JPH09238474A - 電源装置,放電灯点灯装置及び照明器具 - Google Patents

電源装置,放電灯点灯装置及び照明器具

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JPH09238474A
JPH09238474A JP8043914A JP4391496A JPH09238474A JP H09238474 A JPH09238474 A JP H09238474A JP 8043914 A JP8043914 A JP 8043914A JP 4391496 A JP4391496 A JP 4391496A JP H09238474 A JPH09238474 A JP H09238474A
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JP
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capacitor
transistor
voltage
power supply
circuit
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JP8043914A
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English (en)
Inventor
Kenichi Asami
健一 浅見
Fuminori Nakaya
文則 仲矢
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイッチングトランジスタの破壊の危険性を
回避して電源の高周波出力を上げること。 【解決手段】 電源がオンすると、コンデンサC3の充
電電流がトリガダイオードTDを通して、トランジスタ
Tr2のゲートに流れ、トランジスタTr2を起動する
ことにより、トランジスタTr1、Tr2がスイッチン
グする。この時、例えば、バラストチョークBchの2
次側のBch21に発生する電圧がトランジスタTr1
のゲートに抵抗R3とコンデンサC4により構成される
積分回路を通して印加される。2次側のBch21の発
生電圧は積分回路を通ることにより、その波形幅が広が
って周期が下がるので、前記スイッチング周波数も下が
り、放電灯4へ供給する高周波電力を増大する。しか
も、バラストチョークBchの2次側の巻線を巻き上げ
ていないため、前記ゲート印加電圧がトランジスタTr
1の定格を越えることがなく、トランジスタを破壊する
恐れはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放電灯を点灯するた
めの電源を供給する電源装置の起動回路と、この電源装
置を用いた放電点灯装置及びこの放電点灯装置を用いた
照明器具に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、例えば特開平7−231675
に開示されている電源装置と同種の従来の電源装置(ハ
ーフブリッジ方式)を用いた放電灯点灯装置の第1の従
来構成例を示した回路図である。電源がオンされると、
商用電源1から高周波漏洩防止用フィルタ2を介して整
流回路3に交流電源が供給される。これにより、交流電
源は整流回路3により整流され、コンデンサCにより平
滑される。
【0003】始動時、抵抗R2を介して主回路のコンデ
ンサC1、C2に充電電流が流れると共に、抵抗R1を
介して、コンデンサC3に充電電流が流れる。コンデン
サC3の電位が上昇すると、トリガダイオードTDがオ
ンになって、トランジスタTr2のゲートに電源が印加
されて、このトランジスタTr2がオンになる。トラン
ジスタTr2がオンになると、コンデンサC1、C2の
充電電流がバラストチョークBchの1次側、トランジ
スタTr2を流れ、この時、バラストチョークBchの
2次側Bch22に発生する電圧で、トランジスタTr
2がオン状態を維持し、上記電流が流れ続ける。しか
し、しばらくすると、バラストチョークBchの2次側
Bch22の電圧がトランジスタTr2のゲートしきい
値電圧Vthより低くなって、トランジスタTr2がオ
フになる。
【0004】トランジスタTr2がオフになると、バラ
ストチョークにより発生する電圧で一瞬Tr1の内部ダ
イオードを介して放電が行われ抵抗R2を介してBch
からC1、C2に電流が流れ、バラストチョークBch
の2次側Bch21にトランジスタTr1のしきい値電
圧を越える電圧を発生して、トランジスタTr1をオン
にする。この電流により、バラストチョークBchの2
次側Bch21は電圧を発生し続けて、トランジスタT
r1のオン状態を維持する。
【0005】その後、バラストチョークBchの前記2
次側Bch21の発生電圧が前記しきい値電圧より低く
なると、トランジスタTr1がオフする。次にコンデン
サC1、C2からバラストチョークBch側の1次側に
共振電流が流れるので、バラストチョークBchの2次
側Bch22にしきい値電圧を越える電圧を発生して、
トランジスタTr2をオンにする。以降、上記動作の繰
り返しで、トランジスタTr1、Tr2がスイッチング
し、高圧の高周波電圧が放電灯4に印加されて、この放
電灯4を点灯する。
【0006】ところで、上記した回路において、トラン
ジスタTr1、Tr2のゲートにはバラストチョークB
chの1次側巻線と、2次側巻線の巻線比に応じた電圧
が発生するが、トランジスタTr1、Tr2のスイッチ
ング周波数を低くして、放電灯4に供給するランプ電力
の出力を上げるには、バラストチョークBchの2次側
巻線を巻き上げて、2次側の発生電圧を高くし、電圧の
幅を広げる方法がある。
【0007】図2は上記方法を用いた場合のバラストチ
ョークBchの2次側の発生電圧の変化を示したグラフ
である。実線は前記2次側巻線を巻き上げる前の発生電
圧波形で、破線は前記2次側巻線を巻き上げた後の発生
電圧波形である。両電圧を比較すると、巻き上げた場合
の電圧幅はT1からT2と大きくなって、周波数が下が
り、放電灯4に供給する高周波電力の出力を上げること
ができるが、同時に、電圧のピークも、V1からV2と
高くなっているため、トランジスタTr1、Tr2のゲ
ート電圧の定格を越えてしまう恐れがあり、トランジス
タTr1、Tr2が破壊されてしまう不具合が生じる。
尚、V2をトランジスタTr1、Tr2のゲート電圧の
定格の以内に抑えていても、それがぎりぎりの場合、始
動時などの過度期に、ゲート電圧の定格を越えてしまう
恐れがある。
【0008】図3は放電灯点灯用電源回路(フルブリッ
ジ方式)を用いた放電灯点灯装置の第2の従来構成例を
示した回路図である。本例も、トランジスタTr1〜T
r4をオンオフするバラストチョークBchの2次側巻
線を巻き上げて、トランジスタTr1〜Tr4のスイッ
チング周波数を低下させることにより、放電灯4に供給
する高周波出力を上げようとすると、上記と同様に、ト
ランジスタTr1〜Tr4が破壊されてしまう不具合が
生じる。
【0009】図4は放電灯点灯用電源回路(一石自励
式)を用いた放電灯点灯装置の第3の従来構成例を示し
た回路図である。本例も、トランジスタTr1をオンオ
フするバラストチョークBchの2次側巻線を巻き上げ
て、トランジスタTr1のスイッチング周波数を低下さ
せることにより、放電灯4に供給する高周波出力を上げ
ようとすると、上記と同様に、トランジスタTr1が破
壊されてしまう恐れがあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の放
電灯点灯用電源回路を用いた放電灯点灯装置で、バラス
トチョークBchによりスイッチングトランジスタをオ
ンオフする場合、バラストチョークBchの2次側巻線
を巻き上げて、上記トランジスタのスイッチング周波数
を低下させることにより、電源の高周波出力を上げよう
とすると、電圧のピークも高くなるため、上記トランジ
スタのゲート電圧の定格を越えてしまう恐れがあり、ス
イッチングトランジスタが破壊されてしまうという不具
合が生じる。
【0011】そこで本発明は上記のような課題を解決す
るためになされたもので、スイッチングトランジスタの
破壊の危険性を回避して、回路の出力を上げることがで
きる電源装置と、この電源装置を用いて放電灯の点灯出
力を上げることができる放電灯点灯装置と、この放電灯
点灯装置を組み込んだ出力が大きい照明器具を提供する
ことを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、直流
電源を供給する直流電源と;1個若しくは複数個のスイ
ッチング素子を有し直流電源の電圧を印加されるスイッ
チング回路と;スイッチング回路のスイッチング素子を
高周波でオン・オフするスイッチング制御回路と;スイ
ッチング素子のオン・オフに基づく高周波交流電圧を出
力して負荷を付勢する出力回路と;出力回路に1次側が
挿入され、スイッチング制御回路に2次側が挿入されて
スイッチング素子を正帰還信号によりオン・オフさせる
帰還手段と;スイッチング制御回路に設けられ帰還手段
の前記2次側に発生した電圧を積分する積分回路とを具
備していたことを特徴とする。
【0013】このような構成により、帰還手段の前記2
次側に発生した電圧は積分回路により積分されて、スイ
ッチング素子の飽和電圧以上の期間が長くなるように波
形幅が大きくなって、スイッチング素子の制御端子に印
加される。これにより、スイッチング素子のスイッチン
グ周波数が長くなって出力回路に供給するスイッチング
電流を大きくするため、出力回路は大きな電力の高周波
を発生する。
【0014】請求項2の発明は、前記積分回路は、前記
スイッチング素子の制御端子に一端が接続されたコンデ
ンサ及びこのコンデンサの前記一端に一端が、帰還手段
の2次側に他端が接続された抵抗により構成される。
【0015】このような構成により、帰還手段の前記2
次側に発生した電圧は抵抗とコンデンサの値により決定
される時定数で立上がって前記スイッチング素子の制御
端子印加され、前記時定数で立ち下がる。
【0016】請求項3の発明は、前記積分回路は、前記
スイッチング素子の制御端子に一端が接続されたコンデ
ンサ、このコンデンサの前記一端に一端が接続された第
1の抵抗と帰還手段の前記2次側に一端が接続された第
2の抵抗との直列回路及び前記コンデンサの前記一端に
カソードが接続されるように前記第1の抵抗に並列接続
されるダイオードにより構成される。
【0017】このような構成により、帰還手段の前記2
次側に発生した電圧は第2の抵抗とダイオードを通っ
て、前記スイッチング素子の制御端子に印加されると共
に、コンデンサを充電する。その後、コンデンサの充電
電流はダイオードが逆バイアスになるため、第1、第2
の抵抗を通って、前記2次側に放電される。これによ
り、帰還手段の前記2次側に発生した電圧は第2の抵抗
とコンデンサの値により決定される時定数で立上がって
前記スイッチング素子の制御端子印加され、第1の抵抗
+第2の抵抗とコンデンサの値により決定される時定数
で立ち下がる。
【0018】請求項4の発明は、前記積分回路は、前記
スイッチング素子の制御端子に一端が接続されたコンデ
ンサ、このコンデンサの前記一端にカソードが接続され
たダイオードと帰還手段の前記2次側に一端が接続され
た抵抗との直列回路、前記コンデンサに並列に接続され
るトランジスタ及びこのトランジスタの制御端子にカソ
ードが接続され且つ前記ダイオードのアノードと前記抵
抗の接続点にアノードが接続されたツェナーダイオード
により構成される。
【0019】このような構成により、帰還手段の前記2
次側に発生した電圧は抵抗とダイオードを通って、前記
スイッチング素子の制御端子に印加されると共にコンデ
ンサを充電する。その後、コンデンサの充電電圧即ち、
前記制御端子に印加された電圧は逆バイアスされたダイ
オードによってツェナーダイオードがオンするまでほぼ
一定値を保ち、前記2次側に発生した電圧が降下して、
ツェナーダイオードがオンすると、トランジスタがオン
になって、コンデンサの充電電流はこのトランジスタを
通して一気に放電する。
【0020】請求項5の発明は、前記積分回路は、前記
スイッチング素子の制御端子に一端が接続されたコンデ
ンサ及びこのコンデンサの前記一端にカソードが接続さ
れたツェナーダイオードと前記バラストチョークの前記
2次側に一端が接続された抵抗との直列回路により構成
される。
【0021】このような構成により、バラストチョーク
の前記2次側に発生した電圧は抵抗とツェナーダイオー
ドを通って、前記スイッチング素子の制御端子に印加さ
れると共にコンデンサを充電する。その後、コンデンサ
の充電電圧即ち、前記制御端子に印加され電圧はツェナ
ーダイオードがオンするまでほぼ一定値を保ち、前記2
次側に発生した電圧が降下して、ツェナーダイオードが
オンすると、コンデンサの放電電流はこのツェナーダイ
オードと前記抵抗を通して放電する。
【0022】請求項6の発明は、前記積分回路は、前記
スイッチング素子の制御端子に一端が接続されたコンデ
ンサ及びこのコンデンサの前記一端にカソードが接続さ
れ且つアノードが帰還手段の前記2次側に接続されたツ
ェナーダイオードにより構成される。
【0023】このような構成により、帰還手段の前記2
次側に発生した電圧はツェナーダイオードを通って前記
スイッチング素子の制御端子に印加されると共にコンデ
ンサを充電する。その後、コンデンサの充電電圧即ち、
前記制御端子に印加され電圧はツェナーダイオードがオ
ンするまでほぼ一定値を保ち、前記2次側に発生した電
圧が降下して、ツェナーダイオードがオンすると、コン
デンサの充電電流は前記ツェナーダイオードを通して放
電する。
【0024】請求項7の発明は、前記スイッチング素子
の制御端子に一端が接続されたコンデンサ、このコンデ
ンサの前記一端にカソードが接続されたツェナーダイオ
ードと帰還手段の前記2次側に一端が接続された抵抗と
の直列回路及び帰還手段の2次側にカソードが接続され
るように前記抵抗に並列接続されるダイオードとにより
構成される。
【0025】このような構成により、帰還手段の前記2
次側に発生した電圧はダイオードが逆バイアスとなるた
め抵抗とツェナーダイオードを通って、前記スイッチン
グ素子の制御端子に印加されると共にコンデンサを充電
する。その後、コンデンサの充電電圧即ち、前記制御端
子に印加され電圧はツェナーダイオードがオンするまで
ほぼ一定値を保ち、前記2次側に発生した電圧が降下し
て、ツェナーダイオードがオンすると、コンデンサの充
電電流はこのツェナーダイオードとダイオードを通して
一気に放電する。
【0026】請求項8の発明は、請求項1乃至7いずれ
か1項記載の電源装置と;この電源装置の出力回路によ
り発生される高電圧により点灯する放電灯とを具備して
いる。
【0027】このような構成により、請求項1乃至7い
ずれか1項記載の電源装置の出力回路から高電圧の高周
波が放電灯に供給されて、この放電灯を点灯する。
【0028】請求項9の発明は、請求項8記載の放電灯
点灯装置と;照明器具本体とを具備している。
【0029】このような構成により、照明器具本体に組
み込まれた請求項8記載の放電灯点灯装置が点灯する。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図5は本発明の電源装置(ハーフ
ブリッジ方式)を用いた放電灯点灯装置の第1の実施の
形態の構成を示した回路図である。1は商用電源、2は
商用電源1側に高周波が漏洩するのを防止する高周波漏
洩防止用のフィルタ、3はダイオードブリッジから成る
整流回路、4は例えば蛍光ランプのような放電灯、Bc
hはトランジスタTr1、Tr2をスイッチングするた
めのバラストチョーク、Bch21はトランジスタTr
1のゲート(制御端子)に制御電圧を供給するバラスト
チョークBchの2次側、Bch22はトランジスタT
r2のゲート(制御端子)に制御電圧を供給するバラス
トチョークBchの2次側、Cは整流電流平滑用コンデ
ンサ、C1、C2は主回路の共振回路を構成するコンデ
ンサ、C3は起動用の直流電流を充電するコンデンサ、
C4は積分回路を構成してバラストチョークBchの2
次側の発生電圧波形を調整するコンデンサ、Dは電流転
流用のダイオード、R1はコンデンサC3に電流を供給
する起動補助用抵抗、R2は起動時、コンデンサC1、
C2に電流を供給する起動補助用抵抗、R3は積分回路
を構成してバラストチョークBchの2次側の発生電圧
波形を調整する抵抗、TDはトランジスタTr2を起動
するためのトリガダイオード、Tr1、Tr2は整流回
路3側から供給される直流電流をスイッチングするトラ
ンジスタ(スイッチング素子)で、通常MOS・FET
などが使用される。ここで、放電灯4を除いた残りの部
分は本発明の放電灯電源回路を構成している。又、整流
回路3、コンデンサCは直流電源を構成し、トランジス
タTr1、Tr2はスイッチング回路を構成し、バラス
トチョークBch、コンデンサC1、C2は共振回路を
構成する。
【0031】次に本実施の形態の動作について説明す
る。電源がオンされると、商用電源1から高周波漏洩防
止用のフィルタ2を介して整流回路3に交流電源が供給
される。これにより、交流電源は整流回路3により整流
され、コンデンサCにより平滑されて直流電源になっ
て、抵抗R1、R2及びトランジスタTr1に印加され
る。当初、抵抗R2を介して主回路のコンデンサC1、
C2に充電電流が流れると共に、前記抵抗R1を介して
コンデンサC3に充電電流が流れる。
【0032】これにより、コンデンサC3の電位が上昇
すると、トリガダイオードTDがオンになって、トラン
ジスタTr2のゲートに電流が流れて、このトランジス
タTr2がオンになる。トランジスタTr2がオンにな
ると、コンデンサC1、C2の充電電流がバラストチョ
ークBchの1次側、トランジスタTr2側に流れる。
この時、バラストチョークBchの2次側のBch22
に発生した電圧は、抵抗R3、コンデンサC4により構
成される積分回路を通ってトランジスタTr2のゲート
に印加されて、このトランジスタTr2のオン状態を維
持し、上記電流が流れ続ける。
【0033】しかし、しばらくすると、上記積分回路か
らトランジスタTr2のゲートに印加されていたゲート
印加電圧VgsがトランジスタTr2のゲートしきい値
電圧Vthより低くなって、トランジスタTr2がオフ
になる。トランジスタTr2がオフになると、バラスト
チョークBchからコンデンサC1、C2側に流れる電
流が発生し、バラストチョークBchの2次側Bch2
1にトランジスタTr1のしきい値電圧を越える電圧が
発生され、これが抵抗R3とコンデンサC4により構成
される積分回路を通してトランジスタTr1のゲートに
印加されるため、トランジスタTr1をオンにする。こ
れにより、トランジスタTr1を通して直流電流がバラ
ストチョークBch、コンデンサC1側に流れる。この
電流により、バラストチョークBchの2次側Bch2
1は電圧を発生し続けて、トランジスタTr1のオン状
態を維持する。
【0034】その後、上記積分回路からトランジスタT
r1のゲートに印加されていたゲート電圧Vgsが前記
しきい値電圧より低くなると、トランジスタTr1がオ
フする。次にコンデンサC1、C2からバラストチョー
クBch側の1次側に電流が流れるので、バラストチョ
ークBchの2次側Bch22から上記積分回路を通し
てしきい値電圧を越える電圧を発生して、トランジスタ
Tr2をオンにする。以降、上記動作の繰り返しで、ト
ランジスタTr1、Tr2が交互にオン、オフしてスイ
ッチングし、高圧のスイッチング電圧が放電灯4に印加
されて、この放電灯4を点灯する。
【0035】ここで、図6は上記したトランジスタTr
1(又はTr2)のゲートに掛かるバラストチョークB
chの2次側の発生電圧Vbと、抵抗R3、コンデンサ
C4積分回路を通ってゲートに印加されるゲート印加電
圧Vgsの波形例を示した波形図である。バラストチョ
ークBchの2次側巻線を巻き上げなくても、積分回路
を通ってバラストチョークBchのゲートに印加される
電圧の波形は、バラストチョークBchの2次側の発生
電圧に比べて、ピーク値は同じであるが、しきい値電圧
Vth以上の印加電圧の幅が広くなっており、この分、
周波数が低下していることが分かる。
【0036】本実施の形態によれば、バラストチョーク
Bchの2次側に積分回路を設け、バラストチョークB
chの2次側の発生電圧をこの積分回路を通してトラン
ジスタTr1又はTr2のゲートに印加することによ
り、バラストチョークBchの2次側の巻線を巻き上げ
ることなく、トランジスタTr1、Tr2に与えるゲー
ト印加電圧Vgsの幅を広くして、ゲート印加電圧Vg
sの周波数を低下させることにより、トランジスタTr
1、Tr2のスイッチング周波数を低くでき、放電灯4
に供給する電力を大きくすることができる。しかも、前
記2次側の巻線を巻き上げていないため、2次側の発生
電圧のピークはトランジスタTr1、Tr2のゲート電
圧の定格以内に納まるので、トランジスタTr1、Tr
2の破壊を防止することができ、装置の信頼性を損なう
ことはない。
【0037】図7は本発明の電源装置(フルブリッジ方
式)を用いた放電灯点灯装置の第2の実施の形態の構成
を示した回路図である。バラストチョークBchの2次
側Bch21、Bch22、Bch23、Bch24に
順番に発生する電圧は、それぞれ抵抗R3、コンデンサ
C4により構成される積分回路を通って、トランジスタ
Tr1、トランジスタTr2、トランジスタTr3、ト
ランジスタTr4のゲートに印加され、トランジスタT
r1、Tr4とトランジスタTr2、Tr3の組を交互
にオンオフする。本例も、バラストチョークBchの2
次側の発生電圧を上記した積分回路を通して各トランジ
スタのゲートに印加しているため、トランジスタTr1
〜Tr4の破壊の危険性なく、放電灯4に供給する高周
波電力を大きくすることができる。
【0038】図8は本発明の電源装置(一石自励方式)
を用いた放電灯点灯装置の第3の実施の形態の構成を示
した回路図である。本例も、バラストチョークBchの
2次側の発生電圧を抵抗R3、コンデンサC4により構
成される積分回路を通してトランジスタTr1のゲート
に印加しているため、トランジスタTr1の破壊の危険
性なく、放電灯4に供給する高周波電力を大きくするこ
とができる。
【0039】ところで、上記した第1の実施例〜第3の
実施例では、抵抗R3、コンデンサC4により構成され
る積分回路によりバラストチョークBchの2次側の発
生電圧の周波数を低下させて、上記効果を得ているが、
前記積分回路の時定数を抵抗R3、コンデンサC4だけ
で固定的に設定して、前記2次側の発生電圧の波形を調
整して周波数の調整を行っているため、調整範囲に限界
があり、更なる高周波電力の増大を行うことはできなか
った。
【0040】図9は本発明の電源装置を用いた放電灯点
灯装置の第4の実施の形態の構成を示した回路図であ
る。本例も、バラストチョークBchの2次側の発生電
圧を抵抗R4、抵抗R5、コンデンサC4及びダイオー
ドD1により構成される積分回路を通してトランジスタ
Tr1、Tr2に印加している。他の構成は図5に示し
た第1の実施の形態と同様である。
【0041】例えば、バラストチョークBchの2次側
Bch21に電圧が発生すると、この電圧による電流は
抵抗R5、ダイオードD1を通って、トランジスタTr
1のゲートに流れるため、2次側Bch21に電圧が立
ち上がる時は、前記積分回路の時定数が小さくなり、ト
ランジスタTr1のゲートに印加されるゲート印加電圧
Vgsの立上がりは急峻になる。その後、コンデンサC
4の充電電流は、ダイオードD1が逆バイアスになるた
め、抵抗R4、抵抗R5を通して前記2次側Bch21
に流れて放電する。これにより、前記積分回路の時定数
が大きくなり、この放電は緩やかに行われて、前記ゲー
ト印加電圧Vgsのゲートしきい値電圧以上の幅が広が
る。但し、(抵抗R4+抵抗R5)とコンデンサC4で
決まる時定数の方が抵抗R5とコンデンサC4で決まる
時定数よりも大きくなる。
【0042】ここで、図10は上記したバラストチョー
クBchの2次側21の発生電圧Vbと、前記積分回路
を通ってトランジスタTr1のゲートに印加されるゲー
ト印加電圧Vgsの波形例を示した波形図である。前記
2次側21の発生電圧Vbが負に振れても、ゲート印加
電圧Vgsは正領域であり、図4に示した第1の実施の
形態のゲート印加電圧よりも正領域の幅が更に広がって
いるため、その分、ゲート印加電圧Vgsの周波数が低
下していることが分かる。このことはトランジスタTr
2のゲート印加電圧Vgsについてもいえ、トランジス
タTr1、Tr2のスイッチング周波数が更に低下する
ことになる。
【0043】本実施の形態によれば、バラストチョーク
Bchの2次側に積分回路を設け、しかも、この積分回
路の時定数をコンデンサC4への充電時には小さく、こ
のコンデンサC4からの放電時には大きくする切り替え
を行うことにより、トランジスタTr1、Tr2のゲー
ト印加電圧Vgsの幅を更に広げることができ、その
分、トランジスタTr1、Tr2のスイッチング周波数
を更に低下させて、放電灯4に供給する電力を大きくす
ることができる。尚、本例も、前記2次側の巻線を巻き
上げていないため、2次側の発生電圧のピークはトラン
ジスタTr1、Tr2のゲート電圧の定格以内に納まる
ので、トランジスタTr1、Tr2の破壊を防止するこ
とができ、装置の信頼性を損なうことはない。
【0044】図11は本発明の電源装置を用いた放電灯
点灯装置の第5の実施の形態の構成を示した回路図であ
る。バラストチョークBchの2次側Bch21、Bc
h22、Bch23、Bch24に順番に発生する発生
電圧は、それぞれ抵抗R4、抵抗R5、コンデンサC4
及びダイオードD1により構成される積分回路を通っ
て、トランジスタTr1、トランジスタTr2、トラン
ジスタTr3、トランジスタTr4のゲートに印加さ
れ、トランジスタTr1、Tr4とトランジスタTr
2、Tr3の組を交互にオンオフする。本例も、上記積
分回路の時定数をバラストチョークBchの2次側に発
生する電圧の立上がりには小さく、この電圧の放電時に
は大きくする切り替えを行うことにより、トランジスタ
Tr1〜Tr4の破壊の危険性なく、トランジスタTr
1、Tr2のスイッチング周波数を更に低下させて、放
電灯4に供給する高周波電力を大きくすることができ
る。
【0045】図12は本発明の電源装置を用いた放電灯
点灯装置の第6の実施の形態の構成を示した回路図であ
る。本例も、バラストチョークBchの2次側の発生電
圧を抵抗R4、抵抗R5、コンデンサC4及びダイオー
ドD1により構成される積分回路を通してトランジスタ
Tr1のゲートに印加しているため、上記積分回路の時
定数をバラストチョークBchの2次側に発生する電圧
の立上がりには小さく、この電圧の放電時には大きくす
る切り替えを行うことにより、トランジスタTr1の破
壊の危険性なく、トランジスタTr1のスイッチング周
波数を更に低下させて、放電灯4に供給する高周波電力
を大きくすることができる。
【0046】ところで、上記した第4の実施例〜第6の
実施例では、積分回路の充電時と放電時に積分回路の時
定数を切り替えて、トランジスタのスイッチング周波数
を変化させているが、図13(A)、(B)に示すよう
に、トランジスタのゲート印加電圧Vgsがトランジス
タのしきい値電圧Vthより低くなると、トランジスタ
はオンからオフとなる。しかし、上記実施の形態では、
トランジスタのターンオフ時に、ゲート印加電圧Vgs
が図14に示すように緩やかな傾斜でVthを通り過ぎ
るため、トランジスタのターンオフ時のロスが大きくな
り、トランジスタが発熱するという不具合があった。但
し、図13(B)は図13(A)の拡大図である。
【0047】図15は本発明の電源装置を用いた放電灯
点灯装置の第7の実施の形態の構成を示した回路図であ
る。本例も、バラストチョークBchの2次側の発生電
圧を抵抗R6、コンデンサC4、ダイオードD1、ツェ
ナーダイオードZD及びトランジスタTにより構成され
る積分回路を通してトランジスタTr1、Tr2に印加
している。他の構成は図5に示した第1の実施の形態と
同様である。
【0048】例えば、バラストチョークBchの2次側
Bch21に電圧が発生すると、この電圧による電流は
抵抗R6、ダイオードD1を通って、コンデンサC4に
充電される。この際、抵抗R6を適切に選択して、積分
回路の時定数を小さく設定しておく。その後、コンデン
サC4の充電電圧がトランジスタTr1のゲート飽和電
圧Vthを越えると、トランジスタTr1はオンする。
その後、2次側Bch21の発生電圧が下がり始める
と、コンデンサC4の充電電流が放電するが、この時、
ダイオードD1が逆バイアスになるため、トランジスタ
Tr1のゲート印加電圧Vgsはしばらく一定値を保
つ。しかし、図中A点の電位が下がって、ゲート印加電
圧Vgとの差がツェナー電圧以上になると、ツェナーダ
イオードZDがオンすると共に、トランジスタTがオン
になり、ゲート電圧も下がり始める。その後、2次側B
ch21の発生電圧が急激に逆バイアスになると、上記
放電は、トランジスタTを通して急速に行なわれて、ゲ
ート印加電圧Vgsも急速に下降して、過飽和電圧Vt
hを直ちに通り過ぎてトランジスタTr1をオフにす
る。このことはトランジスタTr2のゲート印加電圧に
ついてもいえる。
【0049】図16は上記したゲート印加電圧Vgsの
変化を示した波形図である。ゲート印加電圧Vgsが急
激にオフになって、過飽和電圧Vthを急峻に通り過ぎ
て、トランジスタTr1のターンオフ時間を短時間にし
ている。但し、図16(B)は16(A)の拡大図であ
る。
【0050】本実施の形態によれば、コンデンサC4の
充電電流の放電をトランジスタTを通して急速に行うた
め、トランジスタTr1のターンオフ時間を短時間にし
て、ターンオフロスを少なくすることができる。このた
め、トランジスタTr1、Tr2の発熱を防止すること
ができ、スイッチング効率を向上させることができる。
又、コンデンサC4の充電からツェナーダイオードZD
がオンするまでの時間を調整することにより、トランジ
スタのゲート印加電圧がトランジスタの飽和電圧以上に
なっている時間を調整することができるため、トランジ
スタTr1、Tr2のスイッチング周期を長くして、放
電灯4へ供給する高周波電力を大きくできる。尚、本例
も、前記2次側の巻線を巻き上げていないため、2次側
の発生電圧のピークはトランジスタTr1、Tr2のゲ
ート電圧の定格以上にはならないので、トランジスタT
r1、Tr2の破壊を防止することができ、装置の信頼
性を損なうことはない。
【0051】図17は本発明の電源装置を用いた放電灯
点灯装置の第8の実施の形態の構成を示した回路図であ
る。バラストチョークBchの2次側Bch21、Bc
h22、Bch23、Bch24に順番に発生する発生
電圧は、それぞれコンデンサC4、抵抗R6、ダイオー
ドD1、ツェナーダイオードZD及びトランジスタTに
より構成される積分回路を通って、トランジスタTr
1、トランジスタTr2、トランジスタTr3、トラン
ジスタTr4のゲートに印加され、トランジスタTr
1、Tr4とトランジスタTr2、Tr3の組を交互に
オンオフする。
【0052】本例も、トランジスタTr1〜Tr4のタ
ーンオフ時間を短時間にして、トランジスタTr1、T
r2の発熱を防止することができるため、スイッチング
効率を向上させることができる。又、コンデンサC4の
充電からツェナーダイオードZDがオンするまでの時間
を調整することにより、放電灯4へ供給する高周波電力
を大きくできる。尚、本例も、前記2次側の巻線を巻き
上げていないため、2次側の発生電圧のピークはトラン
ジスタTr1、Tr2のゲート電圧の定格以上にはなら
ないので、トランジスタTr1、Tr2の破壊を防止す
ることができ、装置の信頼性を損なうことはない。
【0053】図18は本発明の電源装置を用いた放電灯
点灯装置の第9の実施の形態の構成を示した回路図であ
る。本例も、バラストチョークBchの2次側の発生電
圧を抵抗R6、コンデンサC4、ダイオードD1、ツェ
ナーダイオードZD及びトランジスタTにより構成され
る積分回路を通してトランジスタTr1のゲートに印加
しているため、トランジスタTr1のターンオフ時間を
短時間にして、トランジスタTr1の発熱を防止するこ
とができるため、スイッチング効率を向上させることが
できる。
【0054】ところで、上記した第6の実施例〜第9の
実施例では、抵抗R6、コンデンサC4、ダイオードD
1、ツェナーダイオードZD及びトランジスタTと積分
回路の構成部品の数が多いため、回路のコストが上昇す
るという不具合があった。
【0055】図19は本発明の電源装置を用いた放電灯
点灯装置の第10の実施の形態の構成を示した回路図で
ある。本例も、バラストチョークBchの2次側の発生
電圧を抵抗R7、コンデンサC4及びツェナーダイオー
ドZDにより構成される積分回路を通してトランジスタ
Tr1、Tr2に印加している。他の構成は図5に示し
た第1の実施の形態と同様である。例えば、バラストチ
ョークBchの2次側Bch21の電圧が上昇すると、
コンデンサC4と抵抗R7の時定数で、コンデンサC4
の充電電圧、即ち、トランジスタTr1のゲート印加電
圧Vgsが上昇する。この場合、前記時定数は小さく設
定することにより、ゲート印加電圧Vgsは急速に立ち
上がる。
【0056】ゲート印加電圧VgsがトランジスタTr
1のゲートしきい値電圧を越えると、トランジスタTr
1はオンし、その後、2次側Bch21の発生電圧が下
がり始めても、ゲート印加電圧Vgsはツェナーダイオ
ードZDのためにしばらくの間は一定電位を保持する。
図中A点の電位が下がり、ゲート印加電圧Vgsと図中
A点の電位がツェナー電位以上になると、ツェナーダイ
オードZDがオンする。これにより、コンデンサCの電
荷がツェナーダイオードZD、抵抗R7を通して放電し
てゲート電圧も下がり始める。2次側Bch21の発生
電圧が急激に逆バイアスになると、上記放電は急速に行
われて、ゲート印加電圧Vgsも急速に下降して、トラ
ンジスタTr1の過しきい値電圧Vthを通り過ぎて、
トランジスタTr1をオフにする。このことはトランジ
スタTr2のゲート印加電圧についても言える。
【0057】図20は上記したゲート印加電圧の変化を
示した波形図である。ゲート印加電圧Vgsが急激にオ
フになって、しきい値電圧Vthを急峻に通り過ぎて、
トランジスタTr1のターンオフ時間を短時間にしてい
る。但し、図20(B)は図20(A)の拡大図であ
る。
【0058】本実施の形態によれば、コンデンサCの充
電電流の放電をツェナーダイオードZDがオンになった
以降、このツェナーダイオードZDを通して行うため、
トランジスタTr1のターンオフ時間を短時間にして、
ターンオフロスを少なくすることができる。これによ
り、トランジスタTr1、Tr2の発熱を防止すること
ができ、スイッチング効率を向上させることができる。
しかも、本例の積分回路の部品点数は図15に示した積
分回路のそれよりも少なく、回路のコストを低減するこ
とができる。
【0059】又、コンデンサC4の充電からツェナーダ
イオードZDがオンするまでの時間を調整することによ
り、ゲート印加電圧Vgsがトランジスタのしきい値電
圧以上になっている期間を調整することができるため、
トランジスタTr1、Tr2のスイッチング周期を長く
して、放電灯4へ供給する電力を大きくできる。尚、本
例も、前記2次側の巻線を巻き上げていないため、2次
側の発生電圧のピークはトランジスタTr1、Tr2の
ゲート電圧の定格以上にはならないので、トランジスタ
Tr1、Tr2の破壊を防止することができ、装置の信
頼性を損なうことはない。
【0060】図21は第10の実施の形態の実施例を示
した回路図である。本例では、トランジスタTr1(又
はTr2)のゲート回路に設けられる積分回路をコンデ
ンサC4及びツェナーダイオードZDにより構成し、図
19の積分回路から抵抗R7を省略している。このよう
な構成にしても、図19の積分回路と同様の動作を行う
ことができ、同様の効果がある。
【0061】図22は第10の実施の形態の他の実施例
を示した回路図である。本例では、トランジスタTrの
ゲート回路に設けられる積分回路をダイオードD1、抵
抗R7、コンデンサC4及びツェナーダイオードZDに
より構成し、図19の積分回路の抵抗R7に並列にダイ
オードD1を接続している。これにより、ツェナーダイ
オードZDがオンして、コンデンサC4の充電電流をバ
ラストチョークBchの2次側に放電する際に、ダイオ
ードD1を通して放電できるため、ゲート電圧の下降を
更に急峻にすることができ、トランジスタTr1のター
ンオフを更に短時間に行って、そのロスを最小限にする
ことができる。他の動作は図19の積分回路と同様の動
作を行うことができ、同様の効果がある。
【0062】図23は本発明の電源装置を用いた放電灯
点灯装置の第11の実施の形態の構成を示した回路図で
ある。本例は放電灯を点灯させる主回路の接続位置が図
19のそれと上下逆なだけで、動作及び効果は第10の
実施の形態と同様である。
【0063】図24は本発明の電源装置を用いた放電灯
点灯装置の第12の実施の形態の構成を示した回路図で
ある。本例は高調波対策を施したクリーンブリッジとい
われる回路構成であるが、トランジスタTr1、Tr2
のゲートに設けられた積分回路は図19のそれと同様
で、動作及び効果は第10の実施の形態と同様である。
尚、本例では、コンデンサC9に整流回路3側から充電
電流を流すことにより、整流回路3から出力される整流
電圧が低い周期にも、回路への入力電流を確保して、入
力電流の高調波成分を減少させることができる。
【0064】図25は本発明の電源装置を用いた放電灯
点灯装置の第13の実施の形態の構成を示した回路図で
ある。バラストチョークBchの2次側Bch21、B
ch22、Bch23、Bch24に順番に発生する発
生電圧は、それぞれ抵抗R7、コンデンサC4及びツェ
ナーダイオードZDにより構成される積分回路を通っ
て、トランジスタTr1、トランジスタTr2、トラン
ジスタTr3、トランジスタTr4のゲートに印加さ
れ、トランジスタTr1、Tr4とトランジスタTr
2、Tr3の組を交互にオンオフする。本例も、トラン
ジスタTr1〜Tr4のターンオフ時間を短時間にし
て、トランジスタTr1、Tr2の発熱を防止すること
により、スイッチング効率を向上させることができる。
しかも、本例の積分回路の部品点数は図17に示した積
分回路のそれよりも少なく、回路をコストを低減するこ
とができる。
【0065】図26は本発明の電源装置を用いた放電灯
点灯装置の第14の実施の形態の構成を示した回路図で
ある。本例も、バラストチョークBchの2次側の発生
電圧を抵抗R7、コンデンサC4及びツェナーダイオー
ドZDにより構成される積分回路を通してトランジスタ
Tr1のゲートに印加しているため、本例も、トランジ
スタTr1〜Tr4のターンオフ時間を短時間にして、
トランジスタTr1、Tr2の発熱を防止することによ
り、スイッチング効率を向上させることができる。しか
も、本例の積分回路の部品点数は図18に示した積分回
路のそれよりも少なく、回路をコストを低減することが
できる。
【0066】図27は本発明の照明器具の一実施の形態
を示した一部破砕断面図である。11は口金、12は器
具本体を形成するカバー、13は放電灯4(発光管)を
覆うグローブ、14はプリント基板で、ここに、図5〜
図26で説明した放電灯点灯用電源回路が搭載されてい
る。口金11を図示されないソケットにねじ込んで、商
用電源をオンにすると、放電灯点灯用電源回路が動作し
て、放電灯4に高電圧を供給して、これを点灯する。
尚、プリント基板14上の放電灯点灯用電源回路と放電
灯4は図5〜図26で説明した放電灯点灯装置を構成す
る。
【0067】
【発明の効果】以上記述した如く請求項1記載の発明に
よれば、積分回路によりスイッチング素子の制御端子に
印加される制御電圧がスイッチング素子の過しきい値電
圧以上となる時間を長くして、スイッチング素子のスイ
ッチング周波数を低下させることにより、スイッチング
トランジスタの破壊を回避して出力を上げることができ
る。
【0068】請求項2記載の発明によれば、コンデンサ
と抵抗で決定される時定数によりスイッチング素子の制
御端子に印加される電圧の低下を緩慢にして、前記制御
端子に印加される制御電圧が前記スイッチング素子のし
きい値電圧以上となる電圧を長くすることができる。
【0069】請求項3記載の発明によれば、コンデンサ
への充電時とこのコンデンサからの放電時との時定数を
ダイオードにより切り換えて、充電時の時定数を小さ
く、放電時の時定数を大きくすることにより、スイッチ
ング素子の制御端子に印加される制御電圧がスイッチン
グ素子の過しきい値電圧以上となる時間を更に長くする
ことができる。
【0070】請求項4記載の発明によれば、コンデンサ
の充電時は小さい時定数でダイオードを介して充電が行
われ、その後、ツェナーダイオードがオンするまでの時
間によりスイッチング素子の制御端子に印加される制御
電圧がスイッチング素子の過しきい値電圧以上となる時
間を確保し、ツェナーダイオードがオンした後、コンデ
ンサの放電をトランジスタを介して一気に行うため、ス
イッチング素子のターンオフロスを確実に小さくするこ
とができる。
【0071】請求項5記載の発明によれば、コンデンサ
の充電時は小さい時定数でツェナーダイオードを介して
充電が行われ、その後、ツェナーダイオードがオンする
までの時間によりスイッチング素子の制御端子に印加さ
れる制御電圧がスイッチング素子の過しきい値電圧以上
となる時間を確保し、ツェナーダイオードがオンした
後、コンデンサの放電をツェナーダイオードと抵抗を介
して行うため、スイッチング素子のターンオフロスを少
ない部品で小さくすることができる。
【0072】請求項6記載の発明によれば、コンデンサ
の充電をツェナーダイオードを介して行い、その後、ツ
ェナーダイオードがオンするまでの時間によりスイッチ
ング素子の制御端子に印加される制御電圧がスイッチン
グ素子の過しきい値電圧以上となる時間を確保し、コン
デンサの放電をツェナーダイオードを介して行うため、
スイッチング素子のターンオフロスを更に少ない部品で
小さくすることができる。
【0073】請求項7記載の発明によれば、コンデンサ
の充電時は小さい時定数でツェナーダイオードを介して
充電が行われ、その後、ツェナーダイオードがオンする
までの時間によりスイッチング素子の制御端子に印加さ
れる制御電圧がスイッチング素子の過しきい値電圧以上
となる時間を確保し、ツェナーダイオードがオンした
後、コンデンサの放電をツェナーダイオードとダイオー
ドを介して一気に行うため、スイッチング素子のターン
オフロスを少ない部品で確実に小さくすることができ
る。
【0074】請求項8記載の発明によれば、装置の信頼
性を損なうことなく、容量の大きな放電灯を点灯するこ
とができる。
【0075】請求項9記載の発明によれば、器具の信頼
性を損なうことなく、容量の大きな放電灯を点灯するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の放電灯点灯装置の第1の従来構成例を示
した回路図。
【図2】図1に示したバラストチョークBchの2次側
の発生電圧の変化を示した波形図。
【図3】従来の放電灯点灯装置の第2の従来構成例を示
した回路図。
【図4】従来の放電灯点灯装置の第3の従来構成例を示
した回路図。
【図5】本発明の電源装置の第1の実施の形態の構成を
示した回路図。
【図6】図5に示したトランジスタのゲートに掛かるゲ
ート印加電圧と2次側の発生電圧との関係を示した波形
図。
【図7】本発明の第2の実施の形態の構成を示した回路
図。
【図8】本発明の第3の実施の形態の構成を示した回路
図。
【図9】本発明の第4の実施の形態の構成を示した回路
図。
【図10】図9に示したトランジスタのゲートに掛かる
ゲート印加電圧と2次側の発生電圧との関係を示した波
形図。
【図11】本発明の第5の実施の形態の構成を示した回
路図。
【図12】本発明の第6の実施の形態の構成を示した回
路図。
【図13】図5に示したトランジスタのゲート印加電圧
がこのトランジスタのゲートしきい値電圧Vthを通過
する様子を示した波形図。
【図14】図13の拡大模式波形図。
【図15】本発明の第7の実施の形態の構成を示した回
路図。
【図16】図15に示したトランジスタのゲート印加電
圧がこのトランジスタのゲートしきい値電圧Vthを通
過する様子を示した波形図。
【図17】本発明の第8の実施の形態の構成を示した回
路図。
【図18】本発明の第9の実施の形態の構成を示した回
路図。
【図19】本発明の第10の実施の形態の構成を示した
回路図。
【図20】図19に示したトランジスタのゲート印加電
圧がこのトランジスタのゲートしきい値電圧Vthを通
過する様子を示した波形図。
【図21】本発明の第10の実施の形態の実施例を示し
た回路図。
【図22】本発明の第10の実施の形態の他の実施例を
示した回路図。
【図23】本発明の第11の実施の形態の構成を示した
回路図。
【図24】本発明の第12の実施の形態の構成を示した
回路図。
【図25】本発明の第13の実施の形態の構成を示した
回路図。
【図26】本発明の第14の実施の形態の構成を示した
回路図。
【図27】本発明の照明器具の一実施の形態を示した破
砕断面図。
【符号の説明】
1…商用電源 2…高周波漏洩防止用フィルタ 3…整流回路(直流電源構成) 4…放電灯 12…カバー(照明器具本体構成) 13…グローブ(照明器具本体構成) 14…プリント基板 B・ch…バラストチョーク C…整流電流平滑用コンデンサ(直流電源構成) C1、C2…コンデンサ(共振回路構成) C3…コンデンサ C4…コンデンサ(積分回路構成) D…ダイオード D1…ダイオード(積分回路構成) R1…電流導入抵抗 R2…起動補助抵抗 R3、R4、R5、R6、R7…抵抗(積分回路構成) T…トランジスタ Trl、Tr2、Tr3、Tr4…トランジスタ(スイ
ッチング素子、スイッチング回路構成) ZD…ツェナーダイオード

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源と;1個若しくは複数個のスイ
    ッチング素子を有し、直流電源の電圧を印加されるスイ
    ッチング回路と;スイッチング回路のスイッチング素子
    を高周波でオン・オフするスイッチング制御回路と;ス
    イッチング素子のオン・オフに基づく高周波交流電圧を
    出力して負荷を付勢する出力回路と;出力回路に1次側
    が挿入され、スイッチング制御回路に2次側が挿入され
    てスイッチング素子がを正帰還信号によりオン・オフさ
    せる帰還手段と;スイッチング制御回路に設けられ、帰
    還手段の前記2次側に発生した電圧を積分する積分回路
    と;を具備したことを特徴とする電源装置。
  2. 【請求項2】 前記積分回路は、前記スイッチング素子
    の制御端子に一端が接続されたコンデンサ及びこのコン
    デンサの前記一端に一端が、前記帰還手段の2次側に他
    端が接続された抵抗により構成されることを特徴とする
    請求項1記載の電源装置。
  3. 【請求項3】 前記積分回路は、前記スイッチング素子
    の制御端子に一端が接続されたコンデンサ、このコンデ
    ンサの前記一端に一端が接続された第1の抵抗と帰還手
    段の2次側に一端が接続された第2の抵抗との直列回路
    及び前記コンデンサの前記一端にカソードが接続される
    ように前記第1の抵抗に並列接続されるダイオードによ
    り構成されることを特徴とする請求項1記載の電源装
    置。
  4. 【請求項4】 前記積分回路は、前記スイッチング素子
    の制御端子に一端が接続されたコンデンサ、このコンデ
    ンサの前記一端にカソードが接続されたダイオードと帰
    還手段の前記2次側に一端が接続された抵抗との直列回
    路、前記コンデンサに並列に接続されるトランジスタ及
    びこのトランジスタの制御端子にカソードが接続され且
    つ前記ダイオードのアノードと前記抵抗の接続点にアノ
    ードが接続されたツェナーダイオードにより構成される
    ことを特徴とする請求項1記載の電源装置。
  5. 【請求項5】 前記積分回路は、前記スイッチング素子
    の制御端子に一端が接続されたコンデンサ及びこのコン
    デンサの前記一端にカソードが接続されたツェナーダイ
    オードと前記バラストチョークの前記2次側に一端が接
    続された抵抗との直列回路により構成されることを特徴
    とする請求項1記載の電源装置。
  6. 【請求項6】 前記積分回路は、前記スイッチング素子
    の制御端子に一端が接続されたコンデンサ及びこのコン
    デンサの前記一端にカソードが接続され且つアノードが
    帰還手段の前記2次側に接続されたツェナーダイオード
    により構成されることを特徴とする請求項1記載の電源
    装置。
  7. 【請求項7】 前記スイッチング素子の制御端子に一端
    が接続されたコンデンサ、このコンデンサの前記一端に
    カソードが接続されたツェナーダイオードと帰還手段の
    前記2次側に一端が接続された抵抗との直列回路及び帰
    還手段の2次側にカソードが接続されるように前記抵抗
    に並列接続されるダイオードとにより構成されることを
    特徴とする請求項1記載の電源装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7いずれか1項記載の電源
    装置と;この電源装置の出力回路により発生される高電
    圧により点灯する放電灯とを具備したことを特徴とする
    放電灯点灯装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の放電灯点灯装置と;照明
    器具本体とを具備したことを特徴とする照明器具。
JP8043914A 1996-02-29 1996-02-29 電源装置,放電灯点灯装置及び照明器具 Withdrawn JPH09238474A (ja)

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