0〜3の整 数であり、3(r+1)≦n≦10(r+1)である〕を有する糖類の脂肪酸エ ステルである、請求の範囲第19項に記載の組成物。 21. 前記糖類脂肪酸エステルが、糖類のヒドロキシル位置において部分的に アルキル化されている、請求の範囲第20項に記載の組成物。 22. 前記糖類脂肪酸エステルが、C8〜C22ヒドロカルビルセグメントを有 する少なくとも1種の脂肪酸エステル部分を含む、請求の範囲第20項に記載の組 成物。 23. 前記糖類脂肪酸エステルが、約100〜250mgKOH/g の範囲のエステ ル価、または約100〜500mgKOH/g の範囲のヒドロキシル価を有する、請求 の範囲第20項に記載の組成物。 24. 前記糖類脂肪酸エステルが、C12〜C20ヒドロカルビルセグメントを有 する少なくとも1種の脂肪酸エステル部分を含む、請求の範囲第23項に記載の組 成物。 25. 前記糖類脂肪酸エステルが、約100〜250mgKOH/g の範囲のエステ ル価、および約100〜500mgKOH/g の範囲のヒドロキシル価を有する、請求 の範囲第24項に記載の組成物。 26. 前記糖類脂肪酸エステルが、スクロース、フルクトース、ガラクトース 、グルコース、ラクトース、マルトース、マンノース、アラビトール、マンニト ール、キシリトール、エリスリトール、およびラフィノースの脂肪酸エステルか らなる群から選ばれる、請求の範囲第19項に記載の組成物。 27. 前記ビニルモノマーが、モノアルケニルアレーン、アクリレートもしく はメタクリレートエステル、共役ジオレフィン、アレン、ハロゲン化オレフィン 、およびこれらの混合物からなる群から選ばれる、請求の範囲第19項に記載の組 成物。 28. 前記架橋用多官能不飽和モノマーが、ジビニルベンゼン、ジエチレング リコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、アリル メタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリ トールテトラメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペン タエリスリトールテトラアクリレート、グルコースペンタアクリレート、グルコ ースジエチルメルカプタルペンタアクリレート、ソルビタントリアクリレート、 スクロースパー(メタ)アクリレート、およびセルロース(メタ)アクリレート からなる群から選ばれる、請求の範囲第27項に記載の組成物。 29. 前記油中水形エマルジョンが、エマルジョンの重量を基準として少なく とも約95重量%の水を不連続相として含む、請求の範囲第20項に記載の組成物 。 30. 前記界面活性剤が、重合可能なモノマーの重量を基準として約0.1〜 40重量%の量にて存在する、請求の範囲第19項に記載の組成物。 31. 前記界面活性剤がさらに、少なくとも1種のソルビタン脂肪酸エステル を含む、請求の範囲第31項に記載の組成物。 32. 前記糖類脂肪酸エステルが二糖類二脂肪酸エステルである、請求の範囲 第19項に記載の製造法。
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