JPH09316392A - 水性塗料組成物 - Google Patents

水性塗料組成物

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JPH09316392A
JPH09316392A JP13373496A JP13373496A JPH09316392A JP H09316392 A JPH09316392 A JP H09316392A JP 13373496 A JP13373496 A JP 13373496A JP 13373496 A JP13373496 A JP 13373496A JP H09316392 A JPH09316392 A JP H09316392A
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water
emulsion
polyol
acid
composition
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JP13373496A
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Akira Yamazaki
曜 山崎
Motohiro Yamamoto
基弘 山本
Atsushi Takamatsu
厚 高松
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Dai Nippon Toryo KK
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Dai Nippon Toryo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 架橋塗膜の吸水率が低く、建築、建材用塗料
分野はもとより、特に重防食塗料分野のような厳しい環
境下でも優れた耐久性を発揮する水性塗料組成物を提供
する。 【解決手段】 反応性乳化剤を用いて乳化重合して得ら
れるポリオールエマルションを必須成分とする水性ポリ
オール組成物及び水性自己乳化型ポリイソシアネート組
成物からなる水性塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反応性乳化剤を用
いた水性ポリオール組成物と水性自己乳化型ポリイソシ
アネート組成物からなる水性塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の水性ウレタンエマルションとして
は、結合剤として水中に溶解もしくは分散されたポリア
クリレート樹脂と、この分散物もしくは溶液に乳化され
た遊離イソシアネート基を有するポリイソシアネートか
らなるウレタンエマルションや一般の乳化剤を使用した
ポリオールエマルションと自己乳化型ポリイソシアネー
トからなるウレタンエマルション等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ウレタンエマルションは、エマルション重合に使用する
乳化剤の影響により塗膜の吸収性が高く、特に水分に関
して厳しい環境下では、塗膜の耐久性に問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な従来の問題点を解決するために鋭意検討した結果、反
応性乳化剤を用いて乳化重合により作製したエマルショ
ンを水性自己乳化型ポリイソシアネートで架橋させ、塗
膜を形成することにより、塗膜の吸水率を低下させ、更
に塗膜の耐久性を向上させるという知見を得た。本発明
はかかる知見に基づき、完成されたものである。
【0005】したがって、本発明は、反応性乳化剤を用
いて乳化重合して得られるポリオールエマルションを必
須成分とする水性ポリオール組成物及び水性自己乳化型
ポリイソシアネート組成物からなる水性塗料組成物を提
供する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0007】本発明で用いる反応性乳化剤とは、1分子
中にラジカル重合性の炭素−炭素不飽和二重結合と、ポ
リイソシアネート化合物と反応性を有する水酸基を含有
し、かつ乳化重合の際に乳化剤としての機能を有するも
のであり、具体的には、[化1]〜[化2]に表わされ
るアニオン型のものや、[化3]〜[化4]に表わされ
る非イオン型のものが好適に用いられるが、これらの化
合物に限定されるものではない。
【0008】
【化1】
【0009】
【化2】
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】また、該反応性乳化剤は、乳化重合で用い
た後述のエチレン性不飽和モノマーと共重合し、結果と
してエマルションポリマー粒子中の分子鎖中に組み込ま
れる。
【0013】これらの反応性乳化剤のうち、アニオン型
のものは、乳化重合時に乳化剤として単独で用いること
も可能であるが、ノニオン型の反応性乳化剤と併用して
も勿論支障はない。
【0014】ノニオン型のものは、一般的には単独で用
いず、アニオン型の乳化剤と併用して用いるのが好適で
ある。
【0015】アニオン型の乳化剤としては、前述のアニ
オン型の反応性乳化剤を用いるか、あるいは、通常、乳
化重合に用いられる非反応性のアニオン型乳化剤を使用
することが可能である。
【0016】非反応性のアニオン型乳化剤としては、オ
レイン酸カリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルフタレンスル
ホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウ
ム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウ
ム(及びアンモニウム)、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル硫酸ナトリウム(及びアンモニウム)
等々、一般的に乳化重合で用いられるものであればいず
れも使用可能である。
【0017】本発明の反応性乳化剤は、乳化重合させる
不飽和モノマーの合計量に対し、0.1〜10.0重量
%、好ましくは0.5〜3.0重量%用いることが好ま
しい。反応性乳化剤の配合量が0.1重量%未満の場
合、重合時に発生する凝集物量が多くなり、収率が著し
く低下する。そのため、これを改良する方法として、非
反応性のアニオン乳化剤を併用するが、一方で塗膜の吸
水率が高くなるため好ましくない。逆に10.0重量%
を越えた場合、反応性乳化剤といえども親水性部分を有
しているため、塗膜の耐久性を悪くするため好ましくな
い。
【0018】本発明において用いられるポリオールエマ
ルションは、酸基含有エチレン性不飽和モノマー
(a)、水酸基含有エチレン性不飽和モノマー(b)及
びその他の不飽和モノマー(c)から得られるポリオー
ルエマルションである。
【0019】酸基含有エチレン性不飽和モノマー(a)
は、ポリオールエマルションの酸価を付与するために使
用する。
【0020】該酸基含有エチレン性不飽和モノマーとし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロト
ン酸、マレイン酸等のカルボン酸類、2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホエチルメタ
クリレート、スチレンスルホン酸等のスルホン酸類及び
それらの塩、アシッドホスホキシエチルメタクリレー
ト、アシッドホスホキシエチルプロピルメタクリレー
ト、3−クロロ−2−アシッドホスホキシプロピルメタ
クリレート等のリン酸類及びそれらの塩等が挙げられ
る。
【0021】水酸基含有エチレン性不飽和モノマー
(b)は、上述の水酸基含有の反応性乳化剤とともにポ
リマーエマルションの水酸基価を付与するために使用す
る。
【0022】該水酸基含有エチレン性不飽和モノマー
(b)としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシ−3−クロロプロピルメタクリレート、ブ
タル酸水素アクリロイルオキシエチル、β−ヒドロキシ
エチル−β−アクリロイルオキシエチルフタレート、
1,4−ブチレングリコールモノアクリレート、N−メ
チロールアクリルアミド、ヒドロキシスチレン、ビニル
アルコール、アリルアルコール、メタアリルアルコー
ル、イソプロペニルアルコール、1−ブテニルアルコー
ル、エチレングリコールモノアクリレート、1,4−ブ
タンジオールモノアクリレート等が用いられる。
【0023】その他のエチレン性不飽和モノマー(c)
は、ポリオールエマルションのフィルム強度、伸度等を
制御したり、場合によっては、耐溶剤性等を補助するた
めに用いる。
【0024】その他のエチレン性不飽和モノマー(c)
としては、アクリル酸またはメタクリル酸のメチル、エ
チル、プロピル、ブチル、ヘキシル、エチルヘキシル、
ラウリル等のエステル類;ビニルアルコールと酢酸、プ
ロピオン酸等のカルボン酸とのエステル類;スチレン、
α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ブタジエン、
イソプレン等の不飽和炭化水素類;アクリルアミド、メ
タクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミ
ド等のアミド類;ポリエチレングリコールメチルエーテ
ルアクリレートまたはメタクリレート等のポリオキシア
ルキレン誘導体;N,N−ジメチル−N−メタクリロキ
シエチル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウム
ベタイン等の両性化合物;エチレングリコール、1,4
−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチ
レングリコール等のグリコール類のジアクリレート及び
ジメタクリレート等、;グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール等のポリオール類のポリ
アクリレート及びポリメタクリレート等;アリルアルコ
ール、メタリルアルコール等のアクリレート及びメタク
リレート類等が挙げられる。
【0025】また、それ以外にポリオールエマルション
中にカルボニル基やアルデヒド基を導入する目的で、ア
クロレイン、ジアセトンアクリルアミド、ホルミルスチ
ロール、4〜7個の炭素原子を有するビニルアルケルト
ン(例えば、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケト
ン、ビニルブチルケトン)、一般式
【0026】
【化5】 (式中、R1 はHまたはCH3 、R2 はHまたは1〜3
個の炭素原子を有するアルキル基、R4 は1〜4個の炭
素原子を有するアルキル基を示す。)で表わされるアク
リル(またはメタクリル)オキシアルキルプロパナー
ト、アセトニトリルアクリレート、ジアセトン(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート−
アセチルアセテート、ブタンジオール−1,4−アクリ
レート−アセチルアセテート等を用いることが可能であ
る。
【0027】前述のエチレン性不飽和モノマーを共重合
することにより、あらかじめ塗料組成物中にジカルボン
酸ジヒドラジド等分子中に少なくとも2個のヒドラジド
基(−NHNH2 −)を有する化合物を添加すること
で、ウレタン反応以外の架橋反応も同時に付与すること
ができる。
【0028】本発明において用いられるポリオールエマ
ルションの酸価は、樹脂固形分あたり、10〜30mg
KOH/gであることが好ましく、より好ましくは、1
0〜20mgKOH/gであることが好ましい。
【0029】酸価が10未満であると、塗料中に着色顔
料、体質顔料等の顔料類が混在する際、エマルションワ
ニスの凝集がおこる場合があり、これにより最終塗膜の
光沢等外観に支障をきたすことがある。
【0030】逆に、30を越えると、得られる塗膜の耐
久性が低下するため好ましくない。
【0031】本発明において用いられるポリオールエマ
ルションの水酸基価は、樹脂固形分あたり2.5〜25
0mgKOH/g、好ましくは20〜120mgKOH
/gであり、水酸基価が2.5未満の場合、架橋点が少
なすぎて、耐水性やその他の塗膜性能の向上がはかれず
好ましくない。逆に250を越えると、イソシアネート
組成物を大量に配合することになるため、混合後、短い
時間で発泡が生じ好ましくない。
【0032】本発明で用いる自己乳化型ポリイソシアネ
ートを構成するポリイソシアネートとしては、フェニレ
ンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシ
レンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、テ
トラメチルキシレンジイソシアネート、ナフチレンジイ
ソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート及び
これら異性体からなる芳香族ジイソシアネート、1,6
−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカ
ンジソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、シクロ
ヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環
式ジイソシアネート等を挙げることができる。
【0033】また、これらの化合物と活性水素基含有化
合物との反応によるイソシアネート基末端化合物、ある
いはこれら化合物の反応、例えばウレトンジオン化反
応、イソシアヌレート化反応、カルボジイミド化反応、
ウレトイミン化反応等によるイソシアネート変性体等も
挙げることができる。
【0034】これらポリイソシアネートのうちで、水分
散安定性、水分散後のイソシアネート基の安定性、無黄
変性等を考慮した場合、脂肪族あるいは脂環式ポリイソ
シアネートが好ましく、この中でも平均NCO官能基数
が2以上となるイソシアヌレート環を含有するものは、
更に耐熱性、架橋性等に関して優れている。
【0035】本発明の自己乳化型ポリイソシアネート組
成物は、例えば特開平6−1948、同6−1700
4、同7−48429号公報に記載の如く、前記イソシ
アネートとイソシアネート基と反応し得る活性水素基を
少なくとも1個以上有する親水性界面活性剤により変性
し、得られるものか、更に必要に応じて前記イソシアネ
ートをイソシアネート基と反応し得る活性水素基を少な
くとも1個以上有する炭素数が8以上の脂肪族化合物及
び/または原料となる脂肪酸とヒドロキシル基含有化合
物の炭素数の和が8以上となる脂肪酸エステルで変性し
て得られるもので、2.0〜4.5の平均NCO官能基
数を有するものが好適であるが、特にこれらに限定され
るものではない。
【0036】前記イソシアネート基と反応し得る活性水
素基を少なくとも1個以上有する親水性界面活性剤とし
ては、ノニオン性化合物またはイオン性化合物が挙げら
れる。
【0037】ノニオン性化合物としては、ポリアルキレ
ンエーテルアルコール、ポリオキシアルキレン脂肪酸エ
ステル等が挙げられる。
【0038】イオン性化合物としては、脂肪酸塩、スル
ホン酸塩、リン酸エステル、硫酸エステル塩等のアニオ
ン性化合物、第一級アミン塩、第二級アミン塩、第三級
アミン塩、第四級アンモニウム塩、ピリジニウム塩等の
カチオン性化合物、スルホベタイン等の両性化合物が挙
げられる。
【0039】前記イソシアネート基と反応し得る活性水
素基を少なくとも1個以上有する炭素数が8以上の脂肪
族化合物としては、例えば、オクチルアルコール、カプ
リルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコー
ル、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリ
デシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシ
ルアルコール、セチルアルコール、シンナミルアルコー
ル等が挙げられる。
【0040】前記イソシアネート基と反応し得る活性水
素基を少なくとも1個以上有する、原料となる脂肪酸と
アルコールの炭素数の和が8以上の脂肪酸エステルの原
料としての脂肪酸としては、α−オキシプロピオン酸、
オキシコハク酸、ジオキシコハク酸、ε−オキシプロパ
ン−1,2,3−トリカルボン酸、ヒドロキシ酢酸、α
−ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシステアリン酸、リシノー
ル酸、リシノエライジン酸、リシノステアロール酸、サ
リチル酸、マンデル酸等を挙げることができ、ヒドロキ
シル基含有化合物としては、例えば、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、ブチルアルコール、ドデシルアルコー
ル、ラウリルアルコール等が挙げられる。
【0041】本発明の自己乳化型ポリイソシアネート組
成物の製造方法は、公知の方法で一般には溶剤の不存在
下で行われるが、必要に応じてウレタン工業では常用の
不活性溶剤、触媒等を使用することもでき、一般には5
0〜130℃の中程度に高められた温度にて行われる。
【0042】本発明の水性塗料組成物は、前記反応性乳
化剤を用いて乳化重合して得られるポリオールエマルシ
ョンを必須成分とする水性ポリオール組成物及び前記水
性自己乳化型ポリイソシアネート組成物からなり、この
水性塗料組成物は、必要により、増粘剤、成膜助剤、顔
料分散剤、顔料、消泡剤、pH調整剤、防腐剤、防カビ
剤等を添加することができる。
【0043】本発明の水性塗料組成物は、塗装直前に、
自己乳化型ポリイソシアネートを主剤ポリオールエマル
ション塗料に直接配合しても良く、自己乳化型ポリイソ
シアネートをまず水に分散させた後、主剤に配合するこ
とも可能である。自己乳化型ポリイソシアネート成分と
水性ポリオール成分の配合は、NCO/OH=0.5〜
5.0、好ましくは0.8〜2.0の割合で混合して用
いられる。NCO/OHの値が0.5未満の場合、架橋
性が悪く吸水性が高くなり、更に耐溶剤性も十分ではな
く好ましくない。逆に5.0を越えた場合、主剤とポリ
イソシアネートの混合後、早い時間で発泡が生じ好まし
くない。
【0044】本発明の水性塗料組成物は、被塗物表面に
刷毛、スプレー、ロール、ディッピング等の塗装手段に
より塗装し、常温乾燥もしくは120℃程度の強制乾燥
により硬化塗膜を形成することが可能である。
【0045】なお、被塗物としては、無機窯業基材、
鉄、ステンレス、アルミニウム等の各種金属基材、ガラ
ス基材、紙基材等の各種被塗物に適用可能である。
【0046】
【発明の効果】本発明の水性塗料組成物は、架橋塗膜の
吸水率が低く、建築、建材用塗料分野はもとより、特に
重防食塗料分野のような厳しい環境下でも優れた耐久性
を発揮する。
【0047】また。耐候性、耐水性、耐薬品性、耐汚染
性に優れているため、建築物外装や橋梁、車両等の外面
の塗装に適しているが、水性塗料であるため、溶剤型塗
料に比べて安全面、臭気等において有利であるため室内
塗装にも適している。
【0048】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。なお、実施例中「部」、「%」は、特に断わらな
い限り重量基準で示す。 〈反応性乳化剤を原料に用いたエマルションA−1〜A
−5の調整及び通常のノニオン性乳化剤を用いたB−1
〜B−4の調整〉[表1]記載の原料を用い、乳化重合
法によって作製した。
【0049】冷却管、温度計、撹拌棒のついた四つ口フ
ラスコ中に、所定量のイオン交換水並びに[表1]記載
の乳化剤を仕込み、78℃に昇温した。78℃に到達
後、[表1]記載の重合開始剤を添加し、続いてモノマ
ー混合物を4時間で滴下した。モノマー滴下終了後、3
0分間で80℃に昇温させた後、[表1]記載の重合開
始剤水溶液を1時間にわたって滴下し、更に2時間80
℃で熟成した。得られたエマルションにトリエチルアミ
ン並びにイオン交換水を加え、pH8.0、固形分濃度
41%に調整し、エマルションA−1〜A−5及びB−
1〜B−4を得た。
【0050】
【表1】
【0051】
【化6】
【0052】〈塗料の製造〉ステンレス容器に下記配合
の原料を入れ、更にガラスビ−ズを入れ、ディスパーに
て、500rpm、30分間撹拌し、顔料分散ミルベー
スを得た。
【0053】イオン交換水70部 分散剤5部(デモールEP;花王社製商品名) 消泡剤2部(ノプコ8034;サンノプコ社製商品名) 防腐剤2部(PROXEL XL2;ICI社製商品
名) 増粘剤1部(RHEOLOGY MODIFIER Q
R−708;ローム&ハース社製商品名) チタン白300部(TIPAQUE CR−50;石原
産業社製商品名) 他のステンレス容器に、エマルション樹脂液A−1を5
50部、上記ミルベースを350部を入れ、ディスパー
で撹拌しながら、ラキサノールを20部、増粘剤を1部
添加し、水性塗料主剤C−1を得た。
【0054】同様にエマルション樹脂液A−2〜A−
5、B−1〜B−4を用いて、水性塗料主剤C−2〜C
−9を製造した。上記水性塗料主剤C−1〜C−9の性
状値を[表2]に示す。
【0055】また、上記水性塗料主剤に水性自己乳化型
ポリイソシアネートを混合した。その塗料性状を[表
3]に示す。
【0056】
【表2】
【0057】〈評価方法〉各実施例、比較例で得た水性
塗料を次のような方法で評価した。結果を表3に示す。
供試塗料は、いずれも水性塗料主剤に水性自己乳化型ポ
リイソシアネートを配合したものを使用した。
【0058】1.光沢 上述の方法により配合した水性塗料をガラス板に4ミル
アプリケーターで塗装し、20℃、24時間乾燥後、光
沢計にて60°−60°の光沢値で測定した。
【0059】2.耐溶剤性 光沢と同じ方法で試験片を試作し、キシロールでラビン
グを行い、塗膜の溶解性を観測した。
【0060】 ○:異常なし △:わずかに溶解 ×:溶解
【0061】3.吸水性 上述の方法により配合して水性塗料をポリプロピレン板
に10ミルアプリケーターにて塗布し、20℃、24時
間乾燥後、塗膜をポリプロピレン板から剥離し、20℃
にて塗膜の両面を14日間乾燥した塗膜を試料し、イオ
ン交換水に20℃、7日間浸漬させ、塗膜の重量変化に
より、吸水率を測定した。
【0062】4.溶出率 吸水性試験を行った後の塗膜を20℃、14日間乾燥さ
せ、イオン交換水に浸漬する前の塗膜重量との重量変化
により、溶出性を測定した。
【0063】5.耐水性 上述の方法により配合した水性塗料をアルミ板に4ミル
アプリケーターで塗布し、20℃、7日間乾燥させた
後、イオン交換水に20℃、7日間浸漬させ、塗膜の光
沢保持率を測定した。
【0064】6.発泡性 水性塗料主剤と水性自己乳化型ポリイソシアネートを均
一に混合後、経時による塗料中の発泡量を確認する。
【0065】 ○:異常なし △:わずかに発泡 ×:発泡量大
【0066】7.可使時間 水性塗料主剤と水性自己乳化型ポリイソシアネートを均
一に混合後、増粘、発泡がなく塗料を使用できる時間を
測定。
【0067】
【表3】 [表3]より明らかな通り、本発明の水性塗料組成物を
使用した実施例1〜6は、優れた塗膜性能を有してい
た。
【0068】一方、自己乳化型ポリイソシアネート組成
物を使用しない比較例1は、硬化せず、自己乳化型ポリ
イソシアネート組成物の配合量が多過ぎる比較例2は発
泡性が不良で、可使時間が短く、吸水性、溶出性、耐水
性が不良であり、反応性乳化剤を使用しない比較例3〜
5は、いずれも耐溶剤性、吸水性、溶出性、耐水性いず
れも不良であった。酸価が5以下と低い比較例6は、エ
マルションの凝集が発生し、光沢値が低くなり不良であ
った。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応性乳化剤を用いて乳化重合して得ら
    れるポリオールエマルションを必須成分とする水性ポリ
    オール組成物及び水性自己乳化型ポリイソシアネート組
    成物からなる水性塗料組成物。
  2. 【請求項2】 前記反応性乳化剤が、1分子中にラジカ
    ル重合性の炭素−炭素不飽和二重結合とOH基を含有す
    ることを特徴とする請求項1記載の水性塗料組成物。
  3. 【請求項3】 前記ポリオールエマルションの樹脂固形
    分酸価が10〜30、樹脂固形分水酸基価が2.5〜2
    50であることを特徴とする請求項1記載の水性塗料組
    成物。
JP13373496A 1996-05-28 1996-05-28 水性塗料組成物 Pending JPH09316392A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004527588A (ja) * 2000-09-04 2004-09-09 バイエル アクチェンゲゼルシャフト 水性2成分pu系
JP2014208763A (ja) * 2013-03-29 2014-11-06 荒川化学工業株式会社 水溶性高分子顔料分散剤及び水溶性高分子顔料分散剤を含有する水系組成物

Cited By (2)

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JP2004527588A (ja) * 2000-09-04 2004-09-09 バイエル アクチェンゲゼルシャフト 水性2成分pu系
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