JPH09246674A - 小型自由電子レーザ装置 - Google Patents

小型自由電子レーザ装置

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JPH09246674A
JPH09246674A JP7959996A JP7959996A JPH09246674A JP H09246674 A JPH09246674 A JP H09246674A JP 7959996 A JP7959996 A JP 7959996A JP 7959996 A JP7959996 A JP 7959996A JP H09246674 A JPH09246674 A JP H09246674A
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JP
Japan
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undulator
electron
free electron
laser device
laser
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JP7959996A
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English (en)
Inventor
Masayuki Kawai
正之 河合
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 設置場所に余裕がない場所でも設置でき、製
作工場内で組み付け調整したままの状態で需要箇所に輸
送して、現地に据え付け最終調整により使用ができる、
民生水準の利用に耐えられる小型の自由電子レーザ装置
を提供する。 【解決手段】 平面基盤9上に配置してそれぞれの電子
軌道および光路がほぼ1水平面に含まれるようにした電
子リニアック1と、永久磁石と電磁石を組み合わせて電
子をほぼ90度偏向させる偏向磁石5を2個と収束磁石
6からなるビームトランスポート系と、ハルバック(Ha
lbach)型で2個の磁石列を水平方向にほぼ平行に並置
して形成したギャップの間隔を保持したまま磁石列を相
互にスライドできるように構成したアンジュレータ3
と、アンジュレータ3を挟んでその軸上に配置したレー
ザ共振器5の各構成機器、並びに高周波立体回路と、ビ
ームダンプ8と、排気系とを1体の架台に組み込んだ自
由電子レーザ装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型の自由電子レ
ーザ装置に関し、特に各種の要素機器から成る自由電子
レーザ装置についてアライメント等の主調整を工場で行
った上で需要場所に運搬して現地で微調整を行えばよい
ようにした小型の自由電子レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自由電子レーザ(FEL)は高速の電子
ビームが真空中で規則的に蛇行する毎に放射するシンク
ロトロン放射光が干渉しあって生ずる準単色光を利用す
るもので、従来レーザのコヒーレントで単色という特長
とシンクロトロン放射光の波長が可変で高輝度という特
長を兼ね備えている。このように、自由電子レーザは従
来のレーザ装置にはない優れた波長の連続可変性を有
し、さらに既存のレーザ装置では発生できなかった波長
のレーザ光も発生するため、多方面の応用分野が期待さ
れている。例えば、既に赤外領域の自由電子レーザが大
気センシング、同位体分離等に利用できることが知られ
ている。
【0003】現状における自由電子レーザ装置には、例
えば米国のバンダービルト(Vanderbilt)大学に納められ
たものがある。この自由電子レーザ装置は、リニアッ
ク、アンジュレータ、共振系等の構成機器をそれぞれ独
立にほぼ直線上に据え付ける構造になっていて、全長も
長く、据え付けアライメントに労力を要するものだっ
た。また日本の原子力研究所にも、バンチャーを付設し
たRF電源装置と超伝導リニアックを用いた電子加速器
を永久磁石ハイブリッドタイプのウィグラを挟んだ光共
振器と平行に据えた構成で、ウラン濃縮や放射性廃棄物
の群分離など原子力分野での利用を目的とする超伝導リ
ニアック型FEL装置が建設されつつある。
【0004】図5は原子力研究所の自由電子レーザ装置
の概略を表した配置図である。この自由電子レーザ装置
は、電子銃の下流に低周波バンチャーと集束コイルとバ
ンチャーおよび超伝導型の前段加速器と主加速器を備
え、3個の偏向器を備えるビーム輸送系で電子ビームを
合わせて180度偏向させ、この電子をS字型偏向器に
よりアンジュレータに導いてシンクロトロン放射させ、
鏡面間隔14.4mの光共振器で往復させて一部を放出
するように構成されている。
【0005】アンジュレータは上下から磁石列で挟まれ
た空間に生じる磁気周期約2.9cm、周期数約50の
磁界で電子を揺動してシンクロトロン放射させる構造に
なっている。アンジュレータは水平方向に延伸したギャ
ップを挟んで上下に対向する磁石列を備え、このギャッ
プの幅を調整することにより磁界強度を調節する構成と
なっている。このため、強力な磁界に逆らって大きな荷
重を有する磁石列を所定のギャップ間隔を保持するよう
に支持するためには頑丈で大型の構造が必要であるばか
りでなく、所望のレーザ波長に対応した所望の磁界強度
を得るために強度の磁界に逆らって磁石列同士の間隔を
変更調整することを可能にするためには非常に強力な大
型の駆動装置を必要とする。
【0006】原子力研究所の自由電子レーザ装置の各構
成機器はそれぞれ独立に架台に搭載されて据え付け調整
され、主要装置全体では幅約7m全長約50mの大きさ
がある。このように、従来技術の自由電子レーザ装置は
自由電子レーザ自体の研究用が主体で、電子リニアッ
ク、アンジュレータおよび光共振器などの構成機器をそ
れぞれ独立に据え付けるため全体が大きくなり、また据
え付け現場での組立やアライメントに大きな労力を要し
ていた。したがって、エンドユーザがこれら従来型の装
置を建設して医療や産業などいわゆる民生水準の利用を
することは経済的にもまた運転上も不適当であり、これ
らの実用に向けて使用できるようなエンドユーザ向けの
より簡便な小型自由電子レーザ装置の開発が期待されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
しようとする課題は、設置場所に余裕がない場所でも設
置ができ、現地における組立調整が容易で、民生水準の
利用に耐えられるような小型の自由電子レーザ装置を提
供することにある。特に、自由電子レーザ装置の構成機
器を個々独立に配置して位置調整する代わりに、製作工
場内で組み付け調整したままの状態で需要箇所に輸送し
て、現地に据え付け最終調整により使用ができるような
小型自由電子レーザ装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の小型自由電子レーザ装置は、電子リニアッ
クと、高周波立体回路と、電子をほぼ90度偏向させる
偏向磁石を2個と収束磁石からなるビームトランスポー
ト系と、アンジュレータと、ビームダンプと、排気系
と、アンジュレータを挟んでその軸上に配置したレーザ
共振器の各構成機器を1体の架台に組み込んだものであ
って、電子リニアックをRF電子銃とこれに近接し軸を
共有し電子を高周波加速する加速管で構成し、電子リニ
アックとアンジュレータを平行に配置し、電子リニアッ
クとアンジュレータの間に配置されたビームトランスポ
ート系が電子リニアックから供給される電子を180度
偏向させてアンジュレータに導くように構成したことを
特徴とする。
【0009】特に、電子リニアック、ビームトランスポ
ート系、アンジュレータ、及びレーザ共振器を平面基盤
上に配置して、それら機器の中に確立される電子軌道お
よび光路がほぼ1水平面に含まれるようにすることが好
ましい。さらに、高周波立体回路の主要部分は上記の平
面基盤の下に形成する空間中に組み込むことができる。
【0010】なお、アンジュレータは複数の永久磁石を
隣接する磁石同士90度ずつ回転させて1列に配列した
磁石列を2個備えた平板型アンジュレータであって、そ
の2個の磁石列を水平方向にほぼ平行に対向させて配置
して電子の通路となるギャップを形成し、そのギャップ
間隔を保持したまま磁石列を相互にスライドできるよう
に構成することが好ましい。また、ビームトランスポー
ト系の偏向磁石は永久磁石と電磁石を組み合わせたもの
であってよい。さらに、ほぼ45度偏向させる偏向磁石
をアンジュレータの下流側に配置し、アンジュレータを
通過した電子をほぼ45度下向きに偏向させてビームダ
ンプに導くように構成することができる。
【0011】本発明の小型自由電子レーザ装置によれ
ば、電子リニアックがRF電子銃とこれに近接した高周
波加速管からなるため、大きなスペースを必要とするバ
ンチャを省略した極めて小型の装置で使用に耐える高エ
ネルギの電子ビームを得ることができ、また極めてコン
パクトに構成された2個の偏向磁石で電子を180度偏
向させて電子リニアックと隣接して平行に配置されたア
ンジュレータに入射させることにより、全体として極め
て小型の装置により自由電子レーザを発生させるように
した。また、電子発生からレーザ光放射までを制御する
構成機器がそれぞれ小型に製作されるばかりでなく、互
いに近接して配置することができるため、装置全体をコ
ンパクトな1基の架台に組み込むようにして、生産工場
内で組み立て調整した組立状態のままで任意の場所に運
搬し最終調整して使用することができる。
【0012】特に、電子軌道を規制する電子リニアック
とビームトランスポート系およびアンジュレータと、レ
ーザ光の光路を規制するアンジュレータ及びレーザ共振
器を平面基盤上に配置し、それら機器の中に確立される
電子軌道および光路がほぼ1水平面に含まれるようにし
たときは、1面の平面基盤上に固定された状態で調整し
そのまま運搬するので、輸送中に調整ずれを生ずること
が少なく現地で再調整する手間が大いに省ける。これに
より、現場に多数の熟練者を送り込んで長期間滞在させ
る不経済を避けることができる。
【0013】さらに、上記の平面基盤を架台の床でなく
中間に形成すると平面基盤上に上記の電子軌道や光路に
直接的に関係する機器のみを搭載するようにして、これ
らに対する補助的な機器である高周波立体回路の主要部
分は全て平面基盤の下に形成する空間中に組み込むよう
にして空間利用率を向上させ、より小型の自由電子レー
ザ装置にすることが可能になる。
【0014】また従来、アンジュレータとして、複数の
永久磁石を隣接する磁石同士90度ずつ回転させて1列
に配列した磁石列を2個備えた、いわゆるハルバック
(Halbach)型平板型アンジュレータを利用するときに
は、2個の磁石列を垂直方向に重ねて設置していた。こ
のような構造では、強力な磁界に逆らって大きな荷重を
有する磁石列を所定のギャップ間隔を保持するように支
持するために頑丈で大型の構造が必要であった。また所
望のレーザ波長に対応した磁界強度に調整する必要があ
るが、強力なアンジュレータ磁界に逆らって磁石列同士
の間隔を変更調整できるようにするためには頑丈で大型
の駆動構造が必要であり、装置全体をコンパクトにする
ことはできなかった。
【0015】ところが、本発明の自由電子レーザ装置に
おいて、平板型アンジュレータの2個の磁石列を水平方
向にほぼ平行に対向させて配置してギャップ間隔を保持
したまま磁石列を相互にスライドできるように構成した
ものの場合は、一方の磁石列を空中に支持する代わりに
左右2個の磁石列をいずれも直接基盤上に支持するの
で、従来のハルバック型構造と比較して簡単な機構で十
分機能を果たし、またロジャー・カール(Roger Karr)
がニュークレア・インスツルメンツ・アンド・メソッズ
・イン・フィジックス・リサーチA306(Nuclear In
struments and Methods in Physics Research A306(199
1)391-396,North-Holland)で明らかにしたように、左
右の磁石列を磁石の0〜1/4ピッチ程度まで相対的に
スライドさせれば磁界強度を広い範囲にわたって調整す
ることができるので、従来と比較して負荷も軽く単純な
構造により調整機能を果たすことができる。従って、ア
ンジュレータ自体のサイズや重量が小型になるばかりで
なく、その機能を補助する周辺機構も小型軽量でより簡
単になり、装置の小型化・経済化に大きな効果がある。
【0016】また、ビームトランスポート系の偏向磁石
が永久磁石と電磁石を組み合わせたハイブリッド型であ
る場合は、必要な偏向力の一部を永久磁石で得て残りの
調整を必要とする部分を含む部分だけを電磁石で得るた
め、電磁石を形成するコイルや制御する電源部が小型に
なり、装置全体の容積や重量が大いに節減される。さら
に、アンジュレータの下流側に配置した偏向磁石により
アンジュレータを通過した電子をほぼ45度下向きに偏
向させてビームダンプに導くように構成したものによれ
ば、ビームダンプを1平面上に配置した主要な電子およ
び光学的構成から外して、例えば基盤下に立体的に配置
することができ、装置全体の容積が小さくなる効果があ
る。
【0017】以上のように構成された本発明の自由電子
レーザ装置は従来と比較して大いに小型化し、例えば上
記の構成要素を幅1.2m長さ4m高さ1.5m程度の
容積を持った1基の架台中に納めることができた。ま
た、製本発明の自由電子レーザ装置は製造工場内で各構
成要素を基盤上に組み込み、基盤上で位置調整して電子
軌道や光路を確立したまま輸送車に搭載して現地に輸送
し、架台ごと据え付けた上で輸送中に生じたくるいを微
調整して除去することにより稼働させることができるの
で、熟練者でなくとも現場調整が格段に容易かつ確実に
実施でき、また立ち上げ期間を短縮できるようになっ
た。
【0018】
【発明の実施の形態】自由電子レーザは、電子ビームを
アンジュレータの周期磁界中で蛇行運動させることによ
り発生するアンジュレータ光を光共振器中に閉じこめ、
この光を電子ビームと繰り返し相互干渉させることによ
りレーザ光を発生させるものである。本発明の自由電子
レーザ装置は、電子リニアック、加速管、偏向マグネッ
ト、アンジュレータ、共振器光学系の主要な要素を、性
能を満たす限り小型にした上、一体の小さな平面基盤あ
るいは定盤上に配置して、相互の位置調整を行うように
したものである。主要な機器を搭載する定盤は、主要機
器を取り付けたままの状態で組立工場からレーザ装置の
使用現場に運搬することができる程度の寸法に収められ
る。
【0019】本発明では、自由電子レーザ装置を小型化
する第1の手段として、RF電子銃と高周波加速管を組
み合わせたものを電子リニアックとして用いている。R
F電子銃は高周波加速空洞の加速軸面に取り付けられた
陰極材を高周波電場が最大になる位相に同期させたパル
スレーザで照射して生ずる光電子を高周波加速空胴が作
り出すRF電場によって加速する構造となっている。R
F電子銃は高輝度でありエミッタンスの高い入射電子ビ
ームが得られる上に、電子が10ps程度にバンチされ
ているのでバンチャ部が不要で小型になる利点がある。
【0020】また、自由電子レーザ装置の電子リニアッ
クとアンジュレータを連絡するビームトランスポート系
を小型化するため、電子を急激に90度偏向する偏向マ
グネットを2個使用して電子軌道をできるだけ短い距離
で180度折り返し、電子リニアックからの電子を隣接
して並列に配置されたアンジュレータに送り込むように
構成した。さらに偏向マグネットを電磁石だけでなく永
久磁石も補助的に使用したハイブリッド形式にすること
により、電磁石が生ずるべき磁力を抑えて付随するコイ
ルの容積を小さくしかつ電源装置の容量を抑えた。
【0021】さらにまた、アンジュレータの磁石列を上
下に重ねて配置する代わりに横置き型にして並置するこ
とにより、従来アンジュレータ内の強力な磁場に抗して
一方の磁石列を他方の磁石列の上に支持するために必要
とされていた頑丈な構造物を排して、2個の磁石列の荷
重をそれぞれ直接に簡単な台で支持できるようにした。
また、磁石列間のギャップにおける磁界を調整するため
強力な磁場に抗して磁石列間距離を変更する頑丈な機構
を必要としていたところ、磁石列同士の間隔を保持した
まま相対的に軸方向にずらすことにより調整するように
したため、従来と比較すると極めて簡単な構造物で磁界
の調整が可能となった。これらの工夫によりアンジュレ
ータとその付随構造の寸法は極めて小さくなった。
【0022】電子リニアックと加速管とビームトランス
ポート系とアンジュレータはそれぞれ支持台上に搭載し
た状態で1枚の定盤の上に配置する。これら構成機器に
より形成される電子軌道は、機器の位置と姿勢を正確に
調整することにより確立される。位置調整を正確に行う
ことにより、電子リニアックから射出される電子が加速
管を通過しながら所望の速度になるように高周波加速を
受け、相対論的速度を得た電子塊がビームトランスポー
ト系で偏向を受けてアンジュレータに入射して周期磁界
の影響を受けて蛇行してシンクロトロン放射光を発する
ようにする。また、光共振器も同じ定盤の上に配置して
位置調整し、共振器中を共振するシンクロトロン放射光
とアンジュレータに入射する電子塊との相互作用が精度
良く行われるようにする。
【0023】電子軌道と共振器中の光路は同一水平面中
に納まるように調整すると比較的容易にこれら作用を確
立することができる。従来は、現地で架台を独立に配置
した上にそれぞれ機器を据え付けて相互間の相対的位置
の調整を行うため、熟練者が長大な時間を費やして実施
する現地調整工程を必要としていた。しかし、上記のよ
うに構成した本発明の自由電子レーザ装置では、計器や
工具が自由に使用できる組立工場内で高度に熟練した作
業者により電子軌跡やレーザ光の光路に関して極めて厳
密な位置精度を要求される構成要素を剛性の高い定盤等
の構造体の上に組み付け、必要な測定装置や調整具を適
切に使用して構成要素相互間の相対的位置の調整を能率
良く実施することができる。
【0024】さらに、比較的小さな定盤上に固定されて
調整を終了した機器類は、そのまま位置を変えることな
く定盤と共に需要先まで運搬されて使用場所に据え付け
られる。機器類の配置と位置調整は既に組立工場で完了
しているため、現場における最終調整は運搬によって発
生したずれ等を正す程度で、多くの熟練者を使用するこ
となく簡単に行うことができる。このように、本発明の
自由電子レーザ装置では、装置を小型にするばかりでな
く、装置の製造・設置・調整を大幅に簡略化することが
できるようになった。
【0025】
【実施例】以下、本発明の1実施例を示す図面によって
本発明に係る小型自由電子レーザ装置を詳細に説明す
る。図1は本実施例の自由電子レーザ装置の配置を示す
側面図、図2は平面基盤の上に据えた部分の平面図、図
3は平面基盤の下に据えられる部分の平面図、図4は装
置全体の外観図である。
【0026】自由電子レーザ光の波長は下の(1)式で
与えられる。ここでλsは自由電子レーザの波長、λu
はアンジュレータの磁場周期、γはローレンツ因子で電
子のエネルギを表す無次元量、Kはアンジュレータパラ
メータで周期場の強さを表す無次元量でありこの場合は
1に近い。 λs=λu/γ2×(1+K2/2) (1)
【0027】上記の(1)式を参照すると、自由電子レ
ーザ装置の小型化には電子のエネルギ水準γをできるだ
け低くすることが効果がある。したがって自由電子レー
ザの波長を一定として装置の小型化を図ろうとすれば、
アンジュレータの磁場周期λuをできるだけ短くするこ
とがよい。本実施例では発生させるレーザ波長を6〜1
6μmとし、アンジュレータ周期λuを現状技術で可能
な最短値の24mmとして電子エネルギを40MeVに
選んだ。ローレンツ因子γは約78になる。
【0028】一般的には、電子リニアックの加速管に電
子を入射させるために、カソードで発生させた電子をバ
ンチャと呼ばれる加速管で加速しながら電子を集群させ
1〜3MeV程度のエネルギに加速する。このため、電
子銃から加速管の入り口まで、バンチャセクション1.
5mが必要となり小型化に限界がある。本実施例ではこ
の困難を回避するため、レーザドライブ型(光陰極型)
のRF電子銃を採用した。図中の参照番号1はRF電子
銃と高周波加速空胴空洞からなる電子リニアックを表
す。レーザドライブ型RF電子銃は、高周波加速空胴空
洞の加速軸面に取り付けられたカソードにパルスレーザ
を照射することにより光電効果で10〜20psにバン
チされた電子ビームを放射させ、高周波加速空洞が作り
出すRF電場によって直ちに1〜3MeV程度に加速す
る。
【0029】高周波加速空洞は中心軸方向に電場を持つ
高周波電磁場をつくる構造で、光陰極をパルスレーザで
照射して生ずる光電子を軸方向電場で加速する。レーザ
の照射タイミングを高周波電場が最大になる位相に同期
させれば電子ビームを最も効率よく加速できる。RF電
子銃は高輝度であり特にレーザドライブ型RF電子銃の
場合は10ps程度にバンチされているので通常の入射
器では不可欠なバンチャ部が不要となり、全長も30c
m程度と小型に形成することができること、またエミッ
タンスの高い入射電子ビームが得られることなど、多く
の利点がある。
【0030】電子リニアック1から1〜3MeV程度に
加速されて放出される電子塊は、さらに加速管2でエネ
ルギを受けて電子エネルギを40MeV、ローレンツ因
子γで約78に相当する相対論的速度まで加速される。
本実施例では加速管2としてSバンド進行波型加速管を
用いた。加速管2の全長をL、投入パワーをP、最大加
速エネルギをEとすると、これらの間には下の(2)式
の関係が成立する。ここでλは高周波の自由空間波長で
あって、本実施例では約3GHzのSバンドマイクロ波
を使用するため約0.1mである。 P〜E2λ1/2/L (2) 現状技術で問題なく実現できる加速電界は約20MeV
/mとされるから、加速管2の全長Lを2mとすれば本
実施例で必要な電子エネルギ40MeVを得ることがで
きる。
【0031】図中の参照番号3はアンジュレータを表
す。アンジュレータ3は据え付けスペースの節約のた
め、そのビームラインが電子リニアック1と加速管2の
ビームラインと平行に隣接して並置され、電子の進行方
向が逆になるように配設されている。アンジュレータ3
の磁場周期数Nは必要とされるアンジュレータ光のスペ
クトル幅(1/N)で規定される。スペクトル幅は一般
的には約1.5%程度であり、本実施例でもN=63と
した。これから、アンジュレータ3の全長は約1.5m
となった。
【0032】(1)式で示す通り、自由電子レーザの波
長はアンジュレータ磁場の強度にも依存しているため、
この磁場の強さを変化させることで波長の微調整を行う
ことが一般的に行われている。磁場の調整は一対のアン
ジュレータ磁石列のギャップを変化させることにより磁
気回路のインダクタンスを変える方法を取るのが普通で
あるが、この方法は一対の磁気回路間の吸引力に打ち勝
ってアンジュレータ磁石列を動かす必要があり、強力で
大型の駆動構造が必要とされる。ちなみに、本実施例の
条件ではこの吸引力はほぼ250kg/mにものぼる。
【0033】本実施例においては、アンジュレータ3と
してハルバック型平板型アンジュレータを利用し、アン
ジュレータ内の電子とレーザ光が通過するギャップを挟
んで対向する2個の磁石列を磁石表面が垂直になるよう
に配置し、さらにギャップ間隔を保持したまま磁石列を
相互にスライドできるように構成した。左右の磁石列を
スライドさせる量を磁石ピッチの0〜1/4の範囲とす
れば磁界強度を広い範囲にわたって調整することができ
る。磁石列を移動させる方向が磁界の方向に垂直である
ため、磁石列の駆動装置は従来と比較して負荷も軽く小
型で単純な構造とすることができる。このように、本実
施例のアンジュレータは、アンジュレータ自体のサイズ
や重量が小型になるばかりでなく、周辺機構も小型軽量
でより簡単になり、装置全体の小型化・経済化に大きな
効果がある。
【0034】図中の参照番号4はアンジュレータ3を挟
んで設置された光共振器を表す。自由電子レーザ装置で
は光共振器4内で往復する光が電子と繰り返し相互作用
する必要があるため、光共振器4の長さは電子リニアッ
ク1から出力される電子ビームのミクロパルス幅の整数
倍と厳密に一致する必要がある。本実施例ではSバンド
進行波型加速管2で約3GHzの加速周波数を用いるた
めミクロパルス幅は0.1mとなる。光共振器4を4m
程度の定盤に収めるため、光共振器長をミクロパルス幅
の35倍として3.5mとした。
【0035】電子リニアック1からの電子を加速管2と
平行に設置したアンジュレータ3に入射させるために
は、電子を180度偏向させなければならない。本実施
例ではスペースの節約の目的で、加速管2のビームライ
ンとアンジュレータ3のビームラインの距離をできるだ
け短く70cm程度にするため偏向角の大きい磁石を少
数用いる構成とし、加速管2とアンジュレータ3の間に
電子を90度偏向させる磁場を発生する偏向磁石を2個
配設した。図中の参照番号5は加速管2とアンジュレー
タ3の間に配設された入射用偏向磁石を表す。偏向磁石
の磁場強度Bは(3)式により与えられる。ここでrは
偏向半径(m)、Eは電子のエネルギ(GeV)、Bは
偏向磁場の強度(T)を表す。 r=E/0.3B (3) 電子エネルギは40MeVであるから式中のEは0.0
4であり、偏向半径を0.2m程度にするためには偏向
磁場の強度を0.66Tとする必要がある。
【0036】入射用偏向磁石5は、ポールピースに永久
磁石を使用して約半分の0.33Tの磁界を発生させ、
残り半分の0.33Tの磁界を電磁石により発生するよ
うに構成されている。このように入射用偏向磁石5をハ
イブリッド化することにより、磁界全体を電磁石だけで
発生する構成と比較して入射用偏向磁石5全体が小さく
なるばかりか、コイルに流す電流も小さくなりコイル空
間を節約し入射用偏向磁石5で消費する電力を節減し
て、小型・効率化を図ることができた。
【0037】なお、加速管2からバンチ状に集束して出
射され入射用偏向磁石5で偏向してアンジュレータ3に
入射する電子はその間の光路中で拡散して集束性を悪化
させるので、集束磁石6でビーム進行方向に垂直な方向
の集束性を修正する。集束磁石6は4重極電磁石で、た
とえばビーム断面の水平方向で集束、垂直方向で発散と
いう磁石と、逆に水平方向で発散、垂直方向で集束とい
う磁石を組み合わせて使用することにより強集束の原理
を利用して集束させるものである。
【0038】また、アンジュレータ3の下流側にダンプ
用偏向磁石7が設けられている。ダンプ用偏向磁石7は
アンジュレータ3を通過した電子塊を光共振器4の光路
から逸らせて共振器4の反射鏡に障害を与えないように
するもので、電子ビームを下方に向けて45度偏向させ
る。ダンプ用偏向磁石7の先には中に水を満たしたビー
ムダンパ8が設備されており、偏向した電子ビームを受
け止めてエネルギを吸収する。
【0039】RF電子銃1および加速管2にはクライス
トロン10によって発生される高周波電磁波が高周波立
体回路11を介して導波管により供給される。高周波立
体回路11はクライストロン10から供給されるSバン
ドのマイクロ波を2つに分割し、一方を減衰器、位相
器、サーキュレータを通してRF電子銃1に供給し、他
方を移相器を介して加速管2に供給する。加速管2の中
を伝搬してきた高周波電磁波は加速管2の下流側端部に
設置された無反射端で吸収される。また、電子軌道を構
成する空間は高い真空に維持されなければならないた
め、真空用排気装置が必要である。最終的な高真空を達
成するためのイオンポンプの他に、低真空の初期状態で
作動させてより高い真空を得るための油回転ポンプやタ
ーボポンプを装置周辺に設けてある。
【0040】上述のRF電子銃1、加速管2、入射用偏
向磁石5、集束磁石6、アンジュレータ3、光共振器4
等、電子軌道とレーザ光の光路に係る構成機器はそれぞ
れ所定の搭載台に載せられて、1枚の剛性の高い平面基
盤9あるいは定盤の上に配置され固定される。搭載台は
それぞれの機器中の電子軌道あるいは光路が平面基盤9
を基準として全て同じ高さになるように容易に調整する
ことができる構造となっている。なお、平面基盤9の上
面の高さを60〜70cmなど適当に選ぶことにより、
作業者が上面に搭載されている機器類の調整を楽に実施
できるようにすることが望ましい。
【0041】なお、ビームダンパ8は位置調整をとりわ
け厳密にする必要がなく、平面基盤9の下に設備すると
空間効率が良くなる。また、高周波立体回路11の主要
部分も同様、平面基盤9の下の空間に設備するようにし
て装置容積を有効利用する。排気系のうちイオンポンプ
は各機器に直接取り付けられるが、その他のポンプ12
は平面基盤9の下の空間部分に設備される。こうして機
器を平面基盤9の上面や下方空間に取り付けて調整した
後で、美観のため化粧板13で周囲を囲い完成させる。
装置の一端に取り付ける化粧板には光共振器4の共振器
ミラーの位置に孔14が開いていて、ここから放射して
くるレーザ光を利用する。電子運動系およびレーザ光学
系の要素機器を搭載した平面基盤9を化粧板13で囲っ
た定盤装置は、大略、高さ1.5m、幅1.2m、長さ
4.0mの直方体に納まり、通常の運搬車両により搬送
が可能である。
【0042】平面基盤9の上面に搭載されるこれらの構
成機器の間は極めて厳密に位置調整されている必要があ
る。従来型の自由電子レーザ装置では使用場所で据え付
けて組み立て調整するため、個々の装置の納入ごとに熟
練作業者が現地に滞在して、それぞれの現場の不自由な
条件に順応しながら長期間かけて調整を行わなければな
らなかった。これに対して本発明の自由電子レーザ装置
は、自己の製造工場内で熟練作業者が必要な設備や装置
器具を自在に駆使してこの位置調整を行うので、能率よ
く精度の高い調整ができる。こうして組立調整した後、
平面基盤9上に組み付けたままの状態で使用現場に運搬
して据え付けるので、現場では運搬や据え付け工事の間
に狂った分だけを補正すれば、自由電子レーザ装置はす
ぐに性能を回復して使用ができる。
【0043】なお、上記定盤装置の高周波立体回路から
伸びる導波管には外部に設置したクライストロン10か
らの導波管が接続される。また、自由電子レーザを制御
するために必要な各種制御装置や電源装置を搭載したス
テーションであるパルスフォーミングネットワーク(P
FN)15が設置されて各要素と接続される。なお、上
記実施例の説明では平面基盤9が実体的に剛性の高い板
材であるかのように表現されているが、厳密な位置調整
を必要とする上記機器類について位置調整により電子軌
道や光路を確定した後にそれらが変化しない状態に保持
できるような構造であれば本発明の構成要素として十分
であり、例えば構造枠体や梁材を利用しても良いことは
明らかである。
【0044】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の自由電子レ
ーザ装置は従来と比較して格段に小型化し、設置場所に
余裕がない場所でも設置ができ、各種の実用目的に対応
することができるようになった。また、製造工場内で各
構成要素を基盤上に組み込み、位置調整して電子軌道や
光路を確立した状態で現地に輸送し、架台ごと据え付け
て最終的な調整をすることにより稼働させることができ
るので、熟練者でなくとも現場調整が容易かつ確実に実
施でき、また立ち上げ期間を短縮できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自由電子レーザ装置の1実施例を示す
側面図である。
【図2】図1の自由電子レーザ装置における平面基盤の
上の部分の平面図である。
【図3】図1の自由電子レーザ装置における平面基盤の
下の部分の平面図である。
【図4】本実施例の自由電子レーザ装置の装置全体の外
観図である。
【図5】現在の技術水準における自由電子レーザ装置の
概略を表した配置図である。
【符号の説明】
1 RF電子銃 2 加速管 3 アンジュレータ 4 光共振器 5 入射用偏向磁石 6 集束磁石 7 ダンプ用偏向磁石 8 ビームダンパ 9 平面基盤 10 クライストロン 11 高周波立体回路 12 排気ポンプ 13 化粧板 14 孔 15 パルスフォーミングネットワーク

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子リニアック、高周波立体回路、ビー
    ムトランスポート系、アンジュレータ、ビームダンプ、
    排気系、及びレーザ共振器を含む構成機器を1体の架台
    に組み込んだ自由電子レーザ装置であって、 前記電子リニアックがRF電子銃とこれに近接し軸を共
    有し電子を高周波加速する加速管からなり、 前記電子リニアックと前記アンジュレータを平行に配置
    し、 前記ビームトランスポート系が電子をほぼ90度偏向さ
    せる偏向磁石を2個と収束磁石からなり前記電子リニア
    ックと前記アンジュレータの間に配置されて、前記電子
    リニアックから供給される電子を180度偏向させて前
    記アンジュレータに導き、 前記レーザ共振器を前記アンジュレータを挟んでその軸
    上に配置した小型自由電子レーザ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の小型自由電子レーザ装置
    であって、前記電子リニアック、ビームトランスポート
    系、アンジュレータ、及びレーザ共振器を平面基盤上に
    配置してそれらの電子軌道および光路がほぼ1水平面に
    含まれるようにしたことを特徴とする小型自由電子レー
    ザ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の小型自由電子レーザ装置
    であって、高周波立体回路の主要部分を前記平面基盤の
    下に形成する空間に組み込んだことを特徴とする小型自
    由電子レーザ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の小
    型自由電子レーザ装置であって、前記アンジュレータは
    複数の永久磁石を隣接する磁石同士90度ずつ回転させ
    て1列に配列した磁石列を2個備えた平板型アンジュレ
    ータであって、該磁石列を水平方向にほぼ平行に対向さ
    せて配置して電子の通路となるギャップを形成し、該磁
    石列をギャップ間隔を保持したまま相互にスライドでき
    るようにしたことを特徴とする小型自由電子レーザ装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の小
    型自由電子レーザ装置であって、前記ビームトランスポ
    ート系の偏向磁石は永久磁石と電磁石を組み合わせたこ
    とを特徴とする小型自由電子レーザ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の小
    型自由電子レーザ装置であって、さらに別の偏向磁石を
    前記アンジュレータの下流側に配置し、該アンジュレー
    タを通過した電子を下向きに偏向させて前記ビームダン
    プに導くように構成したことを特徴とする小型自由電子
    レーザ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9466467B2 (en) 2012-12-04 2016-10-11 Sumitomo Heavy Industries Ion Technology Co., Ltd. Ion implantation apparatus
JP2016541099A (ja) * 2013-12-05 2016-12-28 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. 電子入射器、自由電子レーザ、リソグラフィシステム、電子ビーム生成方法、及び放射生成方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9466467B2 (en) 2012-12-04 2016-10-11 Sumitomo Heavy Industries Ion Technology Co., Ltd. Ion implantation apparatus
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