JPH09329505A - ケース内の温度上昇シミュレーション方法 - Google Patents

ケース内の温度上昇シミュレーション方法

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JPH09329505A
JPH09329505A JP14455196A JP14455196A JPH09329505A JP H09329505 A JPH09329505 A JP H09329505A JP 14455196 A JP14455196 A JP 14455196A JP 14455196 A JP14455196 A JP 14455196A JP H09329505 A JPH09329505 A JP H09329505A
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temperature rise
case
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temperature
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Koji Ota
浩司 太田
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケース内に複数の電気部品を配設して通電し
たときの各部品の温度上昇を設計段階でシミュレーショ
ンにより予測することができ、そのシミュレーション
を、高度なコンピュータや格別の専門的知識を要せずに
行うことができるようにする。 【解決手段】 先ずケース内に配設される各種電気部品
について部品単体温度データを測定に基づいて作成す
る。次に、諸条件の想定に基づき、上記部品単体温度デ
ータから通電電流に応じた部品単体の温度上昇を求める
とともに、少なくとも消費電力の総和とケースの諸元に
応じたパラメータとに基づいて、部品相互の熱的影響に
見合う温度上昇補正量を求める。そして、上記部品単体
の温度上昇と上記温度上昇補正量とから通電時の部品温
度上昇のシミュレーション値を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気接続箱等のケ
ース内に各種電気部品が配設されて電気ユニットが構成
される場合に、設計段階において各電気部品の温度上昇
を予測するためのケース内の温度上昇シミュレーション
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば自動車の電気接続箱等
においてはケース内にコネクタ、ヒューズ、リレー等の
各種電気部品を配設することにより、電気作動部に対す
る電力供給や通電制御等の種々の電気的機能を持たせる
ようになっているが、このような電気ユニットを設計す
るにあたっては、機能上の要求を満足することに加え、
通電時の温度上昇を配慮し、過大な温度上昇を招かない
ような設計を行う必要がある。
【0003】ところで、ケース内の各部品に通電を行っ
た場合、その通電に伴う発熱で部品が温度上昇するが、
この場合、ケース内の各部品は自己発熱のほかに他の部
品の発熱の影響も受けるので、自己発熱による温度上昇
分よりも高い温度まで上昇してしまう。そして、他部品
の発熱の影響は、ケース内の部品全体の消費電力、ケー
スの形状や大きさ、ケース内の部品の配置等によって種
々変る。従って、例えば単に部品個々の通電電流と発熱
量との関係を調べるという程度の単純な計測、演算によ
るだけではケース内の各部品の温度上昇を精度良く調べ
ることはできない。
【0004】また、設計に従いケース内に各種部品を組
み込んだ試作品を作成して実験的に各部品の温度上昇を
測定することが考えられるが、設計変更のたびに試作品
を作り直すのでは多大な手数及び時間を要して、実用的
でない。
【0005】そこで、従来は、設計段階でケース内の各
部品の温度上昇の予測を、高度のコンピュータを用いた
CAE(Computer Aided Engineering)解析により行う
ようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のC
AE解析の手法では、非常に高度なコンピュータが必要
であって、その費用が高くつき、しかも、複雑な解法に
よるため時間もかかり、また、高度の専門的知識が必要
となるといった問題がある。
【0007】本発明は、上記の事情に鑑み、ケース内の
各部品の温度上昇を設計段階でシミュレーションにより
予測することができ、とくに、必要最小限の測定による
データとそれを用いた比較的簡単な演算処理によりシミ
ュレーションを行うことができ、しかも上記温度上昇を
精度良く求めることができるケース内の温度上昇シミュ
レーション方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ケース内に複数の電気部品が配設された
電気ユニットにおける通電時の各電気部品の温度上昇を
シミュレーションにより求める方法であって、各種の電
気部品についてそれぞれ、部品単体に対し通電を行った
ときの温度上昇を測定し、その測定に基づいて部品単体
に対する通電量と温度上昇との関係を示す部品単体温度
データを作成し、次にケース内の部品の配置、部品に対
する通電電流等の諸条件を想定し、その想定に基づき、
ケース内に配置される各部品についてそれぞれ上記部品
単体温度データから通電電流に応じた部品単体の温度上
昇を求めるとともに、消費電力の総和を演算し、少なく
とも上記消費電力の総和とケースの諸元に応じたパラメ
ータとに基づいて温度上昇補正量を求め、上記部品単体
の温度上昇と上記温度上昇補正量とから上記電気ユニッ
トにおける通電時の部品温度上昇のシミュレーション値
を求めるようにしたものである。
【0009】この方法によると、部品単体の試料を用い
た測定に基づいて部品単体温度データが得られるととも
に、そのデータと想定される通電電流とから部品単体の
温度上昇が求められ、さらに上記消費電力等に応じた補
正量が演算されてこれが加味されることにより、ケース
内の各部品の温度上昇のシミュレーション値が比較的簡
単に、しかも精度良く求められる。
【0010】この発明において、上記温度上昇補正量
は、消費電力の総和と、ケースの諸元に応じたパラメー
タと、測定された各部品単体の温度上昇の平均値に対す
る個々の部品単体の温度上昇の偏差値と、ケース内の部
品配置に応じたパラメータとに基づいてを求めるように
することが好ましい。この場合に、具体的には、上記消
費電力の総和にケースの諸元に応じたパラメータを乗じ
た値と、上記偏差値にケース内の部品配置に応じたパラ
メータを乗じた値とを加えることによって上記温度上昇
補正量を求めるようにすればよい。
【0011】このようにすると、ケース内の部品相互の
熱的影響による温度上昇分に見合った補正量が、より精
度良く求められることとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図1は、ケース内に各種電気部品が配設
された電気ユニットの一例としての電気接続箱1を示し
ている。この図に示す電気接続箱1は、ケース2内にコ
ネクタ3,4、リレー5、ヒューズ6,7等の電気部品
が組み込まれ、ケース2の底部に設けられたバスバー等
を介してこれらの電気部品が電気的に接続されている。
【0013】上記電気接続箱1の設計に際には、ケース
2の形状、大きさ等の諸元及びケース2内に組み込まれ
る電気部品の種類、個数、配置等が、機能上の要求や信
頼性等を考慮して選定される。この場合に、とくにケー
ス2内の各電気部品の温度上昇は、以下に述べるような
シミュレーション方法によって予測される。
【0014】先ずこのシミュレーション方法の基本的な
考え方の概略を、図2を参照しつつ説明する。
【0015】図2は、ケース内のX=5の位置及びX=
10の位置に第1の電気部品及び第2の電気部品をそれ
ぞれ置いた状態での通電時のケース内の温度分布の一例
を示すものであって、データTAは上記第1の部品にの
み所定電流を流したときの温度分布、データTBは上記
第2の部品にのみ所定電流を流したときの温度分布、デ
ータTCは両部品に同時に通電したときの温度分布であ
る。
【0016】この図の例によると、第1の部品の温度
(X=5の位置の温度)は、その部品にのみ通電される
単独通電時に10°C程度、両部品に通電される同時通
電時に15°C程度であり、また、第2の部品の温度
(X=10の位置の温度)は、単独通電時に15°C程
度、同時通電時に17°C程度である。
【0017】このように、ケース内に複数の部品が配置
されて同時通電された場合の各部品の温度上昇は、他の
部品からの熱影響により、個々の部品に単独で通電され
た場合よりも高くなる。そして、この単独通電時に対す
る同時通電時の温度上昇分は、後述のように消費電力の
総和、部品配置、各部品の温度の偏差等によって変って
くる。この図の例では、単独通電時に対する同時通電時
の温度上昇分が第1の部品では5°C程度、第2の部品
では2°C程度であり、両部品のうちで単独通電時の温
度が低い第1の部品の方が同時通電時に他方の部品から
の熱影響を大きく受ける。
【0018】そこで、ケース内に組み込まれる各種部品
について部品単体の通電量に応じた温度上昇を調べた上
で、ケース内に複数部品を配置して同時通電を行う場合
の温度上昇分に応じた補正を加味することにより、部品
温度上昇のシミュレーション値を求める。この温度上昇
シミュレーションは、次のような手順で行う。
【0019】(1)第1ステップ 先ず第1ステップとして、ケース2内に組み込まれる可
能性のある各種の電気部品についてそれぞれ、部品単体
に対する通電量と温度上昇との関係を示す部品単体温度
測定データを、測定に基づいて作成する。
【0020】この場合、各種電気部品について基本要素
である発熱体10と電線11とからなる図3のような試
料を用い、この試料に通電して測温ポイント12での温
度を測定すればよい。そして、通電電流を変えて数種類
の測定値を得る。この測定から、通電電流と温度上昇と
の関係として例えば図4に示すようなグラフが得られ、
このグラフから通電電流と温度上昇との関係式が特定さ
れる。
【0021】すなわち、部品単体の温度上昇tと通電電
流Iとの関係についての一般式を
【0022】
【数1】t=c×Id とし、この式における定数c,dを上記グラフから求め
るようにすればよい。図4中に示す数値例によると、c
=1.2、d=1.8となる。
【0023】(2)第2ステップ ケース2の形状、大きさ等の諸元や、ケース2内に組み
込む電気部品の個数、種類、配置、及び各電気部品に対
する通電電流等の各種条件を定める。この場合、機能上
の要求等を考慮しつつ、任意に各種条件を想定する。そ
して、想定した条件に基づき、ケース内の配置される各
部品についてそれぞれ、通電電流に応じた部品単体の温
度上昇tiを上記数1の式から求める。
【0024】また、ケース内の他部品の発熱の影響に見
合う温度上昇補正量ΔTiを加味する。この温度上昇補
正量ΔTiは次のように求められる。
【0025】すなわち、先ず各電気部品に対する通電電
流等について想定した条件からケース内の消費電力の総
和Wを求め、次式のように上記消費電力の総和Wに比例
した基本補正量ΔToを演算する。
【0026】
【数2】ΔTo=a×W ここで、比例係数となるパラメータaは、ケース2の形
状、材質等の諸元に応じた値であって、後述のように実
験的に求められる。
【0027】少なくとも上記補正量ΔToにより、第1
ステップで求めた温度上昇のデータを補正する。その補
正としては、各部品単体の温度上昇のデータTiにそれ
ぞれ一律に上記補正量ΔToを加えるようにしても良い
が、部品によって補正量の配分を変えることで精度をよ
り一層向上すべく、次式のように部品毎の最終補正量Δ
iを演算する。
【0028】
【数3】ΔTi=ΔTo+b×(tav−ti) ただし、tavは各部品単体の温度上昇ti(i=1,2
…)の平均値であり、従って、上記数3の式中の(tav
−ti)は各部品単体の温度上昇の平均値に対する個々
の部品単体の温度上昇の偏差値である。また、bはケー
ス内の部品配置に応じたパラメータであり、後述のよう
に実験的に求められる。そして、部品単体の温度上昇t
iと上記最終補正量ΔTiとから、ケース2内の各部品の
温度上昇のシミュレーション値Tiが次式のように演算
される。
【0029】
【数4】Ti=ti+ΔTi 以上のような第1ステップ、第2ステップからなる方法
で温度上昇のシミュレーションが行われるが、その具体
的な計算例及び計算のための実験データを、表1及び図
5のグラフを参照しつつ説明する。
【0030】表1は、実験的に所定のケース2内に6種
類(No.1〜No.6)の電気部品を組み込んで通電を行っ
た場合の実験データを示しており、各部品に対する通電
電流は設計段階で適宜設定したものであり、例えば予想
される使用時の電流に相当する程度に設定している。
【0031】
【表1】
【0032】この表において、「T」はNo.1〜No.6の
電気部品に表中に示す電流を同時に通電した場合の各部
品の温度上昇を示すものであって、その数値は測定値で
ある。また、「t」は上記電気部品の単体に個別に表中
に示す電流を通電した場合の各部品の温度上昇を示すも
のであって、その数値は通電電流に応じて上記の数1の
式から演算したものである。各部品の消費電力は、各部
品の抵抗値(R)と通電電流(I)とに基づく演算値
(W=R×I2)である。
【0033】この表中の(T−t)は、上記各部品に同
時通電した場合の他部品からの熱的影響による温度上昇
分であり、その平均値を求めると、この実験例では2
1.7°Cとなる。また、この実験例による場合の全消
費電力(各部品の消費電力の総和)は8.7Wとなる。
このように、特定の試料において、ケース内の各部品が
他部品から受ける熱的影響による温度上昇分(T−t)
の平均値と、全消費電力とを調べ、上記各部品に対する
通電電流のパターンを変えた数種類の実験でそれぞれこ
れらのデータをとると、図5のグラフに示すようにな
る。なお、このグラフ中の縦軸は(T−t)の平均値を
前述の基本補正量ΔToとして示す。
【0034】このグラフに示すように、ΔToは全消費
電力に比例し、これらの関係はケース2の形状、材質等
に応じて定まる。そこで、ケース2の形状、材質等が特
定された場合にそのケース2を用いて上記のように通電
電流のパターンを変えた数種類の実験によりこのグラフ
のようなデータをとり、このデータから、上記数2の式
の中で比例係数となるパラメータaを求める。このグラ
フの数値例によるとa=2.5となる。
【0035】こうして実験データに基づき上記パラメー
タaの値を求めれば、それ以後は各部品に対する通電電
流の設定値を机上で種々変更しても、全消費電力Wに応
じた基本補正量ΔToを演算により求めることができる
こととなる。
【0036】また、上記のように他部品の熱的影響によ
る温度上昇分(T−t)の平均値(基本補正量ΔToに
相当)が全消費電力Wによって変ることに加え、表1中
に示すように部品個々によって他部品からの熱的影響に
よる温度上昇分が異なる。これに関しては、前述のよう
に部品単体の温度上昇が異なる複数種類の部品のうちで
はその部品単体の温度上昇が低いものの方が他部品から
の熱的影響を大きく受ける(図2参照)というように、
部品単体の通電時の温度上昇の相対値(平均値に対する
偏差値)が他部品からの熱的影響に関係する。
【0037】さらに、部品相互の距離が近ければ他部品
から熱的影響を受け易くなるというように、ケース内の
部品配置(配置密度等)も他部品からの熱的影響に関係
する。
【0038】そこで、数3に示すように、各部品単体の
温度上昇の平均値に対する個々の部品単体の温度上昇の
偏差値(tav−ti)を考慮し、これに部品の配置密度
等に応じたパラメータbを乗じた値を、温度上昇の補正
に加味することが望ましい。ここで、上記偏差値(tav
−ti)は予め上記第1ステップの処理で実験的に求め
られる部品単体の温度上昇と通電電流との関係、及び通
電電流の条件設定に基づいて演算により求められる。
【0039】また、上記パラメータbは、例えば次のよ
うにして実験的に求められる。すなわち、ケース内に配
設される部品数をN、ケースの断面積をSとすると、ケ
ース内に部品を均等に配置した場合の部品間距離Lは
【0040】
【数5】L=√(S/N) となり、また、上記パラメータbは部品間距離Lの関数
として次のように表される。
【0041】
【数6】b=f(L) そして、或る部品間距離Lでケース内に配設した各部品
に通電した状態で各部品の温度上昇Tiを測定し、その
測定値と部品単体の温度上昇tiとから上記数4の式に
より最終補正量ΔTiを逆算し、その最終補正量ΔTi
基本補正量ΔTo及び上記偏差値(tav−ti)等のデ
ータを上記数3の式に代入することにより当該条件下で
のパラメータbの値を求め、このような処理を、部品配
置密度の変更(配設部品数N、ケース断面積Sのうちの
少なくとも一方の変更)によって上記部品間距離Lを変
えた数種類の試料についてそれぞれ行う。これにより、
上記部品間距離Lとパラメータbとの関係を示すデータ
(グラフ)を作成し、そのデータから上記数6の関数を
具体的に特定した関係式を得る。
【0042】こうして上記部品間距離Lとパラメータb
との関係式を定めれば、それ以後は机上で上記部品密度
等を種々変更しても、それに応じて上記関係式からパラ
メータbの値を特定し、上記数6の式を用いた最終補正
量ΔTiの演算を行うことができる。
【0043】以上のような当実施形態の方法によると、
ケース内に各種電気部品が配設された電気接続箱1等の
設計を行う際に、ケースの形状、材質等や、ケース内に
配設される部品の個数、種類、配置等や、各部品に対す
る通電電流等の条件を任意に想定することにより、通電
時の各部品の温度上昇のシミュレーション値を求めるこ
とができる。そして、シミュレーション結果が信頼性等
の要求を満足しない場合には上記各種条件を変更した上
で改めてシミュレーションを行うというようにして、設
計の最適化を図るようにすればよい。
【0044】とくに、上記第1ステップで部品単体温度
データを作成するために行う測定や、第2ステップでパ
ラメータa,bを求めるために行う測定等、必要最小限
の測定によってシミュレーションのためのデータを作成
し、それを用いて、CAE解析によらずに比較的簡単な
演算手法によりシミュレーション値を求めることができ
る。
【0045】しかも、上記第2ステップで、ケース内の
複数種類の電気部品に同時通電したときの部品相互の熱
的影響に応じた補正量が求められ、部品単体の温度上昇
と上記補正量とから、ケース内の各部品の温度上昇が精
度良く求められる。
【0046】図6は、ケース内に部品A〜Hを配置した
電気ユニットにつき、部品単体の通電時の上昇温度と、
各部品への通電時の上昇温度の上記方法によるシミュレ
ーション値と、同実測値(試作品について実測した値)
とを示しており、この図のように、実測値に対してシミ
ュレーション値の誤差は充分に小さくて、精度の良いシ
ミュレーション値が得られることがわかる。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明は、ケース内に配設
される各種電気部品についてそれぞれ部品単体温度デー
タを測定に基づいて作成し、次に諸条件の想定して、そ
れに基づき、上記部品単体温度データから通電電流に応
じた部品単体の温度上昇を求めるとともに、少なくとも
消費電力の総和とケースの諸元に応じたパラメータとに
基づいて温度上昇補正量を求め、これらから通電時の部
品温度上昇のシミュレーション値を求めるようにしてい
るため、設計段階で、CAE解析によらずに簡単に、し
かも精度良く各部品の温度上昇を求めることができる。
従って、設計の最適化等を図るための温度上昇のシミュ
レーションを、高度なコンピュータや格別の専門的知識
を要せずに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法が適用される電気ユニットの一例
としての電気接続箱の概略平面図である。
【図2】ケース内に第1,第2の電気部品を置いて通電
したときのケース内の温度分布の一例を示すグラフであ
る。
【図3】電気部品単体の温度上昇を測定するための試料
を示す概略図である。
【図4】電気部品単体に通電したときの通電電流と温度
上昇との関係を示すグラフである。
【図5】ケース内に複数の電気部品を配設して通電した
ときの全消費電力と他部品から受ける熱的影響による温
度上昇分との関係を示すグラフである。
【図6】ケース内に複数の部品を配置した電気ユニット
につき、部品単体の通電時の上昇温度と、各部品への通
電時の上昇温度のシミュレーション値と、同実測値とを
示すグラフである。
【符号の説明】
1 電気接続箱 2 ケース 3〜7 電気部品 10 発熱体 11 電線 12 測温ポイント

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内に複数の電気部品が配設された
    電気ユニットにおける通電時の各電気部品の温度上昇を
    シミュレーションにより求める方法であって、各種の電
    気部品についてそれぞれ、部品単体に対し通電を行った
    ときの温度上昇を測定し、その測定に基づいて部品単体
    に対する通電量と温度上昇との関係を示す部品単体温度
    データを作成し、次にケース内の部品の配置、部品に対
    する通電電流等の諸条件を想定し、その想定に基づき、
    ケース内に配置される各部品についてそれぞれ上記部品
    単体温度データから通電電流に応じた部品単体の温度上
    昇を求めるとともに、消費電力の総和を演算し、少なく
    とも上記消費電力の総和とケースの諸元に応じたパラメ
    ータとに基づいて温度上昇補正量を求め、上記部品単体
    の温度上昇と上記温度上昇補正量とから上記電気ユニッ
    トにおける通電時の部品温度上昇のシミュレーション値
    を求めることを特徴とするケース内の温度上昇シミュレ
    ーション方法。
  2. 【請求項2】 上記消費電力の総和と、ケースの諸元に
    応じたパラメータと、測定された各部品単体の温度上昇
    の平均値に対する個々の部品単体の温度上昇の偏差値
    と、ケース内の部品配置に応じたパラメータとに基づい
    て温度上昇補正量を求めることを特徴とする請求項1記
    載のケース内の温度上昇シミュレーション方法。
  3. 【請求項3】 上記消費電力の総和にケースの諸元に応
    じたパラメータを乗じた値と、上記偏差値にケース内の
    部品配置に応じたパラメータを乗じた値とを加えること
    によって上記温度上昇補正量を求めることを特徴とする
    請求項2記載のケース内の温度上昇シミュレーション方
    法。
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