JPH09279767A - 鉄筋継手と鉄筋との接続構造 - Google Patents

鉄筋継手と鉄筋との接続構造

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JPH09279767A
JPH09279767A JP9517696A JP9517696A JPH09279767A JP H09279767 A JPH09279767 A JP H09279767A JP 9517696 A JP9517696 A JP 9517696A JP 9517696 A JP9517696 A JP 9517696A JP H09279767 A JPH09279767 A JP H09279767A
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tapping
screw
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定俊 菊池
Katsuhiko Bando
加都彦 坂東
Masami Nakajima
昌身 中島
Seiichi Nagayama
清市 永山
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JFE Pipe Fitting Mfg Co Ltd
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TOOTEC KK
Nippon Kokan Pipe Fitting Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】振動や衝撃などの外因が負荷されても、鉄筋の
抜出阻止力が低下あるいは消失するのを防止して、高い
抜出阻止力を長期間維持する。 【解決手段】筒状鉄筋継手1に全体として投影平面上で
千鳥状に配列されるねじ挿入孔4〜6を形成し、筒状鉄
筋継手1の鉄筋挿入部1Aに鉄筋2を挿入したのち、各
ねじ挿入孔4〜6にタッピング・締結兼用ねじ3の軸部
3Bが鉄筋2の外周部の一部に当接するまで挿入し、ハ
ンマーなどの工具によって係合頭部3Aを打圧すること
で軸部3Bにより鉄筋3の外周部の一部を削り、かつ半
径方向内側に凹入9させたのち、各タッピング・締結兼
用ねじ3を軸回りに回転させて、タッピング用刃部3D
により各ねじ挿入孔4〜6の入口およびその近傍に雌ね
じ部10を形成し、この雌ねじ部10に締結用ねじ部3
Cを螺着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート構造
物の配筋に用いられる鉄筋を接続する鉄筋継手と鉄筋と
の接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄筋を接続する鉄筋継手と鉄筋との接続
構造として、たとえば、実公昭54−45292号公報
に開示されているように、筒状本体の通孔の両端部から
それぞれ鉄筋を挿入し、筒状本体の軸方向中央部で両鉄
筋の端面を突き合わせた状態で、両鉄筋を山型の内周形
状とした半円周の内周面側に移動させて両鉄筋と筒状本
体とを互いに係合させたのち、筒状本体の開口部近傍と
軸方向中央部近傍に形成されている複数個のコッター挿
通孔にコッターを挿通して、そのスライド面で鉄筋の表
面を押圧することにより、鉄筋と筒状本体の山型形状の
内周面との係合状態を確実にして、両鉄筋に引張りや曲
げ荷重が作用しても、両鉄筋が筒状本体から抜け出るの
を防止するように構成したものが知られている。
【0003】しかし、前記従来の鉄筋継手と鉄筋との接
続構造は、コッター挿通孔にコッターを挿通して、押圧
力を発生させることにより、鉄筋と筒状本体の山型形状
の内周面との係合状態を確実にするように構成したもの
であるから、振動や衝撃が両鉄筋および筒状本体に負荷
されると、コッターがコッター挿通孔から抜け出る方向
に移動する虞れを有し、挿通孔から抜け出る方向に移動
すると、係合状態を確実にする押圧力が小さくなり、鉄
筋が筒状本体から抜け出るのを阻止する抜出阻止力が低
下し、場合によっては抜出阻止力が消失する欠点を有し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、従来の鉄筋
継手と鉄筋との接続構造では、振動や衝撃などの外因に
よってコッターがコッター挿通孔から抜け出る方向に移
動する虞れを有しており、抜け出る方向に移動すると、
鉄筋と筒状本体の山型形状の内周面との係合状態を確実
にする押圧力が小さくなり、抜出阻止力が低下あるいは
消失する欠点を有している。そこで、本発明は、振動や
衝撃などの外因が負荷されても、これらの外因によって
抜出阻止力が低下あるいは消失するのを防止して、鉄筋
の接続直後に得た高い抜出阻止力を長期間維持すること
ができる鉄筋継手と鉄筋との接続構造を提供することを
目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、締結用の工具に係合する係
合頭部と、この係合頭部に連続する軸部を有し、該軸部
の前記係合頭部に近い部位に該係合頭部側から前記軸部
の先端側に向かって締結用ねじ部とタッピング用刃部を
順に形成したタッピング・締結兼用ねじが、筒状鉄筋継
手の半径方向両側の偏心位置で該筒状鉄筋継手の軸方向
に交差し、かつ軸方向の間隔を有し、さらに一部が筒状
鉄筋継手の鉄筋挿入部に開口して形成された複数個のね
じ挿入孔に挿入されて、前記鉄筋挿入部に挿入されてい
る鉄筋と前記軸部が互いに係着されているとともに、前
記タッピング用刃部によって前記ねじ挿入孔に形成され
た雌ねじ部に前記締結用ねじ部が螺着して、筒状鉄筋継
手にタッピング・締結兼用ねじが締結されていることを
特徴としたものである。
【0006】また、請求項2記載の発明は、前記タッピ
ング・締結兼用ねじの軸部の先端部に孔あけ用の切削刃
部が形成されていることを特徴としたものである。
【0007】請求項1記載の発明によれば、筒状鉄筋継
手の鉄筋挿入部に鉄筋を挿入すると、鉄筋の外周部の一
部がねじ挿入孔の開口に臨む。この状態で複数個のねじ
挿入孔のそれぞれにタッピング・締結兼用ねじを挿入し
て、軸部の先端が前記開口に臨んでいる鉄筋の外周部の
一部に当接させる。つぎに、ハンマーなどの工具によっ
て係合頭部を打圧したりハンドプレスなどの機器によっ
て圧入する。これにより、軸部の先端で開口に臨んでい
る鉄筋の外周部の一部を削り取り、軸部の外周面の一部
で鉄筋の外周部の一部を押圧して、鉄筋の外周部の一部
を半径方向内側に凹入させながらねじ挿入孔に深く挿入
される。このように深く挿入されることで、タッピング
用刃部の先端部側がねじ挿入孔の入口に当接する。この
時点で係合頭部の打圧を解除し、係合頭部にスパナなど
の工具を嵌合して、タッピング・締結兼用ねじをその軸
まわりに回転させる。その結果、タッピング用刃部がね
じ挿入孔の入口およびその近傍に雌ねじ部を形成すると
ともに、形成された雌ねじ部に締結用ねじ部が螺着する
手順により筒状鉄筋継手にタッピング・締結兼用ねじが
締結される。タッピング・締結兼用ねじの締結状態で
は、タッピング・締結兼用ねじの軸部と鉄筋は、軸部に
より鉄筋の外周部の一部を半径方向内側に凹入させた状
態で互いに係着されているので、鉄筋が筒状鉄筋継手の
鉄筋挿入部から抜け出るのを阻止するのに必要な大きい
抜出阻止力が得られる。また、鉄筋と軸部との係着によ
って軸部の外周面の一部と鉄筋の外周部の一部との間に
大きい摩擦力が発生するので、この大きい摩擦力がタッ
ピング・締結兼用ねじの緩み止め力として作用する。
【0008】請求項2記載の発明によれば、係合頭部を
穿孔機器の回転軸部に嵌合してタッピング・締結兼用ね
じを回転させながら、孔あけ用の切削刃部によって筒状
鉄筋継手の鉄筋挿入部に開口するねじ挿入孔(下孔)を
形成することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に基づいて説明する。鉄筋継手と鉄筋との接続構造
は、図1に示す筒状鉄筋継手1および鉄筋2と、複数本
のタッピング・締結兼用ねじ3(図5参照)を備えてい
る。筒状鉄筋継手1は、軸方向の両端を開口した内径D
1が一様な鉄筋挿入部1Aと、この鉄筋挿入部1Aを取
囲む環状の周壁1Bを有しており、鉄筋挿入部1Aの内
径D1は鉄筋2の外径D2より少し大きい値に設定され
いる。鉄筋2として竹節2Aを形成した竹節鉄筋が使用
される。なお、前記鉄筋2の外径D2は竹節2Aの外径
を指示している。
【0010】図1の筒状鉄筋継手1には、軸方向の中央
を対称軸Cとして、その両側に1対を1組とした3組の
ねじ挿入孔4,4、5,5、6,6が形成されている
(ただし、図1には対称軸Cの一側のねじ挿入孔のみを
示している)。これらねじ挿入孔4,4、5,5、6,
6は、全体として投影平面上で千鳥状に配列され、1対
のねじ挿入孔4,4と1つのねじ挿入孔5とで鉄筋挿入
部1Aの入口側のグループを構成し、1対のねじ挿入孔
6,6と1つのねじ挿入孔5とで鉄筋挿入部1Aの奥部
側のグループを構成しており、それぞれの内径d1は図
5に示すタッピング・締結兼用ねじ3の軸部3Bの外径
d2よりも少し大きい値に設定されている。
【0011】ねじ挿入孔4,4は、図1および図2に示
すように、筒状鉄筋継手1の縦軸線C1から半径方向両
側に向けて等しい偏心量eをもつ偏心位置において縦軸
線C1の方向に直交し、かつ軸方向の間隔pを有して周
壁1Bに形成され、上下方向の中央部において一部が鉄
筋挿入部1Aに開口7しているとともに、上端部に座グ
リ8が形成されている。
【0012】ねじ挿入孔5,5は、図1および図3に示
すように、筒状鉄筋継手1の縦軸線C1から半径方向両
側に向けて等しい偏心量e1をもつ偏心位置において縦
軸線C1の方向に直交し、ねじ挿入孔6,6は、図1お
よび図4に示すように、筒状鉄筋継手1の縦軸線C1か
ら半径方向一側に向けて等しい偏心量e2をもつ偏心位
置において縦軸線C1の方向に直交して周壁1Bに形成
されている。なお、偏心量e,e1,e2の関係は、e
>e1>e2である。
【0013】半径方向他側のねじ挿入孔4と半径方向一
側のねじ挿入孔5との間隔は前記pと同じ値に設定さ
れ、一方のねじ挿入孔6と半径方向他側のねじ挿入孔5
との間隔およびこのねじ挿入孔5と他方のねじ挿入孔6
との間隔も前記pと同じ値に設定されているとともに、
半径方向一側のねじ挿入孔5と一方のねじ挿入孔6との
間隔は前記pの2倍、つまり2pに設定され、ねじ挿入
孔5,5、6,6それぞれの上下方向の中央部において
一部が鉄筋挿入部1Aに開口7している。また、上端部
に座グリ8が形成されている。
【0014】タッピング・締結兼用ねじ3は、図5およ
び図6に示すように、締結用の工具に係合する係合頭部
3Aと、この係合頭部3Aに連続する軸部3Bを有し、
該軸部3Aの係合頭部3Aに近い部位には、係合頭部3
A側から軸部3Bの先端側に向かって締結用ねじ部3C
とタッピング用刃部3Dが半径方向外側に少し張り出し
て連続して形成されている。また、軸部3Bの先端部は
上向き円錐状に凹入されている。なお、図1において、
11はグラウト注入孔を示し、このグラウト注入孔11
から鉄筋継手と鉄筋の接続後にグラウト注入させて鉄筋
継手と鉄筋の接続を更に強固にさせてもよいが、必ずし
もグラウト注入させなくてもよい。また、このグラウト
注入孔11を鉄筋3の挿入状態確認用の孔として機能さ
せてもよい。なお、グラウト注入させない場合は、この
グラウト注入孔11は必ずしも必要とするものではな
い。
【0015】このような構成であれば、筒状鉄筋継手1
における鉄筋挿入部1Aの両端開口から竹節鉄筋2,2
を挿入して、それぞれの先端を対称軸C付近に位置させ
る。これにより、竹節鉄筋2,2の竹節2Aが複数個の
ねじ挿入孔4,4、5,5、6,6から軸方向に離れ
て、竹節鉄筋2,2の体部2Bの一部が各ねじ挿入孔
4,4、5,5、6,6における上下方向中央部の開口
7に臨む位置関係になる。
【0016】つぎに、各ねじ挿入孔4,4、5,5、
6,6にタッピング・締結兼用ねじ3を挿入して、図
2、図3および図4の仮想線で示すように、軸部3Bの
先端縁部を開口7に臨んでいる鉄筋2における体部2B
の外周部の一部に当接させる。
【0017】つづいて、ハンマーなどの工具によって、
各タッピング・締結兼用ねじ3の係合頭部3Aを打圧す
る。この打圧は、半径方向一側のねじ挿入孔4に挿入さ
れているタッピング・締結兼用ねじ3→半径方向他側の
ねじ挿入孔4に挿入されているタッピング・締結兼用ね
じ3→半径方向一側のねじ挿入孔5に挿入されているタ
ッピング・締結兼用ねじ3→一方のねじ挿入孔6に挿入
されているタッピング・締結兼用ねじ3→半径方向他側
のねじ挿入孔5に挿入されているタッピング・締結兼用
ねじ3→他方のねじ挿入孔6に挿入されているタッピン
グ・締結兼用ねじ3の順序で行うことが望ましい。
【0018】ハンマーなどの工具によって係合頭部3A
を打圧された各タッピング・締結兼用ねじ3は、軸部3
Bの先端で開口7に臨んでいる鉄筋3における体部2B
の外周部の一部を削り取り、かつ軸部3Bの外周面の一
部で体部2Bの外周部の一部を押圧して、図7に示すよ
うに、体部2Bの外周部の一部を半径方向内側に凹入9
させながら、図8、図9および図10に示すように各ね
じ挿入孔4,4、5,5、6,6に深く挿入され、タッ
ピング用刃部3Dの先端部側が各ねじ挿入孔4,4、
5,5、6,6の入口に当接する。この時点で係合頭部
3Aの打圧を止める。なお、鉄筋3が宙吊りで不安定な
状態の場合は、ハンマーなどの工具によって係合頭部3
Aを打圧する作業を採用できないので、ハンドプレスな
どの機器を用いて圧入すればよい。
【0019】つぎに、係合頭部3Aにスパナなどの工具
(図示省略)を嵌合して、各タッピング・締結兼用ねじ
3をその軸まわりに回転させる。その結果、図11に示
すように、タッピング用刃部3Dが各ねじ挿入孔4,
4、5,5、6,6の入口およびその近傍に2〜3山程
度の雌ねじ部10を形成する。さらに、各タッピング・
締結兼用ねじ3の軸まわりに回転を継続して行うこと
で、図12、図13および図14に示すように、雌ねじ
部10に締結用ねじ部3Cが螺着し、かつ係合頭部3A
が座グリ8に着座して、筒状鉄筋継手1に各タッピング
・締結兼用ねじ3が締結された鉄筋継手1と鉄筋2,2
との接続状態を得ることができる。また、タッピング用
刃部3Dによって、各ねじ挿入孔4,4、5,5、6,
6の入口およびその近傍に2〜3山程度の少ない山数の
雌ねじ部10を形成するようにしているので、雌ねじ部
10形成時におけるタッピング用刃部3Dの切削抵抗が
小さく抑えられるから、雌ねじ部10の形成途中でタッ
ピング・締結兼用ねじ3が折損する不都合の発生を防止
できる。
【0020】なお、体部2Bの外周部の一部が凹入9さ
れることで、体部2Bの横断面積が僅かに縮小される
が、強度的な問題が発生せず、横断面積の僅かな縮小が
無視できることを強度計算および引張テストにより確認
している。
【0021】前記タッピング・締結兼用ねじ3の締結状
態では、各タッピング・締結兼用ねじ3の軸部3Bと鉄
筋2における体部2Bの外周部の一部は、軸部3Bによ
り体部2Bの外周部の一部を半径方向内側に凹入9させ
た状態で互いに係着されているので、鉄筋2,2が筒状
鉄筋継手1の鉄筋挿入部1Aから抜け出るのを阻止する
のに必要な大きい抜出阻止力が得られる。また、体部2
Bの外周の一部と軸部3Bとの係着によって、軸部3B
の外周面の一部と体部2Bの外周の一部との間に大きい
摩擦力が発生するので、この大きい摩擦力が各タッピン
グ・締結兼用ねじ3の緩み止め力として作用する。この
ため、振動や衝撃などの外因が鉄筋2および筒状鉄筋継
手1に負荷されても、各タッピング・締結兼用ねじ3の
締結状態が損なわれることはない。したがって、抜出阻
止力が低下あるいは消失するのを確実に防止して、鉄筋
2,2の接続直後に得た高い抜出阻止力を長期間維持す
ることができる。
【0022】図15および図16は、タッピング・締結
兼用ねじ3の他の実施の形態を示し、タッピング・締結
兼用ねじ3の軸部3Bの先端部にドリル部3Eが形成さ
れている。このように構成されたタッピング・締結兼用
ねじ3を使用することによって、係合頭部3Aを穿孔機
器(図示省略)の回転軸部に嵌合して、タッピング・締
結兼用ねじ3を回転させながら、ドリル部3Eによって
筒状鉄筋継手1の鉄筋挿入部1Aに開口するねじ挿入孔
(下孔)4,4、5,5、6,6を形成することができ
る。これにより、ハンマーなどの工具によって係合頭部
3Aを打圧したりハンドプレスなどの機器によって圧入
する作業を省略することが可能になる。
【0023】図17および図18は、タッピング・締結
兼用ねじ3のさらに異なる実施の形態を示し、タッピン
グ・締結兼用ねじ3の軸部3Bの先端部にエンドミル部
3Fが形成されている。このように構成されたタッピン
グ・締結兼用ねじ3を使用することによって、係合頭部
3Aを穿孔機器(図示省略)の回転軸部に嵌合して、タ
ッピング・締結兼用ねじ3を回転させながら、エンドミ
ル部3Fによって筒状鉄筋継手1の鉄筋挿入部1Aに開
口するねじ挿入孔(下孔)4,4、5,5、6,6を形
成することができる。これにより、ハンマーなどの工具
によって係合頭部3Aを打圧したりハンドプレスなどの
機器によって圧入する作業を省略することが可能にな
る。
【0024】なお、前記実施の形態では、筒状鉄筋継手
1の軸方向の中央を対称軸Cとして、鉄筋挿入部1Aの
両側から鉄筋2,2を挿入しているが、鉄筋挿入部1A
の片側から鉄筋2を挿入する筒状鉄筋継手1にも適用で
きる。また、1対を1組とした3組のねじ挿入孔4,
4、5,5、6,6によって、鉄筋挿入部1Aの入口側
と鉄筋挿入部1Aの奥部側の2つのグループを構成して
いるが、3つねじ挿入孔を千鳥状に配列した1つのグル
ープを最低限度として構成しておけばよい。さらに、ね
じ挿入孔4,4、5,5、6,6の偏心量を1つの値
(たとえばe)に統一してもよい。ただし、前記実施の
形態のように、鉄筋挿入部1Aの入口側の偏心量よりも
奥部側の偏心量を漸次大きくすることによって、振動や
衝撃などの外因影響を受けやすい奥部側の抜出阻止力を
高めて、抜出阻止力をより一層大きくすることができ
る。さらに、下向き円錐状に形成している軸部3Bの先
端部は、フラット形あるいは下向き円錐状部の先端に突
部を突設した形であってもよい。勿論、前記実施の形態
で使用している竹節鉄筋2に代えて、網目状節やねじ状
節をもつ他の異形鉄筋あるいは表面の平らな鉄筋の接続
にも適用可能である。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明は、タッピング・締結兼用ねじを締結することで、タ
ッピング・締結兼用ねじの軸部と鉄筋の外周部の一部が
軸部により鉄筋の外周部の一部を半径方向内側に凹入さ
せた状態で互いに係着されるので、鉄筋が筒状鉄筋継手
の鉄筋挿入部から抜け出るのを阻止するのに必要な大き
い抜出阻止力が得られる。また、鉄筋の外周の一部と軸
部との係着によって、軸部の外周面の一部と鉄筋の外周
の一部との間に大きい摩擦力が発生するので、この大き
い摩擦力がタッピング・締結兼用ねじの緩み止め力とし
て作用することになって、振動や衝撃などの外因が鉄筋
および筒状鉄筋継手に負荷されても、タッピング・締結
兼用ねじの締結状態が損なわれることはない。したがっ
て、抜出阻止力が低下あるいは消失するのを確実に防止
して、鉄筋の接続直後に得た高い抜出阻止力を長期間維
持することができる。
【0026】請求項2記載の発明は、係合頭部を穿孔機
器の回転軸部に嵌合して、タッピング・締結兼用ねじを
回転させながら、孔あけ用の切削刃部によって筒状鉄筋
継手にねじ挿入孔(下孔)を形成することができるの
で、ハンマーなどの工具によって係合頭部を打圧したり
ハンドプレスなどの機器によって圧入する作業を省略す
ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】筒状鉄筋継手の一実施の形態を示す平面図であ
る。
【図2】図1のA−A線拡大断面図である。
【図3】図1のB−B線拡大断面図である。
【図4】図1のD−D線拡大断面図である。
【図5】タッピング・締結兼用ねじの一実施の形態を示
す拡大正面図である。
【図6】図5のE−E線断面図である。
【図7】鉄筋の外周部に形成される半径方向内側への凹
入を示す拡大横断面図である。
【図8】タッピング・締結兼用ねじの挿入途中の状態を
示す図2相当図である。
【図9】タッピング・締結兼用ねじの挿入途中の状態を
示す図3相当図である。
【図10】タッピング・締結兼用ねじの挿入途中の状態
を示す図4相当図である。
【図11】雌ねじ部の形成状態を示す部分拡大断面図で
ある。
【図12】タッピング・締結兼用ねじの締結完了状態を
示す図2相当図である。
【図13】タッピング・締結兼用ねじの締結完了状態を
示す図3相当図である。
【図14】タッピング・締結兼用ねじの締結完了状態を
示す図4相当図である。
【図15】タッピング・締結兼用ねじの他の実施の形態
を示す正面図である。
【図16】図15のF−F矢視図である。
【図17】タッピング・締結兼用ねじのさらに異なる実
施の形態を示す正面図である。
【図18】図15のG−G矢視図である。
【符号の説明】
1 筒状鉄筋継手 1A 鉄筋挿入部 2 鉄筋 3 タッピング・締結兼用ねじ 3A タッピング・締結兼用ねじの係合頭部 3B タッピング・締結兼用ねじの軸部 3C タッピング・締結兼用ねじの締結用ねじ部 3D タッピング・締結兼用ねじのタッピング用刃部 4 ねじ挿入孔 5 ねじ挿入孔 6 ねじ挿入孔 7 開口 10 雌ねじ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 昌身 大阪府岸和田市田治米町153番地の1 日 本鋼管継手株式会社内 (72)発明者 永山 清市 大阪府岸和田市田治米町153番地の1 日 本鋼管継手株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 締結用の工具に係合する係合頭部と、こ
    の係合頭部に連続する軸部を有し、該軸部の前記係合頭
    部に近い部位に該係合頭部側から前記軸部の先端側に向
    かって締結用ねじ部とタッピング用刃部を順に形成した
    タッピング・締結兼用ねじが、筒状鉄筋継手の半径方向
    両側の偏心位置で該筒状鉄筋継手の軸方向に交差し、か
    つ軸方向の間隔を有し、さらに一部が筒状鉄筋継手の鉄
    筋挿入部に開口して形成された複数個のねじ挿入孔に挿
    入されて、前記鉄筋挿入部に挿入されている鉄筋と前記
    軸部が互いに係着されているとともに、前記タッピング
    用刃部によって前記ねじ挿入孔に形成された雌ねじ部に
    前記締結用ねじ部が螺着して、筒状鉄筋継手にタッピン
    グ・締結兼用ねじが締結されていることを特徴とする鉄
    筋継手と鉄筋との接続構造。
  2. 【請求項2】 前記タッピング・締結兼用ねじの軸部の
    先端部に孔あけ用の切削刃部が形成されていることを特
    徴とする請求項1記載の鉄筋継手と鉄筋との接続構造。
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