JPH09230039A - 干渉型合成開口レーダ装置及び合成開口レーダ装置を用いた地形高さ測定方法 - Google Patents

干渉型合成開口レーダ装置及び合成開口レーダ装置を用いた地形高さ測定方法

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JPH09230039A
JPH09230039A JP8039989A JP3998996A JPH09230039A JP H09230039 A JPH09230039 A JP H09230039A JP 8039989 A JP8039989 A JP 8039989A JP 3998996 A JP3998996 A JP 3998996A JP H09230039 A JPH09230039 A JP H09230039A
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image
synthetic aperture
terrain
interference
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Masafumi Iwamoto
雅史 岩本
Takahiko Fujisaka
貴彦 藤坂
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衛星や航空機などから広域にわたって地形高
さを測定する干渉型合成開口レーダ装置において、電波
散乱特性等の影響により画像の一部が欠落したときでも
位相・高度のアンラップ処理を行うことを可能にし、測
定の安定化を図る。 【解決手段】 合成開口レーダ装置を用いて観測を行
い、互いに観測条件が異なる複数種類の地形画像を得る
レーダ部と、上記レーダ部で得られた複数種類の地形画
像を組合せ、互いに干渉させることにより複数種類の干
渉画像を得る複数画像生成部と、上記複数画像生成部で
得られた複数種類の画像を融合する画像融合部と上記画
像融合部で得られた干渉画像を地形の高さに対応する情
報をもつ複数の画像に変換する位相アンラップ部とを備
えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば航空機、
人工衛星等の飛翔体に搭載された干渉型合成開口レーダ
装置及び合成開口レーダ装置を用いた地形高さ測定方法
に関するものであり、特に地形高さを求めるための処理
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地表の地形を観測するために、従来は光
学カメラを用いた航空測量やステレオ視が行われてい
た。しかし、これらの手法は曇天時/夜間には観測でき
ないという天候/時間帯による制約を受けた。そこで、
近年、干渉型合成開口レーダ装置を用いて地形の観測を
行い、かかる制約を緩和しようとする技術が提案されて
いる。
【0003】この種の従来の技術として、特開平7−7
2244号公報に記載されたものがある。この公報の図
2およびその説明から明らかなように、この干渉型合成
開口レーダ装置は、2組のレーダ装置により得られた位
相差画像と、このデータ取得時の飛翔体の位置および速
度等に関する情報から設定された地球楕円体モデルによ
る位相差画像(これは地表に全く起伏がないとしたとき
に得られる位相差画像である)との差をとることにより
高度差に対応する位相差を得て、等高線図を求める。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では触れ
られていないが、等高線画像を実際に生成する際には位
相アンラップ(unwrap)処理が必要である。位相アンラッ
プ処理とは、得られた位相差画像に現れた等位相線と、
実際の等高線との対応関係を求めるための処理である。
なぜこのような処理が必要かというと、位相差画像に現
れた等位相線の位相情報は2πで折り返すためであり、
また、位相差だけでは高さが高くなっているのかそれと
も低くなっているのか判然としないためである。具体的
な位相アンラップ処理について図4および図5を用いて
説明する。
【0005】図4は、干渉画像から等位相線画像を求め
るまでの過程を示す図である。同図(a)は観測された
地形の実際の等高線図である。同図の46は等高線であ
る。同図(b)は等位相線図を求めるときの基準となる
仮想干渉画像、同図(c)は干渉型合成開口レーダ装置
により得られた干渉画像、同図(d)は、同図(b)
(c)により得られる等位相線図である。同図(d)の
等位相線図は、同図(a)の等高線図に対応する。これ
ら図(b)〜(d)の47は等位相線である。これらの
処理については上記刊行物に記載されている。図5は、
図4(d)の等位相線図から3次元地形データを求める
までの過程を示す図である。図5(a)の53は、図4
(d)の等位相線図のB−B’断面の位相曲線の位相分
布である。図5(b)の58は、アンラップ後の位相曲
線であり、図5(c)の52は、図4(a)の3次元地
形の断面を示す地形断面である。
【0006】干渉型合成開口レーダ装置により得られた
図4(c)の干渉画像は、レンジ方向に並んだ等位相線
が地形による歪を受けた形状になっている。また、図4
(b)の仮想干渉画像は等位相線がレンジ方向に並行に
並んでいる。図4(c)の干渉画像から図4(b)の仮
想干渉画像を差し引いて、地形による位相変化だけを抽
出する。その結果、図4(a)の等高線画像48と相似
した図4(d)のパターンが得られる。
【0007】実際の観測により得られる等位相線画像の
位相情報は、地形の変化にともない−∞から∞+にかけ
て連続的に変化しうる。しかし、等位相線画像の位相情
報は0〜2πでしか測定できないため、干渉型合成開口
レーダ装置により得られる実際の位相情報は、図5
(a)の位相曲線53のように0〜2πの値で折り返し
ている。このままでは地形データとして使えない。そこ
で折り返して畳み込まれた位相を開く(つまりUnwrapす
る)処理が必要になる。すなわち、図5(a)の位相曲
線53の勾配を見て、連続する位相曲線が得られるよう
に0〜2πに折り返された位相をつなぐ。この処理によ
り、図5(b)の位相曲線58が得られる。
【0008】次に、図5(b)の位相曲線58の位相を
相対高度に変換する。レーダの送信信号の波長は既知で
あるから、位相差から直ちに高度差が得られる。この結
果、位相曲線58は、図5(c)の地形断面52に変換
されて3次元地形データが得られる。図5(c)の3次
元地形データ52は相対高度しか表わさないが、既知の
高度をもつ点が1点でも画像に存在すれば、その点を基
準に絶対高度を求めることができる。
【0009】しかしこの方法によれば、次のような課題
があった。特定の波長や偏波に対する反射が小さい領域
において、受信信号に含まれる位相雑音が増加する。こ
のために位相アンラップに誤差を生じる。例えば、等位
相画像の任意の2点間を結ぶ異なる経路を2つ設定した
とき、第1の経路と第2の経路とで同じ地点の高度が一
致しないことがある。これは、一方の経路の領域の位相
雑音が大きいので、第1の経路で位相アンラップした場
合と、第2の経路で位相アンラップした場合とで高度が
異なるからである。
【0010】また、逆に、特定の波長に共振して、強い
反射を生じる物体がある場合にも位相が変化して、位相
アンラップに誤差を生じる。これは、分解能セル内のエ
コーの平均位相を観測することが期待されているのに、
特定の1点の位相が支配的になるためである。この現象
による影響は、特にその物体の高さが周囲と異なる場合
に大きい。
【0011】また、電波の反射散乱特性は観測角度に依
存するため、観測角度によっては信号対雑音(S/N)が
劣化して位相雑音が増加する場合がある。これも位相ア
ンラップの誤差の原因となる。
【0012】この発明はかかる課題を解決しようとする
ものであり、位相アンラップの精度を改善することので
きる干渉型合成開口レーダ装置及び合成開口レーダ装置
を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る合成開口レーダ装置を用いた地形高さ測定方法は、合
成開口レーダ装置を用いて観測を行い、互いに観測条件
が異なる複数種類の地形画像を得る第1のステップと、
上記複数種類の地形画像を組合せ、画像を互いに干渉さ
せることにより地形の高さに対応する情報をもつ複数種
類の干渉画像を得る第2のステップと、上記複数種類の
干渉画像を融合する第3のステップと、融合された干渉
画像に基づき地形高さを算出する第4のステップとを備
えたものである。
【0014】この発明による方法/装置は、干渉型合成
開口レーダ装置により観測された、互いに観測条件の異
なる2枚以上の等位相線画像を組合せて位相アンラップ
を行うものである。つまり、(1)観測条件を変えて2
枚以上の等位相線画像を得ること、(2)これら等位相
線画像を組合せて位相アンラップすること、の2点がポ
イントである。そのために、観測条件の異なる2枚以上
の等位相線画像を組合せる。一方の等位相線画像で位相
雑音が増加していても、もう一方の等位相線画像では位
相雑音が小さい場合がある等の理由により、位相アンラ
ップの精度が改善される。
【0015】また、上記(2)の2枚以上の等位相線画
像を組み合わせて位相アンラップする方法については、
次の2種類が挙げられる。 (位相アンラップ方法1) それぞれの等位相線画像を位相アンラップした後に、重
み係数をかけて加えることにより画像を合成する方法 この場合、等位相線画像の段階で融合する方法と、等高
線画像に変換してから融合する方法とがある。 (位相アンラップ方法2) それぞれの等位相線画像に重み係数をかけて加えること
により合成し、その後に位相アンラップする方法 この場合も、等位相線画像の段階で融合する方法と、等
高線画像に変換してから融合する方法とがある。
【0016】この発明の請求項2に係る合成開口レーダ
装置を用いた地形高さ測定方法は、上記第3のステップ
に、上記複数種類の干渉画像と予め求められた仮想反射
点についての干渉画像とを比較することにより、上記複
数種類の干渉画像を地形の高さに対応する等位相線をも
つ複数の等位相線画像にそれぞれ変換する等位相線画像
生成ステップと、上記複数の等位相線画像を相互に比較
して一致領域あるいは不一致領域を検出する一致不一致
検出ステップと、上記不一致領域についてこれら等位相
線画像の位相情報の重み付け平均を求めてこの不一致領
域の位相情報とする平均算出ステップとを備えたもので
ある。
【0017】この発明の請求項3に係る合成開口レーダ
装置を用いた地形高さ測定方法は、上記第3のステップ
に、上記複数種類の干渉画像を相互に比較して一致領域
あるいは不一致領域を検出する一致不一致検出ステップ
と、上記不一致領域についてこれら複数種類の干渉画像
の地形の高さに対応する情報の重み付け平均を求めてこ
の不一致領域の地形の高さに対応する情報とする平均算
出ステップと、上記平均算出ステップで求められた干渉
画像と予め求められた仮想反射点についての干渉画像と
を比較することにより、上記平均算出ステップで求めら
れた干渉画像を地形の高さに対応する等位相線をもつ等
位相線画像に変換する等位相線画像生成ステップとを備
えたものである。
【0018】この発明の請求項4に係る合成開口レーダ
装置を用いた地形高さ測定方法は、上記平均算出ステッ
プで求められた画像の良否を判定する良否判定ステップ
と、この良否判定ステップの判定結果に基づき重みパラ
メータを変更して上記平均算出ステップを再度実行させ
る重みパラメータ変更ステップとを備えたものである。
【0019】この発明の請求項5に係る合成開口レーダ
装置を用いた地形高さ測定方法は、合成開口レーダ装置
を用いて観測を行い、互いに観測条件が異なる複数種類
の地形画像を得る第1のステップと、上記複数種類の地
形画像を組合せ、画像を互いに干渉させることにより地
形の高さに対応する情報をもつ複数種類の干渉画像を得
る第2のステップと、複数種類の干渉画像それぞれに対
応して地形高さを算出する第3のステップと、上記第3
のステップで求められた複数種類の地形高さ画像を融合
する第4のステップとを備えたものである。
【0020】この発明の請求項6に係る合成開口レーダ
装置を用いた地形高さ測定方法は、上記第2のステップ
に、上記複数種類の地形画像を組合せ、画像を互いに干
渉させることにより地形の高さに対応する情報をもつ複
数種類の干渉画像を得る干渉処理ステップと、上記干渉
処理ステップで求められた複数種類の干渉画像と予め求
められた仮想反射点についての干渉画像とをそれぞれ比
較することにより、上記複数種類の干渉画像を地形の高
さに対応する等位相線をもつ等位相線画像に変換する等
位相線画像生成ステップとを備えたものである。
【0021】この発明の請求項7に係る合成開口レーダ
装置を用いた地形高さ測定方法は、上記第1のステップ
における観測条件に、合成開口レーダ装置の周波数、偏
波、アンテナの位置、アンテナのスクイント角度、又
は、観測時期のうちの何れかひとつを含むものである。
【0022】アンテナ位置には、軌道、ベースラインが
含まれる。また、観測時期は時期により植物の状態や天
候などが変化するために画像が変化する。
【0023】この発明の請求項8に係る干渉型合成開口
レーダ装置は、合成開口レーダ装置を用いて観測を行
い、互いに観測条件が異なる複数種類の地形画像を得る
レーダ部と、上記レーダ部で得られた複数種類の地形画
像を組合せ、互いに干渉させることにより複数種類の干
渉画像を得る複数画像生成部と、上記複数画像生成部で
得られた複数種類の画像を融合する画像融合部と上記画
像融合部で得られた干渉画像を地形の高さに対応する情
報をもつ複数の画像に変換する位相アンラップ部とを備
えたものである。
【0024】この発明の請求項9に係る干渉型合成開口
レーダ装置は、合成開口レーダ装置を用いて観測を行
い、互いに観測条件が異なる複数種類の地形画像を得る
レーダ部と、上記レーダ部で得られた複数種類の地形画
像を組合せ、互いに干渉させることにより複数種類の干
渉画像を得る複数画像生成部と、上記複数画像生成部で
得られた複数種類の干渉画像を地形の高さに対応する情
報をもつ複数の画像にそれぞれ変換する位相アンラップ
部と、上記位相アンラップ部で得られた複数種類の画像
を融合する画像融合部とを備えたものである。
【0025】この発明の請求項10に係る干渉型合成開
口レーダ装置は、上記レーダ部に、空中線と、上記空中
線に送信信号を供給する送信機と、上記空中線から信号
を受けて受信処理を行う受信機と、上記受信機の出力信
号に基づきパルス圧縮処理を行うパルス圧縮部と、上記
パルス圧縮部の出力信号を分割する帯域分割部と、上記
帯域分割部の出力に基づきそれぞれ合成開口処理を行う
複数の合成開口処理部とを備えたものである。
【0026】この発明の請求項11に係る干渉型合成開
口レーダ装置は、上記空中線の指向方向を制御するスク
イント角指示器を備えたものである。
【0027】この発明の請求項12に係る干渉型合成開
口レーダ装置は、上記送信機の送信周波数および上記受
信機の受信周波数を調整可能に構成したものである。
【0028】この発明の請求項13に係る干渉型合成開
口レーダ装置は、上記空中線の送信偏波および受信偏波
を切換可能に構成したものである。
【0029】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.実施の形態1による方法/装置について
説明する。この発明の実施の形態1は、プラットホーム
として航空機を、高分解能レーダ装置として合成開口レ
ーダ装置を用いたものである。
【0030】図1は、この実施の形態1の干渉型合成開
口レーダ装置の全体構成図である。この図からわかるよ
うに、このレーダ装置は、大きく分けて、レーダ部5
1、複数画像生成部52a、画像融合部53a、位相ア
ンラップ部54とからなっている。レーダ部51は複数
の信号ΦA(x,y)、ΦB(x,y)、ΦC(x,y)
を出力する。複数画像生成部52aはこれらの信号に基
づき複数の画像を生成する。画像融合部53aはこれら
複数の画像を融合する。位相アンラップ部54は融合さ
れた画像に基づき位相アンラップ処理を行い、観測され
た地形の高度差を求める。図2は画像融合部53の処理
のフローチャートである。図3は位相アンラップ部54
の処理のフローチャートである。
【0031】次に動作について説明する。説明の便宜
上、画像融合部53a、位相アンラップ部54の動作に
ついて説明し、その後にレーダ部51、複数画像生成部
52aの動作について説明する。
【0032】1.画像融合部53の動作説明 画像融合部53は、仮想反射点処理部9、等位相線画像
生成手段11a,11b,11c、画像融合手段531
とからなる。仮想反射点処理部9は地形の高さを求める
ときの基準(標高に対する基準海面)となる仮想反射点
の画像を計算により求める。この画像は図4(b)に相
当する。等位相線画像生成手段11a,11b,11c
は、仮想反射点処理部9が出力する仮想反射点の画像と
の差を求めることにより等位相線画像を生成する。この
等位相線画像は図4(d)に相当する。
【0033】図2は、実施の形態1の装置の画像融合手
段531においてなされる処理である融合処理のフロー
チャートである。
【0034】まず、干渉型合成開口レーダ装置から複数
の種類の等位相線画像を受ける。図1において、画像融
合部53は3種類の等位相線画像を受けるが、説明の便
宜上、2種類の等位相線画像を受けた場合を例にとり説
明する。これらの等位相線画像はそれぞれ異なるパラメ
ータで観測される。観測に用いられるパラメータが異な
ると、地形の反射特性が変化する。そのため同じ地形を
観測したときでも異なる等位相線画像が得られる。例え
ば、第1のパラメータで観測したときに図6(a)のよ
うに、領域Pの部分について観測ができないとする。こ
の現象は、前述のように反射係数が小さいとき、特定の
波長に共振して反射係数が大きいとき、観測角度によっ
ては信号対雑音(S/N)が劣化したときに位相雑音が増
加するために発生する。一方、第2のパラメータで観測
したときに図6(b)のように、領域Pと異なる領域Q
の部分について観測ができないとする。なお、パラメー
タの種類としては、周波数、偏波、アンテナ位置、スク
イント角度、観測時期がある。
【0035】干渉型合成開口レーダ装置のレーダ部51
から複数の画像(例えば、図6(a)の画像と図6
(b)の画像)を受けて、両者を比較する(ST1)。
【0036】次に、これらの画像の等位相線が一致する
かどうか判断する(ST2)。一致するときは観測不能
領域がなく、正常な観測がされたことを意味するから、
次のステップST5に進む。一方、一致しない部分があ
るときは、少なくとも一部に観測不能領域があり、正常
な観測がされなかったことを意味するから、次のステッ
プST3に進む。なお、図6の例では、領域PとQは観
測不能領域であるからステップST3に進む。
【0037】次に、複数の画像間で不一致が生じる領域
を判定する(ST3)。画像データがデジタル値であれ
ば両者の排他的論理を求めることにより簡単に領域を判
定できる。図6の例では、領域PとQが観測不能領域と
判定される。
【0038】次に、複数の画像の重み付け平均を求めて
画像を融合する(ST4)。すなわち、第1の画像の位
相に第1の重みを乗じ、第2の画像の位相に第2の重み
を乗じ、両者の平均を求める。詳細は後述する。これに
より1つの画像が得られる。この融合された画像は、一
方の画像の観測不能領域のデータに正常に観測された他
方の画像のデータが導入されるため、画像全体の精度が
向上する。
【0039】一方、ステップST2において画像が一致
すると判定されたとき、処理はステップST5に移され
る。そして、ここでいずれか一方の画像が選択されて次
の処理のステップST6に進む。
【0040】ステップST6において、選択により、あ
るいは融合により1つになった画像を外部に出力する。
そしてこの画像に基づき等高線画像が生成される。
【0041】例えば、Siは融合される前の等高線画像
(i=1,2)、Scは融合された等高線画像、Aiは重み係
数、x、yは画像の座標を表わすものとすれば、融合処理
は次式で表される。 Sc(x,y)= Σ Ai(x,y)Si(x,y)
【0042】次に、ステップST4において用いられる
重み係数の決定方法について説明する。重み係数の決定
法には、(1)信頼度に基づく方法、(2)相関係数に
基づく方法、(3)S/Nを測定する方法、(4)Residu
eを測定する方法、(5)既知の情報に基く方法(例え
ば過去に測定した地形図にしたがって決定する)、
(6)オペレータが適宜指定する方法がある。これらの
うちで、特に、(1)信頼度に基づく方法、(2)相関
係数に基づく方法、(3)S/Nを測定する方法、(4)
Residueを測定する方法、について説明する。
【0043】[(1)信頼度に基づく方法]重み係数A
は2枚の画像の信頼度の関数で決定することができる。
例えば、画像の輝度は受信電力の関数であり、信頼度の
指標として使用できる。また、干渉画像を求める際に2
枚の複素画像の相関係数を求めておけば、干渉画像の質
を評価できるのでやはり信頼度の指標となる。あるいは
それらの組み合わせで決定しても良い。画像の輝度によ
り決定する式を次に示す。 Ai(x,y)= Σ ABS(Bij(x,y)) ここで、(x,y)は画素の座標、Ai(x,y)は融
合後の画素、Bij(x,y)は等高線画像Si(i=1,2)
を生成する際に用いた2枚の複素画像、ABSは絶対値
記号である。また、総和Σはjについてとる。
【0044】[(2)相関係数]また、相関係数により
決定する方法の式を次に示す。 Ai(x,y)=ABS(ΣBi1(ξ,η)*Bi2
(ξ,η))/{(ABS(ΣBi1(ξ,η)))1/2
(ABS(ΣBi2(ξ,η))1/2} ここで、総和Σはいずれもξ,ηを含むR(ξ,η∈
R)についてとる。Rは点(x、y)を含む小領域であ
る。また*は複素共役を意味する。
【0045】[(3)S/Nを測定する方法]この方法
は、等位相線が周期的に現われる性質を利用して位相雑
音の大小を評価する方法である。仮想干渉画像とので
は、等位相線は、等高線状ではなく、等レンジ線をなす
規則性をもって並ぶ。そこで、これを高速フーリエ変換
(FFT)することによって、位相雑音によってその規
則性が乱れた位置と程度を検出できる。例えば位相差を
計算する前の干渉画像が図7であったとする。ここに領
域1が位相雑音の発生している場所であるとする。ブロ
ックa〜dについてそれぞれレンジ方向にFFTする
と、ブロックa〜cでは等位相線の周期に相当する周波
数に鋭いピークを発生するのに対して、ブロックdでは
鋭いピークは発生しない。この様子を図8に示す。ここ
で、例えば、ピークの電力Pと、スペクトル全体の電力L
との比に基いて、ブロック毎の融合重みAi(x,y)を決定
できる。 Ai(x,y)=α P(x,y)/L(x,y) (ただしαは比例係
数)
【0046】[(4)Residueを測定する方法]この方
法は位相の乱れをResidueという指標で評価して、融合
重み係数を決定するものである。Residueという指標はJ
PLのZebker等の提案によるもので、文献(R.M.Goldstei
n,H.A.Zebker,C.L.Werner,■SATELLITE RADAR INTERFER
OMETRY:TWO DIMENSIONAL PHASE UNWRAPPING■,RADIO SC
IENCE,VOL.23,4,PP713-720,JULY1988.)などに発表され
た公知の概念である。以下これについて、図9、図10
を用いて簡単に説明する。
【0047】図9は位相アンラップ前の等位相線画像の
一部(4×4画素)で、数字は位相を2πで徐したもの
(したがって0〜1)である。もし、位相の乱れがなけ
れば、隣り合う画素の位相変化は±π以下であるので、
隣接する4画素について位相の周回積分をすれば0にな
る。
【0048】しかし位相誤差が存在すると、周回積分は
+1または−1になる。これをZebker等はResidueと呼
んでいる。図9の場合にResidueを求めた結果を図10
に示すが、中央の部分に+1のResidueが発生している
ことがわかる。この場合、この4画素もいずれかに位相
誤差が発生していることになる。
【0049】そこで、Residueが発生した場合には、そ
の点の融合重みを0にすることにより位相アンラップの
精度を改善することができる。あるいは、適当な大きさ
のブロックを決めて、その中のResidueの密度を求め
て、その点の融合重みを決定するようにしてもよい。
【0050】2.位相アンラップ部54の動作説明 図3は、実施の形態1の装置の位相アンラップ部54に
おいてなされる処理である位相アンラップ処理のフロー
チャートである。
【0051】画像融合部53で融合された画像を受け
て、この画像の位相の分布を測定する(ST11)。測
定できる位相の範囲は0〜2πであるから測定された位
相分布は0又は2πで折り返す。この様子を図5(a)
に示す。この図によれば多数の不連続点が存在する。
【0052】不連続部を接続し、分布を連続にする(S
T12)。位相の変化率を求め、不連続部で滑らかに接
続されるように、不連続部同士を接続する。この接続の
関係を図5(b)に示す。
【0053】不連続部が残っているかどうか判定する
(ST13)。残っていればステップST12に戻り不
連続部の接続処理を行う。残っていなければステップS
T14に進む。
【0054】以上の処理で、画像全体で等位相線が連続
するようになった。これは実際の地形の等高線に対応す
る。そこで、送信信号の波長に基づき、等位相線を等高
線に変換する(ST14)。位相差に波長を乗ずれば高
度差が求められるから、画像の少なくとも一点の標高が
判明すれば画像の全ての地点の標高が求められる。
【0055】3.レーダ部51の動作説明 図1において、1は送信機、2a,2b,2cは空中
線、3は送信機1の信号を空中線2aに供給するととも
に空中線2aの受信信号を受信器4aに供給する送受切
換器、4a,4b,4cは受信機、5a,5b,5cは
パルス圧縮部、7a,7b,7cは合成開口処理部であ
る。これらがレーダ部51を構成している。また、空中
線2a、受信機4a、パルス圧縮部5a、合成開口処理
部7aは第1のレーダを構成する。空中線2b、受信機
4b、パルス圧縮部5b、合成開口処理部7bは第2の
レーダを構成する。空中線2c、受信機4c、パルス圧
縮部5c、合成開口処理部7cは第3のレーダを構成す
る。このように、同様の構成のレーダを3つも備えるの
は、これらの組合せにより複数の(この場合、3種類
の)画像を得るためである。
【0056】図11は、実施の形態1の干渉型合成開口
レーダ装置装置の観測のジオメトリを示したものであ
る。説明を簡単にするために、同図において、空中線2
cは示されていない。P/Fはレーダプラットフォー
ム、Pは観測点、P’は観測点の標高がゼロの位置を示
す仮想観測点、Bは2つのアンテナのベースライン(軌
道と直交する方向のベースライン)である。
【0057】次に動作について説明する。送信機1は送
受切換器3を通して、送受信アンテナ2aから高周波パ
ルス信号を地表面へ向けて照射するとともに、その反射
波を送受信アンテナ2a,2b,2cで受信する。ここ
で送受信アンテナ2a,2b,2cは軌道と直交する面
内で、同じ地表面を照射するように主ビームの向きが調
整されているものとする。
【0058】送受信アンテナ2a,2b,2cで受信し
たエコーは直接、あるいは再び送受切換器3を経由して
受信機4a,4b,4cに入力され、増幅・復調され
る。増幅・復調された受信信号は、パルス圧縮部5a,
5b,5cでパルス圧縮処理されてレンジ分解能が改善
される。さらに、合成開口処理部7a,7b,7cで複
素SAR画像に変換される。
【0059】合成開口処理部7a,7b,7cは、それ
ぞれ信号ΦA(x,y)、ΦB(x,y)、ΦC(x,
y)を出力する。これらは地表画像上の任意の点(x,
y)の位相情報を示す。位相情報は空中線2から地表ま
での距離に対応するから、これら位相情報を組み合わせ
ることにより距離を求めることができる。
【0060】4.複数画像生成部52の動作説明 複数画像生成部52は、3つの干渉処理部8a,8b,
8cを備える。干渉処理部8aは、第1のレーダの画像
ΦA(x,y)と第2のレーダの画像ΦB(x,y)とに
基づき等位相線画像を得る。干渉処理部8bは、第2の
レーダの画像ΦB(x,y)と第3のレーダの画像ΦC
(x,y)とに基づき等位相線画像を得る。干渉処理部
8cは、第1のレーダの画像ΦA(x,y)と第3のレ
ーダの画像ΦC(x,y)とに基づき等位相線画像を得
る。これらのレーダの組合せのパラメータ(この場合、
ベースライン長B)は後述のように異なるので、得られ
る画像の性質はそれぞれ異なる。したがって、前述のよ
うに画像融合部53で融合が可能になる。
【0061】次に、干渉処理部8a,8b,8cの動作
について説明する。これらはいずれも同じ動作をする。
まず、入力された2種類の画像のうちの一方の画像を画
素毎に複素共役数に変換する。この変換後の画像と他方
の画像とを複素乗算する。すると、2枚のSAR画像の
画素毎の位相差が得られる。この位相差は画像上に表現
される。この観測に基づく位相差と、計算により求めら
れる仮想的な平面についての位相差とを干渉させること
により、等位相線が得られる。干渉処理部8a,8b,
8cが出力する等位相線画像をそれぞれΔΦ1(x,
y)、ΔΦ2(x,y)、ΔΦ3(x,y)とする。
【0062】これらの動作を数式を用いて説明する。送
受信アンテナ2aから観測点Rを観測する際の往復の電
波伝播距離をr242、受信アンテナ2bから観測点Rを
観測する際の往復の電波伝播距離をr243とおくと、そ
れぞれ次のように書ける。ここにHはレーダプラットフ
ォームP/Fの高度、Bは送受信アンテナ2a,2bの
間隔(ベースライン長)、dは送受信アンテナ2aと観
測点Rの水平面内の距離である。
【0063】
【数1】
【0064】これらの式をテイラー展開して2次の項ま
で求めると、これら2つの距離の差Δr4は式(3)の
ように書けるが、これと位相差ΔΦ4とは式(5)の関
係にある。
【0065】
【数2】
【0066】一方、2つの送受信アンテナ2a,2bか
ら仮想観測点P’を観測する際の往復の電波伝播距離を
r252、受信アンテナ3から仮想観測点P’を観測する
際の往復の電波伝播距離をr253とおくと、これら2つ
の距離の差Δr5は同様に式(8)のように書けて、仮
想観測点P’の位相差ΔΦ5が式(9)により求められ
る。
【0067】
【数3】
【0068】さらにΔΦ4とΔΦ5との差ΔΦを求めると
次の式が得られる。
【0069】
【数4】
【0070】干渉処理部8は、式(6)〜(9)を用い
てΔΦ5、ΔΦ4との位相差ΔΦを求めるが、式(10)
における未知数は観測点Pの高度hのみであるので、こ
れを算出することができる。ところで上記式からわかる
ように、ベースラインBがΔΦのパラメータである。し
たがってベースラインBを変化させれば得られる画像が
変化する。つまりベースラインは観測条件のパラメータ
である。図1のレーダ部51の空中線2a,2b,2c
は、プラットホーム上のそれぞれ異なった場所に設置さ
れているからベースラインは互いに異なる。したがっ
て、ΦA(x,y)、ΦB(x,y)、ΦC(x,y)は
互いに異なる観測条件(パラメータ)における観測結果
である。干渉処理後のΔΦ1(x,y)、ΔΦ2(x,
y)、ΔΦ3(x,y)も当然に異なる観測条件におけ
る観測結果になる。
【0071】以上のように、互いに観測条件の異なる2
枚以上の等位相線画像を融合し、この融合された画像に
基づき位相アンラップを行うことにより、地形や電波散
乱条件に左右されることなく、位相アンラップの精度が
向上する。したがって、1枚の等高線画像を安定に得る
ことができる。
【0072】また、この実施の形態の構成によれば、位
相アンラップ前に画像を融合するので、等位相線画像の
品質が悪くて1枚の等位相線画像からでは適切なアンラ
ップができない場合でも、融合して品質を向上した画像
から適切なアンラップを行うことができる。
【0073】実施の形態2.上記実施の形態1では、画
像融合部53aにおいて等位相線画像を生成した後に画
像融合を行っていた。この順序を逆にしてもよい。図1
2にこの実施の形態2の装置の機能ブロック図を示す。
レーダ部51、複数画像生成部52a、位相アンラップ
部54は図1に示されたものと同じものである。画像融
合部53bにおいて、画像融合手段531は、複数画像
生成部52aから複数の(図では3つの)画像を受け
て、これらを融合する。つまり、図4(c)の状態の画
像を融合する。画像融合手段531の処理内容は実施の
形態1の場合と同じである。等位相線画像生成手段11
は、画像融合手段531で融合された画像を受けて、等
位相線画像を生成する。具体的な処理内容は実施の形態
1の場合と同じである。
【0074】この実施の形態2によれば、融合してから
等位相線画像を生成するので、等位相線画像生成手段が
ひとつですみ、構成が簡単で処理も速くなる。
【0075】実施の形態3.上記実施の形態1および2
では、画像融合を行ってから位相アンラップを行ってい
たが、この順序を逆にしてもよい。図13にこの実施の
形態2の装置の機能ブロック図を示す。レーダ部51、
位相アンラップ部54a〜54cは図1に示されたもの
と同一あるいは相当部分である。複数画像生成部52b
において、干渉処理部8a〜8bは実施例1の場合と同
様に動作する。等位相線画像生成手段11a〜11cは
干渉処理部8a〜8bそれぞれに対応して設けられ、図
4(d)に示されるような等位相線画像をそれぞれ再生
する。
【0076】位相アンラップ部54a〜54cは、等位
相線画像生成手段11a〜11cが出力する等位相線画
像をそれぞれ処理する。画像融合部53は、位相アンラ
ップ部54a〜54cの出力を受けてこれらを融合す
る。融合処理の内容は実施の形態1の場合と同様であ
る。
【0077】実施の形態4.実施の形態1等の画像融合
部53において、画像を融合するときに用いる重み係数
は予め計算された一定値であったが、フィードバックル
ープを設けて画像融合の結果に基づき重みを調整するよ
うにしてもよい。
【0078】図14のフローチャートおよび図15の説
明図に基づきこの実施の形態3の動作を説明する。図1
4のうちでステップST1〜ST6は、図2の要素と同
じであるから説明を省略する。
【0079】位相アンラップ手段54は位相(高度)の
折り返しをアンラップするが、等位相線画像(等高線画
像)によってはアンラップできない場合がある。その例
を図15を用いて説明する。図15(a)はアンラップ
前の等位相線画像である。同心円状に等位相線(等高
線)が表されている。なお、図中、AとBは説明のため
の線である。線Aの近傍の等位相線の一部がかけている
が、これは位相雑音等により等位相線を形成できなかっ
た部分である。
【0080】図15(b)は点Oと点Aを結ぶ線の断面
図である。距離r2で位相(高度)の折り返しが生じてい
る。距離r1からr2まで位相(高度)が一定であるのは、
この部分において位相雑音等により等位相線を形成でき
ず、直前の値に保持したためである。したがって、距離
r1からr2においては、図15(b)のグラフは実際の地
形の断面の変化を示していない。図15(c)は点Oと
点Bを結ぶ線の断面図である。距離r3、r4、r5において
位相の折り返しが生じている。図15(c)のグラフは
実際の地形の断面の変化を示している。
【0081】図15(d)は、図15(b)に基づき点
Oと点Aを結ぶ断面からアンラップした結果である。距
離r1とr2との間で位相(高度)が一定なのは、前述の理
由にによる。図15(e)は、図15(c)に基づき点
Oと点Bを結ぶ断面からアンラップした結果である。
【0082】ところで、図15(a)において点Aと点
Bとは同じ等高線上にあり高度が等しいと考えられる。
しかし、等高線アンラップを行うと、図15(d)の点
Aの高度と、図15(e)の点Bの高度は異なってしま
い矛盾を生じる。これは図15(a)に示されるように
一部に欠損を生じていることが原因である。
【0083】そこで、図14のフローチャートにおい
て、ステップST7は、アンラップ結果にこのような矛
盾が生じたかどうか判断し、矛盾が生じたときには処理
をステップST8に進める。ステップST8は、融合す
る際の画像の重み付けを変更する。変更の具体的な方法
については後述する。その後、処理はステップST4に
戻る。
【0084】以上のように、アンラップ結果に矛盾を生
じなくなるまで一連の処理を繰り返すフィードバック処
理を行うので、最終的に正しい位相アンラップが可能で
ある。
【0085】フィードバックにおいて、ステップST8
が変更する画像の重み付けは、例えば次の式で表わされ
る。ここにkはフィードバックの回数を表わす指標、Δ
Aは重み係数の変更量を表わす。アンラップ結果に矛盾
を生じている領域の座標をフィードバックすることによ
って、その領域の重み係数だけを変更することもでき
る。 Ai,k+1(x,y)=Ai,k(x,y)+ΔAi(x,
y)
【0086】この構成の実施の形態によれば、等高線ア
ンラップを矛盾なく行える品質の高い等高線画像が得ら
れるまで、融合処理を自動的に繰り返すことができる。
なお、ステップ7の良否判定において等高線の矛盾を判
定する場合、任意の2点間において経路の異なる任意の
曲線に沿って結果の比較を行えばよく、直線に限らない
のは言うまでもない。このようにすれば、予め地形の等
高線を知らなくても処理できる。
【0087】例えば、これを図16を用いて説明する。
図16(a)は等高線画像1、図16(b)は等高線画
像2である。領域1、領域2は位相雑音が増加している
領域で、2枚の画像が異なる条件で観測されているため
に、異なる位置に発生している。はじめに等高線画像1
について、A〜Cの3つの経路についてアンラップを行
う。その結果、経路BとCの組み合わせ以外では矛盾が
生じており、経路Aの上に位相雑音の大きな領域が存在
することがわかる。次に、D〜Fの3つの経路について
同様にアンラップを行う。その結果、Fの経路上に位相
雑音の大きな領域が存在することがわかる。したがっ
て、位相雑音の大きな領域は経路AとFの交点付近に存
在することが特定できるので、画像1の領域1の部分の
重み係数を削減して、代わりに画像2の領域1の部分の
重み係数を増加させる。同様に、画像2についても領域
2を特定できるので、先ほどとは逆に、画像1の領域2
の重み係数を増加させて、画像2の領域2の重み係数を
削減する。この操作を繰り返すことにより、2枚の画像
の位相誤差の少ない部分を組合せて高度アンラップでき
る。
【0088】実施の形態5.実施の形態5を図17につ
いて説明する。同図は図1のレーダ部51に相当するも
のであり、複数画像生成部52以降の要素の表示は省略
してある。同図の装置は複数画像生成部52に対して2
つの画像を送るが、これら画像は時間毎に異なる位置か
ら同じ地形を見た画像であり、複数画像生成部52はこ
れら画像を時間ごとに図示しないデータバッファに貯え
てから比較することにより、見る角度を変えた画像同士
を比較することができる。すなわち、この実施の形態5
では、パラメータは視野角である。
【0089】同図において、1、2、3、4、5、6、
7は図1のものと同一または同等の手段である。スクイ
ント角指示器10は、空中線2のビームが同じ地形を照
射するように指向方向を指示する。スクイント角指示器
10により、いわばスポットライト的にビームが照射さ
れる。なお、このレーダ装置の動作原理については、説
明の都合上、最後に説明する。また観測のジオメトリを
図18に示す。同図は図11と同様の図である。この実
施の形態5においてはアンテナ2はスクイントしている
ものとする。
【0090】次に動作について説明する。図17におい
て送信機1から合成開口処理部7までの動作は図1のも
のと同様である。スクイント角指示器10は送受信アン
テナ2のスクイント角を決定しアンテナを駆動する。複
数画像生成部52は、図示しないデータバッファを備
え、図17のレーダ部が出力する画像を記憶する。
【0091】図18において、はじめに、プラットフォ
ームP/F−aの位置から観測点Pを観測し、得られた
等高線間隔と干渉画像を複数画像生成部52の図示しな
いデータバッファに格納する。次にプラットフォームP
/F−bの位置から観測点Pを観測するためにアンテナ
スクイント角を調整して再び観測を行い、等高線間隔と
干渉画像を得る。画像融合部53、位相アンラップ部5
4はこれらの等高線間隔と干渉画像から3次元地形デー
タを求める。
【0092】先に述べたように、干渉画像の位相差ΔΦ
はアンテナのスクイント角度に依存するので、この装置
で得られた3次元地形データの高度分解能は一般に異な
ったものとなる。従ってこの実施の形態5の装置によれ
ば、スクイント角度の異なる条件で数多く観測すること
により、各々高度分解能は異なる3次元地形データを同
時に得ることができる。
【0093】実施の形態6.この実施の形態6を図19
について説明する。図において、1、2、3、4、、
5、6、7は図1のものと同一または同等の手段であ
る。この実施の形態6においてはアンテナ2はスクイン
トしているものとする。
【0094】次に動作について説明する。図19におい
て送信機1からパルス圧縮部5までの動作は図1のもの
と同一である。帯域分割部6は信号を帯域に応じて3つ
以上に分割する。合成開口処理部7はこれらの分割され
た各々の信号からSAR画像を再生し、干渉処理部45
はそれらを組み合わせて干渉画像を得る。これらの干渉
画像から3次元地形データを得るまでの動作は図1と同
様である。
【0095】この実施の形態で得られた3次元地形デー
タの高度分解能は後述の式により与えられるが、ここに
ベースライン長は干渉処理部8が組み合わせる2つの信
号の中心周波数の差に相当している。従って本発明では
帯域分割部6の出力信号の中心周波数を不等間隔にする
ことによって、各々高度分解能は異なる3次元地形デー
タを同時に得ることができる。
【0096】このように本実施の形態の構成によれば、
複数のスクイント角で受信した信号から2つを選択して
組み合わせることにより、高さ分解能の異なる複数の3
次元地形データをオペレータに同時に提供できて、3次
元地図生成部が適切に動作しない場合でも、オペレータ
が容易にこれを検出あるいは訂正することができる。
【0097】実施の形態7.この実施の形態7を図20
について説明する。同図において8、52は図1ののも
のと同一または同等の手段である。51は図17等のレ
ーダ部と同一の手段である。同図によれば、レーダ部5
1を複数備え、複数画像生成部52がそれに対応するよ
うに構成されている。したがって、画像の組合せ数が増
加する。また観測のジオメトリを図21に示す。同図に
おいて、2bは送受信アンテナ2aとy軸方向にベース
ラインByだけ隔てて設置された受信アンテナである。こ
の実施の形態においてもアンテナ2はスクイントしてい
るものとする。アンテナ2a,2bは図20で2つある
レーダ部のそれぞれに対応している。
【0098】次に動作について説明する。図20のレー
ダ部の動作は前述の実施の形態の場合と同様である。複
数画像生成部52cの干渉処理部8a〜8dは、レーダ
部51からの画像の組み合わせにより4通りの干渉画像
を生成する。干渉処理部8は、例えば、実施の形態5の
ように送受信アンテナ2で受信した信号を帯域分割した
信号により干渉画像を生成するので、前述のように高度
分解能をもつ3次元地図を得る。
【0099】従ってこの実施の形態7では、アンテナ2
a,2bの設置間隔とスクイント角度によって高度分解
能が各々異なる3次元地形データを同時に得ることがで
きる。
【0100】このように本実施の形態7の構成によれ
ば、複数のスクイント角で受信した信号から2つを選択
して組み合わせることにより、高さ分解能の異なる複数
の3次元地形データをオペレータに同時に提供できて、
3次元地図生成部が適切に動作しない場合でも、オペレ
ータが容易にこれを検出あるいは訂正することができ
る。
【0101】実施の形態8.この実施の形態8を図22
について説明する。図において、1、2、3、4、5、
7、8は図1のものと同一あるいは相当の手段である。
高度差算出部61は位相アンラップを行うとともに、ア
ンラップ後の位相に基づき高度情報を算出する。3次元
地図生成部62は、高度差算出部61により算出された
高度情報に基づき3次元地図を生成する。データベース
63は、3次元地図生成部62で生成された3次元地図
を格納する。またこの実施の形態8における観測のジオ
メトリは図11に示したものと同様である。
【0102】次に動作について説明する。図22におい
て送信機1から3次元地形データを得るまでの動作は前
述の場合と同様である。得られた3次元地形データの高
度分解能は前述の式に従い、送信キャリア周波数に依存
する。そこで送信機1aと1bのキャリア周波数を変え
ておけば、高度分解能の異なる2種類の3次元地形デー
タを得ることできる。従ってこの実施の形態8では、送
信キャリア周波数よって高度分解能が各々異なる3次元
地形データを同時に得ることができる。
【0103】なお、送信機1aと1bの出力、および受
信機4cと4dの入出力を時分割で切り換えることによ
り、アンテナや信号処理部分を共用して構成を簡略化し
てもよい。
【0104】このように本実施の形態の構成によれば、
複数のキャリア周波数で送受信した信号から2つを選択
して組み合わせることにより、高さ分解能の異なる複数
の3次元地形データをオペレータに同時に提供できて、
3次元地図生成部が適切に動作しない場合でも、オペレ
ータが容易にこれを検出あるいは訂正することができ
る。
【0105】実施の形態9.この実施の形態9を図23
について説明する。同図において、1、2、3、4、
5、6、7、8、61、62、63は図22のものと同
一または同等の手段である。64は送信機1を切り換え
る切り換えスイッチである。またこの実施の形態におけ
る観測のジオメトリは図18に示したものと同様であ
る。
【0106】次に動作について説明する。受信機4から
3次元地形データを得るまでの動作は図22と同様であ
る。図23において切り換えスイッチ64は送信機1a
と1bの出力、および受信機4aと4bの入力を同期し
て切り換える。送信機4aと受信機4aのキャリア周波
数と、送信機1bと受信機4bのキャリア周波数を変え
ておけば、3次元地形地図生成部62a,62bの3次
元地形データの高度分解能を変えることができる。
【0107】従ってこの実施の形態9では、送信キャリ
ア周波数よって高度分解能が各々異なる3次元地形デー
タを同時に得ることができる。
【0108】このように本実施の形態の構成によれば、
複数のキャリア周波数で送受信した信号から2つを選択
して組み合わせることにより、高さ分解能の異なる複数
の3次元地形データをオペレータに同時に提供できて、
3次元地図生成部が適切に動作しない場合でも、オペレ
ータが容易にこれを検出あるいは訂正することができ
る。
【0109】実施の形態10.この実施の形態10を図
24について説明する。図において、1、2、3、4、
5、7、8、61、62、63、64、65は図23の
ものと同一または同等の手段である。またこの実施の形
態における観測のジオメトリは図18に示したものと同
様である。
【0110】次に動作について説明する。送信機1で発
生した高周波パルス信号は、送受切換器3、切り換え器
64を通して、送受信アンテナ2から2つの観測点を含
む地表面へ向けて照射し、その反射波を送受信アンテナ
2および受信アンテナ3で受信する。ここで送受信アン
テナ2aは垂直偏波、2bは水平偏波、受信アンテナ3
aは垂直偏波、3bは水平偏波とすると、切り換え器6
4a、bの適切な切り換え動作によって、次の4通りの
偏波の組合せが実現できる。 (1)垂直偏波で送信して垂直偏波で受信する (2)垂直偏波で送信して水平偏波で受信する (3)水平偏波で送信して垂直偏波で受信する (4)水平偏波で送信して水平偏波で受信する
【0111】得られた信号は受信機4で増幅検波され
て、一連の処理を受けて3次元地形データが得られる
が、これらの動作は図23と同様である。ただし切り換
え器64c〜dは、切り換え器64a、bの4つの状態
に同期して切り替わって受信信号をデータバッファ65
a〜dおよび65e〜hにそれぞれ格納し、その後、切
り換え器64c,dと切り換え器64eを同期して切り
換えながら合成開口処理部から3次元地図生成部までの
一連の処理を行う。
【0112】従ってこの実施の形態10では、送受信の
偏波の組み合わせによって各々異なる3次元地形データ
を同時に得ることができる。
【0113】このように本実施の形態の構成によれば、
複数の偏波の組み合わせで送受信した信号から2つを選
択して組み合わせることにより、電波散乱状態の異なる
複数の3次元地形データをオペレータに同時に提供でき
て、3次元地図生成部が適切に動作しない場合でも、オ
ペレータが容易にこれを検出あるいは訂正することがで
きる。
【0114】実施の形態11.この実施の形態11を図
25について説明する。図において、1、2、3、4、
5、6、7、8、61、62、63、64、65は図2
4のものと同一または同等の手段である。またこの実施
の形態における観測のジオメトリは図18に示したもの
と同様である。
【0115】次に動作について説明する。送信機1で発
生した高周波パルス信号は、送受切換器3、切り換え器
64aを通して、送受信アンテナ1から2つの観測点を
含む地表面へ向けて照射し、その反射波を送受信アンテ
ナ2で受信する。ここで送受信アンテナ2aは垂直偏
波、2bは水平偏波とすると、切り換え器64aの送受
毎の適切な切り換え動作によって、前述の場合と同様
に、垂直偏波で送信して垂直偏波で受信する、垂直偏波
で送信して水平偏波で受信する、水平偏波で送信して垂
直偏波で受信する、水平偏波で送信して水平偏波で受信
する、の4通りの観測を行うことができる。
【0116】得られた信号は受信機4で増幅検波され
て、一連の処理を受けて3次元地形データが得られる
が、これらの動作は図24と同様である。ただし切り換
え器64bは、切り換え器64aの4つの状態に同期し
て切り替わって受信信号をデータバッファ65a〜dに
それぞれ格納し、その後、切り換え器64cと同期して
切り換えながら4種類の偏波の組み合わせ状態毎に合成
開口処理部から3次元地図生成部までの一連の処理を行
う。
【0117】従ってこの実施の形態では、送受信の偏波
の組み合わせによって各々異なる3次元地形データを同
時に得ることができる。
【0118】このように本実施の形態の構成によれば、
複数の偏波の組み合わせで送受信した信号から2つを選
択して組み合わせることにより、電波散乱状態の異なる
複数の3次元地形データをオペレータに同時に提供でき
て、3次元地図生成部が適切に動作しない場合でも、オ
ペレータが容易にこれを検出あるいは訂正することがで
きる。
【0119】<図17のレーダ装置の動作原理>以下の
説明は、このレーダ装置の(1) 動作原理、(2) 高度を求
めるための数式、(3) 具体的構成とその動作説明の順序
で行う。
【0120】[動作原理]干渉型高分解能レーダ装置の
原理は、異なる位置から電波を照射して得られた視野の
異なる2枚の画像を比較することにより、対象としてい
る地点の高度を得るという、いわゆるステレオ視と同様
の原理に基づくものである。ただし、ステレオ視は画像
おいて表現された対象物の傾き(歪み)の差に基づき高
度を得るものであるが、このレーダ装置においては対象
物からの反射波の位相差に基づき高度を得る点で相違す
る。これら2枚の画像を得るために必要な電波放射点の
位置のずれは進行方向に平行にずれていても、あるいは
垂直にずれていてもどちらでもよい。
【0121】たとえば、図27に示すように、同じ高度
で同じ方向に2機の航空機101−1,101−2が互
いにベースラインBだけ離れて飛行しているとする。こ
の図27よれば、航空機は2機であるとも、1機の航空
機を異なる時刻の位置について同じ図に表現したとも、
いずれにも考えることができる。以下の説明では、より
実用的である後者の見方をとる。
【0122】同図は鉛直方向から地表を見た図である。
また、図28は進行方向から航空機101を見た図であ
る(航空機101−1と101−2とは重なってい
る)。これらの図において、水平面にxy平面をとり、
この面に垂直にz軸をとっている(なお直交座標系に限
らず(r,θ)極座標系でもよい)。航空機101はx
軸上を高度Hで正の方向に飛行している。図27及び図
28において、点P1 、点P2 は航空機101−1、1
01−2の位置である。点Qは地形上の反射点、点Rは
点Qの地形の基準面(たとえば東京湾の水準面)におけ
る仮想反射点である。点Q、点Rはy軸上にある。点Q
の高さと点Rの高さの差が点Qの高さ(標高)hに対応
する。このレーダ装置は、この高さhを求めるためのも
のである。r1Qは点P1 と点Qとの間の距離、r2Qは点
P2 と点Qとの間の距離、r1Rは点P1 と点Rとの間の
距離、r2Rは点P2 と点Rとの間の距離である。また、
点P1の座標を(x1 ,0,H)と、点P2 の座標を
(x2 ,0,H)と、点Qの座標を(0,y0 ,h)
と、点Rの座標を(0,y0 ,0)とする。
【0123】図27からわかるように、アンテナのビー
ムは航空機101の斜め後方に向けられている。このビ
ームとx軸とのなす角度をスクイント角と呼ぶ(なお、
線分P1 Q、P2 Qがx軸とのなす角度はスクイント角
と必ずしも一致しない。ビームは一定の幅を有している
からである)。アンテナのビームは航空機の右左どちら
側に向けられていてもよいし、また、斜め前方でもよ
い。従来においてスクイント角は90度であったが、こ
のレーダ装置ではスクイント角は、たとえば45度程度
に選択される。この理由については後述する。
【0124】航空機101−1及び101−2により、
図31に示す画像A及び画像Bの2種類の画像が得られ
る。この場合、互いに異なる視点(アンテナの位置)P
1 、P2 からの2枚の画像が得られるから、これらを比
較して位置情報を求めることにより対象としている地点
Qの高度hが得られる。
【0125】図31において画像A、BのφA1、φB1、
・・・、φA9、φB9はそれぞれ1つの画素(ピクセル)
の位相を示す。これらは画像A、Bを構成する画素の一
部である。φA1とφB1、φA2とφB2、・・・はそれぞれ
地形上の同じ地点を示している。図31のような画像
A、Bは、よく知られている高分解能レーダにより得ら
れた時系列データを2次元フーリエ変換することにより
得られる。地形上の同じ地点は画像A、Bにおいて必ず
しも同じ位置に現れるとは限らないが、2つの画像同士
をピクセルごとに比較することにより対応関係を求める
ことができる。また、φA1、φB1、・・・は、レーダ装
置において反射信号を受信するまでの時間を測定するこ
とにより容易に測定できる。
【0126】ここで、たとえばφA1及びφB1が図27の
Q点に対応するものと仮定する。これらの位相の差Δφ
1 =φB1−φA1が求められる。Δφ1 は距離P2 Qと距
離P1 Qとの差(r2Q−r1Q)に相当する。航空機10
1の自分の位置P1 (x1 ,0,H)及びP2 (x2 ,
0,H)は既知であるし、ベースラインBはそのときの
速度v、P1 の時刻t1 、P2 の時刻t2 とから容易に
求められる(B=v(t2 −t1 ))。このように、点
Qまでの距離の差(r2Q−r1Q)、視点の位置P1 (x
1 ,0,H)及びP2 (x2 ,0,H)、視点間のベー
スラインBが与えられると、点Qがその上に存在すべき
曲面(双曲面)が定まる。図32はたとえばx軸の正の
方向からyz平面を見た図であるが、図32の点線がこ
の曲面であるとすると、φA1、φB1により曲線のA部が
切り取られる。このA部により点Qの位置(0,y0 ,
h)が与えられる。なお、後述する処理において平均が
とられた場合、図のA部の中間が点Qの位置として出力
される。
【0127】また、仮想反射点R(点Qを基準面に投影
した点。実際の反射点ではないが高さhを求めるための
基準として用いられる)は点Qに基づき定められる。以
上の処理により点Q及び点Rの位置が求められるから、
点Qの高さがわかる。
【0128】ここで、レーダ装置が、従来の装置の課題
をどのように解決しているか簡単に説明する。 (1) 2つのアンテナを必要としない点 地形をマッピングするには2つの画像における同一点を
比較し、その位相差を得る必要がある。1つのアンテナ
では1つの画像しか得られないため、従来の装置は図3
3及び図34のように2つのアンテナを備えた。一方、
プラットホームが移動していることに着目して2つの画
像を得ることができるが、この場合、図35及び図36
に示すように、両者における距離r,r’間に位相差が
生じない(r=r’)ために地形の高度を得ることはで
きない。そのため、2つのアンテナを備える場合は、図
33及び図34のようにプラットホームの進行方向とは
垂直の線上に配置した。
【0129】しかし、このレーダ装置では、スクイント
角を90°でない角度(たとえば45°)に設定したの
で、プラットホームが移動していることに着目して得た
2つの画像における同一点に関して位相差が生じ、上述
のように地形の高度を得ることができる。
【0130】(2) ロール角や地形表面までの高度を知る
必要がない点 従来の装置において、図33及び図34のように2つの
アンテナをプラットホームの進行方向とは垂直の線上に
配置した。したがって、図34の点線で示すようにプラ
ットホームが傾くと、その傾き(ロール角)により2つ
のアンテナ間において位相差が生じ、測定高度の誤差の
原因となった。しかし、このレーダ装置の装置では、ア
ンテナが1つであるためかかる問題は原理的に生じな
い。したがって、誤差補正のためのロール角計や電波高
度計を必要としない。もっとも、ロール角の変化は、ア
ンテナのビームが同じ部分を照射する範囲内である必要
はある。
【0131】[高度を求めるための数式]以上の動作原
理により点Qの高さを求めることができる。次に、その
ための好適な具体的処理方法を提供する数式について説
明する。なお、以下の説明において地球面を平面として
取り扱う。
【0132】図27及び図28に示すように、プラット
フォームP1 から観測点Qを観測する際の往復の電波伝
播距離をr1Q、プラットフォームP2 から観測点Qを観
測する際の往復の電波伝播距離をr2Qとおくと、次のよ
うに書ける。 r1Q=2{(H−h)2+x02+y021/2 (1) r2Q=2{(H−h)2+(x0 +B)2+y021/2 (2) ただし、x1 =x0 ,x2 =x0 +Bである。
【0133】これらの式をテイラー展開して2次の項ま
で求め、これら2つの距離r1Q、r2Qとの差ΔrQ を求
めると式(3) のように書ける。 ΔrQ =r2Q−r1Q 2[(x0 B+(B2/2))・{(1/R1)+(h・H/R13) +(h2/2)((3H2/R15)−(1/R13))} −(x022/2){(1/R13)+(h・3H/R15) +(h2/2)(15H2/R17−(3/R15))}] (3) ただし、 R1 =(H2+x02+y021/2 (4)
【0134】差ΔrQ は、観測点Qの画素の位相差Δφ
Q (先に述べたΔφ1 =φB1−φA1に相当する)と式
(5) の関係にある。 ΔφQ =(2π/λ)・ΔrQ (5) ただし、λはアンテナから放射される電波の波長であ
る。
【0135】H、B、λは既知であり、上記式(3) 、
(4) 、(5) からわかるようにΔφQ はx0 ,y0 ,hの
関数である。これらの式から定められる関数をQとすれ
ば、 ΔφQ =Q(x0 ,y0 ,h) (6) また、ΔφQ は先に述べたように2つの画像のピクセル
ごとに位相を比較することにより得られる。ΔφQ を平
面的に表した図面の一例を図2762に示す。図37は
位相差の等高線を示す。地形が完全に平面であれば多数
の平行線が現れる縦じま模様になる。同図の左側と右側
に等高線の乱れがあるが、これらの部分は、山岳等の起
伏がある地形である。ある座標(x0 ,y0 )が与えら
れれば上記式(6) をhについて解くことにより高さを知
ることができる。すなわち、 h=h(x0 ,y0 ,ΔφQ ) (7)
【0136】以上の式により高さhを原理的に求めるこ
とができる。しかし、実際に演算する上で多少問題があ
る。式(3) を見るとhを含む項と含まない項とがある。
一般的にh《R1 であるから、(hを含む項)《(含ま
ない項)である。このように絶対値が大きく異なる値同
士を計算機上で加算あるいは減算する場合、計算機の桁
数が限られることからその演算誤差を無視できなくな
る。
【0137】そこで仮想反射点という概念を導入するこ
とによりかかる不都合を解決する。仮想反射点とは、地
形が平面形状であるとした場合の反射点である。仮想反
射点は完全な平面上の点であるから、図2762のよう
な画像で表せば多数の平行線が現れる縦じま模様にな
る。上記式(3) (5) による位相差ΔφQ と仮想反射点に
よる位相差との差をとるとhを含まない項は消去され、
上述の問題は生じない。
【0138】プラットフォームP1 、P2 から仮想観測
点Rを観測したと仮定した場合、これらの地点との往復
の電波伝播距離をそれぞれr1R、r2Rとおくと、次のよ
うに書ける。 r1R=2{H2+x02+y02}1/2 =2R1 (8) r2R=2{H2+(x0+B)2 +y021/2 (9) ただし、x1 =x0 ,x2 =x0+Bである。
【0139】これら2つの距離の差ΔrR は、式(3) と
同様にの式(10)のように書ける。また、仮想観測点Rの
位相差ΔφR は式(11)により求められる。
【0140】 ΔrR =r2R−r1R 2[(x0 B+(B2/2))・(1/R1) −(x022/2)(1/R13)] (10) ΔφR =(2π/λ)・ΔrR (11)
【0141】以上から、ΔφQ とΔφR との差Δφは次
式(10)により得られる。 Δφ=ΔφR −ΔφQ −(4π/λ)・[{x0 +(B/2)−(3Bx02/2R12)} ・(h・BH/R13) +{(3H2/R12)−1)(x0 +(B/2)) −(3Bx02/2)((5H2/R14)−(1/R12)} ・(B/R13)(h2/2)] (12)
【0142】ところで、先に述べたように、航空機10
1の高度Hは既知であるからR1 はx0 及びy0 の関数
である(R1 =g(x0 ,y0 ))。また、ベースライ
ンB、送信信号の波長λも既知である。したがって式(1
2)の右辺はx0 、y0 及びhの関数である。式(12)を書
き直すと Δφ=f(x0 ,y0 ,h) (13) である。
【0143】一方、ΔφQ は、先に述べたように、図3
1の画像AとBを比較することにより得られる(ΔφQ
=φB1−φA1)。また、ΔφR は、点P1 及び点P2 の
座標が既知であることから計算によって求めることがで
きる(ΔφR =m(x0 ,y0 ))。したがって、式(1
3)の左辺ΔφはΔφR −ΔφQ の演算により求められ
る。Δφを平面的に表した図面の一例を図38に示す。
図38は、図37の左の部分を拡大したものであり、図
38の中央右の半島状の等高線で表される地形は、図3
7の左側の地形に相当する。同図において、等位相線が
等高線に対応しており、この図は地形図として使うこと
ができる。よって、式(13)をhについて解くことにより
高さを求めることができる。 h=h’(x0 ,y0 ,Δφ) (14)
【0144】[具体的構成とその動作説明]次にレーダ
装置の具体的構成について説明する。図26において、
1は送信信号を発生する送信機、2は送信信号を放射す
るとともに地形からの反射波を受信するアンテナ、3は
送信機1からの信号をアンテナ2に供給するとともにア
ンテナ2の受信信号を受信機4に供給する送受切換器、
4は周波数変換、検波等の受信処理を行う受信機、5は
送信機1で行われる変調処理に対応して復調処理を行い
レンジ方向(アンテナのビーム方向)の分解能を改善す
るパルス圧縮部、6はパルス圧縮部5の出力を分割する
信号分割部(具体的な分割方法については後述する)、
7a,7bは信号分割部6により分割された信号それぞ
れに設けられ合成開口処理(SAR処理)を行う合成開
口処理部、8は合成開口処理部7a,7bの出力を比較
して両者の位相差を求める干渉処理部、9はスクイント
角度θS (航空機101の進行方向とビームとのなす角
度)に基づき上述の仮想反射点に関して干渉処理を行う
干渉処理部、10はスクイント角θS を出力するスクイ
ント角度計、11は干渉処理部8の出力と仮想反射点干
渉処理部9の出力に基づいて高度hを求める高度差算出
部、12は高度差算出部11により算出された地形の高
度hが蓄積される三次元地形データベースである。
【0145】送信機1及びパルス圧縮部5で行われるパ
ルス圧縮処理には、チャープ変調やバーカーコードを用
いた変調等の公知の処理方法が用いられる。このパルス
圧縮処理によりレンジ方向の高分解能化がなされる。信
号分割部6は、後述の周波数fdを境界とする低域通過
フィルタ6a,高域通過フィルタ6bとから構成され
る。合成開口処理部7a,7bで行われる合成開口処理
には、マッチドフィルタを用いた公知の処理方法が用い
られる。この合成開口処理によりクロスレンジ方向(レ
ンジ方向と直交する方向)の高分解能化がなされる。こ
の合成開口処理と前述のパルス圧縮処理と併せてレーダ
画像全体の高分解能化が行われ、航空写真と同じような
高分解能レーダ画像が得られる。合成開口処理部7a,
7bはたとえば図31の画像A、Bをそれぞれ出力す
る。
【0146】干渉処理部8は、前述のように2つの画像
間の位相差を求める。すなわち、任意の座標(x0 ,y
0 )についてΔφQ =φB1−φA1を求める。なお、(x
0 ,y0 )が直接与えられず、航空機101の位置情報
(ベースラインB、高度H、速度v、時刻t)から求め
る場合にはスクイント角θS を利用することもある。干
渉処理部8の出力は式(12)のΔφQ である。
【0147】仮想反射点干渉処理部9は、式(10)を計算
することにより式(12)のΔφR を求める。この処理にお
いて画像の位相は観測によって与えられないから、航空
機101の位置情報(ベースラインB、高度H、速度
v、時刻t)及びスクイント角度計10が出力するスク
イント角θS に基づき座標(x0 ,y0 )計算して求め
る。
【0148】スクイント角度計10が出力するスクイン
ト角θS は、アンテナ2のビームがそのプラットホーム
である航空機101の進路となす角度である。したがっ
て、スクイント角度計10はアンテナ2の軸に機械的に
結合されたロータリーエンコーダやシンクロ発信器等の
角度指示装置である。
【0149】高度差算出部11は、干渉処理部8が出力
する式ΔφQ と仮想反射点干渉処理部9が出力するΔφ
R との差を求め、式(12)のΔφを求める。同時に、式(1
2)の右辺を計算する。するとhについての多項式が得ら
れるからhについて解くと高度h(x0 ,y0 )が得ら
れる。
【0150】次に2種類の画像A、Bを得るための信号
分割部6の具体的な動作について説明する。航空機10
1は移動しているから、図27の航空機101−1、1
01−2は同じものとすることが可能である。ただし、
航空機101−1と航空機101−2とで同じ地点Qを
照射しなければならない。アンテナ2のビームは一定の
広がりがあるから、これは可能である。
【0151】図29において、航空機101−1のビー
ム102−1は地表の領域(フットエリア)103−1
を照射している。ここで領域103−1を領域A(10
3−1A)と領域B(103−1B)とに区別して考え
る。図29によれば、領域Aは点Qを照射していない
が、領域Bは点Qを照射している。したがって、ビーム
102−1による受信信号から領域Bの部分の受信信号
を取り出して合成開口処理をすれば航空機101−1か
ら見た高分解能レーダ画像が得られる。
【0152】次に、航空機が101−2の位置に移動し
たとする。このとき領域Aは点Qを照射し、領域Bは点
Qを照射しない。したがって、ビーム102−2による
受信信号から領域Aの部分の受信信号を取り出して合成
開口処理をすれば航空機101−2から見た高分解能レ
ーダ画像が得られる。
【0153】以上の説明からわかるように、1つのビー
ム102を航空機101の進行に伴い同じ地点を順に照
射するように分割すれば(たとえばビームの照射中心の
右側と左側とに分割する)、1つのビームにより異なる
視点からの2種類のレーダ画像を得ることができる。
【0154】このようなビームの分割は、たとえば受信
信号をある周波数fdを境界として低域部分と高域部分
とに分割することにより可能である。図30は、受信信
号の電力の周波数分布の一例である。同図からわかるよ
うに受信信号のスペクトルは周波数fdを中心に一定の
幅Δf(=ΔfL +ΔfU )をもって分布している。こ
れはスクイント角θS が90°でないから、ビームの広
がりに応じてドップラー周波数の広がりを持つためであ
る(θS =90°のときドップラー周波数fdはゼロで
ある)。ドップラー周波数fd及びスペクトルの分布Δ
fL 、ΔfU は、ビーム102内の分割のための境界線
がどの位置になるのかということと、航空機101の速
度の成分v・cos θS 及び波長λにより定まる。なお、
前にスクイント角θS を90°としないことにより高さ
hを求めることができると説明したが、このことはレー
ダ装置において1つのビームを2つに分割するためにも
必要である。
【0155】図30の周波数fdを中心とする低域成分
ΔfL と高域成分ΔfU は、それぞれ図29の領域10
3−1B、103−1Aに相当する。これは領域103
−1Aに対応するスクイントθS は、領域103−1B
のそれよりも大きいからドップラー周波数の絶対値が高
くなるためである。
【0156】信号分割部6の低域通過フィルタ6a、高
域通過フィルタ6bは、図30の低域成分ΔfL 、高域
成分ΔfU をそれぞれ出力する。合成開口処理部7a,
7bがそれぞれ合成開口処理を行うと、それぞれ航空機
101−1から見たレーダ画像と航空機101−2から
見たレーダ画像が得られる。
【0157】なお、図29においてビーム102を航空
機101の斜め後ろに向けたが、逆に斜め前に向けるよ
うにしてもよい。なお、ビームの分割は2つに限らず3
つ以上であってもよい。この場合、信号分割部6のフィ
ルタは3つとなり、そのうちのひとつは帯域通過フィル
タである。
【0158】次にスクイント角θS の設定方法について
説明する。従来のストリップ・マッピングSARにおい
てスクイント角は90度であったが、これでは前述のよ
うに1つのビームを信号を周波数分割することにより2
つの画像を得ること、及び、1つのアンテナにより高さ
を求めることは不可能である。これら2つの目的のため
には、スクイント角θS は0°(または180°)に近
い程有利である。しかし、SARのクロスレンジ分解能
はスクイント角θS は0°(または180°)に近い程
劣化する。したがってスクイント角θS は45°程度が
望ましい。もっともこれに限るものでなく、必要とされ
るクロスレンジ分解能を確保できる範囲でなるべくスク
イント角θS を0°(または180°)に近づけるとよ
い。
【0159】以上のように、このレーダ装置によれば次
のような優れた効果を奏する。 (1) スクイント角を90°でなく、たとえば45°(1
35°)程度にしてビームを斜めに向けることにより、
ある位置におけるプラットホームと地表上の点との間の
第1の距離と、同じ進路上の異なる位置におけるプラッ
トホームと同じ地表上の点との間の第2の距離とに差が
生じるので、同じ進路上の複数のプラットホームあるい
は異なる複数の位置の同じプラットホームにより得られ
た複数の画像に基づき地形の高さを計測するための距離
(位相)情報を得ることができる。従来の装置は、地形
の高さを計測するための距離(位相)情報を得るために
アンテナが2つ必要であったが、このレーダ装置によれ
ばアンテナが1つですむ。
【0160】(2) アンテナが1つですむことにより、プ
ラットホームの傾き(ロール角)の影響を原理的に受け
ない。従来はアンテナが2つあるので傾きにより両者の
受ける信号間の位相差が変化した。なお、アンテナをプ
ラットホームの中心に配置するのが望ましい。 (3) スクイント角を90°でなく、たとえば45°(1
35°)程度にしてビームを斜めに向けることにより、
1つのビームによる受信信号の周波数分布に幅が生じる
から、フィルタを用いて1つのビームを分割することが
できる。したがって1つのビームしかないときでも、異
なる視点から見た複数の画像を得ることができる。した
がって、複数のプラットホームを用意する必要はない。 (4) 実際の地形の反射点と仮想反射点との位相差を与え
る式(12)に基づき高さhを求めるので、計算が容易にな
るとともに計算誤差を少なくすることができる。
【0161】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、合成
開口レーダ装置を用いて観測を行い、互いに観測条件が
異なる複数種類の地形画像を得る第1のステップと、上
記複数種類の地形画像を組合せ、画像を互いに干渉させ
ることにより地形の高さに対応する情報をもつ複数種類
の干渉画像を得る第2のステップと、上記複数種類の干
渉画像を融合する第3のステップと、融合された干渉画
像に基づき地形高さを算出する第4のステップとを備え
たので、互いに観測条件の異なる2枚以上の等位相線画
像を融合し、この融合された画像に基づき位相アンラッ
プを行うことにより、観測できない領域が存在しても位
相アンラップが可能になるとともに、位相アンラップの
精度が向上する。したがって、等高線画像を安定に得る
ことができる。
【0162】また、この発明によれば、上記第3のステ
ップに、上記複数種類の干渉画像と予め求められた仮想
反射点についての干渉画像とを比較することにより、上
記複数種類の干渉画像を地形の高さに対応する等位相線
をもつ複数の等位相線画像にそれぞれ変換する等位相線
画像生成ステップと、上記複数の等位相線画像を相互に
比較して一致領域あるいは不一致領域を検出する一致不
一致検出ステップと、上記不一致領域についてこれら等
位相線画像の位相情報の重み付け平均を求めてこの不一
致領域の位相情報とする平均算出ステップとを備えたの
で、不一致部分についてのみの処理で画像を融合でき
る。
【0163】また、この発明によれば、上記第3のステ
ップに、上記複数種類の干渉画像を相互に比較して一致
領域あるいは不一致領域を検出する一致不一致検出ステ
ップと、上記不一致領域についてこれら複数種類の干渉
画像の地形の高さに対応する情報の重み付け平均を求め
てこの不一致領域の地形の高さに対応する情報とする平
均算出ステップと、上記平均算出ステップで求められた
干渉画像と予め求められた仮想反射点についての干渉画
像とを比較することにより、上記平均算出ステップで求
められた干渉画像を地形の高さに対応する等位相線をも
つ等位相線画像に変換する等位相線画像生成ステップと
を備え、画像融合してから等位相線画像を生成するの
で、等位相線画像生成ステップの処理が簡単になる。
【0164】また、この発明によれば、上記平均算出ス
テップで求められた画像の良否を判定する良否判定ステ
ップと、この良否判定ステップの判定結果に基づき重み
パラメータを変更して上記平均算出ステップを再度実行
させる重みパラメータ変更ステップとを備えたので、判
定結果に基づき重みパラメータを適切に調整できて良好
な融合画像を得ることができる。
【0165】また、この発明によれば、上記第1のステ
ップにおける観測条件に、合成開口レーダ装置の周波
数、偏波、アンテナの位置、アンテナのスクイント角
度、又は、観測時期のうちの何れかひとつを含むので、
種々の観測条件に基づく画像を融合して精度の高い融合
画像を得ることができる。
【0166】また、この発明によれば、合成開口レーダ
部に、空中線と、上記空中線に送信信号を供給する送信
機と、上記空中線から信号を受けて受信処理を行う受信
機と、上記受信機の出力信号に基づきパルス圧縮処理を
行うパルス圧縮部と、上記パルス圧縮部の出力信号を分
割する帯域分割部と、上記帯域分割部の出力に基づきそ
れぞれ合成開口処理を行う複数の合成開口処理部とを備
えたので、少ない数の空中線で複数の画像を観測するこ
とができて装置の構成が簡単になる。最も少ない場合、
空中線の数は一つですむ。
【0167】また、この発明によれば、上記空中線の指
向方向を制御するスクイント角指示器を備えたので、上
記空中線のビームをスポットライト状に照射できて同じ
地形の複数の画像を続けて得ることができる。
【0168】また、この発明によれば、上記送信機の送
信周波数および上記受信機の受信周波数を調整可能に構
成したので、周波数ごとの複数の画像を続けて得ること
ができる。
【0169】また、この発明によれば、上記空中線の送
信偏波および受信偏波を切換可能に構成したので、偏波
ごとの複数の画像を続けて得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の干渉型合成開口レ
ーダ装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の干渉型合成開口レ
ーダ装置における画像融合処理のフローチャートであ
る。
【図3】 この発明の実施の形態1の干渉型合成開口レ
ーダ装置における位相アンラップ処理のフローチャート
である。
【図4】 この発明の実施の形態1の干渉型合成開口レ
ーダ装置における画像処理の説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態1の干渉型合成開口レ
ーダ装置における位相アンラップ処理の説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態1の干渉型合成開口レ
ーダ装置における画像融合処理の説明図である。
【図7】 この発明の実施の形態1の干渉型合成開口レ
ーダ装置における画像融合処理の説明図である。
【図8】 この発明の実施の形態1の干渉型合成開口レ
ーダ装置における画像融合処理の説明図である。
【図9】 この発明の実施の形態1の干渉型合成開口レ
ーダ装置における画像融合処理の説明図である。
【図10】 この発明の実施の形態1の干渉型合成開口
レーダ装置における画像融合処理の説明図である。
【図11】 この発明の実施の形態1の干渉型合成開口
レーダ装置の観測のジオメトリを示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態2の干渉型合成開口
レーダ装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図13】 この発明の実施の形態3の干渉型合成開口
レーダ装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図14】 この発明の実施の形態4の干渉型合成開口
レーダ装置における画像融合処理のフローチャートであ
る。
【図15】 この発明の実施の形態4の干渉型合成開口
レーダ装置における画像融合処理の説明図である。
【図16】 この発明の実施の形態4の干渉型合成開口
レーダ装置における画像融合処理の説明図である。
【図17】 この発明の実施の形態5の干渉型合成開口
レーダ装置のレーダ部の構成を示す機能ブロック図であ
る。
【図18】 この発明の実施の形態5の干渉型合成開口
レーダ装置の観測のジオメトリを示す図である。
【図19】 この発明の実施の形態6の干渉型合成開口
レーダ装置のレーダ部の構成を示す機能ブロック図であ
る。
【図20】 この発明の実施の形態7の干渉型合成開口
レーダ装置のレーダ部の構成を示す機能ブロック図であ
る。
【図21】 この発明の実施の形態7の干渉型合成開口
レーダ装置の観測のジオメトリを示す図である。
【図22】 この発明の実施の形態8の干渉型合成開口
レーダ装置のレーダ部の構成を示す機能ブロック図であ
る。
【図23】 この発明の実施の形態9の干渉型合成開口
レーダ装置のレーダ部の構成を示す機能ブロック図であ
る。
【図24】 この発明の実施の形態10の干渉型合成開
口レーダ装置のレーダ部の構成を示す機能ブロック図で
ある。
【図25】 この発明の実施の形態11の干渉型合成開
口レーダ装置のレーダ部の構成を示す機能ブロック図で
ある。
【図26】 図17の干渉型高分解能レーダ装置の構成
を示す機能ブロック図である。
【図27】 図17の干渉型高分解能レーダ装置の動作
を説明するための図である。z軸の正の方向からxy平
面を見た図である。
【図28】 図17の干渉型高分解能レーダ装置の動作
を説明するための図である。x軸の正の方向からyz平
面を見た図である。
【図29】 図17の観測のジオメトリを示す図であ
る。
【図30】 図17における受信信号の周波数分布を示
す図である。
【図31】 図17の干渉型高分解能レーダ装置の動作
を説明するための図である。画像A、Bのます目のひと
つは1つの画素を意味する。
【図32】 図17の干渉型高分解能レーダ装置の動作
を説明するための図である。x軸の正の方向からyz平
面を見た図である。z軸に平行な直線で区分された領域
は1つの画素を意味する。
【図33】 図17の干渉型高分解能レーダ装置の動作
を説明するための、従来のアンテナ配置を示す図であ
る。
【図34】 図17の干渉型高分解能レーダ装置の動作
を説明するための、従来のアンテナ配置におけるジオメ
トリを示す図である。
【図35】 図17の干渉型高分解能レーダ装置の動作
を説明するための、スクイント角を90度としたときの
ジオメトリを示す図である。
【図36】 図17の干渉型高分解能レーダ装置の動作
を説明するための、スクイント角を90度としたときの
ジオメトリを示す図である。
【図37】 図17の干渉型高分解能レーダ装置により
得られた位相差等高線の例を示す図である。
【図38】 図17の干渉型高分解能レーダ装置により
得られた位相差等高線の例を示す図である。
【符号の説明】
51 レーダ部、52 複数画像生成部、53 画像融
合部、54 位相アンラップ部。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成開口レーダ装置を用いて観測を行
    い、互いに観測条件が異なる複数種類の地形画像を得る
    第1のステップと、 上記複数種類の地形画像を組合せ、画像を互いに干渉さ
    せることにより地形の高さに対応する情報をもつ複数種
    類の干渉画像を得る第2のステップと、 上記複数種類の干渉画像を融合する第3のステップと、 融合された干渉画像に基づき地形高さを算出する第4の
    ステップとを備えた合成開口レーダ装置を用いた地形高
    さ測定方法。
  2. 【請求項2】 上記第3のステップに、上記複数種類の
    干渉画像と予め求められた仮想反射点についての干渉画
    像とを比較することにより、上記複数種類の干渉画像を
    地形の高さに対応する等位相線をもつ複数の等位相線画
    像にそれぞれ変換する等位相線画像生成ステップと、上
    記複数の等位相線画像を相互に比較して一致領域あるい
    は不一致領域を検出する一致不一致検出ステップと、上
    記不一致領域についてこれら等位相線画像の位相情報の
    重み付け平均を求めてこの不一致領域の位相情報とする
    平均算出ステップとを備えたことを特徴とする請求項1
    記載の合成開口レーダ装置を用いた地形高さ測定方法。
  3. 【請求項3】 上記第3のステップに、上記複数種類の
    干渉画像を相互に比較して一致領域あるいは不一致領域
    を検出する一致不一致検出ステップと、上記不一致領域
    についてこれら複数種類の干渉画像の地形の高さに対応
    する情報の重み付け平均を求めてこの不一致領域の地形
    の高さに対応する情報とする平均算出ステップと、上記
    平均算出ステップで求められた干渉画像と予め求められ
    た仮想反射点についての干渉画像とを比較することによ
    り、上記平均算出ステップで求められた干渉画像を地形
    の高さに対応する等位相線をもつ等位相線画像に変換す
    る等位相線画像生成ステップとを備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の合成開口レーダ装置を用いた地形高さ
    測定方法。
  4. 【請求項4】 上記平均算出ステップで求められた画像
    の良否を判定する良否判定ステップと、この良否判定ス
    テップの判定結果に基づき重みパラメータを変更して上
    記平均算出ステップを再度実行させる重みパラメータ変
    更ステップとを備えたことを特徴とする請求項2又は請
    求項3に記載の合成開口レーダ装置を用いた地形高さ測
    定方法。
  5. 【請求項5】 合成開口レーダ装置を用いて観測を行
    い、互いに観測条件が異なる複数種類の地形画像を得る
    第1のステップと、 上記複数種類の地形画像を組合せ、画像を互いに干渉さ
    せることにより地形の高さに対応する情報をもつ複数種
    類の干渉画像を得る第2のステップと、 複数種類の干渉画像それぞれに対応して地形高さを算出
    する第3のステップと、 上記第3のステップで求められた複数種類の地形高さ画
    像を融合する第4のステップとを備えた合成開口レーダ
    装置を用いた地形高さ測定方法。
  6. 【請求項6】 上記第2のステップに、上記複数種類の
    地形画像を組合せ、画像を互いに干渉させることにより
    地形の高さに対応する情報をもつ複数種類の干渉画像を
    得る干渉処理ステップと、上記干渉処理ステップで求め
    られた複数種類の干渉画像と予め求められた仮想反射点
    についての干渉画像とをそれぞれ比較することにより、
    上記複数種類の干渉画像を地形の高さに対応する等位相
    線をもつ等位相線画像に変換する等位相線画像生成ステ
    ップとを備えたことを特徴とする請求項4記載の合成開
    口レーダ装置を用いた地形高さ測定方法。
  7. 【請求項7】 上記第1のステップにおける観測条件
    に、合成開口レーダ装置の周波数、偏波、アンテナの位
    置、アンテナのスクイント角度、又は、観測時期のうち
    の何れかひとつを含むことを特徴とする請求項1ないし
    請求項6いずれかに記載の合成開口レーダ装置を用いた
    地形高さ測定方法。
  8. 【請求項8】 合成開口レーダ装置を用いて観測を行
    い、互いに観測条件が異なる複数種類の地形画像を得る
    レーダ部と、 上記レーダ部で得られた複数種類の地形画像を組合せ、
    互いに干渉させることにより複数種類の干渉画像を得る
    複数画像生成部と、 上記複数画像生成部で得られた複数種類の画像を融合す
    る画像融合部と上記画像融合部で得られた干渉画像を地
    形の高さに対応する情報をもつ複数の画像に変換する位
    相アンラップ部とを備えた干渉型合成開口レーダ装置。
  9. 【請求項9】 合成開口レーダ装置を用いて観測を行
    い、互いに観測条件が異なる複数種類の地形画像を得る
    レーダ部と、 上記レーダ部で得られた複数種類の地形画像を組合せ、
    互いに干渉させることにより複数種類の干渉画像を得る
    複数画像生成部と、 上記複数画像生成部で得られた複数種類の干渉画像を地
    形の高さに対応する情報をもつ複数の画像にそれぞれ変
    換する位相アンラップ部と、 上記位相アンラップ部で得られた複数種類の画像を融合
    する画像融合部とを備えた干渉型合成開口レーダ装置。
  10. 【請求項10】 上記レーダ部に、空中線と、上記空中
    線に送信信号を供給する送信機と、上記空中線から信号
    を受けて受信処理を行う受信機と、上記受信機の出力信
    号に基づきパルス圧縮処理を行うパルス圧縮部と、上記
    パルス圧縮部の出力信号を分割する帯域分割部と、上記
    帯域分割部の出力に基づきそれぞれ合成開口処理を行う
    複数の合成開口処理部とを備えたことを特徴とする請求
    項8又は請求項9に記載の干渉型合成開口レーダ装置。
  11. 【請求項11】 上記空中線の指向方向を制御するスク
    イント角指示器を備えたことを特徴とする請求項10記
    載の干渉型合成開口レーダ装置。
  12. 【請求項12】 上記送信機の送信周波数および上記受
    信機の受信周波数を調整可能に構成したことを特徴とす
    る請求項10記載の干渉型合成開口レーダ装置。
  13. 【請求項13】 上記空中線の送信偏波および受信偏波
    を切換可能に構成したことを特徴とする請求項10記載
    の干渉型合成開口レーダ装置。
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