JPH09288030A - 車載型エンジンのオイル洩れ検出システム - Google Patents

車載型エンジンのオイル洩れ検出システム

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Publication number
JPH09288030A
JPH09288030A JP10162596A JP10162596A JPH09288030A JP H09288030 A JPH09288030 A JP H09288030A JP 10162596 A JP10162596 A JP 10162596A JP 10162596 A JP10162596 A JP 10162596A JP H09288030 A JPH09288030 A JP H09288030A
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JP
Japan
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oil
engine
fluid
gas concentration
collecting
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Withdrawn
Application number
JP10162596A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaharu Ito
昌晴 伊藤
Kiyonori Sekiguchi
清則 関口
Shigeki Omichi
重樹 大道
Hideto Shibata
秀人 柴田
Kenji Kimura
憲治 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Nippon Soken Inc, Toyota Motor Corp filed Critical Nippon Soken Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンからオイルが洩れた時に自動的に迅
速に検知することができるように、小型、軽量で構成の
簡単な車載型検出システムを提供する。 【解決手段】 エンジンの一部(図示例ではターボチャ
ージャ1の軸シール装置17)からオイルが洩れると、
オイルはオイル捕集溝2に流入して捕集され、サンプリ
ングポンプ6の吸引によって、周辺の排気ガスと共にヒ
ーター4へ流れて加熱されて気化する。ガス状のオイル
はセンシングボックス5に流入し、例えば高温に加熱さ
れているO2 濃度センサー51の表面において酸化され
る。この酸化作用によってO2 が消費されてO2 濃度セ
ンサー51が出力するO2 濃度が低下するので、それに
よってオイル洩れが生じたことをコントローラ7によっ
て判定すると共に、警報機を含む表示器8によって必要
な表示を行ったり警告を発したりする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に搭載され
るエンジン(内燃機関)或いはその補機の一部、例えば
ターボチャージャからオイル(潤滑油)が洩れた場合
に、それを迅速且つ確実に検出するためのオイル洩れ検
出システムに関する。
【0002】
【従来の技術】公害防止のために、自動車等には排気ガ
スの浄化が義務付けられている。所謂排気ガスの大部分
はエンジンにおける燃料の燃焼後のガスであって、それ
に含まれている未燃炭化水素はエンジンへ供給された燃
料の一部であるから、触媒等による酸化処理によって比
較的容易に浄化することができる。これに対して、潤滑
のためのオイルは主成分が重質の炭化水素であるため、
何らかの理由でその一部がオイルの循環系統から外部に
洩れ出た場合に、洩れ出た先で排気ガスに混入して排気
通路から排出されたとしても、排気ガスを処理する触媒
によっては容易に酸化されないので、時として洩れ出た
オイル分が浄化されないままで、或いは白煙となって外
気中へ放出されて環境汚染の原因となることがある。
【0003】特開昭63−198852号公報にエンジ
ンオイル消費量の計測装置が記載されている。この装置
はエンジンの排気系統に設けられて、排気ガス中のSO
2 成分を検出してエンジンオイルの消費量を計測するも
のであって、排気ガス中に含まれる硫黄成分を酸化して
SO2 を生成させる酸化炉と、その下流側に設けられて
SO2 成分を検出するSO2 成分検出手段と、該手段に
より検出されたSO2成分値に基づいてエンジンオイル
の消費量を計測するオイル消費量計測手段と、上記酸化
炉にO2 ガスを供給するO2 ガス供給手段と、上記酸化
炉の下流側の排気ガス中に含まれるO2 ガスの濃度を検
出するO2 ガス濃度検出手段と、該O2ガス濃度検出手
段の検出信号に基づいて、上記酸化炉に対する上記O2
ガス供給手段によるO2 ガス供給量を、上記酸化炉にお
ける排気ガス中のO2 ガス濃度が所定の範囲内に調整さ
れるように制御するO2 ガス供給量制御手段とを備えて
いる点に特徴がある。
【0004】上記従来技術の計測装置を用いてエンジン
オイルの消費量を間接的に計測することによってオイル
の洩れ量を知ることは可能であるが、この計測装置は大
がかりで複雑なシステムから構成されており、構成要素
としてO2 ガスボンベや酸化炉等のようなかなり大型で
重量の大きい部分を含んでいるので、この計測装置を自
動車の限られたスペースに搭載することは一般に困難を
伴うのと、このような大がかりな装置は高価なものにな
るのでコストの面でも不利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
エンジン及びその補機類におけるオイル洩れの問題、及
びそれを検出するための従来技術の問題に鑑み、構成が
簡単で小型、軽量であるだけでなく安価に製造すること
ができ、自動車に搭載することが容易であって、しか
も、オイルの洩れ量を直接に、且つリアルタイムに確実
に検出して、直ちに対策を講じることができるようにす
ることが可能な、改良されたオイル洩れ検出システムを
提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項
に記載された車載型エンジンのオイル洩れ検出システム
を提供する。
【0007】請求項1の発明による車載型エンジンのオ
イル洩れ検出システムにおいては、エンジンの摺動部分
の潤滑・冷却のために供給されるオイルが、もし検出対
象箇所の近傍に設けられたシール手段を越えて外部に洩
れ出ると、洩れ出たオイルは検出対象箇所の周辺の流体
を捕集している捕集手段によって周辺の流体と共に捕集
される。捕集手段によって捕集されたオイルを含む流体
は、サンプリング通路手段を介してポンプ手段によって
吸引されることによってサンプリング通路手段の中を流
れて、まず加熱手段によって加熱される。流体中にエン
ジンから洩れ出たオイルが含まれている場合には、その
オイルは加熱手段によって加熱されることにより気化し
てガス状となる。ガス状となったオイルを含む流体は更
に下流側のオイル酸化手段へ流れて、そこでオイル分が
酸化される。オイル分の酸化によって流体中の酸素が消
費されるので流体中のO2 濃度とHC濃度が低下すると
共に、CO,CO2 ,NOX の濃度が増加するというよ
うに、ガス濃度の変化が生じる。従って、ガス濃度検出
手段により、サンプリングされた流体中の特定のガスの
濃度が変化している事実を検出するか、或いは、特定の
ガスの濃度の所定時間内における変化を検出することに
よって、制御手段は流体中にオイルが含まれていたこと
を判定することができるので、そのエンジンからオイル
が洩れ出た事実が判明する。このようにして、制御手段
によってオイル洩れが確認されると、制御手段は表示手
段に制御信号を送ってオイル洩れの事実を表示(警報を
含む)させる。それによって自動車の運転者はオイル洩
れが生じたことを迅速、的確に知ることができる。
【0008】請求項2の発明による車載型エンジンのオ
イル洩れ検出システムにおいては、ガス濃度検出手段と
して酸素濃度検出手段が使用されているので、オイル分
を酸化させるために流体中の酸素が消費されることによ
って流体中の酸素濃度が低下すると、その濃度変化が酸
素濃度検出手段によって検出される。この場合は特にオ
イル酸化手段と酸素濃度検出手段が一体化されているの
で、オイル洩れ検出システムの部品点数が減少して、ス
ペース及びコストの面で有利になる。
【0009】請求項3の発明による車載型エンジンのオ
イル洩れ検出システムにおいては、捕集手段、加熱手
段、オイル酸化手段、ガス濃度検出手段、及びポンプ手
段が、サンプリング通路手段によって上流側から下流側
に向かって順次直列に接続されるので、最も無理のない
合理的なシステム構成が実現する。
【0010】請求項4の発明による車載型エンジンのオ
イル洩れ検出システムにおいては、オイル酸化手段とし
て具体的に酸化触媒が、また請求項5の発明によるシス
テムにおいては、オイル酸化手段として具体的に点火装
置が用いられる。
【0011】請求項6の発明による車載型エンジンのオ
イル洩れ検出システムにおいては、請求項1の発明に比
べてオイル酸化手段を欠如したものと同様な構成を有す
る。従って、この場合も最初は請求項1の場合と同様に
捕集されたオイルを含む流体が加熱手段によって加熱さ
れる。流体中にエンジンから洩れ出たオイルが含まれて
いる場合には、そのオイルは加熱手段によって加熱され
ることにより気化してガス状となり、流体の体積が膨張
すると共にHCの濃度が増加して、それ以外のガス、即
ちO2 ,CO,CO2 ,NOX 等の濃度が低下するとい
うように、ガス濃度の変化が生じる。従って、ガス濃度
検出手段により流体中のHC濃度、或いはそれ以外の特
定のガスの濃度の変化を検出することによって、制御手
段は流体中にオイルが含まれていたことを判定する。そ
れ以外は請求項1記載の発明の場合と同様である。
【0012】請求項7の発明による車載型エンジンのオ
イル洩れ検出システムにおいては、請求項1から6にお
けるガス濃度検出手段として、O2 ,CO,CO2 ,H
C,NOX のいずれかのガス濃度を検出することができ
るガス濃度センサーが設けられる。これら個々のガス成
分の濃度は、前述のように、サンプリングされた流体が
加熱手段によって加熱されてオイル成分が気化すること
により、或いは、そのオイル成分がオイル酸化手段によ
って酸化されることによって、増減変化するので、特定
のガス成分の濃度をガス濃度センサーによって検出する
ことにより、制御手段は流体中にオイルが含まれていた
ことを判定することができる。
【0013】請求項8の発明による車載型エンジンのオ
イル洩れ検出システムにおいては、各請求項のいずれか
に記載されたシステムが二組、オイル洩れを検出すべき
一つの検出対象を貫流する流体の流れの上流側及び下流
側の二箇所に設けられる。それらによって検出された二
組の検出結果の差から、エンジンのオイル洩れの事実を
より正確に、且つリアルタイムに検知することができ
る。
【0014】本発明による車載型エンジンのオイル洩れ
検出システムは、比較的簡単な構成を有し、小型、軽量
であるだけでなく安価に製造することができるので、自
動車に搭載するのに適している。しかもこのオイル洩れ
検出システムを使用すれば、オイル洩れの事実の有無と
洩れ量を確実且つリアルタイムに検出して、直ちに対策
を講じることが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】添付の図面に従って、本発明の一
つの実施形態としての、エンジンに付設された補機の一
つであるターボチャージャのオイル洩れ検出システムの
構成例を説明する。良く知られているように、ターボチ
ャージャはエンジンの過給機の一種であって、エンジン
の出力を増加させるためにエンジンと共に自動車等に搭
載されて、エンジンの排気ガスのエネルギーを排気ター
ビンによって回収し、排気タービンに発生する動力によ
って駆動されるコンプレッサによって吸気を加圧してエ
ンジンに供給するものである。
【0016】図面に略示されたターボチャージャ1にお
いては、コンプレッサ側の部分等は省略されて図示され
ていないが、タービン側の幾つかの部分、即ち、センタ
ーハウジング10の一部と、センターハウジング10の
図において右側に設けられた排気タービン11と、ター
ビン11を図示しないコンプレッサに連結する回転軸1
2と、回転軸12を高速回転可能に支持するタービン側
のフローティングベアリング13と、ベアリング13に
それを潤滑・冷却するためのオイルを供給するオイル通
路14と、ベアリング13等を通過したオイルを集めて
図示しないオイルの戻り通路へ導くドレイン通路15
と、センターハウジング10全体を冷却するための冷却
水が流れる冷却水通路16と、オイル通路14から外部
へオイルが洩れるのを防止するためのシール装置17
と、タービン11に形成されたタービンブレード18等
が示されている。
【0017】この実施形態では、センターハウジング1
0のタービン11側の端面であるハウジングエンド19
において、経験的にオイル洩れの可能性が多少ともある
検出対象箇所として、回転軸12或いはそれに連結され
ているタービンブレード18のボス部がハウジングエン
ド19を貫通している位置に設けられている軸シール装
置17が選ばれており、軸シール装置17の外側の周囲
のハウジングエンド19の壁面に、回転軸12と同心円
状に環状のオイル捕集溝2が形成されている。そして、
オイル捕集溝2の下位の部分からセンターハウジング1
0の外部に向かってサンプリング通路3が接続して形成
されると共に、外部のサンプリングパイプ31がそれに
接続される。サンプリングパイプ31の下流側はヒータ
ー4及びセンシングボックス5を経てサンプリングポン
プ6に接続されている。
【0018】ヒーター4(一般的には加熱手段)は可及
的にオイル捕集溝2に近い位置でサンプリングパイプ3
1(或いはサンプリング通路3)内を流れる流体を加熱
し得るように設けられるもので、図示実施形態の場合
は、電熱線をサンプリングパイプ31の外部に巻き付け
て構成しているが、電熱線をサンプリングパイプ31の
内部に挿入して直接に流体を加熱し得るように構成して
もよい。ヒーター4は少なくとも図示しないイグニッシ
ョンスイッチに連動していて、それがONになっている
間は電子式制御装置のようなコントローラ7によって通
電される。そしてヒーター4の発熱量や通電量の大きさ
は、万一にもサンプリングパイプ31内を流れる流体の
中にオイルが含まれていた場合に、ヒーター4がそのオ
イルをガス化することができる程度に設定される。
【0019】ヒーター4に続くセンシングボックス5の
内部にはO2 濃度センサー51が設けられる。O2 濃度
センサー51としては、例えば限界電流型のO2 濃度検
出器を用いることができる。また、センシングボックス
5の外殻であるセンサーケーシング52はその内部に、
それに接続されるサンプリングパイプ31の断面積に対
して十分に大きな断面積の流体通路を形成する形状とな
っており、その流体通路を横断する形でO2 濃度センサ
ー51の検知部が配置される。なお、O2 濃度センサー
51は図示しないヒーターを備えていて、主体である機
能性セラミックが活性状態となる温度まで加熱され、サ
ンプリングポンプ6の吸引によってセンサーケーシング
52内を通過する流体中のO2 濃度を検出する。その検
出信号は導線によってコントローラ7に入力される。
【0020】サンプリングポンプ6は、真空ポンプ或い
はそれに類似する吸引ポンプであって、ヒーター4と同
様に、コントローラ7によって通電されて、図示しない
エンジン本体の運転状態に応じて回転駆動される。
【0021】コントローラ7はヒーター4への通電制御
と、O2 濃度センサー51の出力信号に基づいてO2
度の算出等を行う。これらの処理操作も、やはりエンジ
ンの運転状態に合わせて実行される。またコントローラ
7によって、O2 濃度の検出量が予め定められた設定値
を越えていると判定されたときは、それを運転者に知ら
せる表示器8(警報機を含む)が設けられる。
【0022】エンジンが運転されて、それと同時に図示
実施形態のオイル洩れ検出システムが作動を開始する
と、コントローラ7によってヒーター4やO2 濃度セン
サー51のヒーター、サンプリングポンプ6等への通電
が開始され、ヒーター4やO2濃度センサー51が加熱
されてその周囲が所定の温度に達する。また、サンプリ
ングポンプ6が回転駆動されることによって、ターボチ
ャージャ1の軸シール装置17の周囲に形成されたオイ
ル捕集溝2からサンプリング通路3及びサンプリングパ
イプ31を通じて吸引された流体の流れが生じ、その流
体はヒーター4とセンシングボックス5を通過してサン
プリングポンプ6から外部へ排出される。O2 濃度セン
サー51は付設されたヒーターによって加熱されて活性
化した時点からO2 濃度を検知し始めるので、それによ
って準備が完了する。
【0023】図示実施形態のオイル洩れ検出システムの
場合、エンジンの運転中にターボチャージャ1の軸シー
ル装置17にオイル洩れが発生すると、洩れ出たオイル
はハウジングエンド19に設けられたオイル捕集溝2に
流入して捕集され、サンプリングポンプ6の吸引によっ
て、オイル捕集溝2内に常時存在するエンジンの排気ガ
スと共に(なお、前述の説明ではオイル捕集溝2内にあ
った排気ガスのみ、又は排気ガスにオイルが混入したも
のを「流体」と呼んでいる。)、サンプリング通路3か
らサンプリングパイプ31を通じてサンプリングポンプ
6に向かって流れる。そしてこのオイルは、オイル捕集
溝2に比較的近い位置に設けられたヒーター4によって
加熱されて気化し、ガス状となってセンシングボックス
5に流入するが、ここで高温(例えば650℃以上)に
加熱されているO2 濃度センサー51の表面において酸
化される。この酸化作用によって排気ガスに含まれてい
たO2 が消費されるので、O2 濃度センサー51を通過
する流体のO2 濃度が低下することになる。
【0024】従って、この時にO2 濃度センサー51の
出力信号はO2 濃度が低下したことを示すように変化す
る。このように、O2 濃度センサー51によって検出さ
れるこのO2 濃度の時間的な変化(濃度低下)は、サン
プリングの対象箇所である軸シール装置17の周囲のオ
イル捕集溝2にオイル洩れが生じたことを示しているの
で、検出値の時間的な変化の大きさによってオイル洩れ
であるか否かをコントローラ7によって判定する。オイ
ル洩れであると判定されたとき、コントローラ7は制御
信号を警報機を含む表示器8に出力し、必要な表示を行
ったり警告を発したりする。なお、この際のO2 濃度の
変化量を積分することによりオイルの洩れ量を算出し
て、その量を表示したり、その量が所定値を越えた時に
警告を発するように構成することも可能である。
【0025】以上説明した実施形態においては、ガス濃
度検出手段(ガス濃度センサー)としてO2 濃度センサ
ーを使用し、洩れ出たオイルがオイル酸化手段によって
酸化されることによって、酸素が消費された状態におい
て低下したO2 濃度をO2 濃度センサーによって検出
し、それによってオイルの洩れを判定しているが、本発
明の図示していない他の実施形態として、前述の状態に
おいては流体中に含まれるO2 以外のガス成分、即ち、
CO,CO2 ,NOX の濃度がオイルの酸化によって増
加してこと、或いはHCの濃度がO2 濃度と共に低下し
ていることに着目して、これらのガス濃度のうちのいず
れかの変化を検出して、同様にオイルの洩れを判定する
ようにしてもよい。
【0026】更に、オイルを酸化させなくても、単にヒ
ーター4によってサンプリングされた流体を加熱してそ
の中に含まれているオイルを気化させただけでもガス化
したオイルを含む流体は膨張するので、流体中に含まれ
るHCの濃度が上昇すると共に、それ以外のO2 ,C
O,CO2 ,NOX の濃度が低下するので、これらのガ
ス濃度のうちのいずれかの変化を検出して、同様にオイ
ルの洩れを判定するようにしてもよい。
【0027】やはり図示していないが、更に他の実施形
態として、対象とするエンジンが、ガソリンエンジンの
ように排気ガス中に未燃分として比較的多量のHCやC
Oを含む場合には、図示実施形態のオイル洩れ検出シス
テムに加えてもう一組だけ、図示実施形態のオイル洩れ
検出システムにおけるオイル捕集溝2に相当する部分よ
りも下流側の部分を用意して、そのオイル捕集溝2を検
出対象のターボチャージャのタービン11よりも上流側
の排気ガス通路の適当な位置に設けることにより、二つ
のシステムによる比較測定を行うことによって、更に正
確な検出結果をリアルタイムに得ることができる。
【0028】即ち、図示実施形態のように一箇所のみの
サンプリングでは、O2 濃度センサー51によってO2
濃度の時間的変化が検出されても、それがオイル洩れに
よる結果であるのか、或いはエンジンの運転状態の変化
によって生じた排気ガス中のO2 濃度の変化によるもの
であるのか、にわかに判定し難い場合があり得る。従っ
て、図示実施形態においてO2 濃度の時間的変化が検出
された時には、同時にエンジンの運転状態に変化があっ
たかどうかを調べるとか、O2 濃度の時間的変化の様相
から、そのいずれであるかを判定する必要がある。
【0029】そこで、より正確に、しかも時間的変化を
調べなくてもリアルタイムに結果を得るためには、ここ
に述べるその他の実施形態のように、二つの検出システ
ムを用意して、検出対象となるものに対して排気ガスの
流れの方向における上流側と下流側の双方の位置から同
時に排気ガスと、場合によっては洩れ出たオイルを含む
流体のサンプリングを行って、二つの位置におけるO2
濃度の検出結果を比較するのが良い。上流側のO2 濃度
に比して下流側のそれが少ないという顕著な差が検出さ
れた時は、それら二つのサンプリング箇所の間でオイル
洩れが生じていると判定することができるし、反対の場
合はシステムに故障があることを疑う必要がある。オイ
ル洩れがなければ二つの位置におけるO2 濃度の検出結
果は実質的に同じレベルにある筈である。この場合も、
前述の検出値の差を時間に関して積分すれば、洩れたオ
イルの量を算出することができる。
【0030】先に詳細に説明した図示実施形態の応用と
してこの実施形態を更に具体的に説明すると、オイル洩
れの検出対象をターボチャージャ1の軸シール装置17
に特定した場合には、ハウジングエンド19のオイル捕
集溝2からのサンプリングによって得られる流体はター
ボチャージャ1の下流側の排気ガス、又は下流側の排気
ガスとそれに混入しているかも知れないオイルの混合流
体であるから、付加すべきもう一箇所のサンプリングは
ターボチャージャ1の上流側として、ターボチャージャ
1の排気ガス入口からエンジンの排気ガス出口までの適
所にオイル捕集溝2に対応するものを設けて行うべきで
ある。もっとも、上流側のサンプリング箇所は洩れ出た
オイルを捕集するものではないから、環状のオイル捕集
溝2である必要はなく、単なる排気ガスの取り入れ口で
あればよい。
【0031】本発明の更に他の実施形態として、やはり
直接に図示してはいないが、図示実施形態におけるヒー
ター4とセンシングボックス5との間のサンプリングパ
イプ31に酸化触媒を介在させることにより、センシン
グボックス5へ流入する流体中に酸化され得る何らかの
物質が含まれているときには、予めそれらを十分に酸化
させてからボックス5へ流入させることができる。この
ようにすれば、目的のサンプリング箇所から洩れ出たオ
イルがある場合には、そのオイルを確実に酸化させた後
に、消費されないで残留したO2 の濃度をO2 濃度セン
サー51によって検出することになるので、検出精度を
一層高めることができる。また、オイル酸化手段として
は、酸化触媒の他に、点火装置によってオイルを酸化さ
せる手段を使用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な実施形態を示すシステム構成
図である。
【符号の説明】
1…ターボチャージャ 2…オイル捕集溝 3…サンプリング通路 4…ヒーター 5…センシングボックス 6…サンプリングポンプ 7…コントローラ 8…警報機を含む表示器 10…センターハウジング 11…タービン 13…ベアリング 14…オイル通路 17…軸シール装置 18…タービンブレード 19…ハウジングエンド 31…サンプリングパイプ 51…O2 濃度センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大道 重樹 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 柴田 秀人 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 木村 憲治 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの摺動部分の潤滑・冷却のため
    に供給されるオイルがシール手段を越えて外部に洩れ出
    る恐れがある検出対象箇所の近傍に設けられて、洩れ出
    たオイルと共に周辺の流体を捕集することができる捕集
    手段と、 前記捕集手段に接続されて、前記捕集手段によって捕集
    された流体を導くことができるサンプリング通路手段
    と、 前記捕集手段によって捕集された流体を前記サンプリン
    グ通路手段を介して吸引するポンプ手段と、 前記サンプリング通路手段における前記捕集手段寄りの
    位置に設けられ、前記サンプリング通路手段内を流れる
    流体を加熱することによって、通過する流体中に前記エ
    ンジンから洩れ出たオイルが含まれている場合には、少
    なくともそのオイルを気化させることができる加熱手段
    と、 前記加熱手段よりも下流側に設けられて、通過する流体
    中に前記エンジンから洩れ出たオイルが含まれている場
    合には、そのオイルを酸化させることができるオイル酸
    化手段と、 前記オイル酸化手段よりも下流側に設けられて、通過す
    る流体中の特定のガスの濃度を検出することができるガ
    ス濃度検出手段と、 少なくとも前記加熱手段、前記ガス濃度検出手段、及び
    前記ポンプ手段を制御すると共に、前記ガス濃度検出手
    段の検出したガス濃度の値に基づいてオイル洩れの事実
    を判定することができる制御手段と、 前記制御手段の制御信号によって作動して、エンジンの
    オイル洩れの事実を表示する表示手段と、 を備えていることを特徴とする車載型エンジンのオイル
    洩れ検出システム。
  2. 【請求項2】 前記ガス濃度検出手段として酸素濃度検
    出手段を用いた場合に、前記オイル酸化手段と前記酸素
    濃度検出手段が一体化されていることを特徴とする、請
    求項1に記載された車載型エンジンのオイル洩れ検出シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 前記捕集手段、前記加熱手段、前記オイ
    ル酸化手段、前記ガス濃度検出手段、及び前記ポンプ手
    段が、前記サンプリング通路手段によって上流側から下
    流側に向かって順次直列に接続されていることを特徴と
    する、請求項1に記載された車載型エンジンのオイル洩
    れ検出システム。
  4. 【請求項4】 前記オイル酸化手段の1つとして酸化触
    媒を用いたことを特徴とする、請求項1に記載された車
    載型エンジンのオイル洩れ検出システム。
  5. 【請求項5】 前記オイル酸化手段の1つとして点火装
    置を用いたことを特徴とする、請求項1に記載された車
    載型エンジンのオイル洩れ検出システム。
  6. 【請求項6】 エンジンの摺動部分の潤滑・冷却のため
    に供給されるオイルがシール手段を越えて外部に洩れ出
    る恐れがある検出対象箇所の近傍に設けられて、洩れ出
    たオイルと共に周辺の流体を捕集することができる捕集
    手段と、 前記捕集手段に接続されて、前記捕集手段によって捕集
    された流体を導くことができるサンプリング通路手段
    と、 前記捕集手段によって捕集された流体を前記サンプリン
    グ通路手段を介して吸引するポンプ手段と、 前記サンプリング通路手段における前記捕集手段寄りの
    位置に設けられ、前記サンプリング通路手段内を流れる
    流体を加熱することによって、通過する流体中に前記エ
    ンジンから洩れ出たオイルが含まれている場合には、少
    なくともそのオイルを気化させることができる加熱手段
    と、 前記加熱手段よりも下流側に設けられて、通過する流体
    中の特定のガスの濃度を検出することができるガス濃度
    検出手段と、 少なくとも前記加熱手段、前記ガス濃度検出手段、及び
    前記ポンプ手段を制御すると共に、前記ガス濃度検出手
    段の検出したガス濃度の値に基づいてオイル洩れの事実
    を判定することができる制御手段と、 前記制御手段の制御信号によって作動して、エンジンの
    オイル洩れの事実を表示する表示手段と、 を備えていることを特徴とする車載型エンジンのオイル
    洩れ検出システム。
  7. 【請求項7】 前記ガス濃度検出手段として、O2 ,C
    O,CO2 ,HC,NOX のいずれかのガス濃度を検出
    することができるガス濃度センサーを備えていることを
    特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載された
    車載型エンジンのオイル洩れ検出システム。
  8. 【請求項8】 オイル洩れを検出すべき一つの検出対象
    を貫流する流体の流れが存在する場合に、前記検出対象
    を貫流する流体の上流側及び下流側の二箇所においてそ
    の流体をサンプリングするように請求項1ないし7に記
    載されたシステムのいずれかを二組使用して、それらの
    検出結果の差によってエンジンのオイル洩れの事実を判
    定するように構成されていることを特徴とする車載型エ
    ンジンのオイル洩れ検出システム。
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