JPH0922319A - クロック分配システム - Google Patents

クロック分配システム

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JPH0922319A
JPH0922319A JP7171683A JP17168395A JPH0922319A JP H0922319 A JPH0922319 A JP H0922319A JP 7171683 A JP7171683 A JP 7171683A JP 17168395 A JP17168395 A JP 17168395A JP H0922319 A JPH0922319 A JP H0922319A
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Fumihiko Sakamoto
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Abstract

(57)【要約】 【目的】複数個のICに対するクロック分配を1:n接
続としたままで、クロック・スキューの極めて小さいク
ロック分配システムを提供する。 【構成】分配されるクロック信号波形がIC入力端に達
してから伝送線路の最遠端で反射してIC入力端に戻る
までの時差を検出してその時差の半分だけ遅らせた内部
クロック信号を発生する回路を各ICに内蔵し、各IC
の内部クロック信号が基本クロック信号に対して一定の
位相差だけ遅れて同期する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は同期式デジタルデータ処
理システムにおけるクロック分配システムに関する。
【0002】
【従来の技術】同期式データ処理システムにおける伝搬
時間の変動によって引き起こされる特別な問題は、クロ
ック分配システムの設計に関連して生じる。たとえば、
伝搬時間の変動は、システムの異なる部分に与えられた
クロックに重大なスキューを引き起こし得る。このスキ
ューがタイミングの問題を引き起こすのを防ぐために、
従来の解決策は最小のシステムサイクルタイムに最大の
スキューを与えることによって、すべてのデータ信号が
その伝達先の例えば、フリップフロップのような記憶手
段にクロックが到達する前に到達することを保証する。
例えば、コンピュータやデジタル回路を用いて設計され
た他のシステムのような高性能のシステムでは、このサ
イクルタイムの増加はシステム速度に大変有害な影響を
及ぼしうる。
【0003】データ処理システムにおけるスキューの第
1の原因は、製造工程におけるばらつきのために集積回
路チップ(以降ICと略す)毎に生じる伝搬時間の差異
に起因する。クロック分配回路の場合には、IC毎の伝
搬時間の差異はシステム全体に分配されたクロックにス
キューを生み出すであろうから、特に問題である。
【0004】このスキュー問題の1つの解決策として
は、IC製造工程を改良することにより、より均一なI
Cを製造し、その結果IC毎のばらつきをより小さくす
ることである。しかしながら、必要なコストが増加する
ためこの解決策は経済的に非実用的である。
【0005】データ処理システムにおけるスキューの第
2の原因は、IC間を接続するクロック分配経路の不均
一性によって生じる伝搬時間の差異に起因する。ICを
多数使用する大規模な同期式デジタルデータ処理システ
ムにおけるクロック分配回路の場合には、システム全体
のクロック分配経路が多数になるであろうから、特に問
題である。
【0006】このスキュー問題の1つの解決策として
は、各ICに対するクロック分配経路を1:1接続にす
ることを基本として、樹状に階層化された構成のクロッ
ク分配回路を用い、その結果としてより均一なクロック
分配経路に設計するというものがある。しかしながら、
そのハードウェア量は極めて大きくなり、必要なコスト
が増加するためこの解決策は経済的に非実用的である。
さらにハードウェア量の増加はその特性ばらつきによる
スキューの増加をも招くことにもなり、あまり効果的で
はない。ここで、クロック分配経路を1:n(複数個)
接続とすればハードウェア量を小さく抑えられる。しか
し、接続順序による信号の伝搬遅延時間差や各負荷IC
端子間での伝搬信号波の多重反射によるノイズの影響に
よりスキューが大きくなる。
【0007】これらのスキューを最小化するために用い
られるもう1つの解決策は、たとえば1944年5月8
日に発行された、エス・エイ・タグー(S.A.Tag
ue)その他の発明者による米国特許第4,447,8
70号「データ処理システムにおいて基本クロックタイ
ミングをセットするための装置」に開示されている。こ
の特許公報では、クロック分配システムの手動(あるい
はオペレータ制御の)調整が提供されている。しかし、
この解決策は、手動あるいはオペレータ制御の調整を提
供せねばならない不都合の他に、必要とされる労力およ
び、または装備が増加するために不経済である。さら
に、そのような初期にスキュー調整では、温度変動とい
った後程生じる要因に起因するスキューを補償すること
はできない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来のクロック
分配システムを、大規模の同期式デジタルデータ処理シ
ステムに採用する場合には、クロック信号のスキューが
極めて大きくなり、システムの性能低下を招くか実用に
不向きであった。また、従来のスキュー低減を目的とし
たクロック分配システムも、大規模の同期式デジタルデ
ータ処理システムに採用する場合には、経済的に不利益
な割に効果の乏しいものであった。
【0009】本発明の目的は、クロックスキューを減少
させるようにしたクロック分配システムを提供すること
にある。
【0010】本発明の他の目的は、ハードウェア量を減
少するようにしたクロック分配システムを提供すること
にある。
【0011】本発明の他の目的は、大規模な同期式デジ
タルデータ処理システムの性能を向上するようにしたク
ロック分配システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の第1のクロック
分配システムは、分配クロック信号の初期振幅波形が回
路入力端に達してから伝送線路の送端とは逆の最遠端に
達して反射し、該回路入力端に戻るまでの時差を検出す
る検出回路と、遅延分配クロック信号の初期振幅波形が
前記回路入力端に達してから前記検出回路で検出された
時差の半分だけ遅れた内部クロック信号を発生する内部
クロック信号発生回路とを含む。
【0013】本発明の第2のクロック分配システムは、
基本クロック信号を第1のクロック駆動回路と送端で直
列終端された第1の伝送線路とを経由して複数個の回路
群の各々に分配クロック信号として分配する第1のクロ
ック分配回路と、前記基本クロック信号を一定時間だけ
遅延させた遅延クロック信号を第2のクロック駆動回路
と送端で直列終端された第2の伝送線路とを経由して前
記の複数個の回路群の各々に遅延分配クロック信号とし
て分配するように構成された第2のクロック分配回路と
を備え、前記複数の回路群のそれぞれは、前記分配クロ
ック信号の初期振幅波形が該回路群のそれぞれの回路の
入力端に達した時刻から該分配クロック信号の初期振幅
波形が前記第1の伝送線路の送端とは逆の最遠端に対す
ることにより反射して該回路群のそれぞれの回路の入力
端に戻るまでの時差を検出し前記遅延分配クロック信号
の初期振幅波形が該回路群入力端に達した時刻を基点と
して前記時差の半分だけ遅れた内部クロック信号を発生
する内部クロック発生手段を内蔵するこを特徴として構
成される。
【0014】本発明の第3のクロック分配システムは、
前記第1のクロック分配システムにおいて、前記複数の
回路群のそれぞれは、前記時差を検出する時差検出回路
と、この時差検出回路で検出された前記時差の半分だけ
遅れた前記内部クロック信号を発生する内部クロック信
号発生回路とを内蔵したことを特徴とする。
【0015】本発明の第4のクロック分配システムは、
前記第1のクロック分配システムにおいて、前記遅延分
配クロック信号の代りに分配クロック信号そのものを用
いることにより第2のクロック分配回路を用いずに各回
路における各内部クロック信号が基本クロック信号に対
して一定の位相差だけ遅れて同期することを特徴とす
る。
【0016】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
詳細に説明する。はじめに、本発明の第1のクロック分
配システムについて、図1、図2および図3を参照して
説明する。図1を参照すると、本発明の第1の実施例に
おける第1のクロック分配回路1は、第1のクロック駆
動回路11と第1の終端抵抗13とこの第1の終端抵抗
13で送端終端された第1の伝送線路12とで構成さ
れ、基本クロック信号K0 を複数(n≧2)個のIC3
の各々に、順次、分配クロック信号KM として分配す
る。この実施例ではn=5として以下説明する。遅延手
段4は、前記基本クロック信号K0 を時間td だけ遅ら
せて遅延クロック信号KD として出力する。例えば遅延
線やフリップフロップが縦層接続された遅延回路のよう
な回路が望ましい。第2のクロック分配回路2は、第2
のクロック駆動回路21と第2の終端抵抗23で送端終
端された第2の伝送線路22とで構成され、前記遅延ク
ロック信号KD を前記n(=5)個のIC3の各々に、
前記分配クロック信号KM の分配と同じ順序で、遅延分
配クロック信号KDMとして分配する。ここで、前記第1
のクロック分配回路1と前記第2のクロック分配回路2
とは、理想的には全く同一、実用的にもほぼ同一とみな
せるように構成されており、各々送端終端されたクロッ
ク分配回路であることが特徴となっている。
【0017】ここで、第1のクロック分配回路1に基本
クロック信号K0 が入力されてから、それが分配クロッ
ク信号KM の初期振幅波形として、ある1つのIC3の
入力端に達するまでの時間をtp とする。さらに、該分
配クロック信号KM の初期振幅波形が該IC3の入力端
に達してから、第1の伝送線路12の送端とは逆である
最遠端に達することにより反射して該IC3の入力端に
戻るまでの往復時間をdt とする。前述したように第2
のクロック分配回路2は第1のクロック分配回路1と理
想的には全く同一に、実用的にはほぼ同一とみなせるよ
うに構成されているため、第2のクロック分配回路2に
遅延クロック信号KD が入力されてから、遅延分配クロ
ック信号KD が遅延分配クロック信号KDMの初期振幅波
形として、該IC3の入力端に達するまでの時間はtp
とほぼ等しい。さらに、該遅延分配クロック信号KDM
初期振幅波形が該IC3の入力端に達してから、第2の
伝送線路22の送端とは逆である最遠端に達することに
より反射して該IC3の入力端に戻るまでの往復時間も
t とほぼ等しい。
【0018】加えて、前記第1の伝送線路12上および
前記第2の伝送線路22上を信号波形が伝搬する速度
は、どの部分でも理想的には一定である。実用的にもほ
ぼ一定とみなせる。このため、各IC3における時間
(tp +dt /2)は、全て、前記第1のクロック分配
回路1に信号が入力されてから第1の伝送線路12の最
遠端に信号が達するまでの時間、もしくは、前記第2の
クロック分配回路2に信号が入力されてから第2の伝送
線路22の最遠端に信号が達するまでの時間にほぼ等し
く、各IC3の位置によらずにほぼ一定となる。
【0019】図1に示された各IC3は、前記第1のク
ロック分配回路1によって分配される分配クロック信号
M の初期振幅波形が該IC3の入力端に達した時刻か
ら、該分配クロック信号KM の初期振幅波形が前記第1
の伝送線路12の送端とは逆である最遠端に達すること
により反射して該IC3の入力端に戻るまでの時差dt
を検出し、前記第2のクロック分配回路2によって分配
される遅延分配クロック信号KDMの初期振幅波形が該I
C3の入力端に達した時刻を基点として前記時差dt
半分(dt /2)だけ遅れた内部クロック信号KI を発
生する内部クロック発生手段を内蔵する。すなわち、該
内部クロック信号KI は前記基本クロック信号K0 に対
してほぼ位相差(td +tp +dt /2)だけ遅れて発
生される。
【0020】ここで、前述の各IC3における時間(t
p +dt /2)は、全て、各IC3の位置によらずにほ
ぼ一定となるため、前記各IC3内で発生される各内部
クロック信号KI は、全て、前記基本クロック信号K0
に対してほぼ一定の位相差(td +tp +dt /2)だ
け遅れて同期する。
【0021】次に、本発明の第1の実施例での各IC3
に内蔵される前記内部クロック発生手段の一例を以下図
を用いて詳細に説明する。
【0022】図2を参照すると、エッジ検出回路311
は、図1に示された第1のクロック分配回路1により分
配される分配クロック信号KM の最初の立ち上がりエッ
ジをロー(Low)レベル基準信号VRLと比較して検出
する。エッジ検出回路312は、分配クロック信号KM
の最初の立ち上がりエッジが第1のクロック分配回路1
を構成する第1の伝送線路12の送端とは逆である最遠
端に達することにより反射して戻ってきた時に再度立ち
上がるエッジをハイ(High)レベル基準信号VRH
比較して検出する。時差検出回路32は、エッジ検出回
路311および312の各々の出力信号を受けてその時
差dt を検出し、該時差の半分(dt /2)を指示する
時差信号SD を出力する。エッジ検出回路313は、第
2のクロック分配回路2によって分配される遅延分配ク
ロック信号KDMの最初の立ち上がりエッジをロー(Lo
w)レベル基準信号VRLと比較して検出する。可変遅延
手段331は、エッジ検出回路313の出力信号を時差
信号SD に従って時差の半分(dt /2)だけ遅らせて
セット信号として出力する。エッジ検出回路314は、
第2のクロック分配回路2により分配される遅延分配ク
ロック信号KDMの最初の立ち下がりエッジをハイ(Hi
gh)レベル基準信号VRHと比較して検出する。可変遅
延手段332は、エッジ検出回路314の出力信号を時
差信号SD に従って前記時差の半分(dt /2)だけ遅
らせてリセット信号として出力する。可変遅延手段33
1および332は、可変遅延線または可変遅延回路で構
成されるのが望ましい。フリップフロップ回路34は、
前記セット信号およびリセット信号の各々が入力されて
セット動作およびリセット動作のそれぞれを行うことに
より内部クロック信号KI を発生する。以上の動作によ
り、該内部クロック信号KI は、遅延分配クロック信号
DMの初期振幅波形が該IC3の入力端に達した時刻を
基点として前記時差dt の半分(dt /2)だけ遅れて
発生される。
【0023】次に、本発明の第1の実施例の動作を図面
を参照して詳細に説明する。
【0024】図3を参照すると、K0 は基本クロック信
号の電圧波形を示し、KM およびKDMはある1つのIC
3の入力端子における分配クロック信号および遅延分配
クロック信号の電圧波形を示し、KI は該IC3内で発
生される内部クロック信号の電圧波形を示している。
【0025】図1および図3を参照すると、分配クロッ
ク信号KM は基本クロック信号K0を元にして第1のク
ロック分配回路1を経由して分配される。ここで、該ク
ロック分配回路1は送端終端されているために、ある1
つのIC3の入力端においては、基本クロック信号K0
の変化から時間tp 後に到達する分配クロック信号KM
の最初の振幅、すなわち、初期振幅は最大振幅の約1/
2となる。さらに時間dt 後に第1の伝送線路12の送
端とは逆である最遠端からの反射波が到達することで分
配クロック信号KM は最大振幅にまで変化する。該第1
の伝送線路12の送端に達した反射波は、終端の効果に
より、再度反射することはない。
【0026】遅延分配クロック信号KDMは基本クロック
信号K0 を元にして遅延手段4を介して時間td だけ遅
らせて前記第1のクロック分配回路1とほぼ同一の構成
である第2のクロック分配回路2を経由して前記分配ク
ロック信号KM と同様に分配される。したがって、前記
同様に、ある1つのIC3の入力端においては、基本ク
ロック信号K0 の変化から時間(td +tp )後に到達
する遅延分配クロック信号KDMの最初の振幅、すなわ
ち、初期振幅は最大振幅の約1/2となり、さらに時間
t 後に第2の伝送線路22の送端とは逆である最遠端
からの反射波が到達することで遅延分配クロック信号K
DMは最大振幅にまで変化する。第2の伝送線路22の送
端に達した反射波は、終端の効果により、再度反射する
ことはない。
【0027】次に、図2に示された内部クロック発生手
段の一例の動作を図面を参照して詳細に説明する。
【0028】図2および図3を参照すると、各IC3に
おいて、まず、基本クロック信号K0 の立ち上がり時刻
から時間tp だけ遅れて最大振幅の1/2の初期振幅だ
け立ち上がる分配クロック信号KM のエッジをロー(L
ow)レベル基準信号VRLとエッジ検出回路311で比
較して検出する。このエッジ検出回路311の検出から
時間dt 後には、再度最大振幅まで立ち上がる分配クロ
ック信号KM のエッジをハイ(High)レベル基準信
号VRHとエッジ検出回路312で比較して検出する。こ
れらの両エッジの検出動作により前記時差dt を検出す
ることができる。次に、基本クロック信号K0 の立ち上
がり時刻から時間(td +tp )だけ遅れて最大振幅の
1/2である初期振幅だけ立ち上がる遅延分配クロック
信号KDMのエッジをロー(Low)レベル基準信号VRL
とエッジ検出回路313で比較して検出する。その時刻
から検出済みの前記時差dt の半分(dt /2)だけ遅
らせた内部クロック信号KI の立ち上がりエッジを発生
させる。一方、基本クロック信号K0 の立ち下がり時刻
から時間(td +tp )だけ遅れて最大振幅1/2初期
振幅だけ立ち下がる遅延分配クロック信号KDMのエッジ
をハイ(High)レベル基準信号VRHとエッジ検出回
路314で比較して検出し、その時刻から検出済みの前
記時差dt の半分(dt /2)だけ遅らせた内部クロッ
ク信号KI の立ち下がりエッジを発生させる。
【0029】以上説明したように動作することにより、
各IC3内で発生される内部クロック信号KI の各々
は、すべて、基本クロック信号K0 に対して一定の位相
差(td +tp +dt /2)だけ遅れた信号となる。
【0030】図1および図3を参照すると、本発明の第
1の実施例である第1のクロック分配回路1において、
遅延手段4による遅延時間td を各IC3で検出されう
る時差dt の最大値よりも十分に大きく設計することに
より、基本クロック信号K0が変化し始めた最初から、
内部クロック信号KI の基本クロック信号K0 に対する
一定の位相差(tp +dt /2)の遅れが保証される。
【0031】次に、本発明の第2のクロック分配システ
ムについて、図4、図5および図6を参照して詳細に説
明する。
【0032】図4、図5および図6で示される本発明の
第2のクロック分配システムの一実施例である本発明の
第2の実施例は、図1、図2および図3で示された本発
明の第1の実施例を基にして、遅延分配クロック信号K
DMの代りに分配クロック信号KM 自身を用いて、すなわ
ち、td =0として、時間td の遅延手段4と第2のク
ロック分配回路2を用いることなく簡略化されて構成さ
れることを特徴とする。
【0033】図4を参照すると、本発明の第2の実施例
における第1のクロック分配回路1は、第1のクロック
駆動回路11と第1の終端抵抗13とこの第1の終端抵
抗13で送端終端された第1の伝送線路12とで構成さ
れ、基本クロック信号K0 をn(n≧2)個のIC3の
各々に、順次、分配クロック信号KM として分配する。
この第2の実施例ではn=5とした場合の一例を示して
いる。
【0034】ここで、第1のクロック分配回路1に基本
クロック信号K0 が入力されてから、それが分配クロッ
ク信号KM の初期振幅波形として、ある1つのIC3の
入力端に達するまでの時間をtp とする。さらに、該分
配クロック信号KM の初期振幅波形が該IC3の入力端
に達してから、第1の伝送線路12の送端とは逆である
最遠端に達することにより反射して該IC3の入力端に
戻るまでの往復時間をdt とする。
【0035】前記第1の伝送線路12上を信号波形が伝
搬する速度は、どの部分でも理想的には一定である。実
用的にもほぼ一定とみなせるため、各IC3における時
間(tp +dt /2)は、すべて、前記第1のクロック
分配回路1に信号が入力されてから第1の伝送線路12
の最遠端に信号が達するまでの時間にほぼ等しく、各I
C3の位置によらずにほぼ一定となる。
【0036】図4に示された各IC3は、前記第1のク
ロック分配回路1によって分配される分配クロック信号
M の初期振幅波形が該IC3の入力端に達した時刻か
ら、該分配クロック信号KM の初期振幅波形が前記第1
の伝送線路12の送端とは逆である最遠端に達すること
により反射して該IC3の入力端に戻るまでの時差dt
を検出し、前記分配クロック信号KM の初期振幅波形が
該IC3の入力端に達した時刻を基点として前記時差d
t のは半分(dt /2)だけ遅れた内部クロック信号K
I を発生する内部クロック発生手段を内蔵する。すなわ
ち、該内部クロック信号KI を基本クロック信号K0
対してほぼ位相差(tp +dt /2)だけ遅れて発生さ
れる。
【0037】ここで、前述したように各IC3における
時間(tp +dt /2)は、すべて、各IC3の位置に
よらずにほぼ一定となるため、前記各IC3内で発生さ
れる各内部クロック信号KI は、すべて、前記基本クロ
ック信号K0 に対してほぼ一定の位相差(td +dt
2)だけ遅れて同期する。
【0038】次に、本発明の第2の実施例での各IC3
に内蔵される前記内部クロック発生手段の一例を以下ブ
ロック図を用いて詳細に説明する。
【0039】図5を参照すると、エッジ検出回路311
は、図4に示される第1のクロック分配回路1により分
配される分配クロック信号KM の最初の立ち上がりエッ
ジをロー(Low)レベル基準信号VRLと比較して検出
する。エッジ検出回路312は、分配クロック信号KM
の最初の立ち上がりエッジが第1のクロック分配回路1
を構成する第1の伝送線路12の送端とは逆である最遠
端に達することにより反射して戻ってきた時に再度立ち
上がるエッジをハイ(High)レベル基準信号VRH
比較して検出する。時差検出回路32は、エッジ検出回
路311および312の各々の出力信号を受けてその時
差dt を検出し、該時差の半分(dt /2)を指示する
時差信号SD を出力する。可変遅延手段331は、エッ
ジ検出回路311の出力信号を時差信号SD に従って前
記時差の半分(dt /2)だけ遅らせてセット信号とし
て出力する。エッジ検出回路312はまた、分配クロッ
ク信号KM の最初の立ち下がりエッジをハイ(Hig
h)レベル基準信号VRHと比較して検出し可変遅延手段
332に出力する。この可変遅延手段332は、エッジ
検出回路312からの入力信号を時差信号SD に従って
前記時差の半分(dt/2)だけ遅らせてリセット信号
として出力する。可変遅延手段331および332は、
可変遅延線または可変遅延回路で構成されるのが望まし
い。フリップフロップ回路34は、セット信号およびリ
セット信号の各々が入力されてセット動作およびリセッ
ト動作の各々を行うことにより内部クロック信号KI
発生する。以上の動作により、該内部クロック信号KI
は、分配クロック信号KM の初期振幅波形が該IC3の
入力端に達した時刻を基点として前記時差dt の半分
(dt /2)だけ遅れて発生される。
【0040】次に、本発明の第2の実施例の動作を図面
を参照して詳細に説明する。
【0041】図6を参照すると、K0 は基本クロック信
号の電圧波形を示し、KM はある1つのIC3の入力端
子における分配クロック信号の電圧波形を示し、KI
該IC3内で発生される内部クロック信号の電圧波形を
示している。
【0042】図4および図6を参照すると、分配クロッ
ク信号KM は基本クロック信号K0を元にして第1のク
ロック分配回路1を経由して分配される。ここで、該ク
ロック分配回路1は送端終端されているために、ある1
つのIC3の入力端においては、基本クロック信号K0
の変化から時間tp 後に到達する分配クロック信号KM
の最初の振幅、すなわち、初期振幅は最大振幅の約1/
2となる。さらに時間dt 後に第1の伝送線路12の送
端とは逆である最遠端からの反射波が到達することで分
配クロック信号KM は最大振幅にまで変化する。該第1
の伝送線路12の送端に達した反射波は、終端の効果に
より、再度反射することはない。
【0043】次に、図5に示された内部クロック発生手
段の一例の動作を、図面を参照して詳細に説明する。
【0044】図2および図3を参照すると、各IC3に
おいて、まず、基本クロック信号K0 の立ち上がり時刻
から時間tp だけ遅れて最大振幅の1/2の初期振幅だ
け立ち上がる分配クロック信号KM のエッジをロー(L
ow)レベル基準信号VRLとエッジ検出回路311で比
較して検出する。このエッジ検出回路311の検出から
時間dt 後には、再度最大振幅まで立ち上がるエッジを
ハイ(High)レベル基準信号VRHとエッジ検出回路
312で比較して検出する。これらの両エッジの検出動
作により前記時差dt を検出することができる。次に、
基本クロック信号K0 の立ち下がり時刻から時間tp
け遅れて最大振幅の1/2である初期振幅だけ立ち下が
る分配クロック信号KM のエッジをハイ(High)レ
ベル基準信号VRHとエッジ検出回路312で比較して検
出し、その時刻から検出済みの前記時差dt の半分(d
t /2)だけ遅らせた内部クロック信号KI の立ち下が
りエッジを発生させる。一方、次のサイクル基本クロッ
ク信号K0 の立ち上がり時刻から時間tp だけ遅れて最
大振幅の1/2である初期振幅だけ立ち上がる分配クロ
ック信号KM のエッジをロー(Low)レベル基準信号
RLと比較して検出し、その時刻から検出済みの前記時
差dt の半分(dt /2)だけ遅らせた内部クロックK
I の立ち上がりエッジを発生させる。
【0045】以上説明したように動作することにより、
各IC3内で発生される内部クロック信号KI の各々
は、すべて、基本クロック信号K0 に対して一定の位相
差(tp +dt /2)だけ遅れて信号となる。
【0046】ただし、基本クロック信号K0 が変化し始
めた最初の立ち上がりエッジに対しては、それ以前には
前記時差のdt の検出が実施されていないため、内部ク
ロック信号KI の基本クロック信号K0 に対する一定の
位相差(tp +dt /2)の遅れは保証されない。
【0047】さらに、本発明のクロック分配システムの
特徴として、システムが稼働中には、常に、前記時差d
t の検出が実施され、内部クロック信号KI の基本クロ
ック信号K0 に対する一定の位相差を設定し直し続ける
こともできるので、大規模の同期式デジタルデータ処理
システムにおける複数のクロック分配回路群の内の部分
的な温度変動といった、稼働中に生じる要因に起因する
スキューも補償することもできる。
【0048】尚、以上では、本発明の特定の説明上好ま
しい実施例を参照して説明してきたが、本発明の真の範
囲および考え方から逸脱することなく、構成、配置およ
び使用において様々な修正が可能であることが理解され
よう。具体的な構成に関して例を述べれば、時差dt
検出は、上述の実施例では基本クロック信号K0 の立ち
上がりに対応する分配クロック信号KM のエッジを利用
して実施するが、基本クロック信号K0 の立ち下がりに
対応する分配クロック信号KM のエッジを利用して実施
したり、もしくは両方で実施する構成とすることもでき
る。また、上述の実施例ではシステムが稼働中には、常
に、前記時差dt の検出を実施するが、たとえばシステ
ムの稼働開始直後にだけといった特定の時期にだけ実施
する構成としてもよい。さらに、ここに示された発明は
また、クロック信号以外の他のタイプの信号間に生じた
遅延差やスキューを制御あるいはデスキューするために
使用可能であるし、集積回路チップ(IC)以外のたと
えば、筐体、ケージあるいはボードに実装された回路
群、もしくは、集積回路チップ内の構成要素たる回路群
などの他のタイプおよび規模の回路群の間での信号遅延
差やスキューを制御あるいはデスキューするためにも使
用可能である。
【0049】したがって、本発明は、添付された請求の
範囲の範囲内にある、考えられうる全ての修正および変
更を包含するものと考えられるべきである。
【0050】
【発明の効果】本発明のクロック分配システムは、IC
等のような複数個の回路群に対するクロック分配経路を
1:n(複数個)接続としたままで、すなわち比較的小
さなハードウェア量のクロック分配回路でクロック・ス
キューの極めて小さいクロック分配システムを提供する
ことができる。この結果、従来よりも経済的に、かつ、
従来よりも高性能な大規模の同期式デジタルデータ処理
システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すクロック分配回路
図である。
【図2】本発明の第1の実施例での内部クロック発生手
段の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の一実施例の動作を説明するため
のタイミング図である。
【図4】本発明の第2の一実施例を示すクロック分配回
路図である。
【図5】本発明の第2の実施例での内部クロック発生手
段の一例を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施例の動作を説明するための
タイミング図である。
【符号の説明】
1 第1のクロック分配回路 2 第2のクロック分配回路 3 集積回路チップ(IC) 4 遅延手段 11 第1のクロック駆動回路 12 第1の伝送線路 13 第1の終端抵抗 21 第2のクロック駆動回路 22 第2の伝送線路 23 第2の終端抵抗 32 時差出回路 34 フリップフロップ回路 311,312,313,314 エッジ検出回路 331,332 可変遅延回路 K0 基本クロック信号 KM 分配クロック信号 KD 遅延クロック信号 KDM 遅延分配クロック信号 KI 内部クロック信号 SD 時差信号 VRH Highレベル基準信号 VRL Lowレベル基準信号 dt 時差 dt /2 時差の半分 td +tp +dt /2 一定の位相差(1) tp +dt /2 一定の位相差(2)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分配クロック信号の初期振幅波形が回路
    入力端に達してから伝送線路の送端とは逆の最遠端に達
    して反射し、該回路入力端に戻るまでの時差を検出する
    検出回路と、 遅延分配クロック信号の初期振幅波形が前記回路入力端
    に達してから前記検出回路で検出された時差の半分だけ
    遅れた内部クロック信号発生する内部クロック信号発生
    回路とを含むことを特徴とするクロック分配システム。
  2. 【請求項2】 基本クロック信号を第1のクロック駆動
    回路と送端で直列終端された第1の伝送線路とを経由し
    て複数の回路群のそれぞれに分配クロック信号として分
    配する第1のクロック分配回路と、 前記基本クロック信号を一定時間だけ遅延させた遅延ク
    ロック信号を第2のクロック駆動回路と送端で直列終端
    された第2の伝送線路とを経由して前記複数個の回路群
    のそれぞれに遅延分配クロック信号として分配するよう
    に構成された第2のクロック分配回路とを備え、 前記回路群のそれぞれは、 前記分配クロック信号の初期振幅波形が該回路群のそれ
    ぞれの回路の入力端に達した時刻から該分配クロック信
    号の初期振幅波形が前記第1の伝送線路の送端とは逆の
    最遠端に達することにより反射して該回路群入力端に戻
    るまでの時差を検出し前記遅延分配クロック信号の初期
    振幅波形が該回路群のそれぞれの回路の入力端に達した
    時刻を基点として前記時差の半分だけ遅れた内部クロッ
    ク信号を発生する内部クロック発生手段を内蔵すること
    を特徴としたクロック分配システム。
  3. 【請求項3】 前記遅延分配クロック信号の代りに前記
    分配クロック信号そのものを用いることにより第2のク
    ロック分配回路を用いずに各回路群における各内部クロ
    ック信号が基本クロック信号に対して一定の位相差だけ
    遅れて同期することを特徴とする請求項2記載のクロッ
    ク分配システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100420182C (zh) * 2001-05-09 2008-09-17 莫赛德技术公司 多级计数装置

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