JPH0942907A - 位置検出装置 - Google Patents

位置検出装置

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JPH0942907A
JPH0942907A JP19774295A JP19774295A JPH0942907A JP H0942907 A JPH0942907 A JP H0942907A JP 19774295 A JP19774295 A JP 19774295A JP 19774295 A JP19774295 A JP 19774295A JP H0942907 A JPH0942907 A JP H0942907A
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JP
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sensor
signal
margin
value
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JP19774295A
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Sadaaki Hara
定昭 原
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KYB Corp
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Kayaba Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 センサベアリングの交換間隔を最大にしなが
ら誤計測による停止を防ぐ。 【解決手段】 磁性スケール2のピッチに対応した信号
を出力する磁気センサ3と、磁気センサ3と磁性スケー
ル2との間に介装されて磁性スケール2と摺接する一
方、磁気センサ3と当接するセンサベアリング8と、磁
性スケール2のピッチ毎のセンサ出力のピーク値をそれ
ぞれ検出するピーク値演算手段100と、磁気センサ3
の出力に基づいて位置データを演算する手段101と、
ピーク値と予め設定した許容値との偏差Yを演算する偏
差演算手段110と、許容値を超えない所定の範囲内
で、偏差Yの大きさに応じて予め区分けされた多数の余
裕度YAを設定した余裕度格納手段111と、偏差Yに
基づいて余裕度格納手段110から余裕度YAを読み出
す余裕度設定手段120とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧シリンダのピ
ストンロッドなどアクチュエータのストローク位置を高
精度で検出する装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧シリンダのピストンロッドなどのス
トローク位置を幅広い範囲で、かつ高精度で検出するた
めに、ピストンロッド表面の軸方向に一定のピッチ間隔
で強磁性部と弱磁性部を配設した磁性スケールを構成
し、シリンダ側に取り付けた磁気センサの検出信号がピ
ストンロッドの変位によって正弦波形で変化することを
利用して、変位の増分値から分解能の高い位置検出を行
うものが知られており、本願出願人も特開平4−136
713号公報や特願平5−113144号公報などに高
精度の測定が行えるものを提案している。
【0003】これらの装置は、図14〜図17に示すよ
うに、強磁性体で構成されたピストンロッド1の表面に
所定のピッチで弱磁性体の磁性スケール2を設け、ピス
トンロッド1の移動により磁性スケール2の1ピッチに
ついて一周期となる正弦波で変化する信号を出力する磁
気センサ3を流体圧シリンダ10側に固設し、磁気セン
サ3の出力信号を入力してピストンロッド1のストロー
ク位置を演算するとともに、ホストシステム5へこの演
算結果を送出するマイクロコンピュータ装置4から構成
される。
【0004】センサハウジング30内に収装された磁気
センサ3は、バネ7に付勢され、センサベアリング8を
介してピストンロッド1の表面と摺接することで磁気セ
ンサ3が直接ピストンロッド1と接触するのを回避し、
磁気センサ3の検出面とピストンロッド1の表面との間
には所定の隙間δが形成され、ピストンロッド1の変位
に伴う磁界の変化を電気的にセンサアンプ6で処理した
後にマイクロコンピュータ装置4へ送出する。
【0005】磁気センサ3は磁性スケール2のピッチP
に適合するように配設された2組の磁気抵抗素子Ra
1、Ra2、Rb1、Rb2からなるブリッジ回路で構
成され、図18に示すように、互いに90度の位相差を
持つ信号eA,eBを出力する。
【0006】出力信号eA,eBの全振幅VA、VB及
び振央値VA0、VB0は磁気センサ3や磁性スケール
2の特性に応じて決定されるものであり、一般的にVA
0≠VB0、VA≠VBであるため、次段のマイクロコ
ンピュータ装置4における演算を容易にするために、図
19、図20のように、センサアンプ6によって出力信
号eA、eBをアナログ処理した信号φA、φBとして
いる。
【0007】ここで、磁性スケール2の1ピッチ(0〜
2π)におけるセンサアンプ6の出力信号φA、φB
は、それぞれ φA=φAamp×sin θ/2+Vnul …(1) φB=φBamp×cos θ/2+Vnul …(2) となり、ゲインを適度に調整すればφA=φBとできる
ので、角度位置θは、 θ=tan-1 {(φA−Vnul)/(φB−Vnul)} …(3) として求めることができる。
【0008】したがって、磁性スケール2の1ピッチp
内におけるピストンロッド1のストローク位置ΔL(精
位置)は、 ΔL=(p/2π)×θ …(4) として求めることができる。
【0009】一方、磁性スケール2の1ピッチまたは1
/2ピッチづつの位置(粗位置)は、例えば、図20に
示すように、センサアンプ6の出力信号φA、φBの振
央値Vnulをしきい値として演算した90°位相差の
矩形波信号φAcmpとφBcmpをカウントすること
で求めることができ、1ピッチ内の位置である精位置
と、1または1/2ピッチごとの位置である粗位置を合
算処理することにより高精度でピストンロッド1の位置
を検出することができるのである。
【0010】ところで、磁気センサ3を磁性スケール2
に対して、隙間δを隔てて相対させるためのセンサベア
リング8は、磁性スケール2の表面と摺接するため、セ
ンサベアリング8には摺動抵抗の少ない樹脂などが用い
られるが、長期間の使用などで隙間δはセンサベアリン
グ8の摩耗に応じて経時的に減少する。
【0011】一方、磁気センサ3の出力信号振幅VA、
VBは、図21に示すように隙間δに反比例する。した
がって、このような特性の磁気センサ3と組み合わせた
センサアンプ6の出力信号φA、φBにも隙間δによる
影響が現れ、隙間δの減少に応じて出力信号φA、φB
の振幅φAamp、φBampも増大するのである。
【0012】ここで、センサアンプ6の出力信号φA、
φBはアナログ信号であるため、マイクロコンピュータ
装置4では、図19に示すAD変換器によってデジタル
信号に変換する必要があるが、センサベアリング8の摩
耗に応じて磁気センサ3と磁性スケール2の隙間δが、
図23のように、δ0からδ3へ減少して、図24のよ
うに振幅φAamp、φBampがAD変換器で変換可
能な許容上限電圧ADmaxを越えると、φA、φBは
電圧飽和によって無視され、上記(1)〜(2)式の関
係が崩れて、(4)式で得られる精位置に大きな誤差を
含んでしまう。
【0013】このような、センサベアリング8等の経時
的な劣化による計測精度の低下に対処するための技術と
して、図25に示すように、センサアンプ6の出力信号
変動範囲(0V〜ADmax)に対して上限および下限
の許容値Emax、Eminを設け、センサアンプ6の
出力信号φA、φBがこれら許容上限値または下限値を
逸脱すると、マイクロコンピュータ装置4はホストシス
テム5へ「エラー信号」を出力して、精度の低下が発生
する以前にホストシステム5に経時劣化を認識させるも
のや、図26に示すように、上記のような上限値及び下
限値Emax、Eminとの間の許容範囲の内側に上限
警戒値Wmax及び下限警戒値Wminからなる警戒範
囲を設け、センサアンプ出力φA、φBが許容範囲から
逸脱しない場合でも、警戒範囲を逸脱すればマイクロコ
ンピュータ装置4はホストシステム5へ「ワーニング信
号」を送出してエラー信号が発生する以前にセンサベア
リング8の交換を促すようにしたものがある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記前
者では「エラー信号」が発生した時点ではシステム全体
を停止させて、センサベアリング8の交換を速やかに行
う必要があるが、このセンサベアリング8の交換には多
大な工数を必要とするため、予め保守計画を立てていな
い場合には、復旧までに多大な時間を要して流体圧シリ
ンダの稼働率を低下させてしまう。
【0015】一方、後者では、「エラー信号」が発生す
る以前に「ワーニング信号」が発生するため、上記前者
に比してセンサベアリング8の交換計画を立て易いとい
う利点は持つが、ワーニング信号からエラー信号までの
時間は、流体圧シリンダの使用状況、すなわち、動作速
度、頻度、温度環境などに起因するセンサベアリング8
の摩耗の進行度合に応じて変化するため、標準的な値を
設定するのが難しく、ワーニング信号が発生した時点で
センサベアリング8の交換を行うと、保守の頻度が増大
して運用コストが増大すると共に、流体圧シリンダの稼
働率が低下する一方、「ワーニング信号」の発生を放置
すると、「エラー信号」が突然発生して流体圧シリンダ
の稼働中であってもセンサベアリング8の交換が必須と
なるという問題があって、いずれにしろ、適切なセンサ
ベアリング8の保守計画を立案できない。
【0016】そこで本発明は、誤計測による停止を防ぎ
ながらも磁気センサを摺接支持するセンサベアリングの
保守計画を容易に立案可能な位置検出装置を提供するこ
とを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1におい
て、移動方向に所定のピッチで強磁性部と弱磁性部を配
設した磁性スケール2と、磁性スケール2のピッチに対
応した信号を出力する磁気センサ3と、前記磁気センサ
3と磁性スケール2との間に介装されて所定の間隙δを
形成すべく磁性スケール2と摺接する一方、磁気センサ
3と当接するセンサベアリング8と、前記磁性スケール
2のピッチ毎のセンサ出力φA、φBのピーク値をそれ
ぞれ検出するピーク値演算手段100と、前記磁気セン
サ3の出力に基づいて位置データを演算する位置データ
演算手段101とを備えた位置検出装置において、前記
ピーク値と予め設定した許容値との偏差Yを演算する偏
差演算手段110と、前記許容値を超えない所定の範囲
内で、前記偏差Yの大きさに応じて区分けされた多数の
余裕度YAを予め設定した余裕度格納手段111と、前
記偏差演算手段111の偏差Yに基づいて前記余裕度格
納手段110から余裕度YAを読み出す余裕度設定手段
120とを備える。
【0018】また、第2の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記余裕度設定手段120は、外部からの要求に
応じて余裕度YAを演算する起動手段121と、この外
部からの要求に呼応して前記ピーク値演算手段100の
演算結果をリセットするリセット手段122とを有す
る。
【0019】また、第3の発明は、前記第2の発明にお
いて、前記位置データ演算手段101は、外部への出力
手段102を備え、前記外部からの要求があったときに
は余裕度YAが演算されたときには、位置データに代え
て余裕度YAを出力する。
【0020】
【作用】第1の発明は、磁性スケールと摺接するセンサ
ベアリングが摩耗によって劣化すると、磁気センサと磁
性スケールの間隙δが変化して、磁気センサの出力は変
動するが、センサ出力のピーク値と予め設定した許容値
との偏差Yに応じて、許容値を超えない所定の範囲内で
偏差Yの大きさに応じて区分けされた多数の余裕度YA
を選択するようにしたため、磁気センサの出力が許容値
に至る以前に、偏差Yの大きさに応じた余裕度YAによ
ってセンサベアリングの劣化度合を区分けされた段階に
応じて知ることができ、センサ出力が許容値を超えない
範囲でセンサベアリングを許容値付近まで使用すること
ができる。
【0021】また、第2の発明は、余裕度の演算を外部
要求に応じて適宜行うことができ、さらに、余裕度の演
算を行う際にピーク値をリセットすることができるた
め、センサ出力のノイズ等の外乱の影響を抑制して余裕
度の演算を正確に行うことができる。
【0022】また、第3の発明は、出力手段は外部要求
に応じて位置データと余裕度を選択的に切り換えて外部
へ出力するため、新たな伝送経路を設ける必要がなく、
データ伝送経路の構成を簡易にすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明を、往復直線運動する流体
圧シリンダ10のストローク位置を検出する位置検出装
置に適用した場合の一実施形態を、図1〜図13に示
す。
【0024】図1〜2は、前記従来例の図14〜図17
と同様にして、流体圧シリンダ10のピストンロッド1
にはストローク位置を検出するための磁性スケール2が
形成されるとともに、センサベアリング8を介して磁気
センサ3が磁性スケール2と対向する。そして、磁気セ
ンサ3の出力に応じてストローク位置を演算するマイク
ロコンピュータ装置4と、このストローク位置に応じて
流体圧シリンダ10の駆動などを行うホストシステム5
を主体にして位置検出装置が構成され、前記従来例と同
一のものに同一の符号を付して説明を省略する。
【0025】流体圧シリンダ10及び磁気センサ3等は
前記従来例と同一であり、以下マイクロコンピュータ装
置4及びホストシステム5について詳述する。
【0026】マイクロコンピュータ装置4は、図19に
示したように、センサアンプ6の出力信号φA、φBを
デジタル信号に変換するAD変換器、CPU、ROM、
RAM及びホストシステム5とデータの入出力を行う入
力インターフェース、出力インターフェースから構成さ
れ、センサアンプ6の出力信号φA、φBからピストン
ロッド1のストローク位置を演算し、ホストシステム5
へ演算結果を送出する。
【0027】ホストシステム5は、マイクロコンピュー
タ装置4の演算結果に応じて流体圧シリンダ1の駆動を
行うものである。
【0028】図1はマイクロコンピュータ装置4のブロ
ック図で、図中信号レベル監視評価手段40以降がマイ
クロコンピュータ装置4の内部を示し、センサアンプ6
から出力される2相の信号φA、φBはAD変換器を介
して信号レベル監視評価部40に入力される。信号レベ
ル監視評価部40では、磁気センサ3の出力信号φA、
φB(以下、単にセンサ信号と省略する)のピーク値、
すなわち、最大値、最小値が前記従来例と同様の上限許
容値Emaxと下限許容値Eminで仕切られた範囲に
あるかを監視し、センサ信号が上限許容値Emaxまた
は下限許容値Eminのうちの一方のレベルを逸脱した
場合、エラー信号ERRORをエラー警報処理部54で
生成し、出力データ整形処理部48にて所定のビット位
置に割り付けた後、エラー信号ERRORを出力インタ
ーフェース49を介してホストシステム5へ送出する。
【0029】センサ信号φA、φBは、通常、信号レベ
ル監視評価部40でエラーとはならず、信号ピーク値演
算処理部41へ入力される。
【0030】信号ピーク値演算処理部41では、センサ
信号φA、φBのそれぞれについて、最大値φAma
x、φBmax及び最小値φAmin、φBminを常
時更新、記憶する。
【0031】信号ピーク値演算処理部41を経たセンサ
信号φA、φBは位相角演算部42及び信号レベル2値
化処理部44へそれぞれ入力され、それぞれ、精位置演
算部43及び粗位置演算部45で精位置、粗位置を演算
した後、ストローク位置演算部46で精位置、粗位置を
合算したストローク位置を得る。
【0032】マイクロコンピュータ装置4では入力され
たセンサ信号φA、φBから、 1)センサ信号ピーク値のメモリ格納、更新処理、 2)振央レベルの調整処理、 3)粗位置のカウント処理、 4)センサ信号の正規化処理、 5)精位置の演算処理、 6)粗位置と精位置の合算処理、 を行ってストローク位置を求めるのであるが、これらの
詳細は特開平4−136713号公報に譲るとして、こ
こでは、本発明にかかわる部分についてのみ以下に概略
を説明する。
【0033】こうして演算されたストローク位置は、ス
トローク位置出力更新部47、出力データ整形処理部4
8、出力インターフェース49を介してホストシステム
5へ送出される。
【0034】ホストシステム5からの信号は入力インタ
ーフェース50を介して入力データ判別処理部51で信
号の内容を判定し、入力データ判別処理部51は判定結
果に応じた指令を精・粗位置リセット処理部52、位置
データホールド部53、信号余裕度演算要求部61へ適
宜出力する。
【0035】ここで、ホストシステム5から入力される
信号は、図2に示すように、例えば、DATA.ZERO.RESET
信号、DATA.HOLD信号、ERROR.REQUEST信号であり、これ
ら信号は次のように、ホストシステム5からの要求信号
を示す。
【0036】DATA.ZERO.RESET信号;ストローク位置デ
ータをゼロクリアする。
【0037】DATA.HOLD信号;ストローク位置データの
出力状態を一時的に保持する。
【0038】ERROR.REQUEST信号;マイクロコンピュー
タ装置4にセンサ信号φA、φBの余裕度の演算を要求
する。
【0039】ホストシステム5から入力されたDATA.HOL
D信号は、入力データ判別処理部51から位置データホ
ールド部53へ入力され、リアルタイムでストローク位
置の演算及び更新を行うストローク位置出力更新部47
がストローク位置を出力データ整形処理部48へ伝達、
更新するのを一時的に停止させる。
【0040】同じく、DATA.ZERO.RESET信号は、精・粗
位置リセット処理部52に入力され、ストローク位置の
演算要素である精位置、粗位置を0リセットする。な
お、リセットされる値は、0だけでなく任意の値に設定
することができる。
【0041】また、ERROR.REQUEST信号は、信号余裕度
演算要求部61と精・粗位置リセット処理部52へ入力
される。
【0042】ここで、信号余裕度要求信号をERROR.REQU
ESTとして独立した1ビットの信号として割り付けた
が、信号余裕度演算を要求することを示す唯一の機能が
識別できれば、他のいくつかのビットと組み合わせても
よい。
【0043】信号余裕度演算要求部61はERROR.REQUES
T信号を受けて信号余裕度演算部60を起動し、信号余
裕度演算部60は、信号ピーク値演算処理部41で得ら
れたセンサ信号φA、φBの上記各ピーク値と上限許容
値及び下限許容値との差を次式にて演算する。
【0044】Y=Emax−φAmax …(5) Y=φAmin−Emin …(6) Y=Emax−φBmax …(7) Y=φBmin−Emin …(8) さらに、順次求めたY値について、予め設定した信号余
裕度レベルに応じて信号余裕度出力データYAhi、Y
Alow、YBhi、YBlowの4つのデータを生成
し、出力データ整形処理部48へ送出する。本実施形態
では、図13に示すように、マイクロコンピュータ装置
4の出力データ全24ビットのうち、下位16ビットに
YAhi、YAlow、YBhi、YBlowの4つの
データを合成して出力する。
【0045】ERROR.REQUEST信号を受けている状態で、D
ATA.ZERO.RESET信号が入力された場合、精・粗位置リセ
ット処理部52は、信号ピーク値演算処理部41に対し
てピーク値の初期化信号を送る。この場合、精位置演算
部43と粗位置演算部45に対する上記のようなリセッ
ト処理は行わない。
【0046】図3〜図12は、上記処理に対応してマイ
クロコンピュータ装置4で行われるフローチャートを示
し、以下これらフローチャートを参照しながら詳述す
る。
【0047】図3、図4はメインルーチンを示し、ステ
ップS0にてセンサ信号φA、φBのピーク値φAma
x、φAmin、φBmax、φBminを初期化す
る。これは、時事刻々と変化するセンサ信号φA、φB
のピーク値を更新するための初期値を設定するもので、
図5に示すサブルーチンで行われる。
【0048】ステップS1でエラー信号ERRORがO
FFであれば、ステップS2でAD変換器からのセンサ
信号φA、φBを読み込み、ステップS3、S4でセン
サ信号が上限許容値Emax、下限許容値Eminから
逸脱していないかを判定する。
【0049】センサ信号が上限、下限許容値から逸脱し
ている場合にはステップS30でエラー信号ERROR
をONにし、このエラー信号ERRORは図2示すよう
に、P27ビットに割り付けられてホストシステム5へ
送出される。
【0050】一旦エラー信号ERRORがONになる
と、ステップS1の判定によってステップS31のエラ
ー処理へ進み、位置検出のための処理を中止する。
【0051】センサ信号がステップS3、S4で上限、
下限許容値の範囲内にあれば、ステップS5へ進んで、
各センサ信号φA、φBのピーク値φAmax、φAm
in、φBmax、φBminをそれぞれ演算する。な
お、ピーク値の演算は図6に示すサブルーチンで行われ
る。
【0052】次にステップS6では、ホストシステム5
からのDATA.ZERO.RESET信号がONであるか否かを判定
して、ONであれば、ステップS10へ進んで、精位置
と粗位置の値を0にリセットする。
【0053】一方、OFFであれば、ステップS8,S
9で粗位置、精位置を演算してからステップS11でス
トローク位置を演算する。
【0054】そして、ステップS12では、ホストシス
テム5からの信号余裕度演算要求信号ERROR.REQUESTが
ONであるか否かを判定して、ONであれば、ステップ
S17〜S20で信号余裕度の演算を行う一方、そうで
ない場合にはステップS13〜S16へ進んで、ストロ
ーク位置の出力または保持を行う。
【0055】ステップS13〜S16では、データホー
ルド信号DATA.HOLDがOFFであれば、ステップS14
で読み取り許可信号LATCHをOFFにしてホストシ
ステム5側からの読み取りを禁止した後に、最新のスト
ローク位置を更新し(ステップS15)、ステップS1
6で再び読み取り許可信号LATCHをONにしてホス
トシステム5側からの読み込み動作を可能にする。
【0056】ステップS17以降の信号余裕度演算処理
について説明する。
【0057】ステップS17では、DATA.ZERO.RESET信
号がONであるか否かを判定して、ONであればステッ
プS18でセンサ信号φA、φBのピーク値を初期化す
る一方、OFFであれば、ステップS19へ進んで余裕
度の演算処理を行う。
【0058】ここで、各ピーク値を初期化可能にするこ
とにより、ピーク値がノイズ等による一過性の値を含ん
で評価するのを防止して、必要に応じてリアルタイムの
ピーク値を求めることを可能にするものであり、ステッ
プS18では上記ステップS0と同様に、図5に示す処
理が行われる。
【0059】続いて、ステップS19では、図7のステ
ップS60〜S63のサブルーチンにおいて、センサ信
号φA、φBの余裕度YAhi、YAlow、YBh
i、YBlowをそれぞれ求める。
【0060】ここでは、ステップS60で行われる余裕
度YAhiの算出についてのみ詳述し、その他も同様に
行われるため説明を省略する。
【0061】余裕度YAhiの演算は、センサ信号φA
の電圧と、図26に示した上限許容値Emaxの差であ
る余裕度判定電圧差ΔEを、表1に示すように、電圧差
ΔEの大きさに応じて所定の範囲毎ΔE00〜ΔE14
に区分けし、これら区分けされた範囲毎に対応して割り
付けた余裕度15〜1を参照するもので、電圧差区分Δ
E00〜ΔE14及び余裕度15〜1は予め設定された
マップ等としてROM等に記憶される。
【0062】
【表1】
【0063】ここで、マイクロコンピュータ装置4のA
D変換器の分解能を10ビット、電源電圧基準値V0
(=0V)とAD変換許容上限電圧ADmax(=5
V)の間でリニアに動作するものとし、エラー信号を発
生する上限許容値Emax=4.8V、下限許容値Em
in=0.2Vに設定する(図26と同様)。
【0064】一方、余裕度を判定するための電圧差ΔE
をΔE14〜ΔE00の15通りに設定し、各電圧差は
0.1V刻みで0.1Vから1.5Vの範囲まで設定さ
れ、各電圧差ΔEnn(nn=00〜14)を満足した
(上回った)場合に決定される余裕度は10進数で15
〜1の15通りに設定される。この電圧差ΔE及び余裕
度は、バイナリ4ビットで表現するため、15通りとし
たが、データ幅に応じて任意の段階に設定することがで
きる。
【0065】図7のステップS60は、図8に示すステ
ップS70〜S104のサブルーチンで構成され、ステ
ップS70でセンサ信号φAの最大値φAmaxと上限
許容値Emaxの電圧差Yを求める。
【0066】Y=Emax−φAmax 次にステップS71〜S85で電圧差Yがいずれの電圧
差ΔEnnに該当するかを比較して、ステップS90〜
S104で該当した値を最大値側の余裕度YAhiに設
定する。
【0067】ここで、電圧差Yが電圧差ΔE00以下の
場合には、既に最大値φAmaxがが上限許容値Ema
x以上になったと判定でき、ステップS86で余裕度Y
Ahiをゼロに設定する。
【0068】こうして、ステップS70〜S104で電
圧差Yに応じて余裕度YAhiを設定する。
【0069】図7のステップS61〜63も上記と同様
に行われ、センサ信号φAの下限余裕度YAlow、セ
ンサ信号φBの上限余裕度YBhi、下限余裕度YBl
owも図9〜図11に示すフローチャートに基づいてそ
れぞれ設定される。
【0070】こうして、センサ信号φA、φBの最大値
及び最小値から各余裕度を演算した後、図4のステップ
S20へ進んで、ホストシステム5へ各余裕度を送出す
る。
【0071】この余裕度の送出は、図13に示すように
行われ、各余裕度YAhi、YAlow、YBhi、Y
Blowは、それぞれ10進数で0〜15の整数値を取
るように設定され、バイナリ4ビットで表現される。
【0072】したがって、これら4つの余裕度を16ビ
ットで表現でき、図2に示すように、ストローク位置デ
ータは20〜221の21ビットで表現され、20〜215
での16ビットをセンサ信号φA、φBの余裕度として
利用するもので、図12に示すフローチャートのよう
に、上限余裕度YAhi、YBhiをそれぞれ4ビット
づつ左シフトして8ビットのデータ幅とし、これらと下
限余裕度YAlow、YBlowの和をセンサ信号φ
A、φBのそれぞれの余裕度として20〜215までに割
り付け、ホストシステム5はこれら16ビットのデータ
を読み込むことでセンサ信号φA、φBの余裕度YAh
i、YAlow、YAhi、YBlowを知ることがで
きる。
【0073】こうして、マイクロコンピュータ装置4
は、センサベアリング8の摩耗の度合に応じて、センサ
信号φA、φBの上限及び下限余裕度がそれぞれ15か
ら1へ徐々に減少することから、センサベアリング8を
摩耗の限度付近まで使用しながら稼働中にエラー信号E
RRORが発生しないような保守タイミングを推定で
き、センサベアリング8を摩耗の限度、すなわち、余裕
度が0に近接する上限許容値Emax、下限許容値Em
in付近まで使用しながらも、稼働中にエラー信号ER
RORの発生による突然のシステム停止を防止すること
ができ、最大の保守間隔と最適の保守タイミング、例え
ば、稼働終了時刻以降などを容易に推定することがで
き、位置検出装置の保守コストの低減と信頼性及び稼働
率の向上を同時に達成することができるのである。
【0074】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、センサ出
力のピーク値と予め設定した許容値との偏差Yに応じ
て、許容値を超えない所定の範囲内で偏差Yの大きさに
応じて区分けされた多数の余裕度YAを選択するように
したため、磁気センサの出力が許容値に至る以前に、偏
差Yの大きさに応じた余裕度YAによってセンサベアリ
ングの劣化度合を区分けされた段階に応じて知ることが
でき、センサ出力が許容値を超えない範囲でセンサベア
リングを許容値付近まで使用することができ、センサベ
アリングの摩耗に応じて徐々に変化する余裕度YAから
最大の保守間隔、かつ、最適の保守タイミングとなるセ
ンサベアリングの交換時期を容易に推定でき、保守コス
トの低減と信頼性及び稼働率の向上を同時に達成するこ
とができるのである。
【0075】また、第2の発明は、余裕度の演算を外部
要求に応じて適宜行うことができ、さらに、余裕度の演
算を行う際にピーク値をリセットすることができるた
め、センサ出力のノイズ等の外乱の影響を抑制して余裕
度の演算を正確に行うことができ、計測精度を向上させ
ることができる。
【0076】また、第3の発明は、出力手段は外部要求
に応じて位置データと余裕度を選択的に切り換えて外部
へ出力するため、データ伝送経路の構成を簡易にするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す位置検出装置のブロッ
ク図である。
【図2】マイクロコンピュータ装置とホストシステムの
データの伝送の様子を示すブロック図である。
【図3】マイクロコンピュータ装置で行われる制御の一
例を示し、メインルーチンの前半を示す。
【図4】同じくメインルーチンの後半である。
【図5】ピーク値の初期化を行うサブルーチンである。
【図6】ピーク値の更新、演算を行うサブルーチンであ
る。
【図7】余裕度の演算を行うサブルーチンである。
【図8】同じくセンサ信号φAの上限余裕度YAhiの
演算を行う図7のサブルーチンである。
【図9】同じくセンサ信号φAの下限余裕度YAlow
の演算を行う図7のサブルーチンである。
【図10】同じくセンサ信号φBの上限余裕度YBhi
の演算を行う図7のサブルーチンである。
【図11】同じくセンサ信号φBの下限余裕度YBlo
wの演算を行う図7のサブルーチンである。
【図12】余裕度出力のサブルーチンである。
【図13】余裕度出力のデータ配列を示す概念図であ
る。
【図14】位置検出装置の概略図である。
【図15】センサカートリッジの断面図である。
【図16】図15のZ−Z矢視断面図。
【図17】磁気センサの概略図。
【図18】2相の磁気センサの出力と位相の関係を示す
グラフ。
【図19】マイクロコンピュータ装置の概略図。
【図20】センサ信号φA、φB及び2値化信号と位相
の関係を示すグラフ。
【図21】間隙δとセンサ出力電圧及び2相の出力電圧
の関係を示すグラフ。
【図22】間隙δとセンサアンプ出力電圧及びセンサア
ンプからの2相の出力電圧の関係を示すグラフ。
【図23】間隙δの変化を示す磁気センサの断面図で、
(a)はδ=δ0、(b)はδ=δ1、(c)はδ=
δ2、(d)δ=δ3であり、順次δが減少する場合を示
す。
【図24】間隙δの変化とセンサアンプ出力電圧の関係
を示すグラフ。
【図25】センサアンプ出力電圧と許容値及びAD変換
許容値の関係を示すグラフ。
【図26】センサアンプ出力電圧と許容値、警戒値及び
AD変換許容値の関係を示すグラフ。
【図27】本発明のクレーム対応図。
【符号の説明】
1 ピストンロッド 2 磁性スケール 3 磁気センサ 4 マイクロコンピュータ装置 5 ホストシステム 8 センサベアリング 100 ピーク値演算手段 101 位置データ演算手段 102 出力手段 110 偏差演算手段 111 余裕度格納手段 120 余裕度設定手段 121 起動手段 122 リセット手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動方向に所定のピッチで強磁性部と弱
    磁性部を配設した磁性スケールと、磁性スケールのピッ
    チに対応した信号を出力する磁気センサと、前記磁気セ
    ンサと磁性スケールとの間に介装されて所定の間隙δを
    形成すべく、磁性スケールと摺接する一方、磁気センサ
    と当接するセンサベアリングと、前記磁性スケールのピ
    ッチ毎のセンサ出力のピーク値をそれぞれ検出するピー
    ク値演算手段と、前記磁気センサの出力に基づいて位置
    データを演算する位置データ演算手段とを備えた位置検
    出装置において、前記ピーク値と予め設定した許容値と
    の偏差Yを演算する偏差演算手段と、前記許容値を超え
    ない所定の範囲内で、前記偏差Yの大きさに応じて区分
    けされた多数の余裕度YAを予め設定した余裕度格納手
    段と、前記偏差演算手段の偏差Yに基づいて前記余裕度
    格納手段から余裕度YAを読み出す余裕度設定手段とを
    備えたことを特徴とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】 前記余裕度設定手段は、外部からの要求
    に応じて余裕度YAを演算する起動手段と、この外部か
    らの要求に呼応して前記ピーク値演算手段の演算結果を
    リセットするリセット手段とを有することを特徴とする
    請求項1に記載の位置検出装置。
  3. 【請求項3】 前記位置データ演算手段は、外部への出
    力手段を備え、前記外部からの要求があったときには、
    位置データに代えて余裕度YAを出力することを特徴と
    する請求項2に記載の位置検出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007240531A (ja) * 2006-03-08 2007-09-20 Liebherr-France Sas 液圧シリンダ用の位置測定システム
JP2015014479A (ja) * 2013-07-03 2015-01-22 カヤバ工業株式会社 変位センサ
JP2015014481A (ja) * 2013-07-03 2015-01-22 カヤバ工業株式会社 変位センサ

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JP2015014479A (ja) * 2013-07-03 2015-01-22 カヤバ工業株式会社 変位センサ
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