JPH09286683A - 水不溶性窒素保持剤 - Google Patents

水不溶性窒素保持剤

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JPH09286683A
JPH09286683A JP10286496A JP10286496A JPH09286683A JP H09286683 A JPH09286683 A JP H09286683A JP 10286496 A JP10286496 A JP 10286496A JP 10286496 A JP10286496 A JP 10286496A JP H09286683 A JPH09286683 A JP H09286683A
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JP
Japan
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water
soil
urea
insoluble
nitrogen
Prior art date
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Application number
JP10286496A
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English (en)
Inventor
Teruo Takahashi
照雄 高橋
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Nitto Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nitto Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nitto Chemical Industry Co Ltd filed Critical Nitto Chemical Industry Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05CNITROGENOUS FERTILISERS
    • C05C9/00Fertilisers containing urea or urea compounds
    • C05C9/02Fertilisers containing urea or urea compounds containing urea-formaldehyde condensates

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Fertilizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 次式I: 【化1】 (式中、Xは水素原子又は-CH2OHを表し、Yは-NHCONH2
又は-OH を表し、nは4以上の整数を表す。)で示され
る尿素−ホルムアルデヒド縮合物を有効成分として含む
水不溶性窒素保持剤。 【効果】 本発明の水不溶性窒素保持剤により、植物生
育基盤土壌の水不溶性窒素が保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、尿素−ホルムアル
デヒド縮合物を有効成分として含む水不溶性窒素保持剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、土壌の物理的性質、化学的性
質ならびに生物学的性質を改良して植物の生育効果を高
めるために各種の土壌改良剤や有機質肥料が使用されて
いる。上記性質を有するには、土壌中に含まれる腐植の
含量に依存することが大であり、その含量の多少は土壌
の性質を変化させ、地力の大小を左右することとなる。
腐植に因る地力は、とりわけ腐植由来の窒素(C/N比10
〜15)の性状、すなわち、腐植由来の窒素が(1) 水不溶
性の有機態窒素であること、(2) 土壌中の微生物分解性
を有し、無機態窒素となり植物に吸収されること、及び
(3) 土壌中での無機化速度が非常に小さいこと、等に基
づくものである。
【0003】従来から使用されている土壌改良剤として
は、バーク堆肥等の堆肥類(C/N 比15〜50) 、ピートモ
ス等の泥炭類、その他イナワラ、モミガラ(C/N比50〜)
が挙げられ、有機質肥料としては、家畜糞尿、余剰汚泥
由来の各種有機質肥料(C/N比5〜15)などが挙げられ
る。
【0004】しかしながら、これらの有機資材を用いて
も、C/N 比の高いものは分解速度が小さいが、窒素含量
が少なく、一方、C/N 比の低いものは高いものよりも窒
素含量が高いが、分解速度が大きいことから、いずれの
有機資材によっても腐植由来の窒素を短期間で植物生育
基盤土壌に適量付与することは困難であった(「作物栄
養の基礎知識」,115〜116頁, 高橋英一著,農山漁村文
化協会発行(昭和57年11月25日))。従って、C/N 比が
小さいにもかかわらず分解速度が小さいという、C/N 比
の高いものと低いものが有する利点を兼ね備えた資材が
求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水不溶性窒
素保持剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
基づいて鋭意研究を行った結果、特定の水不溶性尿素−
ホルムアルデヒド縮合物が、植物生育基盤土壌中の水不
溶性窒素を保持できることを見い出し、本発明を完成す
るに至った。すなわち、本発明は、次式I:
【0007】
【化2】
【0008】(式中、Xは水素原子又は-CH2OHを表し、
Yは-NHCONH2又は-OH を表し、nは4以上の整数を表
す。)で示される尿素−ホルムアルデヒド縮合物を有効
成分として含む水不溶性窒素保持剤である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
水不溶性窒素保持剤は、上記尿素−ホルムアルデヒド縮
合物中の窒素含量が極めて高いにもかかわらず(C/N 比
が低く、約0.85である)、分解速度が極めて小さいこと
に基づいて見出されたものである。このような機能は、
従来の有機資材には全くなかったものである。
【0010】また、本発明の水不溶性窒素保持剤は、尿
素−ホルムアルデヒド縮合物を有効成分として含み、
(1) 水不溶性の有機態窒素を有すること、(2) 土壌中の
微生物分解性を有し、無機態窒素となり植物に吸収され
ること、及び(3) 土壌中での無機化速度が非常に小さい
ことの条件を満たす窒素を含むものである。
【0011】水不溶性とは、水100 gに0.01g未満の痕
跡程度の溶解度から全く溶解しない性質をいう。微生物
分解性とは、土壌中にて微生物によりアンモニア及び/
又は硝酸態窒素へ変換し得る性質をいう。また、土壌中
での無機化速度が非常に小さいとは、数年(3〜10年)
単位で分解されて無機態窒素になる程度の分解速度を有
することをいう。
【0012】本発明における尿素−ホルムアルデヒド縮
合物は、尿素とホルムアルデヒドとをアルカリ性条件下
に反応させて、尿素をメチロール化した後、これを酸性
条件下に脱水縮合させ、得られた縮合物から熱水溶解分
(式Iにおいてn<4のもの)を除去することにより得
ることができる。
【0013】尿素、ホルムアルデヒドのモル比は、尿素
1モルに対しホルムアルデヒド0.8〜1.3が適当である。
このモル比が0.8未満では熱水溶解分が多くなり効率的
でない。一方、モル比が1.3を超えると熱水溶解分は少
なくなるが、微生物により分解し難くなる。なお、尿素
は最終的に上記モル比となるように分割添加してメチロ
ール化を行うことができる。メチロール化反応は水酸化
ナトリウム等のアルカリ性物質を添加して、弱アルカリ
性、好ましくはpH7〜8に調製し、20〜95℃の温度で
0.5〜30時間反応させる。
【0014】反応生成物はジメチロール尿素を主体とす
る水溶液であり、これに少量のモノメチロール尿素、ト
リメチロール尿素、その他少量の遊離ホルムアルデヒド
が含まれている。脱水縮合反応は、硬化剤として酸性物
質、例えば硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、リ
ン酸水素1ナトリウム、リン酸水素1カリウム、リン
酸、硫酸、酢酸、クエン酸及び酒石酸等を添加し、pH
3〜5、反応温度60〜80℃で、0.5〜5時間反応させれ
ばよい。
【0015】熱水溶解分の除去は、得られた縮合物を60
℃以上、好ましくは80℃以上の熱水に0.5〜3時間浸
漬、撹拌後、遠心分離等により脱水することにより行う
ことができる。最終生成物は、水分含量約40重量%、粒
径0.5〜5mmの範囲の白色粉末状であり、その構造は
次式I:
【0016】
【化3】
【0017】(式中、Xは水素原子又は-CH2OHを表し、
Yは-NHCONH2又は-OH を表し、nは4以上の整数を表
す。)で示され、水不溶性かつ微生物分解性の縮合物で
ある。
【0018】本発明における縮合物は、式Iにおいてn
は4以上であり、微生物分解性を有する範囲のものであ
る。また、本発明では縮合物のうち熱水溶解分を除いて
いる。これは、該溶解分はnが4未満であり、微生物に
よる分解が速いこと、及び水に溶解流亡すること等によ
り、長期に渡り不溶性窒素を保持できないためである。
【0019】使用する植物の種類は特に限定されず、例
えば、芝草、牧草、葉菜類、根菜類、花キ類、果樹、茶
樹、緑化木における地中の水不溶性窒素を保持すること
を目的として使用することができる。
【0020】本発明の水不溶性窒素保持剤を例えば土壌
中に施用することにより、本剤に含まれる窒素をそのま
ま前記腐植由来の窒素に代わるものとして供給すること
ができる。したがって、その使用量に応じて任意に土壌
中の腐植に相当する窒素含量を調整することができる。
使用量は、対象となる植物や土壌によって適宜その最適
量を決めればよい。通常、土壌1L 当たり窒素換算0.1
〜3gであるが、使用量がこれら範囲を超えて多量施用
しても植物に対する濃度障害は全く生じない。これは、
本発明における縮合物が水不溶性であること、及び根圏
の微生物群によって、すなわち、植物の生育に伴って分
解し、徐々に植物に利用可能な窒素へ変換することによ
るものと考えられる。多量施用は施用回数を減らせる点
で特に好ましい。また、使用する際には、硬化物をその
まま、あるいは肥料や土壌改良剤等と混合して土壌に施
用することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明をさら
に具体的に説明する。但し、本発明はこれら実施例に限
定されない。
【0022】〔製造例1〕尿素−ホルムアルデヒド縮合
物の製造 尿素:ホルムアルデヒド(モル比)=1:2.3 の尿素−
37%ホルマリン混合物に水酸化ナトリウム水溶液を添加
してpH7.8 に調整し、撹拌しながら90〜95℃で1時間
反応させた後、硫酸水素カリウム水溶液を添加して反応
混合物のpHを4に調整し、90〜95℃の温度で3時間反
応させた。得られた尿素−ホルムアルデヒド初期縮合物
水溶液に、さらに、全尿素とホルムアルデヒドとの比が
最終的に1:1.2となるように尿素を添加して混合し、8
0℃で1時間反応させた。
【0023】得られた反応生成物をニーダーに仕込み、
撹拌しつつ内容物の温度を70〜80℃にした後、80%リン
酸を1.5容量%添加した。次いで、内容物を80℃に保持
し、捏和下に徐々に脱水しながら3時間反応させて、含
水硬化物を製造した。この含水硬化物を、80℃の熱水に
1時間浸漬・撹拌後、遠心脱水して最終生成物を得た。
【0024】〔実施例1〕上記製造例1で製造された尿
素−ホルムアルデヒド縮合物を窒素換算 180g/m2・10cm
深にて施用後、以下のシバを火山灰土壌に播種し、それ
ぞれの芝地を造成した。 ペレニアルライグラス 5 g/m2 ケンタッキーブルーグラス 5 g/m2 トールフェスキュー 5 g/m2 クリーピングレッドフェスキュー 5 g/m2 なお、対照区には本発明の水不溶性窒素保持剤を施用せ
ず、毎年無機窒素肥料を窒素換算30g/m2にて分割施用し
た。各年ごとの芝地土壌中の全窒素量(%)の変化を表
1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】以上の結果より、従来の資材では土壌中の
全窒素量を0.1 %程度に維持するのみであったのに対
し、本発明の水不溶性窒素保持剤は、その施用により土
壌中の全窒素量を0.2 %以上保持させることができたこ
とから、植物の生育基盤土壌に窒素を保持させるのに優
れていることがわかった。
【0027】
【発明の効果】本発明により、水不溶性窒素保持剤が提
供される。本発明の水不溶性窒素保持剤は、植物生育基
盤土壌の水不溶性窒素を保持することができる。また、
本発明の水不溶性窒素保持剤は、従来の有機質資材に比
べ施用量及び施用回数が大幅に減少できる点で極めて省
力的である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式I: 【化1】 (式中、Xは水素原子又は-CH2OHを表し、Yは-NHCONH2
    又は-OH を表し、nは4以上の整数を表す。)で示され
    る尿素−ホルムアルデヒド縮合物を有効成分として含む
    水不溶性窒素保持剤。
JP10286496A 1996-04-24 1996-04-24 水不溶性窒素保持剤 Pending JPH09286683A (ja)

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