JPH0948106A - 印刷物の製造方法 - Google Patents

印刷物の製造方法

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JPH0948106A
JPH0948106A JP20348295A JP20348295A JPH0948106A JP H0948106 A JPH0948106 A JP H0948106A JP 20348295 A JP20348295 A JP 20348295A JP 20348295 A JP20348295 A JP 20348295A JP H0948106 A JPH0948106 A JP H0948106A
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JP20348295A
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Kengo Hiruta
健吾 昼田
Eisei Kin
永生 金
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HIRUTA KENTA
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HIRUTA KENTA
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被印刷体に、幅10μm、厚さ数百μm程度
の高精度な塗膜を印刷する。 【解決手段】 磁力発生手段3を具備する被印刷体支持
機構1上に支持されたシート材6上に、印刷すべき形状
をなすインク通過部5を有し、かつ強磁性体を含有する
材質で形成された印刷原版4を載置し、この印刷原版4
を、磁力発生手段3によりシート材6を隔てて被印刷体
支持機構1に吸着させることにより、シート材6と印刷
原版4とを当接させる。そして、スクイージ8を用いて
印刷原版4上にインク7を擦り付け、その結果インク通
過部5に充填されたインク7をシート材6上に塗布して
印刷物を得る。また、インク通過部5へのインク7の充
填を常時均一かつ確実に行うため、インク通過部5への
インク7の充填とともに、インク通過部5内の空気を排
除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は印刷物の製造方法に
係り、特に、被印刷体に厚い塗膜を印刷する際に用いら
れる印刷物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スクリーン印刷は従来用いられている印
刷方法の一つで、支持枠に固定された印刷原版を、被印
刷体であるシート材の上に載置し、支持枠内に印刷イン
クを供給した後、スクイージと呼称されるゴム製等のへ
ら状部材でインクを印刷原版に擦り付けることにより、
印刷原版のインク浸透部を通過したインクをシート材に
塗布して印刷を行う方法である。
【0003】また、印刷原版としては、例えばナイロ
ン、ポリエステル、ステンレス等からなる繊維で織られ
たメッシュスクリーンに光化学的手法等でレジスト膜等
の版膜を形成させて部分的にスクリーンの目を塞ぐこと
により、印刷すべき形状をなすインク浸透部を形成した
ものが一般に使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スクリーン
印刷では、スクイージにより印刷原版のインク浸透部内
に保持されたインクがシート材に印刷されるため、印刷
原版の厚さに対応した塗膜が形成される。従って、相対
的に厚い塗膜が得られるという点で凸版印刷や平版印刷
等より優れている。
【0005】一方、厚い塗膜が得られれば、立体感のあ
る印刷が可能になるだけではなく、例えば半導体製造に
おける特殊製版工法によるプリント基板の製造等の工業
的分野にも応用可能となる。すなわち、広範な用途にお
いて、より厚い塗膜を形成可能な印刷物の製造技術が求
められている。
【0006】しかしながら、印刷原版を厚くするに従い
被印刷体に対する印刷原版の密着性が低下するため、従
来のスクリーン印刷では、厚い印刷原版を用いた場合、
スクイージにより、シート材へのインクの塗布と、押圧
による印刷原版の被印刷体への密着との双方を行う必要
があった。その結果、塗膜を厚くするに従い、スクイー
ジによる印刷原版に対する摩擦も増加して印刷原版とシ
ート材との間にずれが生じやすくなり、印刷物の製造が
困難となるという問題が生じていた。
【0007】また、薄い塗膜を複数回重ねて印刷するこ
とにより、厚い塗膜を形成することも可能であるが、こ
の場合には、同一の印刷物に対して繰り返し印刷作業を
行わねばならず、かつ同一箇所に繰り返し印刷を行う結
果、重層された塗膜の位置精度が低下しやすくなるとい
う問題があった。本発明は上記事情に鑑みてなされたも
ので、従来困難であった、厚さがおよそ100μm以上
である厚い塗膜が、幅10μm程度の高精度で印刷され
た印刷物の製造方法を提供することをその目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、被印刷体支持
機構上に被印刷体を支持し、この被印刷体上に、印刷す
べき形状をなすインク通過部を有する印刷原版を載置し
て上記被印刷体と上記印刷原版とを当接させ、上記印刷
原版上にインクを擦り付けることにより上記インク通過
部を介して上記インクを上記被印刷体上に塗布して印刷
物を得る印刷物の製造方法において、特に、上記印刷原
版が被透磁率の大きい材質(強磁性体)で形成されると
ともに、上記被印刷体支持機構が磁力発生手段を具備
し、上記印刷原版を、この磁力発生手段により上記被印
刷体を隔てて上記被印刷体支持機構に吸着させ、かつ上
記インク通過部内の空気を排除しつつ、上記インクを上
記被印刷体上に塗布することをその特徴としている。
【0009】ここで、上記インク通過部内の空気を排除
するには、 (1)少なくとも上記印刷原版及び上記被印刷体支持機
構を減圧環境下に置いて、上記インクを上記被印刷体上
に塗布する。 (2)上記被印刷原版の下面に、少なくとも上記被印刷
体との当接面にわたり、複数の溝を形成する。 (3)上記被印刷体支持機構の上面に、少なくとも上記
被印刷体との当接面にわたり、複数の溝を形成する。 (4)上記被印刷体支持機構の上面に撒かれた粒状体に
より、上記被印刷体と上記被印刷体支持機構との間に隙
間を形成させる。 等の方法が適宜用いられる。
【0010】また、上記インクの上記被印刷体上への塗
布に際しては、平行かつ水平に支持された一対のスクイ
ージを、その下端縁がいずれも上記印刷原版の表面に当
接するよう設置し、かつ上記インクを、上記印刷原版上
のこれらスクイージに挟まれた部分に供給するととも
に、上記スクイージを上記印刷原版上にて往復移動させ
ることにより、上記インクを上記被印刷体上に塗布する
ことが望ましい。
【0011】この場合には、上記(1)〜(4)の方法
に加え、上記印刷原版上に、網状体を上記インク通過部
上を覆うよう敷設することにより、上記インク通過部内
の空気を排除してもよい。
【0012】一方、上記磁力発生手段は、複数の永久磁
石、あるいは複数の電磁石を具備していることが望まし
い。
【0013】また、上記印刷原版は、強磁性を有する金
属製の薄板、強磁性体の粉末を結合材中に分散固定して
形成された薄板であることが望ましく、かつ上記インク
通過部の厚みは、望ましくは10μm以上とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき、本発明の実
施の形態について更に詳しく説明する。図1〜図3は、
本発明の実施の形態の例を示すもので、いずれも本発明
に係る印刷物の製造方法の手順を模式的かつ経時的に示
す断面図である。
【0015】図1および図2中、符号1は被印刷体支持
機構である。この被印刷体支持機構1は、平板上をなす
定板2と、この定板2の下方に配設された磁力発生手段
3とから概略構成され、かつ磁力発生手段3はそれぞれ
複数の永久磁石および/または電磁石から構成されてい
る。本実施例の場合、磁力発生手段3には電磁石が採用
されている。
【0016】符号4は印刷原版である。この印刷原版4
は平板状をなし、かつ印刷原版4には、印刷すべき形状
をなすインク通過部5が、その表面を貫通して形成され
ている。また、本発明の場合、印刷原版4は、強磁性体
を含有する材質で形成されている。具体的には、 (1)強磁性体からなる金属薄板に開口部を形成した印
刷原版4、あるいは (2)強磁性体粉を結合材中に分散固定して形成された
印刷原版4 等が使用可能である。
【0017】上記(1)強磁性金属薄板に開口部を形成
したものとしては、軟鉄、コバルト合金、ニッケル合金
等の強磁性金属の薄板を打ち抜き、レーザー加工、エッ
チングなどの手法により加工し、印刷パターンをなす開
口部(インク通過部)を形成したものが使用できる。
【0018】上記(2)強磁性体粉を結合材中に分散固
定したものとしては、ナイロンやポリエステル等の合成
繊維、またはステンレス等の金属細線などで織ったメッ
シュスクリーンの、印刷パターンをなすインク通過部以
外の部分に、強磁性体粉を添加した樹脂層を形成したも
の等が使用可能である。この場合、上記樹脂層の形成方
法としては、周知のフォトレジストに強磁性体粉末を添
加したものを上記スクリーンに塗布し、これを印刷パタ
ーンの反転形状に露光した後、不要な部分を除去してイ
ンク通過部を形成する方法が好適である。強磁性体とし
ては、鉄,コバルト,ニッケルまたはこれらの合金、酸
化物系磁性材料、化合物系磁性材料など、従来周知の強
磁性体がいずれも使用可能である。
【0019】また、樹脂層のみにより十分な引っ張り強
度を得ることができれば、上記メッシュスクリーンを省
いて、金属粉を添加した樹脂(いわゆるゴム磁石、プラ
スチック磁石を含む)のみから印刷原版4を形成しても
よい。その場合には、印刷原版4をエッチングまたは機
械加工し、印刷パターンをなす開口部(インク通過部)
を形成する。また、メッシュスクリーンを強磁性体で形
成してもよい。
【0020】更に、これら被印刷体支持機構1及び印刷
原版4は、図示しない減圧容器内に設置されている。こ
の減圧容器は、付属のポンプ等を作動させることによ
り、容器内を減圧するものである。
【0021】以下、具体的な印刷物の製造方法について
図面を参照して説明する。まず、定板2上に被印刷体で
あるシート材6を載置し、かつこのシート材6上に、印
刷原版4を載置する。その結果、図1に示すように、シ
ート材6は、被印刷体支持機構1と印刷原版4とにより
上下から挟まれた状態となる。
【0022】次いで、シート材6上への印刷原版4の載
置完了とともに電磁石に通電し、電磁石を磁化させるこ
とにより、印刷原版4を被印刷体6を隔てて被印刷体支
持機構1に強く吸着させ、印刷原版4を被印刷体支持機
構1上に固定する。一方、磁力発生手段3に永久磁石を
採用した場合には、定板2が磁場から外れるよう定板2
から離して配設された多数の永久磁石群を、機械的装置
を用い定板2に近接させて定板2を磁化させることによ
り、印刷原版4を被印刷体支持機構1上に固定する。
【0023】また、被印刷体支持機構1上への印刷原版
4の固定とともに、上記ポンプ等を作動させて減圧容器
内の空気を抜き、印刷原版4及び被印刷体支持機構1を
減圧環境下に置く。
【0024】減圧容器内が減圧されたら、上方から平行
かつ水平に支持された一対のスクイージ8を、図2に示
すように、その下端縁がいずれも印刷原版4の表面に当
接するよう印刷原版4上に設置し、必要量のインク7
を、印刷原版4上のこれらスクイージ8に挟まれた部分
に供給する。そして、これら一対のスクイージ8を、図
2中矢印Fで示すように印刷原版4の表面に沿って往復
移動させることにより、インク7が、印刷原版4上に展
開されるとともにインク通過部5内に充填される。そし
て、その結果インク通過部5を介して被印刷体6に塗布
されるインク7により、印刷が行われる。
【0025】ここで、印刷原版4及び被印刷体支持機構
1を減圧環境下に置くことにより、インク通過部5内の
空気が予め排除されているため、インク通過部5へのイ
ンク7の充填に際して、インク通過部5内に存在する空
気が邪魔となることはない。その結果、インク7が、イ
ンク通過部5の深さや幅等に係わらず、インク通過部5
の全域にわたり、常時均一かつ確実に充填される。
【0026】また、インク通過部5へのインク7の充填
をより確実に行うため、1回の印刷ごとにスクイージ8
を2回以上往復動作させてもよく、更に、スクイージ8
を印刷原版4に一定圧力で押圧してもよい。
【0027】印刷終了後は、電磁石への通電を停止する
か、または、磁力発生手段3に永久磁石を用いた場合に
は、定板2が磁力発生手段3の磁場から外れるまで磁力
発生手段3を機械的に定板2から離す。その後、印刷原
版4を外し、更に被印刷体支持機構1から被印刷体6を
剥がすと、図3に示すような、被印刷体6の表面にイン
ク7が固化してなる塗膜9が印刷された印刷物10が得
られる。
【0028】ここで、特に厚い塗膜9を印刷した場合に
は、被印刷体6上に印刷原版4を載置した状態でインク
7を乾燥させ、乾燥に伴うインク7の収縮により塗膜9
がインク通過部5から抜けやすくなった状態で、印刷原
版4を外してもよい。
【0029】上記した印刷物の製造方法においては、磁
力発生手段3により印刷原版4をシート材6に向けて吸
着固定するので、スクイージ8により印刷原版4を強く
摩擦しても、シート材6と印刷原版4の間にずれが生じ
にくくなっている。従って、スクイージ8によるシート
材6へのインク7の塗布に際し大きな圧力が必要で、し
かもシート材6に対する密着性が低下する、例えば厚さ
100μm以上の厚い印刷原版4を使用した場合でも、
印刷のずれや滲みが防止され、高精度で印刷を行うこと
ができる。
【0030】その結果、上記方法によれば、従来製造が
困難であった、塗膜9の厚みHが数百μmである印刷物
10を製造することが可能となる。また、シート材6に
は、印刷可能なあらゆる材質が使用できるため、従来実
現が不可能であった様々な用途が期待できる。
【0031】更に、印刷原版4及び被印刷体支持機構1
を減圧環境下に置き、インク通過部5内の空気を排除し
た状態で、印刷原版4上にインク7を展開することによ
り、インク7を、インク通過部5の全域にわたり均一に
充填することが可能となっている。しかも、印刷原版4
が厚いため、印刷に伴う印刷原版4の伸びや変形も起こ
りにくい。従って、均質で均一な厚みを持ち、かつ表面
が平滑な塗膜9が得られるとともに、微細な線や製密な
図柄等を印刷する場合でも、掠れやムラ等のない高品位
な印刷が可能となる。
【0032】その結果、立体的な塗膜9の形成という特
性に加え、従来不可能であった、幅10μm程度とい
う、精密な塗膜9が高精度で形成された印刷物を得るこ
とができる。これらの特性を利用した具体的な用途とし
ては、食器等の表面に対する立体的な模様の形成の他、
プリント回路基板作成用の印刷、TV画面用走査線の形
成等が挙げられる。
【0033】また、上記した印刷物の製造方法は、加熱
により炭化する素材で構成されたシート材6上に塗膜9
を印刷して印刷物を作成し、この印刷物を例えばガラス
や陶器、あるいは金属等の表面に設置して加熱すること
によりシート材を炭化させ、かつ塗膜9を上記ガラスや
陶器、あるいは金属等の表面に焼結、転写させる場合に
も有効である。この方法は、特に、通常印刷が不可能
な、例えば曲面等への印刷物の転写に有効な方法である
が、上記した印刷物の製造方法によれば、塗膜9の厚み
Hを数百μmとすることが可能なため、焼結に伴う厚み
Hの目減りを考慮に入れても、従来以上に厚く、立体的
な塗膜を転写させることができる。
【0034】ここで、例えばバインダーと顔料からなる
インク7を塗膜9に使用する場合には、厚みHの目減り
を最小限に抑制するため、インク7に含まれるバインダ
ー中の炭素量を最小とし、焼結に伴う塗膜9からのCO
2の放出量を最小とすることが望ましい。また、同様の
観点から、シート材6の材質としては、CO2の含有量
が低い、プロテイン系のものを使用することが望まし
い。
【0035】更に、印刷に伴う印刷原版の伸びや変形が
起こりにくいという特性を利用して、例えば看板等を始
めとする大面積の印刷物に、精密な印刷を施すことも可
能となる。
【0036】一方、インク通過部5へのインク7の充填
に際してインク通過部5内の空気を排除する方法として
は、上記のような減圧容器の利用の他にも、例えば以下
の図4〜図7に示すような方法がある。
【0037】図4に示す例では、印刷原版4の下面に、
複数の溝11が平行に形成されている。インク通過部5
へのインク7の充填に伴い、インク7により上方から押
圧されたインク通過部5内の空気は、図中符号A1で示
すように、印刷原版4の下面を介して、近傍の溝11に
至り、これらの溝11から漸次排除される。従って、イ
ンク通過部5へのインク7の充填に際して、インク通過
部5内に存在する空気が邪魔となることはなく、その結
果、この例においても、図1〜図3に示す例と同様、イ
ンク通過部5へのインク7の充填を、インク通過部5の
全域にわたり、常時均一かつ確実に行うことができる。
また、溝11は、印刷原版4下面のうち、少なくとも被
印刷体6との当接面にわたり形成されていれば、上記効
果を発揮する。
【0038】図5に示す例では、定板2の上面に、複数
の溝12が平行に形成されている。インク通過部5への
インク7の充填に伴い、インク7により上方から押圧さ
れたインク通過部5内の空気は、図中符号A2で示すよ
うに、シート材6面を通過して、近傍の溝12に至り、
これらの溝12から漸次排除される。従って、インク通
過部5へのインク7の充填に際して、インク通過部5内
に存在する空気が邪魔となることはなく、その結果、こ
の例においても、図1〜図3に示す例と同様、インク通
過部5へのインク7の充填を、インク通過部5の全域に
わたり、常時均一かつ確実に行うことができる。また、
溝12は、定板2上面のうち、少なくとも被印刷体6と
の当接面にわたり形成されていれば、上記効果を発揮す
る。
【0039】図6に示す例では、定板2の上面に撒かれ
た粒状体13により、シート材6と定板2との間に、隙
間Sが形成されている。インク通過部5へのインク7の
充填に伴い、インク7により上方から押圧されたインク
通過部5内の空気は、図中符号A3で示すように、シー
ト材6面を通過して隙間Sに至り、隙間Sから漸次排除
される。従って、インク通過部5へのインク7の充填に
際して、インク通過部5内に存在する空気が邪魔となる
ことはなく、その結果、この例においても、図1〜図3
に示す例と同様、インク通過部5へのインク7の充填
を、インク通過部5の全域にわたり、常時均一かつ確実
に行うことができる。
【0040】また、図7に示す例は、印刷原版4上に、
メッシュ(網状体)14を、その一部がインク通過部5
上を覆うよう敷設したものである。
【0041】この例では、インク通過部5へのインク7
の充填に際し、インク通過部5上を覆うメッシュ14の
存在により、スクイージ8の進行方向前方及びインク通
過部5へのインク7の流入に僅かな遅れが生じ、この遅
れにより、インク通過部5内には、インク7が下方から
溜るような形で流入するとともに、インク通過部5内の
空気が、スクイージ8の進行方向前方側のメッシュ14
間から、漸次上方へと排除される。
【0042】従って、この例においても、インク通過部
5へのインク7の充填に際して、インク通過部5内に存
在する空気が邪魔となることはなく、その結果、図1〜
図3に示す例と同様、インク通過部5へのインク7の充
填を、インク通過部5の全域にわたり、常時均一かつ確
実に行うことができる。
【0043】なお、上記図1〜図3及び図4〜図7に示
した空気排除方法は、それぞれ単独で実施してもよく、
また、上記方法のうち任意のものを、組み合わせて実施
してもよい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る印刷
物の製造方法によれば、印刷原版がその厚みに拘らず印
刷中常に被印刷体に密着するので、厚い印刷原版であっ
てもインクの擦り付けに伴い印刷原版と被印刷体とがず
れることはなく、その結果、より厚い塗膜を有する印刷
物が製造できる。
【0045】また、インク通過部内の空気を排除した状
態で印刷原版上にインクを展開することにより、インク
がインク通過部の全域に亙って均一に充填されるため、
従って、微細な線や製密な図柄等を印刷する場合でも、
掠れやムラ等のない高品位な印刷が可能となるととも
に、均質で均一な厚みを持ち、かつ表面が平滑な塗膜を
有する印刷物が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印刷物の製造方法の手順を模式的
かつ経時的に示す断面図である。
【図2】本発明に係る印刷物の製造方法の手順を模式的
かつ経時的に示す断面図である。
【図3】本発明に係る印刷物の製造方法により得られた
印刷物の構造を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明に係る印刷物の製造方法における、イン
ク通過部からの空気除去方法の例を示す断面図である。
【図5】本発明に係る印刷物の製造方法における、イン
ク通過部からの空気除去方法の例を示す断面図である。
【図6】本発明に係る印刷物の製造方法における、イン
ク通過部からの空気除去方法の例を示す断面図である。
【図7】本発明に係る印刷物の製造方法における、イン
ク通過部からの空気除去方法の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 被印刷体支持機構 2 定板 3 磁力発生手段 4 印刷原版 5 インク通過部 6 シート材(被印刷体) 7 インク 8 スクイージ 9 塗膜 10 印刷物 11,12 溝 13 粒状体 14 メッシュ(網状体) S 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H05K 3/12 6921−4E H05K 3/12 A

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被印刷体支持機構上に被印刷体を支持
    し、この被印刷体上に、印刷すべき形状をなすインク通
    過部を有する印刷原版を載置して上記被印刷体と上記印
    刷原版とを当接させ、上記印刷原版上にインクを擦り付
    けることにより上記インク通過部を介して上記インクを
    上記被印刷体上に塗布して印刷物を得る印刷物の製造方
    法において、 上記印刷原版が被透磁率の大きい材質(強磁性体)で形
    成されるとともに、上記被印刷体支持機構が磁力発生手
    段を具備し、上記印刷原版を、この磁力発生手段により
    上記被印刷体を隔てて上記被印刷体支持機構に吸着さ
    せ、かつ上記インク通過部内の空気を排除しつつ、上記
    インクを上記被印刷体上に塗布することを特徴とする印
    刷物の製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも上記印刷原版及び上記被印刷
    体支持機構を減圧環境下に置いて、上記インクを上記被
    印刷体上に塗布することを特徴とする請求項1記載の印
    刷物の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記被印刷原版の下面に、少なくとも上
    記被印刷体との当接面にわたり、複数の溝が形成されて
    いることを特徴とする請求項1または2記載の印刷物の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 上記被印刷体支持機構の上面に、少なく
    とも上記被印刷体との当接面にわたり、複数の溝が形成
    されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    かに記載の印刷物の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記被印刷体支持機構の上面に撒かれた
    粒状体により、上記被印刷体と上記被印刷体支持機構と
    の間に隙間が形成されていることを特徴とする請求項1
    ないし4のいずれかに記載の印刷物の製造方法。
  6. 【請求項6】 平行かつ水平に支持された一対のスクイ
    ージを、その下端縁がいずれも上記印刷原版の表面に当
    接するよう設置し、かつ上記インクを、上記印刷原版上
    のこれらスクイージに挟まれた部分に供給するととも
    に、上記スクイージを上記印刷原版上にて往復移動させ
    ることにより、上記インクを上記被印刷体上に塗布する
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の
    印刷物の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記印刷原版上に、網状体が、インク通
    過部上を覆うよう敷設されていることを特徴とする請求
    項6記載の印刷物の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記磁力発生手段が、複数の永久磁石を
    具備することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか
    に記載の印刷物の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記磁力発生手段が、複数の電磁石を具
    備することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに
    記載の印刷物の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記印刷原版が、強磁性を有する金属
    からなる薄板であることを特徴とする請求項1ないし9
    のいずれかに記載の印刷物の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記印刷原版が、強磁性体の粉末を結
    合材中に分散固定して形成された薄板であることを特徴
    とする請求項1ないし9のいずれかに記載の印刷物の製
    造方法。
  12. 【請求項12】 上記インク通過部の幅が、10μm以
    上であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれ
    かに記載の印刷物の製造方法。
JP20348295A 1995-08-09 1995-08-09 印刷物の製造方法 Pending JPH0948106A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114953716A (zh) * 2022-05-19 2022-08-30 深圳市百柔新材料技术有限公司 一种高宽比超过1.0的高精密厚膜图形的印刷装置和印刷方法

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