JPH09500552A - スキービンディング - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
スキービンディングは、スキー靴をスキーに固定するためのそれぞれスキーに固定可能なトウバッケン(1)とヒールバッケン(101)を有している。トウバッケン(1)には、解放ばね(25)によって付勢された、側方に揺動可能な2つのソールホルダ(2a、2b)が設けられている。トウバッケン(1)の各ソールホルダ(2a、2b)にはそれぞれストッパ(35a、35b)が付設されており、このストッパによってこのソールホルダが解放ばね(25)のばね力に抗して側方向に揺動できる最大の揺動可能性が所定角度に制限され、この角度においてはトウバッケン(1)のソールホルダ(2a、2b)の側方の負荷によってこのソールホルダによるスキー靴の解放は行われず、解放の場合にはスキー靴は側方に解放可能なヒールバッケン(101)によって側方に解放される。
Description
【発明の詳細な説明】
スキービンディング
本発明の対象は、スキー靴をスキーに固定するための、それぞれスキーに固定
可能なトウバッケンとヒールバッケンを有するスキービンディングであって、ト
ウバッケンは解放ばねによって付勢された、側方に揺動可能な2つのソールホル
ダを有する。
この種のスキービンディングはずっと何年も前から知られており、多数が使用
されており、その場合にトウバッケンもヒールバッケンも解放機構を有する。通
常トウバッケンは側方に解放するように、そしてヒールバッケンは垂直に解放す
るように構成されている。しかし、近年になって、トウバッケンが側方の解放の
ほかに後方解放機構も有するスキービンディングもすでに知られている。さらに
また、側方と後方に解放可能なヒールバッケンも知られるようになってきている
。
スキー滑降路が平坦でないことによってスキー走行時に多数の衝撃がスキーに
伝達され、それによってこのスキーはスキー滑降路側からの絶えざる力の作用を
受ける。この力は主としてスキーのトップベンドないし後部領域において側方に
作用し、スキービンディングのトウないしヒールバッケンを介してスキー靴に、
したがってスキーヤーに伝達される。スキーヤーの体格に加わる力の作用が大き
くて、傷害の危険がある場合に、正しく調節されたスキービンディングの課題は
、上述のいずれかの種類の方法でスキー靴を解放することである。他の場合には
、スキービンディングの解放機構は力の作用を受けると場合によっては応答はす
るが、スキー靴の解放を可能にしない。
従来技術によれば、特にトウバッケンのためにできる限り良好な側方解放機構
を設けることに重きが置かれている。というのは側方解放はトップベンド領域に
実際に頻繁に発生する側方の衝撃によって行われることが非常に多いからである
。さらに、公知のトウバッケンの課題は、これらの衝撃のできるだけ多くのもの
を
解放機構を能動化させることによって、スキー靴を側方に解放することなく、ば
ねで緩衝することである。しかし現在のところ、公知のどのトウバッケンもまだ
衝撃を良好に緩衝することと実際的に正しい解放を同時に行うことに成功しては
いない。トウバッケンの側方解放の基本的な欠点は、スキーに作用する力がスキ
ー靴の前端部に伝達されることであって、その場合にスキー靴を介して比較的大
きな梃子の腕がスキーヤーの下肢ないし膝または上肢に作用し、解放自体がさら
に重大な損傷をもたらす可能性がある。さらに、側方に解放する場合に、特にス
キーが曲がった場合には、スキー靴とトウバッケンの間に大きな摩擦力が発生し
て、それが解放工程を困難にし、あるいはまったく阻止してしまう。
本発明の基礎となる考えは、側方解放が行われるべき側方の衝撃が発生した場
合に、スキー靴をトウバッケンを介してではなく、ヒールバッケンを介して側方
に解放しようとするものである。
この考えは新しい種類のスキービンディングによって実現され、この新しいス
キービンディングにおいてはトウバッケンの各ソールホルダにそれぞれストッパ
が設けられていて、このストッパによってこのソールホルダが解放ばねのばね力
に抗して側方へ揺動する最大の揺動可能性が所定の角度に制限され、この角度に
おいてはトウバッケンのソールホルダが側方に負荷を受けることによって、ソー
ルホルダによるスキー靴の解放は行われず、解放の場合にはスキー靴は側方に解
放可能なヒールバッケンによって側方に解放される。
それによって、トウバッケンを衝撃の最適な緩衝に合わせることができ、その
場合にヒールバッケンは緩衝機能に加えて側方の解放も引き受ける。このような
側方解放の場合にスキーヤーに作用する力は側方の後方解放によって、公知のビ
ンディングの場合よりも著しく少なくなる。さらに、この解放工程の際にヒール
バッケンに発生する摩擦力は比較的小さく、従って容易に制御することができる
。
本発明によるスキービンディングの好ましい実施形態においてはトウバッケン
もヒールバッケンもそれぞれ垂直軸を中心に揺動可能な2つのソールホルダを有
し、このソールホルダはばね力に抗して揺動可能に2本のボルトに軸承されてい
る。
この手段によって実際にこれまでトウバッケンのみに使用されて来た構造をヒ
ールバッケンにも好ましい方法で使用することが可能になる。
本発明によるスキービンディングの他の好ましい実施例は、各ソールホルダが
水平プレートとクリッパープレートから形成されることによって得られ、その場
合に水平プレートは規格底の直線部分の側方に作用し、クリッパープレートはこ
の規格底の丸くされた部分の上側に作用する。
ソールホルダのこの細部の構成の大きな利点はまず、側方解放と垂直解放のた
めの作用部材が互いに無関係にスキー靴に作用することであって、さらに作用点
が、解放の際にソールホルダとスキー靴の規格底との間にできるだけわずかな相
対移動しか発生せず、それによってこの点に効果的に摩擦損失が発生しないよう
に選択されていることにある。
スキー靴の規格底とソールホルダとの間の相対移動はさらに、各ソールホルダ
が長く延びた形状を有し、その前端部ないし後端部がスキーの長手側中央平面か
ら離れて、好ましくはビンディングの側方の端縁領域において支承されているこ
とによって減少される。さらにソールホルダの長く延びた形状によって、梃子比
が良好であることにより比較的小さいばね力で足り、従ってコンパクトな、特に
スキービンディングの構造をより低くすることが可能になる。
さらに本発明の特に好ましい実施形態においては、トウバッケンとヒールバッ
ケンとの間に解放ばねが配置されており、この解放ばねは結合手段を介してトウ
バッケンとヒールバッケンのソールホルダに作用する。この実施形態は従来知ら
れていたスキービンディングに比べて一連の利点を有する。解放ばねがトウバッ
ケンとヒールバッケンの間において、従ってスキー靴の下側でスキーに配置され
ているので、トウバッケンとヒールバッケンを特にコンパクトに、そして簡単に
組み立てることができる。さらに解放ばねをあらかじめ調節することはトウバッ
ケンについてもヒールバッケンについても一点から同時にできる。トウバッケン
とヒールバッケンとの間に比較的大きなスペースが提供されることによって従来
のスキービンディングの場合よりもずっと長い解放ばねを使用することができる
。この解放ばねは長さが大きいことによって、良好な線形の特性曲線を有する。
さらにスキーの幅全体を解放ばねを収容するために使用することができるので、
この解放ばねは多数の、例えば互いに並べて配置された2つあるいは4つの長手
方向ばねを組み合わせて効果的に形成することができる。また解放ばねを互いに
前後して配置されたばねから形成することができるので、解放ばねの作用がトウ
バッケンとヒールバッケンについて分離される。
さらに、特に競技スポーツにおいては、傾斜位置が激しい場合にスキー靴が滑
降路と接触して、それによって摩擦損失が発生して、その摩擦損失によってかな
りの時間損失がもたらされる場合があることが、しばしば見受けられる。本実施
例の場合に解放ばねの特別な配置によって形成された、スキーとスキー靴との間
の垂直距離によって、より高い斜め位置が可能となり、スキー靴が滑降路と接触
することがない。
さらに上述の実施形態は、結合手段の一方の端部が解放ばねに支承されており
、かつビンディング側に終端片を有し、この終端片がソールホルダのスキーの長
手側中央平面に対して傾斜した垂直のガイド面に作用することによって効果的で
ある。このガイド面の形状と位置によってそれぞれのビンディングバッケンの解
放機構を正確に設定することができる。
トウバッケンのガイド面は好ましくは直線の斜めスリットの形状で形成されて
おり、その場合にこのスリットのスキー中央側の端部がストッパとなり、それに
対してヒールバッケンのガイド面はV字状のスリットの形状で形成されており、
その折曲点が側方解放の解放点となる。さらに結合手段の終端片が好ましくは垂
直のローラとして形成されており、このローラがトウバッケンないしヒールバッ
ケンのスリット内で案内されている。
本発明によるスキービンディングの好ましい実施形態においては、トウバッケ
ンのソールホルダもヒールバッケンのソールホルダもそれぞれスキーに固定され
た取り付けプレート上に支承されている。この取り付けプレートによって結合手
段の長手方向のガイド、ソールホルダの支承並びにトウバッケンおよびヒールバ
ッケンの簡単な長さ調節が可能になる。好ましくはこの取り付けプレートのばね
側がスキーと結合固定されており、トップベンド側ないし後部側の端部は軸受台
を介して長手方向に摺動可能に支承されているので、スキーが屈曲した場合にま
ず長さが補償され、さらにスキーの屈曲特性の調節を行うことができる。
トウバッケンのガイド面の端部は、本発明の好ましい実施形態においては、ソ
ールホルダの側方の揺動動作を規制するストッパとなる。
本発明によるスキービンディングのトウバッケンとヒールバッケンの垂直解放
は、好ましくは、各クリッパープレートがスキー長手方向に延びる少なくとも1
つの斜めの制御面を介して解放ばねのばね力に抗して垂直に摺動可能に水平プレ
ートに支承されていることによって可能となる。この斜めの制御面を介してトウ
バッケンとヒールバッケンとの間に配置された解放ばねを垂直解放にも利用する
ことが可能になる。
本発明の好ましい実施形態においては各取り付けプレートのトウバッケンない
しヒールバッケンのソールホルダの直前ないし直後にそれぞれスキー靴用のスタ
ンドプレートが設けられており、このスタンドプレートにはスキーに対してほぼ
横方向に向けられた少なくとも1つの垂直の支持面が設けられており、スキー靴
が前方ないし後方に向かってこの支持面に支持されている。この手段によってス
キー靴の前方ならびに後方に向かっての支持がソールホルダから分離して実施さ
れるので、解放の場合にこの支持面によって解放特性に影響を与える摩擦成分は
発生しない。
好ましくはスタンドプレートは取り付けプレート内で案内される堅固な結合バ
ンドを介してソールホルダ用の軸受け部分と結合されており、従ってソールホル
ダと同時に長手方向に調節することができる。
特に好ましい実施形態は、スタンドプレートのストッパ面が横軸を中心に制限
されて揺動することによって可能となる。スキーが屈曲した場合にすべのスキー
ビンディングにおいてトウバッケンとヒールバッケンとの間に、約4mmのオー
ダーの距離の短縮が発生する。スキー靴は長手方向には長さを変えることができ
ないので、スキーが屈曲した場合にはトウバッケンとヒールバッケン上に非常に
高い圧力が発生し、その圧力は公知のスキービンディングの場合にはヒールバッ
ケン内のスラストばねによって補償される。それにもかかわらずその際に摩擦損
失が著しく増大し、この種のスキービンディングの「動的」な解放機構の望まし
くない変化をもたらす。本スキービンディングにおいてはこの問題は揺動可能な
支持面によって解決されているので、スキーが屈曲した場合にスキービンディン
グの解放特性には影響が生じない。さらにそれによってスラストばねはもはや要
求されない。この種のスタンドプレートの簡単な実施形態が制限された弾性の材
料、好ましくはばね鋼から形成される。
本発明の他の利点並びに特徴は以下の説明から明らかであって、ここでは添付
図面を参照して本発明によるスキービンディングの実施例が説明されており、こ
れらの図は詳細には次のことを示している:
第1図と第2図は、本発明によるスキービンディングのトウバッケンの概略的
な上面図ないし側面図であり、
第3図は、第1図のIII−III線に沿った断面を示し、
第4図は、第1図と第2図に示すトウバッケンに内蔵された、スキー靴用のス
タンドプレートの斜視図であり、
第5図と第6図は、本発明によるスキービンディングのヒールバッケンの概略
的な上面図ないし側面図であり、
第7図と第8図は、本発明によるスキービンディング用のトウバッケンの他の
実施形態の概略的な上面図ないし側面図であり、
第9図と第10図は、本発明によるスキービンディングのこの他の実施形態の
ヒールバッケンの概略的な上面図ないし側面図であり、
第11図、第12図並びに第13図は第9図と第10図に示すヒールバッケン
の詳細を示すものであって、その場合に第12図は第11図のXII−XII線に沿っ
た横断面を、第13図はXIII−XIII線に沿った横断面を示し、
第14図と第15図は、本発明によるスキービンディングの解放ばねを概略的
に示す、縦断面図と上面図であり、
第16図と第17図は、本発明によるスキービンディングの解放ばねの他の実
施例を概略図示するものであり、
第18図と第19図は、解放の場合におけるスキービンディングの概略を示す
ものであって、その場合に第19図は、本発明によるスキービンディングの他の
実施変形例を示すものである。
まず第1図から第4図を参照し、これらの図は本発明によるスキービンディン
グのトウバッケン1を示すものであって、トウバッケンは側方に揺動可能な長く
延びた2つのソールホルダ2a、2bを有し、トウバッケンの端縁領域に位置す
るその前端部にはそれぞれ垂直の半円筒状の切欠き3a、3bが形成されており
、この切欠きによってソールホルダは垂直の半円筒ボルト4a、4bに支承され
ており、半円筒ボルトは2つのソールホルダ2a、2bの共通の軸受け部分5に
設けられている。軸受け部分5のソールホルダ2a、2bの上方にはスキー靴方
向に延びる突出部6が設けられており、この突出部はソールホルダの上方の支持
部材を形成する。この支持部材6にはそれぞれ円形のリンクガイド7a、7bが
設けられており、ソールホルダの上方へ突出するピン8a、8bがこのリンクガ
イドに接して案内されている。しかしリンクガイド7a、7bは例えばソールホ
ル
ダに設けることも可能であって、その場合にはピン8a、8bはソールホルダを
支持する突出部に設けられて、下方に突出する。同様にトウバッケン1のソール
ホルダ2a、2bを半円筒状ボルトではなく円筒状の丸いボルトにそれぞれ孔を
介して軸承することも可能である。ここには図示しない他の実施形態においては
、半円筒状のボルトを垂直解放(ソールホルダの上方への揺動)を改良するため
に半球状に形成することも可能であって、その場合にはソールホルダの前側の切
欠きも同様に半球状となる。同様にこのようにソールホルダを軸受け部分に軸承
することも、それぞれ適当な手段によって、例えば皿ばねを介して行うことが可
能である。
2つのソールホルダ2a、2bの共通の軸受け部分5はさらに、ガイド部分9
とねじボルト10を介してトウバッケン1のスキー固定の取り付けプレート11
にスキー長手方向に調節可能に案内されて、固定されている。そのために取り付
けプレート11の上側に、長手方向中央平面に沿って延びる、ガイド部分に付設
された矩形断面を有する長手溝12が設けられており、この長手溝内にはねじボ
ルト10用の約4センチメートル長さの長手スリット13が形成されている。ね
じボルト10は取り付けプレート11の下側にナット14によって螺合されてお
り、ナットも同様に矩形断面を有する中央の長手溝15内で案内されている。従
ってトウバッケンの長手位置は、この唯一のねじボルトの操作によって4cmの
距離にわたって変化させることができる。
取り付けプレート11は緩衝パッド16とソールホルダの領域に配置された軸
受け台17によってスキーに固定されている。この固定は本実施例においては取
り付けプレートの靴側ないしトップベンド側端部に設けられたそれぞれ2本の固
定ボルト18a、18b、19a、19bを介して行われ、その場合にトップベ
ンド側に配置されたボルト19a、19bは長孔19’a、19’b内に軸承さ
れているので、スキーが曲がった場合に長さの補償を行うことができる。取り付
けプレート11を軸受け台17を介して軸承することによって、さらに固定ボル
ト19a、19bを用いてスキーのトップベンド領域の屈曲特性を予め調節ない
し変更することができる。しかし取り付けプレートは本発明の対象ではなく、本
出願人による別の出願(A1207/93)に含まれており、この出願がこの開
示の一部をなしている。すなわち本発明の枠内において上述の特許出願に記載さ
れた他のすべての取り付けプレートも使用することができる。
トウバッケン1の2つのソールホルダ2a、2bはそれぞれ水平プレート20
a、20b並びにそれぞれその上に配置されたクリッパープレート21a、21
bからなっており、これらは上述したように共通に軸受け部分5に揺動可能に軸
承されており、その場合に水平プレート20a、20bは側方に揺動可能であっ
て、クリッパープレート21a、21bは側方にも上方へも揺動可能である。各
水平プレート20a、20bの靴側にはそれぞれサイドホルダ部分22a、22
bが設けられており、このサイドホルダ部分はスキー靴の規格ソールの直線部分
の側方に作用し、それに対して各クリッパープレート21a、21bにはこのス
キー靴のソールを押さえるクリッパー部分23a、23bが設けられており、こ
のクリッパー部分は規格ソールの上方の端縁に作用する。水平プレート20a、
20bのサイドホルダ部分22a、22bがスキー靴の規格ソールの極端に側方
に作用することによって、ソールホルダが側方に揺動動作した場合に目立った相
対移動は行われず、従ってまったく、あるいは極めてわずかな摩擦損失しか発生
されないという利点が得られる。この摩擦の少ない特性はさらに、トウバッケン
の幾何学形状と軸承を選択することによって、すなわち長く引っ張られた形状と
外側に位置する軸承によってさらに改良される。さらに、クリッパープレートと
スキー靴との間にスキーの長手方向に距離が設けられているので、スキーが曲が
ってスキー靴とクリッパープレートの間の距離が短縮された場合に、スキー靴か
らトウバッケンに圧力が伝達されず、またその逆も言える。
各ソールホルダ2a、2bはさらに部分的に取り付けプレート11内で案内さ
れている結合手段24を介してトウバッケンとヒールバッケンの間に配置された
解放ばね25によって付勢されており、この解放ばねについては第14図から第
17図に図示し、これらの図面に関してさらに詳しく後述する。この結合手段2
4は好ましくはばね鋼から形成された結合バンド26を有し、この結合バンドは
解放ばねに長手方向に調節可能に固定することができ(以下参照)、かつビンデ
ィング側において取り付けプレート11内で長手方向に案内される2つのスライ
ダ片27a、27bを有し、このスライダ片にはそれぞれ終端片が設けられてお
り、この終端片はここではそれぞれ軸承されたローラ28a、28bの形状で形
成されており、その場合に各ローラはそれぞれ各ソールホルダ2a、2bの長手
方向中央平面に関して傾斜した垂直のスリット29a、29b内で案内されてい
る。
スライダ片27a、27bを取り付けプレート11内で案内するために、取り
付けプレートの中央長手溝12の両側に2本の平行なガイド溝30a、30bが
形成されており、その中で各スライダ片27a、27bがそれぞれ2つのガイド
ローラ31a、31b、31c、31dによって長手方向に摺動可能に案内され
ており、その場合にこれらガイドローラはスライダ片の前端部と後端部の領域に
配置され、かつガイド溝の側壁間の距離よりも幾分小さい直径を有するので、各
ガイドローラは一方の側壁に接してだけ転動することができる。しかしまたロー
ラが設けられない、あるいは各スライダ片に4つのローラが設けられ、その直径
がガイド溝の半分の幅よりも小さいので、これらガイド溝の各側壁に接してそれ
ぞれ2つのローラが作用することができる実施例も可能である。
各スライダ片27a、27bのほぼ中央にそれぞれナット32a、32bが挿
入されており、このナットに接してローラ28a、28bがそれぞれねじボルト
33a、33bによってこれら各スライダ片に固定されている。これらのローラ
28a、28bを案内するスリット29a、29bはソールホルダの水平プレー
ト20a、20bに形成されており、トウバッケンの長手方向中央平面に関して
所定角度で傾斜しているので、解放ばね25によって付勢されたスライダ片はソ
ールホルダが側方へ揺動した場合にばね力に抗して長手方向へ移動される。この
ように側方へ揺動した場合にローラ28a、28bがスリット29a、29bの
靴側に位置するガイド面34a、34bに沿ってスリットの端部へ達するまで転
動し、このスリットの端部がソールホルダの側方の揺動動作を規制するストッパ
35a、35bを形成する。従ってこのスリットの幅は、ローラ28a、28b
がガイド面34a、34bに接して摩擦少なく転動することができるように、ロ
ーラの直径よりも幾分大きい。ガイド面の形状と位置は、ソールホルダが側方へ
揺動した場合に終端片(ローラ28a、28b)が少なくともわずかに長手方向
に移動する限りにおいて、本発明の枠内においては任意に選択することができる
。例えば傾斜をさらに強くし、あるいはスリットを湾曲させることによって、よ
りハードな、あるいはより進んだ解放特性を選択することができる。さらにこの
解放特性はガイド面の位置を介してソールホルダの軸承とスキー靴の規格底に作
用するソールホルダの作用点に関して調節することができる。というのはこの長
さを介して運動学的な梃子比が決定されるからである。ストッパ35a、35b
はここでは図示しない他の実施例の場合には、スリットないしはガイド面34a
、34bから分離して形成することもでき、例えばリンクガイド7a、7bの端
部を両方のソールホルダの側方の揺動動作を規制するこの種のストッパとして用
いることも可能である。
ソールホルダ2a、2bのクリッパープレート21a、21bはスキー長手方
向に向けられた少なくとも1つの傾斜した制御面36a、36bを介して水平プ
レート20a、20bと結合されている。本実施例においては、第3図から明ら
かなように、この制御面36a、36bはクリッパープレート21a、21bの
下方ないし側方において各突出部37a、37bに形成されており、その場合に
水平プレート20a、20bにはそれぞれ相手側面38a、38bを有する対応
する斜めの切欠き39a、39bが設けられている。クリッパープレート21a
、21bが垂直に解放されるように上方へ向かって負荷を受けた場合に、このク
リッパープレートの斜めの突出部37a、37bに形成された制御面36a、3
6bが水平プレート20a、20bの切欠き39a、39b内に形成された相手
側面38a、38bに沿って上方へ滑り移動し、その際にこの水平プレート20
a、20bを解放ばねのばね力に抗して側方に解放されるように上方へ押しやり
、スキー靴がクリッパープレートによって上方へ解放される。従ってこの種のス
キービンディングの垂直解放は側方解放を迂回して好ましくは同一の1つのばね
力に
よって実現することができる。案内補助としてクリッパープレート21a、21
bの下方の長手方向中央平面に他の突出部40が形成されており、この突出部は
水平プレートの他の切欠き41内で案内されている。クリッパープレートの上方
揺動の(仮想の)揺動軸はスキーに対して横方向に延びており、かつ軸受け部分
5の領域に位置し、そこではこの目的のために水平プレート20a、20bに斜
めの切り取り42が形成されており(第2図を参照)、この斜めの切り取りはこ
の領域においてクリッパープレートと水平プレートとの間に自由部分を形成し、
同時に軸受け部分5と協動してこの揺動動作を規制する終端ストッパとして用い
られる。クリッパープレート21a、21bが上方へ揺動する際に水平プレート
20a、20bを一緒に持ち上げることは、本実施例においては、ローラ29a
、29bを固定するねじボルト28a、28bの頭部43a、43bがこれらロ
ーラより大きい直径を有し、かつ水平プレート20a、20bの上側にスリット
29a、29bに沿って形成された溝44a、44b内で案内されていることに
よって阻止される。
第4図には、第1図から第3図に示すトウバッケンに内蔵されたスキー用のス
タンドプレート45が図示されており、このスタンドプレートは同時にスキー靴
の前方の支持部材として用いられる。このスタンドプレート45は弾性的な材料
、好ましくはばね鋼から形成されており、ほぼ矩形の滑り板46を有し、この滑
り板は取り付けプレート11のスキー靴の下方にある部分を覆っている。滑り板
46の両側にはそれぞれ90°下方へ屈曲されたサイドガイド47a、47bが
設けられており、このサイドガイドによってスタンドプレート45は横方向にず
れないように取り付けプレート11に固定されている。滑り板46の前端部には
長手方向中央平面に対して対称にそれぞれほぼ垂直のストッパ面48a、48b
が形成されており、スキー靴は前方に向かってこのストッパ面に支持されている
。ストッパ面48a、48bの上方の端部は幾分前方へ湾曲しているので、乗り
降りの際にスキー靴が損傷したりまたはじゃまになったりすることはない。2つ
のストッパ面48a、48bの間で滑り板46から前方へ延長部49が設けられ
ており、その端部に孔50が形成されている。この孔50を通してスタンドプレ
ー
ト45は軸受け部分5と一緒にねじボルト10とナット14によって取り付けプ
レート11に固定されており、その場合に延長部49は取り付けプレート11の
上方の長手溝12内に収容されている。スキー靴用のスタンドプレートはまず、
トウバッケンの解放機構とは関係なくスキー靴の前方支持を行うために、そして
また解放の場合にはできるだけ摩擦なしにスキー靴を滑らせることができるよう
にするために設けられている。
このスタンドプレートの寸法配置はほぼ規格底の寸法に合わせられており、そ
の場合に特に、支持が最も低く、スキー靴の一番下の端縁で行われるように配慮
すべきであって、そこではスキーが屈曲した場合にスキー靴とスタンドプレート
の間に無視できるわずかな相対的な長手方向移動が発生する。このことは、スキ
ーは2つの取り付けプレートの間が最も厚く形成されており、従って屈曲を受け
ないことからもたらされ、さらに取り付けプレート自体がすでにスキーとスキー
ビンディング間の長さの補償を有するというスキービンディングの好ましくは構
造からもたらされるものである(上述の「取り付けプレート11の長孔19’a
、19’bを参照)。しかし上述の手段にも拘わらず、スキーが屈曲された場合
にトウバッケンとヒールバッケンは水平に対してやや傾斜しているという事実に
基づいて、組み立て高さが増すにつれてこのトウバッケンとヒールバッケンの間
の距離が短縮される。この理由からスタンドプレート45の、特にストッパ面4
8a、48bの領域は揺動可能、好ましくは弾性的に形成されているので、この
ストッパ面は横軸を中心にその垂直平面から前方へ揺動することができる。すな
わち組み立て高さが増すにつれてトウバッケンとヒールバッケンとの間の長さが
短縮されることは、例えば公知のスキービンディングの場合のように、解放機構
が影響を受けることによってではなく、簡単な方法で補償することができる。さ
らにスタンドプレート45と軸受け部分5を共通に取り付けプレート11に固定
することによって、トウバッケンの長さを容易に調節することが可能になり、こ
れは公知のトウバッケンでは一般に不可能であった。
本実施例においてはトウバッケン1の2つのソールホルダ2a、2bは唯一の
共通の解放ばねによって付勢されているので、取り付けプレート11内で案内さ
れている2つのスライダ片27a、27bは図示の実施例の場合にはほぼスタン
ドプレートの下方においてフォーク片51によって互いに結合されている。この
フォーク片51は孔52を有するベース53と前方へ向けられた2つのフォーク
アーム54a、54bからなり、フォークアームはガイド溝30a、30bの長
手中央平面側の壁に接して長手方向に案内されている。このフォークアーム54
a、54bの端部にはそれぞれ矩形断面を有する横ピン55a、55bが設けら
れており、この横ピンはそれぞれスライダ片27a、27bの長手方向に整合さ
れた切欠き56a、56b内に収容されている。スライダ片27a、27bのこ
の長手方向切欠き56a、56bによって、一方のソールホルダが側方へ張り出
すように揺動した場合に他方のソールホルダも連動されることが阻止される。こ
のことは場合によっては適当な保持手段、例えばばねまたはカムなどによって強
化することができる。
第5図と第6図には本発明によるスキービンディングのヒールバッケンが図示
されており、このヒールバッケンはこのビンディングのトウバッケンの場合と同
一の原理によって形成されており、その場合にすでにトウバッケンに関して説明
されているすべての構成部分には100を加えた参照符号が付されており、以下
ではその詳細は説明しない。
ヒールバッケン101もトウバッケンと同様に側方へ揺動可能な2つのソール
ホルダ102a、102bを有し、ソールホルダの後方端部にはそれぞれ半円筒
状の切欠き103a、103bが設けられており、この切欠きによってソールホ
ルダは共通の軸受け部分105に内蔵された半円筒状の垂直のボルト104a、
104bに支持されている。ソールホルダ102a、102bの側方の揺動動作
を案内し、かつ規制するためにさらに各ソールホルダにピン108a、108b
が設けられており、このピンは軸受け部分の半径方向のリンクガイド107a、
107b内で案内されている。軸受け部分の下側にはガイド部分109が設けら
れており、このガイド部分は取り付けプレート111の中央の長手溝112内で
長手方向に案内されている。この領域において長手溝112内に長手スリット1
13が形成されており、この長手スリット内で軸受け部分105がねじボルト1
10とナット114を介して長手方向に調節可能に取り付けプレート111に固
定されており、その場合にナット114は取り付けプレートの下側に配置された
中央の長手溝115内に収容されている。
スキービンディングのヒールバッケン101をスキーに固定することは、上述
のトウバッケン1の場合と同様に、取り付けプレートの前後の端部において固定
ボルト118a、118b、119a、119bによって行われ、その場合に後
方に配置された固定ボルト119a、119bはスキーが湾曲した場合の長さ補
償のために長孔119’a、119’b内に配置されている。取り付けプレート
111はその長手方向ほぼ中央においてスキーに対して横方向に配置された軸受
台117を介してスキーに支持されており、それによってスキーの後部領域にお
ける屈曲特性を調節することができる。取り付けプレート111とスキー上面と
の間にはさらに緩衝パッド116が配置されている。
ヒールバッケン101のソールホルダ102a、102bもそれぞれ水平プレ
ート120a、120bとそれぞれその上に配置されたクリッパープレート12
1a、121bからなり、その場合に各水平プレート120a、120bはサイ
ドホルダ部分122a、122bを有し、このサイドホルダ部分はスキー靴の規
格底の直線部分の側方に作用し、各クリッパープレート121a、121bはク
リッパー部分123a、123bを有し、クリッパー部分は規格底の角を取った
部分の上側に作用する。スキー靴の規格底の形状と高さに従ってこのクリッパー
部分123a、123bはトウバッケン1のそれらよりもずっと丸くされ、かつ
より高く配置されている。さらにクリッパープレート121a、121bのクリ
ッパー部分123a、123bは後ろ上方へ斜めにカットされており、スキービ
ンディングへ乗り込む乗り込みガイドとして用いられる。スキービンディングへ
乗り込む際にスキー靴はトウバッケンに挿入されて、その結果ヒール部分がクリ
ッパー部分のこの斜めカットの上に載置される。スキーヤーの体重によってソー
ル
ホルダはやや側方へ張り出すように揺動するので、スキー靴はヒールバッケン内
に滑り込むことができ、ヒールバッケンはスキー靴が走行位置へ移動されると、
ばねの付勢によって自動的にまた閉鎖される。本実施例においてはスキー靴を降
ろすことは、2つのソールホルダの一方に側方の負荷を加えることによって簡単
に行われ、その場合にソールホルダはスキー靴の側方を解放する。このことは公
知のスキービンディングの複雑な乗り降りを考えると幾分不思議であるが、しか
しこの著しく変更された解放運動学の梃子の力の比によって容易に可能となる。
しかし本発明の枠内において、トウバッケンおよび/またはヒールバッケンに操
作可能な乗り降り補助を設けた実施例も実現することができる。
各ソールホルダの水平プレート120a、120bもクリッパープレート12
1a、121bも結合手段24を介して、本発明によるスキービンディングのト
ウバッケンとヒールバッケンの間に配置された解放ばね25によって付勢されて
いる。この種の解放ばねの具体的な形成方法は、第14図から第17図を参照し
て詳細に後述する。結合手段24は解放ばねと結合された、好ましくはばね鋼か
らなる結合バンド126と2つのスライダ片127a、127bを有し、その場
合に各スライダ片はそれぞれ取り付けプレート111内に長手方向中心平面に対
して対称に設けられた長手溝130a、130b内で案内されており、かつそれ
ぞれローラ128a、128bの形状の終端片を有し、このローラはそれぞれ各
ソールホルダ102a、102bに形成されたV字状のスリット129a、12
9bに案内可能に軸承されており、その場合にこれらスリット129a、129
は長手側中央平面に対して対称に配置されており、かつ本実施例においてはVの
尖端135a、135bが走行位置において後方へ向けられているように、長手
方向に整合されている。
各スライダ片127a、127bのほぼ長手方向中央領域にねじ132a、1
32bが形成されており、このねじにローラ128a、128bがそれぞれねじ
ボルト133a、133bによって螺合固定されている。さらにこのスライダ片
127a、127bの前端部にも後ろ端部にも摩擦損失を減少させるためにそれ
ぞれガイドローラ131a、131b、131c、131dが配置されており、
このガイドローラはスライダ片が長手方向に移動する際にガイド溝の側壁に接し
て転動することができる。
トウバッケン1とは異なりV字状のスリット129a、129bの前側にはス
トッパのない2部材のガイド面134a、134bが設けられているので、ソー
ルホルダ102a、102bの側方の揺動動作はスキー靴が側方へ解放されるま
で行うことができる。このように解放ばねのばね力に抗してソールホルダ102
a、102bが側方へ揺動移動する場合に、ローラ128aは図示の位置から出
て、まずガイド面134a、134bの第1の部分に沿ってV字状のスリット1
29a、129bの尖端135a、135bまで転動し、その場合にこの尖端の
到達はヒールバッケン101の側方解放を行う解放点と同時である。尖端135
aを過ぎると、ソールホルダ102aは解放ばね25のばね力によって側方へ揺
動し、その場合にローラ128aが尖端135aから比較的速くガイド面134
aの第2の部分に沿ってV字状スリットのストッパのない端部まで転動する。ソ
ールホルダがこのように比較的急速に揺動した場合にスキー靴はサイドホルダ部
分122aによって側方が解放される。各ソールホルダ102a、102bの側
方の揺動動作の最終的な規制は、リンクガイド107a、107bの長さを介し
て行われる。本発明によるスキービンディングの側方の解放に関する他の詳細は
、第18図を参照して、後述する。
トウバッケン1と同様に本発明によるスキービンディングのヒールバッケン1
01も垂直解放機構を有し、この垂直解放機構は寸法に基づく差異に至るまでト
ウバッケン1の垂直解放機構と同様に形成されている(第3図を参照)。従って
ソールホルダのクリッパープレート121a、121bにはスキー長手方向に整
合された、長手方向中央平面に対して傾斜した制御面136a、136bが形成
されており、この制御面は水平プレート120a、120bに設けられた相手側
面138a、138bに対して設けられている。制御面はクリッパープレート1
21a、121bの下方(ないし側方)において突出部137a、137bに設
けられ、かつクリッパープレートの側方に形成されているが、それに対して相手
側面は水平プレートの切欠き139a、139b内に配置されている。制御面と
相手側面はトウバッケンの場合のそれらよりも高く形成されているので、クリッ
パープレートはスキー靴を解放するために、さらに上方へ揺動することができる
。ヒールバッケン101のクリッパープレート121a、121bが高く揺動す
ることによって、制御面136a、136bは相手側面138a、138bに沿
って上方へ滑り移動し、その場合に水平プレートは側方解放を行うようにばね力
に抗して側方へ揺動されて、スキー靴の規格底が上方へ解放される。その場合に
好ましくはソールホルダの側方の解放も行われるので、さらに側方の力成分が発
生した場合にはスキー靴は大きな力を加えなくても場合によっては側方も解放す
ることができる。
ソールホルダが高く揺動する場合の案内補助として各クリッパープレートの長
手方向中央平面の領域にそれぞれ他の突出部140a、140bが設けられ、か
つ水平プレートにはそれぞれ他の切欠き141a、141bが形成されている。
クリッパープレート121a、121bを高く揺動させるためには、トウバッケ
ンの場合と同様に軸受け部分5の領域においてクリッパープレートと水平プレー
トの間に自由空間が必要であって、この自由空間はここでも斜めカット142a
、142bによって実現されている。ヒールバッケンの場合にも、水平プレート
が高く揺動することを阻止することが必要であって、これもまた、ローラ128
a、128bを固定するねじボルト133a、133bがローラより大きい直径
の頭部143a、143bを有することによって保証され、その場合にこの頭部
143a、143bは水平プレートの上側のV字状のスリットの回りに形成され
た溝144a、144b内で案内されている。
スキー靴の規格底を後方に向けて支持するために、ヒールバッケン101にス
タンドプレート145が設けられており、このスタンドプレートはそれぞれ第4
図に図示されたものと非常に似ている。このスタンドプレート145は滑り板1
46を有し、この滑り板の側方に約90°下方へ屈曲された2つのサイドガイド
147a、147bが設けられている。滑り板146は下方に向かっては長手方
向中央平面に対して対称に形成された2つの垂直のストッパ面148a、148
bによって制限されており、このストッパ面は上方から見ると規格底の曲率に従
って斜めに配置され、あるいは場合によっては幾分屈曲されている。後方へ向か
って滑り板からはトウバッケンの場合と同様に(第4図を参照)延長部149が
設けられており、この延長部は軸受け部分5と一緒に取り付けプレート111に
長手方向に調節可能に取り付けられている。トウバッケンのスタンドプレート4
5とヒールバッケンのスタンドプレート145との違いは大体において寸法の領
域だけであって、その場合にヒールバッケンの滑り板146はトウバッケンのそ
れよりも長手方向に幾分短く、それに対してストッパ面148a、148bは幾
分高く形成されている。
スライダ片127a、127bと解放ばね25へ導くスチールバンド126と
の結合は、ヒールバッケンの場合にもフォーク片151によって解除され、この
フォーク片は孔153を有するベース152と2本のフォークアーム154a、
154bとを有し、その場合に各フォークアームはそれぞれ各ガイド溝130a
、130bの長手方向中央平面側の側壁に接して長手方向に案内されている。フ
ォークアーム154a、154bの端部には、一方側から見て、それぞれ長手ス
リット156a、156bが形成されており、この長手スリット内でスライダ片
127a、127bの対応する端部に設けられた円筒状の横ピン155a、15
5bが案内されている。
第7、8、9および10図は本発明によるスキービンディングのトウバッケン
ないしヒールバッケンの他の実施形態を示すものであって、これは垂直解放機構
に至るまで第1、2並びに5、6図に示すトウバッケンないしヒールバッケンと
一致しているので、同一または類似の部分には先に使用した参照符号がそのまま
用いられている。
第7図と第8図に示すトウバッケンの場合には、垂直解放を行うための制御面
36a、36bはクリッパープレート21a、21bの横方向外側に配置されて
おり、その場合に相手側面38a、38bはそれぞれ上乗せ片57a、57bの
内側に配置されており、この上乗せ片は各ソールホルダ2a、2bの外側端縁か
ら始まって長手方向中央平面の方向へ斜めに延びている。この上乗せ片57a、
57bの上方の端部に中央方向に連続して平坦な部分片58a、58bが設けら
れており、この部分片がクリッパープレートの垂直の揺動を規制する終端ストッ
パとして用いられる。相手側面38a、38bは長手方向にも、それに対して横
の方向にもやや湾曲して形成されており、それによってクリッパープレートが高
く揺動した場合にそれに応じた良好なガイドが保証される。従って相手側面の傾
斜ないし湾曲によって、かつ軸受け部分に関する上乗せ片の位置によって、垂直
解放の解放特性を側方解放の解放特性に対してあらかじめ調節することができる
。ここには図示しない実施形態においては、摩擦損失を減少させるためにクリッ
パープレートの側方にもローラ(制御面)を設けることができ、このローラはク
リッパープレートが垂直解放するように高く揺動された場合に、上乗せ片の内側
(相手側面)に接して転動する。
軸受け部分5の領域に水平プレートとクリッパープレートの間の斜めカット4
2a、42bによって形成された自由空間に加えて、軸受け部分5の突出部6の
下側にも他の斜めカット42’a、42’bが設けられており、それによって垂
直解放の際にクリッパープレート21a、21bがそれを中心として揺動される
横軸が幾分さらに前へ移動されている。
第9図から第13図は本発明によるスキービンディングのこの他の実施形態の
ヒールバッケン101の異なる側面と断面を示すものであって、この実施形態に
おいては第7図と第8図を参照してトウバッケン1を用いてすでに説明してある
構成部材には100を加えた参照符号が設けられている。後方解放機構はここで
も制御/相手側面の対によって形成され、その場合に制御面136a、136b
は各クリッパープレート121a、121bの側方外側に形成されており、相手
側面138a、138bは各上乗せ片157a、157bの内側に配置されてい
る。しかし上乗せ片157a、157bはここでは取り付けボルト159a、1
59bとナット160a、160bを用いてヒールバッケン101の水平プレー
ト120a、120bの外側に長手方向に調節可能に取り付けられている。その
ために水平プレート120a、120bの上乗せ片157a、157bの領域に
長手スリット161a、161bが形成されており、ナット162aが水平プレ
ート120a、120bの下方に形成された溝162a、162b内に収容され
ている。上乗せ片157a、157bの取り付けを安定化させるために上乗せ片
の下側には長手方向に整合されたガイド部分163a、163bが形成されてお
り、このガイド部分は水平プレートの上側に長手スリットに対して平行に形成さ
れたガイド溝164a、164b内に収容されている。このように上乗せ片が長
手方向に摺動可能に取り付けられることによって、側方解放力に対する垂直解放
力をスキーヤーの能力に適合させることができる。
第12図はこの調節装置を第11図のXII−XII線に沿った断面図の形状で示す
ものである。この図においても、各クリッパープレート121a、121bの内
側には水平プレートに接して案内するために下方へ向かった延長部165a、1
65bが設けられていることが見て取れる。
ヒールバッケン101の他の詳細は第13図から明らかであって、この図はこ
のヒールバッケンの第11図のXIII−XIII線に沿った断面を示すものである。軸
受け部分105の突出部106の下側において各ソールホルダの半円筒状の軸受
けボルト104a、104bの領域に下方へ突出するそれぞれ三角形状の断面を
有する舌片形状の突出部が形成されており、この突出部はそれぞれクリッパープ
レート121a、121bの同様に三角形状の断面を有する切欠き166a、1
66bに対応して設けられている。ソールホルダ102a、102bが側方へ解
放するように側方へ揺動した場合に、切欠き167a、167bが舌片166a
、166bに対して移動され、それによってクリッパープレート121a、12
1bがクリッパープレートと水平プレートの間の自由空間内へわずかに下方に押
圧される。それによってクリッパープレートのクリッパー部分123a、123
b
が少し持ち上げられるので、スキー靴の規格底とこのクリッパー部分123a、
123bとの間に間隙が形成され、それによってこの種の側方解放の場合にクリ
ッパープレートの側には摩擦損失が発生しない。さらに第13図(少し誇張して
図示されている)から明らかなように、ピン108a、108bを案内するリン
クガイド107a、107bが上方へ向かって少し拡幅されているので、それに
よってソールホルダ102a、102bに側方解放と垂直解放のあらゆる組み合
わせについて、そのために必要なすべての自由度が与えられる。
第14図と第15図にはトウバッケンとヒールバッケンの間に配置された解放
ばね25の実施例が図示されており、この解放ばねは結合手段24を介してトウ
バッケン1のソールホルダ2a、2bともヒールバッケン2のソールホルダ10
2a、102bとも結合されている。しかし図では単に解放ばねの前後の端部に
固定されたスチールバンド26ないし126のみが図示されており、このスチー
ルバンドは結合手段24の一部であって、例えばリベットによってフォーク片5
1ないし151に固定されている。本実施例においては解放ばねはスキーに対し
て横方向に延びる中央平面に関して対称に形成されており、その場合に以下の説
明の枠内ではヒールバッケン側のトウバッケン側のものに対して鏡対称の部材の
参照符号には100が付加されている。
解放ばね25は本実施例においては長手方向に連続して配置された2つの長手
方向ばね68、168からなり、その付勢力は唯一の調節ボルト69を介して設
定可能であって、長手方向ばね68、168の一方の端部がこの調節ボルトに支
持されており、かつ調節ボルトはスキーに固定されたばねハウジング70に収容
されている。スキー長手方向に整合された調節ボルトは大体において円筒状に形
成されており、操作部分71と、それぞれ長手方向ばね当たり、それに支承され
た長手方向ばね68ないし168を軸承するジャケット形状の軸受け部分72な
いし172を有する。各軸受け部分72、172にはそれぞれ直径方向に対向す
る2つの長手スリット73a、73b、173a、173bが形成されており、
各軸受け部分のこの長手スリットにねじボルト74、174がそれぞれ軸受けピ
ン75、175によって軸承されている。この軸受けピン/長手スリット結合に
よって調節ボルト69の操作部分71の回転運動が各ねじボルト74、174に
伝達され、ねじボルトはその外ねじを介してそれぞれ円筒状のばね収容部76、
176の内ねじと螺合可能であって、ばね収容部の円筒状の外側面にはそれぞれ
ばねねじが設けられており、このばねねじは各長手方向ばね68、168のビン
ディング側端部と螺合されている。このばね収容部76、176はそれぞれ解放
ばね25への結合を形成する結合手段24の一部である。
さらにこの結合手段24はそれぞればね収容部76、176と結合されたクリ
ップ装置77、177を有し、このクリップ装置によって結合手段24のスチー
ルバンド26、126が長手方向に調節可能に解放ばねに取り付けられており、
その場合にこのスチールバンドはクリップ装置によって長手方向ばね68、16
8の下方においてハウジング70内へ案内されている。クリップ装置76、17
6はそれぞれ偏心して軸承された軸またはカム78、178を有し、この軸また
はカムはそれぞれレバー79、179によって錠止することができる。この位置
においてカム78、178はスチールバンド26、126上へ押圧され、その場
合にスチールバンドがクリップ装置の底面に対して押圧され、それによってずれ
ないようにばね収容部と結合されている。この種の長手方向の調節は、本発明に
よるスキービンディングのトウバッケンおよび/またはヒールバッケンの位置を
例えばビンディングをスキー靴に合わせるために長手方向に調節しなければなら
ない場合に必要である。
トウバッケンとヒールバッケンの長手方向調節は、ねじボルト10ないし11
0とクリップ装置72ないし172が緩められ、バッケンが新しい位置へ調節さ
れ、そしてねじボルト10、110もクリップ装置72、172も再度締め付け
られることによって、簡単な方法で行われる。この工程が簡単であることによっ
て、本スキービンディングはレンタル使用にも適している。
しかしこの種のクリップ装置の代わりに他の適当な調節装置を設けることも可
能である。さらにこの装置をばねから分離してスライダ片(第19図を参照)あ
るいはフォーク片の領域に配置することも可能である。さらに、調節ボルトを例
えば取り外し可能な移送装置(歯付きベルト、ベルトローラ)を介して長手方向
調節装置と結合することも可能である。
調節ボルト69の操作部分71はさらに直径上の孔80a、80b、80c、
80dを有し、これらの孔は調節ボルトを操作し、かつ固定するために用いられ
る。調節ボルトを固定するために固定ボルト81が設けられており、この固定ボ
ルトは付勢力の調節後にいずれかの孔内に挿入されて、ハウジング70またはス
キーに挿入されている固定ナット82によって螺合される。
第16図と第17図には本発明によるスキービンディングの解放ばね25の他
の実施例が図示されており、ここでもトウバッケンないしヒールバッケンの取り
付けプレート11および111の一部が見られる。この実施例においては解放ば
ねは互いに平行に配置された、調節ボルト69a、69bを有する2つの長手方
向ばね68a、68bからなり、これらのばねは共通のハウジング70に収容さ
れており、その場合に、走行方向に見て、左の長手方向ばね68bがトウバッケ
ンおよびヒールバッケンの左のソールホルダ2b、102bに作用し、右の長手
方向ばね68aがこれらバッケンの右のソールホルダ2a、102aに作用する
。そのために結合手段24はそれぞれ長手方向ばね68a、68b、2つのスチ
ールバンド26a、26b、126a、126bを有し、スチールバンドは長手
方向ばねの端部からスライダ片27a、27b、127a、127bまで延びて
おり、そこでスチールバンドは垂直の円筒ピン83a、83b、183a、18
3bを介してこのスライダ片に固定されている。
各スチールバンド26a、26b、126a、126bの解放ばね側の端部は
それぞれクリップ装置77a、77b、177a、177bを介して解放ばね2
5の長手方向ばね68a、68bと結合されている。このクリップ装置は大体に
おいて上述の装置と同様に構成されており、それぞれ偏心して軸承された軸また
はカム78a、78b、178a、178bを有し、このカムは各スチールバン
ドを外し、または締め付けるためにそれぞれレバー79a、79b、279a、
179bによって操作することができる。第16図から明らかなように、本実施
例においてはクリップ装置は端面側が閉鎖されており、従って汚れや氷の進入に
対して保護されている。
トウバッケン側のクリップ装置77a、77bはそれぞれ調節ボルト69a、
69bと結合されており、調節ボルトは大体において第14図と第15図に関し
て上述した実施例の解放ばねと同一の部材から形成されており、従ってその詳細
についてはここでは詳しく説明しない。従って各調節ボルト69a、69bはそ
れぞれ操作部分71a、71bと軸受け部分72a、72bを有し、この軸受け
部分にそれぞれ軸受けピン/長手スリット結合73a/75a、73b/75b
を介してそれぞれねじボルト74a、74bが軸承されており、ねじボルトの外
ねじがそれぞればね収容部の内ねじに螺合されている。このばね収容部76a、
76bは外側にあるばねねじを介して長手方向ばねの端部に螺合されており、さ
らにヒールバッケンに付設されたクリップ装置177a、177bと結合されて
いる。各長手ばね68a、68bの調節ボルト69a、69bに接した端部84
’a、84’bはハウジング70から側方へ導出されて、それぞれ側方の結合片
84a、84bを介して対応するクリップ装置77a、77bと結合されている
。
ここに図示する実施例においては、各長手方向ばねはスキービンディングのト
ウバッケンにもヒールバッケンにも作用するので、トウバッケンまたはヒールバ
ッケンが解放される場合にそれぞれ解放ばねの全体長さが好ましい方法で有効に
なる。
第18図と第19図には本発明によるスキービンディングの2つの実施形態が
側方に解放された状態で図示されており、その場合に第18図においては第7図
から第13図に示すトウバッケンおよびヒールバッケンが図示されており、第1
9図には本発明によるスキービンディングの他の実施例が図示されており、この
実施例においてはトウバッケンとヒールバッケンの取り付けプレート11、11
1が一貫したビンディングプレート211に内蔵されている。
現在のスキービンディングにおいて要請されるように、本発明によるスキービ
ンディングは側方と垂直の解放が可能であって、かつこの2つの解放工程を組み
合わせた場合に対角線の解放も可能となる。第18図と第19図においては単に
純粋な側方解放のみが図示されており、この側方解放は最も重要な解放工程であ
ると見なされており、以下で詳細に説明する。
スキー走行の間滑降路または他の傷害(例えば旗門バー)の側から絶えず衝撃
がスキーに伝達されるので、このスキーは常にスキーの所定の点に作用しかつい
ずれかの方向を示す力の作用を受ける。主としてスキー表面に対して垂直または
スキーに対して長手方向に向けられた力は大体においてスキーヤーによって補償
される。主として問題なのはスキーに加わる側方の衝撃であって、この衝撃によ
って主としてトップベンド領域ないし後部領域に作用し、かつスキーに対して横
方向に作用する力が発生される。ここでは解剖学上の状況に基づく補償可能性は
比較的小さく、かつ損傷を防止するためには、所定のしきい値を越えた場合には
スキービンディングは即座にスキー靴を解放しなければならない。
本発明は、側方の解放が必要となる力の大部分は比較的広いトップベンド領域
における衝撃によってもたらされるという経験に基づいている。この場合につい
て以下で考察する。スキーヤー、スキー靴、ビンディング並びにスキーというシ
ステムの重心は長手方向に見て、かつ2本のスキーによって決定される平面上に
投影してそれぞれ走行位置に従ってスキー靴の領域のどこかに位置する。すなわ
ち、有効な梃子の腕はこの点から側方の力がスキーのトップベンド領域に作用す
る作用点まで延びている。この力F(第18図を参照)の作用によってまずトウ
バッケン1のソールホルダ2aが側方へ張り出すように揺動されて、ソールホル
ダがその終端位置へ達し、この終端位置は斜めスリット29aの端部によって設
定されている。サイドホルダ部分を特別に形成することによって、本実施例にお
いてはストッパ35aによってブロックされるまでに約2cmの側方揺動距離が
設けられている。それによって解放を必要としない多数の小さい衝撃は、スキー
ビンディングのトウバッケンによって緩衝され、従ってスキーヤーによって全部
吸収される必要はない。トウバッケンが(第18図には図示されない)ストッパ
位置に達した場合にトップベンド領域に作用する力Fがまだ崩壊されない場合に
は、この力はスキー靴を介してヒールバッケンに伝達される。運動学的にはこの
状況は、力Fが後部領域に反対方向に作用する力F’にとって代わられることに
よって記述される。この力F’の作用によってヒールバッケンの対角線上に対向
するソールホルダ102bが解放ばねのばね力に抗して側方へ張り出すように揺
動されて、その場合にV字状スリットの第1の部分に沿って移動するローラ12
8bがV字状のスリット129bの尖端ないしは折曲点135bに達する(再び
第18図を参照)。その場合に再び約2cmの側方の解放距離が発生するので、
この側方の衝撃がさらに緩衝される。スキーに作用する側方の力がこの位置にお
いて常にまだ全部崩壊されない場合には、ローラ128bは尖端135bを越え
る可能性があるので、ソールホルダ102bは解放ばねによって支持されて側方
へ放り出され、その場合にローラ128bがV字状スリットの第2の部分に沿っ
て移動する。ソールホルダ102bのこの急速な側方向の揺動動作によってスキ
ー靴の迅速かつ摩擦のない側方の解放が可能になる。さらにスキー靴がスタンド
プレート45と145によって特別に支持されていることによって、上述の解放
機構はスキーの屈曲が生じてもその屈曲によって影響を受けないことが保証され
るので、このスキービンディングの解放機構は動的な負荷が最大であっても、特
に競技スポーツにおいても変化されない。
トウバッケンとヒールバッケンが対角線で作動される上述の解放例に加えて、
頻度は少ないが、両方のバッケンが同一方向に解放される場合も発生する。この
ケースは、スキーに作用する側方向の力Fが長手方向に見てスキーの重心の投影
領域に直接作用するので、スキーの長手方向に有効な梃子の腕が発生されない場
合にだけ発生する。ストッパのないガイド面を有するヒールバッケンを備えた本
実施例においては、ローラ128a、128bがスリット129a、129bを
逸脱して、手動でまた走行位置へ戻さなければならないことも有り得る。しかし
このように揺動させて戻すことは、特にソールホルダが半円筒状のボルト104
a、104bと円形のリンク107a、107bに軸承されていることによって
著しく容易になるので、初期位置へ揺動させて戻すためには、解放の場合よりも
わずかな力しか必要とされない。
図示の実施例においては、トウバッケンにおいてもヒールバッケンにおいても
垂直解放が可能である。この種の(図示されていない)垂直解放の場合にトウバ
ッケンとヒールバッケンの両方のクリッパープレート21a、21bないし12
1a、121bが同時に持ち上げられ、その場合に各クリッパープレートに設け
られている傾斜した、あるいは湾曲した制御面が同様に傾斜した、あるいは湾曲
した相手側面に沿って滑り移動するので、トウバッケンとヒールバッケンのソー
ルホルダ2a、2bないし102a、102bが同時にばね力に抗して側方外側
へ揺動されて、スキー靴がクリッパープレートによって上方へ解放される。2つ
の実施例を用いて垂直解放も図示されているが、これらは本発明の必須の部分と
は見なされない。というのは本発明の枠内ではこの種の垂直解放を実施する多数
の実施方法が考えられるからである。
さらに詳細に上述した純粋な側方解放と純粋な垂直解放に加えて、本発明の枠
内で側方解放と垂直解放の各組み合わせが可能である。この種の解放の場合には
すでに存在している構造が効果的である。というのは側方解放と垂直解放が常に
結合されることによって、この種の解放が組み合わされた場合には、水平プレー
トの自動的な解放によって他の解放力が不要となるからである。
第19図には本発明によるスキービンディングの他の実施変形例の上面が図示
されており、その場合にスキービンディングは第18図を参照して詳細に説明し
た解放位置で図示されている。この実施例の場合にはスキービンディング全体が
一体的に形成された唯一の結合プレート211上に配置されており、この結合プ
レートのトウバッケン1とヒールバッケン101の領域にはスライダ片27a、
27b、127a、127bを案内するガイド溝30a、30b、130a、1
30bが設けられているので、トウバッケンとヒールバッケンを取り付ける別体
の取り付けプレートが不要となる。この結合プレート211の前後の端部はそれ
ぞれ取り付け片85、185によってスキーに固定されており、その場合に結合
プレートの一方の端部はスキー固定であって、他方の端部が例えばスリットを介
して長手方向に摺動可能に支承されている。
トウバッケン1ないしヒールバッケン101のソールホルダ2a、2b、10
2a、102bは第1図、第2図ないし第5図、第6図で説明した実施例のそれ
らに相当する。トウバッケンとヒールバッケンの間に配置された解放ばねは第1
9図に示す本実施例においては、2つの長手方向ばね68a、68bから形成さ
れ、この長手方向ばねはそれぞれ結合プレート211に設けられた長手方向切欠
き内に支承されている。この長手方向ばね68a、68bは大体において第16
図と第17図を用いて説明したものと同様に構成されているが、結合手段24の
ための長さ調節装置は持っておらず、この結合手段は本実施例においてそれぞれ
ソールホルダ2a、2b、102a、102b毎にバーまたはロープ87a、8
7b、187a、187bを有し、その場合にこれら各ロープまたはバーの一方
の端部は対応する長手方向ばねと結合されており、それぞれ対応するソールホル
ダ2a、2b、102a、102bへ至る長手溝88a、88b、188a、1
88b内で案内されており、そこでこれらロープまたはバーは長さ調節装置を介
してスライダ片27a、27b、127a、127bと結合されている。長さ調
節装置は図示の実施例においては長手方向に互いに前後して配置された多数の垂
直孔89a、89b、189a、189bからなり、この垂直孔内にそれぞれス
ライダ片毎にバーまたはロープの一方の端部に設けられた円筒ピン83a、83
b、183a、183bが懸架されている。孔の間の距離は靴の大きさ36から
46の異なる長手方向寸法に相当するので、この長さ調節装置によって普及して
いるすべての靴の大きさを調節することができる。実際的な理由からこの結合プ
レート211はトウバッケン1のスタンドプレート45とヒールバッケン101
のスタンドプレート145の間の領域において不図示のカバーを有し、それによ
って機構を汚れや凍結から保護することができる。第19図に示す実施変形例の
解
放機構の詳細は、すでに上述されたものと同一である。
説明して来たすべての実施例は引っ張りばねとして形成された解放ばねを有す
るが、解放ばねを押圧ばねとして形成することも容易に可能である。
ここには図示しなし本発明によるスキービンディングの他の実施例においては
、トウバッケンとヒールバッケンの取り付けプレートないしは一体的な結合プレ
ートをすでにスキーに組み込んでおくことも可能である。この種の内蔵プレート
の実施例は、冒頭で挙げたオーストリア特許出願A1207/93に記載されて
いる。
さらに本発明に枠内において、斜めスリット29a、29bないしV字状スリ
ット129a、129bを他の形状にすることも可能であって、特にこれらを凸
状または凹状に湾曲して形成することができる。
本発明の主要な構成部分はすでに、トウバッケンを側方解放可能に形成しない
で、弾性ないし緩衝装置として使用して、側方解放を専らヒールバッケンに任せ
るという考えに含まれている。もちろん、本発明のこの部分を多数の実施例によ
って、すなわちすでに公知のスキービンディングをさらに発展させることによっ
て実現できることは言うまでもないことである。しかしここに図示された実施例
は多様な視点で公知のスキービンディングに比べて改良されている。
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【要約の続き】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.スキー靴をスキーに固定するためのそれぞれスキーに固定可能なトウバッ ケン(1)とヒールバッケン(101)を有し、トウバッケン(1)に解放ばね (25)によって付勢された、側方に揺動可能な2つのソールホルダ(2a、2 b)が設けられているスキービンディングであって、 トウバッケン(1)の各ソールホルダ(2a、2b)にそれぞれストッパ(3 5a、35b)が付設されており、このストッパによってこのソールホルダが解 放ばね(25)のばね力に抗して側方向に揺動できる最大の揺動可能性が所定角 度に制限され、この角度においてはトウバッケン(1)のソールホルダ(2a、 2b)の側方の負荷によってこのソールホルダによるスキー靴の解放は行われず 、解放の場合にはスキー靴は側方に解放可能なヒールバッケン(101)によっ て側方に解放されることを特徴とするスキービンディング。 2.トウバッケン(1)もヒールバッケン(101)もそれぞれ垂直軸を中心 に揺動可能な2つのソールホルダ(2a、2b、102a、102b)を有し、 これらのソールホルダがそれぞれ2つのボルト(4a、4b、104a、104 b)にばね力に抗して揺動可能に軸承されていることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のスキービンディング。 3.各ソールホルダ(2a、2b、102a、102b)がそれぞれ水平プレ ート(20a、20b、120a、120b)とクリッパープレート(21a、 21b、121a、121b)から形成されており、その場合に水平プレート( 20a、20b、120a、120b)が規格底の直線的な部分の側方に作用し 、クリッパープレート(21a、21b、121a、121b)はこの規格底の 丸くされた部分の上側に作用することを特徴とする請求の範囲第1項または第2 項に記載のスキービンディング。 4.各ソールホルダ(2a、2b、102a、102b)が長く延びた形状を 有し、その前ないし後ろ端部がスキーの長手方向中央平面(ε)から次のような 距離で、すなわちこの種のソールホルダが側方へ揺動することによってソールホ ルダ(2a、2b、102a、102b)の側方の作用点とスキー靴の規格底と の間に最少の相対移動が発生する距離で、好ましくはトウバッケンないしヒール バッケンのそれぞれ側方の端縁領域に支承されていることを特徴とする請求の範 囲第1項、第2項または第3項に記載のスキービンディング。 5.トウバッケンとヒールバッケン(1、101)の間に解放ばね(25)が 配置されており、この解放ばねが結合手段(24)を介してトウバッケンとヒー ルバッケン(1、101)のソールホルダ(2a、2b、102a、102b) に作用することを特徴とする請の範囲第1項、第2項、第3項または第4項に記 載のスキービンディング。 6.結合手段(24)が解放ばね(25)の一方の端部に支承されており、ビ ンディング側においてそれぞれソールホルダ毎に終端片(28a、28b、12 8a、128b)を有し、この終端片がそれぞれソールホルダ(2a、2b、1 02a、102b)のスキーの長手側中央平面(ε)に関して傾斜した垂直のガ イド面(34a、34b、134a、134b)に作用することを特徴とする請 求の範囲第5項に記載のスキービンディング。 7.トウバッケン並びにヒールバッケン(1、101)のソールホルダ(2a 、2b、102a、102b)がそれぞれスキー固定の取り付けプレート(11 、111)に支承されていることを特徴とする請求の範囲第1項から第6項まで のいずれか1項に記載のスキービンディング。 8.トウバッケンとヒールバッケン(1、101)のソールホルダ(2a、2 b、102a、102b)がスキーに固定された共通の結合プレート(211) 上に支承されていることを特徴とする請求の範囲第1項から第6項までのいずれ か1項に記載のスキービンディング。 9.結合手段(24)が取り付けプレート(11、111)内で長手方向に摺 動可能に案内されていることを特徴とする請求の範囲第5項、第6項並びに第7 項に記載のスキービンディング。 10.トウバッケン(1)のガイド面(34a、34b)の端部がソールホル ダ(2a、2b)の側方の揺動移動を制限するストッパ(35a、35b)を形 成することを特徴とする請求の範囲第6項に記載のスキービンディング。 11.各クリッパープレート(21a、21b、121a、121b)がスキ ー長手方向に延びる少なくとも1つの傾斜した制御面(36a、36b、136 a、136b)を介して解放ばね(25)のばね力に抗して摺動可能に水平プレ ート(20a、20b、120a、120b)に支承されていることを特徴とす る請求の範囲第4項から第10項までのいずれか1項に記載のスキービンディン グ。 12.クリッパープレートが水平プレートの上方に配置されており、その場合 に少なくとも1つの制御面(36a、36b、136a、136b)がそれぞれ クリッパープレートの下側に設けられた突出部(37a、37b、137a、1 37b)に形成され、対応する相手側面(38a、38b、138a、138b )が水平プレートのそれぞれ対応する傾斜した切欠き(39a、39b、139 a、139b)に形成されていることを特徴とする請求の範囲第11項に記載の スキービンディング。 13.クリッパープレート(21a、21b、121a、121b)が水平プ レートの上方に配置されており、その場合に少なくとも1つの制御面(36a、 36b、136a、136b)がクリッパープレートの側方に設けられており、 かつ対応する相手側面(38a、38b、138a、138b)が上乗せ片(5 7a、57b、157a、157b)の内側に形成されており、この上乗せ片が 水平プレートの側方の端縁領域に固定されて、長手側中央平面(ε)の方向に斜 め上方へ案内されていることを特徴とする請求の範囲第11項に記載のスキービ ンディング。 14.トウバッケン(1)のガイド面(34a、34b)が直線の斜めスリッ ト(29a、29b)に形成されており、その場合にこのスリットのスキー中央 の端部がストッパ(35a、35b)として用いられることを特徴とする請求の 範囲第6項に記載のスキービンディング。 15.ヒールバッケン(101)のガイド面(134a、134b)がV字状 のスリット(129a、129b)の形状で形成されており、その場合にこのV 字状スリットの、走行方向において、後方に向けられた尖端(135a、135 b)が解放点であることを特徴とする請求の範囲第6項に記載のスキービンディ ング。 16.結合手段(24)の終端片(28a、28b)128a、128b)が 垂直のローラであって、このローラはトウバッケンとヒールバッケン(1、10 1)のガイド面(34a、34b、134a、134b)に接して案内されてい ることを特徴とする請求の範囲第6項に記載のスキービンディング。 17.トウバッケンとヒールバッケン(1、101)の2つのソールホルダ( 2a、2b、102a、102b)が共通の軸受け部分(5、105)に軸承さ れており、この軸受け部分がトウバッケンとヒールバッケンの取り付けプレート (11、111)内で長手方向に調節可能に案内されていることを特徴とする請 求の範囲第7項から第16項までのいずれか1項に記載のスキービンディング。 18.クリッパープレートと水平プレートの間の軸受け部分の領域に自由空間 が設けられており、この自由空間によって垂直解放の場合にクリッパープレート が解放ばねのばね力に抗して持ち上がることが可能になることを特徴とする請求 の範囲第17項に記載のスキービンディング。 19.自由空間が水平プレート(20a、20b、120a、120b)の斜 めカット(42a、42b、142a、142b)によって形成されることを特 徴とする請求の範囲第18に記載のスキービンディング。 20.自由空間のために軸受け部分(5、105)の下方に他の斜めカット( 42’a、42’b、142’a、142’b)が設けられていることを特徴と する請求の範囲第19項に記載のスキービンディング。 21.それぞれソールホルダについて軸受け部分(105)の下方に舌片(1 66a、166b)が設けられており、その舌片がそれぞれ各クリッパーホルダ (121a、121b)の斜めの切欠き(167a、167b)に対して設けら れており、その場合にソールホルダ(102a、102b)が側方に揺動するこ とによって切欠きが舌片に対して移動されて、それによってこのソールホルダの クリッパープレートが規格底の領域で持ち上げられることを特徴とする請求の範 囲第17項から第20項までのいずれか1項に記載のスキービンディング。 22.解放ばね(25)が設定可能な押圧ばねとして形成されていることを特 徴とする請求の範囲第5項から第21項までのいずれか1項に記載のスキービン ディング。 23.解放ばね(25)が設定可能な引っ張りばねとして形成されていること を特徴とする請求の範囲第5項から第22項までのいずれか1項に記載のスキー ビンディング。 24.解放ばね(25)が唯一の設定可能な長手方向ばねからなり、この長手 方向ばねがトウバッケンとヒールバッケン(1、101)の両方のソールホルダ (2a、2b、102a、102b)に作用することを特徴とする請求の範囲第 22項または第23項に記載のスキービンディング。 25.解放ばね(25)が少なくとも2つの設定可能な長手方向ばね(68a 、68b、168a、168b)から形成されていることを特徴とする請求の範 囲第22項または第23項に記載のスキービンディング。 26.少なくとも1つの長手方向ばね(68a)がスキービンディングの右の ソールホルダ(2a、102a)に作用し、少なくとも1つの他の長手方向ばね (68b)がスキービンディングの左のソールホルダ(2b、102)に作用す ることを特徴とする請求の範囲第25項に記載のスキービンディング。 27.少なくとも1つの長手方向ばね(68)がトウバッケン(1)の両方の ソールホルダ(2a、2b)に作用し、少なくとも1つの他の長手方向ばね(1 68)がヒールバッケンの両方のソールホルダ(102a、102b)に作用す ることを特徴とする請求の範囲第25項に記載のスキービンディング。 28.解放ばね(25)がばねハウジング(70)に収容されとており、この ばねハウジングがトウバッケン(1)の取り付けプレート(11)とヒールバッ ケン(101)の取り付けプレート(111)との間に配置されていることを特 徴とする請求の範囲第22項から第27項までのいずれか1項に記載のスキービ ンディング。 29.ばねハウジング(70)の長さが2つの取り付けプレート(11、11 1)間の距離とほぼ等しいかそれより小さく、ばねハウジング(70)の高さが 取り付けプレート(11、111)の高さとほぼ等しいかそれより小さいことを 特徴とする請求の範囲第28項に記載のスキービンディング。 30.ばねハウジング(70)がスキーに固定されていることを特徴とする請 求の範囲第28項または第29項に記載のスキービンディング。 31.ばねハウジング(70)がスキーにわずかに長手方向に摺動可能に支承 されていることを特徴とする請求の範囲第28項または第29項に記載のスキー ビンディング。 32.ばねハウジング(70)の前方ないし後方の端面に少なくともそれぞれ 1つの開口部が形成されており、その開口部を通して結合手段(24)が案内さ れていることを特徴とする請求の範囲第28項から第31項までのいずれか1項 に記載のスキービンディング。 33.結合手段(24)が少なくとも1つの結合バンド(26、126、26 a、126a、26b、126b)、好ましくはスチールバンドを有し、このス チールバンドが解放ばね(25)に長手方向に調節可能に支承され、かつ取り付 けプレート(11、111)内で長手方向に摺動可能に案内されている2つのス ライダ片(27a、27b、127a、127b)を介してそれぞれソールホル ダ(2a、2b、102a、102b)に作用する終端片(28a、28b、1 28a、128bと結合されていることを特徴とする請求の範囲第6項と第7項 のいずれか1項に記載のスキービンディング。 34.各スライダ片(27a、27b、127a、127b)が少なくともそ れぞれ2つのローラ(31a、31b、31c、31d、131a、131b、 131c、131d)を介して取り付けプレートのガイド溝(30a、30b、 130a、130b)に接して案内されていることを特徴とする請求の範囲第3 3項に記載のスキービンディング。 35.結合バンド(26、26a、26b、126、126a、126b)が それぞれ偏心したクリップ装置(77、77a、77b、177、177a、1 77b)を介して解放ばね(25)に長手方向に調節可能に支承されており、解 放ばねは偏心して軸承された軸またはカム(78、78a、78b、178、1 78a、178b)を有し、このカムがそれぞれレバー(79、79a、79b 、179、179a、179b)を介して操作可能であることを特徴とする請求 の範囲第33項に記載のスキービンディング。 36.偏心したクリップ装置(77、77a、77b、177、177a、1 77b)がばね収容部(76、76a、76b、176、176a、176b) を介して解放ばね(25)と結合されており、この解放ばね(25)の付勢力を 調節する調節ボルト(69、69a、69b)が前記ばね収容部に作用すること を特徴とする請求の範囲第35項に記載のスキービンディング。 37.取り付けプレート(11、111)の解放ばね(25)側の端部がスキ ー固定であって、他方の端部がねじボルト(19a、19b、119a、119 b)によって長手スリット(19’a、19’b、119’a、119’b)を 介して長手方向に摺動可能にスキーに固定されていることを特徴とする請求の範 囲第7項に記載のスキービンディング。 38.取り付けプレート(11、111)の長手方向ほぼ中央が軸受台(17 、117)を介してスキーに支持されており、その場合にこの軸受台からねじボ ルトまで調節可能なレバーアームが形成され、このレバーアームを介してスキー のトップベンド領域ないし後部領域の曲げ応力が調節可能であることを特徴とす る請求の範囲台37項に記載のスキービンディング。 39.各ソールホルダ(2a、2b、102a、102b)の前方ないし後方 の端面にそれぞれ半円筒状の切欠き(3a、3b、103a、103b)が形成 されており、この切欠きによってソールホルダがほぼ半円筒状に形成され軸受け 部分(5、105)に内蔵されたボルト(4a、4b、104a、104b)に 軸承されていることを特徴とする請求の範囲第2項並びに第17項に記載のスキ ービンディング。 40.軸受け部分(5、105)に湾曲したリンク面(7a、7b、107a 、107b)が設けられており、このリンク面が、上から見て、円形カーブを描 き、その円形カーブの中心点がボルト(4a、4b、104a、104b)の中 心であって、その場合にソールホルダが側方へ揺動した場合にソールホルダに設 けられているピン(8a、8b、108a、108b)がこのリンク面に接して 案内されることを特徴とする請求の範囲第39項に記載のスキービンディング。 41.各取り付けプレート(11、111)の、トウバッケン(1)ないしヒ ールバッケン(101)のソールホルダの直前または直後にそれぞれスキー靴用 のスタンドプレート(45、145)が設けられており、このスタンドプレート がスキーに対してほぼ横方向に向けられた少なくとも1つの垂直の支持面(48 a、48b、148a、148b)を有し、スキー靴がこの支持面に接して前方 または後方に向かって支持されていることを特徴とする請求の範囲第7項から第 40項までのいずれか1項に記載のスキービンディング。 42.スタンドプレート(45、145)が取り付けプレート(11、111 )内で案内されている延長部(49、149)を介して軸受け部分(5、105 )と結合されており、それによってソールホルダ(2a、2b、102a、10 2b)と同時に長手方向に摺動可能であることを特徴とする請求の範囲第41項 に記載のスキービンディング。 43.スタンドプレート(45、145)の支持面(48a、48b、148 a、148b)が横軸を中心にばね力に抗して揺動可能であることを特徴とする 請求の範囲第41項または第42項に記載のスキービンディング。 44.スタンドプレート(45、145)が制限された弾性材料、好ましくは ばね鋼から形成されていることを特徴とする請求の範囲第43項に記載のスキー ビンディング。
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AT145093 | 1993-07-21 | ||
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