JPH09209998A - 気泡ポンプ及びそれを用いた液体加熱装置 - Google Patents

気泡ポンプ及びそれを用いた液体加熱装置

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JPH09209998A
JPH09209998A JP1907196A JP1907196A JPH09209998A JP H09209998 A JPH09209998 A JP H09209998A JP 1907196 A JP1907196 A JP 1907196A JP 1907196 A JP1907196 A JP 1907196A JP H09209998 A JPH09209998 A JP H09209998A
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JP
Japan
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liquid
container
boiling
bubble pump
heating
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JP1907196A
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English (en)
Inventor
Yasufusa Okamoto
恭房 岡本
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Nihon Dennetsu Co Ltd
Original Assignee
Nihon Dennetsu Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 揚水力が大きく、かつ均一な揚水が可能な加
熱沸とう方式の気泡ポンプ及び冬季凍結しない液体加熱
装置を提供する。 【解決手段】 液体の下部入水口17及び上部出水口1
6を有する容器1と、その容器1の下部に液体との接触
面を有し、その接触面の少なくとも一部が沸とう促進面
3である液体の加熱部5とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として水などを
揚水する気泡ポンプ及びそれを用いた液体加熱装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】気泡ポンプは揚水管中の液体に圧縮空気
を吹き込むことにより発生させた気泡の上昇力によりそ
の液体を揚水するものであり、この気泡ポンプは一般の
回転ポンプのような機械的可動部分がなく、更に揚程が
大きい特徴を有しているために、深井戸からの汲み上げ
や核燃料再処理工程での腐食性液体の汲み上げポンプ等
の用途に使用されている。一方近年、圧縮空気を吹き込
むのではなく、液体の一部を加熱沸とうさせることによ
り気泡を発生させ、その気泡の上昇力を利用する加熱沸
とう方式の気泡ポンプが提案されており、このような気
泡ポンプの下部で発生した気泡は、その気泡ポンプの上
部、さらにはそれに接続された配管部を液体が上昇する
際の上昇力として利用されている。
【0003】また、この気泡ポンプは揚水能力に加えて
揚水される水などの液体を加熱するために、冬季に配管
凍結の問題が生じる太陽熱温水器等の凍結防止に好適で
ある。すなわち、この場合、温水を凍結部に循環すれば
冬季の凍結が防止される。このような加熱沸とう方式の
気泡ポンプは、揚水管に液体加熱沸とう装置を設けるだ
けでよく、従来の圧縮空気方式と比べて、装置がより簡
便となる優れた利点を有しており、また気泡ポンプの揚
水能力は加熱量によるため、例えば電気加熱においては
簡便な加熱電力制御を行なえばよいので、制御が容易で
ある利点も有している。
【0004】しかしながら、加熱沸とう方式の気泡ポン
プでは、気泡が液体中を上昇する間に気泡の温度低下に
より気泡が収縮し、終いには消滅してしまうので、気泡
の収縮消滅しない圧縮空気方式のものに比べてこの加熱
沸とう方式の気泡ポンプは揚水能力が劣るという欠点が
あった。また、揚水力を向上させるために加熱沸とうを
さらに促進すると大小様々な気泡が多量に発生し、気泡
同士が合体して大きくなスラグを形成したり、気泡のす
べり損失が変動して揚水能力が向上しないばかりか脈流
が生じてしまい均一な揚水ができない事態も生じること
があり、特に揚程あるいは流量が過大となる場合、気泡
ポンプの能力が過大となる場合には前記の脈動が著しく
発生するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、揚水力が大
きく、かつ均一な揚水が可能な加熱沸とう方式の気泡ポ
ンプ及び冬季に凍結しない液体加熱装置を提供すること
を課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、液体の下部入
水口及び上部出水口を有する容器と、その容器の下部に
液体との接触面を有し、かつその接触面の少なくとも一
部が沸とう促進面である液体の加熱部とを有する気泡ポ
ンプからなり、また、上記沸とう促進面が微細な凹凸表
面又は/及び多孔質面である気泡ポンプからなる。さら
に、給液管及び排液管を有する液体加熱部の給液管と排
液管とが上記気泡ポンプ及び逆止弁を介して連通してい
る液体加熱装置からなる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の気泡
ポンプ及びそれを用いた液体加熱装置の実施形態につき
説明するが、図1はその一実施形態における気泡ポンプ
の要部断面を示す概略側面図で、図2は図1の加熱部の
矢印Aの要部拡大断面図である。まず、図1における1
は外径16mm、内径14mm、長さ700mmの銅合金製パ
イプの容器で、その下部に設けたジョイント部を避けて
長さ20cmにわたり内面2全面に沸とう促進面3を形成
し、容器1内の液体との接触面の一部または全部として
いる。
【0008】この容器1の上下の両端部には、下部入水
口16及び上部出水口17を有し、それぞれにジョイン
トのためのツバを施している。また、上記沸とう促進面
3は、加熱部5の一部であり、図2のごとく容器1の絶
縁層7を介して電熱線8を巻き、更にその上を保温材9
で覆ってあり、更に最外面をケース10でシールしてあ
る。
【0009】次に、図3は上記の沸とう促進面3の詳細
説明断面図であり、この実施形態における沸とう促進面
3はパイプの内面を約1mmピッチで深さ約0.5mmの溝
加工を行った後に、内面に治具を押圧して溝の頭部をヘ
ラ加工して潰して作製している。上記の構成からなる気
泡ポンプの作用につき以下説明すると、通常、加熱面で
は液体は加熱されるに従って同じ気泡発生点から数珠状
に気泡が発生するが、各々の気泡発生点から発生する気
泡の大きさはバラツキが大きく一定していない。一方、
数多くの気泡発生点を有するとともに、前記の気泡発生
点の気泡発生能力が揃っている沸とう促進面3を用いる
ことにより、同じ加熱条件においてもより多量で、寸法
の揃った気泡を発生し、これにより気泡ポンプの揚水能
力は向上する。また、気泡発生量及び気泡寸法が安定し
て一定であるため、脈動が生じず、定量性が良く、液体
の輸送が可能となる。
【0010】また、本発明における気泡ポンプはその下
部に気泡発生のための加熱部5と、その上部に気泡上昇
により揚水力を発生する気泡上昇部から構成されてい
る。この加熱部5の長さは特に長くする必要はなく、気
泡ポンプの全長の1/2以下あるいは1/5以下で十分
であり、一般的には5〜30cm程度が製造し易く、より
好適である。また、気泡上昇部は20cm以上あれば十分
であり、望ましくは取付けが容易な40〜60cmの長さ
がより好適である。
【0011】さらに、前記の沸とう促進面3としては種
々のものが使用可能であり、例えば熱交換機の沸とう伝
熱促進を目的にして使用される種々の沸とう促進面3が
使用できる。前記沸とう面としては微細な溝、リエント
ラント・キャビティ、ピット、フィン等の凹凸表面を有
するものが含まれる。これらの凹凸表面は機械加工によ
っても化学エッチング法等によって製造することがで
き、更に、粉末を焼結したり、溶射皮膜等の多孔質面を
有するものが含まれる。
【0012】一方、加熱部5の形状は特に限定されず、
例えば円管の内面を沸とう促進面3として、その内部に
液体を流す形式でもよいし、シースヒーターの保護管外
面を沸とう促進面3として液体中に設置しても良い。さ
らに、液体との接触面の全面が沸とう促進面3である必
要はないが、一般に一部分のみを沸とう促進面3とする
ことは加工、組立上の制約が生ずる場合がある。この沸
とう促進面3は容器底部に設けても良いし、沸とう促進
面3は容器の内面に設ける必要はなく、例えば、容器の
下部に表面に沸とう促進面3を形成したシースヒータを
挿入固定しても良い。
【0013】なお、上記の気泡ポンプにより輸送する液
体としては、例えば水、硝酸や、アルコール等の有機溶
媒等で、加熱により気泡が生ずるものであれば良く、特
に限定するものではない。次に、図4は揚水能力の測定
装置に、気泡ポンプ15を組み込んでその揚水能力を測
定している状態を示したものであり、貯槽11中の温水
は貯槽11の下部13に設けられた給水管14を介して
垂直に保持された気泡ポンプ15の下部入水口16に導
かれている。気泡ポンプ15内を上昇した温水Wは気泡
ポンプ上部出水口17から配管18を介して流量計19
を通過した後に、更に配管20を介して配管端部21よ
り貯槽11内に流入する構造となっている。また、貯槽
11には温水Wの温度を一定に調節する温度調節器22
が設けられている。なお、気泡ポンプ15の上端と配管
端部21との垂直距離Hは50cmであった。そこで、気
泡ポンプ15に300Wの電流を流し加熱し、沸とう促進
面3から気泡を発生させ、所定時間後の平衡状態におけ
る前記気泡ポンプ1の揚水流量は420ml/分であっ
た。
【0014】次に、図1とは異なる他の実施形態におけ
る気泡ポンプについて説明すると、図5に示すものは、
図1と同様な気泡ポンプの容器1の下部に設けられた液
体の加熱部5の沸とう促進面3であり、この沸とう促進
面3は銅合金製パイプの内面にエナメルを塗布し乾燥し
た後に、ケガキ針でパイプの長手方向にピッチ約0.5
mmの間隔でキズを付け、その後希硫酸中に前記パイプを
浸漬し、前記ケガキ部をエッチングして溝を形成して製
作したものであり、この沸とう促進面3を有する気泡ポ
ンプを図4と同様にして試験した結果、揚水流量は45
0ml/分であった。
【0015】さらに、他の実施形態における気泡ポンプ
として、図6に示した沸とう促進面3を使用して図1と
同様な気泡ポンプを製作した。この場合、図6の要部断
面図に示す沸とう促進面3は銅合金製パイプの内面に、
−200メッシュ/+60メッシュの電解銅粉とエチル
セルロース系バインダーとを混練したペーストを約1mm
厚さに塗布した後、還元性雰囲気中で加熱焼結して製作
し、図4と同様にして試験した結果、揚水流量は450
mlであった。
【0016】次に、上記本発明の気泡ポンプと対比する
ために、沸とう促進面3を使用せずに通常の内面が平滑
な銅管を沸とう面に用いた気泡ポンプを用い、図4にお
ける垂直距離Hを50cmとして同様な試験を行なった結
果、揚水流量は300ml/分であった。更に、前記の垂
直距離Hを5cmとした以外は同様にして試験したところ
流水に激しい脈動が生じた。
【0017】次に、図1から図6までに示すような本発
明の気泡ポンプを用いて液体加熱装置を形成した実施形
態として図7の太陽熱給湯器につき説明する。この太陽
熱給湯器は、従来使用されているものとほぼ同様な構成
からなり、30は液体加熱部である太陽熱集熱装置で、
水などの液体の給液管32及び排液管31を有し、これ
ら給液管32と排液管31とが図1に示すような気泡ポ
ンプ15及び逆止弁37を介して配管34経由連通して
いる。
【0018】さらに上記給液管32、排液管31及び配
管34は、任意の位置で外部からの供給管38と連通
し、更に任意の位置で切換弁39を介して排出管40と
連通しており、この排出管40は図示していない蛇口あ
るいは貯槽と連通している。図7において、41は気泡
ポンプ15の制御部で任意の位置に取り付けられた温度
センサー42の信号により気泡ポンプ15の図示してい
ないヒータの加熱能力を調節している。
【0019】以上の構成により、たとえ排出管40へ液
体が流出せず、給液管32、排液管31、配管34内の
液体が流動しない場合でも、気泡ポンプ15の揚水作用
により、給液管32、排液管31、配管34内を液体が
流動する。なお、上記気泡ポンプ15に200Wの電気
を通電して約−2℃に保持した恒温室中で約100時間
連続したが給液管32、排液管31、配管34などの配
管の凍結は生じなかった。
【0020】
【発明の効果】以上に説明した本発明の気泡ポンプによ
れば、その揚水力が大きく、かつ均一な揚水が可能であ
り、特に、液体の輸送時に脈動の生じることがない定量
性の良い揚水が行なわれる。また、この発明の気泡ポン
プを用いた液体加熱装置によれば冬季にも凍結すること
がなく、屋外に設置される太陽熱給湯器などに有効に適
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における気泡ポンプの要部
断面で示す概略側面図である。
【図2】図1の加熱部の矢印Aの要部拡大断面図であ
る。
【図3】図2の沸とう促進面の詳細説明断面図である。
【図4】図1の気泡ポンプを揚水能力の測定位置に組み
込み揚水能力を測定している状態を示す説明図である。
【図5】本発明の他の実施形態における気泡ポンプの沸
とう促進面の説明用断面図である。
【図6】図5と異なる他の沸とう促進面の説明用断面図
である。
【図7】本発明の気泡ポンプを用いた液体加熱装置であ
る太陽熱給湯器の説明図である。
【符号の説明】
1 容器 3 沸とう促進面 5 加熱部 15 気泡ポンプ 16 下部入水口 17 上部出水口 31 排液管 32 給液管 37 逆止弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体の下部入水口及び上部出水口を有す
    る容器と、その容器の下部に液体との接触面を有し、か
    つその接触面の少なくとも一部が沸とう促進面である液
    体の加熱部とを有する気泡ポンプ。
  2. 【請求項2】 沸とう促進面が微細な凹凸表面又は/及
    び多孔質面である請求項1記載の気泡ポンプ。
  3. 【請求項3】 給液管及び排液管を有する液体加熱部
    の、給液管と排液管とが請求項1又は2記載の気泡ポン
    プ及び逆止弁を介して連通している液体加熱装置。
JP1907196A 1996-02-05 1996-02-05 気泡ポンプ及びそれを用いた液体加熱装置 Pending JPH09209998A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010249501A (ja) * 2009-04-17 2010-11-04 General Electric Co <Ge> 表面処理基材を備えた熱交換器

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