JPH09221682A - 廃プラスチックの溶融・熱分解方法 - Google Patents
廃プラスチックの溶融・熱分解方法Info
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- JPH09221682A JPH09221682A JP2966096A JP2966096A JPH09221682A JP H09221682 A JPH09221682 A JP H09221682A JP 2966096 A JP2966096 A JP 2966096A JP 2966096 A JP2966096 A JP 2966096A JP H09221682 A JPH09221682 A JP H09221682A
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- JP
- Japan
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- temperature
- melting
- rate
- waste plastic
- peak
- Prior art date
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
Landscapes
- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 廃プラスチックを溶融・熱分解して油分とし
て安価に効率良く回収することができる廃プラスチック
の溶融・熱分解方法を提供すること。 【解決手段】 廃プラスチックを溶融・熱分解して油分
として回収する廃プラスチックの溶融・熱分解方法にお
いて、常温から廃プラスチックの溶融開始温度までの昇
温速度、及び最大反応速度を示すピーク温度から最終保
定温度までの昇温速度を、該溶融開始温度からピーク温
度までの昇温速度より大きくすることを特徴とする廃プ
ラスチックを溶融・熱分解方法。
て安価に効率良く回収することができる廃プラスチック
の溶融・熱分解方法を提供すること。 【解決手段】 廃プラスチックを溶融・熱分解して油分
として回収する廃プラスチックの溶融・熱分解方法にお
いて、常温から廃プラスチックの溶融開始温度までの昇
温速度、及び最大反応速度を示すピーク温度から最終保
定温度までの昇温速度を、該溶融開始温度からピーク温
度までの昇温速度より大きくすることを特徴とする廃プ
ラスチックを溶融・熱分解方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃プラスチックを
溶融・熱分解して油分として回収する廃プラスチックの
溶融・熱分解方法に関するものである。
溶融・熱分解して油分として回収する廃プラスチックの
溶融・熱分解方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチックは、紙、木、土等の
素材を代替する素材として生まれ、その加工性、汎用性
及び耐久性等の優位性を生かして広く普及し、今では生
活に密着した必須素材となっている。その一方で、耐久
性があるが故に廃材となったときに処理しにくい素材で
あり、場合によっては屋外に放置しても半永久的に残存
してしまう。現在、一般廃棄物中の約10%を占めるプ
ラスチックの処理問題に関する認識が高まり、製造に回
収、再利用を組み込んだ製品リサイクルや原料リサイク
ルを取り入れた製品を作る企業が増加しているが、リサ
イクルに適さない性質のプラスチックが存在すること、
分別回収しにくい品種が多いこと、コスト的なこと等で
問題があり、プラスチック廃棄物中12%程度しか再利
用されていないのが実状である。
素材を代替する素材として生まれ、その加工性、汎用性
及び耐久性等の優位性を生かして広く普及し、今では生
活に密着した必須素材となっている。その一方で、耐久
性があるが故に廃材となったときに処理しにくい素材で
あり、場合によっては屋外に放置しても半永久的に残存
してしまう。現在、一般廃棄物中の約10%を占めるプ
ラスチックの処理問題に関する認識が高まり、製造に回
収、再利用を組み込んだ製品リサイクルや原料リサイク
ルを取り入れた製品を作る企業が増加しているが、リサ
イクルに適さない性質のプラスチックが存在すること、
分別回収しにくい品種が多いこと、コスト的なこと等で
問題があり、プラスチック廃棄物中12%程度しか再利
用されていないのが実状である。
【0003】また、処理方法は埋め立てと焼却が一般的
であるが、埋め立てに関しては、プラスチックは密度が
低くスペースを必要とすること、また、気候による変質
が少なく、残存率が高いこと等の要因により、自治体を
中心として大きな問題となっている。これらに対して
は、加熱や圧密による減容化や、風化し易い素材の採用
等が実用化しているが、コストや性能面で大量採用には
未だ障害が多い。焼却に関しては、プラスチックの種類
による発熱量の違いからくる焼却炉への炉温変動による
負荷が大きいこと、焼却時の有害物発生(N:NOX 、
NH3 、S:SO X 、H2 S、Cl:HCl、Cl酸化
物、CO、ダイオキシン等)による環境問題等がある。
これらに関しても、高性能炉開発や除去技術、燃焼技術
の進歩により改善しているというものの、未だ解決には
至っていない。
であるが、埋め立てに関しては、プラスチックは密度が
低くスペースを必要とすること、また、気候による変質
が少なく、残存率が高いこと等の要因により、自治体を
中心として大きな問題となっている。これらに対して
は、加熱や圧密による減容化や、風化し易い素材の採用
等が実用化しているが、コストや性能面で大量採用には
未だ障害が多い。焼却に関しては、プラスチックの種類
による発熱量の違いからくる焼却炉への炉温変動による
負荷が大きいこと、焼却時の有害物発生(N:NOX 、
NH3 、S:SO X 、H2 S、Cl:HCl、Cl酸化
物、CO、ダイオキシン等)による環境問題等がある。
これらに関しても、高性能炉開発や除去技術、燃焼技術
の進歩により改善しているというものの、未だ解決には
至っていない。
【0004】また、平成7年6月に「容器包装廃棄物の
分別収集及び再資源化の促進に関する法律(通称容器包
装リサイクル法)」が施行され、プラスチックに関する
製造者、使用者、自治体の義務が規定されるようにな
り、この問題の解決に対し関心が高くなっているところ
である。そこで、最近、熱処理による油化技術が注目さ
れて来た。この技術はプラスチックの骨格が炭素である
ことに注目し、熱分解によりガソリン・灯軽油分として
回収しようとするものであり、一旦熱分解によって炭素
骨格を分解、単純化するため、多種混合の廃プラスチッ
ク(例えば一般廃棄物のプラスチック混合物)の処理に
適している。また、生成物(灯軽油)の販売が可能なた
め、コスト面のメリットが大きい技術である。プラスチ
ックを油化する代表的かつ現実的手法は、特開平4−1
80995号公報に示されているように、熱分解−接触
分解法であるが、これは、原料投入→粉砕・洗浄→無酸
素下での加熱による溶融→熱分解(ガス化)→触媒によ
る接触分解→冷却→生成物(ガソリン・灯軽油留分)回
収の各工程からなる。
分別収集及び再資源化の促進に関する法律(通称容器包
装リサイクル法)」が施行され、プラスチックに関する
製造者、使用者、自治体の義務が規定されるようにな
り、この問題の解決に対し関心が高くなっているところ
である。そこで、最近、熱処理による油化技術が注目さ
れて来た。この技術はプラスチックの骨格が炭素である
ことに注目し、熱分解によりガソリン・灯軽油分として
回収しようとするものであり、一旦熱分解によって炭素
骨格を分解、単純化するため、多種混合の廃プラスチッ
ク(例えば一般廃棄物のプラスチック混合物)の処理に
適している。また、生成物(灯軽油)の販売が可能なた
め、コスト面のメリットが大きい技術である。プラスチ
ックを油化する代表的かつ現実的手法は、特開平4−1
80995号公報に示されているように、熱分解−接触
分解法であるが、これは、原料投入→粉砕・洗浄→無酸
素下での加熱による溶融→熱分解(ガス化)→触媒によ
る接触分解→冷却→生成物(ガソリン・灯軽油留分)回
収の各工程からなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た製品として出てくるガソリン、灯軽油留分は現状では
石油製品に比べコスト競争力が弱いために、効率化及び
コスト削減を行う必要がある。そこで、単位時間当たり
の処理量を上げたいが、それには昇温速度を上げる必要
がある。しかし、昇温速度を上げると未反応分を無くす
るために最終温度も上げなければならない。そのために
エネルギーがかかり、結局コスト高になるという問題が
ある。
た製品として出てくるガソリン、灯軽油留分は現状では
石油製品に比べコスト競争力が弱いために、効率化及び
コスト削減を行う必要がある。そこで、単位時間当たり
の処理量を上げたいが、それには昇温速度を上げる必要
がある。しかし、昇温速度を上げると未反応分を無くす
るために最終温度も上げなければならない。そのために
エネルギーがかかり、結局コスト高になるという問題が
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】これらの問題を解消する
べき、発明者らは鋭意開発を進めた結果、プラスチック
の加熱による溶融・熱分解時に、昇温速度が速いほど最
大反応速度を示すピーク温度が高温側にシフトする現象
に注目し、昇温パターンを工夫して熱分解温度を変えず
に生産性を向上する、または、生産性を維持したまま熱
分解温度を下げる方法を提供するものである。その発明
の要旨とするところは、廃プラスチックを溶融・熱分解
して油分として回収する廃プラスチックの溶融・熱分解
方法において、常温から廃プラスチックの溶融開始温度
までの昇温速度、及び最大反応速度を示すピーク温度か
ら最終保定温度までの昇温速度を、該溶融開始温度から
ピーク温度までの昇温速度より大きくすることを特徴と
する廃プラスチックの溶融・熱分解方法にある。
べき、発明者らは鋭意開発を進めた結果、プラスチック
の加熱による溶融・熱分解時に、昇温速度が速いほど最
大反応速度を示すピーク温度が高温側にシフトする現象
に注目し、昇温パターンを工夫して熱分解温度を変えず
に生産性を向上する、または、生産性を維持したまま熱
分解温度を下げる方法を提供するものである。その発明
の要旨とするところは、廃プラスチックを溶融・熱分解
して油分として回収する廃プラスチックの溶融・熱分解
方法において、常温から廃プラスチックの溶融開始温度
までの昇温速度、及び最大反応速度を示すピーク温度か
ら最終保定温度までの昇温速度を、該溶融開始温度から
ピーク温度までの昇温速度より大きくすることを特徴と
する廃プラスチックの溶融・熱分解方法にある。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明において、溶融開始温度とはプラスチックの液化開
始温度を言う。すなわち、廃プラスチック中に有機塩素
化合物を含む場合は150〜200℃、含まない場合は
250〜350℃をいう。また、ピーク温度とは熱天秤
(熱重量測定)により調査した分解反応速度が最も大き
い温度であって、代表的プラスチックである、PE(ポ
リエチレン)の場合は400℃(昇温速度5℃/mi
n)、PP(ポリプロピレン)の場合は380℃(昇温
速度5℃/min)、PS(ポリスチレン)の場合は3
60℃(昇温速度5℃/min)また、PVC(ポリ塩
化ビニル)は250℃(低温側)、380℃(高温側)
(昇温速度5℃/min)、更に、一般廃棄物中プラス
チック(混合系)の場合は250℃(低温側)、410
℃(高温側)付近にピーク温度を持つ(昇温速度5℃/
min)。
発明において、溶融開始温度とはプラスチックの液化開
始温度を言う。すなわち、廃プラスチック中に有機塩素
化合物を含む場合は150〜200℃、含まない場合は
250〜350℃をいう。また、ピーク温度とは熱天秤
(熱重量測定)により調査した分解反応速度が最も大き
い温度であって、代表的プラスチックである、PE(ポ
リエチレン)の場合は400℃(昇温速度5℃/mi
n)、PP(ポリプロピレン)の場合は380℃(昇温
速度5℃/min)、PS(ポリスチレン)の場合は3
60℃(昇温速度5℃/min)また、PVC(ポリ塩
化ビニル)は250℃(低温側)、380℃(高温側)
(昇温速度5℃/min)、更に、一般廃棄物中プラス
チック(混合系)の場合は250℃(低温側)、410
℃(高温側)付近にピーク温度を持つ(昇温速度5℃/
min)。
【0008】また、本発明で言う最終保定温度とは溶融
・熱分解時の最終温度であって、350〜450℃であ
り、昇温速度の例としては、常温から溶融開始温度とし
て20〜200℃/min、望ましくは100〜200
℃/min、溶融開始温度からピーク温度は5〜20℃
/min、望ましくは5〜10℃/min、また、ピー
ク温度から最終保定温度は20〜200℃/min、望
ましくは100〜200℃/minである。このよう
に、溶融開始温度、ピーク温度で規制した理由は、固体
から液体に相が変化する溶融状態になってから昇温速度
が効いてくること(溶融開始温度)と昇温速度によりピ
ーク温度がシフトしてしまうため、ピーク温度を過ぎる
まで昇温速度を増加できないこと(ピーク温度)による
ためである。
・熱分解時の最終温度であって、350〜450℃であ
り、昇温速度の例としては、常温から溶融開始温度とし
て20〜200℃/min、望ましくは100〜200
℃/min、溶融開始温度からピーク温度は5〜20℃
/min、望ましくは5〜10℃/min、また、ピー
ク温度から最終保定温度は20〜200℃/min、望
ましくは100〜200℃/minである。このよう
に、溶融開始温度、ピーク温度で規制した理由は、固体
から液体に相が変化する溶融状態になってから昇温速度
が効いてくること(溶融開始温度)と昇温速度によりピ
ーク温度がシフトしてしまうため、ピーク温度を過ぎる
まで昇温速度を増加できないこと(ピーク温度)による
ためである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面に従っ
て詳細に説明する。図1は本発明に係る油化設備の概要
図である。図1に示すように、前処理として廃プラスチ
ック中のボトル等再利用可能品を選別後、破砕し、磁力
により金属を選別、また風力により油化不適物を選別し
た後、油化工程に移動する。油化工程においては、廃プ
ラスチックを減容して溶融槽で溶融させ、熱分解槽にて
熱分解した後、接触分解槽にて炭化水素を分解して低級
炭化水素として生成油を得る。生成油を更にガソリンと
灯軽油に分留して、それぞれの製品を得るものである。
て詳細に説明する。図1は本発明に係る油化設備の概要
図である。図1に示すように、前処理として廃プラスチ
ック中のボトル等再利用可能品を選別後、破砕し、磁力
により金属を選別、また風力により油化不適物を選別し
た後、油化工程に移動する。油化工程においては、廃プ
ラスチックを減容して溶融槽で溶融させ、熱分解槽にて
熱分解した後、接触分解槽にて炭化水素を分解して低級
炭化水素として生成油を得る。生成油を更にガソリンと
灯軽油に分留して、それぞれの製品を得るものである。
【0010】図2はポリプロプレン(PP)の各昇温速
度でのピーク温度と重量減少速度との関係を示す図であ
る。この図2に示すように、ポリプロプレンのピーク温
度は昇温速度5℃/minの場合には、380℃を示し
ている。しかし、昇温速度を20℃/min、50℃/
minと上げて行くと、ピーク温度が高温側にシフトし
て、20℃/minでは410℃、50℃/minでは
430℃と高くなる。従って、溶融開始温度からピーク
温度までの昇温は低い昇温速度にて時間をかけて昇温さ
せた方が、高い昇温速度にて昇温させるよりも低温状態
で溶融・熱分解が行われ、効率良く生産することが出来
ることを示している。なお、図中の昇温速度において、
5℃/min再とは昇温速度5℃/minで再度確認の
ため行った結果を示すグラフである。また、50℃/m
in再も同様である。
度でのピーク温度と重量減少速度との関係を示す図であ
る。この図2に示すように、ポリプロプレンのピーク温
度は昇温速度5℃/minの場合には、380℃を示し
ている。しかし、昇温速度を20℃/min、50℃/
minと上げて行くと、ピーク温度が高温側にシフトし
て、20℃/minでは410℃、50℃/minでは
430℃と高くなる。従って、溶融開始温度からピーク
温度までの昇温は低い昇温速度にて時間をかけて昇温さ
せた方が、高い昇温速度にて昇温させるよりも低温状態
で溶融・熱分解が行われ、効率良く生産することが出来
ることを示している。なお、図中の昇温速度において、
5℃/min再とは昇温速度5℃/minで再度確認の
ため行った結果を示すグラフである。また、50℃/m
in再も同様である。
【0011】図3はポリ塩化ビニル(PVC)の各昇温
速度でのピーク温度と重量減少速度との関係を示す図で
ある。この図3は図2と同様の傾向を示している。た
だ、ポリ塩化ビニル(PVC)の場合は成分的に塩素を
含有しているプラスチックである関係から、低温側と高
温側の2つのピーク温度の現象が生じている。この理由
は常温から昇温した場合に先ず低温側において、ポリ塩
化ビニル中の塩素が分解して脱塩素されるために起こる
現象であり、引き続いて高温側において溶融・分解反応
が起こり、昇温速度5℃/minの場合には、380〜
400℃となり、20℃/min、50℃/minと昇
温速度を高めると、ピーク温度は高温側にシフトし、4
10〜430℃と高くなることが判る。
速度でのピーク温度と重量減少速度との関係を示す図で
ある。この図3は図2と同様の傾向を示している。た
だ、ポリ塩化ビニル(PVC)の場合は成分的に塩素を
含有しているプラスチックである関係から、低温側と高
温側の2つのピーク温度の現象が生じている。この理由
は常温から昇温した場合に先ず低温側において、ポリ塩
化ビニル中の塩素が分解して脱塩素されるために起こる
現象であり、引き続いて高温側において溶融・分解反応
が起こり、昇温速度5℃/minの場合には、380〜
400℃となり、20℃/min、50℃/minと昇
温速度を高めると、ピーク温度は高温側にシフトし、4
10〜430℃と高くなることが判る。
【0012】図4は低密度ポリエチレン(LDPV)の
各昇温速度でのピーク温度と重量減少速度との関係を示
す図である。この図も図2及び図3と同様の傾向を示
し、昇温速度5℃/minの場合にはピーク温度、40
0〜410℃となり、20℃/min、50℃/min
と昇温速度を高めると、図2及び図3と同じくピーク温
度は高温側にシフトし、それぞれピーク温度は420、
440℃の値を示す。
各昇温速度でのピーク温度と重量減少速度との関係を示
す図である。この図も図2及び図3と同様の傾向を示
し、昇温速度5℃/minの場合にはピーク温度、40
0〜410℃となり、20℃/min、50℃/min
と昇温速度を高めると、図2及び図3と同じくピーク温
度は高温側にシフトし、それぞれピーク温度は420、
440℃の値を示す。
【0013】
【実施例】回収したポリエチレンの廃プラスチックを粉
砕機にて粉砕し、磁力及び風力選別機により選別した
後、溶融槽及び熱分解槽にて溶融開始温度まで及びピー
ク温度から最終保定温度までの昇温速度を100℃/m
inとし、また、溶融開始温度からピーク温度までの昇
温速度を5℃/minにて昇温し、溶融分解した後接触
分解塔に導いた。そして接触分解塔にて沸点の高い重質
石油を分解して沸点の低い軽質石油に製造し、ガソリン
と灯軽油を得た。このように、溶融開始温度まで及びピ
ーク温度から最終保定温度までの昇温速度を大きく、溶
融開始温度からピーク温度までの昇温速度を低温速度で
昇温させることにより、省エネルギーによる安価で効率
良く廃プラスチックからガソリン及び灯軽油を製造する
ことが出来た。
砕機にて粉砕し、磁力及び風力選別機により選別した
後、溶融槽及び熱分解槽にて溶融開始温度まで及びピー
ク温度から最終保定温度までの昇温速度を100℃/m
inとし、また、溶融開始温度からピーク温度までの昇
温速度を5℃/minにて昇温し、溶融分解した後接触
分解塔に導いた。そして接触分解塔にて沸点の高い重質
石油を分解して沸点の低い軽質石油に製造し、ガソリン
と灯軽油を得た。このように、溶融開始温度まで及びピ
ーク温度から最終保定温度までの昇温速度を大きく、溶
融開始温度からピーク温度までの昇温速度を低温速度で
昇温させることにより、省エネルギーによる安価で効率
良く廃プラスチックからガソリン及び灯軽油を製造する
ことが出来た。
【0014】
【発明の効果】以上、述べたように本発明により、廃プ
ラスチックから安価で、しかも効率良くガソリン及び灯
軽油を製造することが出来る工業上極めて優れた効果を
奏するものである。
ラスチックから安価で、しかも効率良くガソリン及び灯
軽油を製造することが出来る工業上極めて優れた効果を
奏するものである。
【図1】本発明に係る油化設備の概要図、
【図2】ポリプロプレン(PP)の各昇温速度でのピー
ク温度と重量減少速度との関係を示す図、
ク温度と重量減少速度との関係を示す図、
【図3】ポリ塩化ビニル(PVC)の各昇温速度でのピ
ーク温度と重量減少速度との関係を示す図、
ーク温度と重量減少速度との関係を示す図、
【図4】低密度ポリエチレン(LDPV)の各昇温速度
でのピーク温度と重量減少速度との関係を示す図であ
る。
でのピーク温度と重量減少速度との関係を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 105:26
Claims (1)
- 【請求項1】 廃プラスチックを溶融・熱分解して油分
として回収する廃プラスチックの溶融・熱分解方法にお
いて、常温から廃プラスチックの溶融開始温度までの昇
温速度、及び最大反応速度を示すピーク温度から最終保
定温度までの昇温速度を、該溶融開始温度からピーク温
度までの昇温速度より大きくすることを特徴とする廃プ
ラスチックの溶融・熱分解方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2966096A JPH09221682A (ja) | 1996-02-16 | 1996-02-16 | 廃プラスチックの溶融・熱分解方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2966096A JPH09221682A (ja) | 1996-02-16 | 1996-02-16 | 廃プラスチックの溶融・熱分解方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09221682A true JPH09221682A (ja) | 1997-08-26 |
Family
ID=12282282
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2966096A Withdrawn JPH09221682A (ja) | 1996-02-16 | 1996-02-16 | 廃プラスチックの溶融・熱分解方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09221682A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012500110A (ja) * | 2008-08-20 | 2012-01-05 | ピー−フューエル リミテッド | 電気・電子機器の処分 |
-
1996
- 1996-02-16 JP JP2966096A patent/JPH09221682A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012500110A (ja) * | 2008-08-20 | 2012-01-05 | ピー−フューエル リミテッド | 電気・電子機器の処分 |
US8864946B2 (en) | 2008-08-20 | 2014-10-21 | P-Fuel Ltd | Disposal of electrical and electronic equipment |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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