JPH09251466A - 業務支援システム - Google Patents
業務支援システムInfo
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- JPH09251466A JPH09251466A JP8057644A JP5764496A JPH09251466A JP H09251466 A JPH09251466 A JP H09251466A JP 8057644 A JP8057644 A JP 8057644A JP 5764496 A JP5764496 A JP 5764496A JP H09251466 A JPH09251466 A JP H09251466A
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Abstract
ウ知識とを相補的に適用することによって、より適切な
問題解決などを可能とする業務支援システム。 【解決手段】計算機処理向の業務知識を蓄積する計算機
処理向知識ベース1と人間が理解可能なノウハウ知識を
蓄積するノウハウ知識ベース2とを有し、計算機処理向
知識ベース1による問題解決の処理状況などに応じて問
題解決に関連するノウハウ知識を自動的に検索し提示す
る。計算機処理向知識ベース1による問題解決の処理状
況などに応じてその問題解決に関連するノウハウ知識が
自動的に検索され提示されるので、ユーザ4はノウハウ
知識の検索条件を入力する手間なしに必要なノウハウ知
識を効率良く参照することができ、さらに計算機処理向
知識ベース1による問題解決が不可能であった場合に
も、ノウハウ知識により問題解決のガイダンスが行なわ
れるため、問題解決の効率は飛躍的に向上する。
Description
ニアリング分野やオフィス分野における設計、計画、診
断および教育などの様々な業務に関連した問題解決支
援、意思決定支援、ガイダンス、情報提示、CSCWお
よび情報教育などを行なう知識ベースシステムやエキス
パートシステムに関わる。
ィスにおける計算機環境のネットワーク化など、情報イ
ンフラストラクチャの整備が急速に進められており、処
理の分散化も促進されてきている。また、対象とするデ
ータも従来のテキストデータから図形、動画および音声
などのマルチメディアを扱うようになってきている。
る業務データや業務遂行に関する業務知識などを共有化
して共通に利用できるようにすることで業務を効率化す
るといったことが重要視されてきている。また、オフィ
ス業務の電子化に伴なって処理が複雑化し、ユーザの負
担が大きくなってきており、ユーザの負担を軽減するよ
うな業務支援システムが望まれている。
代行させる試みとして、エキスパートシステムや知識ベ
ースシステムと称される問題解決支援システムが数多く
実現されたきた。
決のための専門的知識を数式、論理式、ルール、フレー
ムおよび意味ネットワークなどのような計算機が処理可
能な形式で蓄えておき、これを参照して推論処理を行な
うことによって従来人間が行なっていた問題解決を自動
化するものである。このエキスパートシステムや知識ベ
ースシステムは、推論技術や知識表現技術の進展によ
り、工学分野やオフィス分野などといった幅広い分野に
おける設計、計画、診断および教育などの種々の問題解
決のために利用されている(たとえば後藤、他「モデル
に基づくプラント制御ソフトウェア設計支援PlantBASE
」人工知能学会研究会資料SIG-KBS-9403,pp.25-32 な
ど、多数)。
ハウをテキスト、ハイパーテキスト、図形、イメージ、
動画および音声などといった人間が理解可能な形式で電
子化して蓄えておき、複数のユーザ間で共有して利用す
る試みもなされている。(たとえば関、他「ノウハウ蓄
積システムFISH の実現とその評価」電子情報通信学会
論文誌、Vol.J76 D-II, No.6, pp.1223-1231,1993 )。
知識をノウハウ知識と呼び、一方、前述のエキスパート
システムや知識ベースシステムにおいて問題解決に用い
られる計算機処理向きの知識を計算機処理向知識と呼ぶ
ことにより両者を区別することにする。
であり、内容や分類、適用条件および粒度などもまちま
ちであるため、計算機処理向きの知識ではないが、人間
が参照して理解し易いものなので、ユーザは、問題解決
の種々の局面に応じてこれを適宜検索して直接読むこと
により、問題解決の参考とすることができる。
や知識ベースシステムにおいて、専門家が有する知識を
計算機処理可能な形式に記述し蓄積する作業は、一般に
困難かつ労力の要する作業である。これは、知識獲得ボ
トルネックと呼ばれている問題である。専門家の有する
知識を抽出するためには、問題解決の手順や条件などに
ついての緻密な分析を要する。また、知識をもつ専門家
自身が、知識を計算機にとって処理可能な形式に記述す
る作業を行なうことが可能であるとは限らない。多くの
場合は、知識ベースの作成に熟練した知識ベース作成者
が、専門家にインタビューなどをすることによって問題
の分析を行ない、その結果得られた知識を推論処理にと
って参照可能な形式に体系立てて記述し直すといった作
業が必要となる。
は、豊富な経験に基づいて例外的事項を柔軟に扱うな
ど、高度に知的な思考によって行なわれる。このような
問題解決に必要となる経験的知識や例外的知識を計算機
処理向きな知識として網羅的に記述することは、非常に
困難であったり不可能であったりする場合が多い。記述
されていない知識がある問題解決領域では、従来の業務
支援システムでは、たとえば僅かな例外的事項のために
問題解決がまったく不能になるといった本質的な問題が
克服されていない。
味する内容に対する計算機による処理を想定しておら
ず、人間が理解可能な形式であればよいため、従来から
も蓄積されており、これを記述し蓄積することは、どの
ようなユーザにも容易である。また、その表現能力につ
いても、テキスト、帳票、図形、イメージ、動画、音声
およびハイパーテキストなど様々な表現手段を用いるこ
とができることから、ルールやフレームなどの形式と比
べて表現力が豊かで、かつ、人間にとって理解が容易で
ある。また、さらに電子化されている文書や図面、イメ
ージなどの情報や、電子化しやすい自然情報源から容易
にノウハウ知識を獲得して蓄積することができる。ま
た、論理的な一貫性や誤った経験や知識を含むという特
徴がある。
トシステムにおいて、要求された問題解決が不可能また
は不完全であった場合に、その原因に関する説明情報を
ワーニングなどの形でユーザに提示するシステムが存在
する。しかしながら、このためには、知識ベース設計者
は、想定されるすべての問題解決不可能な場合に対して
提示すべき説明情報を予め用意しなければならず、この
作業は大きな労力を要した。また、このような説明情報
は、個々の知識ベースシステムにその知識や推論手段に
依存した形で組み込まれており、複数の知識ベースで情
報を共有して利用することはできなかった。
の処理中に、利用された知識、たとえば推論過程で適用
されたルールなどをユーザに提示する機能を有するシス
テムも存在する。しかしながら、ここで提示される知識
は、計算機処理向きの形式で記述された知識であるた
め、人間による可読性が良くない。このような機能は、
主に知識ベース作成者が知識のトレース、デバッグなど
を行なうことを目的としており、ユーザに問題解決のガ
イダンスを行なうという用途に利用されることはなかっ
た。
れたものであり、計算機が処理可能な形式の計算機処理
向知識と、人間が理解可能な形式のノウハウ知識との両
者を相補的に適用することにより、計算機処理向知識だ
けでは問題解決が不可能または不完全な場合であって
も、より適切な問題解決やガイダンスを行なうことので
きる業務支援システムを提供することを目的とする。
図形、スケッチ、オンラインペン入力、ポインティング
情報、表、イメージ、動画、音声、音およびハイパーテ
キストなどのいずれかまたは複数で表現された人間が理
解可能なノウハウ知識を蓄積するノウハウ知識ベース
と、数式、論理式、ルール、フレームおよび意味ネット
ワークなどのいずれかまたは複数で表現された計算機が
処理可能な業務知識を蓄積する少なくとも一つ以上の計
算機処理向知識ベースと、前記計算機処理向知識ベース
による問題解決処理の実行状況または処理結果に応じた
前記ノウハウ知識を前記ノウハウ知識ベースから検索し
て提示するノウハウ知識提示手段とを具備してなること
を特徴とする。
手段が、前記計算機処理向知識ベースによる問題解決処
理が不可能または不完全であったときに、前記ノウハウ
知識ベースからその解決すべき問題に関連するノウハウ
知識を検索して提示する手段を含むことを特徴とする。
手段が、前記計算機処理向知識ベースによる問題解決処
理が不可能または不完全であったとき、または前記ノウ
ハウ知識ベースが問題解決に有用と判断したときに、前
記ノウハウ知識ベースからその問題解決処理にて実行不
可能であった処理過程に関連するノウハウ知識、または
その問題解決処理の結果である解の不完全な事項に関連
するノウハウ知識を検索して提示する手段を含むことを
特徴とする。
索条件および提示方法を設定する設定手段をさらに具備
し、前記設定手段は、前記ノウハウ知識を提示する前記
計算機処理向知識ベースによる問題解決処理の実行状況
または処理結果を設定する手段と、前記計算機処理向知
識ベースによる問題解決処理の過程において適用された
知識に関連する前記ノウハウ知識の有用性の検索条件を
設定する手段と、前記計算機処理向知識ベースによる問
題解決処理の実行状況または処理結果から作成される検
索条件を修整する手段と、の少なくとも一つ以上を具備
してなることを特徴とする。
スを更新する更新手段をさらに具備してなることを特徴
とする。また、この発明は、前記計算機処理向知識ベー
スを前記ノウハウ知識ベースとともに人間が理解可能に
表示する表示手段をさらに具備してなることを特徴とす
る。
スの推論手段より発せられる通知として、その計算機処
理向知識ベースが行なう問題解決処理の目的である問題
と、その問題解決処理の実行可能/不可能などの実行状
況と、その問題解決処理が不可能な場合には実行不可能
であった処理過程と、処理結果として得られた解の正当
性/完全性と、解が不当/不完全な場合にはその不当/
不完全な事項と、その問題解決処理に利用された計算機
処理向知識と、のいずれかまたは複数の情報を含む通知
をその計算機処理向知識ベースの推論手段より取得す
る。
ことによってノウハウ知識ベースからその問題解決処理
および処理結果に関連するノウハウ知識を検索するため
の検索条件を生成する。そして、この生成された検索条
件をノウハウ知識ベースの検索手段に送り、ノウハウ知
識を検索せしめる。
ノウハウ知識ベースが有するノウハウ知識提示用のイン
ターフェースを介してユーザに提示される。このような
処理により、ユーザは、種々の観点・目的・形式で蓄え
られたノウハウ知識のうち、解決すべき問題に関連する
ノウハウ知識を計算機処理向知識ベースによる問題解決
の処理過程や解に関連付けられた形で参照することが可
能となる。ノウハウ知識を検索する条件は、計算機処理
向知識ベースにおける問題解決処理および処理結果に応
じて自動的に生成されるので、ユーザは、ノウハウ知識
を検索するために検索条件を設定する労力を要さずに、
容易に関連するノウハウ知識を検索することができる。
解決が不可能・不完全であった場合にも、ユーザは、解
決すべき問題に関連するノウハウ知識を参照し、問題解
決の参考にすることができる。従来からの計算機処理向
きな知識ベース、エキスパートシステムにおいては、問
題解決処理が失敗した場合や得られた解が不完全な場合
には、ユーザは、その問題解決に関する方策や指針を全
く得られないことが多い。この場合、ユーザは、問題を
解決するためには、別途専門家に解決方法を訊いたり、
ノウハウ知識ベースがある場合にはこれからノウハウ知
識を別途検索し参照することが必要であった。この発明
によれば、これらの作業が軽減され、問題解決の能率が
向上する。
ベースと計算機処理向知識ベースが独立しているため、
ノウハウ知識ベースと計算機処理向知識ベースを各々独
立に利用できるのみならず、一つのノウハウ知識ベース
を、複数の計算機処理向知識ベースの問題解決処理を補
う目的で共有して利用できる。このため、ノウハウ知識
ベース内のノウハウ知識を蓄積・管理する作業が軽減さ
れる。
ノウハウ知識を提示する条件をユーザが設定するための
手段を有することが望ましい。これを用いることによ
り、ユーザは、ノウハウ知識を提示するか否かの条件を
計算機処理向知識ベースによる問題解決処理の状況や処
理結果に関連付けて、詳細に設定することができる。た
とえば具体的には、計算機処理向知識ベースによる問題
解決処理が不可能であった場合にのみノウハウ知識を提
示するよう設定したり、計算機処理向知識ベースが問題
解決処理過程で用いたすべての計算機処理向知識に関連
があるノウハウ知識を提示するように設定する、などが
可能になる。
定する手段を用いることで、推論過程において適用され
た計算機処理向知識向知識に関連するノウハウ知識の
内、問題解決に有用とされるノウハウ知識を容易に選択
することが可能になる。
は、前述のように自動的に生成されるが、ユーザは、自
動的に生成された検索条件を適宜修正することができ
る。これによりユーザは、たとえば、ある検索条件でノ
ウハウ知識を検索したのち、その検索結果に基づいて検
索条件の制約を強めたり緩めたりして再度検索を実行す
る、といったインタラクティブな操作が柔軟に行なえ
る。
する手段を有することがより望ましい。ユーザは、この
ノウハウ知識の更新手段を用いて、誤りのあるノウハウ
を修正したり、あるいは新たなノウハウ知識を容易に更
新することが可能になる。
ウ知識ベースとともに人間が理解可能な形式に表示する
手段を有することがより望ましい。このように計算機処
理向知識向と人間が理解し易いノウハウ知識の二つの知
識を同時に提示して相補的に利用することで、ノウハウ
知識の正当性を確認することができ、逆に人間には難解
である計算機処理向知識向の知識の理解をし易くするこ
とが可能となる。
一実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係
る業務支援システムの概略構成を示すブロック図であ
る。
問題解決を行なう、少なくとも一つ以上の計算機処理向
知識ベース群である。各計算機処理向知識ベース1は、
計算機処理向知識を記憶する計算機処理向知識記憶部1
4、この計算機処理向知識記憶部14に蓄えられた計算
機処理向知識を追加・削除・修正するための計算機処理
向知識管理部12、この計算機処理向知識管理部12を
用いて計算機処理向知識記憶部14に蓄えられた計算機
処理向知識を参照することにより問題解決の推論処理を
実行する推論部13、およびユーザ4が計算機処理向知
識管理部12を用いて計算機処理向知識の編集を行な
い、またユーザ4が推論部13に入力を与えて推論処理
を実行し、得られた推論結果をユーザ4に提示するため
のユーザインターフェース11で構成される。
のノウハウ知識の蓄積・利用を行なうノウハウ知識ベー
スである。ノウハウ知識ベース2は、ノウハウ知識を記
憶するノウハウ知識記憶部24、このノウハウ知識記憶
部24に蓄えられたノウハウ知識を追加・削除・修正す
るためのノウハウ知識管理部22、このノウハウ知識管
理部22を用いてノウハウ知識記憶部24に蓄えられた
ノウハウ知識を検索するための検索部23、およびユー
ザ4がノウハウ知識管理部22を用いてノウハウ知識の
編集を行ない、またユーザ4が検索部23に検索条件を
与えてノウハウ知識を検索し、得られた検索結果をユー
ザ4に提示するためのユーザインタフェース21で構成
される。
知識ベース群1による問題解決の処理状況や処理結果に
応じて、ノウハウ知識ベース2からノウハウ知識を検索
し提示するための制御部である。制御部3は、計算機処
理向知識ベース群1による問題解決の処理状況や処理結
果に関する通知を取得し解釈する推論実行結果解釈部3
3、この推論実行結果解釈部33による解釈結果に基づ
きノウハウ知識ベースからノウハウ知識を検索するため
の検索条件を生成するノウハウ知識検索条件生成部3
4、およびノウハウ知識を提示するための条件として計
算機処理向知識ベースによる問題解決の処理状況または
処理結果に関する条件を設定し、かつノウハウ知識検索
条件生成部34にて自動的に生成される検索条件を編集
するためのノウハウ知識提示条件設定部32、およびノ
ウハウ知識提示条件設定部32をユーザが利用するため
のインターフェースであるユーザインタフェース31で
構成される。
成要素である計算機処理向知識ベース群1およびノウハ
ウ知識ベース2は、その内部構成および内部処理につい
て特に限定されることはない。すなわち、計算機処理向
知識ベース群1およびノウハウ知識ベース2は、各々従
来技術に属する既存システムであってよい。本実施形態
の本質的に新規な部分は、制御部3の内部構成、内部処
理、および制御部3により計算機処理向知識ベース群1
およびノウハウ知識ベース2を統合して相補的に利用す
る手法に関する部分である。
動作原理について、オフィスにおける各種業務の手順を
生成し、業務の流れ期日、書類などを管理してユーザを
ガイダンスすることを問題解決の例として説明する。こ
の場合、以下に説明する「業務手順生成システム」が、
前述した図1の計算機処理向知識ベース群1のうちの一
システムである。また、図1のノウハウ知識ベース2
は、オフィス業務における多様なノウハウ知識を蓄積す
るものである。
およびノウハウ知識の例について説明する。「業務手順
生成システム」においては、オフィス業務に関する計算
機処理向知識として図2ならびに図3に示す業務データ
のテンプレート、および図4に示す組織に関するデータ
が計算機処理向知識記憶部14に記憶されている。業務
データのテンプレートには、図2および図3に示すよう
に、業務名、担当者、上位/下位業務、前/次業務、お
よび締切日などの業務の管理情報を記述するための属性
が定義されている。また、各属性には、必要に応じて当
属性の属性値を推論するための計算機処理向知識が記述
されている。具体的には、これらの計算機処理向知識
は、ある業務を遂行する際にこれを下位業務に展開する
ための知識や、下位業務の遂行手順に関する知識、各業
務を担当すべき組織や人に関する知識、各業務で作成す
べき書類の種類に関する知識、などの知識である。
務テンプレート(図2の21)の属性「下位業務」に
は、購入物品の「価格」と「製品分類」に応じて、価格
が1万以上かつ20万円未満で、製品分類が社内製品で
あれば、 「手配依頼→手配依頼決済→発注→検収」 価格が1万以上かつ20万円未満で、製品分類が社内製
品でなければ、 「見積り依頼→見積り依頼承認→見積り→手配依頼→手
配依頼決済→発注→検収」 価格が1万以下であれば、 「手配依頼→発注→検収」 の下位業務に展開されて処理されることが、図2の23
に示す形式で記述されている。ここで、[価格]や[製
品分類]など、「[]」で括られて記述されている要素
は、これらが推論に必要な入力パラメータとしてユーザ
が入力する必要があることを示している。
切日が、本日(today)よりも後である」という意
味の計算機処理向知識が記述されている(図2の2
4)。また、「購入」業務の下位業務の一つである「見
積り依頼」業務(図2の25)には、たとえば、「締切
日」は、次業務、すなわち「見積り依頼承認」業務の締
切日の1日前であるという計算機処理向知識26が記述
されている。これは、「見積り依頼承認」の処理に1日
かかるので、「見積り依頼承認」の締切日の少なくとも
1日前には「見積り依頼」の処理を終える必要があると
いう意味である。ここで、記号「〜」は、業務データや
人/組織データの属性を辿って値を求める際の記法で、
詳しくは、「次業務〜締切日」という記述は、当業務デ
ータの属性「次業務」の値として設定されている業務デ
ータの属性「締切日」の値であることを意味する。
る「見積り依頼承認」業務(図2の27)には、たとえ
ば、「担当者」は、「購入」業務の担当者として入力さ
れたパラメータ[担当者]の課長であるという計算機処
理向知識28が記述されている。図3にも同様に、「購
入」業務の各下位業務「手配依頼」や「発注」などの業
務のテンプレートと、それに付随する計算機処理向知識
とがそれぞれ記述されている。
て、組織の上位/下位の階層および各部所の構成人員が
示されている。たとえば、図4では、「○○部」41の
下位組織として「××課」42、および「△△課」43
があり、「××課」の構成人員は、「加藤」44、「山
田」45、および「松本」46、などであり、また「×
×課」の課長は、「加藤」44であることを表してい
る。
いて、ノウハウ知識記憶部24に記憶されているノウハ
ウ知識の一例を示す図である。本実施形態では、各ノウ
ハウ知識は、当ノウハウの「内容」自体の他に、「題
目」、「作成者」、および「登録日」といった付加情報
と、当ノウハウ知識を検索するための「キーワード」と
で構成されている。図5中、たとえば、「10万以上の
物品の購入手続き」に関するノウハウ知識51は、作成
者が「鈴木」、登録日が「×年○月△日」、キーワード
として「購入」、「手配依頼」、「価格」、「10万
円」、「書類」、および「使用理由説明書」がつけられ
ており、内容としては、「価格が10万を越える場合は
使用理由説明書が必要とされる」旨のノウハウが記述さ
れている。なお、本実施形態では、ノウハウの内容を単
純なテキストで示しているが、この形式に限定されるも
のではなく、たとえば図形、表、イメージ、動画、音
声、ハイパーテキストなどといった、他の形式または複
数の形式を複合した形式であっても良い。また、ノウハ
ウ知識の付加情報や検索キーとして、「題目」、「作成
者」、「登録日」、および「キーワード」を挙げている
が、これは比較的単純に実施した例であり、これらの他
に、たとえば複数のノウハウ知識の間の関連情報や、ノ
ウハウを提示してもよいかどうかを表すセキュリティ情
報などを付加しても良い。
ーチャートに基づき、前述の計算機処理向知識およびノ
ウハウ知識を用いて「購入」業務の処理手順を生成する
とともに、関連するノウハウ知識を提示するといった具
体的な問題解決の処理手順について説明する。
算機処理向知識ベース1においては、ユーザ4の入力に
応じ、計算機処理向知識を用いて業務手順生成の推論処
理が実行される。この推論処理の実行状況および処理結
果に関する情報、たとえば、この推論過程において参照
された知識や、解が制約を充足するかどうかなどの情報
は、制御部3に逐次通知される。制御部3では、通知さ
れた実行状況および処理結果を解釈し、かつユーザ4が
指定したノウハウ知識の提示条件に基づいて、関連する
ノウハウを検索するための検索条件を作成してノウハウ
知識ベース2に通知する。ノウハウ知識ベース2では、
制御部3からの検索条件に基づき、ノウハウ知識を検索
してユーザ4に提示する。以下、この計算機処理向知識
ベース1、制御部3、およびノウハウ知識ベース2の各
処理の詳細について説明する。まず、計算機処理向知識
ベース1による業務手順生成処理の詳細について、図6
のフローチャートを参照して説明する。
務手順生成システムは、起動されると、手順生成を行う
べき業務の業務名をユーザ4に入力するよう要求する
(図6のS61)。図9は、ユーザ4が業務名を入力す
るための計算機処理向知識ベース1のユーザインターフ
ェースの例を示す。ユーザ4は、手順を生成すべき業務
の業務名として、たとえば「購入」業務を入力する。
対応する業務テンプレートを計算機処理向知識管理部1
2を介して選択する(図6のS62)。ここでは、「購
入」に対応する業務データのテンプレートが選択され
る。ここでもし業務テンプレートが見つからなかった場
合には(図6のS63のN)、業務手順の生成は不可能
なので、「推論不可」の意味の通知文を制御部3に通知
する(図6のS64)。たとえば、前述の図9に示す業
務名の入力において、計算機処理向知識記憶部14に業
務テンプレートが記憶されていない業務名「休暇申請」
が入力された場合には、 「推論不可: 0 休暇申請」 といった推論不可通知文を生成して制御部3に通知す
る。逆に、業務テンプレートが選択できた場合には(図
6のS63のY)、このテンプレートを手順生成の知識
として以降の処理に適用するので、 「適用知識: 5 購入 下位業務 価格 製品分類」 といった適用された知識に関する通知を制御部3に通知
する(図6のS65)。
性や下位業務の手順を生成するために必要なパラメータ
をユーザ4に入力させる(図6のS66)。図10に
は、その入力インタフェースの一例が示されている。推
論に必要なパラメータは、業務テンプレートに記述され
ている。たとえば「購入」業務の場合には、[品名]、
[製品分類]、[価格]、[希望納期]、および[担当
者]の5つの入力パラメータが必要とされる。図10の
101および102は、それぞれ品名「通信モデム」、
「パソコン」の物品を購入する場合の例である。
プレートの各属性に記述されている計算機処理向知識を
順次適用していき、各属性値および下位業務の手順を生
成する(図6のS67)。たとえば、「購入」業務の属
性「担当者」には、図10の101にて入力されたパラ
メータ[担当者](図2の22のパラメータ)の「山
田」がそのまま設定されるし、属性「締切日」は、パラ
メータ[希望納期]として入力された「×年9月15
日」が設定される。また、「購入」業務を下位業務に展
開する際には、「購入」業務の属性「下位業務」に設定
された計算機処理向知識(図2の23)を参照して、入
力されたパラメータに基づき下位業務が展開され順序付
けられる。図10の101に示した入力例では、パラメ
ータ[価格]が1万円以上20万未満で、かつ、パラメ
ータ[製品分類]が「社外製品」なので、「見積り依頼
→見積り依頼承認→見積り→手配依頼→手配依頼決済→
発注→検収」の下位業務に展開され順序付けられる。展
開された各下位業務自体の下位業務や各属性値も、これ
らと同様に、各々の下位業務の業務テンプレートに記述
された計算機処理向知識を適用して生成する。たとえ
ば、業務「手配依頼決済」の業務データの属性「担当
者」を生成する際には、購入品の価格と決済者との関係
に関する計算機処理向知識(図3の32)と、組織/人
に関するデータ(図4)が適用されている。この場合、
購入品の[価格]は10万円未満なので、その決済は
[担当者]である「山田」の所属する課の課長が担当す
ることになり、その課長は、図4に示した組織/人のデ
ータによると、「山田」45の所属する課「××課」4
2の課長は「加藤」44なので、当「手配依頼決済」業
務の「担当者」は「加藤」であると推論される。
や下位業務手順の生成が可能であった場合(図6のS6
8のY)には、適用された計算機処理向知識に関する情
報が逐次制御部3に通知される(図6のS69)。
は、適用された計算機処理向知識に記述されている業務
テンプレート名や属性名、計算機処理向知識中に含まれ
る[価格]などのパラメータ名から生成される。たとえ
ば、前述の「手配依頼決済」業務の「担当者」を推論す
る際に適用した知識については、「適用知識: 3 手
配依頼決済 担当者 価格」の適用知識通知文が生成さ
れ、制御部3に通知される。
識の複雑度を表しており、ノウハウ知識ベース2におい
て問題解決に適用された知識に関連するノウハウ知識を
検索・提示する際のの有用性を判断する度合として用い
る。そして、この複雑度の算出は、適用された計算機処
理向知識に記述されている計算機処理向知識中に含まれ
る[価格]などのパラメータ名、「if」の場合分けの
個数から算出する。
の決定に適用した知識には、パラメータ名として[価
格]および[担当者]の二つが含まれているので、その
個数は2となり、場合分けとして「if」が一つ含まれ
ているので、その個数は1となり、複雑度は両方をたし
あわせて「3」となる。
性値や下位業務手順の生成が不可能であった場合には
(図6のS68のN)、推論部3は、推論不可通知文を
生成して制御部3に通知し(図6のS610)、この推
論処理を終了する。たとえば、「購入」業務の入力パラ
メータを、ユーザ4が図10の102のように入力した
例では、[価格]が20万円以上の購入品に対しては下
位業務に展開するための知識が不足しているので(図2
の23)、適用が失敗した計算機処理向知識が記述され
ている業務テンプレート名と属性名、当計算機処理向知
識に含まれる属性名やパラメータ名などから、 「推論不可: 5 購入 下位業務 価格 製品分類」 という推論不可通知文を生成し、制御部3に通知する。
業務手順生成システムは、生成された結果をユーザイン
タフェース11を介してユーザ4に提示する(図6のS
611)。図11には、「購入」業務の入力パラメータ
が図10の101のように入力された場合の業務手順生
成結果の提示例が示されている。図11に示すように、
「購入」業務の下位業務が展開され、各々の下位業務に
ついて推論された「担当者」および「締切日」が提示さ
れている。また、図12には、各々の業務データの詳細
表示例が示されている。たとえば、「手配依頼決済」業
務の業務データでは、先に説明した推論処理により、属
性「担当者」、「締切日」および「書類」などの値が求
まっており、ユーザ4は、これを参照しながら、たとえ
ば必要な書類を作成するなどの作業を行う。
の推論部13は、生成された業務手順に対する制約のチ
ェックを行なう(図6のS612)。たとえば、「購
入」業務やその各下位業務には、締切日に関する制約と
して、 締切日≦today すなわち、「業務の締切日が、本日(today)より
も後である」という意味の計算機処理向知識が記述され
ている(図2の24など)。たとえば、業務の手順生成
を行った日が「×年8月20日」であった場合には、図
11で示す業務のうち、「見積り依頼」、「見積り依頼
承認」および「見積り」の業務が、締切日に関する制約
を充足していない。この場合(図6のS613のN)、
推論部13は、制約充足不可である旨の通知文を生成し
て制御部3に通知する(図6のS614)。この「購
入」業務の場合には、業務テンプレート名と、制約条件
に含まれる属性名「締切日」とを基にして、 「制約充足不可: 0 見積り依頼 締切日」 「制約充足不可: 0 見積り依頼承認 締切日」 「制約充足不可: 0 見積り 締切日」 の制約充足不可通知文が生成されて、制御部3に通知さ
れる。
識ベース1が通知する各種通知文に応じて、ノウハウ知
識ベースにノウハウ知識を提示するよう要求する制御部
3の処理の詳細について、図7を参照して説明する。
処理向知識ベース1から逐次通知されてくる実行状況お
よび処理結果に関する通知文を取得する(図7のS7
1)。本実施形態の場合には、通知文の種類には、「適
用知識」、「推論不可」および「制約充足不可」の3種
類があるので、各通知文を種類別に分類して蓄積してい
く。なお、通知文の種類や形式については、本実施形態
では前述した3種類の分類と、テンプレート名、知識の
複雑度、属性名、およびパラメータ名などの語句を列挙
した形式で実現しているが、この発明は、これらの種類
や形式に限定されるものではない。通知文には、計算機
処理向知識ベース1の推論の実行過程、推論利用した計
算機処理向知識、解が求まったか否か、解が完全/正当
か否かの情報などが、各々分類されて記述されていれば
よい。
は、ノウハウの提示条件、有用性選択条件、および検索
条件を入力するための入力画面をユーザ4に提示して、
ユーザ4による設定を促す(図7のS72)。本実施形
態では、提示条件は、次の3通りがある。
れた知識および推論不可、制約充足不可の要因と関わる
全てのノウハウを提示する。 提示条件(2):推論不可の場合にのみ、その要因に関
連するノウハウを提示する。
み、その要因に関連するノウハウを提示する。 図13は、ノウハウの提示条件、有用性選択条件、検索
条件を入力するための入力画面の一例を示す図である。
この(1)、(2)および(3)の各々の提示条件が、
図13中の設定項目「常に提示」131、「推論不可の
とき」132、および「制約充足不可のとき」133の
それぞれに対応する。
ば、推論実行結果解釈部33は、その提示条件の設定に
応じて、ノウハウ知識の提示に関連のある通知のみを選
択する(図7のS73)。本実施形態の場合には、提示
条件(1)の場合にはすべての通知文が選択されるし、
提示条件(2)の場合には推論不可通知文が、また提示
条件(3)の場合には制約充足不可通知文がそれぞれ選
択される。さらに提示条件(2)と(3)との両方が設
定されていた場合には、すべての推論不可通知文と制約
充足不可通知文とが選択される。
てもらう。本実施形態では、ノウハウの有用性として、
ノウハウ知識に関連するところの計算機向知識の複雑度
を用いている。この複雑度は、計算機向知識に含まれて
いるパラメータの個数や場合分けの個数から算出してい
るが、この個数が多いほどその知識は複雑な内容を記述
しており、すなわち問題解決に重要な意味を持っている
と考えることができる。この問題解決に重要な意味を持
つ計算機向知識に関連するノウハウ知識も同様にして問
題解決に有用と考えることができる。
値で設定する。図13の135には有用性選択条件の入
力画面の一例が示されている。ノウハウ知識検索条件生
成部34は、選択された通知文の各々から、この有用性
選択条件として設定された値以上の複雑度をもつ通知文
の選択を行う。
は、有用性選択条件で選択された通知文の各々から、ノ
ウハウの検索に必要な検索キーを抽出し(図7のS7
4)、この検索キーから検索条件を自動的に生成する
(図7のS75)。本実施形態の場合、通知文は、テン
プレート名、属性名、およびパラメータ名などの語句を
列挙したデータで構成されているので、これらの語句を
検索キーとして抽出し、一つの通信文につき、これらの
語句の論理積(AND)として検索条件を生成する。ま
た、通信文が複数ある場合には、各々の通信文について
作られた語句の論理積の、論理和として検索条件を生成
する。
知された通知文が以下のように蓄積されていたとする。
これは、先に説明した、「購入」業務の手順生成時に通
知された通知文の例である。
(2)および(3)が設定されていたとする。また、有
用性選択条件は0が設定されていたとする。この場合、
図7のS73にて選択される通知文は、制約条件付加に
関する、 「制約充足不可: 0 見積り依頼 締切日」 「制約充足不可: 0 見積り依頼承認 締切日」 「制約充足不可: 0 見積り 締切日」 の通知文となる。また、各々の通知文から抽出される語
句は、順に、 「見積り依頼」「締切日」 「見積り依頼承認」「締切日」 「見積り」「締切日」 となり、これから生成される検索文は、 「((見積り依頼 AND 締切日) OR(見積り依
頼承認 AND 締切日) OR(見積り AND 締
切日))」 となる。なお、生成された検索文は、論理積および論理
和の記述を簡略化する処理により、たとえば、 「((見積り依頼 OR 見積り依頼承認 OR 見積
り)AND 締切日 AND 次業務)」 のように変換してもよい。また、語句の同義語を考慮す
る必要がある場合、たとえば、語句「締切日」の同義語
として「期日」や「納期」という語句がある場合には、
これを考慮して、検索文を 「((見積り依頼 OR 見積利依頼承認 OR 見積
り)AND (締切日 OR 期日 OR 納期))」 のように適宜変形させてもよい。このような、同義語を
考慮して検索文を変形する処理は、ノウハウ知識検索条
件生成部34に同義語に関する知識を持たせておいて、
これを用いて行なうといったように、制御部3の構成を
変形してもよいし、またノウハウ知識ベース2内にこの
機能を含めてもよい。
件は、図13に示したように、ノウハウの検索条件をユ
ーザ4が編集するためのインターフェースに表示される
(図13の134)。ユーザ4は、ノウハウ知識提示条
件設定部32を用いて、生成された検索条件を必要に応
じて適宜修正する(図7のS76)。そして、当インタ
ーフェース上にてユーザ4が行なう検索実行指令と連動
して、制御部3は、検索要求をノウハウ知識ベース2に
発する(図7のS77)。ノウハウ知識の検索および提
示の処理は、後述するように、ノウハウ知識ベース2に
よって行なわれる。ユーザ4は、検索されたノウハウ知
識を参照した後は、終了してもよいし(図7のS78の
Y)、ノウハウ知識の提示条件や検索条件を設定し直し
て再度検索をし直してもよい(図7のS78のN)。
ウハウ知識の検索、提示、および登録処理の詳細につい
て、図8を参照して説明する。ノウハウ知識ベース2の
検索部23は、制御部3からの検索要求を解釈して検索
条件を取り出し(図8のS81)、これをもとに検索を
実行する(図8のS82)。次に、ノウハウ知識管理部
22を介して検索されたノウハウ知識をユーザ4に提示
する(図8のS83)。図14は、検索されたノウハウ
知識の一覧をユーザ4に提示するインターフェース画面
の例である。この例では、検索されたノウハウ知識の
「題目」、「作成者」、および「登録日」の一覧が表示
され、ユーザ4は、このインタフェース上で選択したノ
ウハウ知識を詳細表示するよう要求すると(図8のS8
4のY)、図15に示すような各ノウハウ知識の詳細表
示を行なうインタフェースがユーザ4に提示され(図8
のS85)、変更が必要であれば修正して更新要求する
(図15の151)。最後に、図14に示したインタフ
ェース上での終了要求により(図8のS86のY)、処
理を終了する。
処理向知識ベース1の一つである業務手順生成システム
から通知された通知文 「制約充足不可: 0 見積り依頼 締切日」 「制約充足不可: 0 見積り依頼承認 締切日」 「制約充足不可: 0 見積り 締切日」 に基づいて検索されたノウハウ知識の例である。また、
図14の142は、計算機処理向知識ベース1から通知
された通知文 「推論不可: 5 購入下位業務 価格 製品分類」 に基づいて検索されたノウハウ知識の例である。この通
知文は、図10の102のように入力パラメータが設定
され、推論が不可能だった場合に通知される通知文の例
である。ユーザ4は、前述のように、計算機処理向知識
ベース1の処理結果として得られた解が制約を満たさな
いなどの不完全な場合や、解がまったく得られなかった
場合に、半自動的に検索されるノウハウ知識を参照する
ことによって自身の問題解決を遂行することができる。
この例の場合には、具体的には、「購入」業務が希望納
期までに行なえない場合にも、「見積り」業務を短縮す
ることにより対処可能であるというノウハウが得られ
る。
システムや知識ベースシステムにおいては、このように
システムが問題解決不能であるような状況では、ユーザ
はその対処策がまったく得られない場合が多い。一方、
この発明によれば、そのような問題を計算機処理向知識
ベースとノウハウ知識ベースを相補的に組み合わせるこ
とにより、解決することができる。
ス1から通知された通知文の「複雑度」が「0」以上、
すなわちすべての「適用知識」 「適用知識: 5 購入 下位業務 価格 製品分類」 「適用知識: 0 見積り依頼 締切日」 「適用知識: 2 手配依頼 書類 価格」 「適用知識: 3 手配依頼決済 担当者 価格」 (中略) 「適用知識: 0 発注 締切日」 に基づいて検索条件を生成し、関連するノウハウ知識を
検索した提示例である。
識ベース1から通知された通知文の「複雑度」が「2」
以上の「適用知識」 「適用知識: 5 購入 下位業務 価格 製品分類」 「適用知識: 2 手配依頼 書類 価格」 「適用知識: 3 手配依頼決済 担当者 価格」 に基づいて検索条件を生成し、関連するノウハウ知識を
検索した提示例である。
を設定することによって推論過程でポイントとなる計算
機処理向知識に関連するノウハウ知識を選択することが
できる。図15は、そのノウハウ知識の詳細表示例であ
る。図15では、計算機処理向知識ベース1からの通知
文から生成された検索条件に基づいて、図5の51で示
したノウハウ知識「10万円以上の物品の購入手続き」
が自動的に検索され、ユーザ4に提示された例が示され
ている。
て、内容に誤りがあった場合や登録された時点から内容
に変更があった場合に、適宜その内容を修正して更新要
求(図15の151)することで、ノウハウ知識記憶部
24に記憶されている内容を更新することができる。ま
た、更新した内容を新たなノウハウ知識とする場合に
は、登録要求(図15の152)することで、ノウハウ
知識記憶部24に新たなノウハウ知識として登録され
る。
ウハウ知識の検索、提示および更新の例を示したが、こ
れに限定されるものではなく、たとえばイメージや図形
などで表現された人間が理解可能な形式のノウハウ知識
が格納されたファイルを作成しておき、ノウハウ知識の
内容として設定することができる。図15の153がノ
ウハウ知識が記憶されているファイル名に対応する。そ
して、提示する際に、このファイル名を選択するとノウ
ハウ知識管理部22は、ファイル名につけられている拡
張子から関連するツールを起動してファイルに記憶され
ている内容を提示する。
論過程で適用した計算機処理向知識に関するノウハウ知
識が自動的に提示された例で、ユーザ4は、これを参照
することにより推論の根拠を知ることができる。推論過
程で適用された計算機処理向知識(たとえば図3の3
1)を直接提示するよりも、人間が理解しやすい形式の
ノウハウ知識を提示するほうが、ユーザ4にとって好ま
しい。
いノウハウ知識を計算機処理向知識と関連づけて半自動
的に検索し提示することにより、計算機処理向に知識を
用いた推論処理に付加価値を与え、より人間にとって好
ましい問題解決支援を提供するものである。
より計算機処理向知識をそれに関連するノウハウ知識と
ともに人間が理解可能な形式で提示する処理手順につい
て説明する。
すると(図16のS161)、図9の業務テンプレート
を指定する入力画面が提示されるので、ユーザ4は業務
テンプレートの名称を入力して実行を指示する。計算機
処理向知識ベース1の計算機処理向知識管理部12は、
入力された業務名対応する業務テンプレートを計算機処
理向知識記憶部14から検索してユーザ4に提示する
(図16のS162)。
てノウハウ提示を要求すると、計算機処理向知識管理部
12は、この属性に関連するノウハウ知識検索のための
通知文を作成し(図16のS163)、制御部3に通知
する(図16のS164)。この通知文を受けとった制
御部3では、ノウハウ知識検索条件生成部34によって
ノウハウ知識の検索要求文を生成し、ノウハウ知識ベー
ス2に通知する。そして、ノウハウ知識ベース2では、
この検索要求文に関連するノウハウ知識が検索されて提
示される。この処理は、終了が指示されるまで(図16
のS165のY)繰り返される。
して「手配依頼」が入力された場合の業務テンプレート
の表示例を図17に示す。ここで「書類」の属性(図1
7の171)を選択してノウハウ表示(図17の17
2)を指示すると、計算機処理向知識管理部12は必要
な「書類」を推論するために記述されている計算機処理
向知識を解釈し、通知文を生成して制御部3に通知す
る。通知文の作成と制御部3への通知以降の処理は、前
述した問題解決の推論過程において適用された知識に関
連するノウハウ知識の提示と同様な処理手順で行なわれ
る。「書類」を選択した場合には、 「適用知識: 2 手配依頼 書類 価格」 の通知文が生成され、この通知文は制御部3を介してノ
ウハウ知識ベース2に通知され、ノウハウ知識ベース2
では関連するノウハウ知識として「10万円以上の物品
の購入手続き」が検索されて図15に示す検索画面がユ
ーザ4に提示される。
ればよいため、従来からテキスト、図形、およびイメー
ジなどとして蓄積されており、これをノウハウ知識ベー
ス2として記述し蓄積することはどのようなユーザにも
容易にできる。その反面、誤りを含んでいる可能性があ
る。そこで、計算機処理向知識と同時に提示することに
より、関連するノウハウ知識の正当性を確認することが
できる。そして、誤りがあれば、ユーザが適宜その内容
を修正することができる。逆に、計算機処理向知識に記
述された知識と人間可理解形式で記述されたノウハウ知
識とを同時に提示することで、人間には難解である計算
機処理向知識の理解をしやすくすることができる。この
ように計算機処理向知識と人間が理解しやすいノウハウ
知識との二つの知識を同時に提示することで、相補的に
利用することが可能となる。
ば、ユーザは、種々の観点・目的・形式で蓄えられたノ
ウハウ知識のうち、解決すべき問題に関連するノウハウ
知識を計算機処理向知識ベースによる問題解決の処理過
程や解に関連付けられた形で参照することができる。ノ
ウハウ知識を検索する条件は、計算機処理向知識ベース
における問題解決処理および処理結果に応じて自動的に
生成されるので、ユーザは、ノウハウ知識を検索するた
めに検索条件を設定する労力を要さずに、容易に関連す
るノウハウ知識を検索することができる。
解決が不可能・不完全であった場合にも、ユーザは、解
決すべき問題に関連するノウハウ知識を参照し、問題解
決の参考にすることができる。従来からの計算機処理向
きな知識ベース、エキスパートシステムにおいては、問
題解決処理が失敗した場合や得られた解が不完全な場合
には、ユーザは、その問題解決に関する方策や指針をま
ったく得られないことが多い。この場合、ユーザは、問
題を解決するためには、別途専門家に解決方法を訊いた
り、ノウハウ知識ベースがある場合には、これからノウ
ハウ知識を別途検索し参照することが必要であった。一
方、この発明によれば、これらの作業が軽減され、問題
解決の能率が向上する。
ベースと計算機処理向知識ベースとが互いに独立してい
るため、ノウハウ知識ベースと計算機処理向知識ベース
とを各々独立に利用できるのみならず、一つのノウハウ
知識ベースを複数の計算機処理向知識ベースの問題解決
処理を補う目的で共有して利用できる。このため、ノウ
ハウ知識ベースを個々の計算機処理向知識ベース毎に複
数用意するといったことが必要がなく、ノウハウ知識ベ
ース内のノウハウ知識を蓄積・管理する作業が軽減され
る。
提示する条件をユーザが設定するための手段を有すれ
ば、これを用いることにより、ユーザは、ノウハウ知識
を提示するか否かの条件を、計算機処理向知識ベースに
よる問題解決処理の状況や処理結果に関連付けて詳細に
設定することができる。たとえば具体的には、計算機処
理向知識ベースによる問題解決処理が不可能であった場
合にのみノウハウ知識を提示するよう設定したり、計算
機処理向知識ベースが問題解決処理過程で用いた全ての
計算機処理向知識に関連があるノウハウ知識を提示する
ように設定する、などが可能になる。
定する手段を用いることで、推論過程において適用され
た計算機処理向知識向知識に関連するノウハウ知識の
内、問題解決に有用とされるノウハウ知識を容易に選択
することが可能になる。
は、前述のように自動的に生成されるが、ユーザは自動
的に生成された検索条件を適宜修正することができる。
これによりユーザは、たとえば、ある検索条件でノウハ
ウ知識を検索したのち、その検索結果に基づいて検索条
件の制約を強めたり緩めたりして再度検索を実行する、
といったインタラクティブな操作が柔軟に行える。
ウ知識は、形式上、意味上、分類上の制約なしに蓄積さ
れたものであるため、多数のノウハウ知識から必要なも
ののみを検索することは困難であるが、このようなノウ
ハウ知識を提示する条件をユーザが設定するための手段
を活用することにより、ユーザは、問題解決において必
要なノウハウ知識を効率良く検索し参照することが可能
となる。
やすいノウハウ知識との二つの知識を同時に提示して相
補的に利用することで、ノウハウ知識の正当性を確認す
ることができ、逆に人間には難解である計算機処理向知
識の知識の理解をしやすくすることが可能となる。
の構成を示すブロック図。
ある業務手順生成システムの計算機処理向知識を例示す
る図。
ある業務手順生成システムの計算機処理向知識を例示す
る図。
図。
ノウハウ知識の例を表す図。
ある業務手順生成システムの処理の流れを示すフローチ
ャート。
チャート。
識の検索・提示処理の流れを示すフローチャート。
ある業務手順生成システムの業務名入力インタフェース
画面の一例を表す図。
である業務手順生成システムのパラメータ入力インタフ
ェース画面の例を表す図。
である業務手順生成システムの業務手順生成結果を提示
するインタフェース画面の例を表す図。
である業務手順生成システムの業務手順生成の詳細結果
を提示するインタフェース画面の例を表す図。
のインターフェース画面の一例を表す図。
たノウハウ知識の一覧を提示するインターフェース画面
の例を表す図。
たノウハウ知識の詳細内容を提示するインターフェース
画面の一例を表す図。
機処理向知識とノウハウ知識とを同時に提示する処理の
流れを示すフローチャート。
された業務テンプレートの詳細内容を提示するインター
フェース画面の一例を表す図。
ス、3…制御部、4…ユーザ、11…ユーザインターフ
ェース、12…計算機処理向知識管理部、13…推論
部、14…計算機処理向知識記憶部、21…ユーザイン
ターフェース、22…ノウハウ知識管理部、23…検索
部、24…ノウハウ知識記憶部、31…ユーザインタフ
ェース、32…ノウハウ知識提示条件設定部、33…推
論実行結果解釈部、34…ノウハウ知識検索条件生成
部。
Claims (6)
- 【請求項1】 テキスト、図形、スケッチ、オンライン
ペン入力、ポインティング情報、表、イメージ、動画、
音声、音およびハイパーテキストなどのいずれかまたは
複数で表現された人間が理解可能なノウハウ知識を蓄積
するノウハウ知識ベースと、 数式、論理式、ルール、フレームおよび意味ネットワー
クなどのいずれかまたは複数で表現された計算機が処理
可能な業務知識を蓄積する少なくとも一つ以上の計算機
処理向知識ベースと、 前記計算機処理向知識ベースによる問題解決処理の実行
状況または処理結果に応じた前記ノウハウ知識を前記ノ
ウハウ知識ベースから検索して提示するノウハウ知識提
示手段とを具備してなることを特徴とする業務支援シス
テム。 - 【請求項2】 前記ノウハウ知識提示手段は、前記計算
機処理向知識ベースによる問題解決処理が不可能または
不完全であったときに、前記ノウハウ知識ベースからそ
の解決すべき問題に関連するノウハウ知識を検索して提
示する手段を含むことを特徴とする請求項1記載の業務
支援システム。 - 【請求項3】 前記ノウハウ知識提示手段は、前記計算
機処理向知識ベースによる問題解決処理が不可能または
不完全であったとき、または前記ノウハウ知識ベースが
問題解決に有用と判断したときに、前記ノウハウ知識ベ
ースからその問題解決処理にて実行不可能であった処理
過程に関連するノウハウ知識、またはその問題解決処理
の結果である解の不完全な事項に関連するノウハウ知識
を検索して提示する手段を含むことを特徴とする請求項
1記載の業務支援システム。 - 【請求項4】 前記ノウハウ知識の検索条件および提示
方法を設定する設定手段をさらに具備し、 前記設定手段は、 前記ノウハウ知識を提示する前記計算機処理向知識ベー
スによる問題解決処理の実行状況または処理結果を設定
する手段と、 前記計算機処理向知識ベースによる問題解決処理の過程
において適用された知識に関連する前記ノウハウ知識の
有用性の検索条件を設定する手段と、 前記計算機処理向知識ベースによる問題解決処理の実行
状況または処理結果から作成される検索条件を修整する
手段と、 の少なくとも一つ以上を具備してなることを特徴とする
請求項1、2または3記載の業務支援システム。 - 【請求項5】 前記ノウハウ知識ベースを更新する更新
手段をさらに具備してなることを特徴とする請求項1記
載の業務支援システム。 - 【請求項6】 前記計算機処理向知識ベースを前記ノウ
ハウ知識ベースとともに人間が理解可能に表示する表示
手段をさらに具備してなることを特徴とする請求項1記
載の業務支援システム。
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