JPH09241784A - ダイカスト品 - Google Patents

ダイカスト品

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JPH09241784A
JPH09241784A JP4701896A JP4701896A JPH09241784A JP H09241784 A JPH09241784 A JP H09241784A JP 4701896 A JP4701896 A JP 4701896A JP 4701896 A JP4701896 A JP 4701896A JP H09241784 A JPH09241784 A JP H09241784A
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less
gate
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JP4701896A
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English (en)
Inventor
Katsuumi Kawano
勝海 川野
Tomoya Imamura
具哉 今村
Nozomi Kageyama
望 影山
Hitoshi Ito
仁 伊藤
Takashi Itoi
高士 糸井
Kenji Usui
謙治 臼居
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性を低下させずに製造できる強度部材に
適した熱処理された高品質のダイカスト品を提供する。 【解決手段】 合金組成が重量%でCu4.5%以下、
Si4.0〜13.0%、Mg0.7%以下を含有する
Al合金製の鋳造材を溶体化処理後時効処理された熱処
理したダイカスト品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生産性を低下させず
に製造できる強度部材に適した熱処理された高品質のダ
イカスト品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ダイカスト品としては、鋳造するための
離型剤として鉱物油・油脂類・ワックス・合成油等の界
面活性剤を水に乳化させた水溶性離型剤が用いられ、こ
の離型剤を固定金型と可動金型の表面にスプレーにて塗
布した後、固定金型と可動金型を閉じることによって形
成されるキャビティに、該キャビティに連通する1個ま
たは複数個のゲートを介して金属溶湯を機械的な力によ
ってゲート速度が40〜50m/sの高速で、高圧で鋳
込むダイカスト鋳造法(以下本明細書において通常ダイ
カスト鋳造法という)で製造されるものが一般的であ
り、強度部材を狙う場合に生産性が低いスクイズ(層流
充填)ダイカスト鋳造法で製造されるものがある。
【0003】ADC10、ADC12のAl合金の機械
的特性を向上させるものとして、特開昭56ー1632
46号公報には、従来のT2、T4、T5およびT6処
理とは異なる特殊な熱処理として、ダイカスト製品を4
50〜530℃に30分から拾数時間加熱し、加熱後空
中放冷または強制空冷するものが開示されている。ま
た、特開昭62ー74043号公報には、Al−Si−
Cu−Mg系合金に、0.005〜0.3%のSrを添
加することにより、T6処理の溶体化処理時間が10数
分から30分程度と短くできることが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、量産に
適し、低い生産コストで提供できる従来の通常ダイカス
ト鋳造法で製造されたダイカスト品は、ダイカスト品内
に高圧に圧縮されたガスが巻き込まれてしまうため、残
存するガス量が15CC/100gAl 以上と多く、高強度化を
狙って溶体化処理後時効処理(以下本明細書においてT
6処理という)を行うと、ダイカスト品内に閉じ込めら
れたガスが膨れ、ブリスターと呼ばれる表面欠陥が生じ
て強度(引張強さ、圧縮破壊強度)が小さく、かつ強度
のバラツキが大きく、強度部材としては使用できないと
いう問題がある。
【0005】また、スクイズダイカスト鋳造法で製造さ
れたダイカスト品は、ダイカスト品内の残存ガス量は少
なくなるが、生産性が低く製品が高価になることを避け
られない。また、上記特開昭56ー163246号公報
に開示される技術では、溶体化処理後放冷または空冷す
るのみであるため時効による十分な析出強化がなされて
いないので、強度の向上が不十分であったり強度のバラ
ツキが大きい問題がある。また、上記特開昭62ー74
043号公報に開示される技術では、Srの添加が必要
となり材料費が高くなることや、溶体化処理時間が短く
なること等の問題がある。
【0006】また、ガスの巻き込みを防止するため、金
型内を減圧したり、金型内のガスを活性ガス(O2
ど)置換したりすることが試みられているが、その効果
が十分でない問題や、製品形状や肉厚などに制約を生じ
ることがある。
【0007】本発明は、上記課題を解決し、生産性を低
下させずに量産製造できる強度部材に適した熱処理され
た高品質のダイカスト品を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の課題
を解決するために種々検討し、適正な組成のAl合金を
用い、ガスの巻き込みの少ない最適な鋳造条件下でダイ
カスト鋳造した鋳造材を、T6処理することによっては
じめて高強度でバラツキが少なく、伸びの大きい高品質
のダイカスト品を提供できることを究明し本発明に想到
した。
【0009】この様な目的は以下の本発明によって達成
される。即ち、本発明のダイカスト品は、T6処理によ
る析出強化を狙うためCu、Mgを含有させるもので鋳
造材の合金組成が、重量%でCu4.5%以下、Si
4.0〜13.0%、Mg0.7%以下を含有するAl
合金製であって、溶体化処理後時効処理された熱処理品
であることを特徴とする。鋳造材の合金組成としては、
重量%でCu1.8%〜4.5%、Si6.0〜11.
0%、Mg0.2〜0.6%を含有するAl合金製が望
ましく、さらにバラツキの少ない高強度化のためには、
鋳造材の合金組成としては、重量%でCu3.0%〜
4.5%、Si7.0〜9.0%、Mg0.35〜0.
6%、Fe0.6%以下、残部Alおよび不可避的不純
物からなるAl合金製がより望ましい。
【0010】更に、熱処理品は440〜490℃に1〜
6時間大気中で溶体化処理後急冷され、その後120〜
180℃に2〜7時間時効処理されたことを特徴とす
る。また、ダイカスト品中の反ゲート側の残存ガス量が
10CC/100gAl 未満であることを特徴とする。残存ガス
量としては、5CC/100gAl 未満であることが望ましく、
さらにバラツキの少ない高強度化のためには、残存ガス
量が3CC/100gAl 未満であることがより望ましい。
【0011】また、残存ガスを構成するガス組成として
は、ダイカスト品中の反ゲート側の残存ガス量が10CC
/100gAl 未満である場合、N2 4.5CC以下、H2 2.
3CC以下、C系ガス(CO2 、CO、CH4 、C2H
6)3.2CC以下であることを特徴とし、残存ガス量が
5CC/100gAl 未満である場合、N2 0.8CC以下、H2
2.0CC以下、C系ガス2.2CC以下であり、残存ガス
量が3CC/100gAl 未満である場合、N2 0.3CC以下、
2 1.5CC以下、C系ガス1.2CC以下であることを
特徴とする。
【0012】また、ダイカスト品中のブリスター数とし
ては残存ガス量が10CC/100gAl 未満である場合、表面
積換算で2000cm2当たり1mm×1mm以上のサ
イズが5〜23個、1mm×1mm以下のサイズが55
〜200個であることを特徴とし、残存ガス量が5CC/1
00gAl 未満である場合、表面積換算で2000cm2
たり1mm×1mm以上のサイズが1〜3個、1mm×
1mm以下のサイズが5〜13個であり、残存ガス量が
3CC/100gAl 未満である場合、表面積換算で2000c
2当たり1mm×1mm以上のサイズが0個、1mm
×1mm以下のサイズが0個であることを特徴とする。
ここで、表面積換算とは、例えば10cm×10cm×
5mmの板の場合、片面では100cm2となるが、両
面あるために200cm2となる。
【0013】更に、鋳造材が粉体離型剤を用い減圧ダイ
カスト鋳造されたことを特徴とし、ゲート速度が10〜
25m/s、リングを装着したプランジャーで鋳込むこ
と、ゲート形状として見切り面の周長のうちのゲート連
通域の部分の周長とキャビティの見切り面の全周長の比
が0.3以上であることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のダイカスト品は、強度部
材に適した高品質なものとするためには、まず合金組成
として適正なAl合金を特定し、生産性を低下させずに
ガスの巻き込みの少ない最適な鋳造条件下で熱処理可能
な鋳造材を得、更にT6処理を施すことによってはじめ
て高強度でバラツキの少なく、伸びの大きいものが得ら
れるのである。適正な鋳造条件として、固定金型と可
動金型との間にキャビティを形成し、この金型内を減圧
排気し、リングを装着したプランジャーを使用して射
出部のシール性を向上させ、ガスの発生原因の影響が
大きい離型剤(潤滑剤)として粉体離型剤を使用し、
適正なゲート速度での鋳造等を考慮して適用される。更
に、粉体離型剤をキャビティに均一に塗布するために、
ゲート方案として金属溶湯の流れ以外に気体状態で供給
される粉体離型剤の流れまで考慮した適正なゲート形状
としたり、キャビティ内への溶湯の供給量をほぼ一定に
するために電磁ポンプを使用するのも有用である。
【0015】本発明のダイカスト品を鋳造する装置の詳
細を図面により説明する。図3において、1は金型であ
り、固定金型11と可動金型12とを有し、両金型1
1、12の境界面、すなわち見切り面19の両側にキャ
ビティ13が形成されており、キャビティ13は、複数
個のゲート14及び湯道15を介して加圧装置2に接続
されている。加圧装置2は、固定型11に接続されたス
リーブ21とその内部に摺動自在に配置されたプランジ
ャーチップ22とフランジ23と駆動部24とを有す
る。
【0016】スリーブ21には、粉体離型剤の供給口2
5が設けられ、供給口25には粉体離型剤供給装置3が
接続されている。またスリーブ21には、金属溶湯(以
下単に溶湯という)を供給するための給湯口26が設け
られている。給湯口26は電磁ポンプ4を介して溶湯を
収容する保持炉5に接続されている。キャビティ13
は、通路16を介して減圧装置6に接続されている。通
路16は途中で2つの通路17、18に分岐され、一方
の通路17は、減圧装置6を構成する真空タンク61及
び真空ポンプ62に接続され、他方の通路18は大気に
連通している。通路17の途中には減圧用電磁弁72が
設けられ、通路18の途中には大気開放用電磁弁71が
設けられており、また通路16とキャビティ13との間
にシャット用電磁弁73が設けられている。更に各電磁
弁71、72及び73並びに電磁ポンプ4は制御装置8
に接続されている。この制御装置8には、プランジャー
チップの位置を検出するリミットスイッチ81、82及
び83が接続されており、リミットスイッチがオンする
ことにより、その信号に基づき各電磁弁の開閉と電磁ポ
ンプの作動を制御する。
【0017】また、上記の粉体離型剤供給装置3の構成
を図4により説明する。図4において、図3と同一部分
は同一の符号で示す。粉体離型剤30、例えばカーボン
ブラック、ワックス、二硫化モリブデン等の固体潤滑剤
は、エア供給管31に接続された容器32内に収容さ
れ、容器32は供給管33を介して静電ノズル34に接
続され、ノズルの先端はスリーブ21に接続されてい
る。容器32内の粉体離型剤30は浮動エア38によっ
て浮動されている。また供給管33の途中には定量吐出
器35が設けられ、また供給管33にはエア供給管36
が接続されている。更に静電ノズル34と固定金型11
との間に高圧発生器37が電気的に接続されており、こ
の定量吐出器35に吐出エア39を吐出することによ
り、粉体離型剤30を静電ノズル34よりスリーブ21
を通じてキャビティ13に吐出される。
【0018】上記構成による動作を説明する。可動金型
12を図示しない駆動手段により図3に示すように移動
させて型締めを行った後、プランジャーチップ22を図
3に破線で示す位置まで前進させる。ここでリミットス
イッチ81がオンしてシャット用電磁弁73を開放し、
大気開放用電磁弁71が閉鎖し、減圧用電磁弁72が開
放することにより、キャビティ13を真空タンク61と
連通し、真空ポンプ62を作動させて、キャビティ13
を所定圧力まで減圧する。
【0019】次いでこの減圧を図示しない手段により検
出しその信号に基づいて制御装置8により離型剤供給装
置3を作動させて、粉体離型剤をキャビティ13に連通
する複数個のゲート14を介してスリーブ21からキャ
ビティ13内に供給する。ここで、粉体離型剤は粉体離
型剤を収納した容器内にエアを吹き込み、定量吐出器に
より所定量だけ供給され、高電圧の印加された静電ノズ
ルからスリーブ21内に吐出される。キャビティ13内
に所定量の粉体離型剤を供給した後に、減圧用電磁弁7
2を閉鎖し、大気開放用電磁弁71を開放し背圧ガス抜
きを行う。しかる後プランジャーチップ22を図3の実
線で示す位置まで後退させて、保持炉5内の溶湯をスリ
ーブ21内に供給する。プランジャーチップ22を所定
位置まで前進させることにより、溶湯をキャビティ13
内に注入して鋳造を行う。
【0020】上記の鋳造過程において、粉体離型剤の供
給は、一回の鋳造作業毎に行っても良いが、通常は数回
の鋳造作業を行ってから実施することでよい。粉体離型
剤の供給を行わない場合の動作は次の通りである。型締
め後プランジャーチップ22を図3の実線に示す位置ま
で前進させ、シャット用電磁弁73を開放し、減圧用電
磁弁71を閉鎖し、次いで大気開放用電磁弁62を開放
して背圧ガス抜きを行った後に、電磁ポンプ4を作動さ
せてスリーブ21内に溶湯を供給する。そして前述した
ようにプランジャーチップ22を前進させることにより
キャビティ13内に溶湯を注入する。1回の鋳造作業が
完了するとプランジャーチップ22をリミットスイッチ
83がオンするまで後退させ、次の鋳造作業に備える。
【0021】本発明のダイカスト品は、図5に示すよう
なリングチップ27を装着したプランジャーチップ22
を使用して溶湯がキャビティ13内に射出され鋳造が行
われるので、リングチップ27とスリーブ21との隙間
からの空気の混入を阻止することができ、ガスの巻き込
みが少ない高品質なものとなる。幅の狭いリングチッッ
プ27はスリーブ21とのクリアランスを適正に少なく
することができ、そのリングチップ27は図5に示すよ
うに複数個を離反して装着しても良く、また接触重ね装
着しても射出部のシール性が向上されるのでどちらの構
成にしても良い。
【0022】次に、本発明のダイカスト品を得るのに適
正なゲート形状を図6、7により説明する。離型剤とし
てガスの発生が少ない粉体離型剤を用いると共に、この
粉体離型剤をキャビティに均一に塗布するために、ゲー
ト方案として溶湯の流れ以外に気体状態で供給される粉
体離型剤の流れまで考慮されている。図6は上記工程に
よって鋳造した鋳造直後の鋳造品を示す。この鋳造品
は、キャビティ13の形状に従った形状の製品28と、
複数個のゲート14の形状に従った形状のゲート部鋳物
29とが一体となった形状をなしているが、その後に両
者28、29を分離して製品28を得る。
【0023】見切り面20における製品28の周長lT
は、製品28が図6に示すように直方体形状の場合に
は、 lT=l1+l2+l3+l4 と表される。またゲート14を図6に示すように設けた
場合には、ゲート連通域の周長lG 、すなわち見切り面
の全周長lT のうち端側のゲートから他端側の最遠部の
ゲートまでの部分の周長lG は、 lG=l2’+l1’+l3’ と表されるが、本実施例では lG/lT≧0.3 となるように形成されている。すなわち著しく広範にゲ
ート連通域を設けているから、キャビティ13の内面に
粉体離型剤30を均一に塗布することができ、従って良
好な製品28を得ることができる。なお、lG/lTの値
の上限としては、適切な湯流れを確保する上から、lG
/lT=O.5程度を上限とすることが望ましい。
【0024】図7は金型形状だけを代えて前記実施例と
同様の方法でダイカスト鋳造を行った鋳造直後の鋳造品
を示す。見切り面20における製品28の周長lT は、
製品28が図7に示すように、見切り面20が正方形の
直方体形状の場合には、 lT=l1+l2+l3+l4=4×l1 と表される。またゲート14を図7に示すように設けた
場合には、ゲート連通域の周長lG 、すなわち見切り面
の全周長lT のうち端側のゲートから他端側の最遠部の
ゲートまでの部分の周長lG は、 lG=lT となり、本比較例ではlG/lT=0.25となる。この
ようなゲート形状を有する本比較例の場合には、出来た
製品28の表面部には特に問題がないが、切断して内部
の観察を行うと部分的に空孔を有する部分が観察され
た。その原因を調査してみるとゲート形状が適切でない
ために粉体離型剤がキャビティ表面に塗布されずにAl
溶湯の射出時に金型表面がむき出しになるために製品表
面部が急冷され、このような欠陥が発生したものと推測
される。従って、キャビティの見切り面の全周長をlT
とし、該見切り面の周長をlG としたとき、lG/lT
0.3となるゲート形状とすることが望ましい。
【0025】
【実施例】以下本発明を具体的に説明する。重量%でC
u3.8%、Si8.0%、Mg0.5%、残部Alお
よび不可避的不純物の組成を有するAl合金の700℃
の溶湯を、横型ダイカストマシーンに注入し、ケース類
のダイカスト品を製造した。適正なゲート形状とした金
型内には0.5秒以内で250Torr以下まで急速に
減圧排気し、リングチップを装着したプランジャーを使
用して射出部のシール性を向上させてダイカスト鋳造を
行った。鋳造圧力は400Kg/cm2 以下が望まし
い。離型剤として、水溶性離型剤を用いた通常ダイカス
ト鋳造法による鋳造品と粉体離型剤を用いた本発明に適
用したダイカスト鋳造法による鋳造品の表層の金属ミク
ロ組織の光学顕微鏡写真を図1および図2に示す。倍率
は50倍である。通常ダイカスト鋳造品では表層のチル
層が1.2mmであるのに対し、本発明品では表面側に
0.1mmの緻密なチル層があり、その内側に前者チル
層と同程度の組織をもった層があり、その結果強度、伸
びが大きくなる。
【0026】ここで各溶湯を、ゲート速度10、20、
30、40m/sで150℃の金型内のキャビティに注
入し次いで凝固させた。上記ケース類の鋳造品を480
℃で4時間溶体化処理後水冷し、その後160℃で5時
間時効処理したT6処理品中の反ゲート側の残存ガス量
およびブリスター量を表1に、ゲート速度が20m/s
での鋳放し品とT6処理品の機械的特性の測定結果を表
2に示す。ダイカスト品中の残存ガス量としては、ゲー
ト側に比して反ゲート側が多く、その量がダイカスト品
の特性に影響するので反ゲート側の残存ガス量を規定し
た。なお、表1、2に水溶性離型剤を用いゲート速度5
0m/sで鋳造した通常ダイカスト鋳造法で製造したダ
イカスト品の残存ガス量および機械的特性を合わせ示
す。
【0027】
【表1】 ゲート速度 10 20 30 40 通常ダイ (m/s) カスト 残存ガス量 2.8 5.0 7.5 9.8 15 (CC/100gAl) N2 0.2 0.8 2.8 4.5 7.3 H2 1.5 2.0 2.2 2.1 6.0 C系 1.1 2.2 2.5 3.2 0.7 ブリスター数 1×1以上サイス 0 2 5 21 多発 1×1以下サイス゛ 0 10 54 185 多発
【0028】
【表2】 鋳放し品 本発明品 通常ダイカスト品 引張強さ (MPa) 200〜250 280〜330 170〜250 圧縮破壊強度 (Kgf) 3300〜4500 6000〜7200 3000〜5000 伸び (%) 0.9 1〜2.5 0.8〜1.5 硬度 (HB) 92〜96 100〜109 92〜96
【0029】表1、2より、通常ダイカスト鋳造法で製
造したダイカスト品中の残存ガス量は15CC/100gAl と多
く、T6処理を行うとブリスターが多発してしまいT6
処理を適用することができず、通常ダイカスト品の機械
的特性としては、引張強さが170〜250MPa、圧
縮破壊強度が3000〜5000Kgf、伸びが0.8
〜1.5、硬度が92〜96HBと小さく、かつ引張強
さと圧縮破壊強度のバラツキも大きい。これに対し、本
発明のダイカスト品は反ゲート側の残存ガス量が10CC/1
00gAl 未満であり、鋳造条件を適正にすることにより5C
C/100gAl未満、更に3CC/100gAl未満と少なく、通常ダイ
カスト鋳造法で製造したダイカスト品の1/5〜1/3
であり、T6処理してもブリスター量が発生しないか極
めて少なく、引張強さが280〜330MPa、圧縮破
壊強度が6000〜7200Kgf、伸びが1〜2.
5、硬度が100〜109HBと大きく、かつ引張強さ
と圧縮破壊強度のバラツキも通常ダイカスト鋳造法で製
造したダイカスト品の1/5〜1/2と小さく、高強度
を必要とされる部材に適している。また、熱処理してい
ない鋳放し品とT6処理品の共晶Si粒の円形度を測定
した結果、それぞれ7.2と1.6〜1.75であり、
T6処理品は円形度が小さく丸くなっているので、応力
集中が少なく強度が向上する。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明のダイカスト品は、
生産性を低下させずに量産製造できる強度部材に適した
熱処理された高品質のダイカスト品である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に適用したダイカスト鋳造法による鋳
造品の表層の金属ミクロ組織の光学顕微鏡写真である。
【図2】 通常ダイカスト鋳造法による鋳造品の表層の
金属ミクロ組織の光学顕微鏡写真である。
【図3】 本発明に適用したダイカスト鋳造装置の全体
を示す図である。
【図4】 本発明に適用したダイカスト鋳造装置の粉体
離型剤供給装置を示す図である。
【図5】 本発明に適用したダイカスト鋳造装置のリン
グチップを装着したプランジャーチップを示す図であ
る。
【図6】 本発明に適用した適正なゲート形状を有する
金型にダイカスト鋳造した鋳造直後の鋳造品を示す図で
ある。
【図7】 本発明に適用した他の適正なゲート形状を有
する金型にダイカスト鋳造した鋳造直後の鋳造品を示す
図である。
【符号の説明】
1:金型、2:加圧装置、3:粉体離型剤供給装置、
6:減圧装置、13:キャビティ、14:ゲート、2
1:スリーブ、22:プランジャーチップ、27:リン
グチップ、30:粉体離型剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 仁 埼玉県熊谷市三ヶ尻5200番地 日立金属株 式会社熊谷工場内 (72)発明者 糸井 高士 埼玉県熊谷市三ヶ尻5200番地 日立金属株 式会社金型研究所内 (72)発明者 臼居 謙治 埼玉県熊谷市三ヶ尻5200番地 日立金属株 式会社金型研究所内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳造材の合金組成が、重量%でCu4.
    5%以下、Si4.0〜13.0%、Mg0.7%以下
    を含有するAl合金製であって、溶体化処理後時効処理
    された熱処理品であることを特徴とするダイカスト品。
  2. 【請求項2】 鋳造材の合金組成が、重量%でCu1.
    8%〜4.5%、Si6.0〜11.0%、Mg0.2
    〜0.6%を含有するAl合金製であって、溶体化処理
    後時効処理された熱処理品であることを特徴とするダイ
    カスト品。
  3. 【請求項3】 鋳造材の合金組成が、重量%でCu3.
    0%〜4.5%、Si7.0〜9.0%、Mg0.35
    〜0.6%、Fe0.6%以下、残部Alおよび不可避
    的不純物からなるAl合金製であって、溶体化処理後時
    効処理された熱処理品であることを特徴とするダイカス
    ト品。
  4. 【請求項4】 前記熱処理品が440〜490℃に1〜
    6時間大気中で溶体化処理後急冷され、その後120〜
    180℃に2〜7時間時効処理されたことを特徴とする
    ダイカスト品。
  5. 【請求項5】 前記ダイカスト品中の反ゲート側の残存
    ガス量が10CC/100gAl 未満である請求項1〜請求項4
    のいずれか一に記載のダイカスト品。
  6. 【請求項6】 前記ダイカスト品中の反ゲート側の残存
    ガス量が 5CC/100gAl未満である請求項1〜請求項4の
    いずれか一に記載のダイカスト品。
  7. 【請求項7】 前記ダイカスト品中の反ゲート側の残存
    ガス量が 3CC/100gAl未満である請求項1〜請求項4の
    いずれか一に記載のダイカスト品。
  8. 【請求項8】 前記ダイカスト品中の反ゲート側の残存
    ガス量が10CC/100gAl 未満であり、前記残存ガスはN
    2 4.5CC以下、H2 2.3CC下、C系ガス3.2CC以
    下である請求項1〜請求項4のいずれか一に記載のダイ
    カスト品。
  9. 【請求項9】 前記ダイカスト品中の反ゲート側の残存
    ガス量が 5CC/100gAl未満であり、前記残存ガスはN2
    0.8CC以下、H2 2.0CC以下、C系ガス2.2CC以
    下である請求項1〜請求項4のいずれか一に記載のダイ
    カスト品。
  10. 【請求項10】 前記ダイカスト品中の反ゲート側の残存
    ガス量が3CC/100gAl 未満であり、前記残存ガスはN2
    0.3CC以下、H2 1.5CC以下、C系ガス1.2CC以
    下である請求項1〜請求項4のいずれか一に記載のダイ
    カスト品。
  11. 【請求項11】 前記ダイカスト品中のブリスター数とし
    て、表面積換算で2000cm2当たり1mm×1mm
    以上のサイズのブリスターが5〜23個、1mm×1m
    m以下のサイズのブリスターが55〜200個である請
    求項5又は請求項8に記載のダイカスト品。
  12. 【請求項12】 前記ダイカスト品中のブリスター数とし
    て、表面積換算で2000cm2当たり1mm×1mm
    以上のサイズのブリスターが1〜3個、1mm×1mm
    以下のサイズのブリスターが5〜13個である請求項6
    又は請求項9に記載のダイカスト品。
  13. 【請求項13】 前記ダイカスト品中のブリスター数とし
    て、表面積換算で2000cm2当たり1mm×1mm
    以上のサイズのブリスターが0個、1mm×1mm以下
    のサイズのブリスターが0個である請求項7又は請求項
    10に記載のダイカスト品。
  14. 【請求項14】 前記鋳造材が粉体離型剤を用い減圧ダイ
    カスト鋳造された請求項1〜請求項13のいずれか一に
    記載のダイカスト品。
  15. 【請求項15】 前記鋳造材が10〜25m/sのゲート
    速度で減圧ダイカスト鋳造された請求項14に記載のダ
    イカスト品。
  16. 【請求項16】 前記鋳造材がリングチップを装着したプ
    ランジャーで減圧ダイカスト鋳造された請求項15に記
    載のダイカスト品。
  17. 【請求項17】 前記鋳造材が、キャビティの見切り面の
    全周長をlT とし、該見切り面の周長のうち端側のゲー
    トから他端側最遠部のゲートまでのゲート連通域の部分
    の周長をlG としたとき、lG/lT ≧0.3となるゲ
    ート形状を有する金型に減圧ダイカスト鋳造された請求
    項14〜請求項16のいずれか一に記載のダイカスト
    品。
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