JPH09242886A - 止水弁漏洩防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 止水弁の弁体６が弁体６の回動用螺杆７に錆
び付いて弁体閉鎖時に弁体６が螺杆７の中心線ｃの回り
に回動し、弁体６及び弁座５とに硬い細粒による無数の
擦過条痕によるエローション凹凸を生じそこから漏水し
たが、この漏水を防止することを目的とする。 【解決手段】 弁函１の左右に横管螺合部２、２’を開
口し、中央部に弁体昇降操作部３の装着部３’を設け、
左右の横管螺合部２、２’の中間仕切板４の中央部に弁
座５を設け、弁体昇降操作部３に螺入した螺杆７の下端
に螺杆７の中心線ｃの回りに回動自在で中心線ｃの方向
に固定された弁体６を設け、該弁体６と上記弁座５とを
開閉可能に形成してなり、かつ弁体６と弁函１とは回転
方向に固定され、上記中心線ｃの方向に摺動自在に形成
してなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は止水弁の漏洩防止装
置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、止水弁を開くと水が弁体と弁座と
の間を流通し、閉じるとその流通は止水される。

【０００３】往々、流通水には硬い細粒を含む、そのた
め螺杆とその下端の弁体とが錆付いて螺杆と弁体とが固
定状態となり、螺杆の回動と共に弁体も回動して閉鎖時
弁体は固定弁座に摺動状態に近接し、弁座と弁体間に流
水中の硬い細粒が挟圧されながら弁体の回動に伴って弁
座上を摺動し、弁体及び弁座に条痕を生じ弁体と弁座と
の間に条痕による微細水路を発生する。

【０００４】細粒には微細硬石、砂鉄、その他の微細鉱
物粒等を含み、条痕が増加して弁座及びこれに面接する
弁体に浸食（ｅｒｏｓｉｏｎ）による多数の凹凸を生
じ、弁閉鎖時において流通水の水圧により上記凹凸部を
水が流通する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は止水弁が使い
古され、或は硬い細粒を多く含む河川水用の止水弁等に
おいて、螺杆と弁体とが１体的に錆付いた状態となって
も螺杆を中心線の回りに回動して弁体を弁座に向って中
心線の回りに回動させることなく摺動させ回動なく弁体
を弁座に挟圧し得る止水弁装置を得ることを目的とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は弁函の左右に横管螺合部を開口し、中央部に
弁体昇降操作部の装着部を設け、左右の横管螺合部の中
間仕切板の中央部に弁座を設け、弁体昇降操作部に螺入
した螺杆の下端に螺杆の中心線の回りに回動自在で中心
線の方向に固定された弁体を設け、該弁体と上記弁座と
を開閉可能に形成してなり、かつ弁体と弁函とは回転方
向に固定され、上記中心線の方向には摺動自在に形成し
てなる止水弁漏洩防止装置 弁体と弁函との間に弁体が上記中心線の方向に摺動自在
に案内される雌雄案内ガイドを形成した上記第１発明記
載の止水弁漏洩防止装置 雌雄案内ガイドがキイ及びキイ溝である上記第１又は第
２発明記載の止水弁漏洩防止装置 によって構成される。

【０００７】

【発明の実施の形態】左右の横管螺合部２、２’に横管
２ａ、２ｂを螺合し、螺杆７を右方に回動して弁体６を
図１仮想線位置から実線位置まで上昇させて弁座５から
分離することによって、弁体６と弁座５の間を流通水を
左方から右方に通過させる。

【０００８】螺杆７を左方に回動して弁体６を図１実線
位置から仮想線位置に雌雄案内ガイド８又はキイ８’及
びキイ溝８”に沿って下降摺動させて弁体６を弁座５に
圧接し流通水を止めることができる。

【０００９】又螺杆７を上述のように昇降させる際、弁
体６は雌雄案内ガイド８、キイ８’及びキイ溝８”に沿
って昇降摺動し、螺杆７の中心線ｃの回りに回動するこ
とはないから弁体６と弁座５との間に硬い細粒が進入転
動するおそれはなく、転動による条痕が弁体６及び弁座
５に形成されるおそれはない。

【００１０】

【実施例】弁函１の左右に横向配管（横管２ａ、２ｂ）
の螺合部２、２’を開口し、中央部に弁体昇降操作部３
の装着部３’を開口する。そして左右の横管２ａ、２ｂ
の螺合部２、２’の中間仕切板４の中央部に平坦部が形
成され、平坦部に穿設した大径透孔１０に弁座５を段１
０’を介して嵌合固定する。

【００１１】上記装着部３’には弁体昇降操作部３を嵌
合し、フランジ３”で係合し、該フランジ３”の上面に
係合する雌螺子１１を装着部３’の外面雄螺子１１’と
螺合し、弁体昇降操作部３を装着部３’に固定する。

【００１２】螺杆７の上端にはハンドルネジ１２を設
け、螺杆７の下端は拡径され中空円筒形弁体６の中空部
６’内に挿入し、該下端拡径部１３を中空部６’に回転
自在に挿入し、上記中空部６’の上端縮径部６”に係合
して弁体６を螺杆７の中心線ｃの回りに回動自在とな
し、中心線ｃの方向には上記拡径部１３と上端縮径部
６”とが係合して中心線ｃの方向に固定される。

【００１３】既に説明したように螺杆７を中心線ｃの回
りに正逆回動することによって弁体６を昇降させ弁座５
に密着及び離反させることができる。その際弁体６と螺
杆７とは遊動することなく拡径部１３と縮径部６”と雌
雄案内ガイド８又はキイ８’の作用によって両者６、７
が同時に回転することはない。

【００１４】しかし両者６、７は互いに錆び付いても螺
杆７を正逆回動して昇降させると弁体６は弁函１との間
に設けた上記中心線ｃの方向の雌雄案内ガイド８或はキ
イ８’又はキイ溝８”に拘束されて中心線ｃの回りに回
動することができず螺杆７の正逆回動に伴って昇降摺動
するのみである。

【００１５】

【発明の効果】本発明は上述のように止水弁において弁
体を昇降させる正逆回動螺杆を正逆回動させても弁体は
回動することなく上記螺杆の中心線の方向に昇降摺動し
て弁体が弁座に強力に圧着するため弁体と弁座との微細
間隙を通過しようとする太い細粒は弁体の上記圧着によ
って押し潰され、かつ弁体は回動しないため太い細粒の
微細間隙への進入は抑制されて進入するおそれが少なく
転動又は擦過による無数の条痕が弁座又は弁体に生成さ
れるおそれがなく弁座又は弁体の圧着面に凹凸を生ずる
ことがなく耐久性を向上し漏水を防止し得る効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の止水弁漏洩防止装置を示す縦断面図で
ある。

【図２】図１Ａ−Ａ線による底面図である。

【符号の説明】

１ 弁函 ２、２’ 横管螺合部 ３ 弁体昇降操作部 ３’ 装着部 ４ 中間仕切板 ５ 弁座 ６ 弁体 ７ 螺杆 ｃ 中心線 ８ 雌雄案内ガイド ８’ キイ ８” キイ溝

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 弁函の左右に横管螺合部を開口し、中央
   部に弁体昇降操作部の装着部を設け、左右の横管螺合部
   の中間仕切板の中央部に弁座を設け、弁体昇降操作部に
   螺入した螺杆の下端に螺杆の中心線の回りに回動自在で
   中心線の方向に固定された弁体を設け、該弁体と上記弁
   座とを開閉可能に形成してなり、かつ弁体と弁函とは回
   転方向に固定され、上記中心線の方向には摺動自在に形
   成してなる止水弁漏洩防止装置。
2. 【請求項２】 弁体と弁函との間に弁体が上記中心線の
   方向に摺動自在に案内される雌雄案内ガイドを形成した
   請求項(1) 記載の止水弁漏洩防止装置。
3. 【請求項３】 雌雄案内ガイドがキイ及びキイ溝である
   請求項(1) 又は(2)記載の止水弁漏洩防止装置。