JPH0938102A - 異周波数高周波処置システム - Google Patents

異周波数高周波処置システム

Info

Publication number
JPH0938102A
JPH0938102A JP7195482A JP19548295A JPH0938102A JP H0938102 A JPH0938102 A JP H0938102A JP 7195482 A JP7195482 A JP 7195482A JP 19548295 A JP19548295 A JP 19548295A JP H0938102 A JPH0938102 A JP H0938102A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
cable
applicator
coaxial
high frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7195482A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3947577B2 (ja
Inventor
Shinji Hatta
信二 八田
Shoichi Gotanda
正一 五反田
Toru Nagase
徹 長瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP19548295A priority Critical patent/JP3947577B2/ja
Publication of JPH0938102A publication Critical patent/JPH0938102A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3947577B2 publication Critical patent/JP3947577B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、同一のアプリケータで2つ以
上の異なる周波数の高周波を用いてそれぞれの生体に対
する能力をそれぞれ発揮させることができる異周波数高
周波ブレンド処置システムを提供することにある。 【解決手段】本発明は各々異なる周波数を発振する2つ
以上の高周波発振器1,2と、これらの高周波発振器
1,2に接続され、その高周波発振器1,2の電力を伝
送する伝送ケーブル4と、この伝送ケーブル4から与え
られる電力を生体にそれぞれ供給して高周波外科的処置
を行うアプリケータ13と、前記伝送ケーブル4が電気
的に接続され前記複数の周波数の電力の1つ以上を選択
してこの電力を前記アプリケータ13を用いて生体にそ
れぞれ供給するミキサー11とを備えた異周波数高周波
処置システムである。同一のアプリケータにて、2つの
周波数の高周波電力での処置能力を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の属する技術分野】本発明は各々異なる周波数
を発振する2つ以上の高周波発振器から与えられる電力
をアプリケータによって生体に供給することにより外科
的な高周波処置を行う異周波数高周波処置システムに関
する。
【0002】
【従来の技術】USP第4,188,927号明細書に
おいて、生体に異なる周波数の高周波を同時に供給しよ
うとするシステムが開示されている。このシステムでは
生体に流れる高周波電流の周波数成分に異なる周波数が
あるという、AM変調された高周波が流れるものであ
り、これは別個に異なる周波数が流れるというものとは
異なる。また、どの周波数についても一対の同じ電極を
用いて生体にAM変調された高周波電流を流そうとして
いる。
【0003】この方式ではAM変調された高周波電流を
流そうとしているから高い方の周波数についての成分の
伝送にはどうしても現実的に技術的限界がある。数十M
Hzまでの周波数であれば何とか、この方式でもそれな
りに生体へ有効に供給可能であるが、それ以上の周波数
の高周波については取り扱うことができなかった。しか
し、生体の凝固等にはもっと高い周波数の高周波電流が
効果的であるが、この方式ではそのような高い周波数の
高周波電流を有効に取り扱うことができないことになっ
てしまう。
【0004】外科臨床ハンドブック「内視鏡下手術の最
前線」('94.6.10中山書店発行)においては前述した問
題点を解決するために切換え手段によって異なる周波数
の高周波電流を選択的に同一のアプリケータから出力さ
せるようになっており、これは異なる周波数の高周波電
流を同時に流すことは不可能なものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来より、例えば高周
波メスは、切開能力には優れているが、凝固能力はマイ
クロ波メスの方が優れている等の、周波数とその周波数
での電力の特徴があることは解っていた。それぞれの優
れている能力を同一のアプリケータにて使用できれば最
も優れたシステムとして使用できる。
【0006】前記内容を具現化し、単に切換スイッチを
用いて高周波とマイクロ波を切換えることで共通のアプ
リケータに高周波メスとマイクロ波メスの能力を与えて
いるものや、磁気的にアプリケータを複数の高周波発振
器に接続する方法は既に研究発表や特許として公表され
ているが、このシステムも、複数の高周波を確実に同時
に出すことはできない。特に、同軸出力の高周波と2線
出力の高周波を同時に出すものはまだ手付かずの状態で
ある。
【0007】よって、従来の高周波メスのブレンドモー
ド(切開+凝固)に相当するもので、複数の周波数の高
周波をブレンドしたものは存在していない。
【0008】本発明は前記課題に着目してなされたもの
で、その目的とするところは前記問題点を解決し、同一
のアプリケータで2つ以上の異なる周波数の高周波を用
いてそれぞれの生体に対する能力をそれぞれ発揮させる
ことができる異周波数高周波ブレンド処置システムを提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、各々異なる周
波数を発振する2つ以上の高周波発振器と、これらの高
周波発振器に接続され、その高周波発振器の電力を伝送
する伝送ケーブルと、この伝送ケーブルから与えられる
電力を生体にそれぞれ供給して高周波外科的処置を行う
アプリケータと、前記伝送ケーブルが電気的に接続され
前記複数の周波数の電力の1つ以上を選択してこの電力
を前記アプリケータを用いて生体にそれぞれ供給する手
段とを備えたことを特徴とする異周波数高周波処置シス
テムである。これによって、同一のアプリケータにて、
2つの周波数の高周波電力の能力を有することが可能と
なる。さらに、両方の出力を同時に行うことができる。
これによって、それぞれの優れた能力を合わせ持ち、切
開と凝固・止血等を同時に優れた能力で行うことができ
るシステムを供給できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>図1ないし図3を参照して第1実施
形態を説明する。図1はその実施形態の概略的なシステ
ム構成を示し、図2はミキサーの重要な部分を示し、図
3はアプリケータの先端部分を示す。
【0011】このシステムにおいての高周波電力源とし
ては同軸出力高周波発振器1と2線出力高周波発振器2
の2つの発振器を備える。そして、同軸出力高周波発振
器1はマイクロ波発振器等から構成されており、これに
は同軸出力高周波用フットスイッチ3と同軸ケーブルで
ある中継同軸ケーブル4が接続されている。一方、2線
出力高周波発振器2には2線出力高周波用フットスイッ
チ5と、各出力ラインである高周波プレート・ケーブル
6と中継アクティブ・ケーブル7が接続されている。高
周波プレート・ケーブル6には高周波患者プレート8が
接続されており、この高周波患者プレート8は患者9の
外表面に対して装着されるようになっている。
【0012】中継同軸ケーブル4と中継アクティブ・ケ
ーブル7は後述するミキサー11の入力端に接続され、
ミキサー11の出力端には同軸ケーブルであるアプリケ
ータ・ケーブル12が接続される。アプリケータ・ケー
ブル12の他端にはコネクタを介してアプリケータ13
が接続されている。
【0013】前記ミキサー11は2線出力の高周波と同
軸出力の高周波をアプリケータ出力系に合流させるもの
であり、このミキシング部分の構造は図2で示すように
構成されている。すなわち、前記中継同軸ケーブル4に
対してコネクタを介して接続する同軸ケーブルである同
軸出力発振器側ケーブル15と、前記アプリケータ・ケ
ーブル12に対してコネクタを介して接続する同軸ケー
ブルであるアプリケータ側ケーブル16が設けられてお
り、この両ケーブル15,16はフランジ17を付設し
た同軸コネクタ18を介して同軸的に接続されている。
【0014】このフランジ付同軸コネクタ18はフラン
ジ17の部分およびこれと一体の外部接触可能部分19
を導電金属にて構成されており、この導電金属部分は同
軸出力発振器側ケーブル15やアプリケータ側ケーブル
16の外部導体と電気的に導通している。そして、この
フランジ付同軸コネクタ18のフランジ17またはその
他の外部接触可能部分19には、前記中継アクティブ・
ケーブル7(2線出力の高周波電力を伝送するための2
本の伝送ケーブルのうちの1本のライン)にコネクタを
介して接続する2線出力発振器側ケーブル21が電気的
に接続されている。結局のところ2線出力発振器側ケー
ブル21は同軸出力発振器側ケーブル15やアプリケー
タ側ケーブル16の外部導体と電気的に接続されること
になる。
【0015】以上により異なる周波数の複数の電力の1
つ以上を選択してこの電力を前記アプリケータ13を用
いて生体にそれぞれ供給する合流手段を構成している。
【0016】また、ミキサー11内において、同軸出力
発振器側ケーブル15の途中には、円筒状に形成した高
周波電流の遮断用フェライトコア22が被嵌して装着さ
れている。この装着方法は同軸出力発振器側ケーブル1
5を円筒状のフェライトコア22の中空部分に通す方法
で行う。
【0017】また、図3で示すように、アプリケータ1
3はアプリケータ・ケーブル12の先端部分でその同軸
ケーブルの内部導体25を露出して突き出し、この突出
部分を先端処置部14として形成している。この先端処
置部14を患者9の治療部位に接触させることにより高
周波による外科的処置を行う。前記同軸ケーブルは内部
導体25と外部導体26の間に絶縁体27を介在してお
り、外部導体26は外皮28によって覆われている。
【0018】次に、このシステムの実際上の使用法とそ
の際の作用について説明する。まず、使用にあたり、図
1に示すように各部分を接続して準備する。アプリケー
タ13を体腔内に導入し、そのアプリケータ13の先端
処置部14を患者9の治療部位に接触させる。ここで、
アプリケータ13の先端処置部14は2線出力高周波メ
スのアクティブ電極の役目と、同軸出力高周波メスのア
ンテナ部の役目の両方を果たすことになる。
【0019】そこで、高周波電流を患部に流して切開・
凝固を行う場合には、2線出力高周波用フットスイッチ
5を踏むことにより2線出力高周波発振器2の発振が開
始され、その2線出力高周波用フットスイッチ5が踏ま
れている間、高周波電流が供給される。この際に高周波
電流が流れるルートは、2線出力高周波発振器2->中継
アクティブ・ケーブル7->ミキサー11(2線出力発振
器側ケーブル21->フランジ付同軸コネクタ18のフラ
ンジ17->アプリケータ側ケーブル16の外部導体->ア
プリケータ・ケーブル12の外部導体)->アプリケータ
・ケーブル12の内部導体->アプリケータ13の先端処
置部14->患者9->高周波患者プレート8->高周波プレ
ート・ケーブル6->2線出力高周波発振器2の順とな
る。
【0020】アプリケータ・ケーブル12の外部導体か
らその内部導体へ高周波電流が流れるのはその外部導体
と内部導体との間の静電結合によるものであり、従っ
て、直流レベルでの接触はない。
【0021】また、同軸出力高周波電力を患部に放射し
て凝固を行う場合には、同軸出力高周波用フットスイッ
チ3を踏むことにより行う。これによると、同軸出力高
周波発振器1の発振が開始され、その同軸出力高周波用
フットスイッチ3が踏まれている間、同軸出力高周波電
力がアプリケータ13の先端処置部14より放射され
る。この同軸出力高周波電力は同軸出力高周波発振器1
よりアプリケータ13の先端処置部14まで同軸モード
で伝送される。この際の伝送ルートは、同軸出力高周波
発振器1->中継同軸ケーブル4->ミサキー11(同軸出
力発振器側ケーブル15->フランジ付同軸コネクタ18
->アプリケータ側ケーブル16)->アプリケータ・ケー
ブル12->アプリケータ13の先端処置部14->患者9
の順となる。
【0022】また、2線出力高周波電力と同軸出力高周
波を同時に患者9の患部に作用させる場合には、同軸出
力高周波用フットスイッチ3と2線出力高周波用フット
スイッチ5とを同時期に踏むことによって可能となる。
各電力を前記アプリケータ13を用いて生体にそれぞれ
供給し、異なる周波数の高周波による外科的治療を同時
に行うことができる。
【0023】なお、高周波電流がミキサー11内の2線
出力発振器側ケーブル21から同軸出力発振器側ケーブ
ル15の方へ流れて、同軸出力高周波発振器1からアー
ス経由で2線出力高周波発振器2に流れることを防止し
ている。同軸出力高周波発振器1や2線出力高周波発振
器2の絶縁状況をより強固にすると共に、図2に示すよ
うにフェライトコア22を同軸出力発振器側ケーブル1
5に通すことで対策できる。このフェライトコア22
は、同軸出力発振器側ケーブル15を単なる導線として
用いている高周波に対しては、ケーブルから発生してい
る電磁界がそのケーブルの外に位置しているので、ハイ
・インピーダンスとしての効果を示し、電流をカットす
ることになる。しかし、同軸ケーブルとして用いている
同軸出力高周波に対しては、電磁界がケーブル内部の同
軸モードの導波路内でしか発生していないので、フェラ
イトコア22の影響はなく、同軸出力高周波を減衰させ
ることはない。なお、フェライトコア22については、
必ず必要な要素ではなく、あると良いといったものであ
り、これ無しでもミキサー11の役目は果たすことがで
きる。
【0024】以上の構成によれば、同一のアプリケータ
13を2線出力高周波メスと同軸出力高周波メスの両方
に使用することが可能となる。さらに、2線出力高周波
メスと同軸出力高周波メスの効果を同時に発生させるこ
とが可能となる。例えば、数百キロHzの2線出力高周
波メスは特に切開能力に優れ、ギガHz帯の同軸出力高
周波メスは凝固能力に優れていると言われている。よっ
て、この2つの能力を同時に出力することが可能とな
り、よりスピーディでかつ安全で出血の少ない高周波メ
スとしての使用が可能となる。
【0025】その他にも2線出力高周波メスにより切開
・止血を行い、同軸出力高周波メスによって患部(癌細
胞等)を凝固・死滅させる等、いろいろな用途のバリエ
ーションがあるが、2線出力高周波メスと同軸出力高周
波メスの両方を使用することによる利点が発生する使用
法全てがこの実施形態の対象となろう。特に、同時に2
線出力高周波メスと同軸出力高周波メスを発生させたい
使用法がよりマッチした使用法である。
【0026】また、このシステムであれば、ユーザーが
既に所有している2線出力高周波発振器や同軸出力高周
波発振器をそのまま用いて、新たにミキサーと接続ケー
ブルの一部とアプリケータのみを購入すればよく、非常
に安価にシステムを構築することができる。
【0027】<第2の実施形態>図4を参照して第2実
施形態を説明する。これは前述した第1実施形態と異な
るミキシング部の同軸コネクタ部分31について示して
いる。すなわち、これはフランジ付の同軸コネクタを付
加的に設けるのではなく、2線出力発振器側ケーブル2
1をアプリケータ側ケーブル16の外部導体26に接続
させるに当たり、そのアプリケータ側ケーブル16に被
覆無しケーブル部32を形成し、その剥き出しになった
外部導体26に対して2線出力発振器側ケーブル21を
半田付け等の方法で接続させたものである。
【0028】この第2実施形態のシステムの使用方法に
ついては前述した第1実施形態のものと同じである。こ
の実施形態によれば、前述した第1実施形態と効果は同
じである上に、特別のフランジ付同軸コネクタを付設す
ることが不要となり、部品点数を減らすことができる。
また、被覆無しケーブル部32を小さくすることによっ
て、2線出力高周波発振器のアクティブ電極ラインが剥
き出しになった部分を小さくすることができ、ミキサー
11のケースを開けた状態でサービスマン等が動作させ
る場合の安全性が向上する。
【0029】<第3の実施形態>図5を参照して第3実
施形態を説明する。これは、前述した第1実施形態と異
なるミキサー部分の同軸コネクタ部について示してい
る。すなわち、2線出力高周波と同軸出力高周波をミキ
シングする部分に分岐同軸コネクタ35を使用するもの
である。そして、同軸出力発振器側ケーブル15とアプ
リケータ側ケーブル16は同軸コネクタを介して分岐同
軸コネクタ35に接続し、2線出力発振器側ケーブル2
1は分岐同軸コネクタ35の残った端子部の中心導体に
接続するようにしたものである。その他の構成は前述し
た実施形態と同じである。
【0030】この使用方法は第1の実施形態と同じであ
るが、2線出力の高周波電流の流れるルートが異なる。
2線出力発振器側ケーブル21から分岐同軸コネクタ3
5の内部導体を介して直接にアプリケータ側ケーブル1
6の内部導体に接続されており、アプリケータ・ケーブ
ル12の外部導体と内部導体の静電容量を使用せずに高
周波電流はアプリケータ13の先端処置部14へ流れ
る。
【0031】この実施形態の場合、第1の実施形態の効
果と共に、アプリケータ・ケーブル12の静電容量を使
用せずに、いわゆるミキシングを行っているので、ミキ
シング部分とアプリケータ13の先端との間の同軸ケー
ブル長を極端に短くすることが可能となる。すなわち、
アプリケータ・ケーブル12が極端に短い、または無い
実施形態も可能となる。また、アプリケータ13にミキ
サー11が組み込まれている方式のものにも適用可能と
なる。
【0032】<第4の実施形態>図6および図7を参照
して第4の実施形態を説明する。図6はセレクト・ボタ
ンの例を示し、図7はそのシステム構成の説明図であ
る。この実施形態のシステムでの電力源としては同軸出
力高周波発振器1と2線出力高周波発振器2の2つの発
振器を備えている。同軸出力高周波発振器1には、中継
同軸ケーブル4と同軸出力発振器用フットスイッチ・ケ
ーブル41とが接続されている。また、2線出力高周波
発振器2には、2線出力発振器用フットスイッチ・ケー
ブル42と中継プレート・ケーブル43と中継アクティ
ブ・ケーブル44が接続されている。同軸出力高周波発
振器1及び2線出力高周波発振器2に接続された前記ケ
ーブル類は全部ミキサー45に接続される。このミキサ
ー45は前記ミキサー11とはその使用形式が異なって
いる。
【0033】中継同軸ケーブル4と中継アクティブ・ケ
ーブル44を通して供給されるそれぞれの高周波はミキ
サー45に入力され、その内部で前述したようにしてミ
キシングされる。このミキシングされた出力はミキサー
45の出力端に接続される同軸ケーブルであるアプリケ
ータ・ケーブル12へ出力される。
【0034】また、ミキサー45には両用1連フットス
イッチ46が接続されており、セレクト・ボタン操作部
47にて選択されたモードに従った信号処理を経て、ミ
キサー45から同軸出力発振器用フットスイッチ・ケー
ブル41と2線出力発振器用フットスイッチ・ケーブル
42を介して同軸出力高周波発振器1と2線出力高周波
発振器2に発振のON/OFF信号が出力される。ま
た、中継プレート・ケーブル43はミキサー45に対し
て同様に接続される高周波プレート・ケーブル6にミキ
サー45内で接続される。
【0035】アプリケータ・ケーブル12の他端にはア
プリケータ13が接続され、アプリケータ13の先端処
置部14を患者9の治療部位に接触させる。高周波プレ
ート・ケーブル6には高周波患者プレート8が接続され
ており、その高周波患者プレート8は患者9に装着され
るようになっている。
【0036】また、前記セレクト・ボタン47の1例を
図6に示す。ボタンの種類としては、例えば同軸出力の
高周波がマイクロ波であるとすると、マイクロ波のみの
ボタン51、高周波のみのボタン52、マイクロ波+高
周波のボタン53の3種となる。
【0037】前記ミキサー45の内部では、第1〜3実
施形態で開示されている同軸出力高周波と2線出力高周
波をそれぞれ供給するためのミキシング機構が存在す
る。ミキサー45のパネル上に設けられているセレクト
・ボタン操作部47にて選択されたモードに従って、両
用1連フットスイッチ46からのON信号を、マイクロ
波のみのモード時は同軸出力高周波発振器1のみに、高
周波のみのモード時には2線出力高周波発振器2のみ
に、マイクロ波+高周波のモード時には両発振器1,2
に動作信号を送るような回路が内蔵されている。もっと
も、ミキシング機構については第1実施形態の機構のも
のに限定されるものではない。
【0038】次に、このシステムの実際の使用法を、マ
イクロ波と高周波の組み合わせた例にして示す。まず、
図7に示すように各部分をそれぞれ接続する。そして、
アプリケータ13を体腔内に導入し、そのアプリケータ
13の先端処置部14を患者9の治療部位に接触させ
る。このアプリケータ13の先端処置部14は2線出力
高周波メスのアクティブ電極の役目と、同軸出力高周波
のアンテナ部の役目の両方を果たす。
【0039】まず、2線出力高周波電流を患部に流して
切開・凝固を行う時には、セレクト・ボタン操作部47
で高周波のみのモードを選択する。そして、両用1連フ
ットスイッチ46を踏むことにより2線出力高周波発振
器2の発振が開始され、両用1連フットスイッチ46が
踏まれている間、高周波電流が流れる。この流れるルー
トは、ミキサー45の内部のミキシング機構を第1の実
施形態と同じとすると、2線出力高周波発振器2->中継
アクティブ・ケーブル44->ミキサー45->アプリケー
タ・ケーブル12の外部導体->アプリケータ・ケーブル
12の内部導体->アプリケータ13の先端処置部14->
患者9->高周波患者プレート8->高周波プレート・ケー
ブル6->ミキサー45->中継プレート・ケーブル43->
2線出力高周波発振器2となる。
【0040】アプリケータ・ケーブル12の外部導体か
ら内部導体に2線出力高周波電流が流れるのはその外部
導体と内部導体の間の静電結合によるものであり、直流
レベルでの接触は無い。
【0041】また、同軸出力高周波を患部に放射して凝
固を行う場合には、セレクト・ボタン操作部47でマイ
クロ波のみのモードを選択する。そして、両用1連フッ
トスイッチ46を踏むことにより同軸出力高周波発振器
1の発振が開始され、両用1連フットスイッチ46が踏
まれている間、同軸出力高周波電力がアプリケータ13
の先端処置部14より放射される。この同軸出力高周波
電力は同軸出力高周波発振器1よりアプリケータ13の
先端処置部14まで同軸モードで伝送される。この際の
伝送ルートは、同軸出力高周波発振器1->中継同軸ケー
ブル4->ミサキー45->アプリケータ・ケーブル12->
アプリケータ13の先端処置部14->患者9となる。
【0042】この2種類の高周波を同時に患者9の患部
に作用させるには、セレクト・ボタン操作部47でマイ
クロ波+高周波のモードを選択し、両用1連フットスイ
ッチ46を踏むことによって可能となる。
【0043】この実施形態によれば、前記第1実施形態
の効果に加えて、以下のような2つの効果も奏する。そ
の1つは同軸出力高周波発振器1と2線出力高周波発振
器2からのケーブルをミキサー45に接続した状態で普
段からシステムとして設置しておけば、実際にユーザー
が使用する時にはフットスイッチ46、アプリケータ・
ケーブル12、高周波プレートケーブル6のみをミキサ
ー45へ接続すれば良い。これによって、機器の配線が
非常にすっきりとすることである。
【0044】もう1つはセレクト・ボタンでの出力モー
ド設定機能により、2線出力高周波と同軸出力高周波の
出力ON/OFF制御を1連のフットスイッチ46で行
うことができ、各別にフットスイッチを設ける必要がな
いから、フットスイッチが沢山あることによる紛らわし
さを無くすことができる。
【0045】なお、この実施形態ではミキサー45によ
る同軸出力高周波発振器1と2線出力高周波発振器2の
制御機能をON/OFFのみに止めているが、さらにミ
キサーに同軸出力高周波出力制御つまみや2線出力高周
波出力制御つまみ、高周波電流モード切換ボタン(切
開,凝固,ブレンド等)を設け、それらのつまみ類でユ
ーザーは設定を行い、ミキサーから信号ケーブルを介し
て同軸出力高周波発振器や2線出力高周波発振器の遠隔
操作を行うことで、第4実施形態の効果をさらに大きく
できる。また、同軸出力高周波発振器や2線出力高周波
発振器は全く表に見せること無くシステムを使うことが
できる形態も、この実施形態の延長として考えることが
できる。
【0046】<第5の実施形態>図8を参照して第5実
施形態を説明する。図8はそのシステム構成を示してい
る。この実施形態のシステムでの電力源としても同軸出
力高周波発振器1と2線出力高周波発振器2の2つの発
振器を備えるが、その2線出力高周波発振器2は前述し
たようないわゆるミキサー部を内蔵したものである。
【0047】同軸出力高周波発振器1には、同軸ケーブ
ルである中継同軸ケーブル4と、同軸出力発振器用フッ
トスイッチ・ケーブル41とが接続されている。それら
のケーブル4,41はミキサーを内蔵した2線出力高周
波発振器2に接続される。ミキサーを内蔵した2線出力
高周波発振器2には、高周波プレート・ケーブル6と、
アプリケータ・ケーブル12と、両用2連フットスイッ
チ48とが接続されている。
【0048】2線出力高周波発振器2の内部には、高周
波発振器とミキサーが設けられており、中継同軸ケーブ
ル4にて取り込まれた同軸出力高周波と内部の2線出力
高周波発振器で出力される高周波がミキサーでミキシン
グされ、同一のアプリケータ・ケーブル12に出力され
るようになっている。アプリケータ・ケーブル12の他
端にはアプリケータ13が接続されている。
【0049】次に、この実施形態の実際の使用法につい
て述べる。まず、図8に示すように各部分を接続する。
高周波プレート・ケーブル6には高周波患者プレート8
が接続され、高周波患者プレート8は患者9に装着す
る。アプリケータ13の先端処置部14を患者9の患部
に接触させる。このアプリケータ13の先端処置部14
は2線出力高周波メスのアクティブ電極の役目と、同軸
出力高周波メスのアンテナ部の役目の両方を果たす。
【0050】そこで、2線出力高周波電流を患部に流し
て切開・凝固を行うときには、両用2連フットスイッチ
48の一方のペタルを踏むことによりミキサー内蔵の2
線出力高周波発振器2内の高周波発振器の発振が開始さ
れ、両用2フットスイッチ48が踏まれている間、高周
波電流が流れる。この際に高周波が流れるルートはミキ
サー内蔵の2線出力高周波発振器2の内部のミキシング
機構を第1実施形態と同じとすると、ミキサー内蔵の2
線出力高周波発振器2内の高周波発振器->ミキサー内蔵
の2線出力高周波発振器2内のミキサー->アプリケータ
・ケーブル12の外部導体->アプリケータ・ケーブル1
2の内部導体->アプリケータ13の先端処置部14->患
者9->高周波患者プレート8->高周波プレート・ケーブ
ル6->ミキサー内蔵の2線出力高周波発振器2内の高周
波発振器となる。ここで、アプリケータ・ケーブル12
の外部導体から内部導体に高周波電流が流れるのは外部
導体と内部導体の間の静電結合によるものであり、直流
レベルでの接触は無い。
【0051】また、同軸出力高周波を患部に放射して凝
固を行う場合には、両用2連フットスイッチ48の一方
のペタルを踏むことにより同軸出力高周波発振器1の発
振が開始され、両用2連フットスイッチ48が踏まれて
いる間、同軸出力高周波電力がアプリケータ13の先端
処置部14より放射される。この同軸出力高周波電力は
同軸出力高周波発振器1よりアプリケータ13の先端処
置部14まで同軸モードで伝送される。この際の伝送ル
ートは、同軸出力高周波発振器1->中継同軸ケーブル4
->ミキサー内蔵の2線出力高周波発振器2内のミサキー
->アプリケータ・ケーブル12->アプリケータ13の先
端処置部14->患者9となる。
【0052】この2線出力高周波と同軸出力高周波を同
時に患者9の患部に作用させるには、両用2連フットス
イッチ48の2つのペダルを同時に踏むことによって可
能となる。
【0053】ミキサー内蔵の2線出力高周波発振器2内
部では、第1〜第3実施形態で開示されている同軸出力
高周波と2線出力高周波のミキシング機構と高周波発振
器が存在すると共に、両用2連フットスイッチ48から
のON信号の内同軸高周波発振のものを、同軸出力高周
波発振器1に送る回路が設けられている。ミキシング機
構についての説明には第1実施形態の機構にて行った
が、それに限定されるものではない。
【0054】この実施形態であると、第1実施形態の効
果が、市販の高周波発振器が使えるという点を除いて同
じようにあると共に、同軸出力高周波発振器のみを持っ
ている人にとっては最も効率よくシステムを構築できる
スタイルとなる。また、ケーブルの引き回し等で、問題
が起こり易い2線出力高周波側のケーブル類の引き回し
を少なくできるので、安全性が向上する。
【0055】また、両用2連のフットスイッチ48を用
いることによって、セレクト・ボタンを無くすことがで
きる。
【0056】両用2連フットスイッチ48はこの実施形
態の必須条件ではなく、第4実施形態のようにセレクト
・ボタンと1連フットスイッチを用いてもよい。また、
2連フットスイッチ48を第4実施形態に用いてもよ
い。
【0057】<第6実施形態>図9を参照して第6実施
形態を説明する。図9はそのシステム構成を示す。この
実施形態のシステムでの電力源としても同軸出力高周波
発振器1と2線出力高周波発振器2の2つの発振器を備
えるが、その2線出力高周波発振器2はミキサーを内蔵
したものである。
【0058】2線出力高周波発振器2には2線出力発振
器用フットスイッチ・ケーブル42と、中継プレート・
ケーブル43と、中継アクティブ・ケーブル44が接続
される。それらのケーブルはミキサーを内蔵した同軸出
力高周波発振器1に接続される。ミキサー内蔵同軸出力
高周波発振器1にはハンドスイッチ・ケーブル61と高
周波プレート・ケーブル6とアプリケータ・ケーブル1
2が接続される。ミキサー内蔵の同軸出力高周波発振器
1の内部にはマイクロ波発振器とミキサーが設けられて
おり、中継アクティブ・ケーブル44にて取り込まれた
高周波と、これの内部のマイクロ波発振器で出力される
マイクロ波とがミキサーでミキシングされ、同じアプリ
ケータ・ケーブル12に出力される。中継プレート・ケ
ーブル43はミキサー内蔵の同軸出力高周波発振器1内
では特に処理されず、同じくミキサー内蔵の同軸出力高
周波発振器1に接続される高周波プレート・ケーブル6
に接続される。
【0059】アプリケータ・ケーブル12の他端にはハ
ンドスイッチ付アプリケータ13が接続され、ハンドス
イッチ付アプリケータ13の先端処置部14を患者9の
治療部位に接触させる。高周波プレート・ケーブル6に
は高周波患者プレート8が接続され、この高周波患者プ
レート8は患者9に装着されるようになっている。
【0060】また、ミキサー内蔵の同軸出力高周波発振
器1に接続されたハンドスイッチ・ケーブル61の他端
は前記アプリケータ13の把持部に設けたハンドスイッ
チ62に接続されている。そして、このハンドスイッチ
62によってユーザーより指示された同軸出力高周波と
2線出力高周波のON/OFFの信号がハンドスイッチ
62からハンドスイッチ・ケーブル61を介してミキサ
ー内蔵の同軸出力高周波発振器1に入力される。
【0061】ミキサー内蔵の同軸出力高周波発振器1の
部分には第1〜第3実施形態で開示されている同軸出力
高周波と2線出力高周波のミキシング機構の他に、同軸
出力高周波発振器が存在すると共に、ハンドスイッチ6
2からON信号のうち2線出力高周波発振のものを、2
線出力高周波発振器2に送る回路が設けられている。
【0062】次に、この実施形態システムの実際の使用
法を説明する。図9で示すように各部分を接続する。こ
のアプリケータ13の先端処置部14は2線出力高周波
メスのアクティブ電極の役目と、同軸出力高周波メスの
アンテナ部の役目の両方を果たす。ハンドスイッチ付ア
プリケータ13の先端処置部14を患者9の患部に接触
させて処置を行うが、まず、2線出力高周波電流を患部
に流して切開・凝固を行う時の作用を述べる。この場合
には、ハンドスイッチ62の2線出力高周波用スイッチ
ボタンを押すことにより2線出力高周波発振器2の発振
が開始され、そのハンドスイッチ62の高周波用スイッ
チボタンが押されている間、高周波電流が流れる。
【0063】この際の高周波電流の流れるルートは、ミ
キサー内蔵の同軸出力高周波発振器1内部のミキシング
機構を第1実施形態と同じとすると、2線出力高周波発
振器2->中継アクティブ・ケーブル44->ミキサー内蔵
の同軸出力高周波発振器1内のミキサー->アプリケータ
・ケーブル12の外部導体->アプリケータ・ケーブル1
2の内部導体->ハンドスイッチ付アプリケータ13の先
端処置部14->患者9->高周波患者プレート8->高周波
プレート・ケーブル6->ミキサー内蔵の同軸出力高周波
発振器1内のミキサー->中継プレート・ケーブル43->
2線出力高周波発振器2に戻る経路となる。アプリケー
タ・ケーブル12の外部導体から内部導体に高周波電流
が流れるのは外部導体と内部導体の間の静電結合による
ものであり、直流レベルでの接触は無い。
【0064】また、同軸出力高周波を患部に放射して凝
固を行う場合には、ハンドスイッチ62の同軸出力高周
波用スイッチボタンを押すことによりミキサー内蔵の同
軸出力高周波発振器1内の同軸出力高周波発振器の発振
が開始され、ハンドスイッチ62の同軸出力高周波用ス
イッチが押されている間、同軸出力高周波電力がハンド
スイッチ付アプリケータ13の先端処置部14より放射
される。この同軸出力高周波電力はミキサー内蔵の同軸
出力高周波発振器1内の同軸出力高周波発振器よりハン
ドスイッチ付アプリケータ13の先端処置部14まで同
軸モードで伝送される。
【0065】この際の伝送ルートは、ミキサー内蔵の同
軸出力高周波発振器1内の同軸出力高周波発振器->ミキ
サー内蔵の同軸出力高周波発振器1内のミサキー->アプ
リケータ・ケーブル12->ハンドスイッチ付アプリケー
タ13の先端処置部14->患者9を経る経路となる。
【0066】この2線出力高周波と同軸出力高周波を同
時に患者9の患部に作用させるには、ハンドスイッチ6
2のうち2線出力高周波用スイッチボタンと同軸出力高
周波用スイッチボタンの2つを同時に押すことによって
可能となる。この操作を容易ならしめるため、各スイッ
チボタンを図9で示すように隣接して設置するとよい。
【0067】この実施形態であると、第1実施形態の効
果が、市販の同軸出力高周波発振器が使えるという点を
除いて同じようにあると共に、2線出力高周波発振器の
みを持っている人にとっては最も効率よくシステムを構
築できるスタイルとなる。特に、2線出力高周波メスは
現在いろいろな手術で標準的に使用されているものであ
るので、既存の2線出力高周波発信器を使用できるとい
う利点は現実的には非常に大きい。また、同軸出力高周
波メスについては2線出力高周波メス程普及しておら
ず、これはミキサーと一体型であることで、新規購入で
の無駄が無い。
【0068】また、ハンドスイッチを用いることによっ
て、使用者が手元のアプリケータでON/OFFの操作
ができ、フットスイッチと比較して非常に便利である。
当然、フットスイッチを探すことや、間違えて踏んでし
まうこともなくなる。
【0069】ハンドスイッチはこの実施形態の必須条件
ではなく、第5実施形態のように両用2連フットスイッ
チを用いたり、第4実施形態のようにセレクト・ボタン
と1連フットスイッチを用いてもよい。また、ハンドス
イッチを第4,5実施形態に用いてもよい。また、ハン
ドスイッチを1連にして、セレクト・ボタンを設けるこ
ともこれら実施形態の組み合わせ範囲に含まれる。な
お、ミキシング機構についての説明は第1実施形態の機
構にて行ったが、それに限定されるものではない。
【0070】<第7実施形態>図10を参照して第7実
施形態を説明する。この実施態様はフットスイッチの変
形例であり、その他のシステムについては第1〜6実施
形態のどれの形態であってもかまわない。
【0071】図10で示すように、この実施態様のフッ
トスイッチは、両用2段押し形式のフットスイッチ65
としたものである。これはペタル66を1段目に踏んで
いくと一旦クリック感のあるスイッチ操作がなされ、更
に踏んでいくと2段目のスイッチ操作になるものであ
る。
【0072】1段目の押込み操作では、同軸出力高周波
のみが発振し、2線出力高周波は発振しない。更に踏み
込んだ2段目の押込み操作では、同軸出力高周波と共に
2線出力高周波も発振し、同軸出力高周波と2線出力高
周波がミキシングされた出力がアプリケータ13に供給
されるようになっている。
【0073】また、この実施形態では、2線出力高周波
メスでは止血を行わず、凝固能力に優れている同軸出力
高周波メスで止血を行うことを常とし、2線出力高周波
を発振して切開を行っている時は必ず同時に同軸出力高
周波を発振している使用を対象としている。その場合、
2線出力高周波メスのみで使用することが無く、必ず同
軸出力高周波を発振している。すると、まず切開するた
めに、この2段押しフットスイッチをおもいっきり踏み
込み、両方を発振させ、止血しながら切開を行う。その
後、フットスイッチを少し戻して1段目にし、不足分の
止血を行う。また、癌細胞等の患部を凝固死滅させる時
は、フットスイッチを軽く踏んで、同軸出力高周波のみ
を発振させて凝固を行う。
【0074】そして、この実施形態の効果としては、上
記使用条件の元で、1つのフットスイッチでミス無く、
余分な動作無く、かつ連続した処置操作が可能となる。
【0075】ここでの2段押し形式のフットスイッチ
は、2段押しハンドスイッチとしてもよい。
【0076】<第8実施形態>図11を参照して第8実
施形態を説明する。図11はこの第8実施形態での発振
の組み合わせを示す。また、このシステムについては、
第1〜6実施形態のどれを引用してもかまわない。
【0077】すなわち、この発振モードは1連のフット
スイッチ(またはハンドスイッチ)を押した時には、2
線出力高周波を発振させる。そして、スイッチを離して
高周波をオフすると、すぐに同軸出力高周波(マイクロ
波)を発振させる。これによると、まず、2線出力高周
波を発振させて切開を行い、それを中止するとすぐに自
動的に同軸出力高周波での止血に入る。
【0078】これによって、異なる周波数での切開と止
血の一連の動作を、1つのフットスイッチの1回の押し
離しの動作で行うことができる。また、切開用高周波を
発振させている時は同時に止血用高周波をも発振させ、
切開中に止血も行い、スイッチを離しても一定時間止血
用高周波を発振させて、不足分の止血を行う動作を自動
的に行わせることも可能である。
【0079】<第9実施形態>図12および図13を参
照して第9実施形態を説明する。図12はこの第9実施
形態のシステムの構成を示し、図13はそのミキサーの
重要部分を示すものである。
【0080】このシステムでは2線出力高周波発振器を
2台設けたものである。つまり、2線出力高周波発振器
として第1周波数2線出力高周波発振器71と第2周波
数2線出力高周波発振器72が設けられている。これら
の2線出力高周波発振器71,72にはそれぞれフット
スイッチ73,74と、中継プレート・ケーブル75,
76と、中継アクティブ・ケーブル77,78が接続さ
れている。
【0081】中継プレート・ケーブル75,76と中継
アクティブ・ケーブル77,78はミキサー79の入力
端に接続され、このミキサー79の出力端にはアプリケ
ータ・ケーブル80と高周波プレート・ケーブル6が接
続される。アプリケータ・ケーブル80の他端にはアプ
リケータ13が接続されている。アプリケータ13の先
端処置部14を患者9の治療部位に接触させるようにす
る。また、高周波プレート・ケーブル6には患者9に装
着する高周波患者プレート8が接続される。
【0082】前記ミキサー79には図13で示すような
ミキシング部81が設けられている。このミキシング部
81は2つの2線出力の高周波を合流させるものであ
り、この構造はそれぞれの周波数の高周波発振器71,
72にコネクタを介して接続された第1周波数発振器側
アクティブ・ケーブル82、第1周波数発振器側プレー
ト・ケーブル83、第2周波数発振器側アクティブ・ケ
ーブル84、第2周波数発振器側プレート・ケーブル8
5は、それぞれの周波数発振器からのライン毎に第1周
波数バンドパス・フィルタ(またはアイソレータ)8
7、第2周波数バンドパス・フィルタ(またはアイソレ
ータ)88を介して、アクティブ・ケーブル,プレート
・ケーブル毎に電気的に接続され、アプリケータ側アク
ティブ・ケーブル89とアプリケータ側プレート・ケー
ブル90にまとめられて出力されるようになっている。
【0083】次に、この第9実施形態のシステムの実際
の使用法を示す。まず、図12に示すように各部分を接
続して準備をする。そして、アプリケータ13の先端処
置部14を患者9の患部に接触させる。アプリケータ1
3の先端処置部14は2つの2線出力高周波メスのアク
ティブ電極の役目を果たす。
【0084】それぞれの周波数での治療(切開・凝固・
止血・蒸散等)を行うには、それぞれの周波数のフット
スイッチ73,74を踏むことによりそれぞれの周波数
の高周波発振器71,72の発振が開始され、フットス
イッチ73,74が踏まれている間、それぞれの高周波
電流が流れる。また、2つの周波数の高周波電力を同時
に患者9の患部に作用させるには両周波数用フットスイ
ッチを73,74同時期に踏むことによって可能とな
る。
【0085】なお、図13に示すように各周波数発振器
からのラインにバンドパス・フィルタ(またはアイソレ
ータ)87,88を入れてあるので、一方の高周波電流
がミキサー79内からもう一方の発振器を回ってもとの
発振器に戻ることを防止する対策がなされている。
【0086】なお、バンドパス・フィルタ(またはアイ
ソレータ)87,88については、必ず必要ではなく、
あると良いといったものであり、これ無しでもミキサー
79の役目は果たされる。
【0087】これによって、同一のアプリケータ13を
2つの2線出力高周波メスで使用することが可能とな
る。更に、その2つの2線出力高周波メスの効果を同時
に発生させることが可能となる。例えば、数百キロHz
の2線出力高周波メスは特に切開能力に優れ、もっと高
い周波数帯の2線出力高周波メスは凝固能力に優れてい
る。よって、この2つの能力を同時に出力することが可
能となり、よりスピーディでかつ安全で出血の少ない高
周波メスとしての使用が可能となる。
【0088】その他にも、一方で切開・止血を行い、も
う一方で患部(癌細胞等)を凝固・死滅させる等、いろ
いろな用途のバリエーションがあるが、2つの周波数の
2線出力高周波メスを使用することにより利点が発生す
る使用法全てがこの実施形態の対象となろう。特に、同
時に2つの2線出力高周波メスの効果を発生させたい使
用法がよりマッチした使用法である。
【0089】また、このシステムであれば、ユーザーが
既に所有している高周波発振器をそのまま用いて、新た
にミキサーと接続ケーブルの1部のみを購入すればよ
く、非常に安価にシステムを構築することができる。
【0090】<第10実施形態>図14を参照して第1
0実施形態を説明する。図14はその第10実施形態の
システム図を示す。
【0091】このシステムでは2線出力高周波発振器を
2台設けたものである。つまり、2線出力高周波発振器
として第1周波数2線出力高周波発振器71と、第2周
波数2線出力高周波発振器72が設けられている。これ
らにはそれぞれ、フットスイッチ・ケーブル92,93
と、中継プレート・ケーブル75,76と、中継アクテ
ィブ・ケーブル77,78が接続されており、これらの
全てがミキサー79の入力端に接続される。ミキサー7
9の出力端にはアプリケータ・ケーブル80、高周波プ
レート・ケーブル6、両用1連フットスイッチ94が接
続される。アプリケータ・ケーブル80の他端にはアプ
リケータ13が接続され、アプリケータ13の先端処置
部14を患者9の治療部位に接触させる。また、高周波
プレート・ケーブル6には高周波患者プレート8が接続
され、高周波患者プレート8は患者9に装着される。
【0092】また、ミキサー79にはセレクト・ボタン
95が設けられており、このセレクト・ボタン95にて
選択されたモードに従った信号処理を経て、ミキサー7
9から2本のフットスイッチ・ケーブル92,93を介
して2つの2線出力高周波発振器71,72に発振のO
N/OFF信号が出力される。
【0093】前記ミキサー79の内部では、前述した第
9実施形態で開示されているミキシング機構が存在する
と共に、そのミキサー79のパネル上に設けられている
セレクト・ボタン95にて選択されたモードに従って、
両用1連フットスイッチ94からのON信号を処理した
上で発振器71,72に送るような回路が内蔵されてい
る。
【0094】セレクト・ボタン95の形態については、
特に限定は無い。第1周波数のみ、第2周波数のみ、両
方の3つのスイッチでも、第1周波数と第2周波数のそ
れぞれのON/OFFの2つのスイッチでも良い。
【0095】次に、この実施形態システムの実際の使用
法を説明する。図14で示すように各部分を接続して準
備をする。アプリケータ13の先端処置部14を患者9
の患部に接触させる。このアプリケータ13の先端処置
部14は2つの周波数の2線出力高周波メスのアクティ
ブ電極の役目を果たす。
【0096】まず、第1周波数の第2線出力高周波電流
を患部に流す時には、セレクト・ボタン95で第1周波
数のみ発振するように選択する。そして、両用1連フッ
トスイッチ94を踏むことにより第1周波数の2線出力
高周波発振器71の発振が開始され、両用1連フットス
イッチ94が踏まれている間、第1周波数の高周波電流
が流れる。
【0097】また、第2周波数の第2線出力高周波電流
を患部に流す時には、セレクト・ボタン95で第2周波
数のみ発振するように選択し、両用1連フットスイッチ
94を踏むことにより第2周波数の2線出力高周波発振
器72の発振が開始される。
【0098】この2つの周波数の高周波を同時に患者9
の患部に作用させるには、セレクト・ボタン95で両方
発振するように選択し、両用1連フットスイッチ94を
踏むことによって可能となる。
【0099】この実施形態によれば、前述した第9実施
形態の効果に加えて、以下の2つの効果が付加される。
その1つは、2つの高周波発振器71,72からの各ケ
ーブルをミキサー79に接続した状態で普段からシステ
ムとして設置しておけば、実際にユーザーが使用する時
にはフットスイッチ94、アプリケータ・ケーブル8
0、高周波プレート・ケーブル6のみをミキサー79へ
接続すれば良い。これによって、機器の配線が非常にす
っきりとすることである。
【0100】もう1つは、セレクト・ボタン95での出
力モード設定機能により、2つの高周波の出力ON/O
FF制御を1連のフットスイッチ94で行うことがで
き、フットスイッチが沢山あることによる紛らわしさを
無くすことができる。
【0101】なお、この実施例ではミキサー79による
高周波発振器の制御機能をON/OFFのみに止めてい
るが、さらにミキサー79に高周波制御つまみや、高周
波電流モード切換ボタン等を設け、それらのつまみ類で
ユーザーは設定を行い、ミキサーから信号ケーブルを介
して高周波発振器の遠隔操作を行うことで、第10実施
形態の効果をさらに大きくでき、また、高周波発振器は
全く表に見せること無くシステムを使うことができる形
態も、この実施形態の延長として考えられる。
【0102】<第11実施形態>図15を参照して第1
1実施形態を説明する。図15はその第11実施形態の
システム図を示す。このシステムでは第1周波数2線出
力高周波発振器71には、第1周波数発振器用フットス
イッチ・ケーブル92と第1周波数中継プレート・ケー
ブル75と、第1周波数中継アクティブ・ケーブル77
が接続されている。それらのケーブルは、ミキサー内蔵
第2周波数2線出力高周波発振器96に接続される。ミ
キサー内蔵第2周波数2線出力高周波発振器96には、
ハンドスイッチ・ケーブル97と高周波プレート・ケー
ブル6とアプリケータ・ケーブル80が接続される。ミ
キサー内蔵第2周波数2線出力高周波発振器96の内部
には、第2周波数の高周波発振器とミキサーがあり、第
1周波数中継アクティブ・ケーブル77にて取り込まれ
た第1周波数の高周波と内部の第2周波数の高周波発振
器で出力される高周波がミキサーでミキシングされ、こ
れがアプリケータ・ケーブル80へ出力される。第1周
波数中継プレート・ケーブル75は、高周波プレート・
ケーブル6に接続される。
【0103】アプリケータ・ケーブル80の他端にはハ
ンドスイッチ付アプリケータ98が接続され、ハンドス
イッチ付アプリケータ98の先端処置部を患者9の治療
部位に接触させる。高周波プレート・ケーブル6には高
周波患者プレート8が接続され、この高周波患者プレー
ト8は患者9に装着される。
【0104】また、ミキサー内蔵第2周波数2線出力高
周波発振器96に接続されたハンドスイッチ・ケーブル
97の他端はハンドスイッチ付アプリケータ98に接続
され、アプリケータ98に設けられたハンドスイッチ9
9に接続される。ハンドスイッチ99によってユーザー
より指示された周波数の高周波のON/OFFの信号が
ハンドスイッチ・ケーブル97を介してミキサー内蔵第
2周波数2線出力高周波発振器96に入力される。
【0105】次に、この実施形態システムの実際の使用
法を説明する。図15で示すように各部分を接続して準
備をする。ハンドスイッチ付アプリケータ98の先端処
置部を患者9の患部に接触させる。このアプリケータ9
8の先端処置部は2つの周波数の2線出力高周波メスの
アクティブ電極の役目を果たす。
【0106】まず、第1周波数の2線出力高周波電流を
患部に流す時には、ハンドスイッチ99の第1周波数用
スイッチの方を押すことにより第1周波数の2線出力高
周波発振器71の発振が開始され、そのスイッチを押し
ている間、第1周波数の高周波電流が流れる。
【0107】また、第2周波数の2線出力高周波電流を
患部に流す時には、ハンドスイッチの第2周波数用スイ
ッチを押すことにより第2周波数の2線出力高周波発振
器96の発振が開始される。そのスイッチを押している
間、第2周波数の高周波電流が流れる。
【0108】この2つの周波数の高周波を同時に患者9
の患部に作用させるには、ハンドスイッチの両方の周波
数用スイッチを同時に押すことによって可能となる。
【0109】この実施形態であると、一方の周波数の2
線出力高周波発振器を持っている人にとっては最も効率
よくシステムを構築できるスタイルとなる。特に、数百
キロHzの2線出力高周波メスは現在いろいろな手術で
標準的に使用されているものであるので、既存の2線出
力高周波発信器を1つの周波数については使用できると
いう利点は現実的には非常に大きい。また、他の周波数
の高周波メスについてはそれほど普及しておらず、これ
はミキサーと一体型であることで、新規購入での無駄が
無い。
【0110】また、ハンドスイッチ99を用いることに
よって使用者が手元のアプリケータ98でON/OFF
の操作ができ、フットスイッチと比較して非常に便利で
ある。当然、フットスイッチを探すことや、間違えて踏
んでしまうこともなくなる。
【0111】ハンドスイッチはこの実施形態の必須条件
では無く、他の実施形態のように各種のタイプのフット
スイッチ等を用いてもよい。また、ハンドスイッチを1
連にして、セレクト・ボタンを設けることもこれら実施
形態の組み合わせ範囲に含まれる。
【0112】<第12実施形態>図16を参照して第1
2実施形態を説明する。図16はその第12実施形態の
システム図を示す。この実施形態のシステムは、前述し
た第9実施形態におけるミキサーの機能をアプリケータ
と患者プレートに分散して設けたものである。
【0113】すなわち、第1周波数2線出力高周波発振
器71と第2周波数2線出力高周波発振器72が設けら
れており、第1周波数2線出力高周波発振器71にはO
N/OFF制御用のフットスイッチ73と中継プレート
・ケーブル75と中継アクティブ・ケーブル77とが接
続される。第2周波数2線出力高周波発振器72にはO
N/OFF制御用のフットスイッチ74と中継アクティ
ブ・ケーブル78と中継プレート・ケーブル76が接続
される。また、前記各中継アクティブ・ケーブル77,
78は2本とも同じミキサー内蔵アプリケータ101に
接続される。また、中継プレート・ケーブル75,76
は2本とも同じ2接続端子付患者プレート102に接続
される。
【0114】しかして、この実施形態では、ミキサー機
能をアプリケータ101とプレート102に分散して設
けたことにより、システムを簡単で小型にすることがで
きる。また、既に持っている2つの発振器を用いること
ができ、従来品を効果的に使用して安価にシステムを構
築することができる。
【0115】<第13実施形態>図17および図18を
参照して第13実施形態を説明する。図17はこの第1
3実施形態のシステムの構成を示し、図18はそのミキ
サーの重要部分を示すものである。
【0116】このシステムでは特に同軸出力高周波発振
器を2台、2線出力高周波発振器を1台設けたものであ
る。つまり、第1周波数同軸出力高周波発振器111
と、第2周波数同軸出力高周波発振器112と、2線出
力高周波発振器113を備えており、それぞれにはフッ
トスイッチ・ケーブル114,115,116が接続さ
れている。また、第1周波数同軸出力高周波発振器11
1には中継同軸ケーブル117が接続され、第2周波数
同軸出力高周波発振器112には中継同軸ケーブル11
8が接続されている。2線出力高周波発振器113には
中継プレート・ケーブル121と中継アクティブ・ケー
ブル122が接続される。
【0117】そして、全てのケーブルはミキサー123
に接続される。ミキサー123にはアプリケータ・ケー
ブル124と高周波プレート・ケーブル125と、両用
1連フットスイッチ126が接続される。アプリケータ
・ケーブル124の他端にはアプリケータ127が接続
される。アプリケータ127の先端処置部128を患者
9の治療部位に接触させる。また、高周波プレート・ケ
ーブル125には高周波患者プレート8が接続され、高
周波患者プレート8は患者9に装着されるようになって
いる。
【0118】また、ミキサー123にはセレクト・ボタ
ン130が設けられており、これによって、フットスイ
ッチ126を踏んだ時にどの周波数の高周波発振器を発
振させるかを選択させる。
【0119】図18で示すように前記ミキサー123の
内部に設けられるミキシング部分は2つの同軸出力高周
波と1つの2線出力高周波を合流させる構成であり、そ
れぞれの同軸出力高周波発振器にコネクタを介してそれ
ぞれ接続する第1周波数発振器側同軸ケーブル131と
第2周波数発振器側同軸ケーブル132は分岐同軸コネ
クタ133に接続されて合流し、同軸出力発振器側ケー
ブル134にまとめられる。この同軸出力発振器側ケー
ブル134には高周波電流カット用フェライトコア13
5が装着されている。同軸出力発振器側ケーブル134
はフランジ付同軸コネクタ136を介してアプリケータ
側ケーブル137に接続される。また、2線出力高周波
発振器2に接続されている中継アクティブ・ケーブル1
22にコネクタを介して接続される2線出力発振器側ケ
ーブル138が同軸コネクタ136の外部導体を介して
電気的に接続されているフランジ139に電気的に接続
される。
【0120】このシステムの実際の使用法についてはこ
れまでの実施形態と同じであり、それから理解されるで
あろう。この実施形態によれば、3つ以上の高周波発振
器を接続して、同一のアプリケータでこの3つ以上の高
周波メスの効果を発揮させることが可能となる。さら
に、今までの実施形態との組み合わせで、同軸出力は1
つで2線出力が2つの3つ以上の発振器の組み合わせ
や、4つ以上の発振器の組み合わせも可能である。ま
た、同軸出力だけの組み合わせなど、全ての組み合わせ
がこの実施形態の延長上にあり、含まれるものとなる。
【0121】患者の適用部位としては、頭頸部、胸部、
腹部、腰部、上下肢等あらゆる外科手術分野への適用が
考えられる。また、気管支、食道、胃、胆管、腸、尿道
等の管腔臓器への経内視鏡的外科手術、子宮、肝臓等実
質臓器への腹腔鏡的手術へも適用できる。
【0122】[付記] (1)各々異なる周波数を発振する2つ以上の高周波発
振器と、これらの高周波発振器に接続され、それらの高
周波発振器の電力を伝送する伝送ケーブルと、この伝送
ケーブルに前記各高周波発振器から与えられる電力を生
体にそれぞれ供給して高周波外科的処置を行うアプリケ
ータと、前記伝送ケーブルが電気的に接続され、2つ以
上の前記高周波発振器からの異なる周波数の複数の電力
の1つ以上を選択してこの電力を前記アプリケータを用
いて生体にそれぞれ供給するための手段とを備えたこと
を特徴とする異周波数高周波処置システム。
【0123】(2)各々異なる周波数を発振する2つ以
上の高周波発振器と、この高周波発振器の電力を伝送す
る伝送ケーブルと、この伝送ケーブルから与えられる電
力を生体に供給するアプリケータとを備え、さらに前記
複数の高周波発振器に接続されている前記伝送ケーブル
が電気的に接続され、前記高周波発振器から複数の周波
数の電力が供給されたとき、これらの電力を同一の前記
アプリケータを通じて生体に同時または選択的に供給さ
せる(合流)手段を具備したことを特徴とする異周波数
高周波ブレンド処置システム。
【0124】(3)同軸出力の高周波発振器と、同軸ケ
ーブルよりなる伝送ケーブルと、生体に同軸出力の高周
波電力を与えるアンテナを有するアプリケータと、2線
出力の高周波発振器と、2線出力の高周波電力を伝送す
るための2本の伝送ケーブルとを備え、2線出力の高周
波電力を伝送する2本の伝送ケーブルのうちの1本は前
記同軸ケーブルよりなる伝送ケーブルの少なくとも一方
の導電線に電気的に接続されていることを特徴とする付
記第1、2項に記載の異周波数高周波ブレンド処置シス
テム。
【0125】(4)異なる周波数の2線出力をそれぞれ
出力する複数の高周波発振器と、前記複数の高周波発振
器の電力を伝送する伝送ケーブルと、生体に高周波電力
を供給するためのアプリケータとを備え、さらに前記複
数の異なる周波数の高周波電力を同一の前記アプリケー
タで生体に供給するために前記複数の高周波発振器に同
一のアプリケータを電気的に接続する伝送ケーブルを設
けたことを特徴とする付記第1、2項に記載の異周波数
高周波ブレンド処置システム。
【0126】(5)同軸出力の高周波発振器と、2線出
力の高周波発振器と、前記2つの高周波発振器の出力を
同一の伝送ケーブルに送り込むミキサーと、生体に高周
波出力を与える同軸ケーブルを前記伝送ケーブルとして
有するアプリケータがあり、前記ミキサーは、前記同軸
出力の高周波発振器の出力を伝送する同軸ケーブルの外
部導体に、2線出力の高周波電力を伝送するための2本
の伝送ケーブルのうちの1本のラインが電気的に接続さ
れており、もう1本のラインは生体に装着するプレート
電源に接続されていることを特徴とする付記第3項に記
載の異周波数高周波ブレンド処置システム(第1,2実
施形態)。
【0127】(6)同軸出力の高周波発振器と、2線出
力の高周波発振器と、前記2つの高周波発振器の出力を
合成するためのミキサーと、生体に高周波出力を与える
同軸ケーブルを伝送ケーブルとして有するアプリケータ
があり、前記ミキサーは、前記同軸出力の高周波発振器
の出力を伝送する同軸ケーブルの内部導体に、2線出力
の高周波電力を伝送するための2本の伝送ケーブルのう
ちの1本のラインが電気的に接続されており、もう1本
のラインは生体に装着するプレート電源に接続されてい
ることを特徴とする付記第3項に記載の異周波数高周波
ブレンド処置システム(第3実施形態)。
【0128】(7)同軸出力の高周波発振器の出力を伝
送する同軸ケーブルと、2線出力の高周波発振器の電力
を伝送する2本のケーブルのうちの1本が電気的に接続
される場所と、同軸出力の高周波発振器との間の同軸ケ
ーブルにフェライトコア等の磁性体が装着されているこ
とを特徴とする付記第5,6項に記載の異周波数高周波
ブレンド処置システム(第1,2,3実施形態)。
【0129】(8)2つの2線出力の高周波発振器と、
前記2つの高周波発振器の出力を合成するためのミキサ
ーと、生体に高周波出力を与えるアプリケータと、患者
に装着するプレート電源があり、ミキサーにて、それぞ
れの高周波発振器の出力のアクティブ側同士とプレート
側同士を別々にそれぞれ電気的に接続していることを特
徴とする付記第4項に記載の異周波数高周波ブレンド処
置システム(第9実施形態)。
【0130】(9)2つの高周波発振器の出力のケーブ
ルが電気的に接続される場所と、高周波発振器の間にバ
ンドパスフィルタまたはアイソレーターが設けられてい
ることを特徴とする付記第8項に記載の異周波数高周波
ブレンド処置システム(第9実施形態)。
【0131】(10)ミキサーに接続される複数の高周
波発振器のON/OFFを制御する遠隔スイッチを接続
するケーブルが、ミキサーに接続されるようになってお
り、ミキサー内で信号処理された上で各発振器にON/
OFF信号として送信されていることを特徴とする付記
第5、6、8項に記載の異周波数高周波ブレンド処置シ
ステム(第4,10実施形態)。
【0132】(11)アプリケータに高周波電力を供給
する複数の高周波発振器のうちの1つにミキサーが内蔵
されていることを特徴とする付記第5、6、8項に記載
の異周波数高周波ブレンド処置システム(第5,6,1
1実施形態)。
【0133】(12)高周波発振器の出力のアクティブ
側同士をアプリケータ内で電気的に接続し、プレート側
同士をプレート電極にて電気的に接続していることを特
徴とする付記第8項に記載の異周波数高周波ブレンド処
置システム(第12実施形態)。
【0134】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、同
一のアプリケータを用いて異なる周波数の複数の高周波
で処置することが可能となる。さらに異なる周波数の高
周波処置の効果を同時に発生させることが可能となる。
例えば切開能力に優れていると言われている電気メス
と、凝固・止血能力に優れていると言われているマイク
ロ波メスの、2つの能力を同時に出力することが可能と
なり、よりスピーディーでかつ安全で出血の少ない新し
い電気メスとしての使用が可能となる。このように複数
の異なる周波数の複数の高周波メスの能力を同時に使用
することが可能となり、今までに無い高い能力を備えた
高周波メスの使用が可能となる。その他にも、数百キロ
Hzで切開/止血を行い、ギガHz帯で患部(癌細胞
等)を凝固・死滅させる等、いろいろな用途のバリエー
ションがあるが、複数の周波数の高周波メスを使用する
ことによる利点が発生する使用法全てがこの考案の対象
となろう。特に同時に複数の周波数を発生させたい使用
法がよりマッチした使用法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のシステム構成の概略的な説明
図。
【図2】同じくその第1実施形態のミキサー部分の側面
図。
【図3】同じくその第1実施形態のアプリケータの先端
部分の断面図。
【図4】第2実施形態のミキサー部分の斜視図。
【図5】第3実施形態のミキサー部分の斜視図。
【図6】第4実施形態のセレクト・ボタンの部分の周面
図。
【図7】第4実施形態のシステム構成の概略的な説明
図。
【図8】第5実施形態のシステム構成の概略的な説明
図。
【図9】第6実施形態のシステム構成の概略的な説明
図。
【図10】第7実施形態のフットスイッチの説明図。
【図11】第8実施形態の発振の組み合わせ状態を示す
タイムチャート。
【図12】第9実施形態のシステム構成の概略的な説明
図。
【図13】同じく第9実施形態のミキサー部分の説明
図。
【図14】第10実施形態のシステム構成の概略的な説
明図。
【図15】第11実施形態のシステム構成の概略的な説
明図。
【図16】第12実施形態のシステム構成の概略的な説
明図。
【図17】第13実施形態のシステム構成の概略的な説
明図。
【図18】同じく第13実施形態のミキサー部分の説明
図。
【符号の説明】
1…同軸出力高周波発振器、2…2線出力高周波発振
器、3…同軸出力高周波用フットスイッチ、4…中継同
軸ケーブル、5…2線出力高周波用フットスイッチ、6
…高周波プレート・ケーブル、7…中継アクティブ・ケ
ーブル、8…高周波患者プレート、9…患者、11…ミ
キサー、12…アプリケータ・ケーブル、13…アプリ
ケータ、15…同軸出力発振器側ケーブル、16…アプ
リケータ側ケーブル、18…フランジ付同軸コネクタ、
21…2線出力発振器側ケーブル、22…高周波電流遮
断用フェライトコア、25…内部導体、26…外部導
体。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各々異なる周波数を発振する2つ以上の高
    周波発振器と、これらの高周波発振器に接続され、その
    高周波発振器の電力を伝送する伝送ケーブルと、この伝
    送ケーブルから与えられる電力を生体にそれぞれ供給し
    て高周波外科的処置を行うアプリケータと、前記伝送ケ
    ーブルに電気的に接続され前記複数の周波数の電力の1
    つ以上を選択してこの電力を前記アプリケータを用いて
    生体にそれぞれ供給する手段とを備えたことを特徴とす
    る異周波数高周波処置システム。
JP19548295A 1995-07-31 1995-07-31 処置システム Expired - Fee Related JP3947577B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19548295A JP3947577B2 (ja) 1995-07-31 1995-07-31 処置システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19548295A JP3947577B2 (ja) 1995-07-31 1995-07-31 処置システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0938102A true JPH0938102A (ja) 1997-02-10
JP3947577B2 JP3947577B2 (ja) 2007-07-25

Family

ID=16341826

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19548295A Expired - Fee Related JP3947577B2 (ja) 1995-07-31 1995-07-31 処置システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3947577B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014507175A (ja) * 2010-12-10 2014-03-27 クレオ・メディカル・リミテッド 高周波およびマイクロ波を伝送するための電気外科手術装置
JP2016538962A (ja) * 2013-12-09 2016-12-15 クレオ・メディカル・リミテッドCreo Medical Limited 生体組織に供給するために無線周波数エネルギーおよびマイクロ波エネルギーを生成するための電気手術装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014507175A (ja) * 2010-12-10 2014-03-27 クレオ・メディカル・リミテッド 高周波およびマイクロ波を伝送するための電気外科手術装置
JP2016538962A (ja) * 2013-12-09 2016-12-15 クレオ・メディカル・リミテッドCreo Medical Limited 生体組織に供給するために無線周波数エネルギーおよびマイクロ波エネルギーを生成するための電気手術装置
US10188455B2 (en) 2013-12-09 2019-01-29 Creo Medical Limited Electrosurgical apparatus for generating radiofrequency energy and microwave energy for delivery into biological tissue
US11717341B2 (en) 2013-12-09 2023-08-08 Creo Medical Limited Electrosurgical apparatus for generating radiofrequency energy and microwave energy for delivery into biological tissue

Also Published As

Publication number Publication date
JP3947577B2 (ja) 2007-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6608477B2 (ja) 合成されたrf/マイクロ波伝送のための電気外科装置
US7156844B2 (en) Electrosurgical pencil with improved controls
RU2709679C2 (ru) Биполярный электрохирургический исполнительный механизм
EP3773288B1 (en) Electrosurgical generator
US8333761B2 (en) Electrosurgical instrument and system
US20030040744A1 (en) Bipolar electrosurgical hook probe for cutting and coagulating tissue
CN105592886A (zh) 双功能等离子体和非电离微波凝结电外科器械以及整合所述双功能等离子体和非电离微波凝结电外科器械的电外科设备
EP2666424A1 (en) Electrosurgical instrument
EP2531132B1 (en) Electrosurgical instrument and system
KR20090023319A (ko) 3-주파수 전기수술 기기
JP2011529761A (ja) 電気手術器具及び電気手術システム
JP2016025947A (ja) 電気外科用システム
AU2011209579B2 (en) Electrosurgical instrument
JP3947577B2 (ja) 処置システム
US8518034B2 (en) Electrosurgical instrument and system
CN1302588A (zh) 微波射频多频率手术治疗仪
US20210236201A1 (en) Single-sided low profile end effector for bipolar pencil
JP3302101B2 (ja) 超音波治療装置
JP2003199762A (ja) 外科手術システム
JP2000000250A (ja) 電気メス装置
JP2604064B2 (ja) 外科手術装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051025

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060822

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061023

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070307

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070316

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070410

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070416

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110420

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees