JPH0943201A - 液体クロマトグラフ質量分析装置 - Google Patents

液体クロマトグラフ質量分析装置

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JPH0943201A
JPH0943201A JP7192133A JP19213395A JPH0943201A JP H0943201 A JPH0943201 A JP H0943201A JP 7192133 A JP7192133 A JP 7192133A JP 19213395 A JP19213395 A JP 19213395A JP H0943201 A JPH0943201 A JP H0943201A
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JP
Japan
Prior art keywords
probe
mass spectrometer
liquid chromatograph
heating
heating pipe
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Application number
JP7192133A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Wake
弘明 和気
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のLC/MSのインタフェースでは、脱
溶媒のための加熱温度は一回の分析中は一定であり、分
析中に変更することはできなかった。 【解決手段】 カラム7で分離された試料成分は、プロ
ーブ14に接続された霧化用ガス供給管17からの霧化
用ガスによりプローブ14のニードル先端のノズルに噴
霧され、放電電極16において生成されるバッファイオ
ンとの接触によりイオン化される。このイオン化された
試料成分は、加熱パイプ13で加熱されることにより、
溶媒成分が蒸発し、質量分析計3に引き込まれる。この
とき加熱パイプ13の温度は、カラム7から溶出してく
る試料成分の種類に応じて、脱溶媒の最適温度となる様
に制御されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体クロマトグラ
フ質量分析装置(以下LC/MSという)に関し、さら
に詳しくは大気圧イオン化法を使用するLC/MSのイ
ンタフェースに関する。
【0002】
【従来の技術】LC/MSは、熱安定性、不揮発性の物
質を化学修飾なしに分析可能、成分毎の定性が同時に行
える等の特長を有し、バイオ、医薬、環境、化学工業な
どに広く応用されている。このような特長を有するLC
/MSでは、液体クロマトグラフで分離された成分をイ
オン化して質量分析計に導入するため、分離成分をイオ
ン化するインタフェースが必要となる。LC/MSに一
般的に用いられるインタフェースとしては、エレクトロ
スプレイイオン化(ESI)、大気圧化学イオン化(A
PCI)等を大気圧イオン化(API)インタフェース
がある。
【0003】ここで、ESI法は、液体クロマトグラフ
からの溶離液を高電圧を印加したキャピラリー(エレク
トロスプレープローブ)に導き、先端より多くの電荷を
もった微小液滴を噴霧させ、大気圧下で溶媒を蒸発、溶
質イオンを直接気化するものである。一方、APCI法
はネブライザ(霧化器)においてガス流により液体クロ
マトグラフからの溶離液を強制噴霧し、これを加熱する
ことにより液滴の脱溶媒化を行った後、コロナ放電によ
り生成したバッファイオンにより試料のイオン化(化学
イオン化)を行うものである。ESI法は高極性イオン
に適した方法であり、一方、APCI法は中極性、低極
性のイオンに適した方法であるというように、両者は相
補的な面を持つ。
【0004】APCI法によるイオン化を行うときのイ
ンタフェースの代表的な構成を図3に示す。図中、31
が液体クロマトグラフ、32がインタフェース、33が
質量分析計を示す。インタフェース32には、試料成分
が通過する細管を有するとともに先端がニードル状にし
てあるプローブ34、プローブ34のニードル部分を囲
むように設けられる加熱ヒータ35、プローブ34の開
口部前面に取り付けられる放電電極36を具備する大気
圧化学イオン化部を取り付ける。また、プローブ34に
対向する位置には加熱パイプ37(加熱機構図示せず)
が設置されている。
【0005】プローブ34を加熱ヒータ35により加熱
するとともに、放電電極36に数KVの電圧を印加す
る。このように設定することにより、液体クロマトグラ
フ31のカラム38で分離されて送られてくる溶離液
は、別途にプローブ34に接続されたガスラインからの
霧化用ガスによりプローブ34のニードル先端のノズル
に噴霧され、ヒータ35により脱溶媒化された後、放電
電極において生成されるバッファイオンとの接触により
イオン化される。このイオン化された溶離液は更に加熱
パイプ37で加熱されることにより、溶媒成分が蒸発
し、質量分析計33に引き込まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
LC/MSのインタフェースでは、脱溶媒のための加
熱、すなわち図3で言えばプローブ34や加熱パイプ3
7の加熱は、シースヒータやカートリッジヒータ等を用
いた間接加熱であるので、ヒータ自体のレスポンスや被
加熱物(液体クロマトグラフからの溶離液)自体の熱容
量もあり、速いレスポンスが得にくかった。また、加熱
温度は一回の分析中は一定であり、分析中に変更するこ
とはできなかった。
【0007】そこで、本発明は、上記課題を解決し、ク
ロマトグラム上の溶出時間に合わせて加熱温度を変え、
速いレスポンスで、液体クロマトグラフからの溶離液の
種類(試料成分、移動相)に最適の温度となる加熱機構
を備えたLC/MSのインタフェースを提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、液体クロマトグラフで分離された試料成分
を大気圧下イオン化するとともに脱溶媒のための加熱機
構を有する大気圧イオン化インタフェースを備えたLC
/MSにおいて、前記加熱機構を液体クロマトグラフか
らの試料成分溶出時間に合わせて制御する制御部を設け
たことを特徴とする。
【0009】ここで、大気圧イオン化インタフェースと
は、エレクトロスプレイイオン化(ESI)、大気圧化
学イオン化(APCI)等の大気圧下でイオン化を行う
インタフェース全てを含む。このインタフェースには、
少なくとも試料成分をイオン化するイオン化部と脱溶媒
を行う加熱機構を備えている必要がある。イオン化部
は、ESIの場合は、数kV程度の高電圧を印加できる
エレクトロスプレイプローブを、APCIの場合は、試
料を霧化するための霧化用ガス導入系、噴霧させるプロ
ーブ、イオン化のための放電電極を少なくとも備えてい
る必要がある。また、加熱機構としては、例えばイオン
化部のプローブと対向した位置に配置される加熱パイプ
が該当し、この加熱パイプはパイプに直接電流を流す直
接電流加熱方式により加熱することが好ましい。パイプ
の材質としては、電気伝導性の高い金属パイプを用い
る。加熱機構としては、加熱パイプのみが該当するので
はなく、例えば、図3のプローブ34の加熱機構も含
む。プローブを加熱する場合も、プローブにヒータ等を
包囲するのではなく、プローブに直接電流を流す直接電
流加熱方式が好ましい。
【0010】制御部は、加熱機構を液体クロマトグラフ
からの試料成分溶出時間(リテンションタイム)、すな
わち、液体クロマトグラフからの溶離液の種類(試料成
分、移動相)に応じて最適の温度となる様に制御するも
のである。その制御は、例えば、加熱機構が直接電流加
熱の場合、試料成分の溶出をモニターしながら、電流値
を加減することにより行う。試料成分の溶出のモニター
は、例えば、リテンションタイムは予めわかっているの
で、それを記憶しておくことにより行う。また、電流値
の加減は、温度センサにより被制御箇所をモニターして
行う。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。図1は本発明の一実施例を示すLC
/MSを示す構成図である。図1はLC/MSの一般的
な構成を示す図である。1は液体クロマトグラフ、2は
インタフェース、3は質量分析計で、液体クロマトグラ
フ1は、移動相溜4、試料導入部5、送液ポンプ6、分
離カラム7からなり、質量分析計3は、イオン化された
試料分子を収束する収束レンズ8、収束されたイオンを
電荷の種類毎に振るい分ける四重極9、図示していない
が四重極9の後段に設けられた電子増倍管、イオンの通
過系を真空に保つロータリポンプ10、ターボ分子ポン
プ11からなる。
【0012】また、インタフェース2は、APCI法を
用いた大気圧化学イオン化部12と加熱パイプ13とを
有している。大気圧化学イオン化部12は、試料成分が
通過する細管を有するとともに先端がニードル状にして
あるプローブ14、プローブ14のニードル部分を囲む
ように設けられる加熱ヒータ15、プローブ14の開口
部前面に取り付けられる放電電極16を具備する。ま
た、プローブ14には、霧化用ガス供給管17が接続さ
れている。これら大気圧化学イオン化部12の構成は、
基本的には前述した図2の構成と同様である。
【0013】大気圧化学イオン化部12のプローブ14
は固定部材18により固定される。固定部材18は加熱
パイプ13に対する位置が定まったもので、本図では質
量分析計3と共用のハウジングを固定部材18として用
いている。加熱パイプ13には、パイプ両端に導線19
が接続され、そこに電源21から直接電流が流される。
従って、加熱パイプ13は電気伝導性の金属パイプであ
る必要がある。また、加熱パイプ13には、温度センサ
20が設置されており、その温度及びCPU22に設定
されている温度プログラムに基づき、電源21からの供
給電流が制御される。加熱パイプ13とプローブ14の
ニードル先端との距離は、できるだけ近くなるように配
置してより多くの試料成分が加熱パイプ13に入るよう
にしておく。試料成分は加熱パイプ13内で加熱される
ことにより溶媒が蒸発し、試料のイオンのみが加熱パイ
プ13から引き出されて質量分析計3に送られる。
【0014】なお、CPU22に設定されている温度プ
ログラムを図2に示す。図2(a)は、液体クロマトグ
ラフ1の分離カラム7で分離される試料のクロマトグラ
ムを示す。このクロマトグラムのピークは各々の試料成
分を示しており、その成分の脱溶媒の最適温度が図2
(b)とする。この場合、CPU22に設定されている
温度プログラムは、図2(b)の最適温度に応じた図2
(c)のものとなる。
【0015】以上のようなLC/MSを用いて、分析を
行うときは次の様に行う。先ず、液体クロマトグラフ1
の送液ポンプ6により移動相を送り、分離カラム7を定
常状態にしておく。この状態で、試料導入部5より試料
を導入し、分離カラム7で試料成分毎の分離を行う。分
離された試料は、プローブ14に接続された霧化用ガス
供給管17からの霧化用ガスによりプローブ14のニー
ドル先端のノズルに噴霧され、ヒータ15により脱溶媒
化された後、放電電極16において生成されるバッファ
イオンとの接触によりイオン化される。このイオン化さ
れた試料成分は更に加熱パイプ13で加熱されることに
より、溶媒成分が蒸発し、質量分析計3に引き込まれ
る。このとき加熱パイプ13の温度は、温度センサ20
の検知温度が図2(c)に示す様にプログラムされてい
る温度になるように制御されている。質量分析計3に引
き込まれたイオンは、収束レンズ8で収束された後、四
重極9で分離され電子増倍管(図示せず)で検出され
る。
【0016】なお、以上の説明では、加熱パイプ13を
図2(c)に示す温度プログラムによって制御したが、
加熱パイプ13の代わりにプローブ14を同様に制御し
ても良い。
【0017】
【発明の効果】本発明のLC/MSでは、試料成分の種
類毎に脱溶媒の最適温度に保たれ、分析感度が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるLC/MSの構成図。
【図2】本発明による加熱パイプの温度制御プログラム
を示す図。
【図3】従来からの液体クロマトグラフ質量分析装置の
構成図(APCI法)。
【符号の説明】
1:液体クロマトグラフ 2:インタフェース 3:質量分析計 12:大気圧化学イオン化部 13:加熱パイプ 14:プローブ 16:放電電極 17:霧化用ガス供給管 21:電源

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体クロマトグラフで分離された試料成
    分を大気圧下イオン化するとともに脱溶媒のための加熱
    機構を有する大気圧イオン化インタフェースを備えた液
    体クロマトグラフ質量分析装置において、 前記加熱機構を液体クロマトグラフからの試料成分溶出
    時間に合わせて制御する制御部を設けたことを特徴とす
    る液体クロマトグラフ質量分析装置。
  2. 【請求項2】 加熱機構が直接電流加熱方式である請求
    項1記載の液体クロマトグラフ質量分析装置。
JP7192133A 1995-07-27 1995-07-27 液体クロマトグラフ質量分析装置 Pending JPH0943201A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006226678A (ja) * 2005-02-15 2006-08-31 Shimadzu Corp マルチディメンジョナルガスクロマトグラフ装置
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