JPH094401A - 蒸気タービンの中圧段構造 - Google Patents
蒸気タービンの中圧段構造Info
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- JPH094401A JPH094401A JP15770595A JP15770595A JPH094401A JP H094401 A JPH094401 A JP H094401A JP 15770595 A JP15770595 A JP 15770595A JP 15770595 A JP15770595 A JP 15770595A JP H094401 A JPH094401 A JP H094401A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 蒸気タービンの中圧段において、中圧入口通
路における狭窄部における蒸気流れを円滑化することに
より、同部における流体損失が中圧第１段静翼への偏流
による翼列損失の発生を抑制し、タービン性能を向上せ
しめる。 【構成】 蒸気タービンの中圧段において、中圧入口蒸
気通路と中圧第１段静翼との間の狭窄部に半径方向流用
の半径流ノズルと輻流型の羽根車を設け、蒸気を上記ノ
ズル及び羽根車にて滑らかに曲流させ、上記第１段静翼
に均等に流入せしめるように構成し、狭窄部の流動損失
及び翼列損失を低減する。
路における狭窄部における蒸気流れを円滑化することに
より、同部における流体損失が中圧第１段静翼への偏流
による翼列損失の発生を抑制し、タービン性能を向上せ
しめる。 【構成】 蒸気タービンの中圧段において、中圧入口蒸
気通路と中圧第１段静翼との間の狭窄部に半径方向流用
の半径流ノズルと輻流型の羽根車を設け、蒸気を上記ノ
ズル及び羽根車にて滑らかに曲流させ、上記第１段静翼
に均等に流入せしめるように構成し、狭窄部の流動損失
及び翼列損失を低減する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は再熱式蒸気タービンにお
ける中圧段（中圧段タービン）の構造に関する。
ける中圧段（中圧段タービン）の構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】図２ないし図４には、高圧段と中圧段と
が同一車室内に一体に組み込まれてなる蒸気タービンの
従来の１例が示されている。図２〜図４において、４は
外車室であり、同外車室４には、ボイラ（図示せず）か
らの高圧蒸気２０ａが導入される高圧入口管１及びボイ
ラからの再熱蒸気２０ｂが導入される中圧入口管５が設
けられている。
が同一車室内に一体に組み込まれてなる蒸気タービンの
従来の１例が示されている。図２〜図４において、４は
外車室であり、同外車室４には、ボイラ（図示せず）か
らの高圧蒸気２０ａが導入される高圧入口管１及びボイ
ラからの再熱蒸気２０ｂが導入される中圧入口管５が設
けられている。
【０００３】１３はタービンロータ、２は高圧の調速
段、２ａは高圧段ノズル、３は複数列の高圧段翼列、１
２は中圧第１段静翼、６は複数列の中圧段翼列、７は高
圧内車室、８は中圧翼環、９はダミー環、１５は中圧出
口通路、１０は中圧入口通路、１４は同中圧入口通路１
０を外車室４から区画するためのサーマルシールドであ
る。
段、２ａは高圧段ノズル、３は複数列の高圧段翼列、１
２は中圧第１段静翼、６は複数列の中圧段翼列、７は高
圧内車室、８は中圧翼環、９はダミー環、１５は中圧出
口通路、１０は中圧入口通路、１４は同中圧入口通路１
０を外車室４から区画するためのサーマルシールドであ
る。
【０００４】上記蒸気タービンの運転時において、ボイ
ラから供給される高温高圧の蒸気２０ａは高圧入口管１
から高圧段（高圧段タービン）に入り、調速段２から高
圧段翼列３を通過する際に膨張仕事を行い圧力、温度を
下げる。
ラから供給される高温高圧の蒸気２０ａは高圧入口管１
から高圧段（高圧段タービン）に入り、調速段２から高
圧段翼列３を通過する際に膨張仕事を行い圧力、温度を
下げる。
【０００５】高圧段から送出される蒸気はボイラに還流
され、加熱されて再熱蒸気２０ｂとなって中圧入口管５
から中圧段（中圧段タービン）に入り、中圧入口通路１
０から中圧段静翼１２等及び中圧段翼列６にて膨張仕事
を行い圧力、温度が下がり、中圧出口通路１５から低圧
段へと導かれる。
され、加熱されて再熱蒸気２０ｂとなって中圧入口管５
から中圧段（中圧段タービン）に入り、中圧入口通路１
０から中圧段静翼１２等及び中圧段翼列６にて膨張仕事
を行い圧力、温度が下がり、中圧出口通路１５から低圧
段へと導かれる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】上記中圧段（中圧段タ
ービン）の中圧入口管５は、図４に示されるように、円
周方向に４箇所（２箇所の場合もある）、かつ鉛直方向
に蒸気２０ｂが入るように配置されている。
ービン）の中圧入口管５は、図４に示されるように、円
周方向に４箇所（２箇所の場合もある）、かつ鉛直方向
に蒸気２０ｂが入るように配置されている。
【０００７】このため、ボイラからの再熱蒸気２０ｂが
環状流路に形成された中圧入口通路１０に流入すると、
この蒸気２０ｂは、左右に等流量分岐されることなく、
中圧入口管５に正対する領域１１ａに最も多く流れ、最
上部領域１１ｂ（及び最下部領域１１ｄ）に流れる流量
が少なくなって、円周方向に流量分布が不均一となる。
環状流路に形成された中圧入口通路１０に流入すると、
この蒸気２０ｂは、左右に等流量分岐されることなく、
中圧入口管５に正対する領域１１ａに最も多く流れ、最
上部領域１１ｂ（及び最下部領域１１ｄ）に流れる流量
が少なくなって、円周方向に流量分布が不均一となる。
【０００８】さらに、上記中圧入口通路１０は、図３に
示されるように、外径側から内径側へとその断面積が縮
小していくが、中圧翼環８とダミー環９とに挟まれる狭
窄部１１は急激に絞られ、かつここから中圧第１段静翼
１２まで急激に屈曲している。このため蒸気２０ｂは、
急加速しつつ急転向するので中圧翼環８の先端部におい
て図に矢印にて示すように、流れが剥離する可能性があ
る。
示されるように、外径側から内径側へとその断面積が縮
小していくが、中圧翼環８とダミー環９とに挟まれる狭
窄部１１は急激に絞られ、かつここから中圧第１段静翼
１２まで急激に屈曲している。このため蒸気２０ｂは、
急加速しつつ急転向するので中圧翼環８の先端部におい
て図に矢印にて示すように、流れが剥離する可能性があ
る。
【０００９】しかも、上記再熱蒸気２０ｂは、中圧入口
管５から中圧入口通路１０に流入した後、左右に分岐し
つつこの狭窄部１１に流入してくるので、中圧入口管５
に正対する領域１１ａでは半径内方向きから軸方向へ転
向しつつ中圧第１段静翼１２ａへはインシデンスもほと
んどなく流入する。
管５から中圧入口通路１０に流入した後、左右に分岐し
つつこの狭窄部１１に流入してくるので、中圧入口管５
に正対する領域１１ａでは半径内方向きから軸方向へ転
向しつつ中圧第１段静翼１２ａへはインシデンスもほと
んどなく流入する。
【００１０】このため、正対領域１１ａから離れるにつ
れて、この狭窄部１１では円周方向流れが生じ、これに
よる付加的な流体損失が生ずるとともに、上記正対領域
１１ａから離れた中圧第１段静翼１２に対して大きなイ
ンシデンスをもって流入する。
れて、この狭窄部１１では円周方向流れが生じ、これに
よる付加的な流体損失が生ずるとともに、上記正対領域
１１ａから離れた中圧第１段静翼１２に対して大きなイ
ンシデンスをもって流入する。
【００１１】従って、上記従来の蒸気タービンにあって
は、中圧入口通路１０の狭窄部１１で蒸気の流れが急加
速、急転向することによって生ずる隔離に伴う流体損
失、並びに円周方向に分岐されることによって生ずる流
体損失、更には中圧第１段静翼１２へのインシデンスに
よる付加的翼列損失の増加が発生し、これにより、ター
ビン性能が著しく悪化するという問題点があった。
は、中圧入口通路１０の狭窄部１１で蒸気の流れが急加
速、急転向することによって生ずる隔離に伴う流体損
失、並びに円周方向に分岐されることによって生ずる流
体損失、更には中圧第１段静翼１２へのインシデンスに
よる付加的翼列損失の増加が発生し、これにより、ター
ビン性能が著しく悪化するという問題点があった。
【００１２】本発明の目的は蒸気タービンの中圧段にお
いて、中圧入口通路における狭窄部における蒸気流れを
円滑化することにより、同部における流体損失や中圧第
１段静翼への偏流による翼列損失の発生を抑制し、ター
ビン性能を向上せしめることにある。
いて、中圧入口通路における狭窄部における蒸気流れを
円滑化することにより、同部における流体損失や中圧第
１段静翼への偏流による翼列損失の発生を抑制し、ター
ビン性能を向上せしめることにある。
【００１３】
【課題を解決するための手段】本発明は、蒸気タービン
の中圧段において、中圧入口蒸気通路と中圧第１段静翼
との間の狭窄部に半径方向流用の半径流ノズルと輻流方
式の羽根車を設け、蒸気を上記ノズル及び羽根車にて滑
らかに曲流させ、上記第１段静翼に均等に流入せしめる
ように構成したことを要旨とし、その第１の具体的手段
は、上記中圧段の中圧入口通路と中圧第１段静翼との間
の通路断面積が変化する狭窄通路部に、円周方向に複数
枚配設された静翼を備え、蒸気が半径方向に流過する半
径流ノズルを設けるとともに、同半径流ノズルの出口と
上記中圧第１段静翼との間に、円周方向等間隔に配設さ
れた動翼を備え、中圧ロータに固定されて同ロータと同
時に回転する羽根車を設けたことにある。
の中圧段において、中圧入口蒸気通路と中圧第１段静翼
との間の狭窄部に半径方向流用の半径流ノズルと輻流方
式の羽根車を設け、蒸気を上記ノズル及び羽根車にて滑
らかに曲流させ、上記第１段静翼に均等に流入せしめる
ように構成したことを要旨とし、その第１の具体的手段
は、上記中圧段の中圧入口通路と中圧第１段静翼との間
の通路断面積が変化する狭窄通路部に、円周方向に複数
枚配設された静翼を備え、蒸気が半径方向に流過する半
径流ノズルを設けるとともに、同半径流ノズルの出口と
上記中圧第１段静翼との間に、円周方向等間隔に配設さ
れた動翼を備え、中圧ロータに固定されて同ロータと同
時に回転する羽根車を設けたことにある。
【００１４】また第２の具体的手段は上記第１の手段に
おいて、上記羽根車の動翼を、上記半径流ノズルの出口
に対向する入口端が蒸気を半径方向に導入するように軸
方向に一定幅を有し、かつ上記中圧第１段静翼に対向す
る出口端が蒸気を軸方向に流出するように半径方向に一
定幅を有するように形成されるとともに、上記入口端と
出口端との間を滑らかに結合してなる輻流翼に構成した
ことにある。
おいて、上記羽根車の動翼を、上記半径流ノズルの出口
に対向する入口端が蒸気を半径方向に導入するように軸
方向に一定幅を有し、かつ上記中圧第１段静翼に対向す
る出口端が蒸気を軸方向に流出するように半径方向に一
定幅を有するように形成されるとともに、上記入口端と
出口端との間を滑らかに結合してなる輻流翼に構成した
ことにある。
【００１５】上記第１，第２の手段において、上記半径
流ノズルは環状に形成されて上記羽根車の動翼の入口端
の外側に配設され、上記羽根車は円周方向等間隔に配設
された動翼の入口縁が水平に形成されて上記半径流ノズ
ルの出口端に近接配置され、上記動翼の出口端縁が上記
入口端縁と直角に形成されて中圧第１段静翼の入口縁に
近接して配置され、上記入口端縁と出口端縁との間は円
弧状に滑らかに屈曲するように構成するのが好適であ
る。
流ノズルは環状に形成されて上記羽根車の動翼の入口端
の外側に配設され、上記羽根車は円周方向等間隔に配設
された動翼の入口縁が水平に形成されて上記半径流ノズ
ルの出口端に近接配置され、上記動翼の出口端縁が上記
入口端縁と直角に形成されて中圧第１段静翼の入口縁に
近接して配置され、上記入口端縁と出口端縁との間は円
弧状に滑らかに屈曲するように構成するのが好適であ
る。
【００１６】
【作用】本発明は上記のように構成されているので、第
１，第２の手段によれば中圧入口通路に導入された蒸気
は狭窄通路部に設置された半径流ノズル内を半径方向に
流れて羽根車の動翼入口端から半径方向に流入し、動翼
に仕事を与え動翼のプロフィルに沿って軸方向に滑らか
に曲流され、羽根車から軸方向へ流出して中圧第１段静
翼へと導かれる。
１，第２の手段によれば中圧入口通路に導入された蒸気
は狭窄通路部に設置された半径流ノズル内を半径方向に
流れて羽根車の動翼入口端から半径方向に流入し、動翼
に仕事を与え動翼のプロフィルに沿って軸方向に滑らか
に曲流され、羽根車から軸方向へ流出して中圧第１段静
翼へと導かれる。
【００１７】この際において、蒸気は半径流ノズル及び
羽根車にて構成される滑らかな絞り流路を流れることに
より、整流されつつ加速され、圧力を下げて出力を発生
することとなり、通路の急縮小、急転向がないため流れ
の剥離は発生せず、流体損失が低減される。
羽根車にて構成される滑らかな絞り流路を流れることに
より、整流されつつ加速され、圧力を下げて出力を発生
することとなり、通路の急縮小、急転向がないため流れ
の剥離は発生せず、流体損失が低減される。
【００１８】また羽根車の出口では円周方向の流れの偏
流がなく一様化された流れとなるので、中圧第１段静翼
へのインシデンスが無くなり、中圧段の翼列損失が低減
される。
流がなく一様化された流れとなるので、中圧第１段静翼
へのインシデンスが無くなり、中圧段の翼列損失が低減
される。
【００１９】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に
説明する。図１には本発明の実施例に係る蒸気タービン
の中圧段の再熱蒸気入口部近傍の構造図が示されてい
る。
説明する。図１には本発明の実施例に係る蒸気タービン
の中圧段の再熱蒸気入口部近傍の構造図が示されてい
る。
【００２０】図１において１３は高圧段（図２参照）と
中圧段とに貫設されたロータであり、同ロータ１３には
複数段の中圧段翼列６が固着されている。１２は中圧第
１段静翼、１２ａは第２段静翼である。
中圧段とに貫設されたロータであり、同ロータ１３には
複数段の中圧段翼列６が固着されている。１２は中圧第
１段静翼、１２ａは第２段静翼である。
【００２１】４は外車室、８は上記静翼１２，１２ａが
取付けられる中圧翼環、９はダミー環である。また１０
は中圧入口通路であり、図４に示されるように４個ない
し２個の中圧入口管５に連通され、同入口管５を経た再
熱蒸気が導入されるようになっている。１４は図４に示
されるように、外車室４と中圧入口通路１０とを区画す
るサーマルシールドである。
取付けられる中圧翼環、９はダミー環である。また１０
は中圧入口通路であり、図４に示されるように４個ない
し２個の中圧入口管５に連通され、同入口管５を経た再
熱蒸気が導入されるようになっている。１４は図４に示
されるように、外車室４と中圧入口通路１０とを区画す
るサーマルシールドである。
【００２２】２１は環状に形成された半径流ノズルであ
り、上記中圧入口通路１０と中圧第１段静翼１２との間
の蒸気通路面積が急激に変化（縮小）する狭窄部１１に
配設される。同半径流ノズル２１は、円周方向等間隔に
配設され半径方向に蒸気を流すようなプロフィルに構成
される。
り、上記中圧入口通路１０と中圧第１段静翼１２との間
の蒸気通路面積が急激に変化（縮小）する狭窄部１１に
配設される。同半径流ノズル２１は、円周方向等間隔に
配設され半径方向に蒸気を流すようなプロフィルに構成
される。
【００２３】２２はロータ１３の中圧段翼列６の前段側
に固着され、上記ロータ１３に円周方向等間隔に配設さ
れた動翼２２ａを有する羽根車である。同羽根車２２
は、これの動翼２２ａの入口端２２ｂがロータ１３の軸
方向（水平方向）に一定幅を有して上記半径流ノズル２
２ｂの出口端に近接し、動翼２２ａの出口端２２ｃが上
記入口端２２ｂと直角な半径方向に一定幅を有し上記中
圧第１段静翼１２に対向するように形成されるととも
に、入口端２２ｂと出口端２２ｃとを滑らかに結合した
輻流翼に構成される。
に固着され、上記ロータ１３に円周方向等間隔に配設さ
れた動翼２２ａを有する羽根車である。同羽根車２２
は、これの動翼２２ａの入口端２２ｂがロータ１３の軸
方向（水平方向）に一定幅を有して上記半径流ノズル２
２ｂの出口端に近接し、動翼２２ａの出口端２２ｃが上
記入口端２２ｂと直角な半径方向に一定幅を有し上記中
圧第１段静翼１２に対向するように形成されるととも
に、入口端２２ｂと出口端２２ｃとを滑らかに結合した
輻流翼に構成される。
【００２４】上記のように構成された蒸気タービンの運
転時において、ボイラで再加熱された再熱蒸気２０ｂは
４箇所の中圧入口管５（図４参照）から中圧入口通路１
０に流入する。同中圧入口通路１０に至った蒸気は、狭
窄部１１に環状に配置された半径流ノズル２１にこれの
外周から均等に流入し、同ノズル２１内を半径方向に流
れて羽根車２２に半径方向に流入する。
転時において、ボイラで再加熱された再熱蒸気２０ｂは
４箇所の中圧入口管５（図４参照）から中圧入口通路１
０に流入する。同中圧入口通路１０に至った蒸気は、狭
窄部１１に環状に配置された半径流ノズル２１にこれの
外周から均等に流入し、同ノズル２１内を半径方向に流
れて羽根車２２に半径方向に流入する。
【００２５】同羽根車２２の動翼２２ａに作用して駆動
力を付与した蒸気は、同動翼２２ａのプロフィルに沿っ
て軸方向流に変向され、中圧第１段静翼１２から中圧段
翼列６へと流れる。
力を付与した蒸気は、同動翼２２ａのプロフィルに沿っ
て軸方向流に変向され、中圧第１段静翼１２から中圧段
翼列６へと流れる。
【００２６】この際において、半径流ノズル２１及び羽
根車２２は、それぞれ上流から下流に向って滑らかな絞
り通路を形成しているため、蒸気２０ｂは、ここで整流
されつつ加速し、圧力を下げ出力を発生する。このよう
な、半径流ノズル２１及び羽根車２２の整流作用の結
果、通路の急縮小及び急転向による流れの剥離は発生せ
ず、流体損失が低減される。
根車２２は、それぞれ上流から下流に向って滑らかな絞
り通路を形成しているため、蒸気２０ｂは、ここで整流
されつつ加速し、圧力を下げ出力を発生する。このよう
な、半径流ノズル２１及び羽根車２２の整流作用の結
果、通路の急縮小及び急転向による流れの剥離は発生せ
ず、流体損失が低減される。
【００２７】また、羽根車２２の下流では円周方向に流
れが一様化するので、中圧第１段静翼１２へのインシデ
ンスを殆ど零とすることができ、これにより、中圧第１
段静翼１２の翼列損失が低減される。さらに、中圧入口
通路１０において、半径方向の空間を有効に活用してタ
ービン出力を得ることができるので、後続の中圧段翼列
６の少なくとも１段を削減でき、タービンロータ及びタ
ービン車室の長さを縮することが可能となる。
れが一様化するので、中圧第１段静翼１２へのインシデ
ンスを殆ど零とすることができ、これにより、中圧第１
段静翼１２の翼列損失が低減される。さらに、中圧入口
通路１０において、半径方向の空間を有効に活用してタ
ービン出力を得ることができるので、後続の中圧段翼列
６の少なくとも１段を削減でき、タービンロータ及びタ
ービン車室の長さを縮することが可能となる。
【００２８】
【発明の効果】本発明の請求項１及び２によれば、蒸気
タービンの中圧段において、中圧入口蒸気通路と中圧第
１段静翼との間の狭窄部に半径方向流用のノズルと輻流
型の羽根車を設け、蒸気を上記ノズル及び羽根車にて滑
らかに曲流させ、上記第１段静翼に均等に流入せしめる
ように構成したので、蒸気は半径流ノズルと羽根車によ
り構成される滑らかな絞り通路を半径方向から軸方向へ
と整流されつつ加速され出力を発生することとなり、従
来のもののように急縮小、急転向部が無いため、流れの
剥離の発生が阻止され、流体損失が低減される。
タービンの中圧段において、中圧入口蒸気通路と中圧第
１段静翼との間の狭窄部に半径方向流用のノズルと輻流
型の羽根車を設け、蒸気を上記ノズル及び羽根車にて滑
らかに曲流させ、上記第１段静翼に均等に流入せしめる
ように構成したので、蒸気は半径流ノズルと羽根車によ
り構成される滑らかな絞り通路を半径方向から軸方向へ
と整流されつつ加速され出力を発生することとなり、従
来のもののように急縮小、急転向部が無いため、流れの
剥離の発生が阻止され、流体損失が低減される。
【００２９】また羽根車の出口では円周方向において流
れの偏流がなく一様な流れとなるので、中圧第１段翼列
へのインシデンスが無くなり、中圧段の翼列損失が低減
される。以上によりタービン性能の向上が実現できる。
さらに、中圧入口通路から中圧第１段翼列に至る半径方
向空間を有効に利用して半径流ノズル及び羽根車を配設
しタービン出力を得ることができるので、中圧段１段程
度の削減が可能となり、タービン全長を短縮化でき、中
圧タービンの高性能化、コンパクト化が実現できる。
れの偏流がなく一様な流れとなるので、中圧第１段翼列
へのインシデンスが無くなり、中圧段の翼列損失が低減
される。以上によりタービン性能の向上が実現できる。
さらに、中圧入口通路から中圧第１段翼列に至る半径方
向空間を有効に利用して半径流ノズル及び羽根車を配設
しタービン出力を得ることができるので、中圧段１段程
度の削減が可能となり、タービン全長を短縮化でき、中
圧タービンの高性能化、コンパクト化が実現できる。
【図１】本発明の実施例に係る再熱式蒸気タービン中圧
段の蒸気入口近傍の概略縦断面図。
段の蒸気入口近傍の概略縦断面図。
【図２】高中圧一体型タービンの概略構造図。
【図３】従来の中圧段の蒸気入口部近傍を示す図１応当
図。
図。
【図４】中圧段入口部の軸心に直角な断面図（図３のIV
−IV断面図）。
−IV断面図）。
４ 外車室 ６ 中圧段翼列 １０ 中圧入口通路 １１ 狭窄部 １２ 中圧第１段静翼 １３ ロータ ２１ 半径流ノズル ２２ 羽根車 ２２ａ 動翼 ２０ｂ 再熱蒸気
Claims (2)
- 【請求項１】 ボイラからの再熱蒸気により作動する軸
流中圧段タービンを備えた蒸気タービンにおいて、上記
中圧段タービンの中圧入口通路と中圧第１段静翼との間
の通路断面積が変化する狭窄通路部に、円周方向に複数
枚配設された静翼を備え、蒸気が半径方向に流過する半
径流ノズルを設けるとともに、同半径流ノズルの出口と
上記中圧第１段静翼との間に、円周方向等間隔に配設さ
れた動翼を備え、中圧ロータに固定されて同ロータとと
もに回転する羽根車を設けたことを特徴とする蒸気ター
ビンの中圧段構造。 - 【請求項２】 上記羽根車の動翼は、上記半径流ノズル
の出口に対向する入口端が蒸気を半径方向に導入するよ
うに軸方向に一定幅を有し、かつ上記中圧第１段静翼に
対向する出口端が蒸気を軸方向に流出するように半径方
向に一定幅を有するように形成されるとともに、上記入
口端と出口端との間を滑らかに結合してなる輻流翼に構
成された請求項１記載の蒸気タービンの中圧段構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15770595A JPH094401A (ja) | 1995-06-23 | 1995-06-23 | 蒸気タービンの中圧段構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15770595A JPH094401A (ja) | 1995-06-23 | 1995-06-23 | 蒸気タービンの中圧段構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH094401A true JPH094401A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=15655579
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15770595A Withdrawn JPH094401A (ja) | 1995-06-23 | 1995-06-23 | 蒸気タービンの中圧段構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH094401A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008519192A (ja) * | 2004-11-02 | 2008-06-05 | アルストム テクノロジー リミテッド | タービン装置の最適なタービン段並びにタービン段の構成方法 |
| CZ302698B6 (cs) * | 2009-05-19 | 2011-09-07 | Ceské vysoké ucení technické v Praze | Prechodový díl lopatkového stroje |
| CN114508392A (zh) * | 2021-12-29 | 2022-05-17 | 东方电气集团东方汽轮机有限公司 | 一种汽轮机高压进汽室结构 |
-
1995
- 1995-06-23 JP JP15770595A patent/JPH094401A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008519192A (ja) * | 2004-11-02 | 2008-06-05 | アルストム テクノロジー リミテッド | タービン装置の最適なタービン段並びにタービン段の構成方法 |
| JP4773452B2 (ja) * | 2004-11-02 | 2011-09-14 | アルストム テクノロジー リミテッド | タービン装置の最適なタービン段並びにタービン段の構成方法 |
| CZ302698B6 (cs) * | 2009-05-19 | 2011-09-07 | Ceské vysoké ucení technické v Praze | Prechodový díl lopatkového stroje |
| CN114508392A (zh) * | 2021-12-29 | 2022-05-17 | 东方电气集团东方汽轮机有限公司 | 一种汽轮机高压进汽室结构 |
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