JPH09320032A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

Info

Publication number
JPH09320032A
JPH09320032A JP13680296A JP13680296A JPH09320032A JP H09320032 A JPH09320032 A JP H09320032A JP 13680296 A JP13680296 A JP 13680296A JP 13680296 A JP13680296 A JP 13680296A JP H09320032 A JPH09320032 A JP H09320032A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
recording medium
layer
coercive force
magnetic recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13680296A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Teranishi
秀明 寺西
Takayuki Hirose
隆之 広瀬
Michio Osawa
通夫 大沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP13680296A priority Critical patent/JPH09320032A/ja
Publication of JPH09320032A publication Critical patent/JPH09320032A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Thin Magnetic Films (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高保磁力の再現性を保証して量産化に適した
磁気記録媒体。 【解決手段】 非磁性基板11上に非磁性金属層12を
施した非磁性基体2とし、この上に、Crから成る膜厚10
0nm の非磁性金属下地層2、Co80at%,Cr14at %,Ta6at
%合金から成る膜厚20nmの磁性層3、膜厚12nmのアモル
ファスカーボン保護層4、を順次スパッタ法で積層形成
し、保護層4上に液体潤滑剤を2nm塗布して潤滑層5を
形成する。X線回折測定法により磁性層のCo(110)
の回折ピークの半値幅を求め、Scherrerの式から算出し
た結晶粒径(膜厚方向の平均結晶サイズ)D110 は70Å
であった。その媒体の円周方向保磁力Hc は3000Oeで
あり、100 Å以下の平均結晶サイズであれば2000Oe以
上の保磁力となる。X線回折法により結晶粒径の規定
は、TEM像よる規定法に比して結晶粒径の計量に信頼
性があるため、高保磁力の再現性を保証して量産化に適
した磁気記録媒体を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータ等の
ハードディスク装置などに使用される磁気ディスク等の
磁気記録媒体の層構造に関するものであり、特に、磁気
記録媒体におけるCo系磁性層の多結晶の結晶粒径に関す
る。
【0002】
【従来の技術】固定磁気ディスク装置に用いられる一般
的な磁気記録媒体の構成は、図2に示す如く、非磁性基
板11上に非磁性金属層12を形成して非磁性基体1と
し、この非磁性基体1の上に非磁性金属下地層2を積層
した後、この非磁性金属下地層2上に、強磁性合金体で
あるCo−Cr−Ta(コバルト−クロム−タンタル),Co−
Cr−Ta−Pt(コバルト−クロム−タンタル−白金)又は
Co−Cr−Pt(コバルト−クロム−白金)などの磁性層3
を薄膜状に積層形成し、更に、この磁性層3上にアモル
ファスカーボン保護層4を形成したものである。そし
て、この保護層4の上に、必要に応じて液体潤滑剤から
なる潤滑層5を塗布する。
【0003】非磁性基体1としては、例えばAl−Mg合金
の非磁性基板11に無電解メッキによりNi−Pメッキ層
12を形成したもの、アルマイト基体、ガラス基体、セ
ラミック基体、などが用いられる。そして、この非磁性
基体1を必要に応じて研磨し、テクスチャーなどにより
凹凸粗さを付与する場合もある。そして、この非磁性基
体1を約250 °Cに加熱した後、Arガス雰囲気下のスパ
ッタリングにより膜厚約200nm のCr又はCr系合金からな
る非磁性金属下地層2、膜厚約30nmのCo−Cr−Taなどか
らなる薄膜磁性層3、膜厚約10nmのアモルファスカーボ
ンからなる保護層4を順次積層形成する。そして、保護
層4の上に、フルオロカーボン系の液体潤滑剤を塗布し
て膜厚約2nmの潤滑層5を形成する。
【0004】このようにして作製された磁気ディスク
は、強度、寸法精度などの機械的特性は実用上支障な
く、良好であり、磁気特性も保磁力Hc が1600Oe程度
で、残留磁束密度と磁性層膜厚の積であるBr ・δが40
0 Gμm程度と良好である。
【0005】近年、情報の多量化及び多様化の急速な進
展により、情報の大量処理の必要性から固定磁気ディス
ク装置にも高記録密度化及び大容量化が強く要望されて
いる。それに対応するため、磁気ディスク装置に用いら
れる磁気記録媒体としては、高保磁力、高角形比で低ノ
イズの媒体が必要となっている。更に、その上で磁気ヘ
ッドの読み書きの特性に対応するために媒体の磁気特性
を自在に制御する必要がある。
【0006】現在、媒体の保磁力(Hc )を高めるため
に成膜における様々な工夫、例えば磁性層のCo系合金層
の組成を変えたり、非磁性金属下地層の組成を変えると
いったことが行われている。それらの工夫は、磁性層中
のCo系多結晶の単位構造を変化させ、その結果として、
磁気的特性の一つである保磁力を向上させるという概念
の下に試みられているものである。そして、作製された
媒体の磁性層中の多結晶に関する評価は、透過型電子顕
微鏡(TEM)やX線回折(XRD)などにより行われ
ている。TEMは主として単位構造の解析に用いられ
る。XRDは主として結晶粒子の配向性を調べるために
用いられる。
【0007】最近のTEMによる磁性層の評価に関する
報告(日本応用磁気学会,Vol.19,P85 1995 年 「Si
2 添加によるCoNiPt磁性膜の微視的構造制御」寄稿
者:村山明宏,近藤新二,宮村賢郎)では、六方最密構
造(hcp) のc軸が無配向のCoNiPt磁性膜にSiO2 を添加
すると、SiO2 粒界相により結晶粒子が微細化され、結
晶粒子間に働く交換相互作用が弱くなり、保磁力の向上
することが記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、TEM
像によるCo系多結晶の評価には次の点において問題があ
る。即ち、多結晶における結晶粒子はその作製条件によ
り様々な形状を採り得るものであり、結晶構造が六方最
密構造でも実際の結晶粒子は完全な球形であることは皆
無である。また、結晶粒子の境界が明瞭でない場合や、
結晶粒子の内部に一部偏析構造が見られる場合など、複
雑な微細構造を呈する場合も多い。そのため、TEM写
真(像コントラスト)から結晶粒子の大きさを一義的に
決定することはできず、Co系多結晶の結晶粒子の大きさ
(粒径)を定量的には評価し難い。
【0009】殊に、電子線はX線と比較すると、物質と
の相互作用が著しく大きいので、TEM観察用試料はイ
オンシニングにより非常に薄く作製されるため、結晶粒
子の大きさの特定には不向きである。このため、TEM
像により結晶粒子の大きさが規定された磁気記録媒体で
は、結晶粒子の大きさの計量に曖昧さが残るので、高保
磁力を発揮させる再現性が低く、量産化に不向きであ
る。
【0010】そこで、上記問題点に鑑み、本発明の課題
は、薄膜磁性層のCo系多結晶の結晶粒子サイズを一義的
且つ定量的に決定できる測定法により高保磁力を発揮す
る結晶粒子サイズを規定することにより、高保磁力の再
現性を保証して量産化に適した磁気記録媒体を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の講じた手段は、Co系薄膜磁性層の結晶粒子
サイズをX線回折法により規定する点と、それにより規
定される平均結晶粒子サイズを膜厚方向(基板面の法線
方向)に100 Å以下とした点にある。
【0012】即ち、本発明に係る磁気記録媒体は、非磁
性基体の上に、非磁性金属下地層、Coを主成分とする
強磁性合金からなる薄膜磁性層、及び保護層を順次積層
して成る磁気記録媒体において、X線回折法により求め
られる上記薄膜磁性層の膜厚方向の平均結晶粒子サイズ
が100 Å以下であることを特徴とする。換言すると、上
記X線回折法により求められる上記薄膜磁性層からの回
折ピークの半値幅は1.1 °以上である。そして、上記薄
膜磁性層の多結晶の磁化容易軸(c軸)が基体面(基板
面)に対して平行な配向性を持つ。
【0013】ここで、X線回折法とは、基板面に対する
X線入射角θと入射X線に対する反射角2θを同時に回
転しながら測定(θ−2θスキャン法)を行い、c軸に
平行なCo系結晶面からの回折パターンを得た後、そのCo
系結晶面からの回折ピークの半値幅βを求め、以下に示
すScherrerの式を用いて膜厚方向の平均結晶粒子サイズ
110 を算出するものである。
【0014】 D110 =K・λ/(β・cos θ) …(1) D110 :平均結晶粒子サイズ(結晶格子のミラー指数
(110)面に垂直方向の結晶粒径(Å)) λ:測定X線波長(ターゲットCu−Kα線=1.5405Å) β:結晶粒子の大きさ(0.1 μm 以下)による回折線幅
の拡がり幅(半値幅−装置固有の拡がり(rad )) θ:回折線のBragg 角 K:定数(半値幅を用いるときは0.9 ) ところで、X線回折パターンのピーク幅(半値幅)βで
規定される結晶粒径(平均結晶粒子サイズ)は、X線が
干渉を起こし得る領域で意味を持ち、結晶格子の長周期
性が保たれた厳密な意味での単結晶のことで、磁性層の
周期構造を膜全体的に把握計量するものである。それに
対しTEM像(コントラスト像)による結晶粒径は、粒
界相に囲まれたそれぞれの単結晶又は多結晶の領域で規
定されるものであり、磁性層の実体構造を局部的に把握
計量するものである。従って、X線回折のピーク幅が意
味を成す結晶粒径とTEM像によって観察される結晶粒
径とは、対極の観点から規定したものであり、それぞれ
は全く別異なるものである。
【0015】このようにしてX線回折法を用いて平均結
晶粒子の大きさを求めると、様々な結晶構造を持つ媒体
磁性層のCo系多結晶の結晶粒子サイズを平均値として一
義的に且つ定量的に決定することができる。種々の条件
で作製した磁気記録媒体に対してX線回折法による平均
結晶粒子サイズの評価と媒体の円周方向の保磁力との関
係を調査した結果、膜厚方向の平均結晶粒子サイズD
110 が小さくなるにつれて保磁力Hc が増大するという
強い相関関係の存在することを見出した。換言すると、
高保持力の媒体を得るには、膜厚方向の結晶粒径を微細
化することが必要だと判った。但し、このような相関は
Co系多結晶の磁化容易軸が基体(基板)面に対し略平行
な磁性層を持つ磁気記録媒体について成立しており、Co
系多結晶の磁化容易軸が基体面に対して平行でない場合
は、磁化容易軸の方向と磁化の方向が異なってくること
により保磁力の変動が大きく、結晶粒子サイズと保磁力
との間には良い相関は見られない。
【0016】そして、X線回折法による膜厚方向の平均
結晶粒子サイズD110 が100 Å以下の場合、換言する
と、X線回折パターンのCoピークの半値幅βが1.1 °以
上の場合、約2000Oe以上の高保持力の媒体が得られる
ことが判明した。このようなX線回折法による粒子サイ
ズの規定には信頼性があるため、高保磁力の再現性を保
証して量産化に適した磁気記録媒体を提供できる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。
【0018】磁気記録媒体の製造過程では、図2に示す
如く、内外径加工及び面切削を施したアルミニウムの非
磁性基板11上にNi−Pメッキの非磁性金属層12を施
したディスク状の基体とし、この基体の表面を超精密平
面研磨してから精密洗浄をしたものを非磁性基体1とし
て用いる。そして、マグネトロンスパッタ装置で種々の
膜厚のCrの非磁性金属下地層2を積層した後、その下地
層2上に、後述するような種々のCo系多結晶の磁性層3
を薄膜状に積層形成し、更に、この磁性層3上にアモル
ファスカーボン保護層4を形成する。そして、この保護
層4の上に、フルオロカーボン系の液体潤滑剤からなる
潤滑層5を塗布する。
【0019】図1は上記により種々の作製条件で作製さ
れた磁気記録媒体において磁性層を構成するCo系多結晶
のX線回折法で規定した平均結晶サイズD110 と磁気記
録媒体の円周方向の保磁力Hc との関係を示すグラフで
ある。
【0020】図1から判るように、平均結晶サイズD
110 が小さくなるにしたがって保磁力Hc が増大する傾
向にある。特に、平均結晶サイズD110 が100 Å以下で
は2000Oe以上の保磁力Hc の急増している様子が現れ
ており、成膜条件(スパッタ室内の基底圧力や基板印加
の直流バイアスなど)を変えることにより、積極的に膜
厚方向の結晶粒径の微細化を図ることが高保磁力達成の
点で重要であると判った。また、X線回折法により膜厚
方向の結晶粒径D110 を規定することは、TEM像よる
規定法に比して結晶粒径の計量に信頼性がでるため、高
保磁力の再現性を保証して量産化に適した磁気記録媒体
を実現できる。
【0021】
【実施例】
〔実施例1〕基底圧力を1.5 ×10-7Paまで下げたマグ
ネトロンスパッタ装置において成膜室を0.7 PaのArガ
ス雰囲気中とし、基体1の温度を240 °Cに加熱した
後、Crから成る膜厚100nm の非磁性金属下地層2、Co80
at%,Cr14at %,Ta6at%合金から成る膜厚20nmの磁性層
3、膜厚12nmのアモルファスカーボン保護層4、を順次
スパッタ法で積層形成する。その後、保護層4上にフル
オロカーボン系の液体潤滑剤を2nm塗布して潤滑層5を
形成する。本例の成膜条件及び評価結果を表1に示す。
【0022】X線回折測定には理学電機製X線回折装置
RU-200(RAD-C) を用い、Cuターゲットを使用して40kV,2
00mAの条件で、θ−2θスキャン法で行った。その際の
RS(レシービングスリット)の幅は0.6mm とし、1°
/min のスキャン速度で4回積算を行った。
【0023】本例の磁気記録媒体における基板に対する
配向はCo(110)であり、図3に示す如く、本例のCo
(110)の回折ピークは2θ=73.8であり、そのピー
クの半値幅から測定系固有のピークの拡がり(0.1 °)
を差し引いた値は1.50°であった。そして、Scherrerの
式から算出した結晶粒径(膜厚方向の平均結晶サイズ)
110 は70Åであった。本例の磁気記録媒体では図1に
示す如く、VSM(振動試料型磁力計)を用いて評価し
た円周方向の保磁力Hc は3000Oeもあり、本例のCoCr
Ta系合金を磁性層に用いた磁気記録媒体は非常に高保持
力の媒体であった。
【0024】〔実施例2〕実施例1と同一の基体1を用
い、基底圧力を1.5 ×10-5Paまで下げたマグネトロン
スパッタ装置において、成膜室を0.7 PaのArガス雰囲
気中とし、基体1の温度を240 °Cに加熱した後、基体
1に直流バイアスを−250 V印加しながら、Crから成る
膜厚60nmの非磁性金属下地層2、Co80at%,Cr11at %,T
a6at%,Pt3at%合金から成る膜厚40nmの磁性層3を形成
し、その後の成膜は実施例1と同じとした。本例の成膜
条件及び評価結果を表1に示す。
【0025】本例の磁気記録媒体における基板に対する
配向はCo(110)であり、Co(110)ピークの半値
幅は1.30°であった。Co系多結晶の平均結晶粒系サイズ
は83Åであった。VSMを用いて評価した円周方向の保
磁力は2518Oeであった。本例のCoCrTaPt系合金を磁性
層に用いた磁気記録媒体も高保持力の媒体であった。
【0026】〔比較例1〕実施例1と同一の基体1を用
い、基底圧力を1.5 ×10-5Paまで下げたマグネトロン
スパッタ装置において、成膜室を0.7 PaのArガス雰囲
気中とし、基体1の温度を240 °Cに加熱した後、基体
1に直流バイアスを0V印加しながら、Crから成る膜厚
60nmの非磁性金属下地層2、Co82at%,Cr11at %,Ta4at
%,Pt3at%合金から成る膜厚40nmの磁性層3を形成し、
その後の成膜は実施例1と同じとした。本例の成膜条件
及び評価結果を表1に示す。
【0027】本例の磁気記録媒体における基板に対する
配向はCo(110)であった。図4に示す如く、Co(1
10)の回折ピークは2θ=74.8、Co(110)ピーク
の半値幅は0.81°、Co系多結晶の平均結晶粒系サイズは
140 Åであった。VSMを用いて評価した円周方向の保
磁力は1414Oeであり、実施例2とほぼ同様の組成であ
りながら、平均結晶粒系サイズが2倍近く大きいので、
保磁力は低い値であった。
【0028】〔比較例2〕実施例1と同一の基体1を用
い、基底圧力を1.5 ×10-5Paまで下げたマグネトロン
スパッタ装置において、成膜室を0.7 PaのArガス雰囲
気中とし、基体1の温度を240 °Cに加熱した後、基体
1に直流バイアスを−100 V印加しながら、Crから成る
膜厚60nmの非磁性金属下地層2、Co82at%,Cr11at %,T
a4at%,Pt3at%合金から成る膜厚40nmの磁性層3を形成
し、その後の成膜は実施例1と同じとした。本例の成膜
条件及び評価結果を表1に示す。
【0029】本例の磁気記録媒体における基板に対する
配向はCo(110)で、Co(110)ピークの半値幅は
0.83°であった。Co系多結晶の平均結晶粒系サイズは13
7 Åであった。VSMを用いて評価した円周方向の保磁
力は1760Oeであった。実施例2と同様の組成であり、
また基板バイアスも比較例1よりも実施例2の方へ近づ
けたにもかかわらず、平均結晶粒系サイズが大きいの
で、保磁力はやはり低い値であった。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、TEM
像よる結晶粒径の規定法に比しX線回折法による結晶粒
径の規定法の方が結晶粒径の計量の信頼性が高いことに
着目し、強磁性層のCo系多結晶の平均結晶粒子サイズ
(膜厚方向)を100 Å以下とした点、換言すれば、X線
回折パターンのCoピークの半値幅を1.1 °以上にした点
を特徴とするものである。積極的に膜厚方向の結晶粒径
を100 Å以下に微細化すると、高保磁力を達成できる。
そして、X線回折法により膜厚方向の結晶粒径を規定す
ると、高保磁力の再現性を保証して量産化に適した磁気
記録媒体を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例及び比較例において、磁性
層のCo系多結晶のX線回折法により規定された平均結晶
粒子サイズと磁気記録媒体の円周方向の保磁力との関係
を示すグラフである。
【図2】一般的な磁気記録媒体の層構造を示す模式的斜
視図である。
【図3】本発明の実施例1に係る磁気記録媒体の回折角
2θに対する回折X線強度の関係を示すX線回折グラフ
である。
【図4】本発明に関する比較例1に係る磁気記録媒体の
回折角2θに対する回折X線強度の関係を示すX線回折
グラフである。
【符号の説明】
1…非磁性基体 2…非磁性金属下地層 3…磁性層 4…保護層 5…潤滑層 11…非磁性基板 12…非磁性金属層。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基体の上に、非磁性金属下地層、
    Coを主成分とする強磁性合金からなる薄膜磁性層、及
    び保護層を順次積層して成る磁気記録媒体において、X
    線回折法により求められる前記薄膜磁性層の膜厚方向の
    平均結晶粒子サイズが100 Å以下であることを特徴とす
    る磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記X線回折法によ
    り求められる前記薄膜磁性層からの回折ピークの半値幅
    が1.1 °以上であることを特徴とする磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記薄
    膜磁性層の多結晶の磁化容易軸が基板面に対して平行な
    配向性を持つことを特徴とする磁気記録媒体。
JP13680296A 1996-05-30 1996-05-30 磁気記録媒体 Pending JPH09320032A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13680296A JPH09320032A (ja) 1996-05-30 1996-05-30 磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13680296A JPH09320032A (ja) 1996-05-30 1996-05-30 磁気記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09320032A true JPH09320032A (ja) 1997-12-12

Family

ID=15183866

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13680296A Pending JPH09320032A (ja) 1996-05-30 1996-05-30 磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09320032A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014208007A1 (ja) * 2013-06-26 2014-12-31 信越化学工業株式会社 多結晶シリコンの結晶粒径分布の評価方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014208007A1 (ja) * 2013-06-26 2014-12-31 信越化学工業株式会社 多結晶シリコンの結晶粒径分布の評価方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0704839B1 (en) Magnetic recording medium with B2 structured underlayer and a cobalt-based magnetic layer
JP3143611B2 (ja) 磁気薄膜媒体用の超薄核形成層および該層の製造方法
US20050214520A1 (en) Granular thin film, perpendicular magnetic recording medium employing granular thin film and magnetic recording apparatus
EP0725392A1 (en) Magnetic recording medium and method for fabricating the same
JP3371062B2 (ja) 磁気記録媒体、その製造方法及び磁気記憶装置
JP2001523032A (ja) 高度に配向された磁気薄膜、これを用いた記録媒体、変換器、デバイス、および製造方法
EP0435159B1 (en) Longitudinal magnetic recording medium
US7374831B2 (en) Magnetic recording medium
US7105240B2 (en) Perpendicular media with improved corrosion performance
US7517597B2 (en) Magnetic recording medium
US6156422A (en) High density magnetic recording medium with high Hr and low Mrt
US6706318B2 (en) Method of manufacturing a perpendicular magnetic recording medium
JPH09320032A (ja) 磁気記録媒体
US6649277B1 (en) Structure for and method of making magnetic recording media
JP3544645B2 (ja) 磁気記録媒体及び磁気記憶装置
JP3567157B2 (ja) 磁気記録媒体、その製造方法及び磁気記憶装置
JP2001283427A (ja) 磁気記録媒体、その製造方法、スパッタリングターゲット、および磁気記録再生装置
JP3647031B2 (ja) 垂直磁気記録媒体の製膜制御方法
JP2001503180A (ja) ニッケル―アルミニウムまたは鉄―アルミニウムの下層を含んで成る磁気記録媒体
JP4238455B2 (ja) 磁気記録媒体の製造方法、および磁気記録再生装置
JP2001312815A (ja) 磁気記録媒体、その製造方法、スパッタリングターゲットおよび磁気記録再生装置
EP1111595A1 (en) Base for magnetic recording medium, magnetic recording medium, method for producing the same, and magnetic recorder
Djayaprawira et al. Control of thin film media microstructure by using very thin seedlayer material with different affinity for oxygen
WO2007026550A1 (ja) 磁気ディスク及び磁気ディスクの製造方法
JPH03125322A (ja) 磁気記録媒体