JPH0921852A - 磁性材料の磁区検出装置 - Google Patents
磁性材料の磁区検出装置Info
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- JPH0921852A JPH0921852A JP17365095A JP17365095A JPH0921852A JP H0921852 A JPH0921852 A JP H0921852A JP 17365095 A JP17365095 A JP 17365095A JP 17365095 A JP17365095 A JP 17365095A JP H0921852 A JPH0921852 A JP H0921852A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 カ−効果やファラデ−効果を利用した、磁性
材料に対する光学的磁区検出装置について、表面が光学
的粗面であるときでも鮮明な磁区パタ−ンを得る。 【構成】 直線偏光光源と、測定対象からの反射光を検
出する光検出手段と、磁場印加機構と、前置信号処理器
と、画像化処理器を備えた磁性材料の磁区検出装置にお
いて、直線偏光光源が、スポット光が測定対象を走査す
るものであり、光検出手段が、偏光プリズムと2個の光
検出器からなり、前置信号処理器が、光検出器からの信
号から規格化偏光強度を得るものであり、画像化処理器
が、外規格化偏光強度から差分画像を得るものであるこ
とを特徴とする磁性材料の磁区検出装置。
材料に対する光学的磁区検出装置について、表面が光学
的粗面であるときでも鮮明な磁区パタ−ンを得る。 【構成】 直線偏光光源と、測定対象からの反射光を検
出する光検出手段と、磁場印加機構と、前置信号処理器
と、画像化処理器を備えた磁性材料の磁区検出装置にお
いて、直線偏光光源が、スポット光が測定対象を走査す
るものであり、光検出手段が、偏光プリズムと2個の光
検出器からなり、前置信号処理器が、光検出器からの信
号から規格化偏光強度を得るものであり、画像化処理器
が、外規格化偏光強度から差分画像を得るものであるこ
とを特徴とする磁性材料の磁区検出装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性材料製造およ
び磁性材料応用装置の開発あるいは製造において、当該
材料の性能評価や当該装置の動作試験のために磁性材料
の表面近傍の磁区パタ−ンを検出する磁区検出装置に関
するものである。
び磁性材料応用装置の開発あるいは製造において、当該
材料の性能評価や当該装置の動作試験のために磁性材料
の表面近傍の磁区パタ−ンを検出する磁区検出装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】磁性材料は、民生用,産業用を問わずそ
のままの形態で、また機械装置や電気,電子機器に於い
ては種々に応用加工(用途加工)された形態で、多用さ
れている。強磁性やフェリ磁性の磁性材料は磁化の並び
方を反映した磁区構成、すなわち磁区パタ−ンを有して
いる。磁区パタ−ンは、材料物性,形状や利用方法など
で決まり、材料表面の磁区パタ−ンの検出は、磁性材料
の研究,製造の分野から、応用分野に至まで欠かせない
ものであり、広く行なわれている。
のままの形態で、また機械装置や電気,電子機器に於い
ては種々に応用加工(用途加工)された形態で、多用さ
れている。強磁性やフェリ磁性の磁性材料は磁化の並び
方を反映した磁区構成、すなわち磁区パタ−ンを有して
いる。磁区パタ−ンは、材料物性,形状や利用方法など
で決まり、材料表面の磁区パタ−ンの検出は、磁性材料
の研究,製造の分野から、応用分野に至まで欠かせない
ものであり、広く行なわれている。
【0003】該磁区パタ−ンの検出には、簡便で、磁性
材料を汚染又は破壊せず、しかも比較的小規模な装置で
可能な磁気光学効果的方法がしばしば用いられる。この
方法は、偏光に対する磁性材料の磁気カ−効果やファラ
デ−効果(文献、佐藤勝昭;”光と磁気”(朝倉書店、
1988)12頁)を利用するものである。従来の磁気
光学的検出装置の基本的構成を、図3を用いて説明す
る。
材料を汚染又は破壊せず、しかも比較的小規模な装置で
可能な磁気光学効果的方法がしばしば用いられる。この
方法は、偏光に対する磁性材料の磁気カ−効果やファラ
デ−効果(文献、佐藤勝昭;”光と磁気”(朝倉書店、
1988)12頁)を利用するものである。従来の磁気
光学的検出装置の基本的構成を、図3を用いて説明す
る。
【0004】図3において、紙面と平行な方法に偏光面
(電場ベクトル3)を有する直線偏光1を磁性材料5の
表面に照射すると、磁性材料5の磁化6の向きによって
反射光の偏光面(電場ベルトル4)が正または負方向に
回転する。
(電場ベクトル3)を有する直線偏光1を磁性材料5の
表面に照射すると、磁性材料5の磁化6の向きによって
反射光の偏光面(電場ベルトル4)が正または負方向に
回転する。
【0005】この反射光2を、検光子7を通して見る
と、磁区パタ−ンが明暗画像として得られる。これをテ
レビカメラ8で撮影する。磁区には1μmにも満たない
小さなものから1cm以上の大きなものまであり、その
大きさによっては拡大光学系が用いられる。表面に研磨
等の平滑化処理を施こしていない多くの磁性材料におい
ては、その表面は光学的にみて粗面である。すなわち表
面には0.5μm程度以上の凹凸がある為に、入射した
光は乱反射される。
と、磁区パタ−ンが明暗画像として得られる。これをテ
レビカメラ8で撮影する。磁区には1μmにも満たない
小さなものから1cm以上の大きなものまであり、その
大きさによっては拡大光学系が用いられる。表面に研磨
等の平滑化処理を施こしていない多くの磁性材料におい
ては、その表面は光学的にみて粗面である。すなわち表
面には0.5μm程度以上の凹凸がある為に、入射した
光は乱反射される。
【0006】また磁性材料の表面には10μm,100
μmさらにそれ以上のうねりを伴うこともあり、この場
合には反射する光は不均一となる。これら粗面を持つ磁
性材料の表面又は表層部の磁区検出を磁気光学的方法で
行なったとき、撮像素子(8)に入射する反射光が安定
していないため、鮮明な磁区パタ−ンを得ることがむず
かしいことが多かった。そこで先に、粗面でも使用可能
な磁性材料の磁区検出装置を発明した(特願平06−1
01950号)。この概要を図4に示す。
μmさらにそれ以上のうねりを伴うこともあり、この場
合には反射する光は不均一となる。これら粗面を持つ磁
性材料の表面又は表層部の磁区検出を磁気光学的方法で
行なったとき、撮像素子(8)に入射する反射光が安定
していないため、鮮明な磁区パタ−ンを得ることがむず
かしいことが多かった。そこで先に、粗面でも使用可能
な磁性材料の磁区検出装置を発明した(特願平06−1
01950号)。この概要を図4に示す。
【0007】図4に示す磁区検出装置は、試料表面を光
スポットにて走査する装置を有し、試料からの反射光の
一部または全部をレンズ11で実質的な平行光にし、こ
の平行光をウォラストンプリズム12または偏光ビ−ム
スプリッタ等を使用して、偏光面が互いに直交する2本
のビ−ムに分割し、それぞれのビ−ム強度を2個のフォ
トディテクタ13,14で検出する光学系を有する。以
上は、反射型配置の場合の説明であるが、透過型配置で
も同様な原理で偏光面が互いに直交する2本のビ−ムを
2個の光検出器(フォトディテクタ)で検出すればよ
い。
スポットにて走査する装置を有し、試料からの反射光の
一部または全部をレンズ11で実質的な平行光にし、こ
の平行光をウォラストンプリズム12または偏光ビ−ム
スプリッタ等を使用して、偏光面が互いに直交する2本
のビ−ムに分割し、それぞれのビ−ム強度を2個のフォ
トディテクタ13,14で検出する光学系を有する。以
上は、反射型配置の場合の説明であるが、透過型配置で
も同様な原理で偏光面が互いに直交する2本のビ−ムを
2個の光検出器(フォトディテクタ)で検出すればよ
い。
【0008】前置信号処理部15において、2個のフォ
トディテクタ13,14で検出した光強度信号電圧のレ
ベル差(差信号)を減算器19によって求め、また加算
器20によってレベル和(和信号)を求める。次に除算
器21にて、差信号を和信号で除し、規格化偏光強度
(規格化偏光強度信号=差信号/和信号)を求める。こ
うすることによって多くの場合、偏光回転角が1度程度
と十分大きければ、粗面でも試料表面上の各位置につい
て乱反射の影響をあまり受けない規格化偏光信号強度値
を得ることができ、これを濃淡信号に変換して磁区パタ
−ン画像を得ることができる。該濃淡信号を、濃淡デ−
タに変換して画像メモリに格納し、2次元ディスプレイ
又はプリンタで濃淡デ−タを表示又はプリントアウトす
ることにより、磁区パタ−ン画像が表示又は記録され
る。
トディテクタ13,14で検出した光強度信号電圧のレ
ベル差(差信号)を減算器19によって求め、また加算
器20によってレベル和(和信号)を求める。次に除算
器21にて、差信号を和信号で除し、規格化偏光強度
(規格化偏光強度信号=差信号/和信号)を求める。こ
うすることによって多くの場合、偏光回転角が1度程度
と十分大きければ、粗面でも試料表面上の各位置につい
て乱反射の影響をあまり受けない規格化偏光信号強度値
を得ることができ、これを濃淡信号に変換して磁区パタ
−ン画像を得ることができる。該濃淡信号を、濃淡デ−
タに変換して画像メモリに格納し、2次元ディスプレイ
又はプリンタで濃淡デ−タを表示又はプリントアウトす
ることにより、磁区パタ−ン画像が表示又は記録され
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述の磁区検出装置を
使用した場合は、磁性材料の偏光回転角すなわちカ−回
転角が大きく、静粛な環境下であれば、通常は粗面の磁
区検出が可能である。しかしカ−回転角が0.1度程度
以下と小さい場合であって、表面の粗度に近い高分解能
な磁区検出をするときには、乱反射光に偏光性の大きな
ノイズ成分が含まれると、鮮明な磁区パタ−ンを得るこ
とがむずかしいという問題があった。
使用した場合は、磁性材料の偏光回転角すなわちカ−回
転角が大きく、静粛な環境下であれば、通常は粗面の磁
区検出が可能である。しかしカ−回転角が0.1度程度
以下と小さい場合であって、表面の粗度に近い高分解能
な磁区検出をするときには、乱反射光に偏光性の大きな
ノイズ成分が含まれると、鮮明な磁区パタ−ンを得るこ
とがむずかしいという問題があった。
【0010】本発明は、表面が光学的にみて粗面である
磁性材料に対して、偏光性ノイズの影響を低減して鮮明
な磁区パタ−ンを得ることを課題とするものである。
磁性材料に対して、偏光性ノイズの影響を低減して鮮明
な磁区パタ−ンを得ることを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、測定対象(5)
に直線偏光スポット光(9)を走査投射する光源と、測定
対象(5)に磁場を印加する手段(17)と、測定対象(5)から
の反射光を偏光面が互いに直交する2本のビ−ムに分解
する手段(12)と、該分解されたビ−ムを検出する2個の
光検出器(13,14)と、該光検出器(13,14)からの信号から
規格化偏光強度信号を得る前置信号処理器(15)とを備え
た磁性材料の磁区検出装置において、 前記規格化偏光
強度信号の、基準強度信号からの差分を表わす差分強度
信号を発生する画像化処理器(18)を備えることを特徴と
する。
に直線偏光スポット光(9)を走査投射する光源と、測定
対象(5)に磁場を印加する手段(17)と、測定対象(5)から
の反射光を偏光面が互いに直交する2本のビ−ムに分解
する手段(12)と、該分解されたビ−ムを検出する2個の
光検出器(13,14)と、該光検出器(13,14)からの信号から
規格化偏光強度信号を得る前置信号処理器(15)とを備え
た磁性材料の磁区検出装置において、 前記規格化偏光
強度信号の、基準強度信号からの差分を表わす差分強度
信号を発生する画像化処理器(18)を備えることを特徴と
する。
【0012】なお、理解を容易にするためにカッコ内に
は、図面に示し後述する実施例の対応要素の記号を、参
考までに付記した。
は、図面に示し後述する実施例の対応要素の記号を、参
考までに付記した。
【0013】
【作用】本発明の磁区検出装置を、図1,図2にもとづ
き詳細に説明する。図2は図1に示す前置信号処理器1
5および画像化処理器18の構成を示すブロック図であ
る。図1において、光学系とフォトディテクタおよび前
置信号処理器15は、前述の特願平06−101950
号と同様であり、光スポットで試料表面を走査して、各
位置における規格化偏光強度信号を生成する。この規格
化偏光強度信号は、画像化処理器18でマッピングし画
像デ−タAを得て画像メモリ−部23(図2)に記録す
る。次に磁場印加機構17を用いて試料を磁化して、試
料中の磁化ベクトルを一方向に揃えて単一磁区構成に
し、再び規格化偏光強度信号(基準強度信号)を測定し
て画像デ−タBを得る。画像デ−タBには、磁区パタ−
ンによる信号以外の偏光特性を有するノイズが空間的交
流成分として直流と共に含まれている。そして差分演算
部24で、Bを基準画像として画像デ−タAから画像デ
−タBを減算して画像デ−タCを得る。該減算において
画像デ−タAおよびBのノイズ成分は相殺されるので、
結局画像Cには磁区パタ−ンによる偏光強度信号のみが
含まれる。差分演算部24は、この画像デ−タC(差分
信号)を濃淡画像デ−タに変換してその内部の画像メモ
リに格納し、2次元ディスプレイおよび又はプリンタに
出力して、2次元表示又は記録する。これにより、磁区
パタ−ンが表示又はプリントアウトされる。
き詳細に説明する。図2は図1に示す前置信号処理器1
5および画像化処理器18の構成を示すブロック図であ
る。図1において、光学系とフォトディテクタおよび前
置信号処理器15は、前述の特願平06−101950
号と同様であり、光スポットで試料表面を走査して、各
位置における規格化偏光強度信号を生成する。この規格
化偏光強度信号は、画像化処理器18でマッピングし画
像デ−タAを得て画像メモリ−部23(図2)に記録す
る。次に磁場印加機構17を用いて試料を磁化して、試
料中の磁化ベクトルを一方向に揃えて単一磁区構成に
し、再び規格化偏光強度信号(基準強度信号)を測定し
て画像デ−タBを得る。画像デ−タBには、磁区パタ−
ンによる信号以外の偏光特性を有するノイズが空間的交
流成分として直流と共に含まれている。そして差分演算
部24で、Bを基準画像として画像デ−タAから画像デ
−タBを減算して画像デ−タCを得る。該減算において
画像デ−タAおよびBのノイズ成分は相殺されるので、
結局画像Cには磁区パタ−ンによる偏光強度信号のみが
含まれる。差分演算部24は、この画像デ−タC(差分
信号)を濃淡画像デ−タに変換してその内部の画像メモ
リに格納し、2次元ディスプレイおよび又はプリンタに
出力して、2次元表示又は記録する。これにより、磁区
パタ−ンが表示又はプリントアウトされる。
【0014】なお、磁場印加状態での磁区パタ−ンを得
るには、画像デ−タAを測定するときに磁場を印加すれ
ばできる。こうしてカ−回転角が小さい試料の粗面につ
いても、反射光に大きな偏光性のノイズが含まれていて
も鮮明な磁区パタ−ンが検出することができる。また磁
性材料の表面に旋光性物質の被膜が付着していても、旋
光性被膜による反射光の吸収が大きくてフォトディテク
タ13,14での検出が不可能にならない限り、旋光性
被膜による偏光面の回転などの偏光性ノイズの影響をほ
とんど無くすことができ、鮮明な磁区パタ−ンを検出す
ることができる。 なお表面粗度に比べて光スポットが
大きいときには、前置信号処理器15の除算を省いて
も、鮮明さは劣るものの磁区パタ−ンが検出できる場合
も多い。
るには、画像デ−タAを測定するときに磁場を印加すれ
ばできる。こうしてカ−回転角が小さい試料の粗面につ
いても、反射光に大きな偏光性のノイズが含まれていて
も鮮明な磁区パタ−ンが検出することができる。また磁
性材料の表面に旋光性物質の被膜が付着していても、旋
光性被膜による反射光の吸収が大きくてフォトディテク
タ13,14での検出が不可能にならない限り、旋光性
被膜による偏光面の回転などの偏光性ノイズの影響をほ
とんど無くすことができ、鮮明な磁区パタ−ンを検出す
ることができる。 なお表面粗度に比べて光スポットが
大きいときには、前置信号処理器15の除算を省いて
も、鮮明さは劣るものの磁区パタ−ンが検出できる場合
も多い。
【0015】
【実施例】図1で、入射光9を照射する光源に半導体レ
−ザの直線偏光780nm光を用い、強磁性の鋼板試料
上に焦点距離40mmの凸レンズ10を用いて入射角3
0度で集光した。鋼板(磁性材料)の表面16は、2μ
m程度の短周期の凹凸があった。反射光を焦点距離40
mm、有効径8mmの凸レンズ11でコリメ−トした。
得られた平行ビ−ムは分離角15度程度のウォラストン
プリズム12で2ビ−ムに分離して、2個のシリコンP
INディテクタ13,14で検出した。鋼板をXYステ
−ジで二次元方向に動かして光スポットをラスタ−スキ
ャンした。X方向,Y方向ともに20μm間隔で300
×300ポイントの規格化偏光強度を、差動増幅器(減
算器)19,加算器20およびアナログ割算回路21で
計算し、パ−ソナルコンピュ−タ(画像化処理器)18
に画像デ−タAとして記録(画像メモリに書込み)し
た。次に鋼板を磁化するため、十分強い磁場8000A
/mを空心コイル17により鋼板に印加し、再度同様に
測定して画像デ−タBを得た。この画像デ−タBも画像
メモリに書込んだ。そして、パ−ソナルコンピュ−タ1
8で画像デ−タAから画像デ−タBを減算して画像デ−
タCを得て、画像メモリに書込んだ。次に、画像デ−タ
Cにおける各画素の偏光強度信号(差信号)を256階
調の濃淡デ−タに変換して画像メモリに書込み、この濃
淡デ−タをCRTディスプレイに表示した。本実施例で
は、前置信号処理器15をアナログ回路で構成したが、
A/D変換回路を備えたディジタルで構成してもよい。
また結果の濃淡デ−タを、2値化処理,エッジ強調処理
などのコントラスト強調処理により、非線形的にコント
ラストをエンハンスすれば一層見やすい磁区パタ−ンが
得られる。
−ザの直線偏光780nm光を用い、強磁性の鋼板試料
上に焦点距離40mmの凸レンズ10を用いて入射角3
0度で集光した。鋼板(磁性材料)の表面16は、2μ
m程度の短周期の凹凸があった。反射光を焦点距離40
mm、有効径8mmの凸レンズ11でコリメ−トした。
得られた平行ビ−ムは分離角15度程度のウォラストン
プリズム12で2ビ−ムに分離して、2個のシリコンP
INディテクタ13,14で検出した。鋼板をXYステ
−ジで二次元方向に動かして光スポットをラスタ−スキ
ャンした。X方向,Y方向ともに20μm間隔で300
×300ポイントの規格化偏光強度を、差動増幅器(減
算器)19,加算器20およびアナログ割算回路21で
計算し、パ−ソナルコンピュ−タ(画像化処理器)18
に画像デ−タAとして記録(画像メモリに書込み)し
た。次に鋼板を磁化するため、十分強い磁場8000A
/mを空心コイル17により鋼板に印加し、再度同様に
測定して画像デ−タBを得た。この画像デ−タBも画像
メモリに書込んだ。そして、パ−ソナルコンピュ−タ1
8で画像デ−タAから画像デ−タBを減算して画像デ−
タCを得て、画像メモリに書込んだ。次に、画像デ−タ
Cにおける各画素の偏光強度信号(差信号)を256階
調の濃淡デ−タに変換して画像メモリに書込み、この濃
淡デ−タをCRTディスプレイに表示した。本実施例で
は、前置信号処理器15をアナログ回路で構成したが、
A/D変換回路を備えたディジタルで構成してもよい。
また結果の濃淡デ−タを、2値化処理,エッジ強調処理
などのコントラスト強調処理により、非線形的にコント
ラストをエンハンスすれば一層見やすい磁区パタ−ンが
得られる。
【0016】
【発明の効果】以上のように、本発明によって1μm程
度以上の表面粗さを持ち、又、長周期のうねりのある磁
性材料において、カ−回転角が1度より小さいときでも
鮮明な表面磁区パタ−ンを検出することができる。また
磁性材料表面に非磁性材料の膜や旋光性材料の膜等が付
着していても、付着膜に対して透過率の大きい波長の光
を用いることにより、磁区パタ−ンを検出することがで
きる。
度以上の表面粗さを持ち、又、長周期のうねりのある磁
性材料において、カ−回転角が1度より小さいときでも
鮮明な表面磁区パタ−ンを検出することができる。また
磁性材料表面に非磁性材料の膜や旋光性材料の膜等が付
着していても、付着膜に対して透過率の大きい波長の光
を用いることにより、磁区パタ−ンを検出することがで
きる。
【図1】 本発明の一実施例の構成概要を示すブロック
図である。
図である。
【図2】 図1に示す前置信号処理器15および画像化
処理器18の構成を示すブロック図である。
処理器18の構成を示すブロック図である。
【図3】 従来の光学的磁区検出装置の原理を説明する
ための図面であり、測定対象の外観を斜視図で、測定装
置の一部をブロック図で示す。
ための図面であり、測定対象の外観を斜視図で、測定装
置の一部をブロック図で示す。
【図4】 特願平06−101950号に提示した従来
の磁区検出装置の主要部を示すブロック図である。
の磁区検出装置の主要部を示すブロック図である。
1:直線偏光の入射光 2:反射光 3:入射光の電場ベクトル 4:反射光の電場
ベクトル 5:磁性材料 6:磁化の向き 7:検光子 8:テレビカメラ 9:直線偏光の入射光 10:集光レンズ 11:コリメ−トレンズ 12:ウォラストンプリズム(分解する手段) 13,14:フォトディテクタ(光検出器) 15:規格化偏光強度を得る前置信号処理器 16:磁性材料の粗面 17:磁場発生器 18:差分画像を得る画像化処理器 19:減算器 20:加算器 21:画像化部 22:画像メモリ
−部 23:差分演算部
ベクトル 5:磁性材料 6:磁化の向き 7:検光子 8:テレビカメラ 9:直線偏光の入射光 10:集光レンズ 11:コリメ−トレンズ 12:ウォラストンプリズム(分解する手段) 13,14:フォトディテクタ(光検出器) 15:規格化偏光強度を得る前置信号処理器 16:磁性材料の粗面 17:磁場発生器 18:差分画像を得る画像化処理器 19:減算器 20:加算器 21:画像化部 22:画像メモリ
−部 23:差分演算部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年7月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】磁性材料は、民生用,産業用を問わずそ
のままの形態で、また機械装置や電気,電子機器に於い
ては種々に応用加工(用途加工)された形態で、多用さ
れている。強磁性やフェリ磁性の磁性材料は磁化の並び
方を反映した磁区構造、すなわち磁区パタ−ンを有して
いる。磁区パタ−ンは、材料物性,形状や利用方法など
で決まり、材料表面の磁区パタ−ンの検出は、磁性材料
の研究,製造の分野から、応用分野に至まで欠かせない
ものであり、広く行なわれている。
のままの形態で、また機械装置や電気,電子機器に於い
ては種々に応用加工(用途加工)された形態で、多用さ
れている。強磁性やフェリ磁性の磁性材料は磁化の並び
方を反映した磁区構造、すなわち磁区パタ−ンを有して
いる。磁区パタ−ンは、材料物性,形状や利用方法など
で決まり、材料表面の磁区パタ−ンの検出は、磁性材料
の研究,製造の分野から、応用分野に至まで欠かせない
ものであり、広く行なわれている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】図3において、紙面と平行な方向に偏光面
(電場ベクトル3)を有する直線偏光1を磁性材料5の
表面に照射すると、磁性材料5の磁化6の向きによって
反射光の偏光面(電場ベルトル4)が正または負方向に
回転する。
(電場ベクトル3)を有する直線偏光1を磁性材料5の
表面に照射すると、磁性材料5の磁化6の向きによって
反射光の偏光面(電場ベルトル4)が正または負方向に
回転する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【作用】本発明の磁区検出装置を、図1,図2にもとづ
き詳細に説明する。図2は図1に示す前置信号処理器1
5および画像化処理器18の構成を示すブロック図であ
る。図1において、光学系とフォトディテクタおよび前
置信号処理器15は、前述の特願平06−101950
号と同様であり、光スポットで試料表面を走査して、各
位置における規格化偏光強度信号を生成する。この規格
化偏光強度信号は、画像化処理器18でマッピングし画
像デ−タAを得て画像メモリ−部23(図2)に記録す
る。次に磁場印加機構17を用いて試料を磁化して、試
料中の磁化ベクトルを一方向に揃えて単一磁区構造に
し、再び規格化偏光強度信号(基準強度信号)を測定し
て画像デ−タBを得る。画像デ−タBには、磁区パタ−
ンによる信号以外の偏光特性を有するノイズが空間的交
流成分として直流と共に含まれている。そして差分演算
部24で、Bを基準画像として画像デ−タAから画像デ
−タBを減算して画像デ−タCを得る。該減算において
画像デ−タAおよびBのノイズ成分は相殺されるので、
結局画像Cには磁区パタ−ンによる偏光強度信号のみが
含まれる。差分演算部24は、この画像デ−タC(差分
信号)を濃淡画像デ−タに変換してその内部の画像メモ
リに格納し、2次元ディスプレイおよび又はプリンタに
出力して、2次元表示又は記録する。これにより、磁区
パタ−ンが表示又はプリントアウトされる。
き詳細に説明する。図2は図1に示す前置信号処理器1
5および画像化処理器18の構成を示すブロック図であ
る。図1において、光学系とフォトディテクタおよび前
置信号処理器15は、前述の特願平06−101950
号と同様であり、光スポットで試料表面を走査して、各
位置における規格化偏光強度信号を生成する。この規格
化偏光強度信号は、画像化処理器18でマッピングし画
像デ−タAを得て画像メモリ−部23(図2)に記録す
る。次に磁場印加機構17を用いて試料を磁化して、試
料中の磁化ベクトルを一方向に揃えて単一磁区構造に
し、再び規格化偏光強度信号(基準強度信号)を測定し
て画像デ−タBを得る。画像デ−タBには、磁区パタ−
ンによる信号以外の偏光特性を有するノイズが空間的交
流成分として直流と共に含まれている。そして差分演算
部24で、Bを基準画像として画像デ−タAから画像デ
−タBを減算して画像デ−タCを得る。該減算において
画像デ−タAおよびBのノイズ成分は相殺されるので、
結局画像Cには磁区パタ−ンによる偏光強度信号のみが
含まれる。差分演算部24は、この画像デ−タC(差分
信号)を濃淡画像デ−タに変換してその内部の画像メモ
リに格納し、2次元ディスプレイおよび又はプリンタに
出力して、2次元表示又は記録する。これにより、磁区
パタ−ンが表示又はプリントアウトされる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1:直線偏光の入射光 2:反射光 3:入射光の電場ベクトル 4:反射光の電場
ベクトル 5:磁性材料 6:磁化の向き 7:検光子 8:テレビカメラ 9:直線偏光の入射光 10:集光レンズ 11:コリメ−トレンズ 12:ウォラストンプリズム(分解する手段) 13,14:フォトディテクタ(光検出器) 15:規格化偏光強度を得る前置信号処理器 16:磁性材料の粗面 17:磁場発生器 18:差分画像を得る画像化処理器 19:減算器 20:加算器21:割算回路 22:画像化部 23:画像メモリ−部 24:差分演算部
ベクトル 5:磁性材料 6:磁化の向き 7:検光子 8:テレビカメラ 9:直線偏光の入射光 10:集光レンズ 11:コリメ−トレンズ 12:ウォラストンプリズム(分解する手段) 13,14:フォトディテクタ(光検出器) 15:規格化偏光強度を得る前置信号処理器 16:磁性材料の粗面 17:磁場発生器 18:差分画像を得る画像化処理器 19:減算器 20:加算器21:割算回路 22:画像化部 23:画像メモリ−部 24:差分演算部
Claims (4)
- 【請求項1】測定対象に直線偏光光を照射する光源と、
測定対象に磁場を印加する手段と、測定対象からの反射
光を偏光面が互いに直交する2本のビ−ムに分解する手
段と、該分解されたビ−ムを検出する2個の光検出器
と、該光検出器からの信号から規格化偏光強度信号を得
る前置信号処理器とを備えた磁性材料の磁区検出装置に
おいて、 前記規格化偏光強度信号の、基準強度信号からの差分を
表わす差分強度信号を発生する画像化処理器を備えるこ
とを特徴とする磁性材料の磁区検出装置。 - 【請求項2】2本のビ−ムに分解する手段は、ウォラス
トンプリズムまたは偏光ビ−ムスプリッタである請求項
1記載の磁性材料の磁区検出装置。 - 【請求項3】前置信号処理器は、2個の光検出器の出力
の和と差を求める演算器と、差を和で除する演算器から
なる請求項1または2記載の磁性材料の磁区検出装置。 - 【請求項4】画像化処理器は、前置信号処理器からの規
格化強度信号を画像デ−タとする画像化部と該画像デ−
タを保持する画像メモリ−部、さらに前記印加磁場が印
加されていないときの画像デ−タと印加されたときの画
像デ−タとの差分画像を求める差分演算部とからなる請
求項1,2または3記載の磁性材料の磁区検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17365095A JPH0921852A (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 磁性材料の磁区検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17365095A JPH0921852A (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 磁性材料の磁区検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0921852A true JPH0921852A (ja) | 1997-01-21 |
Family
ID=15964551
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17365095A Pending JPH0921852A (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 磁性材料の磁区検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0921852A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005001495A1 (ja) * | 2003-06-26 | 2005-01-06 | Fujitsu Limited | 磁化観察方法および磁化観察装置 |
-
1995
- 1995-07-10 JP JP17365095A patent/JPH0921852A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005001495A1 (ja) * | 2003-06-26 | 2005-01-06 | Fujitsu Limited | 磁化観察方法および磁化観察装置 |
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