JPH0931410A - 塗料組成物及び塗膜の形成方法 - Google Patents
塗料組成物及び塗膜の形成方法Info
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- JPH0931410A JPH0931410A JP7208431A JP20843195A JPH0931410A JP H0931410 A JPH0931410 A JP H0931410A JP 7208431 A JP7208431 A JP 7208431A JP 20843195 A JP20843195 A JP 20843195A JP H0931410 A JPH0931410 A JP H0931410A
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- coating composition
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 樹脂成形部材及び金属製部材との密着性に優
れ、樹脂成形部材に対して化成処理やプライマー塗装を
することなしに、これらの部材を別々に、または同時に
塗装することができる塗料組成物及び塗膜の形成方法を
提供する。 【解決手段】 (a) 数平均分子量が500 〜3,000 であ
り、水酸基価が80〜200 であり、酸価が5〜20であるポ
リエステル樹脂及び/又はウレタン変性ポリエステル樹
脂50〜95重量%(固形分基準)と、(b) メチル/ブチル
混合アルキルエーテル化メチロールメラミン樹脂及び/
又はブチルエーテル化メチロールメラミン樹脂5〜50重
量%(固形分基準)と、(c) 前記(a) 及び(b) の合計10
0 重量部に対して固形分基準で1〜20重量部の多官能性
シアナート化合物単独又は多官能性マレイミド化合物と
の混合物を含有することを特徴とする塗料組成物。
れ、樹脂成形部材に対して化成処理やプライマー塗装を
することなしに、これらの部材を別々に、または同時に
塗装することができる塗料組成物及び塗膜の形成方法を
提供する。 【解決手段】 (a) 数平均分子量が500 〜3,000 であ
り、水酸基価が80〜200 であり、酸価が5〜20であるポ
リエステル樹脂及び/又はウレタン変性ポリエステル樹
脂50〜95重量%(固形分基準)と、(b) メチル/ブチル
混合アルキルエーテル化メチロールメラミン樹脂及び/
又はブチルエーテル化メチロールメラミン樹脂5〜50重
量%(固形分基準)と、(c) 前記(a) 及び(b) の合計10
0 重量部に対して固形分基準で1〜20重量部の多官能性
シアナート化合物単独又は多官能性マレイミド化合物と
の混合物を含有することを特徴とする塗料組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗料組成物及び塗膜
の形成方法に関し、特に樹脂成形部材及び金属製部材と
の密着性に優れ、樹脂成形部材に対して化成処理やプラ
イマー塗装をすることなしに、これらの部材を別々に、
または同時に塗装することができ、自動車の車体及びバ
ンパー等の塗装に好適な塗料組成物及び塗膜の形成方法
に関する。
の形成方法に関し、特に樹脂成形部材及び金属製部材と
の密着性に優れ、樹脂成形部材に対して化成処理やプラ
イマー塗装をすることなしに、これらの部材を別々に、
または同時に塗装することができ、自動車の車体及びバ
ンパー等の塗装に好適な塗料組成物及び塗膜の形成方法
に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】自動車の車体、バンパ
ー等は、作業工程の簡略化及び製造コストの削減のため
に、樹脂製のバンパーを金属製の自動車の車体に組付け
た後に、一体塗装するのが望ましい。しかしながら、自
動車の車体を塗装するのに一般に用いられている中塗り
塗料又は上塗り塗料は樹脂成形品との密着性が低く、良
好な塗膜硬度が得られない。
ー等は、作業工程の簡略化及び製造コストの削減のため
に、樹脂製のバンパーを金属製の自動車の車体に組付け
た後に、一体塗装するのが望ましい。しかしながら、自
動車の車体を塗装するのに一般に用いられている中塗り
塗料又は上塗り塗料は樹脂成形品との密着性が低く、良
好な塗膜硬度が得られない。
【0003】塗料と樹脂成形品との密着性を改善するた
めに、樹脂成形品をプライマー塗装する方法(特開昭61
-74682号)や、脱脂した後にリン酸亜鉛、リン酸鉄等で
化成処理する方法が知られている。しかしながら、プラ
イマー塗装する方法はプライマーが高価であるため、製
造コストが高くなることに加えて、作業工程が煩雑とな
るという問題がある。またリン酸亜鉛、リン酸鉄等で化
成処理する方法は、処理槽等の機械類を錆防止する必要
があり、これには多大の設備費がかかるという問題があ
る。
めに、樹脂成形品をプライマー塗装する方法(特開昭61
-74682号)や、脱脂した後にリン酸亜鉛、リン酸鉄等で
化成処理する方法が知られている。しかしながら、プラ
イマー塗装する方法はプライマーが高価であるため、製
造コストが高くなることに加えて、作業工程が煩雑とな
るという問題がある。またリン酸亜鉛、リン酸鉄等で化
成処理する方法は、処理槽等の機械類を錆防止する必要
があり、これには多大の設備費がかかるという問題があ
る。
【0004】従って、本発明の目的は、樹脂成形部材及
び金属製部材との密着性に優れ、樹脂成形部材に対して
化成処理やプライマー塗装をすることなしに、これらの
部材を別々に、または同時に塗装することができ、自動
車の車体及びバンパー等の塗装に好適な塗料組成物及び
塗膜の形成方法を提供することである。
び金属製部材との密着性に優れ、樹脂成形部材に対して
化成処理やプライマー塗装をすることなしに、これらの
部材を別々に、または同時に塗装することができ、自動
車の車体及びバンパー等の塗装に好適な塗料組成物及び
塗膜の形成方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題に鑑み鋭意研究
した結果、本発明者らは、バンパー等の樹脂成形部材と
自動車の車体等の金属製部材とを別々に、または同時に
塗装する場合に、多官能性シアネート化合物単独又は多
官能性マレイミド化合物との混合物を含有する塗料組成
物を用いることにより、良好な密着性及び塗膜硬度を有
する塗膜が得られることを見出し、本発明に想到した。
した結果、本発明者らは、バンパー等の樹脂成形部材と
自動車の車体等の金属製部材とを別々に、または同時に
塗装する場合に、多官能性シアネート化合物単独又は多
官能性マレイミド化合物との混合物を含有する塗料組成
物を用いることにより、良好な密着性及び塗膜硬度を有
する塗膜が得られることを見出し、本発明に想到した。
【0006】すなわち、本発明の塗料組成物は、(a) 数
平均分子量が500 〜3,000 であり、水酸基価が80〜200
であり、酸価が5〜20であるポリエステル樹脂及び/又
はウレタン変性ポリエステル樹脂50〜95重量%(固形分
基準)と、(b) メチル/ブチル混合アルキルエーテル化
メチロールメラミン樹脂及び/又はブチルエーテル化メ
チロールメラミン樹脂5〜50重量%(固形分基準)と、
(c) (a) 及び(b) の合計100 重量部に対して固形分基準
で1〜20重量部の多官能性シアネート化合物単独又は多
官能性マレイミド化合物との混合物を含有することを特
徴とする。
平均分子量が500 〜3,000 であり、水酸基価が80〜200
であり、酸価が5〜20であるポリエステル樹脂及び/又
はウレタン変性ポリエステル樹脂50〜95重量%(固形分
基準)と、(b) メチル/ブチル混合アルキルエーテル化
メチロールメラミン樹脂及び/又はブチルエーテル化メ
チロールメラミン樹脂5〜50重量%(固形分基準)と、
(c) (a) 及び(b) の合計100 重量部に対して固形分基準
で1〜20重量部の多官能性シアネート化合物単独又は多
官能性マレイミド化合物との混合物を含有することを特
徴とする。
【0007】また本発明の塗膜の形成方法は、予め下塗
り塗装を施した金属製部材に樹脂成形部材を組付けた後
に、多官能性シアネート化合物単独又は多官能性マレイ
ミド化合物との混合物を含有する中塗り塗料を用いて、
前記金属製部材及び前記樹脂成形部材に一体塗装し、次
いで上塗り塗料を塗布することを特徴とする。
り塗装を施した金属製部材に樹脂成形部材を組付けた後
に、多官能性シアネート化合物単独又は多官能性マレイ
ミド化合物との混合物を含有する中塗り塗料を用いて、
前記金属製部材及び前記樹脂成形部材に一体塗装し、次
いで上塗り塗料を塗布することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明を以下詳細に説明する。 [1] 塗料組成物 本発明の塗料組成物は、ポリエステル樹脂成分、硬化
剤、多官能性シアネート化合物単独又は多官能性マレイ
ミド化合物との混合物を主成分とするものであるが、そ
の他に溶剤、顔料及びその他の添加剤等を含有する。
剤、多官能性シアネート化合物単独又は多官能性マレイ
ミド化合物との混合物を主成分とするものであるが、そ
の他に溶剤、顔料及びその他の添加剤等を含有する。
【0009】(1) ポリエステル樹脂成分 本発明に用いる樹脂成分は、ポリエステル樹脂及び/又
はウレタン変性ポリエステル樹脂である。中でもポリエ
ステル樹脂単独又はポリエステル樹脂とウレタン変性ポ
リエステル樹脂との組合せが好ましい。以下説明の簡便
化のために、ポリエステル樹脂及び/又はウレタン変性
ポリエステル樹脂を単にポリエステル樹脂成分という。
はウレタン変性ポリエステル樹脂である。中でもポリエ
ステル樹脂単独又はポリエステル樹脂とウレタン変性ポ
リエステル樹脂との組合せが好ましい。以下説明の簡便
化のために、ポリエステル樹脂及び/又はウレタン変性
ポリエステル樹脂を単にポリエステル樹脂成分という。
【0010】(a) ポリエステル樹脂 ポリエステル樹脂の数平均分子量は500 〜3,000 、好ま
しくは1,000 〜2,500である。また水酸基価は80〜200
、好ましくは90〜150 である。酸価は5〜20、好まし
くは5〜10である。数平均分子量が500 未満の場合には
耐チッピング性等が低く、一方3,000 を越えると下地隠
蔽性及び表面平滑性が低下する。また水酸基価が80未満
の場合には硬化性が低く、一方200 を越えると弾性が低
下して耐チッピング性が低下することがある。さらに酸
価が5未満の場合には硬化性が低く、一方20を越えると
耐水性が低下する。
しくは1,000 〜2,500である。また水酸基価は80〜200
、好ましくは90〜150 である。酸価は5〜20、好まし
くは5〜10である。数平均分子量が500 未満の場合には
耐チッピング性等が低く、一方3,000 を越えると下地隠
蔽性及び表面平滑性が低下する。また水酸基価が80未満
の場合には硬化性が低く、一方200 を越えると弾性が低
下して耐チッピング性が低下することがある。さらに酸
価が5未満の場合には硬化性が低く、一方20を越えると
耐水性が低下する。
【0011】このようなポリエステル樹脂は、多価アル
コールと多塩基酸又はその無水物とを重縮合(エステル
化)することにより得られる。多価アルコールとして
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペン
チルグリコール、ブタンジオール、1,5-ペンタンジオー
ル、1,6-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタ
ノール、2,2-ジメチル-3- ヒドロキシプロピル-2,2- ジ
メチル-3- ヒドロキシプロピオネート、2,2,4-トリメチ
ル-1,3- ペンタンジオール、ポリテトラメチレンエーテ
ルグリコール、ポリカプロラクトンポリオール、グリセ
リン、ソルビトール、アニソール、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールブタン、ヘキサントリオール、ペ
ンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等が挙げ
られ、これらの多価アルコールを2種以上組み合わせて
用いることができる。
コールと多塩基酸又はその無水物とを重縮合(エステル
化)することにより得られる。多価アルコールとして
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペン
チルグリコール、ブタンジオール、1,5-ペンタンジオー
ル、1,6-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタ
ノール、2,2-ジメチル-3- ヒドロキシプロピル-2,2- ジ
メチル-3- ヒドロキシプロピオネート、2,2,4-トリメチ
ル-1,3- ペンタンジオール、ポリテトラメチレンエーテ
ルグリコール、ポリカプロラクトンポリオール、グリセ
リン、ソルビトール、アニソール、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールブタン、ヘキサントリオール、ペ
ンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等が挙げ
られ、これらの多価アルコールを2種以上組み合わせて
用いることができる。
【0012】多塩基酸又はその無水物としては、フタル
酸、無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒド
ロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ
無水フタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、メチルテ
トラヒドロ無水フタル酸、無水ハイミック酸、トリメリ
トット酸、無水トリメリトット酸、ピロメリトット酸、
無水ピロメリトット酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、
アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、コハク酸、無
水コハク酸、ドデセニルコハク酸、ドデセニル無水コハ
ク酸等が挙げられ、これらを2種以上組み合わせて用い
ることができる。
酸、無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒド
ロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ
無水フタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、メチルテ
トラヒドロ無水フタル酸、無水ハイミック酸、トリメリ
トット酸、無水トリメリトット酸、ピロメリトット酸、
無水ピロメリトット酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、
アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、コハク酸、無
水コハク酸、ドデセニルコハク酸、ドデセニル無水コハ
ク酸等が挙げられ、これらを2種以上組み合わせて用い
ることができる。
【0013】(b) ウレタン変性ポリエステル樹脂 上記ポリエステル樹脂の代わりに又はそれとともに配合
されるウレタン変性ポリエステル樹脂は、より高度な耐
チッピング性を付与するものであり、数平均分子量は2,
000 〜10,000であるのが好ましい。このようなウレタン
変性ポリエステル樹脂の配合量は、ポリエステル樹脂成
分を100 重量%として60重量%以下であるのが好まし
く、45重量%以下であるのがより好ましい。
されるウレタン変性ポリエステル樹脂は、より高度な耐
チッピング性を付与するものであり、数平均分子量は2,
000 〜10,000であるのが好ましい。このようなウレタン
変性ポリエステル樹脂の配合量は、ポリエステル樹脂成
分を100 重量%として60重量%以下であるのが好まし
く、45重量%以下であるのがより好ましい。
【0014】ウレタン変性ポリエステル樹脂は、例えば
比較的低分子量(例えば500 〜2,000 )のポリエステル
樹脂中の水酸基にヘキサメチレンジイソシアネート等の
ポリイソシアネート化合物を反応させて、樹脂中にウレ
タン結合を導入することにより得られる。
比較的低分子量(例えば500 〜2,000 )のポリエステル
樹脂中の水酸基にヘキサメチレンジイソシアネート等の
ポリイソシアネート化合物を反応させて、樹脂中にウレ
タン結合を導入することにより得られる。
【0015】ポリイソシアネート化合物は、分子中に2
個以上の遊離のイソシアネート基を有する化合物であ
り、例えばトリレンジイソシアネート、水添トリレンジ
イソシアネート、ジフェニルメタン-4,4'-ジイソシアネ
ート、水添ジフェニルメタン-4,4'-ジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリメ
チルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイ
ソシアネート、トリレンジイソシアネート(3モル)と
トリメチロールプロパン(1モル)との付加物、トリレ
ンジイソシアネートの重合体、ヘキサメチレンジイソシ
アネート(3モル)とトリメチロールプロパン(1モ
ル)との付加物、ヘキサメチレンジイソシアネートと水
との付加物、キシリレンジイソシアネート(3モル)と
トリメチロールプロパン(1モル)との付加物、トリレ
ンジイソシアネート(3モル)とヘキサメチレンジイソ
シアネート(2モル)との付加物が挙げられ、これらを
2種以上組み合わせて用いることができる。特にヘキサ
メチレンジイソシアネートと水との付加物、キシリレン
ジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加
物、トリレンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソ
シアネートとの付加物、イソホロンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネ
ート等の黄変しないタイプのポリイソシアネート化合物
が好ましい。
個以上の遊離のイソシアネート基を有する化合物であ
り、例えばトリレンジイソシアネート、水添トリレンジ
イソシアネート、ジフェニルメタン-4,4'-ジイソシアネ
ート、水添ジフェニルメタン-4,4'-ジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリメ
チルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイ
ソシアネート、トリレンジイソシアネート(3モル)と
トリメチロールプロパン(1モル)との付加物、トリレ
ンジイソシアネートの重合体、ヘキサメチレンジイソシ
アネート(3モル)とトリメチロールプロパン(1モ
ル)との付加物、ヘキサメチレンジイソシアネートと水
との付加物、キシリレンジイソシアネート(3モル)と
トリメチロールプロパン(1モル)との付加物、トリレ
ンジイソシアネート(3モル)とヘキサメチレンジイソ
シアネート(2モル)との付加物が挙げられ、これらを
2種以上組み合わせて用いることができる。特にヘキサ
メチレンジイソシアネートと水との付加物、キシリレン
ジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加
物、トリレンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソ
シアネートとの付加物、イソホロンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネ
ート等の黄変しないタイプのポリイソシアネート化合物
が好ましい。
【0016】(2) 硬化剤 本発明に用いる硬化剤は、メチル/ブチル混合アルキル
エーテル化メチロールメラミン樹脂及び/又はブチルエ
ーテル化メチロールメラミン樹脂である。中でもメチル
/ブチル混合アルキルエーテル化メチロールメラミン樹
脂単独又はメチル/ブチル混合アルキルエーテル化メチ
ロールメラミン樹脂とブチルエーテル化メチロールメラ
ミン樹脂との組合せが好ましい。このようなメラミン樹
脂は、メラミンとホルムアルデヒドとを反応させたメチ
ロール化物をメタノール及び/又はブタノールで変性す
ることにより得られる。
エーテル化メチロールメラミン樹脂及び/又はブチルエ
ーテル化メチロールメラミン樹脂である。中でもメチル
/ブチル混合アルキルエーテル化メチロールメラミン樹
脂単独又はメチル/ブチル混合アルキルエーテル化メチ
ロールメラミン樹脂とブチルエーテル化メチロールメラ
ミン樹脂との組合せが好ましい。このようなメラミン樹
脂は、メラミンとホルムアルデヒドとを反応させたメチ
ロール化物をメタノール及び/又はブタノールで変性す
ることにより得られる。
【0017】メチル/ブチル混合アルキルエーテル化メ
チロールメラミン樹脂としては、メラミン核1個当たり
平均で5個未満の結合ホルムアルデヒド、平均で1.0 〜
3.5個のメチルエーテル基、平均で0.5 〜3.0 個のブチ
ルエーテル基、平均で1.0 〜3.0 個のイミノ基、平均で
0.5 個未満のメチロール基を有し、かつメラミン核の平
均重合度が1.5 〜3.5 であるものが好ましい。このよう
なメチル/ブチル混合アルキルエーテル化メチロールメ
ラミン樹脂は、縮合度が低いため、ハイソリッド型に
調製することができること、自己縮合率が低く、硬度
等の塗膜性能に優れていること、反応開始速度が遅い
ため、加熱時の粘度が低く表面平滑性を高めることがで
きること等の利点がある。
チロールメラミン樹脂としては、メラミン核1個当たり
平均で5個未満の結合ホルムアルデヒド、平均で1.0 〜
3.5個のメチルエーテル基、平均で0.5 〜3.0 個のブチ
ルエーテル基、平均で1.0 〜3.0 個のイミノ基、平均で
0.5 個未満のメチロール基を有し、かつメラミン核の平
均重合度が1.5 〜3.5 であるものが好ましい。このよう
なメチル/ブチル混合アルキルエーテル化メチロールメ
ラミン樹脂は、縮合度が低いため、ハイソリッド型に
調製することができること、自己縮合率が低く、硬度
等の塗膜性能に優れていること、反応開始速度が遅い
ため、加熱時の粘度が低く表面平滑性を高めることがで
きること等の利点がある。
【0018】メチル/ブチル混合アルキルエーテル化メ
チロールメラミン樹脂のメラミン核1個当たりの結合ホ
ルムアルデヒドの平均数が5を越える場合には、塗膜の
硬化性が低い。一方メチルエーテル基、ブチルエーテル
基、イミノ基又はメチロール基の平均数、若しくはメラ
ミン核の平均重合度については、上記範囲未満では塗膜
の硬化性が低く、また上記範囲を越えると塗膜が硬く脆
くなり、耐チッピング性が低下する。
チロールメラミン樹脂のメラミン核1個当たりの結合ホ
ルムアルデヒドの平均数が5を越える場合には、塗膜の
硬化性が低い。一方メチルエーテル基、ブチルエーテル
基、イミノ基又はメチロール基の平均数、若しくはメラ
ミン核の平均重合度については、上記範囲未満では塗膜
の硬化性が低く、また上記範囲を越えると塗膜が硬く脆
くなり、耐チッピング性が低下する。
【0019】またメチル/ブチル混合アルキルエーテル
化メチロールメラミン樹脂とブチルエーテル化メチロー
ルメラミン樹脂を併用する場合、ブチルエーテル化メチ
ロールメラミン樹脂の配合量は、アルキルエーテル化メ
チロールメラミン樹脂全体を100 重量%として70重量%
以下、好ましくは50重量%以下である。
化メチロールメラミン樹脂とブチルエーテル化メチロー
ルメラミン樹脂を併用する場合、ブチルエーテル化メチ
ロールメラミン樹脂の配合量は、アルキルエーテル化メ
チロールメラミン樹脂全体を100 重量%として70重量%
以下、好ましくは50重量%以下である。
【0020】(3) 多官能性シアネート化合物単独又は多
官能性マレイミド化合物との混合物 多官能性シアネート化合物単独又は多官能性マレイミド
化合物との混合物は、樹脂成形部材との密着性を付与す
るものである。これらの化合物は有機金属塩、第3級ア
ミン等の触媒の存在下、又は無触媒で加熱により硬化し
て、トリアジン環が形成される。
官能性マレイミド化合物との混合物 多官能性シアネート化合物単独又は多官能性マレイミド
化合物との混合物は、樹脂成形部材との密着性を付与す
るものである。これらの化合物は有機金属塩、第3級ア
ミン等の触媒の存在下、又は無触媒で加熱により硬化し
て、トリアジン環が形成される。
【0021】(a) 多官能性シアネート化合物 本発明に用いる多官能性シアネート化合物は、分子中に
2個以上のシアネート基を有する化合物であり、下記一
般式(1) : R1 (OCN)m ・・・・(1) (但し、R1 は芳香族基であり、mは2〜5の整数であ
る。)で表される化合物が好ましい。
2個以上のシアネート基を有する化合物であり、下記一
般式(1) : R1 (OCN)m ・・・・(1) (但し、R1 は芳香族基であり、mは2〜5の整数であ
る。)で表される化合物が好ましい。
【0022】このような多官能性シアネート化合物とし
ては、ジシアネートベンゼン、トリシアネートベンゼ
ン、ジシアネートナフタレン、4,4'- ジシアネートビフ
ェニル、ビス(4-シアネートフェニル)メタン、2,2-ビ
ス(4-シアネートフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-
ジ- シクロ-4- シアネートフェニル)プロパン、2,2-ビ
ス(4'- ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4-シア
ネートフェニル)エーテル、ビス(4-シアネートフェニ
ル)スルホン、トリス(4-シアネートフェニル)ホスフ
ァイト(又はホスフェート)等が挙げられる。
ては、ジシアネートベンゼン、トリシアネートベンゼ
ン、ジシアネートナフタレン、4,4'- ジシアネートビフ
ェニル、ビス(4-シアネートフェニル)メタン、2,2-ビ
ス(4-シアネートフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-
ジ- シクロ-4- シアネートフェニル)プロパン、2,2-ビ
ス(4'- ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4-シア
ネートフェニル)エーテル、ビス(4-シアネートフェニ
ル)スルホン、トリス(4-シアネートフェニル)ホスフ
ァイト(又はホスフェート)等が挙げられる。
【0023】多官能性シアネート化合物としては、上記
の一般式(1) で示されるモノマーの他、酸触媒の存在下
で、これらのモノマーを重合させることにより得られる
プレポリマーや、これらのモノマーとアミンとの反応に
よるプレポリマーも用いることができる。
の一般式(1) で示されるモノマーの他、酸触媒の存在下
で、これらのモノマーを重合させることにより得られる
プレポリマーや、これらのモノマーとアミンとの反応に
よるプレポリマーも用いることができる。
【0024】アミンとしては、フェニレンジアミン、キ
シリレンジアミン、ジアミノビフェニル、ビス(アミノ
フェニル)プロパン、4,4'- ジアミノジフェニルスルホ
ン、3,3'- ジアミノジフェニルスルホン、4,4'- ジアミ
ノジフェニルメタン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテ
ル等が挙げられる。
シリレンジアミン、ジアミノビフェニル、ビス(アミノ
フェニル)プロパン、4,4'- ジアミノジフェニルスルホ
ン、3,3'- ジアミノジフェニルスルホン、4,4'- ジアミ
ノジフェニルメタン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテ
ル等が挙げられる。
【0025】(b) 多官能性マレイミド化合物 本発明に用いる多官能性マレイミド化合物は、分子中に
2個以上のマレイミド基を有する化合物であり、下記一
般式(2) :
2個以上のマレイミド基を有する化合物であり、下記一
般式(2) :
【化1】 (但し、R2 は芳香族基又は脂環族基であり、nは2〜
5の整数であり、Xは水素原子、アルキル基又はハロゲ
ン原子であり、同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物が好ましい。
5の整数であり、Xは水素原子、アルキル基又はハロゲ
ン原子であり、同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物が好ましい。
【0026】このような多官能性マレイミド化合物は、
無水マレイン酸化合物と多価アミンとを反応させて得ら
れるマレアミド酸を脱水環化することにより製造するこ
とができる。
無水マレイン酸化合物と多価アミンとを反応させて得ら
れるマレアミド酸を脱水環化することにより製造するこ
とができる。
【0027】多価アミンとしては、(a) で述べた多官能
性シアネート化合物と反応させるアミンの他、シクロヘ
キサンジアミン、4,4'- ジアミノビフェニル、ビス(4-
アミノフェニル)メタン、ビス(4-アミノフェニル)エ
ーテル、ビス(4-アミノ-3-メチルフェニル)メタン、
2,2-ビス(4-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-
アミノ-3- メチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ア
ミノ-3- クロロフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-アミ
ノフェニル)-1- フェニルエタン等が挙げられる。
性シアネート化合物と反応させるアミンの他、シクロヘ
キサンジアミン、4,4'- ジアミノビフェニル、ビス(4-
アミノフェニル)メタン、ビス(4-アミノフェニル)エ
ーテル、ビス(4-アミノ-3-メチルフェニル)メタン、
2,2-ビス(4-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-
アミノ-3- メチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ア
ミノ-3- クロロフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-アミ
ノフェニル)-1- フェニルエタン等が挙げられる。
【0028】(4) 配合割合 ポリエステル樹脂成分と硬化剤との配合割合は、固形分
基準でポリエステル樹脂成分が50〜95重量%、好ましく
は60〜80重量%であり、硬化剤が5〜50重量%、好まし
くは20〜40重量%である。ポリエステル樹脂成分が50重
量%未満では(硬化剤が50重量%を越える場合には)塗
料の分散性が低く、かつ硬化速度が大きいため、塗膜外
観が悪くなる。一方ポリエステル樹脂成分が95重量%を
越えると(硬化剤が5重量%未満では)、塗膜中の架橋
が十分でないため、塗膜が硬く脆くなる。
基準でポリエステル樹脂成分が50〜95重量%、好ましく
は60〜80重量%であり、硬化剤が5〜50重量%、好まし
くは20〜40重量%である。ポリエステル樹脂成分が50重
量%未満では(硬化剤が50重量%を越える場合には)塗
料の分散性が低く、かつ硬化速度が大きいため、塗膜外
観が悪くなる。一方ポリエステル樹脂成分が95重量%を
越えると(硬化剤が5重量%未満では)、塗膜中の架橋
が十分でないため、塗膜が硬く脆くなる。
【0029】多官能性シアネート化合物単独又は多官能
性マレイミド化合物との混合物の配合割合は、固形分基
準で、ポリエステル樹脂成分と硬化剤との合計100 重量
部に対して、1〜20重量部、好ましくは2〜10重量部で
ある。多官能性シアネート化合物単独又は多官能性マレ
イミド化合物との混合物の配合割合が1重量部未満で
は、樹脂成形部材と塗料との密着性が低く、一方20重量
部を越えてもそれに見合う改善効果が見られない。
性マレイミド化合物との混合物の配合割合は、固形分基
準で、ポリエステル樹脂成分と硬化剤との合計100 重量
部に対して、1〜20重量部、好ましくは2〜10重量部で
ある。多官能性シアネート化合物単独又は多官能性マレ
イミド化合物との混合物の配合割合が1重量部未満で
は、樹脂成形部材と塗料との密着性が低く、一方20重量
部を越えてもそれに見合う改善効果が見られない。
【0030】また多官能性シアネート化合物と多官能性
マレイミド化合物との重量比は、7/3〜10/0である
のが好ましい。多官能性シアネート化合物と多官能性マ
レイミド化合物との重量比が7/3未満では、樹脂成形
部材と塗料との密着性が低い。より好ましい範囲は7/
3〜9/1である。
マレイミド化合物との重量比は、7/3〜10/0である
のが好ましい。多官能性シアネート化合物と多官能性マ
レイミド化合物との重量比が7/3未満では、樹脂成形
部材と塗料との密着性が低い。より好ましい範囲は7/
3〜9/1である。
【0031】(5) 溶剤 溶剤は、特に限定されず、塗料において慣用されている
ものを用いることができる。例えば、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素、n−ヘキサン、ヘプタン等の脂
肪族炭化水素、主として脂肪族炭化水素よりなる(若干
の芳香族炭化水素を含有する)石油留分、酢酸ブチル、
エチレングリコールジアセテート、2-エトキシエチルア
セテート等のエステル類、メチルイソブチルケトン等の
ケトン類、メタノール、ブタノール、イソプロパノー
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のアルコ
ール類、水等が挙げられる。
ものを用いることができる。例えば、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素、n−ヘキサン、ヘプタン等の脂
肪族炭化水素、主として脂肪族炭化水素よりなる(若干
の芳香族炭化水素を含有する)石油留分、酢酸ブチル、
エチレングリコールジアセテート、2-エトキシエチルア
セテート等のエステル類、メチルイソブチルケトン等の
ケトン類、メタノール、ブタノール、イソプロパノー
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のアルコ
ール類、水等が挙げられる。
【0032】(6) 顔料 顔料としては、カーボンブラック、二酸化チタン、鉛
白、黒鉛、硫化亜鉛、酸化亜鉛、酸化クロム、クロム酸
亜鉛、クロム酸ストロンチウム、クロム酸バリウム、黄
色ニッケルチタン、黄色クロムチタン、酸化鉄、黄色酸
化鉄、赤色酸化鉄、黒色酸化鉄、フタロシアニンブル
ー、フタロシアニングリーン、ウルトラマリンブルー、
キナクリドン類、インダンスロン、イソインドリノン、
ペリレン、アンスラピリミジン、ベンズイミダゾロン、
硫化カドミウム、ジケトピロロピロール等の着色顔料
や、タルク、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、硫酸バリウム、ケイ酸、ケイ酸塩、酸化アル
ミニウム水和物、硫酸カルシウム等の体質顔料を配合す
ることができる。顔料の添加量は、塗料組成物全体を10
0重量%(固形分基準)として、3〜60重量%であるの
が好ましく、4〜55重量%であるのがより好ましい。
白、黒鉛、硫化亜鉛、酸化亜鉛、酸化クロム、クロム酸
亜鉛、クロム酸ストロンチウム、クロム酸バリウム、黄
色ニッケルチタン、黄色クロムチタン、酸化鉄、黄色酸
化鉄、赤色酸化鉄、黒色酸化鉄、フタロシアニンブル
ー、フタロシアニングリーン、ウルトラマリンブルー、
キナクリドン類、インダンスロン、イソインドリノン、
ペリレン、アンスラピリミジン、ベンズイミダゾロン、
硫化カドミウム、ジケトピロロピロール等の着色顔料
や、タルク、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、硫酸バリウム、ケイ酸、ケイ酸塩、酸化アル
ミニウム水和物、硫酸カルシウム等の体質顔料を配合す
ることができる。顔料の添加量は、塗料組成物全体を10
0重量%(固形分基準)として、3〜60重量%であるの
が好ましく、4〜55重量%であるのがより好ましい。
【0033】(7) その他の添加剤 本発明の塗料組成物には、 例えば有機モンモリロナイ
ト、ポリアミド、ポリエチレンワックスのような粘度改
質剤、シリコーンや有機高分子等の表面調整剤、紫外線
吸収剤、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン等の
酸化防止剤及び光安定剤、触媒、レベリング剤、顔料分
散剤、可塑剤、消泡剤等の慣用の添加剤を配合すること
ができる。
ト、ポリアミド、ポリエチレンワックスのような粘度改
質剤、シリコーンや有機高分子等の表面調整剤、紫外線
吸収剤、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン等の
酸化防止剤及び光安定剤、触媒、レベリング剤、顔料分
散剤、可塑剤、消泡剤等の慣用の添加剤を配合すること
ができる。
【0034】[2] 塗膜の形成方法 本発明の塗料組成物は、被塗物として樹脂成形部材を用
いる場合には、下塗りなしに直接塗装することができ
る。また金属製部材に樹脂成形部材を組付けた後に一体
塗装する場合には、金属製部材に予め下塗り塗装を施し
ておけばよい。いずれの場合にも、密着性、硬度、塗膜
外観等に優れた塗膜が得られる。
いる場合には、下塗りなしに直接塗装することができ
る。また金属製部材に樹脂成形部材を組付けた後に一体
塗装する場合には、金属製部材に予め下塗り塗装を施し
ておけばよい。いずれの場合にも、密着性、硬度、塗膜
外観等に優れた塗膜が得られる。
【0035】(1) 樹脂成形部材のみに塗装する場合 (a) 樹脂成形部材 被塗物である樹脂成形部材は特に限定されないが、ポリ
プロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンエー
テル樹脂、スチレン、スチレン−アクリロニトリル−ブ
タジエン等のスチレン系樹脂等が挙げられる。これらの
樹脂は、ポリブタジエン、天然ゴム、エチレン−プロピ
レン共重合体ゴム等のエラストマー物質等と混合あるい
はこれらで変性してもよい。またこれら樹脂を2種以上
組み合わせて用いることができる。
プロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンエー
テル樹脂、スチレン、スチレン−アクリロニトリル−ブ
タジエン等のスチレン系樹脂等が挙げられる。これらの
樹脂は、ポリブタジエン、天然ゴム、エチレン−プロピ
レン共重合体ゴム等のエラストマー物質等と混合あるい
はこれらで変性してもよい。またこれら樹脂を2種以上
組み合わせて用いることができる。
【0036】また従来、塗料との密着性が悪いために、
界面活性剤処理を施さなければ被塗物として用いること
ができなかったポリアミド樹脂及び/又はポリフェニレ
ンエーテル樹脂を用いた場合にも、硬度、塗膜外観等に
優れた塗膜が得られることは、本発明の塗料組成物の特
徴の一つである。
界面活性剤処理を施さなければ被塗物として用いること
ができなかったポリアミド樹脂及び/又はポリフェニレ
ンエーテル樹脂を用いた場合にも、硬度、塗膜外観等に
優れた塗膜が得られることは、本発明の塗料組成物の特
徴の一つである。
【0037】ポリアミド樹脂は、特に限定されないが、
例えばナイロン6、ナイロン6,6 、ナイロン6,10、ナイ
ロン11、ナイロン12等が好ましく、これらのポリアミド
樹脂を2種以上組み合わせて用いることができる。
例えばナイロン6、ナイロン6,6 、ナイロン6,10、ナイ
ロン11、ナイロン12等が好ましく、これらのポリアミド
樹脂を2種以上組み合わせて用いることができる。
【0038】またポリフェニレンエーテル樹脂も、特に
限定されないが、例えばポリ(2,6-ジメチル-1,4- フェ
ニレン)エーテル、ポリ(2,6-ジエチル-1,4- フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2-メチル-6- エチル-1,4- フェニ
レン)エーテル、ポリ(2-メチル-6- プロピル-1,4- フ
ェニレン)エーテル、ポリ(2,6-ジプロピル-1,4- フェ
ニレン)エーテルや、これらのポリフェニレンエーテル
樹脂とスチレンとの共重合体が好ましい。
限定されないが、例えばポリ(2,6-ジメチル-1,4- フェ
ニレン)エーテル、ポリ(2,6-ジエチル-1,4- フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2-メチル-6- エチル-1,4- フェニ
レン)エーテル、ポリ(2-メチル-6- プロピル-1,4- フ
ェニレン)エーテル、ポリ(2,6-ジプロピル-1,4- フェ
ニレン)エーテルや、これらのポリフェニレンエーテル
樹脂とスチレンとの共重合体が好ましい。
【0039】このようなポリアミド樹脂及びポリフェニ
レンエーテル樹脂は、さらに塗装性を良好なものとする
ために、マレイン酸、無水マレイン酸、エポキシ化合物
等により変性するのが好ましい。
レンエーテル樹脂は、さらに塗装性を良好なものとする
ために、マレイン酸、無水マレイン酸、エポキシ化合物
等により変性するのが好ましい。
【0040】(b) 塗装方法 本発明の塗料組成物を樹脂成形部材に塗装する方法は、
従来法と同じでよい。例えば、まずイソプロピルアルコ
ール等の有機溶剤で樹脂成形部材の表面を洗浄し、本発
明の塗料組成物を下塗り層の塗料として塗布し、セッテ
ィングした後に焼付けを行うのが好ましい。塗装方法
は、特に限定されないが、エアースプレー塗装、静電塗
装等が好ましい。また下塗り層の乾燥膜厚は15〜60μm
が好ましく、焼付け温度は110 〜160 ℃が好ましく、焼
付け時間は10〜60分が好ましい。
従来法と同じでよい。例えば、まずイソプロピルアルコ
ール等の有機溶剤で樹脂成形部材の表面を洗浄し、本発
明の塗料組成物を下塗り層の塗料として塗布し、セッテ
ィングした後に焼付けを行うのが好ましい。塗装方法
は、特に限定されないが、エアースプレー塗装、静電塗
装等が好ましい。また下塗り層の乾燥膜厚は15〜60μm
が好ましく、焼付け温度は110 〜160 ℃が好ましく、焼
付け時間は10〜60分が好ましい。
【0041】下塗り塗装した後で、必要に応じて上塗り
及びトップコート、さらにオーバーコートを塗装するこ
ともできる。上塗り、トップコート及びオーバーコート
の焼付けは、同時に行っても良いし、また順次行っても
良い。すなわち、3コート1ベーク、3コート3ベー
ク、3コート2ベーク方式等で塗膜を形成することがで
きる。
及びトップコート、さらにオーバーコートを塗装するこ
ともできる。上塗り、トップコート及びオーバーコート
の焼付けは、同時に行っても良いし、また順次行っても
良い。すなわち、3コート1ベーク、3コート3ベー
ク、3コート2ベーク方式等で塗膜を形成することがで
きる。
【0042】(2) 金属製部材と樹脂成形部材との一体塗
装する場合 本発明の塗料組成物は、金属製部材及び樹脂成形部材の
いずれに対しても、密着性に優れているので、金属製部
材と樹脂成形部材との一体塗装は、通常の金属製部材の
塗装方法と同じでよい。例えば鋼板と樹脂成形部材とを
一体塗装する場合を例にとると、化成処理した鋼板にカ
チオン電着塗料を電着塗装して予め下塗り塗装を施した
ものに、樹脂成形部材を組付ける。この組付けした樹脂
成形部材及び予め下塗り塗装した鋼板に本発明の塗料組
成物を中塗り塗料として塗装する。その塗装方法は、
[2] (1) (b) で述べた塗装方法と同様でよい。また中塗
り塗装をした後に、必要に応じて上塗り及びトップコー
ト、さらにオーバーコートを塗装することもできる。ま
たより高度の耐チッピング性が要求される場合には、上
塗り塗装をする前に、チッピング防止部位に耐チッピン
グ性塗料を塗布してもよい。
装する場合 本発明の塗料組成物は、金属製部材及び樹脂成形部材の
いずれに対しても、密着性に優れているので、金属製部
材と樹脂成形部材との一体塗装は、通常の金属製部材の
塗装方法と同じでよい。例えば鋼板と樹脂成形部材とを
一体塗装する場合を例にとると、化成処理した鋼板にカ
チオン電着塗料を電着塗装して予め下塗り塗装を施した
ものに、樹脂成形部材を組付ける。この組付けした樹脂
成形部材及び予め下塗り塗装した鋼板に本発明の塗料組
成物を中塗り塗料として塗装する。その塗装方法は、
[2] (1) (b) で述べた塗装方法と同様でよい。また中塗
り塗装をした後に、必要に応じて上塗り及びトップコー
ト、さらにオーバーコートを塗装することもできる。ま
たより高度の耐チッピング性が要求される場合には、上
塗り塗装をする前に、チッピング防止部位に耐チッピン
グ性塗料を塗布してもよい。
【0043】なお、本発明の塗料組成物に用いる多官能
性シアネート化合物単独又は多官能性マレイミド化合物
との混合物をチッピングプライマーに添加することによ
り、一層良好な耐チッピング性を有する塗膜が得られ
る。
性シアネート化合物単独又は多官能性マレイミド化合物
との混合物をチッピングプライマーに添加することによ
り、一層良好な耐チッピング性を有する塗膜が得られ
る。
【0044】
【実施例】本発明を以下の実施例及び比較例により詳細
に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではな
い。製造例1 ポリエステル樹脂(A−1)の合成 下記混合物を210 〜230 ℃で撹拌して、酸価が10にまる
で脱水反応を行った。
に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではな
い。製造例1 ポリエステル樹脂(A−1)の合成 下記混合物を210 〜230 ℃で撹拌して、酸価が10にまる
で脱水反応を行った。
【0045】 イソフタル酸 360重量部 アジピン酸 80重量部 トリメチロールプロパン 50重量部 ネオペンチルグリコール 400重量部 ジブチルスズオキサイド 0.1重量部
【0046】反応混合物を冷却した後、ソルベッソ100
(エクソンケミカル(株)製)340重量部で希釈して、
数平均分子量800 、不揮発分70.0%、粘度T(ガードナ
ーホルト気泡粘度計)のポリエステル樹脂(A−1)を
得た。
(エクソンケミカル(株)製)340重量部で希釈して、
数平均分子量800 、不揮発分70.0%、粘度T(ガードナ
ーホルト気泡粘度計)のポリエステル樹脂(A−1)を
得た。
【0047】製造例2 ポリエステル樹脂(A−2)の合成 下記混合物を210 〜230 ℃で撹拌して、酸価が12にまる
で脱水反応を行った。
で脱水反応を行った。
【0048】 イソフタル酸 300重量部 アジピン酸 100重量部 トリメチロールプロパン 70重量部 1,6-ヘキサンジオール 80重量部 ネオペンチルグリコール 270重量部 ジブチルスズオキサイド 0.5重量部
【0049】反応混合物を冷却した後、ソルベッソ100
(エクソンケミカル(株)製)320重量部で希釈して、
数平均分子量800 、不揮発分70.0%、粘度Q(ガードナ
ーホルト気泡粘度計)のポリエステル樹脂(A−2)を
得た。
(エクソンケミカル(株)製)320重量部で希釈して、
数平均分子量800 、不揮発分70.0%、粘度Q(ガードナ
ーホルト気泡粘度計)のポリエステル樹脂(A−2)を
得た。
【0050】製造例3 ウレタン変性ポリエステル樹脂(A−3)の合成 反応容器に、エステルジオール204 (ユニオン・カーバ
イド社製) 720gと、トリメチロールプロパン 216g
と、ジブチルスズオキサイド2gと、アジピン酸504 g
を仕込み、温度を149 ℃に昇温して、酸価が10に低下す
るまで熟成した。次いで、キシレン150 gを添加し、温
度を177 ℃に昇温して酸価が2になるまで熟成した。
イド社製) 720gと、トリメチロールプロパン 216g
と、ジブチルスズオキサイド2gと、アジピン酸504 g
を仕込み、温度を149 ℃に昇温して、酸価が10に低下す
るまで熟成した。次いで、キシレン150 gを添加し、温
度を177 ℃に昇温して酸価が2になるまで熟成した。
【0051】反応混合物を93℃に冷却した後、デスモズ
ールW(モベイ・ケミカル社製)を1時間かけて滴下し
た。滴下終了後93℃で反応を続けて、IRスペクトルで
イソシアネート基がなくなったことを確認した。次い
で、この反応混合物をメチルアルミケトンで希釈して、
不揮発分70.0%、粘度Z1(ガードナーホルト気泡粘度
計)のウレタン変性ポリエステル樹脂(A−3)を得
た。
ールW(モベイ・ケミカル社製)を1時間かけて滴下し
た。滴下終了後93℃で反応を続けて、IRスペクトルで
イソシアネート基がなくなったことを確認した。次い
で、この反応混合物をメチルアルミケトンで希釈して、
不揮発分70.0%、粘度Z1(ガードナーホルト気泡粘度
計)のウレタン変性ポリエステル樹脂(A−3)を得
た。
【0052】実施例1〜16、比較例1〜4 1.塗料の調製 表1に示す種類のポリエステル樹脂成分(成分(A) )、
硬化剤(成分(B) )、顔料(成分(C) )及びその他の添
加物(成分(D) )を表1に示す割合で配合し、さらに成
分(A) と成分(B) との合計100 重量部に対して、表1に
示す配合量の多官能性シアネート化合物と多官能性マレ
イミド化合物との混合物(成分(E) 、BT-200、三菱瓦斯
化学(株)製)を加えて、これらをサンドグライダーミ
ルに入れ、均一に撹拌混合して塗料を調製した。
硬化剤(成分(B) )、顔料(成分(C) )及びその他の添
加物(成分(D) )を表1に示す割合で配合し、さらに成
分(A) と成分(B) との合計100 重量部に対して、表1に
示す配合量の多官能性シアネート化合物と多官能性マレ
イミド化合物との混合物(成分(E) 、BT-200、三菱瓦斯
化学(株)製)を加えて、これらをサンドグライダーミ
ルに入れ、均一に撹拌混合して塗料を調製した。
【0053】 表1 成分 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 成分(A) (重量%) A−1 20.0 20.0 20.0 20.0 A−2 ─ ─ ─ ─ A−3 16.4 16.4 16.4 16.4 成分(B) (重量%) B−1(1) 23.0 23.0 23.0 23.0 B−2(2) ─ ─ ─ ─ 成分(C) (重量%) 硫酸バリウム(3) 8.0 8.0 8.0 8.0 二酸化チタン 20.1 20.1 20.1 20.1 タルク(4) 0.7 0.7 0.7 0.7 焼成カオリン(5) 1.5 1.5 1.5 1.5 成分(D) (重量%) エポキシ樹脂(6) 3.2 3.2 3.2 3.2 有機溶剤(7) 7.1 7.1 7.1 7.1 成分(E) (重量部)(8) 1.7 3.4 8.4 16.8 注(1) 不揮発分80.0%のメチル/ブチル混合アルキルエーテル化メチロールメラ ミン樹脂(サイメル202 、三井サイアナミッド(株)製)。 (2) 不揮発分60.0%のブチルエーテル化メチロールメラミン樹脂(ユーバン20 N60 、三井東圧化学(株)製)。 (3) 平均粒径約1μm(バリエースB-54、堺化学工業(株)製)。 (4) 平均粒径約2μm(LMR-100 、丸尾カルシウム(株)製)。 (5) 平均粒径約1.4 μm(トランスリンク#445、土屋カオリン工業(株)製) 。 (6) エピコート1001、油化シェルエポキシ(株)製。 (7) 酢酸ブチル/キシレン=1/4(重量比)。 (8) 成分(A) と成分(B) との合計100 重量部に対する配合量。
【0054】 表1(つづき)成分 実施例5 実施例6 実施例7 実施例8 成分(A) (重量%) A−1 34.7 34.7 34.7 34.7 A−2 ─ ─ ─ ─ A−3 ─ ─ ─ ─ 成分(B) (重量%) B−1 23.2 23.2 23.2 23.2 B−2 ─ ─ ─ ─ 成分(C) (重量%) 硫酸バリウム 8.4 8.4 8.4 8.4 二酸化チタン 21.0 21.0 21.0 21.0 タルク 0.7 0.7 0.7 0.7 焼成カオリン 1.6 1.6 1.6 1.6 成分(D) (重量%) エポキシ樹脂 3.3 3.3 3.3 3.3 有機溶剤 7.1 7.1 7.1 7.1 成分(E) (重量部) 1.7 3.5 8.6 17.3
【0055】 表1(つづき)成分 実施例9 実施例10 実施例11 実施例12 成分(A) (重量%) A−1 19.5 19.5 19.5 19.5 A−2 ─ ─ ─ ─ A−3 16.0 16.0 16.0 16.0 成分(B) (重量%) B−1 15.7 15.7 15.7 15.7 B−2 9.0 9.0 9.0 9.0 成分(C) (重量%) 硫酸バリウム 7.9 7.9 7.9 7.9 二酸化チタン 19.6 19.6 19.6 19.6 タルク 0.7 0.7 0.7 0.7 焼成カオリン 1.5 1.5 1.5 1.5 成分(D) (重量%) エポキシ樹脂 3.1 3.1 3.1 3.1 有機溶剤 7.0 7.0 7.0 7.0 成分(E) (重量部) 1.7 3.3 8.3 16.6
【0056】 表1(つづき)成分 実施例13 実施例14 実施例15 実施例16 成分(A) (重量%) A−1 ─ ─ ─ ─ A−2 20.0 20.0 20.0 20.0 A−3 16.4 16.4 16.4 16.4 成分(B) (重量%) B−1 23.0 23.0 23.0 23.0 B−2 ─ ─ ─ ─ 成分(C) (重量%) 硫酸バリウム 8.0 8.0 8.0 8.0 二酸化チタン 20.1 20.1 20.1 20.1 タルク 0.7 0.7 0.7 0.7 焼成カオリン 1.5 1.5 1.5 1.5 成分(D) (重量%) エポキシ樹脂 3.2 3.2 3.2 3.2 有機溶剤 7.1 7.1 7.1 7.1 成分(E) (重量部) 1.7 3.4 8.4 16.8
【0057】 表1(つづき)成分 比較例1 比較例2 比較例3 比較例4 成分(A) (重量%) A−1 20.0 34.7 19.5 ─ A−2 ─ ─ ─ 20.0 A−3 16.4 ─ 16.0 16.4 成分(B) (重量%) B−1 23.0 23.2 15.7 23.0 B−2 ─ ─ 9.0 ─ 成分(C) (重量%) 硫酸バリウム 8.0 8.4 7.9 8.0 二酸化チタン 20.1 21.0 19.6 20.1 タルク 0.7 0.7 0.7 0.7 焼成カオリン 1.5 1.6 1.5 1.5 成分(D) (重量%) エポキシ樹脂 3.2 3.3 3.1 3.2 有機溶剤 7.1 7.1 7.0 7.1 成分(E) (重量部) ─ ─ ─ ─
【0058】2.樹脂成形部材の塗装 ポリフェニレンエーテル樹脂及びポリアミド樹脂からな
る樹脂成形部材の表面からイソプロピルアルコールでご
み、油脂分を拭き取った。その後、上記の塗料をフォー
ドカップ#4で20〜22秒(20℃)に粘度を調整し、エア
ースプレーで乾燥膜厚約30μmとなるように中塗り塗装
し、約10分間、室温でセッティングした後、140 ℃で20
分間焼き付けた。
る樹脂成形部材の表面からイソプロピルアルコールでご
み、油脂分を拭き取った。その後、上記の塗料をフォー
ドカップ#4で20〜22秒(20℃)に粘度を調整し、エア
ースプレーで乾燥膜厚約30μmとなるように中塗り塗装
し、約10分間、室温でセッティングした後、140 ℃で20
分間焼き付けた。
【0059】次いで、上塗り塗料(スーパーラックM
(シルバー)、日本ペイント(株)製)をフォードカッ
プ#4で14秒に粘度を調整し、エアースプレーで乾燥膜
厚約15μmに2ステージ塗装し、トップコートクリヤー
(スーパーラックO-130クリヤー、日本ペイント(株)
製)をウェットオンウェット方式で塗装した。140 ℃で
30分間焼き付けて、乾燥膜厚約40μmの試験片を作製し
た。
(シルバー)、日本ペイント(株)製)をフォードカッ
プ#4で14秒に粘度を調整し、エアースプレーで乾燥膜
厚約15μmに2ステージ塗装し、トップコートクリヤー
(スーパーラックO-130クリヤー、日本ペイント(株)
製)をウェットオンウェット方式で塗装した。140 ℃で
30分間焼き付けて、乾燥膜厚約40μmの試験片を作製し
た。
【0060】3.金属製部材と樹脂成形部材との一体塗
装 リン酸亜鉛処理した厚さ0.8 mmのダル鋼板にカチオン
電着塗料(パワートップU−50、日本ペイント(株)
製)を乾燥膜厚が約25μmとなるように電着塗装し、16
0 ℃で30分間焼き付けた。ポリフェニレンエーテル樹脂
及びポリアミド樹脂からなる樹脂成形部材の表面からイ
ソプロピルアルコールでごみ、油脂分を拭き取った後、
ダル鋼板に組付けた。その後、上記の塗料をフォードカ
ップ#4で20〜22秒(20℃)に粘度を調整し、エアース
プレーで乾燥膜厚約30μmとなるように中塗り塗装し、
約10分間、室温でセッティングした後、140 ℃で20分間
焼き付けた。
装 リン酸亜鉛処理した厚さ0.8 mmのダル鋼板にカチオン
電着塗料(パワートップU−50、日本ペイント(株)
製)を乾燥膜厚が約25μmとなるように電着塗装し、16
0 ℃で30分間焼き付けた。ポリフェニレンエーテル樹脂
及びポリアミド樹脂からなる樹脂成形部材の表面からイ
ソプロピルアルコールでごみ、油脂分を拭き取った後、
ダル鋼板に組付けた。その後、上記の塗料をフォードカ
ップ#4で20〜22秒(20℃)に粘度を調整し、エアース
プレーで乾燥膜厚約30μmとなるように中塗り塗装し、
約10分間、室温でセッティングした後、140 ℃で20分間
焼き付けた。
【0061】次いで、上塗り塗料(スーパーラックM
(シルバー)、日本ペイント(株)製)をフォードカッ
プ#4で14秒に粘度を調整し、エアースプレーで乾燥膜
厚約15μmに2ステージ塗装し、トップコートクリヤー
(スーパーラックO-130クリヤー、日本ペイント(株)
製)をウェットオンウェット方式で塗装した。さらに14
0 ℃で30分間焼き付けて、乾燥膜厚約40μmの試験片を
作製した。
(シルバー)、日本ペイント(株)製)をフォードカッ
プ#4で14秒に粘度を調整し、エアースプレーで乾燥膜
厚約15μmに2ステージ塗装し、トップコートクリヤー
(スーパーラックO-130クリヤー、日本ペイント(株)
製)をウェットオンウェット方式で塗装した。さらに14
0 ℃で30分間焼き付けて、乾燥膜厚約40μmの試験片を
作製した。
【0062】4.物性評価 樹脂成形部材に塗装した試験片及び金属製部材と樹脂成
形部材とを一体塗装した試験片について、以下の方法に
より鉛筆硬度及び密着性を評価した。樹脂成形部材に塗
装した試験片の評価結果を表2に示し、金属製部材と樹
脂成形部材とを一体塗装した試験片の評価結果を表3に
示す。
形部材とを一体塗装した試験片について、以下の方法に
より鉛筆硬度及び密着性を評価した。樹脂成形部材に塗
装した試験片の評価結果を表2に示し、金属製部材と樹
脂成形部材とを一体塗装した試験片の評価結果を表3に
示す。
【0063】(1) 鉛筆硬度:JIS K5400 に準拠して、鉛
筆硬度を測定した。 ○・・・HB以上。 ×・・・B以下。
筆硬度を測定した。 ○・・・HB以上。 ×・・・B以下。
【0064】(2) 密着性 23℃、湿度50%の条件下に24時間以上試験片を放置した
後の塗膜の密着性をJIS D0202 4.15に準拠して、2mm ×
2mm のゴバン目試験により評価し、ゴバン目100 個中の
剥離しない数を示した。
後の塗膜の密着性をJIS D0202 4.15に準拠して、2mm ×
2mm のゴバン目試験により評価し、ゴバン目100 個中の
剥離しない数を示した。
【0065】
【0066】 表3例No. 金属製部材部分 樹脂成形部材部分 鉛筆硬度 密着性 鉛筆硬度 密着性 実施例1 ○ 100/100 ○ 100/100 実施例2 ○ 100/100 ○ 100/100 実施例3 ○ 100/100 ○ 100/100 実施例4 ○ 100/100 ○ 100/100 実施例5 ○ 100/100 ○ 100/100 実施例6 ○ 100/100 ○ 100/100 実施例7 ○ 100/100 ○ 100/100 実施例8 ○ 100/100 ○ 100/100 実施例9 ○ 100/100 ○ 100/100 実施例10 ○ 100/100 ○ 100/100 実施例11 ○ 100/100 ○ 100/100 実施例12 ○ 100/100 ○ 100/100 実施例13 ○ 100/100 ○ 100/100 実施例14 ○ 100/100 ○ 100/100 実施例15 ○ 100/100 ○ 100/100 実施例16 ○ 100/100 ○ 100/100 比較例1 ○ 100/100 ○ 0/100 比較例2 ○ 100/100 ○ 0/100 比較例3 ○ 100/100 ○ 0/100 比較例4 ○ 100/100 ○ 0/100
【0067】表1から明らかなように、実施例1〜16の
塗膜は、塗膜硬度及び密着性に優れている。一方比較例
1〜4の塗膜は、樹脂成形部材との密着性が劣ってい
る。
塗膜は、塗膜硬度及び密着性に優れている。一方比較例
1〜4の塗膜は、樹脂成形部材との密着性が劣ってい
る。
【0068】本発明の好ましい実施態様として、以下の
ものが挙げられる。 (1) 多官能性シアネート化合物と多官能性マレイミド化
合物との重量比が、7/3〜9/1であることを特徴と
する塗料組成物及び塗膜の形成方法。 (2) 多官能性シアネート化合物単独又は多官能性マレイ
ミド化合物の配合割合が、ポリエステル樹脂成分と硬化
剤との合計100 重量部(固形分基準)に対して、2〜10
重量部であることを特徴とする塗料組成物及び塗膜の形
成方法。 (3) カチオン電着塗料を用いて、金属製部材に予め下塗
り塗装を施すことを特徴とする塗膜の形成方法。 (4) 中塗り塗装を施した後に、チッピング防止部位に耐
チッピング性塗料を塗布し、次いで上塗り塗料を塗布す
ることを特徴とする塗膜の形成方法。 (5) 樹脂成形部材を塗装する前に、有機溶剤によりゴ
ミ、油脂分等を除去することを特徴とする塗膜の形成方
法。 (6) カチオン電着塗料を用いて予め下塗り塗装を施した
金属製部材にポリフェニレンエーテル樹脂及び/又はポ
リアミド樹脂を主成分とし、有機溶剤によりゴミ、油脂
分等を除去した樹脂成形部材を組付けた後に、(a) 数平
均分子量が1,000〜2,500 であり、水酸基価が90〜150
であり、酸価が5〜20であるポリエステル樹脂及び/又
はウレタン変性ポリエステル樹脂50〜95重量%(固形分
基準)と、(b) メチル/ブチル混合アルキルエーテル化
メチロールメラミン樹脂及び/又はブチルエーテル化メ
チロールメラミン樹脂5〜50重量%(固形分基準)と、
(c)(a) 及び(b) の合計100 重量部に対して固形分基準
で1〜20重量部の多官能性シアネート化合物と多官能性
マレイミド化合物との混合物(重量比は7/3〜9/1
である)とを含有する塗料組成物を塗布することを特徴
とする塗膜の形成方法。
ものが挙げられる。 (1) 多官能性シアネート化合物と多官能性マレイミド化
合物との重量比が、7/3〜9/1であることを特徴と
する塗料組成物及び塗膜の形成方法。 (2) 多官能性シアネート化合物単独又は多官能性マレイ
ミド化合物の配合割合が、ポリエステル樹脂成分と硬化
剤との合計100 重量部(固形分基準)に対して、2〜10
重量部であることを特徴とする塗料組成物及び塗膜の形
成方法。 (3) カチオン電着塗料を用いて、金属製部材に予め下塗
り塗装を施すことを特徴とする塗膜の形成方法。 (4) 中塗り塗装を施した後に、チッピング防止部位に耐
チッピング性塗料を塗布し、次いで上塗り塗料を塗布す
ることを特徴とする塗膜の形成方法。 (5) 樹脂成形部材を塗装する前に、有機溶剤によりゴ
ミ、油脂分等を除去することを特徴とする塗膜の形成方
法。 (6) カチオン電着塗料を用いて予め下塗り塗装を施した
金属製部材にポリフェニレンエーテル樹脂及び/又はポ
リアミド樹脂を主成分とし、有機溶剤によりゴミ、油脂
分等を除去した樹脂成形部材を組付けた後に、(a) 数平
均分子量が1,000〜2,500 であり、水酸基価が90〜150
であり、酸価が5〜20であるポリエステル樹脂及び/又
はウレタン変性ポリエステル樹脂50〜95重量%(固形分
基準)と、(b) メチル/ブチル混合アルキルエーテル化
メチロールメラミン樹脂及び/又はブチルエーテル化メ
チロールメラミン樹脂5〜50重量%(固形分基準)と、
(c)(a) 及び(b) の合計100 重量部に対して固形分基準
で1〜20重量部の多官能性シアネート化合物と多官能性
マレイミド化合物との混合物(重量比は7/3〜9/1
である)とを含有する塗料組成物を塗布することを特徴
とする塗膜の形成方法。
【0069】
【発明の効果】本発明の方法では、塗料組成物として、
ポリエステル樹脂成分と、メチル/ブチル混合アルキル
エーテル化メチロールメラミン樹脂と、多官能性シアナ
ート化合物単独又は多官能性マレイミド化合物との混合
物を含有するものを使用するので、樹脂成形部材及び金
属製部材との密着性に優れ、化成処理やプライマー塗装
をすることなしに、これらの部材を別々に、または同時
に塗装することができ、塗膜硬度等に優れた塗膜が得ら
れる。このような塗膜の形成方法は、自動車の車体及び
バンパー等の塗装に好適である。
ポリエステル樹脂成分と、メチル/ブチル混合アルキル
エーテル化メチロールメラミン樹脂と、多官能性シアナ
ート化合物単独又は多官能性マレイミド化合物との混合
物を含有するものを使用するので、樹脂成形部材及び金
属製部材との密着性に優れ、化成処理やプライマー塗装
をすることなしに、これらの部材を別々に、または同時
に塗装することができ、塗膜硬度等に優れた塗膜が得ら
れる。このような塗膜の形成方法は、自動車の車体及び
バンパー等の塗装に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 179/06 PLT C09D 179/06 PLT
Claims (4)
- 【請求項1】 (a) 数平均分子量が500 〜3,000 であ
り、水酸基価が80〜200 であり、酸価が5〜20であるポ
リエステル樹脂及び/又はウレタン変性ポリエステル樹
脂50〜95重量%(固形分基準)と、(b) メチル/ブチル
混合アルキルエーテル化メチロールメラミン樹脂及び/
又はブチルエーテル化メチロールメラミン樹脂5〜50重
量%(固形分基準)と、(c) 前記(a) 及び(b) の合計10
0 重量部に対して固形分基準で1〜20重量部の多官能性
シアナート化合物単独又は多官能性マレイミド化合物と
の混合物を含有することを特徴とする塗料組成物。 - 【請求項2】 予め下塗り塗装を施した金属製部材に樹
脂成形部材を組付けた後に、多官能性シアネート化合物
単独又は多官能性マレイミド化合物との混合物を含有す
る中塗り塗料を用いて、前記金属製部材及び前記樹脂成
形部材に一体塗装し、次いで上塗り塗料を塗布すること
を特徴とする塗膜の形成方法。 - 【請求項3】 請求項2に記載の塗膜の形成方法におい
て、前記中塗り塗料が、(a) 数平均分子量が500 〜3,00
0 であり、水酸基価が80〜200 であり、酸価が5〜20で
あるポリエステル樹脂及び/又はウレタン樹脂50〜95重
量%(固形分基準)と、(b) メチル/ブチル混合アルキ
ルエーテル化メチロールメラミン樹脂及び/又はブチル
エーテル化メチロールメラミン樹脂5〜50重量%(固形
分基準)と、(c) 前記(a) 及び(b) の合計100 重量部に
対して固形分基準で1〜20重量部の多官能性シアネート
化合物単独又は多官能性マレイミド化合物との混合物を
含有することを特徴とする塗膜の形成方法。 - 【請求項4】 ポリフェニレンエーテル樹脂及び/又は
ポリアミド樹脂を主成分とする樹脂成形部材に請求項1
に記載の塗料組成物を塗布することを特徴とする塗膜の
形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7208431A JPH0931410A (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | 塗料組成物及び塗膜の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7208431A JPH0931410A (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | 塗料組成物及び塗膜の形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0931410A true JPH0931410A (ja) | 1997-02-04 |
Family
ID=16556105
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7208431A Pending JPH0931410A (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | 塗料組成物及び塗膜の形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0931410A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1022117A1 (en) * | 1999-01-22 | 2000-07-26 | NIPPON A&L INC. | Automobile exterior components |
JP2003327916A (ja) * | 2002-05-16 | 2003-11-19 | Kansai Paint Co Ltd | 水性塗料組成物 |
JP2007016164A (ja) * | 2005-07-08 | 2007-01-25 | Mitsui Chemicals Inc | 繊維強化ポリアミド用塗工材 |
-
1995
- 1995-07-24 JP JP7208431A patent/JPH0931410A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1022117A1 (en) * | 1999-01-22 | 2000-07-26 | NIPPON A&L INC. | Automobile exterior components |
JP2003327916A (ja) * | 2002-05-16 | 2003-11-19 | Kansai Paint Co Ltd | 水性塗料組成物 |
JP2007016164A (ja) * | 2005-07-08 | 2007-01-25 | Mitsui Chemicals Inc | 繊維強化ポリアミド用塗工材 |
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