JPH09268469A - 防しわ性蛋白質繊維構造物及びその製造方法 - Google Patents

防しわ性蛋白質繊維構造物及びその製造方法

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JPH09268469A
JPH09268469A JP9775096A JP9775096A JPH09268469A JP H09268469 A JPH09268469 A JP H09268469A JP 9775096 A JP9775096 A JP 9775096A JP 9775096 A JP9775096 A JP 9775096A JP H09268469 A JPH09268469 A JP H09268469A
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道信 改森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】蛋白質繊維の風合いや色相が変化したり、重量
が増加したり、高湿度条件下における吸湿性が低下した
りする等、蛋白質繊維本来の性質を損なうことなく、更
には安全性に支障をきたすということもなく、蛋白質繊
維構造物に対して優れた防しわ性が付与されるようにす
る。 【解決手段】蛋白質繊維構造物の分子間及び/又は分子
内にジスルフィド結合等を有する架橋を導入して架橋数
を増加させた防しわ性蛋白質繊維構造物を得るように
し、またこの防しわ性蛋白質繊維構造物を得るにあた
り、蛋白質繊維構造物にチオール基等の架橋性の置換基
を導入し、この置換基を結合させて、蛋白質繊維構造物
の分子間及び/又は分子内にジスルフィド結合等を有す
る架橋を導入して架橋を増加させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、羊毛や絹等の蛋
白質繊維で構成された蛋白質繊維構造物における防しわ
性を向上させた防しわ性蛋白質繊維構造物及びその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、羊毛や絹を中心とした蛋白質
繊維及びその製品について、その防しわ性を向上させる
ための研究が行なわれているが、未だ十分に防しわ性を
向上させる方法が開発されていないのが現状である。
【0003】ここで、上記のような蛋白質繊維及びその
製品からなる蛋白質繊維構造物に対して防しわ性を付与
する防しわ加工法としては、従来より以下に示すような
物理的方法と化学的方法とが開発されている。
【0004】そして、物理的方法としては、羊毛等の蛋
白質繊維に本来備わっている性質、すなわちエイジン
グ、アンニーリング現象を利用したものであり、高圧デ
カタイジング,真空オートクレープ等を用いて蛋白質繊
維構造物をセットし、これにより蛋白質繊維構造物に防
しわ性を付与する方法が一般に知られている。
【0005】しかし、このような物理的方法で防しわ性
を付与した場合、この蛋白質繊維構造物をスチームプレ
スしたり、水の中に入れたりすると、防しわ性が容易に
失われてしまい、蛋白質繊維構造物に対して長続きのす
る十分な防しわ性を付与することができなかった。
【0006】一方、化学的方法としては、バルキー化合
物を蛋白質繊維構造物内に導入する方法と、蛋白質繊維
構造物に樹脂加工等を行ない、蛋白質繊維構造物の構造
を樹脂等で安定化させる方法とが一般に知られている。
【0007】ここで、蛋白質繊維構造物内に導入するバ
ルキー化合物としては、ニンヒドリン、ベンゾキノン、
フェニルイソシアネート、タンニン酸、ミッチンFF等
が用いられており、これらの化合物によって蛋白質繊維
構造物に防しわ性を付与した場合、物理的方法に比べて
長続きのする防しわ性が付与されるが、このようなバル
キー化合物の導入によっては、80%RH以上の高湿度
において吸湿性が低下したり、蛋白質繊維構造物の重量
が増加する等の問題点が指摘されている(J.D.Le
eder,J.A.Ass;Text.Chem.Co
lor.,3,193(1971−8),繊維加工,2
4,343(1972))。
【0008】また、このようなバルキー化合物として、
酢酸第2水銀や重クロム酸カリウムを用いた場合、蛋白
質繊維構造物に優れた防しわ性が付与されるが、これら
の化合物を用いた場合、安全性に問題があったり、蛋白
質繊維構造物が着色される等の問題があり、どちらも実
用化されていない。
【0009】一方、蛋白質繊維構造物に樹脂加工を行な
う場合の加工剤としては、一般にトルエンジイソシアネ
ート、ピロガロール/ホルムアルデヒド樹脂等が用いら
れており、これらの加工剤を用いて蛋白質繊維構造物に
防しわ性を付与した場合、蛋白質繊維構造物に有効な防
しわ性が付与されるが、このような樹脂加工により、蛋
白質繊維構造物の風合いが損なわれたり、蛋白質繊維構
造物の重量が増加する等の問題点が指摘されている。
【0010】更に、近年においては、ホルムアルデヒド
やグリオキザール等の架橋性の加工剤を用いて、蛋白質
繊維構造物に防しわ性を付与することを試みた研究例も
報告されているが、この方法によっても蛋白質繊維構造
物に対して十分な防しわ性が得られていない(J.D.
Leeder,J.A.Ass;Text.Chem.
Color.,3,193(1971−8),繊維加
工,24,343(1972))。
【0011】また、物理的方法に化学的方法を組み合わ
せた蛋白質繊維構造物の防しわ加工法の研究も報告され
ており、アンニーリングの効果を安定させるために、蛋
白質繊維構造物をレゾルシノール、メラミン、モノメチ
ロールメラミンで前処理した後、パラホルムアルデヒド
の存在下においてアンニーリングして、蛋白質繊維構造
物に防しわ性を付与することが提案されている。
【0012】このようにして蛋白質繊維構造物に防しわ
性を付与した場合、蛋白質繊維構造物に有効な防しわ性
が付与されるようになるが、蛋白質繊維構造物における
引張強度や摩擦強度が低下して、風合いが損なわれると
いう問題点等が指摘されている(改森道信;染色工業,
41(No.6),289−303(1993))。
【0013】更に、蛋白質繊維構造物に防しわ性を付与
する方法として、蛋白質繊維構造物にビニル系モノマ
ー、メチル置換スチレン誘導体等を用いてグラフト重合
する方法や、エポキシ化合物をアルカリ金属触媒下で含
浸させ、マイクロ波照射処理する方法、或いは羊毛ケラ
チン、絹フィブロイン、コラーゲン等の誘導体を吸着さ
せる方法等も提案されているが、蛋白質繊維本来の性質
を損なうことなく、防しわ性を向上させるといった効果
は得られていないのが現状である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、羊毛や絹
等の蛋白質繊維で構成された蛋白質繊維構造物に防しわ
性を付与する場合における上記のような様々な問題を解
決することを課題とするものである。
【0015】すなわち、この発明においては、蛋白質繊
維構造物に防しわ性を付与するにあたり、蛋白質繊維本
来の性質を損なうことなく、具体的には、蛋白質繊維の
風合いや色相を変化させず、またその重量が増加した
り、80%RH以上の高湿度条件下における吸湿性が低
下したりするということがなく、更には、安全性に支障
をきたすということもなく、蛋白質繊維構造物に対して
優れた防しわ性が付与されるようにすることを課題とす
るものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明における防しわ
性蛋白質繊維構造物においては、上記のような課題を解
決するため、蛋白質繊維構造物の分子間及び/又は分子
内に架橋を導入して、架橋数を増加させるようにしたの
である。
【0017】また、この発明における防しわ性蛋白質繊
維構造物の製造方法においては、上記のような課題を解
決するため、蛋白質繊維構造物に架橋性の置換基を導入
し、この置換基を結合させて、蛋白質繊維構造物の分子
間及び/又は分子内における架橋を増加させるようにし
たのである。
【0018】ここで、この発明における蛋白質繊維構造
物は、羊毛,モヘヤ,カシミヤ,アルパカ等の獣毛繊
維、家蚕,野蚕等の絹繊維、またはこれらの繊維から得
られる毛糸,絹糸、或いはこれらの繊維又は糸から得ら
れる織物,編物,不織布等、更には他の繊維、例えば、
ポリエステル繊維,ナイロン繊維,アクリル繊維,セル
ロース繊維,麻繊維等との混紡品や交編織品や交撚品等
も含む意味である。
【0019】そして、このような蛋白質繊維構造物の分
子間及び/又は分子内に架橋を導入させる方法として
は、(1)蛋白質の官能基と官能基の間にスペーサーを
入れることなく直接結合させる方法と、(2)スペーサ
ーRを介して2個の反応基X,Yを持つ2価性架橋化学
薬品(X−R−Y)を用いる方法がある。
【0020】ここで、上記の(1)の方法としては、蛋
白質繊維構造物におけるチオール基同士を結合させてジ
スルフィド結合により架橋させる方法や、蛋白質繊維構
造物におけるカルボキシル基とアミノ基とを結合させて
アミド結合により架橋させる方法とが存在する。
【0021】そして、アミド結合させる触媒として用い
る試薬としては、例えば、1−エチル−3−(3−ジメ
チルアミノ)プロピルカルボジイミド(EDC)等のカ
ルボジイミド類、クロロギ酸エチル、ウッドワード試
薬、カルボニルジイミダゾール等を用いることができ
る。
【0022】また、上記の(2)の方法においては、上
記の2個の反応基X,Yが同じ反応基であるホモ二価性
架橋化学薬品と、異なる反応基であるヘテロ二価性架橋
化学薬品を使用する場合がある。
【0023】ここで、上記のホモ二価性架橋化学薬品を
用いる反応は、通常、一段階で行なわれ、アミノ基相互
間を架橋させる架橋化学薬品としては、例えば、ジメチ
ルスクシンイミデート、ジメチルアジピンイミデート等
のアルキルジイミデート類、酒石酸ジアジド等のアシル
アジド類、ジスクシンイミジルスペレート、ジスクシン
イミジルタルタレート、ジチオビス(スクシンイミジル
プロピオネート)等のN−ヒドロキシスクシンイミドエ
ステル類、キシレン−m−ジイソシアネート等のイソシ
アネート類、1,5−ジフルオロ−2,4−ジニトロベ
ンゼン等のアリールジハライド類、グルタルアルデヒド
等のジアルデヒド類等を用いることができる。
【0024】また、チオール基相互間を架橋させる架橋
化学薬品としては、例えば、N,N−p−フェニレンジ
マレイミド等のジマレイミド類、ジブロモアセトン、
N,N−ジヨードアセチルポリメチレンジアミン等を用
いることができる。
【0025】更に、分子間中にジスルフィド結合を持つ
アミノ基相互間を架橋させる架橋化学薬品としては、例
えば、ジチオビス(スクシンイミジルプロピオネー
ト)、ジチオビス(スルホスクシンイミジルプロピオネ
ート)、ビス(β−イソシアナートエチル)ジスルフィ
ド等を用いることができる。
【0026】一方、ヘテロ二価性架橋化学薬品は、通常
それぞれの反応基が異なる反応性を示すので、反応は段
階的に行なわれ、アミノ基とチオール基との間を架橋さ
せる架橋化学薬品としては、例えば、γ−マレイミド酪
酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル等のマレイミ
ドカルボン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル類
等を用いることができる。
【0027】また、分子間中にジスルフィド結合を持つ
アミノ基とチオール基との間を架橋させる架橋化学薬品
としては、例えば、スルホスクシンイミジル3−[2−
(4−アジドサリチルアミド)エチルジチオ]プロピオ
ネート、スクシンイミジル3−(4−アジドフェニルジ
チオ)プロピオネート等を用いることができる。
【0028】更に、その他の架橋化学薬品として、例え
ば、ブロムシアン、塩化シアヌル、スクシンイミジル5
−アジド−2−ニトロベンゾエート等のニトレン類等を
用いることができる。
【0029】特に、蛋白質繊維構造物に架橋を導入する
方法としては、蛋白質中におけるアミノ基をチオール化
し、SH/SS交換反応を利用して、分子内或いは分子
間にジスルフィド結合を形成させて、分子内或いは分子
間に架橋を導入する方法が極めて有効な方法である。
【0030】ここで、チオール基を導入させる化学薬品
としては、例えば、3−メルカプトプロピオンイミデー
ト、メチル4−メルカプトブチルイミデート、2−イミ
ノチオラン、N−アセチルホモシステインチオールラク
トン、チオール基が2−ピリジルジスルフィド基で保護
されたスクシンイミジル3−(2−ピリジルジチオ)プ
ロピオネート、チオール基がアセチル基で保護されたS
−アセチルメルカプトコハク酸無水物、スクシンイミジ
ルS−アセチルチオアセテート等を用いることができ
る。なお、これらの保護基は、蛋白質繊維構造物と反応
させた後、ジチオスレイトール等の還元剤で処理し、或
いはヒドロキシルアミンで処理することによって容易に
除去することができる。
【0031】そして、上記のようにチオール基を導入
し、分子内或いは分子間にジスルフィド結合を形成させ
て、分子内或いは分子間に架橋を導入させるにあたって
は、チオール基を導入させる化学薬品を1×10-6M〜
1M含有する緩衝液(pH5〜10)中に、浴比2〜4
00倍の割合で処理する蛋白質繊維構造物を浸漬させ、
必要に応じて撹拌、振とう等を加えながら、1分〜24
時間、0〜100℃の温度で反応させ、蛋白質繊維構造
物にチオール基を導入する。その後、必要であれば、水
洗等により、未反応のチオール基導入試薬を取り除いて
乾燥させる。次いで、上記蛋白質繊維構造物に過酸化水
素等の過酸化剤を噴霧或いは塗布したり、またスチーミ
ング処理して、これを酸化させた後、この蛋白質繊維構
造物を自然乾燥或いは強制乾燥させる。
【0032】このようにすると、蛋白質繊維構造物中に
導入された大部分のチオール基がジスルフィド結合を形
成し、最終的に蛋白質繊維構造物中に三次元の分子間架
橋が多数導入され、これにより蛋白質繊維構造物におけ
る防しわ性が向上される。
【0033】なお、上記の蛋白質繊維構造物が羊毛繊維
のようにジスルフィド結合を有している場合、上記のよ
うにチオール基を導入し、これを水洗した後、この蛋白
質繊維構造物を還元剤を含む水溶液中に浸漬し、蛋白質
繊維構造物が本来の持っているジスルフィド結合を還元
により開裂させ、その後、上記のように酸化させてジス
ルフィド結合を形成すると、蛋白質繊維構造物により優
れた防しわ性が得られるようになる。
【0034】ここで、上記の還元剤としては、例えば、
チオグリコール酸アンモニウム、メルカプトエタノー
ル、L−システイン、N−アセチル−L−システイン等
を使用することができるが、特にこれらに限定されるも
のではない。
【0035】
【実施例】次に、本発明の実施例について具体的に説明
すると共に、比較例のものと比較して、この発明の実施
例の方が防しわ性の点で優れているということを明らか
にする。但し、この発明は以下に示す実施例に限定され
るものではなく、この発明の要旨を変更しない範囲で適
宜変更して実施することができる。
【0036】(実施例1)この実施例においては、蛋白
質繊維構造物として、羊毛繊維で構成された布帛を用
い、この羊毛繊維の布帛を、グルタルアルデヒドを1重
量%含有する0.1Mりん酸緩衝溶液(pH7)中に浴
比67倍の割合で浸漬させ、振とうを加えながらこの羊
毛繊維の布帛を、50℃の下で3時間反応させた。その
後、この布帛を水洗し、自然乾燥させて実施例1の加工
布を得た。
【0037】(比較例1)この比較例においては、蛋白
質繊維構造物として、上記の実施例1と同じ羊毛繊維の
布帛を用い、この羊毛繊維の布帛を、グルタルアルデヒ
ドが含有されていない0.1Mりん酸緩衝溶液(pH
7)中に浴比67倍の割合で浸漬させ、上記の実施例1
の場合と同様に、振とうを加えながらこの羊毛繊維の布
帛を、50℃の下で3時間反応させ、その後、これを水
洗し、自然乾燥させて比較例1の加工布を得た。
【0038】(実施例2)この実施例においても、上記
の実施例1と同じ羊毛繊維の布帛を用い、この羊毛繊維
の布帛を、2−イミノチオランを2.9mM含有する
0.05Mりん酸緩衝溶液(pH8)中に浴比67倍の
割合で浸漬させ、振とうを加えながらこの羊毛繊維の布
帛を50℃の下で3時間反応させて、羊毛繊維にチオー
ル基を導入した後、この羊毛繊維の布帛を水洗して未反
応の試薬を取り除いた。
【0039】その後、この羊毛繊維の布帛を0.4%L
−システイン水溶液中に浸漬させて還元し、羊毛繊維に
存在するジスルフィド結合を開裂させた後、ピックアッ
プ(絞り率)を調整し、スチームアイロンを用いてこの
羊毛繊維の布帛をフラット形状に保持し、この状態でこ
の羊毛繊維の布帛をスチーミングにより酸化して実施例
2の加工布を得た。
【0040】(実施例3)この実施例においても、上記
の実施例1と同じ羊毛繊維の布帛を用い、この羊毛繊維
の布帛を、N−アセチルホモシステインチオールラクト
ンを2.9mM含有する0.05Mりん酸緩衝溶液(p
H8)中に浴比67倍の割合で浸漬させ、振とうを加え
ながらこの羊毛繊維の布帛を50℃の下で3時間反応さ
せて、羊毛繊維にチオール基を導入した後、この羊毛繊
維の布帛を水洗して未反応の試薬を取り除いた。
【0041】その後、この羊毛繊維の布帛を0.4%L
−システイン水溶液中に浸漬させて還元し、羊毛繊維に
存在するジスルフィド結合を開裂させた後、ピックアッ
プ(絞り率)を調整し、スチームアイロンを用いてこの
羊毛繊維の布帛をフラット形状に保持し、この状態でこ
の羊毛繊維の布帛をスチーミングにより酸化して実施例
3の加工布を得た。
【0042】(比較例2)この比較例においても、上記
の実施例1と同じ羊毛繊維の布帛を用い、この羊毛繊維
の布帛を、0.05Mりん酸緩衝溶液(pH8)中に浴
比67倍の割合で浸漬させ、上記の実施例1の場合と同
様に、振とうを加えながらこの羊毛繊維の布帛を、50
℃の下で3時間反応させた後、これを水洗し、ピックア
ップ(絞り率)を調整し、スチームアイロンを用いてこ
の羊毛繊維の布帛をフラット形状に保持し、この状態で
この羊毛繊維の布帛をスチーミングにより酸化して比較
例2の加工布を得た。
【0043】次に、上記のようにして得た各加工布にお
ける防しわ性の評価を行なうようにした。
【0044】ここで、各加工布における防しわ性の評価
を行なうにあたっては、縦糸方向に大きさ15mm×4
0mmの試験片を各加工布から採取し、各試験片を温度
20℃、湿度65%RH下で予め約24時間保存した
後、更に各試験片を恒温恒湿器を用いて、温度30℃、
湿度90%RH下で24時間保存し、試料調整を行な
い、次いで、各試験片を折り、この各試験片に対して温
度20℃、湿度65%RH下において800g荷重を9
0分間加えてしわ付けを行ない、その後、モンサント型
試験器を用いて30分後の開角度を測定すると共にしわ
回復率(%)を求め、その結果を下記の表1に示した。
【0045】
【表1】
【0046】この結果、グルタルアルデヒドを用いて架
橋を導入した実施例1の加工布は、グルタルアルデヒド
を用いていない比較例1の加工布に比べて開角度が大き
くなって、しわ回復率が高くなっていた。
【0047】更に、2−イミノチオランやN−アセチル
ホモシステインチオールラクトンを用いて羊毛繊維にチ
オール基を導入した後、この羊毛繊維の布帛を還元して
羊毛繊維に存在するジスルフィド結合を開裂させ、その
後、羊毛繊維の布帛をスチーミングにより酸化してジス
ルフィド結合させ、ジスルフィド結合による架橋を増加
させた実施例2,3の各加工布は、チオール基を導入さ
せなかった比較例2の加工布に比べて、開角度が非常に
大きくなって、しわ回復率が著しく向上されており、ま
たグルタルアルデヒドを用いて架橋を導入した実施例1
の加工布よりもしわ回復率が更に向上していた。
【0048】(実施例4)この実施例においても、蛋白
質繊維構造物として羊毛繊維の布帛を用い、この羊毛繊
維の布帛を、2−イミノチオランを0.725mM含有
する0.05Mりん酸緩衝溶液(pH8)中に浴比27
倍の割合で浸漬させ、振とうを加えながらこの羊毛繊維
の布帛を70℃の下で4時間反応させて、羊毛繊維にチ
オール基を導入した後、この羊毛繊維の布帛を水洗して
未反応の試薬を取り除いた。
【0049】その後、この羊毛繊維の布帛のピックアッ
プ(絞り率)を調整し、スチームアイロンを用いてこの
羊毛繊維の布帛をフラット形状に保持し、この状態でこ
の羊毛繊維の布帛をスチーミングにより酸化して実施例
4の加工布を得た。
【0050】(実施例5)この実施例においても、上記
の実施例4と同じ羊毛繊維の布帛を用い、この羊毛繊維
の布帛を、2−イミノチオランを0.725mM含有す
る0.05Mりん酸緩衝溶液(pH8)中に浴比27倍
の割合で浸漬させ、振とうを加えながらこの羊毛繊維の
布帛を70℃の下で4時間反応させて、羊毛繊維にチオ
ール基を導入した後、この羊毛繊維の布帛を水洗して未
反応の試薬を取り除いた。
【0051】その後、この羊毛繊維の布帛を、0.4%
L−システイン水溶液中に浸漬させて還元し、羊毛繊維
に存在するジスルフィド結合を開裂させた後、ピックア
ップ(絞り率)を調整し、スチームアイロンを用いてこ
の羊毛繊維の布帛をフラット形状に保持し、この状態で
この羊毛繊維の布帛をスチーミングにより酸化して実施
例5の加工布を得た。
【0052】(比較例3)この比較例においても、上記
の実施例4と同じ羊毛繊維の布帛を用い、この羊毛繊維
の布帛を、0.05Mりん酸緩衝溶液(pH8)中に浴
比27倍の割合で浸漬させ、振とうを加えながらこの羊
毛繊維の布帛を70℃の下で4時間反応させた後、これ
を水洗し、ピックアップ(絞り率)を調整し、スチーム
アイロンを用いてこの羊毛繊維の布帛をフラット形状に
保持し、この状態でこの羊毛繊維の布帛をスチーミング
により酸化して比較例3の加工布を得た。
【0053】次に、このようにして得た実施例3,4及
び比較例3の各加工布についても、前記の場合と同様に
して防しわ性の評価を行ない、各加工布における開角度
を測定して、しわ回復率(%)を求め、その結果を下記
の表2に示した。
【0054】
【表2】
【0055】この結果、前記の場合と同様に、羊毛繊維
にチオール基を導入し、このチオール基を結合させてジ
スルフィド結合による架橋を増加させた実施例4,5の
各加工布は、チオール基を導入させなかった比較例3の
加工布に比べて、開角度が大きくなって、しわ回復率が
著しく向上されていた。
【0056】また、実施例4,5を比較した場合、前記
の実施例2,3のように羊毛繊維にチオール基を導入し
た後、これを還元して羊毛繊維に存在するジスルフィド
結合を開裂させ、その後、これを酸化してジスルフィド
結合させた実施例5の方が、チオール基の導入後に還元
を行なわなかった実施例4のものよりも、しわ回復率が
向上していた。
【0057】(実施例6)この実施例においても、上記
の実施例4と同じ羊毛繊維の布帛を用い、この羊毛繊維
の布帛を、グルタルアルデヒドを1重量%含有する0.
05Mりん酸緩衝溶液(pH7)中に浴比54倍の割合
で浸漬させ、振とうを加えながらこの羊毛繊維の布帛
を、50℃の下で24時間反応させた。
【0058】そして、この羊毛繊維の布帛を水洗し、そ
のピックアップ(絞り率)を調整した後、スチームアイ
ロンを用いてこの羊毛繊維の布帛をフラット形状に保持
し、この状態でこの羊毛繊維の布帛をスチーミングによ
り酸化して実施例6の加工布を得た。
【0059】(実施例7)この実施例においても、上記
の実施例4と同じ羊毛繊維の布帛を用い、この羊毛繊維
の布帛を、2−イミノチオランを2.9mM含有する
0.05Mりん酸緩衝溶液(pH8)中に浴比54倍の
割合で浸漬し、振とうを加えながらこの羊毛繊維の布帛
を50℃の下で24時間反応させて、羊毛繊維にチオー
ル基を導入した後、この羊毛繊維の布帛を水洗して未反
応の試薬を取り除いた。
【0060】その後、この羊毛繊維の布帛を、0.4%
L−システイン水溶液中に浸漬させて還元し、羊毛繊維
に存在するジスルフィド結合を開裂させた後、ピックア
ップ(絞り率)を調整し、スチームアイロンを用いてこ
の羊毛繊維の布帛をフラット形状に保持し、この状態で
この羊毛繊維の布帛をスチーミングにより酸化して実施
例7の加工布を得た。
【0061】(比較例4)この比較例においても、上記
の実施例4と同じ羊毛繊維の布帛を用い、この羊毛繊維
の布帛を、0.05M酢酸緩衝溶液(pH5)中に浴比
54倍の割合で浸漬させ、振とうを加えながらこの羊毛
繊維の布帛を50℃の下で24時間反応させた後、これ
を水洗し、ピックアップ(絞り率)を調整し、スチーム
アイロンを用いてこの羊毛繊維の布帛をフラット形状に
保持し、この状態でこの羊毛繊維の布帛をスチーミング
により酸化して比較例4の加工布を得た。
【0062】(比較例5)この比較例においても、上記
の実施例4と同じ羊毛繊維の布帛を用い、この羊毛繊維
の布帛を、ホルマリンを8重量%含有する0.05M酢
酸緩衝溶液(pH5)中に浴比53倍の割合で浸漬し、
振とうを加えながら50℃の下で25時間反応させた
後、これを水洗し、ピックアップ(絞り率)を調整し、
スチームアイロンを用いてこの羊毛繊維の布帛をフラッ
ト形状に保持し、この状態でこの羊毛繊維の布帛をスチ
ーミングにより酸化して比較例5の加工布を得た。
【0063】次に、上記のようにして得た実施例6,7
及び比較例4,5の各加工布についても、前記の場合と
同様にして防しわ性の評価を行ない、各加工布における
開角度を測定して、しわ回復率(%)を求め、その結果
を下記の表3に示した。
【0064】
【表3】
【0065】この結果、グルタルアルデヒドを用いて架
橋を導入した実施例6の加工布や、羊毛繊維にチオール
基を導入してジスルフィド結合による架橋を増加させた
実施例7の加工布は、グルタルアルデヒドやチオール基
を導入させて架橋を増加させることを行なわなかった比
較例4や、従来のようにホルムアルデヒトを用いて防し
わ性の加工を行なった比較例5の加工布に比べて開角度
が大きくなって、しわ回復率が高くなっていた。なお、
従来のようにホルムアルデヒトを用いた比較例5の加工
布において、防しわ性の向上が低いのは、羊毛繊維内に
十分な架橋が導入されないことによると考えられる。
【0066】(実験例)この実験例においては、蛋白質
繊維構造物として羊毛繊維の布帛を用い、この羊毛繊維
の布帛に対するチオール基の導入量と、羊毛繊維の布帛
に付与される防しわ性との関係を調べた。
【0067】ここで、この実験例においては、2−イミ
ノチオランを1.18×10-1mM、3.63×10-1
mM、7.25×10-1mM、2.9mM、29mM含
有する0.05Mりん酸緩衝溶液(pH8)中に羊毛繊
維の布帛をそれぞれ浴比54倍の割合で浸漬し、振とう
を加えながら各羊毛繊維の布帛を70℃の下で4時間反
応させてそれぞれ羊毛繊維にチオール基を導入させた。
その後、各羊毛繊維の布帛を水洗して未反応の試薬を取
り除き、各羊毛繊維の布帛に導入されたチオール基の導
入量を測定し、その結果を下記の表4に示した。なお、
チオール基の導入量を測定するにあたっては、予め、
0.05Mりん酸緩衝溶液(pH8)中に羊毛繊維の布
帛をそれぞれ浴比54倍の割合で、振とうを加えなが
ら、70℃の下で4時間浸漬させ、その羊毛繊維粉砕品
に既知のL−システインを添加し、20φの螢光X線試
料を作製し、蛍光X線により、S−Kαピーク強度に対
するL−システインの検量線を作成し、この検量線に基
づいて各羊毛繊維の布帛におけるチオール基の導入量を
算出した。
【0068】そして、上記の各羊毛繊維の布帛を0.4
%L−システイン水溶液中に浸漬させて還元し、羊毛繊
維に存在するジスルフィド結合を開裂させた後、ピック
アップ(絞り率)を調整し、スチームアイロンを用いて
各羊毛繊維の布帛をフラット形状に保持し、この状態で
各羊毛繊維の布帛をスチーミングにより酸化して各加工
布を得た。
【0069】そして、このようにして得た各加工布につ
いても、前記の場合と同様にして防しわ性の評価を行な
い、各加工布における開角度を測定して、しわ回復率
(%)を求め、その結果を下記の表4に示した。なお、
同表には、2−イミノチオランを含有させない0.05
Mりん酸緩衝溶液を用い、チオール基を導入させずに処
理した加工布についても開角度及びしわ回復率(%)を
求めて示した。
【0070】
【表4】
【0071】この結果、前記の各場合と同様に、羊毛繊
維にチオール基を導入した後、これを還元して羊毛繊維
に存在するジスルフィド結合を開裂させ、その後、これ
を酸化してジスルフィド結合させた場合には、チオール
基を導入させなかった場合に比べて、開角度が大きくな
って、しわ回復率が著しく向上しており、またチオール
基の導入量が0.06重量%以上であれば、しわ回復率
がほぼ一定しており、チオール基を0.06重量%程度
導入させれば十分なしわ回復率が得られた。
【0072】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明に示すよ
うにして蛋白質繊維構造物に防しわ性を付与すると、従
来のように、蛋白質繊維の風合いや色相を変化させず、
またその重量が増加したり、80%RH以上の高湿度条
件下における吸湿性が低下したりするということがな
く、更には、安全性に支障をきたすということもなく、
蛋白質繊維構造物に対して優れた防しわ性が付与される
ようになった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛋白質繊維構造物の分子間及び/又は分
    子内に架橋が導入されて、架橋数が増加されてなること
    を特徴とする防しわ性蛋白質繊維構造物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した防しわ性蛋白質繊維
    構造物において、蛋白質繊維構造物の分子間及び/又は
    分子内にジスルフィド結合を有する架橋が導入されてな
    ることを特徴とする防しわ性蛋白質繊維構造物。
  3. 【請求項3】 蛋白質繊維構造物に架橋性の置換基を導
    入し、この置換基を結合させて、蛋白質繊維構造物の分
    子間及び/又は分子内における架橋を増加させることを
    特徴とする防しわ性蛋白質繊維構造物の製造方法。
  4. 【請求項4】 蛋白質繊維構造物にチオール基を導入し
    た後、この蛋白質繊維構造物を酸化処理して、この蛋白
    質繊維構造物の分子間及び/又は分子内にジスルフィド
    結合を有する架橋を導入させたことを特徴とする防しわ
    性蛋白質繊維構造物の製造方法。
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