JPH09224573A - 生茶葉の品質評価方法並びに装置 - Google Patents

生茶葉の品質評価方法並びに装置

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JPH09224573A
JPH09224573A JP6188196A JP6188196A JPH09224573A JP H09224573 A JPH09224573 A JP H09224573A JP 6188196 A JP6188196 A JP 6188196A JP 6188196 A JP6188196 A JP 6188196A JP H09224573 A JPH09224573 A JP H09224573A
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仁 早野
Koji Yoda
光司 依田
Masayuki Suzuki
正行 鈴木
Yoshito Sone
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来人手により行っていた生茶葉の外観認識
の自動化を図り、正確且つ客観的な信頼性ある生茶葉の
格付けを可能にする。 【解決手段】 本発明の生茶葉の品質評価方法は、摘採
された一群の収穫生茶葉AT より、複数の個別サンプル
生茶葉AO を各別に取り出し、これらを外観認識し、そ
の認識結果に応じて前記一群の収穫生茶葉AT の格付け
を行うようにしたことを特徴としている。また本発明の
品質評価装置1は、摘採された一群の収穫生茶葉AT
り、複数の個別サンプル生茶葉AO を各別に取り出す個
別取出装置3と、取り出した個別サンプル生茶葉AO
外観認識を行う認識装置4と、その認識結果に応じて前
記一群の収穫生茶葉AT の格付けを行う格付装置5とを
具えて成ることを特徴としている。そしてこれらの発明
特定事項を手段とすることにより上記課題の解決が図ら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は製茶工場等に入荷さ
れた収穫生茶葉の品質を客観的な数値データとして把握
し、これに基づき入荷毎に一群の収穫生茶葉の格付けを
行うようにした生茶葉の品質評価方法並びに装置に関す
るものである。
【0002】
【発明の背景】摘採された収穫生茶葉が製茶工場等に入
荷されると、爾後あるいは入荷時において、入荷毎に収
穫生茶葉の格付けを行い、生茶葉の価格設定等に供され
ている。この場合、従来は例えば収穫生茶葉の一部をサ
ンプルとして採取し、これを所定の見本箱に収容し、収
容した生茶葉を生茶葉格付判定員が五感による官能検査
によって比較、検討して収穫生茶葉の格付け、等級付け
を行っていた。
【0003】しかしながらこのような格付手法をとる場
合には、必然的に主観が入り込む余地が多くなり、生茶
葉格付判定員が代わると格付基準が変わったり、同一の
生茶葉格付判定員であっても、比較する生茶葉によっ
て、あるいは時期や日を異にすることによってその格付
基準は微妙に変化してしまう。なおこれはどうしても見
本同士の判定となってしまうため、日によって、あるい
は時間によって比較対象が変化してしまい、基準が曖昧
となることにも起因している。
【0004】そこで近時はこのような人手による格付手
法に代えて、収穫生茶葉の品質を客観的な数値データと
してとらえ、これを収穫生茶葉の格付けに利用しようと
する試みも一部では行われる。具体的には特開平4−2
37459号「茶生葉の自動格付け方法」等において見
られるものであって、このものは生茶葉の外観に関する
判断要素として生葉の色、生茶葉の成分に関する判断要
素として水分量、窒素成分量、総繊維の量、他の判断要
素として電気抵抗値、嵩密度を採用している。
【0005】そしてこれらの判断要素を数値化したデー
タに基づいて当該データと生茶葉の品質との因果関係を
経験則によって導き出し、これによって生茶葉の格付け
に供しようとするものである。しかしながら生茶葉の格
付けを行うにあたっては、摘芽長及びその均一性、その
適性範囲内に属する割合、病害虫被害度、細切れ葉、切
れ葉の混入等の不良度の状況も重要な品質評価項目とな
るものであるが、これらは一芽毎の生茶葉の形状を認識
することにより初めて達成されるものであることから、
一定量の塊として存在するサンプル生茶葉を判定対象に
とっていた上記従来の格付手法にあっては判定されてお
らず、この点において上記格付手法のみでは必ずしも信
頼性のある生茶葉の格付けは行われていなかったという
ことができる。従ってこのような従来の格付手法による
場合にあっても、実際には目視による外観検査を併用
し、これによって適宜、格付結果を修正していたのが実
状であった。
【0006】
【開発を試みた技術的事項】本発明はこのような背景中
に開示する従来技術及び従来技術の抱える種々の課題の
存在を充分に認識し、これらの課題を解決するために案
出されたものであって、塊として存在する生茶葉群から
の一芽毎の生茶葉単体の取り出し、外観認識を主体とす
る格付手法の確立を通じて、生茶葉の品質評価精度の向
上と生茶葉のサンプリングから格付けに至るまでの一連
の作業の完全自動化を可能にした新規な生茶葉の品質評
価方法並びに装置の開発を試みたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の
生茶葉の品質評価方法は、摘採された一群の収穫生茶葉
より、複数の個別サンプル生茶葉を各別に取り出し、こ
れらを外観認識し、その認識結果に応じて前記一群の収
穫生茶葉の格付けを行うようにしたことを特徴として成
るものである。そしてこのような発明特定事項を手段と
することにより、塊として存在するサンプル生茶葉の中
から一芽毎の個別の生茶葉を把握して、その外観認識を
目視によって行っていた従来の人手による煩わしい作業
を排除し、外観認識の正確性、客観性が担保され、収穫
生茶葉の信頼性のある格付けを人手を介さずに行うこと
が可能となって、前記課題の解決が図られるのである。
【0008】また請求項2記載の生茶葉の品質評価方法
は、前記要件に加え、前記一群の収穫生茶葉の格付けを
行うにあたっては、前記個別サンプル生茶葉から認識し
た外観を含む個別情報に加え、一群の収穫生茶葉から取
り出した一定量のサンプル生茶葉から認識した集合情報
を考慮して行うようにしたことを特徴として成るもので
ある。そしてこのような発明特定事項を手段とすること
により、上述の外観認識によって得られる正確且つ客観
的なデータに加え、外観に現れない生茶葉の性状を判断
する他のデータをも格付けの判定に利用できるようにな
り、収穫生茶葉のより一層の信頼性のある格付けが可能
となって、前記課題の解決が図られるのである。
【0009】更にまた請求項3記載の生茶葉の品質評価
方法は、前記要件に加え、前記一群の収穫生茶葉の格付
けを行うにあたっては、前記外観を含む個別情報及び集
合情報により得られた実測値、これを基に算出される平
均値、標準偏差及び適性範囲内に属する割合をその重要
度に応じて得点付けし、これを基にして前記一群の収穫
生茶葉の格付けを行うようにしたことを特徴として成る
ものである。そしてこのような発明特定事項を手段とす
ることにより、上述の外観認識によって得られるデータ
や外観によっては認識できない他のデータと、収穫生茶
葉の格付けとの間の関連付けが可能となって、信頼性の
ある格付けが行われるようになり、前記課題の解決が図
られるのである。
【0010】更にまた請求項4記載の生茶葉の品質評価
方法は、前記要件に加え、前記個別サンプル生茶葉の取
り出しにあたっては、あらかじめ一群の収穫生茶葉から
一定量のサンプル生茶葉を取り出し、このサンプル生茶
葉の一部を個別サンプル生茶葉として取り出すようにし
たことを特徴として成るものである。そしてこのような
発明特定事項を手段とすることにより、個別サンプル生
茶葉の一芽毎の取り出しが容易になって、人手によらな
い生茶葉の外観認識に寄与し得るほか、残余の一定量の
サンプル生茶葉を利用することで、外観に現れない生茶
葉の性状分析を前記外観の分析と同時平行して行うこと
が可能となって、格付判定の迅速化、効率化を通じて前
記課題の解決に寄与し得るのである。
【0011】更にまた請求項5記載の生茶葉の品質評価
方法は、前記要件に加え、前記外観認識にあたっては、
個別サンプル生茶葉の形状及び色彩に関する判断要素を
認識するようにしたことを特徴として成るものである。
そしてこのような発明特定事項を手段とすることによ
り、形状に関するものとして摘芽長及びびその均一性、
その適性範囲内に属する割合、病害虫被害度、細切れ
葉、切れ葉の混入等の不良度等の品質評価が可能とな
り、一方、色彩に関するものとして、葉焼や古葉の混
入、赤茎の混入等の不良度等の品質評価が可能となっ
て、前記課題の解決が図られるのである。
【0012】更にまた請求項6記載の生茶葉の品質評価
方法は、前記請求項2、3、4または5記載の要件に加
え、前記集合情報はサンプル生茶葉の水分量、総繊維
量、全窒素量を含む成分情報であることを特徴として成
るものである。そしてこのような発明特定事項を手段と
することにより生茶葉の外観に直接現れない生茶葉の品
質評価が可能になって、格付け判定の信頼性向上を通じ
て前記課題の解決に寄与し得るのである。
【0013】更にまた請求項7記載の生茶葉の品質評価
方法は、前記要件に加え、前記外観認識によって評価さ
れる一群の収穫生茶葉の品質項目としては、平均摘芽
長、摘芽長標準偏差、適当摘芽長、不良度、及び病害虫
被害度が含まれることを特徴として成るものである。そ
してこのような発明特定事項を手段とすることにより、
従来、生茶葉格付判定員が五感による官能検査によって
行っていたのと同様の項目についての生茶葉の品質評価
を人手を介さずに行うことが可能となり、前記課題の解
決に寄与し得るのである。
【0014】更にまた請求項8記載の生茶葉の品質評価
装置は、摘採された一群の収穫生茶葉より、複数の個別
サンプル生茶葉を各別に取り出す個別取出装置と、取り
出した個別サンプル生茶葉の外観認識を行う認識装置
と、その認識結果に応じて前記一群の収穫生茶葉の格付
けを行う格付装置とを具えて成ることを特徴として成る
ものである。そしてこのような発明特定事項を手段とす
ることにより、人手によらない自動的な個別サンプル生
茶葉の取り出し、及び他の生茶葉によって妨げられるこ
となく、個別サンプル生茶葉の正確な外観認識を行うこ
とが可能となって、収穫生茶葉の信頼性のある格付けを
人手を介することなく、自動的に行うことが可能とな
り、前記課題の解決が図られるのである。
【0015】更にまた請求項9記載の生茶葉の品質評価
装置は、前記請求項8記載の要件に加え、前記個別取出
装置は、一群の収穫生茶葉から一定量のサンプル生茶葉
を取り出すサンプリング装置の後段に設けられ、取り出
された一定量のサンプル生茶葉の一部を取り出し、更に
一芽毎の個別サンプル生茶葉に分離する分離取出部と、
取り出した個別サンプル生茶葉を所定の姿勢にして、後
段の認識装置に供給する姿勢設定部とを具えて成ること
を特徴として成るものである。そしてこのような発明特
定事項を手段とすることにより、個別サンプル生茶葉一
芽毎の取り出しが容易になるほか、残余の一定量のサン
プル生茶葉を外観分析以外の他の性状分析に利用できる
ほか、後段に位置する認識装置に対しては、一芽毎に分
離され、同一の姿勢となって搬送される個別サンプル生
茶葉が供給されるから、外観認識が容易、確実となって
これらにより収穫生茶葉のより一層の信頼性のある格付
けが可能となり、前記課題の解決に寄与し得るのであ
る。
【0016】更にまた請求項10記載の生茶葉の品質評
価装置は、前記請求項8また9記載の要件に加え、前記
認識装置は個別サンプル生茶葉の外観認識を含む個別情
報の認識を行う個別情報認識部と、一定量のサンプル生
茶葉から集合情報の認識を行う集合情報認識部とを具え
て成ることを特徴として成るものである。そしてこのよ
うな発明特定事項を手段とすることにより、上述の外観
認識によって得られる正確且つ客観的なデータに加え、
外観に現れない生茶葉の性状を判断する他のデータをも
格付けの判定に利用できるようになり、収穫生茶葉のよ
り一層の信頼性のある格付けが可能となって、前記課題
の解決が図られるのである。
【0017】更にまた請求項11記載の生茶葉の品質評
価装置は、前記請求項10記載の要件に加え、前記個別
情報認識部において個別サンプル生茶葉の外観認識を行
う手段としてはCCDイメージセンサが使用され、一
方、集合情報認識部においてサンプル生茶葉の成分情報
の認識を行う手段としては、積分球を具える赤外線拡散
反射分光分析計が使用されることを特徴として成るもの
である。そしてこのような発明特定事項を手段とするこ
とにより、個別情報である生茶葉の形状及び色彩に関す
る判断要素の認識を一基の認識手段によって行うことが
可能となるほか、集合情報である生茶葉の水分量、総繊
維量、全窒素量という複数の判断要素の認識も同じく他
の一基の認識手段によって行うことが可能となり、認識
手段の有効利用が図られる。
【0018】またCCDイメージセンサは生茶葉の外観
を認識するほか、画像処理機能を有し、これにより生茶
葉の品質の評価、ひいては生茶葉の格付けを補填する機
能を併せ持ち、一方、積分球を具える赤外線拡散反射分
光分析計は高い測定精度が得られるほか、サンプル生茶
葉をそれほど強く圧縮しなくても、上記判断要素の測定
が可能であるため、生茶葉を傷付けることなくオンライ
ン測定が行えるという利点を有する。従ってこれらが相
乗的に作用することによって極めて効率良く正確な個別
情報及び集合情報の認識、これに基づく信頼性のある生
茶葉の格付けが可能となって、前記課題の解決が図られ
るのである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明の生茶葉の品質評価方
法並びに装置について図面に基づいて具体的に説明す
る。なお説明にあたっては最初に本発明の生茶葉の品質
評価装置の構造について説明し、次いでこの品質評価装
置の作動状態と併せて、この品質評価装置が直接使用さ
れる本発明の生茶葉の品質評価方法に言及する。なお本
明細書では生茶葉を三種に区分し、入荷された状態の各
生産者毎、あるいは入荷毎の一群のものを収穫生茶葉A
T 、この収穫生茶葉AT からサンプルとして一時取り出
した一定量の塊として存在するものをサンプル生茶葉A
S 、このサンプル生茶葉AS あるいは上記収穫生茶葉A
T から直接取り出した一芽毎のものを個別サンプル生茶
葉AO として説明する。また一芽の個別サンプル生茶葉
O に付いている複数枚の葉の全体、あるいは個々の一
枚、一枚の葉を表す場合には、単に葉aとし、この葉a
が付いている茎を表す場合には、茎bとして区別する。
【0020】本発明の生茶葉の品質評価装置1は、例え
ばアングル材や角パイプを適宜組み合わせることによっ
て構成される支持フレーム2に対し、摘採された一群の
収穫生茶葉AT より、直接あるいはこのものから取り出
したサンプル生茶葉AS より、複数の個別サンプル生茶
葉AO を各別に取り出す個別取出装置3と、取り出した
個別サンプル生茶葉AO の外観認識を少なくとも行う認
識装置4と、その認識結果に応じて、前記一群の収穫生
茶葉AT の格付けを行う格付装置5とを基本的に具えて
成るものであって、更に補機的装置並びに補機的部材と
して、上記諸装置間等の生茶葉の搬送を司る中継搬送装
置7、上記諸装置の起動、停止、各部の調整、設定条件
の入力及び画像、ペーパーによる出力等を司る入出力装
置9や投入流量を一様にする投入流量調整ホッパ6が必
要に応じ設けられることによって構成される。更にまた
図1に示す実施の形態のように上記諸装置ないし諸部材
の外部環境からの影響を少なくするとともに、安全衛生
上の観点より上記諸装置ないし諸部材を囲んで外部と区
画する矩形筐体状の機枠8を設けることも可能である。
【0021】以下図1〜8、13、14、15に示す実
施の形態を例にとって、生茶葉の流れに沿って配置され
るこれらの諸装置及び諸部材について具体的に説明す
る。なお図15に示す実施の形態にあっては、摘採され
た一群の収穫生茶葉AT が入荷される地下コンテナ10
の上方に、支持基台11によって支持されるサンプリン
グ装置12を設け、このサンプリング装置12によって
取り出されたサンプル生茶葉AS を使用して一群の収穫
生茶葉AT の格付けを行うようにした品質評価装置1を
示す。サンプリング装置12としては、本出願人がすで
に出願に及んでいる特願平8−21903号に開示する
「生茶葉サンプリング装置」が一例として適用できる。
もちろんサンプル生茶葉AS の取り出しにあたっては、
上述のように地下コンテナ10に収容された収穫生茶葉
T を対象とするもののほか、地下コンテナ10に収容
される前の収穫生茶葉AT を対象とし、このものの一部
を適宜、サンプリング手段であるトレイ、シュート、コ
ンベヤ等を用いてサンプル生茶葉AS として取り出すよ
うにすることも可能である。また収穫生茶葉AT に露等
の水滴が多く付着している場合には、適宜遠心脱水式あ
るいは熱風乾燥式等による露引装置にかけて、露引きし
た後のサンプル生茶葉As を使用するようにすることも
もちろん可能である。
【0022】まず機枠8の一例として上面手前側の左端
寄りにはサンプル生茶葉AS の投入口80が開口されて
おり、更にこの投入口80の側縁から斜め下方前方に向
けては、投入シュート81が設けられている。また投入
口80には、開閉扉82が設けられていて、その側傍に
設けられる操作レバー83を操作することにより、リン
ク機構が作動し、操作レバー83の動きと同方向に開閉
扉82が回動するように構成されている。そして上記投
入シュート81の下方には、投入流量調整ホッパ6の受
入口60が臨んでいる。
【0023】この投入流量調整ホッパ6は投入されるサ
ンプル生茶葉AS の一時貯留槽となるホッパ本体62
と、このホッパ本体62の底面を閉塞するとともに、ホ
ッパ本体62内に貯留されたサンプル生茶葉AS を一定
流量で送り出す送出コンベヤユニット63とによって構
成されている。このうちホッパ本体62は、金属製薄板
を用い、適宜の形状の箱様に形成して成るものであっ
て、その上面は開口されており、前記投入シュート81
の出口端とほぼ同等の開口面積を有する受入口60とな
っている。またホッパ本体62には掻きならしユニット
66が設けられていて、送出コンベヤユニット63によ
って搬送される山積みされたサンプル生茶葉AS に作用
し、余分なサンプル生茶葉AS を下方に掻き落とすこと
によって常に一定流量のサンプル生茶葉AS が送り出さ
れるようになっている。
【0024】因みに掻きならしユニット66は、ホッパ
本体62の左右の側板を貫いて設けられる回転軸66a
と、この回転軸66aに対して直交する方向に多数本設
けられる掻きならし棒66bと、その駆動源となる攪拌
モータM6 とを具えて成り、送出コンベヤユニット63
の搬送方向と逆方向に回転軸66aが回転するように構
成されている。一方、送出コンベヤユニット63は適宜
のコンベヤフレーム64に対し、その一端に駆動ロー
ラ、他端に従動ローラを設け、これら二つのローラに対
し多数の係止片65aが等間隔で立設される無端帯65
を巻回することにより基本的に構成される。
【0025】またコンベヤフレーム64は回動支軸61
を回動中心として一定角度の範囲で回動し得る構成にな
っていて、その回動駆動を司る姿勢切替シフタ68がそ
の本体基端側を支持フレーム2に、そしてその摺動ロッ
ド先端をコンベヤフレーム64にそれぞれ遊転自在に接
続することにより設けられている。因みにこの姿勢切替
シフタ68は、送出コンベヤユニット63の傾斜角度の
調整、定常送出位置P0 と排出位置P1 との姿勢切り替
えに際し使用される。この他、送出コンベヤユニット6
3の送出端には斜め下方に向けて飛散防止板67が設け
られていて、次に述べる振動コンベヤユニット22にお
ける搬送面23上へのサンプル生茶葉AS の供給の際の
生茶葉の飛散を防止している。
【0026】次に振動コンベヤユニット22について説
明する。このものは前述の中継搬送装置7に属するもの
であって、投入流量調整ホッパ6により供給される一定
流量のサンプル生茶葉AS の塊を更に平面的にばらし、
その重なり合いを少なくした状態で後述する個別取出装
置3ないし認識装置4に供給し得るようにするものであ
る。すなわち支持フレーム2に対してインシュレータ2
0を介してコンベヤ支持フレーム21を設け、このコン
ベヤ支持フレーム21に対して更に振動コンベヤユニッ
ト22を設けて成るものである。なおこの振動コンベヤ
ユニット22の基本的構成については適宜の構成のもの
が採用できるものであって、その詳細は省略することと
し、ここではその特徴的構成のみについて言及する。
【0027】すなわち本実施の形態にあっては、次に述
べる個別取出装置3との関係で、個別サンプル生茶葉A
O の一芽毎の取り出しが確実に行われるようにする工夫
が施されている。具体的には振動コンベヤユニット22
における搬送面23には、図2、3、14に示すように
搬送するサンプル生茶葉AS の一部を下方に落とし込む
落とし込み口23aが設けられており、更に落とし込み
口23aの周縁には下方に向けて案内筒体23bが形成
されていて、この案内筒体23bに内嵌して昇降動し得
る可動底板24により、案内筒体23bの底面を閉塞す
る構成になっている。
【0028】すなわちサンプル生茶葉AS の通常の搬送
時には、図2、3に示すように可動底板24を下方に位
置させ、サンプル生茶葉AS の一部が落とし込み口23
aから落とし込まれて収容できる状態としておき、一
方、測定終了後、ホッパ本体62内に残留する生茶葉を
排出する場合には、図14に示すように可動底板24を
上方に移動させ、搬送面23と同一平面状に位置させる
のである。なおこのような可動底板24の昇降動は、搬
送面23が形成される振動トラフ25の下面に固定され
る昇降シフタ26により行われる。
【0029】次に個別取出装置3について説明する。個
別取出装置3は本発明の品質評価装置1の特徴的構成の
一部を成す部分であって、分離取出部30と姿勢設定部
36とを具えることによって構成される。このうち分離
取出部30は個別サンプル生茶葉AO の一部に直接接触
し、一芽毎の個別サンプル生茶葉AO を各別に吸着保持
する吸着パッド31を具える吸着ヘッド32と、この吸
着ヘッド32を昇降自在に保持する昇降シフタ33と、
この昇降シフタ33を保持するとともに吸着ヘッド32
を前記落とし込み口23aの上方から姿勢設定部36の
上方まで水平方向に移動させるトラバーサ装置34とを
具えることによって成っている。また図2中、符号35
に示すものは、吸着パッド31に接続されるエアホース
であって、その他端に接続されるサクションポンプ及び
エアコンプレッサ等の作用によって生ずる吸引、吹き出
しの二種の空気の流れを吸着パッド31に伝えている。
更に吸着パッド31に個別サンプル生茶葉AO が吸着さ
れた状態にあるか否かは図示しない圧力センサによって
検知される。
【0030】一方、姿勢設定部36は、後述する認識装
置4における個別情報認識部40に向けて個別サンプル
生茶葉AO を搬送する中継搬送装置7上の始端側に設け
られる。すなわち一例としてベルトコンベヤにより構成
される中継搬送装置7のコンベヤフレームを利用して図
4、5に示すような支持枠36aを上方に立ち上げ、こ
の支持枠36aに対して、その中央に山形の固定傾斜板
37を傾斜面をコンベヤフレームに沿う方向にして設
け、一方、支持枠36aの左右両端の上部には、この部
位を回動支点とする二枚の可動傾斜板38をそれぞれ回
動自在に設けることにより基本的に構成される。なお二
枚の可動傾斜板38の回動は一例として一基の可動シフ
タ39によって行われており、この可動シフタ39にお
ける摺動ロッドと、可動傾斜板38との間に回動自在に
接続される中継リンクを介して同時に内側に、あるいは
互いに外側に回動するように構成されている。
【0031】因みに可動傾斜板38を同時に内側に回動
した場合には、その自由端が固定傾斜板37の左右の下
端縁に当接し、両者の間に形成される底部開口を閉塞す
ることで吸着パッド31による吸着が解除されて下方に
吹き落とされる個別サンプル生茶葉AO を飛散させるこ
となく、受け止めるようになっている。なおこのとき個
別サンプル生茶葉AO は固定傾斜板37または可動傾斜
板38の傾斜面に沿って滑り落ちる際に上記中継搬送装
置7の搬送方向と直交する方向に姿勢設定され、固定傾
斜板37と可動傾斜板38との間に形成される谷部に位
置するようになっている。一方これとは逆に可動傾斜板
38を互いに外側に回動した場合には、上記底部開口が
拡開され、固定傾斜板37と可動傾斜板38との間に形
成される谷部に位置していた個別サンプル生茶葉A
O は、そのままの姿勢を維持したまま下方の中継搬送装
置7上に供給される。
【0032】次に本発明の特徴的構成の他の一つである
認識装置4について説明する。認識装置4は、個別サン
プル生茶葉AO の外観認識を含む個別情報の認識を行う
個別情報認識部40と、一定量のサンプル生茶葉AS
ら集合情報の認識を行う集合情報認識部43とを具える
ことにより構成されている。このうち個別情報認識部4
0について最初に説明する。個別情報認識部40は前記
姿勢設定部36が設置される中継搬送装置7に対して設
けられるものであって、中継搬送装置7のコンベヤフレ
ームに対して図4に示すように適宜のブラケットを介し
て逆漏斗状のフード40aを設け、その上部に外観認識
を司るCCDイメージセンサ41を設置するとともに、
フード40a内にはコンベヤ上を搬送されてくる個別サ
ンプル生茶葉AO を照らし出し、CCDイメージセンサ
41による撮影を明瞭にする照明42を設けることによ
り構成されている。
【0033】ここでイメージセンサとは光電変換素子か
ら成るものであって、光入力による画像情報を信号電荷
量の空間分布に変換して蓄積し、更に蓄積された信号電
荷を読み出して転送し、転送された信号電荷量を検知
し、電気信号に出力するというものである。イメージセ
ンサはパーソナルコンピュータやワードプロセッサ等に
画像情報を入力するためのイメージスキャナ等に使用さ
れる一次元イメージセンサと、高画質VTRカメラ等に
使用される二次元イメージセンサとに大別され、本発明
では個別サンプル生茶葉AO の撮影を目的としているこ
とから、二次元イメージセンサを使用する。二次元イメ
ージセンサとしてはCCD形、MOS形、CPD形等が
あるが、感度、解像度等に優れるCCD形が望ましい。
またCCDイメージセンサ41は画像処理が容易で図形
歪もなく、長寿命であることにより、外観認識手段とし
ては最適なものといえる。
【0034】この他、図1、4に示す実施の形態にあっ
ては、フード40aの下端からコンベヤにかけての空間
を覆う遮光板40bが設けられている。この遮光板40
bは照明42の外部への光の散乱を防止するとともに、
外部環境からの影響を低減するために設けられるもので
ある。なおフード40aの下端部を下方に延長すること
により、この遮光板40bの作用を担わせることももち
ろん可能である。この他、個別サンプル生茶葉AO の外
観認識を更に明瞭にするため、中継搬送装置7における
搬送ベルトは、個別サンプル生茶葉AO の存在が明確に
認識される色とすることが好ましく、本実施の形態では
一例として白色の搬送ベルトを使用した。
【0035】次に集合情報認識部43について説明す
る。この集合情報認識部43は前記振動コンベヤユニッ
ト22により搬送され、前記落とし込み口23a内に落
ちずにそのまま搬出されるサンプル生茶葉AS を測定対
象とするものである。なお生茶葉の性状認識を正確に行
うには、積層状態で搬送されてくるサンプル生茶葉AS
の層を圧縮し、個々の生茶葉間に形成される空間をでき
るだけ小さくして、当該空間がもたらす光の散乱による
測定精度への影響をできるだけ少なくする必要から圧縮
手段50が設けられる。
【0036】ここでは圧縮手段50の構成を異にする図
6〜8と図9〜12とに示す二種の実施の形態をとり上
げ、その各々について説明することとする。まず図6〜
8に示す集合情報認識部43は、あらかじめ設定される
圧縮空間に測定するサンプル生茶葉AS を送り込むこと
により圧縮するようにした圧縮手段50を適用したもの
である。具体的には前記振動コンベヤユニット22によ
り搬出されてきたサンプル生茶葉AS を受け取り、集合
情報認識部43の設置部位、そして後述する取出コンベ
ヤ72までサンプル生茶葉AS を搬送する一例としてベ
ルトコンベヤにより構成される中継搬送装置7を設け、
この中継搬送装置7に対して集合情報認識部43が設け
られる。
【0037】また図6に示す実施の形態にあっては、こ
の中継搬送装置7の搬入部位に前述の投入流量調整ホッ
パ6と同様の作用をする流量調整ホッパ70を設けてい
る。もちろんサンプル生茶葉AS の搬送レイアウト等如
何によっては、前述の投入流量調整ホッパ6及び振動コ
ンベヤユニット22によって、充分なサンプル生茶葉A
S の平層化(一定流量化)が達成される場合も予想さ
れ、そのような場合には必ずしも流量調整ホッパ70は
必要としない。なおこの流量調整ホッパ70の構造につ
いては前述の投入流量調整ホッパ6と同様であるので、
その詳細は省略する。
【0038】そしてこのようにして平層化(一定流量
化)されたサンプル生茶葉AS に対して集合情報認識部
43が作用し、生茶葉の性状測定を行う。図6〜8に示
す集合情報認識部43は、サンプル生茶葉AS の成分情
報の認識を直接行う赤外線拡散反射分光分析計44と、
この赤外線拡散反射分光分析計44を一定ストロークの
範囲で昇降動する昇降機構46と、当該中継搬送装置7
におけるベルト幅方向にほぼベルト幅長分だけ赤外線拡
散反射分光分析計44を往復動させる横送り機構47a
及びこの横送り機構47aと併用することにより移動ス
トロークが拡張して、後述する標準反射体48の上方ま
で赤外線拡散反射分光分析計44を至らせる拡張機構4
7bから成る横移動機構47と、赤外線拡散反射分光分
析計44の測定標準を設定する標準反射体48と、生茶
葉の通過の確認をする生茶葉確認センサ49と、圧縮手
段50の一例である押圧ドラム51とを具えることによ
り構成される。
【0039】このうち赤外線拡散反射分光分析計44と
しては、本出願人の出願に係る特開平7−301598
号「光センサープローブ」等において開示する積分球を
利用したものが一例として適用できる。このものは光源
からの光を分光集光して、試料に照射し、試料からの拡
散反射光を集光して受光し、試料内に含まれる成分が特
定の波長の赤外線を吸収するという特性を利用して、受
光した光からその波長の光強度の減衰を計測して、試料
に含まれる成分情報を認識するようにしたものである。
【0040】なお認識できる成分情報としては水分量の
ほか、中性デタージェント繊維(総繊維)量、全窒素
量、及びテアニン、更には蔗糖、澱粉、セルロース等の
炭化水素、脂肪酸及びタンパク質等がある。因みにこれ
らの成分情報は赤外線拡散反射分光分析計44内に内蔵
される複数枚のフィルターの選択により行われる。すな
わちこれらのフィルターは上記各成分が吸収する特定の
波長のみを通過させるように構成されており、この光の
波長の相違を利用して成分情報の認識を図るようにした
ものである。
【0041】また昇降機構46は、当該中継搬送装置7
におけるコンベヤフレームから立ち上がる適宜のブラケ
ットに対して設けられる支持基板460と、この支持基
板460の一面に対し鉛直方向に設けられる昇降ガイド
レール461と、この昇降ガイドレール461に係合す
るレールホルダ462を具える縦移動基板463と上記
支持基板460との間に設けられることで縦移動基板4
63を昇降駆動する昇降シフタ464とを具えることに
より構成される。
【0042】更に横移動機構47は上述のとおり横送り
機構47aと、拡張機構47bとにより構成されるもの
であって、このうち拡張機構47bは前記縦移動基板4
63の一面に対し、水平方向に設けられる横移動ガイド
レール471bと、この横移動ガイドレール471bに
係合するレールホルダ472bを具える横送りシフタ支
持基板473と、この横送りシフタ支持基板473と上
記縦移動基板463との間に設けられることで横送りシ
フタ支持基板473を水平方向に横移動する拡張シフタ
474とを具えることにより構成される。
【0043】更にまた横送り機構47aは、前記縦移動
基板463の一面に対し、水平方向に設けられる別途の
横移動ガイドレール471aと、この横移動ガイドレー
ル471aに係合するレールホルダ472aを具える横
移動基板475と、前記横送りシフタ支持基板473に
設けられ、横移動基板475に接続される横送りシフタ
476とを具えることにより構成される。
【0044】更にまた標準反射体48は、赤外線拡散反
射分光分析計44の設けられる部位における当該中継搬
送装置7の奥部側近傍に設けられる。このものは円柱状
の反射体本体480の上面を標準反射面481とするも
のであって、できるだけ光の反射効率を高める必要から
一例として金コーティングしてある。またこの金コーテ
ィングした標準反射面481に対しては更に図7に示す
ように光の透過特性に優れる材料、例えばテフロン、石
英、ガラス等により形成される透過板482が設けら
れ、これらを具えることによって標準反射体48は構成
されている。
【0045】更にまた生茶葉確認センサ49は、赤外線
拡散反射分光分析計44の設けられる部位における当該
中継搬送装置7のコンベヤフレームから対向して立ち上
げられるコンベヤガイドを利用して設けられるものであ
って、一例として透過式の光センサが適用される。更に
また赤外線拡散反射分光分析計44の設けられる部位に
おける当該中継搬送装置7の奥部側に位置するコンベヤ
フレームからは図6に示すような門形のドラム支持基板
52が立ち上げられており、このドラム支持基板52の
下端部付近には押圧ドラム51を支える支承プーリ53
が一例として二個設けられている。すなわち本実施の形
態にあっては、押圧ドラム51の自重のみによってサン
プル生茶葉AS の圧縮を図るようにしたものであって、
上記支承プーリ53の設置部位ないしはプーリ径を変え
ることにより押圧ドラム51と当該中継搬送装置7にお
ける搬送ベルトとの間隔、ひいては押圧力の調整を図っ
ている。
【0046】なお押圧ドラム51は例えば金属製の長尺
の板材を円環状に湾曲させることにより形成されるドラ
ム枠体510と、このドラム枠体510の外周面に貼設
される例えばテフロン等、曲成加工が容易で光透過性に
優れる材料により構成される押圧円筒板511とにより
構成されている。またこの押圧ドラム51は、当該中継
搬送装置7の搬送速度とほぼ同速度、同方向に回転する
ものであって、その駆動手段が前記ドラム支持基板52
における一方の支承プーリ53の近傍に一例として設け
られる。具体的にはドラム支持基板52に対して設けら
れるドラム回転モータM5 と、このドラム回転モータM
5 の出力軸に設けられる駆動ギヤ54と、この駆動ギヤ
54と噛み合い、当該一方の支承プーリ53と一体に同
一回転軸上に設けられる従動ギヤ55とを具えることに
より構成される。
【0047】因みにドラム回転モータM5 が起動される
と、その出力軸の回転が最終的に当該一方の支承プーリ
53に伝達され、この支承プーリ53と押圧ドラム51
との摩擦力によって押圧ドラム51は回転するようにな
る。もっともこの押圧ドラム51は当該中継搬送装置7
とほぼ同速度で回転するものであるから、適宜の伝達手
段を設けることにより中継搬送装置7側の駆動手段を利
用する構成とすることももちろん可能である。また赤外
線拡散反射分光分析計44の下端の光の照射ないしは採
取用の開口部と押圧ドラム51における押圧円筒板51
1の内周面との距離は、図6に拡大して示すように概ね
1〜2mm程度に設定されている。
【0048】次に図9〜12に示す集合情報認識部43
について説明する。このものは移動トレイユニット58
に収容された個別サンプル生茶葉AO をその上方に位置
する固定基板57の部位まで移動させることにより圧縮
するようにした圧縮手段50を適用したものである。具
体的には上記赤外線拡散反射分光分析計44と、この赤
外線拡散反射分光分析計44を一定ストロークの範囲で
移動トレイユニット58の長手方向に移動させる縦送り
機構56と、赤外線拡散反射分光分析計44の下方に一
定の距離(上述したように1〜2mm程度)を隔てて設
けられる固定基板57と、前記振動コンベヤユニット2
2から搬出されたサンプル生茶葉AS を受け取り、上記
固定基板57の設置部位まで移動させる中継搬送装置7
の役割と、当該サンプル生茶葉AS を固定基板57に押
し付ける圧縮手段50としての役割を併せ持つ移動トレ
イユニット58とを具えることによって構成される。
【0049】このうち縦送り機構56は支持フレーム2
を利用して、あるいはこの支持フレーム2とは別個に図
9〜11に示すような支持架台560を設けることによ
って支持される。具体的には支持架台560等に対して
適宜のブラケットを介することによって設けられる。図
10に示すような支持基板561と、この支持基板56
1に対して水平方向に設けられる縦送りガイドレール5
62と、この縦送りガイドレール562に係合するレー
ルホルダ563を具える縦送り基板564と、この縦送
り基板564と上記支持基板561との間に接続される
縦送りシフタ565とを具えることによって縦送り機構
56は構成される。また赤外線拡散反射分光分析計44
は、縦送り基板564に対して固定されている。
【0050】更に固定基板57は、前述の透過板482
及び押圧円筒板511と同様の材料により形成されるも
のであって、図9、10、12に示す本実施の形態にあ
っては一例として石英製の板材を使用した。なおこのよ
うな固定基板57は図9、10、12に示すような保持
矩形枠体570によって水平に保持されるものであっ
て、この保持矩形枠体570の端部が前記支持基板56
1に対して固定状態に取り付けられることによって、固
定基板57の固定状態が保たれている。またこのような
固定基板57の下面の一部に前記標準反射体48と同様
の作用を有する図示しない標準反射板を取り付けること
も可能である。
【0051】更にまた移動トレイユニット58は、底面
の全部あるいは一部が拡開されたトレイ本体580と、
このトレイ本体580の拡開された底面を閉塞する可動
底板581と、これら可動底板581とトレイ本体58
0との間に設けられる拡開機構582と、これらトレイ
本体580、可動底板581及び拡開機構582を伴っ
たユニットを一定範囲(例えば50mm程度)にわたっ
て長手方向に振動させるとともに、一定ストローク(例
えば数10cm〜数m)移動させる水平移動シフタ58
3と、これらを一定ストローク(例えば数10mm〜数
10cm)上昇させることにより前記固定基板57と可
動底板581との間隔を狭めてサンプル生茶葉AS の圧
縮を実質的に行う押圧シフタ584とを具えることによ
って構成される。
【0052】このうち拡開機構582について更に補充
すれば、図10中において拡大して示すように前記トレ
イ本体580と可動底板581との間にガイドレール5
85を介在させ、このガイドレール585に対して適宜
の取付基板を介して拡開シフタ586の本体側を固定す
るとともに、この拡開シフタ586の摺動ロッドの先端
を可動底板581に固定する。更に可動底板581とト
レイ本体580の各々には対向するようにラック587
を配するとともに、ガイドレール585の一部にはこれ
らのラック587に噛み合うピニオンギヤ588を設け
ることにより拡開機構582は構成されている。すなわ
ち二本のラック587と一個のピニオンギヤ588との
介在により拡開シフタ586のストロークが二倍になる
ように構成されている。
【0053】因みにこのような移動トレイユニット58
にサンプル生茶葉AS が収容されると、まず図12
(a)に示すように水平移動シフタ583の作用により
移動トレイユニット58には一定範囲にわたって振動が
付与され、サンプル生茶葉AS が均一にトレイ本体58
0内に分布される。次に水平移動シフタ583の摺動子
を一定ストローク移動させて、トレイ本体580を固定
基板57の直下に至らせる。そして図12(b)に示す
ように押圧シフタ584を作動させ、トレイ本体580
の位置を徐々に固定基板57に近付けていき、図12
(b)中において拡大して示すようにサンプル生茶葉A
S を所定の圧縮状態にする。
【0054】この状態を維持しながら縦送り機構56を
図12(b)に示すようにを作動させ、赤外線拡散反射
分光分析計44を徐々に縦送りしながらサンプル生茶葉
Sの性状測定を行う。そして性状測定終了後は押圧シ
フタ584は収縮動作に移行し、トレイ本体580を当
初の高さまで下降させる。次に拡開シフタ586を作動
させることにより可動底板581により閉塞させていた
トレイ本体580の底面を拡開し、下方に位置する取出
コンベヤ72上に測定したサンプル生茶葉ASを搬出す
る。
【0055】次に取出コンベヤ72及び回収トレイ73
について説明する。取出コンベヤ72は、中継搬送装置
7に属するものであって、上述の認識装置4によって個
別情報及び集合情報の認識が行われた後の個別サンプル
生茶葉AO 及びサンプル生茶葉AS の回収を目的として
使用される。従って図1に示すようにそれぞれの部位の
他の中継搬送装置7の搬出位置の下方に位置するように
配設されるものである。また回収トレイ73は、上記取
出コンベヤ72の搬出端に設けられる生茶葉回収用の箱
状のものである。
【0056】次にこのようにして構成される本発明の品
質評価装置1の作動状態と併せて本発明の生茶葉の品質
評価方法について説明する。なお以下の説明にあたって
は、(1)生茶葉の投入、(2)振動コンベヤユニット
による生茶葉の搬送、(3)個別サンプル生茶葉の取り
出し、(4)個別情報の測定、(5)集合情報の測定、
(6)生茶葉の格付け、(7)生茶葉の取り出し・回
収、の各工程に分けて、図1〜8、13、14、15に
示す品質評価装置1を使用する場合を例にとって説明す
る。
【0057】(1)生茶葉の投入 図15に示すように地下コンテナ10内に収容された一
群の収穫生茶葉AT から適宜サンプリング装置12等を
使用して取り出されたサンプル生茶葉AS は、必要に応
じて適宜の露引装置により露引きされた後、前記本発明
の品質評価装置1に投入される。具体的には操作レバー
83を操作することにより開閉扉82を拡開し、開放状
態となった投入口80から所定量のサンプル生茶葉AS
を投入する。そして投入されたサンプル生茶葉AS は、
その下方において定常送出位置PO の状態において待機
する投入流量調整ホッパ6の受入口60からホッパ本体
62内に入り、送出コンベヤユニット63における無端
帯65によって次工程に向けて搬送される。
【0058】なおこの場合において、投入されたサンプ
ル生茶葉AS の流量調整が併せて行われるものであっ
て、具体的には無端帯65の搬送速度の調整、姿勢切替
シフタ68の伸縮に伴う無端帯65の搬送面の傾斜角度
の調整、掻きならしユニット66におけるコンベヤ搬送
方向と逆方向に回転する掻きならし棒66bによる掻き
ならし作用、及び無端帯65に設けられる係止片65a
の存在によってもたらされるサンプル生茶葉AS の保持
作用等によってサンプル生茶葉AS の一定流量化が図ら
れている。
【0059】(2)振動コンベヤユニットによる生茶葉
の搬送 このようにして一定流量で搬送されるサンプル生茶葉A
S は、送出コンベヤユニット63の搬出端に至り、その
下方に位置する振動コンベヤユニット22における振動
トラフ25上に搬出される。このとき送出コンベヤユニ
ット63の搬出端には飛散防止板67が設けられている
から飛散することなく、サンプル生茶葉AS は振動トラ
フ25上に確実に搬出される。そして振動トラフ25上
に供給されたサンプル生茶葉AS は振動トラフ25の振
動に伴い、振動トラフ25上において分散されながら前
方に送られていく。
【0060】そしてサンプル生茶葉AS の一部は落とし
込み口23aから案内筒体23b内に落とし込まれ、一
時貯留されるとともに、残余のサンプル生茶葉AS は振
動トラフ25の搬出端に至り、集合情報認識部43にサ
ンプル生茶葉AS を導く流量調整ホッパ70または中継
搬送装置7へと搬出される。なおこのとき振動コンベヤ
ユニット22を支持するコンベヤ支持フレーム21はイ
ンシュレータ20を介して支持フレーム2に取り付けら
れているから、振動コンベヤユニット22の振動は認識
装置4等に伝達され、測定結果に悪影響を及ぼすことも
ない。
【0061】(3)個別サンプル生茶葉の取り出し またこのとき落とし込み口23aの上方には分離取出部
30における吸着パッド31が位置し、昇降シフタ33
によって一定ストロークの範囲で昇降動を繰り返してい
る。そして吸着パッド31の先端に一芽の生茶葉、すな
わち個別サンプル生茶葉AO となる生茶葉が吸着される
と、その吸着が図示しない圧力センサにより検知され、
昇降シフタ33の昇降動は停止され、上限位置において
吸着ヘッド32は保持された状態となる。そしてこのよ
うな状態になったところで姿勢設定部36の上方までト
ラバーサ装置34によって移送され、姿勢設定部36の
上方に達したところで吸着パッド31の吸着は解除さ
れ、エアホース35内の空気の流れが逆方向に切り替わ
って、これにより生ずる吹出風に伴って個別サンプル生
茶葉AO は下方に位置する姿勢設定部36上に吹き落と
される。
【0062】なおこのとき、姿勢設定部36における可
動傾斜板38と固定傾斜板37は図5中、仮想線で示す
ように当接した状態にあり、両者の間に形成される開口
は閉塞された状態にあるから、上記吹出風によって個別
サンプル生茶葉AO が飛散してしまうことはない。また
可動傾斜板38と固定傾斜板37とによる前述の作用に
よって個別サンプル生茶葉AO の姿勢設定も同時に図ら
れる状態にある。
【0063】次に可動シフタ39が作動して図5中、実
線で示すように可動傾斜板38を回動させて下方の中継
搬送装置7上に個別サンプル生茶葉AO を搬出する。そ
して可動シフタ39は再び逆方向に作動し、可動傾斜板
38を回動させ閉塞状態に移行させる。また前記吸着パ
ッド31は、個別サンプル生茶葉AO を吹き落とした
後、再びトラバーサ装置34によって落とし込み口23
aの上方の位置に搬送され、次の個別サンプル生茶葉A
O の分離取り出しを行うべく、昇降動を繰り返す。
【0064】なおこのような個別サンプル生茶葉AO
一芽毎の取り出しは、数10回から数100回の範囲で
適宜選択して行われるものであって、因みに本実施の形
態にあっては二個の吸着パッド31を用い、一例として
100芽の個別サンプル生茶葉AO を50回の取り出し
によって行った。従って更に効率の良い取り出しを行お
うとすれば吸着パッド31の数を増加させたり、トラバ
ーサ装置34を各吸着パッド31毎に設け、吸着パッド
31単位の各別の取り出しを行うようにすることも可能
である。
【0065】(4)個別情報の測定 このようにして取り出された個別サンプル生茶葉AO
中継搬送装置7によって個別情報認識部40の設置部位
に向けて搬送される。そして個別サンプル生茶葉AO
個別情報認識部40の設置部位の直下に達すると、搬送
されるとともにCCDイメージセンサ41により撮影さ
れ、その外観認識が行われる。具体的には、形状に関す
る判断要素と色彩に関する判断要素との認識を行うもの
であって、形状に関するものとしては図13(b)〜
(e)に示すように個別サンプル生茶葉AO の(最大)
摘芽長の測定、葉aの輪郭の認識、そして色彩に関する
判断要素としては葉aと茎bの色の三原色であるR
(赤)、G(緑)、B(青)の大きさの測定を行ってい
る。
【0066】このうち葉aの輪郭の認識は、図13
(c)に示すように葉aと茎bの付け根、葉a及び茎b
の先端、及び葉aの輪郭上などの複数の点をプロット
し、その部分に欠損部分(欠損部分があれば葉切れとな
る)があるかどうかの測定により行われる。また葉aに
ついては図13(d)に示すように上記RGBのうちB
の大きさを一例として測定しており、Bの値が大きけれ
ば古葉(不良)、小さければみる葉(良)という判断を
行っている。更に茎bについては図13(e)に示すよ
うに茎bの先端から数mm〜10数mmいったところ
(本実施の形態にあっては一例として5mmに設定し
た)の数mm程度の範囲(本実施の形態にあっては一例
として5mmに設定した)における上記RGBのうちR
の大きさを一例として測定しており、Rの値が大きけれ
ば赤茎(不良)、小さければ良という判断を行ってい
る。
【0067】なお外観認識の手段としては、上記CCD
イメージセンサ41が最も好ましい手段と思われるが、
このものに代えて摘芽長の測定を行うものとしてレーザ
ーあるいは光電管を使用した測長器を採用することも可
能であるし、色彩を認識するものとしては上記CCDイ
メージセンサ41以外の各種のカラーセンサを適用する
ことももちろん可能である。また外観以外の他の個別情
報としては、個別サンプル生茶葉AO の個別重量、個別
水分量等の測定や葉aの大きさ、厚さ、硬さ等の測定が
挙げられる。因みに個別サンプル生茶葉AO の個別重量
を測定するにあたっては、ロードセル、ストレインゲー
ジ等の各種の重量センサが使用でき、例えば重量センサ
に吸着パッド31を保持させることにより、個別サンプ
ル生茶葉AO の吸着と同時にその個別重量を測定するよ
うにすることも可能である。なお重量センサとしては一
芽毎の微妙な重量の変化を見分ける必要があることか
ら、できるだけ測定精度に優れるものが必要とされ、一
例として非接着ゲージ型の引張圧縮用微少荷重変換器等
が使用できる。因みにこのような重量センサを使用すれ
ば100g以下の微少荷重について1/10000程度
の精度の測定が可能となる。またこの場合において個別
サンプル生茶葉AO の個別重量から摘芽長を類推した
り、切れ葉であるか否かを間接的に判断することも可能
である。そしてこのような個別情報の認識は取り出され
る個別サンプル生茶葉AO の数に応じて数10回〜数1
00回繰り返し行われる。因みに本実施の形態にあって
は一例として100サンプル(100回)の測定を行っ
た。このような個別情報の認識が終了した個別サンプル
生茶葉AO は順次当該中継搬送装置7の搬送端に臨んで
いる取出コンベヤ72上に搬出される。
【0068】(5)集合情報の測定 一方、振動トラフ25上に搬送されたサンプル生茶葉A
S のうち、落とし込み口23a内に落下せず、そのまま
振動トラフ25の搬出端に至ったサンプル生茶葉A
S は、この搬出端下方に臨んでいる流量調整ホッパ70
内に投入され、均一な嵩高の一定流量のサンプル生茶葉
S となって集合情報認識部43に供給される。この場
合には上記サンプル生茶葉AS は押圧ドラム51と当該
中継搬送装置7における搬送ベルトとによる挟持作用に
伴う圧縮を受けながら、その搬出端へ向かって搬送され
る。
【0069】そしてサンプル生茶葉AS の先端が集合情
報手段の一例である赤外線拡散反射分光分析計44の直
下に達すると生茶葉確認センサ49によりその存在が確
認され、赤外線拡散反射分光分析計44による生茶葉の
成分認識が開始される。すなわち図8(a)に示すよう
に横送りシフタ476の伸縮に伴う横送り機構47aの
作用によって赤外線拡散反射分光分析計44をベルト幅
方向に往復動させるとともに、搬送ベルトの移動に伴い
その測定エリアを逐次移動させながらサンプル生茶葉A
S の成分認識を満遍なく行う。すなわち搬送されるサン
プル生茶葉ASを点あるいは線として、とらえるのでは
なく言わば面としてとらえることにより偏りのない測定
に努めているのである。
【0070】またこのような成分認識を行う前、あるい
は適宜の時間的間隔をもって赤外線拡散反射分光分析計
44の標準値に変動が生じていないかどうかの認識、あ
るいは標準値の設定のために次のような作業が行われ
る。この場合には図8(b)に示すように昇降シフタ4
64が伸張状態に移行し、赤外線拡散反射分光分析計4
4を所定の高さ上昇させる。次いで図8(c)に示すよ
うに前記横送りシフタ476及び拡張シフタ474が伸
張状態に移行し、赤外線拡散反射分光分析計44を標準
反射体48の上方に至らせる。そして昇降シフタ464
を収縮状態とし、赤外線拡散反射分光分析計44を標準
反射体48に隣接する位置まで下降させ、上記標準値の
確認、設定を行い、測定値の信頼性の維持向上に努めて
いる。この他、図7(b)に示すように赤外線拡散反射
分光分析計44と押圧円筒板511の内周面との間の空
間を外部空間と遮蔽する遮光体45aを設けることも可
能であり、このような手段も測定値の信頼性の維持向上
に寄与し得る。
【0071】なお赤外線拡散反射分光分析計44により
認識する成分情報としては、水分量、総繊維量、全窒素
量が一例として挙げられるが、前述したような他の成分
情報の認識を行うことももちろん可能である。また赤外
線拡散反射分光分析計44に代わる他の集合情報の認識
手段としては、積分球45を使用しない他のタイプの赤
外線を利用した成分分析装置、あるいは同じく波長域を
近赤外線に限ったタイプや可視光をも認識し得るもの、
更に波長の大きいマイクロ波を利用した成分分析装置
や、この他電気伝導度、電気容量、核磁気共鳴を検出媒
体とするものや、ガスクロマトグラフィー等も採用でき
る。
【0072】更に上記成分情報以外の集合情報として
は、サンプル生茶葉の重量や容積等が挙げられるほか、
上記水分量と総重量から求められる含水率、重量と容積
から求められる嵩密度、更にはこの嵩密度等から類推さ
れる硬軟度、前記総繊維量と全窒素量とから求められる
N/Fスコア等の二次的情報が挙げられる。なお上記重
量の測定にあたってはロードセルが、容積の測定にあた
ってはポテンションメータが、それぞれ一例として使用
できる。また上記N/Fスコアとは、荒茶価格と成分と
の相関関係を示す数値で、下記数1に示すものを意味す
る。
【0073】
【数1】 Y=4.51X1 +520.88X2 −159.19
【0074】上記数1において、「Y」がN/Fスコ
ア、「X1 」が総繊維量(%)、「X2 」が全窒素量
(%)である。そしてこのようにして集合情報の認識が
行われた後のサンプル生茶葉AS は、押圧ドラム51の
回転と搬送ベルトの移動に伴って押し出され、当該中継
搬送装置7の搬送端に搬送され、この搬送端に臨んでい
る取出コンベヤ72上に搬出される。
【0075】(6)生茶葉の格付け 上記個別情報認識部40により認識された個別情報及び
集合情報認識部43により認識された集合情報、更に前
記入出力装置9により入力された入力情報は格付装置5
に送られ、以下のようにして生茶葉の格付けが行われ
る。まず測定された個別サンプル生茶葉AO の実測摘芽
長からはこれらを合計し、これをサンプル数で割ること
によって「平均摘芽長」が求められる。またこの平均摘
芽長と各サンプルの実測摘芽長との差を求め、これを下
記の数2に当て嵌めることによって「摘芽長標準偏差」
が求められる。
【0076】
【数2】
【0077】上記数2において、「S」は摘芽長標準偏
差、「x1 、x2 ・・・xn 」は各サンプルの実測摘芽
長、「X」は平均摘芽長、「n」はサンプル数である。
更に一例として75〜80mmの範囲を最適摘芽長とし
て定め、この範囲内に属する実測摘芽長の割合を算出す
ることによって「適当摘芽長」が求められる。
【0078】また葉aの輪郭の認識からは「切れ葉」の
有無が判定され、切れ葉と判定された個別サンプル生茶
葉AO の数を求め、これをサンプル数で割ればその割合
が求められる。更に葉aについては上述したように「古
葉(不良)」と「みる葉(良)との判定が行われ、茎b
については「赤茎(不良)」であるかどうかの判定が行
われる。そして本実施の形態にあっては、上記「切れ
葉」、「古葉あるいはみる葉」、「赤茎」の総合評価を
一つにまとめ、これを「不良度」として品質評価した。
【0079】この他、個別サンプル生茶葉AO の外観認
識によるイメージデータ等を基にして病害虫被害度を求
め、更に上記集合情報の認識に基づいて得られた「水分
量」「総繊維量」「全窒素量」を加えた全8項目を生茶
葉の品質評価項目とし、これらをその重要度に応じて入
力情報としてあらかじめ設定しておいた格付データに照
らして得点付けし、これを基にして一群の収穫生茶葉A
T の格付けを行い、生茶葉の品質評価とした。またこの
ような生茶葉の品質評価結果は入出力装置9に送られ、
図13(a)に示すようにディスプレイ9aに表示され
るほか、格付伝票の発行、生茶葉の取引価格の設定、肥
培管理情報の提供、FAへの入力データ等として利用さ
れる。この他、このような生茶葉の品質評価結果を利用
して生茶葉管理コンテナ毎に各等級の収穫生茶葉AT
振り分けて供給したり、一の生茶葉管理コンテナ中に供
給された複数群の収穫生茶葉AT の所在を認識すること
により、これらを等級毎にまとめて、後段の製茶加工機
に向けて搬出するようにすることも可能である。
【0080】なお生茶葉の品質評価項目としては、上記
品質評価項目のほか、形状に関する判断要素から得られ
るものとして出開き度(これは生茶葉の成熟度を判定す
る品質評価項目となる)、肥沃度、細切れ葉や異物の有
無及び混入割合等が挙げられる。また色彩に関する判断
要素から得られるものとして鮮度(萎凋度合)、葉焼及
び青茎の有無及び混入割合等が挙げられる。更に成分に
関する判断要素等から得られるものとして含水率や硬軟
度等が挙げられ、これらの一部を上記8項目の品質評価
項目の一部と入れ替えたり、加重項目として追加するこ
とも可能である。
【0081】(7)生茶葉の取り出し・回収 このようにして一連の格付作業が終了した後は、投入流
量調整ホッパ6内に残留するサンプル生茶葉AS を含
め、品質評価装置1上に存在するすべてのサンプル生茶
葉AS 及び個別サンプル生茶葉AO の取り出し及び回収
を行う。すなわち図14に示すように投入流量調整ホッ
パ6における姿勢切替シフタ68を伸張し、送出コンベ
ヤユニット63の傾斜姿勢を排出位置P1 に移行すると
ともにホッパ本体62内に残留するサンプル生茶葉AS
をすべて振動コンベヤユニット22上に搬出する。
【0082】なおこの時点においては振動コンベヤユニ
ット22における昇降シフタ26は収縮状態に移行して
おり、可動底板24の上昇を受けて案内筒体23b内に
残留していた生茶葉を搬送面23まで押し上げ、落とし
込み口23aはこの可動底板24によって閉塞された状
態となっている。そしてこのような振動コンベヤユニッ
ト22に搬入された上記サンプル生茶葉AS 及び上記案
内筒体23b内から押し上げられた生茶葉は落とし込み
口23aに落ちることなく、そのすべてが流量調整ホッ
パ70内に投入され、更にこの流量調整ホッパ70の搬
出端に接続される中継搬送装置7を経てその搬出端に臨
んでいる取出コンベヤ72上に搬出される。そしてこの
取出コンベヤ72によって更に搬送され、すべてのサン
プル生茶葉AS 及び個別サンプル生茶葉AO は、回収ト
レイ73内に回収され、その後、図15に示すように前
記一群の収穫生茶葉AT 内に戻され、本発明の生茶葉の
品質評価方法の一例である上記実施の形態の一連の工程
は終了する。
【0083】
【他の実施の形態】本発明の生茶葉の品質評価方法並び
に装置は、上記実施の形態を基本とするものであるが、
更に部分的構成を異にする次のような実施の形態をとる
ことも可能である。すなわち図16に示すものは個別取
り出しの手法を異ならせた種々の実施の形態を示すもの
であって、前記図2、3等に示す分離取出部30におい
て採用した吸着による手法に代えて図16(a)に示す
ような機械的挟持手段90によるものであってもよい
し、図16(b)に示すように搬送されてくる生茶葉を
位置センサ91によって確認し、位置確認した生茶葉を
エアノズル92からの吹出風によって吹き飛ばすことに
よって個別サンプル生茶葉AO の個別取り出しを行うよ
うにするものであってもよい。
【0084】また積層状態で存在するサンプル生茶葉A
S の重なりを解いて平面上に個別サンプル生茶葉AO
分散させる手段としては、図17(a)に示すような振
動コンベヤ93を用いたもの、図17(b)に示すよう
な搬送速度を異にする二種の搬送コンベヤ94、95を
組み合わせたもの、図17(c)に示すようなネットコ
ンベヤ96を用いたもの、図17(d)に示すようなエ
アにより生茶葉を空中に散乱させることにより分散させ
るようにしたもの等が採用できる。そしてこのようにし
て分散された生茶葉から上述の手法により個別サンプル
生茶葉AO を取り出すことも可能であるが、CCDイメ
ージセンサ41を図17(e)に示すように平面移動さ
せることにより、個別サンプル生茶葉AO を認識するよ
うにすることも可能である。
【0085】更に図18(a)に示すように前記図2、
3に示す分離取出部30において使用した二本の吸着パ
ッド31を更に増設し、これらの吸着パッド31によっ
て取り出された個別サンプル生茶葉AO を搬送コンベヤ
の幅方向に並ぶように取り出し、これらを搬送コンベヤ
の幅方向に横移動し得るCCDイメージセンサ41によ
り一挙に連続して撮影するようにすることも可能であ
る。更にまた図18(b)に示すものは姿勢設定部36
の他の実施の形態を示すものであって、前記図2、3等
に示す吸着による手法や、上記図16に示す種々の手法
によって取り出された個別サンプル生茶葉AO を移動テ
ーブル97上に搭載した回転円板98上に供給し、この
ものをCCDイメージセンサ41の直下に移動させた
後、回転円板98を適宜の角度回転させることにより一
定の姿勢に個別サンプル生茶葉AO を姿勢設定するよう
にしたものである。なおこの場合において回転円板98
を一回転させることにより最大摘芽長を計測することも
可能である。更にまた図18(b)において併せて示す
ものは、吸着パッド31から個別サンプル生茶葉AO
分離する際の飛散防止のみを考慮したコーン状の飛散防
止体99を図示するものである。
【0086】また図19、20には、集合情報認識部4
3において使用する圧縮手段50並びにこれに関係する
種々の実施の形態を示すものである。このうち図19
(a)に示すものは前記図9〜12に示す移動トレイユ
ニット58を使用する場合において、移動トレイユニッ
ト58側を固定(ただし水平方向には移動可能)し、赤
外線拡散反射分光分析計44側を昇降動させることによ
りサンプル生茶葉AS の圧縮を図るようにしたものであ
る。また図19(b)に示すものは同じく図9〜12に
示す移動トレイユニット58を使用する場合において、
赤外線拡散反射分光分析計44側を縦送りするのを止め
て移動トレイユニット58側を移動するようにしたもの
である。
【0087】更に図19(c)に示すものは上記図19
(b)の思想を前記図6〜8に示す押圧ドラム51を使
用した実施の形態に適用したものである。すなわちこの
押圧ドラム51に代えて、図19(c)に示すような往
復押さえ板100を使用することによって、この往復押
さえ板100と搬送ベルトとの挟持作用によってサンプ
ル生茶葉AS を圧縮しながら搬送し、搬出後再び出発位
置に戻って同じ動作を繰り返すというものである。更に
また図6〜8に示す実施の形態において石英板等、曲成
に不向きなものを適用する場合の実施の形態を図19
(d)(e)に示す。このうち図19(d)に示すもの
は多数の押圧板101を垂直方向にループ状に連接した
ものであり、図19(e)に示すものは多数の押圧板1
01を水平方向に循環移動させるようにしたものであ
る。なお図19(d)(e)に示す多数の押圧板101
により形成される循環経路途中において、図19(d)
中に示すようなエアGあるいは掃き落とし体104によ
って押圧板101に付着した生茶葉の除去を併せて行う
ようにすることも可能である。
【0088】更にまた図20に示す実施の形態はサンプ
ル生茶葉AS の搬送を一時停止させたり、オフライン上
でのみ実施し得る圧縮手段50を示すものである。図2
0(a)に示すものは搬送されるサンプル生茶葉Asを
測定のその都度停止させ、押圧板101及び赤外線拡散
反射分光分析計44を昇降動させることにより、圧縮を
図るようにしたものである。また図20(b)に示すも
のは有底筒状の容器102内にサンプル生茶葉AS を収
容し、その開口部側から押圧板101及び赤外線拡散反
射分光分析計44を往復運動させることにより圧縮を図
るようにしたものである。更に図20(c)に示すもの
は前記図9〜12に示す実施の形態において上方に設け
た固定基板57及び赤外線拡散反射分光分析計44を下
方に配するとともに、固定基板57上に供給したサンプ
ル生茶葉AS を側面及び上方に設けた押圧体103によ
り圧縮を図るようにしたものである。更にまた図21
(a)(b)に示すものは、上記図20(b)に示す実
施の形態において赤外線拡散反射分光分析計44を有底
筒状の容器102に対し、その挿嵌方向に配したのに代
えて、赤外線拡散反射分光分析計44を有底筒状の容器
102の側周方向に配し、有底筒状の容器102を回転
させながら測定するようにしたものである。なおこの
際、赤外線拡散反射分光分析計44を筒長方向に移動さ
せれば、前述した「面」としての測定も可能となる。ま
たこの実施の形態の場合には有底筒状の容器102の材
質を前記図6等に示す実施の形態において使用した押圧
ドラム51における押圧円筒板511と同様の材質とす
る。更に図21(a)と図21(b)とでは、サンプル
生茶葉AS の圧縮方向を異にし、図21(a)では容器
102の筒長方向に、そして図21(b)では容器10
2内に設けた拡張体105の作用により筒径方向に圧縮
方向をそれぞれ設定している。因みに図21(b)に示
す拡張体105としては、ゴム等の中空の弾性体を使用
し、その内部にエア等の流体を供給することで筒径方向
の拡張を図るようにして使用する。
【0089】
【発明の効果】本発明の生茶葉の品質評価方法並びに装
置は、以上述べた実施の形態によって具現化される発明
特定事項により成るものであって、このような発明特定
事項を有することによって以下述べるような種々の効果
が発揮される。すなわち一群の収穫生茶葉AT より個別
サンプル生茶葉AO を各別に取り出すことによって、各
別の個別サンプル生茶葉AO でなければ認識できなかっ
た、あるいは認識が困難であった個別情報の認識が可
能、あるいは容易となる。またこれに基づき生茶葉の外
観認識を行った場合には、外観認識の多様化、正確性、
客観性が担保され、収穫生茶葉AT の信頼性のある格付
けを人手を介さずに行うことが可能となる。
【0090】更にこのような外観を含む個別情報に加
え、成分情報を含む集合情報をも考慮すれば収穫生茶葉
T のより一層の信頼性のある格付けが達成される。更
にまた外観認識を行う手段としてCCDイメージセンサ
41を使用し、成分情報の認識を行う手段として積分球
を具える赤外線拡散反射分光分析計44を使用した場合
には、これらの二基の認識手段のみにより生茶葉の形
状、色彩という外観に関する二種類の判断要素と、生茶
葉の水分量、総繊維量、全窒素量という成分に関する三
種類の判断要素とを一挙に認識でき、認識手段の有効利
用による認識作業の効率化が図られる。更にまたこれら
の認識手段は極めて高精度の認識能力を持ち、更に信頼
性のある生茶葉の格付けが達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生茶葉の品質評価装置の全体構成を示
す斜め上方からの透視斜視図である。
【図2】同上投入流量調整ホッパ及び個別取出装置周辺
を拡大して示す斜め後方からの斜視図である。
【図3】同上左側面図である。
【図4】個別情報認識部周辺を拡大して示す背面図であ
る。
【図5】姿勢設定部を拡大して示す背面図である。
【図6】集合情報認識部周辺を拡大して示す背面図であ
る。
【図7】同上左側面図並びに赤外線拡散反射分光分析計
に遮光体を取り付けた実施の形態を示す縦断側面図であ
る。
【図8】同上赤外線拡散反射分光分析計の移動の様子を
段階的に示す説明図である。
【図9】集合情報認識部における圧縮手段の構成を異な
らせた他の実施の形態を示す正面図である。
【図10】同上右側面図である。
【図11】同上平面図である。
【図12】同上圧縮手段の作動状態を段階的に示す説明
図である。
【図13】ディスプレイの表示の一例並びに格付装置に
おける測定項目を模式的に示す説明図である。
【図14】生茶葉の格付工程終了後の投入流量調整ホッ
パ及び振動コンベヤユニットを示す左側面図である。
【図15】本発明の生茶葉の品質評価方法を模式的に示
す説明図である。
【図16】個別取り出しの手法を異ならせた他の二種の
実施の形態を示す側面図並びに斜視図である。
【図17】積層状態のサンプル生茶葉の分散手段の種々
の実施の形態を示す斜視図である。
【図18】複数の個別サンプル生茶葉を一挙に外観認識
し得るようにした実施の形態並びに姿勢設定部の構成を
異ならせた他の実施の形態を示す斜視図である。
【図19】圧縮手段の構成を異ならせた他の種々の実施
の形態を示す説明図である。
【図20】同上更に他の種々の実施の形態を示す説明図
である。
【図21】同上更に他の二種の実施の形態を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 品質評価装置 2 支持フレーム 3 個別取出装置 4 認識装置 5 格付装置 6 投入流量調整ホッパ 7 中継搬送装置 8 機枠 9 入出力装置 9a ディスプレイ 10 地下コンテナ 11 支持基台 12 サンプリング装置 20 インシュレータ 21 コンベヤ支持フレーム 22 振動コンベヤユニット 23 搬送面 23a 落とし込み口 23b 案内筒体 24 可動底板 25 振動トラフ 26 昇降シフタ 30 分離取出部 31 吸着パッド 32 吸着ヘッド 33 昇降シフタ 34 トラバーサ装置 35 エアホース 36 姿勢設定部 36a 支持枠 37 固定傾斜板 38 可動傾斜板 39 可動シフタ 40 個別情報認識部 40a フード 40b 遮光板 41 CCDイメージセンサ 42 照明 43 集合情報認識部 44 赤外線拡散反射分光分析計 45 積分球 45a 遮光体 46 昇降機構 47 横移動機構 47a 横送り機構 47b 拡張機構 48 標準反射体 49 生茶葉確認センサ 50 圧縮手段 51 押圧ドラム 52 ドラム支持基板 53 支承プーリ 54 駆動ギヤ 55 従動ギヤ 56 縦送り機構 57 固定基板 58 移動トレイユニット 60 受入口 61 回動支軸 62 ホッパ本体 63 送出コンベヤユニット 64 コンベヤフレーム 65 無端帯 65a 係止片 66 掻きならしユニット 66a 回転軸 66b 掻きならし棒 67 飛散防止板 68 姿勢切替シフタ 70 流量調整ホッパ 72 取出コンベヤ 73 回収トレイ 80 投入口 81 投入シュート 82 開閉扉 83 操作レバー 90 機械的挟持手段 91 位置センサ 92 エアノズル 93 振動コンベヤ 94 搬送コンベヤ(遅い) 95 搬送コンベヤ(速い) 96 ネットコンベヤ 97 移動テーブル 98 回転円板 99 飛散防止体 100 往復押さえ板 101 押圧板 102 容器 103 押圧体 104 掃き落とし体 105 拡張体 460 支持基板 461 昇降ガイドレール 462 レールホルダ 463 縦移動基板 464 昇降シフタ 471a 横移動ガイドレール 471b 横移動ガイドレール 472a レールホルダ 472b レールホルダ 473 横送りシフタ支持基板 474 拡張シフタ 475 横移動基板 476 横送りシフタ 480 反射体本体 481 標準反射面 482 透過板 510 ドラム枠体 511 押圧円筒板 560 支持架台 561 支持基板 562 縦送りガイドレール 563 レールホルダ 564 縦送り基板 565 縦送りシフタ 570 保持矩形枠体 580 トレイ本体 581 可動底板 582 拡開機構 583 水平移動シフタ 584 押圧シフタ 585 ガイドレール 586 拡開シフタ 587 ラック 588 ピニオンギヤ AO 個別サンプル生茶葉 AS サンプル生茶葉 AT 収穫生茶葉 a 葉 b 茎 G エア M5 ドラム回転モータ M6 攪拌モータ P0 定常送出位置 P1 排出位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 依田 光司 静岡県榛原郡金谷町金谷河原1020−8 (72)発明者 鈴木 正行 静岡県浜松市有玉北町775の1 (72)発明者 曽根 義人 静岡県榛原郡金谷町島57−1

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摘採された一群の収穫生茶葉より、複数
    の個別サンプル生茶葉を各別に取り出し、これらを外観
    認識し、その認識結果に応じて前記一群の収穫生茶葉の
    格付けを行うようにしたことを特徴とする生茶葉の品質
    評価方法。
  2. 【請求項2】 前記一群の収穫生茶葉の格付けを行うに
    あたっては、前記個別サンプル生茶葉から認識した外観
    を含む個別情報に加え、一群の収穫生茶葉から取り出し
    た一定量のサンプル生茶葉から認識した集合情報を考慮
    して行うようにしたことを特徴とする請求項1記載の生
    茶葉の品質評価方法。
  3. 【請求項3】 前記一群の収穫生茶葉の格付けを行うに
    あたっては、前記外観を含む個別情報及び集合情報によ
    り得られた実測値、これを基に算出される平均値、標準
    偏差及び適性範囲内に属する割合をその重要度に応じて
    得点付けし、これを基にして前記一群の収穫生茶葉の格
    付けを行うようにしたことを特徴とする請求項1または
    2記載の生茶葉の品質評価方法。
  4. 【請求項4】 前記個別サンプル生茶葉の取り出しにあ
    たっては、あらかじめ一群の収穫生茶葉から一定量のサ
    ンプル生茶葉を取り出し、このサンプル生茶葉の一部を
    個別サンプル生茶葉として取り出すようにしたことを特
    徴とする請求項1、2または3記載の生茶葉の品質評価
    方法。
  5. 【請求項5】 前記外観認識にあたっては、個別サンプ
    ル生茶葉の形状及び色彩に関する判断要素を認識するよ
    うにしたことを特徴とする請求項1、2、3または4記
    載の生茶葉の品質評価方法。
  6. 【請求項6】 前記集合情報はサンプル生茶葉の水分
    量、総繊維量、全窒素量を含む成分情報であることを特
    徴とする請求項2、3、4または5記載の生茶葉の品質
    評価方法。
  7. 【請求項7】 前記外観認識によって評価される一群の
    収穫生茶葉の品質項目としては、平均摘芽長、摘芽長標
    準偏差、適当摘芽長、不良度、及び病害虫被害度が含ま
    れることを特徴とする請求項1、2、3、4、5または
    6記載の生茶葉の品質評価方法。
  8. 【請求項8】 摘採された一群の収穫生茶葉より、複数
    の個別サンプル生茶葉を各別に取り出す個別取出装置
    と、取り出した個別サンプル生茶葉の外観認識を行う認
    識装置と、その認識結果に応じて前記一群の収穫生茶葉
    の格付けを行う格付装置とを具えて成ることを特徴とす
    る生茶葉の品質評価装置。
  9. 【請求項9】 前記個別取出装置は、一群の収穫生茶葉
    から一定量のサンプル生茶葉を取り出すサンプリング装
    置の後段に設けられ、取り出された一定量のサンプル生
    茶葉の一部を取り出し、更に一芽毎の個別サンプル生茶
    葉に分離する分離取出部と、取り出した個別サンプル生
    茶葉を所定の姿勢にして、後段の認識装置に供給する姿
    勢設定部とを具えて成ることを特徴とする請求項8記載
    の生茶葉の品質評価装置。
  10. 【請求項10】 前記認識装置は個別サンプル生茶葉の
    外観認識を含む個別情報の認識を行う個別情報認識部
    と、一定量のサンプル生茶葉から集合情報の認識を行う
    集合情報認識部とを具えて成ることを特徴とする請求項
    8または9記載の生茶葉の品質評価装置。
  11. 【請求項11】 前記個別情報認識部において個別サン
    プル生茶葉の外観認識を行う手段としてはCCDイメー
    ジセンサが使用され、一方、集合情報認識部においてサ
    ンプル生茶葉の成分情報の認識を行う手段としては、積
    分球を具える赤外線拡散反射分光分析計が使用されるこ
    とを特徴とする請求項10記載の生茶葉の品質評価装
    置。
JP06188196A 1996-02-23 1996-02-23 生茶葉の品質評価方法並びに装置 Expired - Fee Related JP3671381B2 (ja)

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