JPH09220425A - ケミカルフィルタ - Google Patents

ケミカルフィルタ

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JPH09220425A
JPH09220425A JP8052427A JP5242796A JPH09220425A JP H09220425 A JPH09220425 A JP H09220425A JP 8052427 A JP8052427 A JP 8052427A JP 5242796 A JP5242796 A JP 5242796A JP H09220425 A JPH09220425 A JP H09220425A
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JP
Japan
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filter medium
filter
chemical
gaseous impurities
chemical filter
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JP8052427A
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Katsumi Sato
克己 佐藤
Hideto Takahashi
秀人 高橋
Soichiro Sakata
総一郎 阪田
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Takasago Thermal Engineering Co Ltd
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Takasago Thermal Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自身からの発塵がないケミカルフィルタを提
供する。 【解決手段】 本発明によれば、気流中のガス状不純物
を除去する吸着濾材(102)と、その吸着濾材を収納
するケーシング(104)とを備えたケミカルフィルタ
(100)において、吸着濾材の下流側に、少なくとも
前記吸着濾材から発生する微粒子を捕捉できるととも
に、ガス状不純物を発生しない素材から成るフィルタ濾
材(108)を設置しているので、ケミカルフィルタ自
身が発塵源とならない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はケミカルフィルタに
係り、特に、半導体や液晶基板の製造工程において、雰
囲気中に含まれるppbオーダ以下の低濃度のガス状不
純物(たとえば、有機物、酸、アルカリなど)が問題と
なる箇所で使用される、ガス状不純物の除去手段である
ケミカルフィルタ自身からのガス状不純物および粒子状
不純物の発生を防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体や液晶基板の製造は、HEPAフ
ィルタあるいはULPAフィルタを介して外界と隔離す
ることによって塵埃を除去した雰囲気、いわゆるクリー
ンルーム内で行われる。今日市場で入手できるHEPA
フィルタあるいはULPAフィルタの性能は非常に高
く、したがって、HEPAフィルタあるいはULPAフ
ィルタを透過してクリーンルーム内に供給される空気中
には汚染源となる塵埃は実質的に皆無であると考えられ
る。
【0003】しかし、デバイスの高精細化が進む昨今で
は、従来のHEPAあるいはULPAフィルタでは除去
できないガス状不純物(有機物、酸、アルカリなど)が
歩留まりに悪影響を及ぼすようになってきている。これ
らガス状不純物は、外気からの侵入、クリーンルーム内
で使用される薬液のリーク、クリーンルーム構成部材か
らの脱ガスなど様々な形で発生することが知られてい
る。
【0004】かかるガス状不純物を除去するために一般
に用いられている技術として、「ケミカルフィルタ」と
いう活性炭をベースにした吸着材を用いる方法がある。
ケミカルフィルタは、様々な有機物ガスの除去に有効で
あり、種々の物質を添着して使用することによって、酸
性ガスおよびアルカリ性ガスも除去できる。
【0005】現在使用されているケミカルフィルタのベ
ースとなる活性炭の形状には、ペレット状、繊維状、ハ
ニカム状等がある。これらのケミカルフィルタは、従
来、中性能フィルタ、HEPAまたはULPAフィルタ
の前段(上流側)に取り付ける形で使用されている。こ
の理由は、ケミカルフィルタの吸着濾材に活性炭を使用
しているためで、活性炭は自身が破砕した粒子状の汚染
物を発生するためである。
【0006】しかし、ppbオーダの低濃度のガス状不
純物を問題とした場合、中性能フィルタ、HEPAまた
はULPAフィルタ濾材そのものや、あるいは、濾材を
固着するために用いるシール材などから脱離するガス状
不純物が、デバイスに悪影響を与える可能性があり、問
題となっている。そこで、ppbオーダの低濃度のガス
不純物をも処理する場合に、ケミカルフィルタを空気清
浄システムの最も下流側で使用する方法が検討されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、すでに説明し
たように、ケミカルフィルタのベースとなる活性炭は、
それ自体が粒子状汚染物の汚染源となるため、何らかの
対策が必要である。ここで、市販されている吸着濾材の
中には、吸着材そのものの破砕がほとんど起こらない強
固な活性炭もある。しかし、かかる吸着材は非常に高価
で、通常の吸着材の数十〜数百倍の価格である。また、
かかる吸着濾材を使用しても、完全に粒子の飛散が抑え
られることが保証されるものではない。
【0008】本発明は、上記のような技術的問題点に鑑
みてなされたものであり、より安価な方法で、ケミカル
フィルタの吸着濾材からの粒子の流出を抑えることが可
能であり、ppbオーダの低濃度のガス状不純物をも除
去することが可能な新規かつ改良されたケミカルフィル
タを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、気流中のガス状不純物を除去す
る吸着濾材と、その吸着濾材を収納するケーシングとを
備えたケミカルフィルタにおいて、吸着濾材の下流側
に、少なくとも吸着濾材から発生する微粒子を捕捉でき
るとともにガス状不純物を発生しない素材から成るフィ
ルタ濾材を設置したことを特徴としている。かかる構成
によれば、吸着濾材から発生する粒子状不純物を完全に
除去することが可能であり、かつケミカルフィルタ自体
がガス状不純物の二次汚染源となることを防止できる。
【0010】また上記ケミカルフィルタのフィルタ濾材
は、請求項2に記載のように、吸着濾材の空気通過面全
体を覆うとともに、その外周部において吸着濾材とケー
シングとを封止するようにケーシングに対して圧着され
ることが好ましい。かかる構成によれば、フィルタ濾材
自体がパッキンとして機能するので、フィルタ濾材とケ
ーシングとの接合面から微粒子がリークすることを防止
することができる。
【0011】なお、上記ケミカルフィルタのフィルタ濾
材は、請求項3に記載のように、ガス状不純物を発生し
ないガラス繊維、フッ素樹脂、脱脂処理を施したステン
レス繊維などの金属繊維、セラミックスから成る群から
選択される1または2以上の素材から構成され、粒径
0.3μm以上の粒子を99.97%以上捕集できるも
のであることが好ましい。さらに、上記ケミカルフィル
タの吸着濾材についても、請求項4に記載のように、ガ
ス状不純物を発生しない素材および/またはガス状不純
物を脱離させた素材から構成することが好ましい。
【0012】一般に、ケミカルフィルタの吸着濾材以外
で処理空気に接触する構成部材としては、フィルタ濾
材、フレーム、ガスケット、セパレータ、多孔板などが
挙げられるが、本発明によれば、これらの構成部材は、
請求項5に記載のように、ガス状不純物を発生しない素
材(すなわち、揮発性成分を構成資材、または副資材と
して持たない素材)および/またはガス状不純物を脱離
させた素材(すなわち、ベーキングなどにより事前に揮
発する可能性のある成分を脱離させた素材)、および/
または粒子状不純物を発生しない素材(すなわち、耐腐
食性を有し容易に劣化しない素材、あるいは表面がなだ
らかで削れにくい素材)などから構成される。
【0013】より具体的には、フィルタ濾材としては、
ガラス繊維、フッ素樹脂繊維、脱脂処理を施したステン
レス繊維などの金属製繊維、セラミックスなどを使用す
ることができる。フレームとしては、脱脂処理を施し、
耐腐食性・低表面粗度の金属(ステンレス、アルミニウ
ム)、強度のあるセラミックスなどを使用することがで
きる。なお、ガス状有機物のみを除去対象とする場合に
は、亜鉛鉄板レベルの金属を使用しても良い。ガスケッ
トとしては、ガラス繊維シート、フッ素樹脂シートを使
用することができる。なお後述するように、フィルタ濾
材に用いられるガラス繊維などを、ガスケット形状に加
工し、接着剤を用いずに圧着して使用することもでき
る。セパレータとしては、フィルタ濾材に用いられるガ
ラス繊維やフッ素樹脂を、波型、糸またはリボン状に加
工し、濾材間に折り込み使用することができる。多孔板
としては、脱脂処理を施し、耐腐食性があり磨耗しにく
い素材、たとえば金属製メッシュやセラミックス製メッ
シュなどを使用することができる。これらの構成によれ
ば、ケミカルフィルタ自身がガス状不純物や粒子状不純
物の発生源となる事態をより効果的に防止することがで
きる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照しながら、
本発明にかかるケミカルフィルタの好適な実施の形態に
ついて詳細に説明する。
【0015】図1には、本発明にかかるケミカルフィル
タの第1の実施の形態が示されている。図1に示すごと
く、このケミカルフィルタ100は、活性炭などから成
る吸着濾材102を脱ガスのない素材(たとえば、ステ
ンレスやアルミニウムなどの無機素材)から成るケーシ
ング104の内部に充填している。ケーシング104の
処理空気通過面(流入側および流出側)は、脱ガスのな
い素材(たとえば、ステンレスやアルミニウムなどの無
機素材)でできた通気可能なメッシュまたは多孔板10
6a、106bから構成される。さらに、本実施の形態
によれば、このケミカルフィルタ100の下流側の処理
空気通過面全体は、濾過フィルタ108でむらなく覆わ
れる。かかる濾過フィルタ108は、図1に示す実施の
態様においては、脱ガスのない素材(たとえば、ステン
レスやアルミニウムなどの無機素材)から成るメッシュ
または多孔板110により、ケーシング104に対して
ビス111などの締結手段により圧着され、吸着濾材1
02から生じた微粒子が、濾過フィルタ108とケーシ
ング104との間に生じる隙間からリークしないように
構成される。なおビス111は、処理空気が濾過フィル
タ108を通過せずに外部に漏出しないように適当な間
隔で打ち込まれる。
【0016】従来、気流中のガス状不純物を除去する吸
着濾材としては、各種形状(ペレット状、球状、繊維
状、ハニカム状等)の活性炭、イオン交換樹脂およびイ
オン交換繊維などが存在する。このうち、繊維状または
ハニカム状に加工した活性炭は、成形過程で揮発性有機
成分を含有する接着剤を使用しているため、この揮発性
有機成分がガス状不純物として発生する。また、球状活
性炭を吸着濾材とした場合でも、バインダ(結合材)を
用いてウレタンなどに添着して使用すると、バインダお
よびウレタン中の揮発性成分がガス状不純物として発生
する。さらに、イオン交換樹脂などはそれ自身が揮発性
成分を含む有機物であるので、当然ガス状不純物を発生
する。
【0017】これに対して、本発明にかかるケミカルフ
ィルタ100のケーシング104の内部に充填する吸着
濾材102としては、上述のように、揮発性成分を含む
接着剤やバインダ等を使用しないか、使用したとしても
ベーキングなどの処理を施し、揮発性成分を事前に脱離
させた吸着剤が使用される。具体的には、接着剤の使用
や有機繊維などを添着物として全く使用せず、吸着濾材
自身からのガス状不純物の発生がない、素材のままの球
状またはペレット状の活性炭や、ベーキング処理した繊
維状またはハニカム状の活性炭などを使用できる。ただ
し、粒状の活性炭など固定性のない活性炭濾材を使用す
る場合には、メッシュまたは多孔板106a、106b
の目開きの大きさを内部に充填した吸着濾材102の粒
径よりも小さくし、吸着濾材102がケーシング104
からこぼれ落ちることを防止する必要がある。また、ケ
ミカルフィルタ100の除去対象物の種類にもよるが、
バインダを用いない無機質吸着剤、たとえば、天然ゼオ
ライト、合成ゼオライト、シリカゲル、シリカ・アルミ
ナゲル系吸着剤および多孔質ガラスなども、本発明にか
かるケミカルフィルタ100の吸着濾材102として使
用することができる。
【0018】すでに説明したように、本実施の形態によ
れば、上記のような吸着濾材102から発生する粒状汚
染物(たとえば破砕した活性炭粒子)を捕捉するための
濾過フィルタ108が吸着濾材102の下流側に設けら
れている。ただし、この濾過フィルタ108には、吸着
濾材102から発生する粒状汚染物を捕捉する性能とと
もに、それ自体が新たなガス状不純物を発生しない性能
が要求される。たとえば、この濾過フィルタ108は脱
ガスのあるバインダを一切使用しないガラス繊維のみか
ら構成される。
【0019】一般にバインダは、フィルタ濾材の形状を
整えたり、強度をもたせる目的でガラス繊維間の接着用
に使用される。したがって、上記のようにバインダを使
用しないフィルタ濾材は、バインダを使用したフィルタ
濾材と比較すると、折り曲げなどの加工性が劣り、外力
を受けると破損しやすい。そこで、本実施の形態によれ
ば、フィルタ濾材102をできるだけ折り曲げず、外力
を受けないように、ケーシング104の下流側の処理空
気透過面となるステンレス製メッシュ106aの下流側
(外側)に、フィルタ濾材108を、自らの発塵がなく
脱ガスを発生しない通気可能な素材であるステンレス製
メッシュ110で、挟み込む形で固定している。ステン
レス製メッシュ110のメッシュサイズは、ケーシング
104の一部を成すステンレス製メッシュ106aと同
等あるいはこれよりも大きいサイズであっても、フィル
タ濾材108を支持できる強度が与えられれば良い。
【0020】図1に示すケミカルフィルタ100では、
フィルタ濾材108をステンレス製メッシュ110でケ
ーシング104に対して取り付ける構成を示したが、本
発明はかかる例に限定されない。たとえば、図2および
図3に示すケミカルフィルタ200、300のように、
フィルタ濾材208、308を、ケーシング204、3
04の下流側の処理空気透過面となるステンレス製メッ
シュ206a、306aの上流側(内側)に取り付ける
ことも可能である。この場合、図2に示すように、吸着
濾材202を充填することによって、フィルタ濾材20
8をケーシング204下流側のステンレス製メッシュ2
06aに圧着するように構成することができる。あるい
は、図3に示すように、ケーシング304内の吸着濾材
302よりも下流側に別のステンレス製メッシュ310
を設け、ケーシング304の内側からフィルタ濾材30
8をステンレス製メッシュ310をビス311によりス
テンレス製メッシュ306aに圧着するように構成する
こともできる。
【0021】図4には、本発明にかかるケミカルフィル
タを、ダクト412a、412bなどの風道に介挿した
実施の形態が示されている。なお、図4において、図1
〜図3に示す実施の形態にかかるケミカルフィルタと同
一の機能を有する構成部材については、下2桁に同じ参
照番号を付することにより、重複説明を省略することに
する。図示の例では、ケミカルフィルタ400をダクト
412a、412bの内径よりも若干大きい寸法に構成
し、その余剰の外縁部をダクト412a、412bのフ
ランジ414a、414b間に複数組のネジボルト41
6を用いて挟持することにより取り付けられている。取
付にあたって、ケミカルフィルタ400とダクト412
a、412bとの間には、それ自体がガス状不純物およ
び粒子状不純物を発生しない素材、たとえばフッ素樹脂
から成るパッキン412が介挿されて封止される。かか
る構成によれば、図1に示す実施の態様と比較して、ビ
ス111を使用しないので、ビス打ち込みによる発塵を
心配する必要がない。
【0022】次に、図5を参照しながら、本発明にかか
るケミカルフィルタの効果について従来例と比較しなが
ら説明する。たとえば、吸着濾材として球状活性炭(た
とえば、平均粒径約2mmΦ)をウレタンに接着剤で添
着したものを用いたケミカルフィルタ(a)と、吸着濾
材として添着物の全くない球状活性炭を用いたケミカル
フィルタ(b)を比較すると、有機物除去性能に顕著な
差があらわれる。図5は、紫外線/オゾン洗浄により表
面の有機物を完全に除去した清浄なガラス基板を、以下
に示す5通り((a)、(a)’、(b)、(b)’、
(c))の雰囲気に暴露した場合の基板表面の純水滴下
接触角の経時変化を調べた結果である。
【0023】ここで、接触角は表面の濡れ性をあらわす
値であるので、有機物の付着していない清浄なガラス基
板表面は親水性であるので接触角は小さく、表面に疎水
基をもつ有機物が付着し疎水性になると接触角は大きく
なることが知られている。したがって、接触角を観察す
ることにより、ガラス基板表面の有機物汚染状態を簡便
かつ短時間に測定できる。なお、接触角測定法について
は、本発明とは直接的に関係するものではないので、そ
の詳細な説明は省略する。なお、その詳細については、
本件出願人と同一出願人にかかる特願平7−17137
3号を参照されたい。
【0024】(a)クリーンルームエアを、球状活性炭
をウレタンに添着して使用したケミカルフィルタで処理
した雰囲気 (a)’球状活性炭をウレタンに添着して使用したケミ
カルフィルタに、高純度窒素ガスを透過した雰囲気 (b)クリーンルームエアを、球状活性炭素材をそのま
ま使用したケミカルフィルタで処理した雰囲気 (b)’球状活性炭をそのまま使用したケミカルフィル
タに、高純度窒素ガスを透過した雰囲気 (c)クリーンルーム雰囲気
【0025】図5に示すように、クリーンルームエアを
ケミカルフィルタで処理した(a)と(b)の場合を比
較すると、どちらも(c)クリーンルーム雰囲気に暴露
した場合よりも有機物汚染が低減されている。しかし、
72時間の暴露で(b)のガラス基板の接触角は洗浄直
後とほとんど変わらないのに対して、(a)で約20度
まで増加した。同じケミカルフィルタに有機物がほとん
ど含まれていない高純度窒素ガスを流した(a)’と
(b)’を比較した場合も、72時間の暴露で(b)’
のガラス基板の接触角は洗浄直後とほとんど変わらない
のに対して、(a)では約15度まで増加した。実験で
は、ケミカルフィルタ以外はすべて脱ガスを発生しない
素材を使用しているので、(a)および(a)’のよう
にウレタンや接着剤などそれ自身からガス状不純物を発
生する素材を用いたケミカルフィルタよりも(b)およ
び(b)’のようにガス状不純物を発生しない素材から
なるケミカルフィルタの方が表面汚染、この場合は特に
有機物汚染の防止に有効であることが分かる。
【0026】以上添付図面を参照しながら本発明の好適
な実施の形態について説明したが本発明はかかる例に限
定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載さ
れた技術的思想の範疇内において各種の変更および修正
例に想到することは明らかであり、これらについても、
本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ケミカル
フィルタと、ここから発生する粒子状汚染物質を除去す
る粒子除去用の濾過フィルタを一体化させるので、自身
からの発塵を全く生じないケミカルフィルタを提供する
ことができる。従って、本発明によれば、ケミカルフィ
ルタの吸着濾材からの粒子の流出を抑えることが可能で
あり、ppbオーダの低濃度のガス状不純物をも除去す
ることが可能な新規かつ改良されたケミカルフィルタが
提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかるケミカルフ
ィルタの概略構成を示す略断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態にかかるケミカルフ
ィルタの概略構成を示す略断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態にかかるケミカルフ
ィルタの概略構成を示す略断面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態にかかるケミカルフ
ィルタの概略構成を示す略断面図である。
【図5】本発明に基づいて構成されたケミカルフィルタ
の性能を従来のケミカルフィルタの性能と比較して示す
グラフである。
【符号の説明】
100 ケミカルフィルタ 102 吸着濾材 104 ケーシング 106a、106b メッシュ 108 濾過フィルタ 110 メッシュ 111 ビス

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気流中のガス状不純物を除去する吸着濾
    材と、その吸着濾材を収納するケーシングとを備えたケ
    ミカルフィルタにおいて、 前記吸着濾材の下流側に、少なくとも前記吸着濾材から
    発生する微粒子を捕捉できるとともにガス状不純物を発
    生しない素材から成るフィルタ濾材を設置したことを特
    徴とする、ケミカルフィルタ。
  2. 【請求項2】 前記フィルタ濾材は、前記吸着濾材の空
    気通過面全体を覆うとともに、その外周部において前記
    吸着濾材と前記ケーシングとを封止するように前記ケー
    シングに対して圧着されることを特徴とする、請求項1
    に記載のケミカルフィルタ。
  3. 【請求項3】 前記フィルタ濾材は、ガラス繊維、フッ
    素樹脂、脱脂処理を施した金属繊維、セラミックスから
    成る群から選択される1または2以上の素材から構成さ
    れ、粒径0.3μm以上の粒子を99.97%以上捕集
    できるものであることを特徴とする、請求項1または2
    に記載のケミカルフィルタ
  4. 【請求項4】 前記吸着濾材は、ガス状不純物を発生し
    ない素材および/またはガス状不純物を脱離させた素材
    から構成されることを特徴とする、請求項1〜3のいず
    れかに記載のケミカルフィルタ。
  5. 【請求項5】 前記吸着濾材以外の処理空気に接触する
    構成部材は、ガス状不純物発生しない素材および/また
    はガス状不純物を脱離させた素材、および/または粒子
    状不純物を発生しない素材から構成されることを特徴と
    する、請求項1〜4のいずれかに記載のケミカルフィル
    タ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11114340A (ja) * 1997-09-30 1999-04-27 Samsung Electron Co Ltd 半導体装備の空気流入装置及びこれを用いた化学物汚染除去方法
WO2000007696A1 (fr) * 1998-08-05 2000-02-17 Toray Industries, Inc. Appareil de filtrage chimique et systeme d'epuration de gaz
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