JPH09297684A - オブジェクト・ネットワークによる情報処理装置 - Google Patents

オブジェクト・ネットワークによる情報処理装置

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JPH09297684A
JPH09297684A JP9029457A JP2945797A JPH09297684A JP H09297684 A JPH09297684 A JP H09297684A JP 9029457 A JP9029457 A JP 9029457A JP 2945797 A JP2945797 A JP 2945797A JP H09297684 A JPH09297684 A JP H09297684A
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constraint
role
model
network
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JP9029457A
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Hajime Enomoto
肇 榎本
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Fujitsu Ltd
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    • G06NCOMPUTING ARRANGEMENTS BASED ON SPECIFIC COMPUTATIONAL MODELS
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    • G06N5/02Knowledge representation; Symbolic representation
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06NCOMPUTING ARRANGEMENTS BASED ON SPECIFIC COMPUTATIONAL MODELS
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  • Artificial Intelligence (AREA)
  • Information Retrieval, Db Structures And Fs Structures Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オブジェクト・ネットワークによる情報処理
装置に関し、可視性、対話性、協調性を持つアプリケー
ションの開発が容易なシステムを実現することを目的と
する。 【解決手段】 ウエル・システム20において、システ
ムの階層性を、データ・モデル、オブジェクト・モデ
ル、プロセス・モデル間の関係によって規定し、モデル
の階層性をシステムの階層性と対応させる。データと制
約とをシステム内で同格に扱い、データと制約の処理の
流れを統一する。システム制約をオブジェクト・ネット
ワーク内でのオブジェクト間関数によって規定し、それ
によって制約処理の方法を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データおよびその
データに対する処理をオブジェクトとして扱い、それら
をグラフ表現したオブジェクト・ネットワークによって
情報を処理する装置であって、特にシステム制約をオブ
ジェクト・ネットワーク内でのオブジェクト間関係によ
って規定し、それによって制約処理の方法を制御するオ
ブジェクト・ネットワークによる情報処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、画像処理システムなどの特定応
用分野のシステムを、オブジェクト・ネットワークとし
てモデル化することによって、システム開発者にとって
その特定応用分野のシステムを容易に構築できるように
し、かつ、構築された特定応用分野のシステムを用いる
ユーザにとって、システムの状態や実行可能なオペレー
ションについて、わかりやすい形で把握できるようにし
た処理システムが、特開平5−233690号公報(オ
ブジェクトネットワークによる言語処理システム)等に
よって知られている。
【0003】この処理システムは、オブジェクトを、名
詞オブジェクトと動詞オブジェクトとに大分類し、名詞
オブジェクトをノード、動詞オブジェクトをブランチと
して表現したオブジェクト・ネットワークを参照モデル
とし、この参照モデルにおいて、あるノードに存在する
名詞オブジェクトに動詞オブジェクトとしての関数の内
容を作動させると、その動詞オブジェクト名に対応する
ブランチの方向にある目的対象の名詞オブジェクトが得
られるような情報の処理機構を提供するものである。
【0004】図29は、画像描画処理用のオブジェクト
・ネットワークの例を示す。図29におけるNone, Poin
t, Point seq., Line, …は名詞オブジェクトであり、
define, draw up , …は動詞オブジェクトである。例え
ば、ディスプレイ画面上で、画像を描画する場合を考え
る。最初、何もない状態であり、マウス等によって点が
指定されることにより、点が描画された状態になる。さ
らに、いくつかの点が指定されて、点列が形成された状
態に遷移する。
【0005】このような点や点列などのデータを、名詞
オブジェクトとして捉えると、ある名詞オブジェクト
(例えばPoint )に、関数としての動詞オブジェクト
(例えばdefine)が作動することにより、目的とする名
詞オブジェクト(例えばPoint seq.)が得られる。すな
わち、描画対象のデータの各状態を、名詞オブジェクト
としてノードに置き、ノード間を結ぶブランチを動詞オ
ブジェクトとして、図29に示すようにオブジェクト・
ネットワークを表現すれば、そのオブジェクト・ネット
ワークによって、そのまま描画のための画像処理システ
ムの構造が形成できることになる。
【0006】また、クライアントとサーバとの対話によ
ってオブジェクト・ネットワークに対応した処理を効果
的に進めるために、オブジェクト・ネットワークに対応
した可視化対象項目を表示し、かつクライアントが意図
する指示とデータとを表示するとともに、サーバが実行
した結果を表示する各種ウインドウを持つコモン・プラ
ットフォームを用意し、コモン・プラットフォーム内の
コミュニケーション・マネージャがウインドウを介在さ
せて、クライアントとサーバとの間におけるデータ表記
形式の整合をとるなどの仲介を行うようにしたコモン・
プラットフォーム機能による対話的情報処理装置(特開
平7−295929号公報)が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記特開平
5−233690号公報に開示されているオブジェクト
ネットワークによる言語処理システムや、特開平7−2
95929号公報に開示されているコモン・プラットフ
ォーム機能による対話的情報処理装置による機能を、さ
らに拡張・発展させ、可視化、対話性、協調性を持つア
プリケーションの開発が容易なシステムを提供すること
を目的とする。具体的には、制約処理をモデル概念と関
連させることにより、データと制約についての規定とソ
フトウェア構造について明らかにし、目的とする分野に
おけるオブジェクト間の規定を明確にし、その上でオブ
ジェクト関係を作成すべきプロセスとの間の結合処理を
行わせる手段を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1は、上記課題を解決
するための本発明の構成例を示す。図1において、10
は本システムに対しデータおよび指示を当たるユーザ
(クライアント)、20,21,22はデータおよびそ
のデータに対する処理をオブジェクトとして扱い、それ
らをグラフ表現したオブジェクト・ネットワークによっ
て情報を処理するウエル(WELL:Window-based Ela
boration Language)の言語系に基づくウエル・システ
ム、30,31,32はウエル・システムとユーザまた
は他のシステムとの対話の場としてのインタフェースを
提供するコモン・プラットフォーム、40,41,42
はオブジェクト・ネットワークに基づくプロセスを制御
する動作制御システム、50,51,52はオブジェク
ト・ネットワークに関連するデータ群を管理するデータ
管理システムを表す。
【0009】特に、ウエル・システム20は、ユーザ1
0の意図に従ってサービス計画を準備するエージェント
機能を持つエージェント・ロール・サーバであり、ウエ
ル・システム21,22は、エージェント・ロール・サ
ーバが準備したサービス計画を実行する役割を果たすス
ペシフィック・ロール・サーバである。データ管理シス
テム50は、属性値構造をテンプレート形式のスキーマ
を用いて表現したデータ・モデル、該データ・モデルの
テンプレート形式に基づいて各オブジェクトについて形
式モデルと特徴モデルとに階層的に分割し表現したオブ
ジェクト・モデル、および名詞オブジェクトをノードと
し動詞オブジェクトをブランチとしてグラフ表現され、
あるノードに存在する名詞オブジェクトに動詞オブジェ
クトとしての関数の内容を作動させると、その動作オブ
ジェクト名に対応するブランチの方向にある目的対象と
なっている名詞オブジェクトが得られるようにしたオブ
ジェクト・ネットワークに対応するプロセス・モデル間
の関係によって、システムの階層性を規定したデータ群
を管理する。
【0010】動作制御システム40は、このデータ管理
システム50が管理するデータ群に基づいて、モデルに
対して与えられた制約をチェックすることによりモデル
間結合を行いプロセスを進行させる制御手段を持つ。ウ
エル・システム21,22におけるデータ管理システム
51,52および動作制御システム41,42も同様で
ある。ただし、ウエル・システム21,22は、個別サ
ービスに対応する特化されたオブジェクト・ネットワー
クに基づく処理を行うスペシフィック・ロール・サーバ
として動作する。
【0011】動作制御システム40は、データと制約と
をシステム内で同一の処理方法によって処理し、データ
についてはユーザ10に、制約についてはスペシフィッ
ク・ロール・サーバ(ウエル・システム21,22)
に、サービスをリクエストし、そのリクエストに対する
応答動作によりデータまたは制約を得てプロセスを進行
させる。
【0012】また、動作制御システム40は、制約をオ
ブジェクト・ネットワーク内でのオブジェクト間関係に
よって規定し、それによって制約処理の方法を制御す
る。特に、これらの制約として、名詞オブジェクトの属
性値間の制約であって必要な属性値がすべてそろわなけ
れば次の状態へは移れないことを示すAND制約と、あ
る名詞オブジェクトから出発する動詞オブジェクト間の
制約であって独立性を持ち並列実行が可能であることを
示すOR制約と、オブジェクト・ネットワークでの処理
手順上の上位オブジェクトと下位オブジェクトとの関係
から、現時点の上位オブジェクトの属性値集合は、下位
オブジェクトの新規操作によって整合化操作を受けるこ
とを示す階層制約などがあり、動作制御システム40
は、これらの制約に基づいてプロセス実行制御を行う。
【0013】サービス実行のためのオブジェクト・ネッ
トワークを設計する場合、エキスパートとしてのユーザ
10に対し、システムの持つモデルに基づいて制約に関
する情報を表示し、それらの制約を利用可能にする手段
を持ち、その表示した制約を参照して生成された制約に
関する設計に基づいて実行処理を行うプロセス・モデル
を規定することができるようになっている。
【0014】ウエル・システム20のようなエージェン
ト・ロール・サーバを、複数個階層化された形で構成す
ることが可能であり、この場合、上位のエージェント・
ロール・サーバは下位のエージェント・ロール・サーバ
をスペシフィック・ロール・サーバとみなし、モデルの
階層性によっでエージェント・ロール・サーバがスペシ
フィック・ロール・サーバについての制御を行う構成に
することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】最初に本発明のシステムが扱う対
象の概念について説明する。図2は、実世界と感性的対
象世界との連環性を示す図である。人間が対面する実世
界は、多数の物体が相互に関連し、あるいはほぼ独立に
動いており、この対象世界に対し、人間は五感を働かせ
て、興味を懐き、想起、想像、夢として新しく発現す
る。この作用によって、図2に示すように実世界のごく
一部が感性的対象世界に写像される。これは実世界とは
異なり、仮想的なものであって、さらに対象として認知
し、参照または指示可能であるにとどまる。この認知の
レベルをより論理的に詳細化の階梯を上昇させることに
よって、人間の間でコミュニケーションがより濃密にな
り、興味を等しくするグループの間で協調的な意思の同
化と知識の獲得が可能になる。
【0016】上記のプロセスを進行させるために、対象
モデルと合目的演算モデルとが必要になる。本発明の課
題は、特開平7−295929号公報(コモン・プラッ
トフォーム機能による対話的情報処理装置)に示されて
いるウエル・システム(各種のオブジェクト・ネットワ
ークに対処できる拡張性を持っているという意味で、エ
キステンシブル・ウエル・システムと呼ぶことがある)
において、制約処理をモデル概念と関連させることによ
り、データと制約についての規定とソフトウェア構造に
ついて説明し、目的とする分野におけるオブジェクト間
の規定を明確にし、その上でオブジェクト関係と作成す
べきプロセスとの間の結合処理を行わせる手段を提供す
ることである。ここで、目的とする分野の実世界と感性
的に認知する世界とは必ずしも一致せず、仮想表現にす
ぎない。したがって、ソフトウェアの作成は対話的に修
正が容易である必要がある。
【0017】対象モデルは、ソフトウェアで用いられる
オブジェクト概念を利用する。オブジェクトにおいて、
データと制約とは、同格的取扱いが可能となる。以下、
データと制約について説明する。データは関数の入力引
数、出力引数として数学的に表現され、システム内で
は、名詞オブジェクトの属性名としてデータ名、値とし
ては属性値が与えられる。上記ウエル・システムの体系
内ではデータ定義過程に入る時、名詞オブジェクト名に
対応するテンプレート(template)を用意する定義準備
プロセス(definingprocess)と、値を定めテンプレー
ト内の対応位置に値を入れる定義操作(define operati
on)とに段階を分割して取り扱う。動詞オブジェクトは
名詞オブジェクトに対し、ある関数操作を行う。名詞格
には普通名詞と固有名詞の格が存在し、限定詞{a, th
e}によって、参照指示やデータ値の確定について一方
向性が与えられ、総称性と具体性とが決定される。
【0018】修飾については形容詞や副詞で行うが、総
称性についての修飾には制約優先性によって修飾の半順
序が存在する。例えば、featuredと coloredとを比べる
と、この順序で制約優先性が定まる。名前αで表現され
たオブジェクトがγで表現された性質を持つことを、内
包論理学の記法に従ってγ{α}のように結合支援記法
として書く。すると、それはαで表記されたオブジェク
トはγで表記された性質を持つことを示している。従っ
て、P{j}の述語の集合が{j}というオブジェクト
を規定する。
【0019】例えばLine segment(図29の[Line se
g. ])のリストがLineをdefineすることが、図29の
オブジェクト・ネットワークに示されるような形でなさ
れ、現在描画作業が行われているとき、painted by{th
e identified Colored line }=[the list of Colore
d line seg. ]であり、対応する作業過程で現れる the
Colored line seg.が答えとして求められる。制約の性
質は内包的等式で定義されるが、外延的性質を持つ要素
としては、次のように考えられる。
【0020】例えば synmetrical element{an identif
ied element }により内包的には対称点/線についての
相手要素の持つべき性質が与えられるのに対し、外延的
には、対応する要素がデータベースより検索されなけれ
ばならない。以上のように、データは具体的な属性の値
として考え、制約は総称的オブジェクトの持つ性質と考
える。処理システムの表現として、データはクライアン
トが決定し、制約はサービスとしてその内容が決定され
るようにし、同格的取扱いを行う。すなわち、表記的に
は小括弧と中括弧の相違として処理を行う。
【0021】ソフトウェア・プロセスとして、ソフトウ
ェアについての要求条件、仕様設計、実現および評価の
各段階を通じて、同プロセスに関係する人々に共通に仕
様可能な言語体系としては、拡張機能言語エクステンシ
ブル・ウエル(Extensible WELL , 前述の特開平5−2
33690号公報、特開平7−295929号公報参
照)を用いる。この言語システムの特徴は、自然言語の
単語および文を用い、単語間の関係を可視化するために
オブジェクト・ネットワークをユーザとサーバとの間の
共通の場としてのコモン・プラットフォームに表示し、
その操作によって具体的かつ合目的な演算を行わせるこ
とである。さらに、制約について式あるいは単文形式に
よって表示を行い、特にプログラムを作成しなくても、
ユーザがサーバを有効にユーザの意図の通りに演算実行
させることができるという特徴を持っている。
【0022】以上のような言語体系とインタラクション
による協調化機能を有効に活用するために、次のような
モデル構造を持たせる。以下、モデルの分類と構造につ
いて説明する。名詞、動詞および形容詞・副詞の修飾詞
は、それぞれテンプレートを持ち、語句について修飾内
容のためのテンプレートを接続して統合化が行われる。
そのために、以下のようなモデルが設定される。
【0023】(1)データ・モデル:ウエル(WEL
L:Window-based Elaboration Language)の言語系では
属性値構造をテンプレート形式のスキーマを用いて表現
する。このデータ・モデルを通じて、オブジェクトの表
記形式、データ操作などの管理を行い、データ制御を行
わせ、各オブジェクトをプロセスと関連させる。
【0024】データの格として名詞オブジェクト、動詞
オブジェクト、それらの修飾詞オブジェクト(形容詞、
副詞)などを考え、既知の準自然言語形式のTELLと
関連させる。 (2)オブジェクト・モデル:オブジェクト・モデル
は、データ・モデルに従って形式モデルと特徴モデルに
階層的に分割、表現する。
【0025】(a)形式モデル:画像でいえば点、線、
領域から立体構造、動き構造などをデータ・モデルとし
てテンプレートにより複合形式化し、すべてのパターン
項目の形式表記を行う。複数の単体間の関係、例えば前
後関係による隠れや反射、屈折による新規オブジェクト
もテンプレートとして表記し、形式モデル化する。すな
わち形式モデルによって構文的表現が行われる。形式モ
デルは、画像の場合には幾何モデルに対応する。
【0026】動詞オブジェクトの形式モデルは、データ
操作の実行開始のための precondition として継承すべ
き名詞オブジェクト名を状態制約として持つのをはじ
め、制約名を指示するテンプレート部、実行中制約とし
ての incondition、実行終了後の制約としての postcon
ditionを持つ。これらの制約は、名詞オブジェクトに名
前として付加され指示される制約と結合して、総称オブ
ジェクトから具体オブジェクトへの関係が定義される。
【0027】(b)特徴モデル:名詞オブジェクトにつ
いての属性値をもとに特徴が表現され、それは環境につ
いてある程度の不変性を持っている。その例は、分割線
であり、顔画像の分割線で区切られた領域に目、鼻、口
などの個別構成要素が配置される。ハイライト線も類似
した性質を持ち、立体表現に大きな役割を果たす。
【0028】動きについての特徴モデルは、動きのため
の動詞オブジェクトと動き対象となる名詞オブジェクト
とを中心に構成される。 (c)感性モデル:感性モデルは人間の感性を形式モデ
ル、特徴モデルに埋め込むためのモデルであり、感性語
として名前と修飾パラメータとを随時指定し、変更しう
るようにする。
【0029】(3)プロセス・モデル:プロセスとして
名詞や動詞オブジェクトが表現され、オブジェクト・ネ
ットワークとしてグラフ表現される。この設計は、クラ
イアントのうちエキスパートによって行われ、WELL
のグラフ構造エディタによってシステムが駆動可能とす
る。
【0030】さらにエージェント・ロール・サーバ(ag
ent role server )とスペシフィック・ロール・サーバ
(specific role server)が担当するプロセス間の協調
および統合をはかるモデルが必要であり、形式モデルと
しては各個別プロセス間のインタラクションの形態が定
義される。なお、エージェント・ロール・サーバおよび
スペシフィック・ロール・サーバの関係等については、
特開平7−295929号公報に詳述されているので、
ここでは簡単な説明にとどめる。
【0031】各サービスは request,respond コマンド
によって継承データと制約とをもって実行依頼し、合成
データと制約とが実行結果として実行報告を行うことを
基本として、より効果的に協調作業を行うように役割概
念を用いて形式化される。ここでも上記の形式モデルと
とにも、下記の特徴モデルが可能である。特徴モデル
は、役割機能について環境に応じて制約機能を付加する
ためのモデルで、合目的演算モデルとして規定する。
【0032】前述したように、オブジェクトについての
形式モデルの例として、画像の場合には幾何モデルがそ
れに当たる。幾何モデルを構築するためのモデルとし
て、スカラ・データ用とベクトル・データ用とが必要と
なる。その上に、対象についての構造モデルが構成され
るが、ここでは、対象を構成する個別要素についての領
域定義が行われる。例えば、人間の顔について言えば、
目、鼻、口、耳、 などの個別要素があり、それぞれが
特有の支配領域を持っており、眉毛は目の支配領域の上
部にあるなどの部分的制約があり、また個々の支配領域
間の隣接性が制約として満足していなければならない。
【0033】したがって、実世界から感性認知世界に写
像されるのは、興味を抱き、それによって意図が駆動さ
れることによって行われ、個々の対象に始まって世界の
部分領域に拡大される。この過程で、上記対象モデルが
原始的データ・レベルから、図3に示すように、幾何学
的に構造化される。図3は、画像についての形式モデル
である幾何モデルの例を示している。
【0034】幾何モデルが設定されると、任意の静止画
像を点から出発して描き、静止画像中の点が時間と共に
動く様子を定義し、動画像を描画することができる。し
かし、対象に関する構造を幾何モデルの上に構築しなけ
れば、画像データベースを作成することはできない。幾
何モデル中の線は、次のような構造線が不変式から導か
れることが本発明者によって示されている。
【0035】 構造線→ 特徴線(尾根/谷線) 分割線(凹凸モードの分割線) 輪郭線(エッジ線) ハイライト線 このうち、対象が変形することによる画像の変形によっ
て生じる位相的構造が少ないのは分割線であり、輪郭線
も対象の外郭を表現しているならば、単一領域の特性を
失わない。これらに対し、特徴線は、比較的小さい変化
に対しても位相構造が変化する。これは、極大や極小点
は必ず特徴線の交叉点であるが、それの発生、消滅は容
易に生ずることとも関連している。
【0036】以上のことから、対象の外郭を切り出すエ
ッジによって対象領域を抽出したならば、分割線によっ
て区切られた支配領域に着目して特徴処理あるいは描画
を行う。さらに動画については、多様な変形を支配領域
を中心に表現する。以上のように、特徴について環境に
ある程度の不変性を持つという観点から、上述のような
構造線理論によって、幾何的特徴モデルが定義される。
【0037】次に、対象の個別構成要素としての分節構
造が、特徴モデルとして必要となる。すなわち、個別構
成要素についての支配領域に関する不変的な隣接関係が
幾何学的な動的変化をすることが、対象についての感性
的特徴を表現する。感性的特徴は、個々の支配領域内お
よび支配領域相互間の動的変化から構成されると考える
と、特徴モデルは図4のように表現される。
【0038】図4は、特徴モデルの構造を説明するため
の図である。図4において、幾何学的表示から感性の意
味表示への方向は、描画のプロセスであり、逆の感性の
意味表示から幾何学的表示へのプロセスは、画像の特徴
処理のプロセスであって、幾何学的表示の点や線に対し
て、原始的特徴を表記する特徴点やエッジ線、分割線や
ハイライト線の意味づけが構造線による特徴についての
制約によって表記される。
【0039】幾何モデルとして、上述のことは二次元平
面上の凹凸性についての特徴に関連しているが、ある属
性値あるいは属性値の組についての関数の値が、空間的
あるいは時間的に不変であることも、特徴値として捉え
られる。例えば、ある個体としての対象の移動について
の速度がある時間領域で不変であり、その変化点が特徴
を表現する。同様にある対象の輝度値の変化が、同一で
ある領域間の境界は、エッジまたは構造拡張型エッジと
しての特徴として表現される。
【0040】図2に示した対象モデルは、上記の性質、
すなわち、主として制約によって駆動するプロセスを規
定する。人間にとっては、図4の概念構造の連鎖によっ
て対象構造表現を理解し得るが、計算機処理を行うにあ
たっては、具体的実行を計算機に合目的となるように合
わせるのに必要な合目的演算モデルを必要とする。以上
のようなオブジェクト・モデルとプロセス・モデルとの
結合は、対象構造と実行処理の両表現間の簡単な変換プ
ロセスを必要とする。このようなモデル間結合は、次の
ように制約についての規則について規定し、規則集合に
対する対話的制御システムによって全システムを効果的
に動作させることができる。
【0041】次に、モデル間結合について説明する。プ
ロセス実行処理は、データ・モデルをもとにして行う。
データは原則としてクライアントから与えられ、制約の
内容はモデル内で定義されているものと、クライアント
が環境に応じて規定するものとがあるが、その種類とし
ては次のものがある。
【0042】(a) AND制約:名詞オブジェクトの属性
値間。ある名詞オブジェクト名への複数個の動詞オブジ
ェクト間には次の制約規則がある。 (b) OR制約(独立性):ある名詞オブジェクト名に属
する複数項目への指示間、ある名詞オブジェクト名から
出発する動詞オブジェクト間。
【0043】(c) 階層制約:オブジェクト・ネットワー
クでの処理手順上の上位オブジェクトと下位オブジェク
トの関係から、現時点の上位オブジェクトの属性値集合
は、下位オブジェクトの新規操作によって、整合化操作
を受ける。ある動詞オブジェクト操作によって名詞オブ
ジェクトの属性値を変化させたとき、それより上位の名
詞オブジェクト群について整合化修正を行う。
【0044】(d) 優先制約:修飾詞間の優先規定、プロ
セスなどにおける役割機能の優先性を規定する。プロセ
スの進行過程は、インタラクションとしての対話過程と
考えると、プロセス動作の可視化→オブジェクト・ネッ
トワーク、クライアントとの対話性→コモン・プラット
フォームに情報集約化、クライアントのユーザとエキス
パートの役割分担、協調過程の効率的表記→役割機能の
制御、を満足させる形でモデル間結合を行わせることに
なる。そのために、コモン・プラットフォームに対して
ユーザと関係するデータと制約とが与えられ、表示され
ているオブジェクト・ネットワークで進行が管理され
る。
【0045】図5は、本システムにおける実行処理の進
行の例を示している。オブジェクト・ネットワーク内の
実行処理は request-respondベースで行うが、その相手
先でプロセスからデータまでの継承および合成について
の制御規則が、プロセスに関する優先性を含めた形で、
図5のように管理される。以上のようにモデル間結合
は、データ、オブジェクトおよびプロセスの各種モデル
間の制約規則をもとに行われ、それが具体的に実行管理
を進める。
【0046】オブジェクト・ネットワークの例として、
図29に示す画像描画処理用のオブジェクト・ネットワ
ークの場合をより詳しく説明すると、 Colored pointを
マウスなどでクリックすると、同ネットワークのテンプ
レートの規定によって、図6に示すように、データ・ウ
インドウ上に輝度値用バー、輝度勾配ベクトル、色度ベ
クトルを指定するためのデータ・ウインドウが現れる。
【0047】この事実は、名詞オブジェクトの属性値間
でのAND制約は、ある値としてidentifyされた Color
ed pointの名前のオブジェクトについては、輝度値、輝
度勾配ベクトル、色度ベクトルがすべて完備して初めて
この名詞オブジェクトのデータが完備すべきことを規定
している。このことをある Colored pointについて考え
ると、まず Point項目に属する点について、identifyに
相当する点指示操作が行われることを前提として Color
ed point処理に移る。
【0048】また、OR制約(独立性)は、Point の指
示を何回か独立に行ってもよいこと、および Pointから
Colored pointへのidentifyとAND制約下に属性値表
示を複数回独立に行ってもよいことを規定するもので、
これらの制約についての操作上の規定は、ユーザの持つ
一般常識と一致し、何らのユーザ操作を必要とせず、オ
ブジェクト・ネットワークのユーザフレンドリ性をシス
テムとして規定するものである。
【0049】階層制約は、オブジェクト・ネットワーク
でColored regionまでユーザ操作が進んだとき、Colore
d regionについてのテンプレートは、各水平走査線、す
なわちColored region segmentのテンプレートにおい
て、規定されたColored lineのテンプレートから、図7
に示すようにLineが着目している水平操作線上の座標値
(X,Y)、輝度値L、輝度勾配ベクトル(Lx,L
y)、色度ベクトル(Cx,Cy)を横座標Xについて
リスト構造化する。
【0050】この段階で、下位オブジェクトが新規操作
によって追加もしくは削除されたとき、図7のテンプレ
ートの内容が変化し、新規あるいは削除されたXの値に
よって、上位オブジェクトの構造が変化し、新しく名詞
オブジェクトの階層間に整合化修正を行う。このために
システム内で階層化制約規則が駆動され、上記の整合化
処理を行う。
【0051】以上の制約規則は、本発明において、拡張
機能言語Extensible WELL の体系自体に組み込まれたシ
ステム制約であり、与えられたオブジェクト・ネットワ
ークに対して、制約に基づいたユーザフレンドリな操作
環境を与える。すなわち、オブジェクト・ネットワーク
上で現在処理している名詞オブジェクト名が状態として
システムを規制する。この状態の変化が制約規則との関
係を指定する。この状況を図8に示す。
【0052】図8は、システム制約とWELLとの関係
を示しており、図8(A)は実行時システム制約におけ
る実行制御、図8(B)はオブジェクト・ネットワーク
設計時の制約規則による対話制御の例を示している。ユ
ーザは、図8(A)に示すように、コモン・プラットフ
ォーム30を介してウエル・システム20に対する指示
やデータの入力を行う。コモン・プラットフォーム30
として、オブジェクト・ネットワークを表示するオペレ
ーション・ウインドウ61、データの表示を行うデータ
・ウインドウ62、システムのメッセージを表示するメ
ッセージ・ウインドウ63があり、これらによって、ユ
ーザが意図する指示とデータ、およびシステムが実行し
た結果が表示される。
【0053】ウエル・システム20は、オブジェクトの
状態の履歴を記憶するオブジェクト状態ヒストリ71お
よび現在操作対象となっている現・操作オブジェクト7
2について、実行制御部76によって、AND制約7
3、OR制約74、階層制約75のチェックを行い、こ
れらの制約チェックに基づいてプロセスの実行を制御
し、データ記録部77によって実行結果の記録を行う。
【0054】オブジェクト・ネットワーク設計時には、
図8(B)に示すように、コモン・プラットフォーム3
0によって、オブジェクト・ネットワークの表示と、参
照している修飾詞オブジェクト(形容詞や副詞)間の接
続構造の表示を行い、エキスパートがこれらのシステム
の持つモデルに基づいて制約を利用できるようにし、ウ
エル・システム20によって、その制約に関する設計に
基づいて、修飾詞の優先順位のデータベースを作成した
り、オブジェクトのテンプレート表を作成したりするこ
とによって、実行処理を行うプロセス・モデルを規定す
ることができるようになっている。
【0055】図9は、実行時システム制約(AND制
約)による動作制御システムに関連する処理の流れを示
す。AND制約では、名詞オブジェクトの複数の属性値
を次の処理によってユーザに指定させる。 (1) ユーザは、コモン・プラットフォーム上での操作に
より、名詞オブジェクト名を指示する。
【0056】(2) ウエル・システムは、定義準備プロセ
スとしてAND用マークをoff状態にしたテンプレー
トを設定する。そして、AND条件を設定し、データウ
インドウの開設表示を行う。 (3) ユーザは、コモン・プラットフォーム上でのデータ
・ウインドウにおいて、属性値の定義操作を行う。
【0057】(4) ウエル・システムは、定義データをテ
ンプレート上の対応位置に格納し、内容を表示する。ま
た、対応テンプレート部のADN用マークをon状態に
設定する。 (5) AND制約をチェックし、すべての属性値がそろっ
たならば次のプロセスに進む。まだそろっていなけれ
ば、データ定義待ちとする。
【0058】図10は、実行時システム制約(OR制
約)による動作制御システムに関連する処理の流れを示
す。OR制約では、次に選ぶ動詞オブジェクトをユーザ
が自由に選ぶことができる。 (1) プロセスの進行に伴い、ウエル・システムは、実行
済みオブジェクトに複数の動詞オブジェクトが存在する
かを調べ、複数の動詞オブジェクトについて任意の動詞
オブジェクトを選択可の状態にする。
【0059】(2) ユーザは、次の動詞オブジェクトを選
択する。図11は、階層制約を説明するための階層の例
を示す。オブジェクト・ネットワークの進行過程におい
て、上位オブジェクトについて処理がすでに行われてい
る状態で、下位オブジェクトの選択あるいは消去が、そ
の下位オブジェクトの指示によって行われるとき、その
より上位で定義済みの上位オブジェクトの属性値データ
を設計し、整合化する必要がある。
【0060】このような階層制約を実現するために、オ
ブジェクト・ネットワークが図11に示すような階層構
造であって、四角印で示すように、局部的最上位オブジ
ェクトとして定義済みのオブジェクトA,Bの状態表示
が行われていたとする。このような場合、三角印を付加
したオブジェクトFの属性値を設計するときには、オブ
ジェクトFの属性値の修正は、既に設定されているテン
プレートの構造はそのままで、内容を四角印のオブジェ
クトA,Bまでの、オブジェクトC,D,Eの属性値を
設定しつつ、オブジェクトA,Bの属性値を設定するよ
うな設計に進む必要がある。
【0061】また、二重三角印のオブジェクトHの新設
もしくは消去が行われるときには、そのオブジェクト名
に属するオブジェクト名を付加するか、または指示され
た特定のオブジェクトを消去する。これらのとき、オブ
ジェクトが上位のオブジェクトA,Bに至る経路にある
テンプレートの内容構造を変更する準備を整えること
が、整合化操作として必要になる。
【0062】以上のために、ウエル・システムの実行制
御部に、現在処理中のオブジェクト・ネットワークにお
いて、実行済み局部的最上位オブジェクト名を状態とし
て記憶する局部的最上位状態記憶部と現実行オブジェク
ト名を記憶する現・状態記憶部が存在する。図12にそ
の階層制約処理の流れを示す。図12中の上位でのトレ
ース操作は、整合化のための各オブジェクトに対するテ
ンプレート内容を設定するため、定義準備と定義操作を
行うべきことを意味する。このため、オブジェクト・ネ
ットワークで設定が未完了であるときには、メッセージ
表示をコモン・プラットフォーム上に行う。
【0063】次に、本発明に関係するオブジェクトの品
詞について説明する。拡張機能言語Extensible WELL に
おいては、すべてのサービスが“ User putsa point.”
などのように述語形式により表現され、それが実行され
ており、扱われるオブジェクトの品詞によりその用途が
異なる。このことから、各オブジェクトに対して品詞を
区別するためのパラメータをテンプレートに付加する。
これにより、そのオブジェクトがサービスの状態を指す
のか、動作を指すのか、それらの制約を指すのかを区別
することが可能となる。
【0064】サービスの形態が述語形式で表現されるた
め、各オブジェクト間の接続形状によってサービスの内
容が異なる。例えば、動詞に対する目的語(動詞+名詞
句)、動詞に対する副詞(動詞+副詞)、形容詞に対す
る名詞句(形容詞+名詞句)等がある。これらに対応す
るオブジェクトに対しての接続可能なオブジェクトに
は、優先性が存在する。これらの優先性を確定させるた
めに優先順序を必要とするオブジェクトに対しては、優
先順位表を参照し、接続順序を決定する。
【0065】図13は、オブジェクトの接続順序の例を
示している。例えば、図13に示すように、colored と
featuredという形容詞オブジェクトがあり、これらがpo
int という名詞オブジェクトを修飾するとき、優先順位
表を参照して、まずcolored をpoint に接続し、featur
edをcolored point に接続する。
【0066】また、階層制約により上位の階層の内容よ
りも下位の階層の内容が優先される。これは、オブジェ
クト・ネットワーク上で何らかの修正等が発生した場合
において、それより上位の階層の内容に影響するという
ことである。これにより、オブジェクト・ネットワーク
上で、上位階層に存在するオブジェクトよりも、下位階
層に存在するオブジェクトによって整合化調整される。
【0067】各オブジェクトのテンプレートおよびデー
タスキーマについて、以下に説明する。現在、拡張機能
言語Extensible WELL においては、名詞、動詞、形容
詞、副詞の4つの品詞が存在する。それぞれのテンプレ
ート形状をここで示す。これらの内容は、そのオブジェ
クトを設定するエキスパートによって決められるもので
ある。
【0068】〔名詞オブジェクト〕名詞オブジェクトに
おけるテンプレートにおいて必要な要素としては、名詞
オブジェクト名、品詞を示すパラメータ、時相制約(tem
poral constraint)を示すconstrait 用pointer と、そ
のオブジェクトの任意のテンプレートである。また、そ
の他にこの名詞オブジェクトに対して接続可能な形容詞
オブジェクトの優先順序を示した優先順位表が存在し、
それを参照して接続形状を判別する。
【0069】〔動詞オブジェクト〕動詞オブジェクト
は、動詞オブジェクト名、品詞を示すパラメータ、その
オブジェクトのインプットデータ(実行前の状態の名詞
句)、アウトプットデータ(実行後の状態の名詞句)、
この動詞オブジェクトがどのような用途で用いられるか
を示したテキスト文(これは、メッセージ・ウインドウ
を介してユーザに対してその用途を表示するためのもの
である)、時相制約(temporal constraint) および形態
制約(model constraint)を示すconstraint用pointer
によって構成される。
【0070】図14に、動詞オブジェクトのテンプレー
トとデータスキーマの例を示す。図14のテンプレート
において、動詞オブジェクト名は、このオブジェクトの
名前である。品詞IDは、このオブジェクトの品詞を表
すパラメータであり、例えば名詞は“0”、動詞は
“1”、形容詞は“2”、副詞は“3”となっている。
input dataは、インプットデータのオブジェクト名を指
定し、output data は、アウトプットデータのオブジェ
クト名を指定する。textは、このオブジェクトの使用方
法の説明文、constraintは、constraint用pointer を表
す。
【0071】総称的動詞オブジェクトにおいては、同一
名称でありながらその用途が異なることがある。この場
合、システムの状態(インプットデータとアウトプット
データの積表現、もしくは副詞等の制約)によって、総
称的オブジェクトから状態オブジェクト、さらに具体的
オブジェクトへと変化し、サービスの内容を決定する。
これは、プロセス構築層によって決定され、動作制御シ
ステムによって管理される。
【0072】〔形容詞オブジェクト〕形容詞オブジェク
トは、形容詞オブジェクト名、品詞を示すパラメータ、
constraint用pointer とその内容を示す任意のテンプレ
ートによって構成される。また、これに対応する優先順
位表を参照し、名詞オブジェクトとの接続順序を決定す
る。
【0073】〔副詞オブジェクト〕副詞オブジェクト
は、副詞オブジェクト名、品詞を示すパラメータ、cons
traint用pointer によって構成される。また、これに対
応する優先順位表を参照し、動詞オブジェクトとの接続
形状を確認する。以上述べたのは、WELL中に埋め込
まれたシステム制約であるが、このほかに、ユーザが指
定するサービスに関する制約がある。
【0074】次に、サービス分割について説明する。有
用なエージェント機能を実現するためには、複雑なサー
ビスを細かく分割していくことが必要になる。その分割
は大きく分けて2種類に分類される。層分割と並列分割
である。層分割はネスト形式で表現され、3つの状態、
プレ、イン、ポストを持つ。プレ状態においては必要な
プリプロセスが実行され、イン状態では次の層に対する
実際のサービスが行われ、ポスト状態では行われたポス
ト結果の妥当性検査が行われる。
【0075】並列分割は、サービスの相互排他性のある
ものに対して行われる。分割されたサービスは並列実行
が可能である。制約分類は、以下のとおりである。分割
されたサービスは、それぞれ制約を用いて管理される。
層分割に対しては時相制約、並列分割に対して形態制約
が用いられる。
【0076】時相制約では、必要な条件がAND制約と
して扱われる。すなわち必要な条件の全てがそろわなけ
れば、次の状態へは移れない。図29に示すオブジェク
ト・ネットワークにおいて、ある点を画面上に書くとい
う単純なサービスを考えてみる。このサービスは、拡張
機能言語Extensible WELL 上では、「draw up Point」
として表現される。「draw up 」という動詞オブジェク
トに対して、「Point」という名詞オブジェクトの目的
語が付随する。この「draw up Point 」の例における点
の座標データは、この操作における時相制約といえる。
独立性を持つプロセスには、OR制約(独立性)が当て
はまり、並列実行が可能となる。
【0077】形態制約については、上記並列分割された
際に、独立に出されたサービス結果を統合する場合に用
いられる。例えば、相互独立に書かれた画像を合成する
場合、それぞれの相対的な大きさや向き、角度などがそ
れにあたる。また、プロセスに関する制約もこれに含ま
れ、階層制約という。ある下位オブジェクトの新規操作
をするとそれに伴って上位オブジェクトにおいても整合
比調整をする必要がある。さらに前述の役割機能の優先
性についての制約として優先制約がある。これはプロセ
スにおける最優先当事者を決定するのに用いられる。
【0078】制約処理の実現は、以下のように行う。上
記のような制約条件を用いて制約処理を行う場合、本言
語でこれまで用いられてきた定義準備(Defining proce
ss)と定義操作(Define operation)を拡張して管理を
行う。定義準備において対応するテンプレートを準備
し、定義操作においてデータをテンプレートに格納する
という基本概念は継承する。ただ、制約処理を実現する
ためには、テンプレート自身が動的に変更可能である必
要がある。つまり、テンプレート群、テンプレートリス
トを管理する必要がある。動的に変更されるテンプレー
トを決定するのが制約条件である。
【0079】図15は、制約処理と内包論理を説明する
図である。拡張機能言語Extensible WELL において、デ
ータは値指向で定義される必要があり、その値は既に定
義されていなければならない。一方、制約については名
称指向であり、その値自身は定義されていない。名称参
照のみが可能で、図15に示すように、内包関数に可能
世界を与えることによって外延となり、値が定義され、
データと等価になる。上記の動的なテンプレートの変更
もこの内包関数のために必要になる。
【0080】先に述べたデータと制約を統一的に管理す
るという方法論は内包論理式によって実現される。デー
タはα(β)で表現され、制約はα{β}で表される。
このα{β}は、αについての性質を述語表現したP
{j}の集合として記述される。オブジェクトβは属性
αを持っている。{ }は可能世界を与えることによっ
て属性αを満たすようなオブジェクトβを生成すること
を表す。この生成が制約処理であり、2種類の生成方法
がある。データベース検索とプロシージャである。
【0081】データベース検索の例としては、Highligh
t Point の抽出がある。指定された水平走査線上の点の
中で、エキスパートによって指定された、ある一定以上
もしくは最大のハイライト値を持つものを抽出する。こ
の場合のHighlight Point は名詞であるPoint を修飾し
ているので形容詞と捉えることができ、ある特定のPoin
t に対する限定詞として使われている。
【0082】プロシージャの例としては、先のあるオブ
ジェクトに対して対称に点を打つ例が当てはまる。この
場合、オブジェクトPoint は、あるオブジェクトに対し
て対称であるという属性を持ち、エージェント・ロール
・サーバはその条件を満たすPoint を生成するために必
要なプロシージャを呼ぶ。エージェント・ロール・サー
バは、この作業に対する最優先当事者を知っているの
で、そちらへ依頼をすることになる。この場合の最優先
当事者が人間であるユーザの場合と、機械であるサーバ
の場合とでは、インタフェースが異なる他は等価とみな
される。つまり、ユーザもサーバの一つであるというこ
とである。
【0083】こうして求められた値は、定義操作として
決定されたテンプレートに格納され処理が進んでいく。
サービス制約は、あるオブジェクトの属性値間あるいは
複数のオブジェクトに関して属性値間の関係として表現
される。例えば、2本のLineの対称性は、対称線に対し
て2本のLineが鏡像となっていることを要求するもので
ある。この場合には、対称性に関する制約をシステム内
の制約データベースから抽出するか、あるいはユーザが
制約関係式としてオブジェクトの属性値を用いて定義す
る。この場合、この関係を満足させるサーバに要求す
る。データの場合、前述のようにユーザがサーバとなっ
ている。したがって、制約の場合もデータと同じく、定
義準備と定義操作がサーバに対して設定される。
【0084】サービス制約についてのこの状況は、特開
平7−295929号公報の図14,図15,図16に
説明しているものと同様である。また、同公報にエージ
ェント機能によるコモン・プラットフォーム機能の合目
的の平行実行機構として示されているウエル・システム
の支援と制約処理にも関連している。以上のように、デ
ータ・モデル、オブジェクト・モデル、プロセス・モデ
ルが階層性を持ち、これらのモデル間結合の存在によっ
て、ユーザの意図が計算機による具体的実行に変換され
る。この変換過程が合目的演算モデルであり、具体的に
は、プロセス・モデルとして表現される。このプロセス
についてのユーザの意図は、コモン・プラットフォーム
上に表現されたオブジェクト・ネットワークについての
操作によって、ウエル・システムによって実現される。
【0085】したがって、プロセス・モデルは、エージ
ェント・ロール・サーバ(agent role server) とユーザ
との間でコモン・プラットフォームによって演算プロセ
スが制御され、エージェント・ロール・サーバ(agent r
ole server) は、スペシフィック・ロール・サーバ(sp
ecific role server)との間でサービスのrequest を行
い、実行結果が respondとしてエージェント・ロール・
サーバに返される構造になっている。
【0086】この構造は、例えば図16に示す階層化さ
れたエージェント・ロール・サーバのように、エージェ
ント・ロール・サーバを階層化して構成し、上位のエー
ジェント・ロール・サーバが下位のエージェント・ロー
ル・サーバをスペシフィック・ロール・サーバとみなす
ような構成にすることも可能である。以上のサーバ間に
存在する対話過程は、(a) 可視化、(b) 対話性、(c) 協
調性を保つように特開平7−295929号公報に示さ
れている考え方によって実現される。
【0087】モデル間結合方式の実現では、ユーザのコ
モン・プラットフォーム上のオブジェクト・ネットワー
ク上に表示されたオブジェクトの操作において、名詞オ
ブジェクトが指示されると、そのデータについてのモデ
ルとして、まず属性値構造に基づくテンプレートが必要
で、そのために、次の処理を行う。 (a) 定義準備プロセス(defining process) によるテン
プレートをウエル・システムの作業領域に呼び出し、デ
ータ・ウインドウを設定する。
【0088】(b) コモン・プラットフォーム上に設定さ
れたデータ・ウインドウをユーザが指定し、データ値を
定義する。この段階が定義操作(define operation)で
ある。ここで、名詞オブジェクトの属性値間に性質とし
ての制約が存在し、その制約を満足するようにするため
には、既定義済みの属性値と未定義の属性値を求めるプ
ロセスを起動する必要がある。ここにおいて実行してい
るエージェント・ロール・サーバが、制約を満足する解
を求める役割を担当しているスペシフィック・ロール・
サーバにパラメータとしての属性値集合と制約を規定す
る性質を与え、解を求めるようにrequest する。スペシ
フィック・ロール・サーバは、前述のエージェント・ロ
ール・サーバから与えられたパラメータをもとに、制約
についての解を respond結果として返す。
【0089】以上のことは、(a) データが、ユーザとエ
ージェント・ロール・サーバ間の通信に相当し、(b) 制
約が、エージェント・ロール・サーバとスペシフィック
・ロール・サーバ間の通信に相当する、とみなすことが
可能で、ウエル・システムとしては、ユーザもスペシフ
ィック・ロール・サーバの一種で、ユーザの意図を満足
するようユーザ自身が解を与えると考えられる。したが
って、ウエル・システムとしては、データ/制約につい
て同じプロセス・モデルに基づいて実行を進めることが
可能である。
【0090】例として、連続性制約によって画像修正を
行う例を述べる。画像の連続性保障と制約駆動は、次の
ように行われる。 〔画像の連続性について〕任意画像上に存在する物体の
形状を変化させる場合、その部分を領域という形で指定
して、領域を形成する各主要点に移動ベクトルを与え
る。これによって領域内部は、連続的な変形を行うこと
ができる。しかしながら、そのまわりでは変形によって
その特徴が大きく変化する。具体的には、領域が移動し
てしまったり、領域が移動してきたことにより、移動が
起こらなかった場合との連続性が失われ、明らかに領域
が移動してきたと分かる不連続な部分が現れる。これで
は、領域の変形という条件は満たされていても画像の連
続性という点では満たされておらず、視覚的にも不自然
な画像となってしまう。
【0091】図17は、領域の移動に伴って画像の不連
続な部分が生じる例を示している。実線が移動前の領域
であり、この領域が破線に示すように移動することによ
って不連続な部分が現れる。このような領域を持つ画像
の連続性を保障するためには、システム側がこれらの現
象を防ぐ処理を行う必要がある。そのため制約駆動を用
いる。
【0092】〔制約駆動について〕制約駆動とは、デー
タの不備に対して制約による代用データを用いた駆動形
式のことをいう。例えば、ある領域を移動させると、そ
の移動量が大きい場合には周辺部分との連続性が失われ
る。連続性が失われた時点でユーザに修正領域を指定さ
せるのではなく、システム側があらかじめ修正領域を確
保しておき、その領域に基づいた処理を実行する。この
時点で処理結果がユーザの満足するものであれば、次の
処理へ移行する。しかしながら、その処理結果が必ずし
もユーザの満足するものであるとは限らない。そこで再
処理を行ったり、ユーザに修正領域を指定してもらうと
いった処理の変更を行う。これは、複数の処理方法があ
るため、ある一つの処理方法では継続が不可能でも、別
の処理方法に切替えることで継続が可能になることを示
している。
【0093】オブジェクト・モデルの形式モデルは、前
記のデータ・モデル中のテンプレート構造を属性値構造
として表記する。これは、ある場合にはデータとして、
ある場合に制約として表現される。オブジェクトの特徴
モデルとしては、一般的にある制約として構造線のよう
な幾何学的特徴があり、それらの分節構造が、画像中の
領域間関係で表現するときは感性モデルとも関係し、ユ
ーザの指示操作がデータ・モデルのように基本的操作を
通じてシステムを制御するのが一般的である。
【0094】以上のことは、制約については階層性が存
在することを意味する。例えば、前述の連続性制約が支
配領域間関係に対し与えられているとき、支配領域の変
形がまず必要で、そのためには支配領域を定義する特徴
点が与えられ、それから領域定義を行う階層構造が必要
である。図18は、画像の階層制約処理の例を示してい
る。
【0095】図18の処理によって、図29に示すオブ
ジェクト・ネットワークの要素ネットワーク上で領域
(Region)からその領域上の点Point について特徴点を
変更し、新領域を得るが、属性値を元の値から付与する
と、連続性に不都合を生じるので、この不連続性を解消
するための修正を行う。このような階層にまたがって実
行処理を行うとき、制約処理がウエル・システムによっ
てシステム制約として行われ、画像修正を新しく行うプ
ロセスが起動される。
【0096】上記の内容は、システムの階層性がモデル
の階層性と一致し、モデルによって抽象的オブジェクト
から具体的オブジェクトに変換する方法が規定されるこ
とを意味し、その逆変換も同様である。また、抽象性を
持ったオブジェクトによってユーザの意図についてエー
ジェント・ロール・サーバが対話を行い、それをパラメ
ータによって具体化がエージェント・ロール・サーバの
仲介を行って、スペシフィック・ロール・サーバがユー
ザと全システムとしては間接的に通信を行う。しかし、
処理の中身については、ユーザには具体的要求となるよ
うに実現される。
【0097】図19は、動画像描画システムにおけるサ
ービス制約の一種である連続性制約に関する対話的処理
の流れを示す。 (1) ユーザは動画像の描画を意図した場合、コモン・プ
ラットフォームを介して、動画像の1単位となる静止画
の要求操作を行う。 (2) エージェント・ロール・サーバは、要求画像名によ
るデータベースの検索操作のためにスペシフィック・ロ
ール・サーバを呼び出し、スペシフィック・ロール・サ
ーバは、対応画像名データを抽出して検索処理を行う。
【0098】(3) スペシフィック・ロール・サーバは、
要求画像名に対応する画像データを集積し、エージェン
ト・ロール・サーバに返す。 (4) エージェント・ロール・サーバは、中継操作を行
い、コモン・プラットフォームを介して要求された単位
画像を表示する。 (5) ユーザは、表示された画像について凹凸分割線など
により支配領域へ分割することを要求する操作を行う。
【0099】(6) エージェント・ロール・サーバは、コ
モン・プラットフォームを介して支配領域抽出の要求を
受け、スペシフィック・ロール・サーバを呼び出す。 (7) スペシフィック・ロール・サーバは、対応画像につ
いて特徴処理のための構造線、制約式をデータベースか
ら抽出し、制約から分割線処理の実行を要求する。
【0100】(8) エージェント・ロール・サーバは、中
継操作を行い、コモン・プラットフォームを介して、対
応画像に特徴点表示を含む支配領域データの表示を行
う。 (9) ユーザは、特徴点の組の指示による部分支配領域の
指示と特徴点の移動量の指示による部分支配領域の変形
指示を行う。このとき、コモン・プラットフォームによ
る部分領域の変形方法を指定するためのベクトル表示等
を介した指示がエージェント・ロール・サーバに伝達さ
れる。
【0101】(10)エージェント・ロール・サーバは、担
当部分領域の指定と変形をスペシフィック・ロール・サ
ーバに要求する。 (11)スペシフィック・ロール・サーバは、個々の部分支
配領域の変形処理の依頼を受けて、変形処理を実行す
る。具体的には、個々の部分支配領域について変形方法
として指定された動きベクトル等に基づき、部分支配領
域における各画素についての移動等を行う。
【0102】(12)エージェント・ロール・サーバは、部
分支配領域の統合のため、コモン・プラットフォームを
介して変形前後の支配領域を表示する。 (13)ユーザは、隣接支配領域の連続性制約条件の評価と
その適用を要求し、適用に必要なパラメータを入力す
る。 (14)コモン・プラットフォームは、連続性制約について
のパラメータをエージェント・ロール・サーバに伝え、
エージェント・ロール・サーバは、隣接領域の連続性制
約処理を駆動するためのスペシフィック・ロール・サー
バの呼出しを行う。
【0103】(15)スペシフィック・ロール・サーバは、
隣接領域における連続性制約による修正を行う。個々の
部分支配領域についての修正量を算出し、エージェント
・ロール・サーバに伝える。 (16)エージェント・ロール・サーバは、修正量の統合を
行い、コモン・プラットフォームを介して修正画像を表
示する。
【0104】(17)ユーザは、変形画像が受入れ可能かど
うかをチェックし、可能であれば承認する。受入れ不可
であれば、再処理を指示する。 (18)以上の処理を繰り返し、逐次、動画像を描画してい
く。 (19)すべての描画動画像が認証されたならば処理を終了
する。前述した説明と一部重複する部分があるが、次
に、拡張機能言語Extensible WELL を用いたシステムに
おける対話的動作制御の方式について説明する。
【0105】本システムの実現にあたっては、多種類の
サービスに対応し、ユーザとシステム間およびサービス
・プロセス間の協調的作業を円滑かつ効果的に進めるた
めに、インタフェースの役割をするシステムが必要であ
る。すなわち、処理システムの動作状態を的確に監視
し、表示し、制御するシステムが必要である。以下、こ
のシステムを対話的動作制御システムと呼び、その構成
を明確にする。
【0106】この対話的動作制御システムのサービスの
対象は、以下のとおりである。本ウエル・システムで
は、協調処理を対話的に行うことによって効果を上げる
よう意図しているが、そのため必要な動作制御システム
のサービスの対象は、大きく分けて二つ考えられる。ユ
ーザがサービスを要求する際と、複数のスペシフィック
・ロール・サーバで協調処理を行わせる際である。前者
の動作制御システムの制御の流れを図20に示し、後者
の動作制御システムの制御の流れを図21に示す。
【0107】それぞれの動作制御は、二つの制約処理、
すなわちユーザとの対話によって作業内容を制約する形
態制約(modal constraint)と、作業状態の完了のチェ
ックなどを行う時相制約(temporal constraint)を対話
的に行うことによって実現できる。まず、ユーザによる
サービス要求時の動作制御を説明する。
【0108】ユーザがサービスを要求する際に、的確に
作業を進めるために、操作を正しい方向に導くことが必
要となる。例えば、動画像生成過程で、未だ静止画像を
描いていない状態で絵を動かす要求を誤って出しても、
動かす絵がないので、その要求をどこに出せばいいかわ
からないことになりかねない。そこで、ユーザの要求が
確実に実行できるサービスに要求意図を限定する必要が
ある。
【0109】この動作制御システムでは、ユーザが依頼
したサービスをもとに、総称的データ管理システムやプ
ロセス構築層によって、作業を行うプロセスの準備を行
う。動作制御システムは、現在のサービスの作業進行状
態を把握するように構成できるため、可能なプロセスだ
けに実行許可を出す。これは、動作制御システムの形態
的制約処理を行う部分である。なお、サービスの作業状
態はフラグを立てることにより、把握することができ
る。
【0110】サービス準備のチェックを行う際の動作制
御は、以下のとおりである。ユーザがサービスを要求す
る際に必要な制御として、ユーザが指定したサービスを
実行する準備が本システムにできているかのチェックを
行うことも必要である。本ウエル・システムでは、前述
のように、各分野に対応する処理プロセスにおいて、状
態を名詞オブジェクト(ノード)、状態遷移の関数を動
詞オブジェクト(ブランチ)とするグラフ構造で表現し
た処理形態を、オブジェクト・ネットワークとして定義
し、オブジェクト・ネットワークをもとにサービスを実
現する。
【0111】各サービスを実行しようとする際に、この
オブジェクト・ネットワークの起動が完了しておらず、
作業ができない場合、ブランチの処理が終了しておら
ず、次のノードへの作業ができない場合など、サービス
実行が不可能な場合が考えられるので、動作制御システ
ムがそれらをチェックし制御することになる。これらの
制御について、準備完了ならばフラグを立てることによ
り、チェックを実現できる。これは動作制御システムの
制約処理の一つで時相的な制約処理を行う部分である。
【0112】サービス実行時のデータが不十分であると
きの動作制御は、以下のとおりである。ユーザが要求し
たサービスを実行させるための制約が十分であるかをチ
ェックする必要がある。例えば、動画像の例で二つの物
体を衝突させる作業を行うサービスを考えると、物体を
それぞれ抽出させた後、それぞれの大きさ、動きデータ
等の制約条件が必要となり、それらの制約条件がないと
衝突させる処理を行うことができない。衝突させようと
する際のイベント駆動で制約が不足していることがわか
ると、ユーザもしくはサービス・モジュール(それぞれ
の分野に対応する処理を行う関数の集合)に要求するこ
とになる。もちろん実行するのに必要なデータがすべて
そろっていると、動作制御システムは呼び出されること
がない。
【0113】一般に制約条件のチェック方法は、動詞オ
ブジェクトからデータ管理システムにそのサービスを実
行するのに必要な制約条件を問い合わせ、それをもとに
チェックを行う方法をとる。階層制約における動作制御
については、以下のように行う。拡張機能言語Extensib
le WELL による画像描画システムのオブジェクト・ネッ
トワークに表現されているサービス・プロセスに基づ
き、上位にあるオブジェクトと下位にあるオブジェクト
の関係から、下位のオブジェクトの新規操作によって上
位のオブジェクトが修正される階層制約処理を行う必要
がある。上位オブジェクト修正の際にデータ(制約)不
足になる場合が生じるが、動作制約システムはデータ不
足と認識し、ユーザもしくはサービス・モジュールと対
話することによって必要なデータを要求することにな
る。
【0114】図22は、動作制御システムによる制御の
例を示す。以上説明した動作制御システムを用いて実際
に制御する例を、図22に従って説明する。この例は、
顔画像など画像の変形に伴い生じる画像の不連続性を修
正するオブジェクト・ネットワークで作業を行う場合の
例である。作業に必要な制約を要求する処理において、
制約作成の当事者はユーザの例である。動作制御システ
ムは、図20で説明したようにユーザが実行できるサー
ビスを現在の状態から限定する動作制御を行った後、顔
画像の表情変化をさせるサービスを選択した場合で考え
る。
【0115】このオブジェクト・ネットワークは、顔画
像中のいくつかの領域を変化させ、隣接領域との関係を
見て不連続とならないように設定した制約の範囲内であ
るかどうかを判断することになる。ここで、移動量が少
ないなど、変更が制約の範囲内であると、次の作業を行
うことになる。しかし、制約の範囲外であることがわか
ると、画像の不連続などの問題が生じ、画像の凹凸によ
る濃淡を分離している分割線によって生成される領域で
ある支配領域の修正が必要になる。
【0116】制約の範囲外であると、オブジェクト・ネ
ットワークは、動作制御システムに制約処理、つまり修
正が必要であることを伝える。動作制御システムは、領
域変更を行うオブジェクト・ネットワーク中の動詞オブ
ジェクト(ブランチ)から判断して、支配領域を修正す
るオブジェクト・ネットワークへ作業要求を出すことに
なる。この際、動作制御システムは、図21で説明した
ように、時相制約処理として支配領域を修正するオブジ
ェクト・ネットワークの準備ができているかどうかをチ
ェックする動作制御を行うことになる。
【0117】準備が完了していることがわかると、支配
領域を修正するオブジェクト・ネットワークが起動され
るが、支配領域の指定などの制約条件が必要となるの
で、動作制御システムに必要て制約を要求することにな
る。動作制御システムは、形態的制約手段として、この
制約をディスプレイ上のマネージャ・ウインドウを介し
てユーザと対話することにより要求し、実行するのに必
要な制約を供給する動作制御を行うことになる。
【0118】ユーザとサービス・モジュール間のインタ
フェースとしての役割において、動作制御システムが扱
うべきデータを以下に挙げる。ユーザが要求したサービ
ス名(オブジェクトの具体名、オブジェクトネットワー
ク名、役割名のいずれかでありうる) ユーザが要求したサービスの実行に必要なデータ(制
約) 作業を行っているオブジェクト・ネットワーク名 現在のノード名 当事者(ユーザ、サービス・モジュール) 制約を作成するためのサービス・モジュール名 サーバが実行可能状態であるかを判定するためのフラグ ユーザが要求したサービスの実行に必要なでーたは十分
であるかをチェックするためのフラグ これらのデータは、動作制御システムが汎用的であるた
めに必要最低限のデータである。それぞれのデータが動
作制御システムでどのように使われているかを以下に示
す。
【0119】まず、ユーザが要求したサービス名は、ユ
ーザの要求すなわちユーザが行おうとしているサービス
を動作制御システムが知るためのデータである。ユーザ
が要求したサービス名を認識することによって、そのサ
ービスを実行するために必要なデータを、データ管理シ
ステムに要求する。このデータはユーザが要求したサー
ビスを実行するのに必要なデータとして十分であるかを
チェックするフラグによって、サービス実行可能かどう
かのチェックが行われることになる。
【0120】前述したように、チェックの結果、データ
が不十分であることがわかった場合には、形態的制約処
理として、ユーザもしくはサービス・モジュールにより
データを供給または作成してもらう。現在作業を行って
いるオブジェクト・ネットワーク名と現在のノード名
は、サーバが実行できる状態であるかどうかを判定する
ためのフラグと共に、サーバ上に他の処理を行っていた
り、処理が完了していないかどうかをチェックする時相
的制約処理を行うために使われる。
【0121】データ当事者は、データを作成する作業者
のことで、データ不足の際に当事者にデータを要求し
て、必要なデータをもらうことになる。制約を埋めるた
めのサービス・モジュール名は、当事者がサービス・モ
ジュールでデータ不足の場合、データ作成作業を行うこ
との可能なサービス・モジュールに要求するためのデー
タである。
【0122】以上のように、動作制御システムは、ユー
ザとサービス・モジュールとの間で対話を行い、双方の
作業を効果的に行うようにするインタフェースの役割を
果たすシステムであることがわかる。また、拡張機能言
語Extensible WELL の特性に対応し、主な制御はシステ
ム制約とサービス制約の二つの制約処理によって実現で
きることなどがわかる。
【0123】以下に於て、役割機能と対話機能とについ
て説明する。以下に説明する役割機能と対話機能は、こ
こまでの記述で既に直接的或いは間接的に説明した機能
でもあり、必要な部分については上記記述を参照された
い。図23は、役割の定義を示す図である。図23に示
されるように、役割は、オブジェクト・ネットワークの
構造体として定義され、実行処理として機能する単位で
ある。役割には名前(役割名)が与えられ、その名前に
よってシステム内外での参照が行われる。
【0124】ある役割の内部に於て、複数のオブジェク
ト・ネットワーク間の関係は、各オブジェクトネットワ
ークのオブジェクトに対して定義されている制約によっ
て、オブジェクトの属性値間の関係式として規定され
る。これによって、役割内部の動作が制約処理として実
現される。なお役割は、一つのオブジェクト・ネットワ
ークから構成されてもよい。
【0125】本発明のシステムに於て、複数の役割が実
行処理を行い、総合的にユーザの意図を満足させるため
には、役割間の協調動作が必要となる。そのためには役
割間での対話機能を充実させると共に、自由な通信形態
を提供する必要がある。またユーザの意図を満足させる
ためには、ユーザ(支援役割の一つと考えることが出来
る)とサービスを行うシステムとの間で、効率的な対話
機能を提供する必要がある。前述のように、ユーザとシ
ステムとの間のインターフェース機能を担うのは、コモ
ン・プラットフォームである。このコモン・プラットフ
ォームは、相互に連携している役割り間での可視的なイ
ンターフェースを提供して、集約された実行状態データ
を管理すると共に、状況に応じて各サービスモジュール
を実行する役割と通信を行う。具体的には、オブジェク
ト・ネットワークがコモン・プラットフォーム上に表示
され、それに対して操作を行うと、データや制約を表示
するためのデータ・ウィンドウが、オブジェクト・ネッ
トワークと同時にコモン・プラットフォーム上に表示さ
れる。ユーザ等がデータや制約についての値や性質を与
えると、そのオブジェクト・ネットワークが実行処理を
行うことによって与えられた役割を果たす。
【0126】本発明のシステムに於ては、ユーザとシス
テムとの間及びに複数の役割同士の間で、効率的な対話
機能を提供する必要がある。対話機能としては、以下の
様な構成の機能を実現する必要がある。まずevent 駆動
として、クライアント(ユーザ或いはエージェント・ロ
ール・サーバ)が、コモン・プラットフォーム上の名詞
オブジェクトを実現するようにrequest する。コモン・
プラットフォームを管理しているシステムがサーバの役
割を果たし、その実行結果をrespond する。即ち、ある
役割機能が相手の役割機能にサービスを要求するreques
t コマンドを発行すると、これを受けて相手の役割機能
がサービスを実行処理して、その結果をrespond する。
【0127】またdata駆動として、名詞オブジェクトと
して現在扱っているオブジェクトのテンプレート内で属
性に対応した値が未定義であるとき、属性値の設定を要
求する。なおここで動詞オブジェクトがある総称性を有
し、そのパラメータを決定する過程である場合、その動
詞オブジェクトは名詞的に取り扱う。属性値の設定を要
求する際には、まず属性値が未定義である状況に応答し
て、データ・ウィンドウが表示される。そしてこのデー
タ・ウィンドウ上で、必要とする属性値の定義を、クラ
イアント(ユーザ或いはエージェント・ロール・サー
バ)に対して要求する。
【0128】図24は、このようなeven駆動とdata駆動
とに基づく対話機能の一例を説明するために、ウェル・
システム20(或いは21、22)内部での処理の動き
を示す図である。また図25は、図24に対応して、ev
ent 駆動とdata駆動とに基づく対話機能の一例を示す処
理フローである。図24及び図25を参照して、ユーザ
(或いはエージェント・ロール・サーバ)がオペレーシ
ョン・ウィンドウ100に表示されたオブジェクト・ネ
ットワークのオブジェクトを指示する(ステップS10
1)。これはユーザが意図に基づいてrequest を発行し
たことであり、event 駆動に相当する。
【0129】ユーザのオブジェクト指示に対応して、テ
ンプレートが設定される(S102)。いま設定された
テンプレートに於て、対象オブジェクト(目的格等)が
未定義であったとすると、テンプレートに於て対象オブ
ジェクトが未定義であることをウェル・システムのカー
ネル103が判断して、対象オブジェクトの指示を要求
する(S103)。これはdata駆動に相当する。
【0130】データ・ウィンドウ101に於て、ユーザ
は対象オブジェクトを指示して、この対象オブジェクト
をテンプレートに代入する(S104)。カーネル10
3は、テンプレート内部に於て未定義である属性値が有
るか否かを判断する(S105)。未定義の属性値があ
る場合には、未定義用データ・ウィンドウを表示する
(S106)。これはdata駆動に相当する。
【0131】ユーザは、データ・ウィンドウ101の未
定義用データ・ウィンドウに於て、未定義であったデー
タを定義して(S107)、テンプレートにデータ値を
代入する(S108)。ウェル・システムは、実行処理
を行い、結果をデータ・ウィンドウ101に表示する
(S109)。これはユーザからのrequest に対して、
ウェル・システムがrespond したことを意味する。
【0132】このようにevent 駆動とdata駆動とに基づ
いた対話機能を提供することによって、ユーザ及びシス
テム間(ユーザ及びエージェント・ロール・サーバ間)
に於てユーザフレンドリで効率の良いインターフェース
を実現することが可能となると共に、複数の役割間(エ
ージェント・ロール・サーバとスペシフィック・ロール
・サーバとの間等)に於て役割機能間の協調動作を支援
する通信機能を実現することが出来る。なお対話機能を
WELLシステムのカーネル部に於て実現することによ
って、種々のシステム、特にパーソナルコンピュータシ
ステムを考慮したソフトウェアアーキテクチャに対応す
ることが出来る。
【0133】また複数の役割間で協調動作を行う際に
は、ある役割機能を実行している主体である主役割と、
その役割実行を支援するためにサービス機能を提供する
支援役割とが存在するが、主役割と支援役割との間で、
以下のような共通のデータに基づいた対話機能が提供さ
れていることが望ましい。ある役割機能を実行している
主役割は、その主役割に関係するある環境下で動作を行
っており、この環境に関する環境データを常に監視する
必要がある。しかしこのような監視機能を、主役割を支
援する支援役割に担わせることが出来る。支援役割は環
境データを主役割と共有し、環境データに変化のあった
時には、主役割に割り込みとして知らせることが出来
る。この割り込みに応答して、主役割は環境変化に整合
するような動作をすることが可能となる。
【0134】図26は、環境データに基づく主役割機能
と支援役割機能との間の対話機能を説明するための図で
ある。図26に於ては、例として2台の自動車を半自動
操縦する場合を考える。それぞれの自動車に本システム
を組み込んで、互いに衝突するようなコースを走らせる
とする。一方の自動車に組み込まれた主役割110は、
半自動操縦を行うための操作方法オブジェクトを有して
おり、この操作方法オブジェクトは、主役割110のコ
モン・プラットフォーム上でオペレーション・ウィンド
ウ100に表示される。また主役割110のコモン・プ
ラットフォーム上のデータ・ウィンドウ101には、環
境データが表示される。この環境データは、主役割11
0から支援役割111に転送され共有される。
【0135】環境データが変化して主役割110から支
援役割111に転送されると、これをevent 駆動とし
て、支援役割111が環境データの特徴的性質を検出す
る。この特徴的性質の検出は、支援役割111が保持す
る特徴的性質検出ネットワークによって行われる。図2
6の例に於ては、例えば、このままでは衝突が避けられ
ないほど2台の自動車が接近したという特徴的性質を検
出する。支援役割111は、特徴的性質を検出すると、
主役割110に対して割り込みを通知する(respond す
る)。主役割110は、割り込みを受けると、操作方法
オブジェクトに対応した動きテンプレートを設定する。
この動きテンプレートに未定義部分が存在して、例えば
自動車をどの方向にどれだけ移動させるかといったデー
タが未定義の場合、data駆動によって未定義データの設
定を要求する。支援役割111は、未定義データの設定
要求に応答し、環境データから必要な特徴的性質を検出
して要求されたデータを供給する。このデータが動きテ
ンプレートに代入されると、主役割110は、操作方法
オブジェクトを操作ガイドとしてユーザに操作させるた
めに、ユーザとの対話機能を開始する。
【0136】このように主役割の環境に関する環境デー
タを主役割と支援役割とで共有して、主役割と支援役割
との間にevent 駆動と割り込みとに基づいた対話機能を
提供することによって、支援役割が主役割の環境データ
に対する監視機能を担うこと等が可能になり、主役割が
主体として実行する役割機能の動作を支援することが出
来る。
【0137】更に複数の役割機能間での協調動作を円滑
に行うためには、ある役割を実行する主役割機能から、
それに関連する役割を実行する従属的な関係にある従属
的役割機能に対して、一対多の放送を行えるようにする
必要がある。図27は、主役割機能から従属的役割機能
に対する一対多の放送を説明するための図である。
【0138】複数の役割機能の間で協調的な並列実行処
理を行っている際に、ある主役割機能の実行中に、それ
に関連する役割機能に関係のある制御特徴部分が出現し
たとする。この制御特徴部分を、これら関連する役割機
能のコモン・プラットフォーム上の制御特徴部分の有す
る制御属性値に反映させることによって、関連する役割
機能の動作を主役割で発生した制御特徴部分によって制
御することが出来る。このようにして、関連する役割機
能を、主役割に対する従属的役割機能として位置づける
ことが出来る。これは主役割の動作について関連役割が
興味を持ち、関連役割に於て、主役割に従属して動作す
るオブジェクトのテンプレートが未定義のデータを含む
場合である。
【0139】図27に於て、主役割120と複数の従属
的役割123が、システム全体として協調的に動作して
いる。主役割120は、複数の従属的役割123に一対
多の放送を行うことによって、自らのコモン・プラット
フォーム上のテンプレートに指定されている特徴記述項
目と同じ項目名についてのデータとして、従属的役割1
23を制御する。そのために主役割120からのevent
駆動に基づいて、支援役割121が特徴制約データを付
加した信号を放送する。従属的役割123を支援する支
援役割122は、放送された信号を受信して、放送元の
役割機能名と特徴制約条件を抽出確認する。従属的役割
123は、未定義部分を含むテンプレートを有してお
り、data駆動に基づいた割り込みとして、支援役割12
2から特徴制約データを受け取る。受け取った特徴制約
データによってテンプレートが定義され、複数の従属的
役割123は、主役割120の従属的な役割機能を協調
的に実行処理する。
【0140】図28は、役割機能間の通信を説明するた
めの図である。図28に示されるように、役割機能Aと
役割機能B及び明示的には図示されない複数の役割機能
が、通信環境を介して互いに通信することが出来る。各
役割機能A及びBと通信環境との間には、通信を支援す
るための通信支援機能が提供される。この通信支援機能
は、例えば、図27に於ける支援役割121及び122
である。役割機能、通信支援機能、及び通信環境の間
は、event 駆動とdata駆動とに基づいた対話機能によっ
て通信が行われる。通信支援機能は、通信環境の選択や
伝送内容の設定・整合等の動作を行って、役割機能A及
びBの通信動作を支援する。
【0141】例えば、役割機能Aに於て、相手役割機能
名として役割機能Bを指定して、データ項目名と制約項
目名とが指示する内容値が役割機能Bに伝えられる。こ
れによって役割機能Bの実行処理の内容が制御される。
このとき、役割機能Bの実行処理に関する制約として
は、実行前制約、実行中制約、及び実行後制約の各制約
条件が設定されて、協調動作に於ける整合性をチェック
する。複数の役割機能間に於て、通信対象は特定の相手
に限られることなく、自由に相手を選択して通信するこ
とが可能である。
【0142】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
モデルとして、データ・モデル、オブジェクト・モデ
ル、役割モデル、プロセス・モデルを設定し、これらの
モデル間の結合が制約を中心とした規則によって行われ
ることにより、モデル駆動が実行処理過程を規定し、ユ
ーザフレンドリなシステム使用およびエキスパートによ
るシステム設計を容易に実現できるようになる。
【0143】また、データと制約とをシステム内で同一
の処理方法によって処理し、ユーザ、エージェント・ロ
ール・サーバ、スペシフィック・ロール・サーバ間で、
データと制約との授受によりプロセスを進行させること
によって、データや制約の統一的な管理が可能になり、
ユーザとサービス・モジュールとの間で対話を行い、双
方の作業を効果的に行うように導くインタフェースを提
供することができるようになる。
【0144】また、システムの制約をオブジェクト・ネ
ットワーク内でのオブジェクト間関係によって規定し、
それによって制約処理の方法を制御することにより、単
純な方法によって複雑なサービスを実現することが可能
になる。エキスパートがサービス実行のためのオブジェ
クト・ネットワークを設計するときに、システムの持つ
モデルに基づいて制約を利用することができるので、シ
ステムの開発を効率よく進めることができる。
【0145】また、エージェント・ロール・サーバを階
層化し、上位と下位のエージェント・ロール・サーバの
関係を、エージェント・ロール・サーバとスペシフィッ
ク・ロール・サーバとの関係と同様にすることにより、
複雑なサービスを単純な構造によって実現し、システム
全体としての協調処理の制約的実現が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成例を示す図である。
【図2】実世界と感性的対象世界との連環性を示す図で
ある。
【図3】画像についての形式モデルである幾何モデルの
例を示す図である。
【図4】特徴モデルの構造を説明するための図である。
【図5】実行処理の進行の例を示す図である。
【図6】色度、輝度勾配、輝度値を入力するためのデー
タ・ウインドウの例を示す図である。
【図7】テンプレートの例を示す図である。
【図8】システム制約とWELLとの関係を示す図であ
る。
【図9】実行時システム制約(AND制約)による動作
制御システムに関連する処理の流れを示す図である。
【図10】実行時システム制約(OR制約)による動作
制御システムに関連する処理の流れを示す図である。
【図11】階層制約を説明するための階層の例を示す図
である。
【図12】階層制約処理の流れを示す図である。
【図13】オブジェクトの接続順序の例を示す図であ
る。
【図14】動詞オブジェクトのテンプレートとデータス
キーマの例を示す図である。
【図15】制約処理と内包論理を説明する図である。
【図16】階層化されたエージェント・ロール・サーバ
の例を示す図である。
【図17】領域の移動に伴って画像の不連続な部分が生
じる例を示す図である。
【図18】画像の階層制約処理の例を示す図である。
【図19】動画像描画システムにおけるサービス制約の
一種である連続性制約に関する対話的処理の流れを示す
図である。
【図20】動作制御システムの制御の流れを示す図であ
る。
【図21】動作制御システムの制御の流れを示す図であ
る。
【図22】動作制御システムによる制御の例を示す図で
ある。
【図23】役割の定義を示す図である。
【図24】even駆動とdata駆動とに基づく対話機能の一
例を説明するためにウェル・システム内部での処理の動
きを示す図である。
【図25】図24に対応して、event 駆動とdata駆動と
に基づく対話機能の一例を示す処理の流れを示す図であ
る。
【図26】環境データに基づく主役割機能と支援役割機
能との間の対話機能を説明するための図である。
【図27】主役割機能から従属的役割機能に対する一対
多の放送を説明するための図である。
【図28】役割機能間の通信を説明するための図であ
る。
【図29】画像描画処理用のオブジェクト・ネットワー
クの例を示す図である。
【符号の説明】
10 ユーザ(クライアント) 20 ウエル・システム(エージェント・ロール・サー
バ) 21,22 ウエル・システム(スペシフィック・ロー
ル・サーバ) 30,31,32 コモン・プラットフォーム 40,41,42 動作制御システム 50,51,52 データ管理システム 100 オペレーション・ウィンドウ 101 データ・ウィンドウ 103 カーネル 110 主役割 111 支援役割 120 主役割 121 支援役割 122 支援役割 123 従属的役割

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データおよびそのデータに対する処理を
    オブジェクトとして扱い、それらをグラフ表現したオブ
    ジェクト・ネットワークによって情報を処理する情報処
    理装置において、 属性値構造をテンプレート形式のスキーマを用いて表現
    したデータ・モデル、該データ・モデルのテンプレート
    形式に基づいて各オブジェクトについて形式モデルと特
    徴モデルとに階層的に分割し表現したオブジェクト・モ
    デル、および名詞オブジェクトをノードとし動詞オブジ
    ェクトをブランチとしてグラフ表現され、あるノードに
    存在する名詞オブジェクトに動詞オブジェクトとしての
    関数の内容を作動させると、その動詞オブジェクト名に
    対応するブランチの方向にある目的対象となっている名
    詞オブジェクトが得られるようにしたオブジェクト・ネ
    ットワークに対応するプロセス・モデルのモデル間の関
    係によって、システムの階層性を規定したデータ群を管
    理するデータ管理システムと、 前記データ管理システムが管理するデータ群に基づい
    て、モデルに対して与えられた制約をチェックすること
    によりモデル間結合を行いプロセスを進行させる動作制
    御システムとを備えたことを特徴とするオブジェクト・
    ネットワークによる情報処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のオブジェクト・ネットワ
    ークによる情報処理装置において、 個別サービスに対応する特化されたオブジェクト・ネッ
    トワークに基づく処理を行なうスペシフィック・ロール
    ・サーバを有し、 前記動作制御システムは、データと制約とをシステム内
    で同一の処理方法によって処理し、データについてはユ
    ーザに、制約については前記スペシフィック・ロール・
    サーバに、サービスをリクエストし、そのリクエストに
    対する応答動作によりデータまたは制約を得てプロセス
    を進行させることを特徴とするオブジェクト・ネットワ
    ークによる情報処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のオブジェクト・ネットワ
    ークによる情報処理装置において、 前記動作制御システムは、前記制約を前記オブジェクト
    ・ネットワーク内でのオブジェクト間関係によって規定
    し、それによって制約処理の方法を制御することを特徴
    とするオブジェクト・ネットワークによる情報処理装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のオブジェクト・ネットワ
    ークによる情報処理装置において、 前記制約は、名詞オブジェクトの属性値間の制約であっ
    て必要な属性値がすべてそろわなければ次の状態へは移
    れないことを示すAND制約と、ある名詞オブジェクト
    から出発する動詞オブジェクト間の制約であって独立性
    を持ち並列実行が可能であることを示すOR制約と、オ
    ブジェクト・ネットワークでの処理手順上の上位オブジ
    ェクトと下位オブジェクトとの関係から、現時点の上位
    オブジェクトの属性値集合は、下位オブジェクトの新規
    操作によって整合化操作を受けることを示す階層制約と
    を含み、 前記動作制御システムは、これらの制約に基づいてプロ
    セス実行制御を行うことを特徴とするオブジェクト・ネ
    ットワークによる情報処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載のオブジェクト・ネットワ
    ークによる情報処理装置において、 エキスパートがサービス実行のためのオブジェクト・ネ
    ットワークを設計するときに、システムの持つモデルに
    基づいて制約に関する情報を表示し、それらの制約を利
    用可能にする手段を持ち、その表示した制約を参照して
    生成された制約に関する設計に基づいて実行処理を行う
    プロセス・モデルが規定されることを特徴とするオブジ
    ェクト・ネットワークによる情報処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のオブジェクト・ネットワ
    ークによる情報処理装置において、 前記データ管理システムと前記動作制御システムとによ
    ってエージェント・ロール・サーバが構成され、 かつ、複数のエージェント・ロール・サーバが階層化さ
    れ、 上位のエージェント・ロール・サーバが下位のエージェ
    ント・ロール・サーバをスペシフィック・ロール・サー
    バとみなし、 モデルの階層性によってエージェント・ロール・サーバ
    がスペシフィック・ロール・サーバについての制御を行
    うことを特徴とするオブジェクト・ネットワークによる
    情報処理装置。
  7. 【請求項7】 データおよびそのデータに対する処理を
    オブジェクトとして扱い、それらをグラフ表現したオブ
    ジェクト・ネットワークによって情報を処理するデータ
    処理システムであって、 システム上で複数のプロセスが協調して動作する際に、
    プロセスを制御するオブジェクト・ネットワークとプロ
    セスの状態を示す状態データとに基づいて、イベント駆
    動とデータ駆動との何れかの駆動方法を該システムのカ
    ーネルが判定し、判定された駆動方法によって該複数の
    プロセス間の協調動作を行いながら、イベント駆動とデ
    ータ駆動との連鎖によって該複数のプロセスを進行させ
    ることを特徴とするデータ処理システム。
  8. 【請求項8】 ユーザが前記システムを操作する際に、
    該ユーザを前記プロセスの一つと解釈して、前記イベン
    ト駆動とデータ駆動との連鎖によって該ユーザ及び前記
    システム間に於ける対話を進行させることを特徴とする
    請求項7記載のデータ処理システム。
  9. 【請求項9】 データおよびそのデータに対する処理を
    オブジェクトとして扱い、それらをグラフ表現したオブ
    ジェクト・ネットワークによって情報を処理するデータ
    処理システムであって、 各々が所定の機能を実行処理する単位でありオブジェク
    ト・ネットワークの構造体である複数の役割が協調動作
    して実行処理を行う際に、データ駆動及びイベント駆動
    とに基づいた通信を、該複数の役割のうちの任意の役割
    間で行うことを特徴とするデータ処理システム。
  10. 【請求項10】 前記複数の役割の各々は、前記通信を
    支援する機能を有した役割である通信支援役割によって
    支援されることを特徴とする請求項9記載のデータ処理
    システム。
  11. 【請求項11】 前記複数の役割は、主体となる役割を
    実行する主役割と、該主役割の動作を支援する支援役割
    とを含み、該主役割が動作する環境を示す環境データ
    を、該主役割と該支援役割とが共有することを特徴とす
    る請求項9記載のデータ処理システム。
  12. 【請求項12】 前記複数の役割の各々は、前記通信を
    行う機能として一対多の放送機能を有することを特徴と
    する請求項9記載のデータ処理システム。
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