JPH093408A - 艶出し剤 - Google Patents

艶出し剤

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JPH093408A
JPH093408A JP17819595A JP17819595A JPH093408A JP H093408 A JPH093408 A JP H093408A JP 17819595 A JP17819595 A JP 17819595A JP 17819595 A JP17819595 A JP 17819595A JP H093408 A JPH093408 A JP H093408A
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JP
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powder
group
weight
parts
wax
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JP17819595A
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English (en)
Inventor
Yoshiji Morita
好次 森田
Atsushi Sasaki
淳 佐々木
Masaru Tanaka
賢 田中
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DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基材に均一に塗り伸ばしでき、拭き取りが容
易であり、かつ、基材に良好な艶を与える艶出し剤を提
供する。 【構成】 炭素原子数5〜30のケイ素原子結合アルキ
ル基を含有する硬化シリコーン粉末を配合することを特
徴とするワックスおよび/またはワックス状物質からな
る艶出し剤。この硬化シリコーン粉末としては、炭素原
子数5〜30のケイ素原子結合アルキル基を含有する平
均粒子径0.1〜200μmのシリコーンゴム粉末であ
ることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は艶出し剤に関し、詳しく
は、基材に均一に塗り伸ばしでき、拭き取りが容易であ
り、かつ、基材に良好な艶を与える艶出し剤に関する。
【0002】
【従来の技術】硬化シリコーン粉末を配合するワックス
および/またはワックス状物質からなる艶出し剤は拭き
取りが容易であるという特徴がある。このような艶出し
剤としては、シリコーンゴム粉末を配合する艶出し剤
(特開平2−117979号公報および特開平2−14
7677号公報参照)、ポリメチルシルセスキオキサン
粉末を配合する艶出し剤(特開昭55−62978号公
報および特開昭61−159474号公報参照)、シリ
コーンオイルを含有するシリコーンゴム粉末を配合する
艶出し剤(特開平2−150478号公報および特開平
2−202566号公報参照)が挙げられる。
【0003】しかし、これらの艶出し剤においては、主
成分のワックスおよび/またはワックス状物質に対する
硬化シリコーン粉末の分散性が乏しいため、均一な艶出
し剤を調製することができないという問題があった。ま
た、このような艶出し剤は基材に均一に塗り伸ばしでき
なかったり、艶むらを生じたりして、基材に良好な艶を
与えることができないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
課題について鋭意検討した結果、本発明に到達した。す
なわち、本発明の目的は、基材に均一に塗り伸ばしで
き、拭き取りが容易であり、かつ、基材に良好な艶を与
える艶出し剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用】本発明の
艶出し剤は、炭素原子数5〜30のケイ素原子結合アル
キル基を含有する硬化シリコーン粉末を配合することを
特徴とするワックスおよび/またはワックス状物質から
なる艶出し剤に関する。
【0006】以下、本発明の艶出し剤を詳細に説明す
る。本発明の艶出し剤の主成分であるワックスおよび/
またはワックス状物質としては、例えば、カルナウバワ
ックス、モンタンワックス、キャンデリラワックス(カ
ンデリラワックス)、セレシンワックス(オゾケライ
ト)、ビーズワックス、ウールワックス(ラノリン)、
固形パラフィンワックス、流動パラフィンワックス、マ
イクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス等
の天然または合成のワックス、ステアリン酸、硬化ヒマ
シ油、金属石鹸等の油脂、脂肪酸、および、その誘導体
等のワックス状物質、ワックス状の合成樹脂類が挙げら
れる。
【0007】炭素原子数5〜30のケイ素原子結合アル
キル基を含有する硬化シリコーン粉末は本発明の特徴的
な成分である。この性状としては、例えば、ゲル状、ゴ
ム状、硬質レジン状が挙げられ、特に、ゴム状であるこ
とが好ましい。また、この形状としては、例えば、球
状、偏平状、不定形状が挙げられ、特に、球状であるこ
とが好ましい。また、この平均粒子径としては、例え
ば、0.1〜200μmであることが好ましく、特に、
0.5〜80μmであることが好ましい。これは、平均
粒子径が0.1μm未満である硬化シリコーン粉末を調
製することは困難であるからであり、また、これが20
0μmをこえると均一な艶出し剤を調製しにくくなるこ
とからである。この硬化シリコーン粉末が含有する炭素
原子数5〜30のケイ素原子結合アルキル基としては、
例えば、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチ
ル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル
基、トリデシル基、テトラデシル基が挙げられ、特に、
炭素原子数6〜30のアルキル基であることが好まし
い。この硬化シリコーン粉末に含有される炭素原子数5
〜30のケイ素原子結合アルキル基の含有量としては、
炭素原子数5〜30のアルキル基により、硬化シリコー
ン粉末が主成分のワックスおよび/またはワックス状物
質と十分に親和性を示すことから、ケイ素原子に対する
炭素原子数5〜30のアルキル基のモル比が0.001
以上となるような含有量であることが好ましい。また、
この硬化シリコーン粉末が含有するケイ素原子結合有機
基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基
等の炭素原子数4以下のアルキル基;ビニル基、アリル
基、ブテニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル
基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラ
ルキル基;3,3,3−トリフロロプロピル基等のハロ
ゲン化アルキル基が挙げられ、特に、メチル基、フェニ
ル基であることが好ましい。また、この硬化シリコーン
粉末が含有する、その他任意のケイ素原子結合有機基と
しては、例えば、4−オキシラニルブチル基、8−オキ
シラニルオクチル基、3−グリシドキシプロピル基、2
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−
メタクリロキシプロピル基、3−メルカプトプロピル
基、3−アミノプロピル基、N−(2−アミノエチル)
−3−アミノプロピル基等の有機官能性基が挙げられ
る。また、この硬化シリコーン粉末中には、その他任意
の成分として、例えば、非晶質シリカ、結晶性シリカ、
酸化チタン、炭酸カルシウム等の無機質充填剤、非架橋
性シリコーンオイルを配合することができる。
【0008】この硬化シリコーン粉末を調製する方法と
しては、例えば、一分子中に少なくとも2個のアルケニ
ル基を含有するオルガノポリシロキサン、一分子中に少
なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を含有するオル
ガノポリシロキサン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、
オクテン、ノネン、デセン等の炭素原子数5〜30のオ
レフィン、および、白金系触媒からなる付加反応硬化性
シリコーン組成物、一分子中に少なくとも2個のシラノ
ール基を含有するオルガノポリシロキサン、一分子中に
少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を含有するオ
ルガノポリシロキサン、ペンチルトリメトキシシラン、
メチルペンチルジメトキシシラン、ヘキシルトリメトキ
シシラン、ヘキシルメチルジメトキシシラン、ヘプチル
トリメトキシシラン、ヘプチルメチルジメトキシシラ
ン、オクチルトリメトキシシラン、メチルオクチルジメ
トキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルメチ
ルジメトキシシラン等の炭素原子数5〜30のアルキル
基を含有するアルコキシシラン、もしくは、その部分加
水分解縮合物、および、有機錫化合物等の縮合反応用触
媒からなる縮合反応硬化性シリコーン組成物、一分子中
に少なくとも2個のシラノール基を含有するオルガノポ
リシロキサン、加水分解性基を3個含有するオルガノシ
ラン、もしくは、その部分加水分解縮合物、上記の炭素
原子数5〜30のアルキル基を含有するアルコキシシラ
ン、もしくは、その部分加水分解縮合物、および、有機
錫化合物、有機チタン化合物等の縮合反応用触媒からな
る縮合反応硬化性シリコーン組成物等の硬化性シリコー
ン組成物を硬化した後、この硬化シリコーンを粉砕する
方法、これらの硬化性シリコーン組成物に水と乳化剤を
加えて、ミクロミキサー、タービン翼攪拌機、ホモミキ
サー、コロイドミル、ホモジナイザー等の混合装置によ
り乳化して分散させた後、これらの硬化性シリコーン組
成物を硬化する方法が挙げられる。これらの調製方法に
おいて、硬化性シリコーン組成物に水と乳化剤を加えて
乳化することにより、得られる硬化シリコーン粉末の表
面もしくは内部に乳化剤が存在するが、これがしばしば
良い結果をもたらすことがある。
【0009】また、ワックスおよび/またはワックス状
物質に対してより分散性を高めるため、この硬化シリコ
ーン粉末の表面が無機粉末により被覆されていることが
好ましい。この無機粉末としては、例えば、非晶質シリ
カ、結晶性シリカ、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、ア
ルミナ、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン等の金属酸
化物粉末;その他、ガラス、セラミック、金属粉末が挙
げられ、特に、非晶質シリカ粉末、酸化チタン粉末であ
ることが好ましい。この表面は親水性、疎水性のいずれ
でもよいが、硬化シリコーン粉末との親和性が良好であ
り、また、艶出し剤により処理された基材に長時間にわ
たって水垢、埃等の汚れを付着しにくくすることができ
ることから、この表面をトリメチルクロロシラン、ジメ
チルジクロロシラン等のオルガノクロロシラン、ヘキサ
メチルジシラザン等のオルガノシラザン、メチルトリメ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のオルガノ
アルコキシシラン、オルガノポリシロキサン、オルガノ
ハイドロジェンポリシロキサン等の有機ケイ素化合物に
より疎水化処理することが好ましい。この無機粉末とし
て非晶質シリカ粉末を用いた場合には、有機ケイ素化合
物により、この表面のシラノール基の密度を2個/10
0Å2以下とすることが好ましい。このシラノール基密
度は、例えば、非晶質シリカ粉末を15mmHg以下の
減圧下、120℃で3時間加熱した後、リチウムアルミ
ニウムハイドライドを添加して、この表面のシラノール
基との反応により発生する水素ガスを定量することによ
り求めたシラノール基量と、窒素ガスの温度差による非
晶質シリカ粉末表面でのガス吸着の変化を用いたBET
吸着法等の測定法によ求めた比表面積から計算される。
また、この形状としては、例えば、球状、薄板状、針
状、柱状、不定形状が挙げられ、特に、球状であること
が好ましい。この平均粒子径としては、例えば、0.1
nm〜0.1μmであることが好ましく、さらに、この
平均粒子径が硬化シリコーン粉末の平均粒子径に対して
1/10以下であることが好ましい。また、この比表面
積としては、例えば、10〜500m2/gであること
が好ましい。
【0010】表面に無機粉末を被覆した硬化シリコーン
粉末を調製する方法としては、例えば、特開平4−34
8143号公報により開示された方法に従って、上記の
硬化性シリコーン組成物、好ましくは、付加反応硬化性
シリコーン組成物または縮合反応硬化性シリコーン組成
物を水と乳化剤により乳化して分散させた後、この硬化
性シリコーン組成物を硬化させて調製した硬化シリコー
ン粉末の水分散液に酸化金属ゾルを添加した後、水を除
去する方法、特開平5−179144号公報により開示
された方法に従って、上記の方法で調製した硬化性シリ
コーン粉末の水分散液に無機粉末を添加した後、水を除
去する方法、無機粉末の水分散液に硬化シリコーン粉末
を添加した後、水を除去する方法、また、疎水性無機粉
末を用いる場合には、硬化シリコーン粉末と疎水性無機
粉末を高せん断下で混合する方法が挙げられる。硬化シ
リコーン粉末と無機粉末との水分散液から水を除去する
方法としては、例えば、風乾する方法、真空乾燥機、熱
風循環式オーブン、スプレードライヤー等の周知の乾燥
機を用いる方法が挙げられる。硬化シリコーン粉末と無
機粉末とを高せん断下で混合する装置としては、例え
ば、ヘンシェルミキサー、ボールミル、オングミル、ス
クリーンミル、ポットミル、乳鉢、アトライター、ハイ
ブリダイザーが挙げられ、特に、ヘンシェルミキサー等
の高速回転型攪拌混合機により、表面を無機粉末で被覆
した硬化シリコーン粉末を効率よく調製することができ
る。このようにして調製された表面を無機粉末で被覆し
た硬化シリコーン粉末はブロッキング性が小さく、二次
凝集粒子が少なく、流動性が優れるという特徴があり、
特に、この硬化シリコーン粉末がゴム状である場合に
は、艶出し剤の塗り伸ばし感や拭き取り感が優れ、基材
に良好な艶を付与することができるという特徴がある。
【0011】硬化シリコーン粉末に対する無機粉末の被
覆量としては、例えば、硬化シリコーン粉末100重量
部に対して無機粉末が0.1〜20重量部であることが
好ましく、特に、0.2〜10重量部であることが好ま
しい。これは、硬化シリコーン粉末100重量部に対し
て無機粉末の被覆量が0.1重量部未満であると、これ
をワックスおよび/またはワックス状物質に分散しにく
くなるからであり、また、これが20重量部をこえる
と、硬化シリコーン粉末の表面を被覆できなかった無機
粉末が多くなり、不経済であるからである。
【0012】本発明の艶出し剤はワックスおよび/また
はワックス状物質と炭素原子数5〜30のケイ素原子結
合アルキル基を含有する硬化シリコーン粉末を均一に混
合することにより調製される。本発明の艶出し剤におい
て、炭素原子数5〜30のケイ素原子結合アルキル基を
含有する硬化シリコーン粉末の配合量としては、引き取
りが容易であることから、ワックスおよび/ワックス状
物質100重量部に対して0.1重量部以上であること
が好ましく、また、均一な艶出し剤を容易に調製するこ
とができること、基剤に均一に塗り伸ばしでき、基材に
良好な艶を与えることから、ワックスおよび/ワックス
状物質100重量部に対して100重量部以下であるこ
とが好ましい。また、本発明の艶出し剤には、その他任
意の成分として、例えば、ジメチルシリコーンオイル、
メチルフェニルシリコーンオイル、アルキル変性シリコ
ーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、アミノ変
性シリコーンオイル、フッ化アルキル変性シリコーンオ
イル等のシリコーンオイル;フッ素樹脂粉末、ナイロン
樹脂粉末、ポリエステル樹脂粉末、アクリル樹脂粉末、
エポキシ樹脂粉末、フェノール樹脂粉末、ポリウレタン
樹脂粉末等の有機樹脂粉末;炭酸カルシウム、タルク、
マイカ、ベントナイト、珪藻土、シリカ、マグネシウム
シリケート等のケイ酸塩、アルミナ等の無機粉末;その
他、香料、染料、顔料、レベリング剤、紫外線吸収剤、
帯電防止剤、増粘剤を配合することができる。本発明の
艶出し剤を調製する方法としては、例えば、ワックスお
よび/またはワックス状物質が室温で固体状である場合
には、これを加熱溶融した後、これに炭素原子数5〜3
0のケイ素原子結合アルキル基を含有する硬化シリコー
ン粉末を配合する方法、ワックスおよび/またはワック
ス状物質を有機溶剤に溶解した後、これに炭素原子数5
〜30のケイ素原子結合アルキル基を含有する硬化シリ
コーン粉末を配合する方法が挙げられる。本発明の艶出
し剤を調製するための装置としては、例えば、ロスミキ
サー、プラネタリミキサー、ホバートミキサー、ミクロ
ミキサー、タービン翼攪拌機、ホモミキサー、コロイド
ミル、ホモジナイザーが挙げられる。
【0013】このようにして調製された本発明の艶出し
剤の性状としては、例えば、半固形型、ペースト型、デ
ィスパージョン型、エマルジョン型が挙げられる。本発
明の艶出し剤をディスパージョン型として用いる場合に
は、工業用ガソリン、ケロシン、リグロイン、ミネラル
スピリット、ノルマルパラフィン系溶剤、イソパラフィ
ン系溶剤等の有機溶剤を配合することができる。また、
本発明の艶出し剤は、半固形型、ペースト型、ディスパ
ージョン型の艶出し剤を水と乳化剤により乳化してエマ
ルジョン型とすることができる。この乳化剤としては、
例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸
エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセ
リン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エ
ステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、アルキル脂肪酸トリ
グリセライド、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシ
ロキサン共重合体等のノニオン系乳化剤;ポリオキシア
ルキルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルリン酸塩等のアニオン系乳化
剤;アルキルアンモニウム塩、アルキルベンジルアンモ
ニウム塩等のカチオン系乳化剤;酢酸ベタイン、イミダ
ゾリニウムベタイン、レシチン等の両性乳化剤が挙げら
れる。また、本発明の艶出し剤に水とオレイン酸、ステ
アリン酸等の脂肪酸を添加して、これをトリエタンポオ
ールアミン、モルホリン、苛性カリ、苛性ソーダ等のア
ルカリ物質とともに加熱してけん化することによりゲル
状とすることもできる。
【0014】本発明の艶出し剤は基材に均一に塗り伸ば
しでき、拭き取りが容易であり、かつ、初期および屋外
の暴露による耐候試験後にも基材に良好な艶を与えるこ
とができるので、自動車の車体、家庭電気製品、家具、
壁、床等の表面、特に、塗装またはメッキされた金属、
プラスチック、木材の表面に艶や光沢を与えるための艶
出し剤として好適である。
【0015】
【実施例】本発明の艶出し剤を実施例により詳細に説明
する。なお、実施例中、粘度は25℃において測定した
値である。また、硬化シリコーン粉末および艶出し剤の
特性は次のようにして測定した。 [硬化シリコーン粉末の平均粒子径]光学顕微鏡に接続
した画像処理装置により測定した。 [ケイ素原子に対する炭素原子数5〜30のアルキル基
のモル比]硬化シリコーン粉末をテトラメトキシシラン
と水酸化カリウムにより分解して、この分解生成物をガ
スクロマトグラフにより定量することにより、ケイ素原
子に対する炭素原子数5〜30のアルキル基のモル比を
求めた。 [艶出し剤の塗り伸ばし性]艶出し剤1重量部をアクリ
ル樹脂塗膜(20cm×20cm)に塗り伸ばす際の均
一性、伸び、広がりを評価した。 [艶出し剤の拭き取り性]艶出し剤1重量部をアクリル
樹脂塗膜(20cm×20cm)に均一に塗り伸ばした
後、その拭き取り性を評価した。 [初期の艶]艶出し剤で処理した直後のアクリル樹脂塗
膜の艶を観察した。 [耐候試験直後の汚れ]艶出し剤で処理したアクリル樹
脂塗膜を屋外で1ヶ月暴露した直後の塗膜の水垢、埃等
の汚れを観察した。 [耐候試験後の艶]艶出し剤で処理したアクリル樹脂塗
膜を屋外で1ヶ月暴露した後、塗膜を水洗して塗膜の艶
を観察した。
【0016】[参考例1]分子鎖両末端ジメチルビニル
シロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ビニル基当量
=8000)50重量部と粘度が20センチポイズであ
る、式:
【化1】 で表されるジメチルシロキサン・メチルハイドロジェン
シロキサン共重合体11重量部を均一に混合して組成物
(I)を調製した。次に、このジメチルポリシロキサン5
0重量部と塩化白金酸のイソプロパノール溶液(このジ
メチルポリシロキサンに対して白金金属が重量単位で2
0ppmとなる量)を均一に混合して組成物(II)を調
製した。この組成物(I)61重量部と組成物(II)50
重量部を5℃で均一に混合して、これを25℃の純水
(電気伝導度=0.2μS/cm)200重量部とポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル(HLB=1
3.1)4重量部に速やかに混合した後、ホモジナイザ
ー(300kgf/cm2)により均一な硬化性シリコ
ーン組成物の水系エマルジョンを調製した。この水系エ
マルジョンを30℃で6時間静置して、シリコーンゴム
粉末の水分散液を調製した。このシリコーンゴム粉末の
水分散液を80℃で1時間加熱した後、スプレードライ
ヤーにより乾燥してシリコーンゴム粉末(A)を調製し
た。
【0017】[参考例2]分子鎖両末端ジメチルビニル
シロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ビニル基当量
=8000)50重量部と粘度が20センチポイズであ
る、式:
【化2】 で表されるジメチルシロキサン・メチルハイドロジェン
シロキサン共重合体11重量部を均一に混合して組成物
(I)を調製した。次に、このジメチルポリシロキサン5
0重量部と1−オクテン10重量部と塩化白金酸のイソ
プロパノール溶液(このジメチルポリシロキサンに対し
て白金金属が重量単位で20ppmとなる量)を均一に
混合して組成物(III)を調製した。この組成物(I)6
1重量部と組成物(III)60重量部を5℃で均一に混
合して、これを25℃の純水(電気伝導度=0.2μS
/cm)200重量部とポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル(HLB=13.1)4重量部に速やかに
混合した後、ホモジナイザー(300kgf/cm2
により均一な硬化性シリコーン組成物の水系エマルジョ
ンを調製した。この水系エマルジョンを30℃で6時間
静置して、シリコーンゴム粉末の水分散液を調製した。
この水分散液を80℃で1時間加熱した後、スプレード
ライヤーにより乾燥してシリコーンゴム粉末(B)を調製
した。
【0018】[参考例3]参考例2で調製したシリコー
ンゴム粉末(B)100重量部とジメチルジクロロシラン
により処理された疎水性非晶質シリカ粉末(表面のシラ
ノール基密度=1.2個/100Å2、一次平均粒子径
=16mμ、比表面積=120m2/g)10重量部を
ヘンシェルミキサーにより1000rpmで20分間混
合して、表面を疎水性非晶質シリカ粉末で被覆したシリ
コーンゴム粉末(C)を調製した。
【0019】[参考例4]参考例2で調製したシリコー
ンゴム粉末(B)100重量部と分子鎖両末端トリメチル
シロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサンに
より処理された疎水性酸化チタン粉末(平均粒子径=
0.04μm、比表面積=35m2/g)8重量部をヘ
ンシェルミキサーにより1000rpmで20分間混合
して、表面を疎水性酸化チタン粉末で被覆したシリコー
ンゴム粉末(D)を調製した。
【0020】[参考例5]分子鎖両末端ジメチルビニル
シロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ビニル基当量
=8000)50重量部と粘度が20センチポイズであ
る、式:
【化3】 で表されるジメチルシロキサン・メチルハイドロジェン
シロキサン共重合体11重量部と1−デセン5重量部を
均一に混合して組成物(IV)を調製した。次に、このジ
メチルポリシロキサン50重量部と塩化白金酸のイソプ
ロパノール溶液(このジメチルポリシロキサンに対して
白金金属が重量単位で20ppmとなる量)を均一に混
合して組成物(II)を調製した。この組成物(IV)66
重量部と組成物(II)50重量部を5℃で均一に混合し
て、これを25℃の純水(電気伝導度=0.2μS/c
m)200重量部とポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル(HLB=13.1)4重量部に速やかに混合
した後、ホモジナイザー(300kgf/cm2)によ
り均一な硬化性シリコーン組成物の水系エマルジョンを
調製した。この水系エマルジョンを30℃で6時間静置
して、シリコーンゴム粉末の水分散液を調製した。この
水分散液に非晶質シリカ粉末(表面のシラノール基密度
=4.2個/100Å2、一次平均粒子径=20mμ、
比表面積=200m2/g)5重量部を均一に分散させ
た後、80℃で1時間加熱した。その後、これをスプレ
ードライヤーにより乾燥して、表面を非晶質シリカ粉末
で被覆したシリコーンゴム粉末(E)を調製した。
【0021】[参考例6]式:
【化4】 で表されるジメチルポリシロキサン100重量部と粘度
が20センチポイズである分子鎖両末端トリメチルシロ
キシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン(ケイ
素原子結合水素原子当量=67)10重量部と50重量
%−n−オクタデシルトリエトキシシランのトルエン溶
液12重量部を−5℃で均一に混合した後、これにオク
チル酸錫0.8重量部を速やかに混合して硬化性シリコ
ーン組成物を調製した。この組成物を純水(電気伝導度
=0.2μS/cm)120重量部とポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテル(HLB=13.1)3重量
部に約5℃で混合した後、ホモジナイザーにより均一に
乳化した後、純水(電気伝導度=0.2μS/cm)2
40重量部を添加して硬化性シリコーン組成物の水系エ
マルジョンを調製した。この水系エマルジョンを室温で
1日放置して、シリコーンゴム粉末の水分散液を調製し
た。この水分散液をスプレードライヤーにより水分を除
去してシリコーンゴム粉末(F)を調製した。
【0022】
【表1】
【0023】[実施例1]プラネタリーミキサーにカル
ナウバワックス10重量部、セレシンワックス(オゾケ
ライト)10重量部、ビーズワックス20重量部および
マイクロクリスタリンワックス10重量部を添加して、
これらを90℃で加熱混合した。次いで、これに流動パ
ラフィンワックス25重量部、粘度350センチポイズ
の分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリ
シロキサン10重量部、マグネシウムシリケート粉末5
重量部、シリコーンゴム粉末(B)10重量部を添加し
て、これらを90℃で30分間加熱混合した後、室温ま
で冷却して、半固形で均一な艶出し剤を調製した。
【0024】[比較例1]実施例1において、シリコー
ンゴム粉末(B)を配合しない以外は実施例1と同様にし
て半固形の艶出し剤を調製した。
【0025】[実施例2〜5、比較例2]プラネタリー
ミキサーにカルナウバワックス20重量部、ケロシン4
0重量部、粘度350センチポイズの分子鎖両末端トリ
メチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン10重量
部を添加して室温で均一に混合した。次いで、これにシ
リコーンゴム粉末(A)、(C)〜(F)を各々10重量部添
加して、室温で30分間混合して、5種類のディスパー
ジョン型の艶出し剤を調製した。シリコーンゴム粉末
(C)〜(F)を配合した艶出し剤は均一であったが、シリ
コーンゴム粉末(A)を配合した艶出し剤はシリコーンゴ
ム粉末(A)の凝集粒子があり、不均一であった。
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明の艶出し剤は炭素原子数5〜30
のケイ素原子結合アルキル基を含有する硬化シリコーン
粉末を配合しているので、基材に均一に塗り伸ばすこと
ができ、拭き取りが容易であり、かつ、基材に良好な艶
を与えることができるという特徴がある。また、表面を
疎水性無機粉末で被覆した硬化シリコーン粉末を配合す
ることにより、得られる艶出し剤は基材に長時間にわた
って水垢、埃等の汚れを付着しにくくすることができる
という特徴がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 賢 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素原子数5〜30のケイ素原子結合ア
    ルキル基を含有する硬化シリコーン粉末を配合すること
    を特徴とするワックスおよび/またはワックス状物質か
    らなる艶出し剤。
  2. 【請求項2】 硬化シリコーン粉末の平均粒子径が0.
    1〜200μmであることを特徴とする請求項1記載の
    艶出し剤。
  3. 【請求項3】 硬化シリコーン粉末の表面が無機粉末で
    被覆されていることを特徴とする請求項1記載の艶出し
    剤。
  4. 【請求項4】 無機粉末の被覆量が硬化シリコーン粉末
    100重量部に対して0.1〜20重量部であることを
    特徴とする請求項3記載の艶出し剤。
  5. 【請求項5】 硬化シリコーン粉末の配合量がワックス
    および/またはワックス状物質100重量部に対して
    0.1〜100重量部であることを特徴とする請求項1
    記載の艶出し剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10273697A (ja) * 1996-05-07 1998-10-13 Kao Corp 硬質表面用液体洗浄剤組成物及び硬質表面の清浄方法
JPH10298497A (ja) * 1997-04-24 1998-11-10 Kao Corp 硬質表面用つや出し剤組成物及び硬質表面のつや出し方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10273697A (ja) * 1996-05-07 1998-10-13 Kao Corp 硬質表面用液体洗浄剤組成物及び硬質表面の清浄方法
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