JPH0924362A - 浮上分離方法及び装置 - Google Patents

浮上分離方法及び装置

Info

Publication number
JPH0924362A
JPH0924362A JP17752795A JP17752795A JPH0924362A JP H0924362 A JPH0924362 A JP H0924362A JP 17752795 A JP17752795 A JP 17752795A JP 17752795 A JP17752795 A JP 17752795A JP H0924362 A JPH0924362 A JP H0924362A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
raw water
water
air
tank
separation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP17752795A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3313544B2 (ja
Inventor
Hidetoshi Takami
英俊 高見
Toshinobu Imahama
敏信 今濱
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Organo Corp, Japan Organo Co Ltd filed Critical Organo Corp
Priority to JP17752795A priority Critical patent/JP3313544B2/ja
Publication of JPH0924362A publication Critical patent/JPH0924362A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3313544B2 publication Critical patent/JP3313544B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Water Treatments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気が加圧溶解された原水を分離槽に導入
し、この導入時の減圧で加圧溶解空気を気泡化させるこ
とにより、この気泡に原水中に含まれる懸濁物質を付着
させて浮上分離させる方法の処理効率を向上させる。 【解決手段】 原水を分離槽導入前段で二つに分流し、
分流した一方の原水に空気を加圧溶解させた後、分流し
た他方の原水と混合して上記分離槽に導入させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、懸濁物質
を含む工業用水や工場廃水などから懸濁物質を浮上分離
させて除去する浮上分離方法及び装置に関する。
【0002】
【従来技術】浮上分離装置は、従来から、比較的浮上し
易い懸濁物質例えば魚肉蛋白質や油等を含む工場廃水か
ら当該懸濁物質を除去する装置として用いられている。
【0003】例えば、原水に対し加圧水(処理水に空気
を加圧溶解させた水)を合流させて、これを円形浮上分
離槽の中央部に設けた円筒の底部から導入し、この円筒
の外で周方向に流しながら外側に広がる水流中から懸濁
物質を浮上させ(この浮上した懸濁物質を「スカム」と
称する)、最外径の円形隔壁の底部から処理水を取出す
方式のもの(特開昭63−77589号等)が知られて
いる。この構成では、スカムが部分的に偏ることを防止
するために該槽内の水流を円周方向に平均化させる1重
ないし2重の環状隔壁を設ける例もある。
【0004】また、円形浮上分離槽の中央部に上部に向
かって径が漸増する縦型筒体を設けて、その外側あるい
は内側から原水を供給して該縦型筒体の内外を循環する
上向流,下向流を形成させ、上向流部分の水面にスカム
を浮上させる方式の浮上分離装置(実開昭61−175
291号等)、あるいは円形浮上分離槽の中央部に上部
に向かって径が漸増する縦型筒体を設けて、その縦型筒
体の外側に旋回流で原水を供給しながらスカムを浮上さ
せ、縦型筒体の内側を通って下向した処理水を排出させ
る方式の浮上分離装置(実開平2−142690号等)
などが知られている。
【0005】なお、従来の浮上分離槽の多くが上述のよ
うに平面円形に設けられているのは、この種の浮上分離
装置では、懸濁物質の一部が槽底部に沈殿するのが普通
であるため、かかる沈澱物(堆積汚泥)を槽の底部中央
に集め易くして槽外への排出作業を容易化するためであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の浮
上分離装置は工業的規模の設備として種々の工夫がされ
ているが、以下のような課題がある。
【0007】例えば上記特開昭63−77589号提案
の装置では、環状隔壁による円周方向の水流の平均化が
十分でなく、放射流が部分的に発生してスカムの部分的
リーク、偏在を招き、このためにスカムが破壊し易くな
って小さなフロックが処理水中に混入する処理水質の低
下や槽底部への沈澱を招き易い。
【0008】上記実開昭61−175291号や実開平
2−142690号提案の装置は、縦型筒体内外の上
向,下向の循環流により乱流を生じ易く、気泡に付着し
た懸濁物質のフロックの成長が妨げられたり離反したり
して微細化する傾向が避けられず、浮上分離の効率を低
下させる他、原水を上向流で導入する方式では気泡が急
激に浮上するため懸濁物質の付着が難しく、導入水量を
大きくできない。また上述と同様に微細化したフロック
が処理水中に混入するため処理水質の低下や槽底部への
沈澱を招き易いという問題もある。
【0009】またこれらの浮上分離装置では、処理水の
一部を原水側に戻して空気を加圧溶解させ、この加圧水
を原水に混合した状態で槽内に導入することにより導入
時の減圧で加圧溶解空気を気泡化させ、発生した微細な
気泡に懸濁物質を付着させて浮上させるようにするのが
普通であり、このため処理水は10〜30%程度原水側
に戻される。しかしこのように相当量の処理水を原水側
に戻すため、原水の処理効率が高く得られないという問
題を招きその改善が課題とされている。
【0010】またこれらとは別に、浮上分離を行う対象
が工場廃水である場合、例えば長期間に渡って昼夜連続
操業する工場、夜間は操業を休止する工場、数日間の連
続運転と休止を繰り返す工場等々、その操業形態は様々
である。そして操業と休止を繰り返す操業形態の工場で
は、休止時に廃水(浮上分離する原水)の流入が停止す
ることになり、槽内に被処理水が残った滞留状態で浮上
分離作業を休止する結果として、浮上力を失ったフロッ
クの沈降を招き、操業再開時にその沈降した堆積汚泥が
処理水側に流出して処理水質を悪化させる問題や、槽内
が嫌気となって腐敗を招くという問題もある。
【0011】本発明者は、以上のような種々の問題につ
き検討を重ねて本発明を完成したものであり、その一つ
の目的は、原水の処理効率を大幅に高めることができる
新規な浮上分離方法及び装置を提供するところにある。
【0012】また本発明の別の目的の一つは、処理水の
水質が良好な浮上分離を可能とする浮上分離装置を提供
するところにある。
【0013】また本発明の更に別の目的は、従来の装置
において大きな課題となっていた分離槽底部の堆積汚泥
の除去のための配慮(堆積汚泥の排出装置等の付設)を
実質的に不要とできる浮上分離装置を提供するところに
ある。
【0014】本発明の他の目的は、高い処理効率、従っ
て同程度の処理能力を発揮するのに従来装置よりも十分
に小さな装置、小さな設備面積でこれを実現することが
できるプラグフロー状態の実施を実質的に可能とする浮
上分離装置を提供するところにある。
【0015】本発明の更に他の目的は、実質的なプラグ
フロー状態の浮上分離処理が実施可能の装置を用いるこ
とで、スカム除去装置等の設備の小型化、構造の簡単
化、始動時における調整の容易化を実現した浮上分離装
置を提供するところにある。
【0016】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
する本発明の特徴の一つは、懸濁物質を含有し空気が加
圧溶解された原水(以下「原水加圧水」という)を分離
槽に導入し、この際の減圧で加圧溶解空気を気泡化させ
ることにより、この気泡に上記懸濁物質を付着させて浮
上分離させる方法において、上記原水を分離槽導入前段
で二つに分流し、分流した一方の原水に空気を加圧溶解
させて原水加圧水とした後、他方の原水と混合して上記
分離槽に導入させるようにした浮上分離方法にある。
【0017】本発明が浮上分離しようとする対象の懸濁
物質は、例えば水処理装置の原水に含まれている懸濁物
質,カオリン,タルク等の無機物、油脂,タンパク,複
合合成物質等の有機物、水中微生物,微生物処理装置の
処理水に含まれている濁質などを例示することができる
が、これに限定されるものではない。なお以下において
「懸濁物質」という場合、これが凝結・凝集したフロッ
ク、及び水面に浮上したスカムを含めて総称する場合が
ある。
【0018】上記において、原水(すなわち被処理水)
を二つに分流するというのは、原水に空気を加圧溶解さ
せずに分離槽に導入させる系路(以下「直接導入系路」
とする)と、途中で空気を加圧溶解させる系路(以下
「加圧水系路」とする)に分けて流すことをいい、この
分流の割合は、加圧溶解させる空気量,原水に含まれる
懸濁物質の量,質などによって決められるが、一般的に
は(直接導入系路):(加圧水系路)=50:50〜9
5:5程度とすることがよい場合が多い。なお、原水流
量が少ない場合など、必要に応じて原水を直接分離槽に
導入させる系路を省略し、全ての原水を原水加圧水とす
るように加圧水系路のみを通して分離槽に導入させるよ
うにすることもできる。
【0019】上記構成において、原水に空気を加圧溶解
させる方法は、原理的には気液が加圧下で界面接触でき
るものであればよく、具体的手段として言えば例えばコ
ンプレッサを用いる方法、溶解ポンプと加圧ポンプを用
いるなどの方法を特に限定されることなく実施すること
ができる。空気の加圧溶解の程度は、限定されるもので
はないが、一般的には常温(15〜30℃程度)におい
て10kgf/cm2(0.98MPa)以下、好まし
くは4〜7kgf/cm2 (0.392〜0.686M
Pa)程度の原水加圧水として用いることができる。
【0020】原水加圧水を、他方の原水(直接導入系路
中の原水)に混合させる方法としては、外気に対し圧力
的に封止された管等の内部で両者を混合する方法を挙げ
ることができる。このようにして混合された原水は、上
方が開放された分離槽に導入することにより、導入の際
に減圧されて溶解している空気が気泡化し、この極めて
微細な気泡が原水中の懸濁物質を付着して上昇し、該懸
濁物質を被処理水(原水)から分離する。
【0021】本発明の方法によれば、原水の一部を原水
加圧水として利用するため、水中に含まれる懸濁物質を
浮上させて分離した処理水はその全量を処理水とするこ
とができ、10〜30%程度の処理水を原水側に戻し空
気を加圧溶解させて加圧水(以下「処理水加圧水」とい
う)として利用していた従来法に比べて、原水(被処理
水)の処理効率が飛躍的に向上する。
【0022】なお、分離槽に導入する原水のpH調整、
凝集性改善のための酸,アルカリ,凝集剤,凝集助剤等
の添加や、凝集成長のための攪拌処理等は必要に応じて
従来法と同様に適宜行うことができる。原水加圧水はこ
れらの凝集処理を行う前の原水であってもよいし、凝集
処理後の原水であってもよい。
【0023】また本発明は、かかる浮上方法を実施する
ための浮上分離装置を提供することを別の特徴とし、そ
の装置の特徴の一つは、分離槽と、懸濁物質を含む原水
を二つに分流し、その一方を該分離槽に導入する原水導
入管と、分流した他方の原水に空気を加圧溶解させて原
水加圧水とする手段と、この原水加圧水を上記原水導入
管内で上記一方の原水に混合させる手段と、処理水を槽
外に排出する処理水排出手段と、水中の気泡に付着して
水面に浮上した浮上物質(スカム)を槽外に除去する浮
上物質除去手段とを備えるように構成したところにあ
る。
【0024】上記構成の分離槽は、水面に浮上したスカ
ムを掬い取りなどの方法により除去できる上方開放型を
なし、かつスカムと分離して処理水を槽外に排出できる
構造の槽であれば、平面円形,平面矩形など形状,構造
を特に限定されることなく用いることができるが、特
に、上部が開放した細長い通水路の一端に原水導入部
を、他端に処理水排出部を有するように設けた槽は、理
想的な浮上分離の操作と考えられるプラグフロー状態の
浮上分離操作を実質的に実施可能とするので好ましい。
なおこの細長い通水路を形成する分離槽の槽幅(原水の
流れと直交する方向の幅)は、特に限定されるものでは
ないが、原水流量と槽の深さ、浮上速度によって決めら
れる。すなわち原水水質によって決定される良好なプラ
グフロー状態になるように設計される。
【0025】このプラグフロー状態の浮上分離は次のよ
うに説明される。すなわち、原水加圧水と混合された原
水が、細長い通水路を形成する分離槽の長尺方向の一端
側の底部近傍から槽内に導入されて水平方向に流れ、こ
の際に、混入されている加圧溶解空気は上記導入に伴う
減圧により微細な気泡となって上向きに上昇し、原水に
含まれている懸濁物質(フロック)がこの気泡に付着し
て浮上し、水面に浮遊するスカムとなる。他方、通水は
分離槽他端側の底部近傍に設けた排出口から処理水とし
て、例えば溢流堰をもつ排出槽から系外に排出される。
このような浮上分離方式であるために、原水は細長い通
水路に沿って乱流状態になることなく概ね整流状態で流
れ、一方懸濁物質を浮上させる上昇流は気泡によっての
み与えられるので、略水平に流れる原水(被処理水)中
の気泡を抱いた懸濁物質間の接触凝集する確率が高く得
られると共に、懸濁物質と気泡が離れるような他からの
乱流等の影響もないという好ましい浮上分離操作が得ら
れる。なおこのような分離槽は、あらかじめ定められた
流路に沿って実質的に整流状態で被処理水を通水できる
ものであればその構造を限定されないことは当然であ
る。
【0026】原水に空気を加圧溶解させて原水加圧水と
する手段としてはコンプレッサ、溶解ポンプと加圧ポン
プを組合せた機構等、適宜のものを用いることができ
る。空気を加圧溶解した原水加圧水を他の原水に混合さ
せる手段としては、一般的には、外気から圧力的に密閉
された送水管内に該他方の原水を通水しながら原水加圧
水を合流させる構成、例えば原水加圧水の圧力開放吹出
し口の高速流となった部分に、他の対象原水を吸引混合
させ、更に混合を充分に行わせるため、吸引混合部の直
後に邪魔板や突起物を設けた構成、あるいはエゼクター
効果のある構造と、ラインミキサー効果のある構造のも
のを組合せた構成等のものを例示することができる。
【0027】上記した分離槽の原水導入部は、簡単には
分離槽に原水導入管を接続することで形成できるが、流
入する混合原水が通水路の幅方向に広がるように接続部
を扁平ラッパ状に広がる流入口とすることが好ましい場
合が多い。
【0028】上記処理水排出部は、スカムが浮遊する水
面から隔離された水面を形成させるためのものである。
例えばスカム浮遊水面から隔離した水面から処理水を溢
流形式で排出するために、上述の細長い通水路を有する
分離槽の端部(通水の下流端部)の底部に設けた処理水
排出口と連通した排出槽を接続し、この排出槽に溢流堰
を設けて処理水を溢流排出する構成のものを例示するこ
とができる。このような構成によれば、一般にスカムの
含水分が所定値以下となる水面からの高さ位置で、スカ
ムを除去するために重要とされている分離槽内の水面高
さ位置の調整を、上記した小さな構造の排出槽内の該溢
流堰の高さ調整で容易に行うことができるという利点が
得られる。
【0029】分離槽内の水面に浮上したスカム(浮上物
質)の除去手段としては、スカムをできるだけ破壊する
ことなく掬い取り、あるいは掻取る既知の適宜の手段を
用いることができる他、上述した細長い通水路を有する
分離槽を用いる場合には、分離槽上部を覆う掻取り爪ベ
ルトを連続あるいは間欠的に回転させる機械的形式のも
のが好ましく採用される。この掻取りベルト式の除去手
段を用いる場合は、限定されるものではないが、掻取り
方向は通水路と直角な方向に設定することが好ましい場
合が多い。
【0030】本発明の浮上分離装置は、上記構成に加え
て、分離槽内の原水導入部から処理水排出部の間の底部
近傍位置に微細気泡の吹出し管を延設することができ、
これも本発明の浮上分離装置の特徴の一つである。この
微細気泡の吹出し管は、原水導入部から処理水排出部に
渡る共通の管(単数の管あるいは並列した複数の管)で
あってもよいし、原水導入部から処理水排出部の間で複
数に区分して設けられた管であってもよい。また、分離
槽の全長に渡って延設せず、一定の範囲、例えば槽の前
半部あるいは後半部等、原水中に含まれる懸濁物質の種
類等により沈降が生じ易い範囲に限定して延設すること
もできる。
【0031】この微細気泡の吹出し管により、上述した
加圧水を含む原水を分離槽に導入することで生成する気
泡に該原水中の懸濁物質が付着浮上することとは別に、
分離槽の底部から微細な気泡が上昇し、これによって懸
濁物質の浮上分離性が一層強化,向上される。そして、
これにより分離槽水面のスカム(浮上物質)が圧密化さ
れてその含水率が低下してスカム除去性が向上する。ま
た分離槽に導入される原水中の加圧溶解空気の気泡化は
導入部から遠くなるにつれて槽の下部では生成しなくな
るが、上記の微細気泡の吹出し管からの吹出し気泡は分
離槽の全体に渡ってその底部から上昇するので、気泡と
の付着が外れて沈降する懸濁物質を再付着して上昇させ
ることができ、これにより処理水の水質を向上させるこ
とができる。
【0032】この微細気泡の吹出し管から微細気泡を吹
出させる方法としては、該吹出し管に空気を供給する方
法、空気を加圧溶解させた原水(原水加圧水)を供給す
る方法、空気を加圧溶解させた処理水(処理水加圧水)
を供給する方法などを例示することができるが、特に処
理水加圧水を供給する方法は、溶解空気が減圧により極
めて微細な気泡になって分離槽内に流出するだけでな
く、流出水が懸濁物質を含まない処理水であることか
ら、処理水の水質向上を図る上で好ましい。この場合の
処理水の循環水量は処理水の10%以下、好ましくは5
〜10%程度とすることができ、従来の原水中への加圧
水供給のために行われていた処理水の循環水量に比べて
大幅に少なくてよく、処理効率の向上は十分に得られ
る。
【0033】なお微細気泡の吹出し管に空気を供給する
場合には、吹出す気泡をできるだけ小さなものとするこ
とがよく、例えばセラミックなどの多孔体構造の散気板
などを通して散気することが好ましい。
【0034】吹出し管からの気泡,加圧水の流出方向
は、上下いずれの方向であってもよいが、下向きに流出
させる場合には、仮に懸濁物質が槽底部に沈降してもこ
れを巻き上げて気泡に付着させて浮上させることができ
るので、堆積汚泥の除去手段を設けない装置、あるいは
原水中に比較的比重の大きな懸濁物質や疎水性の低い懸
濁物質を多く含む装置には特に好ましく採用される。
【0035】本発明のより好ましい構成としては、上述
のように微細気泡の吹出し管を原水導入部から処理水排
出部の間で複数に区分して設けた場合に、これら区分し
た個々の吹出し管に、異なる種類の加圧水あるいは空気
を供給することで、必ずしも同時達成が容易でない処理
水質の向上と処理効率の向上とをバランスさせることが
できる構成を挙げることができる。例えば、区分された
うちの原水導入部側の部分には原水加圧水または空気を
供給し、処理水排出部側の部分には処理水加圧水を供給
するようにした構成を特に好ましい構成の浮上分離装置
として挙げることができ、このようにすれば、処理水排
出部側の区分では該吹出し管から処理水が流出するの
で、槽から排出する処理水に原水中の懸濁物質が混入す
る虞れがない状態を確保しながら、処理水の循環水量を
低減させて処理効率を高く維持することができる。
【0036】本発明の浮上分離方法及び装置は、泥炭地
等に存在する色物質等の有色濁質成分を含む水、生物処
理装置の処理水,沈澱濾過済みの工業用水等の低濁度水
(通常、濁度が10度以下)などの沈降性が悪い成分を
含む水の処理、高温度や温度変化が大きい回収水の再利
用を図るような水の処理、操業の運転,休止が繰り返さ
れる工場等の廃水の処理等に特に有効である他、後段に
濾過装置更には濾過装置及び殺菌装置を設けた場合の後
段装置の負荷軽減を図る装置として、あるいは工業用水
の製造にも有効に用いられる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に示す実施例に
基づいて説明する。
【0038】実施例1 図1は本例の浮上分離装置の構成概要を示したものであ
り、1は幅(図の奥行き方向)が狭く水平に細長い通水
路をなす直方体型の分離槽を示し、該槽1の上部は開放
されている。
【0039】2は原水導入管であり、分離槽1の一端
(図の左端部)の槽壁下部に接続して開口されている。
なおこの原水導入管2は外気から圧力的に密閉された管
構造に設けられている。
【0040】3は原水凝集槽であり、原水が供給される
と共にpH調整剤及び凝集剤がそれぞれポンプ5,6に
より添加されて、撹拌機4により攪拌されながら原水中
に含まれる懸濁物質の凝結・凝集が行われ、その凝集原
水の一部は、直接導入系路である原水供給管8を介して
上記原水導入管2に送られ、分離槽1に導入されるよう
になっている。なお原水供給管8にはその途中でポンプ
7により凝集助剤が添加されるようになっている。また
場合によっては凝集槽3を2段に設け、前段を急速撹拌
槽、後段を緩速撹拌槽とすることもできる。
【0041】また、原水凝集槽3の凝集原水の他の一部
は、加圧水系路である原水供給管9を介して空気加圧溶
解装置10に送られる。なお原水供給管9の途中には流
量調整弁11が介設されている。
【0042】上記の空気加圧溶解装置10は、本例にお
いては溶解ポンプ101、エゼクタ102、加圧ポンプ
103、気液分離タンク104とから構成され、循環路
105に設けられたエゼクタ102においてフィルタ1
06を通して供給される空気を原水中に混入させると共
に、加圧ポンプ103で加圧溶解させ、気液分離タンク
104において溶解していない空気を分離した後、加圧
水(原水加圧水)として原水導入管2に合流させるよう
に設けられている。なお107,108,109,11
0はそれぞれ流量調節弁であり、111は分離空気排出
弁であり、該弁から排出された分離空気は循環路105
に戻してもよい。
【0043】以上の構成により、分離槽1に対して供給
する原水を、該分離槽1の前段で二つに分流し、その一
方を原水導入管2を介して分離槽1に直接導入させると
共に、分流した他方の原水は空気加圧溶解装置10にお
いて空気を加圧溶解させて原水加圧水とした後、原水導
入管2で上記一方の原水に合流させることができる。合
流された原水は図示の如く分離槽1の原水導入部である
一端の槽壁下部から槽内に導入される。
【0044】また本例においては、分離槽1内には微細
気泡の吹出し管20が、原水導入部(図中の槽の左端
部)から処理水排出部(図中の槽の右端部)に渡り槽底
部近傍位置において延設されており、この微細気泡の吹
出し管20の略全長に渡って短い間隔で多数開口されて
いる小径孔から、分離槽1の原水導入部側から供給され
る加圧水(処理水加圧水)が流出されるようになってい
る。
【0045】この処理水加圧水は、本例では、分離槽1
の処理水排出部である他端の槽壁下部に接続された連通
管21から処理水が循環路22を経て、上述した空気加
圧溶解装置10と全く同じ構成の空気加圧溶解装置23
に送水され、空気を加圧溶解した処理水加圧水とされて
循環路24を介し上記微細気泡の吹出し管20に供給さ
れるようになっている。なお、上記空気加圧溶解装置2
3は、対象とする水が処理水である点で異なる他は、原
水を対象とする上記空気加圧溶解装置10と全く同一の
装置であるので、主な同一の機構等に同じ符号を付して
説明は省略する。
【0046】30は排出槽であり、上記連通管21を介
して分離槽の処理水排出部に連通され、溢流堰31から
処理水を系外に排出するように設けられている。
【0047】40は分離槽1の上部に設けられたスカム
掻取り装置としてのベルト式スカム掻取り装置であり、
本例においては、一対のローラ41,42の間に無端回
動可能に架設された掻取り爪ベルト43によって、分離
槽1の上全面から側方に若干突出した範囲を覆うように
配置され、水面上のスカム6を分離槽1の側方に設けた
スカム受けホッパ44に掻き落とすようになっている。
なお、本例ではベルト43の掻取り方向を分離槽の長尺
方向となるように図示しているが、これは原水の流れと
直交する方向(図の奥行き方向)としてもよい。
【0048】次に、以上の構成の浮上分離装置により行
われる浮上分離を説明する。
【0049】まず原水導入管2から原水加圧水が混合さ
れた原水を分離槽1内に流入させると、原水は図示白抜
き矢印で示した方向に流れる。
【0050】そしてこの加圧溶解空気を含む原水が分離
槽1内に導入されると、この導入の際に減圧されて加圧
溶解空気が気泡化し、この微細な気泡に周辺の懸濁物質
(凝集してフロック化している)が付着してこれを水面
まで上昇させ、浮上スカムとなる。この原水導入に伴う
微細気泡の発生領域を、図中において分離槽1内の横に
長いくさび状の領域(濃いドッドで示した微細気泡領域
I)で示し、気泡の浮上をこの領域内の上向きの太い矢
印で示した。
【0051】また、分離槽の底部近傍に延設した微細気
泡の吹出し管20からは処理水加圧水が適宜の間隔で流
出され、この処理水加圧水に含まれる加圧溶解空気が気
泡化して上昇する。この微細気泡の発生領域を、図中に
おいて分離槽1内の下に凸の山形状の領域(淡いドッド
で示した微細気泡領域II)で示し、気泡の浮上を上向き
の細い矢印で示した。
【0052】以上のような原水(被処理水)の略水平方
向の流れと、原水中及び微細気泡吹出し管20からの気
泡の上昇とにより、原水中の懸濁物質(フロック)は分
離槽内の水面に上昇浮上してスカムとなり、他方、この
懸濁物質がなくなった良好な水質の処理水は、連通管2
1を通して排出槽30に送水され、溢流堰31から系外
に排出される。
【0053】したがって、本例の装置によれば、優れた
水質の処理水が得られると共に、浮上分離されたスカム
の除去も容易であり、しかも、分離槽底部に沈降する懸
濁物質も実質的に殆どないため、底部の堆積汚泥を排出
する汚泥除去装置も設備する必要がないという優れた利
点が得られる。
【0054】また、本例装置では原水に空気を加圧溶解
させるようにしているので、従来法に比べて処理効率は
飛躍的に高くなる。また上述した種々の優れた効果を奏
するために微細気泡の吹出し管20に処理水(空気を加
圧溶解)を循環利用するようにしているが、この点にに
ついても、その処理水循環量は、試験によれば最大でも
処理水量の10%以下、一般的には5〜10%程度で十
分であるから、従来法では全く期待できない優れた種々
の効果を奏しながら、しかも処理効率も従来法に比べて
大幅に改善できるという極めて優れた利点が得られる。
【0055】本例の装置は、例えば浮上分離によって最
も固液分離し難い性質の原水、例えば厨房排水、飲食店
排水、一般食品製造排水、土木・窯業排水、界面活性剤
製造排水、重質油混合排水、泥炭地等の色物質含有排
水、および温度変化が大きく従来の浮上分離装置では処
理困難な水のような原水を対象とした処理に特に好適に
用いることができる。
【0056】実施例2 図2に示した本例の浮上分離装置は、分離槽1内の微細
気泡の吹出し管を前半部分と後半部分の二つに分け、原
水導入部側の微細気泡の吹出し管20は空気加圧溶解装
置10からの原水加圧水を分岐して流量調整弁112を
有する系路113から供給するように設けると共に、処
理水排出部側の微細気泡の吹出し管25には、上述した
循環路23から処理水が循環される空気加圧溶解装置2
3の系路24から処理水加圧水を供給するように設けら
れていることを特徴とする。
【0057】その他の構成は、上記図1に示した実施例
1と全く同じであり、同一の構成には同じ符号を付して
示した。
【0058】このような構成の浮上分離装置によれば、
実施例1と略同等の良質な水質の処理水が得られると共
に、微細気泡の吹出し管に供給する処理水量が約半分と
できるため、処理効率の一層の向上を図ることができる
利点がある。
【0059】本例の装置は、例えば浮上分離によって固
液分離することが最も難かしい性質の原水、例えば厨房
排水、飲食店排水、一般食品製造排水、土木・窯業排
水、界面活性剤製造排水、重質油混合排水、泥炭地等の
色物質含有排水、および温度変化が大きく従来の浮上分
離装置では処理困難な水で、その供給を中断することな
く処理する必要のある原水を対象とした処理や、下水の
高度処理にはに特に好適に用いることができる。
【0060】実施例3 図3に示した本例の浮上分離装置は、実施例1における
分離槽1内の微細気泡の吹出し管を省略し、したがって
処理水の循環路、空気加圧溶解装置23なども省略した
構成に設けられていることを特徴とする。その他の構成
は、上記図1に示した実施例1と全く同じであり、同一
の構成には同じ符号を付して示した。
【0061】このような構成の浮上分離装置によれば、
実施例1,2に比べると処理水側に懸濁物質(フロッ
ク)の若干のリークを招くことが考えられるが、処理水
の戻しを全くせずに処理水全量を後段に排出でき、従来
法に比べて処理効率は飛躍的に向上するという利点があ
る。
【0062】本例の装置は、例えば浮上し易く、疎水性
で軽比重の濁質を有する原水、例えば食用油脂製造排
水、機械加工洗浄排水等に特に好適に用いることができ
る。
【0063】実施例4 図4に示す本例の浮上分離装置は、実施例1において分
離槽1内の微細気泡の吹出し管20に対し循環路23か
ら処理水が循環される空気加圧溶解装置23の系路24
から処理水加圧水を供給するようにしていることに代
え、空気加圧溶解装置10からの原水加圧水を分岐して
流量調整弁112を有する系路113から供給するよう
に設けたことを特徴とする。その他の構成は、上記図1
に示した実施例1と全く同じであり、同一の構成には同
じ符号を付して示した。
【0064】このような構成の浮上分離装置によれば、
実施例1,2に比べると、処理水側に懸濁物質(フロッ
ク)の若干のリークを招くことが考えられるが、処理水
の戻しを全くしないため、処理水全量を後段に排出でき
るため、従来法に比べて処理効率は飛躍的に向上すると
いう利点がある。
【0065】また原水導入管2のみから加圧溶解空気を
含む原水が導入される実施例3に比べると、槽の略全長
に渡って、底部から気泡が上昇するので、懸濁物質の上
昇による浮上分離性は向上し、また浮上スカムの圧密化
も得られる利点がある。
【0066】本例の装置は、例えば原水が連続供給さ
れ、更に後段にろ過装置等が設置される場合に好まし
く、色度の高い凝集沈澱し難い原水を用いる浄水設備、
低水温のため凝集沈澱し難い原水を用いる浄水設備、藻
類や水生プランクトン等を含有する原水を用いる浄水設
備等に好適に用いることができる。
【0067】実施例5 図5に示す本例の浮上分離装置は、実施例1における分
離槽1内の微細気泡の吹出し管20に対し、上述した循
環路22から処理水が送水される空気加圧溶解装置23
の系路24から処理水加圧水を供給することに代え、ポ
ンプ115、弁116、フィルタ117を通して空気を
供給するように設けたことを特徴とする。その他の構成
は、上記図1に示した実施例1と全く同じであり、同一
の構成には同じ符号を付して示した。
【0068】このような構成の浮上分離装置によれば、
処理水の戻しを全くしないため、処理水全量を後段に排
出でき、従来法に比べて処理効率は飛躍的に向上すると
いう利点がある。
【0069】また実施例3に比べると、槽の略全長に渡
って底部から気泡が上昇するので、懸濁物質の上昇によ
る浮上分離性は向上し、また浮上スカムの圧密化も得ら
れる利点がある。更にまた、空気の供給により槽内を常
に好気性雰囲気に維持することが可能であり、特に工場
の操業休止時等による原水流入の停止の際にも空気の供
給を行うことが容易にできるので、槽内が嫌気性となっ
て腐敗するような問題を容易に避けることができる利点
がある。
【0070】本例の装置は、例えば比較的浮上し易い親
水性の濁質を含む原水に好適で、エマルジョン排水、蛋
白質,澱粉排水、パルプ・繊維・製錬排水等を対象とし
た処理に特に好適に用いることができる。
【0071】
【発明の効果】以上述べたように、本願の特許請求の範
囲に記載した各発明においては以下に述べる効果を奏す
る。
【0072】請求項1に記載した本発明の浮上分離方法
によれば、原水を分離槽導入前段で二つに分流し、分流
した一方の原水に空気を加圧溶解させた後、他方の原水
と混合して上記分離槽に導入させるようにしたので、加
圧溶解空気の気泡化による浮上分離のために処理水を循
環して使用することがなく、従来10〜30%程度処理
水を循環していた方法に比べて、処理効率が大幅に向上
し、同じ処理量のためには設備面積が大幅に低減される
という工業的に極めて大きな効果が奏される。請求項2
に記載した本発明の浮上分離装置においては、一部の原
水に空気を加圧溶解させてこれを加圧水として残りの原
水に混合させるようにしたため、処理水を原水側に戻す
ことがないので、処理水の無駄がなく処理効率を大幅に
高めることができるという効果が得られ、特にパルプ工
場、食品製造工場等の高濁度廃水、有機性廃水,バラス
ト廃水等を対象として後段に濾過手段等の二次処理装置
を有する設備の一次処理装置などに特に好適に用いられ
る。
【0073】また請求項3に記載した本発明の浮上分離
装置は、上述した処理効率の大幅な向上に加えて、細長
い通水路型の分離槽を用いて、懸濁物質が付着浮上する
気泡の上昇方向に対し、原水を通水させる実質的なプラ
グフロー状態での処理が実施できる装置となるため、分
離槽内で乱流状態が生じ難く、細長い通水路に渡って整
流状態で原水が通水され、良質な処理水が得られるとい
う効果が奏される。
【0074】また、浮上分離装置では装置試運転時や稼
動途中に水面レベルを調整することが必要となるが、上
記のプラグフロー状態の実施ができる分離槽では、長尺
な分離槽の端部に溢流堰を有する小さな構造の排出槽を
設けて、その溢流堰の高さ調整で、上記水面レベル調整
を容易に行なえるという効果も得られる。
【0075】また請求項4〜7に記載した本発明の浮上
分離装置においては、分離槽に沿ってその底部近傍に微
細気泡の吹出し管を延設したことにより、原水に混合し
た加圧水が減圧により気泡を発生して該原水中に含まれ
る懸濁物質を浮上させることに加えて、微細気泡吹出し
管からの微細気泡が、懸濁物質の浮上促進、沈降防止に
よってより一層良質な処理水が得られるという効果が得
られ、また懸濁物質の浮上分離効率が優れているために
槽底部に汚泥が堆積することも殆どなく、堆積汚泥排出
のための装置等を不要とできる効果も併せて得られる。
更に、水面に浮上した物質をより圧密させて含水率を低
下させることができるという効果も奏される。
【0076】請求項5に記載した微細気泡吹出し管を複
数の区分に分けた構成を有する本発明の浮上分離装置に
おいては、微細気泡吹出し管が区分に分けられているの
で、この微細気泡吹出し管から吹出す微細気泡の効果を
分離槽の全長に渡り安定,均等に得ることができるとい
う効果が奏される。
【0077】請求項6に記載した微細気泡吹出し管から
空気を吹出す構成の本発明の浮上分離装置においては、
上述の効果に加え、工場休止時において原水が停止した
場合に、該吹出し管から空気の吹出しを継続させること
で水面あるいは水中の懸濁物質の沈降を防ぐことがで
き、また空気の吹込みにより槽内を好気性に維持できる
ため、嫌気性での腐敗等を招く虞がないという効果が得
られる。
【0078】請求項7に記載した微細気泡吹出し管から
加圧水を混合した原水又は処理水を流出する浮上分離装
置においては、この微細気泡吹出し管から吹出される気
泡が極めて微細であり、水面あるいは水中の懸濁物質の
沈降をより有効に防ぐことができる。
【0079】請求項8に記載した本発明の浮上分離装置
においては、複数の区分に分けた微細気泡吹出し管のう
ちの原水導入部側の区分では加圧水を混合した原水また
は空気を流出させると共に、処理水排出部側の区分では
加圧水を混合した処理水を流出させるので、処理水の処
理効率向上を図りながら、処理水排出側では吹出し管か
ら処理水が流出するので良好な水質を得ることができる
という効果が奏される。
【0080】また、上述の微細気泡の吹出し管を設けた
分離槽では、比較的比重の大きい懸濁物質や、疎水性の
弱い懸濁物質を含む原水であっても効率よく処理するこ
とができ、上記した食品製造廃液は勿論のこと、従来の
装置では必ずしも効率のよい処理が実現できなかったパ
ルプ廃液や一般産業廃液、あるいは工業用水,上水の処
理等も好適に行なうことができるという効果も得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の浮上分離装置の構成概要を示す縦断
面図。
【図2】実施例2の浮上分離装置の構成概要を示す縦断
面図。
【図3】実施例3の浮上分離装置の構成概要を示す縦断
面図。
【図4】実施例4の浮上分離装置の構成概要を示す縦断
面図。
【図5】実施例5の浮上分離装置の構成概要を示す縦断
面図。
【符号の説明】
1・・・分離槽、2・・・原水導入管、3・・・原水凝
集槽、8・・・原水供給管(直接導入系路)、9・・・
原水供給管(加圧水系路)、10・・・空気加圧溶解装
置、20,25・・・微細気泡の吹出し管、21・・・
連通管、22・・・循環路、23・・・空気加圧溶解装
置、30・・・排出槽、31・・・溢流堰、40・・・
ベルト式スカム掻取り装置、44・・・ホッパ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気が加圧溶解された原水を分離槽に導
    入し、この導入時の減圧で上記加圧溶解空気を気泡化さ
    せることにより、この気泡に上記原水中に含まれている
    懸濁物質を付着させて浮上分離させる方法において、上
    記原水を分離槽導入前段で二つに分流し、分流した一方
    の原水に空気を加圧溶解させた後、分流した他方の原水
    と混合して上記分離槽に導入させることを特徴とする浮
    上分離方法。
  2. 【請求項2】 分離槽と、懸濁物質を含む原水を二つに
    分流し、その一方を該分離槽に導入する原水導入管と、
    分流した他方の原水に空気を加圧溶解させる手段と、こ
    の空気が加圧溶解された原水を上記原水導入管内で上記
    一方の原水に混合させる手段と、処理水を槽外に排出す
    る処理水排出手段と、気泡に付着して水面に浮上した浮
    上物質を槽外に除去する浮上物質除去手段と、を備えた
    ことを特徴とする浮上分離装置。
  3. 【請求項3】 上部が開放した細長い通水路の両端に原
    水導入部と処理水排出部を有する分離槽と、懸濁物質を
    含む原水を二つに分流し、その一方を上記原水導入部の
    底部近傍から該槽内に導入する原水導入管と、上記分流
    した他方の原水に空気を加圧溶解させる手段と、この空
    気が加圧溶解された原水を上記原水導入管内で上記一方
    の原水に混合させる手段と、上記処理水排出部の底部近
    傍から処理水を槽外に排出する処理水排出手段と、気泡
    に付着して水面に浮上した浮上物質を槽外に除去する浮
    上物質除去手段と、を備えたことを特徴とする浮上分離
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、上記分離槽内の原水
    導入部から処理水排出部の間の底部近傍位置に微細気泡
    の吹出し管を延設したことを特徴とする浮上分離装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、微細気泡の吹出し管
    は、原水導入部から処理水排出部の間で複数に区分され
    ていることを特徴とする浮上分離装置。
  6. 【請求項6】 請求項3ないし5のいずれかにおいて、
    微細気泡の吹出し管は、空気を吹き出すものであること
    を特徴とする浮上分離装置。
  7. 【請求項7】 請求項3ないし5のいずれかにおいて、
    微細気泡の吹出し管は、空気が加圧溶解された原水、あ
    るいは空気が加圧溶解された処理水を流出するものであ
    ることを特徴とする浮上分離装置。
  8. 【請求項8】 請求項5において、複数に区分された微
    細気泡の吹出し管は、原水導入部側の一又は複数の区分
    においては空気が加圧溶解された原水、または空気を流
    出し、他の処理水排出部側の区分においては空気が加圧
    溶解された処理水を流出するものであることを特徴とす
    る浮上分離装置。
JP17752795A 1995-07-13 1995-07-13 浮上分離装置 Expired - Fee Related JP3313544B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17752795A JP3313544B2 (ja) 1995-07-13 1995-07-13 浮上分離装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17752795A JP3313544B2 (ja) 1995-07-13 1995-07-13 浮上分離装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0924362A true JPH0924362A (ja) 1997-01-28
JP3313544B2 JP3313544B2 (ja) 2002-08-12

Family

ID=16032489

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17752795A Expired - Fee Related JP3313544B2 (ja) 1995-07-13 1995-07-13 浮上分離装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3313544B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999050181A1 (en) * 1998-03-31 1999-10-07 Beloit Technologies, Inc. Air saturation cylinder
US20100314324A1 (en) * 2009-06-16 2010-12-16 David Rice Clarification of Suspensions
US8747930B2 (en) 2009-06-29 2014-06-10 Aurora Algae, Inc. Siliceous particles
US8765983B2 (en) 2009-10-30 2014-07-01 Aurora Algae, Inc. Systems and methods for extracting lipids from and dehydrating wet algal biomass
US8865452B2 (en) 2009-06-15 2014-10-21 Aurora Algae, Inc. Systems and methods for extracting lipids from wet algal biomass
US8926844B2 (en) 2011-03-29 2015-01-06 Aurora Algae, Inc. Systems and methods for processing algae cultivation fluid
US9266973B2 (en) 2013-03-15 2016-02-23 Aurora Algae, Inc. Systems and methods for utilizing and recovering chitosan to process biological material
US10005687B1 (en) * 2014-02-03 2018-06-26 Hydro Treatment Technologies, LP Dissolved air flotation system

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999050181A1 (en) * 1998-03-31 1999-10-07 Beloit Technologies, Inc. Air saturation cylinder
US8865452B2 (en) 2009-06-15 2014-10-21 Aurora Algae, Inc. Systems and methods for extracting lipids from wet algal biomass
US20100314324A1 (en) * 2009-06-16 2010-12-16 David Rice Clarification of Suspensions
US9101942B2 (en) * 2009-06-16 2015-08-11 Aurora Algae, Inc. Clarification of suspensions
US8747930B2 (en) 2009-06-29 2014-06-10 Aurora Algae, Inc. Siliceous particles
US8765983B2 (en) 2009-10-30 2014-07-01 Aurora Algae, Inc. Systems and methods for extracting lipids from and dehydrating wet algal biomass
US8926844B2 (en) 2011-03-29 2015-01-06 Aurora Algae, Inc. Systems and methods for processing algae cultivation fluid
US9266973B2 (en) 2013-03-15 2016-02-23 Aurora Algae, Inc. Systems and methods for utilizing and recovering chitosan to process biological material
US10005687B1 (en) * 2014-02-03 2018-06-26 Hydro Treatment Technologies, LP Dissolved air flotation system

Also Published As

Publication number Publication date
JP3313544B2 (ja) 2002-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2508483B1 (en) Waste water treatment equipment
US4156648A (en) Flotation device with pretreatment
US5068031A (en) Sludge treatment apparatus
CA2061416C (en) Method and apparatus for clarifying liquid using a pulsating sludge bed and part of concentrated sludge
KR101820864B1 (ko) 섬유볼을 내장한 용존 공기 부상형 전처리 장치 및 이를 이용한 용존 공기 부상형 수처리 방법
SE503468C2 (sv) Förfarande för rening av en vätska från fasta och upplösta föroreningar med ett flotationsuppklarnings- flockningsförfarande
CN107001074A (zh) 采用溶气浮选来去除悬浮固体的水处理过程
CN106458669B (zh) 澄清废水的方法
BR112013016256B1 (pt) clarificador de líquido e método para clarificação de um líquido
JP3313544B2 (ja) 浮上分離装置
CN103030229B (zh) 一种钢铁行业的含油废水处理装置及其处理方法
JP2007038167A (ja) 排水の処理方法及び処理装置
JP2002086157A (ja) 凝集沈澱方法および装置
CN108623076A (zh) 一种处理乳清废水的方法及设备
US20200155972A1 (en) Water treatment plant and corresponding method
KR101694919B1 (ko) 무동력 혼화응집조 및 이를 포함하는 용존공기부상장치
KR102110508B1 (ko) 유기물 회수량을 증가시킬 수 있는 용존공기부상 장치 및 이를 이용하는 수처리 방법
JPS59186689A (ja) 濁水の凝集除濁法及びその装置
JP7339726B2 (ja) 水処理槽の更新方法
KR101045878B1 (ko) 상하수 고도 처리를 위한 고효율 하이브리드 침전지
CN206143022U (zh) 一种竹制品加工废水处理系统
JP6243804B2 (ja) 膜分離活性汚泥処理装置及び膜分離活性汚泥処理方法
KR0173968B1 (ko) 폐수처리 공정에서 고-액분리 및 농축방법
CN219603303U (zh) 一种高效型气浮机
JPH0852486A (ja) 好気性廃水処理の汚泥返送方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090531

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090531

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100531

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees