JPH0921983A

JPH0921983A - 光波長フィルタ

Info

Publication number: JPH0921983A
Application number: JP16893295A
Authority: JP
Inventors: Hideaki Okayama; 秀彰岡山
Original assignee: Oki Electric Industry Co Ltd
Current assignee: Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date: 1995-07-04
Filing date: 1995-07-04
Publication date: 1997-01-21

Abstract

(57)【要約】【目的】簡単な構成で複数の波長の光信号の中から特
定の波長の光信号を選択できる光波長フィルタの提供。【構成】外部入力ポート１０と外部出力ポート１２と
を有する（２ｍ＋１）×（２ｎ＋１）の光マトリックス
スイッチ１４を具え、これを挟んで、ｍ個の第１反射グ
レーティング１６とｎ個の第２反射グレーティング１８
とを具えている。各第１反射グレーティング１６は、そ
れぞれ互いに異なる波長の反射ピークを有し、入力ポー
ト２０および出力ポート２２にそれぞれ接続された３ｄ
Ｂカプラ２４と、この３ｄＢカプラ２４にそれぞれ接続
された、一定のピーク間隔Δλ_FSRの複数の波長で反射
ピークをそれぞれ有する超周期グレーティング２つのグ
レーティング２６および２８をもって構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、波長多重された光信
号の中から特定の波長の光信号を選択する光波長フィル
タに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の光波長フィルタの一例が、文献：
「ジャ−ナル・オブ・ライトウエイブ・テクノロジー
（Journal of Lightwave Technology)，Ｖｏｌ．１２，
ｐｐ．９５７−９６１，１９９４」に記載されている。
特に、この文献のＦｉｇ．１０には、タンデム型の光波
長フィルタ（Tandem Tunable Optical Filter ）の構成
が示されている。このタンデム型の光波長フィルタは、
狭帯域の第１波長フィルタと広帯域の第２波長フィルタ
とを直列に接続した構成となっている。各波長フィルタ
は、それぞれ光ゲートスイッチを挟んで導波路アレイを
用いた波長分波素子及び波長合波素子を具えている。そ
して、第１および第２波長フィルタのパスバンドの組み
合わせの種類だけの光波長を選択して取り出すことがで
きる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
文献に開示のタンデム型の光波長フィルタは、第１およ
び第２波長フィルタにおいて、波長分波素子と波長合波
素子との波長特性をそれぞれ同一にする必要がある。こ
のため、第１および第２波長フィルタにおいて、波長分
波素子と波長合波素子の対応するポートのパスバンドが
それぞれ一致するように、各素子（合計４素子）を微調
整しなければならないという問題点があった。また、こ
れら各素子にはいずれも複雑な構造の導波路アレイを使
用している。このため、簡単な構成の光波長フィルタの
実現が望まれていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

（第１の発明）この出願に係る第１の発明の光波長フィ
ルタによれば、外部入力ポートと外部出力ポートとを有
する光マトリックススイッチを具え、この光マトリック
ススイッチを挟んで、複数の第１反射グレーティングと
複数の第２反射グレーティングとを具え、この第１反射
グレーティングは、それぞれ互いに異なる波長の反射ピ
ークを有し、光マトリックススイッチにそれぞれ接続さ
れた入力ポートおよび出力ポートと、この入力ポートお
よび出力ポートに接続された３ｄＢカプラと、この３ｄ
Ｂカプラにそれぞれ接続された２つのグレーティングを
以って構成されており、この第２反射グレーティング
は、それぞれ互いに異なる波長の反射ピークを有し、光
マトリックススイッチにそれぞれ接続された入力ポート
および出力ポートと、この入力ポートおよび出力ポート
にそれぞれ接続された３ｄＢカプラと、この３ｄＢカプ
ラにそれぞれ接続された２つのグレーティングを以って
構成されてなる光波長フィルタであって、第１または第
２反射グレーティングの少なくとも一方を構成するグレ
ーティングは、複数の波長で反射ピークをそれぞれ有す
る多重反射グレーティングであり、外部入力ポートから
入射された光信号のうち、光マトリクススイッチでそれ
ぞれ選択された第１および第２反射グレーティングによ
って共通して反射される波長の光信号が外部出力ポート
から出射されることを特徴とする。

【０００５】（第２の発明）この出願に係る第２の発明
の光波長フィルタによれば、外部入力ポートと外部出力
ポートとを有する光マトリックススイッチを具え、この
光マトリックススイッチを挟んで、複数の第１反射グレ
ーティングと複数の第２反射グレーティングとを具え、
この第１反射グレーティングは、それぞれ互いに異なる
波長の反射ピークを有し、光マトリックススイッチにそ
れぞれ接続された入力ポートおよび出力ポートと、この
入力ポートおよびこの出力ポートにそれぞれ接続された
３ｄＢカプラと、この３ｄＢカプラにそれぞれ接続され
た２つのグレーティングをもって構成されており、この
第２反射グレーティングは、それぞれ互いに異なる波長
の反射ピークを有し、光マトリックススイッチにそれぞ
れ接続された入力ポートおよび出力ポートと、この入力
ポートおよびこの出力ポートに接続された３ｄＢカプラ
と、この３ｄＢカプラにそれぞれ接続された２つのグレ
ーティングを以って構成されてなる光波長フィルタであ
って、第１または第２反射グレーティングの一方を構成
するグレーティングが、一定のピーク間隔の複数の波長
で反射ピークをそれぞれ有する多重反射グレーティング
であり、第１または第２反射グレーティングのもう一方
を構成するグレーティングは、その反射波長帯域幅がピ
ーク間隔に等しい反射ピークをそれぞれ有するグレーテ
ィングであることを特徴とする。

【０００６】（第３の発明）この出願に係る第３の発明
の光波長フィルタによれば、外部入力ポートと外部出力
ポートとを有する光マトリックススイッチを具え、この
光マトリックススイッチを挟んで、複数の第１反射グレ
ーティングと複数の第２反射グレーティングとを具え、
この第１反射グレーティングは、それぞれ互いに異なる
波長の反射ピークを有し、光マトリックススイッチにそ
れぞれ接続された入力ポートおよび出力ポートと、この
入力ポートおよび出力ポートに接続された３ｄＢカプラ
と、この３ｄＢカプラにそれぞれ接続された２つのグレ
ーティングを以って構成されており、この第２反射グレ
ーティングは、それぞれ互いに異なる波長の反射ピーク
を有し、光マトリックススイッチにそれぞれ接続された
入力ポートおよび出力ポートと、この入力ポートおよび
出力ポートにそれぞれ接続された３ｄＢカプラと、この
３ｄＢカプラにそれぞれ接続された２つのグレーティン
グを以って構成されてなる光波長フィルタであって、第
１反射グレーティングを構成するグレーティングは、一
定のピーク間隔の複数の波長で反射ピークをそれぞれ有
する多重反射グレーティングであり、第２反射グレーテ
ィングを構成するグレーティングは、前記ピーク間隔と
は異なるピーク間隔の複数の反射ピークをそれぞれ有す
る多重反射グレーティングであることを特徴とする。

【０００７】

【作用】この出願に係る第１〜第３の発明の光波長フィ
ルタによれば、光マトリクススイッチを介して第１反射
グレーティングと第２反射グレーティングとを設けてい
る。そして、第１および第２反射グレーティングは、そ
の反射特性として、それぞれ複数の反射ピークを有して
いる。このため、光マトリクススイッチを用いて特定の
第１および第２反射グレーティングをそれぞれ選択して
組み合わせることができる。その結果、外部入力ポート
に入射された光信号のうち、それぞれ選択された第１お
よび第２反射グレーティングで共通に反射される波長の
光信号を外部出力ポートから選択的に出射することがで
きる。

【０００８】従って、これらの発明の光波長フィルタに
よれば、外部入力ポートに入射された複数の波長の光信
号のうち、特定の波長の光信号を簡単な構成で選択して
外部出力ポート子から出射させることができる。また、
従来例のように複雑な構造の導波路アレイ型の波長分波
素子および波長合波素子を用いずに済む。

【０００９】ところで、光マトリクススイッチは、通
常、双方向に接続する。このため、若し各反射グレーテ
ィングの接続ポートが１つだけであると、例えば、外部
入力ポートと接続されたある第１反射グレーティングで
反射された光は再び外部入力ポートに戻ってしまう。そ
こで、これらの発明では、各反射グレーティング毎に入
力ポートと出力ポートをそれぞれ具えている。その結
果、光マトリクススイッチで、先ず外部入力ポートと第
１反射グレーティングの入力ポートとを接続し、次に、
第１反射グレーティングの出力ポートと第２反射グレー
ティングの入力ポートとを接続し、更に、第２反射グレ
ーティングの出力ポートと外部出力ポートとを接続する
ことができる。

【００１０】更に、各反射グレーティングにおいて入力
ポートから入射した光を出力ポートから出射させるため
に、これらの発明では３ｄＢカプラを具えている。ここ
で、図２を参照して、この３ｄＢカプラの働きについて
説明する。図２に示す３ｄＢカプラは、４つの端子Ａ、
Ｂ、ＣおよびＤを具えている。そして、ＡおよびＢ端子
は、入力ポートおよび出力ポートにそれぞれ接続されて
いる。また、ＣおよびＤ端子は、それぞれグレーティン
グに接続されている。３ｄＢカプラにＡ端子から入力さ
れた光は、２等分されてＣおよびＤ端子にそれぞれ出力
される。ＣおよびＤ端子に出力された光は互いに位相が
９０°ずれている。そして、グレーティングによって反
射された互いに位相が９０°ずれている光が、Ｃおよび
Ｄ端子から３ｄＢカプラに入力されると、今度は合波さ
れてＢ端子から出力される。このようにして、入力ポー
トから入射した光を出力ポートから出射することができ
る。

【００１１】また、第２の発明の光波長フィルタによれ
ば、第１または第２反射グレーティングの一方を構成す
るグレーティングが、一定のピーク間隔の複数の波長で
比較的狭帯域の反射ピークをそれぞれ有する多重反射グ
レーティングであり、また、第１または第２反射グレー
ティングのもう一方を構成するグレーティングは、その
反射波長帯域幅がピーク間隔に等しい比較的広帯域の反
射ピークをそれぞれ有するグレーティングである。

【００１２】その結果、一方の反射グレーティングの狭
帯域の複数の反射ピークのうちのいずれかが、もう一方
の反射グレーティングの広帯域の波長帯域幅に１つずつ
含まれることになる。このため、光マトリクススイッチ
によって選択された特定の第１および第２グレーティン
グに共通な反射ピークの光を選択的に反射することがで
きる。例えば狭帯域側の反射グレーティングをｍ個、広
帯域側の反射グレーティングをｎ個とした場合、これら
をかけ合わせたｍ×ｎ通りの波長を個別に選択して反射
することができる。

【００１３】また、第３の発明の光波長フィルタによれ
ば、第１反射グレーティングを構成するグレーティング
は、一定のピーク間隔の複数の波長で反射ピークをそれ
ぞれ有する多重反射グレーティングであり、また、第２
反射グレーティングを構成するグレーティングは、ピー
ク間隔とは異なるピーク間隔の複数の反射ピークをそれ
ぞれ有する多重反射グレーティングである。

【００１４】その結果、光マトリクススイッチによって
選択された特定の第１および第２反射グレーティングに
共通な反射ピークをいわばデジタル的に選択的に反射す
ることができる。例えば第１反射グレーティングをｍ
個、第２反射グレーティングをｎ個設けた場合、これら
をかけ合わせたｍ×ｎ通りの波長を個別に選択して反射
することができる。

【００１５】また、第３の発明では、第１および第２発
明のグレーティングの構造をほぼ同一にすることができ
る。このため、光波長フィルタの構成をより簡単にする
ことができる。

【００１６】

【実施例】以下、図面を参照して、この出願に係る各発
明の実施例について説明する。尚、参照する図面は、こ
れらの発明の構成が理解できる程度の各構成成分の大き
さ、形状および配置関係を概略的に示してあるに過ぎな
い。従って、これらの発明は図示例にのみ限定されるも
のでないことは明らかである。

【００１７】（実施例１）実施例１では、この出願に係
る第１および第２の発明の一例について併せて説明す
る。図１に、実施例１の光波長フィルタの構成図を示
す。

【００１８】実施例１の光波長フィルタは、基板５０上
に、１つの外部入力ポート１０と１つの外部出力ポート
１２とを有する（２ｍ＋１）×（２ｎ＋１）の光マトリ
ックススイッチ１４を具え、そして、この光マトリック
ススイッチ１４を挟んで、ｍ個の第１反射グレーティン
グ１６とｎ個の第２反射グレーティング１８とを具えて
いる。

【００１９】次に、図３に、第１反射グレーティングの
構成を示す。この第１反射グレーティング１６は、それ
ぞれ互いに異なる波長の反射ピークを有し、光マトリッ
クススイッチにそれぞれ接続された入力ポート２０およ
び出力ポート２２と、この入力ポート２０およびこの出
力ポート２２にそれぞれ接続された３ｄＢカプラ２４
と、この３ｄＢカプラ２４にそれぞれ接続された２つの
グレーティング２６および２８をもって構成されてい
る。これらのグレーティング２６および２８には、一定
のピーク間隔Δλ_FSR の複数の波長で反射ピークをそれ
ぞれ有する多重反射グレーティングを使用し、この実施
例では多重反射グレーティングとして超周期グレーティ
ングを用いている。

【００２０】このピーク間隔Δλ_FSR は、超周期グレー
ティングの長周期をΛ_L とすると、下記の（１）式で与
えられる。

【００２１】 Δλ_FSR ＝λ² ／（２ｎ_W Λ_L ）・・・（１）但し、λは、使用波長帯域の中心波長を表し、ｎ_W は、
超周期グレーティングの導波路の屈折率を表す。

【００２２】尚、超周期グレーティングの短周期Λ_S に
は、使用波長帯域λでブラッグ反射する周期（λ／（２
ｎ_W ））程度の波長を用いる。

【００２３】次に、図４に、この実施例の第１反射グレ
ーティングの反射特性の一部分を模式的に示す。図４の
グラフの横軸は波長（任意単位）を表し、縦軸は光出力
（任意単位）を表す。図４の（Ａ）は、ｍ個の第１反射
グレーティング１６のうちの、１番目の第１反射グレー
ティング１６ａの反射特性を示している。この反射特性
として、ピーク間隔Δλ_FSR で、λ₁₁、λ₁₂およびλ₁₃
の複数の反射ピークが示されている。尚、λ₁₃等の引数
は「１３」は便宜的に付してあるに過ぎず、「１３」の
「１」は第１番目の第１反射グレーティング１６ａを表
し、「１３」の「３」は、その第１番目の第１反射グレ
ーティング１６ａの複数の反射ピークのうちの３番目の
反射ピークであることを表している。

【００２４】また、図４の（Ｂ）には、ｍ個の第１反射
グレーティング１６のうちの、ｍ番目の第１反射グレー
ティングの１６ｊの反射特性を示す。この反射特性とし
て、ピーク間隔Δλ_FSR で、λ_m1、λ_m2およびλ_m3の複
数の反射ピークが示されている。尚、λ_m3等の引数「ｍ
３」等も便宜的に付してあるに過ぎない。

【００２５】また、第１番目および第ｍ番目の第１反射
グレーティングで対応するλ₁₁とλ_m1との波長の差はΔ
λ_FSR よりも小さい。そして、この第１番目と第ｍ番目
の第１反射グレーティングの間のｍ−２個の第１反射グ
レーティングに対応する反射ピークは、例えばλ₁₁とλ
_m1との間に順次に並んでいる。

【００２６】また、この第２反射グレーティング１８
も、第１反射グレーティング１６と同様な構成で、それ
ぞれ互いに異なる波長の反射ピークを有し、光マトリッ
クススイッチ１４にそれぞれ接続された入力ポート３０
および出力ポート３２と、この入力ポート３０およびこ
の出力ポート３２に接続された３ｄＢカプラと、この３
ｄＢカプラ３４にそれぞれ接続された２つのグレーティ
ングおよびを以って構成されている。

【００２７】但し、第２反射グレーティング１８を構成
するグレーティングには、反射特性にチャープ（ｃｈｉ
ｒｐ）を持たせてある。そして、その反射特性として、
反射波長帯域幅を前述の第１グレーティングのピーク間
隔Δλ_FSR に等しい反射ピークをそれぞれ有するグレー
ティングとする。このグレーティングの周期Λ_O は、下
記の（２）式で与えられる。

【００２８】Λ_O ＝λ_O ／２ｎ_W ・・・（２）但し、λ_O は、このグレーティングの反射帯域の中心波
長を表す。この中心波長λ_O は、Λ_O やｎ_W を調整する
ことによって調整できる。

【００２９】次に、図５に、この実施例の第２反射グレ
ーティング１８の反射特性の一部分を模式的に示す。図
５のグラフの横軸は波長（任意単位）を表し、縦軸は光
出力（任意単位）を表す。図５の（Ａ）に、ｎ個の第２
反射グレーティング１８のうちの、１番目の第２反射グ
レーティング１８ａの反射特性を示す。この反射特性
は、反射波長帯域幅の半値幅Δλ_3dB が第１反射グレー
ティングの反射ピークのピーク間隔Δλ_FSR に等しいこ
とを示している。

【００３０】また、図５の（Ｂ）に、ｎ本の第２反射グ
レーティング１８のうちの、ｎ番目の第２反射グレーテ
ィング１８ｈの反射特性を示す。この反射特性は、反射
波長帯域幅の半値幅Δλ_3dB が、第１グレーティングの
反射ピークのピーク間隔Δλ_FSR に等しいことを示して
いる。

【００３１】そして、この第１番目と第ｎ番目の第２グ
レーティングの反射波長帯域幅の間にはｎ−２個分の第
２グレーティングに対応する互いに異なる波長の反射波
長帯域幅が順次に入る。従って、第１番目と第ｎ番目の
第２グレーティングの反射波長帯域幅の間は（ｎ−２）
×Δλ_FSR だけ離れている。

【００３２】また、これらの第１反射グレーティング１
６および第２反射グレーティング１８のうちの任意の入
力ポートと出力ポートを光マトリクススイッチを用いて
接続する。光マトリクススイッチとしては、例えば簡易
ツリー型、バンヤン、ベネス網、クロスバー等の従来周
知のものを用いると良い。

【００３３】従って、外部入力ポートから入射された波
長多重の光信号のうち、光マトリクススイッチでそれぞ
れ選択された第１および第２反射グレーティングによっ
て共通して反射される波長の光信号を外部出力ポートか
ら出射させることができる。従って、この実施例の光波
長フィルタのチャネル数は、ｍ×ｎ通りとなる。

【００３４】例えば、図１では、光マトリクスを用い
て、先ず外部入力ポート１０と第３番目の第１反射グレ
ーティング１６の入力ポート２０とをルートで示すよ
うに接続し、次に、第３番目の第１反射グレーティング
１６の出力ポート２２と、第５番目の第２反射グレーテ
ィング１８の入力ポート３０とをルートで示すように
接続し、更に、第５番目の第２反射グレーティング１８
の出力ポート３２と外部出力ポート１２とをルートで
示すように接続する。その結果、第３番目の第１反射グ
レーティングの複数の反射ピークのうち、第５番目の第
２反射グレーティングの反射ピークに含まれる波長の光
信号のみが出力される。

【００３５】また、例えば、光マトリクススイッチによ
って、第１番目の第１反射グレーティングと第１番目の
第２反射グレーティングを選択した場合、図４の（Ａ）
に示した複数の反射ピークのうちのλ₁₃が選択されて外
部出力ポート１２から出力される。

【００３６】また、例えば、光マトリクススイッチよっ
て、複数の第１および第２反射グレーティングを同時に
選択して、複数の波長を同時に出力することができる。

【００３７】（実施例２）実施例２では、この出願に係
る第１および第３の発明の一例について合わせて説明す
る。

【００３８】実施例２の光波長フィルタは、第２反射グ
レーティングを除いて、実施例１の光波長フィルタと同
一の構成とする。そして、実施例２の光フィルタにおい
ては、第２反射グレーティングの構成を第１実施例のも
のと同様の構成とし、その反射特性として複数の反射ピ
ークを有するものとする。

【００３９】図６に、実施例２で用いる第２反射グレー
ティングの反射特性の一部分を模式的に示す。図６のグ
ラフの横軸は波長（任意単位）を表し、縦軸は光出力
（任意単位）を表す。図６の（Ａ）に、互いに異なる波
長の反射ピークを有するｎ（＝ｍ−１）個の合波入力端
子１２のうちの、第１番目の第２反射グレーティングの
１８ａの反射特性を示す。この反射特性は、反射ピーク
のピーク間隔がΔΛ_FSRで、λ₁₁、λ₁₀₁ およびλ₉₂の
反射ピークが示されている。尚、λ₁₀₁ およびλ₉₂に
は、第１反射グレーティングの反射波光に対応して、便
宜上λ_p+1-r,r （但し、ｐ＋１−ｒ≦０のときには、λ
_m+p+1-r,r-1 ）（この場合、ｍ＝１０、ｐ＝１、ｒ＝
２，３）を満足する引数を付してある。そして、実施例
２では、第２反射グレーティングのピーク間隔ΔΛ_FSR
を第１反射グレーティングのピーク間隔Δλ_FSR よりも
小さな値とする。

【００４０】また、図６の（Ｂ）に、互いに異なる波長
の反射ピークを有するｎ個の第２反射グレーティング１
８のうちの、第６番目の第２反射グレーティング１８ｈ
の反射特性を示す。この反射特性は、ピーク間隔ΔΛ
_FSR でλ₅₁、λ₄₂およびλ₃₃（この場合ｍ＝１０、ｐ＝
５、ｒ＝１，２，３）の反射ピークが示されている。

【００４１】また、例えばλ₁₁とλ₅₁との間には、この
第１番目と第ｎ番目の第２反射グレーティングの間のｎ
−２本の第２反射グレーティングの反射ピークがそれぞ
れ順次に並ぶ。

【００４２】そして、光マトリクススイッチにおける経
路設定により、特定の第１反射グレーティングと第２反
射グレーティングとを選択すると、選択されたグレーテ
ィングの反射ピーク同士が一致する波長が選択されて出
力される。従って、実施例２の光波長フィルタのチャネ
ル数もｍ×ｎ通りとなる。

【００４３】例えば、光マトリクススイッチによって、
第１番目の第１反射グレーティングと、第１番目の第２
反射グレーティングとを選択すると、図４の（Ａ）およ
び図６の（Ａ）に示された反射ピークλ₁₁が選択されて
外部出力ポート１２から出力される。

【００４４】また、例えば、第１番目および第３番目の
第１反射グレーティングと第１番目および第５番目の第
２反射グレーティングとを接続するれば、λ₁₁およびλ
₃₃の複数の波長の光信号を同時に出力することができ
る。

【００４５】上述した各実施例では、これらの発明を特
定の条件で構成した例について説明したが、これらの発
明は多くの変更および変形を行なうことができる。例え
ば、上述した実施例１では、第１反射グレーティングの
反射特性を狭帯域の反射ピークを複数有するものとし、
一方、第２反射グレーティングの反射特性を広帯域とし
た例について説明したが、第１および第２の発明では、
第１反射グレーティングの反射特性を広帯域とし、一
方、第２反射グレーティングの反射特性は狭帯域の複数
の反射ピークを有するものとしても良い。

【００４６】また、上述した各実施例では、光マトリク
ススイッチの外部入力ポートおよび外部出力ポートをそ
れぞれ１つにした例について説明したが、これらの発明
では、外部入力ポートおよび外部出力ポートは１つに限
定する必要はなく、それぞれ複数個設けても良い。

【００４７】また、上述した各実施例では、多重反射グ
レーティングとして超周期グレーティングを用いたが、
この発明では、多重反射グレーティングとして、例えば
サンプルグレーティングを用いても良い。

【００４８】

【発明の効果】この出願に係る第１〜第３の発明の光波
長フィルタによれば、光マトリクススイッチを介して第
１反射グレーティングと第２反射グレーティングとを設
けている。そして、第１もしくは第２反射グレーティン
グを構成するグレーティングは、その反射特性として、
それぞれ複数の反射ピークを有している。このため、光
マトリクススイッチを用いて、特定の第１および第２反
射グレーティングをそれぞれ選択して組み合わせること
ができる。その結果、外部入力ポートに入射された光信
号のうち、それぞれ選択された第１および第２反射グレ
ーティングで共通に反射される波長の光信号を選択して
外部出力ポートから出射することができる。

【００４９】従って、これらの発明の光波長フィルタに
よれば、簡単な構成で、複数の波長の光信号の中から特
定の波長の光信号を選択できる。また、従来例のような
複雑な構造の導波路アレイ型の波長分波素子および波長
合波素子を用いずに光波長フィルタを構成することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１の光波長フィルタの説明に供する構成
図である。

【図２】（Ａ）および（Ｂ）は、３ｄＢカプラの働きの
説明に供する図である。

【図３】第１反射グレーティングの説明に供する構成図
である。

【図４】（Ａ）は、実施例１の第１番目の第１反射グレ
ーティングの反射特性を示し、（Ｂ）は、第ｍ番目の第
１入力ポートの反射特性を示す。

【図５】（Ａ）は、実施例１の第１番目の第２反射グレ
ーティングの反射特性を示し、（Ｂ）は、第ｎ番目の第
２入力ポートの反射特性を示す。

【図６】（Ａ）は、実施例２の第１番目の第２反射グレ
ーティングの反射特性を示し、（Ｂ）は、第ｎ番目の第
２反射グレーティングの反射特性を示す。

【符号の説明】１０：外部入力ポート１２：外部出力ポート１４：光マトリクススイッチ１６、１６ａ〜１６ｅ、１６ｊ：第１反射グレーティン
グ１８、１８ａ〜１８ｅ、１８ｈ：第２反射グレーティン
グ２０、３０：入力ポート２２、３２：出力ポート２４：３ｄＢカプラ２６、２８：グレーティング５０：基板

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】外部入力ポートと外部出力ポートとを有
する光マトリックススイッチを具え、該光マトリックススイッチを挟んで、複数の第１反射グ
レーティングと複数の第２反射グレーティングとを具
え、該第１反射グレーティングは、それぞれ互いに異なる波
長の反射ピークを有し、前記光マトリックススイッチに
それぞれ接続された入力ポートおよび出力ポートと、該
入力ポートおよび出力ポートに接続された３ｄＢカプラ
と、該３ｄＢカプラにそれぞれ接続された２つのグレー
ティングを以って構成されており、該第２反射グレーティングは、それぞれ互いに異なる波
長の反射ピークを有し、前記光マトリックススイッチに
それぞれ接続された入力ポートおよび出力ポートと、該
入力ポートおよび出力ポートにそれぞれ接続された３ｄ
Ｂカプラと、該３ｄＢカプラにそれぞれ接続された２つ
のグレーティングを以って構成されてなる光波長フィル
タであって、前記第１または第２反射グレーティングの少なくとも一
方を構成する前記グレーティングは、複数の波長で反射
ピークをそれぞれ有する多重反射グレーティングであ
り、前記外部入力ポートから入射された光信号のうち、前記
光マトリクススイッチでそれぞれ選択された前記第１お
よび第２反射グレーティングによって共通して反射され
る波長の光信号が前記外部出力ポートから出射されるこ
とを特徴とする光波長フィルタ。
【請求項２】外部入力ポートと外部出力ポートとを有
する光マトリックススイッチを具え、該光マトリックススイッチを挟んで、複数の第１反射グ
レーティングと複数の第２反射グレーティングとを具
え、該第１反射グレーティングは、それぞれ互いに異なる波
長の反射ピークを有し、前記光マトリックススイッチに
それぞれ接続された入力ポートおよび出力ポートと、該
入力ポートおよび該出力ポートにそれぞれ接続された３
ｄＢカプラと、該３ｄＢカプラにそれぞれ接続された２
つのグレーティングをもって構成されており、該第２反射グレーティングは、それぞれ互いに異なる波
長の反射ピークを有し、前記光マトリックススイッチに
それぞれ接続された入力ポートおよび出力ポートと、該
入力ポートおよび該出力ポートに接続された３ｄＢカプ
ラと、該３ｄＢカプラにそれぞれ接続された２つのグレ
ーティングを以って構成されてなる具えた光波長フィル
タであって、前記第１または第２反射グレーティングの一方を構成す
るグレーティングが、一定のピーク間隔の複数の波長で
反射ピークをそれぞれ有する多重反射グレーティングで
あり、前記第１または第２反射グレーティングのもう一方を構
成するグレーティングは、その反射波長帯域幅が前記ピ
ーク間隔に等しい反射ピークをそれぞれ有するグレーテ
ィングであることを特徴とする光波長フィルタ。
【請求項３】外部入力ポートと外部出力ポートとを有
する光マトリックススイッチを具え、該光マトリックススイッチを挟んで、複数の第１反射グ
レーティングと複数の第２反射グレーティングとを具
え、該第１反射グレーティングは、それぞれ互いに異なる波
長の反射ピークを有し、前記光マトリックススイッチに
それぞれ接続された入力ポートおよび出力ポートと、該
入力ポートおよび出力ポートに接続された３ｄＢカプラ
と、該３ｄＢカプラにそれぞれ接続された２つのグレー
ティングを以って構成されており、該第２反射グレーティングは、それぞれ互いに異なる波
長の反射ピークを有し、前記光マトリックススイッチに
それぞれ接続された入力ポートおよび出力ポートと、該
入力ポートおよび出力ポートにそれぞれ接続された３ｄ
Ｂカプラと、該３ｄＢカプラにそれぞれ接続された２つ
のグレーティングを以って構成されてなる光波長フィル
タであって、前記第１反射グレーティングを構成する前記グレーティ
ングは、一定のピーク間隔の複数の波長で反射ピークを
それぞれ有する多重反射グレーティングであり、前記第２反射グレーティングを構成する前記グレーティ
ングは、前記ピーク間隔とは異なるピーク間隔の複数の
反射ピークをそれぞれ有する多重反射グレーティングで
あることを特徴とする光波長フィルタ。