JPH09216651A - 梱包用当て具 - Google Patents

梱包用当て具

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JPH09216651A
JPH09216651A JP4795896A JP4795896A JPH09216651A JP H09216651 A JPH09216651 A JP H09216651A JP 4795896 A JP4795896 A JP 4795896A JP 4795896 A JP4795896 A JP 4795896A JP H09216651 A JPH09216651 A JP H09216651A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 梱包用の当て具について、吸水・吸湿等によ
る変形を生じさせず、長期に渡って使用可能とする。 【解決手段】 本願発明に係る梱包用当て具は、本体1
の側端面10,10等の表面について、被覆部3等の防
水手段を施して、本体1内部への水分の浸透を調整する
ものである。このように被覆部3等の防水手段により、
外部からの水分の浸透を防ぎ、或いは他の部位との水の
浸透の条件を同じにして、当て具に反りを生じさせな
い。特に、水の浸透を防ぐことによって、積層されてい
る紙の強度の劣化を招来しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、梱包用当て具に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、被梱包物bを運搬する際や保
管する際に、図7の(A)へ示すような梱包用の当て具
aが用いられている。これは、被梱包物bの端部や角と
いった局部に当てられて使用され、このような部位が他
との接触により傷められないよう、外部からの衝撃を緩
和して保護する。衝撃の緩和という目的から、梱包用の
当て具aは、図7の(B)へ示すように、複数枚の原紙
a1…a1を積層した板紙にて形成されている。そし
て、この積層体は、図7(C)へ示す通り、上記の被梱
包物bの角部と沿うべく、折曲部cから折り曲げられた
L字型アングル状に賦形されている。又、図8に示すよ
うに当て具aを装着した被梱包物bを積み上げた際に、
下方の被梱包物bに装着された当て具aは、支柱の役目
をなし、上下方向の荷重の一部を受けて被梱包物を保護
する作用を果たす。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】梱包用の当て具を形成
する積層体は、安価であること、軽量で取扱やすいこ
と、廃棄時の処分が容易であること、その際の環境への
影響が少ないこと、又リサイクルが容易であることか
ら、上記の通り、紙或いは紙を主材としている。しか
し、このように紙を主材とする当て具は、吸水性が高
く、外部から水や湿気を吸収することによって、その強
度、特に座屈強度の劣化や、変形が生ずると言った課題
を有する。
【0004】本願発明者は、この課題の原因を研究した
ところ、その原因は次の2つの事項に起因するものであ
ると分析した。第1は、紙自体の性質の問題であり、具
体的には、吸水による紙自身の強度劣化が発生すると言
った問題と、吸水により紙が伸びると言ったように湿度
変化による紙に伸縮が生ずると言った問題である。第2
は、当て具の形状に起因する問題であり、部分的な紙の
伸びによって、当て具に変形が生ずると言った問題であ
る。この第2の問題は、第1の紙の伸縮の問題とも関連
するものであり、図8(9)を参照して、より具体的に
説明する。紙を主材とする積層体からなる当て具aの側
端面dは、積層した各原紙a1…a1の各層が露出し、
吸水性が高く、このような吸水によって紙の伸びが生じ
やすい。他方、折曲部cは紙の表面が現れているだけで
あり、積層面が露出する側端面dに比して、吸水性が低
く、同一の湿度下においても、吸水性が低い分、側端面
dの伸びよりも小さな伸びが生ずるに止まる。
【0005】その結果、図9(B)に示すように、当て
具aは、反った状態に変形してしまう。即ち、図9
(A)及び(B)の示す通り、側端面dの長さtが大き
く伸びるのに対して、折曲部cの長さsの伸びは小さい
か殆ど無いため、弓状に反ってしまう。そのため、図8
に示すように、当て具aによって上下方向の荷重を受け
る場合、図9の(A)へ示すような当て具aの長手方向
に沿った力Fが加わるが、上記のように反ってしまう
と、この力Fに抗して、その形状を維持することが困難
となり、座屈の生ずる原因となる。本来当て具aは、真
っ直ぐ長手方向に伸びるものであれば、このような力F
に対する強度は充分に高いものがあるが、上述の反りが
生じてしまうと上記撓みや座屈が発生し易くなってしま
う。また、このように弓状に反ってしまうと、梱包物に
沿わせにくく、梱包用の当て具として使い勝手の悪いも
のとなってしまう。
【0006】本願発明は、多湿下における紙自体の性質
に起因する強度、特に座屈強度の劣化や、変形が生ずる
と言った課題の解決を目的とし、さらに、当て具の形状
に起因する問題を解決することにより、当て具の座屈強
度等の強度の劣化や変形の発生をより確実に防止せんと
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明に係る梱
包用当て具は、この積層体の少なくとも一部に、水分の
浸透の抵抗となる防水手段が施されたものである。この
ため、全てを防水性のある他の素材に変更することな
く、利点の大きい紙の利用を行いつつ、その上で従来の
ような紙特有の水分の影響による強度の劣化を低減し
た。
【0008】本願第2の発明に係る梱包用当て具は、上
記第1の発明に係る当て具にあって、上記防水手段が、
上記積層体の少なくとも一部の層に樹脂等防水剤を含浸
することによって形成された含浸部若しくは積層体の表
面の適宜位置を覆う被覆部3である。本願第2の発明に
係る梱包用当て具は、上記第1の発明に係る梱包用の当
て具が奏する作用をより一層享受することが可能であ
る。
【0009】本願第3の発明に係る梱包用当て具は、上
記第1又は第2の発明に係る梱包用当て具にあって、上
記積層体が、上記折曲により内側に位置する内面と、上
記折曲により外側に位置する外面と、上記両側端面1
0,10と、上記両側端面10,10間に位置する前後
端面7,7とを備える。そして防水手段が、少なくとも
前後端面に設けられたことを特徴とする。このため、本
願第3の発明に係る梱包用当て具も、上記第1の発明に
係る梱包用当て具が奏する作用をより一層享受すること
が可能である。
【0010】本願第4の発明に係る梱包用当て具は、本
願第1乃至第3の何れかの発明に係る梱包用当て具にあ
って、上記積層体が、上記折曲により内側に位置する内
面と、上記折曲により外側に位置する外面と、上記両側
端面10,10と、上記両側端面10,10間に位置す
る前後端面とを備える。そして、防水手段は、この内面
から外面までの間の少なくとも一つの層に設けられたこ
とを特徴とする。
【0011】本願第5の発明に係る梱包用当て具は、本
願第1乃至第4の何れかの発明に係る梱包用当て具にあ
って、上記積層体が、上記折曲により内側に位置する内
面と、上記折曲により外側に位置する外面と、上記両側
端面10,10と、上記両側端面10,10間に位置す
る前後端面7,7とを備える。防水手段は、少なくとも
両側端面10,10に設けられたものであることを特徴
とする。このため、特に、水分が浸透しやすく、水分の
浸透によって当て具全体の反りを招きやすい両側端面1
0,10について、水分の浸透を内面や外面と同じか或
いはこれ以下に押さえることにより、両側端面10,1
0が折曲部4より伸びることを抑制し、反りを生じさせ
ない。即ち、両側端面10,10の紙材が大きく伸びる
ことを防ぎ、折曲部4と略同程度の伸びが生ずる程度と
する。これによって、側端面10と折曲部4との長さに
長短が生ずることを防ぎ、従来のような反りを生じさせ
ない。従って、当て具の直線性を維持し梱包物への当て
やすさを損なうことがない。又、外力が加わることによ
っても、当て具は、容易に変形が生じず、長期に渡って
被梱包物の保護が確実に行えるのである。
【0012】本願第6の発明に係る梱包用当て具は、本
願第3乃至第5の何れかの発明に係る梱包用当て具にあ
って、積層体を構成する少なくとも1枚の紙等シート状
体20の側端が、他のシート状体2の側端よりはみ出し
た、はみ出し部31とされる。このはみ出し部31が、
両側端面10,10を被覆する上記被覆部3として、他
のシート状体2側端を被覆したものである。このため、
被覆部を備えるといっても、積層体と別に、これを用意
する必要がなく、極めて簡単に且つ従来の低コスト性に
大きな影響を与えることなく、上記第5の発明に係る作
用を奏することが可能である。
【0013】本願第7の発明に係る梱包用当て具は、上
記第2乃至第6の何れかの発明に係る梱包用当て具にあ
って、被覆部3が樹脂、金属等の防水層201を備えた
シートである。このため、被覆部3は、ほぼ完全な防水
を果たすものである。従って水の浸透によって、積層さ
れた紙の強度が劣化するということがなくなった。
【0014】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本願発明の実
施の形態について説明する。図1へ本願発明に係る梱包
用当て具の一実施の形態を示す。
【0015】図1の(A)へ示す通り、当て具1は、原
紙からなるシート状体2…2を複数枚積層した積層体か
ら構成されている。当て具1の両側端面10,10間に
は折曲部4が形成され、横断面視略L字形となってい
る。当て具1の全体の形状を図2へ示す。10,10は
側端面、11は折曲部4の形成により内側に位置する内
面、12は折曲部4の形成により外側に位置する外面、
7,7は前後端面を示している。
【0016】上記のシート状体2…2の積層体の側端面
10は、被覆部材3によって被覆する。被覆部3は、シ
ート状体2…2と同じ素材のシート部材で実施可能であ
る。被覆部3には、特に、図1(B)に示すシート状体
20が最適である。これは、紙202の表裏両面に熱可
塑性樹脂層或いは金属箔等の防水層201が設けられた
ものである。このような被覆部3を糊やヒートシール等
により接着し、側端面10へ張りつけて、側端面10を
覆う。
【0017】上記被覆部3について説明する。上記梱包
用当て具では、上記被覆部3は、積層されたシート状体
2の一部についてその側端を、他のシート状体2の側端
よりはみ出した、はみ出し部31とすることにより形成
されている。このはみ出し部31は被覆部3として他の
シート状体2の側端面10を被覆している。
【0018】その製造工程について具体的に説明する
と、図3の(A)へ示すように、積層体の一方の表面を
構成するシート状体(図では最も下のシート状体20)
の横方向の幅を他のシート状体2…2の横方向の幅より
も大きく形成し、はみ出し部31とする。他方、シート
状体2…2のうち、積層体の他方の表面を構成するシー
ト状体(図では最も上のシート状体21)は、逆に、他
のシート状体2…2に比して、横方向の幅が小さいもの
となっている。
【0019】次にこのような積層体を、図3(B)へ示
す雄ローラ5と雌ローラ6とを用いて、既述の横断面略
L字形に折曲する。雄ローラ5は、2つの円錐の底面同
士を突き合わせた形状を呈する。又雌ローラ6は、雄ロ
ーラ5とは逆に、2つの円錐の頂部同士を突き合わせた
形状を呈している。上記シート状体2…2,20,21
の積層体は、長手方向に送りつつ両ローラ5,6間へ通
すことより、強制的にL字に折曲される。尚、図では、
一組のローラ5,6のみを図示しているが、送り方向に
複数組のローラを配位し、各組のローラの折曲角度を徐
々に変化させ、所望の角度まで徐々に折曲していく。
【0020】図3(C)は、このようにして積層体を成
形して得られた梱包用の当て具1を示す。図3(B)か
ら図3(C)に移行する際に、はみ出し部31が内側に
折り曲げられるが、この作業も、積層体を長手方向に送
りながら、ローラや治具を用いて自動的に折り曲げるこ
とができる。
【0021】図3(C)に示す通り、梱包用の当て具1
では、外側のシート状体20の端部20aと、内側のシ
ート状体21の端部21aとが、突き合わされている。
このように形成することによって、積層体内部への水分
の浸透が、より生じにくくなっている。尚、内外側のシ
ート状体21,20の端部は、突き合わせ以外に、重ね
合せてもよく、或いは、端部間に間隔が開いてもよく、
要は側端面を被覆できればよいが、段差を生じない点、
水分の浸透防止効果を高める点で、突き合わせが最も有
利である。
【0022】次に、図4に基づき他の実施の形態を説明
する。図4(A)は、既述のシート状体21の横方向の
幅を他のシート状体2…2と同じにして、シート状体2
0のはみ出し部31は、側端面10のみを被覆するよう
にしたものである。このため付き合わせ部22も、図3
(C)に示すものより、左右両端に寄っている。図4
(B)は、図4(A)のシート状体20とシート状体2
1の位置を入れ換えたものである。従って、突き合わせ
部22は、図の下方の両端に位置するものである。
【0023】図4(C)は、シート状体20のはみ出し
部31が長めに形成され、シート状体20のみで、積層
体の外部を覆うものである。従って突き合わせ部22
は、1箇所であり、一枚のシート状体20の両端部20
a,20a同士が突き合うものとなっている。この実施
の形態では、本体1がなすL字のコーナー内側に突き合
わせ部22は位置している。突き合わせ部22が1箇所
であるために、2箇所に突き合わせ部22を有するもの
よりも、水分の浸透はより一層生じにくい。図4(D)
は、図4(C)のものとは逆に、当て具1がなすL字の
コーナー外側1箇所にのみ突き合わせ部22が位置して
いる。
【0024】図4(E)は、外側のシート状体20,2
1の両方が同様のはみ出し部31,31を有するものと
して形成されたものである。このため突き合わせ部2
2,22は、側端面10の上に位置する。図4(F)
は、図3(C)に示すもののシート状体20とシート状
体21の位置を入れ換えたものである。従って、突き合
わせ部22,22は、図3(C)に示すものとは逆に、
図中、当て具1の下部に位置している。
【0025】図3、図4に示したもの以外に、被覆の方
法は適宜変更でき、例えば、1枚のシート状体で、当て
具の全体を1周するように被覆してもよい。また、外側
のシート状体20で右側の側端面を被覆し、内側のシー
ト状体21で左側の側端面を被覆するようにしてもよ
い。
【0026】上述の各実施の形態において、被覆部3を
構成するはみ出し部31は、1枚のシート状体によって
構成したが、重なった2枚以上のシート状体の横幅を長
くして、被覆部3を2層以上のシート状体によって構成
してもよい。ここまで、被覆部3は、積層体の表面に位
置するシート状体を利用して形成するものを例示してき
たが、この他、積層体の中心に位置するシート状体がは
み出し部31を持つものとし、他のシート状体を被覆す
るものとして実施することも可能である(図示しな
い)。この場合表面側のシート状体も、はみ出し部3
1,31を持つものとし、双方のはみ出し部31,31
にて、積層体を被覆して実施することも可能である。
【0027】被覆部は、既述の通り両側端面10,10
に設けられるもの、両側端面10,10以外の箇所に設
けられるもの或いは併設されるものであってよいが、当
て具1の表面の全部、即ち、両側端面10,10と共に
内面11や外面12、更に前後端部7,7に設けられる
ものであっても実施可能である。
【0028】防水手段は、上述の被覆部3以外に、積層
体表面に、合成樹脂その他の樹脂の含浸部を形成してこ
れを防水手段として実施することも可能である(図示し
ない)。この場合、積層体を直接樹脂液に浸して表面全
体に樹脂を含浸させる。勿論被覆部の場合と同様、積層
体の表面の一部(例えば両側端面のみ)に形成するもの
としてもよい。
【0029】ここで、当て具の全体に防水手段を施すに
際して可能な実施の形態について、纏めて説明する(図
2参照)。第1に、当て具全体に、被覆部3を形成する
もの、即ち、側端面10,10、内面11、外面12及
び前後端面7,7の全てについて完全な防水性(水分の
浸透を完全に遮断する。)を有する被覆部3を形成する
ものが実施可能である。第2に、上記の場合において、
完全な防水性を有する被覆部3を形成するのは、内面1
1、外面12のみとし、他(側端面10,10及び前後
端面7,7)は、反りに繋がる部分的な伸びを生じさせ
ない水分の浸透に止める程度の防水性を備えた被覆部3
にて被覆するものが実施可能である。上記第1及び第2
の場合、被覆部3自身も、既述のように、積層体の一部
を構成するシート状体を利用する場合等の他、テープな
どの別途被覆専用のものを用意し貼着するものとして実
施することも可能である。
【0030】第3に、側端面10,10、外面12及び
前後端面7,7の全てについて含浸層を形成するものが
実施可能である。第4に、側端面10,10及び前後端
面7,7については、上記第3の場合と同様とし、内面
11、外面12については、第3の場合と異なり、含浸
層は表層に形成するのではなく、表層よりも内側の層に
形成するものとしても実施可能である。
【0031】第5に、上記第3の場合において、含浸層
として紙の層に樹脂を浸透させるものの他、樹脂を浸透
させずに、樹脂自体を当て具の各面に貼付して盛り樹脂
被膜層として形成することも可能である。尚、防水手段
については、当て具の上記各部位について、異なる手段
を作用して実施例することも可能である。例えば、両側
端面10,10及び前後端面7,7は、紙等シート状体
或いはテープで被覆するものとし、内面11や外面12
については、合成樹脂の含浸層或いは上述の樹脂被覆層
の形成によって防水を図るものであっても実施可能であ
る。但し何れの場合も、内面11及び外面12について
は、完全な防水性を有する防水手段を採用する。上述の
第1乃至第5の実施の形態では、当て具のほぼ表面全体
に防水手段を形成するものとしたが、図1等に示す例を
含めて、当て具の一部にのみ防水手段を施すものとして
実施することを妨げるものではない。
【0032】図5(A)へ他の実施の形態を示す。積層
体の表層(上述の実施の形態に則して言うと、内面11
及び外面12)に、被覆部を形成したり樹脂の含浸層を
形成する上述の実施の形態の他、この図5(A)へ示す
ように、表層よりも内部の層を防水層として形成しても
よい。この図5(A)では、防水層3aは、比較的表層
付近の浅い位置に設けられたものを掲げてある。但し防
水層3aの位置及び数は、図示のものに限定するもので
はなく、図5(A)へ示すものと異なる位置、数量(例
えば1層或いは3層以上)の防水層3aを形成して実施
することも可能である。又、防水層3aの厚みは、50
ミクロン以上とする。防水層3aを、金属箔を用いるか
或いは樹脂含浸層を形成させる場合、厚さは、これより
も小さいものであってもよいが、樹脂層にて形成する場
合は、最低50ミクロンの厚みを備えるものとする。こ
の場合、上記厚みが従来のヒートシール等の接着材層で
は得られなかった防水効果を得るに必要なものだからで
ある。
【0033】又当て具は、単一の積層体にて形成される
のではなく、複数の積層体を更に積層して形成するもの
であってもよい。例えば図5(B)へ示すように、被覆
層3等の防水手段を有する積層体101と、別途形成さ
れた防水手段を持たない積層体100,102とを重ね
て形成されるものであっても実施可能である。この図5
(B)に示すものは、被覆層3等の防水手段を有する積
層体101の内面側と外面側の夫々に、防水手段を持た
ない積層体100,102が重ねられたものである。こ
の他図5(C)へ示すように、防水手段を有する積層体
101の外面側にのみ防水手段を持たない積層体102
を設けたり、逆に図5(D)へ示すように、防水手段を
有する積層体101の内面側にのみ防水手段を持たない
積層体100を設けて実施することも可能である。更
に、図5(B)に示すものとは逆に、図5(E)の様に
防水手段を持たない積層体103の内外面両側に、夫々
被覆層3等の防水手段を有する積層体101,101を
配設するようにして実施することも可能である。図5
(B)乃至図5(E)に示すものと、各種積層体の数が
異なるものとして、更に、別の組合せにて当て具を形成
して実施することも可能である(図示しない)。
【0034】上記の実施の形態において、当て具1は、
梱包部材とは別体に形成され、梱包物bの運搬のときの
みに一時的に外部より梱包物bに当てられるものを掲げ
た。しかし、このような実施の形態に限定するものでは
ない。例えば、梱包部材がダンボール箱のような箱体で
ある場合、このような箱の外部に予め接着して使用する
ものとしてもよい。又箱の内部に挿入して即ち被梱包物
に直接的に接触するものとして、実施することも可能で
ある。又、上述の各実施の形態において、梱包用当て具
は、横断面視略L字形のものを掲げたが、このような形
状に限定するものではない。例えば、図6(A)のよう
に、折曲部を2か所設けて、横断面視略コ字形のチャン
ネルとしてもよい。また図6(B)に示すように、折曲
部を湾曲したものとして断面U字状のものとしてもよ
く、横断面形状は適宜選択して実施することも可能であ
る。
【0035】更に本願発明の当て具は、紙を主材として
構成されるものにあって、積層体を構成するシート状体
の一部に紙以外の合成樹脂フィルムや金属箔を含むもの
であってもよい。特に、外側と内側のシート状体とし
て、合成樹脂や金属箔等の防水性のあるシートを用いた
り、既述の通り合成樹脂や金属と紙との積層シートを用
いたり、或いは紙に合成樹脂を含浸させる等して、防水
性を高めることも望ましい。但し、反りを排除すること
に限れば、他のシート状体2…2と共に外側と内側のシ
ート状体も紙のみで構成することも可能である。又、前
後端面7(図1(A))にも被覆部、特に防水性のある
被覆部を形成して被覆するのが好ましい。又、前後端面
7,7にも、合成樹脂層を形成しておいてもよい。
【0036】本願発明の当て具の製造方法は、前述のも
のの他、適宜変更することができ、例えば、特開平5−
245956号公報に記載のように、シート状体を重ね
ながら折り曲げていくと言った方法で積層体を形成する
こともできる。
【0037】
【発明の効果】本願第1の発明は、紙という安価で取扱
いに優れる素材を諦めることなく、このような素材の持
つ従来の問題を解決した。即ち、従来問題であった外部
からの雨水等の水の飛散、或いは高い湿度による強度の
劣化に対して、このような事態を避けたい部位につい
て、その表面にて、水の浸透を調整することが可能とな
った。
【0038】本願第2の発明は、上記第1の発明の奏す
る効果を確実に得る適切な手段を提供し得た。
【0039】本願第3の発明は、上記第1の発明の奏す
る効果を容易に得ることが可能な手段を提供し得た。
【0040】本願第4の発明は、当て具の表裏両面(内
面と外面)について、上記第1乃至第3の発明の奏する
効果を、確実に得るものである。
【0041】本願第5の発明は、側端面の伸びと折曲部
の伸びとを略同一することにより、経時に生じていた反
りを防止し、被梱包物の当て具として適当な形状と強度
を維持し得る梱包用の当て具を提供することができたも
のである。即ち、本願第5の発明は、従来水分の吸収に
よって発生した当て具の反りを排除し、梱包物を長期に
渡って確実に保護することを可能とした。
【0042】本願第6の発明は、当て具を構成するシー
ト状体の一部を利用して、その他のシート状体の端部即
ち積層部分の露出部位を被覆することが可能となり、簡
単に上記第5の発明に係る梱包用当て具の奏する作用を
得ることができ、より量産に適する。又このように被覆
することによって、外部から力を受けて損傷し易い側端
面を保護し、衝撃による凹みを軽減した。又、醜い積層
部を隠して見栄えがするものである。
【0043】本願第7の発明は、被覆部が、最も適切な
素材にて構成のものであり、防水に充分な功を奏するも
のである。このため、積層された紙材が従来のように水
分の浸透により劣化するということが皆無になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本願発明に係る梱包用当て具の使用
状態を示す一部切欠斜視図であり、(B)は、このよう
な梱包用当て具の被覆部として最も望ましい実施の形態
の一部切欠要部略縦断面図を示している。
【図2】本願発明に係る梱包用の当て具の全体斜視図で
ある。
【図3】図1の梱包用当て具の製造工程を示し、(A)
は初期工程を示す略正面図、(B)は中間工程を示す略
正面図、(C)は完成状態を示す略正面図である。
【図4】(A)〜(F)は、夫々、更に図1に示す実施
の形態以外の実施の形態を示す正面図である。
【図5】(A)は図1に示す実施の形態と異なる他の実
施の形態を示す要部略縦断面図である。(B)は又他の
実施の形態を示す略縦断面図である。(C)は更に他の
実施の形態を示す略縦断面図である。(D)は又更に他
の実施の形態を示す略縦断面図である。(E)は更に又
他の実施の形態を示す略縦断面図である。
【図6】(A)及び(B)の双方は、又他の実施の形態
を示す略正面図である。
【図7】(A)は従来の当て具の使用状態を示す一部切
欠斜視図であり、(B)は(A)の従来の梱包用当て具
の製造途中の略正面図であり、(C)はその完成状態を
示す正面図である。
【図8】上記従来の当て具を装着した梱包物を複数個積
み上げた状態を示す斜視図である。
【図9】(A)は図5に示す従来の梱包用当て具の問題
点を示す平面図であり、(B)はその斜視図である。
【符号の説明】
1 本体 2 シート状体 3 被覆部 4 折曲部 10 (積層体の)側端 31 はみ出し部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙を主材とする積層体から構成され、こ
    の積層体の両側端面(10)(10)間に折曲部(4) を有する梱
    包用当て具において、 この積層体の少なくとも一部に、水分の浸透の抵抗とな
    る防水手段が施されたことを特徴とする梱包用当て具。
  2. 【請求項2】 上記防水手段は、上記積層体の少なくと
    も一部の層に樹脂等防水剤を含浸することによって形成
    された含浸部若しくは積層体の表面の適宜位置を覆う被
    覆部(3) であることを特徴とする請求項1記載の梱包用
    当て具。
  3. 【請求項3】 上記積層体は、上記折曲により内側に位
    置する内面と、上記折曲により外側に位置する外面と、
    上記両側端面(10)(10)と、上記両側端面(10)(10)間に位
    置する前後端面(7) (7) とを備え、 防水手段は、少なくとも前後端面に設けられたことを特
    徴とする請求項1乃至2の何れかに記載の梱包用当て
    具。
  4. 【請求項4】 上記積層体は、上記折曲により内側に位
    置する内面と、上記折曲により外側に位置する外面と、
    上記両側端面(10)(10)と、上記両側端面(10)(10)間に位
    置する前後端面とを備え、 防水手段は、この内面から外面までの間の少なくとも一
    つの層に設けられたことを特徴とする請求項1乃至3の
    何れかに記載の梱包用当て具。
  5. 【請求項5】 上記積層体は、上記折曲により内側に位
    置する内面と、上記折曲により外側に位置する外面と、
    上記両側端面(10)(10)と、上記両側端面(10)(10)間に位
    置する前後端面とを備え、 防水手段は、少なくとも両側端面(10)(10)に設けられた
    ものであることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに
    記載の梱包用当て具。
  6. 【請求項6】 積層体を構成する少なくとも1枚の紙等
    シート状体(20)の側端が、他のシート状体(2) の側端よ
    りはみ出した、はみ出し部(31)とされ、 このはみ出し部(31)が、両側端面(10)(10)を被覆する上
    記被覆部(3) として、他のシート状体(2) 側端を被覆し
    たものであることを特徴とする請求項3乃至5の何れか
    に記載の梱包用当て具。
  7. 【請求項7】 上記被覆部(3) が樹脂、金属等の防水層
    (201) を備えたシート製の被覆部(3) が金属等の防水層
    (201) を備えたシートであることを特徴とする請求項2
    乃至6の何れかに記載の梱包用当て具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20190001153U (ko) * 2017-11-07 2019-05-15 심우중 포장용 앵글

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