JPH09222289A - 流体規正搬送手段 - Google Patents

流体規正搬送手段

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JPH09222289A
JPH09222289A JP5243296A JP5243296A JPH09222289A JP H09222289 A JPH09222289 A JP H09222289A JP 5243296 A JP5243296 A JP 5243296A JP 5243296 A JP5243296 A JP 5243296A JP H09222289 A JPH09222289 A JP H09222289A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 前述した従来技術の欠点を解決するものであ
り、簡単に製作できる、予め必要とされる流体の流量お
よび流速に見合う流路断面の経路を必要間隔毎に備えた
構造を持ち、圧縮荷重を受けても荷重が均等に分散され
流路が閉塞しにくい耐圧性を持つ流体規正搬送手段を提
供すること。 【構成】 基材上に並列に設けたうね状突起(11)と
これらうね状突起の間に形成された並列する空間(1
2)を備えた一対の面状要素(10)を用い、それぞれ
の面状要素のうね状突起を相対する面状要素の空間の一
部を占めるように重ね合わせ、内部に任意の断面の包囲
通路(13)を必要間隔毎に形成して構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、管理された状態で流体
を拘束的に流すための流体規正搬送手段、特に、流動媒
体の移動方向を規正して均等に流動させる流動媒体規正
搬送手段に関係している。従って、本発明に係る規正搬
送手段は、熱交換器、蒸発器およびこれに類似した設備
機器に利用することができる。
【0002】流体規正搬送手段を屋根にはり付けて使用
する場合、この手段に沿って温水を流せば、屋根の除雪
または融雪を行える。夏期には太陽熱を集熱する集熱シ
ートとして、また屋根や壁面の冷却シートとして使用す
ることができる。建物の内壁側に設置する場合、内壁面
は空調/温度管理用の熱交換面として機能する。流体規
正搬送手段はそれ自身を建造物の建材として使用するこ
とも可能である。流体規正搬送手段を膜体として製造
し、この膜体を利用して表面が熱交換性能を備えた膜構
造体を構築することができる。流体規正搬送手段をボー
ド材料にはり付けておき、組立式の接続ユニットとして
連結使用することもできる。
【0003】また本発明の規正搬送手段は、流体の拡散
を促進させるための部材として、例えば、栽培液を均等
に供給し適切に分配する栽培床を兼ねた液体規正搬送手
段として、または土壌中に埋設して使用する保水(水供
給)兼排水シートとして利用することができる。流体規
正搬送手段を土中に平面的に埋設して使用する場合、こ
の部材に沿って水を流せば人工的に冷水が得られる。ま
た、埋設の形態は様々であり、土中に埋設した流体規正
搬送手段を介して地中蓄熱を行うことも可能である。ま
たシートを路面に敷設すれば融雪路面となり、建物の基
礎部分に敷設しておけば湧水の収集手段として使用でき
る。
【0004】流体規正搬送手段を水中に係留したり、水
面に浮揚させたり、あるいは水中に浸漬させた状態で設
置した場合、この部材に沿って熱媒体を流せば接水面を
介しての熱交換が行われる。
【0005】本発明に係る流体規正搬送手段の用途を具
体的に列挙するならば、以下のようになる。 ・熱交換設備への利用:屋内外プール、ボイラー給水加
熱 ・栽培漁業施設への利用:飼育槽に供給する冬期循環海
水の低温加熱 ・洗浄施設への利用:航空機や鉄道車両の冬期循環水の
低温加熱 ・活性汚泥槽の冬期における処理水加熱 ・施設栽培農業への利用:ぶどう、メロン等の温室、ハ
ウスの加温/夏期冷却 ・純水製造用集熱器:工業用、農業用、飲料用 ・放熱器/蒸発器:屋根融雪、屋根面冷却、膜体表面冷
却、蒸発 ・壁面冷却による恒温倉庫:冷蔵庫、茸栽培、農産物保
存 ・微生物栽培施設:クロレラ/スピルリナ等の栽培液の
温度管理 ・水耕栽培用への利用:栽培溶液の加温/冷却、液体流
路付き栽培床シート ・植物人工栽培床、屋内外の空中架設栽培シートへの利
用 ・ウォーターキャリア搬送経路:配管シート、扁平配
管、汚泥水流下フィルター ・地中埋設用シート:地中熱交換、排水、保水 ・蓄熱装置:シート多重積層蓄熱ブロック ・蒸発濃縮シート:天塩製造、排液濃縮 ・河川等の水草繁殖シート床:水溶性基材シート ・流水装飾ディスプレイシート
【0006】
【従来の技術】液体を平面状に広げた状態で流動させる
ためには、流体の移動経路に沿って均等な通路断面が形
成されていなければならない。従来、こうした流体移動
経路装置には、繊維質材料の中間介在層を持つ積層ラミ
ネートシート(特願平7−228534号、および実公
平7−48040号)や、一対のシート材料の間に並列
する帯状のスペーサ層を介在させた規正シート(実公平
7−8996号、実願平1−7330号)が用いられて
いる。これら従来例は、一対の材料の間に形成された隙
間を通じ熱媒体液を流下させ、流下する熱媒体液の流下
方向を規正する構造に基づくものである。添付図面の図
13は前者の従来例の基本構造を明らかにしており、ま
た図14は後者の従来例について説明したものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来例によると、先ず前者の方式のものでは基材1に対
しすじ状に表面ラミネート層2を転圧溶着させるため、
溶融樹脂の転圧時に予め設けた経路内に樹脂が入り込
み、結果的に、的確に必要とする流路断面を確保するこ
とができない。従って、搬送流体の流量について大幅な
制約があり、また流速が大きいと規正効果が失われる欠
点がある。このシートの特徴は、露出する保液層に沿っ
た経路3が流れの主流を形成し、表面すじ状ラミネート
層2の下側部分は伏在経路4を形成している。
【0008】後者の方式によれば、前者のものに比べ
て、流量を比較的大きく設定してもある程度の規正効果
は保持される利点がある。この規正シートは、一方の基
材5に対し平坦なカバーシート6を被せて構成されてお
り、流量が多ければ上側のカバーシートが膨らみ変形し
て内圧を解放する構造が取り入れられている。しかしな
がら、このシートは流体の大量輸送の可能性を予め考慮
に入れた構成を採用してはいるものの、経路7毎の流量
を精度よく調整することは困難であり、各経路を流れる
流体の流量(移動流体の厚み)が不均一となる欠点があ
る。図15は、カバーシート6がだれて基材側に接触し
た状態(実線)と、流量が大きいことでシートが浮き上
がった状態(2点鎖線)を示している。シートのだれの
原因には、熱膨張によるシートの延び、および経路中の
流体量の減少に伴う負圧による延びがある。また、流体
の動きが停止している場合にも、経路中に残留する液体
によりカバーシートが経路底に付着して経路を塞ぐ現象
が認められた。こうした状況は、シートが熱交換装置と
して使用される場合、性能(熱交換)、応答性(伝熱)
にばらつきが生じ、また液体の搬送シートとして使用す
る場合には端面側での流量が不均一となる等の障害の原
因をなしていた。さらに、シートは片側から加わる圧下
力に弱く、構造上、荷重が加わると流路は容易に閉塞を
起こし、流量にアンバランスな状態が発生すると共に、
この不均衡な状態は一定せず時間の経過と共に不規則に
変化し、平衡した精度のよい流体の搬送管理を行えない
ことが経験された。
【0009】本発明の目的は、前述した従来技術の欠点
を解決するものであり、簡単に製作できる、予め必要と
される流体の流量および流速に見合う流路断面の経路を
必要間隔毎に備えた構造を持ち、圧縮荷重を受けても荷
重が均等に分散され流路が閉塞しにくい耐圧性を持つ流
体規正搬送手段を提供することにある。
【0010】また、本発明の目的は、流体の流量が大き
く変動しても、流量に見合う流通断面が得られるように
変形する機能を付与し、増大する内圧に順応する自己調
整作用を持たせることで破損しにくい構造とした搬送経
路を内蔵する流体規正搬送手段を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、流体経路同志が互い
に導通し、内圧の増減に順応できる機能を備えた流体規
正搬送手段を提供することにある。
【0012】本発明のその他の目的は、前述した複数の
目的を同時に達成できる特徴を備えた流体規正搬送手段
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の第1の形態によれば、流体規正搬送手段
は、基材上に並列に設けたうね状突起とこれらうね状突
起の間に形成された並列する空間を備えた一対の面状要
素を用い、それぞれの面状要素のうね状突起を相対する
面状要素の空間の一部を占めるように重ね合わせ、内部
に任意の断面の包囲通路を必要間隔毎に形成して構成さ
れている。前記目的を達成するため、本発明の第2の形
態によれば、流体規正搬送手段は、基材上に並列に設け
たうね状突起を備え、これらうね状突起の間の空間が流
体の移動経路を形成する一方の側の面状要素と、この面
状要素に相対して配置される、前記流体の移動経路を覆
うカバー部材と、隣接するうね状突起の間の経路空間に
入り込む、面状要素の基材表面に対し相対的に位置変移
可能にカバー部材の内側表面に装着された昇降突起とで
構成されている。前記目的を達成するため、本発明の第
3の形態によれば、流体規正搬送手段は、基材上に並列
に設けた液体透過性のあるうね状突起とこれらうね状突
起の間に形成された並列する空間を備えた一対の面状要
素を用い、それぞれの面状要素のうね状突起を相対する
面状要素の空間の一部を占めるように重ね合わせ、内部
に任意の断面の包囲通路を必要間隔毎に形成すると共
に、それぞれの包囲通路がうね状突起を介して液体の相
互導通関係にあるように構成されている。
【0014】
【作用】本発明の流体規正搬送手段は任意の姿勢で設置
される。具体的には、ほぼ水平または垂直に、必要に応
じ勾配を持たせて設置される。構成要素として一対の面
状要素が使用される。面状要素同士を2枚合わせとする
場合、横方向にずらす操作により隣接する包囲経路の流
通断面は変化する。この操作により、必要とする流量断
面の包囲経路を流体規正搬送手段の全面にめぐらせるこ
とができる。
【0015】面状要素は任意の方法でお互いに対し固定
することができる。例えば、面状要素の突起を相対する
面状要素に対し接着することができる。接着箇所はすべ
ての突起とせず、適当に間隔を置いて選んだうね状突起
に沿って接着することができる。勿論、面状要素の縁を
互いに溶着して袋状構造とし、一方の面状要素を他方の
面状要素に対し離れる向きに平行移動できるようにして
使用することも可能である。うね状突起を面状要素に固
定した場合、このうね状突起が液体透過性のある素材か
ら構成されていれば、例えば、繊維質材料、連続気泡質
を持つ発泡樹脂材料、各種のコンパウンド、焼結金属、
多孔質セラミック等から構成されているなら、このうね
状突起を介しての圧力解放が行われる。
【0016】一方の面状素材のうね状突起を他方の面状
素材に接着していなければ、うね状突起に直交しての規
正搬送手段の屈曲に際し、その形態に応じてうね状突起
は滑り移動し面状素材は柔軟に変形でき、圧縮側の面状
素材に皺がよることはない。
【0017】面状素材のうね状突起を相対する面状素材
に溶着一体化してあれば、平面的な使用形態の下で、外
部から大きな荷重を受けても規正搬送手段は一体構造の
ものとしてこれに対抗し、容易に破損しない強靭な平面
配管が形成される。
【0018】一方の面状素材のうね状突起が他方の面状
素材に対し相対的に移動できる前述した例では、経路内
圧の増減に伴いうね状突起は昇降動作しながら内圧に見
合う位置にあって経路の左右対称性を保つことができ
る。このため、内圧および流速が変動しても流量平均化
作用と規正効果は維持され、精度のよい流体の搬送を行
える。
【0019】うね状突起が液体透過性を備えている場
合、または前述した昇降突起構造を採用している場合、
流体規正搬送手段が突然に折り曲げられたり、風により
局部的な変形が生じたり、上部を人が歩行したり車両が
走行することで経路に沿って急激な圧力変化が生じて
も、うね状突起そのものを通し、また昇降突起の上昇動
作により圧力の分散が図られ、減圧と共に速やかに元の
平衡状態が再現される。こうした自己調節性能を利用す
れば、この流体規正搬送手段は融雪道路、融雪歩道等の
特殊な用途にも使用できることになる。以下、添付図面
に沿って本発明の流体規正搬送手段の使用例につき具体
的に説明する。
【0020】
【実施例】図1は、本発明に係る流体規正搬送手段の構
成例を示している。流体規正搬送手段は一対の面状要素
10、10を備えている。各面状要素10は基材とこの
基材上に並列に設けたうね状突起11、11を備え、う
ね状突起の間には並列する空間、すなわち流体の移動経
路12、12が形成されている。面状要素は、それぞれ
の面状要素のうね状突起が相対する面状要素の前記空間
の一部を占めるように重ね合わされる。図2は、一対の
面状要素を重ね合わせて構成した流体規正搬送手段の具
体例を示している。
【0021】図2の面状要素は、うね状突起11が空間
12、12の中央に位置するように組み合わせた状態を
示している。従って、内部には等しい断面の包囲通路1
3が等間隔に形成されている。面状要素を横にずらして
組み合わせれば、ずらした程度に見合う分だけ包囲通路
13の断面は増減する。一方の側の面状要素のうね状突
起11の幅とうね状突起同士の間隔、および他方の側の
面状要素の空間12の位置と幅を適宜選択すれば、任意
断面の包囲通路を適当な間隔に配列した流体規正搬送手
段が得られる。
【0022】図3は、非拘束の面状要素同士が内圧を受
けて広がった状態を示している。この状態では、上下の
うね状突起は移動する流体に対し移動方向を充分に拘束
しつつ、隣接する包囲通路への流体の逃げを許してお
り、従って、シートは膨らみつつも局部的な膨張はな
く、過剰流体による内圧は全体に均一に分散される。う
ね状突起と相対する面状要素とは適当な間隔を置いて予
め接着しておくことができる。
【0023】面状要素10の基材とうね状突起11は、
異種材料から構成して差し支えない。同種材料から構成
する場合でも、密度の異なる、保水性に違いのある、透
水率に差のある材料をそれぞれの基材とうね状突起に使
用し、両者の物性を変えておくことが可能である。例え
ば、うね状突起を保水性に富む不織布から構成し、基材
を高密度不織布から構成し両者を接着して製作したり、
不織布をローラ転圧して構成することもできる。図示の
面状要素は、外側にラミネート樹脂層14を備えてい
る。
【0024】図4は、下側の面状要素20が硬質材料か
ら構成され、上側の面状要素20’が透水材料から構成
された流体規正搬送手段の例を示している。この例の流
体規正搬送手段は、融雪道路や融雪歩道として使用する
ことができる。図6は、路床R上に流体規正搬送手段を
敷設した状態を示している。この例における流体規正搬
送手段は、包囲通路に加わる内圧により上側の面状要素
の浮上する図3の例とは異なり、上側の面状要素20’
はそのままの位置で内部から流体が上方に漏出し表層流
25となって上側の面状要素の表面に沿って広がり、ま
たは内部の包囲通路23の向きに流動していく。この表
層流は降雪粒子に速やかに吸収され、急速な熱交換が行
われる。雪は速やかに解けるかシャーベット状になり、
このシャーベットを介しさらに降り積もる雪に対し熱媒
流体の供給が行われ融雪が促進される。
【0025】下側と上側の面状要素20、20’は剛性
のあるうね状突起21と保水性のあるうね状突起21’
を備え、それぞれの面状要素の空間22に入り込んで包
囲通路23を形成している。下側の面状要素20の基材
にはラミネート樹脂層24がコーティング加工されてい
る。
【0026】図4から図6の流体規正搬送手段は、土中
に埋設して排水シート、給水シート、保水シート、地下
水採取シート等に利用することができる。
【0027】図7から図9は、本発明に係る流体規正搬
送手段を使用した地中蓄熱装置の例を示している。図7
は、図9の VII-VII線に沿った縦断面図である。図8は
図7の VIII-VIII線に沿った縦断面図であり、図9は図
7の IX-IX線に沿った横断面図である。この地中蓄熱装
置は、不透水層Sの上部に連続地中壁Wを構築し、地中
壁に囲まれた地盤を開削した後、ローラ転圧作業により
蓄熱材31を敷き詰め、ローラ転圧面上に流体規正搬送
手段30を並列に敷設し、さらに上部に蓄熱材31を敷
き詰め、上部に流体規正搬送手段30を敷設する作業を
繰り返して多段の熱交換面30とこの熱交換面の間に介
在する蓄熱層を繰り返して形成されている。地中壁Wの
内側には、積層工事に前後して水が散水され、全体が保
水状態に保たれていることが好ましい。
【0028】地中壁Wの相対する端部側には2つの水槽
32、33が設置され、これら2つの水槽の間をそれぞ
れの流体規正搬送手段30が連絡している。図示の例で
は、一方の水槽32に投入される熱媒体は流体規正搬送
手段30を通じて反対側の水槽33に至り、その移動の
途中に蓄熱材31との間で熱交換が行われる。水槽内の
水頭は地中壁内部の帯水位および負荷の程度により調節
され、流体規正搬送手段の流量は選択される。この事例
は、都市部において、駐車場の地下の有効利用の一策と
して現在検討されている。使用後、現場にビル等を構築
する際においても現状復帰は容易である。
【0029】図10および図11は、水路に設置した大
型熱交換器の実例を示している。図11は図10の XI-
XI線に沿った縦断面図である。図中にて、40は熱媒体
供給配管、41は回収樋、42は屈曲設置した流体規正
搬送手段、43は吊下げ用のサポートを示している。こ
の熱交換装置の原理は、液体/液体、液体/気体の間で
の熱交換に使用することができる。例えば、流体規正搬
送手段には、フィルターを通して導入される新鮮海水を
通し、水路には使用済みの廃棄温海水を流せば、両者の
間で効率のよい低温熱交換が行われる。
【0030】こうした構成において、浸漬した流体規正
搬送手段には浮力が作用するため、規模を大きくしても
流体規正搬送手段には大きな荷重は加わりにくいため、
大規模な熱交換システムを構築することができる。この
方式は、蓄熱水槽にも転用することができる。
【0031】図12は、屋根面に流体規正搬送手段を設
置した事例を示している。この例の流体規正搬送手段
は、融雪、集熱、放熱等に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る流体規正搬送手段の一実施例を示
す斜視説明図。
【図2】図1の流体規正搬送手段の断面図。
【図3】面状要素が内圧を受けて広がった状態を示す断
面図。
【図4】本発明に係る流体規正搬送手段の変更例を示す
斜視説明図。
【図5】図4の流体規正搬送手段の断面図。
【図6】路床に設置した状態を示す説明図。
【図7】流体規正搬送手段を使用した地中蓄熱システム
の一例を示す縦断面図。
【図8】図7の VIII-VIII線に沿った縦断面図。
【図9】図7の IX-IX線に沿った横断面図。
【図10】流体規正搬送手段を使用したクロスフロー熱
交換システムの具体例を示す平面図。
【図11】図10の XI-XI線に沿った縦断面図。
【図12】流体規正搬送手段を屋根面に設置した事例を
示す説明図。
【図13】すじ状ラミネートコーティング表層を持つ規
正シートの構造例を示した断面説明図。
【図14】カバー層を持つ規正シートの構造例を示した
断面説明図。
【図15】図14の規正シートの問題点を図解した断面
説明図。
【符号の説明】
10 面状要素 11 うね状突起 12 空間 13 包囲通路 14 ラミネート樹脂層 20 面状要素 20’ 面状要素 21 うね状突起 21’ うね状突起 22 空間 23 包囲通路 24 ラミネート樹脂層 25 表層流 30 流体規正搬送手段 31 蓄熱材 32 水槽 33 水槽 40 熱媒体供給配管 41 回収樋 42 流体規正搬送手段 43 吊下げ用のサポート
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年2月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 流体規正搬送手段
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、管理された状態で流体
を拘束的に流すための流体規正搬送手段、特に、流動媒
体の移動方向を規正して均等に流動させる流動媒体規正
搬送手段に関係している。従って、本発明に係る規正搬
送手段は、熱交換器、蒸発器およびこれに類似した設備
機器に利用することができる。
【0002】流体規正搬送手段を屋根にはり付けて使用
する場合、この手段に沿って温水を流せば、屋根の除雪
または融雪を行える。夏期には太陽熱を集熱する集熱シ
ートとして、また屋根や壁面の冷却シートとして使用す
ることができる。建物の内壁側に設置する場合、内壁面
は空調/温度管理用の熱交換面として機能する。流体規
正搬送手段はそれ自身を建造物の建材として使用するこ
とも可能である。流体規正搬送手段を膜体として製造
し、この膜体を利用して表面が熱交換性能を備えた膜構
造体を構築することができる。流体規正搬送手段をボー
ド材料にはり付けておき、組立式の接続ユニットとして
連結使用することもできる。
【0003】また本発明の規正搬送手段は、流体の拡散
を促進させるための部材として、例えば、栽培液を均等
に供給し適切に分配する栽培床を兼ねた液体規正搬送手
段として、または土壌中に埋設して使用する保水(水供
給)兼排水シートとして利用することができる。流体規
正搬送手段を土中に平面的に埋設して使用する場合、こ
の部材に沿って水を流せば人工的に冷水が得られる。ま
た、埋設の形態は様々であり、土中に埋設した流体規正
搬送手段を介して地中蓄熱を行うことも可能である。ま
たシートを路面に敷設すれば融雪路面となり、建物の基
礎部分に敷設しておけば湧水の収集手段として使用でき
る。
【0004】流体規正搬送手段を水中に係留したり、水
面に浮揚させたり、あるいは水中に浸漬させた状態で設
置した場合、この部材に沿って熱媒体を流せば接水面を
介しての熱交換が行われる。
【0005】本発明に係る流体規正搬送手段の用途を具
体的に列挙するならば、以下のようになる。 ・熱交換設備への利用:屋内外プール、ボイラー給水加
熱 ・栽培漁業施設への利用:飼育槽に供給する冬期循環海
水の低温加熱 ・洗浄施設への利用:航空機や鉄道車両の冬期循環水の
低温加熱 ・活性汚泥槽の冬期における処理水加熱 ・施設栽培農業への利用:ぶどう、メロン等の温室、ハ
ウスの加温/夏期冷却 ・純水製造用集熱器:工業用、農業用、飲料用 ・放熱器/蒸発器:屋根融雪、屋根面冷却、膜体表面冷
却、蒸発 ・壁面冷却による恒温倉庫:冷蔵庫、茸栽培、農産物保
存 ・微生物栽培施設:クロレラ/スピルリナ等の栽培液の
温度管理 ・水耕栽培用への利用:栽培溶液の加温/冷却、液体流
路付き栽培床シート ・植物人工栽培床、屋内外の空中架設栽培シートへの利
用 ・ウォーターキャリア搬送経路:配管シート、扁平配
管、汚泥水流下フィルター ・地中埋設用シート:地中熱交換、排水、保水 ・蓄熱装置:シート多重積層蓄熱ブロック ・蒸発濃縮シート:天塩製造、排液濃縮 ・河川等の水草繁殖シート床:水溶性基材シート ・流水装飾ディスプレイシート
【0006】
【従来の技術】液体を平面状に広げた状態で流動させる
ためには、流体の移動経路に沿って均等な通路断面が形
成されていなければならない。従来、こうした流体移動
経路装置には、繊維質材料の中間介在層を持つ積層ラミ
ネートシート(特願平7−228534号、および実公
平7−48040号)や、一対のシート材料の間に並列
する帯状のスペーサ層を介在させた規正シート(実公平
7−8996号、実願平1−7330号)が用いられて
いる。これら従来例は、一対の材料の間に形成された隙
間を通じ熱媒体液を流下させ、流下する熱媒体液の流下
方向を規正する構造に基づくものである。添付図面の図
13は前者の従来例の基本構造を明らかにしており、ま
た図14は後者の従来例について説明したものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来例によると、先ず前者の方式のものでは基材1に対
しすじ状に表面ラミネート層2を転圧溶着させるため、
溶融樹脂の転圧時に予め設けた経路内に樹脂が入り込
み、結果的に、的確に必要とする流路断面を確保するこ
とができない。従って、搬送流体の流量について大幅な
制約があり、また流速が大きいと規正効果が失われる欠
点がある。このシートの特徴は、露出する保液層に沿っ
た経路3が流れの主流を形成し、表面すじ状ラミネート
層2の下側部分は伏在経路4を形成している。
【0008】後者の方式によれば、前者のものに比べ
て、流量を比較的大きく設定してもある程度の規正効果
は保持される利点がある。この規正シートは、一方の基
材5に対し平坦なカバーシート6を被せて構成されてお
り、流量が多ければ上側のカバーシートが膨らみ変形し
て内圧を解放する構造が取り入れられている。しかしな
がら、このシートは流体の大量輸送の可能性を予め考慮
に入れた構成を採用してはいるものの、経路7毎の流量
を精度よく調整することは困難であり、各経路を流れる
流体の流量(移動流体の厚み)が不均一となる欠点があ
る。図15は、カバーシート6がだれて基材側に接触し
た状態(実線)と、流量が大きいことでシートが浮き上
がった状態(2点鎖線)を示している。シートのだれの
原因には、熱膨張によるシートの延び、および経路中の
流体量の減少に伴う負圧による延びがある。また、流体
の動きが停止している場合にも、経路中に残留する液体
によりカバーシートが経路底に付着して経路を塞ぐ現象
が認められた。こうした状況は、シートが熱交換装置と
して使用される場合、性能(熱交換)、応答性(伝熱)
にばらつきが生じ、また液体の搬送シートとして使用す
る場合には端面側での流量が不均一となる等の障害の原
因をなしていた。さらに、シートは片側から加わる圧下
力に弱く、構造上、荷重が加わると流路は容易に閉塞を
起こし、流量にアンバランスな状態が発生すると共に、
この不均衡な状態は一定せず時間の経過と共に不規則に
変化し、平衡した精度のよい流体の搬送管理を行えない
ことが経験された。
【0009】本発明の目的は、前述した従来技術の欠点
を解決するものであり、簡単に製作できる、予め必要と
される流体の流量および流速に見合う流路断面の経路を
必要間隔毎に備えた構造を持ち、圧縮荷重を受けても荷
重が均等に分散され流路が閉塞しにくい耐圧性を持つ流
体規正搬送手段を提供することにある。
【0010】また、本発明の目的は、流体の流量が大き
く変動しても、流量に見合う流通断面が得られるように
変形する機能を付与し、増大する内圧に順応する自己調
整作用を持たせることで破損しにくい構造とした搬送経
路を内蔵する流体規正搬送手段を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、流体経路同志が互い
に導通し、内圧の増減に順応できる機能を備えた流体規
正搬送手段を提供することにある。
【0012】本発明のその他の目的は、前述した複数の
目的を同時に達成できる特徴を備えた流体規正搬送手段
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の第1の形態によれば、流体規正搬送手段
は、基材上に並列に設けたうね状突起とこれらうね状突
起の間に形成された並列する空間を備えた対の面状要素
を用い、それぞれの面状要素のうね状突起を相対する面
状要素の空間の一部を占めるように重ね合わせ、内部に
任意の断面の包囲通路を必要間隔毎に形成して構成され
ている。前記目的を達成するため、本発明の第2の形態
によれば、流体規正搬送手段は、基材上に並列に設けた
うね状突起を備え、これらうね状突起の間の空間が流体
の移動経路を形成する一方の側の面状要素と、この面状
要素に相対して配置される、前記流体の移動経路を覆う
カバー部材と、隣接するうね状突起の間の経路空間に入
り込む、面状要素の基材表面に対し相対的に位置変移可
能にカバー部材の内側表面に装着された昇降突起とで構
成されている。前記目的を達成するため、本発明の第3
の形態によれば、流体規正搬送手段は、基材上に並列に
設けた液体透過性のあるうね状突起とこれらうね状突起
の間に形成された並列する空間を備えた対の面状要素を
用い、それぞれの面状要素のうね状突起を相対する面状
要素の空間の一部を占めるように重ね合わせ、内部に任
意の断面の包囲通路を必要間隔毎に形成すると共に、そ
れぞれの包囲通路がうね状突起を介して液体の相互導通
関係にあるように構成されている。
【0014】
【作用】本発明の流体規正搬送手段は任意の姿勢で設置
される。具体的には、ほぼ水平または垂直に、必要に応
じ勾配を持たせて設置される。構成要素として対の面状
要素が使用される。面状要素同士を2枚合わせとする場
合、横方向にずらす操作により隣接する包囲経路の流通
断面は変化する。この操作により、必要とする流量断面
の包囲経路を流体規正搬送手段の全面にめぐらせること
ができる。
【0015】面状要素は任意の方法でお互いに対し固定
することができる。例えば、面状要素の突起を相対する
面状要素に対し接着することができる。接着箇所はすべ
ての突起とせず、適当に間隔を置いて選んだうね状突起
に沿って接着することができる。勿論、面状要素の縁を
互いに溶着して袋状構造とし、一方の面状要素を他方の
面状要素に対し離れる向きに平行移動できるようにして
使用することも可能である。うね状突起を面状要素に固
定した場合、このうね状突起が液体透過性のある素材か
ら構成されていれば、例えば、繊維質材料、連続気泡質
を持つ発泡樹脂材料、各種のコンパウンド、焼結金属、
多孔質セラミック等から構成されているなら、このうね
状突起を介しての圧力解放が行われる。
【0016】一方の面状素材のうね状突起を他方の面状
素材に接着していなければ、うね状突起に直交しての規
正搬送手段の屈曲に際し、その形態に応じてうね状突起
は滑り移動し面状素材は柔軟に変形でき、圧縮側の面状
素材に皺がよることはない。
【0017】面状素材のうね状突起を相対する面状素材
に溶着一体化してあれば、平面的な使用形態の下で、外
部から大きな荷重を受けても規正搬送手段は一体構造の
ものとしてこれに対抗し、容易に破損しない強靭な平面
配管が形成される。
【0018】一方の面状素材のうね状突起が他方の面状
素材に対し相対的に移動できる前述した例では、経路内
圧の増減に伴いうね状突起は昇降動作しながら内圧に見
合う位置にあって経路の左右対称性を保つことができ
る。このため、内圧および流速が変動しても流量平均化
作用と規正効果は維持され、精度のよい流体の搬送を行
える。
【0019】うね状突起が液体透過性を備えている場
合、または前述した昇降突起構造を採用している場合、
流体規正搬送手段が突然に折り曲げられたり、風により
局部的な変形が生じたり、上部を人が歩行したり車両が
走行することで経路に沿って急激な圧力変化が生じて
も、うね状突起そのものを通し、また昇降突起の上昇動
作により圧力の分散が図られ、減圧と共に速やかに元の
平衡状態が再現される。こうした自己調節性能を利用す
れば、この流体規正搬送手段は融雪道路、融雪歩道等の
特殊な用途にも使用できることになる。以下、添付図面
に沿って本発明の流体規正搬送手段の使用例につき具体
的に説明する。
【0020】
【実施例】図1は、本発明に係る流体規正搬送手段の構
成例を示している。流体規正搬送手段は一対の面状要素
10、10を備えている。各面状要素10は基材とこの
基材上に並列に設けたうね状突起11、11を備え、う
ね状突起の間には並列する空間、すなわち流体の移動経
路12、12が形成されている。面状要素は、それぞれ
の面状要素のうね状突起が相対する面状要素の前記空間
の一部を占めるように重ね合わされる。図2は、一対の
面状要素を重ね合わせて構成した流体規正搬送手段の具
体例を示している。
【0021】図2の面状要素は、うね状突起11が空間
12、12の中央に位置するように組み合わせた状態を
示している。従って、内部には等しい断面の包囲通路1
3が等間隔に形成されている。面状要素を横にずらして
組み合わせれば、ずらした程度に見合う分だけ包囲通路
13の断面は増減する。一方の側の面状要素のうね状突
起11の幅とうね状突起同士の間隔、および他方の側の
面状要素の空間12の位置と幅を適宜選択すれば、任意
断面の包囲通路を適当な間隔に配列した流体規正搬送手
段が得られる。
【0022】図3は、非拘束の面状要素同士が内圧を受
けて広がった状態を示している。この状態では、上下の
うね状突起は移動する流体に対し移動方向を充分に拘束
しつつ、隣接する包囲通路への流体の逃げを許してお
り、従って、シートは膨らみつつも局部的な膨張はな
く、過剰流体による内圧は全体に均一に分散される。う
ね状突起と相対する面状要素とは適当な間隔を置いて予
め接着しておくことができる。
【0023】面状要素10の基材とうね状突起11は、
異種材料から構成して差し支えない。同種材料から構成
する場合でも、密度の異なる、保水性に違いのある、透
水率に差のある材料をそれぞれの基材とうね状突起に使
用し、両者の物性を変えておくことが可能である。例え
ば、うね状突起を保水性に富む不織布から構成し、基材
を高密度不織布から構成し両者を接着して製作したり、
不織布をローラ転圧して構成することもできる。図示の
面状要素は、外側にラミネート樹脂層14を備えてい
る。
【0024】図4は、下側の面状要素20が硬質材料か
ら構成され、上側の面状要素20’が透水材料から構成
された流体規正搬送手段の例を示している。この例の流
体規正搬送手段は、融雪道路や融雪歩道として使用する
ことができる。図6は、路床R上に流体規正搬送手段を
敷設した状態を示している。この例における流体規正搬
送手段は、包囲通路に加わる内圧により上側の面状要素
の浮上する図3の例とは異なり、上側の面状要素20’
はそのままの位置で内部から流体が上方に漏出し表層流
25となって上側の面状要素の表面に沿って広がり、ま
たは内部の包囲通路23の向きに流動していく。この表
層流は降雪粒子に速やかに吸収され、急速な熱交換が行
われる。雪は速やかに解けるかシャーベット状になり、
このシャーベットを介しさらに降り積もる雪に対し熱媒
流体の供給が行われ融雪が促進される。
【0025】下側と上側の面状要素20、20’は剛性
のあるうね状突起21と保水性のあるうね状突起21’
を備え、それぞれの面状要素の空間22に入り込んで包
囲通路23を形成している。下側の面状要素20の基材
にはラミネート樹脂層24がコーティング加工されてい
る。
【0026】図4から図6の流体規正搬送手段は、土中
に埋設して排水シート、給水シート、保水シート、地下
水採取シート等に利用することができる。
【0027】図7から図9は、本発明に係る流体規正搬
送手段を使用した地中蓄熱装置の例を示している。図7
は、図9のVII−VII線に沿った縦断面図である。
図8は図7のVIII−VIII線に沿った縦断面図で
あり、図9は図7のIX−IX線に沿った横断面図であ
る。この地中蓄熱装置は、不透水層Sの上部に連続地中
壁Wを構築し、地中壁に囲まれた地盤を開削した後、ロ
ーラ転圧作業により蓄熱材31を敷き詰め、ローラ転圧
面上に流体規正搬送手段30を並列に敷設し、さらに上
部に蓄熱材31を敷き詰め、上部に流体規正搬送手段3
0を敷設する作業を繰り返して多段の熱交換面30とこ
の熱交換面の間に介在する蓄熱層を繰り返して形成され
ている。地中壁Wの内側には、積層工事に前後して水が
散水され、全体が保水状態に保たれていることが好まし
い。
【0028】地中壁Wの相対する端部側には2つの水槽
32、33が設置され、これら2つの水槽の間をそれぞ
れの流体規正搬送手段30が連絡している。図示の例で
は、一方の水槽32に投入される熱媒体は流体規正搬送
手段30を通じて反対側の水槽33に至り、その移動の
途中に蓄熱材31との間で熱交換が行われる。水槽内の
水頭は地中壁内部の帯水位および負荷の程度により調節
され、流体規正搬送手段の流量は選択される。この事例
は、都市部において、駐車場の地下の有効利用の一策と
して現在検討されている。使用後、現場にビル等を構築
する際においても現状復帰は容易である。
【0029】図10および図11は、水路に設置した大
型熱交換器の実例を示している。図11は図10のXI
−XI線に沿った縦断面図である。図中にて、40は熱
媒体供給配管、41は回収樋、42は屈曲設置した流体
規正搬送手段、43は吊下げ用のサポートを示してい
る。この熱交換装置の原理は、液体/液体、液体/気体
の間での熱交換に使用することができる。例えば、流体
規正搬送手段には、フィルターを通して導入される新鮮
海水を通し、水路には使用済みの廃棄温海水を流せば、
両者の間で効率のよい低温熱交換が行われる。
【0030】こうした構成において、浸漬した流体規正
搬送手段には浮力が作用するため、規模を大きくしても
流体規正搬送手段には大きな荷重は加わりにくいため、
大規模な熱交換システムを構築することができる。この
方式は、蓄熱水槽にも転用することができる。
【0031】図12は、屋根面に流体規正搬送手段を設
置した事例を示している。この例の流体規正搬送手段
は、融雪、集熱、放熱等に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る流体規正搬送手段の一実施例を示
す斜視説明図。
【図2】図1の流体規正搬送手段の断面図。
【図3】面状要素が内圧を受けて広がった状態を示す断
面図。
【図4】本発明に係る流体規正搬送手段の変更例を示す
斜視説明図。
【図5】図4の流体規正搬送手段の断面図。
【図6】路床に設置した状態を示す説明図。
【図7】流体規正搬送手段を使用した地中蓄熱システム
の一例を示す縦断面図。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿った縦断面
図。
【図9】図7のIX−IX線に沿った横断面図。
【図10】流体規正搬送手段を使用したクロスフロー熱
交換システムの具体例を示す平面図。
【図11】図10のXI−XI線に沿った縦断面図。
【図12】流体規正搬送手段を屋根面に設置した事例を
示す説明図。
【図13】すじ状ラミネートコーティング表層を持つ規
正シートの構造例を示した断面説明図。
【図14】カバー層を持つ規正シートの構造例を示した
断面説明図。
【図15】図14の規正シートの問題点を図解した断面
説明図。
【符号の説明】 10 面状要素 11 うね状突起 12 空間 13 包囲通路 14 ラミネート樹脂層 20 面状要素 20’ 面状要素 21 うね状突起 21’ うね状突起 22 空間 23 包囲通路 24 ラミネート樹脂層 25 表層流 30 流体規正搬送手段 31 蓄熱材 32 水槽 33 水槽 40 熱媒体供給配管 41 回収樋 42 流体規正搬送手段 43 吊下げ用のサポート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に並列に設けたうね状突起とこれ
    らうね状突起の間に形成された並列する空間を備えた一
    対の面状要素を用い、それぞれの面状要素のうね状突起
    を相対する面状要素の空間の一部を占めるように重ね合
    わせ、内部に任意の断面の包囲通路を必要間隔毎に形成
    してなる流体規正搬送手段。
  2. 【請求項2】 基材上に並列に設けたうね状突起を備
    え、これらうね状突起の間の空間が流体の移動経路を形
    成する一方の側の面状要素と、この面状要素に相対して
    配置される、前記流体の移動経路を覆うカバー部材と、
    隣接するうね状突起の間の経路空間に入り込む、面状要
    素の基材表面に対し相対的に位置変移可能にカバー部材
    の内側表面に装着された昇降突起とからなる流体規正搬
    送手段。
  3. 【請求項3】 基材上に並列に設けた液体透過性のある
    うね状突起とこれらうね状突起の間に形成された並列す
    る空間を備えた一対の面状要素を用い、それぞれの面状
    要素のうね状突起を相対する面状要素の空間の一部を占
    めるように重ね合わせ、内部に任意の断面の包囲通路を
    必要間隔毎に形成すると共に、それぞれの包囲通路がう
    ね状突起を介した液体の相互導通関係にある流体規正搬
    送手段。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007516136A (ja) * 2003-07-18 2007-06-21 ライナーテック リミテッド 流動化マット、流動化マットを備えたコンテナー、および流動化マットを備えたコンテナーライナー

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