JPH0937255A - 動きパラメータ検出装置および動きパラメータ検出方法、並びに画像符号化装置 - Google Patents

動きパラメータ検出装置および動きパラメータ検出方法、並びに画像符号化装置

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JPH0937255A
JPH0937255A JP18242695A JP18242695A JPH0937255A JP H0937255 A JPH0937255 A JP H0937255A JP 18242695 A JP18242695 A JP 18242695A JP 18242695 A JP18242695 A JP 18242695A JP H0937255 A JPH0937255 A JP H0937255A
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chain
points
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motion
point
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JP18242695A
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Atsushi Murayama
淳 村山
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正確な動きパラメータを、少ない計算量で算
出する。 【解決手段】 信頼点計算回路41では、画像上のチェ
ーンを構成する点から、所定の2点が選択され、その2
点それぞれの動きベクトルが検出される。動きパラメー
タ計算回路42では、2点の座標それぞれを(x1,y1)ま
たは(x2,y2)、それぞれの動きベクトルを(Vx1,Vy1)また
は(Vx2,Vy2)とするとき、チェーンの平行移動量、拡大
縮小率、または回転量を表す動きパラメータ(Vx,Vy),S,
Rそれぞれが、式(Vx,Vy)=((Vx1+Vx2)/2,(Vy1+Vx2)/2),
S=((1-F)2+G2)1/2,R=arctan(G/(1-F))にしたがって算
出される。但し、F=(AC+BD)/E,G=(AD-BC)/Eで、A=Vx1-
Vx2,B=Vy1-Vx2,C=x2-x1,D=y2-y1,E=C2+D2

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動きパラメータ検
出装置および動きパラメータ検出方法、並びに画像符号
化装置に関する。特に、例えば、画像の特徴点を結ぶチ
ェーンなどのような連続点の動きを表す動きパラメータ
を正確に検出することができるようにした動きパラメー
タ検出装置および動きパラメータ検出方法、並びに画像
符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、画像を、限られた伝送帯域下
で伝送する装置や、限られた蓄積容量を持つ記録媒体
(メディア)への記録を行う装置などにおいては、画像
データをより少ない符号語で効率的に圧縮するための高
能率符号化方式が採用されている。画像の高能率符号化
方式としては、例えば入力画像をDCT(離散コサイン
変換)によって直交変換し、各周波数帯域ごとに、人間
の視覚特性にしたがった適応量子化を行う方式や、ウエ
ーブレット基底(ウエーブレット変換)により画像をサ
ブバンドに分割し、それぞれのバンドごとに重み付けを
して符号化する方式などが知られている。これらの符号
化方式によれば、視覚的に歪みが目立ちにくく、また、
高圧縮率を実現することができる。
【0003】しかしながら、これらの符号化方式におい
ては、さらに圧縮率を向上させようとすると、いわゆる
ブロック歪みなどの、視覚上好ましくない影響が顕著に
なる。
【0004】そこで、高圧縮率下でも視覚上有害な歪み
が生じない符号化方式として、例えば画像の構造の特徴
的な点(特徴点)(例えば、物体の輪郭を構成する点
(画素)など)を抽出し、その特徴点における画像デー
タを効率的に符号化する、画像の特徴点検出による構造
抽出符号化方式がなどが知られている。
【0005】図37は、構造抽出符号化方式により画像
を圧縮符号化する、従来の画像符号化装置の一例の構成
を示している。画像データは、量子化器11および2次
元変化点検出回路10に入力される。量子化器11で
は、画像データが量子化され、これにより量子化係数と
される。この量子化係数は、チェーン(チェイン)符号
化回路12に供給される。また、2次元変化点検出回路
10では、入力された画像データが特徴点かどうかが検
出され、入力された画像データが、特徴点である場合に
は、例えば値が1の特徴点データが、特徴点でない場合
には、例えば値が0の特徴点データが、チェーン符号化
回路12にそれぞれ出力される。
【0006】そして、量子化器11における量子化処理
と、2次元変化点検出回路10における特徴点の検出処
理とが、1フレームの画像データについて終了すると、
チェーン符号化回路12において、特徴点データが1の
点(画素)についての位置情報(特徴点の位置(座
標))がチェーン符号化され、さらに特徴点の量子化係
数(特徴点として検出された画素における画像データの
量子化係数)と多重化されて、チェーン符号化データと
される。このチェーン符号化データは、バッファ(バッ
ファメモリ)17に供給されて、一旦記憶された後、図
示せぬ記録媒体に記録され、あるいは伝送路に出力され
る。なお、チェーン符号化データは、バッファ17に一
旦記憶されることで、そのデータ量の平滑化がなされ、
これにより、記録媒体または伝送路には、ほぼ一定のデ
ータレートで、チェーン符号化データが出力される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した画
像符号化装置は、静止画を、その符号化の対象とするた
め、この画像符号化装置により、動画像を符号化した場
合、時間方向の冗長成分を取り除くための、例えば動き
補償処理およびDCT処理などを含む変換符号化方式に
比較して、圧縮率が悪い。そこで、動画像を対象として
チェーン符号化を行った場合に、その圧縮率を向上させ
る方法として、例えば、複数フレーム間にわたって、同
一の輪郭を構成するチェーンどうしを対応付けるととも
に、チェーンの動きを表す動きパラメータ(動きベクト
ル)を検出し、対応づけたチェーンのうちのいずれかの
チェーン符号化データと、検出した動きパラメータとを
多重化して出力するものを、本件出願人は先に提案して
いる。
【0008】ここで、図38は、そのような画像符号化
装置、あるいは物体の輪郭の動きを追跡するモーション
トラッキング装置などで採用されている動きパラメータ
検出装置(動きベクトル検出装置)の構成例を示してい
る。チェーン座標生成回路311は、チェーン符号化回
路12より出力されるチェーン符号化データに含まれる
チェーンの方向成分(後述する)に基づいて、そのチェ
ーン符号化データに対応するチェーンを検出し、さらに
そのチェーンを構成する各特徴点の座標を求める。そし
て、チェーン座標生成回路311は、求めた座標を、現
フレーム座標として、差分計算回路314に順次出力す
る。
【0009】また、チェーン座標生成回路311は、画
像の動きを表す動きパラメータとしての、例えばアフィ
ンパラメータ(Affine Parameters)の各係数を一定範
囲で変化させながら、そのアフィンパラメータを用い
て、現フレーム座標の座標変換を行い、その結果得られ
る座標を、後フレーム座標として、差分計算回路314
に出力するとともに、そのとき用いたアフィンパラメー
タを、動きパラメータとして、セレクタ315に出力す
る。
【0010】即ち、アフィンパラメータの係数を、a,
b,c,d,e,fとするとともに、現フレーム座標ま
たは後フレーム座標を、それぞれ(x,y)または
(x’,y’)とするとき、チェーン座標生成回路31
1は、次式にしたがい、例えば係数a、b,d,eそれ
ぞれを−2乃至2の範囲で、係数cまたはfそれぞれを
−8乃至8の範囲で、適当なステップで変化させて、後
フレーム座標(x’,y’)を算出する。 x’=ax+by+c y’=dx+ey+f
【0011】ここで、上式は、一般には、図39に示す
ように表される。
【0012】従って、チェーン座標生成回路311から
差分計算回路314に対しては、1つの現フレーム座標
に対し、その現フレーム座標を、複数のアフィンパラメ
ータで変換した後フレーム座標、即ち複数の後フレーム
座標が出力され、また、チェーン座標生成回路311か
らセレクタ315に対しては、その複数のアフィンパラ
メータが出力される。
【0013】一方、現フレームバッファ312には、い
ま、動きパラメータの検出をしようとしているチェーン
が存在するフレームの画像データが供給されるようにな
されており、そこでは、その画像データ(以下、適宜、
現フレームデータという)が記憶される。また、後フレ
ームバッファ313には、現フレームデータの次のフレ
ーム(後フレーム)の画像データが供給されるようにな
されており、そこでは、その画像データ(以下、適宜、
後フレームデータという)が記憶される。
【0014】差分計算回路314は、現フレームバッフ
ァ312または後フレームバッファ313それぞれに現
フレームデータまたは後フレームデータが記憶された
後、チェーン座標生成回路311から、現フレーム座標
および後フレーム座標を受信すると、その現フレーム座
標または後フレーム座標をそれぞれ中心とする所定の範
囲のブロックを対象に、ブロックマッチングを行う。
【0015】即ち、差分計算回路314は、チェーン座
標生成回路311から受信した現フレーム座標または後
フレーム座標をアドレスとして、それぞれ現フレームバ
ッファ312または後フレームバッファ313に出力
し、これにより、現フレームバッファ312または後フ
レームバッファ313から、現フレーム座標または後フ
レーム座標に対応する画素を中心とするQ×Q(横×
縦)画素の範囲の現フレームデータまたは後フレームデ
ータ(画素値)を、それぞれ読み出す。
【0016】そして、差分計算回路314は、現フレー
ム座標に対応する画素を中心とするQ×Q画素の範囲の
現フレームデータそれぞれと、後フレーム座標に対応す
る画素を中心とするQ×Q画素の範囲の後フレームデー
タそれぞれとの差分を求め(以下、適宜、この差分値
を、予測誤差という)、さらにその予測誤差の、例えば
絶対値和を算出する。
【0017】差分計算回路314では、以上のような予
測誤差の絶対値和が、1つの現フレーム座標に対して得
られる複数の後フレーム座標それぞれについて求めら
れ、セレクタ315に出力される。
【0018】セレクタ315は、チェーン座標生成回路
311が、あるチェーンに対する処理を開始する前に、
最小誤差レジスタ316に、例えば−1をセットするこ
とで、最小誤差レジスタ316を初期化する。そして、
セレクタ315は、差分計算回路314から、予測誤差
の絶対値和を受信すると、それと、最小誤差レジスタ3
16の記憶値とを比較し、予測誤差の絶対値和が最小誤
差レジスタ316の記憶値より小さいか、または最初誤
差レジスタ316の記憶値が−1の場合、差分計算回路
314からの予測誤差の絶対値和を、最小誤差レジスタ
316に新たにセットする。さらに、セレクタ315
は、チェーン座標生成回路311から供給されたアフィ
ンパラメータのうち、最小誤差レジスタ316にセット
した予測誤差の絶対値和を得るのに用いたものを、動き
パラメータレジスタ317に記憶させる。
【0019】そして、チェーン座標生成回路311が、
ある1つのチェーンに対する処理を終了すると、動きパ
ラメータ出力回路318は、そのとき動きパラメータレ
ジスタ317に記憶されているアフィンパラメータを読
み出し、これを動きパラメータとして出力する。
【0020】以上のように、図38に示した動きパラメ
ータ検出装置では、座標を、種々の値のアフィンパラメ
ータによって変換し、変換前の座標を中心とするQ×Q
の範囲の現フレームデータと、変換後の座標を中心とす
るQ×Qの範囲の後フレームデータとの差分の絶対値
和、即ち予測誤差の絶対値和を、チェーンを構成するす
べての特徴点の座標について求め、その予測誤差の絶対
値和を最小にするアフィンパラメータを、動きパラメー
タとして検出するようになされていた。
【0021】このため、誤った動きパラメータが検出さ
れる課題があった。
【0022】即ち、例えば、図40(A)に示すよう
に、現フレームに、直線状のチェーンCHAが存在する
場合において、図40(B)に示すように、後フレーム
(現フレームの次のフレーム)で、そのチェーンがまっ
たく動いていない状態になっているときには、図40
(C)に示すように、チェーンCHAが、そのチェーン
CHAに沿って平行移動された状態を表す動きパラメー
タが検出されたり、あるいは図40(D)に示すよう
に、チェーンCHAが縮小された状態を表す動きパラメ
ータが検出されることがあった。
【0023】また、例えば、図41(A)に示すよう
に、現フレームに、V字型のチェーンCHBが存在する
場合において、図41(B)に示すように、後フレーム
で、そのチェーンが、その頂点の位置が移動することな
く、拡大された状態になっているときには、図41
(C)に示すように、チェーンCHBが平行移動された
状態を表す動きパラメータが検出されることがあった。
【0024】さらに、図38の動きベクトル検出装置に
よれば、上述したような6つの係数a乃至fを有するア
フィンパラメータを用いて動きパラメータの検出が行わ
れるため、物体の平行移動、拡大縮小、および回転など
の動きを表す動きパラメータを得ることができる。しか
しながら、この場合、係数a乃至fの6つもの係数それ
ぞれを、上述したような範囲で変更して予測誤差を算出
することとなるので、膨大な計算量が必要となり、この
ため、実時間処理を行うには、高速処理可能なハードウ
エアを用いなければならず、装置が高コスト化する課題
があった。
【0025】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、正確な動きパラメータを、迅速に検出す
ることができるようにするものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の動きパラメータ
検出装置は、連続点のうちの1以上の点を選択する選択
手段と、選択手段により選択された1以上の点それぞれ
についての動きベクトルを検出する動きベクトル検出手
段と、動きベクトル検出手段により検出された動きベク
トルに基づいて、連続点の動きパラメータを算出する動
きパラメータ算出手段とを備えることを特徴とする。
【0027】この動きパラメータ検出装置においては、
選択手段には、連続点のうちの2点を選択させ、動きパ
ラメータ算出手段には、2点それぞれについての動きベ
クトルに基づいて、連続点の平行移動量、拡大縮小率、
または回転量を表す動きパラメータを算出させることが
できる。また、選択手段には、連続点それぞれの信頼性
を表す信頼度を算出させ、その信頼度に基づいて、2点
を選択させることができる。さらに、選択手段には、連
続点それぞれの信頼度を、その点を中心とする所定の範
囲のブロックを用いてブロックマッチングを行わせ、そ
のときに得られる予測誤差に基づいて算出させることが
できる。さらに、選択手段には、連続点それぞれの信頼
度を、その点を頂点として、連続点がつくる角度に基づ
いて算出させることができる。また、選択手段には、連
続点のうち、所定の条件を満たすものであって、信頼度
の最も高い点と、その次に高い点を選択させることがで
きる。さらに、選択手段には、連続点の中に、所定の条
件を満たすものが2点以上存在しないとき、連続点の始
点および終点を選択させることができる。また、選択手
段には、連続点のうち、その始点および終点を選択させ
ることができる。
【0028】動きパラメータ算出手段には、動きベクト
ル検出手段により検出された動きベクトルの平均値を、
連続点の平行移動量を表す動きパラメータとして算出さ
せることができる。また、この場合、選択手段には、連
続点それぞれの信頼性を表す信頼度を算出させ、その信
頼度に基づいて、連続点のうちの1以上の点を選択させ
ることができる。
【0029】本発明の動きパラメータ検出方法は、連続
点のうちの1以上の点を選択し、その1以上の点それぞ
れについての動きベクトルを検出し、その動きベクトル
に基づいて、連続点の動きパラメータを算出することを
特徴とする。
【0030】本発明の画像符号化装置は、特徴点を結ぶ
チェーンの動きを表すパラメータである動きパラメータ
を検出する動きパラメータ検出手段が、チェーンを構成
する特徴点のうちの1以上の点を選択する選択手段と、
選択手段により選択された1以上の点それぞれについて
の動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、動
きベクトル検出手段により検出された動きベクトルに基
づいて、チェーンの動きパラメータを算出する動きパラ
メータ算出手段とを備えることを特徴とする。
【0031】本発明の動きパラメータ検出装置において
は、選択手段は、連続点のうちの1以上の点を選択し、
動きベクトル検出手段は、選択手段により選択された1
以上の点それぞれについての動きベクトルを検出するよ
うになされている。動きパラメータ算出手段は、動きベ
クトル検出手段により検出された動きベクトルに基づい
て、連続点の動きパラメータを算出するようになされて
いる。
【0032】本発明の動きパラメータ検出方法において
は、連続点のうちの1以上の点を選択し、その1以上の
点それぞれについての動きベクトルを検出し、その動き
ベクトルに基づいて、連続点の動きパラメータを算出す
るようになされている。
【0033】本発明の画像符号化装置においては、選択
手段は、チェーンを構成する特徴点のうちの1以上の点
を選択し、動きベクトル検出手段は、選択手段により選
択された1以上の点それぞれについての動きベクトルを
検出するようになされている。動きパラメータ算出手段
は、動きベクトル検出手段により検出された動きベクト
ルに基づいて、チェーンの動きパラメータを算出するよ
うになされている。
【0034】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を説明す
るが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各手段
と以下の実施例との対応関係を明らかにするために、各
手段の後の括弧内に、対応する実施例(但し、一例)を
付加して、本発明の特徴を記述すると、次のようにな
る。
【0035】即ち、請求項1に記載の動きパラメータ検
出装置は、画像中の連続点の動きを表すパラメータであ
る動きパラメータを検出する動きパラメータ検出装置で
あって、連続点のうちの1以上の点を選択する選択手段
(例えば、図29に示す信頼点計算回路41など)と、
選択手段により選択された1以上の点それぞれについて
の動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段(例え
ば、図29に示す信頼点計算回路41など)と、動きベ
クトル検出手段により検出された動きベクトルに基づい
て、連続点の動きパラメータを算出する動きパラメータ
算出手段(例えば、図29に示す動きパラメータ計算回
路42など)とを備えることを特徴とする。
【0036】請求項12に記載の画像符号化装置は、動
画像の特徴点に関する情報を符号化し、符号化データを
出力する特徴点符号化手段(例えば、図1に示すチェー
ン符号化回路12など)と、特徴点を結ぶチェーンの動
きを表すパラメータである動きパラメータを検出する動
きパラメータ検出手段(例えば、図17に示す動きパラ
メータ算出回路125など)と、特徴点符号化手段より
出力された符号化データと、動きパラメータ検出手段に
より検出された動きパラメータとを多重化する多重化手
段(例えば、図1に示すセレクト多重化回路16など)
とを有する画像符号化装置であって、動きパラメータ検
出手段が、チェーンを構成する特徴点のうちの1以上の
点を選択する選択手段(例えば、図29に示す信頼点計
算回路41など)と、選択手段により選択された1以上
の点それぞれについての動きベクトルを検出する動きベ
クトル検出手段(例えば、図29に示す信頼点計算回路
41など)と、動きベクトル検出手段により検出された
動きベクトルに基づいて、チェーンの動きパラメータを
算出する動きパラメータ算出手段(例えば、図29に示
す動きパラメータ計算回路42など)とを備えることを
特徴とする。
【0037】なお、勿論この記載は、各手段を上記した
ものに限定することを意味するものではない。
【0038】図1は、本発明を適用した画像符号化装置
の第1実施例の構成を示すブロック図である。なお、図
中、図37における場合と対応する部分については、同
一の符号を付してある。
【0039】この画像符号化装置は、動画像を、構造抽
出符号化方式により圧縮符号化するようになされてい
る。即ち、例えば動画の画像信号をディジタル化した入
力画像データは、図37で説明したように、2次元変化
点検出回路10または量子化器11をそれぞれ介して、
チェーン符号化回路12に供給されることで、チェーン
符号化データとされる。このチェーン符号化データは、
セレクタ13に供給される。セレクタ13は、チェーン
符号化データを、フレーム単位で、RAM(Chain Code
RAM)141乃至14Nに記憶させる。
【0040】即ち、後段のチェーン置換回路15および
セレクト多重化回路16は、Nフレーム単位(例えば、
15フレーム単位など)で処理を行うようになされてお
り、RAM141には、そのNフレーム単位のチェーン
符号化データのうちの先頭フレーム(第1フレーム)の
ものが記憶され、また、RAM142には、第2フレー
ムのチェーン符号化データが記憶され、以下、同様にし
て、RAM14nには、第nフレームのチェーン符号化
データが記憶される(但し、n=1,2,・・・,
N)。
【0041】ここで、セレクタ13は、チェーン符号化
データを、RAM14に記憶させるとき、各チェーン符
号化データごとに(各チェーンごとに)、ユニークな番
号としてのチェーン番号を付加するようになされてい
る。図1の画像符号化装置では、チェーン(チェーン符
号化データ)を扱うにあたって、このチェーン番号が、
各チェーンを識別するのに用いられる。なお、チェーン
番号は、各フレームに存在するチェーンについてユニー
クなものとなっていれば良いが、チェーン置換回路15
の処理単位であるNフレームに存在するすべてのチェー
ンについてユニークなものとなるようにしても良い。
【0042】一方、この画像符号化装置においては、画
像データが、セレクタ19にも供給されるようになされ
ている。セレクタ19は、画像データを、フレーム単位
で、RAM201乃至20Nに記憶させる。即ち、これに
より、RAM20nには、RAM14nにおける場合と同
様に、第nフレームの画像データが記憶される。
【0043】RAM141乃至14Nに、Nフレーム分の
チェーン符号化データが記憶されるとともに、RAM2
1乃至20Nに、Nフレーム分の画像データが記憶され
ると、チェーン置換回路15では、RAM14nに記憶
されたチェーン符号化データが必要に応じて読み出され
る。そして、第1フレームに存在する、あるチェーン
(従って、RAM141に記憶された、あるチェーン)
についての、後フレームへの動きパラメータ(後フレー
ムに対する動きパラメータ)が検出される。なお、チェ
ーン置換回路15では、RAM20に記憶された画像デ
ータに基づいて、動きパラメータの検出が行われるよう
になされている。
【0044】さらに、そのチェーンが、検出された動き
パラメータにしたがって移動(平行移動だけでなく、例
えば回転や、拡大縮小などを含む(従って、正確には、
変換というべきもの))され、その移動後のチェーン
(以下、適宜、移動チェーンという)の、後フレームに
おける視覚的な重要性を表す重要度(Visual Significa
nt)が算出される。
【0045】そして、チェーン置換回路15は、重要度
が所定の閾値T以上であるとき、後フレームに存在する
チェーンのうち、移動チェーンの周囲にあるものを、そ
の移動チェーンに置き換え、置き換え後のチェーンを用
い、そのさらに後フレームを対象にして同様の処理を行
うことを、重要度が閾値T以上とならなくなるまで、ま
たは第Nフレームついてまで行う。その後、チェーン置
換回路15は、最初に用いた第1フレームのチェーンの
チェーン番号、第1フレームからチェーンの置き換えを
行った最後のフレームまでの間の後フレームへの動きパ
ラメータ、その動きパラメータの数(第1フレームから
チェーンの置き換えを行った最後のフレームまでのフレ
ーム数)を、セレクト多重化回路16に出力する。
【0046】セレクト多重化回路16は、チェーン置換
回路15からのチェーン番号に対応するチェーンについ
てのチェーン符号化データを、RAM141から読み出
し、そのチェーン符号化データ、並びにチェーン置換回
路15からの動きパラメータおよびその数を多重化する
ことで、多重化チェーン符号化データとして出力する。
この多重化チェーン符号化データは、バッファ17を介
して、伝送路に出力される。あるいは、例えば磁気テー
プや、光ディスク、光磁気ディスクなどの記録媒体18
に供給されて記録される。
【0047】図2は、図1のチェーン符号化回路12の
構成例を示している。量子化器11からの量子化係数
は、係数フレームバッファ21に供給されて記憶され
る。なお、係数フレームバッファ21では、画像上の点
(i,j)における画像データの量子化係数Qijが、例
えば図3に示すように、上位アドレスまたは下位アドレ
スが、それぞれiまたはjで表されるアドレスに記憶さ
れるようになされている(但し、iまたはjそれぞれ
は、例えば画像を構成する画素(点)の水平方向(x軸
方向)または水平方向(y軸方向)の座標を表す)。
【0048】また、2次元変化点検出回路10からの特
徴点データは、マスクフレームバッファ22に供給され
て記憶される。なお、マスクフレームバッファ22にお
いても、上述の係数フレームバッファ21における場合
と同様にして、特徴点データが記憶される。
【0049】係数フレームバッファ21またはマスクフ
レームバッファ22に、1フレーム分の量子化係数また
は特徴点データが、それぞれ記憶されると、方向探索器
23において、図4に示すフローチャートにしたがった
処理が行われる。
【0050】即ち、まず最初に、ステップS1におい
て、状態レジスタ24,X座標レジスタ25、およびY
座標レジスタ26が、0に初期化され、ステップS2に
進み、状態レジスタ24の記憶値が0であるか否かが判
定される。ステップS2において、状態レジスタ24の
記憶値が0であると判定された場合、ステップS3に進
み、未処理の座標があるかどうかが判定される。即ち、
方向探索器23は、後述するステップS4において、X
座標レジスタ25またはY座標レジスタ26それぞれ
に、1フレームの画像を構成する画素のxまたはy座標
を、例えばいわゆるラインスキャン順(左から右、そし
て上から下方向)にセットするようになされており、ス
テップS3では、X座標レジスタ25またはY座標レジ
スタ26それぞれに、画像をラインスキャン順に見た場
合に、最後に位置する画素のxまたはy座標がセットさ
れているかどうかが判定される(例えば、1フレームの
画像が640×400画素でなる場合は、X座標レジス
タ25またはY座標レジスタ26それぞれに、640
(639)または400(399)がセットされている
かどうかが判定される)。
【0051】ステップS3において、未処理の座標があ
ると判定された場合、ステップS4に進み、画像をライ
ンスキャン順に見て最初に現れる未処理の座標(x,y
座標)が、X座標レジスタ25,Y座標レジスタ26に
セットされる。従って、係数フレームバッファ21また
はマスクフレームバッファ22に、1フレーム分の量子
化係数または特徴点データがそれぞれ記憶された直後
は、X座標レジスタ25およびY座標レジスタ26に
は、いずれも0がセットされる。
【0052】ここで、チェーン符号化回路12では、X
座標レジスタ25およびY座標レジスタ26の記憶値に
対応する座標の画素が、最初に処理の対象となるが、こ
のように処理の対象となる(なっている)画素を、以
下、適宜、注目画素という。
【0053】その後、ステップS5に進み、注目画素に
対応する特徴点データが、マスクフレームバッファ22
から読み出され(注目画素のx座標またはy座標をそれ
ぞれ上位アドレスまたは下位アドレスとするアドレスか
ら、特徴点データが読み出され)、それが1であるかど
うかが判定される。ステップS5において、特徴点デー
タが1でないと判定された場合(0であると判定された
場合)、即ち、注目画素が特徴点ではない場合、ステッ
プS2に戻る。また、ステップS5において、特徴点デ
ータが1であると判定された場合、即ち、注目画素が特
徴点である場合、ステップS6に進み、探索X座標レジ
スタ27または探索Y座標レジスタ28に、X座標レジ
スタ25またはY座標レジスタ26に記憶されている値
がセットされる。さらに、ステップS6では、3ビット
カウンタ29が0に初期化される。なお、3ビットカウ
ンタ29は、3ビットで表すことのできる数、即ち、例
えば0乃至7(23−1)をカウントすることができる
ようになされている。
【0054】そして、方向探索器23では、ステップS
7において、値が1(Hレベル)の有効データ選択信号
が出力される。なお、有効データ選択信号は、通常は、
0(Lレベル)とされている。また、有効データ選択信
号は、ラッチ回路34、セレクタ36、およびマルチプ
レクサ37に供給されるようになされている。さらに、
有効データ選択信号は、0から1にされた後、1クロッ
ク分の時間が経過すると、再び0にされるようになされ
ている。
【0055】さらに、ステップS7では、探索X座標レ
ジスタ27および探索Y座標レジスタ28に記憶されて
いる座標が読み出され、開始点座標として、セレクタ3
6に出力される。また、ステップS7では、状態レジス
タ24に1がセットされるとともに、マスクフレームバ
ッファ22に記憶されている、注目画素に対応する、値
が1の特徴点データが0に書き換えられて、ステップS
2に戻る。
【0056】ここで、セレクタ36には、方向探索器2
3から有効データ選択信号および開始点座標が供給され
る他、状態レジスタ24の記憶値、ROM(Direction
ROM)33の出力、および方向変化信号発生器35の出
力が供給されるようになされている。そして、セレクタ
36は、値が1の有効データ選択信号を受信すると、状
態レジスタ24の記憶値を参照し、それが0である場合
には、方向探索器23からの開始点座標、ROM33の
出力、または方向変化信号発生器35の出力のうちの方
向探索器23からの開始点座標を選択して、マルチプレ
クサ37に出力するようになされている。
【0057】また、マルチプレクサ37は、値が1の有
効データ選択信号を受信すると、注目画素の量子化係数
を、係数フレームバッファ21から読み出し、セレクタ
36の出力と多重化して出力するようになされている。
【0058】従って、ステップS7において、状態レジ
スタ24の記憶値が0の場合において、有効データ選択
信号が1となったとき(注目画素が特徴点であるとき)
には、チェーン符号化回路12(マルチプレクサ37)
からは、特徴点となっている注目画素の座標(開始点座
標)と、その特徴点における量子化係数とを多重化した
チェーン符号化データが出力される。
【0059】なお、状態レジスタ24の記憶値が0の場
合(以下、適宜、状態0の場合という)において、有効
データ選択信号が1となったときというのは、チェーン
を構成する特徴点であって、その始点となるものが見つ
かったときである。そして、この場合、上述したよう
に、ステップS7において、状態レジスタ24の記憶値
は1とされる。
【0060】一方、ステップS2において、状態レジス
タ24の記憶値が0でないと判定された場合、ステップ
S8に進み、その記憶値が1であるかどうかが判定され
る。ステップS8において、状態レジスタ24の記憶値
が1であると判定された場合、図5のステップS11に
進み、アドレス発生器32が発生しているアドレスに記
憶されている特徴点データが、マスクフレームバッファ
22から読み出される。
【0061】ここで、アドレス発生器32は、加算器3
8または39よりそれぞれ出力される値を、上位アドレ
スまたは下位アドレスとするアドレスを出力するように
なされている。加算器38には、探索X座標レジスタ2
7に記憶されているX座標とROM(Search X-ROM)3
0の出力値とが供給されるようになされており、そこで
は両者が加算されて出力されるようになされている。ま
た、加算器39には、探索Y座標レジスタ28に記憶さ
れているY座標とROM(Search Y-ROM)31の出力値
とが供給されるようになされており、そこでは、加算器
38における場合と同様に、やはり両者が加算されて出
力されるようになされている。
【0062】ROM30および31は、3ビットのアド
レス空間を有し、そこには、図6に示すような値が記憶
されている。そして、ROM30および31は、3ビッ
トカウンタ29の出力値をアドレスとし、そのアドレス
に記憶されている記憶値を出力するようになされてい
る。
【0063】従って、加算器38および39の出力を、
(加算器38の出力,加算器39の出力)というように
表すとともに、探索X座標レジスタ27または探索Y座
標レジスタ28に記憶されている値を、それぞれxまた
はyと表すとすると、3ビットカウンタ29の出力値が
0乃至7であるとき、加算器38および39の出力は、
それぞれ(x−1,y−1),(x−1,y),(x−
1,y+1),(x,y−1),(x,y+1),(x
+1,y−1),(x+1,y),(x+1,y+1)
となる。
【0064】よって、3ビットカウンタ29の出力値が
0乃至7に変化することで、アドレス発生器32は、図
7に示すように、探索X座標レジスタ27および探索Y
座標レジスタ28の記憶値で表される座標の画素(図
中、斜線を付してある部分)に隣接する8個の画素P0
乃至P7の座標に対応するアドレスを出力することにな
る。
【0065】以上から、ステップS11では、探索X座
標レジスタ27および探索Y座標レジスタ28の記憶値
で表される座標の画素に隣接する画素(3ビットカウン
タ29が出力するカウント値に対応する画素)P0乃至
P7のいずれかにおける特徴点データが、マスクフレー
ムバッファ22から読み出されることになる。ここで、
後述する処理は、探索X座標レジスタ27および探索Y
座標レジスタ28の記憶値で表される座標の画素を元
に、それに隣接する画素を、いわば探索して(順次、注
目画素にして)行われるので、探索X座標レジスタ27
および探索Y座標レジスタ28の記憶値で表される座標
の画素を、以下、適宜、探索中心画素という。
【0066】特徴点データが読み出されると、ステップ
S12に進み、その値が1であるか否かが判定される。
ステップS12において、特徴点データが1でないと判
定された場合、即ち、注目画素が特徴点でない場合、ス
テップS13に進み、3ビットカウンタ29のカウント
値(出力値)が7であるかどうかが判定される。ステッ
プS13において、3ビットカウンタ29のカウント値
が7でないと判定された場合、即ち、探索中心画素に隣
接する画素すべてについて処理を行っていない場合、ス
テップS14に進み、3ビットカウンタ29のカウント
値が1だけインクリメントされ、図4のステップS2に
戻る。なお、この場合、状態レジスタ24の記憶値は1
のままであるから、ステップS2およびステップS8を
介して、再度ステップS11以下の処理が行われること
になる。
【0067】また、ステップS13において、3ビット
カウンタ29のカウント値が7であると判定された場
合、即ち、探索中心画素に隣接する画素すべてについて
処理を行い、その結果、探索中心画素に隣接する画素に
特徴点がないことが判明した場合、ステップS15に進
み、状態レジスタ24に0がセットされ、ステップS2
に戻る。
【0068】一方、ステップS12において、特徴点デ
ータが1であると判定された場合、即ち、注目画素が特
徴点である場合、ステップS16に進み、その注目画素
が、新たに探索中心画素とされる。即ち、探索X座標レ
ジスタ27または探索Y座標レジスタ28の記憶値が、
それぞれ注目画素のxまたはy座標に更新される。その
後、ステップS17に進み、有効データ選択信号が1に
され、状態レジスタ24の記憶値が2にされる。さら
に、ステップS17では、3ビットカウンタ29が0に
初期化されるとともに、マスクフレームバッファ22に
記憶されている、注目画素に対応する、値が1の特徴点
データが0に書き換えられて、ステップS2に戻る。
【0069】ここで、セレクタ36は、値が1の有効デ
ータ選択信号を受信すると、状態レジスタ24の記憶値
を参照し、それが1である場合には、方向探索器23か
らの開始点座標、ROM33の出力、または方向変化信
号発生器35の出力のうちのROM33の出力を選択し
て、マルチプレクサ37に出力するようになされてい
る。
【0070】ROM33は、上述したROM30および
31と同様に、3ビットのアドレス空間を有し、そこに
は、図8に示すような値が記憶されている。そして、R
OM33は、やはり、ROM30および31と同様に、
3ビットカウンタ29の出力値をアドレスとし、そのア
ドレスに記憶されている記憶値(以下、適宜、この記憶
値を、方向データという)を出力するようになされてい
る。
【0071】従って、3ビットカウンタ29の出力値が
0乃至7であるとき、ROM33からは、方向データC
0乃至C7がそれぞれ出力される。この方向データC0
乃至C7は、探索中心画素を中心とする左上、左、左
下、上、下、右上、右、または右下方向を表すようにな
されている。即ち、方向データC0乃至C7は、例えば
図9に示すように、探索中心画素に対し、それに隣接す
る画素P0乃至P7が位置する方向をそれぞれ表す。
【0072】よって、ROM33からは、探索中心画素
に対する注目画素の方向を表す方向データが出力される
ことになる。なお、方向データは、セレクタ36の他、
ラッチ回路34および方向変化信号発生器35にも供給
されるようになされている。
【0073】以上から、ステップS17において、状態
レジスタ24の記憶値が1の場合において、有効データ
選択信号が1となったとき(注目画素が特徴点であると
き)には、チェーン符号化回路12(マルチプレクサ3
7)からは、探索中心画素(開始点座標に位置する画
素)に隣接する注目画素であって特徴点となっているも
のが位置する方向を表す方向データと、その注目画素に
おける量子化係数とを多重化したチェーン符号化データ
が出力される。
【0074】なお、状態レジスタ24の記憶値が1の場
合(以下、適宜、状態1の場合という)において、有効
データ選択信号が1となったときというのは、チェーン
を構成する特徴点であって、その始点に隣接するものが
見つかったときである。そして、この場合、上述したよ
うに、ステップS17において、状態レジスタ24の記
憶値は2とされる。
【0075】図4に戻り、ステップS8において、状態
レジスタ24の記憶値が1でないと判定された場合、図
10のステップS21に進む。ここで、状態レジスタ2
4には、0乃至2のいずれかの整数が記憶されるように
なされている。従って、状態レジスタ24の記憶値が、
図4のステップS2で0でないと判定され、同じく図4
のステップS8で1でもないと判定されたということ
は、その値は2になっているということになる。
【0076】図10のステップS21では、図5のステ
ップS11における場合と同様に、探索中心画素に隣接
するいずれかの画素(3ビットカウンタ29が出力する
カウント値に対応する画素)における特徴点データが、
マスクフレームバッファ22から読み出され、ステップ
S22に進み、その値が1であるか否かが判定される。
ステップS22において、特徴点データが1でないと判
定された場合、即ち、注目画素が特徴点でない場合、ス
テップS23に進み、3ビットカウンタ29のカウント
値が7であるかどうかが判定される。ステップS23に
おいて、3ビットカウンタ29のカウント値が7でない
と判定された場合、即ち、探索中心画素に隣接する画素
すべてについて処理を行っていない場合、ステップS2
4に進み、3ビットカウンタ29のカウント値が1だけ
インクリメントされ、図4のステップS2に戻る。な
お、この場合、状態レジスタ24の記憶値は2のままで
あるから、ステップS2およびステップS8を介して、
再度ステップS21以下の処理が行われることになる。
【0077】また、ステップS23において、3ビット
カウンタ29のカウント値が7であると判定された場
合、即ち、探索中心画素に隣接する画素すべてについて
処理を行い、その結果、探索中心画素に隣接する画素に
特徴点がないことが判明した場合、ステップS25に進
み、状態レジスタ24に0がセットされ、ステップS2
に戻る。
【0078】一方、ステップS22において、特徴点デ
ータが1であると判定された場合、即ち、注目画素が特
徴点である場合、ステップS26に進み、探索X座標レ
ジスタ27または探索Y座標レジスタ28の記憶値が、
それぞれ注目画素のxまたはy座標に更新されることに
よって、その注目画素が、新たに探索中心画素とされ
る。その後、ステップS27に進み、有効データ選択信
号が1にされる。さらに、ステップS27では、3ビッ
トカウンタ29が0に初期化されるとともに、マスクフ
レームバッファ22に記憶されている、注目画素に対応
する、値が1の特徴点データが0に書き換えられて、ス
テップS2に戻る。なお、この場合、状態レジスタ24
の記憶値は2のままであるから、ステップS2およびス
テップS8を介して、再度ステップS21以下の処理が
行われることになる。但し、この場合、ステップS26
において、前回の処理の対象とされていた注目画素が、
新たに探索中心画素とされているため、その新たな探索
中心画素に隣接する画素を注目画素として処理が行われ
る。
【0079】ここで、セレクタ36は、値が1の有効デ
ータ選択信号を受信すると、状態レジスタ24の記憶値
を参照し、それが2である場合には、方向探索器23か
らの開始点座標、ROM33の出力、または方向変化信
号発生器35の出力のうちの方向変化信号発生器35の
出力を選択して、マルチプレクサ37に出力するように
なされている。
【0080】方向変化信号発生器35には、ROM33
から出力される方向データと、ラッチ回路34の出力が
供給されるようになされており、そこでは、これらの入
力に基づいて、後述するような方向変化データが生成さ
れるようになされている。
【0081】即ち、図11(A)に示すように、有効デ
ータ選択信号が1になると、ラッチ回路34は、ROM
33が出力する方向データ(図11(B))をラッチ
し、1クロック分遅延した後、次に、有効データ選択信
号が1になるまでの間、その方向データを、方向変化信
号発生器35に出力し続ける(図11(C))。つま
り、特徴点が見つかると(有効データ選択信号が1にな
ると)、ラッチ回路34からは、その特徴点への、探索
中心画素からの方向を表す方向データが、次の特徴点が
見つかるまで出力され続ける。ここで、ラッチ回路34
が出力する方向データを、以下、適宜、前方向データと
いう。
【0082】方向変化信号発生器35は、有効データ選
択信号が1になると、即ち特徴点が見つかると、ラッチ
回路34が出力している前方向データが示す方向と、R
OM33から出力される方向データが示す方向を比較
し、その比較結果に対応して、前方向データが示す方向
に対する、方向データが示す方向の変化を表す方向変化
データを出力するようになされている。
【0083】即ち、方向変化信号発生器35は、例えば
図12(A)に示すように、前方向データが示す方向と
方向データが示す方向とが同一である場合、方向変化デ
ータとしてD0を出力する。また、方向変化信号発生器
35は、例えば図12(B)乃至(D)に示すように、
方向データが示す方向が、前方向データが示す方向と反
時計回りに45度、90度、または135度だけ異なる
場合、方向変化データとしてD1乃至D3をそれぞれ出
力する。さらに、方向変化信号発生器35は、図12
(E)乃至(G)に示すように、方向データが示す方向
が、前方向データが示す方向と時計回りに45度、90
度、または135度だけ異なる場合、方向変化データと
してD4乃至D6をそれぞれ出力する。
【0084】なお、方向データが示す方向と前方向デー
タが示す方向との関係としては、上述の場合の他、図1
2(H)に示すように、両者の方向が180度異なる場
合があるが、図2のチェーン符号化回路12では、上述
したように、特徴点が一度処理の対象となると、それに
対応する特徴点データは0に書き換えられるので、方向
データが示す方向と前方向データが示す方向とが180
度異なるような場合が生じることはない。このため、図
12(H)に示したように、方向データが示す方向と前
方向データが示す方向とが180度異なる場合について
は、方向変化データとして、コードは与えられていない
(与える必要がない)。
【0085】実際には、方向変化信号発生器35は、例
えば図13および図14に示すような前方向データおよ
び方向データと、方向変化データとの対応表を記憶して
おり、ラッチ回路34が出力している前方向データと、
ROM33から出力された方向データとの組み合わせと
一致する行を、対応表から検索し、その行の右欄に記述
されている方向変化データを出力する。なお、方向変化
データD0乃至D6には、例えば図15に示すような符
号語が割り当てられており、実際には、この符号語が出
力される。
【0086】以上から、ステップS27において、状態
レジスタ24の記憶値が2の場合において、有効データ
選択信号が1となったとき(注目画素が特徴点であると
き)には、チェーン符号化回路12(マルチプレクサ3
7)からは、前回見つかった特徴点についての方向(前
々回見つかった特徴点から、前回見つかった特徴点への
方向)と、今回見つかった特徴点についての方向(前回
見つかった特徴点から、今回見つかった特徴点への方
向)との違いを表す方向変化データ、および今回見つか
った特徴点(注目画素)における量子化係数を多重化し
たチェーン符号化データが出力される。
【0087】なお、状態レジスタ24の記憶値が2の場
合(以下、適宜、状態2の場合という)において、有効
データ選択信号が1となったときというのは、3以上の
連続する特徴点からなるチェーンを構成する特徴点であ
って、その始点およびそれに隣接するもの以外のもの
(3番目以降の特徴点)が見つかったときである。そし
て、この場合、状態レジスタ24の記憶値は2のままと
される。
【0088】図4に戻り、ステップS3において、未処
理の座標がないと判定された場合、処理を終了する。そ
して、次のフレームについての量子化係数または特徴点
データが係数フレームバッファ21またはマスクフレー
ムバッファ22に記憶されるのを待って、再び、ステッ
プS1からの処理が行われる。
【0089】次に、図16を参照して、セレクタ36の
出力について、さらに説明する。いま、例えば図16に
示したように、5個の連続する特徴点(図中、斜線を付
してある部分)を結んでなるチェーンが存在する場合、
ラインスキャン順に見ていくと、座標(i,j)に位置
する特徴点が最初に現れる。特徴点が最初に見つかった
場合の状態は、状態0であるから、セレクタ36から
は、方向探索器23が出力する、その特徴点の座標
(i,j)が開始点座標として出力される。その後、状
態は状態1とされ、座標(i,j)に位置する特徴点
(以下、適宜、特徴点(i,j)と記述する)に隣接す
る特徴点(i+1,j)が検出される。この特徴点(i
+1,j)は、前回見つかった特徴点(i,j)の右方
向に位置し、また、状態は状態1であるから、セレクタ
36からは、ROM33が出力する、右方向を表す方向
データC6(図9)が出力される。そして、この場合、
状態は状態2にされる。
【0090】次に、特徴点(i+1,j)に隣接する特
徴点(i+2,j+1)が検出される。この場合、状態
は状態2であるから、前回見つかった特徴点ついての方
向と、今回見つかった特徴点についての方向との違いを
表す方向変化データが、セレクタ36から出力される。
即ち、前回見つかった特徴点(i+1,j)についての
方向は、上述したように方向データC6で表される右方
向であり、また、今回見つかった特徴点(i+2,j+
1)についての方向は、この特徴点(i+2,j+1)
は、特徴点(i+1,j)の右下方向に位置するから、
方向データC7で表される。従って、図14に示した対
応表の、前方向データまたは方向データがそれぞれC6
またはC7となっている行の右欄に記述されている方向
変化データD4が、セレクタ36から出力される。
【0091】さらに、特徴点(i+2,j+1)には、
特徴点(i+3,j+2)が隣接しているから、この特
徴点(i+3,j+2)が検出される。そして、この特
徴点(i+3,j+2)が位置する方向は、前回見つか
った特徴点(i+2,j+1)についての方向データC
7が表す方向と同一の右下方向であり、従って、今回見
つかった特徴点(i+3,j+2)についての方向は、
方向データC7で表される。また、状態は状態2のまま
であるから、この場合、セレクタ36からは、図13に
示した対応表の、前方向データおよび方向データがいず
れもC7となっている行の右欄に記述されている方向変
化データD0が出力される。
【0092】そして、特徴点(i+3,j+2)に隣接
する特徴点(i+2,j+3)についても、特徴点(i
+3,j+2)と同様に処理され、その結果、セレクタ
36からは、方向変化データD6が出力される。
【0093】従って、画像上にチェーンが存在する場
合、チェーン符号化回路12からは、まず最初に、その
チェーンの始点となる特徴点の座標と、その特徴点にお
ける量子化係数とを多重化したものが出力される。その
後、その始点に隣接する特徴点についての方向データ
と、その特徴点における量子化係数とを多重化したもの
が出力される。そして、その特徴点に隣接する特徴点
(始点を除く)が存在する場合には、即ち、3番目以降
の特徴点が存在する場合には、その特徴点についての方
向変化データと、その特徴点における量子化係数とを多
重化したものが順次出力される。
【0094】以上のようにして、チェーン符号化回路1
2から出力されたチェーン符号化データは、上述したよ
うに、セレクタ13(図1)を介して、RAM141
至14Nに供給されることで、RAM14nには、第nフ
レームのチェーン符号化データが記憶される。そして、
RAM141乃至14Nすべてにチェーン符号化データが
記憶されると、即ち、Nフレーム分のチェーン符号化デ
ータが記憶されると、チェーン置換回路15に読み出さ
れ、以下に詳述するような処理が施される。
【0095】図17は、図1のチェーン置換回路15の
構成例を示している。チェーンマップ回路121は、R
AM141乃至14Nに、Nフレーム分のチェーン符号化
データが記憶されると、RAM141から第1フレーム
のチェーン符号化データを読み出し、RAM(Chain RA
M)122に供給して記憶させる。
【0096】さらに、チェーンマップ回路121は、第
2乃至第Nフレームのチェーン符号化データについて
は、そこに含まれる開始点座標、方向データ、および方
向変化データ(以下、適宜、これらをまとめて、方向成
分という)を参照して、第2乃至第Nフレームに存在す
る、連続する特徴点を結ぶチェーン(従って、チェーン
は、画像中の連続点(連続する点列)である)のビット
マップを、RAM(MapRAM)1231乃至123N-1上に
それぞれ展開する(第nフレームのビットマップを、R
AM123n-1上に展開する(但し、この場合、nは2
以上N以下の整数))。
【0097】即ち、チェーンマップ回路121は、例え
ば図18に示すように、第nフレームのチェーンが存在
する位置に対応する、RAM123n-1のアドレスには
1を格納し、チェーンが存在しない位置に対応するアド
レスには0を格納する。
【0098】RAM122に、第1フレームのチェーン
符号化データが記憶され、RAM1231乃至123N-1
に、第2乃至第Nフレームのチェーンについてのビット
マップがそれぞれ展開されると、置換回路124では、
RAM122に記憶された第1フレームに存在するチェ
ーンそれぞれについて、図19のフローチャートにした
がった処理が行われる。
【0099】即ち、まず最初に、ステップS121にお
いて、RAM(動きパラメータRAM)126が初期化
され、ステップS122に進み、第1フレーム(先頭フ
レーム)が注目フレームとされて、ステップS123に
進む。ステップS123では、注目フレーム、即ち第1
フレームに存在する、あるチェーン(注目チェーン)か
ら後フレーム(注目フレームの次のフレーム)への動き
パラメータが計算される。なお、ステップS123にお
ける動きパラメータの計算は、置換回路124が、その
動きパラメータの計算に必要なデータを、RAM12
2,123(RAM1231乃至123Nのいずれか)か
ら読み出し、動きパラメータ算出回路125に出力する
ことによって、動きパラメータ算出回路125に行わせ
るようになされている。なお、動きパラメータ算出回路
125の詳細については、図29乃至図36を参照して
後述する。
【0100】動きパラメータの計算後、ステップS12
4に進み、注目チェーンの、後フレームでの重要度(視
覚的重要度)が算出される。即ち、ステップS124で
は、例えば図47(A)に示すように、注目チェーン
が、ステップS123で求められた動きパラメータにし
たがって移動(変換)され、後フレームにおいて、同図
(B)に示すように、その移動後の注目チェーン(移動
チェーン)を構成する画素(図中、斜線を付してある部
分)それぞれを中心とするL1×L2画素の範囲(図
中、点線で囲んである範囲)に存在する特徴点の数が求
められる。さらに、ステップS124では、後フレーム
において、移動チェーンを構成する各画素を中心とする
L1×L2画素の範囲に存在する特徴点の数が算出され
た後、その平均値(移動チェーンを構成する各画素を中
心とするL1×L2画素の範囲に存在する、後フレーム
の特徴点の数の総和を、移動チェーンを構成する画素数
で除算したもの)が求められ、これが、重要度とされ
る。
【0101】ここで、RAM123nにおいては、図1
8に示したように、第n+1フレームに存在するチェー
ンを構成する画素(特徴点)に対応するアドレスに1が
格納され、それ以外のアドレスには0が格納されている
から、いま注目フレームとなっているフレームを、第n
フレームとすると、ステップS124では、RAM12
nに記憶されているビットマップを参照し、そのうち
の、移動チェーンを構成する各画素を中心とするL1×
L2画素(例えば、L1=L2=3)の範囲に対応する
アドレスの格納値の総和を計算することで、後フレーム
(この場合、第n+1フレーム)において、移動チェー
ンを構成する各画素を中心とするL1×L2画素の範囲
に存在する特徴点の数が算出される。
【0102】なお、以上のようにして算出される重要度
は、後フレームにおいて、移動チェーンを構成する各画
素を中心とするL1×L2画素の範囲に存在する特徴点
の密度ということができるが、重要度としては、このよ
うな特徴点の密度以外の量を採用することが可能であ
る。
【0103】即ち、例えば、後フレームにおいて、移動
チェーンを構成する画素のうち、それを中心とするL1
×L2画素の範囲に特徴点が存在するものの数を、移動
チェーンを構成する画素数で除算し、その結果得られる
値を、重要度とすることが可能である。また、例えば、
RAM201乃至20N-1(図1)に記憶されている第2
乃至第Nフレームの画像データを参照し、後フレームに
おいて、移動チェーンを構成する各画素に対応する画素
それぞれのエッジ強度(後フレームにおける移動チェー
ン上に存在する画素それぞれのエッジ強度)を求め、そ
のエッジ強度の平均値を、重要度とすることなども可能
である。
【0104】重要度の算出後は、ステップS125に進
み、その重要度が所定の閾値T以上であるかどうかが判
定される。ステップS125において、重要度が所定の
閾値T以上でないと判定された場合、後フレームには、
注目チェーンと同一物体の輪郭を構成するチェーン(移
動後の注目チェーンと(ほぼ)重なるチェーン)が存在
しないとして、ステップS126乃至S128をスキッ
プして、ステップS129に進む。また、ステップS1
25において、重要度が所定の閾値T以上であると判定
された場合、即ち、後フレームに、移動後の注目チェー
ンと(ほぼ)重なるチェーンが存在する場合、ステップ
S126に進み、その後フレームのチェーンが、移動チ
ェーンに置き換えられ(この置き換えというのは、置換
回路124において、後フレームのチェーンが、移動チ
ェーンに置き換えて認識されるようになるということで
ある)、これにより、注目チェーンと、後フレームのチ
ェーンとが対応付けられる。
【0105】さらに、ステップS126では、ステップ
S123で算出された後フレームへの動きパラメータ
が、RAM126に記憶され、ステップS127に進
む。なお、ステップS126では、RAM123の更新
処理も行われる。即ち、後フレームに存在するチェーン
が、移動チェーンに置き換えられた場合、(そのチェー
ンの代わりに、移動チェーンが用いられるので)以後、
そのチェーンを処理対象とする必要はない。そこで、ス
テップS126では、例えば、いま、注目フレームが第
nフレームであるとすると、RAM123nに記憶され
た第n+1フレームのビットマップのうち、移動チェー
ンを構成する各画素を中心とするL1×L2画素の範囲
に対応するアドレスの格納値が、すべて0にされる。こ
れにより、第n+1フレームにおいて、移動チェーンを
構成する各画素を中心とするL1×L2画素の範囲にあ
る特徴点は、いわば消去される。
【0106】その後、ステップS127において、後フ
レームが新たに注目フレームとされ、ステップS128
に進み、注目フレームが第Nフレーム(最終フレーム)
であるかどうかが判定される。ステップS128におい
て、注目フレームが第Nフレームでないと判定された場
合、ステップS123に戻り、ステップS127で新た
に注目フレームとされたフレームに存在し、ステップS
126で置き換えられたチェーン(移動チェーン)を注
目チェーンとして、ステップS123以下の処理が行わ
れる。
【0107】また、ステップS128において、新たな
注目フレームが第Nフレームであると判定された場合、
ステップS129に進み、ステップS122で注目フレ
ームとされたフレーム(従って、第1フレーム)のチェ
ーンであって、最初に注目チェーンとされたチェーンの
チェーン番号、RAM126に記憶された動きパラメー
タ(後フレームへの動きパラメータ)、およびその動き
パラメータの数が、セレクト多重化回路16に出力さ
れ、処理を終了する。
【0108】なお、上述したように、図19に示した処
理は、第1フレームに存在するチェーンすべてについて
行われる。
【0109】セレクト多重化回路16では、上述したよ
うに、チェーン置換回路15(置換回路124)から出
力されたチェーン番号のチェーン符号化データが、RA
M141から読み出され、そのチェーン符号化データ
と、同じくチェーン置換回路15から出力された動きパ
ラメータおよびその数とが多重化されることにより、多
重化チェーン符号化データとされて出力される。
【0110】即ち、例えば、いま、図21に示すよう
に、第1乃至第Nフレームにそれぞれ存在するチェーン
CH1乃至CHNが対応付けられたとすると、セレクト多
重化回路16からは、チェーンCH1についてのチェー
ン符号化データと、チェーンCH1からチェーンCHN-1
までの後フレームへの動きパラメータおよびその数N−
1とを多重化したものが出力される。
【0111】従って、第1フレームの注目チェーンと置
き換え(対応付け)可能なチェーンは、その注目チェー
ンについてのチェーン符号化データと、そのチェーンを
移動(動き補償)して他のチェーンを復元するための動
きパラメータとにされて出力されるので、従来のよう
に、各フレームに存在するチェーンをそれぞれチェーン
符号化データとして出力する場合に比較して、時間方向
の冗長度を低下させることができ、その結果、画像の圧
縮効率を向上させることができる。
【0112】なお、図44のRAM122にも、RAM
1231乃至123N-1における場合と同様に、第1フレ
ームのビットマップを展開するようにすることが可能で
ある。但し、この場合、RAM122は、1フレーム分
のビットマップを記憶することのできるフレームメモリ
とする必要があり、従って、記憶容量の大きなものとす
る必要がある。これに対し、上述したように、RAM1
22に、第1フレームに存在するチェーン符号化データ
を記憶させるようにした場合には、通常、1フレーム分
のチェーン符号化データは、1フレーム分のビットマッ
プよりデータ量の少ないものであるから、RAM122
も記憶容量の小さいものを用いることが可能となる。
【0113】ところで、図1の画像符号化装置によれ
ば、上述したように、画像データの圧縮効率の向上を図
ることができるが、第1フレームに存在するチェーンに
ついてのみ、図19に示した処理が行われるため、第2
フレーム以降のフレームで、初めてチェーンが現れた場
合(例えば、第2フレーム以降のフレームでシーンが変
わった場合など)には、そのチェーンについての情報
は、セレクト多重化回路16から出力されず、従って、
復号側において、そのチェーンを復号することが困難と
なる。
【0114】そこで、図22は、本発明を適用した画像
符号化装置の第2実施例の構成を示している。なお、図
中、図1における場合と対応する部分については、同一
の符号を付してある。即ち、この画像符号化装置は、チ
ェーン置換回路15またはセレクト多重化回路16に代
えて、チェーン置換回路215またはセレクト多重化回
路216がそれぞれ設けられている他は、図43の画像
符号化装置と同様に構成されている。
【0115】チェーン置換回路215は、図1のチェー
ン置換回路15と同様の処理を、第1フレームに存在す
るチェーンだけでなく、第2フレーム以降のフレームに
存在するチェーンについても対象にして行い、後述する
ように、フレーム番号、チェーン番号、動きパラメー
タ、およびその動きパラメータの数を、セレクト多重化
回路216に出力する。
【0116】セレクト多重化回路216は、チェーン置
換回路215からのチェーン番号に対応するチェーンに
ついてのチェーン符号化データを、同じくチェーン置換
回路215からのフレーム番号nをサフィックスとする
RAM14nから読み出し、そのチェーン符号化デー
タ、並びにチェーン置換回路215からの動きパラメー
タおよびその数を多重化することで、多重化チェーン符
号化データとし、バッファ17に出力する。
【0117】図23は、図22のチェーン置換回路21
5の構成例を示している。なお、図中、図17のチェー
ン置換回路15における場合と対応する部分について
は、同一の符号を付してある。即ち、このチェーン置換
回路215は、置換回路124に代えて、置換回路13
2が設けられ、さらに、新規チェーン符号化回路131
1乃至131N-1およびチェーン復号化回路1331乃至
133N-1が新たに設けられている他は、図17のチェ
ーン置換回路15と同様に構成されている。
【0118】以上のように構成されるチェーン置換回路
215では、図17における場合と同様にして、RAM
122に、第1フレームのチェーン符号化データが記憶
され、RAM1231乃至123N-1に、第2乃至第Nフ
レームのチェーンについてのビットマップがそれぞれ展
開されると、置換回路132において、図24のフロー
チャートにしたがった処理が行われる。
【0119】即ち、まず最初に、ステップS131にお
いて、フレーム数をカウントするための変数nに初期値
としての1がセットされ、ステップS132に進み、後
述するような第nフレームに基づく置換処理が行われ
る。そして、その第nフレームに基づく置換処理が終了
すると、ステップS133において、変数nが1だけイ
ンクリメントされ、ステップS134に進み、変数n
が、処理単位のフレーム数であるN以下であるかどうか
が判定される。ステップS134において、変数nがN
以下であると判定された場合、ステップS132に戻
り、再度、第nフレームに基づく置換処理が行われる。
また、ステップS134において、変数nがN以下でな
いと判定された場合、処理を終了する。
【0120】次に、図25は、図24の第nフレームに
基づく置換処理の詳細を示すフローチャートである。こ
の第nフレームに基づく置換処理では、ステップS14
1乃至S148において、ステップS142で、第1フ
レームではなく、第nフレームが注目フレームとされる
ことを除き、図19のステップS121乃至S128に
おける場合とそれぞれ同様の処理が行われる。
【0121】ここで、第1フレームに存在するチェーン
についてのチェーン符号化データは、RAM122に記
憶されているので、第1フレームに存在するチェーンに
ついては、RAM122に記憶されているチェーン符号
化データにより、第1フレームに存在するチェーンそれ
ぞれを認識し、例えばステップS143において、その
チェーンからの後フレームへの動きパラメータを算出す
ることができるが、第2フレーム以降のフレームに存在
するチェーンについては、チェーンを構成する特徴点の
位置に対応するアドレスの格納値を1としたビットマッ
プが、RAM1231乃至123N-1に記憶されているだ
けなので、第2フレーム以降のフレームに存在するチェ
ーンを認識するには、置換回路132において、注目フ
レームのビットマップが展開されているRAM123の
記憶内容をスキャンして、1が連続する部分をチェーン
として再構成する必要があり、処理に時間を要すること
になる。
【0122】さらに、RAM1231乃至123N-1に記
憶されているビットマップは、ステップS146におい
て、図19で説明したステップS126における場合と
同様に更新されるが、置換回路132では、その更新後
のチェーンを認識する必要がある。
【0123】そこで、ステップS142において、第2
フレーム以降のフレームが注目フレームとされた場合、
置換回路132は、次のようにして、その注目フレーム
とされたフレームに存在するチェーンを認識するように
なされている。
【0124】即ち、例えば、いま、ステップS142に
おいて、第nフレームが注目フレームとされたとすると
(但し、ここでは、nは2以上N以下の整数とする)、
図2で説明したチェーン符号化回路12と同様に構成さ
れる新規チェーン符号化回路131n-1に制御信号を出
力する。チェーン符号化回路131n-1は、置換回路1
32から制御信号を受信すると、チェーン復号化回路1
33n-1を制御し、これにより、RAM14nから第nフ
レームのチェーン符号化データを読み出させ、チェーン
復号化させる。チェーン復号化回路133n-1によって
チェーン復号化されることにより得られた第nフレーム
の画像データは、新規チェーン符号化回路131n-1
供給され、そこで、RAM123n-1の記憶内容を参照
しながら、再度チェーン符号化される。
【0125】即ち、チェーン復号化回路133n-1から
は、第nフレームの画像データの他、第nフレームのチ
ェーン符号化データを復号することにより得られる第n
フレームの特徴点も、新規チェーン符号化回路131
n-1に供給されるようになされており、新規チェーン符
号化回路131n-1では、チェーン復号化回路133n-1
からの第nフレームの特徴点であって、その特徴点に対
応するRAM123n-1のアドレスの格納値が1になっ
ている点(画素)を、いわば真の特徴点として、チェー
ン復号化回路133n-1から供給される第nフレームの
画像データがチェーン符号化され、その結果得られるチ
ェーン符号化データが、置換回路132に出力される。
【0126】従って、新規チェーン符号化回路131
n-1より出力される第nフレームのチェーン符号化デー
タは、RAM131n-1の更新内容を反映したものとな
る。
【0127】置換回路132では、以上のようにして、
新規チェーン符号化回路131n-1から供給される、R
AM131n-1の更新内容を反映した第nフレームのチ
ェーン符号化データに基づいて、第nフレームに存在す
るチェーンが認識される。
【0128】そして、置換回路132では、ステップS
149において、図19のステップS129における場
合と同様に、最初に注目チェーンとされたチェーンのチ
ェーン番号、RAM126に記憶された動きパラメータ
(後フレームへの動きパラメータ)、およびその動きパ
ラメータの数が、セレクト多重化回路216に出力さ
れ、さらに、最初に注目チェーンとされたチェーンが存
在するフレーム(ステップS142で注目フレームとさ
れたフレーム)のフレーム番号も、セレクト多重化回路
216に出力される。
【0129】なお、図25に示した処理は、ステップS
142で注目フレームとされる第nフレームに存在する
チェーンすべてについて行われる。
【0130】セレクト多重化回路216では、上述した
ように、チェーン置換回路215から出力されるフレー
ム番号nをサフィックスとするRAM14nから、同じ
くチェーン置換回路215から出力されるチェーン番号
に対応するチェーンについてのチェーン符号化データが
読み出され、そのチェーン符号化データと、チェーン置
換回路215からの動きパラメータおよびその数とが多
重化されることにより、多重化チェーン符号化データと
されて出力される。
【0131】即ち、例えば、いま、図26に示すよう
に、第1乃至第Nフレームにそれぞれ存在するチェーン
CH1乃至CHNが対応付けられたとすると、セレクト多
重化回路216からは、図21における場合と同様に、
チェーンCH1についてのチェーン符号化データと、チ
ェーンCH1からチェーンCHN-1までの後フレームへの
動きパラメータおよびその数N−1とを多重化したもの
が出力される。さらに、同図に示すように、第2フレー
ムで、初めてチェーンCH2’が現れた場合でも、図2
4のステップS132において「第2フレームに基づく
置換処理」が行われることによって、チェーンCH2
は、それと対応付けられるべきチェーン(図26の実施
例においては、第3フレームのチェーンCH3’)と対
応付けられ、その結果、セレクト多重化回路216から
は、チェーンCH2’についてのチェーン符号化データ
と、チェーンCH2’の後フレームへの動きパラメータ
およびその数1とを多重化したものも出力される。
【0132】従って、この場合、第2フレーム以降のフ
レームで、初めてチェーンが現れたとしても、復号側に
おいて、そのチェーンを復号することが可能となる。
【0133】なお、図1および図22の画像符号化装置
から出力された多重化チェーン符号化データからは、次
のようにして復号画像を得ることができる。即ち、多重
化チェーン符号化データからチェーン符号化データおよ
び動きパラメータを取り出し、チェーン符号化データを
チェーン復号化する。そして、その結果得られる復号画
像(チェーン)を、動きパラメータにしたがって動き補
償する。これにより、最初の復号画像に続くフレームの
復号画像を得ることができる。
【0134】但し、その復号画像は、図27および図2
8に示すようなものとなる。即ち、画像符号化装置か
ら、チェーン符号化データとされて出力されたチェーン
を、基本チェーンというとすると、例えば、図27
(A)に示すように、元の画像において、第nフレーム
に、ある1つのチェーンが存在し、後フレームに、その
チェーンを分割したような3つのチェーンが存在する場
合に、第nフレームのチェーンが基本チェーンとされ、
後フレームの3つのチェーンと対応付けられた(置き換
えられた)とき、復号側では、基本チェーンを動き補償
することで、後フレームのチェーンが復号されるため、
後フレームの3つのチェーンは、同図(B)に示すよう
に、1つのチェーンとして復号される。
【0135】また、例えば、図28(A)に示すよう
に、元の画像において、第nフレームに、3つのチェー
ンが存在し、後フレームに、そのチェーンをつなぎ合わ
せたような1つのチェーンが存在する場合に、第nフレ
ームの3つのチェーンそれぞれが基本チェーンとされ、
後フレームの1のチェーンと対応付けられた(置き換え
られた)とき、復号側では、基本チェーンを動き補償す
ることで、後フレームのチェーンが復号されるため、後
フレームの1つのチェーンは、同図(B)に示すよう
に、3つのチェーンとして復号される。
【0136】次に、図29は、図17(図23)の動き
パラメータ算出回路125の構成例を示している。この
動きパラメータ算出回路125は、信頼点計算回路41
および動きパラメータ計算回路42から構成されてい
る。信頼点計算回路41には、置換回路124(または
132)から、動きパラメータを求めるべきチェーンの
チェーン符号化データが供給されるとともに、RAM2
0から画像データが供給されるようになされている。そ
して、信頼点計算回路41は、チェーン符号化データが
入力されると、それに対応するチェーンを検出し、その
チェーン(連続点)を構成する特徴点それぞれの信頼性
を表す信頼度を算出して、その信頼度に基づいて、特徴
点の中から、信頼性の高い順に2点を選択するようにな
されている(以下、適宜、選択された2点のうち、信頼
性の最も高い点または2番目に高い点を、それぞれ第1
信頼点または第2信頼点という)。さらに、信頼点計算
回路41は、第1または第2信頼点それぞれの動きベク
トルを検出し、第1および第2信頼点の座標とともに、
動きパラメータ計算回路42に出力するようになされて
いる。
【0137】ここで、本明細書中において、動きベクト
ルとは、物体が平行移動された場合のその平行移動量
(正確には、平行移動量と移動方向)を表すベクトルを
意味する。一方、動きパラメータとは、物体が平行移動
された場合の平行移動量、即ち動きベクトルだけでな
く、拡大、縮小された場合の拡大縮小率(拡大率または
縮小率)や、回転された場合の回転量(正確には、回転
量と回転方向(但し、回転方向を、1方向に決めておけ
ば、回転方向は必要ない))などを表すパラメータをも
意味する。
【0138】動きパラメータ計算回路42は、信頼点計
算回路41から、チェーンについての第1信頼点(第1
信頼点の座標)とその動きベクトルおよび第2信頼点
(第1信頼点の座標)とその動きベクトルを受信する
と、それらに基づいて、そのチェーンの平行移動量、拡
大縮小率、および回転量を表す動きパラメータを算出す
るようになされている。
【0139】図30は、図29の信頼点計算回路41の
構成例を示している。形状信頼度算出回路51には、チ
ェーン符号化データが入力されるようになされており、
形状信頼度算出回路51は、そのチェーン符号化データ
に対応するチェーンの、そのチェーンを構成する各特徴
点の周囲における幾何学的形状に基づいて、その特徴点
の信頼度を算出するようになされている。さらに、形状
信頼度算出回路51は、求めた信頼度に基づいて、チェ
ーンを構成する特徴点から、第1または第2信頼点(以
下、適宜、単に、信頼点という)の候補となる点(以
下、適宜、信頼候補点という)を検出し、予測誤差信頼
度算出回路52に出力するようになされている。
【0140】具体的には、形状信頼度算出回路51は、
チェーンを構成する各特徴点を頂点としてチェーンがつ
くる角度を、信頼度(以下、適宜、他の信頼度(本実施
例では、後述する予測誤差信頼度))と区別するため
に、角度信頼度という)として算出し、その角度信頼度
(本実施例では、上述のように、角度そのもの)が所定
の範囲内の値をとる特徴点を、信頼候補点とするように
なされている。
【0141】予測誤差信頼度算出回路52は、形状信頼
度算出回路51からの信頼候補点の動きベクトルを、現
フレームバッファ54および後フレームバッファ55を
参照しながら、いわゆるブロックマッチングを行うこと
により算出し、そのときに得られる予測誤差に基づい
て、各信頼候補点の信頼度(以下、適宜、他の信頼度
(本実施例では、上述した角度信頼度)と区別するため
に、予測誤差信頼度という)を算出するようになされて
いる。なお、本実施例では、例えば予測誤差の絶対値の
平均値が、予測誤差信頼度とされるようになされてい
る。
【0142】さらに、予測誤差信頼度算出回路52は、
予測誤差信頼度に基づいて、信頼候補点の中から、第1
および第2信頼点を選択し、それらの動きベクトルとと
もに、動きパラメータ計算回路42に出力するようにな
されている。
【0143】読み出し回路53は、RAM20から、い
ま処理の対象となっているチェーン(注目チェーン)が
存在するフレーム(注目フレーム)の画像データ(以
下、適宜、注目フレームデータという)と、後フレーム
(注目フレームの次のフレーム)の画像データ(後フレ
ームデータ)を読み出し、注目フレームデータまたは後
フレームデータを、それぞれ現フレームバッファ54ま
たは後フレームバッファ55に記憶させるようになされ
ている。
【0144】次に、その動作について説明する。置換回
路124(または132)から、動きパラメータを求め
るべきチェーンのチェーン符号化データが入力される
と、そのチェーン符号化データは、形状信頼度算出回路
51に供給される。さらに、このとき、読み出し回路5
3は、入力されたチェーン符号化データに対応するチェ
ーンが存在するフレーム、即ち注目フレームの画像デー
タ(注目フレームデータ)と、後フレームデータとを、
RAM20から読み出し、現フレームバッファ54また
は後フレームバッファ55にそれぞれ供給して記憶させ
る。
【0145】その後、形状信頼度算出回路51では、図
31のフローチャートにしたがった処理が行われる。即
ち、形状信頼度算出回路51では、まず最初に、ステッ
プS31において、入力されたチェーン符号化データの
方向成分に基づいて、そのチェーン符号化データに対応
するチェーン(注目チェーン)が検出される。さらに、
ステップS31では、その注目チェーンを構成する各画
素(特徴点)に対し、例えば、その始点から終点方向
に、シリアルに番号(以下、適宜、画素番号という)が
付される。即ち、例えば、注目チェーンが、P個の画素
で構成される場合、その始点には1が付され、始点の次
の点には2が付され、・・・、始点からp番目の点には
nが付され、・・・、終点にはPが付される。
【0146】その後、ステップS32に進み、注目チェ
ーンを構成する画素のうち、未処理の画素が存在するか
どうかが判定される。ステップS32において、未処理
の画素が存在すると判定された場合、その注目チェーン
を構成する画素を、例えば画素番号の昇順に見たとき
に、最初に検出される未処理の画素が注目画素とされ
て、ステップS33に進む。
【0147】ステップS33では、注目画素Pcを中心
とするM1×M2画素の範囲内に存在する、注目チェー
ンを構成する画素のうち、その画素番号が最大の画素
(以下、適宜、第1参照点という)Pmaxと、最小の画
素(以下、適宜、第2参照点という)Pminとが検出さ
れる。即ち、例えば、図32に示すような、1乃至22
の画像番号が付された画素で構成されるチェーン(図
中、影を付してある部分)が注目チェーンとされている
場合において、画素番号13の画素が注目画素とされて
いるときには、その注目画素を中心とするM1×M2画
素の範囲内(図中、太線の枠で示す範囲内)に存在す
る、注目チェーンを構成する画素のうち、最大の画素番
号16の画素が、第1参照点Pmaxとして、また、最小
の画素番号9の画素が、第2参照点Pminとして検出さ
れる。なお、図32の実施例では、M1=M2=7とさ
れている。
【0148】その後、ステップS34に進み、注目画素
cを頂点として、点Pc,Pmax,Pminがつくる角度θ
(=∠Pmincmax)が、角度信頼度として算出され
る(ここでは、θの単位は、度とする)。即ち、図32
に示したような注目画素Pc、第1参照点Pmax、第2参
照点Pminが得られている場合には、図33に示すよう
な、角度θが、角度信頼度として算出される。ここで、
ステップS34において、角度(角度信頼度)θは、具
体的には、例えば次のようにして算出される。即ち、点
c,Pmax,Pminの座標を、それぞれ(x,y),
(xa,ya),(xb,yb)とするとき、角度信頼度θ
は、式 θ=|arctan(ya-y/(xa-x))-arctan(yb-y/(xb-x))| にしたがって算出される。
【0149】さらに、ステップS34では、θ0<θ1
とするとき(ここでは、θ0,θ1の単位は、度とす
る)、角度信頼度θが、θ0より大きく、かつθ1未満
であるか、または180−θ1より大きく、かつ180
−θ0未満であるか否かが判定される。ステップS34
において、角度信頼度θが、θ0より大きく、かつθ1
未満でなく、また180−θ1より大きく、かつ180
−θ0未満でもないと判定された場合、ステップS32
に戻る。また、ステップS34において、角度信頼度θ
が、θ0より大きく、かつθ1未満であると判定される
か、または180−θ1より大きく、かつ180−θ0
未満であると判定された場合、ステップS35に進み、
その角度信頼度θを与える注目画素Pc(注目画素Pc
座標)が、信頼候補点として、予測誤差信頼度算出回路
52に出力される。
【0150】ここで、θ0またはθ1は、それぞれ、例
えば20度または70度程度とされている。これは、次
のような理由による。即ち、注目画素Pcに対応する角
度信頼度θが、45度前後(例えば、20度乃至70度
程度)の場合、または135度前後(例えば、110度
乃至160度程度)の場合において、その注目画素Pc
の動きベクトルを、例えばブロックマッチングを行うこ
とによって求めたときには、その動きベクトルの信頼性
が高いことが、経験的に分かっている。一方、後段の予
測誤差信頼度算出回路52では、後述するように、ブロ
ックマッチングにより動きベクトルが検出される。そこ
で、予測誤差信頼度算出回路52において、信頼性の高
い動きベクトルを検出するため、θ0またはθ1は、上
述したように、それぞれ20度または70度程度として
ある。このことから、角度信頼度θが、θ0より大き
く、かつθ1未満であるか、または180−θ1より大
きく、かつ180−θ0未満である画素は、形状的に信
頼性が高い点であるということができる。
【0151】以上のようにして、ステップS35におい
て、信頼候補点が出力された後は、ステップS32に戻
り、以下、ステップS32において、未処理の画素がな
いと判定されるまで、ステップS32乃至S35の処理
を繰り返す。そして、ステップS32において、未処理
の画素がないと判定された場合、処理を終了し、新たな
チェーン符号化データが入力されるのを待って、再び、
ステップS31からの処理を繰り返す。
【0152】なお、ステップS33において、第1参照
点、第2参照点が得られなかった場合には、以降の処理
を行わす、ステップS32に戻り、再び、ステップS3
2からの処理を繰り返す。
【0153】予測誤差信頼度算出回路52では、1つの
チェーンについての信頼候補点が、形状信頼度算出回路
51から出力されるのを待って、図34のフローチャー
トにしたがった処理が行われる。即ち、予測誤差信頼度
算出回路52では、形状信頼度算出回路51から、1つ
のチェーンについてのすべての信頼候補点を受信する
と、ステップS41において、形状信頼度算出回路52
から受信した、1つのチェーンについてのすべての信頼
候補点の中に、未処理のものがあるかどうかが判定され
る。ステップS41において、形状信頼度算出回路52
から受信した信頼候補点の中に、未処理のものがあると
判定された場合、その信頼候補点(未処理の信頼候補
点)を、例えば画素番号の昇順に見たときに、最初に検
出されるものが注目信頼候補点とされて、ステップS4
2に進む。
【0154】ステップS42では、注目信頼候補点を中
心としたN1×N2画素の範囲を対象としたブロックマ
ッチングによる動きベクトルの検出が行われる。即ち、
注目信頼候補点の座標を(x,y)とすると、ステップ
S42では、例えば注目信頼候補点(x,y)を中心と
したN1×N2画素の範囲の注目フレームデータが、現
フレームバッファ54から読み出されるとともに、点
(x+△x,y+△y)を中心としたN1×N2画素の
範囲の後フレームデータが、後フレームバッファ55か
ら読み出される。さらに、ステップS42では、点
(x,y)を中心とするN1×N2画素の範囲の注目フ
レームデータそれぞれと、点(x+△x,y+△y)を
中心とするN1×N2画素の範囲の後フレームデータそ
れぞれとの差分、即ち予測誤差が算出され、その後、例
えば、その予測誤差の絶対値の平均値が算出される。
【0155】そして、ステップS42においては、以上
の処理が、△xまたは△yそれぞれを所定の範囲で変化
させながら繰り返され、その所定の範囲内における△x
または△yそれぞれについて、予測誤差の絶対値の平均
値を得ると、その最小値を与える(△xmin,△ymin
が、注目信頼候補点(x,y)の、後フレームへの動き
ベクトルとして算出される。
【0156】その後、ステップS43に進み、ステップ
S42でブロックマッチングを行ったときに得られた予
測誤差に基づいて、注目信頼候補点の信頼度(予測誤差
信頼度)が算出される。即ち、本実施例においては、ス
テップS43において、例えば、動きベクトル(△x
min,△ymin)が得られたときの予測誤差の絶対値の平
均値が、そのまま、予測誤差信頼度とされる。そして、
ステップS41に戻り、再び、ステップS41からの処
理を繰り返す。
【0157】なお、予測誤差信頼度としては、予測誤差
の絶対値の平均値の他、例えば予測誤差の絶対値和や自
乗和などを用いることが可能である。
【0158】その後、ステップS41において、形状信
頼度算出回路52から受信した信頼候補点の中に、未処
理のものがないと判定された場合、即ち、1つのチェー
ンの信頼候補点すべてについて、その動きベクトルおよ
び予測誤差信頼度の算出が終了した場合、ステップS4
4に進み、予測誤差信頼度の値の最も小さい(予測誤差
信頼度が最も高い(本実施例では、予測誤差信頼度は、
その値が小さいほど、その信頼度が高い))信頼度候補
点およびその値の2番目に小さい(予測誤差信頼度が2
番目に高い)信頼度候補点が、チェーン(形状信頼度算
出回路51に入力されたチェーン符号化データに対応す
るチェーン)を構成する点(特徴点)の中で最も信頼す
ることのできる点として選択され、それぞれ第1信頼点
または第2信頼点として、その動きベクトルとともに出
力される。
【0159】なお、信頼点が得られなかった場合、ある
いは第1信頼点しか得られなかった場合(形状信頼度算
出回路51から、信頼候補点が2点以上出力されなかっ
た場合、即ち、ステップS34で説明した条件を満たす
点が2点以上存在しない場合)は、チェーンの始点また
は終点それぞれが、第1または第2信頼点とされる。
【0160】以上のようにして得られた第1および第2
信頼点並びにそれらの動きベクトルは、上述したよう
に、動きパラメータ計算回路42(図29)に供給され
る。
【0161】動きパラメータ計算回路42は、信頼点計
算回路41(予測誤差信頼度算出回路52)から、第1
および第2信頼点並びにそれらの動きベクトルを受信す
ると、チェーンの後フレームへの動きパラメータを、次
式にしたがって算出する。
【0162】即ち、第1または第2信頼点の座標それぞ
れを(x1,y1)または(x2,y2)、第1または
第2信頼点の動きベクトルそれぞれを(MVx1,MV
y1)または(MVx2,MVy2)、チェーンの平行
移動量を表す動きパラメータ(平行移動ベクトル)を
(MVx,MVy)、チェーンの拡大または縮小率を表
す動きパラメータ(拡大縮小パラメータ)をS、チェー
ンの回転量を表す動きパラメータ(回転パラメータ)を
Rとすると、動きパラメータ計算回路42では、例えば
次式にしたがって、動きパラメータ(MVx,MV
y),S、およびRが算出される。
【0163】 (MVx,MVy)=((MVx1+MVx2)/2,(MVy1+MVx2)/2) S=((1-F)2+G2)1/2 R=arctan(G/(1-F)) 但し、F=(AC+BD)/E,G=(AD-BC)/Eで、A=MVx1-MVx2,B=M
Vy1-MVx2,C=x2-x1,D=y2-y1,E=C2+D2
【0164】なお、上式は、2点の座標およびその2点
の動きベクトルを、図39に示したアフィンパラメータ
を用いた式に代入して解くことによって得られる。
【0165】以上のような動きパラメータ算出回路12
5によれば、次のような動きパラメータが検出される。
即ち、例えば、図35(A)に示すように、現フレーム
に、直線状のチェーンCHAが存在する場合において、
後フレームで、そのチェーンがまったく動いていない状
態になっているときには、図45(B)に示すように、
例えばチェーンCHAの始点または終点それぞれが、第
1または第2信頼点とされ(この場合、チェーンCHA
が直線状になっており、このため形状信頼度算出回路5
1から信頼候補点が出力されないので、チェーンCHA
の始点または終点それぞれが、第1または第2信頼点と
される)、これにより、チェーンCHAが動いていない
ことを表す動きパラメータが算出される。
【0166】また、例えば、図36(A)に示すよう
に、現フレームに、コの字型のチェーンCHBが存在す
る場合において、後フレームで、そのチェーンが、拡大
された状態になっているときには、図36(B)に示す
ように、例えばチェーンCHBの、コの字の2つの頂点
それぞれが、第1または第2信頼点とされ(この場合、
チェーンCHBがコの字型になっており、このため形状
信頼度算出回路51では、ステップS34で説明した条
件を満たすこととなる、コの字の2つの頂点付近の点が
信頼候補点とされる(本実施例では、そのような信頼候
補点のうち、コの字の2つの頂点それぞれが、予測誤差
信頼度算出回路52で第1または第2信頼点とされてい
る))、さらに、その第1または第2の信頼候補点の動
きベクトルとして、それぞれ左下方向または右下方向へ
の移動を表すベクトルが検出される。その結果、チェー
ンCHBが拡大されたことを表す動きパラメータが算出
される。
【0167】以上のように、動きパラメータ算出回路1
25によれば、剛体に許される平行移動、拡大縮小、回
転を表す動きパラメータが、チェーンを構成する点(特
徴点)のうち、信頼することのできる(動きパラメータ
を算出するにあたって信頼することのできる)2つの点
と、その2つの点の動きベクトルから算出される。従っ
て、正確な動きパラメータを得ることができる。
【0168】さらに、信頼点の動きベクトルは、上述し
た△xおよび△yの2つの係数を変更しながら予測誤差
を求めることだけで算出することができるので、従来の
ように、係数a乃至fの6つもの係数それぞれを変更し
ながら予測誤差を算出する場合に比較して、計算量を大
幅に低減することができ、その結果、実時間処理を行う
ハードウエアを、容易かつ低コストで実現することが可
能となる。
【0169】以上、本発明を、チェーン符号化を行う画
像符号化装置に適用した場合について説明したが、本発
明は、その他、画像の連続点の動きを検出して符号化を
行う、あらゆる画像符号化装置に適用可能である。さら
に、本発明は、画像符号化装置の他、例えば、ビデオテ
ープレコーダや、テレビ会議システム、画像編集装置な
どにも適用可能である。
【0170】なお、本実施例においては、チェーンを構
成する点から、信頼することのできる点を選択するため
の信頼度として、角度信頼度および予測誤差信頼度を用
いるようにしたが、信頼度としては、その他のもの(指
標値)(評価量)を用いることが可能である。即ち、例
えば、注目画素周辺をハイパスフィルタでフィルタリン
グし、その出力値を、注目画素の信頼度として用いるこ
とが可能である。また、例えば、注目画素のエッジ強度
を、その信頼度として用いることも可能である。さら
に、本実施例では、角度信頼度および予測誤差信頼度の
2種類の信頼度を併用するようにしたが、信頼度は、1
種類だけ用いても良いし、3種類以上用いても良い。
【0171】また、本実施例では、チェーンの始点およ
び終点が、必ずしも信頼候補点とはならないようになさ
れているが、チェーンの始点および終点は、必ず信頼候
補点とするようにすることが可能である。さらに、チェ
ーンの始点または終点それぞれを、常時、第1または第
2信頼点とするようにすることも可能である。
【0172】また、本実施例では、チェーンの、後フレ
ームへの動きパラメータを検出するようにしたが、前フ
レーム(動きパラメータを求めようとするチェーンが存
在するフレームの1フレーム前のフレーム)への動きパ
ラメータを検出するようにすることも可能である。これ
は、上述した説明において、後フレームデータを記憶さ
せるところで、後フレームデータに代えて、前フレーム
の画像データを記憶させるようにすれば良い。
【0173】さらに、本実施例では、チェーンを構成す
る点のうちの2点を選択して、そのチェーンの動きパラ
メータを算出するようにしたが、2点に限らず、例えば
1点あるいは3点以上を選択して、そのチェーンの動き
パラメータを算出するようにすることも可能である。1
点だけを選択するには、予測誤差信頼度算出回路52
に、信頼候補点から、予測誤差信頼度の最も高いものを
選択させるようにすれば良い。また、3点以上選択する
には、予測誤差信頼度算出回路52に、信頼候補点を、
その予測誤差信頼度の高い順に選択させるようにすれば
良い。このようにすることにより、信頼点計算回路41
(予測誤差信頼度算出回路52)からは、1以上の点
と、その動きベクトルが出力されることとなるが、この
場合、動きパラメータ計算回路42には、例えば、その
動きベクトルの平均値を、チェーンの平行移動量を表す
動きパラメータとして算出させるようにすることができ
る。
【0174】
【発明の効果】以上の如く、本発明の動きパラメータ検
出装置および動きパラメータ検出方法によれば、画像の
連続点のうちの1以上の点が選択され、その1以上の点
それぞれについての動きベクトルが検出される。そし
て、その動きベクトルに基づいて、連続点の動きパラメ
ータが算出される。従って、正確な動きパラメータを、
少ない計算量で算出することが可能となる。
【0175】本発明の画像符号化装置によれば、チェー
ンを構成する特徴点のうちの1以上の点が選択され、そ
の1以上の点それぞれについての動きベクトルが検出さ
れる。そして、その動きベクトルに基づいて、チェーン
の動きパラメータが算出される。従って、正確な動きパ
ラメータを、少ない計算量で算出することが可能とな
り、その結果、符号化処理の高速化を図ることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像符号化装置の第1実施例
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のチェーン符号化回路12の構成例を示す
ブロック図である。
【図3】図2の係数フレームバッファ21の記憶内容を
説明するための図である。
【図4】図2の方向探索器23の動作を説明するフロー
チャートである。
【図5】図4のフローチャートに続くフローチャートで
ある。
【図6】図2のROM30および31の記憶内容を示す
図である。
【図7】図2のアドレス発生器32が出力するアドレス
を説明するための図である。
【図8】図2のROM33の記憶内容を示す図である。
【図9】図2のROM33から出力される方向データが
表す方向を示す図である。
【図10】図4のフローチャートに続くフローチャート
である。
【図11】図2の方向探索器23からの有効データ選択
信号、ROM33からの方向データ、およびラッチ回路
34からの前方向データの出力タイミングを示すタイミ
ングチャートである。
【図12】図2の方向変化信号発生器35から出力され
る方向変化データを説明するための図である。
【図13】図2の方向変化信号発生器35が記憶してい
る前方向データおよび方向データと、方向変化データと
の対応表を示す図である。
【図14】図2の方向変化信号発生器35が記憶してい
る前方向データおよび方向データと、方向変化データと
の対応表を示す図である。
【図15】図2の方向変化信号発生器35が出力する方
向変化データに割り当てられている符号語を示す図であ
る。
【図16】図2のセレクタ36から出力されるデータを
説明するための図である。
【図17】図1のチェーン置換回路15の構成例を示す
ブロック図である。
【図18】図17のRAM123nの記憶内容を示す図
である。
【図19】図17の置換回路124の動作を説明するフ
ローチャートである。
【図20】図19のステップS124の処理を説明する
ための図である。
【図21】図1のセレクト多重化回路16より出力され
る多重化チェーン符号化データを説明するための図であ
る。
【図22】本発明を適用した画像符号化装置の第2実施
例の構成を示すブロック図である。
【図23】図22のチェーン置換回路215の構成例を
示すブロック図である。
【図24】図23の置換回路132の動作を説明するフ
ローチャートである。
【図25】図24のステップS132の処理の詳細を説
明するフローチャートである。
【図26】図22のセレクト多重化回路216より出力
される多重化チェーン符号化データを説明するための図
である。
【図27】図1(図22)の画像符号化装置より出力さ
れた多重化チェーン符号化データを復号して得られる復
号画像を説明するための図である。
【図28】図1(図22)の画像符号化装置より出力さ
れた多重化チェーン符号化データを復号して得られる復
号画像を説明するための図である。
【図29】図17(図23)の動きパラメータ算出回路
125の構成例を示すブロック図である。
【図30】図29の信頼点計算回路41の構成例を示す
ブロック図である。
【図31】図30の形状信頼度算出回路51の動作を説
明するフローチャートである。
【図32】図31のステップS33の処理を説明するた
めの図である。
【図33】図31のステップS34の処理を説明するた
めの図である。
【図34】図30の予測誤差信頼度算出回路52の動作
を説明するフローチャートである。
【図35】図17(図23)の動きパラメータ算出回路
125によって算出される動きパラメータを説明するた
めの図である。
【図36】図17(図23)の動きパラメータ算出回路
125によって算出される動きパラメータを説明するた
めの図である。
【図37】従来の画像符号化装置の一例の構成を示すブ
ロック図である。
【図38】従来の動きパラメータ検出装置の一例の構成
を示すブロック図である。
【図39】アフィンパラメータによる座標の変換式(Mo
tion Vector Transform Equation)の一般的な表現形式
を示す図である。
【図40】図38の動きパラメータ検出装置によって求
められる動きパラメータを説明するための図である。
【図41】図38の動きパラメータ検出装置によって求
められる動きパラメータを説明するための図である。
【符号の説明】
10 2次元変化点検出回路 11 量子化器 12 チェーン符号化回路 15 チェーン置換回路 16 セレクト多重化回路 41 信頼点計算回路 42 動きパラメータ計算回路 51 形状信頼度算出回路 52 予測誤差信頼度算出回路 53 読み出し回路 54 現フレームバッファ 55 後フレームバッファ 121 チェーンマップ回路 124 置換回路 125 動きベクトル算出回路 1311乃至131N-1 新規チェーン符号化回路 132 置換回路 1331乃至133N-1 チェーン復号化回路 215 チェーン置換回路 216 セレクト多重化回路

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像中の連続点の動きを表すパラメータ
    である動きパラメータを検出する動きパラメータ検出装
    置であって、 前記連続点のうちの1以上の点を選択する選択手段と、 前記選択手段により選択された前記1以上の点それぞれ
    についての動きベクトルを検出する動きベクトル検出手
    段と、 前記動きベクトル検出手段により検出された前記動きベ
    クトルに基づいて、前記連続点の動きパラメータを算出
    する動きパラメータ算出手段とを備えることを特徴とす
    る動きパラメータ検出装置。
  2. 【請求項2】 前記選択手段は、前記連続点のうちの2
    点を選択し、 前記動きパラメータ算出手段は、前記2点それぞれにつ
    いての動きベクトルに基づいて、前記連続点の平行移動
    量、拡大縮小率、または回転量を表す前記動きパラメー
    タを算出することを特徴とする請求項1に記載の動きパ
    ラメータ検出装置。
  3. 【請求項3】 前記選択手段は、前記連続点それぞれの
    信頼性を表す信頼度を算出し、その信頼度に基づいて、
    前記2点を選択することを特徴とする請求項2に記載の
    動きパラメータ検出装置。
  4. 【請求項4】 前記選択手段は、前記連続点それぞれの
    前記信頼度を、その点を中心とする所定の範囲のブロッ
    クを用いてブロックマッチングを行い、そのときに得ら
    れる予測誤差に基づいて算出することを特徴とする請求
    項3に記載の動きパラメータ検出装置。
  5. 【請求項5】 前記選択手段は、前記連続点それぞれの
    前記信頼度を、その点を頂点として、前記連続点がつく
    る角度に基づいて算出することを特徴とする請求項3に
    記載の動きパラメータ検出装置。
  6. 【請求項6】 前記選択手段は、前記連続点のうち、所
    定の条件を満たすものであって、前記信頼度の最も高い
    点と、その次に高い点を選択することを特徴とする請求
    項3に記載の動きパラメータ検出装置。
  7. 【請求項7】 前記選択手段は、前記連続点の中に、前
    記所定の条件を満たすものが2点以上存在しないとき、
    前記連続点の始点および終点を選択することを特徴とす
    る請求項3に記載の動きパラメータ検出装置。
  8. 【請求項8】 前記選択手段は、前記連続点のうち、そ
    の始点および終点を選択することを特徴とする請求項2
    に記載の動きパラメータ検出装置。
  9. 【請求項9】 前記動きパラメータ算出手段は、前記動
    きベクトル検出手段により検出された動きベクトルの平
    均値を、前記連続点の平行移動量を表す前記動きパラメ
    ータとして算出することを特徴とする請求項1に記載の
    動きパラメータ検出装置。
  10. 【請求項10】 前記選択手段は、前記連続点それぞれ
    の信頼性を表す信頼度を算出し、その信頼度に基づい
    て、前記連続点のうちの前記1以上の点を選択すること
    を特徴とする請求項9に記載の動きパラメータ検出装
    置。
  11. 【請求項11】 画像中の連続点の動きを表すパラメー
    タである動きパラメータを検出する動きパラメータ検出
    方法であって、 前記連続点のうちの1以上の点を選択し、 前記1以上の点それぞれについての動きベクトルを検出
    し、 前記動きベクトルに基づいて、前記連続点の動きパラメ
    ータを算出することを特徴とする動きパラメータ検出方
    法。
  12. 【請求項12】 動画像の特徴点に関する情報を符号化
    し、符号化データを出力する特徴点符号化手段と、 前記特徴点を結ぶチェーンの動きを表すパラメータであ
    る動きパラメータを検出する動きパラメータ検出手段
    と、 前記特徴点符号化手段より出力された符号化データと、
    前記動きパラメータ検出手段により検出された前記動き
    パラメータとを多重化する多重化手段とを有する画像符
    号化装置であって、 前記動きパラメータ検出手段は、 前記チェーンを構成する前記特徴点のうちの1以上の点
    を選択する選択手段と、 前記選択手段により選択された前記1以上の点それぞれ
    についての動きベクトルを検出する動きベクトル検出手
    段と、 前記動きベクトル検出手段により検出された動きベクト
    ルに基づいて、前記チェーンの動きパラメータを算出す
    る動きパラメータ算出手段とを備えることを特徴とする
    画像符号化装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7773828B2 (en) 2005-01-13 2010-08-10 Olympus Imaging Corp. Method and device for stabilizing an image by applying an affine transform based on a weighted average of motion vectors
WO2010100677A1 (ja) * 2009-03-05 2010-09-10 富士通株式会社 画像処理装置およびぶれ量算出方法

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