JPH09275302A - マイクロ波スイッチ - Google Patents
マイクロ波スイッチInfo
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- JPH09275302A JPH09275302A JP8083963A JP8396396A JPH09275302A JP H09275302 A JPH09275302 A JP H09275302A JP 8083963 A JP8083963 A JP 8083963A JP 8396396 A JP8396396 A JP 8396396A JP H09275302 A JPH09275302 A JP H09275302A
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- Japan
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- microwave
- microstrip
- superconducting line
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 マイクロ波の装置においては、微弱な信号の
端子から高電力信号の端子にスイッチを切り替えても、
高電力信号が微弱な信号の経路へ漏れ込み、不要波を発
生してしまう。 【解決手段】 誘電体基板1上にマイクロストリップ線
路2と分岐部分6とマイクロストリップ線路21 ,22
とを有し、マイクロストリップ線路21 ,22 のそれぞ
れが、分岐部分6から略1/2波長の整数倍の電気長の
距離をおいて備えられている任意の長さの酸化物超伝導
線路31 ,32 と直流阻止回路41 ,42とバイアス印
加用の端子51 ,52 とを有し、酸化物超伝導線路3
1 ,32 のそれぞれの超伝導状態の設定と常伝導状態の
設定とを切り替えて信号経路を選択する。このとき、酸
化物超伝導線路31 ,32 の常伝導状態の設定をバイア
ス印加用の端子51 ,52 にバイアスを印加して行うこ
とができる。
端子から高電力信号の端子にスイッチを切り替えても、
高電力信号が微弱な信号の経路へ漏れ込み、不要波を発
生してしまう。 【解決手段】 誘電体基板1上にマイクロストリップ線
路2と分岐部分6とマイクロストリップ線路21 ,22
とを有し、マイクロストリップ線路21 ,22 のそれぞ
れが、分岐部分6から略1/2波長の整数倍の電気長の
距離をおいて備えられている任意の長さの酸化物超伝導
線路31 ,32 と直流阻止回路41 ,42とバイアス印
加用の端子51 ,52 とを有し、酸化物超伝導線路3
1 ,32 のそれぞれの超伝導状態の設定と常伝導状態の
設定とを切り替えて信号経路を選択する。このとき、酸
化物超伝導線路31 ,32 の常伝導状態の設定をバイア
ス印加用の端子51 ,52 にバイアスを印加して行うこ
とができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマイクロ波における
スイッチに関し、特に酸化物超伝導線路を用いるスイッ
チに関する。
スイッチに関し、特に酸化物超伝導線路を用いるスイッ
チに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のマイクロ波で使用されるスイッチ
としては、機械式の同軸スイッチがある。このスイッチ
は、接点を機械的に切り替えることによって、信号経路
の選択を行うものである。この種のスイッチでは接点が
同一筐体の中に収容されているので、電磁界結合によっ
て、マイクロ波が選択されていない端子へも漏れ込む現
象が起こる。このマイクロ波の漏れ込みの度合を、一般
にスイッチのアイソレーションと呼び、マイクロ波の漏
れ込み量が少なければ、良好なアイソレーションが得ら
れる。
としては、機械式の同軸スイッチがある。このスイッチ
は、接点を機械的に切り替えることによって、信号経路
の選択を行うものである。この種のスイッチでは接点が
同一筐体の中に収容されているので、電磁界結合によっ
て、マイクロ波が選択されていない端子へも漏れ込む現
象が起こる。このマイクロ波の漏れ込みの度合を、一般
にスイッチのアイソレーションと呼び、マイクロ波の漏
れ込み量が少なければ、良好なアイソレーションが得ら
れる。
【0003】図4は、従来例におけるマイクロ波スイッ
チのアイソレーション特性を示すグラフであり、LOR
AL Microwave−Wavecom社カタログ
から抜粋したものである。図4に示したように、周波数
が8.4GHz付近では90dB〜100dBのアイソ
レーション特性となっている。
チのアイソレーション特性を示すグラフであり、LOR
AL Microwave−Wavecom社カタログ
から抜粋したものである。図4に示したように、周波数
が8.4GHz付近では90dB〜100dBのアイソ
レーション特性となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のスイ
ッチを、マイクロ波の装置において微弱な信号と高電力
信号とを切り替えて使用する場合には、微弱な信号の端
子から高電力信号の端子にスイッチを切り替えても、高
電力信号が微弱な信号の経路へ漏れ込み、不要波を発生
してしまうという問題があった。
ッチを、マイクロ波の装置において微弱な信号と高電力
信号とを切り替えて使用する場合には、微弱な信号の端
子から高電力信号の端子にスイッチを切り替えても、高
電力信号が微弱な信号の経路へ漏れ込み、不要波を発生
してしまうという問題があった。
【0005】このような点に鑑み本発明は、アイソレー
ション特性の良好なマイクロ波スイッチを提供すること
を目的とする。
ション特性の良好なマイクロ波スイッチを提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のマイクロ波スイッチは、誘電体基板上に、第
1のマイクロストリップ線路と、該第1のマイクロスト
リップ線路の一端に設けられて該第1のマイクロストリ
ップ線路を複数のマイクロストリップ線路に分岐して該
第1のマイクロストリップ線路に共通端子を形成する分
岐部分と、該分岐された複数のマイクロストリップ線路
とを有し、該分岐部分から分岐された該複数のマイクロ
ストリップ線路のそれぞれが、酸化物超伝導線路と、該
分岐部分と該酸化物超伝導線路との間に備えられている
直流阻止回路と、該酸化物超伝導線路の両端に備えられ
ているバイアス印加用の端子とを有し、該分岐された複
数のマイクロストリップ線路が、該第1のマイクロスト
リップ線路の共通端子によって選択される信号経路と同
数であり、該酸化物超伝導線路のそれぞれの超伝導状態
の設定と常伝導状態の設定とを切り替えて信号経路を選
択する。
に本発明のマイクロ波スイッチは、誘電体基板上に、第
1のマイクロストリップ線路と、該第1のマイクロスト
リップ線路の一端に設けられて該第1のマイクロストリ
ップ線路を複数のマイクロストリップ線路に分岐して該
第1のマイクロストリップ線路に共通端子を形成する分
岐部分と、該分岐された複数のマイクロストリップ線路
とを有し、該分岐部分から分岐された該複数のマイクロ
ストリップ線路のそれぞれが、酸化物超伝導線路と、該
分岐部分と該酸化物超伝導線路との間に備えられている
直流阻止回路と、該酸化物超伝導線路の両端に備えられ
ているバイアス印加用の端子とを有し、該分岐された複
数のマイクロストリップ線路が、該第1のマイクロスト
リップ線路の共通端子によって選択される信号経路と同
数であり、該酸化物超伝導線路のそれぞれの超伝導状態
の設定と常伝導状態の設定とを切り替えて信号経路を選
択する。
【0007】上記本発明のマイクロ波スイッチは、前記
酸化物超伝導線路を、前記分岐部分から略1/2波長の
整数倍の電気長の距離をおいて備えることができる。
酸化物超伝導線路を、前記分岐部分から略1/2波長の
整数倍の電気長の距離をおいて備えることができる。
【0008】また、上記本発明のマイクロ波スイッチ
は、前記酸化物超伝導線路の常伝導状態の設定を、前記
バイアス印加用の端子にバイアスを印加して行うことが
できる。
は、前記酸化物超伝導線路の常伝導状態の設定を、前記
バイアス印加用の端子にバイアスを印加して行うことが
できる。
【0009】さらに、上記本発明のマイクロ波スイッチ
は、前記酸化物超伝導線路の長さを任意に設定すること
ができる。
は、前記酸化物超伝導線路の長さを任意に設定すること
ができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
いて図面を参照して説明する。
【0011】図1は、本発明の第1の実施の形態におけ
るマイクロ波スイッチ(1:2)を示す図である。図1
に示したマイクロ波スイッチは、誘電体基板1上にマイ
クロ波ストリップ線路2と、分岐部分6と、分岐された
マイクロ波ストリップ線路2 1 ,22 とを有する構成と
なっている。分岐されたマイクロ波ストリップ線路2
1 ,22 のそれぞれは、酸化物超伝導線路31 ,32
と、分岐部分6と酸化物超伝導線路31 ,32 との間に
設けられた直流阻止回路(以下、DCカットと記述す
る)41 ,42 と、酸化物超伝導線路31 ,32 の両端
に設けられたバイアス端子51 ,52 とを備える構成と
なっている。また、酸化物超伝導線路31 ,3 2 は、分
岐部分6からマイクロ波の略1/2波長の整数倍の電気
長の距離をおいて設けられている。
るマイクロ波スイッチ(1:2)を示す図である。図1
に示したマイクロ波スイッチは、誘電体基板1上にマイ
クロ波ストリップ線路2と、分岐部分6と、分岐された
マイクロ波ストリップ線路2 1 ,22 とを有する構成と
なっている。分岐されたマイクロ波ストリップ線路2
1 ,22 のそれぞれは、酸化物超伝導線路31 ,32
と、分岐部分6と酸化物超伝導線路31 ,32 との間に
設けられた直流阻止回路(以下、DCカットと記述す
る)41 ,42 と、酸化物超伝導線路31 ,32 の両端
に設けられたバイアス端子51 ,52 とを備える構成と
なっている。また、酸化物超伝導線路31 ,3 2 は、分
岐部分6からマイクロ波の略1/2波長の整数倍の電気
長の距離をおいて設けられている。
【0012】図1において、マイクロ波信号のルートと
してマイクロ波ストリップ線路2からマイクロ波ストリ
ップ線路21 へのルート(以下、ルートAと記述する)
を選択する場合を考える。この場合には、酸化物超伝導
線路31 を信号経路として選択するので、酸化物超伝導
線路31 を冷却して超伝導状態に設定し、もう一方の酸
化物超伝導線路32 のバイアス端子52 にバイアスを印
加して常伝導状態に設定する。このとき、分岐部分6と
酸化物超伝導線路32 との間の電気長がマイクロ波の略
1/2波長の整数倍に設定されているので、酸化物超伝
導線路32 のDCカット42 側の端面が電気的に開放状
態となり、分岐部分6も電気的に開放状態となる。この
ため、ルートAのインピーダンス状態が整合され、マイ
クロ波が低損失の超伝導線路を通るので、低損失でマイ
クロ波信号の伝送を行うことが可能となる。
してマイクロ波ストリップ線路2からマイクロ波ストリ
ップ線路21 へのルート(以下、ルートAと記述する)
を選択する場合を考える。この場合には、酸化物超伝導
線路31 を信号経路として選択するので、酸化物超伝導
線路31 を冷却して超伝導状態に設定し、もう一方の酸
化物超伝導線路32 のバイアス端子52 にバイアスを印
加して常伝導状態に設定する。このとき、分岐部分6と
酸化物超伝導線路32 との間の電気長がマイクロ波の略
1/2波長の整数倍に設定されているので、酸化物超伝
導線路32 のDCカット42 側の端面が電気的に開放状
態となり、分岐部分6も電気的に開放状態となる。この
ため、ルートAのインピーダンス状態が整合され、マイ
クロ波が低損失の超伝導線路を通るので、低損失でマイ
クロ波信号の伝送を行うことが可能となる。
【0013】一方、このときにマイクロ波ストリップ線
路2からマイクロ波ストリップ線路22 へのルート(以
下、ルートBと記述する)に漏れ込むマイクロ波信号の
電力量とルートAに流れるマイクロ波信号の電力量との
比がアイソレーション量となるが、このアイソレーショ
ン量は酸化物超伝導線路32 の常伝導状態における損失
に相当する分だけ改善される。
路2からマイクロ波ストリップ線路22 へのルート(以
下、ルートBと記述する)に漏れ込むマイクロ波信号の
電力量とルートAに流れるマイクロ波信号の電力量との
比がアイソレーション量となるが、このアイソレーショ
ン量は酸化物超伝導線路32 の常伝導状態における損失
に相当する分だけ改善される。
【0014】なお、DCカット41 ,42 は、一方のル
ートのバイアス端子51 または52の酸化物超伝導線路
31 または32 への印加バイアスが他方のルートに回り
込んで超伝導状態の設定に悪影響を与えないために設け
てある。
ートのバイアス端子51 または52の酸化物超伝導線路
31 または32 への印加バイアスが他方のルートに回り
込んで超伝導状態の設定に悪影響を与えないために設け
てある。
【0015】図2は、酸化物超伝導薄膜を用いたマイク
ロストリップ線路の常温(24.7℃)における通過損
失の実測値を示すグラフであり、長さが約25mmの酸
化物超伝導線路の常伝導状態におけるマイクロ波信号の
減衰量の実測例を示している。この場合、アイソレーシ
ョンを大きくとる必要がある場合には酸化物超伝導線路
を長くすれば良い。
ロストリップ線路の常温(24.7℃)における通過損
失の実測値を示すグラフであり、長さが約25mmの酸
化物超伝導線路の常伝導状態におけるマイクロ波信号の
減衰量の実測例を示している。この場合、アイソレーシ
ョンを大きくとる必要がある場合には酸化物超伝導線路
を長くすれば良い。
【0016】図2で用いたものと同じ酸化物超伝導線路
を用いた場合に、従来例におけるスイッチでは、図4に
示したように8.4GHzで約90〜100dBのアイ
ソレーション特性となる。しかし、酸化物超伝導線路の
アイソレーション特性が常伝導で60dB/25mmで
あるので、酸化物超伝導線路の長さを50mmとするこ
とによって、約120dB程度のアイソレーション特性
が得られることが分かる。このように、酸化物超伝導線
路の長さを適宜選択することによって、所望のアイソレ
ーション特性が得られる。一方、酸化物超伝導線路は超
伝導状態(信号経路選択時)では非常に低損失な線路と
して動作するので、低損失なスイッチとして動作するこ
ととなる。
を用いた場合に、従来例におけるスイッチでは、図4に
示したように8.4GHzで約90〜100dBのアイ
ソレーション特性となる。しかし、酸化物超伝導線路の
アイソレーション特性が常伝導で60dB/25mmで
あるので、酸化物超伝導線路の長さを50mmとするこ
とによって、約120dB程度のアイソレーション特性
が得られることが分かる。このように、酸化物超伝導線
路の長さを適宜選択することによって、所望のアイソレ
ーション特性が得られる。一方、酸化物超伝導線路は超
伝導状態(信号経路選択時)では非常に低損失な線路と
して動作するので、低損失なスイッチとして動作するこ
ととなる。
【0017】図1において、信号経路をルートBに設定
する場合には、上述したのと逆に、酸化物超伝導線路3
1 を常伝導状態に設定し、酸化物超伝導線路32 を超伝
導状態に設定すれば良い。
する場合には、上述したのと逆に、酸化物超伝導線路3
1 を常伝導状態に設定し、酸化物超伝導線路32 を超伝
導状態に設定すれば良い。
【0018】図3は、本発明の第2の実施の形態におけ
るマイクロ波スイッチ(1:n)を示す図である。図1
においては1:2のスイッチの場合について説明した
が、図3においては1:n(nは正の整数)のスイッチ
の場合について説明する。
るマイクロ波スイッチ(1:n)を示す図である。図1
においては1:2のスイッチの場合について説明した
が、図3においては1:n(nは正の整数)のスイッチ
の場合について説明する。
【0019】図3に示したマイクロ波スイッチは、誘電
体基板1上にマイクロ波ストリップ線路2と、分岐部分
6と、分岐されたマイクロ波ストリップ線路21 ,2
2 ,2 3 ,‥‥‥,2n とを有する構成となっている。
分岐されたマイクロ波ストリップ線路21 〜2n のそれ
ぞれは、酸化物超伝導線路31 ,32 ,33 ,‥‥‥,
3n と、分岐部分6と酸化物超伝導線路31 〜3n との
間に設けられた直流阻止回路(以下、DCカットと記述
する)41 ,42 ,43 ,‥‥‥,4n と、酸化物超伝
導線路31 〜3n の両端に設けられたバイアス端子5
1 ,52 ,53 ,‥‥‥,5n とを備える構成となって
いる。また、酸化物超伝導線路31 〜3n は、分岐部分
6からマイクロ波の略1/2波長の整数倍の電気長の距
離をおいて設けられている。
体基板1上にマイクロ波ストリップ線路2と、分岐部分
6と、分岐されたマイクロ波ストリップ線路21 ,2
2 ,2 3 ,‥‥‥,2n とを有する構成となっている。
分岐されたマイクロ波ストリップ線路21 〜2n のそれ
ぞれは、酸化物超伝導線路31 ,32 ,33 ,‥‥‥,
3n と、分岐部分6と酸化物超伝導線路31 〜3n との
間に設けられた直流阻止回路(以下、DCカットと記述
する)41 ,42 ,43 ,‥‥‥,4n と、酸化物超伝
導線路31 〜3n の両端に設けられたバイアス端子5
1 ,52 ,53 ,‥‥‥,5n とを備える構成となって
いる。また、酸化物超伝導線路31 〜3n は、分岐部分
6からマイクロ波の略1/2波長の整数倍の電気長の距
離をおいて設けられている。
【0020】図3において、マイクロ波信号のルートと
してマイクロ波ストリップ線路2からマイクロ波ストリ
ップ線路21 へのルート(以下、ルートCと記述する)
を選択する場合を考える。この場合には、酸化物超伝導
線路31 を信号経路として選択するので、酸化物超伝導
線路31 を冷却して超伝導状態に設定し、他の全ての酸
化物超伝導線路32 〜3n のバイアス端子52 〜5n に
バイアスを印加して常伝導状態に設定する。このとき、
分岐部分6と酸化物超伝導線路32 〜3n との間の電気
長がマイクロ波の略1/2波長の整数倍に設定されてい
るので、酸化物超伝導線路32 〜3n のDCカット42
〜4n 側の端面が電気的に開放状態となり、分岐部分6
も電気的に開放状態となる。このため、ルートCのイン
ピーダンス状態が整合され、マイクロ波が低損失の超伝
導線路を通るので、低損失でマイクロ波信号の伝送を行
うことが可能となる。
してマイクロ波ストリップ線路2からマイクロ波ストリ
ップ線路21 へのルート(以下、ルートCと記述する)
を選択する場合を考える。この場合には、酸化物超伝導
線路31 を信号経路として選択するので、酸化物超伝導
線路31 を冷却して超伝導状態に設定し、他の全ての酸
化物超伝導線路32 〜3n のバイアス端子52 〜5n に
バイアスを印加して常伝導状態に設定する。このとき、
分岐部分6と酸化物超伝導線路32 〜3n との間の電気
長がマイクロ波の略1/2波長の整数倍に設定されてい
るので、酸化物超伝導線路32 〜3n のDCカット42
〜4n 側の端面が電気的に開放状態となり、分岐部分6
も電気的に開放状態となる。このため、ルートCのイン
ピーダンス状態が整合され、マイクロ波が低損失の超伝
導線路を通るので、低損失でマイクロ波信号の伝送を行
うことが可能となる。
【0021】なお、図1の場合と同様に、DCカット4
1 〜4n は、それぞれのルートのバイアス端子51 〜5
n から酸化物超伝導線路31 〜3n に印加されるバイア
スが、他方のルートに回り込んで超伝導状態の設定に悪
影響を与えないために設けてある。
1 〜4n は、それぞれのルートのバイアス端子51 〜5
n から酸化物超伝導線路31 〜3n に印加されるバイア
スが、他方のルートに回り込んで超伝導状態の設定に悪
影響を与えないために設けてある。
【0022】このようにして、マイクロ波を通過させた
い信号経路の酸化物超伝導線路3m(m=1,2,‥‥
‥,n)を超伝導状態に設定し、他の全ての選択しない
端子側の酸化物超伝導線路3k (k=1,2,‥‥‥,
n;k≠m)を常伝導状態に設定することによって、信
号経路を選択することができる。さらに、酸化物超伝導
線路31 〜3n の長さを適宜設定することによって、ア
イソレーション特性の良好なマイクロ波スイッチを実現
することが可能となる。
い信号経路の酸化物超伝導線路3m(m=1,2,‥‥
‥,n)を超伝導状態に設定し、他の全ての選択しない
端子側の酸化物超伝導線路3k (k=1,2,‥‥‥,
n;k≠m)を常伝導状態に設定することによって、信
号経路を選択することができる。さらに、酸化物超伝導
線路31 〜3n の長さを適宜設定することによって、ア
イソレーション特性の良好なマイクロ波スイッチを実現
することが可能となる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、酸化物超
伝導線路が、超伝導状態においてはマイクロ波信号の損
失が小さく、常伝導状態においてはマイクロ波信号の減
衰量が大きいことを利用して、信号経路として選択しな
い端子側を常伝導状態に設定して、常伝導状態の線路に
漏れ込むマイクロ波信号の電力量を低減することができ
るという効果を有する。
伝導線路が、超伝導状態においてはマイクロ波信号の損
失が小さく、常伝導状態においてはマイクロ波信号の減
衰量が大きいことを利用して、信号経路として選択しな
い端子側を常伝導状態に設定して、常伝導状態の線路に
漏れ込むマイクロ波信号の電力量を低減することができ
るという効果を有する。
【0024】また、酸化物超伝導線路の長さを適宜選択
して、常伝導状態の線路に漏れ込むマイクロ波信号の電
力量を低減することによって、所望の良好なアイソレー
ション特性を得ることができるという効果を有する。
して、常伝導状態の線路に漏れ込むマイクロ波信号の電
力量を低減することによって、所望の良好なアイソレー
ション特性を得ることができるという効果を有する。
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるマイクロ波
スイッチ(1:2)を示す図
スイッチ(1:2)を示す図
【図2】酸化物超伝導薄膜を用いたマイクロストリップ
線路の常温における通過損失の実測値を示すグラフ
線路の常温における通過損失の実測値を示すグラフ
【図3】本発明の第2の実施の形態におけるマイクロ波
スイッチ(1:n)を示す図
スイッチ(1:n)を示す図
【図4】従来例におけるマイクロ波スイッチのアイソレ
ーション特性を示すグラフ
ーション特性を示すグラフ
1 誘電体基板 2,21 ,22 ,‥‥‥,2n マイクロストリップ
線路 31 ,32 ,‥‥‥,3n 酸化物超伝導線路 41 ,42 ,‥‥‥,4n DCカット 51 ,52 ,‥‥‥,5n バイアス端子 6 分岐部分
線路 31 ,32 ,‥‥‥,3n 酸化物超伝導線路 41 ,42 ,‥‥‥,4n DCカット 51 ,52 ,‥‥‥,5n バイアス端子 6 分岐部分
Claims (4)
- 【請求項1】 誘電体基板上に、第1のマイクロストリ
ップ線路と、該第1のマイクロストリップ線路の一端に
設けられて該第1のマイクロストリップ線路を複数のマ
イクロストリップ線路に分岐して該第1のマイクロスト
リップ線路に共通端子を形成する分岐部分と、該分岐さ
れた複数のマイクロストリップ線路とを有し、 該分岐部分から分岐された該複数のマイクロストリップ
線路のそれぞれが、酸化物超伝導線路と、該分岐部分と
該酸化物超伝導線路との間に備えられている直流阻止回
路と、該酸化物超伝導線路の両端に備えられているバイ
アス印加用の端子とを有し、 該分岐された複数のマイクロストリップ線路が、該第1
のマイクロストリップ線路に形成された該共通端子によ
って選択される信号経路と同数であり、 該酸化物超伝導線路のそれぞれの超伝導状態の設定と常
伝導状態の設定とを切り替えて信号経路を選択する、マ
イクロ波スイッチ。 - 【請求項2】 前記酸化物超伝導線路が、前記分岐部分
から略1/2波長の整数倍の電気長の距離をおいて備え
られている、請求項1に記載のマイクロ波スイッチ。 - 【請求項3】 前記酸化物超伝導線路の常伝導状態の設
定が、前記バイアス印加用の端子にバイアスを印加して
行われる、請求項1または2に記載のマイクロ波スイッ
チ。 - 【請求項4】 前記酸化物超伝導線路の長さが任意に設
定されている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載
のマイクロ波スイッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8083963A JPH09275302A (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | マイクロ波スイッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8083963A JPH09275302A (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | マイクロ波スイッチ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09275302A true JPH09275302A (ja) | 1997-10-21 |
Family
ID=13817218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8083963A Pending JPH09275302A (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | マイクロ波スイッチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09275302A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1418639A2 (en) * | 2002-11-07 | 2004-05-12 | NTT DoCoMo, Inc. | Signal switching device |
JP2005229304A (ja) * | 2004-02-12 | 2005-08-25 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 高周波回路 |
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1996
- 1996-04-05 JP JP8083963A patent/JPH09275302A/ja active Pending
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