JPH09297233A - 光導波路グレーティングおよびその製造方法 - Google Patents

光導波路グレーティングおよびその製造方法

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JPH09297233A
JPH09297233A JP8109631A JP10963196A JPH09297233A JP H09297233 A JPH09297233 A JP H09297233A JP 8109631 A JP8109631 A JP 8109631A JP 10963196 A JP10963196 A JP 10963196A JP H09297233 A JPH09297233 A JP H09297233A
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optical fiber
grating
core
tension
wavelength
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JP8109631A
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Kensuke Shima
研介 島
Michihiro Nakai
道弘 中居
Hiromi Hidaka
啓▲視▼ 日高
Satoshi Okude
聡 奥出
Masaaki Sudo
正明 須藤
Tetsuya Sakai
哲弥 酒井
Akira Wada
朗 和田
Ryozo Yamauchi
良三 山内
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光導波路グレーティングにおける阻止帯域ま
たは反射帯域の中心波長を精密に、かつ容易に制御でき
るようにする。 【解決手段】 光ファイバ1にコア1aの屈折率が周期
的に変化してなるグレーティング部2を形成した後、グ
レーティング部2に張力をかけることによって中心波長
を調整し、張力をかけた状態で光ファイバ1を接着剤4
により基板3に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光導波路グレーティ
ングに係り、特にグレーティング作製後にグレーティン
グの動作波長域を調整できるようにした光導波路グレー
ティングに関する。
【0002】
【従来の技術】光導波路グレーティングは、光ファイバ
又は平面型光導波路の長さ方向に、一定の周期的な変
化、例えばコア屈折率の周期的な変化を形成することに
よって得られる。一般にグレーティングには、放射モー
ド結合型と反射モード結合型があり、放射モード結合型
グレーティングは、コアを伝搬するモードとクラッドを
伝搬するモードとを結合させることによって、特定波長
の光を光導波路外に放射して減衰させる特性が得られる
ようにしたものである。また反射モード結合型グレーテ
ィングは、コアを正の方向に伝搬するモードと、コアを
これとは反対の方向(負の方向)に伝搬するモードとを
結合させることによって、特定波長の光を反射させる特
性が得られるようにしたものである。
【0003】例えば、光ファイバにおいて実現されてい
るグレーティングの場合、放射型グレーティングはコア
の屈折率変化の周期(以下、グレーティングピッチとい
うことがある)を数百μmにすることによって得られ、
反射型グレーティングは、グレーティングピッチを1μ
m程度とすることによって得られている。
【0004】放射モード結合型グレーティングにあって
は、例えば図4に示すような波長−透過損失特性(透過
スペクトル)が得られ、特定の波長帯の光の透過損失が
選択的に大きくなっている。この透過損失が増加してい
る波長帯の幅を阻止帯域幅、その中心の波長を阻止帯域
の中心波長、透過損失の変化の大きさを阻止率という。
また反射モード結合型グレーティングにあっても、例え
ば図4と同様な波長−透過損失特性(透過スペクトル)
が得られるが、反射特性に着目すると例えば図5に示す
ような波長−反射光強度特性(反射スペクトル)が得ら
れ、特定の波長帯の光の反射光強度が選択的に大きくな
っている。この反射光強度が選択的に増加している波長
帯の幅を反射帯域幅、その中心の波長を反射帯域の中心
波長、反射光強度の変化の大きさを反射率という。
【0005】そして、これらのグレーティング特性は、
グレーティングの各パラメータ、すなわちコア屈折率の
変化量、グレーティングピッチ、グレーティング形状
(コア屈折率変化のプロファイル)、光ファイバ長さ方
向におけるグレーティング長、実効屈折率などによって
変化することが知られている。下記表1はグレーティン
グにおける各パラメータがグレーティング特性に及ぼす
影響を表にまとめたものである。表中、×は影響なし、
○は影響あり、△は影響が小さいことをそれぞれ示して
いる。また↑(↓)はパラメータの値が増大すると、そ
れに応じてグレーティング特性の値が増大(減少)する
ことを示している。特に、光導波路グレーティングを光
部品として光通信システム等に用いる場合、その中心波
長の精密な制御は重要である。
【0006】
【表1】
【0007】ところで、光導波路にコア屈折率の周期的
変化を生じさせてグレーティングを作製する方法として
は、ゲルマニウムが添加された石英ガラスに強い紫外光
を照射すると、その照射量に応じて屈折率が上昇する現
象を利用する方法が知られている。例えば、コアに酸化
ゲルマニウムが添加された石英系光ファイバを、水素加
圧容器中(100atm程度)で水素添加処理した後、
これに、一定間隔で光を透過するスリットが形成された
ホトマスクを介して紫外光を照射する方法が、比較的効
率の良い方法として知られている。これによれば、光フ
ァイバのうちスリット直下の紫外光が照射された部分の
み、コアの屈折率が上昇するので、コア屈折率が周期的
に変化しているグレーティング部が形成される。そし
て、グレーティング部が形成された光ファイバは、グレ
ーティング部を適当な基板に接着剤を用いて固定した
後、光ファイバグレーティングとして使用に供される。
【0008】しかしながら、このように、ゲルマニウム
添加コアにマスクを介して紫外光を照射してグレーティ
ング部を形成する場合、中心波長の制御はマスクの形状
と紫外光の照射条件によって行わなければならないが、
紫外光強度のゆらぎやマスクの劣化といった製造条件の
不安定要素によって中心波長が変化してしまうという問
題があった。特に放射モード結合型グレーティングは、
コアの屈折率の変化に対して非常に敏感な特性を有して
おり、製造条件のちょっとした変化によって中心波長が
簡単に(波長にして数nm程度は)変わってしまう。し
たがって、同じ製造条件でグレーティング部を作製して
も、同じ特性が得られるとは限られず、グレーティング
部を形成する際には、個々のグレーティング部につい
て、光ファイバの透過特性をモニターしながら紫外光照
射を行う必要があり、中心波長の精密な制御は容易では
なかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】よって、この発明にお
ける課題は、光導波路グレーティングの阻止帯域または
反射帯域の中心波長を精密に、かつ容易に制御できるよ
うにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に請求項1記載の発明は、コアの屈折率が周期的に変化
してなるグレーティング部が形成された光導波路が、該
グレーティング部に張力をかけた状態で固定されている
ことを特徴とする光導波路グレーティングである。また
請求項2記載の発明は、光導波路にコアの屈折率が周期
的に変化してなるグレーティング部を形成した後、該グ
レーティング部に対して光導波路長さ方向に張力を加え
ることにより、阻止帯域または反射帯域の中心波長を制
御することを特徴とする光導波路グレーティングの製造
方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の光導波路グレーティングの一実施例を
示した平面図である。ここでは光導波路の例として光フ
ァイバを用いた放射モード結合型光ファイバグレーティ
ングを例に挙げて説明する。図中符号1は光ファイバ、
2はグレーティング部、3は基板、4は接着剤をそれぞ
れ示している。
【0012】光ファイバ1は、コア1aと、コアよりも
低屈折率のクラッド1bとからなっている。コア1aお
よびクラッド1bはいずれも石英系ガラスからなってお
り、コア1aおよびクラッド1bの少なくとも一方に酸
化ゲルマニウムが添加されている。また光ファイバ1の
コア1aは、紫外光が照射されたときに、その紫外光強
度および照射時間に応じて屈折率が変化する材料で構成
され、好ましくは、少なくとも酸化ゲルマニウムが添加
された石英ガラスからなっている。光ファイバ1のコア
には酸化ゲルマニウム以外にアルミニウム、エルビウ
ム、チタン等が適宜添加されていてもよい。そして光フ
ァイバ1のクラッド1bとしては、例えば純石英ガラス
が好ましく用いられる。本実施例では、光ファイバ1と
しては、光ファイバ心線の被覆層5を一部除去したもの
が好ましく用いられている。
【0013】光ファイバ1は少なくともその一部に、コ
ア1aの屈折率が光ファイバ1長さ方向に周期的に変化
しているグレーティング部2が形成されている。本実施
例では放射モード結合型としての特性を得るために、グ
レーティング部2におけるグレーティングピッチは数十
〜数百μm程度の範囲内で好ましく設定され、グレーテ
ィング長は5〜20mm程度に好ましく形成されてい
る。
【0014】また光ファイバ1は基板3上に、グレーテ
ィング部2に対して光ファイバ1長さ方向に張力をかけ
た状態で固定されている。基板3の材料としては、光フ
ァイバ1との熱膨張係数の差が小さいものが好ましく、
石英基板が好適に用いられる。基板3の形状は任意とす
ることができる。光ファイバ1の基板3への固定には、
接着剤4が好ましく用いられ、接着剤4はグレーティン
グ部2以外の部分に塗布される。この接着剤4として
は、紫外線硬化型樹脂やエポキシ系接着剤等が好ましく
用いられる。
【0015】光ファイバ1にかけられる張力の大きさ
は、これによって光ファイバグレーティングの阻止帯域
の中心波長が変化するので、必要に応じて設定される。
ただし、本実施例においてはこの張力が大きすぎると光
ファイバ1の寿命を縮める恐れがあるので、200gf
以下に抑えることが好ましい。また放射モード結合型光
ファイバグレーティングは、グレーティング部2の光フ
ァイバ1に曲がりが生じていると正常に動作しないの
で、少なくとも光ファイバ1を直線状に保つだけの張力
は必要である。光ファイバ1を直線状に保つためには、
張力は3gf程度あれば充分である。
【0016】本実施例の光ファイバグレーティングにあ
っては、光ファイバ1に形成されているグレーティング
部2に張力をかけることによって、阻止帯域の中心波長
を調整することができる。これは、石英系ガラスに張力
を加えると、光弾性効果によりガラスの屈折率が変化す
ることに起因していると考えられる。この屈折率の変化
の仕方はガラスの組成(添加材の種類等)によって異な
る。すなわち、光ファイバグレーティングにおいて、コ
ア1aの屈折率が周期的に変化しているグレーティング
部2に張力を加えると、グレーティング部2におけるコ
ア1aとクラッド1bとの比屈折率差が変化し、それに
対応して実効屈折率が変化するので、上記表1に示すよ
うにグレーティング部2で放射される光の波長(阻止帯
域の中心波長)が変化するものと考えられる。そして張
力をかけることによる中心波長の変化の方向(長波長側
へ変化するか、あるいは短波長側へ変化するか)や変化
の大きさは、光ファイバ1を構成するガラスの組成や、
光ファイバ1の構造(コアの屈折率分布形状等)によっ
て異なる。
【0017】以下本発明の光ファイバグレーティングの
製造方法について説明する。まず、光ファイバ1を用意
し、その一部でコア屈折率を周期的に変化させてグレー
ティング部2を形成する。グレーティング部2の形成方
法は特に限定されず、例えば、コア1aが酸化ゲルマニ
ウム添加石英系ガラスからなる光ファイバ1の所定の部
位に、紫外光を光ファイバ1長さ方向に周期的に照射す
ることによって、グレーティング部2を形成することが
できる。光ファイバ1に照射される紫外光の波長は20
0〜300nm程度が好ましく、光源としては、例えば
KrFレーザ(波長248nm)が好適に用いられる。
そして、数十〜数百μmの一定間隔のスリットが切って
あるホトマスクを介して、比較的スポット幅が大きい紫
外光を光ファイバ1に照射する方法や、スポット幅を小
さくした紫外光を光ファイバ1に一定時間照射した後、
照射を止め、照射位置を光ファイバ1長さ方向に移動さ
せて再び照射するという動作を繰り返すことにより、光
ファイバ1に対して一定間隔で紫外光を照射する方法な
ど、周知の手法を適宜用いてグレーティング部2を形成
することができる。このとき、光ファイバ1の種類によ
って、張力をかけると阻止帯域の中心波長が短波長側に
変化する性質のものについては、グレーティング部2形
成時の中心波長が所望の波長より長波長側となるように
するのが好ましく、反対に張力をかけると阻止帯域の中
心波長が長波長側に変化する性質のものについては、グ
レーティング部2形成時の中心波長が所望の波長より短
波長側となるようにするのが好ましい。
【0018】また、紫外光の照射に先立って光ファイバ
1の水素添加処理を行ってもよい。コア1a中のゲルマ
ニウム濃度がせいぜい数%以下である光ファイバにあっ
ては、紫外光照射によるコア屈折率変化を十分に得るた
めには予め水素添加処理を行うことが好ましい。この水
素添加処理は、例えば光ファイバ1を、100atm、
50℃程度に調整された水素加圧容器中に48時間程度
保持することによって達成される。ただしこの水素添加
処理は必須ではなく、コア1a中のゲルマニウム濃度が
30%程度で、光ファイバグレーティングの阻止率が比
較的低くてもよい場合等には、これを行わない構成とす
ることもできる。そして、紫外光照射前にこのような水
素添加処理を行った場合は、グレーティング部2を形成
した後に、光ファイバ1中の水素を脱離させることが好
ましい。この脱水素工程は、例えば光ファイバ1を常温
〜100℃の温度条件下に数日間放置することによって
行われる。この脱水素工程は、紫外光照射に先立って光
ファイバ1に添加された水素自体に起因して屈折率変化
が生じ、グレーティング部2作製後にグレーティング特
性が経時的に変化するのを防止するのに有効である。
【0019】次に、形成されたグレーティング部2に対
して光ファイバ1長さ方向に張力をかけることによっ
て、光ファイバグレーティングの阻止帯域の中心波長を
調整する。図2はグレーティング部2が形成された光フ
ァイバ1に張力をかける際に好適に用いられる装置の例
を示した概略構成図である。図中符号11,11は光フ
ァイバクランプであり、これによって光ファイバ1の両
外側の被覆層5部分がそれぞれ把持されている。また2
つの光ファイバクランプ11,11の一方または両方が
光ファイバ1長さ方向に移動可能となっており、2つの
光ファイバクランプ11,11間の距離を制御できるよ
うに構成されている。本実施例では、一方の光ファイバ
クランプ11が光ファイバ1長さ方向に移動可能な移動
ステージ(図示せず)上に取り付けらて移動できるよう
に構成されるとともに、この移動可能な光ファイバクラ
ンプ11は張力計13に接続されており、これによって
光ファイバクランプ11,11に把持されている光ファ
イバ1にかかる張力をモニターできるようになってい
る。また光ファイバ1の両端(入射端および出射端)は
光学測定器12に接続されており、これによって光ファ
イバ1における波長−透過損失特性をモニターできるよ
うになっている。
【0020】このような構成の装置を用いて、光ファイ
バグレーティングの阻止帯域の中心波長を調整するに
は、まず光学測定器12で光ファイバ1の波長−透過損
失特性をモニターしながら、光ファイバクランプ11
を、2つの光ファイバクランプ11,11が互いに遠ざ
かる方向へ移動させてグレーティング部2に張力をかけ
る。このとき、阻止帯域の中心波長が所望の値となるよ
うに張力を加減し、所望の中心波長が得られた時点で光
ファイバクランプ11の移動を止める。そして、この状
態を保ちつつ光ファイバ1を基板3上に接着固定するこ
とにより、所望の中心波長を有する光ファイバグレーテ
ィングが得られる。
【0021】このようにして得られた放射モード結合型
の光ファイバグレーティングは、例えば光通信分野に利
用され、特にエルビウム添加光ファイバアンプを用いた
光通信システム中で、エルビウム添加光ファイバからの
自然放出光の抑制や、エルビウム添加光ファイバアンプ
の利得の波長依存性低減などに好適に用いられる。
【0022】本実施例の光ファイバグレーティングは、
グレーティング部形成後に、グレーティング部に張力を
かけることにより阻止帯域の中心波長が精密に制御さ
れ、その状態で固定されているので、高精度の透過特性
を有している。また本実施例の光ファイバグレーティン
グの製造方法によれば、グレーティング部を形成した後
に、張力をかけるという比較的簡単な手法で阻止帯域の
中心波長を微調整することができる。したがって、製造
条件の不安定要素にかかわらず、中心波長の精密な制御
を容易に行うことができる。
【0023】
【実施例】
(実施例1)コアが酸化ゲルマニウムが添加された石英
ガラスからなり、クラッドが純石英ガラスからなる光フ
ァイバに、周期的なスリットを有するマスクを介して波
長248nmの紫外光を照射してグレーティング部を形
成した。用いた光ファイバのコア−クラッド比屈折率差
は1.30%、モードフィールド径は5.5μmで、カ
ットオフ波長は0.9μmであった。またグレーティン
グ部のグレーティングピッチは300μmで、グレーテ
ィング長は11mmとした。後の工程で張力が印加され
る前の阻止帯域の中心波長は1557.0nm、阻止率
は1.1dB、阻止帯域幅は30nmであった。次にグ
レーティング部が形成された光ファイバを図2に示す構
成の張力印加装置にセットし、光ファイバの波長−透過
損失特性をモニターしながら、グレーティング部に対し
て徐々に張力をかけた。このときの張力の大きさと阻止
帯域の中心波長との関係を図3に示す。このグラフから
明らかなように、張力が大きくなるにしたがって中心波
長は短波長側へ直線的に変化しており、中心波長の張力
依存性は−1.0×10-2nm/gfであった。この結
果より、グレーティング部に張力をかけることによって
阻止帯域の中心波長を微調整できることが認められる。
そして張力を100gfに保った状態で、光ファイバを
石英基板上に紫外線硬化型樹脂で固定して光ファイバグ
レーティングを得た。得られた光ファイバグレーティン
グの最終的なグレーティング特性は、阻止帯域の中心波
長1556nm、阻止率1.1dB、阻止帯域幅30n
mであり、阻止率と阻止帯域幅は張力印加前後で殆ど変
化しなかった。
【0024】尚、上記の実施例では、放射モード結合型
の光ファイバグレーティングを例に挙げて説明したが、
放射モード結合型のグレーティングに限らず、反射モー
ド結合型のグレーティングを製造する場合にも、本発明
は同様に適用可能である。すなわち、光ファイバにコア
屈折率が周期的に変化してなる反射モード結合型のグレ
ーティング部を形成した後、例えば図2に示す構成の装
置を用い、波長−反射光強度特性をモニターしながら、
上記実施例と同様にしてグレーティング部に対して光フ
ァイバ長さ方向の張力をかけることによって、反射帯域
の中心波長を調整することができる。反射モード結合型
光ファイバグレーティングにあっては、コア屈折率が周
期的に変化しているグレーティング部に張力を加えるこ
とによって、グレーティング部におけるコア−クラッド
比屈折率差が変化するので、上記表1に示すようにグレ
ーティング部で反射される光の波長(反射帯域の中心波
長)が変化するものと考えられる。
【0025】ただし、放射型グレーティングにおいて
は、コアの屈折率変化に対する中心波長の変化の度合い
が大きいので、従来の方法におけるグレーティング作製
時の中心波長制御の困難さは反射モード結合型グレーテ
ィングより大きく、したがって本発明によってこれを解
決することによる効果も大きい。また光ファイバグレー
ティングに限らず、光導波路として平面型光導波路を用
いる場合でも、本発明を同様に適用することが可能であ
る。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光導波路グ
レーティングは、コアの屈折率が周期的に変化してなる
グレーティング部が形成された光導波路が、該グレーテ
ィング部に張力をかけた状態で固定されていることを特
徴とするものである。したがって、グレーティング部形
成後に、グレーティング部に張力をかけることにより阻
止帯域の中心波長が精密に制御され、その状態で固定さ
れているので、精度に優れている。
【0027】また本発明の光導波路グレーティングの製
造方法は、コアの屈折率が周期的に変化してなる光導波
路にグレーティング部を形成した後、該グレーティング
部に対して光導波路長さ方向に張力を加えることによ
り、阻止帯域または反射帯域の中心波長を制御すること
を特徴とするものである。したがって、光導波路グレー
ティングを製造する際に、阻止帯域の中心波長の精密な
制御を容易に行うことができ、高精度のグレーティング
特性を有する光導波路グレーティングが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光導波路グレーティングの一実施例
を示す平面図である。
【図2】 本発明の光導波路グレーティングの製造方法
に好適に用いられる張力印加装置の例を示す概略構成図
である。
【図3】 本発明に係る実施例で得られた中心波長の張
力依存性を示すグラフである。
【図4】 放射モード結合型光導波路グレーティングの
特性を示すグラフである。
【図5】 反射モード結合型光導波路グレーティングの
特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1…光ファイバ、2…グレーティング部、11…光ファ
イバクランプ、13…張力計。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥出 聡 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内 (72)発明者 須藤 正明 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内 (72)発明者 酒井 哲弥 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内 (72)発明者 和田 朗 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内 (72)発明者 山内 良三 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアの屈折率が周期的に変化してなるグ
    レーティング部が形成された光導波路が、該グレーティ
    ング部に張力をかけた状態で固定されていることを特徴
    とする光導波路グレーティング。
  2. 【請求項2】 光導波路にコアの屈折率が周期的に変化
    してなるグレーティング部を形成した後、該グレーティ
    ング部に対して光導波路長さ方向に張力を加えることに
    より、阻止帯域または反射帯域の中心波長を制御するこ
    とを特徴とする光導波路グレーティングの製造方法。
JP8109631A 1996-04-30 1996-04-30 光導波路グレーティングおよびその製造方法 Pending JPH09297233A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6600595B2 (en) 2000-02-16 2003-07-29 Nec Corporation Multi-stage optical amplifier apparatus having fiber grating with a cutoff wavelength less than the pump light wavelength

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6600595B2 (en) 2000-02-16 2003-07-29 Nec Corporation Multi-stage optical amplifier apparatus having fiber grating with a cutoff wavelength less than the pump light wavelength

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