JPH09225246A - ガス分離装置 - Google Patents

ガス分離装置

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Publication number
JPH09225246A
JPH09225246A JP8038129A JP3812996A JPH09225246A JP H09225246 A JPH09225246 A JP H09225246A JP 8038129 A JP8038129 A JP 8038129A JP 3812996 A JP3812996 A JP 3812996A JP H09225246 A JPH09225246 A JP H09225246A
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JP
Japan
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gas
outer peripheral
passage
tank
pressure
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Application number
JP8038129A
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English (en)
Inventor
Hiroya Shida
坦也 志田
Toshihiro Sato
敏浩 佐藤
Masabumi Kawashima
正文 川島
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ガス圧力の偏りを解消し、タンクの小形化を可
能にしてガスの分離性能が向上するガス分離装置を提供
する。 【解決手段】両端にガス流入出口2,3が設けられたタ
ンク1内に、外周多孔板5および内周多孔板6の間に吸
着剤10が充填されてなるガス吸着層4を設け、このガ
ス吸着層4とタンク内壁との間に外周通路11を形成す
るとともにガス吸着層4の内部に中央通路12を形成
し、これら外周通路11および中央通路12にこれら通
路内のガスの流れ方向に沿って体積が変化する圧力調整
スペーサ18,19を設け、これら圧力調整スペーサ1
8,19が外周通路11および中央通路12内のガス圧
を均等化させることによりガスを吸着剤10に均等に接
触させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のガスが混合
された混合ガスから特定のガスを分離するなどに用いら
れるガス分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば空気中から酸素ガスや窒素ガスを
分離したり、ボイラの燃焼排ガスからSO2 ガスやCO
2 ガスなどを分離除去する手段として、圧力スイング式
ガス分離装置が用いられている。
【0003】従来の圧力スイング式ガス分離装置につい
て、図4にもとづき説明する。図4に示す従来の圧力ス
イング式ガス分離装置は、塔状タンク101の上下両端
に上部ガス流入出口102および下部ガス流入出口10
3が形成されているとともに、このタンク101内に吸
着層104が設けられている。吸着層104はガス吸着
剤105、例えば大きさ2mm以下のゼオライトのような
セラミック粒、活性炭粒などを充填して構成されてい
る。吸着層104の上下端部は多孔仕切り板106,1
07および金網108,109にて仕切られているとと
もにこれら多孔仕切り板106,107により機械的に
支持されている。塔状タンク101の上端板と上部多孔
仕切り板106の間、およびタンク101の下端板と下
部多孔仕切り板107の間には、それぞれ上部ガス流入
出口102および下部ガス流入出口103に連通した圧
力室110,111が形成されている。上部圧力室11
0にはこの圧力室110の容積を小さくするための小径
粒体112が装填されている。なお、113はガス吸着
剤105を充填するための注入口である。
【0004】このような構造の圧力スイング式ガス分離
装置は、図示しない圧縮ポンプを通じて下部ガス流入出
口103から未分離ガス、例えば空気が実線で示すよう
に圧入され、この未分離ガスは下部圧力室111から下
部多孔仕切り板107および金網109を通過して吸着
層104に送られる。吸着層104内では酸素以外の空
気成分がゼオライトなどのガス吸着剤105に吸着さ
れ、したがって酸素が分離される。この酸素は金網10
8、上部多孔仕切り板106を通じて上部圧力室110
に抜け、上部ガス流入出口102から取り出すことがで
きる。したがって、ガス吸着剤105の吸着作用により
空気から酸素を分離し、この酸素を取り出すことができ
る。
【0005】そして、ガス吸着剤105に吸着された酸
素以外の空気成分(廃ガス)は、上部ガス流入出口10
2を閉止した状態で下部ガス流入出口103から図示し
ない減圧ポンプなどで真空吸引される。すなわち、タン
ク101内を真空吸引すると、ガス吸着剤105に吸着
されている廃ガスが脱気され、このような廃ガスは破線
で示すように下部ガス流入出口103を通じて排出する
ことができる。したがって、ガス吸着剤105から廃ガ
スの脱着がなされる。
【0006】一方、図5に示す他の従来の圧力スイング
式ガス分離装置は、上部ガス流入出口102および下部
ガス流入出口103を備えた塔状タンク101内に、円
筒形の吸着層124が形成されている。円筒形吸着層1
24は外周多孔板125および内周多孔板126を有
し、これら多孔板125,126の内側に金網127,
128を備え、かつ上部仕切り板129と下部仕切り板
130を有している。これら多孔板125,126およ
び上部仕切り板129、下部仕切り板130に囲まれた
空間にゼオライト等の吸着剤105が充填されている。
このような円筒形吸着層124はタンク101の内周壁
との間に環状の外周通路131を形成してあり、かつ内
周多孔板126の内部に中央通路132を形成してあ
る。外周通路131は下部圧力室133を通じて下部ガ
ス流入出口103に連通しているとともに、中央通路1
32は上部ガス流入出口102に連通している。
【0007】このような構造の圧力スイング式ガス分離
装置は、図示しない圧縮ポンプを通じて下部ガス流入出
口103から未分離ガス、例えば空気が圧入され、この
未分離ガスは下部圧力室133より外周通路131を経
て外周多孔板125および金網127を通過し、吸着層
124に送られる。吸着層124内では酸素以外の空気
成分がゼオライトなどのガス吸着剤105に吸着され、
したがって酸素のみが分離されて通過する。この酸素は
金網128、内周多孔板126を通じて中央通路132
に抜け、この中央通路132より上部ガス流入出口10
2を経て取り出すことができる。したがって、このよう
な構造の場合もガス吸着剤105の吸着作用により空気
から酸素を分離して取り出すことができる。
【0008】そして、ガス吸着剤105に吸着された酸
素以外の空気成分(廃ガス)は、上部ガス流入出口10
2を閉止した状態で下部ガス流入出口103から図示し
ない減圧ポンプなどで真空吸引すると、上記ガス吸着剤
105に吸着されている廃ガスが脱気され、この廃ガス
は外周通路131から下部圧力室133を経て下部ガス
流入出口103より排出される。したがって、ガス吸着
剤105から廃ガスの脱着がなされる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のガス分離装置は、下部ガス流入出口103から圧入
された未分離ガスを吸着層104の全体に亘り一様に流
すことが難しいという問題がある。
【0010】すなわち、図4に示す構造の場合は、下部
圧力室111で未分離ガスを半径方向に拡散するように
なっているが、下部圧力室111内では半径方向の圧力
分布が不均一になり易く、また図5に示す構造の場合は
未分離ガスを環状の外周通路131内で軸(上下)方向
へ分散させるようになっているが、この外周通路131
内では軸(上下)方向への圧力分布が偏り易い。したが
って、このような不均一な圧力分布であると、多孔板か
ら吸着層に流入するガスの流速が場所により不均一にな
り、ガス吸着剤105の全体に亘り未分離ガスが均等に
接触しなくなる。このためガスの分離性能が低下する。
【0011】そして、一基の塔状タンクで多量のガス分
離を行わせようとすると、タンクを大容量にする必要が
あるが、特に図4の構造の場合は、吸着層104中を移
動するガスの流速で吸着剤105が浮動化するのを避け
るためガス流速を一定値以下に抑える必要があることか
ら、タンク101および吸着層104の直径Dを大きく
する必要があり、このため下部圧力室111内の半径方
向の圧力分布は一層不均一になり易く、しかもタンクが
大型化するという不具合がある。
【0012】また、上部ガス流入出口102および下部
ガス流入出口103は、ここにガスが滞留したり残存し
ないように極力小さいことが望まれており、図4に示さ
れるガス分離装置においてタンク101および吸着層1
04の直径Dを大きくすると、上部ガス流入出口102
および下部ガス流入出口103の開口径dと、タンク1
01および吸着層104の直径Dとの直径比(d:D)
が1:5〜1:10と大きくなり、流入されたガスは面
積比で25〜100倍に急拡大して流れるようになり、
このこともガスが偏流する原因になる。
【0013】一方、図5に示す円筒形吸着層124を使
用する装置の場合は、多量のガス分離を行わせようとす
ると外周通路131の軸方向の長さ(高さ)Hを大きく
する必要があり、この場合もタンクが大型化するという
不具合がある。
【0014】本発明はこのような事情にもとづきなされ
たもので、その目的とするところは、ガス圧力の偏りを
解消し、タンクの小形化を可能にしてガスの分離性能が
向上するガス分離装置を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1の発明は、両端にガス流入出口が設けられたタ
ンクと;上記タンク内に収容され、外周部に外周多孔板
を有するとともにこの外周多孔板と上記タンク内壁との
間に外周通路が形成され、内周部に内周多孔板を有する
とともにこの内周多孔板の内側に少なくとも一方のガス
流入出口に連通される中央通路が形成され、これら外周
多孔板と内周多孔板との間に吸着剤が充填された筒形の
ガス吸着層と;上記タンク内の少なくとも一端に設けら
れ、この端部側の上記ガス流入出口に連通されるととも
に上記外周通路に対して周方向に沿って均等に連通され
た分配通路と;上記外周通路および中央通路の少なくと
も一方に設けられ、これら外周通路および中央通路内の
ガスの流れ方向に沿って体積が変化してガス圧を均等化
させる圧力調整部材と;を具備していることを特徴とす
るガス分離装置である。
【0016】このような構成によれば、一方のガス流入
出口から送り込まれた未分離ガスは外周通路を経て外周
多孔板より吸着層内の吸着剤に達し、このガス吸着剤で
所定のガス以外の成分が吸着され、よって所定のガスが
分離される。このガスは内周多孔板から中央通路を経て
他方のガス流入出口から取り出すことができる。この場
合、外周通路および中央通路の少なくとも一方に圧力調
整部材を設け、この圧力調整部材はガスの流れ方向に沿
って体積が変化して外周通路および/または中央通路の
ガス圧を均等化するから、外周通路および/または中央
通路からガス吸着層に流入および流出するガス流速はこ
れら外周通路および/または中央通路の全体に亘り均等
になる。したがって、未分離ガスはガス吸着層の全体に
亘り均等に流れるようになり、吸着剤に接する機会が均
等になる。このことからガス吸着性能が高くなり、ガス
の分離性能が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明について、図1に示す
第1の実施の形態にもとづき説明する。図面は圧力スイ
ング式ガス分離装置を示し、図中1は板金製の塔状タン
クである。このタンク1の上部には側方に開口した上部
ガス流入出口2が設けられているとともに、下部には下
方に向けて開口した下部ガス流入出口3が形成されてい
る。
【0018】タンク1内には、円筒形の吸着層4が設け
られている。この吸着層4は外周多孔板5および内周多
孔板6を有し、これら多孔板5,6の内側に金網7,8
を備えているとともに、下端に下部仕切り板9を有して
いる。これら多孔板5,6および下部仕切り板9に囲ま
れた空間には例えば大きさ2mm以下のゼオライト等のよ
うな吸着剤10が充填されている。このような円筒形吸
着層4はタンク1の内周壁との間に環状の外周通路11
を構成しており、この外周通路11の下端は上記下部仕
切り板9にて閉塞されている。また、内周多孔板6の内
部には軸方向に延びる中央通路12が形成されており、
この中央通路12は下端が下部ガス流入出口3に連通し
ている。
【0019】タンク1の上部には分配通路に相当する分
配パイプ13が設けられており、この分配パイプ13は
上記外周通路11の上端部に位置して環状に配置されて
いる。この分配パイプ13には、上記上部ガス流入出口
2が接線方向に連通されているとともに、この分配パイ
プ13の下面には、周方向に沿って等間隔をなす通孔1
4…が開口されており、これら通孔14…は外周通路1
1に連通している。したがって、上部ガス流入出口2か
らガスを供給すると、ガスは分配パイプ13内を旋回
し、通孔14…を通じて外周通路11の上端に送られる
ようになっている。
【0020】なお、吸着層4の上端には抵抗調整用の粒
状体15および空隙を小さくするための小径粒体16が
装填されている。また、17はガス吸着剤10を投入す
るための注入口である。
【0021】上記外周通路11および中央通路12には
ガス圧を均等にするための圧力調整部材に該当する圧力
調整スペーサ18および19が設けられている。外周通
路11に設けられた圧力調整スペーサ18は、外周通路
11に沿って連続した環状をなしており、内面には上方
に向かって細くなるテーパ面を有している。なお、この
圧力調整スペーサ18は、外周通路11の周方向に連続
していなくてもよく、周方向に沿って部分的に設けても
よい。要するに、圧力調整スペーサ18を設けることに
より外周通路11の断面積は上部が広く、下部に向かっ
て狭くなるように構成されておればよい。
【0022】また、中央通路12に設けられた圧力調整
スペーサ19は中央通路12の上端を閉止しているとと
もに、下部は下方に向かって小径となる楔形のテーパ形
状をなしている。要するに、この圧力調整スペーサ19
は中央通路12の断面積が上部で狭く、下部に向かって
広くなるように構成しておればその構造はどのようなも
のであってもよい。
【0023】このような構成の圧力スイング式ガス分離
装置の作用を説明する。図示しない圧縮ポンプを通じ
て、上部ガス流入出口2から未分離ガス、例えば空気を
圧入すると、この未分離ガスは分配パイプ13内を旋回
し、通孔14…を通じて外周通路11の上端に送られ
る。この場合、未分離ガスが分配パイプ13内を旋回す
ること、および通孔14…が分配パイプ13の下面にそ
の周方向に沿って等間隔に開口されていることから、外
周通路11には全周に亘り上端から均等に未分離ガスが
送り込まれるようになる。
【0024】外周通路11の上端に供給された未分離ガ
スは外周通路11を下方に向けて流れ、その過程で外周
多孔板5および金網7を通過して吸着層4内に流入す
る。この場合、外周通路11には上部の断面積を広く
し、下部に向かって狭くする圧力調整スペーサ18が設
けられているから、外周通路11内は上下方向に沿って
ガス圧が均等になる。つまり、本来は分配パイプ13の
通孔14…に近いところでガス圧が高く、通孔14…か
ら遠ざかる程ガス圧が低くなるが、圧力調整スペーサ1
8を設けたことにより外周通路11の下部で静圧が回復
されることから外周通路11内では上下方向の圧力分布
が均等になる。このため、外周多孔板5から吸着層4内
に流入するガスの流速が外周通路11の全体に亘り均等
になり、よって未分離ガスは吸着層4の吸着剤10に接
する機会が均等になる。
【0025】このようにして未分離ガスが吸着剤10に
接すると、所定のガス、例えば酸素以外のガス成分は吸
着剤10に吸着され、酸素が分離される。分離された酸
素は金網8および内周多孔板6を通過して中央通路12
に流出する。この酸素は中央通路12から下部ガス流入
出口3を通じて取り出すことができる。
【0026】この場合、中央通路12にも上部の断面積
が狭く、下部に向かって広くする圧力調整スペーサ19
が設けられているから、中央通路12内のガス圧も上下
方向に沿って均等になる。このため、内周多孔板6から
中央通路12に向かって流出する酸素の流速が中央通路
12の全体に亘り均等化する。
【0027】このことは吸着層4内を流れるガスの流速
を均等化することになり、ガスが吸着剤10に接する機
会を均等化するので、ガスの吸着性能が向上することに
なる。
【0028】一方、ガス吸着剤10に吸着された酸素以
外の空気成分(廃ガス)は、下部ガス流入出口3を閉止
した状態で上部ガス流入出口2より図示しない減圧ポン
プなどで真空吸引される。すなわち、タンク1内を真空
吸引すると、ガス吸着剤10に吸着されている廃ガスが
脱気され、このような廃ガスは上部ガス流入出口2を通
じて排出することができる。したがって、ガス吸着剤1
0から廃ガスの脱着がなされる。
【0029】この場合、中央通路12においては下から
上にガス流が生じることになるが、中央通路12には下
向きに細くなる圧力調整スペーサ19が設けられている
から、この中央通路12内ではガス圧が上下方向に沿っ
て均等になる。よって、内周多孔板6から吸着層4に流
れるガス流は全体に亘り均等な速度になる。また、外周
通路11内においても下から上にガス流が生じることに
なるが、この外周通路11には上向きに通路を拡大する
圧力調整スペーサ18が設けられているから、この外周
通路11内ではガス圧が上下方向に沿って均等になる。
よって、吸着層4から外周多孔板5を通じて外周通路1
1に流れるガス流は全体に亘り均等な速度になる。この
ことから、廃ガスの脱気性能が向上し、吸着層4の再生
が効率よく行えることになる。
【0030】このような作用を奏する圧力スイング式ガ
ス分離装置であれば、外周部に環状の外周通路11を備
えるからタンク1の直径を大きくしなくても吸着層4に
対するガス流入面積およびガス流出面積を大きくするこ
とができる。加えて、吸着層4内を流れるガスの流速を
均等化することができるため、ガスの分離性能が向上す
る。このことから、タンク1の直径Dおよび高さHを小
さくしても大きな性能が得られ、小形化が可能になる。
【0031】しかも、タンク1の直径Dを小さくするこ
とができるから、上部ガス流入出口2および下部ガス流
入出口3の開口径dと、タンク1の直径Dとの直径比
(d:D)を小さくすることができ、ガスの流れが急拡
大するのが防止され、流れ経路の途中に流れが滞留する
箇所を生じることもなくなり、ガスの偏流が解消される
ことになる。
【0032】なお、上記実施例では、外周通路11の上
端にガスを分配する通路として、分配パイプ13を用い
た例を説明したが、本発明はこれに限らず、例えば図2
に示す第2の実施の形態のように構成してもよい。
【0033】すなわち、図2に示す圧力スイング式ガス
分離装置の場合は、タンク1の上端に上向きに上部ガス
流入出口2を設けるとともに、このタンク1内の上部に
上部ガス流入出口2に連なる分配圧力室20を、仕切り
板21にて区画して形成してある。この分配圧力室20
の周囲は外周通路11の上端に連通している。その他の
構成は図1の場合と同様であるから、同一番号を付して
説明を省略する。
【0034】このような構成の場合も、上部ガス流入出
口2から圧入された未分離ガスは分配圧力室20を通じ
て外周通路11の全周に亘り均等に分配して供給される
ようになり、外周通路11の圧力分布を均等にすること
ができる。
【0035】さらに、図3は本発明の第3の実施の形態
を示す。この第3の実施の形態は、大量のガスを分離す
る大性能型圧力スイング式ガス分離装置に適用した例で
ある。同図において、塔状タンク31の上部および下部
には、それぞれ側方に開口したガス流入出口32a,3
2bが設けられているとともに、上部および下部の中央
にはそれぞれ上下方向に開口したガス流入出口33a,
33bが形成されている。
【0036】タンク31内には、円筒形の吸着層34が
設けられている。この吸着層34は外周多孔板35およ
び内周多孔板36を有し、これら多孔板35,36の内
側に金網37,38を備えているとともに、下端に下部
仕切り板39を有している。これら多孔板35,36お
よび下部仕切り板39に囲まれた空間には吸着剤40が
充填されている。このような円筒形吸着層34はタンク
31の内周壁との間に環状の外周通路41を構成してお
り、この外周通路41の下端は下部仕切り板39にて閉
塞されている。また、内周多孔板36の内部には軸方向
に延びる中央通路42が形成されており、この中央通路
42は上下端がそれぞれ中央のガス流入出口33aおよ
び33bに連通している。
【0037】タンク31内の上部および下部には分配通
路に相当する分配パイプ43a,43bが設けられてお
り、これら分配パイプ43a,43bは外周通路41の
上端部および下端部に位置して環状に配置されている。
これら分配パイプ43a,43bには、それぞれガス流
入出口32a,32bが接線方向に連通されているとと
もに、周方向に沿って等間隔をなす通孔44…が開口さ
れており、これら通孔44…は外周通路41に連通して
いる。
【0038】なお、吸着層34の上端には抵抗調整用の
粒状体45および空隙を小さくするための小径粒体46
が装填されている。また、47はガス吸着剤40を投入
するための注入口である。
【0039】上記外周通路41および中央通路42には
ガス圧を均等にするための圧力調整スペーサ48および
49が設けられている。外周通路41に設けられた圧力
調整スペーサ48は、外周通路41を上下に区画すると
ともに、これら区画された通路の断面積を、分配パイプ
43a,43bに近い部分で広く、分配パイプ43a,
43bから遠ざかるにつれて順次狭くするようにテーパ
面を有している。また、中央通路42に設けられた圧力
調整スペーサ49は中央通路42を上下に区画するとと
もに、これら区画された通路の断面積を、ガス流入出口
33a,33bに近い部分で広く、ガス流入出口33
a,33bから遠ざかるにつれて順次狭くするようにテ
ーパ面を有している。
【0040】このような構成のガス分離装置は、図示し
ない圧縮ポンプを通じて、ガス流入出口32aおよび3
2bからそれぞれ未分離ガス、例えば空気を圧入する
と、この未分離ガスは分配パイプ43a,43b内を旋
回し、通孔44…を通じて外周通路31の上端および下
端に送られる。外周通路31に供給された未分離ガスは
外周通路31を軸方向に向けて流れ、その過程で外周多
孔板35および金網37を通過して吸着層34内に流入
する。この場合、外周通路31には流れの下流側に向か
って断面積を狭くする圧力調整スペーサ48が設けられ
ているから、外周通路41内は上下方向に沿ってガス圧
が均等になる。このため、外周多孔板35から吸着層3
4内に流入するガスの流速が外周通路41の全体に亘り
均等になり、よって未分離ガスは吸着層34の吸着剤4
0に接する機会が均等になる。
【0041】このようにして未分離ガスが吸着剤40に
接すると、所定のガス、例えば酸素以外のガス成分は吸
着剤40に吸着され、酸素が分離される。分離された酸
素は金網38および内周多孔板36を通過して中央通路
42に流出する。この酸素は中央通路42からそれぞれ
中央のガス流入出口33a、33bを通じて取り出すこ
とができる。
【0042】この場合、中央通路42にも流れの下流側
に向かって断面積を広くする圧力調整スペーサ49が設
けられているから、中央通路42内のガス圧も上下方向
に沿って均等になる。このため、内周多孔板36から中
央通路42に向かって流出する酸素の流速が中央通路4
2の全体に亘り均等化する。
【0043】よって、吸着層34内を流れるガスの流速
が均等化し、ガスが吸着剤40に接する機会が均等化す
るので、ガスの吸着性能が向上することになる。一方、
ガス吸着剤40に吸着された酸素以外の空気成分(廃ガ
ス)は、中央のガス流入出口33a、33bを閉止した
状態で側方のガス流入出口32a、32bより図示しな
い減圧ポンプなどで真空吸引される。このようにタンク
31内を真空吸引すると、ガス吸着剤40に吸着されて
いる廃ガスが脱気され、このような廃ガスは側方のガス
流入出口32a,32bを通じて排出することができ
る。したがって、ガス吸着剤40から廃ガスの脱着がな
される。
【0044】この場合、中央通路42においては上下端
部から中央に向けてガス流が生じることになるが、中央
通路42には上下端部に向けて細くなる圧力調整スペー
サ49が設けられているから、この中央通路42内では
ガス圧が上下方向に沿って均等になる。よって、内周多
孔板36から吸着層34に流れるガス流は全体に亘り均
等な速度になる。また、外周通路41内においても中央
から上下端部方向にガス流が生じることになるが、この
外周通路41には上下端部の方向に通路面積を拡大する
圧力調整スペーサ48が設けられているから、この外周
通路41内ではガス圧が上下方向に沿って均等になる。
よって、吸着層34から外周多孔板35を通じて外周通
路41に流れるガス流は全体に亘り均等な速度になる。
このことから、廃ガスの脱気性能が向上し、吸着層34
の再生が効率よく行えることになる。
【0045】このような構成の圧力スイング式ガス分離
装置であっても、外周部に環状の外周通路41を備える
からタンク31の直径を大きくしなくても吸着層34に
対するガス流入面積およびガス流出面積を大きくするこ
とができるから小形化が可能になり、さらに吸着層34
内を流れるガスの流速を均等化することができるためガ
スの分離性能が向上する。
【0046】なお、上記各実施例では、本発明を圧力ス
イング式ガス分離装置に適用した例を説明したが、本発
明は圧力スイング式ガス分離装置に限らない。また、分
離の対象となるガスは、空気から酸素を分離することに
は限らず、空気から窒素を分離したり、ボイラの燃焼排
ガスからSO2 ガスやCO2 ガスなどを分離除去するな
ど、種々のガス分離に使用することができる。
【0047】さらに、上記各実施例では、外周通路と中
央通路のそれぞれに圧力調整部材(圧力調整スペーサ)
を設置した例を示したが、圧力調整部材(圧力調整スペ
ーサ)は外周通路および中央通路のいずれか一方に設け
た場合であってもよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、外
周部に形成した環状の外周通路から吸着層にガスを流す
ことができるので吸着層に対するガス流入面積およびガ
ス流出面積を大きくすることができ、よってタンクの直
径および高さを小さくすることができ、小形化が可能に
なる。しかも、外周通路および中央通路の少なくとも一
方に圧力調整部材を設けたから外周通路および/または
中央通路のガス圧を均等化することができ、外周通路お
よび/または中央通路からガス吸着層に流入および流出
するガス流速はこれら外周通路および/または中央通路
の全体に亘り均等になる。したがって、未分離ガスがガ
ス吸着層の全体に亘り均等に流れるようになり、吸着剤
に接する機会が均等になり、このことからガス吸着性能
が高くなり、ガスの分離性能が向上する。
【0049】また、タンクの直径Dを小さくすることが
できるから、ガス流入出口の開口径dとタンクの直径D
との直径比(d:D)を小さくすることができ、ガスの
流れが急拡大するのが防止され、流れ経路の途中に流れ
が滞留する箇所を生じることもなくなり、ガスの偏流が
解消されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示し、(A)図は
圧力スイング式ガス分離装置の断面図、(B)図は
(A)図中B−B線の断面図。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示す圧力スイング
式ガス分離装置の断面図。
【図3】本発明の第3の実施の形態を示す圧力スイング
式ガス分離装置の断面図。
【図4】従来の圧力スイング式ガス分離装置の断面図。
【図5】他の従来の例を示し、(A)図は圧力スイング
式ガス分離装置の断面図、(B)図は(A)図中B−B
線の断面図。
【符号の説明】
1…塔状タンク 2,3…ガス流入出口 4…吸着層 5,6…多孔板 7,8…金網 10…吸着剤 11…外周通路 12…中央通路 13…分配パイプ 14…通孔 18,19…圧力調整スペーサ 31…塔状タンク 32a,32b,33a,33b…ガス流入出口 34…吸着層 35,36…多孔板 37,38…金網 40…吸着剤 41…外周通路 42…中央通路 43a,43b…分配パイプ 44…通孔 48,49…圧力調整スペーサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端にガス流入出口が設けられたタンク
    と;上記タンク内に収容され、外周部に外周多孔板を有
    するとともにこの外周多孔板と上記タンク内壁との間に
    外周通路が形成され、内周部に内周多孔板を有するとと
    もにこの内周多孔板の内側に少なくとも一方のガス流入
    出口に連通される中央通路が形成され、これら外周多孔
    板と内周多孔板との間に吸着剤が充填された筒形のガス
    吸着層と;上記タンク内の少なくとも一端に設けられ、
    この端部側の上記ガス流入出口に連通されるとともに上
    記外周通路に対して周方向に沿って均等に連通された分
    配通路と;上記外周通路および中央通路の少なくとも一
    方に設けられ、これら外周通路および中央通路内のガス
    の流れ方向に沿って体積が変化してガス圧を均等化させ
    る圧力調整部材と;を具備していることを特徴とするガ
    ス分離装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019528395A (ja) * 2016-08-25 2019-10-10 レイボルド ゲーエムベーハー 冷凍機
CN115814566A (zh) * 2023-02-10 2023-03-21 北京中科富海低温科技有限公司 一种优化流道设计的径向吸附塔

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Effective date: 20030930