JPH09213489A - 無電極光源装置用電源装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロ波を応用した無電極光源装置は、一
般照明用として使用されることから、天井や壁面上部等
高所設置による需要が多く見込まれるため、小型軽量化
と、また、高所設置によりメンテナンスに困難性が有る
ため長寿命化を図る。 【解決手段】 筐体16の一端面に設けた吸気口４と冷却
用ファン１とを接続するフード３を備え、他端面に排気
口５を備えている。また、フード３に電源回路部品およ
び制御回路部品の一部を配置し、さらに、筐体16内に収
納した電源回路部品および制御回路部品の外形を利用し
て、冷却空気の流れを整流することにより、冷却効率を
向上し、各回路部品の長寿命化が図れるとともに装置の
小型軽量化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、密閉された空間内
に封入されたプラズマ形成用物質に高周波(マイクロ波)
を照射反応させることで発光させる無電極光源装置の、
発振管(マグネトロン)を駆動するための無電極光源装置
用電源装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図５は従来の無電極光源装置の構成を示
す断面図であり、図５に示すように、発光体10、遮蔽ス
クリーン11、導波管12、発振管(マグネトロン)13等から
構成される光源部Ａと、冷却用ファン１、ファンモータ
ー２、高圧トランス６、ノイズフィルター７、リレー
８、高圧コンデンサー９、端子台14等から構成される電
源部Ｂを接続線15によって接続したものがある。

【０００３】一般の商用電源が電源部Ｂに供給されるこ
とで、制御信号や高電圧が、接続線15を介して光源部Ａ
に供給され、発振管13から発振された高周波(マイクロ
波)は、導波管12を伝いプラズマ形成用物質が封入密閉
された発光体10に照射されることにより可視光線に変換
される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このような発光体を用
いた照明装置という特性から、本装置は高所設置(天井
や壁面上部)が多く、小型軽量であることや長寿命であ
ることが要求される。

【０００５】従来の無電極光源装置用電源装置は、図５
に示すように、筐体16に電源回路部品および制御回路部
品を配置したもので、電源部Ｂの冷却用ファン１の回転
により強制的に吸気口４より導入された外部からの空気
は、矢印ａからｂの方向へ熱源となる高圧トランス６に
吹き付けられ冷却し、排気口５より外部に放出される構
成となっていた。しかし、この構成では、冷却用ファン
１は筐体16内の空気の流れｃを撹拌する傾向にあり、乱
流も起き、回路部品の冷却効果は非常に低いものであっ
た。そのため筐体16内の温度は上昇し、高圧トランス以
外の周辺回路部品も昇温し、その結果、各回路部品は、
適正使用温度範囲を越えて性能劣化し本来の機能を果た
さなくなるものまたは寿命が短くなるものも有り、光源
部Ａに安定した電源供給を行えなかった。

【０００６】また、冷却効果確保のために大型の冷却用
ファンを使用した場合には、電源部Ｂ自体も大型で重量
の大きなものとなり、設置に不利という問題があった。

【０００７】本発明は、上記問題点に鑑み回路部品の温
度上昇を制御できるよう冷却効果を確保して、安定した
電源装置として機能すると同時に、スペースを有効活用
することで、装置の小型軽量化を図ることを目的とす
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
し、目的を達成するため、発振管(マグネトロン)を駆動
するための電源回路部品および制御回路部品を筐体内に
収納した電源装置において、前記筐体に吸気口と排気口
を有し、前記吸気口寄りに冷却用ファンを配置し、前記
排気口寄りに発熱量の多い回路部品を配置し、一端が前
記吸気口に接続または隣接し、他端に前記冷却ファンの
通風口を有し、前記冷却用ファンを包囲するフードを有
するものである。本発明によれば、効率よく確実に、吸
気口より外気を導入すると同時に排気口より熱気を排出
することができ、電源装置内の内部温度の上昇、ならび
に回路部品の温度の上昇を制御でき、安定電源の供給、
ひいては長寿命化が可能となる。

【０００９】また、前記フードに前記電源回路部品およ
び制御回路部品の一部を配置した構造とすることによ
り、それらの部品と熱源である高圧トランスとの距離を
確保するとともに、外気に近い温度であるフードに接し
ていることで、温度上昇防止の面で有利であり、安定電
源の供給・長寿命化をはかるとともに、スペースを有効
利用し、電源装置全体の小型軽量化が図れる。

【００１０】さらに、前記筐体内に収納した電源回路部
品および制御回路部品の外形を利用して、冷却空気の流
れを整流することにより、整流用の追加部品を製作する
ことなく、実装回路部品を用いて冷却空気の流れを整流
し、冷却効果を向上させるとともに、スペースの有効利
用、小型軽量化が図れる。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１記載の実施の形
態は、発振管(マグネトロン)を駆動するための電源回路
部品および制御回路部品を筐体内に収納した電源装置に
おいて、前記筐体に吸気口と排気口を有し、前記吸気口
寄りに冷却用ファンを配置し、前記排気口寄りに発熱量
の多い回路部品を配置し、一端が前記吸気口に接続また
は隣接し、他端に前記冷却用ファンの通風口を有し、前
記冷却用ファンを包囲するフードを有する無電極光源装
置用電源装置であり、装置内の吸排気を確実に行え冷却
効率が高くなる作用を有する。

【００１２】本発明の請求項２記載の実施の形態は、前
記フードに前記電源回路部品および制御回路部品の少な
くとも一部の部品を配置したものであり、回路部品を熱
源から離すことで回路部品固有の性能を保持する作用を
有すると同時に、回路部品を立体的に配置することで高
さ方向の無駄なスペースをなくし、装置全体を小型軽量
化し、設置に有利になる作用を有する。

【００１３】本発明の請求項３記載の実施の形態は、前
記筐体内に収納した電源回路部品および制御回路部品の
外形を利用して、冷却空気の流れを整流したものであ
り、実装回路部品で空気の流れを整流し、冷却効果を向
上させると共に、スペースの有効利用により電源装置の
小型化を可能にする作用を有する。

【００１４】以下、本発明の各実施の形態について、図
面を参照しながら説明する。

【００１５】(実施の形態１)図１は本発明の実施の形態
１における無電極光源装置用電源装置の内部構成部品の
配置を示す斜視図、図２は図１の側断面図である。

【００１６】図１および図２に示すように、本実施の形
態１の無電極光源装置用電源装置は、筐体16の相対向す
る側壁16a，16bには吸気口４と排気口５を有し、吸気口
４寄りには冷却用ファン１を取り付けたファンモーター
２を内側に取り付けられる構造のフード３の一端が吸気
口４に接続または隣接して設置されている。このフード
３の他端には冷却用ファン１の外周上に回転弧よりわず
かに大きな寸法の通風口３aを有する。また、熱源であ
る高圧トランス６は冷却用ファン１の空気の流れの下流
方向にかつ排気口寄りに配置されている。また、図１
(1)，(2)に示す筐体16はネジ17により締結し、高圧トラ
ンス等の内部部品を密閉するものである。

【００１７】以上のように構成された無電極光源装置用
電源装置の動作を説明する。

【００１８】まず、ファンモーター２に取り付けられた
冷却用ファン１を回転させると、吸気口４から外気が導
入される。そして導入された外気は、フード３内を通過
し通風口３aから吐き出され、排気口５の近くに設置さ
れた熱源である高圧トランス６を冷却しながら、排気口
５から熱気を外部へ放出する。

【００１９】以上のように、本実施の形態１によれば、
冷却用ファン１を有するファンモーター２をフード３に
取り付け、前記フード３の一端を吸気口４に接続または
隣接した場所に設けることにより、装置内の吸排気を確
実に行え冷却効率が高くなる作用を有する。

【００２０】(実施の形態２)図３は本発明の実施の形態
２における無電極光源装置用電源装置の構成を示す斜視
図である。

【００２１】本実施の形態２は、図３に示すように実施
の形態１(図１，図２)で説明したフード３の上に回路部
品であるノイズフィルター７やリレー８等を配置した構
成となっており、その他の構成は実施の形態１(図１，
図２)と同様であるのでその説明を省略する。

【００２２】この構成による無電極光源装置用電源装置
は、それらの回路部品を熱源である高圧トランス６から
離れた所に設置し、しかも装置内部に導入したばかりの
外気により、常に冷却されている状態のフード３の上に
設置することで温度上昇を抑え、温度上昇に伴う性能劣
化を防止することができ、本来の機能を果すことで安定
した電源供給を行うことができる。

【００２３】また、本実施の形態２の無電極光源装置用
電源装置では、スペースの有効活用ができるので、装置
の小型化を図れることから、軽量化が可能となる。

【００２４】なお、図３においては回路部品をフード３
の上面に配置した様子を示したが、フードの側面等の外
周面上またはフード内面の有効スペースに配置しても同
様の効果が得られる。

【００２５】(実施の形態３)図４は本発明の実施の形態
３における無電極光源装置用電源装置の部品配置構成を
示す平面図である。

【００２６】本実施の形態３は図４に示すように、吸気
口４から導入された外気(矢印a)は冷却用ファン１によ
り排気口５より外部へ放出(矢印b)されるが、この際高
圧コンデンサー９を斜めに取り付けることにより空気の
流れｃを発熱量の多い高圧トランス６に向かうように整
流することができ、高圧トランス６を効率よく冷却する
ことができ、なおかつ高圧コンデンサー９を取り付ける
スペースが有効に利用できるため、装置全体の小型軽量
化が可能となる。

【００２７】なお、本実施例の形態３では、特に高圧コ
ンデンサーを利用して空気の流れを整流したが、実装回
路部品の配置の自由度から他の回路部品を空気の整流に
用いることも充分有り得ることである。

【００２８】なお、本実施例の形態１，２および３で
は、冷却用ファン１を通風口３a部に設けたが通風口３a
より上流側のフード３内に設けてもよい。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように本発明の無電極光源
装置用電源装置は、吸気口と冷却用ファンを接続するフ
ードを設けることにより、装置内の吸排気を確実に行え
るようになり、冷却効率の向上にともないファン径を小
さくでき、装置の小型軽量化ができる。

【００３０】また、前記フード上または内部に回路部品
を配置することでスペースを有効に活用できるととも
に、回路部品の温度上昇も防ぐことができ、機能を損な
うことなく電源を安定供給することが可能で小型軽量の
装置とすることができる。

【００３１】そのうえ、回路部品を空気の流れを整流で
きるような配置とすることで、さらに内部の冷却効率を
向上するとともに、スペースの有効利用により、小型軽
量化することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１における無電極光源装置
用電源装置の内部構成部品の配置を示す斜視図である。

【図２】図１の側断面図である。

【図３】本発明の実施の形態２における無電極光源装置
用電源装置の構成を示す斜視図である。

【図４】本発明の実施の形態３における無電極光源装置
用電源装置の内部の部品配置構成を示す平面図である。

【図５】従来の無電極光源装置用電源装置の構成を示す
断面図である。

【符号の説明】

１…冷却用ファン、 ２…ファンモーター、 ３…フー
ド、 ３a…通風口、４…吸気口、 ５…排気口、 ６
…高圧トランス、 ７…ノイズフィルター、８…リレ
ー、 ９…高圧コンデンサー、 10…発光体、 11…遮
蔽スクリーン、12…導波管、 13…発振管(マグネトロ
ン)、 14…端子台、 15…接続線、16…筐体、 Ａ…
光源部、 Ｂ…電源部。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 密閉された空間内に封入されたプラズマ
   形成用物質に高周波を照射反応させることで発光させる
   無電極光源装置の、発振管を駆動するための電源回路部
   品および制御回路部品を筐体内に収納した電源装置にお
   いて、前記筐体に吸気口と排気口を有し、前記吸気口寄
   りに冷却用ファンを配置し、前記排気口寄りに発熱量の
   多い回路部品を配置し、一端が前記吸気口に接続または
   隣接し、他端に前記冷却用ファンの通風口を有し、前記
   冷却用ファンを包囲するフードを有することを特徴とす
   る無電極光源装置用電源装置。
2. 【請求項２】 前記フードに前記電源回路部品および制
   御回路部品の少なくとも一部の部品を配置したことを特
   徴とする請求項１記載の無電極光源装置用電源装置。
3. 【請求項３】 前記筐体内に収納した電源回路部品およ
   び制御回路部品の外形を利用して、冷却空気の流れを整
   流したことを特徴とする請求項１又は２に記載の無電極
   光源装置用電源装置。