JPH09326134A - 光ピックアップ装置 - Google Patents
光ピックアップ装置Info
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- JPH09326134A JPH09326134A JP8187028A JP18702896A JPH09326134A JP H09326134 A JPH09326134 A JP H09326134A JP 8187028 A JP8187028 A JP 8187028A JP 18702896 A JP18702896 A JP 18702896A JP H09326134 A JPH09326134 A JP H09326134A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 基板厚が異なるディスクMに対して,アパー
チャを出し入れすることなく対物レンズ12の閉口数を
変えて,対物レンズ12の収差による影響を改善する。 【解決手段】 対物レンズ12とディスクMとの間に,
上部電極65と,円形又は楕円形に形成された中央電極
63a及び当該中央電極63aの周囲に設けられたりン
グ電極63bからなる下部電極63とを有し,これらが
エレクトクロミック層64を挟んで構成されたエレクト
クロミック素子60を設ける。そして,対物レンズ12
とディスクMの記録層との距離に応じて,リング電極6
3bに印加する電圧を変化させ,これによりリング電極
63bと上部電極65とに挟まれたエレクトクロミック
層64の透過率を変化させて対物レンズ12に入射する
光ビームを絞ることにより当該対物レンズ12の開口数
を変える。
チャを出し入れすることなく対物レンズ12の閉口数を
変えて,対物レンズ12の収差による影響を改善する。 【解決手段】 対物レンズ12とディスクMとの間に,
上部電極65と,円形又は楕円形に形成された中央電極
63a及び当該中央電極63aの周囲に設けられたりン
グ電極63bからなる下部電極63とを有し,これらが
エレクトクロミック層64を挟んで構成されたエレクト
クロミック素子60を設ける。そして,対物レンズ12
とディスクMの記録層との距離に応じて,リング電極6
3bに印加する電圧を変化させ,これによりリング電極
63bと上部電極65とに挟まれたエレクトクロミック
層64の透過率を変化させて対物レンズ12に入射する
光ビームを絞ることにより当該対物レンズ12の開口数
を変える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,集光レンズの開口
数を変える可能な光ピックアップ装置に関する。
数を変える可能な光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年,光を利用した情報記憶媒体におい
て記憶容量の増大が強く望まれ,かかる要請に対処すべ
く記録密度を向上させるための技術開発が日夜行われ,
高密度DVD等の提案がなされている。
て記憶容量の増大が強く望まれ,かかる要請に対処すべ
く記録密度を向上させるための技術開発が日夜行われ,
高密度DVD等の提案がなされている。
【0003】しかし,現行のディスクの基板厚が1.2
mmであるのに対し,高密度DVDの基板厚が0.6m
mであるため,ディスク上の記録層にスポットを形成す
るための対物レンズが,一方の基板厚に対して最適設計
されている場合に,他方のディスクに対して書込/消去
/読出を行うと対物レンズの収差の影響が大きくなり,
当該記録層上に完全にフォーカシングされたスポットを
形成することが困難であった。このため,読み出しエラ
ー等不具合が発生して互換性を保つことが困難であっ
た。
mmであるのに対し,高密度DVDの基板厚が0.6m
mであるため,ディスク上の記録層にスポットを形成す
るための対物レンズが,一方の基板厚に対して最適設計
されている場合に,他方のディスクに対して書込/消去
/読出を行うと対物レンズの収差の影響が大きくなり,
当該記録層上に完全にフォーカシングされたスポットを
形成することが困難であった。このため,読み出しエラ
ー等不具合が発生して互換性を保つことが困難であっ
た。
【0004】なお,本明細書においては,説明の都合か
ら基板厚が厚いディスク(例えば,1.2mmの現行デ
ィスク)を厚ディスク,基板厚が薄いディスク(例え
ば,0.6mmの高密度DVD)を薄ディスクと呼称
し,また記録層上に形成されたレーザ光のスポットにお
いて対物レンズの収差が問題にならない状態をフォーカ
ス状態,収差が問題になるような状態をディフォーカス
状態と呼称する。
ら基板厚が厚いディスク(例えば,1.2mmの現行デ
ィスク)を厚ディスク,基板厚が薄いディスク(例え
ば,0.6mmの高密度DVD)を薄ディスクと呼称
し,また記録層上に形成されたレーザ光のスポットにお
いて対物レンズの収差が問題にならない状態をフォーカ
ス状態,収差が問題になるような状態をディフォーカス
状態と呼称する。
【0005】かかる問題に対し,収差の大きくなるレー
ザ光の外周部をアパーチャにより絞り,これによりフォ
ーカス状態にする開口制限法が提案され,その効果も確
認されるに至っている(平成7年応用物理学会 秋季講
演会 講演番号29a−ZA−6 土屋他 参照)。
ザ光の外周部をアパーチャにより絞り,これによりフォ
ーカス状態にする開口制限法が提案され,その効果も確
認されるに至っている(平成7年応用物理学会 秋季講
演会 講演番号29a−ZA−6 土屋他 参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上述し
た方法では,光源からディスクまでの光学系の間にアパ
ーチャ及び当該アパーチャを出入れする機構を設ける必
要があるため,機構部品が増える共に,これらは高い位
置精度が要求されるので,光ピックアップ装置の大型化
及びコストアップの要因となり,また高い信頼性を維持
することが困難となっていた。
た方法では,光源からディスクまでの光学系の間にアパ
ーチャ及び当該アパーチャを出入れする機構を設ける必
要があるため,機構部品が増える共に,これらは高い位
置精度が要求されるので,光ピックアップ装置の大型化
及びコストアップの要因となり,また高い信頼性を維持
することが困難となっていた。
【0007】そこで本発明は,アパーチャの出し入れが
不要な構成とし,これにより高い取付け精度を不要にす
ると共に,高信頼,小型化及び低コストの要求を満たす
ことが可能な光ピックアップ装置を提供することを目的
とする。
不要な構成とし,これにより高い取付け精度を不要にす
ると共に,高信頼,小型化及び低コストの要求を満たす
ことが可能な光ピックアップ装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に,請求項1にかかる発明は,光源からの光ビームを集
光レンズにより集光して,情報記録媒体上にスポットを
形成することにより情報の書込/消去を行うと共に,前
記情報記録媒体からの反射光を前記集光レンズを介して
受光素子により受光することにより前記情報記録媒体に
書き込まれている情報の読取を行う光ピックアップ装置
において,前記情報記録媒体の基板厚に応じて,前記光
源からの光ビームを絞るエレクトクロミック素子を設け
たことを特徴とする。
に,請求項1にかかる発明は,光源からの光ビームを集
光レンズにより集光して,情報記録媒体上にスポットを
形成することにより情報の書込/消去を行うと共に,前
記情報記録媒体からの反射光を前記集光レンズを介して
受光素子により受光することにより前記情報記録媒体に
書き込まれている情報の読取を行う光ピックアップ装置
において,前記情報記録媒体の基板厚に応じて,前記光
源からの光ビームを絞るエレクトクロミック素子を設け
たことを特徴とする。
【0009】請求項2にかかる発明は,前記反射光を回
折して前記受光素子に当該反射光を入射させるホログラ
ムユニットを有し,かつ,該ホログラムユニットと前記
光源及び前記受光素子とが,一体に設けられていること
を特徴とする。
折して前記受光素子に当該反射光を入射させるホログラ
ムユニットを有し,かつ,該ホログラムユニットと前記
光源及び前記受光素子とが,一体に設けられていること
を特徴とする。
【0010】請求項3にかかる発明は,前記エレクトク
ロミック素子が,1枚平板の上部電極と,円形又は楕円
形に形成された中央電極及び当該中央電極の周囲に設け
られたリング電極からなる下部電極とを有し,これらが
エレクトクロミック層を挟んで配設されて,前記情報記
録媒体の基板厚に応じ,前記リング電極に印加する電圧
を変化させて,当該リング電極と前記上部電極とに挟ま
れたエレクトクロミック層の透過率を変化させることに
より入射する光ビームを絞ることを特徴とする。
ロミック素子が,1枚平板の上部電極と,円形又は楕円
形に形成された中央電極及び当該中央電極の周囲に設け
られたリング電極からなる下部電極とを有し,これらが
エレクトクロミック層を挟んで配設されて,前記情報記
録媒体の基板厚に応じ,前記リング電極に印加する電圧
を変化させて,当該リング電極と前記上部電極とに挟ま
れたエレクトクロミック層の透過率を変化させることに
より入射する光ビームを絞ることを特徴とする。
【0011】請求項4にかかる発明は,前記エレクトク
ロミック素子に用いられるエレクトクロミック材が,固
体電解質の酸化タングステン系無機材からなることを特
徴とする。
ロミック素子に用いられるエレクトクロミック材が,固
体電解質の酸化タングステン系無機材からなることを特
徴とする。
【0012】請求項5にかかる発明は,光源からの光ビ
ームを集光レンズにより集光し情報記録媒体上にスポッ
トを形成することにより前記情報記録媒体に情報の書込
/消去を行うと共に,前記情報記録媒体からの反射光を
前記集光レンズを介して受光素子により受光することに
より前記情報記録媒体に書き込まれている情報の読取を
行う光ピックアップ装置において,前記情報記録媒体の
基板厚に応じて,入射する光ビームの周辺部分の偏光方
向を当該光ビームの中心部分の偏光方向と異なるように
偏光させる液晶素子と,該液晶素子からの光ビームの周
辺部分の偏光方向が,当該光ビームの中心部分の偏光方
向と異なる場合には,中心部分の光ビームのみを反射又
は透過し,前記集光レンズに向うように配設させたビー
ムスプリッタと,該ビームスプリッタと前記集光レンズ
との間に配設されたλ/4板と,前記ビームスプリッタ
を透過又は反射した前記反射光を前記受光素子に集光さ
せる反射光集光手段とを有することを特徴とする。
ームを集光レンズにより集光し情報記録媒体上にスポッ
トを形成することにより前記情報記録媒体に情報の書込
/消去を行うと共に,前記情報記録媒体からの反射光を
前記集光レンズを介して受光素子により受光することに
より前記情報記録媒体に書き込まれている情報の読取を
行う光ピックアップ装置において,前記情報記録媒体の
基板厚に応じて,入射する光ビームの周辺部分の偏光方
向を当該光ビームの中心部分の偏光方向と異なるように
偏光させる液晶素子と,該液晶素子からの光ビームの周
辺部分の偏光方向が,当該光ビームの中心部分の偏光方
向と異なる場合には,中心部分の光ビームのみを反射又
は透過し,前記集光レンズに向うように配設させたビー
ムスプリッタと,該ビームスプリッタと前記集光レンズ
との間に配設されたλ/4板と,前記ビームスプリッタ
を透過又は反射した前記反射光を前記受光素子に集光さ
せる反射光集光手段とを有することを特徴とする。
【0013】請求項6にかかる発明は,光源からの光ビ
ームを集光レンズにより集光し情報記録媒体上にスポッ
トを形成して前記情報記録媒体に情報の書込/消去を行
うと共に,前記情報記録媒体からの反射光を前記集光レ
ンズを介して受光素子により受光することにより前記情
報記録媒体に書き込まれている情報の読取を行う光ピッ
クアップ装置において,前記情報記録媒体の基板厚に応
じて,入射する光ビームの周辺部分の偏光方向を当該光
ビームの中心部分の偏光方向と異なるように偏光させる
液晶素子と,該液晶素子から出射される光ビームの周辺
部分の偏光方向が,当該光ビームの中心部分の偏光方向
と異なる場合には,周辺部分の光ビームを吸収するよう
に配設された偏光子と,該偏光子と前記集光レンズとの
間に配設されたλ/4板と,前記反射光を回折して受光
素子に入射させるホログラムユニットとを有し,かつ,
当該ホログラムユニットと前記光源及び前記受光素子と
が,一体に設けられていることを特徴とする。
ームを集光レンズにより集光し情報記録媒体上にスポッ
トを形成して前記情報記録媒体に情報の書込/消去を行
うと共に,前記情報記録媒体からの反射光を前記集光レ
ンズを介して受光素子により受光することにより前記情
報記録媒体に書き込まれている情報の読取を行う光ピッ
クアップ装置において,前記情報記録媒体の基板厚に応
じて,入射する光ビームの周辺部分の偏光方向を当該光
ビームの中心部分の偏光方向と異なるように偏光させる
液晶素子と,該液晶素子から出射される光ビームの周辺
部分の偏光方向が,当該光ビームの中心部分の偏光方向
と異なる場合には,周辺部分の光ビームを吸収するよう
に配設された偏光子と,該偏光子と前記集光レンズとの
間に配設されたλ/4板と,前記反射光を回折して受光
素子に入射させるホログラムユニットとを有し,かつ,
当該ホログラムユニットと前記光源及び前記受光素子と
が,一体に設けられていることを特徴とする。
【0014】請求項7にかかる発明は,前記液晶素子
が,1枚平板の上部電極と,円形又は楕円形に形成され
た中央電極及び当該中央電極の周囲に設けられたリング
電極からなる下部電極とを有し,これらが液晶を挟んで
配設されて,前記情報記録媒体の基板厚に応じ,前記リ
ング電極に印加する電圧を変化させて当該リング電極と
前記上部電極とに挟まれた液晶分子のねじれ状態を変化
させることにより,当該領域から出射される光ビームの
偏光方向と,中央電極の領域から出射される光ビームの
偏光方向とを90°異なるようにしたことを特徴とす
る。
が,1枚平板の上部電極と,円形又は楕円形に形成され
た中央電極及び当該中央電極の周囲に設けられたリング
電極からなる下部電極とを有し,これらが液晶を挟んで
配設されて,前記情報記録媒体の基板厚に応じ,前記リ
ング電極に印加する電圧を変化させて当該リング電極と
前記上部電極とに挟まれた液晶分子のねじれ状態を変化
させることにより,当該領域から出射される光ビームの
偏光方向と,中央電極の領域から出射される光ビームの
偏光方向とを90°異なるようにしたことを特徴とす
る。
【0015】請求項8にかかる発明は,前記液晶素子
が,ツイストネマチック型液晶素子からなることを特徴
とする。
が,ツイストネマチック型液晶素子からなることを特徴
とする。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
する。なお,以下の説明においては,レーザ光の偏光方
向について「紙面に垂直」「紙面に平行」の表現を用い
るが,これらは参照図面に対して水平,垂直を意味し
て,また半導体レーザから出射されるレーザ光は,紙面
と平行に直線偏光しているものとする。また基板厚が厚
いディスク(厚ディスク)を符号ML,基板厚が薄いデ
ィスク(薄ディスク)を符号MS,これらを総称する符
号として符号Mを用いる。さらに,対物レンズは薄ディ
スクに対して最適設計されているものとする。
する。なお,以下の説明においては,レーザ光の偏光方
向について「紙面に垂直」「紙面に平行」の表現を用い
るが,これらは参照図面に対して水平,垂直を意味し
て,また半導体レーザから出射されるレーザ光は,紙面
と平行に直線偏光しているものとする。また基板厚が厚
いディスク(厚ディスク)を符号ML,基板厚が薄いデ
ィスク(薄ディスク)を符号MS,これらを総称する符
号として符号Mを用いる。さらに,対物レンズは薄ディ
スクに対して最適設計されているものとする。
【0017】第1の実施の形態を図に基づき説明する。
図1は,本実施の形態にかかる光ピックアップ装置の光
学系を示したものである。
図1は,本実施の形態にかかる光ピックアップ装置の光
学系を示したものである。
【0018】光ピックアップ装置1は,レーザ光を発光
する半導体レーザ10,該半導体レーザ10からのレー
ザ光を平行光にするコリメートレンズ11,入射するレ
ーザ光の偏光方向により当該レーザ光を分割するビーム
スプリッタ(PBS)14,PBS14からのレーザ光
を集光してディスクMの記録層(図示せず)にスポット
を形成すると共に,当該ディスクMからの反射光を平行
光にする集光レンズである対物レンズ12,PBS14
を介して対物レンズ12からのレーザ光を集光する検出
系レンズ15,当該検出系レンズ15からのレーザ光を
受光素子13上に集光させるシリンドリカルレンズ1
6,受光したレーザ光を電気信号に変換する上述した受
光素子13等を有し,検出系レンズ15とシリンドリカ
ルレンズ16とが反射光集光手段を構成している。
する半導体レーザ10,該半導体レーザ10からのレー
ザ光を平行光にするコリメートレンズ11,入射するレ
ーザ光の偏光方向により当該レーザ光を分割するビーム
スプリッタ(PBS)14,PBS14からのレーザ光
を集光してディスクMの記録層(図示せず)にスポット
を形成すると共に,当該ディスクMからの反射光を平行
光にする集光レンズである対物レンズ12,PBS14
を介して対物レンズ12からのレーザ光を集光する検出
系レンズ15,当該検出系レンズ15からのレーザ光を
受光素子13上に集光させるシリンドリカルレンズ1
6,受光したレーザ光を電気信号に変換する上述した受
光素子13等を有し,検出系レンズ15とシリンドリカ
ルレンズ16とが反射光集光手段を構成している。
【0019】また,本実施の形態にかかる光ピックアッ
プ装置1は,さらに半導体レーザ10とPBS14との
間に液晶素子50が配設され,またPBS14と対物レ
ンズ12の間にλ/4板17が配設されている。
プ装置1は,さらに半導体レーザ10とPBS14との
間に液晶素子50が配設され,またPBS14と対物レ
ンズ12の間にλ/4板17が配設されている。
【0020】上記構成の光ピックアップ装置1におい
て,半導体レーザ10から出射されたレーザ光は,コリ
メートレンズ11により平行光となり,液晶素子50を
通過しPBS14に入射する。当該PBS14に入射し
たレーザ光のうち,偏光方向が紙面に垂直なレーザ光が
ディスクMの方向に反射されて,λ/4板17に入射す
る。そしてλ/4板17からは,円偏光のレーザ光とな
って対物レンズ12に入射し,当該対物レンズ12によ
り集光されて記録層上にスポットが形成される。
て,半導体レーザ10から出射されたレーザ光は,コリ
メートレンズ11により平行光となり,液晶素子50を
通過しPBS14に入射する。当該PBS14に入射し
たレーザ光のうち,偏光方向が紙面に垂直なレーザ光が
ディスクMの方向に反射されて,λ/4板17に入射す
る。そしてλ/4板17からは,円偏光のレーザ光とな
って対物レンズ12に入射し,当該対物レンズ12によ
り集光されて記録層上にスポットが形成される。
【0021】一方,ディスクMから反射されたレーザ光
は,対物レンズ12で集光されてλ/4板17に入射す
る。そして当該λ/4板17を通過することによりレー
ザ光は紙面と平行に偏光してPBS14に入射する。こ
のような偏光状態となるためレーザ光はPBS14を通
過し,検出系レンズ15に入射する。その後,当該検出
系レンズ15及びシリンドリカルレンズ16により集光
されて受光素子13に入射する。
は,対物レンズ12で集光されてλ/4板17に入射す
る。そして当該λ/4板17を通過することによりレー
ザ光は紙面と平行に偏光してPBS14に入射する。こ
のような偏光状態となるためレーザ光はPBS14を通
過し,検出系レンズ15に入射する。その後,当該検出
系レンズ15及びシリンドリカルレンズ16により集光
されて受光素子13に入射する。
【0022】ところで上述した液晶素子50は,基板厚
の異なるディスクM間で互換性を保つために設けてい
る。即ち,液晶装置50は,対物レンズ12に入射する
レーザ光の径を変化させ,対物レンズ12の開口数を変
える働きをしている。そして,開口数が変化することに
より,当該対物レンズ12の収差によるディフォーカス
状態が改善され,これにより基板厚の異なるディスクM
でもフォーカス状態が得られるようにしている。
の異なるディスクM間で互換性を保つために設けてい
る。即ち,液晶装置50は,対物レンズ12に入射する
レーザ光の径を変化させ,対物レンズ12の開口数を変
える働きをしている。そして,開口数が変化することに
より,当該対物レンズ12の収差によるディフォーカス
状態が改善され,これにより基板厚の異なるディスクM
でもフォーカス状態が得られるようにしている。
【0023】例えば,対物レンズ12が薄ディスクMS
に対して最適設計されている場合に,薄ディスクMSに
対して書込/消去/読出を行うときは,液晶素子50は
対物レンズ12の開口数を本来の開口数になるようにレ
ーザ光を通過させるが,厚ディスクMLに対して書込/
消去/読出を行うときは,開口数が小さくなるようにレ
ーザ光を通過させる。
に対して最適設計されている場合に,薄ディスクMSに
対して書込/消去/読出を行うときは,液晶素子50は
対物レンズ12の開口数を本来の開口数になるようにレ
ーザ光を通過させるが,厚ディスクMLに対して書込/
消去/読出を行うときは,開口数が小さくなるようにレ
ーザ光を通過させる。
【0024】このような働きをする液晶素子50の構成
を図2に基づき説明する。図2(a)は液晶素子50の
断面を示し,(b)及び(c)は後述する下部電極の構
成を示す斜視図である。
を図2に基づき説明する。図2(a)は液晶素子50の
断面を示し,(b)及び(c)は後述する下部電極の構
成を示す斜視図である。
【0025】液晶素子50は,ギャップ材57により所
定距離だけ離れて対峙した,上ガラス基板51及び下ガ
ラス基板52を有している。
定距離だけ離れて対峙した,上ガラス基板51及び下ガ
ラス基板52を有している。
【0026】そして,上ガラス基板51には,ITO等
の透明部材からなる1枚形状の上部電極53が形成さ
れ,その上にポリイミド等からなる配向膜54が成膜さ
れている。また下ガラス基板52には,上ガラス基板5
1の場合と同様にITO等の透明部材からなる下部電極
55が形成され,その上にポリイミド等からなる配向膜
56が成膜されている。
の透明部材からなる1枚形状の上部電極53が形成さ
れ,その上にポリイミド等からなる配向膜54が成膜さ
れている。また下ガラス基板52には,上ガラス基板5
1の場合と同様にITO等の透明部材からなる下部電極
55が形成され,その上にポリイミド等からなる配向膜
56が成膜されている。
【0027】また,配向膜54,56には,ラビング等
により配向処理が施され,配向膜54と配向膜56とで
は配向処理の方向(以下,ラビング方向と呼称する)が
90°ずれている。
により配向処理が施され,配向膜54と配向膜56とで
は配向処理の方向(以下,ラビング方向と呼称する)が
90°ずれている。
【0028】なお,下部電極55は図2(b),(c)
に見られるように,円形又は楕円形の形状を持つ中央電
極55aと,当該中央電極55aの外周部にリング状に
設けられたリング電極55bにより構成され,中央電極
55aの中心は光学系の光軸と一致するように配設され
ている。
に見られるように,円形又は楕円形の形状を持つ中央電
極55aと,当該中央電極55aの外周部にリング状に
設けられたリング電極55bにより構成され,中央電極
55aの中心は光学系の光軸と一致するように配設され
ている。
【0029】ギャップ材57が含まれる空間には,正の
誘電異方性を有するネマティック液晶59が封入されて
厚さ約5μmの液晶層が形成されて,シール材58によ
り封止されている。
誘電異方性を有するネマティック液晶59が封入されて
厚さ約5μmの液晶層が形成されて,シール材58によ
り封止されている。
【0030】液晶素子50の配置方向は,レーザ光が液
晶装置50に入射する側の上又は下ガラス基板51,5
2に設けられている配向膜54,55のラビング方向と
レーザ光の直線偏光の方向とが一致するように配置され
ている。
晶装置50に入射する側の上又は下ガラス基板51,5
2に設けられている配向膜54,55のラビング方向と
レーザ光の直線偏光の方向とが一致するように配置され
ている。
【0031】例えば,図1においてコリメートレンズ1
1側のガラス基板が下ガラス基板52であり,半導体レ
ーザ10からのレーザ光が紙面と垂直の方向に直線偏光
している場合には,下ガラス基板52側に設けられてい
る配向膜56のラビング方向が紙面と垂直の方向になる
ように液晶素子50を配置する。
1側のガラス基板が下ガラス基板52であり,半導体レ
ーザ10からのレーザ光が紙面と垂直の方向に直線偏光
している場合には,下ガラス基板52側に設けられてい
る配向膜56のラビング方向が紙面と垂直の方向になる
ように液晶素子50を配置する。
【0032】なお上下ガラス基板51,52で,ラビン
グ方向が90°ずれているので,液晶分子は連続的にね
じれ,最終的に90°の配向性を示すようになってい
る。このような構成の液晶素子50は,一般にツイスト
ネマティック(TN)型液晶素子と呼ばれている。
グ方向が90°ずれているので,液晶分子は連続的にね
じれ,最終的に90°の配向性を示すようになってい
る。このような構成の液晶素子50は,一般にツイスト
ネマティック(TN)型液晶素子と呼ばれている。
【0033】かかる液晶素子50の応答時間(立ち上が
り時間と立ち下がり時間との和)は,約60msであ
り,光ピックアップ装置1に用いるに十分な応答性を持
っている。
り時間と立ち下がり時間との和)は,約60msであ
り,光ピックアップ装置1に用いるに十分な応答性を持
っている。
【0034】次に,液晶素子50によるアパーチャの作
用を図3に基づき説明する。液晶素子50に,閾値電圧
より低い交流電圧を印加した場合,液晶分子はねじれを
解消しないので,当該液晶素子50に入射したレーザ光
は,液晶分子のねじれに応じて90°旋光して出射され
る。一方,閾値電圧より高い交流電圧を印加すると,液
晶分子はねじれを解消するため,入射したレーザ光は偏
光方向を変えずに出射される。
用を図3に基づき説明する。液晶素子50に,閾値電圧
より低い交流電圧を印加した場合,液晶分子はねじれを
解消しないので,当該液晶素子50に入射したレーザ光
は,液晶分子のねじれに応じて90°旋光して出射され
る。一方,閾値電圧より高い交流電圧を印加すると,液
晶分子はねじれを解消するため,入射したレーザ光は偏
光方向を変えずに出射される。
【0035】即ち,液晶素子50に入射するレーザ光が
紙面と平行に偏光している場合,当該レーザ光が閾値電
圧以下の交流電圧が印加された液晶59に入射すると,
液晶分子の配向状態に応じて90°旋光し,これにより
紙面と垂直に偏光したレーザ光となって出射される。
紙面と平行に偏光している場合,当該レーザ光が閾値電
圧以下の交流電圧が印加された液晶59に入射すると,
液晶分子の配向状態に応じて90°旋光し,これにより
紙面と垂直に偏光したレーザ光となって出射される。
【0036】このためPBS14により反射されて,λ
/4板17を通って対物レンズ12に入射するようにな
る。
/4板17を通って対物レンズ12に入射するようにな
る。
【0037】一方,レーザ光が閾値電圧以上の電圧が印
加された液晶59に入射すると,液晶分子はねじれを解
消するため,レーザ光は偏光されずに出射される。この
ため,PBS14に入射したレーザ光はPBS14によ
り反射されずに直進するので,対物レンズ12にレーザ
光が入射しなくなる。
加された液晶59に入射すると,液晶分子はねじれを解
消するため,レーザ光は偏光されずに出射される。この
ため,PBS14に入射したレーザ光はPBS14によ
り反射されずに直進するので,対物レンズ12にレーザ
光が入射しなくなる。
【0038】このような液晶素子50の偏光作用を利用
して,対物レンズ12が薄ディスクMSに対して最適設
計されている場合に,薄ディスクMSに対して書込/消
去/読出を行うときは,中央電極55a及びリング電極
55bに閾値電圧以下の交流電圧を印加する。
して,対物レンズ12が薄ディスクMSに対して最適設
計されている場合に,薄ディスクMSに対して書込/消
去/読出を行うときは,中央電極55a及びリング電極
55bに閾値電圧以下の交流電圧を印加する。
【0039】このとき液晶分子はねじれを解消しないの
で,液晶素子50に入射したレーザ光は全て90°旋光
して,紙面と垂直な方向に偏光されて出射される。出射
されたレーザ光は,PBS14で反射されて対物レンズ
12へ入射する。
で,液晶素子50に入射したレーザ光は全て90°旋光
して,紙面と垂直な方向に偏光されて出射される。出射
されたレーザ光は,PBS14で反射されて対物レンズ
12へ入射する。
【0040】一方,厚ディスクMLに対して書込/消去
/読出を行うときは,中央電極55aに閾値電圧以下の
交流電圧を印加し,リング電極55bに閾値電圧以上の
交流電圧を印加する。
/読出を行うときは,中央電極55aに閾値電圧以下の
交流電圧を印加し,リング電極55bに閾値電圧以上の
交流電圧を印加する。
【0041】このときリング電極55bと上部電極53
とに挟まれた液晶分子のねじれ配向が解消し,当該領域
に入射したレーザ光は偏光状態を変えることなく通過す
る。また,中央電極55aと上部電極53とにより挟ま
れた領域の液晶分子は,ねじれを解消していないので,
紙面と平行に偏光しているレーザ光は90°旋光して紙
面と垂直に偏光して液晶素子50から出射される。
とに挟まれた液晶分子のねじれ配向が解消し,当該領域
に入射したレーザ光は偏光状態を変えることなく通過す
る。また,中央電極55aと上部電極53とにより挟ま
れた領域の液晶分子は,ねじれを解消していないので,
紙面と平行に偏光しているレーザ光は90°旋光して紙
面と垂直に偏光して液晶素子50から出射される。
【0042】PBS14は,紙面と垂直な方向に偏光し
たレーザ光を反射するが,紙面に平行な方向に偏光した
レーザ光は反射せずに透過させるので,中央電極55a
を通過したレーザ光のみが反射されて対物レンズ12に
入射するようになる。これにより,対物レンズ12に入
射するレーザ光の径を変えることができ,対物レンズ1
2の開口数を変えることが可能になる。
たレーザ光を反射するが,紙面に平行な方向に偏光した
レーザ光は反射せずに透過させるので,中央電極55a
を通過したレーザ光のみが反射されて対物レンズ12に
入射するようになる。これにより,対物レンズ12に入
射するレーザ光の径を変えることができ,対物レンズ1
2の開口数を変えることが可能になる。
【0043】なお,図1においては,液晶素子50をコ
リメートレンズ11とPBS14の間に配設している
が,コリメートレンズ11と半導体レーザ10との間に
配設しても同様の効果を得ることができる。
リメートレンズ11とPBS14の間に配設している
が,コリメートレンズ11と半導体レーザ10との間に
配設しても同様の効果を得ることができる。
【0044】また,半導体レーザ10から出射されるレ
ーザ光は,紙面と平行に偏光している場合について説明
したが,紙面と垂直な偏光を持つ場合には,中央電極5
5aとリング電極55bとに印加する電圧値の関係を逆
にすれば,全く同一の効果が得られることは言うまでも
ない。
ーザ光は,紙面と平行に偏光している場合について説明
したが,紙面と垂直な偏光を持つ場合には,中央電極5
5aとリング電極55bとに印加する電圧値の関係を逆
にすれば,全く同一の効果が得られることは言うまでも
ない。
【0045】また,液晶素子50としてツイストネマテ
ィック型の他に,強誘電性液晶を挾持させて液晶層が双
安定構造を有するFLC(Ferroelectric
Liquid Crystal)型液晶素子,ネマテ
ィック液晶をポリマーに分散した液晶層を挟持した構造
を有するPDLC(Polimer Disperse
d Liquid Crystal)素子,液晶分子の
長軸が基板面に並行あるいは垂直に配同した動的散乱型
液晶素子,レーザ光源波長でのレーザ光吸収係数が異方
性を有する二色性色素を添加した液晶層を挟持させたG
H(ゲストホスト)型液晶素子があるが,いずれも液晶
素子を通過したレーザ光の収差を悪化させる要因を含ん
でいたり,レーザ光の透過率が低いなどの特性がある。
従って,ツイストネマティック型液晶素子は,入射光の
偏光方向を90°旋光する特性のみを利用しているた
め,簡単な構成で,かつ,光学的影響の少ない構成とな
っている。
ィック型の他に,強誘電性液晶を挾持させて液晶層が双
安定構造を有するFLC(Ferroelectric
Liquid Crystal)型液晶素子,ネマテ
ィック液晶をポリマーに分散した液晶層を挟持した構造
を有するPDLC(Polimer Disperse
d Liquid Crystal)素子,液晶分子の
長軸が基板面に並行あるいは垂直に配同した動的散乱型
液晶素子,レーザ光源波長でのレーザ光吸収係数が異方
性を有する二色性色素を添加した液晶層を挟持させたG
H(ゲストホスト)型液晶素子があるが,いずれも液晶
素子を通過したレーザ光の収差を悪化させる要因を含ん
でいたり,レーザ光の透過率が低いなどの特性がある。
従って,ツイストネマティック型液晶素子は,入射光の
偏光方向を90°旋光する特性のみを利用しているた
め,簡単な構成で,かつ,光学的影響の少ない構成とな
っている。
【0046】以上の説明した構成により,リング電極5
5bに印加する電圧値によりアパーチャ効果を具現して
いるので,アパーチャの出入れ機構が不要になると共
に,取付が容易になり,これによって光ピックアップ装
置の小型化,組付工数の低減,信頼性の向上及びコスト
ダウンを図ることが可能になった。
5bに印加する電圧値によりアパーチャ効果を具現して
いるので,アパーチャの出入れ機構が不要になると共
に,取付が容易になり,これによって光ピックアップ装
置の小型化,組付工数の低減,信頼性の向上及びコスト
ダウンを図ることが可能になった。
【0047】本発明の第2の実施の形態を図に基づき説
明する。なお第1の実施に形態と同一構成については同
一符号を用いて説明を省略する。
明する。なお第1の実施に形態と同一構成については同
一符号を用いて説明を省略する。
【0048】第1の実施の形態においては,半導体レー
ザ10から出射したレーザ光は,PBS14により反射
されて対物レンズ12に入射し,当該対物レンズ12に
より記録層上にスポットが形成され,またディスクMか
らの反射光は対物レンズ12により集光され,PBS1
4を通過して受光素子13に入射する構成となってい
た。
ザ10から出射したレーザ光は,PBS14により反射
されて対物レンズ12に入射し,当該対物レンズ12に
より記録層上にスポットが形成され,またディスクMか
らの反射光は対物レンズ12により集光され,PBS1
4を通過して受光素子13に入射する構成となってい
た。
【0049】かかる構成に対し,本実施の形態にかかる
光ピックアップ装置は,半導体レーザと受光素子とが一
体化された一体ユニットを用いている。
光ピックアップ装置は,半導体レーザと受光素子とが一
体化された一体ユニットを用いている。
【0050】図4及び図5は,本実施の形態にかかる光
ピックアップ装置の光学系を示したもので,図4は厚デ
ィスクMLに対して書込/消去/読出を行う場合,図5
は薄ディスクMSに対して書込/消去/読出を行う場合
を示している。また,図4(a)及び図5(a)は,半
導体レーザからレーザ光が出射されてディスクMに到達
するまでの光路を示し,図4(b)及び図5(b)は,
ディスクMからの反射光が受光素子23に入射するまで
の光路を示している。
ピックアップ装置の光学系を示したもので,図4は厚デ
ィスクMLに対して書込/消去/読出を行う場合,図5
は薄ディスクMSに対して書込/消去/読出を行う場合
を示している。また,図4(a)及び図5(a)は,半
導体レーザからレーザ光が出射されてディスクMに到達
するまでの光路を示し,図4(b)及び図5(b)は,
ディスクMからの反射光が受光素子23に入射するまで
の光路を示している。
【0051】光ピックアップ装置2は,ホログラムユニ
ット28と半導体レーザ20と多分割受光素子23とが
一体に設けられた一体ユニット29(以下単に一体ユニ
ットと略記する),コリメートレンズ11及び対物レン
ズ12を有している。
ット28と半導体レーザ20と多分割受光素子23とが
一体に設けられた一体ユニット29(以下単に一体ユニ
ットと略記する),コリメートレンズ11及び対物レン
ズ12を有している。
【0052】またコリメートレンズ11と対物レンズ1
2との間には,第1の実施の形態で説明した液晶素子5
0,偏光子24及びλ/4板17が配設されている。
2との間には,第1の実施の形態で説明した液晶素子5
0,偏光子24及びλ/4板17が配設されている。
【0053】偏光子24は,中央電極55aと同じ形状
を持つ円形又は楕円形の偏光作用を持たない非偏光部2
4bと,その周囲に設けられた偏光作用を持つ偏光部2
4aとにより構成されている。そして偏光子24は,λ
/4板17と液晶素子50の間に当該変更視の中心が光
軸と一致するように配設され,かつ,偏光子24の偏光
方向を隣接する上又は下ガラス基板51,52(例えば
図4では上ガラス基板)に設けられている配向膜54の
ラビング方向と一致するように配置されている。
を持つ円形又は楕円形の偏光作用を持たない非偏光部2
4bと,その周囲に設けられた偏光作用を持つ偏光部2
4aとにより構成されている。そして偏光子24は,λ
/4板17と液晶素子50の間に当該変更視の中心が光
軸と一致するように配設され,かつ,偏光子24の偏光
方向を隣接する上又は下ガラス基板51,52(例えば
図4では上ガラス基板)に設けられている配向膜54の
ラビング方向と一致するように配置されている。
【0054】上記構成の光ピックアップ装置2におい
て,半導体レーザ20から出射されたレーザ光は,コリ
メートレンズ11により平行光となる。そして液晶素子
50を通過して,偏光子24及びλ/4板17を通り対
物レンズ12で集光されて記録層上にスポットが形成さ
れる。
て,半導体レーザ20から出射されたレーザ光は,コリ
メートレンズ11により平行光となる。そして液晶素子
50を通過して,偏光子24及びλ/4板17を通り対
物レンズ12で集光されて記録層上にスポットが形成さ
れる。
【0055】一方,記録層からの反射光は,対物レンズ
12により集光され,λ/4板17,偏光子24及び液
晶素子50を通りコリメートレンズ11により集光され
て一体ユニット29に入射する。この際,入射した反射
光は,ホログラムユニット28で回折されて光路を変
え,受光素子23に入射する。
12により集光され,λ/4板17,偏光子24及び液
晶素子50を通りコリメートレンズ11により集光され
て一体ユニット29に入射する。この際,入射した反射
光は,ホログラムユニット28で回折されて光路を変
え,受光素子23に入射する。
【0056】上記構成において,厚ディスクML及び薄
ディスクMSに対して書込/消去/読出する際の動作を
説明する。厚ディスクMLの場合は,中央電極55aに
閾値電圧以下の交流電圧を印加し,リング電極55bに
閾値電圧以上の交流電圧を印加する。
ディスクMSに対して書込/消去/読出する際の動作を
説明する。厚ディスクMLの場合は,中央電極55aに
閾値電圧以下の交流電圧を印加し,リング電極55bに
閾値電圧以上の交流電圧を印加する。
【0057】これにより,リング電極55bと上部電極
53との間に挟まれた領域の液晶分子はねじれを解消
し,当該液晶領域に入射したレーザ光は偏光状態(紙面
と平行方向)を変えず,そのまま偏光子24に出射す
る。
53との間に挟まれた領域の液晶分子はねじれを解消
し,当該液晶領域に入射したレーザ光は偏光状態(紙面
と平行方向)を変えず,そのまま偏光子24に出射す
る。
【0058】このとき偏光子24における偏光部24a
は,紙面と垂直方向に偏光したレーザ光を通過させるよ
うに配置されているので(配向膜53のラビング方向と
一致するように配置されている),当該偏光部24aに
入射したレーザ光は偏光部24aにより遮光され,対物
レンズ12に入射しない。
は,紙面と垂直方向に偏光したレーザ光を通過させるよ
うに配置されているので(配向膜53のラビング方向と
一致するように配置されている),当該偏光部24aに
入射したレーザ光は偏光部24aにより遮光され,対物
レンズ12に入射しない。
【0059】ところが,偏光子24の非偏光部24bは
偏光作用を持たないので,当該非偏光部24bに入射す
るレーザ光は,偏光状態にかかわらずそのまま通過して
対物レンズ12に入射する。
偏光作用を持たないので,当該非偏光部24bに入射す
るレーザ光は,偏光状態にかかわらずそのまま通過して
対物レンズ12に入射する。
【0060】即ち,レーザ光は非偏光部24bの形状に
絞られてλ/4板17を通過して対物レンズ12に入射
する。従って,対物レンズ12の開口数が小さくなる。
絞られてλ/4板17を通過して対物レンズ12に入射
する。従って,対物レンズ12の開口数が小さくなる。
【0061】これによって,対物レンズ12が,薄ディ
スクLSに対して最適設計されていても,厚ディスクM
Lに対してフォーカシングされたスポットを形成するこ
とが可能になる。
スクLSに対して最適設計されていても,厚ディスクM
Lに対してフォーカシングされたスポットを形成するこ
とが可能になる。
【0062】一方,記録層から反射されたレーザ光は,
λ/4板17を通過して,紙面と平行に偏光したレーザ
光となる。このとき偏光子24における偏光部24a
は,紙面と垂直方向に偏光したレーザ光を通過させるよ
うに配設されているので,偏光子24に入射したレーザ
光は非偏光部25bの形状に絞られて液晶素子50に入
射する。
λ/4板17を通過して,紙面と平行に偏光したレーザ
光となる。このとき偏光子24における偏光部24a
は,紙面と垂直方向に偏光したレーザ光を通過させるよ
うに配設されているので,偏光子24に入射したレーザ
光は非偏光部25bの形状に絞られて液晶素子50に入
射する。
【0063】非偏光部24bは,中央電極55aと同じ
形状であるので,液晶素子50に入射したレーザ光は全
て90°旋光し,紙面と平行な方向に偏光したレーザ光
となって,コリメートレンズ11に入射する。そして,
ホログラムユニツト28により回折されて受光素子23
に入射し検出信号が出力される。
形状であるので,液晶素子50に入射したレーザ光は全
て90°旋光し,紙面と平行な方向に偏光したレーザ光
となって,コリメートレンズ11に入射する。そして,
ホログラムユニツト28により回折されて受光素子23
に入射し検出信号が出力される。
【0064】これによって,対物レンズが薄ディスクL
Sに対して最適設計されているため,反射光に含まれる
マーク以外の部分からのレーザ光が遮蔽されるようにな
って,以後の情報処理を容易に行うことが可能になる。
Sに対して最適設計されているため,反射光に含まれる
マーク以外の部分からのレーザ光が遮蔽されるようにな
って,以後の情報処理を容易に行うことが可能になる。
【0065】薄ディスクMSの場合には,中央電極55
a及びリング電極55bに閾値電圧以下の交流電圧を印
加する。従って液晶分子は,全てねじれを解消していな
い。このため,当該液晶素子50から出射されるレーザ
光は,90°旋光して紙面と平行になって偏光子24に
入射する。
a及びリング電極55bに閾値電圧以下の交流電圧を印
加する。従って液晶分子は,全てねじれを解消していな
い。このため,当該液晶素子50から出射されるレーザ
光は,90°旋光して紙面と平行になって偏光子24に
入射する。
【0066】上述したように偏光子24の偏光部24a
は,紙面に垂直方向に偏向した光を通過するので,偏光
子24に入射した全てのレーザ光が,そのままλ/4板
17に入射して対物レンズ12に入射する。
は,紙面に垂直方向に偏向した光を通過するので,偏光
子24に入射した全てのレーザ光が,そのままλ/4板
17に入射して対物レンズ12に入射する。
【0067】従って,液晶素子50に入射したレーザ光
は,絞られないで対物レンズ12に入射するようにな
る。即ち,対物レンズ12が本来の開口数を持つように
なる。
は,絞られないで対物レンズ12に入射するようにな
る。即ち,対物レンズ12が本来の開口数を持つように
なる。
【0068】一方,薄ディスクMSから反射してきたレ
ーザ光は,対物レンズ12を通過してλ/4板17に入
射する。レーザ光はλ/4板17により偏光されるが,
往復2度当該λ/4板17を通過するので,結局90°
旋光したことになり紙面と平行に偏光したレーザ光が偏
光子24に入射するようになる。
ーザ光は,対物レンズ12を通過してλ/4板17に入
射する。レーザ光はλ/4板17により偏光されるが,
往復2度当該λ/4板17を通過するので,結局90°
旋光したことになり紙面と平行に偏光したレーザ光が偏
光子24に入射するようになる。
【0069】偏光子24の偏光部24aは,紙面と垂直
方向に偏向したレーザ光を通過させるので,偏光子24
に入射したレーザ光は非偏向部24bの大きさに絞られ
て,液晶素子50に入射する様になる。
方向に偏向したレーザ光を通過させるので,偏光子24
に入射したレーザ光は非偏向部24bの大きさに絞られ
て,液晶素子50に入射する様になる。
【0070】そしてレーザ光は,液晶素子50により9
0°旋光されて,紙面と垂直方向に偏光したレーザ光と
なって,コリメートレンズ11に入射し,その後ホログ
ラムユニット28に入射して,当該ホログラムユニット
28により回折されて受光素子23に入射する。
0°旋光されて,紙面と垂直方向に偏光したレーザ光と
なって,コリメートレンズ11に入射し,その後ホログ
ラムユニット28に入射して,当該ホログラムユニット
28により回折されて受光素子23に入射する。
【0071】以上の説明した構成により,リング電極5
5bに印加する電圧値によりアパーチャ効果を具現して
いるので,アパーチャの出入れ機構が不要になると共
に,取付が容易になり,これによってピックアップの小
型化,組付工数の低減,信頼性の向上及びコストダウン
を図ることが可能になった。
5bに印加する電圧値によりアパーチャ効果を具現して
いるので,アパーチャの出入れ機構が不要になると共
に,取付が容易になり,これによってピックアップの小
型化,組付工数の低減,信頼性の向上及びコストダウン
を図ることが可能になった。
【0072】なお,上記説明においては,偏光子24を
用いたが,当該偏光子24の代わりに図6に示すように
PBS18を用いることもできる。
用いたが,当該偏光子24の代わりに図6に示すように
PBS18を用いることもできる。
【0073】この場合,PBS18は,リング電極55
bと同じ内径を持つリング状の半透膜19が形成された
三角プリズムを貼り合わせて構成し,かつ,PBS18
の機能を当該リング状半透膜19の部分のみに限定し,
中央部は単純な透過特性を持つように構成する。
bと同じ内径を持つリング状の半透膜19が形成された
三角プリズムを貼り合わせて構成し,かつ,PBS18
の機能を当該リング状半透膜19の部分のみに限定し,
中央部は単純な透過特性を持つように構成する。
【0074】そしてかかるPBS18をλ/4板17と
液晶素子50の間に,それぞれの中央を一致させて配置
することにより上記偏光子24と全く同一の動作を行う
ことが可能になる。
液晶素子50の間に,それぞれの中央を一致させて配置
することにより上記偏光子24と全く同一の動作を行う
ことが可能になる。
【0075】ところで,偏光子24又はPBS18にお
いて,これらの中央部を透過するレーザ光と,リング状
に構成された偏光子24の偏光部24a又はリング状半
透膜19を通過するレーザ光とで光路差による位相差が
発生し,記録層上に形成したスポットに収差が発生する
場合には,それぞれの中央部に対し外周部と略同一の光
路差をもつ透明膜を形成することにより前述の位相差の
発生が防止できる。
いて,これらの中央部を透過するレーザ光と,リング状
に構成された偏光子24の偏光部24a又はリング状半
透膜19を通過するレーザ光とで光路差による位相差が
発生し,記録層上に形成したスポットに収差が発生する
場合には,それぞれの中央部に対し外周部と略同一の光
路差をもつ透明膜を形成することにより前述の位相差の
発生が防止できる。
【0076】特にPBS18に透明膜を形成する場合に
は,当該透明膜は薄膜であるため光学的設計が容易であ
り,これによりレーザ光の位相差の発生が容易に防止で
き,記録層上に収差のないフォーカシングされたスポッ
トを形成することが可能になる。従って,受光素子23
に入射するレーザ光は不要な情報を殆ども持たなくなる
ため,当該受光素子23からの検出信号におけるC/N
が向上する。
は,当該透明膜は薄膜であるため光学的設計が容易であ
り,これによりレーザ光の位相差の発生が容易に防止で
き,記録層上に収差のないフォーカシングされたスポッ
トを形成することが可能になる。従って,受光素子23
に入射するレーザ光は不要な情報を殆ども持たなくなる
ため,当該受光素子23からの検出信号におけるC/N
が向上する。
【0077】なお,偏光子24又はPBS18は,ホロ
グラムユニツトでの回折効率を良好にするために設けて
いるので,半導体レーザ20の発光パワーを大きくする
ならば,偏光子24又はPBS18を用いなくても同等
の再生信号が得られる。即ち,これらを用いなくても発
明の効果を得ることができる。
グラムユニツトでの回折効率を良好にするために設けて
いるので,半導体レーザ20の発光パワーを大きくする
ならば,偏光子24又はPBS18を用いなくても同等
の再生信号が得られる。即ち,これらを用いなくても発
明の効果を得ることができる。
【0078】次ぎに本発明にかかる第3の実施の形態を
図に基づき説明する。なお,上述した実施の形態と同一
構成については,同一符号を用いて説明を省略する。
図に基づき説明する。なお,上述した実施の形態と同一
構成については,同一符号を用いて説明を省略する。
【0079】これまでの実施の形態では,液晶素子をア
パーチャとして用い,これにより対物レンズの開口数を
換えていた。本実施の形態では,かかる作用をエレクト
ロクロミック(EC)素子により行うものである。
パーチャとして用い,これにより対物レンズの開口数を
換えていた。本実施の形態では,かかる作用をエレクト
ロクロミック(EC)素子により行うものである。
【0080】図7は,本実施の形態にかかる光ピックア
ップ装置3の光学系を示したものである。EC素子60
は電極間に形成されたEC膜64に電圧を印加すること
で,EC膜64に着色/消色反応を起こさせて透過率を
制御する素子であり,また液晶素子と異なり通過する光
を偏光させない性質を持っている。
ップ装置3の光学系を示したものである。EC素子60
は電極間に形成されたEC膜64に電圧を印加すること
で,EC膜64に着色/消色反応を起こさせて透過率を
制御する素子であり,また液晶素子と異なり通過する光
を偏光させない性質を持っている。
【0081】半導体レーザ10から出射されたレーザ光
は,コリメートレンズ11により平行光となってEC素
子60に入射する。そして当該EC素子60を透過した
レーザ光はPBS14によりディスクMの方向に反射さ
れ,λ/4板17を通過し円偏光となって対物レンズ1
2に入射する。これによりレーザ光は集光されて記録層
上にスポットが形成される。
は,コリメートレンズ11により平行光となってEC素
子60に入射する。そして当該EC素子60を透過した
レーザ光はPBS14によりディスクMの方向に反射さ
れ,λ/4板17を通過し円偏光となって対物レンズ1
2に入射する。これによりレーザ光は集光されて記録層
上にスポットが形成される。
【0082】一方,記録層から反射されたレーザ光は対
物レンズ12により平行光となり,λ/4板17を通過
することで半導体レーザ10から出射された偏光状態か
ら90°旋光して,紙面と平行に偏光した光となってP
BS14に入射する。従って,レーザ光はPBS14を
通過して,検出系レンズ15に入射するようになる。そ
の後,シリンドリカルレンズ16により集光されて受光
素子13に入射する。
物レンズ12により平行光となり,λ/4板17を通過
することで半導体レーザ10から出射された偏光状態か
ら90°旋光して,紙面と平行に偏光した光となってP
BS14に入射する。従って,レーザ光はPBS14を
通過して,検出系レンズ15に入射するようになる。そ
の後,シリンドリカルレンズ16により集光されて受光
素子13に入射する。
【0083】EC素子60は,例えば薄ディスクMSに
対して最適設計された対物レンズ12を用いて,厚ディ
スクMLに対して互換性を保つために,当該厚ディスク
MLがセットされている場合にはEC素子60のアパー
チャ効果により対物レンズ12に入射するレーザ光を絞
る。
対して最適設計された対物レンズ12を用いて,厚ディ
スクMLに対して互換性を保つために,当該厚ディスク
MLがセットされている場合にはEC素子60のアパー
チャ効果により対物レンズ12に入射するレーザ光を絞
る。
【0084】これにより,対物レンズ12の開口数が小
さくなり,厚ディスクML上に形成されるスポットに収
差による影響を改善している。
さくなり,厚ディスクML上に形成されるスポットに収
差による影響を改善している。
【0085】次ぎに,EC素子60の構成を図8に基づ
き説明する。EC素子60は,上及び下ガラス基板6
2,61を有し,下ガラス基板61にはITO等の透明
部材からなる下部電極63が形成されている。そして当
該下部電極63の上に,酸化タングステン系のEC膜6
4が設けられ,その上にITO等の透明部材からなる上
部電極65が形成されている。
き説明する。EC素子60は,上及び下ガラス基板6
2,61を有し,下ガラス基板61にはITO等の透明
部材からなる下部電極63が形成されている。そして当
該下部電極63の上に,酸化タングステン系のEC膜6
4が設けられ,その上にITO等の透明部材からなる上
部電極65が形成されている。
【0086】そして上部電極65の上には,保護膜及び
封止材として作用する封止樹脂66が設けられ,さらに
その上に上ガラス基板62が設けられた構成となってい
る。
封止材として作用する封止樹脂66が設けられ,さらに
その上に上ガラス基板62が設けられた構成となってい
る。
【0087】下部電極63は,図8(b),(c)に示
すように円形あるいは楕円形の形状の中央電極63a
と,その周囲に設けられたリング電極63bとからなっ
ている。なお上部電極65は,1枚形状に形成されて中
央電極63a及びリング電極63bの対向電極となって
いる。
すように円形あるいは楕円形の形状の中央電極63a
と,その周囲に設けられたリング電極63bとからなっ
ている。なお上部電極65は,1枚形状に形成されて中
央電極63a及びリング電極63bの対向電極となって
いる。
【0088】このような構造のEC素子60に負の電圧
を印加すると,EC膜64においてWO3+xM++xe
-→MxWO3の着色反応(M+はH+,L+などのカチオ
ン)が起こり,入射したレーザ光はこのEC膜64で吸
収され遮光される。
を印加すると,EC膜64においてWO3+xM++xe
-→MxWO3の着色反応(M+はH+,L+などのカチオ
ン)が起こり,入射したレーザ光はこのEC膜64で吸
収され遮光される。
【0089】逆に,このEC素子60に正の電圧を印加
すると,EC膜64において逆の消色反応が起こり消色
されるので,レーザ光は吸収されることなく透過する。
すると,EC膜64において逆の消色反応が起こり消色
されるので,レーザ光は吸収されることなく透過する。
【0090】このときのEC素子60の応答速度は着色
/消色ともに約300msであり,光ピックアップ装置
3において十分に許容される速度である。
/消色ともに約300msであり,光ピックアップ装置
3において十分に許容される速度である。
【0091】図9は,上述した酸化タングステン系の材
料からなるEC素子60の着色/消色状態における透過
スペクトルを示したものである。
料からなるEC素子60の着色/消色状態における透過
スペクトルを示したものである。
【0092】通常,光ピックアップ装置に用いられる半
導体レーザの発光波長は635〜780nm程度であ
り,特に高密度DVDと現行のCDとの互換性がある最
近の光ピックアップ装置では635〜680nmが用い
られている。よって,酸化タングステン系のEC素子
は,この波長範囲で良好な透過/遮光特性を有している
ことがわかる。
導体レーザの発光波長は635〜780nm程度であ
り,特に高密度DVDと現行のCDとの互換性がある最
近の光ピックアップ装置では635〜680nmが用い
られている。よって,酸化タングステン系のEC素子
は,この波長範囲で良好な透過/遮光特性を有している
ことがわかる。
【0093】次ぎに,上記構成の光ピックアップ装置3
の動作を説明する。薄ディスクMSの場合には,中央電
極63a及びリング電極63bに正の電圧を印加する。
これによりEC膜64は消色状態となり,紙面と垂直に
偏光したレーザ光は,そのままの偏光状態で出射してP
BS14に入射する。PBS14に入射したレーザ光
は,紙面と垂直に偏光しているので,当該PBS14に
より反射されて対物レンズ12に入射するようになる。
の動作を説明する。薄ディスクMSの場合には,中央電
極63a及びリング電極63bに正の電圧を印加する。
これによりEC膜64は消色状態となり,紙面と垂直に
偏光したレーザ光は,そのままの偏光状態で出射してP
BS14に入射する。PBS14に入射したレーザ光
は,紙面と垂直に偏光しているので,当該PBS14に
より反射されて対物レンズ12に入射するようになる。
【0094】一方,厚ディスクMLの場合には,リング
電極63bに負の電圧を印加し,中央電極63aに正の
電圧を印加する。これによりリング電極63bと上部電
極65とにより挟まれたEC膜64は着色状態となり,
また中央電極63aと上部電極65とにより挟まれたE
C膜64は消色状態となる。
電極63bに負の電圧を印加し,中央電極63aに正の
電圧を印加する。これによりリング電極63bと上部電
極65とにより挟まれたEC膜64は着色状態となり,
また中央電極63aと上部電極65とにより挟まれたE
C膜64は消色状態となる。
【0095】従って,リング電極63bの領域に入射し
たレーザ光は遮光され,中央電極63aに入射したレー
ザ光のみがPBS14に入射して,上述した理由により
反射されて対物レンズ12に入射するようになる。
たレーザ光は遮光され,中央電極63aに入射したレー
ザ光のみがPBS14に入射して,上述した理由により
反射されて対物レンズ12に入射するようになる。
【0096】これにより,対物レンズ12に入射するレ
ーザ光を絞ることができ,対物レンズ12の開口数を小
さくすることが可能になる。
ーザ光を絞ることができ,対物レンズ12の開口数を小
さくすることが可能になる。
【0097】なお上記説明においては,EC素子60を
コリメートレンズ11とPBS14との間に配設した場
合について説明したが,EC素子60は入射する光の偏
光状態と無関係に透過/遮光を行うことができるため,
図7において点線で示すように,PBS14とλ/4板
17との間に配設することも可能である。
コリメートレンズ11とPBS14との間に配設した場
合について説明したが,EC素子60は入射する光の偏
光状態と無関係に透過/遮光を行うことができるため,
図7において点線で示すように,PBS14とλ/4板
17との間に配設することも可能である。
【0098】また,PBS14と検出系レンズ15との
間に配設することにより反射光を絞ることができるの
で,不要のレーザ光を遮光することが可能になる。この
場合は,コリメートレンズ11とPBS14との間にも
併せて配設すると,PBS14とλ/4板17との間に
配設した場合と同様の効果を得ることが可能になる。
間に配設することにより反射光を絞ることができるの
で,不要のレーザ光を遮光することが可能になる。この
場合は,コリメートレンズ11とPBS14との間にも
併せて配設すると,PBS14とλ/4板17との間に
配設した場合と同様の効果を得ることが可能になる。
【0099】なお,EC膜64としては,この他に表1
に示す無機薄膜を用いても,同様の効果を得ることがで
きる。
に示す無機薄膜を用いても,同様の効果を得ることがで
きる。
【0100】
【表1】
【0101】また,このような無機薄膜による全固体型
の他に,イオン伝導性に優れた MAg4I5,Na3Zr2Si2PO12,NaYSi4O12 などの固体電解質を用い,イオン供給源とする構成とし
てもよい。
の他に,イオン伝導性に優れた MAg4I5,Na3Zr2Si2PO12,NaYSi4O12 などの固体電解質を用い,イオン供給源とする構成とし
てもよい。
【0102】以上説明したように,本実施の形態によれ
ば,中央電極とリング電極とを有したEC素子を設け,
これらの電極に印加する電圧極性によりレーザ光を絞る
ことが可能になるので,従来技術の様にアパーチャを出
し入れする機構及びその際に必要となる高い取付精度が
不要になり,信頼性が向上すると共に,光ピックアップ
装置を小型化することが容易になる。
ば,中央電極とリング電極とを有したEC素子を設け,
これらの電極に印加する電圧極性によりレーザ光を絞る
ことが可能になるので,従来技術の様にアパーチャを出
し入れする機構及びその際に必要となる高い取付精度が
不要になり,信頼性が向上すると共に,光ピックアップ
装置を小型化することが容易になる。
【0103】本発明にかかる第4の実施の形態を図に基
づき説明する。なお,上述した実施の形態と同一構成に
ついては,同一符号を用いて説明を省略する。
づき説明する。なお,上述した実施の形態と同一構成に
ついては,同一符号を用いて説明を省略する。
【0104】本実施の形態にかかる光ピックアップ装置
4は,図10に示すように第2の実施の形態における液
晶素子と偏光板とを,第3の実施の形態で説明したEC
素子により置き換えた構成となっている。
4は,図10に示すように第2の実施の形態における液
晶素子と偏光板とを,第3の実施の形態で説明したEC
素子により置き換えた構成となっている。
【0105】半導体レーザ10より出射されたレーザ光
は,コリメートレンズ11により平行光となりEC素子
60に入射し,λ/4板17を通り,対物レンズ12に
より集光されてディスクMの記録層上にスポットが形成
される。
は,コリメートレンズ11により平行光となりEC素子
60に入射し,λ/4板17を通り,対物レンズ12に
より集光されてディスクMの記録層上にスポットが形成
される。
【0106】そしてディスクMからの反射光は,対物レ
ンズ12により平行光となってλ/4板17を通りEC
素子60の入射し,コリメートレンズ11により集光さ
れてホログラムユニット28により回折され,受光素子
23に受光される。
ンズ12により平行光となってλ/4板17を通りEC
素子60の入射し,コリメートレンズ11により集光さ
れてホログラムユニット28により回折され,受光素子
23に受光される。
【0107】このような構成の光ピックアップ装置4
に,厚ディスクMLがセットされた場合には,中央電極
63aに正の電圧を印加し,リング電極63bに負の電
圧を印加する。これによりリング電極63bと上部電極
65とに挟まれたEC膜64の領域が着色状態となり,
中央電極63aに挟まれたEC膜64の領域が消色状態
となる。
に,厚ディスクMLがセットされた場合には,中央電極
63aに正の電圧を印加し,リング電極63bに負の電
圧を印加する。これによりリング電極63bと上部電極
65とに挟まれたEC膜64の領域が着色状態となり,
中央電極63aに挟まれたEC膜64の領域が消色状態
となる。
【0108】そして,消色状態に対応する領域に入射し
たレーザ光のみが通過してλ/4板17に入射する。従
って,対物レンズ12に入射する光は絞られ開口数が小
さくなる。
たレーザ光のみが通過してλ/4板17に入射する。従
って,対物レンズ12に入射する光は絞られ開口数が小
さくなる。
【0109】この後,レーザ光は,対物レンズ12によ
り集光されて記録層上にフォーカシングされたスポット
を形成する。
り集光されて記録層上にフォーカシングされたスポット
を形成する。
【0110】また,厚ディスクMLからの反射光は,対
物レンズ12により集光され,λ/4板17を通過して
EC素子60を通過する。その後,コリメートレンズ1
1により集光されて,ホログラムユニット28により回
折して受光素子13に入射する。
物レンズ12により集光され,λ/4板17を通過して
EC素子60を通過する。その後,コリメートレンズ1
1により集光されて,ホログラムユニット28により回
折して受光素子13に入射する。
【0111】一方,薄ディスクMSがセットされた場合
には,リング電極63b及び中央電極63aに正の電圧
を印加してEC膜64を消色状態にする。
には,リング電極63b及び中央電極63aに正の電圧
を印加してEC膜64を消色状態にする。
【0112】これにより,EC素子60に入射したレー
ザ光は遮光されることなく通過して,対物レンズ12に
入射する。従って,対物レンズ12の開口数は変化しな
い。
ザ光は遮光されることなく通過して,対物レンズ12に
入射する。従って,対物レンズ12の開口数は変化しな
い。
【0113】また,ディスクMからの反射光は,対物レ
ンズ12により集光され,λ/4板17を通過して紙面
と平行に偏光した光となってEC素子60を通過する。
その後,コリメートレンズ11により集光されて,ホロ
グラムユニット28により回折して受光素子13に入射
する。
ンズ12により集光され,λ/4板17を通過して紙面
と平行に偏光した光となってEC素子60を通過する。
その後,コリメートレンズ11により集光されて,ホロ
グラムユニット28により回折して受光素子13に入射
する。
【0114】以上説明したように,本実施の形態によれ
ば,中央電極とリング電極とを有したEC素子を設け,
これらの電極に印加する電圧極性によりレーザ光を絞る
ことが可能になる。
ば,中央電極とリング電極とを有したEC素子を設け,
これらの電極に印加する電圧極性によりレーザ光を絞る
ことが可能になる。
【0115】また,液晶素子を使用する場合はアパーチ
ヤ付偏光板が必要であったが,EC素子60では透過率
のみを変化させるため偏光子を必要とせず,このため部
品点数を減らすことが可能になる。
ヤ付偏光板が必要であったが,EC素子60では透過率
のみを変化させるため偏光子を必要とせず,このため部
品点数を減らすことが可能になる。
【0116】さらに,偏光子やPBSを使用しないため
光路差による位相差が発生する懸念がなくなり,また,
EC素子60は光学部品間のどの部分でも配置可能であ
りレイアウトが容易になった。
光路差による位相差が発生する懸念がなくなり,また,
EC素子60は光学部品間のどの部分でも配置可能であ
りレイアウトが容易になった。
【0117】依って,従来技術の様にアパーチャを出し
入れする機構及びその際に必要となる高い取付精度が不
要になり,信頼性が向上すると共に,光ピックアップ装
置を小型化することが容易になった。
入れする機構及びその際に必要となる高い取付精度が不
要になり,信頼性が向上すると共に,光ピックアップ装
置を小型化することが容易になった。
【0118】
【発明の効果】請求項1にかかる発明によれば,記録媒
体の基板厚に応じて,光源からの光ビームを絞るエレク
トロクロミック素子を設けたので,複数の部品によりア
パーチャを構成し,これを高精度で出し入れする必要が
なくなり,従来技術の様にアパーチャを出し入れする機
構及びその際に必要となる高い取付精度が不要になり,
信頼性が向上すると共に,光ピックアップ装置を小型化
することが容易になった。
体の基板厚に応じて,光源からの光ビームを絞るエレク
トロクロミック素子を設けたので,複数の部品によりア
パーチャを構成し,これを高精度で出し入れする必要が
なくなり,従来技術の様にアパーチャを出し入れする機
構及びその際に必要となる高い取付精度が不要になり,
信頼性が向上すると共に,光ピックアップ装置を小型化
することが容易になった。
【0119】請求項2にかかる発明によれば,反射光を
回折して受光素子に入射させるホログラムユニットを有
し,かつ,ホログラムユニットと光源及び受光素子と
が,一体に設けられているので,装置の組立が容易にな
るとともに,信頼性が向上すると共に,光ピックアップ
装置を小型化することが容易になった。
回折して受光素子に入射させるホログラムユニットを有
し,かつ,ホログラムユニットと光源及び受光素子と
が,一体に設けられているので,装置の組立が容易にな
るとともに,信頼性が向上すると共に,光ピックアップ
装置を小型化することが容易になった。
【0120】請求項3にかかる発明によれば,記録媒体
の基板厚に応じて,リング電極に印加する電圧を変化さ
せて当該リング電極と上部電極とに挟まれたエレクトロ
クロミック層の透過率を変化させることにより入射する
光ビームを絞るようにしたので,ディスクの基板厚が異
なっても集光レンズの収差による影響を改善することが
可能になり,アパーチャを出し入れする必要がなくなる
と共に,従来技術の様にアパーチャを出し入れする機構
及びその際に必要となる高い取付精度が不要になり,信
頼性が向上すると共に,光ピックアップ装置を小型化す
ることが容易になった。
の基板厚に応じて,リング電極に印加する電圧を変化さ
せて当該リング電極と上部電極とに挟まれたエレクトロ
クロミック層の透過率を変化させることにより入射する
光ビームを絞るようにしたので,ディスクの基板厚が異
なっても集光レンズの収差による影響を改善することが
可能になり,アパーチャを出し入れする必要がなくなる
と共に,従来技術の様にアパーチャを出し入れする機構
及びその際に必要となる高い取付精度が不要になり,信
頼性が向上すると共に,光ピックアップ装置を小型化す
ることが容易になった。
【0121】請求項4にかかる発明によれば,エレクト
ロクロミック素子に用いられるエレクトロクロミック材
を固体電解質を酸化タングステン系無機材により構成し
たので,良好な透過/遮光特性を得ることができ,光ピ
ックアップ装置の機能を損なうことなく,アパーチャ効
果を得ることができるようになった。
ロクロミック素子に用いられるエレクトロクロミック材
を固体電解質を酸化タングステン系無機材により構成し
たので,良好な透過/遮光特性を得ることができ,光ピ
ックアップ装置の機能を損なうことなく,アパーチャ効
果を得ることができるようになった。
【0122】請求項5にかかる発明によれば,記録媒体
の基板厚に応じて,入射する光ビームの周辺部分の偏光
方向を当該光ビームの中心部分の偏光方向と異なるよう
に偏光させることにより,アパーチャを高精度で出し入
れする必要がなくなり,信頼性が向上すると共に,光ピ
ックアップ装置の小型化,低コスト化が可能になった。
の基板厚に応じて,入射する光ビームの周辺部分の偏光
方向を当該光ビームの中心部分の偏光方向と異なるよう
に偏光させることにより,アパーチャを高精度で出し入
れする必要がなくなり,信頼性が向上すると共に,光ピ
ックアップ装置の小型化,低コスト化が可能になった。
【0123】請求項6にかかる発明によれば,反射光を
回折して受光素子に入射させるホログラムユニットと光
源及び受光素子とを一体に設けたので,信頼性が向上す
ると共に,光ピックアップ装置の小型化,低コスト化が
可能になった。
回折して受光素子に入射させるホログラムユニットと光
源及び受光素子とを一体に設けたので,信頼性が向上す
ると共に,光ピックアップ装置の小型化,低コスト化が
可能になった。
【0124】請求項7にかかる発明によれば,記録媒体
の基板厚に応じて,リング電極に印加する電圧を変化さ
せて当該リング電極と上部電極とに挟まれた液晶分子の
ねじれ状態を変化させ,当該領域から出射する光ビーム
の偏光方向と,中央電極の領域から出射する光ビームの
偏光方向とが90°異なるようにしたので,集光レンズ
に入射するレーザ光を容易に絞ることが可能になり,依
って集光レンズによる収差の影響を改善することが可能
になった。
の基板厚に応じて,リング電極に印加する電圧を変化さ
せて当該リング電極と上部電極とに挟まれた液晶分子の
ねじれ状態を変化させ,当該領域から出射する光ビーム
の偏光方向と,中央電極の領域から出射する光ビームの
偏光方向とが90°異なるようにしたので,集光レンズ
に入射するレーザ光を容易に絞ることが可能になり,依
って集光レンズによる収差の影響を改善することが可能
になった。
【0125】請求項8にかかる発明によれば,前記液晶
素子をツイストネマチック型液晶素子により構成したの
で,レーザ光の偏光方向だけを変化させるだけで集光レ
ンズに入射するレーザ光を容易に絞ることが可能にな
り,依って集光レンズによる収差の影響を改善すること
が可能になった。
素子をツイストネマチック型液晶素子により構成したの
で,レーザ光の偏光方向だけを変化させるだけで集光レ
ンズに入射するレーザ光を容易に絞ることが可能にな
り,依って集光レンズによる収差の影響を改善すること
が可能になった。
【図1】第1の実施の形態の説明に適用される光ピック
アップ装置の構成図である。
アップ装置の構成図である。
【図2】液晶素子の図で,(a)は断面図,(b)及び
(c)は下部電極の構成を示す斜視図である。
(c)は下部電極の構成を示す斜視図である。
【図3】液晶素子により入射したレーザ光及び出射した
レーザ光の偏光状態を示す図である。
レーザ光の偏光状態を示す図である。
【図4】第2の実施の形態の説明にてき容易される光ピ
ックアップ装置の構成図で,基板厚が厚い場合の光路を
示す図で,(a)はディスクへの入射光路,(b)は光
路を示す図である。
ックアップ装置の構成図で,基板厚が厚い場合の光路を
示す図で,(a)はディスクへの入射光路,(b)は光
路を示す図である。
【図5】基板厚が薄い場合の光路を示す図で,(a)は
ディスクへの入射光路,(b)は光路を示す図である。
ディスクへの入射光路,(b)は光路を示す図である。
【図6】偏光子の働きを持つビームスプリッタの構成図
である。
である。
【図7】第3の実施の形態の説明にてき容易される光ピ
ックアップ装置の構成図である。
ックアップ装置の構成図である。
【図8】エレクトロクロミック素子の構成を示す図で,
(a)は断面図,(b)及び(c)は下部電極の構成を
示す斜視図である。
(a)は断面図,(b)及び(c)は下部電極の構成を
示す斜視図である。
【図9】酸化タングステン系無機材を用いたエレクトロ
クロミック素子の透過率を示す図である。
クロミック素子の透過率を示す図である。
【図10】第4の実施の形態の説明に適用される光ピッ
クアップ装置の構成図である。
クアップ装置の構成図である。
1,2,3,4 光ピックアップ装置 10 半導体レーザ 11 コリメートレンズ 12 対物レンズ 13 受光素子 14 ビームスプリッタ 15 検出系レンズ 16 シリンドリカルレンズ 17 λ/4板 18 ホログラムユニット 19 一体化ユニット 50 液晶素子 53 上部電極 55 下部電極 55a 中央電極 55b リング電極 60 エレクトロクロミック素子 63 下部電極 63a 中央電極 63b リング電極 65 上部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 義孝 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 秋山 洋 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 大野 武英 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 寺嶌 隆雄 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内
Claims (8)
- 【請求項1】 光源からの光ビームを集光レンズにより
集光して,情報記録媒体上にスポットを形成することに
より情報の書込/消去を行うと共に,前記情報記録媒体
からの反射光を前記集光レンズを介して受光素子で受光
することにより前記情報記録媒体に書き込まれている情
報の読取を行う光ピックアップ装置において,前記情報
記録媒体の基板厚に応じて,前記光源からの光ビームを
絞るエレクトクロミック素子を設けたことを特徴とする
光ピックアップ装置。 - 【請求項2】 前記反射光を回折して前記受光素子に当
該反射光を入射させるホログラムユニットを有し,か
つ,該ホログラムユニットと前記光源及び前記受光素子
とが,一体に設けられていることを特徴とする請求項1
記載の光ピックアップ装置。 - 【請求項3】 前記エレクトクロミック素子が,1枚平
板の上部電極と,円形又は楕円形に形成された中央電極
及び当該中央電極の周囲に設けられたリング電極からな
る下部電極とを有し,これらがエレクトクロミック層を
挟んで配設されて,前記情報記録媒体の基板厚に応じ前
記リング電極に印加する電圧を変化させて,当該リング
電極と前記上部電極とに挟まれたエレクトクロミック層
の透過率を変化させることにより入射する光ビームを絞
ることを特徴とする請求項1又は2記載の光ピックアッ
プ装置。 - 【請求項4】 前記エレクトクロミック素子に用いられ
るエレクトクロミック材が,固体電解質の酸化タングス
テン系無機材からなることを特徴とする請求項1乃至3
いずれか1項記載の光ピックアップ装置。 - 【請求項5】 光源からの光ビームを集光レンズにより
集光し情報記録媒体上にスポットを形成することにより
前記情報記録媒体に情報の書込/消去を行うと共に,前
記情報記録媒体からの反射光を前記集光レンズを介して
受光素子により受光することにより前記情報記録媒体に
書き込まれている情報の読取を行う光ピックアップ装置
において,前記情報記録媒体の基板厚に応じて,入射す
る光ビームの周辺部分の偏光方向を当該光ビームの中心
部分の偏光方向と異なるように偏光させる液晶素子と,
該液晶素子からの光ビームの周辺部分の偏光方向が,当
該光ビームの中心部分の偏光方向と異なる場合には,中
心部分の光ビームのみを反射又は透過し,前記集光レン
ズに向うように配設させたビームスプリッタと,該ビー
ムスプリッタと前記集光レンズとの間に配設されたλ/
4板と,前記ビームスプリッタを透過又は反射した前記
反射光を前記受光素子に集光させる反射光集光手段とを
有することを特徴とする光ピックアップ装置。 - 【請求項6】 光源からの光ビームを集光レンズにより
集光し情報記録媒体上にスポットを形成して前記情報記
録媒体に情報の書込/消去を行うと共に,前記情報記録
媒体からの反射光を前記集光レンズを介して受光素子に
より受光することにより前記情報記録媒体に書き込まれ
ている情報の読取を行う光ピックアップ装置において,
前記情報記録媒体の基板厚に応じて,入射する光ビーム
の周辺部分の偏光方向を当該光ビームの中心部分の偏光
方向と異なるように偏光させる液晶素子と,該液晶素子
から出射される光ビームの周辺部分の偏光方向が,当該
光ビームの中心部分の偏光方向と異なる場合には,周辺
部分の光ビームを吸収するように配設された偏光子と,
該偏光子と前記集光レンズとの間に配設されたλ/4板
と,前記反射光を回折して受光素子に入射させるホログ
ラムユニットとを有し,かつ,当該ホログラムユニット
と前記光源及び前記受光素子とが,一体に設けられてい
ることを特徴とする光ピックアップ装置。 - 【請求項7】 前記液晶素子が,1枚平板の上部電極
と,円形又は楕円形に形成された中央電極及び当該中央
電極の周囲に設けられたリング電極からなる下部電極と
を有し,これらが液晶を挟んで配設されて,前記情報記
録媒体の基板厚に応じ,前記リング電極に印加する電圧
を変化させて当該リング電極と前記上部電極とに挟まれ
た液晶分子のねじれ状態を変化させることにより,当該
領域から出射される光ビームの偏光方向と,中央電極の
領域から出射される光ビームの偏光方向とを90°異な
るようにしたことを特徴とする請求項5又は6記載の光
ピックアップ装置。 - 【請求項8】 前記液晶素子が,ツイストネマチック型
液晶素子からなることを特徴とする請求項5乃至7いず
れか1項記載の光ピックアップ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8187028A JPH09326134A (ja) | 1996-04-05 | 1996-06-28 | 光ピックアップ装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10864396 | 1996-04-05 | ||
JP8-108643 | 1996-04-05 | ||
JP8187028A JPH09326134A (ja) | 1996-04-05 | 1996-06-28 | 光ピックアップ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09326134A true JPH09326134A (ja) | 1997-12-16 |
Family
ID=26448476
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8187028A Pending JPH09326134A (ja) | 1996-04-05 | 1996-06-28 | 光ピックアップ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09326134A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005301251A (ja) * | 2004-03-16 | 2005-10-27 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光学素子、光ヘッド、光情報装置、及び光ヘッドの制御方法 |
JP2006189876A (ja) * | 2005-01-05 | 2006-07-20 | Samsung Electronics Co Ltd | 収差補正用の液晶素子、それを備えた光ピックアップ及び光記録及び/または再生機器 |
JP2006277894A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Ricoh Co Ltd | 光ピックアップ装置及び光ディスク装置 |
-
1996
- 1996-06-28 JP JP8187028A patent/JPH09326134A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005301251A (ja) * | 2004-03-16 | 2005-10-27 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光学素子、光ヘッド、光情報装置、及び光ヘッドの制御方法 |
JP2006189876A (ja) * | 2005-01-05 | 2006-07-20 | Samsung Electronics Co Ltd | 収差補正用の液晶素子、それを備えた光ピックアップ及び光記録及び/または再生機器 |
JP2006277894A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Ricoh Co Ltd | 光ピックアップ装置及び光ディスク装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040106 |