JPH09296774A - 導風型風車装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 発電用大型風車は水平軸プロペラ風車が多
く、その直径は３０ｍにもおよぶ、しかし羽根枚数は２
から３枚と少なく、見掛上の受風面積対し有効受風面積
は大変少なく風の利用度は小さい。一方方向制御や速度
制御が複雑で且つ構造上の問題でトラブルも多い。これ
等問題点を解消させる為に垂直軸円筒型風車の周囲に導
風板を設置し、導風板で集束、偏向させた風を風車に作
用させて、風の利用度を大きくし、大出力で安定度の高
い風車装置にする事を目的とした。 【解決手段】 垂直軸円筒型風車の周囲に導風板を設置
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は風車の周囲に導風板を設置して、
その導風板で集束、偏向させた風を風車に作用させ、ど
の方向の風にも、低風速から強風まで安定して効果的に
働く風車装置。

【０００２】従来の風車には次の様な問題点が有った。 １）垂直軸風車は風を受けても受風面の半分しか働か
ず、他の半分はブレーキとして働く物もあった、従って
大形風車にはあまり利用されていなかった。 ２）水平軸風車では常に風の方向へ受風面を向ける方向
制御装置や速度制御装置が複雑で且つ構造上問題とも絡
んで強風時にはトラブルが多かった。また見掛上の受風
面積に対して、実際に風を受ける風車羽根は２から３枚
と少ない物が多く従って風の利用度は小さかった。

【０００３】本発明では受風面の風を大部分利用する事
で、小型で出力大きいしかもトラブルの少ない風車とす
る為に垂直軸円筒型風車の周囲に導風板を設置した。

【０００４】その為には先ず図３の風車羽根（１０）を
図の如く逆「く」の字がたに工夫し図１の如く風車
（１）の周囲に導風板（２）を設置した。なお導風板は
風車中心に対して角度α（９）で偏心させて設置する。

【０００５】こうする事により図１の風車装置に当たる
風（３）の大部分は、導風板に沿って内部に流入し風車
に作用する。風車内に流入した風は図２並びに図３の如
く逆「く」の字がたの風車羽根面に沿って風車装置の上
下に流出する。

【０００６】１）速度制御として導風板偏心角αを変
える（風の流入口開度を変更）導風板の周囲に半円筒
を配置し風の具合で円周方向に移動させる（開口部を遮
蔽）等の方法が有る。なお強度上の心配が無ので直流発
電機（７）が負荷の場合は速度御御装置は不要である。 ２）風車の直径が大きくなるほど風車は不安定になりや
すいが、導風板の上端並に下端と風車羽根補強環（４）
の間にガイドローラーを取りつける事でより一層安定し
た運転が可能となる。 ３）風車装置の高さを高くすると、風の流入口に対し流
出口の面積割合が小さくなるので、風車羽根を逆「く」
の字形として風を風車装置の上下に流出させて風の流出
抵抗を小さくしたが、高さが低い場合は単に斜形でも良
い。

【０００７】１）図１の様に風車装置にあたる風の大部
分は導風板によって偏向される為に装置外の風の方向に
は関係無く、装置内では風車回転方向は常に同一方向と
なる、従って方向制御装置が不要で、且つ風の利用度の
高い風車装置である。 ２）導風板で風を集束する事と、風車装置の高さを高く
する事で低風速でも稼働が容易になる。また風を集束す
る事で風車を小型に出来る事と、導風板の偏心角αを可
変形とすれば、風力学的に高効率運転が可能となる事で
一層低風速での稼働を容易にする。 ３）大型風車装置であっても、導風板は固定構造物に近
い事と、風車は小型になる事で強風時にも安定した運転
が出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】断面図の矢視Ａ〜Ａから見た平面図

【図２】断面図

【図３】羽根１枚の形状（正面）図

【符号の説明】

（１）は風車 （２）は導風板 （３）は風の
流れ方向 （４）風車羽根補強環 （５）は主軸 （６）は増速
装置 （７）は発電機 （８）は軸受け （９）は導風
板の偏心角 （１０）は風車羽根

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 垂直円筒型風車の周囲に導風板を設置し
   た風車装置