JPH09326615A - フィルタ特性自動調整装置 - Google Patents

フィルタ特性自動調整装置

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JPH09326615A
JPH09326615A JP8139880A JP13988096A JPH09326615A JP H09326615 A JPH09326615 A JP H09326615A JP 8139880 A JP8139880 A JP 8139880A JP 13988096 A JP13988096 A JP 13988096A JP H09326615 A JPH09326615 A JP H09326615A
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characteristic
filter
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frequency
computer
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JP8139880A
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English (en)
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Kazuhiro Eguchi
和弘 江口
Toshiharu Noguchi
敏春 野口
Takeshi Sasaki
武司 佐々木
Hiroshi Ono
博司 大野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々のフィルタに対応でき、フィルタの切替
えが容易で、低コスト化でき、プログラム開発容易なフ
ィルタ特性自動調整装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 コンピュータは、特性データから特徴量
を抽出する特徴抽出手段31と、対象フィルタ最適調整
のための推論ルールを記憶する推論ルール記憶手段34
と、特徴量から推論ルールに従って最適な調整パラメー
タを推論するファジー推論手段32とを有することによ
り、種々のフィルタに対応でき、フィルタの切替えが容
易で、低コスト化でき、プログラム開発容易なフィルタ
特性自動調整装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、UHF、SHF帯
で使用する誘電体フィルタ等のフィルタの製造プロセス
においてフィルタの特性を自動的に調整するフィルタ特
性自動調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、誘電体フィルタ(誘電体材料を使
用したTEMモード同軸共振器のフィルタ)特性の自動
調整装置としては例えば、米国電気電子技術者協会のマ
イクロ波理論技術シンポジウム・ダイジェストの139
頁〜142頁(IEEE MTT-S DI-GEST pp.139-142)に記
載された「セルラ無線電話用RFフィルタのコンピュー
タ支援精密調整」(A COMPUTER AIDED ACCURATE ADJUST
MENT OF CELULAR RADIORF FILTERS)がある。
【0003】図12は、上記刊行物に記載されたと同様
の従来のフィルタ特性自動調整装置を示すブロック図で
ある。図12において、ネットワークアナライザ101
は誘電体フィルタ102の電気特性(以下、単に「特
性」という)を測定するためのものであり、コンピュー
タ104はインタフェース103を介してネットワーク
アナライザ101と接続され、また信号ケーブル106
を介してCRT表示装置105と接続されている。ネッ
トワークアナライザ101で測定した特性を示す特性デ
ータはインタフェース103を介して自動的にコンピュ
ータ104に転送される。
【0004】図13は図12のフィルタ特性自動調整装
置の動作を示すフローチャートであり、図14は調整対
象となる誘電体フィルタ102の等価回路を示す等価回
路図である。
【0005】図12のフィルタ特性自動調整装置につい
て、その動作を図13を用いて説明する。上述したよう
に、ネットワークアナライザ101で測定した特性を示
す特性データはインタフェース103を介して自動的に
コンピュータ104に転送される(S101)。次に、
コンピュータ104は特性上の規格を満足するか否かを
判定する(S102)。満足していると判定した場合に
はこの処理を終了する。満足していないと判定したとき
にはコンピュータ104は、上記特性データに基づい
て、最適化手順プログラムにより、図14の等価回路の
それぞれの容量(コンデンサ)、コイルの回路定数を計
算する(S103)。次に、コンピュータ104は、ス
テップ103で計算された回路定数と要求される回路定
数との差からそれぞれの共振器の共振周波数の調整量を
メッセージとして作業者に例えばCRT表示装置105
を介して指示し、それに基づいて作業者が誘電体フィル
タ102をトリミング(調整)する。これらの手順を繰
り返すことにより、すなわちステップ102で規格を満
足するまで繰り返すことにより、誘電体フィルタ102
の要求特性を満足させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
フィルタ特性自動調整装置では、等価回路を入力し、そ
れを収束させるための方程式を解くプログラムを入力す
る必要があり、種々のフィルタに対応できず、また異な
る種類のフィルタへの切替えが容易でないという問題点
を有していた。さらに、上記等価回路および上記プログ
ラムを入力する必要があるために、装置コストが増加
し、プログラムの開発も容易でないという問題点を有し
ていた。
【0007】このフィルタ特性自動調整装置では、種々
のフィルタに対応でき、異なる種類のフィルタであって
も切替えが容易で、しかも装置コストを低下でき、プロ
グラムの開発も容易であることが要求されている。
【0008】本発明は、種々のフィルタに対応でき、異
なる種類のフィルタであっても切替えが容易で、しかも
装置コストを低下でき、プログラムの開発も容易である
フィルタ特性自動調整装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明のフィルタ特性自動調整装置は、対象フィルタ
の通過特性、反射特性等の特性を測定して特性データを
得る測定装置と、測定装置で得られた特性データを処理
するコンピュータと、コンピュータからの出力データに
基づいて対象フィルタの特性を調整するフィルタ調整装
置とを有するフィルタ特性自動調整装置であって、コン
ピュータは、特性データから対象フィルタの特性の状態
を示す特徴量を抽出する特徴抽出手段と、対象フィルタ
を最適に調整するための推論ルールを記憶する推論ルー
ル記憶手段と、特徴抽出手段で抽出された特徴量から推
論ルールに従って最適な調整パラメータを推論するファ
ジー推論手段とを有するように構成したものである。
【0010】これにより、種々のフィルタに対応でき、
異なる種類のフィルタであっても切替えが容易で、しか
も装置コストを低下でき、プログラムの開発も容易であ
るフィルタ特性自動調整装置が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、対象フィルタの通過特性、反射特性等の特性を測定
して特性データを得る測定装置と、測定装置で得られた
特性データを処理するコンピュータと、コンピュータか
らの出力データに基づいて対象フィルタの特性を調整す
るフィルタ調整装置とを有するフィルタ特性自動調整装
置であって、コンピュータは、特性データから対象フィ
ルタの特性の状態を示す特徴量を抽出する特徴抽出手段
と、対象フィルタを最適に調整するための推論ルールを
記憶する推論ルール記憶手段と、特徴抽出手段で抽出さ
れた特徴量から推論ルールに従って最適な調整パラメー
タを推論するファジー推論手段とを有することとしたも
のであり、ファジー推論手段で推論された最適な調整パ
ラメータに基づいてフィルタ調整装置が対象フィルタの
特性を調整するという作用を有する。
【0012】以下、本発明の実施の形態について、図1
〜図11を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態1による
フィルタ特性自動調整装置を示すブロック図である。図
1において、ネットワークアナライザ(測定装置)1は
誘電体フィルタ6の通過特性、反射特性を測定してこれ
らの特性を示す特性データを得るものであり、コンピュ
ータ3は、ネットワークアナライザ1からの特性データ
をインタフェース2を通して取り込み、取り込んだ特性
データに基づいて、処理ルーチンにより適切な調整量を
計算する。自動切削装置(フィルタ調整装置)5は、コ
ンピュータ3で計算された適切な調整量をインタフェー
ス4を介して入力し、トリミング(調整)を行う。
【0013】図2は、図1のコンピュータにおける機能
実現手段を示す機能ブロック図である。図2において、
特徴量抽出手段31はネットワークアナライザ1で得た
特性データを処理して誘電体フィルタ6の特性の状態を
示す特徴量を抽出し、ファジー推論手段32は特徴量抽
出手段31で抽出した特徴量と後述の推論ルール記憶手
段34に蓄積された推論ルールとに基づいて1つの推論
値を得ることにより最適な調整量を決定する。周波数変
換手段33は、上記調整量が周波数量であるので、この
周波数量を自動切削装置5の動作量へ変換する。周波数
量と自動切削装置5の動作量との関係は予め決められて
いる。推論ルール記憶手段34は誘電体フィルタ6を最
適に調整するための推論ルールを記憶する。
【0014】次に、以上のように構成されたフィルタ特
性自動調整装置について、その動作を図3を用いて説明
する。図3は、図1、図2のフィルタ特性自動調整装置
の動作を示すフローチャートである。まず、コンピュー
タ3は、ネットワークアナライザ1により測定した誘電
体フィルタ6の通過特性、反射特性を、インタフェース
2を介して入力する(S1)。次に、コンピュータ3
は、上記フィルタ特性が規格値を満足しているか否かを
判定し(S2)、満足していると判定したときには処理
を終了する。ステップ2で満足していないと判定したと
きにはコンピュータ3の特徴量抽出手段31は上記フィ
ルタ特性を示す特性データから特徴量を計算する(S
3)。
【0015】ステップ4で計算された特徴量について図
4を用いて説明する。図4は特徴量の概念を説明するた
めの周波数特性図である。図4においては特徴量は次の
ようなものである。すなわち、通過帯域での中心周波数
0=(F1+F2)/2、指定された通過帯域外周波数
Fm1での減衰量Am1、指定された通過帯域内周波数
Fp1での減衰量Ap1、入力ポートから見た通過帯域
での入力インピーダンスの平均値の基準点からのずれ角
度θ1である。ここで、F1、F2は通過帯域での最小減
衰量から−3dBのレベルにおける周波数である。
【0016】上記ずれ角度θ1について図5を用いて説
明する。図5は特徴量の概念を説明するためのスミスチ
ャートである。通過帯域での入力インピーダンスをZi
とすれば、Ziは複素数で、次式の(数1)で示され
る。
【0017】
【数1】
【0018】ここで、Uiはレジスタンス、Viはリア
クタンスである。通過帯域でのレジスタンスとリアクタ
ンスの平均値U1バー、V1バーを(数2)、(数3)の
ように定義すれば、入力インピーダンスの平均値Z1
ーは(数4)のようになる。
【0019】
【数2】
【0020】
【数3】
【0021】
【数4】
【0022】ここで、nは通過帯域での測定ポイント数
である。この平均値Z1バーを図5のスミスチャート上
にプロットする。このとき基準点Pからスミスチャート
の中心に引いた線分とプロットした点へ引いた線分との
なす角をθ1と定義する。
【0023】次に、ステップ3で特徴量を計算した後、
ファジー推論手段32は特徴量抽出手段31で計算され
た特徴量と推論ルール記憶手段34に蓄積された推論ル
ールとから、どの共振器にどの程度の周波数の調整が必
要かを推論する(S4)。つまり、調整周波数量(調整
パラメータ)を推論する。次に、周波数変換手段33
は、推論した調整周波数量をトリミング量(上記自動切
削装置5の動作量)に変換し(S5)、自動切削装置5
に出力する。コンピュータ3は、自動切削装置5からト
リミング終了の通知を受けると、ステップ1に戻り(S
6)、誘電体フィルタ6の特性データが規格値に入るま
で繰り返し処理を行う。
【0024】次に、推論ルール記憶手段34に記憶され
ている推論ルールと、ファジー推論手段32の動作とに
ついて説明する。
【0025】推論ルールはエキスパート作業者の経験則
や勘をルール化したもので、例えば次にルール1(R
1)、ルール2(R2)として示すようなルールがあ
る。
【0026】R1:「もし、F0が中くらい低くθ1が少
し低いならば、共振素子1の周波数を少し高くせよ」 R1:「もし、F0が大きく低くθ1が中くらい低いなら
ば、共振素子1の周波数を中くらい高くせよ」 このように推論ルールは「もし〜ならば、〜せよ」の形
をしている。このうち「もし〜ならば」の部分を前件部
といい、「〜せよ」の部分を後件部という。
【0027】ファジー推論では、まず現在の状態が前件
部の条件をどの程度満たしているかをメンバーシップ関
数を用いて評価し、0から1の間の数値で表す。図6は
メンバーシップ関数による評価の例を示すメンバーシッ
プ関数図である。ここでは、「F0が中くらい低い」と
いう命題を挙げた。実際に特徴量抽出手段31で計算し
たF0がF0 *であった(F0=F0 *)とする。このとき、
図6に示されるように、上述の前件部が成立する度合い
(マッチング)は0.75と評価される。
【0028】図7(a)〜(f)はファジー推論手段3
2が行う推論のしくみを示すメンバーシップ関数図であ
る。また図7(g)は重心位置を示す重心位置図であ
る。ここでは推論量としてF0とθ1が選ばれ、推論ルー
ルとしてR1とR2が用いられる場合を示す。まず前述
のようにしてファジー推論ルールR1、R2の前件部が
成立する度合いを評価する。ここで、R1、R2のよう
に、前件部が複数項から成り立ち、「もし、〜であり、
〜であれば」という形をしている場合には、各項の成立
度の一番低いものを持って、前件部全体の成立度とす
る。
【0029】図7(a)、(b)の例では、実際の中心
周波数F0とθ1の値はそれぞれF0=F0 *、θ1=θ1 *
ある。このときのルールR1の「もし、F0が中くらい
低く」が成立する度合いは0.75であり、「θ1が少
し低ければ」が成立する度合いが0.2である。よっ
て、前件部全体の成立する度合いは0.2となる。後件
部も図7(c)に示されているようにメンバーシップ関
数で表される。いま、ルールR1の前件部の満たされる
度合いは0.2であったから、後件部のメンバーシップ
関数は0.2となる。
【0030】同様にして図7(d)〜(f)に示すルー
ルR2についても計算が行われ、後件部命題は0.25
倍に縮小される。
【0031】最後に、図7(g)に示すように、各ルー
ルの縮小された後件部のメンバーシップ関数M1、M2
は重ねられ、その重心が求められる。この重心をもっ
て、最適な調整周波数とする。以上のようにしてファジ
ー推論手段32は最適な調整周波数を推論する。
【0032】次に、上述したファジー推論手段32にお
ける推論について、第1の例として、2段のバンドパス
フィルタを実際に調整する手順を詳細に説明する。図8
は2段のバンドパスフィルタを示す等価回路図である。
図8に示すバンドパスフィルタは、共振器11、12と
結合用コンデンサ13〜15と入出力ポート16、17
とから成る。入出力ポート16、17はネットワークア
ナライザ1のSパラメータテストセット(図示せず)に
接続されている。なお、コンピュータ3は、図8に示す
バンドパスフィルタの等価回路を知らなくても、ネット
ワークアナライザ1から入力した周波数特性(通過特性
および反射特性)のみによって調整周波数量を推論する
ことができるが、説明の便宜上、等価回路を示した。
【0033】測定対象となる誘電体フィルタ6の規格値
を(表1)に示す。
【0034】
【表1】
【0035】また、誘電体フィルタ6の特徴量F0
θ1、θ2を図4、図5を参考にして次のように定義す
る。通過帯域での中心周波数F0をF0=(F1+F2)/
2と定義し、入力ポート16から見た通過帯域での入力
インピーダンスの平均値の基準点からのずれ角度を
θ1、出力ポート17から見た通過帯域での出力インピ
ーダンスの平均値の基準点からのずれ角度をθ2と定義
する。ここで、θ2は出力ポート17での通過帯域の出
力インピーダンスZj(j=1、・・・、n)を用いて
上記θ1と同様に計算できる。F1、F2は通過帯域での
最小減衰量から−3dBのレベルにおける周波数であ
る。
【0036】図8の等価回路における共振器11に関す
る推論ルールのテーブルを(表2)に、共振器12に関
する推論ルールのテーブルを(表3)示す。
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】(表2)、(表3)に示すテーブルは熟練
者の調整法をまとめたものである。なお、(表2)、
(表3)において略号の意味は次の通りである。NLは
Negative Large、NMはNegative Medium 、NSはNega
tive Small、ZRはZero、PSはPositive Small、PM
はPositive Medium 、PLはPositive Largeである。
【0040】次に、図8の2段バンドパスフィルタの調
整例を図3のフローチャート、図9を用いて説明する。
図9(a)〜(e)は周波数特性およびスミスチャート
を示す特性パターン図である。まず、図9(a)に示す
ような調整前の特性パターンをネットワークアナライザ
1から入力する(S1)。次に、特性データが規格値を
満足しているか否かを判定するが(S2)、この時点で
の特性データは規格値を満足していないので、ステップ
3へ移行し、特徴量を計算し、F0=978MHz、θ1
=18.7゜、θ2=17.3゜を得る。次に、共振器
11の推論ルールを示す(表2)に従って、前件部のメ
ンバーシップ関数とのマッチング、後件部のメンバーシ
ップ関数とのマッチングをそれぞれ取り、それぞれを重
ね合わせて重心を取り、調整周波数量を推論する(S
4)。共振器12については同様に共振器12の推論を
示す(表3)に従って同様の処理を行う。上記調整周波
数量をトリミング量(調整量)に変換して自動切削装置
5に出力する(S5)。これらの一連の処理を繰り返
し、ステップ2で特性データが規格値を満足する(収束
した)と判定したときに処理を終了する。これらの繰返
し処理を図9(a)〜(e)に示す。図9(a)、
(b)、(c)、(d)、(e)は第1回目、第2回
目、第3回目、第4回目、第5回目の処理を示す。図9
に示すように、4回のループで収束している。(表4)
は従来装置における収束時間と本実施の形態における収
束時間とを示す。
【0041】
【表4】
【0042】(表4)から分かるように、従来装置と比
べて調整時間が1/95となり、大幅に短縮されてい
る。
【0043】次に、上述したファジー推論手段32にお
ける推論について、第2の例として、3段のバンドスト
ップフィルタを実際に調整する手順を詳細に説明する。
図10は3段のバンドストップフィルタを示す等価回路
図である。図10に示すバンドストップフィルタは、共
振器21〜23と結合用コンデンサ24〜26と結合コ
イル27、28と入出力ポート29、30とから成る。
入出力ポート29、30はネットワークアナライザ1の
Sパラメータテストセット(図示せず)に接続されてい
る。この第2の例においても、第1の例と同様に図3の
フローチャートに従って調整を行えばよい。従って、第
1の例と同様に調整時に必要な特徴量と推論ルールを入
れ替えるだけで容易に調整を行うことができる。図11
(a)〜(f)は処理の結果を示す特性パターン図であ
り、図11(a)〜(f)は第1回目の処理〜第6回目
の処理に対応する。図11から分かるように第2の例で
は5回目に収束した。
【0044】上述したように、第1と第2の例において
は、特徴量と推論ルールとを変更するだけで動作するの
で、従来装置の場合のように等価回路を入力し、それを
収束させるための方程式を解くプログラムを入力するこ
とは必要でなく、極めて短時間でフィルタの種類の変更
に対応することができる。
【0045】なお、本実施の形態では、2段のバンドパ
スフィルタと3段のバンドストップフィルタを例にして
説明したが、2段以上の多段バンドパスフィルタ、バン
ドストップフィルタやそれらを複合したフィルタについ
ても同様に適用可能である。また、多段のアンテナ共用
器についても同様に適用可能である。さらに、本実施の
形態では誘電体材料を使用したTEMモード同軸共振器
のフィルタについて説明したが、同軸空洞型の共振器、
空洞導波管モードの共振器、誘電体共振器を使用したフ
ィルタにも同様に適用可能であり、また、共振素子単体
の周波数特性の調整においても同様に適用可能である。
さらに、本実施の形態では通過帯域、反射特性の周波数
特性に着目したが、その他の特性に着目して調整するよ
うにしてもよい。
【0046】以上のように本実施の形態によれば、ネッ
トワークアナライザ1から入力される特性データから対
象フィルタ6の特性の状態を示す特徴量を抽出し、抽出
された特徴量から推論ルールに従って最適な調整パラメ
ータを推論するようにしたので、等価回路やそれを収束
させるための方程式を解くプログラムを入力する必要が
なく、特徴量と推論ルールを変更するだけで種々のフィ
ルタに対応でき、異なる種類のフィルタであっても切替
えが容易であり、しかも、特徴量と推論ルールの変更だ
けで良いので装置コストを低下でき、プログラムの開発
も容易である。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明のフィルタ特性自動
調整装置によれば、推論された最適な調整パラメータに
基づいて対象フィルタの特性を調整することができるの
で、特徴量と推論ルールを変更するだけで種々のフィル
タに対応でき、異なる種類のフィルタであっても容易に
切り替えることができ、しかも、特徴量と推論ルールの
変更だけで良いので装置コストを低下でき、プログラム
の開発も容易となるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるフィルタ特性自動
調整装置を示すブロック図
【図2】図1のコンピュータにおける機能実現手段を示
す機能ブロック図
【図3】図1、図2のフィルタ特性自動調整装置の動作
を示すフローチャート
【図4】特徴量の概念を説明するための周波数特性図
【図5】特徴量の概念を説明するためのスミスチャート
【図6】メンバーシップ関数による評価の例を示すメン
バーシップ関数図
【図7】(a)ファジー推論手段が行う推論のしくみを
示すメンバーシップ関数図 (b)ファジー推論手段が行う推論のしくみを示すメン
バーシップ関数図 (c)ファジー推論手段が行う推論のしくみを示すメン
バーシップ関数図 (d)ファジー推論手段が行う推論のしくみを示すメン
バーシップ関数図 (e)ファジー推論手段が行う推論のしくみを示すメン
バーシップ関数図 (f)ファジー推論手段が行う推論のしくみを示すメン
バーシップ関数図 (g)重心位置を示す重心位置図
【図8】2段のバンドパスフィルタを示す等価回路図
【図9】(a)周波数特性およびスミスチャートを示す
特性パターン図 (b)周波数特性およびスミスチャートを示す特性パタ
ーン図 (c)周波数特性およびスミスチャートを示す特性パタ
ーン図 (d)周波数特性およびスミスチャートを示す特性パタ
ーン図 (e)周波数特性およびスミスチャートを示す特性パタ
ーン図
【図10】3段のバンドパスフィルタを示す等価回路図
【図11】(a)処理の結果を示す特性パターン図 (b)処理の結果を示す特性パターン図 (c)処理の結果を示す特性パターン図 (d)処理の結果を示す特性パターン図 (e)処理の結果を示す特性パターン図 (f)処理の結果を示す特性パターン図
【図12】従来のフィルタ特性自動調整装置を示すブロ
ック図
【図13】図12のフィルタ特性自動調整装置の動作を
示すフローチャート
【図14】誘電体フィルタの等価回路を示す等価回路図
【符号の説明】
1 ネットワークアナライザ 2,4 インタフェース 3 コンピュータ 5 自動切削装置 6 誘電体フィルタ 11,12,21,22,23 共振器 13,14,15,24,25,26 結合用コンデン
サ 16,29 入力ポート 17,30 出力ポート 27,28 結合コイル 31 特徴量抽出手段 32 ファジー推論手段 33 周波数変換手段 34 推論ルール記憶手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大野 博司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対象フィルタの通過特性、反射特性等の特
    性を測定して特性データを得る測定装置と、前記測定装
    置で得られた特性データを処理するコンピュータと、前
    記コンピュータからの出力データに基づいて前記対象フ
    ィルタの前記特性を調整するフィルタ調整装置とを有す
    るフィルタ特性自動調整装置であって、前記コンピュー
    タは、前記特性データから前記対象フィルタの特性の状
    態を示す特徴量を抽出する特徴抽出手段と、前記対象フ
    ィルタを最適に調整するための推論ルールを記憶する推
    論ルール記憶手段と、前記特徴抽出手段で抽出された特
    徴量から前記推論ルールに従って最適な調整パラメータ
    を推論するファジー推論手段とを有するフィルタ特性自
    動調整装置。
JP8139880A 1996-06-03 1996-06-03 フィルタ特性自動調整装置 Withdrawn JPH09326615A (ja)

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JP8139880A JPH09326615A (ja) 1996-06-03 1996-06-03 フィルタ特性自動調整装置

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